JP2005104149A - セルロースアシレートフィルム及びその溶液製膜方法並びにフィルム製品 - Google Patents
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- KNBYJRSSFXTESR-UHFFFAOYSA-N N#Cc(cc(cccc1)c1c1)c1C#N Chemical compound N#Cc(cc(cccc1)c1c1)c1C#N KNBYJRSSFXTESR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Abstract
【課題】 光学用フィルムに適するセルロースアシレートフィルムを得る。
【解決手段】 セルロースアシレートを酢酸メチル、アセトン、アルコールからなる混合
溶媒に溶解してドープを製造する。ドープに貧溶媒であるアルコールを添加すると粘性が
向上する。ドープを支持体上に流延する。形成される流延膜を剥ぎ取り、不活性ガス雰囲
気下で搬送方向及び/または幅方向に延伸を行いながら乾燥させてフィルムを得る。流延
する際にドープの粘性が向上しているので流延膜の剥ぎ取りが容易となるため高速製膜が
可能なる。また、張力の付与が小さくなるため光学等方性に優れフィルムの光学特性も向
上する。
【選択図】 なし
【解決手段】 セルロースアシレートを酢酸メチル、アセトン、アルコールからなる混合
溶媒に溶解してドープを製造する。ドープに貧溶媒であるアルコールを添加すると粘性が
向上する。ドープを支持体上に流延する。形成される流延膜を剥ぎ取り、不活性ガス雰囲
気下で搬送方向及び/または幅方向に延伸を行いながら乾燥させてフィルムを得る。流延
する際にドープの粘性が向上しているので流延膜の剥ぎ取りが容易となるため高速製膜が
可能なる。また、張力の付与が小さくなるため光学等方性に優れフィルムの光学特性も向
上する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ハロゲン化銀写真感光材料や電子材料用機能性膜等の各種装置に好適に用い
られるセルロースアシレートフィルム及びその溶液製膜方法並びに前記セルロースアシレ
ートフィルムを用いて構成される偏光板保護フィルム,偏光板,VA用光学フィルム,O
CB用光学フィルム,液晶表示装置に関する。
られるセルロースアシレートフィルム及びその溶液製膜方法並びに前記セルロースアシレ
ートフィルムを用いて構成される偏光板保護フィルム,偏光板,VA用光学フィルム,O
CB用光学フィルム,液晶表示装置に関する。
セルロースアシレートの代表であるセルロースアセテート(より好ましくはセルロース
トリアセテート)は、その力学特性と透明性および現像による巻き癖解消性の特徴からハ
ロゲン化銀写真感光材料用の支持体として長年利用されてきた。また、セルロースアセテ
ートフィルムは、その光学的等方性から、さらに近年市場の拡大している液晶表示装置に
も用いられている。液晶表示装置における具体的な用途としては、偏光板の保護フィルム
およびカラーフィルターが代表的であり、その光学異方性が小さいことを利用した電子材
料用途への展開が近年著しく増大している。例えば、最近になり全世界的に急激に社会変
化をもたらしているIT革命に対し、そのインフラであるパソコン用液晶表示装置の保護
膜としてセルローストリアセテートは急激に利用されている。さらにまた単なる保護膜で
はなく、富士写真フィルム株式会社から発売されているWVフィルム(商品名,ワイドビ
ューフィルム:視野角拡大を可能としたフィルム)のように機能を付与して利用されたも
のもある。そして、WVフィルムは液晶表示装置の見易さを格段に高め市場に急速に導入
されている。さらに、ブラウン管タイプのCRTに代わり、省エネルギー,軽量でかつ場
所をとらないことが特徴であることから、現在急速に市場に導入されている液晶テレビの
反射防止膜(例えば富士写真フィルム株式会社製CVフィルム)への応用もされている。
トリアセテート)は、その力学特性と透明性および現像による巻き癖解消性の特徴からハ
ロゲン化銀写真感光材料用の支持体として長年利用されてきた。また、セルロースアセテ
ートフィルムは、その光学的等方性から、さらに近年市場の拡大している液晶表示装置に
も用いられている。液晶表示装置における具体的な用途としては、偏光板の保護フィルム
およびカラーフィルターが代表的であり、その光学異方性が小さいことを利用した電子材
料用途への展開が近年著しく増大している。例えば、最近になり全世界的に急激に社会変
化をもたらしているIT革命に対し、そのインフラであるパソコン用液晶表示装置の保護
膜としてセルローストリアセテートは急激に利用されている。さらにまた単なる保護膜で
はなく、富士写真フィルム株式会社から発売されているWVフィルム(商品名,ワイドビ
ューフィルム:視野角拡大を可能としたフィルム)のように機能を付与して利用されたも
のもある。そして、WVフィルムは液晶表示装置の見易さを格段に高め市場に急速に導入
されている。さらに、ブラウン管タイプのCRTに代わり、省エネルギー,軽量でかつ場
所をとらないことが特徴であることから、現在急速に市場に導入されている液晶テレビの
反射防止膜(例えば富士写真フィルム株式会社製CVフィルム)への応用もされている。
セルロースアセテートフィルムは、一般にソルベントキャスト法(溶液製膜法)または
メルトキャスト法(溶融製膜法)により製造される。ソルベントキャスト法では、セルロ
ースアセテートを溶媒中に溶解した溶液(ドープとも称される。なお、ドープにはマット
剤などの溶媒に不溶解な化合物も含まれている場合もある。)を金属支持体上に流延し、
溶媒を蒸発させてフィルムを形成される。メルトキャスト法では、セルロースアセテート
を加熱により溶融したものを支持体上に流延し、冷却してフィルムを形成される。ソルベ
ントキャスト法の方が、メルトキャスト法よりも平面性の高い良好なフィルムを製造する
ことができる。このため、実用的には、ソルベントキャスト法の方が普通に採用されてい
る。ソルベントキャスト法については、多くの文献に記載がある。最近のソルベントキャ
スト法では、ドープを支持体上へ流延してから、支持体上の成形フィルムを剥離するまで
に要する時間を短縮して、製膜工程の生産性を向上させることが課題になっている。高濃
度ドープを冷却ドラム上に流延することにより、流延後剥ぎ取りまでの時間を短縮するこ
とが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
メルトキャスト法(溶融製膜法)により製造される。ソルベントキャスト法では、セルロ
ースアセテートを溶媒中に溶解した溶液(ドープとも称される。なお、ドープにはマット
剤などの溶媒に不溶解な化合物も含まれている場合もある。)を金属支持体上に流延し、
溶媒を蒸発させてフィルムを形成される。メルトキャスト法では、セルロースアセテート
を加熱により溶融したものを支持体上に流延し、冷却してフィルムを形成される。ソルベ
ントキャスト法の方が、メルトキャスト法よりも平面性の高い良好なフィルムを製造する
ことができる。このため、実用的には、ソルベントキャスト法の方が普通に採用されてい
る。ソルベントキャスト法については、多くの文献に記載がある。最近のソルベントキャ
スト法では、ドープを支持体上へ流延してから、支持体上の成形フィルムを剥離するまで
に要する時間を短縮して、製膜工程の生産性を向上させることが課題になっている。高濃
度ドープを冷却ドラム上に流延することにより、流延後剥ぎ取りまでの時間を短縮するこ
とが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
ソルベントキャスト法に用いる溶媒は、単にセルロースアセテートを溶解することだけ
でなく、様々な条件が要求される。平面性に優れ厚みの均一なフィルムを経済的に効率よ
く製造するためには、適度な粘度とポリマー濃度を有する保存安定性に優れた溶液(ドー
プとも称する)を調製する必要がある。ドープについては、支持体からの剥離時に剥ぎ取
ったフィルムの保持や、搬送のためハンドリング特性付与が必要である。すなわち、剥ぎ
取り時点でのドープが十分な強度を持つことが必要であり、そのために流動性を失う高粘
性化あるいはゲル化が容易であることや、支持体からの剥離が容易であることも要求され
る。そのようなドープを調製するためは、溶媒の種類の選択が極めて重要である。溶媒に
ついては、蒸発が容易でフィルム中の残留量が少ないことも要求される。このような要求
に対して、セルロースアセテートの溶媒として様々な有機溶媒が提案されてきたが、実用
化されている有機溶媒は実質的にメチレンクロライド(塩化メチレン,ジクロロメタンと
も称される)に限られていた。
でなく、様々な条件が要求される。平面性に優れ厚みの均一なフィルムを経済的に効率よ
く製造するためには、適度な粘度とポリマー濃度を有する保存安定性に優れた溶液(ドー
プとも称する)を調製する必要がある。ドープについては、支持体からの剥離時に剥ぎ取
ったフィルムの保持や、搬送のためハンドリング特性付与が必要である。すなわち、剥ぎ
取り時点でのドープが十分な強度を持つことが必要であり、そのために流動性を失う高粘
性化あるいはゲル化が容易であることや、支持体からの剥離が容易であることも要求され
る。そのようなドープを調製するためは、溶媒の種類の選択が極めて重要である。溶媒に
ついては、蒸発が容易でフィルム中の残留量が少ないことも要求される。このような要求
に対して、セルロースアセテートの溶媒として様々な有機溶媒が提案されてきたが、実用
化されている有機溶媒は実質的にメチレンクロライド(塩化メチレン,ジクロロメタンと
も称される)に限られていた。
しかしながら、メチレンクロライドのようなハロゲン化炭化水素は、近年地球環境保護
の観点からその使用は著しく規制される方向にある。また、メチレンクロライドは、低沸
点(40℃)であるため製造工程において揮散しやすい。このため、作業環境においても
問題を含む場合がある。これらの問題を防止するため、製造工程の密閉化が行なわれてい
るが、密閉するにしても技術的な限界がある。従って、メチレンクロライドの代替となる
ような、セルロースアセテートの溶媒を捜し求めることが急務となっていた。
の観点からその使用は著しく規制される方向にある。また、メチレンクロライドは、低沸
点(40℃)であるため製造工程において揮散しやすい。このため、作業環境においても
問題を含む場合がある。これらの問題を防止するため、製造工程の密閉化が行なわれてい
るが、密閉するにしても技術的な限界がある。従って、メチレンクロライドの代替となる
ような、セルロースアセテートの溶媒を捜し求めることが急務となっていた。
この問題に対して、汎用の有機溶剤であるアセトン(沸点:56℃)は比較的低い沸点
を有し、乾燥負荷がそれほど大きくないこと、人体や地球環境に対しても塩素系有機溶剤
に比べて問題が少ないことで注目されてきた。しかし、アセトンはセルロースアセテート
に対する溶解性が低い。たとえば、置換度2.70(酢化度58.8%)以下のセルロー
スアセテートに対してはアセトンは若干の溶解性を示す。セルロースアセテートの置換度
が2.70を越えると、アセトンの溶解性がさらに低下する。置換度2.80(酢化度6
0.1%)以上のセルロースアセテートとなると、アセトンは膨潤作用を示すのみで溶解
性を示さない。
しかしながら、置換度2.80(酢化度60.1%)から置換度2.90(酢化度61.
3%)のセルロースアセテートを、アセトン中で−80℃から−70℃に冷却した後、加
温することにより、アセトン中にセルロースアセテートが0.5乃至5質量%に溶解して
いる希薄溶液が得られることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。以下、こ
のようにセルロースアセテートと有機溶媒との混合物を冷却して、溶液を得る方法を「冷
却溶解法」と称する。また、セルロースアセテートのアセトン中への溶解については、上
出健二他の論文「三酢酸セルロースのアセトン溶液からの乾式紡糸」、繊維機械学会誌、
34巻、57頁(1981年)にも記載がある。この論文は、その標題のように、冷却溶
解法を紡糸方法の技術分野に適用したものである。論文では、得られる繊維の力学的性質
、染色性や繊維の断面形状に留意しながら、冷却溶解法を検討している。この論文では、
繊維の紡糸のために10乃至25質量%の濃度を有するセルロースアセテートの溶液を用
いている。
特公平5−17844号公報
J.M.G.Cowie他、Makromol,chem.,143巻、105頁(1971年)
を有し、乾燥負荷がそれほど大きくないこと、人体や地球環境に対しても塩素系有機溶剤
に比べて問題が少ないことで注目されてきた。しかし、アセトンはセルロースアセテート
に対する溶解性が低い。たとえば、置換度2.70(酢化度58.8%)以下のセルロー
スアセテートに対してはアセトンは若干の溶解性を示す。セルロースアセテートの置換度
が2.70を越えると、アセトンの溶解性がさらに低下する。置換度2.80(酢化度6
0.1%)以上のセルロースアセテートとなると、アセトンは膨潤作用を示すのみで溶解
性を示さない。
しかしながら、置換度2.80(酢化度60.1%)から置換度2.90(酢化度61.
3%)のセルロースアセテートを、アセトン中で−80℃から−70℃に冷却した後、加
温することにより、アセトン中にセルロースアセテートが0.5乃至5質量%に溶解して
いる希薄溶液が得られることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。以下、こ
のようにセルロースアセテートと有機溶媒との混合物を冷却して、溶液を得る方法を「冷
却溶解法」と称する。また、セルロースアセテートのアセトン中への溶解については、上
出健二他の論文「三酢酸セルロースのアセトン溶液からの乾式紡糸」、繊維機械学会誌、
34巻、57頁(1981年)にも記載がある。この論文は、その標題のように、冷却溶
解法を紡糸方法の技術分野に適用したものである。論文では、得られる繊維の力学的性質
、染色性や繊維の断面形状に留意しながら、冷却溶解法を検討している。この論文では、
繊維の紡糸のために10乃至25質量%の濃度を有するセルロースアセテートの溶液を用
いている。
以上のように冷却溶解法を用いて、セルロースアシレートがアセトン中に溶解している
溶液を調製することが可能になることが示唆された。しかし、セルロースアシレートがア
セトン中に溶解している溶液は、安定性が乏しいとの問題がある。溶液の安定性は、フイ
ルムのような製品製造における重要な条件である。溶液の移送時に、配管中で未溶解物が
発生し、製造装置の保守管理のための停止期間中に凝固が起きることは避けねばならない
。
溶液を調製することが可能になることが示唆された。しかし、セルロースアシレートがア
セトン中に溶解している溶液は、安定性が乏しいとの問題がある。溶液の安定性は、フイ
ルムのような製品製造における重要な条件である。溶液の移送時に、配管中で未溶解物が
発生し、製造装置の保守管理のための停止期間中に凝固が起きることは避けねばならない
。
本発明の目的はセルロースアシレートが、塩素系有機溶媒以外の有機溶媒に安定な状態
で溶解している溶液を提供することである。また本発明の目的は、メチレンクロライドの
ような塩素系有機溶剤を使用せずに、安定なセルロースアシレート溶液を調製することで
もある。さらに本発明の目的は、メチレンクロライドのような塩素系有機溶剤を使用せず
に、優れたセルロースアシレートフィルムを製造する溶液製膜方法及びフィルムを提供す
ることでもある。また、本発明の目的は、25μm〜85μmのいわゆる薄手のフィルム
を高速で製造する溶液製膜方法を提供することである。さらに、本発明の目的は多層から
なるセルロースアシレートフィルムを製造するための溶液製膜方法を提供することである
。この場合において、各層に所望の特性を付与することにより、光学特性,機械的強度な
どに優れるセルロースアシレートフィルムを製造することである。さらには、製膜された
フィルムから各種の装置を作成することも目的とする。
で溶解している溶液を提供することである。また本発明の目的は、メチレンクロライドの
ような塩素系有機溶剤を使用せずに、安定なセルロースアシレート溶液を調製することで
もある。さらに本発明の目的は、メチレンクロライドのような塩素系有機溶剤を使用せず
に、優れたセルロースアシレートフィルムを製造する溶液製膜方法及びフィルムを提供す
ることでもある。また、本発明の目的は、25μm〜85μmのいわゆる薄手のフィルム
を高速で製造する溶液製膜方法を提供することである。さらに、本発明の目的は多層から
なるセルロースアシレートフィルムを製造するための溶液製膜方法を提供することである
。この場合において、各層に所望の特性を付与することにより、光学特性,機械的強度な
どに優れるセルロースアシレートフィルムを製造することである。さらには、製膜された
フィルムから各種の装置を作成することも目的とする。
本発明の目的は、下記の態様により達成された。本発明のセルロースアシレートフイル
ムの溶液製膜方法は、セルロースアシレートと、炭素原子数が3〜12のエーテル類、炭
素原子数が3〜12のケトン類,炭素原子数が3〜12のエステル類,炭素原子数が1〜
12のアルコール類から選ばれる非塩素系有機溶媒とからなるセルロースアシレート溶液
を用いる。
ムの溶液製膜方法は、セルロースアシレートと、炭素原子数が3〜12のエーテル類、炭
素原子数が3〜12のケトン類,炭素原子数が3〜12のエステル類,炭素原子数が1〜
12のアルコール類から選ばれる非塩素系有機溶媒とからなるセルロースアシレート溶液
を用いる。
また、本発明のセルロースアシレートフィルムは、セルロースアシレートと炭素原子数
が3〜12のエーテル類、炭素原子数が3〜12のケトン類、炭素原子数が3〜12のエ
ステル類,炭素原子数が1〜12のアルコール類から選ばれる非塩素系有機溶媒と、から
なるセルロースアシレート溶液を用いて製膜される。前記セルロースアシレートは、セル
ロースの水酸基への置換度が、
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦2.9
が好ましく、更に好ましくは、
(I) 2.5≦A+B≦2.95
(II) 0.1≦A≦2.95
(III) 0≦B≦2.5
であり、更に好ましくは、
(I) 2.5≦A+B≦2.95
(II) 2.0≦A≦2.95
(III) 0≦B≦1.2
である。但し、式中A及びBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を
表し、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である
。
が3〜12のエーテル類、炭素原子数が3〜12のケトン類、炭素原子数が3〜12のエ
ステル類,炭素原子数が1〜12のアルコール類から選ばれる非塩素系有機溶媒と、から
なるセルロースアシレート溶液を用いて製膜される。前記セルロースアシレートは、セル
ロースの水酸基への置換度が、
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦2.9
が好ましく、更に好ましくは、
(I) 2.5≦A+B≦2.95
(II) 0.1≦A≦2.95
(III) 0≦B≦2.5
であり、更に好ましくは、
(I) 2.5≦A+B≦2.95
(II) 2.0≦A≦2.95
(III) 0≦B≦1.2
である。但し、式中A及びBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を
表し、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である
。
前記セルロースアシレート溶液の溶媒に対し、相対的に貧溶媒となる非塩素系有機溶媒
を含む添加液を前記セルロースアシレート溶液に添加した後に、ダイから流延して製膜す
ることが好ましい。前記セルロースアシレート溶液を調製した後、せん断応力が与えられ
ているときに前記添加液を前記セルロースアシレート溶液に添加することが好ましい。前
記添加液を添加して前記流延を行うまでの平均滞留時間を5分以上60分以下とすること
が好ましい。前記添加液に炭素原子数が1以上12以下のアルコール類を10重量%以上
90重量%以下含むものを用いることが好ましい。前記セルロースアシレート溶液のpH
を4以上7未満とすることが好ましい。
を含む添加液を前記セルロースアシレート溶液に添加した後に、ダイから流延して製膜す
ることが好ましい。前記セルロースアシレート溶液を調製した後、せん断応力が与えられ
ているときに前記添加液を前記セルロースアシレート溶液に添加することが好ましい。前
記添加液を添加して前記流延を行うまでの平均滞留時間を5分以上60分以下とすること
が好ましい。前記添加液に炭素原子数が1以上12以下のアルコール類を10重量%以上
90重量%以下含むものを用いることが好ましい。前記セルロースアシレート溶液のpH
を4以上7未満とすることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液をダイから支持体上に流延し、前記支持体からフィルム
として剥ぎ取り、前記フィルムの搬送方向または前記フィルムの幅方向の少なくとも1方
向に延伸しつつ乾燥する際に、前記乾燥を行う領域内の空気を不活性ガスで置換し、前記
領域の酸素濃度を10体積%未満とすることが好ましい。前記フィルムの残留溶媒量が1
0重量%未満となるまで、前記乾燥領域でフィルムの乾燥を行うことが好ましい。また、
本発明には、前記セルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法を用いて製膜されたセル
ロースアシレートフィルムも含まれる。
として剥ぎ取り、前記フィルムの搬送方向または前記フィルムの幅方向の少なくとも1方
向に延伸しつつ乾燥する際に、前記乾燥を行う領域内の空気を不活性ガスで置換し、前記
領域の酸素濃度を10体積%未満とすることが好ましい。前記フィルムの残留溶媒量が1
0重量%未満となるまで、前記乾燥領域でフィルムの乾燥を行うことが好ましい。また、
本発明には、前記セルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法を用いて製膜されたセル
ロースアシレートフィルムも含まれる。
また、本発明のセルロースアシレートフィルムは、セルロースの水酸基への置換度が下
記式(I)〜(III)の全てを満足するセルロースアシレートと、炭素原子数が3〜12の
エーテル類、炭素原子数が3〜12のケトン類、炭素原子数が3〜12のエステル類,炭
素原子数が1〜12のアルコール類から選ばれる非塩素系有機溶媒とからなるセルロース
アシレート溶液を用いて製膜される。
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 2.0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦0.9
但し、式中A及びBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を表し、A
はアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。
記式(I)〜(III)の全てを満足するセルロースアシレートと、炭素原子数が3〜12の
エーテル類、炭素原子数が3〜12のケトン類、炭素原子数が3〜12のエステル類,炭
素原子数が1〜12のアルコール類から選ばれる非塩素系有機溶媒とからなるセルロース
アシレート溶液を用いて製膜される。
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 2.0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦0.9
但し、式中A及びBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を表し、A
はアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。
前記セルロースアシレートフィルムの残留溶媒量が、前記フィルムの固形分に対し、0
.01重量%以上0.7重量%以下であることが好ましい。前記セルロースアシレートフ
ィルムの残留溶媒が、水,エステル類,ケトン類,アルコール類のうち少なくとも1つと
酸とであることが好ましい。前記セルロースアシレートフィルムが少なくとも2層以上か
らなるものであって、その少なくとも1層に疎水化剤を含むことが好ましい。前記セルロ
ースアシレートフィルムが少なくとも2層以上からなるものであって、その少なくとも1
層に前記セルロースアシレートより、透湿係数の値の小さい高分子化合物を含むことが好
ましい。面内レターデーション(Re)が0nm以上200nm以下であることが好まし
く、より好ましくは100nm以下である。また、その厚み方向レターデーション(Rt
h)が0nm以上400nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以下
である。
.01重量%以上0.7重量%以下であることが好ましい。前記セルロースアシレートフ
ィルムの残留溶媒が、水,エステル類,ケトン類,アルコール類のうち少なくとも1つと
酸とであることが好ましい。前記セルロースアシレートフィルムが少なくとも2層以上か
らなるものであって、その少なくとも1層に疎水化剤を含むことが好ましい。前記セルロ
ースアシレートフィルムが少なくとも2層以上からなるものであって、その少なくとも1
層に前記セルロースアシレートより、透湿係数の値の小さい高分子化合物を含むことが好
ましい。面内レターデーション(Re)が0nm以上200nm以下であることが好まし
く、より好ましくは100nm以下である。また、その厚み方向レターデーション(Rt
h)が0nm以上400nm以下であることが好ましく、より好ましくは200nm以下
である。
本発明には、前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成された偏光板保護フイル
ム、前記偏光板保護フィルムが装着されている偏光板、前記偏光板保護フィルムが装着さ
れている液晶表示装置も含まれる。
ム、前記偏光板保護フィルムが装着されている偏光板、前記偏光板保護フィルムが装着さ
れている液晶表示装置も含まれる。
本発明には、前記セルロースアシレートフィルムを用いて構成されたVA用光学フイル
ム、OCB用保護フィルムも含まれる。また、前記偏光板保護フィルムと前記VA用光学
フィルムとを装着した液晶表示装置も含まれる。前記偏光板保護フィルムと前記OCB用
光学フィルムとを装着した液晶表示装置も含まれる。
ム、OCB用保護フィルムも含まれる。また、前記偏光板保護フィルムと前記VA用光学
フィルムとを装着した液晶表示装置も含まれる。前記偏光板保護フィルムと前記OCB用
光学フィルムとを装着した液晶表示装置も含まれる。
前記セルロースアシレートの原料が綿花リンタ及び/または木材パルプであることが好
ましい。また、前記綿花リンタ及び/または前記木材パルプが精製されたセルロース原料
であることが更に好ましい。この場合、前記綿花リンタと前記木材パルプの混合比が0/
100〜95/5であることが好ましい。前記綿花リンタ及び/又は木材パルプが、α−
セルロースを80%以上含有することが好ましい。また、前記綿花リンタ及び/又は前記
木材パルプが、マンノース/キシロース=0.35/1〜3.0/1(モル比)であり、
その総含有量が0.01〜5モル%であることが好ましい。
ましい。また、前記綿花リンタ及び/または前記木材パルプが精製されたセルロース原料
であることが更に好ましい。この場合、前記綿花リンタと前記木材パルプの混合比が0/
100〜95/5であることが好ましい。前記綿花リンタ及び/又は木材パルプが、α−
セルロースを80%以上含有することが好ましい。また、前記綿花リンタ及び/又は前記
木材パルプが、マンノース/キシロース=0.35/1〜3.0/1(モル比)であり、
その総含有量が0.01〜5モル%であることが好ましい。
前記セルロースアシレートが、セルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニル
カルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエス
テルであることが好ましい。また、前記セルロースアシレートが、セルロースアセテート
、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロース
アセテートステアレート、セルロースアセテートベンゾエートであることが好ましい。
カルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエス
テルであることが好ましい。また、前記セルロースアシレートが、セルロースアセテート
、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロース
アセテートステアレート、セルロースアセテートベンゾエートであることが好ましい。
前記セルロースアシレートが、活性化工程(前処理工程)、アシル化工程(アセチルの
場合は酢化工程)、熟成工程、沈殿工程、精製工程、乾燥工程、粉砕工程の中の組み合わ
せによって製造されたことが好ましい。
場合は酢化工程)、熟成工程、沈殿工程、精製工程、乾燥工程、粉砕工程の中の組み合わ
せによって製造されたことが好ましい。
前記セルロースアシレートが、残存酢酸量あるいは炭素数3〜22の脂肪酸が0.5質
量%以下であることが好ましい。また、セルロースアシレートが、アルカリ金属及び/又
はアルカリ土類金属の少なくとも一種を1ppb〜10000ppm含有していることが
好ましい。さらに、前記セルロースアシレートが、アルミニウム、ビスマス、ケイ素、重
金属(クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、砒素、銀、カドミウム、
スズ、アンチモン、金、白金、水銀、鉛など)の少なくとも一種を、1ppb〜1000
ppm含有したことが好ましい。
量%以下であることが好ましい。また、セルロースアシレートが、アルカリ金属及び/又
はアルカリ土類金属の少なくとも一種を1ppb〜10000ppm含有していることが
好ましい。さらに、前記セルロースアシレートが、アルミニウム、ビスマス、ケイ素、重
金属(クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、砒素、銀、カドミウム、
スズ、アンチモン、金、白金、水銀、鉛など)の少なくとも一種を、1ppb〜1000
ppm含有したことが好ましい。
前記セルロースアシレートの25℃でのアセトン抽出量が15質量%以下であることが
好ましい。また、前記セルロースアシレートの6位のアシル基の置換度が全体のアシル基
の32%以上であることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートの6位のアシル
基の置換度が0.88以上であることが好ましい。また、前記セルロースアシレートが、
セルロースアセテートであることが好ましい。さらには、前記セルロースアシレートがセ
ルローストリアセテートであることが好ましい。
好ましい。また、前記セルロースアシレートの6位のアシル基の置換度が全体のアシル基
の32%以上であることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートの6位のアシル
基の置換度が0.88以上であることが好ましい。また、前記セルロースアシレートが、
セルロースアセテートであることが好ましい。さらには、前記セルロースアシレートがセ
ルローストリアセテートであることが好ましい。
前記セルロースアシレートの粘度平均重合度が200〜700であることが好ましい。
また、前記セルロースアシレートの重量平均分子量と数平均分子量との比が0.8〜2で
あることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートが酸解離指数1.93〜4.5
の酸またはその塩を含有することが好ましい。
また、前記セルロースアシレートの重量平均分子量と数平均分子量との比が0.8〜2で
あることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートが酸解離指数1.93〜4.5
の酸またはその塩を含有することが好ましい。
前記セルロースアシレートの含水率が2質量%以下であることが好ましい。また、前記
セルロースアシレートのイエローネスインデックスが0.1〜10であることが好ましい
。さらに、前記セルロースアシレートのヘイズが0.05〜5%であることが好ましい。
セルロースアシレートのイエローネスインデックスが0.1〜10であることが好ましい
。さらに、前記セルロースアシレートのヘイズが0.05〜5%であることが好ましい。
前記セルロースアシレートの透明度が85%以上であることが好ましい。また、前記セ
ルロースアシレートのTg(ガラス転移温度,ガラス転移点)が80〜200℃であるこ
とが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートの結晶化発熱量が2〜20J/gであ
ることが好ましい。
ルロースアシレートのTg(ガラス転移温度,ガラス転移点)が80〜200℃であるこ
とが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートの結晶化発熱量が2〜20J/gであ
ることが好ましい。
前記炭素原子数の3〜12のエーテル類が、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタ
ン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラ
ン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールから選ばれた有機溶媒であるこ
とが好ましい。
ン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラ
ン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールから選ばれた有機溶媒であるこ
とが好ましい。
前記炭素原子数が3〜12のケトン類が、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノンおよびメチルシクロヘキサノンから選ばれた有機溶媒であることが好ましい。
トン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサ
ノンおよびメチルシクロヘキサノンから選ばれた有機溶媒であることが好ましい。
前記炭素原子数が3〜12のエステル類が、エチルホルメート、プロピルホルメート、
ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート、プロピルアセテートおよび
ペンチルアセテートから選ばれた有機溶媒であることが好ましい。
ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテート、プロピルアセテートおよび
ペンチルアセテートから選ばれた有機溶媒であることが好ましい。
前記炭素原子数が1〜12のアルコール類が、メタノール、エタノール、n−ブタノー
ル、2−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソブタノールおよびシク
ロヘキサノールから選ばれた有機溶媒であることが好ましい。
ル、2−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、イソブタノールおよびシク
ロヘキサノールから選ばれた有機溶媒であることが好ましい。
前記いずれかの非塩素系有機溶媒が、環状構造を有するエーテル類、ケトン類、エステ
ル類およびアルコール類であることが好ましい。また、前記非塩素系有機溶媒が、19〜
21MPa1/2の溶解度パラメーターを有する溶媒であることが好ましい。さらに、前記
非塩素系有機溶媒が、誘電率2〜35の溶媒であることが好ましい。
ル類およびアルコール類であることが好ましい。また、前記非塩素系有機溶媒が、19〜
21MPa1/2の溶解度パラメーターを有する溶媒であることが好ましい。さらに、前記
非塩素系有機溶媒が、誘電率2〜35の溶媒であることが好ましい。
前記非塩素系有機溶媒が、酸素質量分率0.6〜0.15の溶媒であることが好ましい
。また、非塩素系有機溶媒が、双極子モーメントが0.2〜3.3の溶媒であることが好
ましい。さらに、前記非塩素系有機溶媒が、分子量が150以下の溶媒であることが好ま
しい。さらには、前記非塩素系有機溶媒が、I/O値が3〜0.2の溶媒であることが好
ましい。
。また、非塩素系有機溶媒が、双極子モーメントが0.2〜3.3の溶媒であることが好
ましい。さらに、前記非塩素系有機溶媒が、分子量が150以下の溶媒であることが好ま
しい。さらには、前記非塩素系有機溶媒が、I/O値が3〜0.2の溶媒であることが好
ましい。
前記非塩素系有機溶媒が、互いに異なる3種類以上の混合溶媒であって、第1の溶媒が
酢酸メチル、酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、アセトン、ジオキソラン、ジオキサ
ンから選ばれる少なくとも一種あるいはそれらの混合液であり、第2の溶媒が炭素原子数
が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エステルから選ばれ、第3の溶媒として炭素数が1
〜10のアルコール類または炭化水素類から選ばれ、より好ましくは炭素数1〜6のアル
コール類であることが好ましい。この場合、第1の溶媒が2種以上の溶媒混合液の場合は
第2の溶媒がなくてもよい。
酢酸メチル、酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、アセトン、ジオキソラン、ジオキサ
ンから選ばれる少なくとも一種あるいはそれらの混合液であり、第2の溶媒が炭素原子数
が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エステルから選ばれ、第3の溶媒として炭素数が1
〜10のアルコール類または炭化水素類から選ばれ、より好ましくは炭素数1〜6のアル
コール類であることが好ましい。この場合、第1の溶媒が2種以上の溶媒混合液の場合は
第2の溶媒がなくてもよい。
前記非塩素系有機溶媒が混合溶媒である場合において、前記第1の溶媒が酢酸メチル、
アセトン、蟻酸メチル、蟻酸エチルあるいはこれらの混合物であり、前記第2の溶媒がメ
チルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセト酢酸メチルあるいはこ
れらの混合液であることが好ましい。また、前記第3の溶媒が、メタノール、エタノール
、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキ
サノール、シクロヘキサンおよびヘキサンから選ばれることが好ましい。
アセトン、蟻酸メチル、蟻酸エチルあるいはこれらの混合物であり、前記第2の溶媒がメ
チルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセト酢酸メチルあるいはこ
れらの混合液であることが好ましい。また、前記第3の溶媒が、メタノール、エタノール
、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキ
サノール、シクロヘキサンおよびヘキサンから選ばれることが好ましい。
前記第1の溶媒が20〜90質量%、前記第2の溶媒が5〜60質量%さらに前記第3
の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれる溶媒混合液であることが好ましい。
の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれる溶媒混合液であることが好ましい。
前記混合溶媒の組成が、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノールであることが
好ましい。また、前記混合溶媒の組成が、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノー
ル/ブタノールであることが好ましい。前記混合溶媒の組成が、酢酸メチル/メチルエチ
ルケトン/ジオキソラン/エタノール/ブタノールであることが好ましい。
好ましい。また、前記混合溶媒の組成が、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノー
ル/ブタノールであることが好ましい。前記混合溶媒の組成が、酢酸メチル/メチルエチ
ルケトン/ジオキソラン/エタノール/ブタノールであることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液中に可塑剤をセルロースアシレート固形分に対して2〜
30質量%含有したことが好ましい。前記セルロースアシレートフィルム中に前記可塑剤
の含有量が1〜50g/m2であることが好ましい。また、前記可塑剤の沸点が200〜
400℃の液体であるか、または融点が10〜250℃の固体であることが好ましい。
30質量%含有したことが好ましい。前記セルロースアシレートフィルム中に前記可塑剤
の含有量が1〜50g/m2であることが好ましい。また、前記可塑剤の沸点が200〜
400℃の液体であるか、または融点が10〜250℃の固体であることが好ましい。
前記可塑剤が、リン酸エステル、カルボン酸エステルであることが好ましい。また、前
記可塑剤が、トリフェニルフォスフェート(TPP)、ビフェニルジフェニルホスフェー
ト(BDP)、トリクレジルホスフェート(TCP)、クレジルジフェニルホスフェート
、オクチルジフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレー
ト(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)、ジ
エチルヘキシルフタレート(DEHP)、O−アセチルクエン酸トリエチル(OACTE
)、O−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)、クエン酸アセチルトリエチル、ク
エン酸アセチルトリブチル、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン
酸ジブチル、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチル
フタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチ
ルグリコレートから選ばれたものであることがより好ましい。さらに、前記可塑剤が、(
ジ)ペンタエリスリトールエステル類、グリセロールエステル類、ジグリセロールエステ
ル類であることが好ましい。
記可塑剤が、トリフェニルフォスフェート(TPP)、ビフェニルジフェニルホスフェー
ト(BDP)、トリクレジルホスフェート(TCP)、クレジルジフェニルホスフェート
、オクチルジフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト、ジメチルフタレート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレー
ト(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)、ジ
エチルヘキシルフタレート(DEHP)、O−アセチルクエン酸トリエチル(OACTE
)、O−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)、クエン酸アセチルトリエチル、ク
エン酸アセチルトリブチル、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、セバシン
酸ジブチル、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、エチル
フタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチ
ルグリコレートから選ばれたものであることがより好ましい。さらに、前記可塑剤が、(
ジ)ペンタエリスリトールエステル類、グリセロールエステル類、ジグリセロールエステ
ル類であることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液中に、劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、
ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)や紫外線防止剤を0.01〜1質
量%含有した溶液であることが好ましい。前記劣化防止剤の沸点が200〜400℃の液
体であるか、または融点が10〜250℃の固体10〜200℃であることが好ましい。
ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)や紫外線防止剤を0.01〜1質
量%含有した溶液であることが好ましい。前記劣化防止剤の沸点が200〜400℃の液
体であるか、または融点が10〜250℃の固体10〜200℃であることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムが、微粒子マット剤を含有したフィルムであること
が好ましい。前記微粒子マット剤のモース硬度2〜10であることが好ましい。また、前
記微粒子マット剤の平均粒子径が、0.001〜20μmであることが好ましい。
が好ましい。前記微粒子マット剤のモース硬度2〜10であることが好ましい。また、前
記微粒子マット剤の平均粒子径が、0.001〜20μmであることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液が、剥離剤を含有した溶液であることが好ましい。前記
剥離剤が、リン酸系エステル、スルフォン酸及び酸解離指数pKa1.93〜4.50の
酸またはその塩から選ばれることが好ましい。さらに、前記剥離剤が、グルコール酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸及びそれらの塩から選ばれることが好ましい。
剥離剤が、リン酸系エステル、スルフォン酸及び酸解離指数pKa1.93〜4.50の
酸またはその塩から選ばれることが好ましい。さらに、前記剥離剤が、グルコール酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸及びそれらの塩から選ばれることが好ましい。
前記いずれかの剥離剤を含有した前記セルロースアシレート溶液を流延した後に残留溶
媒が20〜1000質量%で金属支持体から剥ぎ取られるセルロースアシレートフィルム
の製造方法であることが好ましい。
媒が20〜1000質量%で金属支持体から剥ぎ取られるセルロースアシレートフィルム
の製造方法であることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムが、ポリウレタンあるいはポリオールを20質量%
以下含有したことが好ましい。また、前記セルロースアシレートフィルムが、帯電防止剤
を含有したセルロースアシレートであることが好ましい。
以下含有したことが好ましい。また、前記セルロースアシレートフィルムが、帯電防止剤
を含有したセルロースアシレートであることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液において、セルロースアシレートが5〜40質量%の濃
度であることが好ましい。また、前記セルロースアシレート溶液の作製の際に、−10〜
55℃で膨潤する工程、その混合物を0〜57℃に加温して溶媒中にセルロースアシレー
トを溶解する工程からなるセルロースアシレート溶液の調製方法であることが好ましい。
度であることが好ましい。また、前記セルロースアシレート溶液の作製の際に、−10〜
55℃で膨潤する工程、その混合物を0〜57℃に加温して溶媒中にセルロースアシレー
トを溶解する工程からなるセルロースアシレート溶液の調製方法であることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液の作製の際に、−10〜55℃で膨潤する工程、−10
0〜−10℃に冷却する工程、および冷却した混合物を0〜57℃に加温して溶媒中にセ
ルロースアシレートを溶解する工程からなるセルロースアシレート溶液の調製方法である
ことが好ましい。また、前記−100〜−10℃に冷却する工程が0.5分〜120分で
あることが好ましい。
0〜−10℃に冷却する工程、および冷却した混合物を0〜57℃に加温して溶媒中にセ
ルロースアシレートを溶解する工程からなるセルロースアシレート溶液の調製方法である
ことが好ましい。また、前記−100〜−10℃に冷却する工程が0.5分〜120分で
あることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液の作製の際に、−10〜55℃で膨潤する工程、0.2
〜30MPaで60〜240℃に高圧高温で加熱する工程、および加熱した混合物を0〜
57℃に冷却して溶媒中にセルロースアシレートを溶解する工程からなることが好ましい
。また、前記0.2〜30MPaで70〜240℃に高圧高温で加熱する工程が0.5分
〜120分であることが好ましい。
〜30MPaで60〜240℃に高圧高温で加熱する工程、および加熱した混合物を0〜
57℃に冷却して溶媒中にセルロースアシレートを溶解する工程からなることが好ましい
。また、前記0.2〜30MPaで70〜240℃に高圧高温で加熱する工程が0.5分
〜120分であることが好ましい。
前記セルロースアシレートと溶媒などとを混合するに際して、その混合方法が回転羽根
攪拌機、ニーダー混練機,ホモジナイザー,ダイノミル,超音波照射で実施されて混合物
の膨潤物を作製する工程であることが好ましい。
攪拌機、ニーダー混練機,ホモジナイザー,ダイノミル,超音波照射で実施されて混合物
の膨潤物を作製する工程であることが好ましい。
前記セルロースアシレートと前記非塩素系有機溶媒とを混合する際に、前記セルロース
アシレートの90質量%以上が0.1〜4mmの粒子を使用することが好ましい。
アシレートの90質量%以上が0.1〜4mmの粒子を使用することが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造方法において、前記セルロースアシレー
ト溶液を濃縮する工程を含むことが好ましい。また、前記セルロースアシレート溶液をろ
過する工程を含みセルロースアシレート溶液の温度が0〜200℃であることが好ましい
。
ト溶液を濃縮する工程を含むことが好ましい。また、前記セルロースアシレート溶液をろ
過する工程を含みセルロースアシレート溶液の温度が0〜200℃であることが好ましい
。
前記溶液をろ過する工程において、ろ過フィルターの平均孔径が100μm以下である
ことが好ましい。また、前記ろ過フィルターの厚さが0.05〜10mmであることが好
ましい。さらに、ろ過流量が5〜500L/m2・hrであることが好ましい。
ことが好ましい。また、前記ろ過フィルターの厚さが0.05〜10mmであることが好
ましい。さらに、ろ過流量が5〜500L/m2・hrであることが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造方法において、前記セルロースアシレー
ト溶液を金属支持体上に流延する工程、剥ぎ取る工程、および溶媒を蒸発させてフィルム
を形成する乾燥工程さらに作製されたセルロースアシレートフィルムを巻き取る工程を備
えていることが好ましい。
ト溶液を金属支持体上に流延する工程、剥ぎ取る工程、および溶媒を蒸発させてフィルム
を形成する乾燥工程さらに作製されたセルロースアシレートフィルムを巻き取る工程を備
えていることが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液が、40℃での粘度が10〜3000Pa・sであるこ
とが好ましい。
とが好ましい。
前記セルロースアシレート溶液を流延する工程に際し、その溶液温度が−30〜57℃
であることが好ましい。また、前記セルロースアシレート溶液を流延するに際し、その工
程の温度が−10〜57℃で保温されていることが好ましい。さらに、前記セルロースア
シレート溶液を流延する金属支持体が、−30〜30℃の表面温度を有しているバンド状
またはドラム状の金属支持体であることが好ましい。
であることが好ましい。また、前記セルロースアシレート溶液を流延するに際し、その工
程の温度が−10〜57℃で保温されていることが好ましい。さらに、前記セルロースア
シレート溶液を流延する金属支持体が、−30〜30℃の表面温度を有しているバンド状
またはドラム状の金属支持体であることが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造方法において、前記セルロースアシレー
ト溶液を流延する際に、同時に2層以上のセルロースアシレート溶液を同時積層共流延さ
れるか、あるいは離れた位置で逐次積層共流延されることが好ましい。また、同時に2層
以上のセルロースアシレート溶液から積層共流延されて得られるセルロースアシレートフ
イルムにおいて、空気面側の厚さ及び/又は金属支持体側の厚さが全体の0.5〜30%
であることが好ましい。さらに、同時に2層以上のセルロースアシレート溶液を同時積層
共流延する際に、ダイスリットから流延面に押し出す際に高粘度溶液を低粘度溶液で包み
込まれることが好ましい。また、同時に2層以上のセルロースアシレート溶液を同時積層
共流延する際に、ダイスリットから流延面に押し出す際に内部の溶液よりもアルコールが
多く含まれる外部の溶液で包み込まれることが好ましい。
ト溶液を流延する際に、同時に2層以上のセルロースアシレート溶液を同時積層共流延さ
れるか、あるいは離れた位置で逐次積層共流延されることが好ましい。また、同時に2層
以上のセルロースアシレート溶液から積層共流延されて得られるセルロースアシレートフ
イルムにおいて、空気面側の厚さ及び/又は金属支持体側の厚さが全体の0.5〜30%
であることが好ましい。さらに、同時に2層以上のセルロースアシレート溶液を同時積層
共流延する際に、ダイスリットから流延面に押し出す際に高粘度溶液を低粘度溶液で包み
込まれることが好ましい。また、同時に2層以上のセルロースアシレート溶液を同時積層
共流延する際に、ダイスリットから流延面に押し出す際に内部の溶液よりもアルコールが
多く含まれる外部の溶液で包み込まれることが好ましい。
前記剥ぎ取る工程において、剥ぎ取り時の乾燥風の温度が、20〜250℃であること
が好ましい。また、乾燥時の未乾燥のセルロースアシレートフィルムが、テンターで保持
されることが好ましい。
が好ましい。また、乾燥時の未乾燥のセルロースアシレートフィルムが、テンターで保持
されることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムが、少なくとも流延中あるいは流延後にフィルムの
長手方向または幅方向の少なくとも1方向に0.5〜300%延伸されることが好ましい
。この延伸は同時2軸延伸することがさらに好ましい。また、流延時の速度が10〜20
0m/分であることが好ましい。
長手方向または幅方向の少なくとも1方向に0.5〜300%延伸されることが好ましい
。この延伸は同時2軸延伸することがさらに好ましい。また、流延時の速度が10〜20
0m/分であることが好ましい。
前記フィルムを巻き取る工程において、フィルムの巻き取り姿が、長手方向に少なくと
も100m以上であり、かつ幅方向が60cm以上であることが好ましい。
も100m以上であり、かつ幅方向が60cm以上であることが好ましい。
前記流延工程から前記フィルムを巻き取る工程までのいずれかで、前記セルロースアシ
レートフィルムの両端がスリットされることが好ましい。また、スリットされた両端がナ
ーリングされることが好ましい。この場合、ナーリングされた個所の凹凸が、1〜200
μmであることが好ましい。
レートフィルムの両端がスリットされることが好ましい。また、スリットされた両端がナ
ーリングされることが好ましい。この場合、ナーリングされた個所の凹凸が、1〜200
μmであることが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムの23℃、60%RHにおけるカール度が−1
0〜10であることが好ましい。また、前記セルロースアシレートフィルムの厚さが、5
〜500μmであることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの厚さ
のバラツキが、±3%以内であることが好ましい。
0〜10であることが好ましい。また、前記セルロースアシレートフィルムの厚さが、5
〜500μmであることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの厚さ
のバラツキが、±3%以内であることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムの透明度が、80〜99.5%であることが好まし
い。また、前記セルロースアシレートフィルムのヘイズが、0.005〜5%であること
が好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムのReが、0〜500nmであ
ることが好ましい。
い。また、前記セルロースアシレートフィルムのヘイズが、0.005〜5%であること
が好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムのReが、0〜500nmであ
ることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムのRthが、0〜400nmであることが好ましい
。また、前記Re、前記Rthのバラツキが、±3%以内であることが好ましい。
。また、前記Re、前記Rthのバラツキが、±3%以内であることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムの分子配向軸が、−2〜2°であることが好ましい
。また、前記セルロースアシレートフィルムの380nmにおける透過率が、20%以下
であることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの残留溶媒量が、1
質量%以下であることが好ましい。
。また、前記セルロースアシレートフィルムの380nmにおける透過率が、20%以下
であることが好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの残留溶媒量が、1
質量%以下であることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムの含水率が、4質量%以下であることが好ましい。
また、前記セルロースアシレートフィルムの弾性率が、1.0〜6.0GPaであること
が好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの伸長率が、20〜70%であ
ることが好ましい。
また、前記セルロースアシレートフィルムの弾性率が、1.0〜6.0GPaであること
が好ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの伸長率が、20〜70%であ
ることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムの抗張力が、50〜300MPaであることが好ま
しい。また、前記セルロースアシレートフィルムのTgが50〜180℃であることが好
ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの熱収縮が、−2〜2%であること
が好ましい。
しい。また、前記セルロースアシレートフィルムのTgが50〜180℃であることが好
ましい。さらに、前記セルロースアシレートフィルムの熱収縮が、−2〜2%であること
が好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムの表面が水に対する接触角5〜90°であることが
好ましい。また、前記セルロースアシレートフィルムの輝点が、クロスニコル状態に配置
された2枚の偏光板の間に配置された光学フィルムを一方の偏光板側から光を当てて他方
の偏光板の側から観察するに当たって、直径(または、最大2点間距離)0.02mm以
上である輝点の数がフィルム3m長さあたり50個以下であることが好ましい。
好ましい。また、前記セルロースアシレートフィルムの輝点が、クロスニコル状態に配置
された2枚の偏光板の間に配置された光学フィルムを一方の偏光板側から光を当てて他方
の偏光板の側から観察するに当たって、直径(または、最大2点間距離)0.02mm以
上である輝点の数がフィルム3m長さあたり50個以下であることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムの少なくとも一方の面が表面処理されていることが
好ましい。前記表面処理が真空グロー放電処理、、大気圧プラズマ放電処理、紫外線照射
処理、コロナ処理、火炎処理、酸処理またはアルカリ処理の少なくとも一種であることが
好ましい。
好ましい。前記表面処理が真空グロー放電処理、、大気圧プラズマ放電処理、紫外線照射
処理、コロナ処理、火炎処理、酸処理またはアルカリ処理の少なくとも一種であることが
好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムの少なくとも一方の面が下塗りされていることが好
ましい。
ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、該フィルムを支持体として、他の機能性層
を付与した機能性材料として用いることが好ましい。前記機能性層が帯電防止層、硬化樹
脂層、反射防止層、易接着層、防眩層及び光学補償層から選択される少なくとも1層を設
けることが好ましい。
を付与した機能性材料として用いることが好ましい。前記機能性層が帯電防止層、硬化樹
脂層、反射防止層、易接着層、防眩層及び光学補償層から選択される少なくとも1層を設
けることが好ましい。
前記機能性層が、少なくとも一種の界面活性剤を0.1〜1000mg/m2 含有した
ことが好ましい。また、前記機能性層が、少なくとも一種の滑り剤を0.1〜1000m
g/m2含有したことが好ましい。さらに、前記機能性層が、少なくとも一種のマット剤
を0.1〜1000mg/m2 含有したことが好ましい。さらには、前記機能性層が、少
なくとも一種の帯電防止剤を1〜1000mg/m2含有したことが好ましい。
ことが好ましい。また、前記機能性層が、少なくとも一種の滑り剤を0.1〜1000m
g/m2含有したことが好ましい。さらに、前記機能性層が、少なくとも一種のマット剤
を0.1〜1000mg/m2 含有したことが好ましい。さらには、前記機能性層が、少
なくとも一種の帯電防止剤を1〜1000mg/m2含有したことが好ましい。
前記機能性材料を光学用途に用いることが好ましい。前記光学用途が液晶表示装置とし
ての用途であることが好ましい。前記液晶表示装置が、二枚の電極基板の間に液晶を担持
してなる液晶セル、その両側に配置された二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素
子との間に少なくとも一枚の光学補償シートを配置した構成であることが好ましい。
ての用途であることが好ましい。前記液晶表示装置が、二枚の電極基板の間に液晶を担持
してなる液晶セル、その両側に配置された二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素
子との間に少なくとも一枚の光学補償シートを配置した構成であることが好ましい。
前記偏光素子の偏光膜が、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエ
ン系偏光膜であることが好ましい。前記偏光膜がポリビニルアルコール系フィルムを用い
て製造されていることが好ましい。
ン系偏光膜であることが好ましい。前記偏光膜がポリビニルアルコール系フィルムを用い
て製造されていることが好ましい。
前記液晶表示装置がTN、IPS、FLC、AFLC、OCB、STN、VAおよびH
ANであることが好ましい。また、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装置で
あることが好ましい。この場合において、前記VA型液晶表示装置に用いる光学補償シー
トのReレターデーション値を0乃至150nmとし、Rthレターデーション値を70
乃至400nmとすることが好ましい。
ANであることが好ましい。また、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装置で
あることが好ましい。この場合において、前記VA型液晶表示装置に用いる光学補償シー
トのReレターデーション値を0乃至150nmとし、Rthレターデーション値を70
乃至400nmとすることが好ましい。
前記セルロースアシレートフィルムに偏光板を張り合わせた偏光保護フィルムであるこ
とが好ましい。
とが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、60℃、相対湿度90%で500時間経時
させた後の透過率の変化率が、平行透過率および直交透過率が共に10%以下であること
が好ましい。また、80℃で500時間経時させた後の透過率の変化率が、平行透過率お
よび直交透過率が共に10%以下であることが好ましいさらに、60℃、相対湿度90%
で500時間経時させた時の色味の変化率が、平行および直交で共に10%以下であるこ
とが好ましい。さらには、80℃で500時間経時させた後の色味の変化率が、平行およ
び直交で共に10%以下であることが好ましい。
させた後の透過率の変化率が、平行透過率および直交透過率が共に10%以下であること
が好ましい。また、80℃で500時間経時させた後の透過率の変化率が、平行透過率お
よび直交透過率が共に10%以下であることが好ましいさらに、60℃、相対湿度90%
で500時間経時させた時の色味の変化率が、平行および直交で共に10%以下であるこ
とが好ましい。さらには、80℃で500時間経時させた後の色味の変化率が、平行およ
び直交で共に10%以下であることが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法によれば、炭素原子数が3〜1
2のエーテル類,炭素原子数が3〜12のケトン類,炭素原子数が3〜12のエステル類
から少なくとも1つと、さらに炭素原子数が1〜12のアルコール類(これらを貧溶媒と
称する)から少なくとも1つと、をセルロースアシレート溶液(ドープ)調製用に選ぶか
ら、支持体上にドープを流延して形成される流延膜の機械的強度を高めることが可能とな
り、高速製膜が可能となる。特に、25μm〜85μmのいわゆる薄手のフィルムを高速
製膜することに適する方法である。この場合に、流延膜の残留溶媒量を所望の範囲とし、
機械的強度を備えさせるために炭素原子数1〜12のアルコール類、特に炭素原子数1〜
6のアルコール類をドープに含有させることでよりその効果を得ることができる。
2のエーテル類,炭素原子数が3〜12のケトン類,炭素原子数が3〜12のエステル類
から少なくとも1つと、さらに炭素原子数が1〜12のアルコール類(これらを貧溶媒と
称する)から少なくとも1つと、をセルロースアシレート溶液(ドープ)調製用に選ぶか
ら、支持体上にドープを流延して形成される流延膜の機械的強度を高めることが可能とな
り、高速製膜が可能となる。特に、25μm〜85μmのいわゆる薄手のフィルムを高速
製膜することに適する方法である。この場合に、流延膜の残留溶媒量を所望の範囲とし、
機械的強度を備えさせるために炭素原子数1〜12のアルコール類、特に炭素原子数1〜
6のアルコール類をドープに含有させることでよりその効果を得ることができる。
また、前記貧溶媒をセルロースアシレート溶液(ドープ)を調製し、流延ダイから流延
するまでの間に添加するから、ポリマーの溶媒への溶解性が悪化することなくドープを調
製することができる。また、貧溶媒の比率が高いことによるドープから溶質の析出が生じ
る不安定化を抑制することができる。この場合に、貧溶媒添加は、調製されたドープ中に
インラインで添加すると、ドープの不均一化を招くことなく、ドープ中の貧溶媒比率を高
めることが可能となり、そのドープから形成される流延膜の機械的強度を高めることが可
能となる。さらに、インライン添加を行う際に、スタティックミキサーに代表される静止
型混合器を用いることで、ドープの均一化をより行うことが可能となる。また、添加する
溶媒中に高分子化合物(ポリマー),レターデーション制御剤,可塑剤,UV剤(紫外線
吸収剤),マット剤,疎水化剤,剥離剤(剥離促進化剤)などの溶質を添加しておくと、
ドープの粘度を容易に高めることが可能であり、そのドープから形成される流延膜の機械
的強度,特性(例えば、支持体からの剥離性)を所望のものに容易に調製できる。前記セ
ルロースアシレートにせん断応力が与えられているときに前記貧溶媒(添加液とも称する
)を前記セルロースアシレート溶液に添加するから、均一に混合することが可能となる。
するまでの間に添加するから、ポリマーの溶媒への溶解性が悪化することなくドープを調
製することができる。また、貧溶媒の比率が高いことによるドープから溶質の析出が生じ
る不安定化を抑制することができる。この場合に、貧溶媒添加は、調製されたドープ中に
インラインで添加すると、ドープの不均一化を招くことなく、ドープ中の貧溶媒比率を高
めることが可能となり、そのドープから形成される流延膜の機械的強度を高めることが可
能となる。さらに、インライン添加を行う際に、スタティックミキサーに代表される静止
型混合器を用いることで、ドープの均一化をより行うことが可能となる。また、添加する
溶媒中に高分子化合物(ポリマー),レターデーション制御剤,可塑剤,UV剤(紫外線
吸収剤),マット剤,疎水化剤,剥離剤(剥離促進化剤)などの溶質を添加しておくと、
ドープの粘度を容易に高めることが可能であり、そのドープから形成される流延膜の機械
的強度,特性(例えば、支持体からの剥離性)を所望のものに容易に調製できる。前記セ
ルロースアシレートにせん断応力が与えられているときに前記貧溶媒(添加液とも称する
)を前記セルロースアシレート溶液に添加するから、均一に混合することが可能となる。
前記貧溶媒(または前記溶質を含む溶液)を添加した後に、流延ダイから添加するまで
の滞留時間を5分以上60分以下とすると、貧溶媒がドープ中に均一に分散混合すると共
に、ドープが長時間滞留することによるドープの不安定化に伴う微小ゲルの発生を抑制す
ることもできる。
の滞留時間を5分以上60分以下とすると、貧溶媒がドープ中に均一に分散混合すると共
に、ドープが長時間滞留することによるドープの不安定化に伴う微小ゲルの発生を抑制す
ることもできる。
前記貧溶媒(添加液)に炭素数1〜12のアルコール類を10重量%以上90重量%以
下含むものを用いるから、ドープの粘性が高まると共に、ポリマーの溶解性を所望のもの
に維持することができる。これにより、ドープの粘弾性が向上し、形成される流延膜の機
械的強度が高まり製膜速度を向上させることが可能となると共に、微小ゲルの発生も抑制
されるため得られるフィルムの光学特性は優れている。
下含むものを用いるから、ドープの粘性が高まると共に、ポリマーの溶解性を所望のもの
に維持することができる。これにより、ドープの粘弾性が向上し、形成される流延膜の機
械的強度が高まり製膜速度を向上させることが可能となると共に、微小ゲルの発生も抑制
されるため得られるフィルムの光学特性は優れている。
本発明では、セルロースアシレート溶液(ドープ)のpH(水素イオン指数)を4以上
7未満とするから、ドープ接液部に腐食が生じることを防止する。また、ドープがアルカ
リ性になることにより生じやすい金属イオンの析出を抑制し、金属イオンを核とする微小
ゲルの発生を防止できる。
7未満とするから、ドープ接液部に腐食が生じることを防止する。また、ドープがアルカ
リ性になることにより生じやすい金属イオンの析出を抑制し、金属イオンを核とする微小
ゲルの発生を防止できる。
本発明では、フィルム製膜中またはフィルム巻き取り後送り出す際に、フィルムの長手
方向(搬送方向)または幅方向の少なくともいずれか一方に延伸するから、フィルム中の
ポリマーの配列を所望のものとし、光学特性を容易に制御できる。この場合に、延伸量を
0.5〜300%とするとより効果が得られる。また、窒素ガスなどの不活性ガスを用い
て延伸する際の雰囲気の酸素濃度を低下させる(例えば、10体積%未満)から、延伸す
る際にフィルムの透明性の低下を防止できる。
方向(搬送方向)または幅方向の少なくともいずれか一方に延伸するから、フィルム中の
ポリマーの配列を所望のものとし、光学特性を容易に制御できる。この場合に、延伸量を
0.5〜300%とするとより効果が得られる。また、窒素ガスなどの不活性ガスを用い
て延伸する際の雰囲気の酸素濃度を低下させる(例えば、10体積%未満)から、延伸す
る際にフィルムの透明性の低下を防止できる。
本発明では、フィルムの残留溶媒量が10重量%未満となるまで、乾燥領域でフィルム
を乾燥するから、前記乾燥領域の防爆を防止するために有効である。また、乾燥領域から
送り出されるフィルムの両縁部(耳部)を切断し、破砕して原料とする場合がある。この
場合にも本発明によれば、フィルムの残留溶媒量が10重量%未満となった後に耳部の切
断を行うため、耳部貯蔵用容器内の溶媒濃度の上昇を抑制できるため、耳部貯蔵用容器に
特別な排気設備を取り付けることなく溶媒の揮発による着火爆発事故の発生を防止できる
。
を乾燥するから、前記乾燥領域の防爆を防止するために有効である。また、乾燥領域から
送り出されるフィルムの両縁部(耳部)を切断し、破砕して原料とする場合がある。この
場合にも本発明によれば、フィルムの残留溶媒量が10重量%未満となった後に耳部の切
断を行うため、耳部貯蔵用容器内の溶媒濃度の上昇を抑制できるため、耳部貯蔵用容器に
特別な排気設備を取り付けることなく溶媒の揮発による着火爆発事故の発生を防止できる
。
本発明のセルロースアシレートフィルムの残留溶媒量が、前記フィルムの固形分に対し
、0.01重量%以上0.7重量%以下とするから、フィルムの柔軟性が失われることに
よる耐折度の悪化を抑制できる。また、残留溶媒量が大きいことによる熱収縮量の上昇を
防止できる。
、0.01重量%以上0.7重量%以下とするから、フィルムの柔軟性が失われることに
よる耐折度の悪化を抑制できる。また、残留溶媒量が大きいことによる熱収縮量の上昇を
防止できる。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、微量の酸を含むため耐久性が向上する。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、疎水化剤を含むため透湿係数が低くなり、
偏光板保護フィルムとして用いた際の耐久性に優れている。また、疎水化剤には、スルホ
ンアミド型化合物類やリン酸トリエステル類が好ましく、また疎水性を高めた高分子を用
いることも好ましい。また、この場合に、セルロースアシレートフィルムを多層から形成
することで、各層にレターデーション制御剤,UV剤(紫外線吸収剤),可塑剤,マット
剤,疎水化剤などの所望の添加剤を含有させることで最も特性に優れるフィルムを容易に
製造することができる。例えば、ドープを流延した際に、支持体面に接する層のみに剥離
促進剤を含有させることで、フィルムの特性を大きく変化させることなく、支持体からの
剥ぎ取り性を向上させることができる。また、フィルムを3層以上から形成した場合には
、表層及び裏層のみにマット剤を添加することで、フィルムをロール状に巻き取った際に
、フィルム同士の接着を抑制できると共に、マット剤添加に伴うフィルムの透明性の悪化
を抑制できる。フィルムに所望の機能を付与させる添加剤としては、レターデーション制
御剤,UV剤,可塑剤などが挙げられ、これらはいずれも予めドープに含有させておく事
で、フィルムの所望の層に含有させることが可能となる。また、本発明では、多層のフイ
ルムを製膜する際には、フィードブロック方式,マルチマニホールド方式のいずれをも適
用できる。
偏光板保護フィルムとして用いた際の耐久性に優れている。また、疎水化剤には、スルホ
ンアミド型化合物類やリン酸トリエステル類が好ましく、また疎水性を高めた高分子を用
いることも好ましい。また、この場合に、セルロースアシレートフィルムを多層から形成
することで、各層にレターデーション制御剤,UV剤(紫外線吸収剤),可塑剤,マット
剤,疎水化剤などの所望の添加剤を含有させることで最も特性に優れるフィルムを容易に
製造することができる。例えば、ドープを流延した際に、支持体面に接する層のみに剥離
促進剤を含有させることで、フィルムの特性を大きく変化させることなく、支持体からの
剥ぎ取り性を向上させることができる。また、フィルムを3層以上から形成した場合には
、表層及び裏層のみにマット剤を添加することで、フィルムをロール状に巻き取った際に
、フィルム同士の接着を抑制できると共に、マット剤添加に伴うフィルムの透明性の悪化
を抑制できる。フィルムに所望の機能を付与させる添加剤としては、レターデーション制
御剤,UV剤,可塑剤などが挙げられ、これらはいずれも予めドープに含有させておく事
で、フィルムの所望の層に含有させることが可能となる。また、本発明では、多層のフイ
ルムを製膜する際には、フィードブロック方式,マルチマニホールド方式のいずれをも適
用できる。
以下、本発明を詳細に記述するが、セルロースアシレート、セルロースアシレート溶液
あるいは、セルロースアシレートフィルム、さらには光学用フィルムの評価に当たって、
以下の方法で測定して実施した。
あるいは、セルロースアシレートフィルム、さらには光学用フィルムの評価に当たって、
以下の方法で測定して実施した。
(厚み変動測定)
アンリツ電気社製の電子マイクロメーターを用いて600mm/分の速度にて測定し、尺度
1/20、チャート速度30mm/分にてチャート紙上に記録した後、定規により計測し
、小数点第1位を四捨五入する。
アンリツ電気社製の電子マイクロメーターを用いて600mm/分の速度にて測定し、尺度
1/20、チャート速度30mm/分にてチャート紙上に記録した後、定規により計測し
、小数点第1位を四捨五入する。
(ヘイズ)
試料40mm×80mmを、25℃,60%RHでヘイズメーター(HGM−2DP、
スガ試験機)でJIS K−6714に従って測定した。
試料40mm×80mmを、25℃,60%RHでヘイズメーター(HGM−2DP、
スガ試験機)でJIS K−6714に従って測定した。
(透過率)
試料20mm×70mmを、25℃,60%RHで透明度測定器(AKA光電管比色計
、KOTAKI製作所)で可視光(615nm)の透過率を測定した。
試料20mm×70mmを、25℃,60%RHで透明度測定器(AKA光電管比色計
、KOTAKI製作所)で可視光(615nm)の透過率を測定した。
(分光特性)
試料13mm×40mmを、25℃,60%RHで分光光度計(U−3210、(株)
日立製作所)にて、波長300〜450nmにおける透過率を測定した。傾斜幅は72%
の波長−5%の波長で求めた。限界波長は(傾斜幅/2)+5%の波長で表した。吸収端
は、透過率0.4%の波長で表す。さらに、380nmの透過率を評価した。
試料13mm×40mmを、25℃,60%RHで分光光度計(U−3210、(株)
日立製作所)にて、波長300〜450nmにおける透過率を測定した。傾斜幅は72%
の波長−5%の波長で求めた。限界波長は(傾斜幅/2)+5%の波長で表した。吸収端
は、透過率0.4%の波長で表す。さらに、380nmの透過率を評価した。
(レターデーション)
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーション及び厚さ方向のレターデーションを表わす。Re(λ)はKOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rth(λ)は前記Re(λ)、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値、および面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線に対して−40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値の計3つの方向で測定したレターデーション値を基にKOBRA 21ADHが算出する。ここで平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHは、nx、ny、nzを算出する。Nzファクターが必要な際には、さらに、この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーション及び厚さ方向のレターデーションを表わす。Re(λ)はKOBRA 21ADH(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。Rth(λ)は前記Re(λ)、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して+40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値、および面内の遅相軸を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線に対して−40°傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて測定したレターデーション値の計3つの方向で測定したレターデーション値を基にKOBRA 21ADHが算出する。ここで平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHは、nx、ny、nzを算出する。Nzファクターが必要な際には、さらに、この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
(分子配向軸)
試料70mm×100mmを、25℃、65%RHで2時間調湿し、自動複屈折計(K
OBRA21DH、 王子計測(株))にて、垂直入射における入射角を変化させた時の
位相差より分子配向軸を算出した。
試料70mm×100mmを、25℃、65%RHで2時間調湿し、自動複屈折計(K
OBRA21DH、 王子計測(株))にて、垂直入射における入射角を変化させた時の
位相差より分子配向軸を算出した。
(軸ズレ)
また、自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株))で軸ズレ角度を
測定した。幅方向に全幅にわたって等間隔で20点測定し、絶対値の平均値を求めた。ま
た、遅相軸角度(軸ズレ)のレンジとは、幅方向全域にわたって等間隔に20点測定し、
軸ズレの絶対値の大きいほうから4点の平均と小さいほうから4点の平均の差をとったも
のである。
また、自動複屈折計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株))で軸ズレ角度を
測定した。幅方向に全幅にわたって等間隔で20点測定し、絶対値の平均値を求めた。ま
た、遅相軸角度(軸ズレ)のレンジとは、幅方向全域にわたって等間隔に20点測定し、
軸ズレの絶対値の大きいほうから4点の平均と小さいほうから4点の平均の差をとったも
のである。
(引裂強度)
試料50mm×64mmを、23℃、65%RHで2時間調湿し、軽荷重引裂強度試験
器(東洋精機製作所)にてISO6383/2−1983に従って、引裂に要する加重を
測定、MD,TD方向で平均化して評価した。
試料50mm×64mmを、23℃、65%RHで2時間調湿し、軽荷重引裂強度試験
器(東洋精機製作所)にてISO6383/2−1983に従って、引裂に要する加重を
測定、MD,TD方向で平均化して評価した。
(耐折強度)
試料120mm×120mmを、23℃、65%RH、2時間調湿し、ISO8776
−1988に従って折り曲げによって切断するまでの往復回数を測定した。
試料120mm×120mmを、23℃、65%RH、2時間調湿し、ISO8776
−1988に従って折り曲げによって切断するまでの往復回数を測定した。
(引張強度)
試料15mm×250mmを、23℃、65%RH、2時間調湿しテンシロン引張試験
機(RTA−100、オリエンテック(株))にてISO1184−1983に従って、
初期試料長100mm、引張速度200±5mm/分で弾性率を引張初期の応力と伸びよ
り算出した。抗張力、破断応力、伸張力、破断伸度も同時に評価した。
試料15mm×250mmを、23℃、65%RH、2時間調湿しテンシロン引張試験
機(RTA−100、オリエンテック(株))にてISO1184−1983に従って、
初期試料長100mm、引張速度200±5mm/分で弾性率を引張初期の応力と伸びよ
り算出した。抗張力、破断応力、伸張力、破断伸度も同時に評価した。
(巻き内外Rt差)
試料8を100mの長さで巻き取り、そのまま1ヶ月間常温で放置した後、表面のフイ
ルムのRtと内部のフィルムのRtを前述の方法で求め、その差をRt差として求めた。
試料8を100mの長さで巻き取り、そのまま1ヶ月間常温で放置した後、表面のフイ
ルムのRtと内部のフィルムのRtを前述の方法で求め、その差をRt差として求めた。
(キシミ)
試料100mm×200mmおよび75mm×100mmの試料を、23℃、65%R
H、2時間調湿し、テンシロン引張試験機(RTA−100,オリエンテック(株))に
て、大きいフィルムを台の上に固定し、200gのおもりをつけた小さいフィルムを載せ
た。おもりを水平方向に引っ張り、動きだした時の力、動いているときの力を測定。そし
て、静摩擦係数、動摩擦係数をそれぞれ次式に従い算出した。
F=μ×W (W:おもりの重さ(kgf))。
試料100mm×200mmおよび75mm×100mmの試料を、23℃、65%R
H、2時間調湿し、テンシロン引張試験機(RTA−100,オリエンテック(株))に
て、大きいフィルムを台の上に固定し、200gのおもりをつけた小さいフィルムを載せ
た。おもりを水平方向に引っ張り、動きだした時の力、動いているときの力を測定。そし
て、静摩擦係数、動摩擦係数をそれぞれ次式に従い算出した。
F=μ×W (W:おもりの重さ(kgf))。
(動摩擦(鋼球法))
試料35mm×100mmを、23℃、65%RH、2時間調湿し、動摩擦係数測定器
(東洋ボールドウィン)にて、測定面を上にしてサンプルを台に固定し、鋼球をサンプル
上におろし、台を送り測定した。
試料35mm×100mmを、23℃、65%RH、2時間調湿し、動摩擦係数測定器
(東洋ボールドウィン)にて、測定面を上にしてサンプルを台に固定し、鋼球をサンプル
上におろし、台を送り測定した。
(アルカリ加水分解)
試料100mm×100mmを、自動アルカリケン化処理装置(新東科学(株))にて
、60℃,2N水酸化ナトリウム水溶液にて2分間ケン化し、4分間水洗。30℃,0.
01N希硝酸にて4分間中和し、4分間水洗。100℃で3分間、自然乾燥1時間し、下
記の目視基準とケン化処理前後のヘイズ値で評価した。
A:白化は全く認められない
B:白化がわずかに認められる
C:白化がかなり認められる
D:白化が著しく認められる
試料100mm×100mmを、自動アルカリケン化処理装置(新東科学(株))にて
、60℃,2N水酸化ナトリウム水溶液にて2分間ケン化し、4分間水洗。30℃,0.
01N希硝酸にて4分間中和し、4分間水洗。100℃で3分間、自然乾燥1時間し、下
記の目視基準とケン化処理前後のヘイズ値で評価した。
A:白化は全く認められない
B:白化がわずかに認められる
C:白化がかなり認められる
D:白化が著しく認められる
(カール値)
試料35mm×3mmを、カール調湿槽(HEIDON(No.YG53−168)、
新東科学(株))で25%、55%、85%で24時間調湿し、曲率半径をカール板で測
定する。またウェットでのカールは、水温25℃の水中に30分静置した後にそのカール
値を測定する。
試料35mm×3mmを、カール調湿槽(HEIDON(No.YG53−168)、
新東科学(株))で25%、55%、85%で24時間調湿し、曲率半径をカール板で測
定する。またウェットでのカールは、水温25℃の水中に30分静置した後にそのカール
値を測定する。
(耐湿熱性)
試料35mm×25mmを、85℃、90%RHで200,500,1000時間それ
ぞれ経時させて、プラチナスレインボー(PR−1G、タバイ エスペック(株))にて
、2枚のサンプルを接着剤にて張り合わせて調湿し、サンプル状態を目視で観察、色の変
化を測定し下記にて判断した。
A:特に異常が認められない。
B:分解臭または分解による形状変化が認められる。
試料35mm×25mmを、85℃、90%RHで200,500,1000時間それ
ぞれ経時させて、プラチナスレインボー(PR−1G、タバイ エスペック(株))にて
、2枚のサンプルを接着剤にて張り合わせて調湿し、サンプル状態を目視で観察、色の変
化を測定し下記にて判断した。
A:特に異常が認められない。
B:分解臭または分解による形状変化が認められる。
(含水率)
試料7mm×35mmを水分測定器、試料乾燥装置(CA−03、VA−05、共に三
菱化学(株))にてカールフィッシャー法で測定。水分量(g)を試料重量(g)で除し
て算出した。
試料7mm×35mmを水分測定器、試料乾燥装置(CA−03、VA−05、共に三
菱化学(株))にてカールフィッシャー法で測定。水分量(g)を試料重量(g)で除し
て算出した。
(残留溶剤量)
試料7mm×35mmをガスクロマトグラフィー(GC−18A、島津製作所(株))
にて、ベース残留溶剤量を測定した。
試料7mm×35mmをガスクロマトグラフィー(GC−18A、島津製作所(株))
にて、ベース残留溶剤量を測定した。
(熱収縮率)
試料30mm×120mmを90℃、5%RHで24、120時間経時させ、自動ピンゲ
ージ(新東科学(株))にて、両端に6mmφの穴を100mm間隔に開けて、間隔の原
寸(L1)を最小目盛り1/1000mmまで測定した。さらに90℃、5%RHにて2
4時間、120時間熱処理してパンチ間隔の寸法(L2)を測定。そして、熱収縮率を{
(L1−L2)/L1}×100により求めた。
試料30mm×120mmを90℃、5%RHで24、120時間経時させ、自動ピンゲ
ージ(新東科学(株))にて、両端に6mmφの穴を100mm間隔に開けて、間隔の原
寸(L1)を最小目盛り1/1000mmまで測定した。さらに90℃、5%RHにて2
4時間、120時間熱処理してパンチ間隔の寸法(L2)を測定。そして、熱収縮率を{
(L1−L2)/L1}×100により求めた。
(高湿寸度評価)
試料30mm×120mmを、40℃、95%RH及び60℃、90%RHでそれぞれ
24時間調湿し、自動ピンゲージ(新東科学(株))にて、両端に6mmφの穴を100
mm間隔に開け、間隔の原寸(L1)を最小目盛り1/1000mmまで測定した。そし
て、90℃、5%RHにて24時間、120時間熱処理して、パンチ間隔の寸法(L3)
を測定した。寸度変化率を{(L1−L2)/L1}×100により求めた。
試料30mm×120mmを、40℃、95%RH及び60℃、90%RHでそれぞれ
24時間調湿し、自動ピンゲージ(新東科学(株))にて、両端に6mmφの穴を100
mm間隔に開け、間隔の原寸(L1)を最小目盛り1/1000mmまで測定した。そし
て、90℃、5%RHにて24時間、120時間熱処理して、パンチ間隔の寸法(L3)
を測定した。寸度変化率を{(L1−L2)/L1}×100により求めた。
(透湿度、透湿係数)
試料70mmφを25℃、90%RH及び40℃、90%RHでそれぞれ24時間調湿
し、透湿試験装置(KK−709007、東洋精機(株))にて、JIS Z−0208
に従って、単位面積あたりの水分量を算出(g/m2)した。そして、透湿度を調湿後重
量−調湿前重量により求めた。更に強制的評価として、60℃ 95%RHにて24時間
調室後の測定し、透湿係数とした。
試料70mmφを25℃、90%RH及び40℃、90%RHでそれぞれ24時間調湿
し、透湿試験装置(KK−709007、東洋精機(株))にて、JIS Z−0208
に従って、単位面積あたりの水分量を算出(g/m2)した。そして、透湿度を調湿後重
量−調湿前重量により求めた。更に強制的評価として、60℃ 95%RHにて24時間
調室後の測定し、透湿係数とした。
(ベースの平面性)
試料として全幅×1.5mを反射光、透過光にて角度を変えて検査し、平面性を評価し
た。表面形状に関しては暗室にてスライドスコープでフィルムを検査すると共に、ベース
面状投影機でも評価した。
試料として全幅×1.5mを反射光、透過光にて角度を変えて検査し、平面性を評価し
た。表面形状に関しては暗室にてスライドスコープでフィルムを検査すると共に、ベース
面状投影機でも評価した。
(異物検査)
試料として全幅×1mに反射光をあて、膜中異物を目視にて検出した後、偏向顕微鏡で
異物(リント)を確認し評価した。
試料として全幅×1mに反射光をあて、膜中異物を目視にて検出した後、偏向顕微鏡で
異物(リント)を確認し評価した。
(寸法安定性)
寸法安定性は熱収縮率で表す。試料の縦方向及び横方向より30mm幅×120mm長
さの試験片を各3枚採取する。試験片の両端に6mmφの穴をパンチで100mm間隔に
開ける。これを23±3℃、相対温度65±5%の室内で3時間以上調湿する。自動ピン
ゲージ(新東科学(株)製)を用いてパンチ間隔の原寸(L1)を最小目盛り/1000
mmまで測定する。次に試験片を80℃±1℃の恒温器に吊して3時間熱処理し、23±
3℃、相対湿度65±5%の室内で3時間以上調湿した後、自動ピンゲージで熱処理後の
パンチ間隔の寸法(L2)を測定する。そして以下の式により熱収縮率を算出する。
熱収縮率=(L1−L2/L1)×100
寸法安定性は熱収縮率で表す。試料の縦方向及び横方向より30mm幅×120mm長
さの試験片を各3枚採取する。試験片の両端に6mmφの穴をパンチで100mm間隔に
開ける。これを23±3℃、相対温度65±5%の室内で3時間以上調湿する。自動ピン
ゲージ(新東科学(株)製)を用いてパンチ間隔の原寸(L1)を最小目盛り/1000
mmまで測定する。次に試験片を80℃±1℃の恒温器に吊して3時間熱処理し、23±
3℃、相対湿度65±5%の室内で3時間以上調湿した後、自動ピンゲージで熱処理後の
パンチ間隔の寸法(L2)を測定する。そして以下の式により熱収縮率を算出する。
熱収縮率=(L1−L2/L1)×100
(熱収縮開始温度)
高延伸倍率方向に沿って35mm長に、低延伸倍率方向に沿って3mm幅に裁断する。
長手方向に両端を25mm間隔でチャックする。これをTMA測定器(TA instr
uments社製TMA2940型Thermo Mechanical Analyz
er)を用いて、0.04Nの力を加えながら30℃から200℃まで3℃/分で昇温し
ながら寸法変化を測定する。30℃の寸法を基長とし、これから2%収縮した温度を収縮
開始温度とする。
高延伸倍率方向に沿って35mm長に、低延伸倍率方向に沿って3mm幅に裁断する。
長手方向に両端を25mm間隔でチャックする。これをTMA測定器(TA instr
uments社製TMA2940型Thermo Mechanical Analyz
er)を用いて、0.04Nの力を加えながら30℃から200℃まで3℃/分で昇温し
ながら寸法変化を測定する。30℃の寸法を基長とし、これから2%収縮した温度を収縮
開始温度とする。
(弾性率)
東洋ボールドウィン製万能引っ張り試験機STM T50BPを用い、23℃、70%
雰囲気中、引っ張り速度10%/分で0.5%伸びにおける応力を測定し、弾性率を求め
た。
東洋ボールドウィン製万能引っ張り試験機STM T50BPを用い、23℃、70%
雰囲気中、引っ張り速度10%/分で0.5%伸びにおける応力を測定し、弾性率を求め
た。
(輝点異物の測定)
直交状態(クロスニコル)に二枚の偏光板を配置して透過光を遮断し、二枚の偏光板の
間に各試料を置く。偏光板はガラス製保護板のものを使用した。片側から光を照射し、反
対側から光学顕微鏡(50倍)で1cm2当たりの直径0.01mm以上の輝点数をカウ
ントした。
直交状態(クロスニコル)に二枚の偏光板を配置して透過光を遮断し、二枚の偏光板の
間に各試料を置く。偏光板はガラス製保護板のものを使用した。片側から光を照射し、反
対側から光学顕微鏡(50倍)で1cm2当たりの直径0.01mm以上の輝点数をカウ
ントした。
[セルロースアシレート]
本発明に用いられるセルロースアシレートについて、以下に記す。本発明に用いられる
セルロースアシレート原料のセルロースとしては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パル
プ,針葉樹パルプ)などがあり、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシレー
トでも使用でき、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについて
の詳細な記載は、例えばプラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日
刊工業新聞社、1970年発行)に見られる。
本発明に用いられるセルロースアシレートについて、以下に記す。本発明に用いられる
セルロースアシレート原料のセルロースとしては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パル
プ,針葉樹パルプ)などがあり、何れの原料セルロースから得られるセルロースアシレー
トでも使用でき、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについて
の詳細な記載は、例えばプラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日
刊工業新聞社、1970年発行)に見られる。
それによると、セルロースの分子量は広範囲であり例えば天然セルロースは60万〜1
50万(重合度概算3500〜1万)であり、精製リンタは1万〜500万(重合度概算
200〜3000)であり、木材パルプは1万〜134万(重合度概算200〜2100
)である。ここで分子量は、セルロースあるいはその誘導体の強度的性質は大きく影響し
、分子量が小さくなるとある重合度から急にその力学的強度が低下する。
50万(重合度概算3500〜1万)であり、精製リンタは1万〜500万(重合度概算
200〜3000)であり、木材パルプは1万〜134万(重合度概算200〜2100
)である。ここで分子量は、セルロースあるいはその誘導体の強度的性質は大きく影響し
、分子量が小さくなるとある重合度から急にその力学的強度が低下する。
本発明においてはセルロースからエステル化してセルロースアシレートを作製するが、
特に好ましい前述のセルロースがそのまま利用できる訳ではなく、リンタやパルプを精製
して精製リンタと精製高級木材パルプとして用いられる。リンタは綿実に綿繊維の中で繊
維長が短い短繊維でありα−セルロース含量(例えば88〜92質量%)が多く純度が高
く、不純物も少ない。この粗リンタはゴミ取り、アルカリ蒸煮、漂白、酸処理、脱水およ
び乾燥によって精製リンタを得ることができる。これらの詳細はプラスチック材料講座(
17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)の25〜28頁
に記述され、表2・3にその特性が記載されており、本発明で好ましい精製リンタが得ら
れる。
特に好ましい前述のセルロースがそのまま利用できる訳ではなく、リンタやパルプを精製
して精製リンタと精製高級木材パルプとして用いられる。リンタは綿実に綿繊維の中で繊
維長が短い短繊維でありα−セルロース含量(例えば88〜92質量%)が多く純度が高
く、不純物も少ない。この粗リンタはゴミ取り、アルカリ蒸煮、漂白、酸処理、脱水およ
び乾燥によって精製リンタを得ることができる。これらの詳細はプラスチック材料講座(
17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)の25〜28頁
に記述され、表2・3にその特性が記載されており、本発明で好ましい精製リンタが得ら
れる。
さらに、精製パルプについても同著の28〜32頁に記述されており、表2・4に特性
も記載されており、該手法などで精製されたパルプもセルロースアシレート原料として好
ましい。ここで、精製された綿花リンタと木材パルプを混合して用いることも好ましく、
その割合は特に限定されないが好ましくは5/95〜95/5であり、より好ましくは1
0/90〜90/10である。混合することによって溶解性を向上させて、セルロースア
シレートフィルムの面状、力学特性や光学特性を改良することができる。
も記載されており、該手法などで精製されたパルプもセルロースアシレート原料として好
ましい。ここで、精製された綿花リンタと木材パルプを混合して用いることも好ましく、
その割合は特に限定されないが好ましくは5/95〜95/5であり、より好ましくは1
0/90〜90/10である。混合することによって溶解性を向上させて、セルロースア
シレートフィルムの面状、力学特性や光学特性を改良することができる。
なお、特開2002-371143号には、加工の際に切断粉を発生させず、また、層間剥離等を発
生させないために、フィルムの片方又は両方の表面から少なくとも0.5μmの部分を、
綿花リンターと木材パルプとの質量比(綿花リンター/木材パルプ)が40/60〜10
0/0で、綿花リンターの含有量がその他の部分に用いるドープにおける綿花リンターの
含有量より5質量%以上多く、かつ溶媒における炭素数1〜10のアルコール及び炭化水
素の含有量が20質量%以下であるドープを用いる発明が記載されている。
生させないために、フィルムの片方又は両方の表面から少なくとも0.5μmの部分を、
綿花リンターと木材パルプとの質量比(綿花リンター/木材パルプ)が40/60〜10
0/0で、綿花リンターの含有量がその他の部分に用いるドープにおける綿花リンターの
含有量より5質量%以上多く、かつ溶媒における炭素数1〜10のアルコール及び炭化水
素の含有量が20質量%以下であるドープを用いる発明が記載されている。
また、特開2002-371142号には、偏光板のコーナー部の縁に発生する光学的なムラを抑制するために、製造されたフィルムの片方又は両方の表面から少なくとも0.5μmの部分を、綿花リンターと木材パルプとの質量比(綿花リンター/木材パルプ)が5/95〜0/100で、かつ溶媒における炭素数1〜10のアルコール及び炭化水素の含有量が15質量%以上であるドープを用いる発明が記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートに関する発明は、本発明においても適用できるものである。
ここで、本発明でも利用されるセルロースはその分析については種々行われており、A
STM standard Part 15、 TAPPI Standard (Te
chnical Association of the Pulp and Pape
r Industry)やJIS P 8101などに詳細に掲げられている。測定項目
としては、灰分、酸化カルシウムと酸化マグネシウムの含量、α−セルロース、β−セル
ロース、銅価などである。
STM standard Part 15、 TAPPI Standard (Te
chnical Association of the Pulp and Pape
r Industry)やJIS P 8101などに詳細に掲げられている。測定項目
としては、灰分、酸化カルシウムと酸化マグネシウムの含量、α−セルロース、β−セル
ロース、銅価などである。
この中で、パルプの純度の指標となるα−セルロース含有量は、例えば80〜100質
量%程度の範囲から選択でき、木材パルプでは、通常85〜98%程度である。本発明で
は低純度パルプ、例えばα−セルロース含有量80〜96%(特に92〜96%)程度の
パルプも使用できる。これらのパルプのうち、通常木材パルプが使用される。なお、広葉
樹パルプを原料とするセルロースアシレートは、流延法によるフィルムの剥離性が不足気
味であり、針葉樹パルプは透明性などの光学的特性で若干悪化気味であるが、特に光学用
途や写真フィルムへの応用に対しては問題なく使用できる。
量%程度の範囲から選択でき、木材パルプでは、通常85〜98%程度である。本発明で
は低純度パルプ、例えばα−セルロース含有量80〜96%(特に92〜96%)程度の
パルプも使用できる。これらのパルプのうち、通常木材パルプが使用される。なお、広葉
樹パルプを原料とするセルロースアシレートは、流延法によるフィルムの剥離性が不足気
味であり、針葉樹パルプは透明性などの光学的特性で若干悪化気味であるが、特に光学用
途や写真フィルムへの応用に対しては問題なく使用できる。
さらに本発明においては、特開平11−130301号公報に記載のように、パルプあ
るいは綿花中の中性構成糖成分には、グルコースが主成分であるがマンノースとキシロー
スとを含んでいてもよい。その比率は特に限定されないが、マンノース/キシロース(モ
ル比)=0.35/1〜3.0/1、好ましくは0.35/1〜2.5/1、さらに好ま
しくは0.35/1〜2/1である。その場合に作製されたセルローストリアセテートに
おいて、マンノースおよびキシロースの総含有量は、0.01〜5モル%、好ましくは0
.1〜4モル%である。なお、「マンノース」「キシロース」は、パルプ中に含まれるヘ
ミセルロース(キシラン,グルコマンナンなど)の主たる構成糖である。これらの原料パ
ルプおよび得られたセルロースアシレート(セルローストリアセテートについて)の構成
糖成分は、具体的には特開平11−130301号に記載の方法で分析できる。
るいは綿花中の中性構成糖成分には、グルコースが主成分であるがマンノースとキシロー
スとを含んでいてもよい。その比率は特に限定されないが、マンノース/キシロース(モ
ル比)=0.35/1〜3.0/1、好ましくは0.35/1〜2.5/1、さらに好ま
しくは0.35/1〜2/1である。その場合に作製されたセルローストリアセテートに
おいて、マンノースおよびキシロースの総含有量は、0.01〜5モル%、好ましくは0
.1〜4モル%である。なお、「マンノース」「キシロース」は、パルプ中に含まれるヘ
ミセルロース(キシラン,グルコマンナンなど)の主たる構成糖である。これらの原料パ
ルプおよび得られたセルロースアシレート(セルローストリアセテートについて)の構成
糖成分は、具体的には特開平11−130301号に記載の方法で分析できる。
一方、セルロースの構造を評価する手段として、X線解析法もまた用いられる。それに
よるとセルロース分子は繊維軸方向に平行に配列し水素結合によって引き合い、5個のセ
ルロース分子のセルビオース単位によって1個の単位胞を形成していることが記載されて
いる。また、X線解析法によればその結晶化度は天然セルロースで約70%であることが
示されており、これらのセルロースも本発明のセルロースアシレート作製に対して使用で
きる。
よるとセルロース分子は繊維軸方向に平行に配列し水素結合によって引き合い、5個のセ
ルロース分子のセルビオース単位によって1個の単位胞を形成していることが記載されて
いる。また、X線解析法によればその結晶化度は天然セルロースで約70%であることが
示されており、これらのセルロースも本発明のセルロースアシレート作製に対して使用で
きる。
以上記述したセルロースアシレートについては、特開平10−45803、特開平11
−269304、特開平8−231761、特開平10−60170、特開平9−407
92、特開平11−5851、特開平11−269304、特開平9−90101、特開
昭57−182737、特開平4−277530、特開平11−292989、特開平1
2−131524、特開平12−137115号などに記載のセルロースアシレートを利
用することも好ましい。これらの素材も、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製される
セルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
−269304、特開平8−231761、特開平10−60170、特開平9−407
92、特開平11−5851、特開平11−269304、特開平9−90101、特開
昭57−182737、特開平4−277530、特開平11−292989、特開平1
2−131524、特開平12−137115号などに記載のセルロースアシレートを利
用することも好ましい。これらの素材も、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製される
セルロースアシレートフィルムに対しては特に限定されるものではない。
[セルロースアシレート溶液(ドープ)の調製及びフィルムの作製]
次に上述のセルロースを原料から製造される本発明のセルロースアシレートについて記
載する。本発明のセルロースアシレートは、セルロースの水酸基への置換度が下記式(I)
〜(III)の全てを満足するものが好ましい。
(I)
2.5≦A+B≦3.0
(II) 2.0≦A≦3.0
(III)
0≦B≦0.9
ここで、式中A及びBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を表し、
Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。セル
ロースには1グルコース単位に3個の水酸基があり、上記の数字はその水酸基3.0に対
する置換度を表すもので、最大の置換度が3.0である。セルローストリアセテートは一
般にAの置換度が2.5〜3.0であり(この場合、置換されなかった水酸基が最大0.
5である)、B=0の場合がセルローストリアセテートである。本発明のセルロースアシ
レートは、アシル基が全部アセチル基のセルローストリアセテート、及びアセチル基が2
.0以上で、炭素原子数が3〜22のアシル基が0.9以下、置換されなかった水酸基が
0.5以下のものが好ましい。炭素原子数3〜22のアシル基の場合、0.3以下が物性
の点から特に好ましい。なお、置換度は、セルロースの水酸基に置換する酢酸または及び
炭素原子数3〜22の脂肪酸の結合度を測定し、計算によって得られる。測定方法として
は、ASTMのD−817−91に準じて実施することが出来る。
次に上述のセルロースを原料から製造される本発明のセルロースアシレートについて記
載する。本発明のセルロースアシレートは、セルロースの水酸基への置換度が下記式(I)
〜(III)の全てを満足するものが好ましい。
(I)
2.5≦A+B≦3.0
(II) 2.0≦A≦3.0
(III)
0≦B≦0.9
ここで、式中A及びBはセルロースの水酸基に置換されているアシル基の置換基を表し、
Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。セル
ロースには1グルコース単位に3個の水酸基があり、上記の数字はその水酸基3.0に対
する置換度を表すもので、最大の置換度が3.0である。セルローストリアセテートは一
般にAの置換度が2.5〜3.0であり(この場合、置換されなかった水酸基が最大0.
5である)、B=0の場合がセルローストリアセテートである。本発明のセルロースアシ
レートは、アシル基が全部アセチル基のセルローストリアセテート、及びアセチル基が2
.0以上で、炭素原子数が3〜22のアシル基が0.9以下、置換されなかった水酸基が
0.5以下のものが好ましい。炭素原子数3〜22のアシル基の場合、0.3以下が物性
の点から特に好ましい。なお、置換度は、セルロースの水酸基に置換する酢酸または及び
炭素原子数3〜22の脂肪酸の結合度を測定し、計算によって得られる。測定方法として
は、ASTMのD−817−91に準じて実施することが出来る。
なお、アシル基がすべてアセチル基の場合は、その水酸基の置換度を酢化度であらわす
ことが通常おこなわれている。すなわち、セルロースアセテートにおいて平均酢化度は、
用途や特性に応じて58%〜62.5%(アセチル基の平均置換度2.64〜3.0)程
度の範囲が好ましい。さらに好ましくは59〜62%(例えば、60〜61%)程度であ
る。ここで酢化度は、結合酢酸量を意味し、セルロース単位重量当たりの結合酢酸の重量
百分率をいい、ASTM:D−817−91(セルロースアセテートなどの試験方法)の
アセチル化度の測定法に準じて測定できる。具体的には、乾燥したセルロースアセテート
1.9gを精秤して、アセトンとジメチルスルホキシドとの混合溶媒(容量比4:1)1
50mlに溶解した後、1N水酸化ナトリウム水溶液30mlを添加し、25℃で2時間
ケン化する。フェノールフタレインを指示薬として添加し、1N硫酸(濃度ファクター:
F)で過剰の水酸化ナトリウムを滴定する。また、上記と同様の方法でブランク試験を行
い、下記式に従って酢化度を算出することで求められる。
酢化度(%)=[6.5×(B−A)×F]/W
(式中、Aは試料での1N硫酸の滴定量(ml)、Bはブランク試験での1N硫酸の滴定
量(ml)、Fは1N硫酸の濃度ファクター、Wは試料の重量を示す)。
ことが通常おこなわれている。すなわち、セルロースアセテートにおいて平均酢化度は、
用途や特性に応じて58%〜62.5%(アセチル基の平均置換度2.64〜3.0)程
度の範囲が好ましい。さらに好ましくは59〜62%(例えば、60〜61%)程度であ
る。ここで酢化度は、結合酢酸量を意味し、セルロース単位重量当たりの結合酢酸の重量
百分率をいい、ASTM:D−817−91(セルロースアセテートなどの試験方法)の
アセチル化度の測定法に準じて測定できる。具体的には、乾燥したセルロースアセテート
1.9gを精秤して、アセトンとジメチルスルホキシドとの混合溶媒(容量比4:1)1
50mlに溶解した後、1N水酸化ナトリウム水溶液30mlを添加し、25℃で2時間
ケン化する。フェノールフタレインを指示薬として添加し、1N硫酸(濃度ファクター:
F)で過剰の水酸化ナトリウムを滴定する。また、上記と同様の方法でブランク試験を行
い、下記式に従って酢化度を算出することで求められる。
酢化度(%)=[6.5×(B−A)×F]/W
(式中、Aは試料での1N硫酸の滴定量(ml)、Bはブランク試験での1N硫酸の滴定
量(ml)、Fは1N硫酸の濃度ファクター、Wは試料の重量を示す)。
セルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位,3位及び6位
に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部または全
部を炭素数2以上のアシル基によりエステル化した重合体(ポリマー)である。アシル置
換度は、2位,3位及び6位それぞれについて、セルロースの水酸基がエステル化してい
る割合(100%のエステル化は置換度1である)を意味する。
に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部または全
部を炭素数2以上のアシル基によりエステル化した重合体(ポリマー)である。アシル置
換度は、2位,3位及び6位それぞれについて、セルロースの水酸基がエステル化してい
る割合(100%のエステル化は置換度1である)を意味する。
全アシル化置換度、即ち、DS2+DS3+DS6は2.00〜3.00が好ましく、
より好ましくは2.22〜2.90であり、特に好ましくは2.40〜2.88である。
また、DS6/(DS2+DS3+DS6)は0.28以上が好ましく、より好ましくは
0.30以上、特に好ましくは0.31〜0.34である。ここで、DS2はグルコース
単位の2位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「2位のアシル置換度」とも言う)
であり、DS3は3位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「3位のアシル置換度」
とも言う)であり、DS6は6位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「6位のアシ
ル置換度」とも言う)である。
より好ましくは2.22〜2.90であり、特に好ましくは2.40〜2.88である。
また、DS6/(DS2+DS3+DS6)は0.28以上が好ましく、より好ましくは
0.30以上、特に好ましくは0.31〜0.34である。ここで、DS2はグルコース
単位の2位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「2位のアシル置換度」とも言う)
であり、DS3は3位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「3位のアシル置換度」
とも言う)であり、DS6は6位の水酸基のアシル基による置換度(以下、「6位のアシ
ル置換度」とも言う)である。
本発明のセルロースアシレートに用いられるアシル基は1種類だけでも良いし、あるいは2種類以上のアシル基が使用されていても良い。2種類以上のアシル基を用いるときは、その1つがアセチル基であることが好ましい。2位,3位及び6位の水酸基による置換度の総和をDSAとし、2位,3位及び6位の水酸基のアセチル基以外のアシル基による置換度の総和をDSBとすると、DSA+DSBの値は、より好ましくは2.22〜2.90であり、特に好ましくは2.40〜2.88である。また、DSBは0.30以上であり、特に好ましくは0.7以上である。さらにDSBはその20%以上が6位水酸基の置換基であるが、より好ましくは25%以上が6位水酸基の置換基であり、30%以上がさらに好ましく、特には33%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましい。また更に、セルロースアシレートの6位の置換度が0.75以上であり、さらには0.80以上であり特には0.85以上であるセルロースアシレートも挙げることができる。これらのセルロースアシレートにより溶解性の好ましい溶液(ドープ)が作製できる。特に非塩素系有機溶媒において、良好な溶液の作製が可能となる。さらに粘度が低く、濾過性の良い溶液の作製が可能となる。
セルロースアシレートの原料であるセルロースは、リンター綿,パルプ綿のどちらから
得られたものでも良いが、リンター綿から得られたものが好ましい。
得られたものでも良いが、リンター綿から得られたものが好ましい。
本発明のセルロースアシレートの炭素数2以上のアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でも良く特に限定されない。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどであり、それぞれさらに置換された基を有していても良い。これらの好ましい例としては、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ヘキサデカノイル、オクタデカノイル、iso−ブタノイル、t−ブタノイル、シクロヘキサンカルボニル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、シンナモイル基などを挙げることができる。これらの中でも、プロピオニル、ブタノイル、ドデカノイル、オクタデカノイル、t−ブタノイル、オレオイル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル、シンナモイルなどがより好ましく、特に好ましくはプロピオニル、ブタノイルである。
なお、セルロースアシレートの6位水酸基の置換度に関しては、特開2003-105129に、面状、耐湿性(含水率)、フィルム強度を良化させるために、セルロースアシレートの混合物について、全アシル置換度が2.70〜2.90であり、炭素原子数3〜22のアシル基の置換度が0.40〜2.50、6位のアシル置換度が0.90未満のセルロースアシレートAと、全アシル置換度が2.75〜2.90、炭素原子数3〜22のアシル置換度が0.00〜0.40、6位アシル置換度0.90以上のセルロースアシレートBを含むセルロースアシレートフィルムの記載があり、この発明は本発明にも適応できる。
本発明のセルロースアシレートのアシル基としては、脂肪族基でもアリル基でもよく特
に限定されない。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニ
ルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエ
ステルなどであり、それぞれさらに置換された基を有していてもよく、総炭素数が22以
下のエステル基が好ましい。これらの好ましいセルロースアシレートとしては、エステル
部の総炭素数が22以下のアシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチロイル、バ
レル、ヘプタノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、ヘキ
サデカノイル、オクタデカノイルなど)、アリールカルボニル基(アクリル、メタクリル
など)、アリルカルボニルキ(ベンゾイル、ナフタロイルなど)、シンナモイル基を挙げ
ることが出来る。これらの中でも、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピ
オネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートステアレート、セル
ロースアセテートベンゾエートなどであり、混合エステルの場合はその比率は特に限定さ
れないが、好ましくはアセテートが総エステルの30モル%以上であることが好ましい。
に限定されない。それらは、例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニ
ルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエ
ステルなどであり、それぞれさらに置換された基を有していてもよく、総炭素数が22以
下のエステル基が好ましい。これらの好ましいセルロースアシレートとしては、エステル
部の総炭素数が22以下のアシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチロイル、バ
レル、ヘプタノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、ヘキ
サデカノイル、オクタデカノイルなど)、アリールカルボニル基(アクリル、メタクリル
など)、アリルカルボニルキ(ベンゾイル、ナフタロイルなど)、シンナモイル基を挙げ
ることが出来る。これらの中でも、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピ
オネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートステアレート、セル
ロースアセテートベンゾエートなどであり、混合エステルの場合はその比率は特に限定さ
れないが、好ましくはアセテートが総エステルの30モル%以上であることが好ましい。
これらの中でも、セルロースアシレートが好ましく、特に写真用グレードのものが好ましく、市販の写真用グレードのものは粘度平均重合度、置換度等の品質を満足して入手することができる。写真用グレードのセルローストリアセテートのメーカーとしては、ダイセル化学工業(株)(例えばLT−20,30,40,50,70,35,55,105など)、イーストマンコダック社(例えば、CAB−551−0.01、CAB−551−0.02、CAB−500−5、CAB−381−0.5、CAB−381−02、CAB−381−20、CAB−321−0.2、CAP−504−0.2、CAP−482−20、CA−398−3など)、コートルズ社、ヘキスト社等があり、何れも写真用グレードのセルロースアシレートを使用できる。
(セルロースアシレートの製造方法)
本発明で用いられるセルロースアシレートの製法について記す。本発明の好ましいセル
ロースアシレートの中でも、より好ましいセルロースアセテートについて記述するが、他
のエステルについてもその製造については同様に実施できる。なお、セルロースアシレー
トの代表であるセルロースアセテートについての一般的な記載は前述のプラスチック材料
講座(17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)の54〜
107頁に記述されており、これらのセルロースアセテート類も好ましく用いられる。
本発明で用いられるセルロースアシレートの製法について記す。本発明の好ましいセル
ロースアシレートの中でも、より好ましいセルロースアセテートについて記述するが、他
のエステルについてもその製造については同様に実施できる。なお、セルロースアシレー
トの代表であるセルロースアセテートについての一般的な記載は前述のプラスチック材料
講座(17)繊維素系樹脂(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)の54〜
107頁に記述されており、これらのセルロースアセテート類も好ましく用いられる。
すなわち、セルロースアセテートの製法は特に限定されないが、例えば硫酸触媒法、酢
酸法、メチレンクロライド法などの方法で製造できる。セルロースアセテートは、リンタ
やパルプのセルロース原料を酢酸などで処理した後(活性化工程)、酢化工程では酸触媒
である硫酸などを用いて無水酢酸によりアセチル化しトリアセテートを作製する。しかる
後に、所定の酢化度になるように加水分解・熟成、沈殿工程、精製工程さらに乾燥工程の
処理によりセルロースアセテートとして製造される。活性化工程は、例えば酢酸や含水酢
酸の噴霧、酢酸や含水酢酸への浸漬などで、パルプ(セルロース)を処理することにより
行うことができる。酢酸は、パルプ(セルロース)100重量部に対して10〜100重
量部、好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは30〜60重量部が利用される。
アセチル化工程における無水酢酸量は、パルプ(セルロース)100重量部に対して23
0〜300重量部、好ましくは240〜290重量部、さらに好ましくは250〜280
重量部である。アセチル化工程において、通常溶媒として酢酸が使用されその使用量は、
例えばパルプ(セルロース)100重量部に対して200〜700重量部、好ましくは3
00〜600重量部、さらに好ましくは350〜500重量部程度である。アセチル化又
は熟成触媒としては、好ましくは硫酸が使用され、その使用量は、セルロース100重量
部に対して、1〜15重量部、好ましくは5〜15重量部、特に5〜10重量部である。
酸法、メチレンクロライド法などの方法で製造できる。セルロースアセテートは、リンタ
やパルプのセルロース原料を酢酸などで処理した後(活性化工程)、酢化工程では酸触媒
である硫酸などを用いて無水酢酸によりアセチル化しトリアセテートを作製する。しかる
後に、所定の酢化度になるように加水分解・熟成、沈殿工程、精製工程さらに乾燥工程の
処理によりセルロースアセテートとして製造される。活性化工程は、例えば酢酸や含水酢
酸の噴霧、酢酸や含水酢酸への浸漬などで、パルプ(セルロース)を処理することにより
行うことができる。酢酸は、パルプ(セルロース)100重量部に対して10〜100重
量部、好ましくは20〜80重量部、さらに好ましくは30〜60重量部が利用される。
アセチル化工程における無水酢酸量は、パルプ(セルロース)100重量部に対して23
0〜300重量部、好ましくは240〜290重量部、さらに好ましくは250〜280
重量部である。アセチル化工程において、通常溶媒として酢酸が使用されその使用量は、
例えばパルプ(セルロース)100重量部に対して200〜700重量部、好ましくは3
00〜600重量部、さらに好ましくは350〜500重量部程度である。アセチル化又
は熟成触媒としては、好ましくは硫酸が使用され、その使用量は、セルロース100重量
部に対して、1〜15重量部、好ましくは5〜15重量部、特に5〜10重量部である。
セルロースアセテートの光学的特性をさらに改善するためには、セルロースアセテート
の製造工程のうち適当な段階、例えば、酢化やケン化終了後、生成したセルロースアセテ
ートを酸化剤で処理するのが有用である。なお、酸化剤による処理は、前記酢化工程にお
ける酢酸量の多少の如何に拘らず有効であるが、酢化工程での酢酸溶媒量を多くしてアセ
チル化したセルロースアセテートに適用すると、さらに光学的特性を向上できる。酸化剤
としては、例えば、過酸化水素;過ギ酸,過酢酸,過安息香酸,過酸化ラウロイル,過酸
化ベンゾイルなどの過酸;過酸化ジアセチルなどの有機過酸化物などが例示できる。これ
らの酸化剤は単独で又は二種以上使用できる。好ましい酸化剤には、セルロースアセテー
トからの除去が容易であり、かつ残留性が小さな酸化剤、例えば、過酸化水素、過ギ酸、
過酢酸が挙げられ、過酸化水素や過酢酸が特に好ましい。酸化剤の使用量は、所望する光
学的特性のレベルに応じて選択でき、例えは、セルロースアセテート100重量部に対し
て、0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜2.5重量部、特に0.1〜1重量部程度
である。酸化剤による処理は、酸化剤の種類に応じて、例えば、20〜100℃、好まし
くは30〜70℃で行うことができる。また、ケン化・熟成は、特にその温度は限定され
ないが40〜90℃、より好ましくは50〜80℃である。
の製造工程のうち適当な段階、例えば、酢化やケン化終了後、生成したセルロースアセテ
ートを酸化剤で処理するのが有用である。なお、酸化剤による処理は、前記酢化工程にお
ける酢酸量の多少の如何に拘らず有効であるが、酢化工程での酢酸溶媒量を多くしてアセ
チル化したセルロースアセテートに適用すると、さらに光学的特性を向上できる。酸化剤
としては、例えば、過酸化水素;過ギ酸,過酢酸,過安息香酸,過酸化ラウロイル,過酸
化ベンゾイルなどの過酸;過酸化ジアセチルなどの有機過酸化物などが例示できる。これ
らの酸化剤は単独で又は二種以上使用できる。好ましい酸化剤には、セルロースアセテー
トからの除去が容易であり、かつ残留性が小さな酸化剤、例えば、過酸化水素、過ギ酸、
過酢酸が挙げられ、過酸化水素や過酢酸が特に好ましい。酸化剤の使用量は、所望する光
学的特性のレベルに応じて選択でき、例えは、セルロースアセテート100重量部に対し
て、0.01〜5重量部、好ましくは0.1〜2.5重量部、特に0.1〜1重量部程度
である。酸化剤による処理は、酸化剤の種類に応じて、例えば、20〜100℃、好まし
くは30〜70℃で行うことができる。また、ケン化・熟成は、特にその温度は限定され
ないが40〜90℃、より好ましくは50〜80℃である。
(セルロースアシレートフィルムの中和工程)
特開2001−26601号公報記載によると、ろ過性のよいセルロースアシレート溶
液を得ることができ、本発明においても好ましく実施できる。すなわち、アセチル化反応
が終了した後、中和工程において中和処理は、セルロースアセテート溶液中の不溶成分を
減少させ、濾過性を高めるため、中和処理中の反応系の水濃度を0.1重量%以上18重
量%未満、好ましくは0.4〜12重量%、より好ましくは0.4〜8重量%、さらに好
ましくは0.4〜5重量%になるように調整する。また、同様の目的で、中和処理を開始
してから未反応の無水酢酸が分解した後に、水濃度が好ましくは0.1重量%以上以上1
8重量%未満、より好ましくは0.4〜12重量%、さらに好ましくは0.4〜8重量%
、特に好ましくは0.4〜5重量%になるように調整することが好ましい。中和処理は、
中和剤を水溶液や水懸濁液として加える方法、あるいは最初に反応系中に水を加えた後、
中和剤を粉末状または水溶液又は水懸濁液として加える方法を適用できるが、作業性の点
から水溶液法が好ましい。水溶液法の場合は中和剤の濃度は好ましくは10〜45重量%
、より好ましくは10〜25重量%である。中和剤としては、アルカリ金属又はアルカリ
土類金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩等から選択できるが、カルシ
ウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属塩が好ましい。
特開2001−26601号公報記載によると、ろ過性のよいセルロースアシレート溶
液を得ることができ、本発明においても好ましく実施できる。すなわち、アセチル化反応
が終了した後、中和工程において中和処理は、セルロースアセテート溶液中の不溶成分を
減少させ、濾過性を高めるため、中和処理中の反応系の水濃度を0.1重量%以上18重
量%未満、好ましくは0.4〜12重量%、より好ましくは0.4〜8重量%、さらに好
ましくは0.4〜5重量%になるように調整する。また、同様の目的で、中和処理を開始
してから未反応の無水酢酸が分解した後に、水濃度が好ましくは0.1重量%以上以上1
8重量%未満、より好ましくは0.4〜12重量%、さらに好ましくは0.4〜8重量%
、特に好ましくは0.4〜5重量%になるように調整することが好ましい。中和処理は、
中和剤を水溶液や水懸濁液として加える方法、あるいは最初に反応系中に水を加えた後、
中和剤を粉末状または水溶液又は水懸濁液として加える方法を適用できるが、作業性の点
から水溶液法が好ましい。水溶液法の場合は中和剤の濃度は好ましくは10〜45重量%
、より好ましくは10〜25重量%である。中和剤としては、アルカリ金属又はアルカリ
土類金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩等から選択できるが、カルシ
ウムやマグネシウム等のアルカリ土類金属塩が好ましい。
なお、中和処理法として粉末状中和剤を添加する場合は、水溶液又は水懸濁液を加えた
時点が中和処理の開始となる。中和処理は35〜80℃、好ましくは45〜75℃で行う
ことが望ましい。
時点が中和処理の開始となる。中和処理は35〜80℃、好ましくは45〜75℃で行う
ことが望ましい。
次に沈殿工程は、一般にセルロースアシレートの貧溶媒を反応溶液に添加することで達
成できる。この時使用される貧溶媒は、水,アルコール(メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなど)、アセトンなどである。得られた沈殿セルロースアシレート
固形物は、更に前述の溶媒で洗浄することが好ましく、精製工程が一般的に実施される。
洗浄が十分であるかどうかは、洗浄液のPHを測定することで判断できる。すなわち洗浄
が不十分である場合は、洗浄液が酸性を示すことで判断できる。さらに洗浄に当たっては
、沈殿したセルロースアシレートを細分化して洗浄することが好ましく、例えばセルロー
スアシレートの塊が10mm以下であることが好ましく、破砕攪拌機などで実施できる。
なお、アシル基が長鎖アルキルなどの場合は、ヘキサンなどでもよい。
成できる。この時使用される貧溶媒は、水,アルコール(メタノール、エタノール、プロ
パノール、ブタノールなど)、アセトンなどである。得られた沈殿セルロースアシレート
固形物は、更に前述の溶媒で洗浄することが好ましく、精製工程が一般的に実施される。
洗浄が十分であるかどうかは、洗浄液のPHを測定することで判断できる。すなわち洗浄
が不十分である場合は、洗浄液が酸性を示すことで判断できる。さらに洗浄に当たっては
、沈殿したセルロースアシレートを細分化して洗浄することが好ましく、例えばセルロー
スアシレートの塊が10mm以下であることが好ましく、破砕攪拌機などで実施できる。
なお、アシル基が長鎖アルキルなどの場合は、ヘキサンなどでもよい。
次に乾燥工程は、セルロースアシレートに必須である。その乾燥については特に限定さ
れず、常圧でも減圧下でもよく、乾燥温度は30〜250℃が任意に選ばれる。ここで、
セルロースアシレート固形物の温度が30〜250℃であれば、その方法は高温度の風を
送ることでもよく、搬送ローラーの温度を高温にすることでセルロースアシレートを加熱
してもよい。さらには、超音波などの電子線照射をあたえることで実施し乾燥してもよい
。乾燥時間は生産性を考えると短いほど好ましく、0.1〜1000時間が好ましい。更
には1〜100時間が特に好ましい。また減圧で乾燥される場合は100〜5万Paがこ
のましく、より好ましくは1000〜3万Paが好ましい。減圧を達成するためには水流
ポンプを用いてもよく、また機械的に減圧してもよい。
れず、常圧でも減圧下でもよく、乾燥温度は30〜250℃が任意に選ばれる。ここで、
セルロースアシレート固形物の温度が30〜250℃であれば、その方法は高温度の風を
送ることでもよく、搬送ローラーの温度を高温にすることでセルロースアシレートを加熱
してもよい。さらには、超音波などの電子線照射をあたえることで実施し乾燥してもよい
。乾燥時間は生産性を考えると短いほど好ましく、0.1〜1000時間が好ましい。更
には1〜100時間が特に好ましい。また減圧で乾燥される場合は100〜5万Paがこ
のましく、より好ましくは1000〜3万Paが好ましい。減圧を達成するためには水流
ポンプを用いてもよく、また機械的に減圧してもよい。
さらに、セルロースアシレートの安定性を向上させるため、生成したセルロースアシレ
ートには、耐熱安定剤、例えば、アルカリ金属塩(カリウムやナトリウム塩など)やアル
カリ土類金属塩(カルシウム,マグネシウム,ストロンチウム,バリウムなど)を添加し
てもよい。その含有量は特に限定されないが、セルロースアシレートに対してアルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属の金属が1ppb〜10000ppmの範囲であればよく、
さらには10ppb〜1000ppmであり、特には50ppb〜500ppmが好まし
い。また鉄化合物として存在する鉄原子の含有量も好ましくは1000ppmであり、よ
り好ましくは100ppm、更には20ppmであり、特には1ppm以下が好ましい。
その他の金属類(例えば亜鉛、スズ、鉛、ニッケル、銅などの重金属)も本発明に支障の
ない限り特にその含有されることに対して問題ないが、好ましくは1000ppm以下で
あり、さらには100ppm以下である。
ートには、耐熱安定剤、例えば、アルカリ金属塩(カリウムやナトリウム塩など)やアル
カリ土類金属塩(カルシウム,マグネシウム,ストロンチウム,バリウムなど)を添加し
てもよい。その含有量は特に限定されないが、セルロースアシレートに対してアルカリ金
属あるいはアルカリ土類金属の金属が1ppb〜10000ppmの範囲であればよく、
さらには10ppb〜1000ppmであり、特には50ppb〜500ppmが好まし
い。また鉄化合物として存在する鉄原子の含有量も好ましくは1000ppmであり、よ
り好ましくは100ppm、更には20ppmであり、特には1ppm以下が好ましい。
その他の金属類(例えば亜鉛、スズ、鉛、ニッケル、銅などの重金属)も本発明に支障の
ない限り特にその含有されることに対して問題ないが、好ましくは1000ppm以下で
あり、さらには100ppm以下である。
(セルロースアシレートの好ましい特性)
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度200
〜700、好ましくは250〜550、より好ましくは200〜400、更に好ましくは
250〜400であり、特に好ましくは粘度平均重合度250〜350である。平均重合
度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105
〜120頁、1962年)により測定できる。更に特開平9−95538に詳細に記載さ
れている。粘度平均重合度は、オストワルド粘度計にて測定したセルロースアセテートの
固有粘度[η]から、下記の式により求める。
(a1) DP=[η]/Km
式中、[η]は、セルロースアセテートの固有粘度であり、Kmは、定数6×10-4であ
る。
粘度平均重合度(DP)が290以上である場合、粘度平均重合度と落球式粘度法による
濃厚溶液粘度(η)とが下記式(a2)の関係を満足することが好ましい。
(a2)2.814×ln(DP)−11.753≦ln(η)≦6.29×ln(DP
)−31.469
式中、DPは290以上の粘度平均重合度の値であり、ηは落球式粘度法における標線間
の通過時間(sec)である。上記式(a2)は、粘度平均重合度と濃厚溶液粘度をプロ
ットし、その結果から算出したものである。粘度平均重合度が290以上のセルロースア
セテートにおいては、一般に重合度が高くなると濃厚溶液の粘度が指数的に増加する。こ
れに対して、上記式を満足するセルロースアセテートでは、粘度平均重合度に対する濃厚
溶液粘度の増加が直線的である。
本発明で好ましく用いられるセルロースアシレートの重合度は、粘度平均重合度200
〜700、好ましくは250〜550、より好ましくは200〜400、更に好ましくは
250〜400であり、特に好ましくは粘度平均重合度250〜350である。平均重合
度は、宇田らの極限粘度法(宇田和夫、斉藤秀夫、繊維学会誌、第18巻第1号、105
〜120頁、1962年)により測定できる。更に特開平9−95538に詳細に記載さ
れている。粘度平均重合度は、オストワルド粘度計にて測定したセルロースアセテートの
固有粘度[η]から、下記の式により求める。
(a1) DP=[η]/Km
式中、[η]は、セルロースアセテートの固有粘度であり、Kmは、定数6×10-4であ
る。
粘度平均重合度(DP)が290以上である場合、粘度平均重合度と落球式粘度法による
濃厚溶液粘度(η)とが下記式(a2)の関係を満足することが好ましい。
(a2)2.814×ln(DP)−11.753≦ln(η)≦6.29×ln(DP
)−31.469
式中、DPは290以上の粘度平均重合度の値であり、ηは落球式粘度法における標線間
の通過時間(sec)である。上記式(a2)は、粘度平均重合度と濃厚溶液粘度をプロ
ットし、その結果から算出したものである。粘度平均重合度が290以上のセルロースア
セテートにおいては、一般に重合度が高くなると濃厚溶液の粘度が指数的に増加する。こ
れに対して、上記式を満足するセルロースアセテートでは、粘度平均重合度に対する濃厚
溶液粘度の増加が直線的である。
また、本発明に使用するセルロースアシレートは、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーによるMw/Mn(Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量)の分子量分布が
狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては1.0〜5.0しく、好ましくは
1.0〜4.0、更に好ましくは1.5〜3.5が好ましい。
フィーによるMw/Mn(Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量)の分子量分布が
狭いことが好ましい。具体的なMw/Mnの値としては1.0〜5.0しく、好ましくは
1.0〜4.0、更に好ましくは1.5〜3.5が好ましい。
さらに低分子成分が少ないセルロースアシレートは、粘度平均重合度(DP)と濃厚溶
液粘度(η)の関係、Mw/Mnの分子量分布あるいは結晶化発熱量の範囲が小さくなり
均一性を満足することができる。低分子成分が除去されると、平均分子量(重合度)が高
くなるが、粘度は通常のセルロースアシレートよりも低くなるため有用である。低分子成
分の少ないセルロースアシレートは、通常の方法で合成したセルロースアシレートから低
分子成分を除去することにより得ることができる。
液粘度(η)の関係、Mw/Mnの分子量分布あるいは結晶化発熱量の範囲が小さくなり
均一性を満足することができる。低分子成分が除去されると、平均分子量(重合度)が高
くなるが、粘度は通常のセルロースアシレートよりも低くなるため有用である。低分子成
分の少ないセルロースアシレートは、通常の方法で合成したセルロースアシレートから低
分子成分を除去することにより得ることができる。
低分子成分の除去は、セルロースアシレートを適当な有機溶媒で洗浄することにより実
施できる。有機溶媒の例としては、ケトン類(例、アセトン)、酢酸エステル類(例、メ
チルアセテート)およびセロソルブ類(例、メチルセロソルブ)が含まれる。本発明にお
いては、ケトン類、特にアセトンを用いることが好ましい。通常の方法により得られるセ
ルロースアシレートを有機溶媒で一回洗浄すると、原料重量に対して5〜15質量%程度
の低分子セルロースアセテートが得られる。ここで最終のセルロースアシレートのアセト
ン抽出分は、5質量%以下であることがさらに好ましい。低分子成分の除去の効率を高め
るために、洗浄前に、セルロースアセテートの粒子を粉砕あるいは篩にかけることで、粒
子サイズを調節することが好ましい。具体的には、20メッシュを通過する粒子が70%
以上となるように調節することが好ましい。洗浄方法としては、ソックスレー抽出法のよ
うな溶剤循環方式を採用することができる。また、通常の攪拌槽にて溶媒と共に攪拌し、
溶媒と分離することにより洗浄を実施することもできる。
施できる。有機溶媒の例としては、ケトン類(例、アセトン)、酢酸エステル類(例、メ
チルアセテート)およびセロソルブ類(例、メチルセロソルブ)が含まれる。本発明にお
いては、ケトン類、特にアセトンを用いることが好ましい。通常の方法により得られるセ
ルロースアシレートを有機溶媒で一回洗浄すると、原料重量に対して5〜15質量%程度
の低分子セルロースアセテートが得られる。ここで最終のセルロースアシレートのアセト
ン抽出分は、5質量%以下であることがさらに好ましい。低分子成分の除去の効率を高め
るために、洗浄前に、セルロースアセテートの粒子を粉砕あるいは篩にかけることで、粒
子サイズを調節することが好ましい。具体的には、20メッシュを通過する粒子が70%
以上となるように調節することが好ましい。洗浄方法としては、ソックスレー抽出法のよ
うな溶剤循環方式を採用することができる。また、通常の攪拌槽にて溶媒と共に攪拌し、
溶媒と分離することにより洗浄を実施することもできる。
なお、低分子成分の少ないセルロースアセテートを製造する場合、酢化反応における硫
酸触媒量を、セルロース100重量に対して10乃至15重量部に調整することが好まし
い。硫酸触媒の量を上記範囲(比較的多量)にすると、分子量部分布の点でも好ましい(
分子量分布の均一な)セルロースアシレートを合成することができる。
酸触媒量を、セルロース100重量に対して10乃至15重量部に調整することが好まし
い。硫酸触媒の量を上記範囲(比較的多量)にすると、分子量部分布の点でも好ましい(
分子量分布の均一な)セルロースアシレートを合成することができる。
本発明のセルロースアシレートは、水溶液中での酸解離指数pKaが1.93〜4.5
0である少なくとも一種の酸、又は部分エステル化物、この酸のアルカリ金属塩および前
記酸のアルカリ土類金属塩から選択された少なくとも一種を含んでもよい。その場合、セ
ルロースアシレート1g中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量が、1×1
0-8〜5.5×10-6当量(イオン当量換算)以下であるセルロースアセテートであるこ
とが好ましい。この場合セルロースアシレート及び/又はヘミセルロースアシレートに統
合したカルボキシル基のうち少なくとも一部が酸型で存在するセルロースアシレートとし
て存在する。
0である少なくとも一種の酸、又は部分エステル化物、この酸のアルカリ金属塩および前
記酸のアルカリ土類金属塩から選択された少なくとも一種を含んでもよい。その場合、セ
ルロースアシレート1g中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量が、1×1
0-8〜5.5×10-6当量(イオン当量換算)以下であるセルロースアセテートであるこ
とが好ましい。この場合セルロースアシレート及び/又はヘミセルロースアシレートに統
合したカルボキシル基のうち少なくとも一部が酸型で存在するセルロースアシレートとし
て存在する。
本発明のセルロースアシレートの含水率は2質量%以下であることが好ましく、さらに
好ましくは1質量%以下であり、特には0.7質量%以下の含水率を有するセルロースア
シレートである。一般に、セルロースアシレートは、水を含有しており2.5〜5質量%
が知られている。本発明でこのセルロースアシレートの含水率にするためには、乾燥する
ことが必要であり、その方法は目的とする含水率になれば特に限定されない。例えば、乾
燥機中で高温にしたり、高温の風を送って乾燥したりしてもよく、さらには減圧状態で低
温での乾燥でもよい。好ましい乾燥温度は、50〜150℃であり、さらには70〜12
0℃である。減圧状態を実施する場合は、1Pa〜0.05MPaであり更には10Pa
〜0.02MPaであり、特には50Pa〜0.01MPaである。また、乾燥剤を用い
て乾燥剤に水分を吸収させることで、セルロースアシレートの水分を低下させ、本発明の
含水率を有するセルロースアシレートを得てもよい。なお、乾燥時間は特に限定されず本
発明のセルロースアシレートの含水率となるように実施される。これらのセルロースアシ
レートの含水量は、一定量のセルロースアシレートを採取してカールフィッシャーで測定
することで求めることが出来る。
好ましくは1質量%以下であり、特には0.7質量%以下の含水率を有するセルロースア
シレートである。一般に、セルロースアシレートは、水を含有しており2.5〜5質量%
が知られている。本発明でこのセルロースアシレートの含水率にするためには、乾燥する
ことが必要であり、その方法は目的とする含水率になれば特に限定されない。例えば、乾
燥機中で高温にしたり、高温の風を送って乾燥したりしてもよく、さらには減圧状態で低
温での乾燥でもよい。好ましい乾燥温度は、50〜150℃であり、さらには70〜12
0℃である。減圧状態を実施する場合は、1Pa〜0.05MPaであり更には10Pa
〜0.02MPaであり、特には50Pa〜0.01MPaである。また、乾燥剤を用い
て乾燥剤に水分を吸収させることで、セルロースアシレートの水分を低下させ、本発明の
含水率を有するセルロースアシレートを得てもよい。なお、乾燥時間は特に限定されず本
発明のセルロースアシレートの含水率となるように実施される。これらのセルロースアシ
レートの含水量は、一定量のセルロースアシレートを採取してカールフィッシャーで測定
することで求めることが出来る。
なお、含水率に関しては、特開2003-119296に、光学補償フィルムに用いるセルロースエステルフィルムのレターデーションのバラツキを小さくするため、ドープ中の含水率を0.01〜2質量%、流延後の乾燥時の残留溶媒量を0.1〜480質量%で、及びフィルムの含水率を5質量%以下とするセルロースエステルフィルムが記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
本発明のセルロースアシレートにおいて、黄色度の指標となるイエローネスインデック
ス(Yellowness Index,YI)は、例えば、0.1〜10(好ましくは
0.1〜7であり、ヘイズは0.05〜5%、好ましくは0.051〜2%である。また
、セルローストリアセテートの透明度は、例えば、60〜100%であり、好ましくは8
0〜100%,さらに好ましくは85〜100%である。なお、YI、ヘイズ、透明度の
測定方法は次の通りである。
ス(Yellowness Index,YI)は、例えば、0.1〜10(好ましくは
0.1〜7であり、ヘイズは0.05〜5%、好ましくは0.051〜2%である。また
、セルローストリアセテートの透明度は、例えば、60〜100%であり、好ましくは8
0〜100%,さらに好ましくは85〜100%である。なお、YI、ヘイズ、透明度の
測定方法は次の通りである。
(セルロースアシレート単独のイエローネスインデックス(YI))
乾燥したセルロースアシレート12.0gを正確に秤量し、メチレンクロライド/メタ
ノール=9/1(重量比)の混合溶媒88.0gを加えて完全に溶解させる(CTA12
質量%溶液)。色差計(日本電色工業製,色差計Σ90)と、ガラスセル(横幅45mm
,高さ45mm,光路長10mm)を用い、以下の計算式によりYIを算出する。
YI=YI2−YI1
(式中、YI1 はメチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒のY
I値,YI2は、CTA12質量%溶液のYI値を示す)。
乾燥したセルロースアシレート12.0gを正確に秤量し、メチレンクロライド/メタ
ノール=9/1(重量比)の混合溶媒88.0gを加えて完全に溶解させる(CTA12
質量%溶液)。色差計(日本電色工業製,色差計Σ90)と、ガラスセル(横幅45mm
,高さ45mm,光路長10mm)を用い、以下の計算式によりYIを算出する。
YI=YI2−YI1
(式中、YI1 はメチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒のY
I値,YI2は、CTA12質量%溶液のYI値を示す)。
(セルロースアシレート(単独)のヘイズ)
乾燥したセルロースアシレート12.0gを正確に秤量し、メチレンクロライド/メタ
ノール=9/1(重量比)の混合溶媒88.0gを加えて完全に溶解させる(CTA12
質量%溶液)。濁度計(日本電色工業製)を用い、ガラスセル(横幅45mm,高さ45
mm,光路長10mm)を使用し、次のようにして測定する。メチレンクロライド/メタ
ノール=9/1(重量比)の混合溶媒をガラスセルに入れて濁度計にセットし、0点合わ
せと標準合わせを行う。次いで、ガラスセルにCTA12質量%溶液を入れて濁度計にセ
ットし、数値を読み取る。
乾燥したセルロースアシレート12.0gを正確に秤量し、メチレンクロライド/メタ
ノール=9/1(重量比)の混合溶媒88.0gを加えて完全に溶解させる(CTA12
質量%溶液)。濁度計(日本電色工業製)を用い、ガラスセル(横幅45mm,高さ45
mm,光路長10mm)を使用し、次のようにして測定する。メチレンクロライド/メタ
ノール=9/1(重量比)の混合溶媒をガラスセルに入れて濁度計にセットし、0点合わ
せと標準合わせを行う。次いで、ガラスセルにCTA12質量%溶液を入れて濁度計にセ
ットし、数値を読み取る。
(セルロースアシレート(単独)の透明度)
乾燥したセルロースアシレート8.0gを正確に秤量し、メチレンクロライド/メタノ
ール=9/1(重量比)の混合溶媒125.3gを加えて、完全に溶解させる(CTA6
質量%溶液)。セシウム光電管、フィルターNo.12を備えたAKA光電比色計を用い
、メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒を光路長100mmの
ガラスセルに入れて透過率を測定しブランクとする。次いで、CTA6質量%溶液を光路
長100mmのガラスセルに入れて透過率を測定し、ブランクを100%としたときの試
料溶液の透過率を試料の透明度とする。
乾燥したセルロースアシレート8.0gを正確に秤量し、メチレンクロライド/メタノ
ール=9/1(重量比)の混合溶媒125.3gを加えて、完全に溶解させる(CTA6
質量%溶液)。セシウム光電管、フィルターNo.12を備えたAKA光電比色計を用い
、メチレンクロライド/メタノール=9/1(重量比)の混合溶媒を光路長100mmの
ガラスセルに入れて透過率を測定しブランクとする。次いで、CTA6質量%溶液を光路
長100mmのガラスセルに入れて透過率を測定し、ブランクを100%としたときの試
料溶液の透過率を試料の透明度とする。
(セルロースアシレート(単独)の熱物性)
本発明のセルロースアシレートは、そのガラス転移温度(Tg)が70〜200℃であ
ることが好ましく、より好ましくは100〜180℃である。一般にセルローストリアセ
テートのTgは約150〜170℃であり、その酢化度や重合度によって若干の影響を受
ける。Tgが低すぎると取り扱い時の高温で力学的な耐久性を失い、またTgが高すぎる
と溶解性が不良であったり作製されたセルロースアシレートフィルムがもろかったりして
利用が困難である。
本発明のセルロースアシレートは、そのガラス転移温度(Tg)が70〜200℃であ
ることが好ましく、より好ましくは100〜180℃である。一般にセルローストリアセ
テートのTgは約150〜170℃であり、その酢化度や重合度によって若干の影響を受
ける。Tgが低すぎると取り扱い時の高温で力学的な耐久性を失い、またTgが高すぎる
と溶解性が不良であったり作製されたセルロースアシレートフィルムがもろかったりして
利用が困難である。
本発明のセルロースアシレートは、結晶化発熱量の点でも特に限定されない。一般に結
晶化度が小さいセルロースアシレートは、溶媒に対する溶解性が高く、高い成形性を示す
という特色がある。しかし、反面フィルムにした場合フィルム強度が劣る方向になり注意
を要する、本発明におけるセルロースアシレートは、溶融状態からの結晶化発熱量(ΔH
cr)が2〜20J/g、好ましくは3〜18J/g、さらに好ましくは3.5〜15J
/gのセルロースアシレートである。ここで、セルロースアシレートの結晶化発熱量は、
以下の如く評価した。まず、セルロースアシレートをジクロロメタン/エタノール=9/
1(重量比)にて13質量%の溶液を調製し、10μmの布フィルターにて0.5kgf
/cm2で加圧濾過する。得られたドープをガラス板上に押し出しコーターを用いて流延
し、35℃で20分乾燥した後ガラス板から剥離し、100℃で0.5時間真空乾燥した
。得られた試料約10mgを標準アルミパンに詰め、熱補償型示差走査熱量計(DSC)
の試料台に載せて、適正な溶融温度で短時間保持しセルロースアシレートを溶融させた後
、降温速度4℃/分で室温まで冷却し結晶化させた。得られたDSC曲線の発熱ピーク面
積から結晶化発熱量(ΔHcr)を求めた。なお、DSCの測定は、窒素雰囲気下で行わ
れ、温度較正は、In(融点:156.60℃)Sn(融点:231.88℃)の2点較
正により行われるとともに、熱量較正はIn(融解熱量:28.45 J/g)の1点較
正により行われる。また、結晶化温度の解析法については、JIS K 7121−19
87の規定に準拠し、結晶化発熱量の解析法については、JIS K 7122−198
7 の規定に準拠した。
晶化度が小さいセルロースアシレートは、溶媒に対する溶解性が高く、高い成形性を示す
という特色がある。しかし、反面フィルムにした場合フィルム強度が劣る方向になり注意
を要する、本発明におけるセルロースアシレートは、溶融状態からの結晶化発熱量(ΔH
cr)が2〜20J/g、好ましくは3〜18J/g、さらに好ましくは3.5〜15J
/gのセルロースアシレートである。ここで、セルロースアシレートの結晶化発熱量は、
以下の如く評価した。まず、セルロースアシレートをジクロロメタン/エタノール=9/
1(重量比)にて13質量%の溶液を調製し、10μmの布フィルターにて0.5kgf
/cm2で加圧濾過する。得られたドープをガラス板上に押し出しコーターを用いて流延
し、35℃で20分乾燥した後ガラス板から剥離し、100℃で0.5時間真空乾燥した
。得られた試料約10mgを標準アルミパンに詰め、熱補償型示差走査熱量計(DSC)
の試料台に載せて、適正な溶融温度で短時間保持しセルロースアシレートを溶融させた後
、降温速度4℃/分で室温まで冷却し結晶化させた。得られたDSC曲線の発熱ピーク面
積から結晶化発熱量(ΔHcr)を求めた。なお、DSCの測定は、窒素雰囲気下で行わ
れ、温度較正は、In(融点:156.60℃)Sn(融点:231.88℃)の2点較
正により行われるとともに、熱量較正はIn(融解熱量:28.45 J/g)の1点較
正により行われる。また、結晶化温度の解析法については、JIS K 7121−19
87の規定に準拠し、結晶化発熱量の解析法については、JIS K 7122−198
7 の規定に準拠した。
本発明のセルロースアシレートは、耐湿性及び寸法安定性が高いとともに、酢化度が高
いにも拘らず、前記のような結晶化発熱量を有しているため、溶媒に対する溶解性が高い
とともに、溶液粘度が低く、高速での成形加工性が高い。本発明のセルロースアシレート
は本質的に結晶性が低いので、フィルム成形などに際して特殊な処理を施すことなく、高
い成形性を維持しつつ、効率よく成形品を得ることができる。セルロースアシレートは、
成形法の種類に応じた種々の形態(例えば、粉末状、ペレット状など)で成形に供しても
よいが、通常、セルロースアシレート溶液(ドープ)として使用する場合が多い。
いにも拘らず、前記のような結晶化発熱量を有しているため、溶媒に対する溶解性が高い
とともに、溶液粘度が低く、高速での成形加工性が高い。本発明のセルロースアシレート
は本質的に結晶性が低いので、フィルム成形などに際して特殊な処理を施すことなく、高
い成形性を維持しつつ、効率よく成形品を得ることができる。セルロースアシレートは、
成形法の種類に応じた種々の形態(例えば、粉末状、ペレット状など)で成形に供しても
よいが、通常、セルロースアシレート溶液(ドープ)として使用する場合が多い。
(ドープ調製溶媒)
本発明では、ソルベントキャスト法によりセルロースアシレートフィルムを製造するこ
とが好ましく、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフイ
ルムは製造される。本発明の主溶媒として好ましく用いられる有機溶媒は、炭素原子数が
3〜12のエステル、ケトン、エーテル、および炭素原子数が1〜7のハロゲン化炭化水
素から選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構造を有し
ていてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−
および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、主溶媒として用いることがで
き、たとえばアルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の
官能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定
範囲内であればよい。
本発明では、ソルベントキャスト法によりセルロースアシレートフィルムを製造するこ
とが好ましく、セルロースアシレートを有機溶媒に溶解した溶液(ドープ)を用いてフイ
ルムは製造される。本発明の主溶媒として好ましく用いられる有機溶媒は、炭素原子数が
3〜12のエステル、ケトン、エーテル、および炭素原子数が1〜7のハロゲン化炭化水
素から選ばれる溶媒が好ましい。エステル、ケトンおよび、エーテルは、環状構造を有し
ていてもよい。エステル、ケトンおよびエーテルの官能基(すなわち、−O−、−CO−
および−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、主溶媒として用いることがで
き、たとえばアルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。二種類以上の
官能基を有する主溶媒の場合、その炭素原子数はいずれかの官能基を有する化合物の規定
範囲内であればよい。
炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート
、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテート
が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケト
ン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンおよび
メチルシクロヘキサノンが挙げられる。炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジ
イソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1
,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールが挙げられる
。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−
メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが挙げられる。
、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテート
が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケト
ン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンおよび
メチルシクロヘキサノンが挙げられる。炭素原子数が3〜12のエーテル類の例には、ジ
イソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1
,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールが挙げられる
。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−
メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが挙げられる。
ここで本発明のセルロースアシレートのついてのこれらの主溶媒は、溶解度パラメータ
ーで好ましい範囲を示すことができる。すなわち本発明のセルロースアシレートは、その
溶解度パラメーターは17〜22で示される。溶解度パラメータについて記載された書籍
は多数あるが、例えばJ.Brandrup,E.HらのPolymer Handbo
ok(fourth edition),VII/671〜VII/714に詳細に記載されてい
る。それらの仲でも、本発明のセルロースアシレートに有効的に使用できる有機溶媒は、
19〜21MPa1/2の溶解度パラメーターを有することが好ましい。溶解度パラメータ
ーは、下記式で定義される。
δ=(E/v)1/2
式中、δは溶解度パラメーター(MPa1/2 )であり、Eは蒸発エネルギー(J/モル)
であり、そしてvはモル容積(ml/モル、20℃)である。
ーで好ましい範囲を示すことができる。すなわち本発明のセルロースアシレートは、その
溶解度パラメーターは17〜22で示される。溶解度パラメータについて記載された書籍
は多数あるが、例えばJ.Brandrup,E.HらのPolymer Handbo
ok(fourth edition),VII/671〜VII/714に詳細に記載されてい
る。それらの仲でも、本発明のセルロースアシレートに有効的に使用できる有機溶媒は、
19〜21MPa1/2の溶解度パラメーターを有することが好ましい。溶解度パラメータ
ーは、下記式で定義される。
δ=(E/v)1/2
式中、δは溶解度パラメーター(MPa1/2 )であり、Eは蒸発エネルギー(J/モル)
であり、そしてvはモル容積(ml/モル、20℃)である。
溶解度パラメーターが19〜21MPa1/2 である有機溶媒の例としては、メチルエチ
ルケトン(19)、シクロヘキサノン(20.3)、シクロペンタノン(20.9)、酢
酸メチル(19.6)、2−ブトキシエタノール(19.4)、塩化メチレン(20.3
)、ジオキサン(19.6)、1,3−ジオキソラン(19.8)、アセトン(20.3
)、ギ酸エチル(19.2)、アセト酢酸メチル(約20)およびテトラヒドロフラン(
19.4)などを挙げることができる。この中でも酢酸メチル、アセトン、アセト酢酸メ
チル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、塩化メチレンなどが最も好ましい。これら
については、特開平9−95538に記載されている。更に又特開昭61−124470
に記載のN−メチルピロリドン、特開平11−60807に記載のフルオロアルコール、
特開2000−63534に記載の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなども利用
される。
ルケトン(19)、シクロヘキサノン(20.3)、シクロペンタノン(20.9)、酢
酸メチル(19.6)、2−ブトキシエタノール(19.4)、塩化メチレン(20.3
)、ジオキサン(19.6)、1,3−ジオキソラン(19.8)、アセトン(20.3
)、ギ酸エチル(19.2)、アセト酢酸メチル(約20)およびテトラヒドロフラン(
19.4)などを挙げることができる。この中でも酢酸メチル、アセトン、アセト酢酸メ
チル、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、塩化メチレンなどが最も好ましい。これら
については、特開平9−95538に記載されている。更に又特開昭61−124470
に記載のN−メチルピロリドン、特開平11−60807に記載のフルオロアルコール、
特開2000−63534に記載の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなども利用
される。
さらに本発明のセルロースアシレートに用いられる主溶媒については、誘電率の観点で
も選定でき、以下にその溶媒について記載する。誘電率は電束密度Dと電場Eとの関係D
=εEを与えるεをいい、溶剤分子の分極のし易さと相関を有するパラメータである。セ
ルロースアシレート分子は疎水部と親水部を有するポリマーであるため、適度な誘電率を
有する溶剤を用いることでセルロースアシレート分子の溶媒和がうまく起こるようになり
、溶解が可能となると推定される。実際に本発明者の鋭意検討の結果、室温における誘電
率が2.0〜35.0の範囲にある溶剤を選択することで、セルロースアシレートフイル
ムの溶解が達成されることがわかり、本発明に適応したものである。
も選定でき、以下にその溶媒について記載する。誘電率は電束密度Dと電場Eとの関係D
=εEを与えるεをいい、溶剤分子の分極のし易さと相関を有するパラメータである。セ
ルロースアシレート分子は疎水部と親水部を有するポリマーであるため、適度な誘電率を
有する溶剤を用いることでセルロースアシレート分子の溶媒和がうまく起こるようになり
、溶解が可能となると推定される。実際に本発明者の鋭意検討の結果、室温における誘電
率が2.0〜35.0の範囲にある溶剤を選択することで、セルロースアシレートフイル
ムの溶解が達成されることがわかり、本発明に適応したものである。
本発明における好適な溶剤をその誘電率と共に以下に示す。炭素原子数が3〜12のエ
ーテル類の例には、ジブチルエーテル(誘電率3.06)、ジメトキシエタン(5.50
)、1,4−ジオキサン(2.22)、1,3−ジオキソラン(3.21)、1,3,5
−トリオキサン(3.30)、テトラヒドロフラン(7.58)、アニソール(4.33
)およびフェネトール(4.22)、が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の
例には、アセトン(20.70)、メチルエチルケトン(18.51)、ジエチルケトン
(14.00)、ジイソブチルケトン(14.52)、シクロペンタノン(18.90)
、シクロヘキサノン(18.30)およびメチルシクロヘキサノン(18.21)が挙げ
られる。炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、蟻酸エチル(8.50)、蟻酸n
−プロピル(6.17)、蟻酸n−ペンチル(6.01)、酢酸メチル(6.68)、酢
酸エチル(6.02)および酢酸n−ペンチル(5.21)が挙げられる。2種類以上の
官能基を有する有機溶剤の例には、2−エトキシ酢酸エチル(11.21)、2−メトキ
シエタノール(29.60)および2−ブトキシエタノール(9.41)、1,2−ジア
セトキシアセトン(15.98)、アセチルアセトン(16.6)、アセト酢酸エチル(
15.90)が挙げられる。
ーテル類の例には、ジブチルエーテル(誘電率3.06)、ジメトキシエタン(5.50
)、1,4−ジオキサン(2.22)、1,3−ジオキソラン(3.21)、1,3,5
−トリオキサン(3.30)、テトラヒドロフラン(7.58)、アニソール(4.33
)およびフェネトール(4.22)、が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の
例には、アセトン(20.70)、メチルエチルケトン(18.51)、ジエチルケトン
(14.00)、ジイソブチルケトン(14.52)、シクロペンタノン(18.90)
、シクロヘキサノン(18.30)およびメチルシクロヘキサノン(18.21)が挙げ
られる。炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、蟻酸エチル(8.50)、蟻酸n
−プロピル(6.17)、蟻酸n−ペンチル(6.01)、酢酸メチル(6.68)、酢
酸エチル(6.02)および酢酸n−ペンチル(5.21)が挙げられる。2種類以上の
官能基を有する有機溶剤の例には、2−エトキシ酢酸エチル(11.21)、2−メトキ
シエタノール(29.60)および2−ブトキシエタノール(9.41)、1,2−ジア
セトキシアセトン(15.98)、アセチルアセトン(16.6)、アセト酢酸エチル(
15.90)が挙げられる。
さらに又本発明のセルロースアシレートに好ましく用いられる溶媒の選定にあたり、環
状構造を有する溶媒の観点でも選ぶことができる。これは溶剤の5質量%以上が環状構造
を有する溶剤で構成されることでよりセルロースアシレートの溶解性をあげるものである
。すなわち、セルロースアシレート分子をより溶解させる溶剤として、分子中に環構造を
有するものが良好な溶解性を示す。セルロースアシレート自身が六員環構造を有しており
、溶剤の環構造の部分がセルロースアシレートの環構造の部分と相互作用して溶解するた
めと推定される。主溶剤の5質量%以上を占める環状構造を有する溶剤としては以下のよ
うなものを挙げることができる。これらの溶剤は製膜後の乾燥の観点から炭素数3〜12
のものが好ましいが、特に限定されるものではない。例えば、エーテル類としてプロピレ
ンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テ
トラヒドロフラン、フランを挙げることができる。ケトン類の例には、シクロブタノン、
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、1,4−シクロヘキサ
ンジオン、イソホロン、カンファーが挙げられる。エステル類の例には、γ−ブチロラク
トン、エチレンカーボネートなどのほか、酢酸シクロヘキシルを挙げることができる。そ
の他の溶剤としては、例えば2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ピペリジン、ε−
カプロラクタム、テトラヒドロチオフェン、1,3−プロパンスルトン等を挙げることが
できる。また、2種類以上の環構造を有する有機溶媒を用いることもできる。以下に特に
好ましい環状化合物を挙げるがこれに限定されない。環状ケトン化合物としては、シクロ
ブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、1,4−シ
クロヘキサンジオン、イソホロンが好ましい。
状構造を有する溶媒の観点でも選ぶことができる。これは溶剤の5質量%以上が環状構造
を有する溶剤で構成されることでよりセルロースアシレートの溶解性をあげるものである
。すなわち、セルロースアシレート分子をより溶解させる溶剤として、分子中に環構造を
有するものが良好な溶解性を示す。セルロースアシレート自身が六員環構造を有しており
、溶剤の環構造の部分がセルロースアシレートの環構造の部分と相互作用して溶解するた
めと推定される。主溶剤の5質量%以上を占める環状構造を有する溶剤としては以下のよ
うなものを挙げることができる。これらの溶剤は製膜後の乾燥の観点から炭素数3〜12
のものが好ましいが、特に限定されるものではない。例えば、エーテル類としてプロピレ
ンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テ
トラヒドロフラン、フランを挙げることができる。ケトン類の例には、シクロブタノン、
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、1,4−シクロヘキサ
ンジオン、イソホロン、カンファーが挙げられる。エステル類の例には、γ−ブチロラク
トン、エチレンカーボネートなどのほか、酢酸シクロヘキシルを挙げることができる。そ
の他の溶剤としては、例えば2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ピペリジン、ε−
カプロラクタム、テトラヒドロチオフェン、1,3−プロパンスルトン等を挙げることが
できる。また、2種類以上の環構造を有する有機溶媒を用いることもできる。以下に特に
好ましい環状化合物を挙げるがこれに限定されない。環状ケトン化合物としては、シクロ
ブタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、1,4−シ
クロヘキサンジオン、イソホロンが好ましい。
次に本発明のセルロースアシレートの主溶媒としては、酸素質量分率の観点でも好まし
い溶媒を選定することができ、酸素質量分率が0.60〜0.15の範囲にある溶媒が好
ましい。溶剤の酸素分率は、溶剤の分子量中にしめる酸素の分子量を表したものであり、
溶剤中に含まれる酸素の割合を表したものである。セルロースアシレートは、水酸基、エ
ーテル結合、エステル結合、カルボニル基等を有するポリマーであり、その溶解性は溶剤
の酸素含率が大きく影響することが本発明者らの鋭意検討により明らかとなった。すなわ
ち、溶剤中の酸素含量が特定の範囲にある場合に、ポリマーと溶剤との親和性が高く溶解
性に優れることがわかった。本発明における溶剤として、エーテル類の例には、ジブチル
エーテル(酸素分率0.12)、ジメトキシメタン(0.42)、ジメトキシエタン(0
.36)、1,4−ジオキサン(0.36)、1,3,5−トリオキサン(0.53)、
1,3−ジオキソラン(0.36)、テトラヒドロフラン(0.22)、アニソール(0
.15)およびフェネトール(0.13)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン
類の例には、アセトン(0.28)、メチルエチルケトン(0.22)、ジエチルケトン
(0.18)、ジイソブチルケトン(0.11)、シクロペンタノン(0.19)、シク
ロヘキサノン(0.16)およびメチルシクロヘキサノン(0.14)が挙げられる。エ
ステル類の例には、蟻酸エチル(0.53)、蟻酸プロピル(0.36)、蟻酸n−ペン
チル(0.27)、酢酸メチル(0.43)、酢酸エチル(0.36)およびプロピオン
酸エチル(0.31)が挙げられる。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2
−エトキシ酢酸エチル(0.40)、2−メトキシエタノール(0.42)および2−ブ
トキシエタノール(0.27)、アセチルアセトン(0.32)が挙げられる。これらの
溶媒は単独で用いても良く、混合して用いても良い。
い溶媒を選定することができ、酸素質量分率が0.60〜0.15の範囲にある溶媒が好
ましい。溶剤の酸素分率は、溶剤の分子量中にしめる酸素の分子量を表したものであり、
溶剤中に含まれる酸素の割合を表したものである。セルロースアシレートは、水酸基、エ
ーテル結合、エステル結合、カルボニル基等を有するポリマーであり、その溶解性は溶剤
の酸素含率が大きく影響することが本発明者らの鋭意検討により明らかとなった。すなわ
ち、溶剤中の酸素含量が特定の範囲にある場合に、ポリマーと溶剤との親和性が高く溶解
性に優れることがわかった。本発明における溶剤として、エーテル類の例には、ジブチル
エーテル(酸素分率0.12)、ジメトキシメタン(0.42)、ジメトキシエタン(0
.36)、1,4−ジオキサン(0.36)、1,3,5−トリオキサン(0.53)、
1,3−ジオキソラン(0.36)、テトラヒドロフラン(0.22)、アニソール(0
.15)およびフェネトール(0.13)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン
類の例には、アセトン(0.28)、メチルエチルケトン(0.22)、ジエチルケトン
(0.18)、ジイソブチルケトン(0.11)、シクロペンタノン(0.19)、シク
ロヘキサノン(0.16)およびメチルシクロヘキサノン(0.14)が挙げられる。エ
ステル類の例には、蟻酸エチル(0.53)、蟻酸プロピル(0.36)、蟻酸n−ペン
チル(0.27)、酢酸メチル(0.43)、酢酸エチル(0.36)およびプロピオン
酸エチル(0.31)が挙げられる。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2
−エトキシ酢酸エチル(0.40)、2−メトキシエタノール(0.42)および2−ブ
トキシエタノール(0.27)、アセチルアセトン(0.32)が挙げられる。これらの
溶媒は単独で用いても良く、混合して用いても良い。
本発明の溶媒としては、アルコールも好ましく併用される。アルコールは炭素数1以上
8以下のモノアルコール、あるいはジアルコールが好ましく、より好ましくはメタノール
(0.50)、エタノール(0.35)、1−プロパノール(0.27)、2−プロパノ
ール(0.27)、1−ブタノール(0.22)、2−ブタノール(0.22)、ter
t−ブタノール(0.22)、1−ペンタノール(0.17)、2−メチル−2−ブタノ
ール(0.17)、シクロヘキサノール(0.19)が挙げられる。これらは単独で添加
しても、あるいは2種以上混合して添加しても良い。これらのアルコールは全溶媒中2v
ol%以上40vol%以下、より好ましくは3vol%以上30vol%以下、さらに
好ましくは5vol%以上20vol%以下である。
8以下のモノアルコール、あるいはジアルコールが好ましく、より好ましくはメタノール
(0.50)、エタノール(0.35)、1−プロパノール(0.27)、2−プロパノ
ール(0.27)、1−ブタノール(0.22)、2−ブタノール(0.22)、ter
t−ブタノール(0.22)、1−ペンタノール(0.17)、2−メチル−2−ブタノ
ール(0.17)、シクロヘキサノール(0.19)が挙げられる。これらは単独で添加
しても、あるいは2種以上混合して添加しても良い。これらのアルコールは全溶媒中2v
ol%以上40vol%以下、より好ましくは3vol%以上30vol%以下、さらに
好ましくは5vol%以上20vol%以下である。
また、特開平10−330538号公報に記載の双極子モーメントが3〜6の溶媒の観
点でも、本発明のセルロースアシレートの良溶媒である。双極子モーメントの観点ではは
、3.4〜5.0であることが好ましい。有機化合物には、電荷分布が非対称で、外部電
場の影響なしに本来電気双極子をもつ化合物が含まれている。有機化合物の双極子モーメ
ントは、そのような永久電気双極子のモーメントを意味する。3乃至6の双極子モーメン
トは、その有機化合物の極性がかなり強いことを意味している。有機化合物の双極子モー
メントは、気体の誘電率測定、溶液の誘電率測定、マイクロ波分光測定、分子線測定ある
いはレーザーシュタルク分光測定の結果から求めることができる。また、未測定の分子で
あっても、結合モーメントまたはグループモーメントのベクトル和として近似的に、双極
子モーメントを計算することができる。代表的な有機化合物の双極子モーメントについて
は、溶剤ハンドブック(講談社サイエンティフィク、1976年)、溶剤ポケットブック
(オーム社、昭和42年)や化学便覧基礎編II−576〜577頁(平成5年)に記載が
ある。
点でも、本発明のセルロースアシレートの良溶媒である。双極子モーメントの観点ではは
、3.4〜5.0であることが好ましい。有機化合物には、電荷分布が非対称で、外部電
場の影響なしに本来電気双極子をもつ化合物が含まれている。有機化合物の双極子モーメ
ントは、そのような永久電気双極子のモーメントを意味する。3乃至6の双極子モーメン
トは、その有機化合物の極性がかなり強いことを意味している。有機化合物の双極子モー
メントは、気体の誘電率測定、溶液の誘電率測定、マイクロ波分光測定、分子線測定ある
いはレーザーシュタルク分光測定の結果から求めることができる。また、未測定の分子で
あっても、結合モーメントまたはグループモーメントのベクトル和として近似的に、双極
子モーメントを計算することができる。代表的な有機化合物の双極子モーメントについて
は、溶剤ハンドブック(講談社サイエンティフィク、1976年)、溶剤ポケットブック
(オーム社、昭和42年)や化学便覧基礎編II−576〜577頁(平成5年)に記載が
ある。
以下に、3乃至6の双極子モーメントを有する有機化合物の具体例を示すが、前述の溶
解度パラメーターと一部一致する。かっこ内の数値が双極子モーメント(μ/D、D:デ
バイ単位)である。それらは、(双極子モーメント 4.05)1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン、(4.81)スルホラン、(4.30)ジメチルスルホキシド、(3
.72)ジメチルアセトアミド、(3.86)N,N−ジメチルホルムアミド、(4.0
9)N−メチルピロリドン、(4.87)エチレンカーボネート、(3.30)シクロペ
ンタノン、(4.43)ジメチルスルホン、(3.46)ニトロメタン、(3.71)ホ
ルムアミドなどである。また、エーテル類としてジブチルエーテル(1.22)、ジメト
キシエタン(1.79)、1,4−ジオキサン(0.23)、1,3,5−トリオキサン
(2.18)、テトラヒドロフラン(1.71)、アニソール(1.20)およびフェネ
トール(1.00)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン
(2.69)、メチルエチルケトン(2.76)、ジエチルケトン(2.70)、メチル
ペンチルケトン(2.59)、シクロペンタノン(3.21)、シクロヘキサノン(3.
01)およびアセトフェノン(2.96)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のエステ
ル類の例には、蟻酸エチル(1.77)、蟻酸n−プロピル(1.89)、蟻酸n−ペン
チル(1.90)、酢酸メチル(1.61)、酢酸エチル(1.88)および酢酸n−ペ
ンチル(1.91)が挙げられる。2種類以上の官能基を有する有機溶剤の例には、2−
エトキシ酢酸エチル(2.25)、2−メトキシエタノール(2.04)および2−ブト
キシエタノール(2.08)、アセト酢酸エチル(3.22)が挙げられる。これらの溶
剤は単独で用いても良く、混合して用いても良い。
解度パラメーターと一部一致する。かっこ内の数値が双極子モーメント(μ/D、D:デ
バイ単位)である。それらは、(双極子モーメント 4.05)1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン、(4.81)スルホラン、(4.30)ジメチルスルホキシド、(3
.72)ジメチルアセトアミド、(3.86)N,N−ジメチルホルムアミド、(4.0
9)N−メチルピロリドン、(4.87)エチレンカーボネート、(3.30)シクロペ
ンタノン、(4.43)ジメチルスルホン、(3.46)ニトロメタン、(3.71)ホ
ルムアミドなどである。また、エーテル類としてジブチルエーテル(1.22)、ジメト
キシエタン(1.79)、1,4−ジオキサン(0.23)、1,3,5−トリオキサン
(2.18)、テトラヒドロフラン(1.71)、アニソール(1.20)およびフェネ
トール(1.00)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン
(2.69)、メチルエチルケトン(2.76)、ジエチルケトン(2.70)、メチル
ペンチルケトン(2.59)、シクロペンタノン(3.21)、シクロヘキサノン(3.
01)およびアセトフェノン(2.96)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のエステ
ル類の例には、蟻酸エチル(1.77)、蟻酸n−プロピル(1.89)、蟻酸n−ペン
チル(1.90)、酢酸メチル(1.61)、酢酸エチル(1.88)および酢酸n−ペ
ンチル(1.91)が挙げられる。2種類以上の官能基を有する有機溶剤の例には、2−
エトキシ酢酸エチル(2.25)、2−メトキシエタノール(2.04)および2−ブト
キシエタノール(2.08)、アセト酢酸エチル(3.22)が挙げられる。これらの溶
剤は単独で用いても良く、混合して用いても良い。
なお、更に本発明のセルロースアシレートの溶解に用いられる溶媒の選定に当たっても
、溶媒の分子量の観点も重要であり、本発明で好ましい溶媒について以下に述べる。これ
は、セルロースアシレートの主溶剤が分子量150以下のエーテル類、ケトン類、エステ
ル類のいずれかより選択されることを特徴とするものである。セルロースアシレートはエ
ーテル結合、エステル結合、水酸基等の官能基を有するポリマーであり、これらのポリマ
ーが溶解するためには溶剤分子か類似の官能基を有することに加えて、溶剤分子の分子量
が小さくセルロースアシレート中へ十分浸透していくことが必要であることが、本発明者
の鋭意検討の結果明らかになった。
、溶媒の分子量の観点も重要であり、本発明で好ましい溶媒について以下に述べる。これ
は、セルロースアシレートの主溶剤が分子量150以下のエーテル類、ケトン類、エステ
ル類のいずれかより選択されることを特徴とするものである。セルロースアシレートはエ
ーテル結合、エステル結合、水酸基等の官能基を有するポリマーであり、これらのポリマ
ーが溶解するためには溶剤分子か類似の官能基を有することに加えて、溶剤分子の分子量
が小さくセルロースアシレート中へ十分浸透していくことが必要であることが、本発明者
の鋭意検討の結果明らかになった。
この観点での溶剤として、エーテル類の例には、ジイソプロピルエーテル(分子量10
2.17)、ジブチルエーテル(130.22)、ジメトキシメタン(76.10)、ジ
メトキシエタン(90.12)、ジエトキシエタン(118.17)、1,4−ジオキサ
ン(88.10)、1,3−ジオキソラン(88.10)、1,3,5−トリオキサン(
90.08)、テトラヒドロフラン(72.11)、アニソール(108.13)および
フェネトール(122.16)が挙げられる。ケトン類の例には、アセトン(58.08
)、メチルエチルケトン(72.11)、ジエチルケトン(86.13)、メチルイソブ
チルケトン(100.16)、シクロペンタノン(84.13)、シクロヘキサノン(9
8.15)およびメチルシクロヘキサノン(112.18)、1,4−シクロヘキサジオ
ン(112.19)が挙げられる。エステル類の例には、蟻酸メチル(60.05)、蟻
酸プロピル(88.07)、蟻酸n−ペンチル(116.16)、酢酸メチル(74.0
8)、酢酸ブチル(116.16)および酢酸n−ペンチル(130.18)、酢酸シク
ロヘキシル(142.19)、プロピオン酸メチル(88.07)、プロピオン酸ブチル
(130.18)、酪酸メチル(102.13)、γ−ブチロラクトン(86.09)が
挙げられる。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシ酢酸エチル(
132.17)、2−メトキシエタノール(76.09)および2−ブトキシエタノール
(118.17)、フルフリルアルコール(98.10)が挙げられる。これらの溶媒は
単独で用いても良く、混合して用いても良い。
2.17)、ジブチルエーテル(130.22)、ジメトキシメタン(76.10)、ジ
メトキシエタン(90.12)、ジエトキシエタン(118.17)、1,4−ジオキサ
ン(88.10)、1,3−ジオキソラン(88.10)、1,3,5−トリオキサン(
90.08)、テトラヒドロフラン(72.11)、アニソール(108.13)および
フェネトール(122.16)が挙げられる。ケトン類の例には、アセトン(58.08
)、メチルエチルケトン(72.11)、ジエチルケトン(86.13)、メチルイソブ
チルケトン(100.16)、シクロペンタノン(84.13)、シクロヘキサノン(9
8.15)およびメチルシクロヘキサノン(112.18)、1,4−シクロヘキサジオ
ン(112.19)が挙げられる。エステル類の例には、蟻酸メチル(60.05)、蟻
酸プロピル(88.07)、蟻酸n−ペンチル(116.16)、酢酸メチル(74.0
8)、酢酸ブチル(116.16)および酢酸n−ペンチル(130.18)、酢酸シク
ロヘキシル(142.19)、プロピオン酸メチル(88.07)、プロピオン酸ブチル
(130.18)、酪酸メチル(102.13)、γ−ブチロラクトン(86.09)が
挙げられる。2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシ酢酸エチル(
132.17)、2−メトキシエタノール(76.09)および2−ブトキシエタノール
(118.17)、フルフリルアルコール(98.10)が挙げられる。これらの溶媒は
単独で用いても良く、混合して用いても良い。
更に、本発明のセルロースアシレートの溶解に当たって有効な溶媒は、そのI/O値が
3.0乃至0.2の範囲にある溶媒が好ましい。I/O値は有機概念図における無機性値
を有機性値で割ったものであり、素材の親疎水性を表すパラメータである。セルロースア
シレート分子の溶解性はこのI/O値に大きく影響し、3.0乃至0.2の範囲にあるも
のを選択することでセルロースアシレート分子の溶媒和がうまく起こるようになり、溶解
が可能となる。有機概念図に関する論文、書物は多数発行されているが、例えば「有機概
念図−基礎と応用−」(甲田善生著、三共出版)に詳細に記載されている。
3.0乃至0.2の範囲にある溶媒が好ましい。I/O値は有機概念図における無機性値
を有機性値で割ったものであり、素材の親疎水性を表すパラメータである。セルロースア
シレート分子の溶解性はこのI/O値に大きく影響し、3.0乃至0.2の範囲にあるも
のを選択することでセルロースアシレート分子の溶媒和がうまく起こるようになり、溶解
が可能となる。有機概念図に関する論文、書物は多数発行されているが、例えば「有機概
念図−基礎と応用−」(甲田善生著、三共出版)に詳細に記載されている。
なお、I/O値に関しては、特開2002-086477に、溶液経時安定性、機械物性等を改善させるため、光学物性を非塩素系溶剤のI/O値が3.0〜0.2の範囲にあるセルロースアシレートフィルムの製法が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
本発明における好適な溶剤をそのI/O値と共に以下に示す。炭素原子数が3〜12の
エーテル類の例には、ジエチルエーテル(I/O値0.25)、ジメトキシエタン(0.
50)、1,4−ジオキサン(0.42)、1,3,5−トリオキサン(0.58)、テ
トラヒドロフラン(0.30)、アニソール(0.25)およびフェネトール(0.22
)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン(1.08)、メ
チルエチルケトン(0.81)、ジエチルケトン(0.65)、メチルペンチルケトン(
0.65)、シクロペンタノン(0.75)、シクロヘキサノン(1.08)が挙げられ
る。炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、蟻酸エチル(2.13)、蟻酸n−プ
ロピル(1.42)、蟻酸n−ペンチル(1.04)、酢酸メチル(2.13)、酢酸エ
チル(1.42)および酢酸n−ペンチル(1.04)が挙げられる。2種類以上の官能
基を有する有機溶剤の例には、2−エトキシ酢酸エチル(1.75)、2−メトキシエタ
ノール(1.75)および2−ブトキシエタノール(1.17)、アセト酢酸エチル(1
.17)が挙げられる。これらの溶剤は単独で用いても良く、混合して用いても良い。
エーテル類の例には、ジエチルエーテル(I/O値0.25)、ジメトキシエタン(0.
50)、1,4−ジオキサン(0.42)、1,3,5−トリオキサン(0.58)、テ
トラヒドロフラン(0.30)、アニソール(0.25)およびフェネトール(0.22
)が挙げられる。炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン(1.08)、メ
チルエチルケトン(0.81)、ジエチルケトン(0.65)、メチルペンチルケトン(
0.65)、シクロペンタノン(0.75)、シクロヘキサノン(1.08)が挙げられ
る。炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、蟻酸エチル(2.13)、蟻酸n−プ
ロピル(1.42)、蟻酸n−ペンチル(1.04)、酢酸メチル(2.13)、酢酸エ
チル(1.42)および酢酸n−ペンチル(1.04)が挙げられる。2種類以上の官能
基を有する有機溶剤の例には、2−エトキシ酢酸エチル(1.75)、2−メトキシエタ
ノール(1.75)および2−ブトキシエタノール(1.17)、アセト酢酸エチル(1
.17)が挙げられる。これらの溶剤は単独で用いても良く、混合して用いても良い。
以上のセルロースアシレートに用いられる溶媒については、前述のいろいろな観点から
選定されるが、好ましくは以下のとおりである。すなわち、本発明のセルロースアシレー
トの好ましい溶媒は、互いに異なる3種類以上の混合溶媒であって、第1の溶媒が酢酸メ
チル、酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、アセトン、ジオキソラン、ジオキサンから
選ばれる少なくとも一種あるいは或いはそれらの混合液であり、第2の溶媒が炭素原子数
が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エステルから選ばれ、第3の溶媒として炭素数が1
〜10のアルコールまたは炭化水素から選ばれ、より好ましくは炭素数1〜8のアルコー
ルである。なお第1の溶媒が、2種以上の溶媒の混合液である場合は、第2の溶媒がなく
てもよい。第1の溶媒は、さらに好ましくは酢酸メチル、アセトン、蟻酸メチル、蟻酸エ
チルあるいはこれらの混合物であり、第2の溶媒は、メチルエチルケトン、シクロペンタ
ノン、シクロヘキサノン、アセチル酢酸メチルが好ましく、これらの混合液であってもよ
い。
選定されるが、好ましくは以下のとおりである。すなわち、本発明のセルロースアシレー
トの好ましい溶媒は、互いに異なる3種類以上の混合溶媒であって、第1の溶媒が酢酸メ
チル、酢酸エチル、蟻酸メチル、蟻酸エチル、アセトン、ジオキソラン、ジオキサンから
選ばれる少なくとも一種あるいは或いはそれらの混合液であり、第2の溶媒が炭素原子数
が4〜7のケトン類またはアセト酢酸エステルから選ばれ、第3の溶媒として炭素数が1
〜10のアルコールまたは炭化水素から選ばれ、より好ましくは炭素数1〜8のアルコー
ルである。なお第1の溶媒が、2種以上の溶媒の混合液である場合は、第2の溶媒がなく
てもよい。第1の溶媒は、さらに好ましくは酢酸メチル、アセトン、蟻酸メチル、蟻酸エ
チルあるいはこれらの混合物であり、第2の溶媒は、メチルエチルケトン、シクロペンタ
ノン、シクロヘキサノン、アセチル酢酸メチルが好ましく、これらの混合液であってもよ
い。
第3の溶媒であるアルコールの好ましくは、直鎖であっても分岐を有していても環状で
あってもよく、その中でも飽和脂肪族炭化水素であることが好ましい。アルコールの水酸
基は、第一級〜第三級のいずれであってもよい。アルコールの例には、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−
ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノールおよびシクロヘキサノール
が含まれる。なおアルコールとしては、フッ素系アルコールも用いられる。例えば、2−
フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフ
ルオロ−1−プロパノールなども挙げられる。さらに炭化水素は、直鎖であっても分岐を
有していても環状であってもよい。芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素のいずれも用いるこ
とができる。脂肪族炭化水素は、飽和であっても不飽和であってもよい。炭化水素の例に
は、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンが含まれる。これら
の第3の溶媒であるアルコールおよび炭化水素は単独でもよいし2種類以上の混合物でも
よく特に限定されない。第3の溶媒としては、好ましい具体的化合物は、アルコールとし
てはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、
2−ブタノール、およびシクロヘキサノール、シクロヘキサン、ヘキサンを挙げることが
でき、特にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタ
ノールである。
あってもよく、その中でも飽和脂肪族炭化水素であることが好ましい。アルコールの水酸
基は、第一級〜第三級のいずれであってもよい。アルコールの例には、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−
ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノールおよびシクロヘキサノール
が含まれる。なおアルコールとしては、フッ素系アルコールも用いられる。例えば、2−
フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフ
ルオロ−1−プロパノールなども挙げられる。さらに炭化水素は、直鎖であっても分岐を
有していても環状であってもよい。芳香族炭化水素と脂肪族炭化水素のいずれも用いるこ
とができる。脂肪族炭化水素は、飽和であっても不飽和であってもよい。炭化水素の例に
は、シクロヘキサン、ヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンが含まれる。これら
の第3の溶媒であるアルコールおよび炭化水素は単独でもよいし2種類以上の混合物でも
よく特に限定されない。第3の溶媒としては、好ましい具体的化合物は、アルコールとし
てはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、
2−ブタノール、およびシクロヘキサノール、シクロヘキサン、ヘキサンを挙げることが
でき、特にはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタ
ノールである。
以上の3種類の混合溶媒は、第1の溶媒が20〜90質量%、第2の溶媒が5〜60質
量%さらに第3の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれることが好ましく、さらに第1の
溶媒が30〜86質量%であり、第2の溶媒が10〜50質量%、さらに第3のアルコー
ルが7〜25質量%含まれることが好ましい。また特に第1の溶媒が30〜80質量%で
あり、第2の溶媒が10〜50質量%、第3の溶媒がアルコールであり10〜20質量%
含まれることが好ましい。なお、第1の溶媒が混合液で第2の溶媒を用いない場合は、第
1の溶媒が20〜90質量%、第3の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれることが好ま
しく、さらに第1の溶媒が30〜86質量%であり、さらに第3の溶媒が7〜25質量%
含まれることが好ましい。
量%さらに第3の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれることが好ましく、さらに第1の
溶媒が30〜86質量%であり、第2の溶媒が10〜50質量%、さらに第3のアルコー
ルが7〜25質量%含まれることが好ましい。また特に第1の溶媒が30〜80質量%で
あり、第2の溶媒が10〜50質量%、第3の溶媒がアルコールであり10〜20質量%
含まれることが好ましい。なお、第1の溶媒が混合液で第2の溶媒を用いない場合は、第
1の溶媒が20〜90質量%、第3の溶媒が5〜30質量%の比率で含まれることが好ま
しく、さらに第1の溶媒が30〜86質量%であり、さらに第3の溶媒が7〜25質量%
含まれることが好ましい。
本発明で好ましいこれらの溶媒の組み合わせについての具体例は、以下のものを挙げる
ことができる。
酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/ブタノール(75/10/5/5/5
、質量部)、
酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール(75/10/5/5/
5、質量部)、
酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/シクロヘキサン(75/10/5/5
/5、質量部)、
酢酸メチル/メチルエチルケトン/メタノール/エタノール(80/10/5/5、質量
部)、
酢酸メチル/アセトン/メチルエチルケトン/エタノール(75/10/10/5、質量
部)、
酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール(80/10/5/5、質量部
)、
酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール(80/10/5/5、質量部
)、
酢酸メチル/シクロペンタノン/アセトン/メタノール/エタノール(60/15/15
/5/5、質量部)、
酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/ヘキサン(70/20/5/5、質量部)
、
酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (50/20/
20/5/5、質量部)、
酢酸メチル/1、3ジオキソラン/メタノール/エタノール (70/20/5/5、質
量部)、
酢酸メチル/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール (60/20/10/5
/5、質量部)、
酢酸メチル/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール/シクロヘキサン
(65/10/10/5/5/5、質量部)、
ギ酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (50/20/
20/5/5、質量部)、
ギ酸メチル/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン (65/10
/10/5/5/5、質量部)、
アセトン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール (65/20/10/5、質量
部)、
アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール (65/20/10/5、質量
部)、
アセトン/1,3ジオキソラン/エタノール/ブタノール (65/20/10/5、質
量部)、
1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール
(55/20/10/5/5/5、質量部)、
アセトン/塩化メチレン/メタノール(85/5/5、質量部)、
酢酸メチル/塩化メチレン/メタノール/エタノール(70/10/15/5、質量部)
、
1、3−ジオキソラン/塩化メチレン/メタノール/ブタノール(70/15/10/5
、質量部)、
1、4−ジオキサン/塩化メチレン/アセトン/メタノール/ブタノール(70/5/1
5/5/5、質量部)、
シクロヘキサノン/塩化メチレン/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール(
60/10/15/5/5/5、質量部)などをあげることができる。
ことができる。
酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/ブタノール(75/10/5/5/5
、質量部)、
酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール(75/10/5/5/
5、質量部)、
酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/シクロヘキサン(75/10/5/5
/5、質量部)、
酢酸メチル/メチルエチルケトン/メタノール/エタノール(80/10/5/5、質量
部)、
酢酸メチル/アセトン/メチルエチルケトン/エタノール(75/10/10/5、質量
部)、
酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール(80/10/5/5、質量部
)、
酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール(80/10/5/5、質量部
)、
酢酸メチル/シクロペンタノン/アセトン/メタノール/エタノール(60/15/15
/5/5、質量部)、
酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/ヘキサン(70/20/5/5、質量部)
、
酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (50/20/
20/5/5、質量部)、
酢酸メチル/1、3ジオキソラン/メタノール/エタノール (70/20/5/5、質
量部)、
酢酸メチル/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール (60/20/10/5
/5、質量部)、
酢酸メチル/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール/シクロヘキサン
(65/10/10/5/5/5、質量部)、
ギ酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール (50/20/
20/5/5、質量部)、
ギ酸メチル/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン (65/10
/10/5/5/5、質量部)、
アセトン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール (65/20/10/5、質量
部)、
アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール (65/20/10/5、質量
部)、
アセトン/1,3ジオキソラン/エタノール/ブタノール (65/20/10/5、質
量部)、
1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/メチルエチルケトン/メタノール/ブタノール
(55/20/10/5/5/5、質量部)、
アセトン/塩化メチレン/メタノール(85/5/5、質量部)、
酢酸メチル/塩化メチレン/メタノール/エタノール(70/10/15/5、質量部)
、
1、3−ジオキソラン/塩化メチレン/メタノール/ブタノール(70/15/10/5
、質量部)、
1、4−ジオキサン/塩化メチレン/アセトン/メタノール/ブタノール(70/5/1
5/5/5、質量部)、
シクロヘキサノン/塩化メチレン/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール(
60/10/15/5/5/5、質量部)などをあげることができる。
これらの中でも特に酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール (75/15/
5/5、質量部)、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/ブタノール (7
5/10/5/5/5、質量部)、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノ
ール(80/10/5/5、質量部)、アセトン/アセト酢酸メチル/エタノール/イソ
プロパノール (65/15/10/5/5、質量部)が好ましい組み合わせである。
5/5、質量部)、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/ブタノール (7
5/10/5/5/5、質量部)、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノ
ール(80/10/5/5、質量部)、アセトン/アセト酢酸メチル/エタノール/イソ
プロパノール (65/15/10/5/5、質量部)が好ましい組み合わせである。
本発明に用いるドープには、上記本発明の有機溶媒以外に、メチレンクロライドを本発明の全有機溶媒量の10質量%以下含有させてもよい。
なお、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されるセルロースアシレート溶液及びフイルムについての溶媒は、その溶解方法も含め以下の特許に開示されており、本発明に対して適応できる。
例えば、特開2002-086467には、液経時安定性、フィルムの機械特性、及び光学特性等を良化させるために、非塩素系溶剤の室温における誘電率が2.0〜35.0の範囲とするセルロースアシレートフィルムの製法が記載されている。
さらに、特開2002-086468には、ドープ液経時安定性、製膜後のフィルムの光学特性、機械強度、寸法安定性等を良化させるために、非塩素系溶剤主溶剤とアルコールとの混合溶剤に溶解、製膜法で、主溶剤が炭素、水素、および酸素で構成され、酸素質量分率が0.60〜0.10の範囲にあるセルロースアシレートフィルムの製法が開示されている。
また、特開2002-086469には、液経時安定性改善、製膜後のフィルムの光学特性、機械強度、寸法安定性等を良化させるために、非塩素系溶剤の双極子モーメントが0.2〜3.3の範囲にあるセルロースアシレートフィルムの製法が記載されている。
さらに、特開2002-086470には、溶解後の液経時安定性を改善し、製膜フィルムの光学特性、機械強度、寸法安定性等を良化させるために、非塩素系溶剤とアルコール混合溶剤で、主溶剤が単一/2種以上混合溶剤で5質量%以上が環状構造溶剤で構成されるセルロースアシレートフィルムの製法が記載されている。
また、特開2002-088166には、液経時安定性、製膜後のフィルムの光学特性、機械強度、寸法安定性を良化させるために、主溶剤が分子量150以下のエーテル類、ケトン類、エステル類のいずれかとするセルロースアシレートフィルムの製法が記載されている。
さらに、特開2002-122734には、レターデーションのバラツキを小さくするため、塩化メチレンを主成分とする溶媒ドープ中の含水率が0.3〜1重量%とする偏光板用保護フィルムが記載されている。
さらに、特開2003-055466には、セルロースアシレート溶液の白濁を防止し、かつフィルム面状を改良するために、塩素系有機溶剤とセルロースアシレートの混合物を、-100〜-10℃の温度に曝して溶解するセルロースアシレート溶液の製法について記載されている。
また、特開2003-033931には、
製膜されたフィルムの熱収縮を起こりにくくするために、ケトン類,エステル類のうちの少なくとも1つを主溶剤として製膜したセルロースアシレートフィルムにおいて、溶剤乾燥後の溶剤合計残留量が0.1ないし0.6重量%であるセルロースアシレートフィルムについて記載がある。
製膜されたフィルムの熱収縮を起こりにくくするために、ケトン類,エステル類のうちの少なくとも1つを主溶剤として製膜したセルロースアシレートフィルムにおいて、溶剤乾燥後の溶剤合計残留量が0.1ないし0.6重量%であるセルロースアシレートフィルムについて記載がある。
以上記載したこれらのセルロースアシレートに関する発明は、本発明においても適用できるものである。
その他、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されるセルロースアシレート溶液及びフィルムについての溶媒及び溶解方法について開示されている公開特許は以下のものが挙げられ、本発明に対して適応できる。
それらは、例えば、特開2000−95876、特開平12−95877、特開平10−324774、特開平8−152514、特開平10−330538、特開平9−95538、特開平9−95557、特開平10−235664、特開平12−63534、特開平11−21379、特開平10−182853、特開平10−278056、特開平10−279702、特開平10−323853、特開平10−237186、特開平11−60807、特開平11−152342、特開平11−292988、特開平11−60752、特開平11−60752などに記載されている。これらの記載によると本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されるセルロースアシレートに好ましい溶媒だけでなく、その溶液物性や共存させる共存物質についても記載があり、本発明においても好ましい態様である。
(添加剤)
本発明のセルロースアシレート溶液には、各調製工程において用途に応じた種々の添加
剤(例えば、可塑剤、紫外線防止剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤など)を加え
ることができる。またその添加する時期はドープ作製工程において何れでも添加しても良
いが、ドープ調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行っても
よい。
本発明のセルロースアシレート溶液には、各調製工程において用途に応じた種々の添加
剤(例えば、可塑剤、紫外線防止剤、劣化防止剤、微粒子、光学特性調整剤など)を加え
ることができる。またその添加する時期はドープ作製工程において何れでも添加しても良
いが、ドープ調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行っても
よい。
(可塑剤)
本発明で好ましい可塑剤は、沸点が200℃以上で25℃で液体であるか、または融点
が25〜250℃である固体であることが好ましい。更に好ましくは沸点が250℃以上
で25℃で液体であるか、融点が25〜200℃の固体である可塑剤が挙げられる。可塑
剤が液体の場合は、その精製は通常減圧蒸留によって実施されるが高真空ほど好ましく、
例えば100Pa以下が好ましい。また分子蒸留装置などを用いて精製することも特に好
ましい。また可塑剤が固体の場合は、溶媒を用いて再結晶させてろ過,洗浄し乾燥するこ
とで実施されることが一般的である。
本発明で好ましい可塑剤は、沸点が200℃以上で25℃で液体であるか、または融点
が25〜250℃である固体であることが好ましい。更に好ましくは沸点が250℃以上
で25℃で液体であるか、融点が25〜200℃の固体である可塑剤が挙げられる。可塑
剤が液体の場合は、その精製は通常減圧蒸留によって実施されるが高真空ほど好ましく、
例えば100Pa以下が好ましい。また分子蒸留装置などを用いて精製することも特に好
ましい。また可塑剤が固体の場合は、溶媒を用いて再結晶させてろ過,洗浄し乾燥するこ
とで実施されることが一般的である。
これらの好ましく添加される可塑剤としては、リン酸エステルまたはカルボン酸エステ
ルが用いられる。リン酸エステルの例には、トリフェニルフォスフェート(TPP)およ
びトリクレジルホスフェート(TCP)、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジ
フェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート
、トリブチルホスフェートが含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステル
およびクエン酸エステルが代表的である。フタル酸エステルの例には、ジメチルフタレー
ト(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオク
チルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)およびジエチルヘキシルフ
タレート(DEHP)が含まれる。クエン酸エステルの例には、O−アセチルクエン酸ト
リエチル(OACTE)およびO−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)、クエン
酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、が含まれる。これらの好ましい可
塑剤は25℃においてTPP(融点約50℃)以外は液体であり、沸点も250℃以上で
ある。
ルが用いられる。リン酸エステルの例には、トリフェニルフォスフェート(TPP)およ
びトリクレジルホスフェート(TCP)、クレジルジフェニルホスフェート、オクチルジ
フェニルホスフェート、ジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェート
、トリブチルホスフェートが含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル酸エステル
およびクエン酸エステルが代表的である。フタル酸エステルの例には、ジメチルフタレー
ト(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジオク
チルフタレート(DOP)、ジフェニルフタレート(DPP)およびジエチルヘキシルフ
タレート(DEHP)が含まれる。クエン酸エステルの例には、O−アセチルクエン酸ト
リエチル(OACTE)およびO−アセチルクエン酸トリブチル(OACTB)、クエン
酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、が含まれる。これらの好ましい可
塑剤は25℃においてTPP(融点約50℃)以外は液体であり、沸点も250℃以上で
ある。
その他のカルボン酸エステルの例には、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチ
ル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含まれる。グリコール酸エス
テルの例としては、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、
エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリ
ルブチルグリコレート、メチルフタリルメチルグリコレート、プロピルフタリルプロピル
グリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレ
ートなどがある。中でもトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジ
ルジフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、ジメチルフタレート、ジエチルフ
タレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジエチルヘキシルフタレート、
トリアセチン、エチルフタリルエチルグリコレートが好ましい。特にトリフェニルホスフ
ェート、ジエチルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレートが好ましい。これらの
可塑剤は1種でもよいし2種以上併用してもよい。可塑剤の添加量はセルロースアシレー
トに対して2〜30質量%、特に5〜20質量%が好ましい。
ル、セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが含まれる。グリコール酸エス
テルの例としては、トリアセチン、トリブチリン、ブチルフタリルブチルグリコレート、
エチルフタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリ
ルブチルグリコレート、メチルフタリルメチルグリコレート、プロピルフタリルプロピル
グリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート、オクチルフタリルオクチルグリコレ
ートなどがある。中でもトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジ
ルジフェニルホスフェート、トリブチルホスフェート、ジメチルフタレート、ジエチルフ
タレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジエチルヘキシルフタレート、
トリアセチン、エチルフタリルエチルグリコレートが好ましい。特にトリフェニルホスフ
ェート、ジエチルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレートが好ましい。これらの
可塑剤は1種でもよいし2種以上併用してもよい。可塑剤の添加量はセルロースアシレー
トに対して2〜30質量%、特に5〜20質量%が好ましい。
これらは、特開平5−194788号、特開昭60−250053号、特開平4−22
7941号、特開平6−16869号、特開平5−271471号、特開平7−2860
68号、特開平5−5047号、特開平11−80381号、特開平7−20317号、
特開平8−57879号、特開平10−152568号、特開平10−120824号の
各公報などに記載されている可塑剤もまた好ましい。これらの記載によると可塑剤だけで
なくその利用方法あるいはその特性についての好ましい記載が多数あり、本発明において
もこのましく用いられるものである。
7941号、特開平6−16869号、特開平5−271471号、特開平7−2860
68号、特開平5−5047号、特開平11−80381号、特開平7−20317号、
特開平8−57879号、特開平10−152568号、特開平10−120824号の
各公報などに記載されている可塑剤もまた好ましい。これらの記載によると可塑剤だけで
なくその利用方法あるいはその特性についての好ましい記載が多数あり、本発明において
もこのましく用いられるものである。
その他、本発明においてはその光学的異方性を小さくする可塑剤として、特開平11−
124445号記載の(ジ)ペンタエリスリトールエステル類、特開平11−24670
4号記載のグリセロールエステル類、特開2000−63560号記載のジグリセロール
エステル類、特開平11−92574号記載のクエン酸エステル類、特開平11−909
46号記載の置換フェニルリン酸エステル類などが好ましく用いられる。
124445号記載の(ジ)ペンタエリスリトールエステル類、特開平11−24670
4号記載のグリセロールエステル類、特開2000−63560号記載のジグリセロール
エステル類、特開平11−92574号記載のクエン酸エステル類、特開平11−909
46号記載の置換フェニルリン酸エステル類などが好ましく用いられる。
また、特開2003-012822には、クエン酸エステル化合物を可塑剤として、2wt%〜20wt%及び、UV剤を含有させることで、ピンホールを低減し、さらに塗布膜の皺、筋による反射光ムラをなくし、平均反射率の低い光学フィルムを得られることが記載されている。
さらに、可塑剤として、透湿性と寸法安定性を向上させ、さらに接着剤偏光板貼合の乾燥むらや皺を改良するために、少なくとも基層と表層とを有する多層構造のセルロースエステルフィルムでにおいて、少なくとも一方の表層に微粒子を含有し、基層に非リン酸エステル系可塑剤及びUV剤を含有するセルロースエステルフィルムが記載されている。
また、透湿性、保留性に優れたセルロースエステルフィルムを得るために、特開2003-096236にはセルロース系樹脂に、可塑剤として、特定のエステル化合物を配合したセルロース系樹脂組成物について記載されている。
また、セルローストリアセテートフィルムの透明性を良好にするために、特開2001-122978号に、ATR赤外吸光法で測定した表面の1490cm-1と1370cm-1の吸収の比が両面の平均で0.20以下である発明が記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートに関する発明は、本発明においても適用できるものである。
(劣化防止剤や紫外線防止剤)
セルロースアシレートフィルムには、劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)や紫外線防止剤を添加してもよい。
セルロースアシレートフィルムには、劣化防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)や紫外線防止剤を添加してもよい。
なお、劣化防止剤に関しては、特開2002-286931に耐久性に優れたPDP前面フィルタを実現するために、支持体上に少なくとも2層の積層された層を有する光学フィルムフィルムについて記載がある。
さらに、特開2002-363420に、分光吸収に優れ、ブリードアウトが少なく、また着色無く、透明性に優れたフィルムを作るために、UVモノマーーから形成される単位を含むUVポリマーとを含有する樹脂組成物について記載している。
また、特開2003-053882には、高機能性の薄膜を、生産性高く形成する薄膜形成ために、20℃で液体の添加剤を1〜30wt%含有するセルロースエステルフィルムに直接、又は他の層を介して金属化合物層を設けた光学フィルムに関して記載されている。
さらに、特開2003-107201にはセルロースエステルフィルムの平面性悪化防止するため、
酸素原子と窒素原子のうち少なくともいずれか一方と、金属原子とで構成される金属化合
物層が、セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の面に、直接又は他の層を介して
設けられている光学フィルムについて開示している。
酸素原子と窒素原子のうち少なくともいずれか一方と、金属原子とで構成される金属化合
物層が、セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の面に、直接又は他の層を介して
設けられている光学フィルムについて開示している。
また、特開2003-113317には、紫外吸収特性、透明性、耐久性(ブリードアウト故障)及び耐光性に優れた光学フィルムを得るためUV剤を含有する光学フィルムが記載されている。
さらに、UV剤に関しては、特開2003-026668に、融点低く、低揮発性、樹脂相溶性に優れブリードアウトが起き難いベンゾトリアゾール系のUV剤について記載されている。
その他、これらの劣化防止剤や紫外線防止剤については、特開昭60−235852号、特開平3−199201号、特開平5−190707号、特開平5−194789号、特開平5−271471号、特開平6−107854号、特開平6−118233号、特開平6−148430号、特開平7−11056号、特開平7−11055号、特開平7−11056号、特開平8−29619号、特開平8−239509号、特開2000−204173号、特開平5−197073号、特開平5−194789号、特開平6−107854号、特開昭60−235852号、特開平12−193821号、特開平8−29619号、特開平6−118233号、特開平6−148430号の各公報に記載がある。これら上記の発明は本発明にも適応できる。
これらの添加量は、調製する溶液(ドープ)の0.01〜1質量%であることが好まし
く、0.01〜0.08質量%であることがさらに好ましい。添加量が0.01質量%未
満であると、劣化防止剤の効果がほとんど認められない。添加量が1質量%を越えると、
フィルム表面への劣化防止剤のブリードアウト(滲み出し)が認められる場合がある。本
発明で好ましい劣化防止剤は、沸点が200℃以上で25℃で液体であるか、または融点
が25〜250℃である固体であることが好ましい。更に好ましくは沸点が250℃以上
で25℃で液体であるか、融点が25〜200℃の固体である劣化防止剤が挙げられる。
劣化防止剤が液体の場合は、その精製は通常減圧蒸留によって実施されるが高真空ほど好
ましく、例えば100Pa以下が好ましい。また分子蒸留装置などを用いて精製すること
も特に好ましい。また可塑剤が固体の場合は、溶媒を用いて再結晶させてろ過,洗浄し乾
燥することで実施されることが一般的である。
く、0.01〜0.08質量%であることがさらに好ましい。添加量が0.01質量%未
満であると、劣化防止剤の効果がほとんど認められない。添加量が1質量%を越えると、
フィルム表面への劣化防止剤のブリードアウト(滲み出し)が認められる場合がある。本
発明で好ましい劣化防止剤は、沸点が200℃以上で25℃で液体であるか、または融点
が25〜250℃である固体であることが好ましい。更に好ましくは沸点が250℃以上
で25℃で液体であるか、融点が25〜200℃の固体である劣化防止剤が挙げられる。
劣化防止剤が液体の場合は、その精製は通常減圧蒸留によって実施されるが高真空ほど好
ましく、例えば100Pa以下が好ましい。また分子蒸留装置などを用いて精製すること
も特に好ましい。また可塑剤が固体の場合は、溶媒を用いて再結晶させてろ過,洗浄し乾
燥することで実施されることが一般的である。
劣化防止剤は例えば特開平5−194789号公報に記載のpKaが4以上の塩基性化
合物などが好ましく挙げられる。例えば、1級、2級、3級のアミンや芳香族系の塩基化
合物が好ましい。具体的には、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルア
ミン、ドデシル−ジブチルアミン、オクタデシル−ジメチルアミン、トリベンジルアミン
、ジエチルアミノベンゼンなどを挙げることができるが、詳細は該公報の一般式(1)及
び(2)に記載される化合物A−1〜A−73、B−1〜B−67を利用できる。また、
特開平5−197073号公報に記載の化合物などが好ましく挙げられる。具体的には、
該公報の一般式(A−I)、(A−II)、(A−III)、(B−I)、(C−I)、(C−II)、
(C−III)、(D−I)〜(D−VII)に分類される化合物(A−1)〜(A−46)、(B
−I−1)〜(D−I−32)、(C−1)〜(C−10)、(D−I−1)〜(D−I
−96)、(D−1)〜(D−12)、(D−VII −1)〜(D−VII −6)、(D−VI
II−1)〜(D−VIII−67)が利用できる。
合物などが好ましく挙げられる。例えば、1級、2級、3級のアミンや芳香族系の塩基化
合物が好ましい。具体的には、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルア
ミン、ドデシル−ジブチルアミン、オクタデシル−ジメチルアミン、トリベンジルアミン
、ジエチルアミノベンゼンなどを挙げることができるが、詳細は該公報の一般式(1)及
び(2)に記載される化合物A−1〜A−73、B−1〜B−67を利用できる。また、
特開平5−197073号公報に記載の化合物などが好ましく挙げられる。具体的には、
該公報の一般式(A−I)、(A−II)、(A−III)、(B−I)、(C−I)、(C−II)、
(C−III)、(D−I)〜(D−VII)に分類される化合物(A−1)〜(A−46)、(B
−I−1)〜(D−I−32)、(C−1)〜(C−10)、(D−I−1)〜(D−I
−96)、(D−1)〜(D−12)、(D−VII −1)〜(D−VII −6)、(D−VI
II−1)〜(D−VIII−67)が利用できる。
さらにまた、特開平6−107854号公報に記載の化合物などが好ましく挙げられる
。具体的には、該公報の一般式(I)で表される化合物(D−1)〜(D−69)の塩基性
化合物、(A−I)〜(A−III)、(B−I)、(C−I )〜(C−III)で表される化合
物(D−1 )〜(D−69)、化合物(A−1)〜(A−46)、(B−I−1)〜(B
−I−32)、(C−I)〜(C−10)も好ましく利用できる。特に好ましい劣化防止
剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を挙げることができる。
。具体的には、該公報の一般式(I)で表される化合物(D−1)〜(D−69)の塩基性
化合物、(A−I)〜(A−III)、(B−I)、(C−I )〜(C−III)で表される化合
物(D−1 )〜(D−69)、化合物(A−1)〜(A−46)、(B−I−1)〜(B
−I−32)、(C−I)〜(C−10)も好ましく利用できる。特に好ましい劣化防止
剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を挙げることができる。
本発明のセルロースアシレートフィルムに好ましく使用される紫外線吸収剤について説
明する。本発明のセルロースアシレートフィルムは、その高い寸法安定性から、偏光板ま
たは液晶表示用部材等に使用されるが、偏光板または液晶等の劣化防止の観点から、紫外
線吸収剤が好ましく用いられる。紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の
吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が
少ないものが好ましく用いられる。本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例と
しては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル
酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル
錯塩系化合物などが挙げられる。
明する。本発明のセルロースアシレートフィルムは、その高い寸法安定性から、偏光板ま
たは液晶表示用部材等に使用されるが、偏光板または液晶等の劣化防止の観点から、紫外
線吸収剤が好ましく用いられる。紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の
吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が
少ないものが好ましく用いられる。本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例と
しては、例えばオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル
酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル
錯塩系化合物などが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としての具体例を下記に列記するが、本発明はこれ
らに限定されない。2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″
,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2′−ヒドロキシ−3′
−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,4
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4
−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)、(2,4−ビス−(n−オクチルチオ
)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−ト
リアジン、2(2’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−
クロルベンゾトリアゾール、(2(2’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミ
ルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−ク
レゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−
tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジ
エチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイトなどが挙げら
れる。特に(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2(2’−ヒドロキシ−3’
,5‘−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、(2(2’
−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロルベンゾトリア
ゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラ
キス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジンな
どのヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フ
ォスファイトなどの燐系加工安定剤を併用してもよい。これらの化合物の添加量は、セル
ロースアシレートに対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000p
pmが更に好ましい。
らに限定されない。2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−(3″,4″
,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5′−メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2,2−メチレンビス(4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール)、2−(2′−ヒドロキシ−3′
−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,4
−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4
−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン)、(2,4−ビス−(n−オクチルチオ
)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−ト
リアジン、2(2’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−
クロルベンゾトリアゾール、(2(2’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミ
ルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−ク
レゾール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−
tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−
3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジ
エチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイトなどが挙げら
れる。特に(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2(2’−ヒドロキシ−3’
,5‘−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、(2(2’
−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミルフェニル)−5−クロルベンゾトリア
ゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、ペンタエリスリチル−テトラ
キス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
〕、トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕が好ましい。また例えば、N,N′−ビス〔3−(
3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジンな
どのヒドラジン系の金属不活性剤やトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フ
ォスファイトなどの燐系加工安定剤を併用してもよい。これらの化合物の添加量は、セル
ロースアシレートに対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000p
pmが更に好ましい。
又、特開平6−148430号公報に記載の紫外線吸収剤も好ましく用いることができ
る。本発明で好ましく用いられる上記記載の紫外線吸収剤は、透明性が高く、偏光板や液
晶素子の劣化を防ぐ効果に優れており、特に不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤の使用量は化合物の種類、使用条件などにより
一様ではないが、通常はセルロースアシレートフィルム1m2当り、0.2g〜5.0g
が好ましく、0.4g〜1.5gがさらに好ましく、0.6g〜1.0gが特に好ましい
。
る。本発明で好ましく用いられる上記記載の紫外線吸収剤は、透明性が高く、偏光板や液
晶素子の劣化を防ぐ効果に優れており、特に不要な着色がより少ないベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤が好ましい。紫外線吸収剤の使用量は化合物の種類、使用条件などにより
一様ではないが、通常はセルロースアシレートフィルム1m2当り、0.2g〜5.0g
が好ましく、0.4g〜1.5gがさらに好ましく、0.6g〜1.0gが特に好ましい
。
また、その他にも旭電化 プラスチック用添加剤概要 「アデカスタブ」のカタログにある光安定剤も使用できる。チバ・スペシャル・ケミカルズのチヌビン製品案内にある光安定剤、紫外線吸収剤も使用できる。SHIPROKASEI KAISYAのカタログにあSEESORB、SEENOX、SEETECなども使用できる。城北化学工業のUV吸収剤、酸化防止剤も使用できる。共同薬品のVIOSORB、吉富製薬の紫外線吸収剤も使用できる。
なお、紫外領域の分光透過率に関しては、特開2003-043259に、色再現性に優れ紫外線照射の耐久性にも優れた光学フィルム及び偏光板及び表示装置を得るために必要な、390nmにおける分光透過率が50%〜95%であり、かつ350nmにおける分光透過率が5%以下である光学フィルムについて記載されている。
以上記載したこれらの発明は本発明においても適用できるものである。
なお紫外線吸収剤の添加は予めセルロースアシレートの混合溶液を作製するときに添加
してもよいが、セルロースアシレートのドープを予め作製し、流延までのいずれかの時点
で添加されてもよい。後者の場合、セルロースアシレートを溶剤に溶解させたドープ液と
、紫外線吸収剤と少量のセルロースアシレートとを溶解させた溶液をインライン添加、混
合を行うためには、例えば、スタチックミキサー(東レエンジニアリング製)、SWJ(
東レ静止型管内混合器 Hi−Mixer)等のインラインミキサー等が好ましく用い
られる。インラインミキサーを用いる場合、高圧下で濃縮溶解することが好ましく、加圧
容器の種類は特に問うところではなく、所定の圧力に耐えることができ、加圧下で加熱、
撹拌ができればよい。加圧容器はそのほか圧力計、温度計などの計器類を適宜配設する。
加圧は窒素ガスなどの不活性気体を圧入する方法や、加熱による溶剤の蒸気圧の上昇によ
って行ってもよい。加熱は外部から行うことが好ましく、例えばジャケットタイプのもの
は温度コントロールが容易で好ましい。溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の沸点以
上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ましく例えば30〜150℃の範囲に設定
するのが好適である。又、圧力は設定温度で、溶剤が沸騰しないように調整される。溶解
後は冷却しながら容器から取り出すか、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器な
どで冷却し、これを製膜に供する。このときの冷却温度は常温まで冷却してもよいが、沸
点より5〜10℃低い温度まで冷却し、その温度のままキャスティングを行うほうが、ド
ープ粘度を低減できるためより好ましい。
してもよいが、セルロースアシレートのドープを予め作製し、流延までのいずれかの時点
で添加されてもよい。後者の場合、セルロースアシレートを溶剤に溶解させたドープ液と
、紫外線吸収剤と少量のセルロースアシレートとを溶解させた溶液をインライン添加、混
合を行うためには、例えば、スタチックミキサー(東レエンジニアリング製)、SWJ(
東レ静止型管内混合器 Hi−Mixer)等のインラインミキサー等が好ましく用い
られる。インラインミキサーを用いる場合、高圧下で濃縮溶解することが好ましく、加圧
容器の種類は特に問うところではなく、所定の圧力に耐えることができ、加圧下で加熱、
撹拌ができればよい。加圧容器はそのほか圧力計、温度計などの計器類を適宜配設する。
加圧は窒素ガスなどの不活性気体を圧入する方法や、加熱による溶剤の蒸気圧の上昇によ
って行ってもよい。加熱は外部から行うことが好ましく、例えばジャケットタイプのもの
は温度コントロールが容易で好ましい。溶剤を添加しての加熱温度は、使用溶剤の沸点以
上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度が好ましく例えば30〜150℃の範囲に設定
するのが好適である。又、圧力は設定温度で、溶剤が沸騰しないように調整される。溶解
後は冷却しながら容器から取り出すか、または容器からポンプ等で抜き出して熱交換器な
どで冷却し、これを製膜に供する。このときの冷却温度は常温まで冷却してもよいが、沸
点より5〜10℃低い温度まで冷却し、その温度のままキャスティングを行うほうが、ド
ープ粘度を低減できるためより好ましい。
本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されるセルロースアシレートフィルムには、融
点が30℃以上である紫外線吸収剤が好ましく、更には50℃〜200℃の融点である紫
外線吸収剤が用いられる。本発明のセルロースアシレートフィルムは、高い寸法安定性、
良好な紫外線カット性能から液晶表示用部材に用いられるのが好ましい。液晶表示用部材
とは液晶表示装置に使用される部材のことで、例えば、偏光板、偏光板用保護フィルム、
位相差板、反射板、視野角向上フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、帯電防止フイ
ルム等があげられる。上記記載の中でも、寸法安定性に対しても厳しい要求のある偏光板
、偏光板用保護フィルムにおいて、本発明のセルロースアシレートフィルムは更に好まし
く用いられる。特に、最近のノートパソコン等の偏光板用保護フィルムとしては、従来よ
りも薄膜化したセルロースアシレートフィルムが要望されている。薄膜化を行っても、紫
外線に対する保護を十分に行う為には、従来よりも紫外線吸収剤の単位重量当りの使用量
を多くする必要がある。そのため、上記記載のようなアルカリケン化処理時において、紫
外線吸収剤が増量され、且つ、薄膜化された従来の偏光板保護フィルムは、紫外線吸収剤
の溶出、析出などがおこりやすくなる。特に、融点が100℃以上の紫外線吸収剤を含有
する本発明のセルロースアシレートフィルムは、紫外線吸収剤が増量され、且つ、薄膜化
されても、アルカリケン化処理時の紫外線吸収剤の溶出が極めて少なく、生産工程上のメ
リットが極めて高い。これらについては、特開2000−351859号公報に詳細が開
示されているが、従来も一般に用いられてきた技術である。
点が30℃以上である紫外線吸収剤が好ましく、更には50℃〜200℃の融点である紫
外線吸収剤が用いられる。本発明のセルロースアシレートフィルムは、高い寸法安定性、
良好な紫外線カット性能から液晶表示用部材に用いられるのが好ましい。液晶表示用部材
とは液晶表示装置に使用される部材のことで、例えば、偏光板、偏光板用保護フィルム、
位相差板、反射板、視野角向上フィルム、防眩フィルム、無反射フィルム、帯電防止フイ
ルム等があげられる。上記記載の中でも、寸法安定性に対しても厳しい要求のある偏光板
、偏光板用保護フィルムにおいて、本発明のセルロースアシレートフィルムは更に好まし
く用いられる。特に、最近のノートパソコン等の偏光板用保護フィルムとしては、従来よ
りも薄膜化したセルロースアシレートフィルムが要望されている。薄膜化を行っても、紫
外線に対する保護を十分に行う為には、従来よりも紫外線吸収剤の単位重量当りの使用量
を多くする必要がある。そのため、上記記載のようなアルカリケン化処理時において、紫
外線吸収剤が増量され、且つ、薄膜化された従来の偏光板保護フィルムは、紫外線吸収剤
の溶出、析出などがおこりやすくなる。特に、融点が100℃以上の紫外線吸収剤を含有
する本発明のセルロースアシレートフィルムは、紫外線吸収剤が増量され、且つ、薄膜化
されても、アルカリケン化処理時の紫外線吸収剤の溶出が極めて少なく、生産工程上のメ
リットが極めて高い。これらについては、特開2000−351859号公報に詳細が開
示されているが、従来も一般に用いられてきた技術である。
なお、特開2002-031715号には、光学フィルムにおいて、380nmに於けるモル吸光係数が4000以上である紫外線吸収性モノマーとエチレン性不飽和モノマーとの共重合体であって、該共重合体の重量平均分子量が2000〜20000である紫外線吸収性共重合ポリマーを含有することでブリードアウトがなく透明で、良好な長期耐候性をのフィルムを得る発明が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
(光学異方性のコントロール剤)
また光学異方性をコントロールするためのレターデーション制御剤が、場合により添加
される。これらは、セルロースアシレートフィルムのレターデーションを制御するため、
少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物をレターデーション制御剤として使用す
ることが好ましい。芳香族化合物は、セルロースアシレート100質量部に対して、0.
01乃至20質量部の範囲で使用する。芳香族化合物は、セルロースアセレート100質
量部に対して、0.05乃至15質量部の範囲で使用することが好ましく、0.1乃至1
0質量部の範囲で使用することがさらに好ましい。二種類以上の芳香族化合物を併用して
もよい。芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を
含む。
また光学異方性をコントロールするためのレターデーション制御剤が、場合により添加
される。これらは、セルロースアシレートフィルムのレターデーションを制御するため、
少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物をレターデーション制御剤として使用す
ることが好ましい。芳香族化合物は、セルロースアシレート100質量部に対して、0.
01乃至20質量部の範囲で使用する。芳香族化合物は、セルロースアセレート100質
量部に対して、0.05乃至15質量部の範囲で使用することが好ましく、0.1乃至1
0質量部の範囲で使用することがさらに好ましい。二種類以上の芳香族化合物を併用して
もよい。芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を
含む。
芳香族環を少なくとも2つ有し、2つの芳香族環の立体配座を立体障害しない分子構造を有する化合物が挙げられる。
少なくとも二つの芳香族環を有する化合物は、炭素原子7個分以上のπ結合性の平面を有
する。二つの芳香族環の立体配座を立体障害しなければ、二つの芳香族環は、同一平面を
形成する。本発明者の研究によれば、セルロースエステルフィルムのレターデーションを
上昇させるためには、複数の芳香族環により同一平面を形成することが重要である。本明
細書において、「芳香族環」は、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。
芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香
族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環ま
たは7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい。芳
香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸
素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例には
、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾ
ール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール
環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5
−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、
ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジ
ン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が好ましい。
する。二つの芳香族環の立体配座を立体障害しなければ、二つの芳香族環は、同一平面を
形成する。本発明者の研究によれば、セルロースエステルフィルムのレターデーションを
上昇させるためには、複数の芳香族環により同一平面を形成することが重要である。本明
細書において、「芳香族環」は、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む。
芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香
族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環ま
たは7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい。芳
香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、酸
素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例には
、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾ
ール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリアゾール
環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5
−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベンゼン環、フラン環、チオフェン環、
ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジ
ン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が好ましい。
レターデーション制御剤が有する芳香族環の数は、2乃至20であることが好ましく、2乃至12であることがより好ましく、2乃至8であることがさらに好ましく、2乃至6であることが最も好ましい。3以上の芳香族環を有する場合、少なくとも二つの芳香族環の立体配座を立体障害しなければよい。二つの芳香族環の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)単結合で直結する場合および(c)連結基を介して結合する場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は形成できない)。レターデーション上昇機能の観点では、(a)〜(c)のいずれでもよい。ただし、(b)または(c)の場合は、二つの芳香族環の立体配座を立体障害しないことが必要である。
(a)の縮合環(二つ以上の芳香族環の縮合環)の例には、インデン環、ナフタレン環、アズレン環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン環、アセナフチレン環、ビフェニレン環、ナフタセン環、ピレン環、インドール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、インドリジン環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環、プリン環、インダゾール環、クロメン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリジン環、キナゾリン環、シンノリン環、キノキサリン環、フタラジン環、プテリジン環、カルバゾール環、アクリジン環、フェナントリジン環、キサンテン環、フェナジン環、フェノチアジン環、フェノキサチイン環、フェノキサジン環およびチアントレン環が含まれる。ナフタレン環、アズレン環、インドール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリアゾール環およびキノリン環が好ましい。(b)の単結合は、二つの芳香族環の炭素原子間の結合であることが好ましい。二以上の単結合で二つの芳香族環を結合して、二つの芳香族環の間に脂肪族環または非芳香族性複素環を形成してもよい。
(c)の連結基も、二つの芳香族環の炭素原子と結合することが好ましい。連結基は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせであることが好ましい。組み合わせからなる連結基の例を以下に示す。なお、以下の連結基の例の左右の関係は、逆になってもよい。
c1:−CO−O−
c2:−CO−NH−
c3:−アルキレン−O−
c4:−NH−CO−NH−
c5:−NH−CO−O−
c6:−O−CO−O−
c7:−O−アルキレン−O−
c8:−CO−アルケニレン−
c9:−CO−アルケニレン−NH−
c10:−CO−アルケニレン−O−
c11:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO−アルキレン−
c12:−O−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO−アルキレン−O−
c13:−O−CO−アルキレン−CO−O−
c14:−NH−CO−アルケニレン−
c15:−O−CO−アルケニレン−
c1:−CO−O−
c2:−CO−NH−
c3:−アルキレン−O−
c4:−NH−CO−NH−
c5:−NH−CO−O−
c6:−O−CO−O−
c7:−O−アルキレン−O−
c8:−CO−アルケニレン−
c9:−CO−アルケニレン−NH−
c10:−CO−アルケニレン−O−
c11:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO−アルキレン−
c12:−O−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO−アルキレン−O−
c13:−O−CO−アルキレン−CO−O−
c14:−NH−CO−アルケニレン−
c15:−O−CO−アルケニレン−
芳香族環および連結基は、置換基を有していてもよい。ただし、置換基は、二つの芳香族環の立体配座を立体障害しないことが必要である。立体障害では、置換基の種類および位置が問題になる。置換基の種類としては、立体的に嵩高い置換基(例えば、3級アルキル基)が立体障害を起こしやすい。置換基の位置としては、芳香族環の結合に隣接する位置(ベンゼン環の場合はオルト位)が置換された場合に、立体障害が生じやすい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、スルファモイル、ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換スルファモイル基、脂肪族置換ウレイド基および非芳香族性複素環基が含まれる。
アルキル基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル基の方が好ましく、直鎖状アルキル基が特に好ましい。アルキル基は、さらに置換基(例、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシ基、アルキル置換アミノ基)を有していてもよい。アルキル基の(置換アルキル基を含む)例には、メチル、エチル、n−ブチル、n−ヘキシル、2−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、2−メトキシエチルおよび2−ジエチルアミノエチルが含まれる。アルケニル基の炭素原子数は、2乃至8であることが好ましい。環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基の方が好ましく、直鎖状アルケニル基が特に好ましい。アルケニル基は、さらに置換基を有していてもよい。アルケニル基の例には、ビニル、アリルおよび1−ヘキセニルが含まれる。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至8であることが好ましい。環状アルキケニル基よりも鎖状アルキニル基の方が好ましく、直鎖状アルキニル基が特に好ましい。アルキニル基は、さらに置換基を有していてもよい。アルキニル基の例には、エチニル、1−ブチニルおよび1−ヘキシニルが含まれる。
脂肪族アシル基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましい。脂肪族アシル基の例には、アセチル、プロパノイルおよびブタノイルが含まれる。脂肪族アシルオキシ基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましい。脂肪族アシルオキシ基の例には、アセトキシが含まれる。アルコキシ基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。アルコキシ基は、さらに置換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。アルコキシ基の(置換アルコキシ基を含む)例には、メトキシ、エトキシ、ブトキシおよびメトキシエトキシが含まれる。アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、2乃至10であることが好ましい。アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の炭素原子数は、2乃至10であることが好ましい。アルコキシカルボニルアミノ基の例には、メトキシカルボニルアミノおよびエトキシカルボニルアミノが含まれる。
アルキルチオ基の炭素原子数は、1乃至12であることが好ましい。アルキルチオ基の例には、メチルチオ、エチルチオおよびオクチルチオが含まれる。アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。アルキルスルホニル基の例には、メタンスルホニルおよびエタンスルホニルが含まれる。、脂肪族アミド基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましい。脂肪族アミド基の例には、アセトアミドが含まれる。脂肪族スルホンアミド基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。脂肪族スルホンアミド基の例には、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミドおよびn−オクタンスルホンアミドが含まれる。脂肪族置換アミノ基の炭素原子数は、1乃至10であることが好ましい。脂肪族置換アミノ基の例には、ジメチルアミノ、ジエチルアミノおよび2−カルボキシエチルアミノが含まれる。脂肪族置換カルバモイル基の炭素原子数は、2乃至10であることが好ましい。脂肪族置換カルバモイル基の例には、メチルカルバモイルおよびジエチルカルバモイルが含まれる。脂肪族置換スルファモイル基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。脂肪族置換スルファモイル基の例には、メチルスルファモイルおよびジエチルスルファモイルが含まれる。脂肪族置換ウレイド基の炭素原子数は、2乃至10であることが好ましい。脂肪族置換ウレイド基の例には、メチルウレイドが含まれる。非芳香族性複素環基の例には、ピペリジノおよびモルホリノが含まれる。
レターデーション制御剤の分子量は、300乃至800であることが好ましい。レターデーション制御剤の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装置(例えば、TG/DTA100、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。以下に、レターデーション制御剤の具体例を示す。なお、各具体例において、芳香族環の芳香族性は、○印で示す。
また、少なくとも2つの芳香族環を有する棒状化合物もレターデーション制御剤として
挙げられる。該棒状化合物は、直線的な分子構造を有することが好ましい。直線的な分子
構造とは、熱力学的に最も安定な構造において棒状化合物の分子構造が直線的であること
を意味する。熱力学的に最も安定な構造は、結晶構造解析または分子軌道計算によって求
めることができる。例えば、分子軌道計算ソフト(例えば、WinMOPAC2000(
登録商標)、富士通(株)製)を用いて分子軌道計算を行い、化合物の生成熱が最も小さく
なるような分子の構造を求めることができる。分子構造が直線的であるとは、上記のよう
に計算して求められる熱力学的に最も安定な構造において、分子構造の角度が140度以
上であることを意味する。
挙げられる。該棒状化合物は、直線的な分子構造を有することが好ましい。直線的な分子
構造とは、熱力学的に最も安定な構造において棒状化合物の分子構造が直線的であること
を意味する。熱力学的に最も安定な構造は、結晶構造解析または分子軌道計算によって求
めることができる。例えば、分子軌道計算ソフト(例えば、WinMOPAC2000(
登録商標)、富士通(株)製)を用いて分子軌道計算を行い、化合物の生成熱が最も小さく
なるような分子の構造を求めることができる。分子構造が直線的であるとは、上記のよう
に計算して求められる熱力学的に最も安定な構造において、分子構造の角度が140度以
上であることを意味する。
少なくとも二つの芳香族環を有する棒状化合物としては、下記一般式(I)で表される
化合物が好ましい。
一般式(I):Ar1−L1−Ar2
上記一般式(I)において、Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、芳香族基である。
本明細書において、芳香族基は、アリール基(芳香族性炭化水素基)、置換アリール基、
芳香族性ヘテロ環基および置換芳香族性ヘテロ環基を含む。アリール基および置換アリー
ル基の方が、芳香族性ヘテロ環基および置換芳香族性ヘテロ環基よりも好ましい。芳香族
性へテロ環基のヘテロ環は、一般には不飽和である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員
環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい
。芳香族性へテロ環は一般に最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、
酸素原子または硫黄原子が好ましく、窒素原子または硫黄原子がさらに好ましい。芳香族
性へテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキ
サゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザ
ン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン
環、および1,3,5-トリアジン環が含まれる。芳香族基の芳香族環としては、ベンゼ
ン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾ
ール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびピラジン環が好ましく、ベン
ゼン環が特に好ましい。
化合物が好ましい。
一般式(I):Ar1−L1−Ar2
上記一般式(I)において、Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、芳香族基である。
本明細書において、芳香族基は、アリール基(芳香族性炭化水素基)、置換アリール基、
芳香族性ヘテロ環基および置換芳香族性ヘテロ環基を含む。アリール基および置換アリー
ル基の方が、芳香族性ヘテロ環基および置換芳香族性ヘテロ環基よりも好ましい。芳香族
性へテロ環基のヘテロ環は、一般には不飽和である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員
環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい
。芳香族性へテロ環は一般に最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、
酸素原子または硫黄原子が好ましく、窒素原子または硫黄原子がさらに好ましい。芳香族
性へテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキ
サゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザ
ン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン
環、および1,3,5-トリアジン環が含まれる。芳香族基の芳香族環としては、ベンゼ
ン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾ
ール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびピラジン環が好ましく、ベン
ゼン環が特に好ましい。
置換アリール基および置換芳香族性ヘテロ環基の置換基の例には、ハロゲン原子(F、
Cl、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基(
例、メチルアミノ、エチルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ)、ニトロ、スルホ、
カルバモイル、アルキルカルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカル
バモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、スルファモイル、アルキルスルファモイル
基(例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスル
ファモイル)、ウレイド、アルキルウレイド基(例、N−メチルウレイド、N,N−ジメ
チルウレイド、N,N,N’−トリメチルウレイド)、アルキル基(例、メチル、エチル
、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、s−ブチル、t−
アミル、シクロヘキシル、シクロペンチル)、アルケニル基(例、ビニル、アリル、ヘキ
セニル)、アルキニル基(例、エチニル、ブチニル)、アシル基(例、ホルミル、アセチ
ル、ブチリル、ヘキサノイル、ラウリル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリル
オキシ、ヘキサノイルオキシ、ラウリルオキシ)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ)、アリ
ールオキシ基(例、フェノキシ)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカル
ボニル、ヘプチルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカ
ルボニル)、アルコキシカルボニルアミノ基(例、ブトキシカルボニルアミノ、ヘキシル
オキシカルボニルアミノ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ)、アリールチオ基(例、
フェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プ
ロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘプチルスルホニル、オク
チルスルホニル)、アミド基(例、アセトアミド、ブチルアミド基、ヘキシルアミド、ラ
ウリルアミド)および非芳香族性複素環基(例、モルホリル、ピラジニル)が含まれる。
Cl、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基(
例、メチルアミノ、エチルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルアミノ)、ニトロ、スルホ、
カルバモイル、アルキルカルバモイル基(例、N−メチルカルバモイル、N−エチルカル
バモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、スルファモイル、アルキルスルファモイル
基(例、N−メチルスルファモイル、N−エチルスルファモイル、N,N−ジメチルスル
ファモイル)、ウレイド、アルキルウレイド基(例、N−メチルウレイド、N,N−ジメ
チルウレイド、N,N,N’−トリメチルウレイド)、アルキル基(例、メチル、エチル
、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘプチル、オクチル、イソプロピル、s−ブチル、t−
アミル、シクロヘキシル、シクロペンチル)、アルケニル基(例、ビニル、アリル、ヘキ
セニル)、アルキニル基(例、エチニル、ブチニル)、アシル基(例、ホルミル、アセチ
ル、ブチリル、ヘキサノイル、ラウリル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、ブチリル
オキシ、ヘキサノイルオキシ、ラウリルオキシ)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ)、アリ
ールオキシ基(例、フェノキシ)、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカル
ボニル、ヘプチルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例、フェノキシカ
ルボニル)、アルコキシカルボニルアミノ基(例、ブトキシカルボニルアミノ、ヘキシル
オキシカルボニルアミノ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチ
オ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘプチルチオ、オクチルチオ)、アリールチオ基(例、
フェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プ
ロピルスルホニル、ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘプチルスルホニル、オク
チルスルホニル)、アミド基(例、アセトアミド、ブチルアミド基、ヘキシルアミド、ラ
ウリルアミド)および非芳香族性複素環基(例、モルホリル、ピラジニル)が含まれる。
置換アリール基および置換芳香族性ヘテロ環基の置換基としては、ハロゲン原子、シア
ノ、カルボキシル、ヒドロキシル、アミノ、アルキル置換アミノ基、アシル基、アシルオ
キシ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基およびアル
キル基が好ましい。アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基およびア
ルキルチオ基のアルキル部分とアルキル基とは、さらに置換基を有していてもよい。アル
キル部分およびアルキル基の置換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、カルボキシ
ル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基、ニトロ、スルホ、カルバモイル、アルキルカル
バモイル基、スルファモイル、アルキルスルファモイル基、ウレイド、アルキルウレイド
基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニ
ルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アミド基および
非芳香族性複素環基が含まれる。アルキル部分およびアルキル基の置換基としては、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アシ
ルアミノ基、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基が好ましい。
ノ、カルボキシル、ヒドロキシル、アミノ、アルキル置換アミノ基、アシル基、アシルオ
キシ基、アミド基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基およびアル
キル基が好ましい。アルキルアミノ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基およびア
ルキルチオ基のアルキル部分とアルキル基とは、さらに置換基を有していてもよい。アル
キル部分およびアルキル基の置換基の例には、ハロゲン原子、ヒドロキシル、カルボキシ
ル、シアノ、アミノ、アルキルアミノ基、ニトロ、スルホ、カルバモイル、アルキルカル
バモイル基、スルファモイル、アルキルスルファモイル基、ウレイド、アルキルウレイド
基、アルケニル基、アルキニル基、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニ
ルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アミド基および
非芳香族性複素環基が含まれる。アルキル部分およびアルキル基の置換基としては、ハロ
ゲン原子、ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ基、アシル基、アシルオキシ基、アシ
ルアミノ基、アルコキシカルボニル基およびアルコキシ基が好ましい。
一般式(I)において、L1は、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、−
O−、−CO−およびそれらの組み合わせからなる基から選ばれる二価の連結基である。
アルキレン基は、環状構造を有していてもよい。環状アルキレン基としては、シクロヘキ
シレンが好ましく、1,4−シクロへキシレンが特に好ましい。鎖状アルキレン基として
は、直鎖状アルキレン基の方が分岐を有するアルキレン基よりも好ましい。アルキレン基
の炭素原子数は、1乃至20であることが好ましく、より好ましくは1乃至15であり、
さらに好ましくは1乃至10であり、さらに好ましくは1乃至8であり、最も好ましくは
1乃至6である。
O−、−CO−およびそれらの組み合わせからなる基から選ばれる二価の連結基である。
アルキレン基は、環状構造を有していてもよい。環状アルキレン基としては、シクロヘキ
シレンが好ましく、1,4−シクロへキシレンが特に好ましい。鎖状アルキレン基として
は、直鎖状アルキレン基の方が分岐を有するアルキレン基よりも好ましい。アルキレン基
の炭素原子数は、1乃至20であることが好ましく、より好ましくは1乃至15であり、
さらに好ましくは1乃至10であり、さらに好ましくは1乃至8であり、最も好ましくは
1乃至6である。
アルケニレン基およびアルキニレン基は、環状構造よりも鎖状構造を有することが好ま
しく、分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造を有することがさらに好ましい。 アルケ
ニレン基およびアルキニレン基の炭素原子数は、好ましくは2乃至10であり、より好ま
しくは2乃至8であり、さらに好ましくは2乃至6であり、さらに好ましくは2乃至4で
あり、最も好ましくは2(ビニレンまたはエチニレン)である。アリーレン基は、炭素原
子数は6乃至20であることが好ましく、より好ましくは6乃至16であり、さらに好ま
しくは6乃至12である。
しく、分岐を有する鎖状構造よりも直鎖状構造を有することがさらに好ましい。 アルケ
ニレン基およびアルキニレン基の炭素原子数は、好ましくは2乃至10であり、より好ま
しくは2乃至8であり、さらに好ましくは2乃至6であり、さらに好ましくは2乃至4で
あり、最も好ましくは2(ビニレンまたはエチニレン)である。アリーレン基は、炭素原
子数は6乃至20であることが好ましく、より好ましくは6乃至16であり、さらに好ま
しくは6乃至12である。
組み合わせからなる二価の連結基の例を示す。
L−1:−O−CO−アルキレン基−CO−O−
L−2:−CO−O−アルキレン基−O−CO−
L−3:−O−CO−アルケニレン基−CO−O−
L−4:−CO−O−アルケニレン基−O−CO−
L−5:−O−CO−アルキニレン基−CO−O−
L−6:−CO−O−アルキニレン基−O−CO−
L−7:−O−CO−アリーレン基−CO−O−
L−8:−CO−O−アリーレン基−O−CO−
L−9:−O−CO−アリーレン基−CO−O−
L−10:−CO−O−アリーレン基−O−CO−
L−1:−O−CO−アルキレン基−CO−O−
L−2:−CO−O−アルキレン基−O−CO−
L−3:−O−CO−アルケニレン基−CO−O−
L−4:−CO−O−アルケニレン基−O−CO−
L−5:−O−CO−アルキニレン基−CO−O−
L−6:−CO−O−アルキニレン基−O−CO−
L−7:−O−CO−アリーレン基−CO−O−
L−8:−CO−O−アリーレン基−O−CO−
L−9:−O−CO−アリーレン基−CO−O−
L−10:−CO−O−アリーレン基−O−CO−
一般式(I)の分子構造において、L1を挟んで、Ar1とAr2とが形成する角度は
、140度以上であることが好ましい。棒状化合物としては、下記式一般式(II)で表さ
れる化合物がさらに好ましい。
一般式(II):Ar1−L2−X−L3−Ar2
上記一般式(II)において、Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、芳香族基である。
芳香族基の定義および例は、一般式(I)のAr1およびAr2と同様である。
、140度以上であることが好ましい。棒状化合物としては、下記式一般式(II)で表さ
れる化合物がさらに好ましい。
一般式(II):Ar1−L2−X−L3−Ar2
上記一般式(II)において、Ar1およびAr2は、それぞれ独立に、芳香族基である。
芳香族基の定義および例は、一般式(I)のAr1およびAr2と同様である。
一般式(II)において、L2およびL3は、それぞれ独立に、アルキレン基、−O−、
−CO−およびそれらの組み合わせからなる基より選ばれる二価の連結基である。アルキ
レン基は、環状構造よりも鎖状構造を有することが好ましく、分岐を有する鎖状構造より
も直鎖状構造を有することがさらに好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至10
であることが好ましく、より好ましくは1乃至8であり、さらに好ましくは1乃至6であ
り、さらに好ましくは1乃至4であり、1または2(メチレンまたはエチレン)であるこ
とが最も好ましい。L2およびL3は、−O−CO−または−CO−O−であることが特
に好ましい。
−CO−およびそれらの組み合わせからなる基より選ばれる二価の連結基である。アルキ
レン基は、環状構造よりも鎖状構造を有することが好ましく、分岐を有する鎖状構造より
も直鎖状構造を有することがさらに好ましい。アルキレン基の炭素原子数は、1乃至10
であることが好ましく、より好ましくは1乃至8であり、さらに好ましくは1乃至6であ
り、さらに好ましくは1乃至4であり、1または2(メチレンまたはエチレン)であるこ
とが最も好ましい。L2およびL3は、−O−CO−または−CO−O−であることが特
に好ましい。
一般式式(II)において、Xは、1,4-シクロへキシレン、ビニレンまたはエチニレ
ンである。以下に、一般式式(I)で表される化合物の具体例を示す。
ンである。以下に、一般式式(I)で表される化合物の具体例を示す。
具体例(1)〜(34)、(41)、(42)は、シクロヘキサン環の1位と4位とに
二つの不斉炭素原子を有する。ただし、具体例(1)、(4)〜(34)、(41)、(
42)は、対称なメソ型の分子構造を有するため光学異性体(光学活性)はなく、幾何異
性体(トランス型とシス型)のみ存在する。具体例(1)のトランス型(1-trans)とシ
ス型(1-cis)とを、以下に示す。
二つの不斉炭素原子を有する。ただし、具体例(1)、(4)〜(34)、(41)、(
42)は、対称なメソ型の分子構造を有するため光学異性体(光学活性)はなく、幾何異
性体(トランス型とシス型)のみ存在する。具体例(1)のトランス型(1-trans)とシ
ス型(1-cis)とを、以下に示す。
前述したように、棒状化合物は直線的な分子構造を有することが好ましい。そのため、
トランス型の方がシス型よりも好ましい。具体例(2)および(3)は、幾何異性体に加
えて光学異性体(合計4種の異性体)を有する。幾何異性体については、同様にトランス
型の方がシス型よりも好ましい。光学異性体については、特に優劣はなく、D、Lあるい
はラセミ体のいずれでもよい。具体例(43)〜(45)では、中心のビニレン結合にト
ランス型とシス型とがある。上記と同様の理由で、トランス型の方がシス型よりも好まし
い。
トランス型の方がシス型よりも好ましい。具体例(2)および(3)は、幾何異性体に加
えて光学異性体(合計4種の異性体)を有する。幾何異性体については、同様にトランス
型の方がシス型よりも好ましい。光学異性体については、特に優劣はなく、D、Lあるい
はラセミ体のいずれでもよい。具体例(43)〜(45)では、中心のビニレン結合にト
ランス型とシス型とがある。上記と同様の理由で、トランス型の方がシス型よりも好まし
い。
溶液の紫外線吸収スペクトルにおいて最大吸収波長(λmax)が250nmより短波長である棒状化合物を、二種類以上併用してもよい。棒状化合物は、文献記載の方法を参照して合成できる。文献としては、Mol.Cryst.Liq.Cryst.,53巻、229ページ(1979年)、同89巻、93ページ(1982年)、同145巻、111ページ(1987年)、同170巻、43ページ(1989年)、J.Am.Chem.Soc.,113巻、1349ページ(1991年)、同118巻、5346ページ(1996年)、同92巻、1582ページ(1970年)、J.Org.Chem.,40巻、420ページ(1975年)、Tetrahedron、48巻16号、3437ページ(1992年)を挙げることができる。レターデーション制御剤の添加量は、ポリマーの量の0.1乃至30質量%であることが好ましく、0.5乃至20質量%であることがさらに好ましい。
又、他のレターデーション制御剤としてトリフェニレン環を有する化合物が挙げられる
。トリフェニレン環を有する化合物は下記の化合物が挙げられる。
。トリフェニレン環を有する化合物は下記の化合物が挙げられる。
式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲ
ン原子、ニトロ、スルホ、脂肪族基、芳香族基、複素環基、−O−R11、−S−R12、−
CO−R13、−O−CO−R14、−CO−O−R15、−O−CO−O−R16、−NR17R
18、−CO−NR19R20、−NR21−CO−R22、−O−CO−NR23R24、−SiR25
R26R27、−O−SiR28R29R30、−S−CO−R31、−O−SO2−R32、−SO−
R33、−NR34−CO−O−R35、−SO2−R36または−NR37−CO−NR38R39で
あって、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、
R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R
36、R37、R38およびR39は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複
素環基であり;そして、R1とR2 、R3 とR4 またはR5 とR6 は、互いに結合して環
を形成してもよい。R1、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は、−O−R11、−S−R1
2、−O−CO−R14、−O−CO−O−R16、−NR17R18、−NR21−CO−R22ま
たは−O−CO−NR23R24であることが好ましく、−O−R11、−S−R12、−O−C
O−R14、−O−CO−O−R16または−O−CO−NR23R24であることがより好まし
く、−O−R11または−O−CO−R14であることがさらに好ましく、−O−CO−R14
であることが最も好ましい。R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、
R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R
33、R34、R35、R36、R37、R38およびR39は、水素原子、脂肪族基または芳香族基で
あることが好ましい。−O−CO−R14のR14は、芳香族基であることが最も好ましい。
式(I)において、R1、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は、同一の基であることが
好ましい。
ン原子、ニトロ、スルホ、脂肪族基、芳香族基、複素環基、−O−R11、−S−R12、−
CO−R13、−O−CO−R14、−CO−O−R15、−O−CO−O−R16、−NR17R
18、−CO−NR19R20、−NR21−CO−R22、−O−CO−NR23R24、−SiR25
R26R27、−O−SiR28R29R30、−S−CO−R31、−O−SO2−R32、−SO−
R33、−NR34−CO−O−R35、−SO2−R36または−NR37−CO−NR38R39で
あって、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、
R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R
36、R37、R38およびR39は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複
素環基であり;そして、R1とR2 、R3 とR4 またはR5 とR6 は、互いに結合して環
を形成してもよい。R1、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は、−O−R11、−S−R1
2、−O−CO−R14、−O−CO−O−R16、−NR17R18、−NR21−CO−R22ま
たは−O−CO−NR23R24であることが好ましく、−O−R11、−S−R12、−O−C
O−R14、−O−CO−O−R16または−O−CO−NR23R24であることがより好まし
く、−O−R11または−O−CO−R14であることがさらに好ましく、−O−CO−R14
であることが最も好ましい。R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、
R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R
33、R34、R35、R36、R37、R38およびR39は、水素原子、脂肪族基または芳香族基で
あることが好ましい。−O−CO−R14のR14は、芳香族基であることが最も好ましい。
式(I)において、R1、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は、同一の基であることが
好ましい。
本明細書において、脂肪族基は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、置換アルキ
ル基、置換アルケニル基および置換アルキニル基を意味する。アルキル基は、環状(シク
ロアルキル基)であってもよい。また、アルキル基は、分岐を有していてもよい。アルキ
ル基の炭素原子数は、1乃至30であることが好ましく、1乃至20であることがさらに
好ましく、1乃至10であることが最も好ましい。アルキル基の例には、メチル、エチル
、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、t−ペンチル、ヘキシ
ル、オクチル、t−オクチル、ドデシルおよびテトラコシルが含まれる。アルケニル基は
、環状(シクロアルケニル基)であってもよい。また、アルケニル基は、分岐を有してい
てもよい。アルケニル基は、二つ以上の二重結合を有していてもよい。アルケニル基の炭
素原子数は、2乃至30であることが好ましく、2乃至20であることがさらに好ましく
、2乃至10であることが最も好ましい。アルケニル基の例には、ビニル、アリルおよび
3−ヘプテニルが含まれる。アルキニル基は、環状(シクロアルキニル基)であってもよ
い。また、アルキニル基は、分岐を有していてもよい。アルキニル基は、二つ以上の三重
結合を有していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至30であることが好まし
く、2乃至20であることがさらに好ましく、2乃至10であることが最も好ましい。ア
ルキニル基の例には、エチニル、2−プロピニル、1−ペンチニルおよび2,4−オクタ
ジイニルが含まれる。
ル基、置換アルケニル基および置換アルキニル基を意味する。アルキル基は、環状(シク
ロアルキル基)であってもよい。また、アルキル基は、分岐を有していてもよい。アルキ
ル基の炭素原子数は、1乃至30であることが好ましく、1乃至20であることがさらに
好ましく、1乃至10であることが最も好ましい。アルキル基の例には、メチル、エチル
、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、t−ペンチル、ヘキシ
ル、オクチル、t−オクチル、ドデシルおよびテトラコシルが含まれる。アルケニル基は
、環状(シクロアルケニル基)であってもよい。また、アルケニル基は、分岐を有してい
てもよい。アルケニル基は、二つ以上の二重結合を有していてもよい。アルケニル基の炭
素原子数は、2乃至30であることが好ましく、2乃至20であることがさらに好ましく
、2乃至10であることが最も好ましい。アルケニル基の例には、ビニル、アリルおよび
3−ヘプテニルが含まれる。アルキニル基は、環状(シクロアルキニル基)であってもよ
い。また、アルキニル基は、分岐を有していてもよい。アルキニル基は、二つ以上の三重
結合を有していてもよい。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至30であることが好まし
く、2乃至20であることがさらに好ましく、2乃至10であることが最も好ましい。ア
ルキニル基の例には、エチニル、2−プロピニル、1−ペンチニルおよび2,4−オクタ
ジイニルが含まれる。
置換アルキル基、置換アルケニル基および置換アルキニル基の置換基の例には、ハロゲン
原子、ニトロ、スルホ、芳香族基、複素環基、−O−R41、−S−R42、−CO−R43、
−O−CO−R44、−CO−O−R45、−O−CO−O−R46、−NR47R48、−CO−
NR49R50、−NR51−CO−R52、−O−CO−NR53R54、−SiR55R56R57R58
および−O−SiR59R60R61R62が含まれる。R41、R42、R43、R44、R45、R46、
R47、R48、R49、R50、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58、R59、R
60、R61およびR62は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基
である。置換アルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。置換アルキル
基の例には、ベンジル、フェネチル、2−メトキシエチル、エトキシメチル、2−(2−
メトキシエトキシ)エチル、2−ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、2−カルボキシ
エチル、カルボキシメチル、エトキシカルボニルメチル、4−アクリロイルオキシブチル
、トリクロロメチルおよびパーフルオロペンチルが含まれる。置換アルケニル基のアルケ
ニル部分は、上記アルケニル基と同様である。置換アルケニル基の例には、スチリルおよ
び4−メトキシスチリルが含まれる。置換アルキニル基のアルキニル部分は、上記アルキ
ニル基と同様である。置換アルキニル基の例には、4−ブトキシフェニルエチニル、4−
プロピルフェニルエチニルおよびトリメチルシリルエチニルが含まれる。
原子、ニトロ、スルホ、芳香族基、複素環基、−O−R41、−S−R42、−CO−R43、
−O−CO−R44、−CO−O−R45、−O−CO−O−R46、−NR47R48、−CO−
NR49R50、−NR51−CO−R52、−O−CO−NR53R54、−SiR55R56R57R58
および−O−SiR59R60R61R62が含まれる。R41、R42、R43、R44、R45、R46、
R47、R48、R49、R50、R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57、R58、R59、R
60、R61およびR62は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基
である。置換アルキル基のアルキル部分は、上記アルキル基と同様である。置換アルキル
基の例には、ベンジル、フェネチル、2−メトキシエチル、エトキシメチル、2−(2−
メトキシエトキシ)エチル、2−ヒドロキシエチル、ヒドロキシメチル、2−カルボキシ
エチル、カルボキシメチル、エトキシカルボニルメチル、4−アクリロイルオキシブチル
、トリクロロメチルおよびパーフルオロペンチルが含まれる。置換アルケニル基のアルケ
ニル部分は、上記アルケニル基と同様である。置換アルケニル基の例には、スチリルおよ
び4−メトキシスチリルが含まれる。置換アルキニル基のアルキニル部分は、上記アルキ
ニル基と同様である。置換アルキニル基の例には、4−ブトキシフェニルエチニル、4−
プロピルフェニルエチニルおよびトリメチルシリルエチニルが含まれる。
本明細書において、芳香族基は、アリール基および置換アリール基を意味する。アリール
基の炭素原子数は、6乃至30であることが好ましく、6乃至20であることがさらに好
ましく、6乃至10であることが最も好ましい。アリール基の例には、フェニル、1−ナ
フチルおよび2−ナフチルが含まれる。置換アリール基の置換基の例には、ハロゲン原子
、ニトロ、スルホ、脂肪族基、芳香族基、複素環基、−O−R71、−S−R72、−CO−
R73、−O−CO−R74、−CO−O−R75、−O−CO−O−R76、−NR77R78、−
CO−NR79R80、−NR81−CO−R82、−O−CO−NR83R84、−SiR85R86R
87R88および−O−SiR89R90R91R92が含まれる。R71、R72、R73、R74、R75、
R76、R77、R78、R79、R80、R81、R82、R83、R84、R85、R86、R87、R88、R
89、R90、R91およびR92は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複
素環基である。
基の炭素原子数は、6乃至30であることが好ましく、6乃至20であることがさらに好
ましく、6乃至10であることが最も好ましい。アリール基の例には、フェニル、1−ナ
フチルおよび2−ナフチルが含まれる。置換アリール基の置換基の例には、ハロゲン原子
、ニトロ、スルホ、脂肪族基、芳香族基、複素環基、−O−R71、−S−R72、−CO−
R73、−O−CO−R74、−CO−O−R75、−O−CO−O−R76、−NR77R78、−
CO−NR79R80、−NR81−CO−R82、−O−CO−NR83R84、−SiR85R86R
87R88および−O−SiR89R90R91R92が含まれる。R71、R72、R73、R74、R75、
R76、R77、R78、R79、R80、R81、R82、R83、R84、R85、R86、R87、R88、R
89、R90、R91およびR92は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基または複
素環基である。
置換アリール基のアリール部分は、上記アリール基と同様である。置換アリール基の例に
は、p−ビフェニリル、4−フェニルエチニルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メ
トキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−エトキシフェニル
、4−エトキシフェニル、2−プロポキシフェニル、3−プロポキシフェニル、4−プロ
ポキシフェニル、2−ブトキシフェニル、3−ブトキシフェニル、4−ブトキシフェニル
、2−ヘキシルオキシフェニル、3−ヘキシルオキシフェニル、4−ヘキシルオキシフェ
ニル、2−オクチルオキシフェニル、3−オクチルオキシフェニル、4−オクチルオキシ
フェニル、2−ドデシルオキシフェニル、3−ドデシルオキシフェニル、4−ドデシルオ
キシフェニル、2−テトラコシルオキシフェニル、3−テトラコシルオキシフェニル、4
−テトラコシルオキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,4−ジエトキシフェ
ニル、3,4−ジヘキシルオキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,4−ジエ
トキシフェニル、2,4−ジヘキシルオキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3
,5−ジメトキシフェニル、3,5−ジヘキシルオキシフェニル、3,4,5−トリメト
キシフェニル、3,4,5−トリエトキシフェニル、3,4,5−トリヘキシルオキシフ
ェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリエトキシフェニル、2,
4,6−トリヘキシルオキシフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、
4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル
、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、3,4−ジフルオロ
フェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,4−ジブロモフェニル、2,4−ジフルオロ
フェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,4−ジブロモフェニル、3,5−ジフルオロ
フェニル、3,5−ジクロロフェニル、3,5−ジブロモフェニル、3,4,5−トリフ
ルオロフェニル、3,4,5−トリクロロフェニル、3,4,5−トリブロモフェニル、
2,4,6−トリフルオロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、2,4,6−ト
リブロモフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、ペンタブロモフェ
ニル、2−ヨードフェニル、3−ヨードフェニル、4−ヨードフェニル、2−ホルミルフ
ェニル、3−ホルミルフェニル、4−ホルミルフェニル、2−ベンゾイルフェニル、3−
ベンゾイルフェニル、4−ベンゾイルフェニル、2−カルボキシフェニル、3−カルボキ
シフェニル、4−カルボキシフェニル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2−エチ
ルフェニル、3−エチルフェニル、4−エチルフェニル、2−(2−メトキシエトキシ)
フェニル、3−(2−メトキシエトキシ)フェニル、4−(2−メトキシエトキシ)フェ
ニル、2−エトキシカルボニルフェニル、3−エトキシカルボニルフェニル、4−エトキ
シカルボニルフェニル、2−ベンゾイルオキシフェニル、3−ベンゾイルオキシフェニル
および4−ベンゾイルオキシフェニルが含まれる。
は、p−ビフェニリル、4−フェニルエチニルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メ
トキシフェニル、4−メトキシフェニル、2−エトキシフェニル、3−エトキシフェニル
、4−エトキシフェニル、2−プロポキシフェニル、3−プロポキシフェニル、4−プロ
ポキシフェニル、2−ブトキシフェニル、3−ブトキシフェニル、4−ブトキシフェニル
、2−ヘキシルオキシフェニル、3−ヘキシルオキシフェニル、4−ヘキシルオキシフェ
ニル、2−オクチルオキシフェニル、3−オクチルオキシフェニル、4−オクチルオキシ
フェニル、2−ドデシルオキシフェニル、3−ドデシルオキシフェニル、4−ドデシルオ
キシフェニル、2−テトラコシルオキシフェニル、3−テトラコシルオキシフェニル、4
−テトラコシルオキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,4−ジエトキシフェ
ニル、3,4−ジヘキシルオキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,4−ジエ
トキシフェニル、2,4−ジヘキシルオキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3
,5−ジメトキシフェニル、3,5−ジヘキシルオキシフェニル、3,4,5−トリメト
キシフェニル、3,4,5−トリエトキシフェニル、3,4,5−トリヘキシルオキシフ
ェニル、2,4,6−トリメトキシフェニル、2,4,6−トリエトキシフェニル、2,
4,6−トリヘキシルオキシフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、
4−フルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル
、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、3,4−ジフルオロ
フェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,4−ジブロモフェニル、2,4−ジフルオロ
フェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,4−ジブロモフェニル、3,5−ジフルオロ
フェニル、3,5−ジクロロフェニル、3,5−ジブロモフェニル、3,4,5−トリフ
ルオロフェニル、3,4,5−トリクロロフェニル、3,4,5−トリブロモフェニル、
2,4,6−トリフルオロフェニル、2,4,6−トリクロロフェニル、2,4,6−ト
リブロモフェニル、ペンタフルオロフェニル、ペンタクロロフェニル、ペンタブロモフェ
ニル、2−ヨードフェニル、3−ヨードフェニル、4−ヨードフェニル、2−ホルミルフ
ェニル、3−ホルミルフェニル、4−ホルミルフェニル、2−ベンゾイルフェニル、3−
ベンゾイルフェニル、4−ベンゾイルフェニル、2−カルボキシフェニル、3−カルボキ
シフェニル、4−カルボキシフェニル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、2−エチ
ルフェニル、3−エチルフェニル、4−エチルフェニル、2−(2−メトキシエトキシ)
フェニル、3−(2−メトキシエトキシ)フェニル、4−(2−メトキシエトキシ)フェ
ニル、2−エトキシカルボニルフェニル、3−エトキシカルボニルフェニル、4−エトキ
シカルボニルフェニル、2−ベンゾイルオキシフェニル、3−ベンゾイルオキシフェニル
および4−ベンゾイルオキシフェニルが含まれる。
本明細書において、複素環基は置換基を有していてもよい。複素環基の複素環は、5員環
または6員環であることが好ましい。複素環基の複素環に脂肪族環、芳香族環または他の
複素環が縮合していてもよい。複素環のヘテロ原子の例には、B、N、O、S、Seおよ
びTeが含まれる。複素環基の例には、ピロリジン環、モルホリン環、2−ボラ−1,3
−ジオキソラン環および1,3−チアゾリジン環が含まれる。不飽和複素環の例には、イ
ミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリ
アゾール環、ベンゾセレナゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびキノリン環が含ま
れる。複素環基の置換基の例は、置換アリール基の置換基の例と同じである。
または6員環であることが好ましい。複素環基の複素環に脂肪族環、芳香族環または他の
複素環が縮合していてもよい。複素環のヘテロ原子の例には、B、N、O、S、Seおよ
びTeが含まれる。複素環基の例には、ピロリジン環、モルホリン環、2−ボラ−1,3
−ジオキソラン環および1,3−チアゾリジン環が含まれる。不飽和複素環の例には、イ
ミダゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾトリ
アゾール環、ベンゾセレナゾール環、ピリジン環、ピリミジン環およびキノリン環が含ま
れる。複素環基の置換基の例は、置換アリール基の置換基の例と同じである。
トリフェニレン環を有する化合物の分子量は、300乃至2000であることが好ましい
。化合物の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装置(例え
ば、TG/DTA100、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。以下に、ト
リフェニレン環を有する化合物の具体例を示す。なお、各例に示す複数のRは、同一の基
を意味する。Rの定義は、具体例番号と共に式の後に示す。
。化合物の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装置(例え
ば、TG/DTA100、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。以下に、ト
リフェニレン環を有する化合物の具体例を示す。なお、各例に示す複数のRは、同一の基
を意味する。Rの定義は、具体例番号と共に式の後に示す。
(1)フルオロ
(2)クロロ
(3)ブロモ
(4)ホルミル
(5)ベンゾイル
(6)カルボキシル
(7)ブチルアミノ
(8)ジベンジルアミノ
(9)トリメチルシリルオキシ
(10)1−ペンチニル
(2)クロロ
(3)ブロモ
(4)ホルミル
(5)ベンゾイル
(6)カルボキシル
(7)ブチルアミノ
(8)ジベンジルアミノ
(9)トリメチルシリルオキシ
(10)1−ペンチニル
(11)エトキシカルボニル
(12)2−ヒドロキシエトキシカルボニル
(13)フェノキシカルボニル
(14)N−フェニルカルバモイル
(15)N,N−ジエチルカルバモイル
(16)4−メトキシベンゾイルオキシ
(17)N−フェニルカルバモイルオキシ
(18)ヘキシルオキシ
(19)4−ヘキシルオキシベンゾイルオキシ
(20)エトキシ
(12)2−ヒドロキシエトキシカルボニル
(13)フェノキシカルボニル
(14)N−フェニルカルバモイル
(15)N,N−ジエチルカルバモイル
(16)4−メトキシベンゾイルオキシ
(17)N−フェニルカルバモイルオキシ
(18)ヘキシルオキシ
(19)4−ヘキシルオキシベンゾイルオキシ
(20)エトキシ
(21)ベンゾイルオキシ
(22)m−ドデシルオキシフェニルチオ
(23)t−オクチルチオ
(24)p−フルオロベンゾイルチオ
(25)イソブチリルチオ
(26)p−メチルベンゼンスルフィニル
(27)エタンスルフィニル
(28)ベンゼンスルホニル
(29)メタンスルホニル
(30)2−メトキシエトキシ
(22)m−ドデシルオキシフェニルチオ
(23)t−オクチルチオ
(24)p−フルオロベンゾイルチオ
(25)イソブチリルチオ
(26)p−メチルベンゼンスルフィニル
(27)エタンスルフィニル
(28)ベンゼンスルホニル
(29)メタンスルホニル
(30)2−メトキシエトキシ
(31)プロポキシ、
(32)2−ヒドロキシエトキシ
(33)2−カルボキシエトキシ
(34)3−ヘプテニルオキシ
(35)2−フェニルエトキシ
(36)トリクロロメトキシ
(37)2−プロピニルオキシ
(38)2,4−オクタジイニルオキシ
(39)パーフルオロペンチルオキシ
(40)エトキシカルボニルメトキシ
(32)2−ヒドロキシエトキシ
(33)2−カルボキシエトキシ
(34)3−ヘプテニルオキシ
(35)2−フェニルエトキシ
(36)トリクロロメトキシ
(37)2−プロピニルオキシ
(38)2,4−オクタジイニルオキシ
(39)パーフルオロペンチルオキシ
(40)エトキシカルボニルメトキシ
(41)p−メトキシフェノキシ
(42)m−エトキシフェノキシ
(43)o−クロロフェノキシ
(44)m−ドデシルオキシフェノキシ
(45)4−ピリジルオキシ
(46)ペンタフルオロベンゾイルオキシ
(47)p−ヘキシルオキシベンゾイルオキシ
(48)1−ナフトイルオキシ
(49)2−ナフトイルオキシ
(50)5−イミダゾールカルボニルオキシ
(42)m−エトキシフェノキシ
(43)o−クロロフェノキシ
(44)m−ドデシルオキシフェノキシ
(45)4−ピリジルオキシ
(46)ペンタフルオロベンゾイルオキシ
(47)p−ヘキシルオキシベンゾイルオキシ
(48)1−ナフトイルオキシ
(49)2−ナフトイルオキシ
(50)5−イミダゾールカルボニルオキシ
(51)o−フェノキシカルボニルベンゾイルオキシ
(52)m−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイルオキシ
(53)o−カルボキシベンゾイルオキシ
(54)p−ホルミルベンゾイルオキシ
(55)m−エトキシカルボニルベンゾイルオキシ
(56)p−ピバロイルベンゾイルオキシ
(57)プロピオニルオキシ
(58)フェニルアセトキシ
(59)シンナモイルオキシ
(60)ヒドロキシアセトキシ
(52)m−(2−メトキシエトキシ)ベンゾイルオキシ
(53)o−カルボキシベンゾイルオキシ
(54)p−ホルミルベンゾイルオキシ
(55)m−エトキシカルボニルベンゾイルオキシ
(56)p−ピバロイルベンゾイルオキシ
(57)プロピオニルオキシ
(58)フェニルアセトキシ
(59)シンナモイルオキシ
(60)ヒドロキシアセトキシ
(61)エトキシカルボニルアセトキシ
(62)m−ブトキシフェニルプロピオロイルオキシ
(63)プロピオロイルオキシ
(64)トリメチルシリルプロピオロイルオキシ
(65)4−オクテノイルオキシ
(66)3−ヒドロキシプロピオニルオキシ
(67)2−メトキシエトキシアセトキシ
(68)パーフルオロブチリルオキシ
(69)メタンスルホニルオキシ
(70)p−トルエンスルホニルオキシ
(62)m−ブトキシフェニルプロピオロイルオキシ
(63)プロピオロイルオキシ
(64)トリメチルシリルプロピオロイルオキシ
(65)4−オクテノイルオキシ
(66)3−ヒドロキシプロピオニルオキシ
(67)2−メトキシエトキシアセトキシ
(68)パーフルオロブチリルオキシ
(69)メタンスルホニルオキシ
(70)p−トルエンスルホニルオキシ
(71)トリエチルシリル
(72)m−ブトキシフェノキシカルボニルアミノ
(73)ヘキシル
(74)フェニル
(75)4−ピリジル
(76)ベンジルオキシカルボニルオキシ
(77)m−クロロベンズアミド
(78)4−メチルアニリノ
(72)m−ブトキシフェノキシカルボニルアミノ
(73)ヘキシル
(74)フェニル
(75)4−ピリジル
(76)ベンジルオキシカルボニルオキシ
(77)m−クロロベンズアミド
(78)4−メチルアニリノ
(79)ニトロ
(80)スルホ
(81)ホルミル
(82)カルボキシル
(83)メトキシカルボニル
(84)ベンジルオキシカルボニル
(85)フェノキシカルボニル
(80)スルホ
(81)ホルミル
(82)カルボキシル
(83)メトキシカルボニル
(84)ベンジルオキシカルボニル
(85)フェノキシカルボニル
(86)ブトキシ
(87)ヘキシルオキシ
(88)ドデシルオキシ
(89)ヘキサノイルオキシ
(90)カルボキシメトキシ
(87)ヘキシルオキシ
(88)ドデシルオキシ
(89)ヘキサノイルオキシ
(90)カルボキシメトキシ
二種類以上のトリフェニレン環を有する化合物を、レターデーション制御剤として併用し
てもよい。
てもよい。
また、他のレターデーション調整剤として円盤状化合物も挙げられる。円盤状化合物は
、化合物の分子の円盤状母核にファンデルスワールス半径で定義される球を付与し、分子
の入りうる最初の直方体の3個の稜をa,b,cとして形状を規定したとき、母核の形状が
a≧b>cかつb≧0.5aであることが好ましい。母核の形状は、さらに、b≧0.7
aであることが好ましい。また、0.5b>cであることも好ましい。
、化合物の分子の円盤状母核にファンデルスワールス半径で定義される球を付与し、分子
の入りうる最初の直方体の3個の稜をa,b,cとして形状を規定したとき、母核の形状が
a≧b>cかつb≧0.5aであることが好ましい。母核の形状は、さらに、b≧0.7
aであることが好ましい。また、0.5b>cであることも好ましい。
本明細書において「セルロースエステルフィルム用レターデーション制御剤」とは、セル
ロースエステル100重量部に対して、3重量部を添加した場合に、セルロースエステル
フィルムのレターデーション(具体的には、波長550nmで測定した厚み方向のレター
デーション値=Rth550)を、無添加の場合の1.5倍以上(好ましくは2倍以上、さら
に好ましくは通常は、2倍乃至10倍)に上昇させる機能を有する化合物を意味する。円
盤状化合物は、セルロースエステル100重量部に対して、0.01乃至20重量部の範
囲で使用する。一般に、円盤状化合物はセルロースエステルフィルム内で、円盤面がセル
ロースエステルフィルム面と垂直になる向きで含まれる傾向がある。円盤面がセルロース
エステルフィルム面から傾いた状態で含まれている円盤状化合物は、セルロースエステル
フィルムを(後述するように)延伸することにより、円盤面の向きを制御することができ
る。
ロースエステル100重量部に対して、3重量部を添加した場合に、セルロースエステル
フィルムのレターデーション(具体的には、波長550nmで測定した厚み方向のレター
デーション値=Rth550)を、無添加の場合の1.5倍以上(好ましくは2倍以上、さら
に好ましくは通常は、2倍乃至10倍)に上昇させる機能を有する化合物を意味する。円
盤状化合物は、セルロースエステル100重量部に対して、0.01乃至20重量部の範
囲で使用する。一般に、円盤状化合物はセルロースエステルフィルム内で、円盤面がセル
ロースエステルフィルム面と垂直になる向きで含まれる傾向がある。円盤面がセルロース
エステルフィルム面から傾いた状態で含まれている円盤状化合物は、セルロースエステル
フィルムを(後述するように)延伸することにより、円盤面の向きを制御することができ
る。
円盤状化合物としては、1,3,5−トリアジン環を有する化合物またはポルフィリン骨
格を有する化合物を好ましく用いることができる。1,3,5−トリアジン環を有する化
合物は、下記式(I)で表される化合物であることが好ましい。
格を有する化合物を好ましく用いることができる。1,3,5−トリアジン環を有する化
合物は、下記式(I)で表される化合物であることが好ましい。
式中、X1 は、単結合、−NR4 −、−O−または−S−であり;X2 は、単結合、−NR5−、−O−または−S−であり;X3 は、単結合、−NR6 −、−O−または−S−であり;R1、R2 およびR3 は、それぞれ独立に、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基であり;そして、R4、R5 およびR6 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基である。式(I)で表される化合物は、メラミン化合物であることが特に好ましい。メラミン化合物では、式(I)において、X1、X2 およびX3 が、それぞれ、−NR4 −、−NR5 −および−NR6−であるか、あるいは、X1 、X2 およびX3 が単結合であり、かつR1、R2 およびR3 が窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基である。−X1 −R1、−X2 −R2 および−X3 −R3 は、同一の置換基であることが好ましい。R1、R2 およびR3 は、アリール基であることが特に好ましい。R4 、R5およびR6 は、水素原子であることが特に好ましい。
上記アルキル基は、環状アルキル基よりも鎖状アルキル基である方が好ましい。分岐を有
する鎖状アルキル基よりも、直鎖状アルキル基の方が好ましい。アルキル基の炭素原子数
は、1乃至30であることが好ましく、1乃至20であることがより好ましく、1乃至1
0であることがさらに好ましく、1乃至8であることがさらにまた好ましく、1乃至6で
あることが最も好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、
ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)およびア
シルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が含まれる。上記アル
ケニル基は、環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基である方が好ましい。分岐を有す
る鎖状アルケニル基よりも、直鎖状アルケニル基の方が好ましい。アルケニル基の炭素原
子数は、2乃至30であることが好ましく、2乃至20であることがより好ましく、2乃
至10であることがさらに好ましく、2乃至8であることがさらにまた好ましく、2乃至
6であることが最も好ましい。アルケニル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例
には、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)お
よびアシルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が含まれる。
する鎖状アルキル基よりも、直鎖状アルキル基の方が好ましい。アルキル基の炭素原子数
は、1乃至30であることが好ましく、1乃至20であることがより好ましく、1乃至1
0であることがさらに好ましく、1乃至8であることがさらにまた好ましく、1乃至6で
あることが最も好ましい。アルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、
ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)およびア
シルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が含まれる。上記アル
ケニル基は、環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基である方が好ましい。分岐を有す
る鎖状アルケニル基よりも、直鎖状アルケニル基の方が好ましい。アルケニル基の炭素原
子数は、2乃至30であることが好ましく、2乃至20であることがより好ましく、2乃
至10であることがさらに好ましく、2乃至8であることがさらにまた好ましく、2乃至
6であることが最も好ましい。アルケニル基は、置換基を有していてもよい。置換基の例
には、ハロゲン原子、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、エポキシエチルオキシ)お
よびアシルオキシ基(例、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)が含まれる。
上記アリール基は、フェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェニルであること
が特に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン
原子、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アル
コキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ス
ルファモイル、アルキル置換スルファモイル基、アルケニル置換スルファモイル基、アリ
ール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、カルバモイル、アルキル置換カルバモイ
ル基、アルケニル置換カルバモイル基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アルキ
ルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基およびアシル基が含まれる。上記アルキル
基は、前述したアルキル基と同様の定義を有する。アルコキシ基、アシルオキシ基、アル
コキシカルボニル基、アルキル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルキル置換
カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基とアシル基のアルキル部分も、前述したアル
キル基と同様である。
が特に好ましい。アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン
原子、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アル
コキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ス
ルファモイル、アルキル置換スルファモイル基、アルケニル置換スルファモイル基、アリ
ール置換スルファモイル基、スルホンアミド基、カルバモイル、アルキル置換カルバモイ
ル基、アルケニル置換カルバモイル基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アルキ
ルチオ基、アルケニルチオ基、アリールチオ基およびアシル基が含まれる。上記アルキル
基は、前述したアルキル基と同様の定義を有する。アルコキシ基、アシルオキシ基、アル
コキシカルボニル基、アルキル置換スルファモイル基、スルホンアミド基、アルキル置換
カルバモイル基、アミド基、アルキルチオ基とアシル基のアルキル部分も、前述したアル
キル基と同様である。
上記アルケニル基は、前述したアルケニル基と同様の定義を有する。アルケニルオキシ基
、アシルオキシ基、アルケニルオキシカルボニル基、アルケニル置換スルファモイル基、
スルホンアミド基、アルケニル置換カルバモイル基、アミド基、アルケニルチオ基および
アシル基のアルケニル部分も、前述したアルケニル基と同様である。上記アリール基の例
には、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−メトキシフェニル、3,4−ジエト
キシフェニル、4−オクチルオキシフェニルおよび4−ドデシルオキシフェニルが含まれ
る。アリールオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリール置換ス
ルファモイル基、スルホンアミド基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アリール
チオ基およびアシル基の部分の例は、上記アリール基の例と同様である。
、アシルオキシ基、アルケニルオキシカルボニル基、アルケニル置換スルファモイル基、
スルホンアミド基、アルケニル置換カルバモイル基、アミド基、アルケニルチオ基および
アシル基のアルケニル部分も、前述したアルケニル基と同様である。上記アリール基の例
には、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−メトキシフェニル、3,4−ジエト
キシフェニル、4−オクチルオキシフェニルおよび4−ドデシルオキシフェニルが含まれ
る。アリールオキシ基、アシルオキシ基、アリールオキシカルボニル基、アリール置換ス
ルファモイル基、スルホンアミド基、アリール置換カルバモイル基、アミド基、アリール
チオ基およびアシル基の部分の例は、上記アリール基の例と同様である。
X1、X2またはX3が−NR−、−O−または−S−である場合の複素環基は、芳香族性を有することが好ましい。芳香族性を有する複素環は、一般に不飽和複素環であり、好ましくは最多の二重結合を有する複素環である。複素環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、6員環であることが最も好ましい。複素環のヘテロ原子は、N、SまたはOであることが好ましく、Nであることが特に好ましい。芳香族性を有する複素環としては、ピリジン環(複素環基としては、2−ピリジルまたは4−ピリジル)が特に好ましい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様である。X1、X2またはX3が単結合である場合の複素環基は、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基であることが好ましい。窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましく、5員環であることが最も好ましい。複素環基は、複数の窒素原子を有していてもよい。また、複素環基は、窒素原子以外のヘテロ原子(例、O、S)を有していてもよい。複素環基は、置換基を有していてもよい。複素環基の置換基の例は、上記アリール部分の置換基の例と同様である。以下に、窒素原子に遊離原子価をもつ複素環基の例を示す。
1,3,5−トリアジン環を有する化合物の分子量は、300乃至2000であることが
好ましい。化合物の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装
置(例えば、TG/DTA100、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。以
下に、1,3,5−トリアジン環を有する化合物の具体例を示す。なお、各例に示す複数
のRは、同一の基を意味する。Rの定義は、具体例番号と共に式の後に示す。
好ましい。化合物の沸点は、260℃以上であることが好ましい。沸点は、市販の測定装
置(例えば、TG/DTA100、セイコー電子工業(株)製)を用いて測定できる。以
下に、1,3,5−トリアジン環を有する化合物の具体例を示す。なお、各例に示す複数
のRは、同一の基を意味する。Rの定義は、具体例番号と共に式の後に示す。
(1)ブチル(2)2−メトキシ−2−エトキシエチル(3)5−ウンデセニル(4)フ
ェニル(5)4−エトキシカルボニルフェニル(6)4−ブトキシフェニル(7)p−ビ
フェニリル(8)4−ピリジル(9)2−ナフチル(10)2−メチルフェニル(11)
3,4−ジメトキシフェニル(12)2−フリル
ェニル(5)4−エトキシカルボニルフェニル(6)4−ブトキシフェニル(7)p−ビ
フェニリル(8)4−ピリジル(9)2−ナフチル(10)2−メチルフェニル(11)
3,4−ジメトキシフェニル(12)2−フリル
(14)フェニル(15)3−エトキシカルボニルフェニル(16)3−ブトキシフェニ
ル(17)m−ビフェニリル(18)3−フェニルチオフェニル(19)3−クロロフェ
ニル(20)3−ベンゾイルフェニル(21)3−アセトキシフェニル(22)3−ベン
ゾイルオキシフェニル(23)3−フェノキシカルボニルフェニル(24)3−メトキシ
フェニル(25)3−アニリノフェニル(26)3−イソブチリルアミノフェニル(27
)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル(28)3−(3−エチルウレイド)フェニ
ル(29)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(30)3−メチルフェニル(3
1)3−フェノキシフェニル(32)3−ヒドロキシフェニル
ル(17)m−ビフェニリル(18)3−フェニルチオフェニル(19)3−クロロフェ
ニル(20)3−ベンゾイルフェニル(21)3−アセトキシフェニル(22)3−ベン
ゾイルオキシフェニル(23)3−フェノキシカルボニルフェニル(24)3−メトキシ
フェニル(25)3−アニリノフェニル(26)3−イソブチリルアミノフェニル(27
)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル(28)3−(3−エチルウレイド)フェニ
ル(29)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(30)3−メチルフェニル(3
1)3−フェノキシフェニル(32)3−ヒドロキシフェニル
(33)4−エトキシカルボニルフェニル(34)4−ブトキシフェニル(35)p−ビ
フェニリル(36)4−フェニルチオフェニル(37)4−クロロフェニル(38)4−
ベンゾイルフェニル(39)4−アセトキシフェニル(40)4−ベンゾイルオキシフェ
ニル(41)4−フェノキシカルボニルフェニル(42)4−メトキシフェニル(43)
4−アニリノフェニル(44)4−イソブチリルアミノフェニル(45)4−フェノキシ
カルボニルアミノフェニル(46)4−(3−エチルウレイド)フェニル(47)4−(
3,3−ジエチルウレイド)フェニル(48)4−メチルフェニル(49)4−フェノキ
シフェニル(50)4−ヒドロキシフェニル
フェニリル(36)4−フェニルチオフェニル(37)4−クロロフェニル(38)4−
ベンゾイルフェニル(39)4−アセトキシフェニル(40)4−ベンゾイルオキシフェ
ニル(41)4−フェノキシカルボニルフェニル(42)4−メトキシフェニル(43)
4−アニリノフェニル(44)4−イソブチリルアミノフェニル(45)4−フェノキシ
カルボニルアミノフェニル(46)4−(3−エチルウレイド)フェニル(47)4−(
3,3−ジエチルウレイド)フェニル(48)4−メチルフェニル(49)4−フェノキ
シフェニル(50)4−ヒドロキシフェニル
(51)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル(52)3,4−ジブトキシフェニル(
53)3,4−ジフェニルフェニル(54)3,4−ジフェニルチオフェニル(55)3
,4−ジクロロフェニル(56)3,4−ジベンゾイルフェニル(57)3,4−ジアセ
トキシフェニル(58)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル(59)3,4−ジフェノ
キシカルボニルフェニル(60)3,4−ジメトキシフェニル(61)3,4−ジアニリ
ノフェニル(62)3,4−ジメチルフェニル(63)3,4−ジフェノキシフェニル(
64)3,4−ジヒドロキシフェニル(65)2−ナフチル
53)3,4−ジフェニルフェニル(54)3,4−ジフェニルチオフェニル(55)3
,4−ジクロロフェニル(56)3,4−ジベンゾイルフェニル(57)3,4−ジアセ
トキシフェニル(58)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル(59)3,4−ジフェノ
キシカルボニルフェニル(60)3,4−ジメトキシフェニル(61)3,4−ジアニリ
ノフェニル(62)3,4−ジメチルフェニル(63)3,4−ジフェノキシフェニル(
64)3,4−ジヒドロキシフェニル(65)2−ナフチル
(66)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル(67)3,4,5−トリブトキ
シフェニル(68)3,4,5−トリフェニルフェニル(69)3,4,5−トリフェニ
ルチオフェニル(70)3,4,5−トリクロロフェニル(71)3,4,5−トリベン
ゾイルフェニル(72)3,4,5−トリアセトキシフェニル(73)3,4,5−トリ
ベンゾイルオキシフェニル(74)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル(7
5)3,4,5−トリメトキシフェニル(76)3,4,5−トリアニリノフェニル(7
7)3,4,5−トリメチルフェニル(78)3,4,5−トリフェノキシフェニル(7
9)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
シフェニル(68)3,4,5−トリフェニルフェニル(69)3,4,5−トリフェニ
ルチオフェニル(70)3,4,5−トリクロロフェニル(71)3,4,5−トリベン
ゾイルフェニル(72)3,4,5−トリアセトキシフェニル(73)3,4,5−トリ
ベンゾイルオキシフェニル(74)3,4,5−トリフェノキシカルボニルフェニル(7
5)3,4,5−トリメトキシフェニル(76)3,4,5−トリアニリノフェニル(7
7)3,4,5−トリメチルフェニル(78)3,4,5−トリフェノキシフェニル(7
9)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(80)フェニル(81)3−エトキシカルボニルフェニル(82)3−ブトキシフェニ
ル(83)m−ビフェニリル(84)3−フェニルチオフェニル(85)3−クロロフェ
ニル(86)3−ベンゾイルフェニル(87)3−アセトキシフェニル(88)3−ベン
ゾイルオキシフェニル(89)3−フェノキシカルボニルフェニル(90)3−メトキシ
フェニル(91)3−アニリノフェニル(92)3−イソブチリルアミノフェニル(93
)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル(94)3−(3−エチルウレイド)フェニ
ル(95)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(96)3−メチルフェニル(9
7)3−フェノキシフェニル(98)3−ヒドロキシフェニル
ル(83)m−ビフェニリル(84)3−フェニルチオフェニル(85)3−クロロフェ
ニル(86)3−ベンゾイルフェニル(87)3−アセトキシフェニル(88)3−ベン
ゾイルオキシフェニル(89)3−フェノキシカルボニルフェニル(90)3−メトキシ
フェニル(91)3−アニリノフェニル(92)3−イソブチリルアミノフェニル(93
)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル(94)3−(3−エチルウレイド)フェニ
ル(95)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(96)3−メチルフェニル(9
7)3−フェノキシフェニル(98)3−ヒドロキシフェニル
(99)4−エトキシカルボニルフェニル(100)4−ブトキシフェニル(101)p
−ビフェニリル(102)4−フェニルチオフェニル(103)4−クロロフェニル(1
04)4−ベンゾイルフェニル(105)4−アセトキシフェニル(106)4−ベンゾ
イルオキシフェニル(107)4−フェノキシカルボニルフェニル(108)4−メトキ
シフェニル(109)4−アニリノフェニル(110)4−イソブチリルアミノフェニル
(111)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(112)4−(3−エチルウレイ
ド)フェニル(113)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(114)4−メチ
ルフェニル(115)4−フェノキシフェニル(116)4−ヒドロキシフェニル
−ビフェニリル(102)4−フェニルチオフェニル(103)4−クロロフェニル(1
04)4−ベンゾイルフェニル(105)4−アセトキシフェニル(106)4−ベンゾ
イルオキシフェニル(107)4−フェノキシカルボニルフェニル(108)4−メトキ
シフェニル(109)4−アニリノフェニル(110)4−イソブチリルアミノフェニル
(111)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(112)4−(3−エチルウレイ
ド)フェニル(113)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(114)4−メチ
ルフェニル(115)4−フェノキシフェニル(116)4−ヒドロキシフェニル
(117)3,4−ジエトキシカルボニルフェニル(118)3,4−ジブトキシフェニ
ル(119)3,4−ジフェニルフェニル(120)3,4−ジフェニルチオフェニル(
121)3,4−ジクロロフェニル(122)3,4−ジベンゾイルフェニル(123)
3,4−ジアセトキシフェニル(124)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル(125
)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル(126)3,4−ジメトキシフェニル(1
27)3,4−ジアニリノフェニル(128)3,4−ジメチルフェニル(129)3,
4−ジフェノキシフェニル(130)3,4−ジヒドロキシフェニル(131)2−ナフ
チル
ル(119)3,4−ジフェニルフェニル(120)3,4−ジフェニルチオフェニル(
121)3,4−ジクロロフェニル(122)3,4−ジベンゾイルフェニル(123)
3,4−ジアセトキシフェニル(124)3,4−ジベンゾイルオキシフェニル(125
)3,4−ジフェノキシカルボニルフェニル(126)3,4−ジメトキシフェニル(1
27)3,4−ジアニリノフェニル(128)3,4−ジメチルフェニル(129)3,
4−ジフェノキシフェニル(130)3,4−ジヒドロキシフェニル(131)2−ナフ
チル
(132)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル(133)3,4,5−トリブ
トキシフェニル(134)3,4,5−トリフェニルフェニル(135)3,4,5−ト
リフェニルチオフェニル(136)3,4,5−トリクロロフェニル(137)3,4,
5−トリベンゾイルフェニル(138)3,4,5−トリアセトキシフェニル(139)
3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル(140)3,4,5−トリフェノキシカル
ボニルフェニル(141)3,4,5−トリメトキシフェニル(142)3,4,5−ト
リアニリノフェニル(143)3,4,5−トリメチルフェニル(144)3,4,5−
トリフェノキシフェニル(145)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
トキシフェニル(134)3,4,5−トリフェニルフェニル(135)3,4,5−ト
リフェニルチオフェニル(136)3,4,5−トリクロロフェニル(137)3,4,
5−トリベンゾイルフェニル(138)3,4,5−トリアセトキシフェニル(139)
3,4,5−トリベンゾイルオキシフェニル(140)3,4,5−トリフェノキシカル
ボニルフェニル(141)3,4,5−トリメトキシフェニル(142)3,4,5−ト
リアニリノフェニル(143)3,4,5−トリメチルフェニル(144)3,4,5−
トリフェノキシフェニル(145)3,4,5−トリヒドロキシフェニル
(146)フェニル(147)4−エトキシカルボニルフェニル(148)4−ブトキシ
フェニル(149)p−ビフェニリル(150)4−フェニルチオフェニル(151)4
−クロロフェニル(152)4−ベンゾイルフェニル(153)4−アセトキシフェニル
(154)4−ベンゾイルオキシフェニル(155)4−フェノキシカルボニルフェニル
(156)4−メトキシフェニル(157)4−アニリノフェニル(158)4−イソブ
チリルアミノフェニル(159)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(160)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(161)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(162)4−メチルフェニル(163)4−フェノキシフェニル(164)4−ヒド
ロキシフェニル
フェニル(149)p−ビフェニリル(150)4−フェニルチオフェニル(151)4
−クロロフェニル(152)4−ベンゾイルフェニル(153)4−アセトキシフェニル
(154)4−ベンゾイルオキシフェニル(155)4−フェノキシカルボニルフェニル
(156)4−メトキシフェニル(157)4−アニリノフェニル(158)4−イソブ
チリルアミノフェニル(159)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(160)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(161)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(162)4−メチルフェニル(163)4−フェノキシフェニル(164)4−ヒド
ロキシフェニル
(165)フェニル(166)4−エトキシカルボニルフェニル(167)4−ブトキシ
フェニル(168)p−ビフェニリル(169)4−フェニルチオフェニル(170)4
−クロロフェニル(171)4−ベンゾイルフェニル(172)4−アセトキシフェニル
(173)4−ベンゾイルオキシフェニル(174)4−フェノキシカルボニルフェニル
(175)4−メトキシフェニル(176)4−アニリノフェニル(177)4−イソブ
チリルアミノフェニル(178)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(179)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(180)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(181)4−メチルフェニル(182)4−フェノキシフェニル(183)4−ヒド
ロキシフェニル
フェニル(168)p−ビフェニリル(169)4−フェニルチオフェニル(170)4
−クロロフェニル(171)4−ベンゾイルフェニル(172)4−アセトキシフェニル
(173)4−ベンゾイルオキシフェニル(174)4−フェノキシカルボニルフェニル
(175)4−メトキシフェニル(176)4−アニリノフェニル(177)4−イソブ
チリルアミノフェニル(178)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(179)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(180)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(181)4−メチルフェニル(182)4−フェノキシフェニル(183)4−ヒド
ロキシフェニル
(184)フェニル(185)4−エトキシカルボニルフェニル(186)4−ブトキシ
フェニル(187)p−ビフェニリル(188)4−フェニルチオフェニル(189)4
−クロロフェニル(190)4−ベンゾイルフェニル(191)4−アセトキシフェニル
(192)4−ベンゾイルオキシフェニル(193)4−フェノキシカルボニルフェニル
(194)4−メトキシフェニル(195)4−アニリノフェニル(196)4−イソブ
チリルアミノフェニル(197)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(198)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(199)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(200)4−メチルフェニル(201)4−フェノキシフェニル(202)4−ヒド
ロキシフェニル
フェニル(187)p−ビフェニリル(188)4−フェニルチオフェニル(189)4
−クロロフェニル(190)4−ベンゾイルフェニル(191)4−アセトキシフェニル
(192)4−ベンゾイルオキシフェニル(193)4−フェノキシカルボニルフェニル
(194)4−メトキシフェニル(195)4−アニリノフェニル(196)4−イソブ
チリルアミノフェニル(197)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(198)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(199)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(200)4−メチルフェニル(201)4−フェノキシフェニル(202)4−ヒド
ロキシフェニル
(203)フェニル(204)4−エトキシカルボニルフェニル(205)4−ブトキシ
フェニル(206)p−ビフェニリル(207)4−フェニルチオフェニル(208)4
−クロロフェニル(209)4−ベンゾイルフェニル(210)4−アセトキシフェニル
(211)4−ベンゾイルオキシフェニル(212)4−フェノキシカルボニルフェニル
(213)4−メトキシフェニル(214)4−アニリノフェニル(215)4−イソブ
チリルアミノフェニル(216)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(217)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(218)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(219)4−メチルフェニル(220)4−フェノキシフェニル(221)4−ヒド
ロキシフェニル
フェニル(206)p−ビフェニリル(207)4−フェニルチオフェニル(208)4
−クロロフェニル(209)4−ベンゾイルフェニル(210)4−アセトキシフェニル
(211)4−ベンゾイルオキシフェニル(212)4−フェノキシカルボニルフェニル
(213)4−メトキシフェニル(214)4−アニリノフェニル(215)4−イソブ
チリルアミノフェニル(216)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(217)4
−(3−エチルウレイド)フェニル(218)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニ
ル(219)4−メチルフェニル(220)4−フェノキシフェニル(221)4−ヒド
ロキシフェニル
(222)フェニル(223)4−ブチルフェニル(224)4−(2−メトキシ−2−
エトキシエチル)フェニル(225)4−(5−ノネニル)フェニル(226)p−ビフ
ェニリル(227)4−エトキシカルボニルフェニル(228)4−ブトキシフェニル(
229)4−メチルフェニル(230)4−クロロフェニル(231)4−フェニルチオ
フェニル(232)4−ベンゾイルフェニル(233)4−アセトキシフェニル(234
)4−ベンゾイルオキシフェニル(235)4−フェノキシカルボニルフェニル(236
)4−メトキシフェニル(237)4−アニリノフェニル(238)4−イソブチリルア
ミノフェニル(239)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(240)4−(3−
エチルウレイド)フェニル(241)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(24
2)4−フェノキシフェニル(243)4−ヒドロキシフェニル
エトキシエチル)フェニル(225)4−(5−ノネニル)フェニル(226)p−ビフ
ェニリル(227)4−エトキシカルボニルフェニル(228)4−ブトキシフェニル(
229)4−メチルフェニル(230)4−クロロフェニル(231)4−フェニルチオ
フェニル(232)4−ベンゾイルフェニル(233)4−アセトキシフェニル(234
)4−ベンゾイルオキシフェニル(235)4−フェノキシカルボニルフェニル(236
)4−メトキシフェニル(237)4−アニリノフェニル(238)4−イソブチリルア
ミノフェニル(239)4−フェノキシカルボニルアミノフェニル(240)4−(3−
エチルウレイド)フェニル(241)4−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(24
2)4−フェノキシフェニル(243)4−ヒドロキシフェニル
(244)3−ブチルフェニル(245)3−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フ
ェニル(246)3−(5−ノネニル)フェニル(247)m−ビフェニリル(248)
3−エトキシカルボニルフェニル(249)3−ブトキシフェニル(250)3−メチル
フェニル(251)3−クロロフェニル(252)3−フェニルチオフェニル(253)
3−ベンゾイルフェニル(254)3−アセトキシフェニル(255)3−ベンゾイルオ
キシフェニル(256)3−フェノキシカルボニルフェニル(257)3−メトキシフェ
ニル(258)3−アニリノフェニル(259)3−イソブチリルアミノフェニル(26
0)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル(261)3−(3−エチルウレイド)フ
ェニル(262)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(263)3−フェノキシ
フェニル(264)3−ヒドロキシフェニル
ェニル(246)3−(5−ノネニル)フェニル(247)m−ビフェニリル(248)
3−エトキシカルボニルフェニル(249)3−ブトキシフェニル(250)3−メチル
フェニル(251)3−クロロフェニル(252)3−フェニルチオフェニル(253)
3−ベンゾイルフェニル(254)3−アセトキシフェニル(255)3−ベンゾイルオ
キシフェニル(256)3−フェノキシカルボニルフェニル(257)3−メトキシフェ
ニル(258)3−アニリノフェニル(259)3−イソブチリルアミノフェニル(26
0)3−フェノキシカルボニルアミノフェニル(261)3−(3−エチルウレイド)フ
ェニル(262)3−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(263)3−フェノキシ
フェニル(264)3−ヒドロキシフェニル
(265)2−ブチルフェニル(266)2−(2−メトキシ−2−エトキシエチル)フ
ェニル(267)2−(5−ノネニル)フェニル(268)o−ビフェニリル(269)
2−エトキシカルボニルフェニル(270)2−ブトキシフェニル(271)2−メチル
フェニル(272)2−クロロフェニル(273)2−フェニルチオフェニル(274)
2−ベンゾイルフェニル(275)2−アセトキシフェニル(276)2−ベンゾイルオ
キシフェニル(277)2−フェノキシカルボニルフェニル(278)2−メトキシフェ
ニル(279)2−アニリノフェニル(280)2−イソブチリルアミノフェニル(28
1)2−フェノキシカルボニルアミノフェニル(282)2−(3−エチルウレイド)フ
ェニル(283)2−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(284)2−フェノキシ
フェニル(285)2−ヒドロキシフェニル
ェニル(267)2−(5−ノネニル)フェニル(268)o−ビフェニリル(269)
2−エトキシカルボニルフェニル(270)2−ブトキシフェニル(271)2−メチル
フェニル(272)2−クロロフェニル(273)2−フェニルチオフェニル(274)
2−ベンゾイルフェニル(275)2−アセトキシフェニル(276)2−ベンゾイルオ
キシフェニル(277)2−フェノキシカルボニルフェニル(278)2−メトキシフェ
ニル(279)2−アニリノフェニル(280)2−イソブチリルアミノフェニル(28
1)2−フェノキシカルボニルアミノフェニル(282)2−(3−エチルウレイド)フ
ェニル(283)2−(3,3−ジエチルウレイド)フェニル(284)2−フェノキシ
フェニル(285)2−ヒドロキシフェニル
(286)3,4−ジブチルフェニル(287)3,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキ
シエチル)フェニル(288)3,4−ジフェニルフェニル(289)3,4−ジエトキ
シカルボニルフェニル(290)3,4−ジドデシルオキシフェニル(291)3,4−
ジメチルフェニル(292)3,4−ジクロロフェニル(293)3,4−ジベンゾイル
フェニル(294)3,4−ジアセトキシフェニル(295)3,4−ジメトキシフェニ
ル(296)3,4−ジ−N−メチルアミノフェニル(297)3,4−ジイソブチリル
アミノフェニル(298)3,4−ジフェノキシフェニル(299)3,4−ジヒドロキ
シフェニル
シエチル)フェニル(288)3,4−ジフェニルフェニル(289)3,4−ジエトキ
シカルボニルフェニル(290)3,4−ジドデシルオキシフェニル(291)3,4−
ジメチルフェニル(292)3,4−ジクロロフェニル(293)3,4−ジベンゾイル
フェニル(294)3,4−ジアセトキシフェニル(295)3,4−ジメトキシフェニ
ル(296)3,4−ジ−N−メチルアミノフェニル(297)3,4−ジイソブチリル
アミノフェニル(298)3,4−ジフェノキシフェニル(299)3,4−ジヒドロキ
シフェニル
(300)3,5−ジブチルフェニル(301)3,5−ジ(2−メトキシ−2−エトキ
シエチル)フェニル(302)3,5−ジフェニルフェニル(303)3,5−ジエトキ
シカルボニルフェニル(304)3,5−ジドデシルオキシフェニル(305)3,5−
ジメチルフェニル(306)3,5−ジクロロフェニル(307)3,5−ジベンゾイル
フェニル(308)3,5−ジアセトキシフェニル(309)3,5−ジメトキシフェニ
ル(310)3,5−ジ−N−メチルアミノフェニル(311)3,5−ジイソブチリル
アミノフェニル(312)3,5−ジフェノキシフェニル(313)3,5−ジヒドロキ
シフェニル
シエチル)フェニル(302)3,5−ジフェニルフェニル(303)3,5−ジエトキ
シカルボニルフェニル(304)3,5−ジドデシルオキシフェニル(305)3,5−
ジメチルフェニル(306)3,5−ジクロロフェニル(307)3,5−ジベンゾイル
フェニル(308)3,5−ジアセトキシフェニル(309)3,5−ジメトキシフェニ
ル(310)3,5−ジ−N−メチルアミノフェニル(311)3,5−ジイソブチリル
アミノフェニル(312)3,5−ジフェノキシフェニル(313)3,5−ジヒドロキ
シフェニル
(314)2,4−ジブチルフェニル(315)2,4−ジ(2−メトキシ−2−エトキ
シエチル)フェニル(316)2,4−ジフェニルフェニル(317)2,4−ジエトキ
シカルボニルフェニル(318)2,4−ジドデシルオキシフェニル(319)2,4−
ジメチルフェニル(320)2,4−ジクロロフェニル(321)2,4−ジベンゾイル
フェニル(322)2,4−ジアセトキシフェニル(323)2,4−ジメトキシフェニ
ル(324)2,4−ジ−N−メチルアミノフェニル(325)2,4−ジイソブチリル
アミノフェニル(326)2,4−ジフェノキシフェニル(327)2,4−ジヒドロキ
シフェニル
シエチル)フェニル(316)2,4−ジフェニルフェニル(317)2,4−ジエトキ
シカルボニルフェニル(318)2,4−ジドデシルオキシフェニル(319)2,4−
ジメチルフェニル(320)2,4−ジクロロフェニル(321)2,4−ジベンゾイル
フェニル(322)2,4−ジアセトキシフェニル(323)2,4−ジメトキシフェニ
ル(324)2,4−ジ−N−メチルアミノフェニル(325)2,4−ジイソブチリル
アミノフェニル(326)2,4−ジフェノキシフェニル(327)2,4−ジヒドロキ
シフェニル
(328)2,3−ジブチルフェニル(329)2,3−ジ(2−メトキシ−2−エトキ
シエチル)フェニル(330)2,3−ジフェニルフェニル(331)2,3−ジエトキ
シカルボニルフェニル(332)2,3−ジドデシルオキシフェニル(333)2,3−
ジメチルフェニル(334)2,3−ジクロロフェニル(335)2,3−ジベンゾイル
フェニル(336)2,3−ジアセトキシフェニル(337)2,3−ジメトキシフェニ
ル(338)2,3−ジ−N−メチルアミノフェニル(339)2,3−ジイソブチリル
アミノフェニル(340)2,3−ジフェノキシフェニル(341)2,3−ジヒドロキ
シフェニル
シエチル)フェニル(330)2,3−ジフェニルフェニル(331)2,3−ジエトキ
シカルボニルフェニル(332)2,3−ジドデシルオキシフェニル(333)2,3−
ジメチルフェニル(334)2,3−ジクロロフェニル(335)2,3−ジベンゾイル
フェニル(336)2,3−ジアセトキシフェニル(337)2,3−ジメトキシフェニ
ル(338)2,3−ジ−N−メチルアミノフェニル(339)2,3−ジイソブチリル
アミノフェニル(340)2,3−ジフェノキシフェニル(341)2,3−ジヒドロキ
シフェニル
(342)2,6−ジブチルフェニル(343)2,6−ジ(2−メトキシ−2−エトキ
シエチル)フェニル(344)2,6−ジフェニルフェニル(345)2,6−ジエトキ
シカルボニルフェニル(346)2,6−ジドデシルオキシフェニル(347)2,6−
ジメチルフェニル(348)2,6−ジクロロフェニル(349)2,6−ジベンゾイル
フェニル(350)2,6−ジアセトキシフェニル(351)2,6−ジメトキシフェニ
ル(352)2,6−ジ−N−メチルアミノフェニル(353)2,6−ジイソブチリル
アミノフェニル(354)2,6−ジフェノキシフェニル(355)2,6−ジヒドロキ
シフェニル
シエチル)フェニル(344)2,6−ジフェニルフェニル(345)2,6−ジエトキ
シカルボニルフェニル(346)2,6−ジドデシルオキシフェニル(347)2,6−
ジメチルフェニル(348)2,6−ジクロロフェニル(349)2,6−ジベンゾイル
フェニル(350)2,6−ジアセトキシフェニル(351)2,6−ジメトキシフェニ
ル(352)2,6−ジ−N−メチルアミノフェニル(353)2,6−ジイソブチリル
アミノフェニル(354)2,6−ジフェノキシフェニル(355)2,6−ジヒドロキ
シフェニル
(356)3,4,5−トリブチルフェニル(357)3,4,5−トリ(2−メトキシ
−2−エトキシエチル)フェニル(358)3,4,5−トリフェニルフェニル(359
)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル(360)3,4,5−トリドデシルオ
キシフェニル(361)3,4,5−トリメチルフェニル(362)3,4,5−トリク
ロロフェニル(363)3,4,5−トリベンゾイルフェニル(364)3,4,5−ト
リアセトキシフェニル(365)3,4,5−トリメトキシフェニル(366)3,4,
5−トリ−N−メチルアミノフェニル(367)3,4,5−トリイソブチリルアミノフ
ェニル(368)3,4,5−トリフェノキシフェニル(369)3,4,5−トリヒド
ロキシフェニル
−2−エトキシエチル)フェニル(358)3,4,5−トリフェニルフェニル(359
)3,4,5−トリエトキシカルボニルフェニル(360)3,4,5−トリドデシルオ
キシフェニル(361)3,4,5−トリメチルフェニル(362)3,4,5−トリク
ロロフェニル(363)3,4,5−トリベンゾイルフェニル(364)3,4,5−ト
リアセトキシフェニル(365)3,4,5−トリメトキシフェニル(366)3,4,
5−トリ−N−メチルアミノフェニル(367)3,4,5−トリイソブチリルアミノフ
ェニル(368)3,4,5−トリフェノキシフェニル(369)3,4,5−トリヒド
ロキシフェニル
(370)2,4,6−トリブチルフェニル(371)2,4,6−トリ(2−メトキシ
−2−エトキシエチル)フェニル(372)2,4,6−トリフェニルフェニル(373
)2,4,6−トリエトキシカルボニルフェニル(374)2,4,6−トリドデシルオ
キシフェニル(375)2,4,6−トリメチルフェニル(376)2,4,6−トリク
ロロフェニル(377)2,4,6−トリベンゾイルフェニル(378)2,4,6−ト
リアセトキシフェニル(379)2,4,6−トリメトキシフェニル(380)2,4,
6−トリ−N−メチルアミノフェニル(381)2,4,6−トリイソブチリルアミノフ
ェニル(382)2,4,6−トリフェノキシフェニル(383)2,4,6−トリヒド
ロキシフェニル
−2−エトキシエチル)フェニル(372)2,4,6−トリフェニルフェニル(373
)2,4,6−トリエトキシカルボニルフェニル(374)2,4,6−トリドデシルオ
キシフェニル(375)2,4,6−トリメチルフェニル(376)2,4,6−トリク
ロロフェニル(377)2,4,6−トリベンゾイルフェニル(378)2,4,6−ト
リアセトキシフェニル(379)2,4,6−トリメトキシフェニル(380)2,4,
6−トリ−N−メチルアミノフェニル(381)2,4,6−トリイソブチリルアミノフ
ェニル(382)2,4,6−トリフェノキシフェニル(383)2,4,6−トリヒド
ロキシフェニル
(384)ペンタフルオロフェニル(385)ペンタクロロフェニル(386)ペンタメ
トキシフェニル(387)6−N−メチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(388)5−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル(389)6−N−フェニルス
ルファモイル−2−ナフチル(390)5−エトキシ−7−N−メチルスルファモイル−
2−ナフチル(391)3−メトキシ−2−ナフチル(392)1−エトキシ−2−ナフ
チル(393)6−N−フェニルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル(394
)5−メトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル(395)1−(4−
メチルフェニル)−2−ナフチル(396)6,8−ジ−N−メチルスルファモイル−2
−ナフチル(397)6−N−2−アセトキシエチルスルファモイル−8−メトキシ−2
−ナフチル(398)5−アセトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(399)3−ベンゾイルオキシ−2−ナフチル
トキシフェニル(387)6−N−メチルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル
(388)5−N−メチルスルファモイル−2−ナフチル(389)6−N−フェニルス
ルファモイル−2−ナフチル(390)5−エトキシ−7−N−メチルスルファモイル−
2−ナフチル(391)3−メトキシ−2−ナフチル(392)1−エトキシ−2−ナフ
チル(393)6−N−フェニルスルファモイル−8−メトキシ−2−ナフチル(394
)5−メトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル(395)1−(4−
メチルフェニル)−2−ナフチル(396)6,8−ジ−N−メチルスルファモイル−2
−ナフチル(397)6−N−2−アセトキシエチルスルファモイル−8−メトキシ−2
−ナフチル(398)5−アセトキシ−7−N−フェニルスルファモイル−2−ナフチル
(399)3−ベンゾイルオキシ−2−ナフチル
(400)5−アセチルアミノ−1−ナフチル(401)2−メトキシ−1−ナフチル(
402)4−フェノキシ−1−ナフチル(403)5−N−メチルスルファモイル−1−
ナフチル(404)3−N−メチルカルバモイル−4−ヒドロキシ−1−ナフチル(40
5)5−メトキシ−6−N−エチルスルファモイル−1−ナフチル(406)7−テトラ
デシルオキシ−1−ナフチル(407)4−(4−メチルフェノキシ)−1−ナフチル(
408)6−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル(409)3−N,N−ジメチル
カルバモイル−4−メトキシ−1−ナフチル(410)5−メトキシ−6−N−ベンジル
スルファモイル−1−ナフチル(411)3,6−ジ−N−フェニルスルファモイル−1
−ナフチル
402)4−フェノキシ−1−ナフチル(403)5−N−メチルスルファモイル−1−
ナフチル(404)3−N−メチルカルバモイル−4−ヒドロキシ−1−ナフチル(40
5)5−メトキシ−6−N−エチルスルファモイル−1−ナフチル(406)7−テトラ
デシルオキシ−1−ナフチル(407)4−(4−メチルフェノキシ)−1−ナフチル(
408)6−N−メチルスルファモイル−1−ナフチル(409)3−N,N−ジメチル
カルバモイル−4−メトキシ−1−ナフチル(410)5−メトキシ−6−N−ベンジル
スルファモイル−1−ナフチル(411)3,6−ジ−N−フェニルスルファモイル−1
−ナフチル
(412)メチル(413)エチル(414)ブチル(415)オクチル(416)ドデ
シル(417)2−ブトキシ−2−エトキシエチル(418)ベンジル(419)4−メ
トキシベンジル
シル(417)2−ブトキシ−2−エトキシエチル(418)ベンジル(419)4−メ
トキシベンジル
(424)メチル(425)フェニル(426)ブチル
(430)メチル(431)エチル(432)ブチル(433)オクチル(434)ドデ
シル(435)2−ブトキシ2−エトキシエチル(436)ベンジル(437)4−メト
キシベンジル
シル(435)2−ブトキシ2−エトキシエチル(436)ベンジル(437)4−メト
キシベンジル
1,3,5−トリアジン環を有する化合物として、メラミンポリマーを用いてもよい。メ
ラミンポリマーは、下記式(II)で示すメラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応
により合成することが好ましい。
ラミンポリマーは、下記式(II)で示すメラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応
により合成することが好ましい。
式中、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は、それぞれ独立に、水素原子、アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基または複素環基である。上記アルキル基、アルケニル基
、アリール基および複素環基の定義および置換基は、前記式(I)で説明した各基の定義
および置換基と同様である。メラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応は、通常の
メラミン樹脂(例、メラミンホルムアルデヒド樹脂)の合成方法と同様である。市販のメ
ラミンポリマー(メラミン樹脂)を用いてもよい。メラミンポリマーの分子量は、2千以
上40万以下であることが好ましい。メラミンポリマーの繰り返し単位の例を以下に示す
。
ル基、アルケニル基、アリール基または複素環基である。上記アルキル基、アルケニル基
、アリール基および複素環基の定義および置換基は、前記式(I)で説明した各基の定義
および置換基と同様である。メラミン化合物とカルボニル化合物との重合反応は、通常の
メラミン樹脂(例、メラミンホルムアルデヒド樹脂)の合成方法と同様である。市販のメ
ラミンポリマー(メラミン樹脂)を用いてもよい。メラミンポリマーの分子量は、2千以
上40万以下であることが好ましい。メラミンポリマーの繰り返し単位の例を以下に示す
。
MP−1:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−2:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−3:R13、R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−4:R13、R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−5:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−6:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3
MP−2:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−3:R13、R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−4:R13、R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−5:R13、R14、R15、R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−6:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3
MP−7:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2OCH3
MP−8:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−9:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−10:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−11:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−12:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−13:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−8:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2OCH3
MP−9:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
MP−10:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3
MP−11:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−12:R13、R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−13:R13、R16:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH
MP−14:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O-i-C4H9
MP−15:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-i-C4H9
MP−16:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−17:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-i-C4H9
MP−18:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−19:R13、R14、R16:CH2O-i-C4H9;R15:CH2OH
MP−20:R13、R16:CH2O-i-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−15:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-i-C4H9
MP−16:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−17:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-i-C4H9
MP−18:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−19:R13、R14、R16:CH2O-i-C4H9;R15:CH2OH
MP−20:R13、R16:CH2O-i-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−21:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O-n-C4H9
MP−22:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9
MP−23:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−24:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-n-C4H9
MP−25:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−26:R13、R14、R16:CH2O-n-C4H9;R15:CH2OH
MP−27:R13、R16:CH2O-n-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−22:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9
MP−23:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−24:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-n-C4H9
MP−25:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−26:R13、R14、R16:CH2O-n-C4H9;R15:CH2OH
MP−27:R13、R16:CH2O-n-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−28:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O-n-C4H9
MP−29:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2OCH3
MP−30:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
MP−31:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O-n-C4H9
MP−32:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
MP−33:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−34:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2OCH3
MP−35:R13、R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2O-n-C4H9
MP−36:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9
MP−37:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O-n-C4H9
MP−38:R13、R16:CH2O-n-C4H9;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−29:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2OCH3
MP−30:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
MP−31:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O-n-C4H9
MP−32:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
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MP−34:R13:CH2OH;R14、R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2OCH3
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MP−36:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9
MP−37:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O-n-C4H9
MP−38:R13、R16:CH2O-n-C4H9;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−39:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−40:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−41:R13:CH2OH;R14:CH2O-n-C4H9;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−42:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−43:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−44:R13:CH2O-n-C4H9;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−40:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−41:R13:CH2OH;R14:CH2O-n-C4H9;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−42:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−43:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−44:R13:CH2O-n-C4H9;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−45:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R16:CH2NHCOCH=
CH2
MP−46:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7
CH3
MP−47:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O
CH3
MP−48:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R16:CH2NHCOCH=
CH2
MP−49:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7
CH3
MP−50:R13:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=
CH2
CH2
MP−46:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7
CH3
MP−47:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O
CH3
MP−48:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R16:CH2NHCOCH=
CH2
MP−49:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7
CH3
MP−50:R13:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=
CH2
MP−51:R13、R14、R15、R16:CH2OH
MP−52:R13、R14、R15、R16:CH2OCH3
MP−53:R13、R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−54:R13、R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
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MP−56:R13、R14、R15、R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3
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MP−53:R13、R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−54:R13、R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
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MP−59:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2OCH3
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MP−64:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O-i-C4H9
MP−65:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-i-C4H9
MP−66:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−67:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-i-C4H9
MP−68:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−69:R13、R14、R16:CH2O-i-C4H9;R15:CH2OH
MP−70:R13、R16:CH2O-i-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−65:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-i-C4H9
MP−66:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−67:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-i-C4H9
MP−68:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-i-C4H9
MP−69:R13、R14、R16:CH2O-i-C4H9;R15:CH2OH
MP−70:R13、R16:CH2O-i-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−71:R13、R14、R15:CH2OH;R16:CH2O-n-C4H9
MP−72:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9
MP−73:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−74:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-n-C4H9
MP−75:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−76:R13、R14、R16:CH2O-n-C4H9;R15:CH2OH
MP−77:R13、R16:CH2O-n-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−72:R13、R14、R16:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9
MP−73:R13、R14:CH2OH;R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−74:R13、R16:CH2OH;R14、R15:CH2O-n-C4H9
MP−75:R13:CH2OH;R14、R15、R16:CH2O-n-C4H9
MP−76:R13、R14、R16:CH2O-n-C4H9;R15:CH2OH
MP−77:R13、R16:CH2O-n-C4H9;R14、R15:CH2OH
MP−78:R13、R14:CH2OH;R15:CH2OCH3;R16:CH2O-n-C4H9
MP−79:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2OCH3
MP−80:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
MP−81:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O-n-C4H9
MP−82:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
MP−83:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O-n-C4H9
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MP−86:R13、R16:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9
MP−87:R13:CH2OCH3;R14、R15:CH2OH;R16:CH2O-n-C4H9
MP−88:R13、R16:CH2O-n-C4H9;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH
MP−79:R13、R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2OCH3
MP−80:R13、R16:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
MP−81:R13:CH2OH;R14、R15:CH2OCH3;R16:CH2O-n-C4H9
MP−82:R13:CH2OH;R14、R16:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9
MP−83:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15、R16:CH2O-n-C4H9
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MP−189:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−190:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−191:R13:CH2OH;R14:CH2O-n-C4H9;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−192:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−193:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−194:R13:CH2O-n-C4H9;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−190:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−191:R13:CH2OH;R14:CH2O-n-C4H9;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2OCH3
MP−192:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2O-n-C4H9;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−193:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2O-n-C4H9
MP−194:R13:CH2O-n-C4H9;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOCH=CH2
MP−195:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R16:CH2NHCOC
H=CH2
MP−196:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2
)7CH3
MP−197:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH
2OCH3
MP−198:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R16:CH2NHCOC
H=CH2
MP−199:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2
)7CH3
MP−200:R13:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOC
H=CH2
H=CH2
MP−196:R13:CH2OH;R14:CH2OCH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2
)7CH3
MP−197:R13:CH2OH;R14:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH
2OCH3
MP−198:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R16:CH2NHCOC
H=CH2
MP−199:R13:CH2OCH3;R14:CH2OH;R15:CH2NHCOCH=CH2;R16:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2
)7CH3
MP−200:R13:CH2NHCO(CH2)7CH=CH(CH2)7CH3;R14:CH2OCH3;R15:CH2OH;R16:CH2NHCOC
H=CH2
二種類以上の繰り返し単位を組み合わせたコポリマーを用いてもよい。二種類以上のホモ
ポリマーまたはコポリマーを併用してもよい。二種類以上の1,3,5−トリアジン環を
有する化合物を併用してもよい。二種類以上の円盤状化合物(例えば、1,3,5−トリ
アジン環を有する化合物とポルフィリン骨格を有する化合物と)を併用してもよい。
ポリマーまたはコポリマーを併用してもよい。二種類以上の1,3,5−トリアジン環を
有する化合物を併用してもよい。二種類以上の円盤状化合物(例えば、1,3,5−トリ
アジン環を有する化合物とポルフィリン骨格を有する化合物と)を併用してもよい。
芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳
香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環
または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい。
芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、
酸素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例に
は、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チア
ゾなお、ール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリ
アゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1
,3,5−トリアジン環が含まれる。これらについては、特開2000−111914号
、特開平12−275434号公報などに詳細が記載されている。
香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ環は、5員環、6員環
または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であることがさらに好ましい。
芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ原子としては、窒素原子、
酸素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテロ環の例に
は、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チア
ゾなお、ール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フラザン環、トリ
アゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1
,3,5−トリアジン環が含まれる。これらについては、特開2000−111914号
、特開平12−275434号公報などに詳細が記載されている。
また、感材用支持体としては、ライトパイピング防止用の着色剤化合物を添加してもよ
い。着色剤の含有量は、セルロースアシレートに対する質量割合で10〜1000ppm
が好ましく、50〜500ppmが更に好ましい。この様に着色剤を含有させることによ
り、セルロースアシレートフィルムのライトパイピングが減少でき、黄色味を改良するこ
とができる。これらの化合物は、セルロースアシレート溶液の調製の際に、セルロースア
シレートや溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に添加してもよい。
い。着色剤の含有量は、セルロースアシレートに対する質量割合で10〜1000ppm
が好ましく、50〜500ppmが更に好ましい。この様に着色剤を含有させることによ
り、セルロースアシレートフィルムのライトパイピングが減少でき、黄色味を改良するこ
とができる。これらの化合物は、セルロースアシレート溶液の調製の際に、セルロースア
シレートや溶媒と共に添加してもよいし、溶液調製中や調製後に添加してもよい。
本発明で用いられる染料は好ましくは下記一般式(I)または(II)で表される化合物で
ある。一般式(I)
ある。一般式(I)
式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6、R7 及びR8 は、各々水素原子、水酸基、
脂肪族基、芳香族基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、COR9、COOR9、NR9
R10、NR10COR11、NR10SO2R11、CONR9R10、SO2NR9R10、COR11、SO2R11、OCOR11、NR9CO
NR10R11、CONHSO2R11、SO2NHCOR11を表わし、R9、R10は各々水素原子、脂肪族基、芳
香族基、複素環基を表わし、R11は脂肪族基、芳香族基、複素環基を表わし、R9とR10
は連結して5又は6員環を形成していてもよく、R1 とR2 もしくはR2とR3 は各々連
結して環を形成してもよい。一般式(II)
脂肪族基、芳香族基、複素環基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、COR9、COOR9、NR9
R10、NR10COR11、NR10SO2R11、CONR9R10、SO2NR9R10、COR11、SO2R11、OCOR11、NR9CO
NR10R11、CONHSO2R11、SO2NHCOR11を表わし、R9、R10は各々水素原子、脂肪族基、芳
香族基、複素環基を表わし、R11は脂肪族基、芳香族基、複素環基を表わし、R9とR10
は連結して5又は6員環を形成していてもよく、R1 とR2 もしくはR2とR3 は各々連
結して環を形成してもよい。一般式(II)
式中、R21、R23、R24は水素原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基
、COR29、COOR29、NR29R30、NR30COR31、NR30SO2R31を表わし、R2
2は脂肪族基又は芳香族基を表わし、R29、R30は一般式(I)におけるR9、R10と同義
であり、R31は一般式(I)におけるR11と同義である。但し、R21、R22、R23、R24
のうち1個以上は水素以外の基である。
、COR29、COOR29、NR29R30、NR30COR31、NR30SO2R31を表わし、R2
2は脂肪族基又は芳香族基を表わし、R29、R30は一般式(I)におけるR9、R10と同義
であり、R31は一般式(I)におけるR11と同義である。但し、R21、R22、R23、R24
のうち1個以上は水素以外の基である。
以下に一般式(I)の各基について詳細に説明する。R1 〜R11で表わされる脂肪族基は
、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−ブチル、イソプロピル、
2−エチルヘキシル、n−デシル、n−オクタデシル)、炭素数1〜20のシクロアルキ
ル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)又はアリル基を表わし、置換基〔例え
ば、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カル
ボン酸基、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル)、炭素数0〜2
0のアミノ基(例えば、NH2、NHCH3 、N(C2H5)2、N(C4H9)2、N(C8H17)2、アニリノ、4
−メトキシアニリノ)、炭素数1〜20のアミド基(例えば、アセチルアミノ、ヘキサノ
イルアミノ、ベンゾイルアミノ、オクタデカノイルアミノ)、炭素数1〜20のカルバモ
イル基(例えば、無置換のカルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、オ
クチルカルバモイル、ヘキサデシルカルバモイル)、炭素数2〜20のエステル基(例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、n−ブトキシカ
ルボニル、ドデシルオキシカルボニル)、炭素数1〜20のアルコキシ基又はアリーロキ
シ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、ベンジルオキシ、フェノキシ、
オクタデシルオキシ)、炭素数1〜20のスルホンアミド基(例えば、メタンスルホンア
ミド、エタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、オクタ
ンスルホンアミド)、炭素数0〜20のスルファモイル基(例えば、無置換のスルファモ
イル、メチルスルファモイル、ブチルスルファモイル、デシルスルファモイル)、5又は
6員の複素環(例えば、ピリジル、ピラゾリル、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリノ、ベ
ンズオキサゾリル)〕を有していてもよい。
、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−ブチル、イソプロピル、
2−エチルヘキシル、n−デシル、n−オクタデシル)、炭素数1〜20のシクロアルキ
ル基(例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル)又はアリル基を表わし、置換基〔例え
ば、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、Br、I)、水酸基、シアノ基、ニトロ基、カル
ボン酸基、炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル)、炭素数0〜2
0のアミノ基(例えば、NH2、NHCH3 、N(C2H5)2、N(C4H9)2、N(C8H17)2、アニリノ、4
−メトキシアニリノ)、炭素数1〜20のアミド基(例えば、アセチルアミノ、ヘキサノ
イルアミノ、ベンゾイルアミノ、オクタデカノイルアミノ)、炭素数1〜20のカルバモ
イル基(例えば、無置換のカルバモイル、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、オ
クチルカルバモイル、ヘキサデシルカルバモイル)、炭素数2〜20のエステル基(例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、フェノキシカルボニル、n−ブトキシカ
ルボニル、ドデシルオキシカルボニル)、炭素数1〜20のアルコキシ基又はアリーロキ
シ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、ベンジルオキシ、フェノキシ、
オクタデシルオキシ)、炭素数1〜20のスルホンアミド基(例えば、メタンスルホンア
ミド、エタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、オクタ
ンスルホンアミド)、炭素数0〜20のスルファモイル基(例えば、無置換のスルファモ
イル、メチルスルファモイル、ブチルスルファモイル、デシルスルファモイル)、5又は
6員の複素環(例えば、ピリジル、ピラゾリル、モルホリノ、ピペリジノ、ピロリノ、ベ
ンズオキサゾリル)〕を有していてもよい。
R1〜R11で表わされる芳香族基は炭素数6〜10のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル)を表わし、置換基〔例えば、前記した脂肪族基が有しても良い置換基として挙げた各基の他、炭素数1〜20のアルキル基(例えば、メチル、エチル、ブチル、t−ブチル、オクチル)等〕を有していてもよい。
R1〜R11で表わされる複素環基は5又は6員の複素環(例えば、ピリジン、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、ピラゾール、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾロン、ベンズオキサゾール)を表わし、置換基(例えば、前記した芳香族基が有しても良い置換基として挙げた各基)を有していてもよい。
R9とR10が連結して形成される5又は6員環としては、モルホリン環、ピペリジン環、ピロリジン環を挙げることができる。R1とR2 又はR2 とR3 が連結して形成される環としては5又は6員環(例えば、ベンゼン環、フタルイミド環)が好ましい。
次に一般式(II)の各基について説明する。R21〜R24で表わされる脂肪族基は、一般式
(I)におけるR1〜R11が表わす脂肪族基と同義であり、R21〜R24で表わされる芳香
族基は、一般式(I)におけるR1〜R11が表わす芳香族基と同義である。一般式(I)
又は(II)で表わされる化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
(I)におけるR1〜R11が表わす脂肪族基と同義であり、R21〜R24で表わされる芳香
族基は、一般式(I)におけるR1〜R11が表わす芳香族基と同義である。一般式(I)
又は(II)で表わされる化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
一般式(I)又は(II)で表わされる化合物は、特公昭45−15187号、同51−25335号、同51−33724号、同55−19943号、エム.マツオカ,エム.キシモト,ティー.キタオ,ジャーナルオブザ ソサイエティ オブ ダイアーズ アンド
カラリスツ,94巻、435頁、1978年(M.Matsuoka,M.Kishimoto,T.Kitao,J.Soc.Dyers and Colourists,94,435(1978))や細田豊“染料化学”、673〜741頁、技報堂(1957)に記載の方法で合成することができる。染料の使用量は0.001g/m2〜1g/m2が好ましく、0.005g/m2〜0.5g/m2がより好ましい。これらの染料は単独で用いてもよいし、複数組み合わせてもよい。染料の使用量は、最終的に透過濃度の増加量で0.005〜0.5が好ましく、さらには0.01〜0.3、さらに好ましくは、0.01〜0.1となるようにするのが好ましい。また、用いる顔料としては、カーボンブラック、および、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Si、Al、Ti、Feの各酸化物、硫化物、硫酸塩、亜硫酸塩、炭酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、硝酸塩、のうち少なくとも1つの化合物の中から選ばれる少なくとも1種の顔料である。好ましくはカーボンブラック、2酸化チタン、などである。顔料の使用量は、透過濃度の増加量で0.005〜0.5が好ましく、さらには、0.01〜0.3、さらに好ましくは0.01〜0.1となるのが好ましい。顔料と染料を併用してもよいが、トータルでの添加量は上記の範囲になるのが好ましい。このように、染料および/又は顔料を支持体中に添加することにより、ライトパイピングの防止が可能となった。
カラリスツ,94巻、435頁、1978年(M.Matsuoka,M.Kishimoto,T.Kitao,J.Soc.Dyers and Colourists,94,435(1978))や細田豊“染料化学”、673〜741頁、技報堂(1957)に記載の方法で合成することができる。染料の使用量は0.001g/m2〜1g/m2が好ましく、0.005g/m2〜0.5g/m2がより好ましい。これらの染料は単独で用いてもよいし、複数組み合わせてもよい。染料の使用量は、最終的に透過濃度の増加量で0.005〜0.5が好ましく、さらには0.01〜0.3、さらに好ましくは、0.01〜0.1となるようにするのが好ましい。また、用いる顔料としては、カーボンブラック、および、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Si、Al、Ti、Feの各酸化物、硫化物、硫酸塩、亜硫酸塩、炭酸塩、水酸化物、ハロゲン化物、硝酸塩、のうち少なくとも1つの化合物の中から選ばれる少なくとも1種の顔料である。好ましくはカーボンブラック、2酸化チタン、などである。顔料の使用量は、透過濃度の増加量で0.005〜0.5が好ましく、さらには、0.01〜0.3、さらに好ましくは0.01〜0.1となるのが好ましい。顔料と染料を併用してもよいが、トータルでの添加量は上記の範囲になるのが好ましい。このように、染料および/又は顔料を支持体中に添加することにより、ライトパイピングの防止が可能となった。
また、本発明のセルロースアシレート溶液には、必要に応じて更に種々の添加剤を溶液
の調製前から調製後のいずれの段階で添加してもよい。添加剤としては、二酸化ケイ素、
カオリン、タルク、ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ア
ルミナなどの無機微粒子、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩などの熱
安定剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、油剤などである。この特、使用される無機微粒子は
キシミ防止剤としての役割や帯電防止などである。その場合金属や金属化合物の硬さは特
に限定されないが、モース硬度が好ましくは1〜10であり、より好ましくは2〜10で
ある。又、有機微粒子も好ましく用いられ例えば架橋ポリスチレン、架橋ポリメチルメタ
クリレート、架橋トリアジン樹脂などを挙げることができる。
の調製前から調製後のいずれの段階で添加してもよい。添加剤としては、二酸化ケイ素、
カオリン、タルク、ケイソウ土、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ア
ルミナなどの無機微粒子、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩などの熱
安定剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、油剤などである。この特、使用される無機微粒子は
キシミ防止剤としての役割や帯電防止などである。その場合金属や金属化合物の硬さは特
に限定されないが、モース硬度が好ましくは1〜10であり、より好ましくは2〜10で
ある。又、有機微粒子も好ましく用いられ例えば架橋ポリスチレン、架橋ポリメチルメタ
クリレート、架橋トリアジン樹脂などを挙げることができる。
(微粒子)
特に本発明においては、作製されたセルロースアシレートフィルムがハンドリングされ
る際に、傷が付いたり搬送性が悪化することを防止するために、微粒子を添加することが
一般に行われる。それらは、マット剤、ブロッキング防止剤あるいはキシミ防止剤と称さ
れて、従来から利用されている。それらは、前述の機能を呈する素材であれば特に限定さ
れないが、これらのマット剤の好ましい具体例は、無機化合物としては、ケイ素を含む化
合物、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化ストロングチウム、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化スズ・アンチモン
、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸
カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等が好まし
く、更に好ましくはケイ素を含む無機化合物や酸化ジルコニウムであるが、セルロースア
シレートフィルムの濁度を低減できるので、二酸化ケイ素が特に好ましく用いられる。二
酸化ケイ素の微粒子としては、例えば、アエロジルR972、R974、R812、20
0、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)等の商品
名を有する市販品が使用できる。酸化ジルコニウムの微粒子としては、例えば、アエロジ
ルR976及びR811(以上日本アエロジル(株)製)等の商品名で市販されているも
のが使用できる。
特に本発明においては、作製されたセルロースアシレートフィルムがハンドリングされ
る際に、傷が付いたり搬送性が悪化することを防止するために、微粒子を添加することが
一般に行われる。それらは、マット剤、ブロッキング防止剤あるいはキシミ防止剤と称さ
れて、従来から利用されている。それらは、前述の機能を呈する素材であれば特に限定さ
れないが、これらのマット剤の好ましい具体例は、無機化合物としては、ケイ素を含む化
合物、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化バリウム、酸化ジ
ルコニウム、酸化ストロングチウム、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化スズ・アンチモン
、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、水和ケイ酸
カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム等が好まし
く、更に好ましくはケイ素を含む無機化合物や酸化ジルコニウムであるが、セルロースア
シレートフィルムの濁度を低減できるので、二酸化ケイ素が特に好ましく用いられる。二
酸化ケイ素の微粒子としては、例えば、アエロジルR972、R974、R812、20
0、300、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製)等の商品
名を有する市販品が使用できる。酸化ジルコニウムの微粒子としては、例えば、アエロジ
ルR976及びR811(以上日本アエロジル(株)製)等の商品名で市販されているも
のが使用できる。
有機化合物としては、例えば、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂等のポリマ
ーが好ましく、中でも、シリコーン樹脂が好ましく用いられる。シリコーン樹脂の中でも
、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、トスパー
ル105、トスパール108、トスパール120、トスパール145、トスパール312
0及びトスパール240(以上東芝シリコーン(株)製)等の商品名を有する市販品が使
用できる。
ーが好ましく、中でも、シリコーン樹脂が好ましく用いられる。シリコーン樹脂の中でも
、特に三次元の網状構造を有するものが好ましく、例えば、トスパール103、トスパー
ル105、トスパール108、トスパール120、トスパール145、トスパール312
0及びトスパール240(以上東芝シリコーン(株)製)等の商品名を有する市販品が使
用できる。
これらの添加剤をセルロースアシレート溶液へ添加する場合は、特にその方法に限定さ
れずいずれの方法でも所望のセルロースアシレート溶液を得ることができれば問題ない。
例えば、セルロースアシレートと溶媒を混合する段階で添加物を含有させてもよいし、セ
ルロースアシレートと溶媒で混合溶液を作製した後に、添加物を添加してもよい。更には
ドープを流延する直前に添加混合してもよく、所謂直前添加方法でありその混合はスクリ
ュー式混練をオンラインで設置して用いられる。具体的には、インラインミキサーのよう
な静的混合機が好ましく、は好ましい。また、インラインミキサーとしては、例えば、ス
タチックミキサーSWJ(東レ静止型管内混合器Hi−Mixer)(東レエンジニアリ
ング製)のようなものが好ましい。
れずいずれの方法でも所望のセルロースアシレート溶液を得ることができれば問題ない。
例えば、セルロースアシレートと溶媒を混合する段階で添加物を含有させてもよいし、セ
ルロースアシレートと溶媒で混合溶液を作製した後に、添加物を添加してもよい。更には
ドープを流延する直前に添加混合してもよく、所謂直前添加方法でありその混合はスクリ
ュー式混練をオンラインで設置して用いられる。具体的には、インラインミキサーのよう
な静的混合機が好ましく、は好ましい。また、インラインミキサーとしては、例えば、ス
タチックミキサーSWJ(東レ静止型管内混合器Hi−Mixer)(東レエンジニアリ
ング製)のようなものが好ましい。
なお、インライン添加に関しては、濃度ムラ、粒子の凝集等をなくすために、特開2003-0
53752号には、セルロースエステルフィルムの製造方法において、主原料ドープに異なる
組成の添加液を混合する添加ノズル先端とインラインミキサーの始端部の距離Lが、主原
料配管内径dの5倍以下とする事で、濃度ムラ、マット粒子等の凝集をなくす発明が記載
されている。
53752号には、セルロースエステルフィルムの製造方法において、主原料ドープに異なる
組成の添加液を混合する添加ノズル先端とインラインミキサーの始端部の距離Lが、主原
料配管内径dの5倍以下とする事で、濃度ムラ、マット粒子等の凝集をなくす発明が記載
されている。
さらに好ましい態様として、主原料ドープと異なる組成の添加液供給ノズルの先端開口部
とインラインミキサーの始端部との間の距離(L)が、供給ノズル先端開口部の内径(d
)の10倍以下とし、インラインミキサーが、静的無攪拌型管内混合器または動的攪拌型
管内混合器であることが記載されている。さらに具体的には、セルロースエステルフィル
ム主原料ドープ/インライン添加液の流量比は、10/1〜500/1、好ましくは50
/1〜200/1であることが開示されている。
とインラインミキサーの始端部との間の距離(L)が、供給ノズル先端開口部の内径(d
)の10倍以下とし、インラインミキサーが、静的無攪拌型管内混合器または動的攪拌型
管内混合器であることが記載されている。さらに具体的には、セルロースエステルフィル
ム主原料ドープ/インライン添加液の流量比は、10/1〜500/1、好ましくは50
/1〜200/1であることが開示されている。
さらに、添加剤ブリードアウトが少なく、かつ層間の剥離現象もなく、しかも滑り性が良
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明の特開2003-014933号にも、添加剤
を添加する方法として、溶解釜中に添加してもよいし、溶解釜〜共流延ダイまでの間で添
加剤や添加剤を溶解または分散した溶液を、送液中のドープに添加してもよいが、後者の
場合は混合性を高めるため、スタチックミキサー等の混合手段を設けることが好ましいこ
とが記載されている。
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明の特開2003-014933号にも、添加剤
を添加する方法として、溶解釜中に添加してもよいし、溶解釜〜共流延ダイまでの間で添
加剤や添加剤を溶解または分散した溶液を、送液中のドープに添加してもよいが、後者の
場合は混合性を高めるため、スタチックミキサー等の混合手段を設けることが好ましいこ
とが記載されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
添加剤の混合は、添加物それ自身を添加してもよいが、予め溶媒やバインダー(好まし
くはセルロースアシレート)を用いて溶解しておいたり、場合により分散して安定化した
溶液として用いることも好ましい態様である。
くはセルロースアシレート)を用いて溶解しておいたり、場合により分散して安定化した
溶液として用いることも好ましい態様である。
これらの微粒子の1次平均粒子径としては、ヘイズを低く抑えるという観点から、好ましくは、0. 001〜20μmであり、より好ましくは0.001〜10μmであり更に好ましくは、0.002〜1μmであり、特に好ましくは、0.005〜0.5μmである。微粒子の1次平均粒子径の測定は、透過型電子顕微鏡で粒子を平均粒径で求められる。微粒子の、見掛け比重としては、30g/リットル以上が好ましく、更に好ましくは、40〜200g/リットルであり、特に好ましくは、50〜200g/リットルである。例えばアエロジル200V、アエロジルR972V(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されており、それらを使用することができる。本発明に係る微粒子の分散液を調製する方法としては、例えば以下に示すような3種類が挙げられる。
1)溶剤と微粒子を撹拌混合した後、分散機で微粒子分散液とし、ドープ液に加えて撹拌
する。
2)溶剤と微粒子を撹拌混合した後、分散機で微粒子分散液とし、別に溶剤に少量のセル
ロースアシレートを加え、撹拌溶解する。これに前記微粒子分散液を加えて撹拌して得ら
れる微粒子添加液をインラインミキサーでドープ液と十分混合する。
3)溶剤に少量のセルロースアシレートを加えて撹拌溶解し、これに微粒子を加えて分散
機で分散して微粒子添加液とする。微粒子添加液をインラインミキサーでドープ液と十分
混合する。
する。
2)溶剤と微粒子を撹拌混合した後、分散機で微粒子分散液とし、別に溶剤に少量のセル
ロースアシレートを加え、撹拌溶解する。これに前記微粒子分散液を加えて撹拌して得ら
れる微粒子添加液をインラインミキサーでドープ液と十分混合する。
3)溶剤に少量のセルロースアシレートを加えて撹拌溶解し、これに微粒子を加えて分散
機で分散して微粒子添加液とする。微粒子添加液をインラインミキサーでドープ液と十分
混合する。
二酸化ケイ素微粒子を溶剤などと混合して分散するときの二酸化ケイ素の濃度は5〜3
0質量%が好ましく、10〜25質量%がさらに好ましく、15〜20質量%が最も好ま
しい。
0質量%が好ましく、10〜25質量%がさらに好ましく、15〜20質量%が最も好ま
しい。
使用される溶剤は低級アルコール類、好ましくはメチルアルコール、エチルアルコール
、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられる。低
級アルコール以外の溶媒としては特に限定されないが、セルロースアシレートの製膜時に
用いられる溶剤を用いることが好ましい。
、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール等が挙げられる。低
級アルコール以外の溶媒としては特に限定されないが、セルロースアシレートの製膜時に
用いられる溶剤を用いることが好ましい。
セルロースアシレートに対する二酸化ケイ素微粒子の添加量はセルロースアシレート1
00質量部に対して、二酸化ケイ素微粒子は0.01〜0.3質量部が好ましく、0.0
5〜0.2質量部がさらに好ましく、0.08〜0.12質量部が最も好ましい。
00質量部に対して、二酸化ケイ素微粒子は0.01〜0.3質量部が好ましく、0.0
5〜0.2質量部がさらに好ましく、0.08〜0.12質量部が最も好ましい。
分散は、メディア分散機としてはボールミル、サンドミル、ダイノミルなどがあげられ
、メディアレス分散機としては超音波型、遠心型、高圧型などがあり利用できる。高圧分
散装置は、例えば管径1〜2000μmの細管中で装置内部の最大圧力条件が9.8MP
a以上であることが好ましい。更に好ましくは19.6MPa以上である。またその際、
最高到達速度が100m/sec以上に達するもの、伝熱速度が420kJ/hr以上に
達するものが好ましい。高圧分散装置にはMicrofluidics Corpor
ation社製超高圧ホモジナイザ(商品名マイクロフルイダイザ)あるいはナノマイザ
社製ナノマイザがあり、他にもマントンゴーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマ
シナリ製ホモジナイザ、三和機械(株)社製UHN−01等が挙げられる。また、本発明
に係る微粒子を含む層を金属支持体に直接接するように流延することが、滑り性の点で好
ましい。以上の微粒子については、特開平7−11055号、特開平10−45917号
、特開平2000−356714号の各公報に詳細が記載されている。
、メディアレス分散機としては超音波型、遠心型、高圧型などがあり利用できる。高圧分
散装置は、例えば管径1〜2000μmの細管中で装置内部の最大圧力条件が9.8MP
a以上であることが好ましい。更に好ましくは19.6MPa以上である。またその際、
最高到達速度が100m/sec以上に達するもの、伝熱速度が420kJ/hr以上に
達するものが好ましい。高圧分散装置にはMicrofluidics Corpor
ation社製超高圧ホモジナイザ(商品名マイクロフルイダイザ)あるいはナノマイザ
社製ナノマイザがあり、他にもマントンゴーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマ
シナリ製ホモジナイザ、三和機械(株)社製UHN−01等が挙げられる。また、本発明
に係る微粒子を含む層を金属支持体に直接接するように流延することが、滑り性の点で好
ましい。以上の微粒子については、特開平7−11055号、特開平10−45917号
、特開平2000−356714号の各公報に詳細が記載されている。
さらに、特開2003-014933号には、分散方法する際には、分散濃度は高い方が、添加量に
対する液濁度は低くなる傾向があり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましいこと等が記
載されている。なお、分散機は分散機は大きく分けてメディア分散機とメディアレス分散
機があるが、二酸化珪素微粒子の分散にはメディアレス分散機を使用するとフィルムヘイ
ズが低くできるので好ましいことが示されている。具体的には、メディア分散機としては
ボールミル、サンドミル、ダイノミルなどがあげられ、メディアレス分散機としては超音
波型、遠心型、高圧型などがあるが、微粒子と溶媒を混合した組成物を、細管中に高速通
過させることで、高剪断や高圧状態など特殊な条件を作りだす高圧分散装置が好ましいこ
とが開示されている。
対する液濁度は低くなる傾向があり、ヘイズ、凝集物が良化するため好ましいこと等が記
載されている。なお、分散機は分散機は大きく分けてメディア分散機とメディアレス分散
機があるが、二酸化珪素微粒子の分散にはメディアレス分散機を使用するとフィルムヘイ
ズが低くできるので好ましいことが示されている。具体的には、メディア分散機としては
ボールミル、サンドミル、ダイノミルなどがあげられ、メディアレス分散機としては超音
波型、遠心型、高圧型などがあるが、微粒子と溶媒を混合した組成物を、細管中に高速通
過させることで、高剪断や高圧状態など特殊な条件を作りだす高圧分散装置が好ましいこ
とが開示されている。
また、特開2003-014933号には、高圧分散装置で処理する場合、例えば、管径1〜200
0μmの細管中で装置内部の最大圧力条件が10MPa以上であることが好ましく、更に
好ましくは20MPa以上であり、その際、最高到達速度が100m/秒以上に達するも
の、熱流速が116.3W以上に達するものが好ましいことが記載されている。具体的に
は、MicrofluidicsCorporation社製超高圧ホモジナイザ(商品
名マイクロフルイダイザ)あるいはナノマイザ社製ナノマイザがあり、他にもマントンゴ
ーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマシナリ製ホモジナイザ、三和機械(株)社
製UHN−01等が挙げられている。
0μmの細管中で装置内部の最大圧力条件が10MPa以上であることが好ましく、更に
好ましくは20MPa以上であり、その際、最高到達速度が100m/秒以上に達するも
の、熱流速が116.3W以上に達するものが好ましいことが記載されている。具体的に
は、MicrofluidicsCorporation社製超高圧ホモジナイザ(商品
名マイクロフルイダイザ)あるいはナノマイザ社製ナノマイザがあり、他にもマントンゴ
ーリン型高圧分散装置、例えばイズミフードマシナリ製ホモジナイザ、三和機械(株)社
製UHN−01等が挙げられている。
さらに、微粒子の分散に関しては、凝集物のないドープの調製をし、製膜後のフィルムが
、適度な滑り性、巻き取り易さ、優れた透明性を得ることを目的として、特開2002-12890
0号には、有機溶媒と微粒子を含有する微粒子分散原液と有機溶媒を混合して得た微粒子
分散液、及びセルロースエステルと有機溶媒を含有するセルロースエステル溶液を混合し
てドープを調製する方法において、微粒子分散液を実質的に空気に触れさせることなく分
散、調製、貯蔵、移送を行いセルロースエステル溶液と混合する発明が記載されている。
、適度な滑り性、巻き取り易さ、優れた透明性を得ることを目的として、特開2002-12890
0号には、有機溶媒と微粒子を含有する微粒子分散原液と有機溶媒を混合して得た微粒子
分散液、及びセルロースエステルと有機溶媒を含有するセルロースエステル溶液を混合し
てドープを調製する方法において、微粒子分散液を実質的に空気に触れさせることなく分
散、調製、貯蔵、移送を行いセルロースエステル溶液と混合する発明が記載されている。
また、特開2002-128900号には、さらに好ましい態様として、容器中の微粒子を脱気した
後に有機溶媒を容器に投入し混合した混合物を、実質的に空気に触れることなく、高圧力
分散装置に導入し微粒子分散を行って得た微粒子分散原液を用いること、脱気した容器内
の圧力を0.1〜0.8気圧とすること、容器内を有機溶媒の飽和蒸気圧として有機溶媒
蒸気で充満させ、有機溶媒の飽和蒸気圧とした有機溶媒蒸気で充満させた状態とした容器
の中に有機溶媒とともに微粒子分散原液を導入して分散した微粒子分散液を用いること、
容器の外界と内部を有機溶媒で遮断すること出来る装置(液封装置)を装備している容器
を用いて調製または貯蔵した微粒子分散液を使用すること、微粒子分散原液、微粒子分散
液及びドープから選ばれる微粒子及び有機溶媒を含有する液を、分散後、容器に移送する
際に、有機溶媒蒸気で満たした容器内の底部近傍に位置する導入口を通して移送すること
、等が開示されている。
後に有機溶媒を容器に投入し混合した混合物を、実質的に空気に触れることなく、高圧力
分散装置に導入し微粒子分散を行って得た微粒子分散原液を用いること、脱気した容器内
の圧力を0.1〜0.8気圧とすること、容器内を有機溶媒の飽和蒸気圧として有機溶媒
蒸気で充満させ、有機溶媒の飽和蒸気圧とした有機溶媒蒸気で充満させた状態とした容器
の中に有機溶媒とともに微粒子分散原液を導入して分散した微粒子分散液を用いること、
容器の外界と内部を有機溶媒で遮断すること出来る装置(液封装置)を装備している容器
を用いて調製または貯蔵した微粒子分散液を使用すること、微粒子分散原液、微粒子分散
液及びドープから選ばれる微粒子及び有機溶媒を含有する液を、分散後、容器に移送する
際に、有機溶媒蒸気で満たした容器内の底部近傍に位置する導入口を通して移送すること
、等が開示されている。
さらに、特開2002-128900号には、微粒子原液は、微粒子と有機溶媒を混合した組成物を
ディゾルバーのような分散機で予備分散した後、高圧力分散機で分散する場合、導入され
る瞬間の微粒子及び/または有機溶媒の混合液を空気と遮断しながら導入し、非常に細か
いレベルにまで分散し調製するのが好ましい。微粒子分散原液は調製後、一旦貯蔵しても
よいが、より多量の有機溶媒に直接に投入して分散してから分散するのがよい事が記載さ
れている。
ディゾルバーのような分散機で予備分散した後、高圧力分散機で分散する場合、導入され
る瞬間の微粒子及び/または有機溶媒の混合液を空気と遮断しながら導入し、非常に細か
いレベルにまで分散し調製するのが好ましい。微粒子分散原液は調製後、一旦貯蔵しても
よいが、より多量の有機溶媒に直接に投入して分散してから分散するのがよい事が記載さ
れている。
以上記載したこれらの発明は本発明においても適用できるものである。
(剥離剤)
さらに本発明では、剥離時の荷重を小さくするために剥離剤を添加することが好ましい
。それらは、界面活性剤が有効でありリン酸系、スルフォン酸系、カルボン酸系、ノニオ
ン系、カチオン系など特に限定されない。これらは、例えば特開昭61−243837号
、特開2000−99847などに記載されている。
さらに本発明では、剥離時の荷重を小さくするために剥離剤を添加することが好ましい
。それらは、界面活性剤が有効でありリン酸系、スルフォン酸系、カルボン酸系、ノニオ
ン系、カチオン系など特に限定されない。これらは、例えば特開昭61−243837号
、特開2000−99847などに記載されている。
なお、剥離剤に関しては、特開2003-055501に、セルロースアシレート溶液の白濁を防止
し、フィルム製造剥離性とフィルム面状を改良するため、非塩素系溶剤に溶解したセルロ
ースアシレート溶液で、酸解離指数pKaが1.93〜4.5の多塩基酸部分エステル体、アルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩から選ばれる添加剤を含有するセルロースアシレート溶液
について記載がある。
し、フィルム製造剥離性とフィルム面状を改良するため、非塩素系溶剤に溶解したセルロ
ースアシレート溶液で、酸解離指数pKaが1.93〜4.5の多塩基酸部分エステル体、アルカ
リ金属塩、アルカリ土類金属塩から選ばれる添加剤を含有するセルロースアシレート溶液
について記載がある。
さらに、特開2003-103545には、製造時における剥離性を改良し、フィルム面状を改良す
るとともに、耐久性面で問題のないフィルムを提供するため、共流延法二層以上のセルロ
ースアシレートフィルムの製法で、非塩素系溶剤に溶解され、いずれかの溶液中に酸解離
指数pKaが1.93〜4.50の多塩基酸の部分エステル体、そのアルカリ金属塩,アルカリ土類
金属塩から選ばれる添加剤Aを含有し、添加剤Aを含有しない少なくとも一層以上の溶液
中にpKaが4.50以上のアミン化合物、または実質的に揮散性を持たず、塩基性基1個当た
りの分子量が200以下のアミン化合物である添加剤Bを含有するセルロースアシレートフィ
ルムの製法についての記載がある。
るとともに、耐久性面で問題のないフィルムを提供するため、共流延法二層以上のセルロ
ースアシレートフィルムの製法で、非塩素系溶剤に溶解され、いずれかの溶液中に酸解離
指数pKaが1.93〜4.50の多塩基酸の部分エステル体、そのアルカリ金属塩,アルカリ土類
金属塩から選ばれる添加剤Aを含有し、添加剤Aを含有しない少なくとも一層以上の溶液
中にpKaが4.50以上のアミン化合物、または実質的に揮散性を持たず、塩基性基1個当た
りの分子量が200以下のアミン化合物である添加剤Bを含有するセルロースアシレートフィ
ルムの製法についての記載がある。
以上記載したこれらの発明は本発明においても適用できるものである。
ここで、これらの剥離剤は以下に具体的に記す。すなわち、セルロースアシレート溶液
を流延する前に一般式(HK1)又は一般式(HK2)で表わされる剥離剤の少なくとも
一種を溶液の0.005〜2質量%添加することを特徴とする。
一般式(HK1)
(R1−B1−O)n1−P(=O)−(OM1)n2
一般式(HK2) R2−B2−X
ここで、R1とR2は炭素数4〜40の置換、無置換のアルキル基、アルケニル基、アラ
ルキル基及びアリル基を表わし、M1はアルカリ金属、アンモニア、低級アルキルアミン
である。また、B1、B2は2価の連結基を表わし、Xはカルボン酸(又はその塩)、ス
ルフォン酸(又はその塩)、硫酸エステル(又はその塩)を表わす。n1は1、2の整数
であり、n2は(3−n1)の整数を表わす。
を流延する前に一般式(HK1)又は一般式(HK2)で表わされる剥離剤の少なくとも
一種を溶液の0.005〜2質量%添加することを特徴とする。
一般式(HK1)
(R1−B1−O)n1−P(=O)−(OM1)n2
一般式(HK2) R2−B2−X
ここで、R1とR2は炭素数4〜40の置換、無置換のアルキル基、アルケニル基、アラ
ルキル基及びアリル基を表わし、M1はアルカリ金属、アンモニア、低級アルキルアミン
である。また、B1、B2は2価の連結基を表わし、Xはカルボン酸(又はその塩)、ス
ルフォン酸(又はその塩)、硫酸エステル(又はその塩)を表わす。n1は1、2の整数
であり、n2は(3−n1)の整数を表わす。
本発明では一般式(HK1)または(HK2)で表わされる少なくとも一種の剥離剤を
、セルロースアシレートフィルムが含有することを特徴とするが、以下にこれらの剥離剤
について記述する。
、セルロースアシレートフィルムが含有することを特徴とするが、以下にこれらの剥離剤
について記述する。
R1とR2の好ましい例としては、炭素数4〜40の置換、無置換のアルキル基(例え
ば、ブチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシ
ル、オクタデシル、エイコサニル、ドコサニル、ミリシル、など)、炭素数4〜40の置
換、無置換のアルケニル基(例えば、2−ヘキセニル、9−デセニル、オレイルなど)、
炭素数4〜40の置換、無置換のアリル基(例えば、フェニル、ナフチル、メチルフェニ
ル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ジイ
ソプロピルフェニル、トリイソプロピルフェニル、t−ブチルフェニル、ジ−t−ブチル
フェニル、トリ−t−ブチルフェニル、イソペンチルフェニル、オクチルフェニル、イソ
オクチルフェニル、イソノニルフェニル、ジイソノニルフェニル、ドデシルフェニル、イ
ソペンタデシルフェニル、など)などを表わす。
ば、ブチル、ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシ
ル、オクタデシル、エイコサニル、ドコサニル、ミリシル、など)、炭素数4〜40の置
換、無置換のアルケニル基(例えば、2−ヘキセニル、9−デセニル、オレイルなど)、
炭素数4〜40の置換、無置換のアリル基(例えば、フェニル、ナフチル、メチルフェニ
ル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ジイ
ソプロピルフェニル、トリイソプロピルフェニル、t−ブチルフェニル、ジ−t−ブチル
フェニル、トリ−t−ブチルフェニル、イソペンチルフェニル、オクチルフェニル、イソ
オクチルフェニル、イソノニルフェニル、ジイソノニルフェニル、ドデシルフェニル、イ
ソペンタデシルフェニル、など)などを表わす。
これらの中でも更に好ましいのは、アルキルとしては、ヘキシル、オクチル、2−エチ
ルヘキシル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコサニル、アルケニル
としてはオレイル、アリル基としてはフェニル、ナフチル、トリメチルフェニル、ジイソ
プロピルフェニル、トリイソプロピルフェニル、ジ−t−ブチルフェニル、トリ−t−ブ
チルフェニル、イソオクチルフェニル、イソノニルフェニル、ジイソノニルフェニル、ド
デシルフイソペンタデシルフェニルである。
ルヘキシル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコサニル、アルケニル
としてはオレイル、アリル基としてはフェニル、ナフチル、トリメチルフェニル、ジイソ
プロピルフェニル、トリイソプロピルフェニル、ジ−t−ブチルフェニル、トリ−t−ブ
チルフェニル、イソオクチルフェニル、イソノニルフェニル、ジイソノニルフェニル、ド
デシルフイソペンタデシルフェニルである。
次に、B1、B2の2価の連結基について記述する。炭素数1〜10のアルキレン、ポ
リ(重合度1〜50)オキシエチレン、ポリ(重合度1〜50)オキシプロピレン、ポリ
(重合度1〜50)オキシグリセリン、でありこれらの混合したものでも良い。これらで
好ましい連結基は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ポリ(重合度1〜25
)オキシエチレン、ポリ(重合度1〜25)オキシプロピレン、ポリ(重合度1〜15)
オキシグリセリンである。次にXは、カルボン酸(又は塩)、スルフォン酸(又は塩)、
硫酸エステル(又は塩)であるが、特に好ましくはスルフォン酸(又は塩)、硫酸エステ
ル(又は塩)である。塩としては好ましくはNa、K、アンモニウム、トリメチルアミン
及びトリエタノールアミンである。
リ(重合度1〜50)オキシエチレン、ポリ(重合度1〜50)オキシプロピレン、ポリ
(重合度1〜50)オキシグリセリン、でありこれらの混合したものでも良い。これらで
好ましい連結基は、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ポリ(重合度1〜25
)オキシエチレン、ポリ(重合度1〜25)オキシプロピレン、ポリ(重合度1〜15)
オキシグリセリンである。次にXは、カルボン酸(又は塩)、スルフォン酸(又は塩)、
硫酸エステル(又は塩)であるが、特に好ましくはスルフォン酸(又は塩)、硫酸エステ
ル(又は塩)である。塩としては好ましくはNa、K、アンモニウム、トリメチルアミン
及びトリエタノールアミンである。
以下に、本発明の好ましい剥離剤の具体例を記載するがこれらに限定されるものではな
い。
RZ−1 C8 H17O−P(=O)−(OH)2
RZ−2 C12H25O−P(=O)−(OK)2
RZ−3 C12H25OCH2 CH2O−P(=O)−(OK)2
RZ−4 C15H31(OCH2 CH2 )5O−P(=O)−(OK)2
RZ−5 {C12H25O(CH2 CH2 O)5}2−P(=O)−OH
RZ−6 {C18H35(OCH2 CH2 )8O}2−P(=O)−ONH4
RZ−7 (t−C4 H9 )3−C6 H2−OCH2CH2 O−P(=O)−(OK)2
RZ−8 (iso−C9 H19−C6 H4−O−(CH2CH2 O)5−P(=O)−(OK)(OH)
RZ−9 C12H25SO3 Na
RZ−10 C12H25OSO3 Na
RZ−11 C17H33COOH
RZ−12 C17H33COOH・N(CH2CH2OH)3
RZ−13 iso−C8H17−C6H4−O−(CH2CH2O)3−(CH2)2 SO3Na
RZ−14 (iso−C9H19)2 −C6H3−O−(CH2CH2O)3−(CH2 )4SO3 Na
RZ−15 トリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム
RZ−16 トリ−t−ブチルナフタレンスルフォン酸ナトリウム
RZ−17 C17H33CON(CH3 )CH2CH2SO3Na
RZ−18 C12H25−C6H4SO3・NH4
い。
RZ−1 C8 H17O−P(=O)−(OH)2
RZ−2 C12H25O−P(=O)−(OK)2
RZ−3 C12H25OCH2 CH2O−P(=O)−(OK)2
RZ−4 C15H31(OCH2 CH2 )5O−P(=O)−(OK)2
RZ−5 {C12H25O(CH2 CH2 O)5}2−P(=O)−OH
RZ−6 {C18H35(OCH2 CH2 )8O}2−P(=O)−ONH4
RZ−7 (t−C4 H9 )3−C6 H2−OCH2CH2 O−P(=O)−(OK)2
RZ−8 (iso−C9 H19−C6 H4−O−(CH2CH2 O)5−P(=O)−(OK)(OH)
RZ−9 C12H25SO3 Na
RZ−10 C12H25OSO3 Na
RZ−11 C17H33COOH
RZ−12 C17H33COOH・N(CH2CH2OH)3
RZ−13 iso−C8H17−C6H4−O−(CH2CH2O)3−(CH2)2 SO3Na
RZ−14 (iso−C9H19)2 −C6H3−O−(CH2CH2O)3−(CH2 )4SO3 Na
RZ−15 トリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム
RZ−16 トリ−t−ブチルナフタレンスルフォン酸ナトリウム
RZ−17 C17H33CON(CH3 )CH2CH2SO3Na
RZ−18 C12H25−C6H4SO3・NH4
本発明の一般式(1)又は(2)の少なくとも一種の使用量は、溶液の0.002〜2
質量%であるが、より好ましくは0.005〜1質量%であり、さらに好ましくは0.0
1〜0.5質量%である。その添加方法は、特に限定されないがそのまま液体或いは固体
のまま、溶解する前に他の素材と共に添加され溶液としても良いし、予め作製されたセル
ロースアシレート溶液に後から添加しても良い。
質量%であるが、より好ましくは0.005〜1質量%であり、さらに好ましくは0.0
1〜0.5質量%である。その添加方法は、特に限定されないがそのまま液体或いは固体
のまま、溶解する前に他の素材と共に添加され溶液としても良いし、予め作製されたセル
ロースアシレート溶液に後から添加しても良い。
さらに、特開平10−316701号公報に記載の、酸解離指数pKa1.93〜4.
50[好ましくは2.0〜4.4、さらに好ましくは2.2〜4.3(例えば、2.5〜
4.0)、特に2.6〜4.3(例えば、2.6〜4.0)程度]の酸またはその塩が剥
離剤として好ましい。これらは、無機酸または有機酸のいずれでもよい。酸のpKaにつ
いては「改訂3版 化学便覧,基礎編II」((財)日本化学会編,丸善(株)発行)を
参照できる。以下に、酸の具体例とともに、括弧内に酸解離指数pKaを示す。前記無機
酸としては、例えば、HC1O2 (2.31),HOCN(3.48),モリブデン酸(
H2MoO4,3.62),HNO2 (3.15),リン酸(H3PO,2.15)
,トリポリリン酸(H5P3O10,2.0),バナジン酸(H3VO4,3.78)など
が例示できる。
50[好ましくは2.0〜4.4、さらに好ましくは2.2〜4.3(例えば、2.5〜
4.0)、特に2.6〜4.3(例えば、2.6〜4.0)程度]の酸またはその塩が剥
離剤として好ましい。これらは、無機酸または有機酸のいずれでもよい。酸のpKaにつ
いては「改訂3版 化学便覧,基礎編II」((財)日本化学会編,丸善(株)発行)を
参照できる。以下に、酸の具体例とともに、括弧内に酸解離指数pKaを示す。前記無機
酸としては、例えば、HC1O2 (2.31),HOCN(3.48),モリブデン酸(
H2MoO4,3.62),HNO2 (3.15),リン酸(H3PO,2.15)
,トリポリリン酸(H5P3O10,2.0),バナジン酸(H3VO4,3.78)など
が例示できる。
有機酸としては、例えば、脂肪族モノカルボン酸としてギ酸(3.55),オキサロ酢
酸(2.27),シアノ酢酸(2.47),フェニル酢酸(4.10),フェノキシ酢酸
(2.99),フルオロ酢酸(2.59),クロロ酢酸(2.68),ブロモ酢酸(2.
72),ヨード酢酸(2.98),メルカプト酢酸(3.43),ビニル酢酸(4.12
)などの置換基を有する酢酸,クロロプロピオン酸(2.71−3.92)などのハロプ
ロピオン酸,4−アミノ酪酸(4.03),アクリル酸(4.26)などを挙げることが
出来る。また、脂肪族多価カルボン酸としてはマロン酸(2.65),コハク酸(4.0
0),グルタル酸(4.13),アジピン酸(4.26),ピメリン酸(4.31),ア
ゼライン酸(4.39),フマル酸(2.85)などであり、オキシカルボン酸としての
グリコール酸(3.63),乳酸(3.66),リンゴ酸(3.24),酒石酸(2.8
2−2.99),クエン酸(2.87)なども挙げられる。さらにアルデヒド酸又はケト
ン酸としてのグリオキシル酸(3.18),ピルビン酸(2.26),レブリン酸(4.
44)など、芳香族モノカルボン酸であるアニリンスルホン酸(3.74−3.23),
安息香酸(4.20),アミノ安息香酸(2.02−3.12),クロロ安息香酸(2.
92−3.99),シアノ安息香酸(3.60−3.55),ニトロ安息香酸(2.17
−3.45),ヒドロキシ安息香酸(4.08−4.58),アニス酸(4.09−4.
48),フルオロ安息香酸(3.27−4.14),クロロ安息香酸,ブロモ安息香酸(
2.85−4.00),ヨード安息香酸(2.86−4.00)などの置換基を有する安
息香酸,サリチル酸(2.81),ナフトエ酸(3.70−4.16),ケイ皮酸(3.
88),マンデル酸(3.19)なども挙げられる。また、芳香族多価カルボン酸である
フタル酸(2.75),イソフタル酸(3.50),テレフタル酸(3.54)など、複
素環式モノカルボン酸のニコチン酸(2.05),2−フランカルボン酸(2.97)な
ど],複素環式多価カルボン酸[2,6−ピリジンジカルボン酸(2.09)なども挙げ
られる。
酸(2.27),シアノ酢酸(2.47),フェニル酢酸(4.10),フェノキシ酢酸
(2.99),フルオロ酢酸(2.59),クロロ酢酸(2.68),ブロモ酢酸(2.
72),ヨード酢酸(2.98),メルカプト酢酸(3.43),ビニル酢酸(4.12
)などの置換基を有する酢酸,クロロプロピオン酸(2.71−3.92)などのハロプ
ロピオン酸,4−アミノ酪酸(4.03),アクリル酸(4.26)などを挙げることが
出来る。また、脂肪族多価カルボン酸としてはマロン酸(2.65),コハク酸(4.0
0),グルタル酸(4.13),アジピン酸(4.26),ピメリン酸(4.31),ア
ゼライン酸(4.39),フマル酸(2.85)などであり、オキシカルボン酸としての
グリコール酸(3.63),乳酸(3.66),リンゴ酸(3.24),酒石酸(2.8
2−2.99),クエン酸(2.87)なども挙げられる。さらにアルデヒド酸又はケト
ン酸としてのグリオキシル酸(3.18),ピルビン酸(2.26),レブリン酸(4.
44)など、芳香族モノカルボン酸であるアニリンスルホン酸(3.74−3.23),
安息香酸(4.20),アミノ安息香酸(2.02−3.12),クロロ安息香酸(2.
92−3.99),シアノ安息香酸(3.60−3.55),ニトロ安息香酸(2.17
−3.45),ヒドロキシ安息香酸(4.08−4.58),アニス酸(4.09−4.
48),フルオロ安息香酸(3.27−4.14),クロロ安息香酸,ブロモ安息香酸(
2.85−4.00),ヨード安息香酸(2.86−4.00)などの置換基を有する安
息香酸,サリチル酸(2.81),ナフトエ酸(3.70−4.16),ケイ皮酸(3.
88),マンデル酸(3.19)なども挙げられる。また、芳香族多価カルボン酸である
フタル酸(2.75),イソフタル酸(3.50),テレフタル酸(3.54)など、複
素環式モノカルボン酸のニコチン酸(2.05),2−フランカルボン酸(2.97)な
ど],複素環式多価カルボン酸[2,6−ピリジンジカルボン酸(2.09)なども挙げ
られる。
さらに有機酸としては、アミノ酸類もよく例えば、アミノ酸としてのアスパラギン(2
.14),アスパラギン酸(1.93),アデニン(4.07),アラニン(2.30)
,β−アラニン(3.53),アルギニン(2.05),イソロイシン(2.32),グ
リシン(2.36),グルタミン(2.17),グルタミン酸(2.18),セリン(2
.13),チロシン(2.17),トリプトファン(2.35),トレオニン(2.21
),ノルロイシン(2.30),バリン(2.26),フェニルアラニン(2.26),
メチオニン(2.15),リシン(2.04),ロイシン(2.35)など、アミノ酸誘
導体であるアデノシン(3.50),アデノシン三リン酸(4.06),アデノシンリン
酸(3.65−3.80),L−アラニル−L−アラニン(3.20),L−アラニルグ
リシン(3.10),β−アラニルグリシン(3.18),L−アラニルグリシルグリシ
ン(3.24),β−アラニルグリシルグリシン(3.19),L−アラニルグリシルグ
リシルグリシン(3.18),グリシル−L−アラニン(3.07),グリシル−β−ア
ラニン(3.91),グリシルグリシル−L−アラニン(3.18),グリシルグリシル
グリシン(3.20),グリシルグリシルグリシルグリシン(3.18),グリシルグリ
シル−L−ヒスチジン(2.72),グリシルグリシルグリシル−L−ヒスチジン(2.
90),グリシル−DL−ヒスチジルグリシン(3.26),グリシル−L−ヒスチジン
(2.54),グリシル−L−ロイシン(3.09),γ−L−グルタミル−L−システ
イニルグリシン(2.03),N−メチルグリシン(サルコシン,2.20),N,N−
ジメチルグリシン(2.08),シトルリン(2.43),3,4−ジヒドロキシフェニ
ルアラニン(2.31),L−ヒスチジルグリシン(2.84),L−フェニルアラニル
グリシン(3.02),L−プロリルグリシン(3.07),L−ロイシル−L−チロシ
ン(3.15)などが用いられる。
.14),アスパラギン酸(1.93),アデニン(4.07),アラニン(2.30)
,β−アラニン(3.53),アルギニン(2.05),イソロイシン(2.32),グ
リシン(2.36),グルタミン(2.17),グルタミン酸(2.18),セリン(2
.13),チロシン(2.17),トリプトファン(2.35),トレオニン(2.21
),ノルロイシン(2.30),バリン(2.26),フェニルアラニン(2.26),
メチオニン(2.15),リシン(2.04),ロイシン(2.35)など、アミノ酸誘
導体であるアデノシン(3.50),アデノシン三リン酸(4.06),アデノシンリン
酸(3.65−3.80),L−アラニル−L−アラニン(3.20),L−アラニルグ
リシン(3.10),β−アラニルグリシン(3.18),L−アラニルグリシルグリシ
ン(3.24),β−アラニルグリシルグリシン(3.19),L−アラニルグリシルグ
リシルグリシン(3.18),グリシル−L−アラニン(3.07),グリシル−β−ア
ラニン(3.91),グリシルグリシル−L−アラニン(3.18),グリシルグリシル
グリシン(3.20),グリシルグリシルグリシルグリシン(3.18),グリシルグリ
シル−L−ヒスチジン(2.72),グリシルグリシルグリシル−L−ヒスチジン(2.
90),グリシル−DL−ヒスチジルグリシン(3.26),グリシル−L−ヒスチジン
(2.54),グリシル−L−ロイシン(3.09),γ−L−グルタミル−L−システ
イニルグリシン(2.03),N−メチルグリシン(サルコシン,2.20),N,N−
ジメチルグリシン(2.08),シトルリン(2.43),3,4−ジヒドロキシフェニ
ルアラニン(2.31),L−ヒスチジルグリシン(2.84),L−フェニルアラニル
グリシン(3.02),L−プロリルグリシン(3.07),L−ロイシル−L−チロシ
ン(3.15)などが用いられる。
本発明では以上の酸の中でも、脂肪族モノカルボン酸であるギ酸,クロロ酢酸などのハ
ロ酢酸、ハロプロピオン酸,アクリル酸などの飽和又は不飽和C1−3モノカルボン酸な
ど、脂肪族多価カルボン酸であるマロン酸,コハク酸,グルタル酸,フマル酸などの飽和
又は不飽和C2−4 ジカルボン酸など、更にオキシカルボン酸であるグリコール酸,乳
酸,リンゴ酸,酒石酸,クエン酸などのC1−6 オキシカルボン酸が好ましい。これら
の酸は非水溶性や水溶性のいずれであってもよい。
ロ酢酸、ハロプロピオン酸,アクリル酸などの飽和又は不飽和C1−3モノカルボン酸な
ど、脂肪族多価カルボン酸であるマロン酸,コハク酸,グルタル酸,フマル酸などの飽和
又は不飽和C2−4 ジカルボン酸など、更にオキシカルボン酸であるグリコール酸,乳
酸,リンゴ酸,酒石酸,クエン酸などのC1−6 オキシカルボン酸が好ましい。これら
の酸は非水溶性や水溶性のいずれであってもよい。
前述の酸は遊離酸として用いてもよく、部分エステル化物、アルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、重金属として用いてもよい。アルカリ金属としては、リチウム,カリウム,
ナトリウムなどが例示でき、アルカリ土類金属としては、カルシウム,マグネシウム,バ
リウム,ストロンチウムなどが例示できる。重金属としては、亜鉛、スズ、ニッケル、鉄
などである
土類金属塩、重金属として用いてもよい。アルカリ金属としては、リチウム,カリウム,
ナトリウムなどが例示でき、アルカリ土類金属としては、カルシウム,マグネシウム,バ
リウム,ストロンチウムなどが例示できる。重金属としては、亜鉛、スズ、ニッケル、鉄
などである
好ましいアルカリ金属には、ナトリウムが含まれ、好ましいアルカリ土類金属には、カ
ルシウム,マグネシウムが含まれる。これらのアルカリ金属,アルカリ土類金属はそれぞ
れ単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、アルカリ金属とアルカリ土類金属とを併用
してもよい。
ルシウム,マグネシウムが含まれる。これらのアルカリ金属,アルカリ土類金属はそれぞ
れ単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、アルカリ金属とアルカリ土類金属とを併用
してもよい。
前記酸およびその金属塩の総含有量は、剥離性,透明性,製膜性などを損なわない範囲
、例えば、セルロースアシレート1g当たり、1×10-9〜3×10-5モル、好ましくは
1×10-8〜2×10-5モル(例えば、5×10-7〜1.5×10-5モル)、さらに好ま
しくは1×10-7〜1×10-5モル(例えば、5×10-6〜8×10-6モル)程度の範囲
から選択でき、通常、5×10-7〜5×10-6モル(例えば、6×10-7〜3×10-6モ
ル)程度である。
、例えば、セルロースアシレート1g当たり、1×10-9〜3×10-5モル、好ましくは
1×10-8〜2×10-5モル(例えば、5×10-7〜1.5×10-5モル)、さらに好ま
しくは1×10-7〜1×10-5モル(例えば、5×10-6〜8×10-6モル)程度の範囲
から選択でき、通常、5×10-7〜5×10-6モル(例えば、6×10-7〜3×10-6モ
ル)程度である。
なお、セルロースアシレート中の前記酸およびその金属塩の含有量は、次のような方法
により定量できる。
により定量できる。
(イオンクロマトグラフィー分析)
微粉末状の乾燥したセルロースアセテート2.0gを正確に秤量し、熱水を80ml加
えて撹拌して密閉して1晩放置した後、さらに撹拌して試料を沈降させる。約10mlの
上澄みを試料液とし、イオンクロマトグラフィー法により、前記酸の含有量を測定する。
微粉末状の乾燥したセルロースアセテート2.0gを正確に秤量し、熱水を80ml加
えて撹拌して密閉して1晩放置した後、さらに撹拌して試料を沈降させる。約10mlの
上澄みを試料液とし、イオンクロマトグラフィー法により、前記酸の含有量を測定する。
なお、これらのアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属は、含有量が少ない場合、セ
ルロースアセテートの酸性基(カルボキシル基やスルホン酸基など)と結合していてもよ
い。セルロースアセテート1g中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量は、
セルロースアセテートの耐熱安定性を損なわない有効量以上であって、イオン当量換算で
5.5×10-6当量以下(例えば、0.01×10-6〜5×10-6当量)、好ましくは3
.5×10-6当量以下(例えば、0.01×10-6〜3×10-6当量)、さらに好ましく
は2.5×10-6当量以下(例えば、0.01×10-6〜2×10-6当量)程度である。
特に、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量が1×10-6当量以下(例えば、
0.1×10-6〜0.5×10-6当量)、特に0.3×10-6当量以下(例えば、0.1
×10-6〜0.3×10-6当量)程度のセルロースアセテートを用いると、流延法により
ドープを金属支持体に流延し、半乾燥状態のフィルムを金属支持体から剥離するとき、剥
離抵抗を大きく低減できる。なお、セルロースアセテート中のアルカリ金属およびアルカ
リ土類金属の含有量は、原子吸光分析により定量できる。
ルロースアセテートの酸性基(カルボキシル基やスルホン酸基など)と結合していてもよ
い。セルロースアセテート1g中のアルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量は、
セルロースアセテートの耐熱安定性を損なわない有効量以上であって、イオン当量換算で
5.5×10-6当量以下(例えば、0.01×10-6〜5×10-6当量)、好ましくは3
.5×10-6当量以下(例えば、0.01×10-6〜3×10-6当量)、さらに好ましく
は2.5×10-6当量以下(例えば、0.01×10-6〜2×10-6当量)程度である。
特に、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の総含有量が1×10-6当量以下(例えば、
0.1×10-6〜0.5×10-6当量)、特に0.3×10-6当量以下(例えば、0.1
×10-6〜0.3×10-6当量)程度のセルロースアセテートを用いると、流延法により
ドープを金属支持体に流延し、半乾燥状態のフィルムを金属支持体から剥離するとき、剥
離抵抗を大きく低減できる。なお、セルロースアセテート中のアルカリ金属およびアルカ
リ土類金属の含有量は、原子吸光分析により定量できる。
本発明のセルロースアセテートは、例えばセルロースアセテートと前記酸解離指数pK
aの酸又はその金属塩とを混合し、セルロースアセテートを前記酸又はその金属塩で処理
することにより調製できる。上記酸又はその金属塩の混合や処理は、任意の工程、例えば
、セルロースアセテートの製造工程(例えば、加水分解・熟成工程終了後の耐熱安定剤の
添加工程など)やセルロースアセテートの製造後に行うことができる。また、酸又はその
金属塩による処理は、粉粒状、フレーク状セルロースアセテートの洗浄や浸漬処理,含浸
処理などで行ってもよい。さらに、前記混合や処理は、セルロースアセテートを含むドー
プに、酸又はその金属塩を添加することによって行ってもよい。なお、前記酸解離指数p
Kaの酸又はその金属塩の混合や処理は、作業性などを損なわない適当な温度、例えば、
10〜70℃(好ましくは15〜50℃)程度の温度で行うことができ、混合又は処理時
間は、適当な範囲、例えは、1分〜12時間程度の範囲から選択できる。このような特定
pKaの酸又はその金属塩を用いると、セルロースアセテート及び/又はヘミセルロース
アセテートに結合するカルボキシル基のうち少なくとも一部を酸型のカルボキシル基とし
て存在させることができる。
aの酸又はその金属塩とを混合し、セルロースアセテートを前記酸又はその金属塩で処理
することにより調製できる。上記酸又はその金属塩の混合や処理は、任意の工程、例えば
、セルロースアセテートの製造工程(例えば、加水分解・熟成工程終了後の耐熱安定剤の
添加工程など)やセルロースアセテートの製造後に行うことができる。また、酸又はその
金属塩による処理は、粉粒状、フレーク状セルロースアセテートの洗浄や浸漬処理,含浸
処理などで行ってもよい。さらに、前記混合や処理は、セルロースアセテートを含むドー
プに、酸又はその金属塩を添加することによって行ってもよい。なお、前記酸解離指数p
Kaの酸又はその金属塩の混合や処理は、作業性などを損なわない適当な温度、例えば、
10〜70℃(好ましくは15〜50℃)程度の温度で行うことができ、混合又は処理時
間は、適当な範囲、例えは、1分〜12時間程度の範囲から選択できる。このような特定
pKaの酸又はその金属塩を用いると、セルロースアセテート及び/又はヘミセルロース
アセテートに結合するカルボキシル基のうち少なくとも一部を酸型のカルボキシル基とし
て存在させることができる。
セルロースアシレート溶液は、流延された後に残留溶媒が20〜1000質量%溶液質
量を固形質量で割った%で金属支持体から剥ぎ取られることが好ましく、一般には剥離剤
がない場合は20〜150質量%でないと剥離が困難であり、乾燥時間がかかるという欠
点があった。これに対して、本発明の剥離剤を含有したセルロースアシレート溶液では、
残留溶媒が20〜500質量%でも剥離が可能であり、乾燥時間を短縮でき生産性の大幅
な向上を可能とするものである。さらに本発明の剥離剤を含有することで、剥離時の剥離
荷重を著しく小さくすることが出来、これにより面状が著しく改良された。
量を固形質量で割った%で金属支持体から剥ぎ取られることが好ましく、一般には剥離剤
がない場合は20〜150質量%でないと剥離が困難であり、乾燥時間がかかるという欠
点があった。これに対して、本発明の剥離剤を含有したセルロースアシレート溶液では、
残留溶媒が20〜500質量%でも剥離が可能であり、乾燥時間を短縮でき生産性の大幅
な向上を可能とするものである。さらに本発明の剥離剤を含有することで、剥離時の剥離
荷重を著しく小さくすることが出来、これにより面状が著しく改良された。
このようなセルロースアシレートフィルムは、流延法によるフィルムの製造において、
金属支持体からの剥離性が高く、製膜速度、ひいてはセルロースアシレートフィルムの生
産性を向上できる。また、セルロースアシレートフィルムは、透明性などの光学的特性に
優れ、その透明度は例えば60〜100%(好ましくは70〜100%,さらに好ましく
は75〜100%)程度であり、通常70〜98%程度であり、ヘイズは0.01〜8%
、好ましくは0.02〜5%である。さらに、セルロースアセテートの黄色度の指標とな
るイエローネスインデックス(Yellowness Index,YI)は、例えば、
0.05〜10、好ましくは0.08〜7である。
金属支持体からの剥離性が高く、製膜速度、ひいてはセルロースアシレートフィルムの生
産性を向上できる。また、セルロースアシレートフィルムは、透明性などの光学的特性に
優れ、その透明度は例えば60〜100%(好ましくは70〜100%,さらに好ましく
は75〜100%)程度であり、通常70〜98%程度であり、ヘイズは0.01〜8%
、好ましくは0.02〜5%である。さらに、セルロースアセテートの黄色度の指標とな
るイエローネスインデックス(Yellowness Index,YI)は、例えば、
0.05〜10、好ましくは0.08〜7である。
なお、添加剤に関しては特開2003-128838には、剥ぎ取り性、面状、膜強度を良化させる
ために、少なくとも一種類の活性水素と反応する基を2個以上有する架橋剤をセルロース
アシレートに対して0.1〜10質量%含有するセルロースアシレート溶液(ドープ)について
の記載がある。
ために、少なくとも一種類の活性水素と反応する基を2個以上有する架橋剤をセルロース
アシレートに対して0.1〜10質量%含有するセルロースアシレート溶液(ドープ)について
の記載がある。
また、特開2003-165868には、添加剤を添加し、良好な透湿度を有し、寸法安定性に優れ
たフィルムを提案している。
たフィルムを提案している。
以上記載したこれらの発明は本発明においても適用できるものである。
[セルロースアシレートフィルムの製造工程]
(溶解工程)
本発明のセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製は、その溶解方法は特に限定され
ず、室温でもよくさらには冷却溶解法あるいは高温溶解方法、超臨界溶解法さらにはこれ
らの組み合わせで実施される。これらに関しては、例えば特開平5−163301号公報
に記載の方法では、セルロースアシレート溶液を常圧、35℃で60分攪拌する。そして
不完全溶解液の粘度は 35℃で640ポイズであり熱交換器で加熱、加圧し完全溶解液
化する。
(溶解工程)
本発明のセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製は、その溶解方法は特に限定され
ず、室温でもよくさらには冷却溶解法あるいは高温溶解方法、超臨界溶解法さらにはこれ
らの組み合わせで実施される。これらに関しては、例えば特開平5−163301号公報
に記載の方法では、セルロースアシレート溶液を常圧、35℃で60分攪拌する。そして
不完全溶解液の粘度は 35℃で640ポイズであり熱交換器で加熱、加圧し完全溶解液
化する。
なお、特開2001-129838号には、膜厚の薄いフィルムでもダイスジの発生を抑制し、高速
で製膜可能とするために、乾燥膜厚d(μm)に対し、ドープ粘度ρ(P)を式(1)の範囲
内とし、15d/4+170<ρ<15d/2+340(1)、かつドープ固形分濃度y(%)を式(2)の範囲内
とするセルロースエステルフィルムの製造発明が記載されており、この発明は本発明にも
適応できる。
で製膜可能とするために、乾燥膜厚d(μm)に対し、ドープ粘度ρ(P)を式(1)の範囲
内とし、15d/4+170<ρ<15d/2+340(1)、かつドープ固形分濃度y(%)を式(2)の範囲内
とするセルロースエステルフィルムの製造発明が記載されており、この発明は本発明にも
適応できる。
その後冷却熱交換器で35℃まで冷却し、該交換器から送出しの粘度低下率を不完全液粘
度を基準とて2〜11%の範囲で実施することが開示されている。特開昭61−1066
28号公報にはセルロースアセテート,溶媒と添加剤をニーダに連続供給して粗混合し、
予熱器で余熱して溶解缶(加圧容器)に連続供給して溶媒の蒸気圧による平衡圧まで加圧
し、両端に掻取翼で攪拌しつつ容器内を移動、底部の出口より排出する方法で溶解するこ
とが開示されている。
度を基準とて2〜11%の範囲で実施することが開示されている。特開昭61−1066
28号公報にはセルロースアセテート,溶媒と添加剤をニーダに連続供給して粗混合し、
予熱器で余熱して溶解缶(加圧容器)に連続供給して溶媒の蒸気圧による平衡圧まで加圧
し、両端に掻取翼で攪拌しつつ容器内を移動、底部の出口より排出する方法で溶解するこ
とが開示されている。
また、特開昭58−127737号公報ではセルロースアシレートを非膨潤性溶剤に浸漬
し、ついで該溶剤から分離したセルロースアシレートを有機溶剤に溶解し、フィルムを作
製する感材用フィルム製法があげられている。また、特開2000−273239号公報
には混合容器に1分以上滞留させ混合・膨潤させ、第2の混合容器に供給し完全溶解及び
均一化させるセルロースアシレート溶液の調整方法が、特開平11−71463号公報に
は酢化度58〜62.5%であるセルロースアシレートが、アセトン等主溶媒の非塩素炭
化を含む溶媒の混合物を、冷却溶解法或いは加圧溶解方法での調製過程で、超音波照射す
る方法が開示されておりこれらの発明は本発明に適応できる。
し、ついで該溶剤から分離したセルロースアシレートを有機溶剤に溶解し、フィルムを作
製する感材用フィルム製法があげられている。また、特開2000−273239号公報
には混合容器に1分以上滞留させ混合・膨潤させ、第2の混合容器に供給し完全溶解及び
均一化させるセルロースアシレート溶液の調整方法が、特開平11−71463号公報に
は酢化度58〜62.5%であるセルロースアシレートが、アセトン等主溶媒の非塩素炭
化を含む溶媒の混合物を、冷却溶解法或いは加圧溶解方法での調製過程で、超音波照射す
る方法が開示されておりこれらの発明は本発明に適応できる。
以下に、本発明で実施されるセルロースアシレートの非塩素系有機溶媒への溶解につい
て、具体的にさらに詳細に記載する。
て、具体的にさらに詳細に記載する。
(室温溶解)
室温溶解の場合は、温度0〜55℃でセルロースアシレートを溶媒や添加剤と混合し、溶
解釜などの中で攪拌・混合して溶解される。溶解に関しては、セルロースアシレート粉体
を溶媒で十分均一に浸すことが重要であり、所謂ママコ(溶媒が全く行き渡らないセルロ
ースアシレートフ粉末部)を発生させないことが必須である。そのため、攪拌容器の中に
溶媒を予め添加しておき、その後に、溶解容器を減圧にしてセルロースアシレートを添加
することが好ましい場合もある。また、逆に攪拌容器の中にセルロースアシレートを予め
添加しておき、その後に、溶解容器を減圧にして溶媒を添加することが好ましい場合もあ
る。また、セルロースアシレートを予めアルコールなどの貧溶媒に湿らせておき、しかる
後に本発明の炭素数3〜12のエーテル、ケトンあるいはエステル溶媒を添加することも
、好ましい溶液の作製方法である。複数の溶媒を用いる場合は、その添加順は特に限定さ
れない。例えば、主溶媒中にセルロースアシレートを添加した後に、他の溶媒(例えばア
ルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよいし、逆にゲル化溶媒を予めセルロース
アシレートに湿らせた後の主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に有効である。なお
、攪拌に当たってはセルロースアシレートと溶媒を混合した後、そのまま静置して十分に
セルロースアシレートを溶媒で膨潤させて、続いて攪拌して均一な溶媒としてもよい。セ
ルロースアシレートの量は、この混合物中に5〜40質量%含まれるように調整すること
が好ましい。セルロースアシレートの量は、10〜30質量%であることがさらに好まし
い。
室温溶解の場合は、温度0〜55℃でセルロースアシレートを溶媒や添加剤と混合し、溶
解釜などの中で攪拌・混合して溶解される。溶解に関しては、セルロースアシレート粉体
を溶媒で十分均一に浸すことが重要であり、所謂ママコ(溶媒が全く行き渡らないセルロ
ースアシレートフ粉末部)を発生させないことが必須である。そのため、攪拌容器の中に
溶媒を予め添加しておき、その後に、溶解容器を減圧にしてセルロースアシレートを添加
することが好ましい場合もある。また、逆に攪拌容器の中にセルロースアシレートを予め
添加しておき、その後に、溶解容器を減圧にして溶媒を添加することが好ましい場合もあ
る。また、セルロースアシレートを予めアルコールなどの貧溶媒に湿らせておき、しかる
後に本発明の炭素数3〜12のエーテル、ケトンあるいはエステル溶媒を添加することも
、好ましい溶液の作製方法である。複数の溶媒を用いる場合は、その添加順は特に限定さ
れない。例えば、主溶媒中にセルロースアシレートを添加した後に、他の溶媒(例えばア
ルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよいし、逆にゲル化溶媒を予めセルロース
アシレートに湿らせた後の主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に有効である。なお
、攪拌に当たってはセルロースアシレートと溶媒を混合した後、そのまま静置して十分に
セルロースアシレートを溶媒で膨潤させて、続いて攪拌して均一な溶媒としてもよい。セ
ルロースアシレートの量は、この混合物中に5〜40質量%含まれるように調整すること
が好ましい。セルロースアシレートの量は、10〜30質量%であることがさらに好まし
い。
なお、溶解に関しては、特開2001-113525号に、高分子溶液を調整する際、粘度比が一定
以上の大きい場合であっても、添加液の脈動がなく、常に均一に分散混合するために、被
添加液と添加液とをスタティクミキサーで連続分散混合して高分子溶液を調製する方法に
おいて、添加ノズルから吐出した添加液の平均流速が被添加液の平均流速の1〜10倍で
ある発明が記載されている。
以上の大きい場合であっても、添加液の脈動がなく、常に均一に分散混合するために、被
添加液と添加液とをスタティクミキサーで連続分散混合して高分子溶液を調製する方法に
おいて、添加ノズルから吐出した添加液の平均流速が被添加液の平均流速の1〜10倍で
ある発明が記載されている。
さらに特開2001-340735号には、ゲル状物の攪拌を良好にして、滞留無く効率よく且つ速
く溶解を行うために、溶解タンクとその外側から加熱する加熱ジャケットと、タンクから
溶解物を連続的に排出する排出口と、タンク内で回転する連続攪拌溶解装置において、撹
拌機はそれぞれ位相の異なる回転翼を2段以上有する発明が記載されている。
く溶解を行うために、溶解タンクとその外側から加熱する加熱ジャケットと、タンクから
溶解物を連続的に排出する排出口と、タンク内で回転する連続攪拌溶解装置において、撹
拌機はそれぞれ位相の異なる回転翼を2段以上有する発明が記載されている。
また特開平4−259511号には、高濃度ドープの生産性アップするために、低濃度TAC溶
液調後、これを筒体とその内部の周方向に回転する回転羽根外周軌跡との間に導くと共に
、溶液との間に温度差を与えて、溶剤を蒸発させながら高濃度TAC溶液を得る発明が記
載されている。
液調後、これを筒体とその内部の周方向に回転する回転羽根外周軌跡との間に導くと共に
、溶液との間に温度差を与えて、溶剤を蒸発させながら高濃度TAC溶液を得る発明が記
載されている。
さらに、特開平4-94704号には操作時間を最小、操作動力を最小にするために、タンク内
高粘度液体を脱泡する方法において、攪拌機の軸を避けるようタンク円周壁面に超音波発
振子と受振子を対向に取り付け、超音波の減衰量から液中気泡量と大きさを算出し、これ
をもとに減圧装置、脱泡機の出力を最適に制御する発明が記載されている。
高粘度液体を脱泡する方法において、攪拌機の軸を避けるようタンク円周壁面に超音波発
振子と受振子を対向に取り付け、超音波の減衰量から液中気泡量と大きさを算出し、これ
をもとに減圧装置、脱泡機の出力を最適に制御する発明が記載されている。
また均一ドープを効率良く調製するために、特開2002-316331号には、有機溶剤膨潤液に
マイクロ波を照射して溶解する発明が記載されている。
マイクロ波を照射して溶解する発明が記載されている。
さらに、特開2002−71435には、液体を貯蔵タンクに送り出す際、流速変動による精度低
下をなくすため、液体送出停止信号を発してから実際のの停止までのオーバーを送出し速
度変動に追従させた計量装置が開示されている。
下をなくすため、液体送出停止信号を発してから実際のの停止までのオーバーを送出し速
度変動に追従させた計量装置が開示されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの有機溶媒への溶解方法は、本発明において
も適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
も適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
(冷却溶解法)
又本発明で好ましく用いられるセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製は、冷却溶
解法に従い実施され、その内容を以下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜55℃
)で有機溶媒中にセルロースアシレートを撹拌しながら徐々に添加される。複数の溶媒を
用いる場合は、その添加順は特に限定されない。例えば、主溶媒中にセルロースアシレー
トを添加した後に、他の溶媒(例えばアルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよ
いし、逆にゲル化溶媒を予めセルロースアシレートに湿らせた後の主溶媒を加えてもよく
、不均一溶解の防止に有効である。セルロースアシレートの量は、この混合物中に5〜4
0質量%含まれるように調整することが好ましい。セルロースアシレートの量は、10〜
30質量%であることがさらに好ましい。さらに、混合物中には後述する任意の添加剤を
添加しておいてもよい。
又本発明で好ましく用いられるセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製は、冷却溶
解法に従い実施され、その内容を以下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜55℃
)で有機溶媒中にセルロースアシレートを撹拌しながら徐々に添加される。複数の溶媒を
用いる場合は、その添加順は特に限定されない。例えば、主溶媒中にセルロースアシレー
トを添加した後に、他の溶媒(例えばアルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよ
いし、逆にゲル化溶媒を予めセルロースアシレートに湿らせた後の主溶媒を加えてもよく
、不均一溶解の防止に有効である。セルロースアシレートの量は、この混合物中に5〜4
0質量%含まれるように調整することが好ましい。セルロースアシレートの量は、10〜
30質量%であることがさらに好ましい。さらに、混合物中には後述する任意の添加剤を
添加しておいてもよい。
次に、混合物は−100〜−10℃(好ましくは−100〜−30℃、さらに好ましく
は−100〜−50℃、最も好ましくは−90〜−60℃)に冷却される。冷却は、例え
ば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や機械的に冷却したフロン溶液冷媒で実施
できる。このように冷却すると、セルロースアシレートと有機溶媒の混合物は固化する。
冷却速度は、特に限定されないがバッチ式での冷却の場合は、冷却に伴いセルロースアシ
レート溶液の粘度が上がり、冷却効率が劣るために所定の冷却温度に達するために効率よ
い溶解釜とすることが必要である。
は−100〜−50℃、最も好ましくは−90〜−60℃)に冷却される。冷却は、例え
ば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や機械的に冷却したフロン溶液冷媒で実施
できる。このように冷却すると、セルロースアシレートと有機溶媒の混合物は固化する。
冷却速度は、特に限定されないがバッチ式での冷却の場合は、冷却に伴いセルロースアシ
レート溶液の粘度が上がり、冷却効率が劣るために所定の冷却温度に達するために効率よ
い溶解釜とすることが必要である。
また、本発明のセルロースアシレート溶液は膨潤させたあと、所定の冷却温度にした冷
却装置を短時間移送することで達成できる。冷却速度は、速いほど好ましいが、1000
0℃/secが理論的な上限であり、1000℃/secが技術的な上限であり、そして
100℃/secが実用的な上限である。なお、冷却速度は、冷却を開始する時の温度と
最終的な冷却温度との差について、冷却を開始してから最終的な冷却温度に達するまでの
時間で割った値である。さらに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、さらに
好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜50℃)に加温すると、有機溶媒中にセル
ロースアシレートが流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけでもよし、温浴
中で加温してもよい。この時、圧力を0.3〜30MPaになることが挙げられるが、特
に問題ない。その場合は、極力短時間で実施することが好ましく、0.5〜60分以内が
好ましく、特に0.5〜2分の短時間の加熱が推奨される。
却装置を短時間移送することで達成できる。冷却速度は、速いほど好ましいが、1000
0℃/secが理論的な上限であり、1000℃/secが技術的な上限であり、そして
100℃/secが実用的な上限である。なお、冷却速度は、冷却を開始する時の温度と
最終的な冷却温度との差について、冷却を開始してから最終的な冷却温度に達するまでの
時間で割った値である。さらに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、さらに
好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜50℃)に加温すると、有機溶媒中にセル
ロースアシレートが流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけでもよし、温浴
中で加温してもよい。この時、圧力を0.3〜30MPaになることが挙げられるが、特
に問題ない。その場合は、極力短時間で実施することが好ましく、0.5〜60分以内が
好ましく、特に0.5〜2分の短時間の加熱が推奨される。
なお、溶解が不充分である場合は冷却、加温の操作を繰り返してもよい。溶解が充分で
あるかどうかは、目視により溶液の外観を観察するだけで判断することができる。冷却溶
解方法においては、冷却時の結露による水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが
望ましい。また、冷却加温操作において、冷却時に加圧し、加温時に減圧すると溶解時間
を短縮することができる。加圧および減圧を実施するためには、耐圧性容器を用いること
が望ましい。以上の冷却溶解方法については、特開平9−95544号、特開平10−9
5854号の各公報に詳細に記載されている。
あるかどうかは、目視により溶液の外観を観察するだけで判断することができる。冷却溶
解方法においては、冷却時の結露による水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが
望ましい。また、冷却加温操作において、冷却時に加圧し、加温時に減圧すると溶解時間
を短縮することができる。加圧および減圧を実施するためには、耐圧性容器を用いること
が望ましい。以上の冷却溶解方法については、特開平9−95544号、特開平10−9
5854号の各公報に詳細に記載されている。
なお、特開平10−45950号公報では冷却溶解方法において、加温工程で溶媒が沸騰
しないように調整された圧力下で溶媒の沸点以上の温度まで膨潤混合物を加温されること
が示されている。
しないように調整された圧力下で溶媒の沸点以上の温度まで膨潤混合物を加温されること
が示されている。
また、特開平9−95544号公報にはセルロースアセテートのアセトン溶媒混合物で
、セルロースアセテートが10〜40質量%含まれる混合物を−100〜−10℃にする
冷却工程、0〜50℃に加温して金属支持体上に流延する工程、溶媒蒸発工程で製造する
方法が、また特開平10−95854号公報には冷却溶解方法で、加温工程で溶媒が沸騰
しないように調整された圧力下で溶媒の沸点以上の温度まで膨潤混合物を加温方法が、特
開平10−45950号公報には酢化度58〜62.5%のセルロースアセテート液で、
非塩素系有機溶媒で40℃での見掛け粘度が100〜2000ポアズであり、かつ40℃
から2℃/分の速度で冷却すると0℃以上の温度において見掛け粘度が100000ポア
ズ以上である溶液が、特開2000−53784号公報には非塩素系溶液を金属支持体上
に流延・乾燥したセルロースアシレートで、アセチル置換度(A)と炭素数3,4のアシ
ル基の置換度(B)とが後述の(1)〜(3)で、100ppmのアルカリ土類金属を含
有するセルロースアシレートが開示されている。ここで(1)2.6≦A+B≦3、(2
)1.4≦A≦2.5、(3)0.5≦B≦1.2である。
、セルロースアセテートが10〜40質量%含まれる混合物を−100〜−10℃にする
冷却工程、0〜50℃に加温して金属支持体上に流延する工程、溶媒蒸発工程で製造する
方法が、また特開平10−95854号公報には冷却溶解方法で、加温工程で溶媒が沸騰
しないように調整された圧力下で溶媒の沸点以上の温度まで膨潤混合物を加温方法が、特
開平10−45950号公報には酢化度58〜62.5%のセルロースアセテート液で、
非塩素系有機溶媒で40℃での見掛け粘度が100〜2000ポアズであり、かつ40℃
から2℃/分の速度で冷却すると0℃以上の温度において見掛け粘度が100000ポア
ズ以上である溶液が、特開2000−53784号公報には非塩素系溶液を金属支持体上
に流延・乾燥したセルロースアシレートで、アセチル置換度(A)と炭素数3,4のアシ
ル基の置換度(B)とが後述の(1)〜(3)で、100ppmのアルカリ土類金属を含
有するセルロースアシレートが開示されている。ここで(1)2.6≦A+B≦3、(2
)1.4≦A≦2.5、(3)0.5≦B≦1.2である。
また特開平11−322946号公報には酢化度58〜62.5%のセルロースアシレ
ートで、炭素数3〜12のエステル溶媒、炭素数4〜12のケトン溶媒及び炭素数3〜1
2のエーテル溶媒の一つを主成分とする溶媒を含む混合物を、10〜5000kgf/c
m2の処理工程と、処理した混合物を0.1〜10kgf/cm2 圧力下で処理したセル
ロースアシレート溶液の調製方法が開示されている。
ートで、炭素数3〜12のエステル溶媒、炭素数4〜12のケトン溶媒及び炭素数3〜1
2のエーテル溶媒の一つを主成分とする溶媒を含む混合物を、10〜5000kgf/c
m2の処理工程と、処理した混合物を0.1〜10kgf/cm2 圧力下で処理したセル
ロースアシレート溶液の調製方法が開示されている。
さらに特開平11−322947号公報には炭素数3以上のセルロースアシレートを含
み、非塩素系有機溶媒を主成分とする有機溶媒を含む混合物を、10〜5000kgf/
cm2の圧力下処理工程と、該混合物を0.1〜10kgf/cm2 圧力下で処理する工
程を経るセルロースアシレート溶液の調製方法が、特開平2−276830号公報には、
TAC溶液に色素溶液をインラインで添加・混合し、輸送パイプライン中で色濃度を測定
し、規定の色素溶液の添加量を制御するセルロースアシレートの製法が記載されている。
み、非塩素系有機溶媒を主成分とする有機溶媒を含む混合物を、10〜5000kgf/
cm2の圧力下処理工程と、該混合物を0.1〜10kgf/cm2 圧力下で処理する工
程を経るセルロースアシレート溶液の調製方法が、特開平2−276830号公報には、
TAC溶液に色素溶液をインラインで添加・混合し、輸送パイプライン中で色濃度を測定
し、規定の色素溶液の添加量を制御するセルロースアシレートの製法が記載されている。
さらに特開平04−259511号公報には低濃度TAC溶液調後、これを筒体とその
内部の周方向に回転する回転羽根外周軌跡との間に導くと共に、溶液との間に温度差を与
えて、溶剤を蒸発させながら高濃度TAC溶液を得る製法が開示されている。
内部の周方向に回転する回転羽根外周軌跡との間に導くと共に、溶液との間に温度差を与
えて、溶剤を蒸発させながら高濃度TAC溶液を得る製法が開示されている。
特開2000−273184号公報にはセルロースアシレートと貧溶媒を混合し、貧溶
媒を分離することなく該混合物に良溶媒を主とする溶媒を混合して溶解させるセルロース
アシレートドープの調整方法の記載が、また特開平11−310640号公報には−10
0〜−10℃で移送中の非塩素系溶媒に、10〜100ppmのアルカリ土類金属を含む
セルロスアシレートを連続添加して得られる混合物を膨潤し、溶媒一部を分離濃縮し、濃
縮後の混合物を0〜120℃で移送中の非塩素系溶媒を混合してセルロースアシレート溶
液を調製する方法が開示されている。また特開平11−323017号公報には−100
〜−10℃で移送中の非塩素系溶媒に、150℃以上で粉砕した粒子径0.05〜2mm
のセルロースアシレートを連続添加して混合物とし膨潤させ、しかる後に溶媒の一部を分
離・濃縮し、0〜120℃で同組成の溶媒を混合して溶液形成させる工程を経るセルロー
スアシレート溶液調製法が開示されている。また特開平11−302388号公報には−
100〜10℃で移送中の有機溶媒に、炭素数2〜5のアシル基で置換されたセルロース
を連続添加し膨潤したのち有機溶媒を分離・濃縮し、0〜120℃で移送中の同組成溶媒
に濃縮後の混合物を溶解・希釈工程とを経るセルロースアシレート溶液の調製法が記載さ
れている。
媒を分離することなく該混合物に良溶媒を主とする溶媒を混合して溶解させるセルロース
アシレートドープの調整方法の記載が、また特開平11−310640号公報には−10
0〜−10℃で移送中の非塩素系溶媒に、10〜100ppmのアルカリ土類金属を含む
セルロスアシレートを連続添加して得られる混合物を膨潤し、溶媒一部を分離濃縮し、濃
縮後の混合物を0〜120℃で移送中の非塩素系溶媒を混合してセルロースアシレート溶
液を調製する方法が開示されている。また特開平11−323017号公報には−100
〜−10℃で移送中の非塩素系溶媒に、150℃以上で粉砕した粒子径0.05〜2mm
のセルロースアシレートを連続添加して混合物とし膨潤させ、しかる後に溶媒の一部を分
離・濃縮し、0〜120℃で同組成の溶媒を混合して溶液形成させる工程を経るセルロー
スアシレート溶液調製法が開示されている。また特開平11−302388号公報には−
100〜10℃で移送中の有機溶媒に、炭素数2〜5のアシル基で置換されたセルロース
を連続添加し膨潤したのち有機溶媒を分離・濃縮し、0〜120℃で移送中の同組成溶媒
に濃縮後の混合物を溶解・希釈工程とを経るセルロースアシレート溶液の調製法が記載さ
れている。
さらに特開平11-071463号には環境汚染に対応するために、アセチル置換(酢化度)58〜6
2.5%のTAC、アセトン主体有機溶媒の混合物を−100〜−10℃の冷却工程、0〜5
0℃に加温溶解工程、必要に応じて添加物添加工程を通したTAC溶液を支持体上に流延
工程及び乾燥する工程で、いずれかで超音波処理をする発明が記載されている。
2.5%のTAC、アセトン主体有機溶媒の混合物を−100〜−10℃の冷却工程、0〜5
0℃に加温溶解工程、必要に応じて添加物添加工程を通したTAC溶液を支持体上に流延
工程及び乾燥する工程で、いずれかで超音波処理をする発明が記載されている。
また冷却溶解法が実施可能な限度まで高めの温度に冷却するために、特開2001-055403号
、及び特開2001-059001号には、酢化度が58.25〜62.5%のセルロースアセテートの10〜40%
が有機溶液であって、特定の式で定義する温度(T)において、セルロースアセテートが
有機溶媒中に溶解せずに膨潤している冷却混合物である発明が記載されている。
、及び特開2001-059001号には、酢化度が58.25〜62.5%のセルロースアセテートの10〜40%
が有機溶液であって、特定の式で定義する温度(T)において、セルロースアセテートが
有機溶媒中に溶解せずに膨潤している冷却混合物である発明が記載されている。
また、安定で効率良く製造を行うために、特開2001-294667号には、酢化度58〜62.5%のセ
ルロースアセテートの粒子の90%以上が0.1-4mmで、セルロースアセテートを溶媒に膨
潤する工程、膨潤音号物を−100〜−10℃に冷却する工程、膨潤混合部Tを0〜12
0℃に加温する工程を経て溶解する発明が記載されている。
ルロースアセテートの粒子の90%以上が0.1-4mmで、セルロースアセテートを溶媒に膨
潤する工程、膨潤音号物を−100〜−10℃に冷却する工程、膨潤混合部Tを0〜12
0℃に加温する工程を経て溶解する発明が記載されている。
さらに、特開平11-302388号には、TACと溶媒の膨潤工程、冷却工程、及び加温工程の時間
を短縮し、ジクロロメタンの使用を削減するために、−100〜10℃で移送中の有機溶媒に
、C2〜5アシル基置換セルロースを連続添加物を膨潤、有機溶媒を分離・濃縮、0〜120℃
で移送中の同組成溶媒に濃縮後の混合物を溶解・希釈工程とを経る発明が記載されている
。
を短縮し、ジクロロメタンの使用を削減するために、−100〜10℃で移送中の有機溶媒に
、C2〜5アシル基置換セルロースを連続添加物を膨潤、有機溶媒を分離・濃縮、0〜120℃
で移送中の同組成溶媒に濃縮後の混合物を溶解・希釈工程とを経る発明が記載されている
。
さらに、特開2000-053784号には、非ハロゲン系溶媒で高濃度調整を行い、光学特性、機
械的強度に優れるフィルムを得ることを目的として、非塩素溶液を支持体上流延・乾燥し
たTACで、アセチル置換度(A)とC3〜4アシル基の置換度(B)とが(1)-(3)で、100ppm以上
のアルカリ土類金属含有C2〜4セルロースが((1)2.6≦A+B≦3 (2)1.4≦A≦2.5 (3)0.5
≦B≦1.2)発明が記載されている。
械的強度に優れるフィルムを得ることを目的として、非塩素溶液を支持体上流延・乾燥し
たTACで、アセチル置換度(A)とC3〜4アシル基の置換度(B)とが(1)-(3)で、100ppm以上
のアルカリ土類金属含有C2〜4セルロースが((1)2.6≦A+B≦3 (2)1.4≦A≦2.5 (3)0.5
≦B≦1.2)発明が記載されている。
また、特開平9-157400号には、通常では膨潤するが溶解しない高分子を溶解するために、
膨潤(-10〜55度)した後、冷却(-100〜-10℃)し、さらにその後加温(0〜55℃)する
ことでドープを溶解させる際、冷却での冷却速度を1〜40℃/分もしくは、加温での加温速
度を1〜40℃/分とする発明が記載されている。
膨潤(-10〜55度)した後、冷却(-100〜-10℃)し、さらにその後加温(0〜55℃)する
ことでドープを溶解させる際、冷却での冷却速度を1〜40℃/分もしくは、加温での加温速
度を1〜40℃/分とする発明が記載されている。
さらに、簡単な装置で冷却・搬送・加温のエネルギーを低下させるために、特開平10-114
829号には、冷却加温装置において、「筒状冷却容器+回転可能な螺旋状搬送機構+冷却機
構」を有する冷却装置と、「筒状加温容器+エレメントにより複数に分割(スタチックミ
キサー)+加温機構」を有する加温からなる発明が記載されている。
829号には、冷却加温装置において、「筒状冷却容器+回転可能な螺旋状搬送機構+冷却機
構」を有する冷却装置と、「筒状加温容器+エレメントにより複数に分割(スタチックミ
キサー)+加温機構」を有する加温からなる発明が記載されている。
さらに、溶媒を粉体に迅速に浸透させ凝集体の形成を防止するために、特開平11-005025
号には、減圧した状態にある粉体と溶媒を混合後、冷却溶解をする発明が記載されている
。
号には、減圧した状態にある粉体と溶媒を混合後、冷却溶解をする発明が記載されている
。
また、優れた光学的性質および物性を有するセルロースアセテートフィルムを目的として
、特開平10-044327号には、−100〜10℃に冷却溶解し、0〜120℃に加温して得たセルロー
スアセテートフィルムが、ポリマーと1μm以下の微粒子含有塗布液の塗布層を設けヘイ
ズ2.0%以下あるいは80μm厚換算の引裂強度が18g以上、かつ塗布層面動摩擦係数0.4以
下である発明が記載されている。
、特開平10-044327号には、−100〜10℃に冷却溶解し、0〜120℃に加温して得たセルロー
スアセテートフィルムが、ポリマーと1μm以下の微粒子含有塗布液の塗布層を設けヘイ
ズ2.0%以下あるいは80μm厚換算の引裂強度が18g以上、かつ塗布層面動摩擦係数0.4以
下である発明が記載されている。
さらに、同様に、優れた光学的性質および物性を有するセルロースアセテートフィルムを
目的として、特開平10-095861号には、−100〜−10℃に冷却溶解し、0〜120℃に加温して
得たセルロースアセテートフィルムが、58〜62.5%の平均酢化度、80μmの厚換算ヘイズ0
.4%以下あるいは80μm厚換算引裂強度20g以上である発明が記載されている。
目的として、特開平10-095861号には、−100〜−10℃に冷却溶解し、0〜120℃に加温して
得たセルロースアセテートフィルムが、58〜62.5%の平均酢化度、80μmの厚換算ヘイズ0
.4%以下あるいは80μm厚換算引裂強度20g以上である発明が記載されている。
また、優れた光学的性質および物性を有するセルロースアセテートフィルムを目的として
、特開平10-095862号には、−100〜−10℃に冷却溶解し、0〜120℃に加温し、酢化度が58
〜62.5%で、80μm厚換算ヘイズ0.6%以下あるいは80μmの厚換算引裂強度18g以上、かつ
フィルム表面の動摩擦係数0.4以下である発明が記載されており、この発明は本発明にも
適応できる。
、特開平10-095862号には、−100〜−10℃に冷却溶解し、0〜120℃に加温し、酢化度が58
〜62.5%で、80μm厚換算ヘイズ0.6%以下あるいは80μmの厚換算引裂強度18g以上、かつ
フィルム表面の動摩擦係数0.4以下である発明が記載されており、この発明は本発明にも
適応できる。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの有機溶媒への溶解方法は、本発明におい
ても適用できるものである。
ても適用できるものである。
(高温溶解法)
本発明のセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製で好ましく実施される高温溶解法
について以下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜55℃)で有機溶媒中にセルロ
ースアシレートを撹拌しながら徐々に添加される。複数の溶媒を用いる場合は、その添加
順は特に限定されない。例えば、主溶媒中にセルロースアシレートを添加した後に、他の
溶媒(例えばアルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよいし、逆にゲル化溶媒を
予めセルロースアシレートに湿らせた後の主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に有
効である。本発明のセルロースアシレート溶液は、各種溶媒を含有する混合有機溶媒中に
セルロースアシレートを添加し予め膨潤させることが好ましい。その場合、−10〜55
℃でいずれかの溶媒中に、セルロースアシレートを撹拌しながら徐々に添加してもよいし
、場合により特定の溶媒で予め膨潤させその後に他の併用溶媒を加えて混合し均一の膨潤
液としてもよく、更には2種以上の溶媒で膨潤させしかる後に残りの溶媒を加えても良く
、特に限定されるものではない。
本発明のセルロースアシレート溶液(ドープ)の調製で好ましく実施される高温溶解法
について以下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜55℃)で有機溶媒中にセルロ
ースアシレートを撹拌しながら徐々に添加される。複数の溶媒を用いる場合は、その添加
順は特に限定されない。例えば、主溶媒中にセルロースアシレートを添加した後に、他の
溶媒(例えばアルコールなどのゲル化溶媒など)を添加してもよいし、逆にゲル化溶媒を
予めセルロースアシレートに湿らせた後の主溶媒を加えてもよく、不均一溶解の防止に有
効である。本発明のセルロースアシレート溶液は、各種溶媒を含有する混合有機溶媒中に
セルロースアシレートを添加し予め膨潤させることが好ましい。その場合、−10〜55
℃でいずれかの溶媒中に、セルロースアシレートを撹拌しながら徐々に添加してもよいし
、場合により特定の溶媒で予め膨潤させその後に他の併用溶媒を加えて混合し均一の膨潤
液としてもよく、更には2種以上の溶媒で膨潤させしかる後に残りの溶媒を加えても良く
、特に限定されるものではない。
次に有機溶媒混合液は、0.2MPa〜30MPaの加圧下で60〜240℃に加熱さ
れる(好ましくは60〜220℃、更に好ましくは70〜200℃、最も好ましくは80
〜190℃)。加熱は、例えば高圧蒸気でもよく電気熱源でもよい。高圧のためには耐圧
容器あるいは耐圧ラインを必要とするが、鉄やステンレス製あるいは他の金属耐圧容器や
ラインのいずれでもよく、特に限定されない。
れる(好ましくは60〜220℃、更に好ましくは70〜200℃、最も好ましくは80
〜190℃)。加熱は、例えば高圧蒸気でもよく電気熱源でもよい。高圧のためには耐圧
容器あるいは耐圧ラインを必要とするが、鉄やステンレス製あるいは他の金属耐圧容器や
ラインのいずれでもよく、特に限定されない。
更に、これらの高温高圧溶液中に二酸化炭素を封入して所謂超臨界溶液としてもよい。
その場合、二酸化炭素と溶媒との比率は5/95〜70/30が好ましく、更には10/
90〜60/40が好ましい。
その場合、二酸化炭素と溶媒との比率は5/95〜70/30が好ましく、更には10/
90〜60/40が好ましい。
次にこれらの加熱溶液はそのままでは塗布流延できないため、使用された溶媒の最も低
い沸点以下に冷却する必要がある。その場合、−10〜55℃に冷却して常圧に戻すこと
が一般的である。冷却はセルロースアシレート溶液が内蔵されている高圧高温容器やライ
ンを、室温に放置するだけでもよく、更に好ましくは冷却水などの冷媒を用いて該装置を
冷却してもよい。なお、溶解を早めるために加熱と冷却の操作を繰り返してもよい。溶解
が十分であるかどうかは、目視により溶液の概観を観察するだけで判断することができる
。高圧高温溶解方法においては、溶媒の蒸発を避けるために密閉容器を用いる。また、膨
潤工程おいて、加圧や減圧にしたりすることで更に溶解時間を短縮することが出来る。加
圧及び減圧を実施するためには、耐圧性容器あるいはラインが必須である。
い沸点以下に冷却する必要がある。その場合、−10〜55℃に冷却して常圧に戻すこと
が一般的である。冷却はセルロースアシレート溶液が内蔵されている高圧高温容器やライ
ンを、室温に放置するだけでもよく、更に好ましくは冷却水などの冷媒を用いて該装置を
冷却してもよい。なお、溶解を早めるために加熱と冷却の操作を繰り返してもよい。溶解
が十分であるかどうかは、目視により溶液の概観を観察するだけで判断することができる
。高圧高温溶解方法においては、溶媒の蒸発を避けるために密閉容器を用いる。また、膨
潤工程おいて、加圧や減圧にしたりすることで更に溶解時間を短縮することが出来る。加
圧及び減圧を実施するためには、耐圧性容器あるいはラインが必須である。
ここで、高温溶解に関しては、特開昭61-129031号に、ドープを高濃度、ゲルを低減し、
設備を小型化するために、TAC溶剤を加圧容器密閉に密閉し、加圧下に常圧沸点以上でか
つ該溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱し、撹拌するTACの溶解方法に関する発明が記載
されている。
設備を小型化するために、TAC溶剤を加圧容器密閉に密閉し、加圧下に常圧沸点以上でか
つ該溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱し、撹拌するTACの溶解方法に関する発明が記載
されている。
さらに、特開2000-273184号には、粉体の凝集なく、ろ過負荷や溶解時間を軽減するために、セルロースアシレートと貧溶媒を混合し、貧溶媒を分離することなく混合物に良溶媒を主とする溶媒を混合して溶解させる発明が記載されている。ここで、さらに好ましい態様としては・セルロースアシレートの溶解工程で1.0×101〜1.0×105kgf/m/sec2のせん断力をかけて撹拌して溶解させること、セルロースアシレートと溶媒の混合物を、3〜4000kgf/cm2で加圧して保持し、その後に圧力を解放し常圧に保持する操作を行うこと、加圧速度を1kgf/cm2/min以上とし、常圧に解放する減圧速度を1kgf/cm2/min以上として操作すること、等が記載されている。さらに、セルロースアシレートドープを調製する装置において、加熱冷却可能なジャケット槽及び撹拌機を備えた耐圧容器である貯蔵槽と熱交換器が循環路を介して連結する際には、その温度条件として、貯蔵槽内の混合物中最も低い沸点を有する溶媒の沸点Bp(℃)と貯蔵槽の温度Ty(℃)との関係をBp≦Ty≦Bp+50とし、またTyと熱交換器を加熱する媒体の温度Tj(℃)との関係をTj≧Ty+30として溶解させることが好ましいことが示されている。
また、さらに、特開2000-273184号には、作業効率がよく、且つ危険性も少なく生産性も
向上させるために、セルロースアシレートとその貧溶媒を混合して混合物とし、貧溶媒を
分離することなく、混合物にセルロースアシレートの良溶媒を主とする溶媒とを混合して
溶解させることが開示されている。この際、貯蔵槽内の混合物を、セルロースアシレート
と全溶媒量との混合比率Rを16〜40重量%となるようにして溶解することが良いこと
が記載されている。また、予めセルロースアシレートと貧溶媒を混合する装置は、一般の
撹拌機付きの容器であれば制限なく使用できるが、貧溶媒のセルロースアシレートに対す
る割合が小さい場合には、ニーダーやエクストルーダーのような密閉系でしかも混練しな
がら送り出す型の耐圧容器が好ましく、せん断力を与える撹拌手段としては、プロペラ型
、タービン型、パドル型、螺旋型、アンカー型等の撹拌機によりせん断応力を発生させる
ことが出来ることが示されている。なお、セルロースアシレートと貧溶媒を混合した混合
物と、良溶媒を主とする溶媒を混合する際、混合物に良溶媒を主とする溶媒を加えて溶解
させてもよいが、好ましくは混合物を良溶媒を主とする溶媒の中に混合物を加える方が溶
解しやすく、より溶解時間を短縮出来ることも開示されている。
向上させるために、セルロースアシレートとその貧溶媒を混合して混合物とし、貧溶媒を
分離することなく、混合物にセルロースアシレートの良溶媒を主とする溶媒とを混合して
溶解させることが開示されている。この際、貯蔵槽内の混合物を、セルロースアシレート
と全溶媒量との混合比率Rを16〜40重量%となるようにして溶解することが良いこと
が記載されている。また、予めセルロースアシレートと貧溶媒を混合する装置は、一般の
撹拌機付きの容器であれば制限なく使用できるが、貧溶媒のセルロースアシレートに対す
る割合が小さい場合には、ニーダーやエクストルーダーのような密閉系でしかも混練しな
がら送り出す型の耐圧容器が好ましく、せん断力を与える撹拌手段としては、プロペラ型
、タービン型、パドル型、螺旋型、アンカー型等の撹拌機によりせん断応力を発生させる
ことが出来ることが示されている。なお、セルロースアシレートと貧溶媒を混合した混合
物と、良溶媒を主とする溶媒を混合する際、混合物に良溶媒を主とする溶媒を加えて溶解
させてもよいが、好ましくは混合物を良溶媒を主とする溶媒の中に混合物を加える方が溶
解しやすく、より溶解時間を短縮出来ることも開示されている。
さらに、特開2000-273184号には、適した加圧方法及び加圧装置としては、高圧側での溶
解に使用する加圧処理装置は、セルロースアシレートと有機溶媒の混合物に対して安全に
かつ、均一に全方向から静水圧を加えることが出来ることからセラミックの成型などに用
いられる静水圧加圧法好ましく、この静水圧加圧法において混合物を封入する容器の材質
にはゴムや圧力で容易に変形し得る金属、例えばアルミニウム容器を用いてもよく、また
ゴムのような変形し易い密閉容器中に混合物を封じ込み、静水圧を加えながら密閉容器中
を移動し移送する方法により断続的に調製する装置でもよいことが開示されている。また
、上下にスライド可能な蓋を有する容器の中に混合物を入れ、蓋を押し込むことにより混
合物を圧縮する手段も取ることが出来、更に加圧型押出機、例えばニーダーやエクストル
ーダー、を用いて、混合物を混練して押し出してもよく、ドープ調製中に、加圧処理を断
続的に行ってもよく、また加圧処理と減圧処理(常圧に戻す処理)とを繰り返すことによ
って溶解性を増すことが記載されている。
解に使用する加圧処理装置は、セルロースアシレートと有機溶媒の混合物に対して安全に
かつ、均一に全方向から静水圧を加えることが出来ることからセラミックの成型などに用
いられる静水圧加圧法好ましく、この静水圧加圧法において混合物を封入する容器の材質
にはゴムや圧力で容易に変形し得る金属、例えばアルミニウム容器を用いてもよく、また
ゴムのような変形し易い密閉容器中に混合物を封じ込み、静水圧を加えながら密閉容器中
を移動し移送する方法により断続的に調製する装置でもよいことが開示されている。また
、上下にスライド可能な蓋を有する容器の中に混合物を入れ、蓋を押し込むことにより混
合物を圧縮する手段も取ることが出来、更に加圧型押出機、例えばニーダーやエクストル
ーダー、を用いて、混合物を混練して押し出してもよく、ドープ調製中に、加圧処理を断
続的に行ってもよく、また加圧処理と減圧処理(常圧に戻す処理)とを繰り返すことによ
って溶解性を増すことが記載されている。
さらに、特開2000-273184号には、貯蔵槽は、ジャケットを槽の内部あるいは外部に装備
し、せん断力を有する撹拌機を有する耐圧容器であることが、ドープをより均一化するの
に好ましく、その際の好ましい条件としては、耐圧密閉性の貯蔵槽の液温Tyが、Bp≦
Ty≦(Bp+50℃)となるようにし、更にTj≧Ty+30として溶解する場合、貯
蔵槽内部及び循環路内部は、3〜5kgf/cm2程度の加圧状態となるようにすること
が示されている。また循環路にドープを通すことによって、貯蔵槽におけるよりも循環路
の方が1.4倍以上のせん断力を与えることが出来、加圧状態とせん断力の上昇とにより
、高濃度ドープを短時間で完全均一溶液として調製することが出来、循環を2〜4回繰り
返すことで溶解性をあげることが開示されている。さらに循環後、次の容器に移送して溶
媒で希釈してもよく、この場合の溶媒は、良溶媒でも良溶媒と貧溶媒との混合溶媒でもよ
く、ドープと溶媒を混合する方法としては、ドープに溶媒を加えてもよいし、溶媒の中に
ドープを加えてもよいことが記載されている。
し、せん断力を有する撹拌機を有する耐圧容器であることが、ドープをより均一化するの
に好ましく、その際の好ましい条件としては、耐圧密閉性の貯蔵槽の液温Tyが、Bp≦
Ty≦(Bp+50℃)となるようにし、更にTj≧Ty+30として溶解する場合、貯
蔵槽内部及び循環路内部は、3〜5kgf/cm2程度の加圧状態となるようにすること
が示されている。また循環路にドープを通すことによって、貯蔵槽におけるよりも循環路
の方が1.4倍以上のせん断力を与えることが出来、加圧状態とせん断力の上昇とにより
、高濃度ドープを短時間で完全均一溶液として調製することが出来、循環を2〜4回繰り
返すことで溶解性をあげることが開示されている。さらに循環後、次の容器に移送して溶
媒で希釈してもよく、この場合の溶媒は、良溶媒でも良溶媒と貧溶媒との混合溶媒でもよ
く、ドープと溶媒を混合する方法としては、ドープに溶媒を加えてもよいし、溶媒の中に
ドープを加えてもよいことが記載されている。
また、特開2000-273239号には高速流延でも、未溶解物や、ゲルの発生を抑えるために、
連続溶解装置において混合容器Aに1分以上滞留させ混合・膨潤させ、第2の混合容器Bに
供給し完全溶解及び均一化させる発明が記載されており、さらに詳しくは、以下の3点が
より好ましい条件として開示されている。1)混合容器Aに供給するセルロースアシレー
トの粒径d0を、5×10-1mm≦d0≦20mmであること、2)第2の混合容器Bに
おける最終溶解温度(T2)と混合容器Bにおける混合前の溶媒温度(T1)が共に、混
合物中の溶媒のうち最低の沸点を有する溶媒の常圧における沸点以上であること、3)セ
ルロースアシレートと溶媒の混合物を撹拌機を有する溶解容器に供給した後、撹拌機の翼
の周速を0.5m/sec以上で30分以上撹拌して溶解すること。
連続溶解装置において混合容器Aに1分以上滞留させ混合・膨潤させ、第2の混合容器Bに
供給し完全溶解及び均一化させる発明が記載されており、さらに詳しくは、以下の3点が
より好ましい条件として開示されている。1)混合容器Aに供給するセルロースアシレー
トの粒径d0を、5×10-1mm≦d0≦20mmであること、2)第2の混合容器Bに
おける最終溶解温度(T2)と混合容器Bにおける混合前の溶媒温度(T1)が共に、混
合物中の溶媒のうち最低の沸点を有する溶媒の常圧における沸点以上であること、3)セ
ルロースアシレートと溶媒の混合物を撹拌機を有する溶解容器に供給した後、撹拌機の翼
の周速を0.5m/sec以上で30分以上撹拌して溶解すること。
特開2000-273239号には、混合容器Aはコンパクトで分散能に優れたものが、混合容器B
には、温度を溶媒の沸点以上の状態にすることにより混合容器Bには圧力がかかるので、
耐圧性の容器がそれぞれ必要であることが示されている。さらに混合容器Aから混合容器
Bに混合物を導入する際、その圧力にうち勝つように導入する必要があるが、その手段と
しては、凝集塊の発生を抑え、溶解時間を短縮するためには圧入する方法が好ましく、具
体的には、混合分散後に導入できる加圧ポンプ、窒素ガスによる加圧、特にニーダーある
いはエクストルーダーのような混合分散しながら供給出来る方法が好ましいことが開示さ
れている。なお、混合容器Aそのものもがエクストルーダーの如き手段を有していてもよ
く、混合容器Bは耐圧性の密閉容器であれば制限なく使用出来るが、使用溶媒のうち最も
低い沸点の溶媒の沸点から40〜50℃位、容器内の温度を上げることが出来、その圧力
に耐えるものが好ましいことが記載されている。
には、温度を溶媒の沸点以上の状態にすることにより混合容器Bには圧力がかかるので、
耐圧性の容器がそれぞれ必要であることが示されている。さらに混合容器Aから混合容器
Bに混合物を導入する際、その圧力にうち勝つように導入する必要があるが、その手段と
しては、凝集塊の発生を抑え、溶解時間を短縮するためには圧入する方法が好ましく、具
体的には、混合分散後に導入できる加圧ポンプ、窒素ガスによる加圧、特にニーダーある
いはエクストルーダーのような混合分散しながら供給出来る方法が好ましいことが開示さ
れている。なお、混合容器Aそのものもがエクストルーダーの如き手段を有していてもよ
く、混合容器Bは耐圧性の密閉容器であれば制限なく使用出来るが、使用溶媒のうち最も
低い沸点の溶媒の沸点から40〜50℃位、容器内の温度を上げることが出来、その圧力
に耐えるものが好ましいことが記載されている。
混合容器Aから混合容器Bに導入する際、混合容器B内の溶媒の温度を、予め溶媒の沸点
以上にとしておくことが重要であり、そのことにより導入された混合物を瞬時に分散溶解
状態にすることが出来、このようにすることにより、凝集塊の発生を抑え、溶解時間を極
端に短縮できることが示されている。なお、撹拌機については、翼の先端の周速が0.5
m/sec以上の能力を有するが必要であり、具体的には、プロペラ型、タービン型、パ
ドル型、螺旋型、アンカー型、ディスパー型等の撹拌機を使用出来ることが開示されてい
る。
以上にとしておくことが重要であり、そのことにより導入された混合物を瞬時に分散溶解
状態にすることが出来、このようにすることにより、凝集塊の発生を抑え、溶解時間を極
端に短縮できることが示されている。なお、撹拌機については、翼の先端の周速が0.5
m/sec以上の能力を有するが必要であり、具体的には、プロペラ型、タービン型、パ
ドル型、螺旋型、アンカー型、ディスパー型等の撹拌機を使用出来ることが開示されてい
る。
さらに、安定性を高め、環境負荷や設備投資を小さくするために、特開2001-342257号に
は、ポリマーの易溶解性粉体の製造方法において、セルロース系ポリマーの粉体を製造す
るに当たり、原料ポリマーを有機溶媒に10kgf/cm2未満の圧力下で溶解させた後
、溶媒を除去する発明が記載されている。
は、ポリマーの易溶解性粉体の製造方法において、セルロース系ポリマーの粉体を製造す
るに当たり、原料ポリマーを有機溶媒に10kgf/cm2未満の圧力下で溶解させた後
、溶媒を除去する発明が記載されている。
また、特開2001-198935号には、低酢化度TAC起因の異物故障を改良し、透明性や引裂き強
度をアップさせるために、セルロースエステルを主たる溶剤の1気圧における沸点以上の
温度で溶剤に溶解せしめたドープ液を流延する発明が記載されている。ここで、さらに好
ましい態様として、60℃以上110℃以下の溶剤に溶解、ドープ液を主たる溶剤の1気
圧における沸点以上の温度で濾過を施した後、流延してもよく、ドープ液をセルロースエ
ステルの固形分濃度として13質量%以下で濾過した後、セルロースの固形分濃度として
16質量%以上に濃縮した後流延することが開示されている。 さらに詳しくは、ドープ
液を濾過した後、ドープ液の溶剤を蒸発せしめてもよく、セルロースエステルの貧溶媒濃
度が0〜6質量%でセルロースエステルを溶解した後、貧溶媒を加え、その濃度を7〜1
6質量%としたドープ液を流延することが記載されている。
度をアップさせるために、セルロースエステルを主たる溶剤の1気圧における沸点以上の
温度で溶剤に溶解せしめたドープ液を流延する発明が記載されている。ここで、さらに好
ましい態様として、60℃以上110℃以下の溶剤に溶解、ドープ液を主たる溶剤の1気
圧における沸点以上の温度で濾過を施した後、流延してもよく、ドープ液をセルロースエ
ステルの固形分濃度として13質量%以下で濾過した後、セルロースの固形分濃度として
16質量%以上に濃縮した後流延することが開示されている。 さらに詳しくは、ドープ
液を濾過した後、ドープ液の溶剤を蒸発せしめてもよく、セルロースエステルの貧溶媒濃
度が0〜6質量%でセルロースエステルを溶解した後、貧溶媒を加え、その濃度を7〜1
6質量%としたドープ液を流延することが記載されている。
また、特開2001-198935号には、セルロースエステルを、その膨潤溶剤で膨潤した後、その良溶媒を加え溶解してもよく、ケナフを原料とするセルロースエステルを含有してもよく、セルロースエステルがセルロースアセテートプロピオネートを含有してもよく、ドープ液を濾過するフィルタの絶対濾過精度が1〜6μmであってもよく、フィルタの材質がセルロースを含有していなくてもよく、ドープ液を濾過するフィルタの材質が金属もしくはポリプロピレンを主体としてもよく、濁度が20ppm以下のドープ液を流延してもよく、さらに濾過工程における好ましい温度範囲は、45〜55℃の範囲であることが好ましく、濾圧は小さいほうが、具体的には1.6×106Pa〜1.0×106Paであることが好ましいことが示されている。
さらに、特開2002-200629には、セルローストリアセテートの分散物またはその溶液を130
℃以上の温度で処理する溶液製膜方法が記載されている。
℃以上の温度で処理する溶液製膜方法が記載されている。
また、特開2003-171471には、ドープを沸騰させることなく効率よく加熱溶解させるため
に、TACドープを加圧・過熱し沸騰させずに常圧での沸点以上にまで加熱昇温させて溶解
を促進させた後、冷却するTAC調製方法において、加熱をジャケット付きの静止型混合器
で行う際、ジャケットの加熱熱源温度を静止型混合器におけるドープの加熱目標温度より
40℃以上高温に制御するとともに V=32Q/πd3(Qはドープ流量(m3/s)、
dは容器内径(m))で求められる静止型混合器の壁面剪断速度Vを2(1/s)以上に制御
することを特徴とするTACドープの調製方法が開示されている。
に、TACドープを加圧・過熱し沸騰させずに常圧での沸点以上にまで加熱昇温させて溶解
を促進させた後、冷却するTAC調製方法において、加熱をジャケット付きの静止型混合器
で行う際、ジャケットの加熱熱源温度を静止型混合器におけるドープの加熱目標温度より
40℃以上高温に制御するとともに V=32Q/πd3(Qはドープ流量(m3/s)、
dは容器内径(m))で求められる静止型混合器の壁面剪断速度Vを2(1/s)以上に制御
することを特徴とするTACドープの調製方法が開示されている。
さらに、特開2002-241511号には、20〜60μmの薄手フィルムであっても経時的の変形をな
くし、光学的に等方性で、且つ擦り傷が起こらず、気泡や未溶解物をなくすことを目的と
して特定の溶解条件下でドープを溶解させ、巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下す
る記載がある。ここで好ましい溶解条件としては、耐圧溶解容器を密閉状態として、BP
を溶媒の沸点とすると、BP+20℃〜BP+50℃まで昇温を続けるて加圧状態とし、
その加熱温度に応じて圧力を高くしドープを溶解させる方法が記載されている。さらに詳
細な条件としては、さらに好ましい態様として、昇温する速度は、例えば0.3〜5分/
℃程度で、その時の状況で適宜設定すること、密閉加圧状態での保持温度はBP+20℃
〜BP+50℃、好ましくはBP+25℃〜BP+45℃保つこと、この状態に保持する
時間は、10〜180分程度あるが、短い方が好ましいことが開示されている。
くし、光学的に等方性で、且つ擦り傷が起こらず、気泡や未溶解物をなくすことを目的と
して特定の溶解条件下でドープを溶解させ、巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下す
る記載がある。ここで好ましい溶解条件としては、耐圧溶解容器を密閉状態として、BP
を溶媒の沸点とすると、BP+20℃〜BP+50℃まで昇温を続けるて加圧状態とし、
その加熱温度に応じて圧力を高くしドープを溶解させる方法が記載されている。さらに詳
細な条件としては、さらに好ましい態様として、昇温する速度は、例えば0.3〜5分/
℃程度で、その時の状況で適宜設定すること、密閉加圧状態での保持温度はBP+20℃
〜BP+50℃、好ましくはBP+25℃〜BP+45℃保つこと、この状態に保持する
時間は、10〜180分程度あるが、短い方が好ましいことが開示されている。
さらに、特開2002-241511号には、溶解終了を確認した後、冷却を行うが、その冷却速度
は、例えば0.05〜10分/℃程度で、その時の状況で適宜設定すればよく、好ましく
は0.5〜5分/℃であることが記載されている。また、冷却されたドープの温度は、B
Pを溶媒の沸点とすると、BP未満なら特に制限なく、濾過のし易さからも出来るだけ温
度が高い方が好ましいが、所定の流延時のドープ粘度との関係からBP未満からBP−1
5℃、好ましくはBP−0.5℃〜BP−10℃であることが記載されている。
は、例えば0.05〜10分/℃程度で、その時の状況で適宜設定すればよく、好ましく
は0.5〜5分/℃であることが記載されている。また、冷却されたドープの温度は、B
Pを溶媒の沸点とすると、BP未満なら特に制限なく、濾過のし易さからも出来るだけ温
度が高い方が好ましいが、所定の流延時のドープ粘度との関係からBP未満からBP−1
5℃、好ましくはBP−0.5℃〜BP−10℃であることが記載されている。
その他、高温溶解については、特開平11−322946号、特開平11−322947
号の各公報にも詳細が記載されている。
号の各公報にも詳細が記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの有機溶媒への溶解方法は、本発明において
も適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
も適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
またその他の溶解方法としては、環境等に有害な塩素系溶媒を用いないことを目的として
、特開2002-127166号には、ポリマーフィルムの製造方法において、超臨界状態でセルロ
ース系ポリマーを溶解する発明が記載されている。
、特開2002-127166号には、ポリマーフィルムの製造方法において、超臨界状態でセルロ
ース系ポリマーを溶解する発明が記載されている。
さらに優れた溶解性を目的として、特開2000-256468号には、ポリマー溶液調製装置にお
いて、超臨界流体となる物質の超臨界温度以上及び超臨界圧力以上から選ばれる少なくと
も一方の超臨界状態で該物質の超臨界流体を形成する手段、及び該状態における該物質を
用いてポリマーを溶解する手段を有する発明が記載されている。
いて、超臨界流体となる物質の超臨界温度以上及び超臨界圧力以上から選ばれる少なくと
も一方の超臨界状態で該物質の超臨界流体を形成する手段、及び該状態における該物質を
用いてポリマーを溶解する手段を有する発明が記載されている。
また、特開2002-317051には、均一なポリマー溶液を効率良く調製するため、溶媒とポリ
マーとの混合物にマイクロ波を照射して作成する溶液作成方法が開示されている。
マーとの混合物にマイクロ波を照射して作成する溶液作成方法が開示されている。
これらのセルロースアシレートの有機溶媒への溶解方法も、本発明において適応できるも
のである。
のである。
(溶液濃縮)
本発明のセルロースアシレート溶液の濃度は前述のごとく、高濃度のドープが得られる
のが特徴であり、濃縮という手段に頼らずとも高濃度でしかも安定性の優れたセルロース
アシレート溶液が得られる。更に溶解し易くするために低い濃度で溶解してから、濃縮手
段を用いて濃縮してもよい。濃縮の方法としては、特に限定するものはないが、例えば、
低濃度溶液を筒体とその内部の周方向に回転する回転羽根外周の回転軌跡との間に導くと
ともに、溶液との間に温度差を与えて溶媒を蒸発させながら高濃度溶液を得る方法(例え
ば、特開平4−259511号公報等)、加熱した低濃度溶液をノズルから容器内に吹き
込み、溶液をノズルから容器内壁に当たるまでの間で溶媒をフラッシュ蒸発させるととも
に、溶媒蒸気を容器から抜き出し、高濃度溶液を容器底から抜き出す方法(例えば、US
P第2541012号、USP第2858229号、USP第4414341号、USP
第4504355号各明細書等などに記載の方法)等で実施できる。
本発明のセルロースアシレート溶液の濃度は前述のごとく、高濃度のドープが得られる
のが特徴であり、濃縮という手段に頼らずとも高濃度でしかも安定性の優れたセルロース
アシレート溶液が得られる。更に溶解し易くするために低い濃度で溶解してから、濃縮手
段を用いて濃縮してもよい。濃縮の方法としては、特に限定するものはないが、例えば、
低濃度溶液を筒体とその内部の周方向に回転する回転羽根外周の回転軌跡との間に導くと
ともに、溶液との間に温度差を与えて溶媒を蒸発させながら高濃度溶液を得る方法(例え
ば、特開平4−259511号公報等)、加熱した低濃度溶液をノズルから容器内に吹き
込み、溶液をノズルから容器内壁に当たるまでの間で溶媒をフラッシュ蒸発させるととも
に、溶媒蒸気を容器から抜き出し、高濃度溶液を容器底から抜き出す方法(例えば、US
P第2541012号、USP第2858229号、USP第4414341号、USP
第4504355号各明細書等などに記載の方法)等で実施できる。
以上記載したこれらのセルロースアシレートドープの濃縮方法は、本発明においても適用
できるものである。
できるものである。
(ろ過・脱泡)
溶液は流延に先だって金網やネルなどの適当な濾材を用いて、未溶解物やゴミ、不純物
などの異物を濾過除去しておくのが好ましい。セルロースアシレート溶液の濾過には絶対
濾過精度が0.1〜100μmのフィルタが用いられ、さらには絶対濾過精度が0.5〜
25μmであるフィルタを用いることが好ましく用いられる。その場合、ろ過圧力は16
kgf/cm2以下、より好ましくは12kgf/cm2 以下、更には10kgf/cm2
以下、特に好ましくは2kgf/cm2以下で濾過することが好ましい。ろ過流量は、5
リットル/hrが好ましく、50リットル/hrがさらに好ましい。
溶液は流延に先だって金網やネルなどの適当な濾材を用いて、未溶解物やゴミ、不純物
などの異物を濾過除去しておくのが好ましい。セルロースアシレート溶液の濾過には絶対
濾過精度が0.1〜100μmのフィルタが用いられ、さらには絶対濾過精度が0.5〜
25μmであるフィルタを用いることが好ましく用いられる。その場合、ろ過圧力は16
kgf/cm2以下、より好ましくは12kgf/cm2 以下、更には10kgf/cm2
以下、特に好ましくは2kgf/cm2以下で濾過することが好ましい。ろ過流量は、5
リットル/hrが好ましく、50リットル/hrがさらに好ましい。
セルロースアシレート溶液の濾過はセルロースアシレートの粘度が10000P以下で
濾過されることが好ましく、更に好ましくは5000P以下が好ましく、1000P以下
であることが更に好ましく、500P以下であることが更に好ましい。濾材としては、ガ
ラス繊維、セルロース繊維、濾紙、四フッ化エチレン樹脂などのフッ素樹脂等の従来公知
である材料を好ましく用いることができ、特にセラミックス、金属等が好ましく用いられ
る。濾材はサーフェースタイプでもデプスタイプでも用いることができるが、デプスタイ
プの方が比較的目詰まりしにくく好ましく用いられる。
濾過されることが好ましく、更に好ましくは5000P以下が好ましく、1000P以下
であることが更に好ましく、500P以下であることが更に好ましい。濾材としては、ガ
ラス繊維、セルロース繊維、濾紙、四フッ化エチレン樹脂などのフッ素樹脂等の従来公知
である材料を好ましく用いることができ、特にセラミックス、金属等が好ましく用いられ
る。濾材はサーフェースタイプでもデプスタイプでも用いることができるが、デプスタイ
プの方が比較的目詰まりしにくく好ましく用いられる。
このろ過によりクロスニコル状態で認識される大きさが50μmを越える異物は面積2
50mm2 当たり実質上0個が達成でき、さらには5〜50μmの異物が面積250mm
2当たり200個以下が達成でき、偏光板用保護膜の商品価値を著しくあげることができ
る。
50mm2 当たり実質上0個が達成でき、さらには5〜50μmの異物が面積250mm
2当たり200個以下が達成でき、偏光板用保護膜の商品価値を著しくあげることができ
る。
このとき評価に用いる偏光板は輝点異物がない保護フィルムで構成されたものであるこ
とが望ましく、偏光子の保護にガラス板を使用したものが好ましく用いられる。輝点異物
はセルロースアシレートに含まれる未酢化のセルロースがその原因の1つと考えられ、輝
点異物の少ないセルロースアシレートを用いることと、セルロースアシレートを濾過する
ことによって除去し、低減することができる。又、フィルム膜厚が薄くなるほど単位面積
当たりの輝点異物数は少なくなり、フィルムに含まれるセルロースアシレートの含有量が
少なくなるほど輝点異物は少なくなる傾向がある。
とが望ましく、偏光子の保護にガラス板を使用したものが好ましく用いられる。輝点異物
はセルロースアシレートに含まれる未酢化のセルロースがその原因の1つと考えられ、輝
点異物の少ないセルロースアシレートを用いることと、セルロースアシレートを濾過する
ことによって除去し、低減することができる。又、フィルム膜厚が薄くなるほど単位面積
当たりの輝点異物数は少なくなり、フィルムに含まれるセルロースアシレートの含有量が
少なくなるほど輝点異物は少なくなる傾向がある。
輝点異物に関しては、特開2001-198935号に、濾過前の未溶解繊維数が10個/リットル
以下のドープ液を流延し、輝点異物数が200個/cm2以下、引き裂き強度5g以上の
フィルムを得る方法が記載されている。なお、輝点の直径は、大きいほど実害が大きく、
50μm以下であれば実用上問題ないが、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好
ましく、6μm以下が特に好ましいことも示されており、この発明も本発明に適応できる
。
以下のドープ液を流延し、輝点異物数が200個/cm2以下、引き裂き強度5g以上の
フィルムを得る方法が記載されている。なお、輝点の直径は、大きいほど実害が大きく、
50μm以下であれば実用上問題ないが、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好
ましく、6μm以下が特に好ましいことも示されており、この発明も本発明に適応できる
。
なお、輝点の原因としては、ドープ中の異物によるものもあるが、ドープ中の気泡により
流延時の泡起因により発生するフィルム表面のピンホール等も挙げられる。そのため、ド
ープは流延までに、予め脱泡することが好ましい。
流延時の泡起因により発生するフィルム表面のピンホール等も挙げられる。そのため、ド
ープは流延までに、予め脱泡することが好ましい。
なお、脱泡に関しては、特開2003−200445には、流延の気泡による故障を防止するため、
流延支持体に流延する前の高濃度セルロースアシレート溶液を、1気圧下での飽和溶存空
気量の90%以下に脱気したことを特徴とする溶液製膜方法が記載されている。
流延支持体に流延する前の高濃度セルロースアシレート溶液を、1気圧下での飽和溶存空
気量の90%以下に脱気したことを特徴とする溶液製膜方法が記載されている。
さらに特開2002-241511号には乾燥後のフィルム中の0.3μm以上の気泡を0個として
するため、すなわち気泡を防止するための方法として、主溶媒の沸点をBPとすると、(
1)耐圧溶解容器中でセルロースエステルと有機溶媒等を混合後BP付近にまで昇温し、
(2)その温度で6分以上静置したまま耐圧溶解容器を大気に開放した後、(3)該耐圧
溶解容器を大気から閉じ、BP+20℃〜BP+50℃に昇温し加圧状態とし、(4)引
き続き該加圧状態で溶解したドープを使用して形成すること、等が開示されている。
また、さらに好ましい条件として、セルロースエステルフレーク(大きめな粉体)と有機
溶媒等を耐圧溶解容器で混合してからセルロースエステルを溶解する主たる有機溶媒の沸
点付近にまで昇温し、そのBP付近の温度に達したら6分以上、好ましくは10分以上静
置することが記載されている。その間、耐圧溶解容器の上部のコックを開けて大気に開放
し、該容器内上部の空間の空気を有機溶媒蒸気で置換するようにし、所定の時間静置した
後、BP以上に昇温してセルロースエステルの溶解を完結させ、冷却後、濾過を行い、後
述の溶液流延製膜方法により製膜することによって、気泡0個のセルロースエステルフィ
ルムを得ることが出来ることが開示されている。ここで、昇温後大気開放中静置する時間
は、6分経って直ぐに昇温して溶解を完結させてもよいし、また溶解工程における作業手
順により一晩あるいはそれ以上静置しておいてもよいことが記載されている。
するため、すなわち気泡を防止するための方法として、主溶媒の沸点をBPとすると、(
1)耐圧溶解容器中でセルロースエステルと有機溶媒等を混合後BP付近にまで昇温し、
(2)その温度で6分以上静置したまま耐圧溶解容器を大気に開放した後、(3)該耐圧
溶解容器を大気から閉じ、BP+20℃〜BP+50℃に昇温し加圧状態とし、(4)引
き続き該加圧状態で溶解したドープを使用して形成すること、等が開示されている。
また、さらに好ましい条件として、セルロースエステルフレーク(大きめな粉体)と有機
溶媒等を耐圧溶解容器で混合してからセルロースエステルを溶解する主たる有機溶媒の沸
点付近にまで昇温し、そのBP付近の温度に達したら6分以上、好ましくは10分以上静
置することが記載されている。その間、耐圧溶解容器の上部のコックを開けて大気に開放
し、該容器内上部の空間の空気を有機溶媒蒸気で置換するようにし、所定の時間静置した
後、BP以上に昇温してセルロースエステルの溶解を完結させ、冷却後、濾過を行い、後
述の溶液流延製膜方法により製膜することによって、気泡0個のセルロースエステルフィ
ルムを得ることが出来ることが開示されている。ここで、昇温後大気開放中静置する時間
は、6分経って直ぐに昇温して溶解を完結させてもよいし、また溶解工程における作業手
順により一晩あるいはそれ以上静置しておいてもよいことが記載されている。
なお、添加剤系の脱泡に関しては、特開2002-128900号に、セルロースエステル溶液を微
粒子分散液と混合してドープとする際には、混合前に脱泡しておくのが好ましいことが記
載されている。さらに詳しくは、分散後の微粒子分散原液を移送または貯蔵する際、
移送管、貯蔵容器何れにおいても分散物を空気に触れさせないために、微粒子及び有機溶
媒を含有する液を溶解または分散後、貯蔵用の容器に移送し貯蔵する際、この容器内の温
度を若干上げるか、あるいは長時間静置して、溶液内に含まれる空気を泡として放出させ
て置くのことが好ましく、特に。また混合後のドープも設備的あるいは時間的余裕があれ
ば、このような脱泡を行うのがよいことが記載されている。ここで、振動装置としては、
出来るだけ細かく且つ強い振動を与えるのがよく、超音波が好ましく、配管や濾過器の場
合、超音波振動素子をそれらの内部に直接配置するのが好ましく、特に内部の金属部分に
付けるのもよい方法であることが示されている。また有用な振動装置の振動周波数として
は100Hz〜40kHzが好ましく、特に超音波振動素子としては10〜40kHzが
好ましいことが開示されている。
粒子分散液と混合してドープとする際には、混合前に脱泡しておくのが好ましいことが記
載されている。さらに詳しくは、分散後の微粒子分散原液を移送または貯蔵する際、
移送管、貯蔵容器何れにおいても分散物を空気に触れさせないために、微粒子及び有機溶
媒を含有する液を溶解または分散後、貯蔵用の容器に移送し貯蔵する際、この容器内の温
度を若干上げるか、あるいは長時間静置して、溶液内に含まれる空気を泡として放出させ
て置くのことが好ましく、特に。また混合後のドープも設備的あるいは時間的余裕があれ
ば、このような脱泡を行うのがよいことが記載されている。ここで、振動装置としては、
出来るだけ細かく且つ強い振動を与えるのがよく、超音波が好ましく、配管や濾過器の場
合、超音波振動素子をそれらの内部に直接配置するのが好ましく、特に内部の金属部分に
付けるのもよい方法であることが示されている。また有用な振動装置の振動周波数として
は100Hz〜40kHzが好ましく、特に超音波振動素子としては10〜40kHzが
好ましいことが開示されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
セルロースアシレート溶液の製膜直前の粘度は、製膜の際に流延可能な範囲であればよ
く、通常10Pa・s〜2000Pa・sの範囲に調製されることが好ましく、30Pa
・s〜1000Pa・sがより好ましく、40Pa・s〜500Pa・sが更に好ましい
。なお、この時の温度はその流延時の温度であれば特に限定されないが、好ましくは−5
〜70℃であり、より好ましくは−5〜55℃である。
く、通常10Pa・s〜2000Pa・sの範囲に調製されることが好ましく、30Pa
・s〜1000Pa・sがより好ましく、40Pa・s〜500Pa・sが更に好ましい
。なお、この時の温度はその流延時の温度であれば特に限定されないが、好ましくは−5
〜70℃であり、より好ましくは−5〜55℃である。
ろ過に関しては、例えば特開2000−273199号公報に記載のろ過工程に残留し
たセルロースアシレート溶液を原料として再利用するセルロースアシレートフィルムの製
造方法、あるいは特開2000−256477号公報による保留粒子径が8μm以下のろ
過でセルロースアシレートをろ過して製膜する製造方法なども利用できる。また、特開平
11−254594号公報に記載の濾過セルロースアシレート溶液と、濾過精度の高いフ
ィルタで濾過したセルロースアシレート溶液とを金属支持体の表面に同時流延法により塗
布、乾燥後剥ぎ取って、フィルム内部に境界面のない高表面平滑性のセルロースアシレー
トフィルム積層体を製造する方法も挙げられる。
たセルロースアシレート溶液を原料として再利用するセルロースアシレートフィルムの製
造方法、あるいは特開2000−256477号公報による保留粒子径が8μm以下のろ
過でセルロースアシレートをろ過して製膜する製造方法なども利用できる。また、特開平
11−254594号公報に記載の濾過セルロースアシレート溶液と、濾過精度の高いフ
ィルタで濾過したセルロースアシレート溶液とを金属支持体の表面に同時流延法により塗
布、乾燥後剥ぎ取って、フィルム内部に境界面のない高表面平滑性のセルロースアシレー
トフィルム積層体を製造する方法も挙げられる。
また、特開2002-137237号には、流量変更時の異物流出を防止するために、最大流量で通
過させることでドープフィルターを通過するドープ流量を一定に保ち、厚味が薄くなった
ら一部を上流側に逆送する発明が記載されている。
過させることでドープフィルターを通過するドープ流量を一定に保ち、厚味が薄くなった
ら一部を上流側に逆送する発明が記載されている。
さらに同様に、切り替え時の異物流出を防止するために、特開2002-137238号には、切り
替えするドープフィルターに事前に流延のドープ量以上の流量で上流側に逆送する発明が
記載されている。
替えするドープフィルターに事前に流延のドープ量以上の流量で上流側に逆送する発明が
記載されている。
また、添加剤系のろ過に関しては、特開2001-213974号に、主ドープにインライン添加さ
れる添加液が、デプスタイプのフィルターで濾過された後、インライン添加されている発
明が記載されている。さらに、好ましい態様として、添加液は2種類以上のデプスフィル
ターで濾過されること、濾過する回数が3〜10回であること、JISZ8901に規
定される試験用粉体1の8種の0.5ppm水分散液を濾過したときの5〜10μmの粒
子捕集率が20〜60%であるカートリッジフィルターであること、等が開示されている
。さらに、ポリプロピレンまたはステンレス鋼よりなるコアに長繊維を巻きつけた糸巻き
タイプのフィルターで濾過された後、絶対濾過精度30〜60μmかつ空孔率ε=60〜
80%の金属製フィルター(日本精線(株)製ファインポアNFシリーズのNF−10、
同NF−12、同NF−13等)で濾過し、さらにその後、インライン添加することが好
ましい記載がある。
れる添加液が、デプスタイプのフィルターで濾過された後、インライン添加されている発
明が記載されている。さらに、好ましい態様として、添加液は2種類以上のデプスフィル
ターで濾過されること、濾過する回数が3〜10回であること、JISZ8901に規
定される試験用粉体1の8種の0.5ppm水分散液を濾過したときの5〜10μmの粒
子捕集率が20〜60%であるカートリッジフィルターであること、等が開示されている
。さらに、ポリプロピレンまたはステンレス鋼よりなるコアに長繊維を巻きつけた糸巻き
タイプのフィルターで濾過された後、絶対濾過精度30〜60μmかつ空孔率ε=60〜
80%の金属製フィルター(日本精線(株)製ファインポアNFシリーズのNF−10、
同NF−12、同NF−13等)で濾過し、さらにその後、インライン添加することが好
ましい記載がある。
また、主ドープにインライン添加される添加液が、往復動ポンプで送液されること、添加
液がフィルターの単位面積あたりの流量10ml/min/cm2以下で濾過されること
、インライン添加される直前のろ過流量が1ml/min/cm2以下であること、濾過
時の差圧が200kPa以下であること、濾過時のインライン添加液の温度が30〜11
0℃であること、添加液が、微粒子を含んでもよく、微粒子が二酸化珪素微粒子であり、
1次平均粒子径が20nm以下、見掛比重が70g/リットル以上であること、等が好ま
しい態様として記載されている。
液がフィルターの単位面積あたりの流量10ml/min/cm2以下で濾過されること
、インライン添加される直前のろ過流量が1ml/min/cm2以下であること、濾過
時の差圧が200kPa以下であること、濾過時のインライン添加液の温度が30〜11
0℃であること、添加液が、微粒子を含んでもよく、微粒子が二酸化珪素微粒子であり、
1次平均粒子径が20nm以下、見掛比重が70g/リットル以上であること、等が好ま
しい態様として記載されている。
また特開2001-213974号によれば、サーフェイスタイプのフィルターは長時間使用すると
表面でゲル状凝集物同士が接触し、さらに大きな凝集物に成長し、圧力上昇によってフィ
ルターを通過してしまうため、凝集物を除去できず増加させてしまうことが示されている
。なお、サーフェイスタイプとしては、例えばアドバンテック東洋(株)製濾紙プリーツ
カートリッジフィルターTCタイプやふるいに使用されている金属メッシュなどがあげら
れる。さらに、デプスタイプのフィルターは、メディアの厚さをある程度持たせたもので
あり、フィルター部分での凝集物同士が接触する可能性が、サーフェイスタイプに比べて
低く、大きなゲル状凝集物を生成しにくく、長時間使用しても圧力上昇も少なく、又、ゲ
ル状凝集物を除去することが開示されている。なお、デプスタイプとしては、例えばアド
バンテック東洋(株)製ワインドカートリッジフィルターTCWタイプ、デプスカートリ
ッジフィルターTCPDタイプや日本精線(株)製ファインポアNFシリーズなどがあげ
られる。
表面でゲル状凝集物同士が接触し、さらに大きな凝集物に成長し、圧力上昇によってフィ
ルターを通過してしまうため、凝集物を除去できず増加させてしまうことが示されている
。なお、サーフェイスタイプとしては、例えばアドバンテック東洋(株)製濾紙プリーツ
カートリッジフィルターTCタイプやふるいに使用されている金属メッシュなどがあげら
れる。さらに、デプスタイプのフィルターは、メディアの厚さをある程度持たせたもので
あり、フィルター部分での凝集物同士が接触する可能性が、サーフェイスタイプに比べて
低く、大きなゲル状凝集物を生成しにくく、長時間使用しても圧力上昇も少なく、又、ゲ
ル状凝集物を除去することが開示されている。なお、デプスタイプとしては、例えばアド
バンテック東洋(株)製ワインドカートリッジフィルターTCWタイプ、デプスカートリ
ッジフィルターTCPDタイプや日本精線(株)製ファインポアNFシリーズなどがあげ
られる。
さらに、特開2001-213974号によるとインライン添加液に含まれる凝集は2次、3次凝集
のゲル状であるため、メンブランタイプ(アドバンテック東洋(株)製メンブランカート
リッジフィルターTCFタイプ、プリーツカートリッジフィルターTCPEタイプ等)の
濾材では凝集(物)が抜けやすく、糸巻きタイプ(アドバンテック東洋(株)製ワインド
カートリッジフィルターTCWタイプ)の方が凝集(物)の捕捉力に優れていて好ましい
ことが開示されている。また、これをインラインミキサーにて混合を行う直前に設けられ
た金属フィルターに送液を行うポンプにおいては、ダイアフラムポンプやプランジャーポ
ンプ等(富士テクノ工業(株)製プランジャーポンプHYSA−16、日揮装(株)製ミ
ルフロー制御容量ポンプC23Y−1.5F−14D1D等)の往復動ポンプ2連、もし
くは3連にシリンダー数を増やして使用することが好ましく、それによりフィルターへの
負荷を大幅に低減できることが開示されている。
のゲル状であるため、メンブランタイプ(アドバンテック東洋(株)製メンブランカート
リッジフィルターTCFタイプ、プリーツカートリッジフィルターTCPEタイプ等)の
濾材では凝集(物)が抜けやすく、糸巻きタイプ(アドバンテック東洋(株)製ワインド
カートリッジフィルターTCWタイプ)の方が凝集(物)の捕捉力に優れていて好ましい
ことが開示されている。また、これをインラインミキサーにて混合を行う直前に設けられ
た金属フィルターに送液を行うポンプにおいては、ダイアフラムポンプやプランジャーポ
ンプ等(富士テクノ工業(株)製プランジャーポンプHYSA−16、日揮装(株)製ミ
ルフロー制御容量ポンプC23Y−1.5F−14D1D等)の往復動ポンプ2連、もし
くは3連にシリンダー数を増やして使用することが好ましく、それによりフィルターへの
負荷を大幅に低減できることが開示されている。
さらに、特開2000-273199号には、光学的欠陥がなく、良好な環境適性を得るために、ろ
過工程に残留したセルロースエステル溶液を原料として再利用する発明が記載されている
。更に好ましい態様としては、セルロースエステル溶液を調製する工程へ添加するまでの
操作が、密閉環境下で行われること、ろ過する工程において残留し回収されたセルロース
エステル溶液の固形分濃度が、セルロースエステル溶液を調製する工程で造られたセルロ
ースエステル溶液の固形分濃度よりも低いこと、再利用するドープは重量比で0.1〜2
0%含有するのが好ましく、より好ましくは0.2〜10%含有すること等が開示されて
いる。
過工程に残留したセルロースエステル溶液を原料として再利用する発明が記載されている
。更に好ましい態様としては、セルロースエステル溶液を調製する工程へ添加するまでの
操作が、密閉環境下で行われること、ろ過する工程において残留し回収されたセルロース
エステル溶液の固形分濃度が、セルロースエステル溶液を調製する工程で造られたセルロ
ースエステル溶液の固形分濃度よりも低いこと、再利用するドープは重量比で0.1〜2
0%含有するのが好ましく、より好ましくは0.2〜10%含有すること等が開示されて
いる。
また、特開2000-256477号には、異常発光が少ない高精細液晶表示素子用フィルムを得る
ために、保留粒子径が8μm以下のろ紙でセルロースエステルをろ過して製膜する発明が
記載されている。さらに使用するろ紙の好ましい条件として、濾水時間が20sec以上
であること、厚さが0.75mm以上であること、濾紙がコットンリンターパルプ及び/
又はウッドパルプを用いてされていること、濾過されるドープ組成物の流量が150L/
m2・hr以下であること等が開示されている。これらにより偏光クロスニコル状態で認
識される5〜50μmの異物は、面積250mm2あたり200個以下であり、50μm
を超える異物は実質上0個となる記載がある。
ために、保留粒子径が8μm以下のろ紙でセルロースエステルをろ過して製膜する発明が
記載されている。さらに使用するろ紙の好ましい条件として、濾水時間が20sec以上
であること、厚さが0.75mm以上であること、濾紙がコットンリンターパルプ及び/
又はウッドパルプを用いてされていること、濾過されるドープ組成物の流量が150L/
m2・hr以下であること等が開示されている。これらにより偏光クロスニコル状態で認
識される5〜50μmの異物は、面積250mm2あたり200個以下であり、50μm
を超える異物は実質上0個となる記載がある。
さらに、添加剤ブリードアウトが少なく、かつ層間の剥離現象もなく、しかも滑り性が良
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明である特開2003-014933号には、セ
ルロースエステル中には未酢化物等の不純物が含まれている場合があるため、セルロース
エステルを有機溶媒に溶解した後、ドープを濾材で濾過することが記載されている。さら
に、具体的には、例えばフィルタープレス型の濾過装置を用いて、粗いフィルターから精
細なフィルターへドープを通過させることで実施でき、その際、濾過の操作はドープを循
環させて繰り返し行ってもよく、櫨過流量はゆっくり程ゲル等の通過を防げるので好まし
いことが開示されている。また、濾過圧力は小さい程、ゲル等の通過を防げるので好まし
く、通常2MPa以下が好ましいことも記載されている。また、メタルファイバータイプ
のリーフディスク型フィルターも好ましく用いることができ、濾過されたドープは、ドー
プタンクに送液され静置され常法により脱泡され、例えばドープを30℃〜溶媒の沸点の
温度で数時間静置することで脱泡できることが示されている。
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明である特開2003-014933号には、セ
ルロースエステル中には未酢化物等の不純物が含まれている場合があるため、セルロース
エステルを有機溶媒に溶解した後、ドープを濾材で濾過することが記載されている。さら
に、具体的には、例えばフィルタープレス型の濾過装置を用いて、粗いフィルターから精
細なフィルターへドープを通過させることで実施でき、その際、濾過の操作はドープを循
環させて繰り返し行ってもよく、櫨過流量はゆっくり程ゲル等の通過を防げるので好まし
いことが開示されている。また、濾過圧力は小さい程、ゲル等の通過を防げるので好まし
く、通常2MPa以下が好ましいことも記載されている。また、メタルファイバータイプ
のリーフディスク型フィルターも好ましく用いることができ、濾過されたドープは、ドー
プタンクに送液され静置され常法により脱泡され、例えばドープを30℃〜溶媒の沸点の
温度で数時間静置することで脱泡できることが示されている。
また、特開2002-128900号には、濾過に際し、溶媒の常圧での沸点以上でかつ溶媒が沸騰
しない範囲の温度で加圧下加熱しながら濾過する方法が記載されており、濾過前後の差圧
(以下、濾圧とすることがある)の上昇を小さくすることが好ましく、好ましい温度範囲
は45〜120℃(より好ましくは45〜55℃)の範囲が好ましく、濾圧は小さい方が
好ましく、具体的にはは1.6MPa以下(より好ましくは1.0MPa以下)であるこ
とが好ましいことが開示されている。
しない範囲の温度で加圧下加熱しながら濾過する方法が記載されており、濾過前後の差圧
(以下、濾圧とすることがある)の上昇を小さくすることが好ましく、好ましい温度範囲
は45〜120℃(より好ましくは45〜55℃)の範囲が好ましく、濾圧は小さい方が
好ましく、具体的にはは1.6MPa以下(より好ましくは1.0MPa以下)であるこ
とが好ましいことが開示されている。
また、特開2002-128900号には濾過器で微粒子分散液及び/またはセルロースエステル溶
液を濾過する前に、濾過器の濾過部を脱気した後、または使用する有機溶媒で満たした後
に微粒子分散液及び/またはセルロースエステル溶液を通し、必要なら両者を混合し、微
粒子分散液の送液管及び/または濾過器に振動を与えながら微粒子分散液を移送すること
が開示されている。なお、この際、セルロースエステル溶液と混合してもよく、振動を与
える装置が超音波振動子であってもよく、微粒子分散液が紫外線吸収剤を含有していても
よく、セルロースエステル溶液が可塑剤を含有してもよく、セルロースエステル溶液が紫
外線吸収剤を含有してもよいことも示されている。
液を濾過する前に、濾過器の濾過部を脱気した後、または使用する有機溶媒で満たした後
に微粒子分散液及び/またはセルロースエステル溶液を通し、必要なら両者を混合し、微
粒子分散液の送液管及び/または濾過器に振動を与えながら微粒子分散液を移送すること
が開示されている。なお、この際、セルロースエステル溶液と混合してもよく、振動を与
える装置が超音波振動子であってもよく、微粒子分散液が紫外線吸収剤を含有していても
よく、セルロースエステル溶液が可塑剤を含有してもよく、セルロースエステル溶液が紫
外線吸収剤を含有してもよいことも示されている。
さらに、特開2002-137237には、品種変更で流延ダイ吐出量変化でも、フィルムに多数の
異物が混在しないように、連続濾過装置と流延タ゛イとの間に濾過されたドープの一部を
連続濾過装置の上流側に逆送する逆送路を設け、逆送流量を変更させることにより、連続
濾過装置を通過するドープ流量を常に一定に保ちつつ、流延大からの吐出流量を変化させ
るセルロースエステルフィルムの製法が記載されている。
異物が混在しないように、連続濾過装置と流延タ゛イとの間に濾過されたドープの一部を
連続濾過装置の上流側に逆送する逆送路を設け、逆送流量を変更させることにより、連続
濾過装置を通過するドープ流量を常に一定に保ちつつ、流延大からの吐出流量を変化させ
るセルロースエステルフィルムの製法が記載されている。
また、特開2002−66220には、複数気のフィルターを並列設置し、特定のフィルターに切
替する際、新旧フィルター圧力を合わせるようにして、フィルター異物の流出防止する、
フィルター切替方法が開示されている。
替する際、新旧フィルター圧力を合わせるようにして、フィルター異物の流出防止する、
フィルター切替方法が開示されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのドープのろ過に関する発明は、本発明にお
いても適用できるものである。
いても適用できるものである。
また、このようにして得られた本発明のセルロースアシレート溶液は以下の物性を有する
ことが好ましい。
ことが好ましい。
特開2003-039458に、生産性に優れ、かつ面状を良化させるため、共流延において、外部
層の溶液中静的光散乱会合分子量が、内部層の会合分子量よりも小さいセルロースアシレ
ートフィルムの製法が記載されている。
層の溶液中静的光散乱会合分子量が、内部層の会合分子量よりも小さいセルロースアシレ
ートフィルムの製法が記載されている。
さらに、特開2003-055476には、安定状態溶解し、剥ぎ取り性及び面上良化させるために
、15〜30質量%のセルロースアシレート溶液で、その溶液を同一組成の有機溶媒で0.1〜1
質量%にした希釈溶液のセルロースアシレートの会合体分子量が400万〜1000万(25℃)で
あるセルロースアシレート溶液から作製されたセルロースアシレートフィルムについて記
載がある。
、15〜30質量%のセルロースアシレート溶液で、その溶液を同一組成の有機溶媒で0.1〜1
質量%にした希釈溶液のセルロースアシレートの会合体分子量が400万〜1000万(25℃)で
あるセルロースアシレート溶液から作製されたセルロースアシレートフィルムについて記
載がある。
また、特開2003-094465には、視野角特性、色斑の改良された光学補償シート、液晶表示
装置を提供するために、セルロースアシレートを非塩素系有機溶媒で15〜30質量%に溶解
含有し、ドープ溶液中にセルロースアシレートの会合体を含有し、会合数5以上の会合体
の溶液中の重量分率が5〜100%であるセルロースアシレートフィルム製法が記載されてい
る。
装置を提供するために、セルロースアシレートを非塩素系有機溶媒で15〜30質量%に溶解
含有し、ドープ溶液中にセルロースアシレートの会合体を含有し、会合数5以上の会合体
の溶液中の重量分率が5〜100%であるセルロースアシレートフィルム製法が記載されてい
る。
さらに、特開2003-094466には、安定状態で溶解させ、剥ぎ取り性及び面状を良化させる
ために、塩素系有機溶媒溶液にセルロースアシレートを15〜30質量単位溶解含有しており
、粒径100nm以上のセルロースアシレート分子または会合体の該溶液中の重量分率が5〜10
0%であるセルロースアシレートフィルムの製法が記載されている。
ために、塩素系有機溶媒溶液にセルロースアシレートを15〜30質量単位溶解含有しており
、粒径100nm以上のセルロースアシレート分子または会合体の該溶液中の重量分率が5〜10
0%であるセルロースアシレートフィルムの製法が記載されている。
また、特開2003-09620には、安定状態で溶解させ、剥ぎ取り性及び面状を良化させるため
に、ドープ溶液がセルロースアシレートを非塩素系有機溶媒で15〜30質量%に溶解含有し
、粒径100nm以上のセルロースアシレート分子または会合体の重量分率が5〜100%であるセ
ルロースアシレートフィルムの製法について述べられている。
に、ドープ溶液がセルロースアシレートを非塩素系有機溶媒で15〜30質量%に溶解含有し
、粒径100nm以上のセルロースアシレート分子または会合体の重量分率が5〜100%であるセ
ルロースアシレートフィルムの製法について述べられている。
さらに、特開2003-103539には、塩素系有機溶剤に安定溶解し、容易に剥ぎ取り、面状を
良化させるために、セルロースアシレート濃度15〜30質量%、流延されるドープ温度にお
ける粘度が1〜200Pa・s、−5℃゜の動的貯蔵弾性率が1万〜100万Pa、ドープをそれ
と同じ有機溶媒で濃度を0.1〜5質量%に希釈した25℃の溶液におけるセルロースアシレー
トの会合体分子量が100万〜1000万であるセルロースアシレートフィルムの製法について
記載されている。
良化させるために、セルロースアシレート濃度15〜30質量%、流延されるドープ温度にお
ける粘度が1〜200Pa・s、−5℃゜の動的貯蔵弾性率が1万〜100万Pa、ドープをそれ
と同じ有機溶媒で濃度を0.1〜5質量%に希釈した25℃の溶液におけるセルロースアシレー
トの会合体分子量が100万〜1000万であるセルロースアシレートフィルムの製法について
記載されている。
また、特開2003-103540には、塩素溶剤で、金属支持体からの剥離性および高速製造適性
、面状を良化させるために、共流延法で内部層/外部層の溶媒が、塩素系溶剤を60質量%以
上含み、(I)-(IV)の少なくとも一つを満足するセルロースアシレートフィルムの製法につ
いて記載がある。:(I)溶液濃度が、内部層用より外部層用が低い;(II)-5℃貯蔵弾性率が
、内部層用より外部層用の方が低い;(III)アルコール含有率が、内部層用より外部層用の
方が低い;(IV)溶液中の静的光散乱法セルロースアシレート会合分子量が、外部層用に比
べて内部層用の方が大きい。
、面状を良化させるために、共流延法で内部層/外部層の溶媒が、塩素系溶剤を60質量%以
上含み、(I)-(IV)の少なくとも一つを満足するセルロースアシレートフィルムの製法につ
いて記載がある。:(I)溶液濃度が、内部層用より外部層用が低い;(II)-5℃貯蔵弾性率が
、内部層用より外部層用の方が低い;(III)アルコール含有率が、内部層用より外部層用の
方が低い;(IV)溶液中の静的光散乱法セルロースアシレート会合分子量が、外部層用に比
べて内部層用の方が大きい。
また、特開2003-103541には、有機溶剤に安定状態で溶解し、容易に剥ぎ取り、かつ面状
の良いセルロースアシレートフィルムを得るために、セルロースアシレートの濃度が15〜
30質量%で、流延されるドープ温度でのドープ粘度が1〜300Pa・s、−5℃でのドープの
動的貯蔵弾性率が1万〜100万Pa、流延部の空間温度が−50〜7℃、かつ流延部の支持体温
度が−50〜15℃であるセルロースアシレートフィルムの製法について記載がある。
の良いセルロースアシレートフィルムを得るために、セルロースアシレートの濃度が15〜
30質量%で、流延されるドープ温度でのドープ粘度が1〜300Pa・s、−5℃でのドープの
動的貯蔵弾性率が1万〜100万Pa、流延部の空間温度が−50〜7℃、かつ流延部の支持体温
度が−50〜15℃であるセルロースアシレートフィルムの製法について記載がある。
以上記載したこれらのセルロースアシレートに関する発明は、本発明においても適用でき
るものである。
るものである。
(流延、乾燥、延伸工程)
本発明のセルロースアシレート溶液を用いたフィルムの製造方法について述べる。本発
明のセルロースアシレートフィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセ
テートフィルム製造に供する溶液流延製膜方法及び溶液流延製膜装置が用いられる。溶解
機(釜)から調製されたドープ(セルロースアシレート溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ド
ープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば回
転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、
ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持
体の上に均一に流延され、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェ
ブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。得られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保
持しながらテンターで搬送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群で搬送し乾燥を終了し
て巻き取り機で所定の長さに巻き取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせは
その目的により変わる。ハロゲン化銀写真感光材料や電子ディスプレイ用機能性保護膜に
用いる溶液流延製膜方法においては、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電防止層、ハ
レーション防止層、保護層等のフィルムへの表面加工のために、塗布装置が付加されるこ
とが多い。以下に各製造工程について簡単に述べるが、これらに限定されるものではない
。
本発明のセルロースアシレート溶液を用いたフィルムの製造方法について述べる。本発
明のセルロースアシレートフィルムを製造する方法及び設備は、従来セルローストリアセ
テートフィルム製造に供する溶液流延製膜方法及び溶液流延製膜装置が用いられる。溶解
機(釜)から調製されたドープ(セルロースアシレート溶液)を貯蔵釜で一旦貯蔵し、ド
ープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。ドープをドープ排出口から、例えば回
転数によって高精度に定量送液できる加圧型定量ギヤポンプを通して加圧型ダイに送り、
ドープを加圧型ダイの口金(スリット)からエンドレスに走行している流延部の金属支持
体の上に均一に流延され、金属支持体がほぼ一周した剥離点で、生乾きのドープ膜(ウェ
ブとも呼ぶ)を金属支持体から剥離する。得られるウェブの両端をクリップで挟み、幅保
持しながらテンターで搬送して乾燥し、続いて乾燥装置のロール群で搬送し乾燥を終了し
て巻き取り機で所定の長さに巻き取る。テンターとロール群の乾燥装置との組み合わせは
その目的により変わる。ハロゲン化銀写真感光材料や電子ディスプレイ用機能性保護膜に
用いる溶液流延製膜方法においては、溶液流延製膜装置の他に、下引層、帯電防止層、ハ
レーション防止層、保護層等のフィルムへの表面加工のために、塗布装置が付加されるこ
とが多い。以下に各製造工程について簡単に述べるが、これらに限定されるものではない
。
(流延)
まず、調製したセルロースアシレート溶液(ドープ)は、ソルベントキャスト法により
セルロースアシレートフィルムを作製される際に、ドープはドラムまたはバンド上に流延
し、溶媒を蒸発させてフィルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が5〜40質量
%となるように濃度を調整することが好ましい。
まず、調製したセルロースアシレート溶液(ドープ)は、ソルベントキャスト法により
セルロースアシレートフィルムを作製される際に、ドープはドラムまたはバンド上に流延
し、溶媒を蒸発させてフィルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が5〜40質量
%となるように濃度を調整することが好ましい。
流延に用いられるセルロースアシレート溶液の温度は、−10〜55℃が好ましくより
好ましくは25〜50℃である。その場合、工程のすべてが同一でもよく、あるいは工程
の各所で異なっていてもよい。異なる場合は、流延直前で所望の温度であればよい。
好ましくは25〜50℃である。その場合、工程のすべてが同一でもよく、あるいは工程
の各所で異なっていてもよい。異なる場合は、流延直前で所望の温度であればよい。
流延に関しては、特開2001-018241号に、厚みムラ、塗布ムラを小さくするために、有機
溶媒に溶かしたポリマー溶液をダイから支持体上に流延する時、リボン(ダイ吐出口から
支持体着地までの間の液膜)の長さを3〜40mmにする発明が記載されている。
溶媒に溶かしたポリマー溶液をダイから支持体上に流延する時、リボン(ダイ吐出口から
支持体着地までの間の液膜)の長さを3〜40mmにする発明が記載されている。
さらに、流延方向厚みムラやスジ状故障を防止し、平面性を良好にすることを目的として
、特開2001-071338号には、流延ダイからリボン状ドープを支持体に流延して製膜する方
法において、流延ダイのリップの先端におけるリボン状ドープに加わる伸張応力を規定す
る発明が記載されている。
、特開2001-071338号には、流延ダイからリボン状ドープを支持体に流延して製膜する方
法において、流延ダイのリップの先端におけるリボン状ドープに加わる伸張応力を規定す
る発明が記載されている。
また、静電印加でエアー同伴を防止し、溶剤ガス雰囲気の火災や爆発を防止するために、
特開2001-113544号には、流延ダイより流延リボンを流延支持体に流延して製膜するフイ
ルムの製造方法において、少なくとも流延工程内の酸素濃度を10vol%未満とし、流
延リボンと流延支持体との間に静電印加する発明が記載されている。
特開2001-113544号には、流延ダイより流延リボンを流延支持体に流延して製膜するフイ
ルムの製造方法において、少なくとも流延工程内の酸素濃度を10vol%未満とし、流
延リボンと流延支持体との間に静電印加する発明が記載されている。
さらに、特開2002-103358号には、フィルム表面に各種機能層を塗工しても塗工ムラが発
生しないように、ウエブ長手方向の周期的な厚みムラピッチと厚みムラを所定範囲内の関
係とする発明が記載されている。
生しないように、ウエブ長手方向の周期的な厚みムラピッチと厚みムラを所定範囲内の関
係とする発明が記載されている。
また、特開2002-337174には、65μm以下の薄手のフィルムでも、厚みムラが発生しないよ
うに、流延ダイより吐出されたドープの耳部のバタツキを振幅5mm以下にした溶液製膜方
法が記載されている。
うに、流延ダイより吐出されたドープの耳部のバタツキを振幅5mm以下にした溶液製膜方
法が記載されている。
さらに、特開2003−170447には、面状の優れたフィルムを得るために、セルロースアシレ
ート溶液が実質的に塩素系溶剤から構成される溶剤にセルロースアシレートを溶解したも
のであり、流延されるセルロースアシレート溶液のうち少なくとも1つ以上の溶液が塩素
系溶剤の他に少なくともアルコールを含有し、少なくとも1つのセルロースアシレート溶
液へのアルコールの添加が流延前の24時間以内に行なわれることを特徴とするセルロー
スアシレートフィルムの製造方法が記載されている。
ート溶液が実質的に塩素系溶剤から構成される溶剤にセルロースアシレートを溶解したも
のであり、流延されるセルロースアシレート溶液のうち少なくとも1つ以上の溶液が塩素
系溶剤の他に少なくともアルコールを含有し、少なくとも1つのセルロースアシレート溶
液へのアルコールの添加が流延前の24時間以内に行なわれることを特徴とするセルロー
スアシレートフィルムの製造方法が記載されている。
また、フィルムの長手方向の厚みムラに起因する縞模様を視認し難くするために、特開20
02-189127号には、60μm以下の溶液製膜フィルムであって長手方向の1mm毎の厚味変化
量ΔDの最大値が0.30μm以下とする発明が記載されている。
02-189127号には、60μm以下の溶液製膜フィルムであって長手方向の1mm毎の厚味変化
量ΔDの最大値が0.30μm以下とする発明が記載されている。
さらに、横段ムラをなくすことを目的とした発明の特開2002-028943号には、流延時の好
ましい各種条件として以下のことを示している。ダイスリットの中心線と無限移行する無
端の金属支持体の接線とのなす角度を40〜90°とすること、ダイから流延する流延膜
の温度を10〜50℃とすること、流延膜の線流速を10〜200m/min、且つ線流
速のバラツキを±15%以内とすること、無限移行する無端の金属支持体の線速度に対す
る流延膜の線流速のドラフト比を0.4〜2.0とすること、ダイスリットの先端と無限
移行する無端の金属支持体面との間隙を200μm〜5mmとすること、ダイ及び流延膜
周辺の雰囲気温度を10〜40℃とすること、流延膜が無限移行する無端の金属支持体に
接する位置を、金属支持体を裏側から支えている流延用バックロールが金属支持体に接触
している位置と同位置とすること、等が開示されている。さらに、ダイスリットから吐出
する流延膜の温度を10〜50(より好ましくは20〜30℃)として流延すこと、そし
て、ドープの粘度としては1〜200(より好ましくは10〜100)Pa・secが好
ましいこと、線流速(流延ドープ膜の線速度)は、10〜200(より好ましくは15〜
150)m/minで線流速のバラツキを±15%以下とすること、等が示されている。
ましい各種条件として以下のことを示している。ダイスリットの中心線と無限移行する無
端の金属支持体の接線とのなす角度を40〜90°とすること、ダイから流延する流延膜
の温度を10〜50℃とすること、流延膜の線流速を10〜200m/min、且つ線流
速のバラツキを±15%以内とすること、無限移行する無端の金属支持体の線速度に対す
る流延膜の線流速のドラフト比を0.4〜2.0とすること、ダイスリットの先端と無限
移行する無端の金属支持体面との間隙を200μm〜5mmとすること、ダイ及び流延膜
周辺の雰囲気温度を10〜40℃とすること、流延膜が無限移行する無端の金属支持体に
接する位置を、金属支持体を裏側から支えている流延用バックロールが金属支持体に接触
している位置と同位置とすること、等が開示されている。さらに、ダイスリットから吐出
する流延膜の温度を10〜50(より好ましくは20〜30℃)として流延すこと、そし
て、ドープの粘度としては1〜200(より好ましくは10〜100)Pa・secが好
ましいこと、線流速(流延ドープ膜の線速度)は、10〜200(より好ましくは15〜
150)m/minで線流速のバラツキを±15%以下とすること、等が示されている。
また、厚さ20〜85μmの高品質薄手タックを得るための発明である、特開2002-036266号に
は、好ましい態様として、支持体の表面とダイ内部のスリット壁面とのなす角度を、40
〜90°とすること、ダイにおけるドープが吐出するスリットの幅を150〜1500μ
mとすると共に、スリットから吐出するドープの線流速U1(m/s)と支持体の進行速
度U2(m/s)との比値U1/U2として定義されるドラフト比βを、0.4〜2.0
とすること、支持体と向き合うよう設けた複数のスリットからウェブに風を吹き付けると
共に、この風のダイ幅方向に沿った風速のうちで最大のものと最小のものとの差W1(m
/s)と、風のダイ幅方向に沿った平均風速W2(m/s)との比値W1/W2を、0.
3以下とすること、等が記載されている。
は、好ましい態様として、支持体の表面とダイ内部のスリット壁面とのなす角度を、40
〜90°とすること、ダイにおけるドープが吐出するスリットの幅を150〜1500μ
mとすると共に、スリットから吐出するドープの線流速U1(m/s)と支持体の進行速
度U2(m/s)との比値U1/U2として定義されるドラフト比βを、0.4〜2.0
とすること、支持体と向き合うよう設けた複数のスリットからウェブに風を吹き付けると
共に、この風のダイ幅方向に沿った風速のうちで最大のものと最小のものとの差W1(m
/s)と、風のダイ幅方向に沿った平均風速W2(m/s)との比値W1/W2を、0.
3以下とすること、等が記載されている。
また、特開2003-071863号には、曇りの発生しないフィルムを得るために、ベルトとそれ
を搬送する冷却ドラムを有する製膜装置において、フィルムをバンドから剥ぎ取る際、そ
の冷却ドラム表面温度6℃、そのドラムにフィルムが接する時間を0.5〜20秒とする発明
が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、フィルムをベルトから剥離する時
の雰囲気の露点が7℃以下であること、フィルムの剥離されたベルトがドープ組成物の流
延個所に到達するまでの時間は0.5〜30秒であること、冷却ドラムの表面温度は特に
7℃以上、15℃以下であること、フィルムが冷却ドラムに接してから剥離されるまでの
時間が特に1.5秒以上、12秒以下であること、フィルムの剥離されたベルト(の一部
)がドープ組成物の流延個所に到達するまでの時間は特に1秒以上、10秒以下であるこ
と、流延から30〜900秒以内にウェブをベルトから剥離することが望ましいことが記
載されている。
を搬送する冷却ドラムを有する製膜装置において、フィルムをバンドから剥ぎ取る際、そ
の冷却ドラム表面温度6℃、そのドラムにフィルムが接する時間を0.5〜20秒とする発明
が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、フィルムをベルトから剥離する時
の雰囲気の露点が7℃以下であること、フィルムの剥離されたベルトがドープ組成物の流
延個所に到達するまでの時間は0.5〜30秒であること、冷却ドラムの表面温度は特に
7℃以上、15℃以下であること、フィルムが冷却ドラムに接してから剥離されるまでの
時間が特に1.5秒以上、12秒以下であること、フィルムの剥離されたベルト(の一部
)がドープ組成物の流延個所に到達するまでの時間は特に1秒以上、10秒以下であるこ
と、流延から30〜900秒以内にウェブをベルトから剥離することが望ましいことが記
載されている。
また、厚さ85μm未満膜厚精度の良いフィルムを得るための発明である特開2000-246747号には、ドープの線流速を10m/min以上、200m/min以下とすること、支持体においてドープを受ける面の走行速度vと、ドープ流延工程においてダイから流出する前記ドープの線流速uとの比率v/uを、0.4以上、2.0以下とすること、ダイより流出してから支持体の表面に着接するまでの滞留時間を、0.001秒以上、0.2秒以下とすること、ダイより流出した直後のドープの温度を、10℃以上、48℃以下とすること、ウェブを前記支持体から剥離させるまでのプロセス平均雰囲気(米国連邦規格F
ederalStandard 209D)を、クラス10以上、クラス10000以下とし、支持体から剥離させた後のプロセス平均雰囲気(米国連邦規格 FederalStandard 209D)を、クラス100以上、クラス10000以下することが開示されている。
ederalStandard 209D)を、クラス10以上、クラス10000以下とし、支持体から剥離させた後のプロセス平均雰囲気(米国連邦規格 FederalStandard 209D)を、クラス100以上、クラス10000以下することが開示されている。
また、高温度、高湿度条件での保存時、縦、横の寸法変動を少なくするために、特開2002
-248639号には流延後、剥離までの間での時間は作製するフィルムの膜厚、使用溶媒によ
って異なるが一般的に0.5〜5分の範囲が好ましいことが記載されている。この理由と
しては、0.5分未満の場合はフィルムの乾燥が終了せず剥がすことができなくなり好ま
しく5分を越えた場合は工程が長くなり又製膜効率が悪くなり好ましくないことが挙げら
れている。
-248639号には流延後、剥離までの間での時間は作製するフィルムの膜厚、使用溶媒によ
って異なるが一般的に0.5〜5分の範囲が好ましいことが記載されている。この理由と
しては、0.5分未満の場合はフィルムの乾燥が終了せず剥がすことができなくなり好ま
しく5分を越えた場合は工程が長くなり又製膜効率が悪くなり好ましくないことが挙げら
れている。
膜厚が薄く、光学的等方性、平面性に優れたフィルムを得るために、特開2000-239403号
には全領域における流延用支持体の表面温度を1〜80℃として製膜を行うこと、が記載
されている。さらに好ましい態様として、ウェブの剥離点での流延用支持体の表面温度を
50℃以下として製膜を行うこと、ドープ流延からウェブの剥離点までの、ウェブの全幅
に対してウェブの両側の端部からそれぞれ5〜20%以内の幅のウェブ部分に相当する流
延用支持体の温度を、それより内側部分の流延用支持体の温度より5℃以上低くして製膜
を行うこと、等が開示されている。
には全領域における流延用支持体の表面温度を1〜80℃として製膜を行うこと、が記載
されている。さらに好ましい態様として、ウェブの剥離点での流延用支持体の表面温度を
50℃以下として製膜を行うこと、ドープ流延からウェブの剥離点までの、ウェブの全幅
に対してウェブの両側の端部からそれぞれ5〜20%以内の幅のウェブ部分に相当する流
延用支持体の温度を、それより内側部分の流延用支持体の温度より5℃以上低くして製膜
を行うこと、等が開示されている。
さらに、特開平11-216732号には、ダイ流延のドープ膜に縦スジ、ダイスジ、発泡性、皮
膜の発生、密着性低下、剥離性の改良を得るために、TACドープをダイから流延部の支持
体上に流延する際、支持体温度が該ドープに使用する主溶媒の沸点より0.5〜55℃低
く、かつ流延ドロ−比が1.0以上3.0以下である発明が記載されている。さらに好ま
しい態様として、ダイリップにおけるドープの温度をドープに使用する主溶媒の沸点より
3℃〜20℃低くすること、支持体表面の両端に粗面化帯を設け、粗面化帯にドープの流
延幅を5〜30mm重ねて流延すること、その粗面化帯の面の平均粗さを0.5〜2μm
とすること、支持体表面とダイスリットとのなす角度を30°以上90°以下とし、支持
体表面とダイリップとの間隙を200μm以上10μmとすること、等が開示されている
。なお、この際、溶媒含有率が50から200重量%の範囲で支持体から剥離するのが好
ましく、製膜速度は10〜150m/minであることも示されている。
膜の発生、密着性低下、剥離性の改良を得るために、TACドープをダイから流延部の支持
体上に流延する際、支持体温度が該ドープに使用する主溶媒の沸点より0.5〜55℃低
く、かつ流延ドロ−比が1.0以上3.0以下である発明が記載されている。さらに好ま
しい態様として、ダイリップにおけるドープの温度をドープに使用する主溶媒の沸点より
3℃〜20℃低くすること、支持体表面の両端に粗面化帯を設け、粗面化帯にドープの流
延幅を5〜30mm重ねて流延すること、その粗面化帯の面の平均粗さを0.5〜2μm
とすること、支持体表面とダイスリットとのなす角度を30°以上90°以下とし、支持
体表面とダイリップとの間隙を200μm以上10μmとすること、等が開示されている
。なお、この際、溶媒含有率が50から200重量%の範囲で支持体から剥離するのが好
ましく、製膜速度は10〜150m/minであることも示されている。
以上記載したこれらセルロースアシレートのドープ流延に関する発明は、本発明において
も適用できるものである。
も適用できるものである。
(ダイ)
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造に用いられる加圧ダイは、金属支持体の上
方に1基或いは2基以上の設置でもよい。好ましくは1基又は2基である。2基以上設置
する場合には流延するドープ量をそれぞれのダイに種々な割合にわけてもよく、複数の精
密定量ギヤアポンプからそれぞれの割合でダイにドープを送液してもよい。
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造に用いられる加圧ダイは、金属支持体の上
方に1基或いは2基以上の設置でもよい。好ましくは1基又は2基である。2基以上設置
する場合には流延するドープ量をそれぞれのダイに種々な割合にわけてもよく、複数の精
密定量ギヤアポンプからそれぞれの割合でダイにドープを送液してもよい。
なお、ダイに関しては、スジ欠陥を防止するために、特開2002-254453号に、ダイリップ
表面硬度Hv400以上、もしくは表面張力380μN/cmになるコーテイング実施やリップ
先端形状を規定する発明が記載されている。
表面硬度Hv400以上、もしくは表面張力380μN/cmになるコーテイング実施やリップ
先端形状を規定する発明が記載されている。
さらに、特開2002-273746号には、スジ状欠陥の合格レベルであるフィルムの幅方向変化
率0.04%以下にするために、ダイリップ表面粗さがRa0.1μm、リップクリアランスが1.0
mmとなるように溶液キャストする発明が記載されている。
率0.04%以下にするために、ダイリップ表面粗さがRa0.1μm、リップクリアランスが1.0
mmとなるように溶液キャストする発明が記載されている。
また、耳固まりを防止するために、特開2002-103361号には、ダイのスリット端部を矩形
でなく曲線様に加工する発明が記載されている。
でなく曲線様に加工する発明が記載されている。
さらに、風量の大きい乾燥風を使用しても工程の不安定化及び面状品質の悪化を招かない
ようにするために、特開2002-103360号には、ケーシング内で流延ダイから流延支持体上
にドープを流延し、流延支持体上に流延されたドープからなるベースに乾燥風を吹付けて
製膜する方法において、流延ダイからドープが流延される流延支持体の流延部の前方及び
後方の少なくともどちらか一方にラビリンス及びシールを設け、乾燥風の流延部への影響
を抑制する発明が記載されている。
ようにするために、特開2002-103360号には、ケーシング内で流延ダイから流延支持体上
にドープを流延し、流延支持体上に流延されたドープからなるベースに乾燥風を吹付けて
製膜する方法において、流延ダイからドープが流延される流延支持体の流延部の前方及び
後方の少なくともどちらか一方にラビリンス及びシールを設け、乾燥風の流延部への影響
を抑制する発明が記載されている。
また、厚さ85μm未満膜厚精度の良いフィルムを得るために、特開2000-246747号には
、ダイスリット間隙が50〜1500μmである発明が記載されている。
、ダイスリット間隙が50〜1500μmである発明が記載されている。
さらに、厚みにムラのない均一厚みで剥離性の改善された良好な面品質を得るために、特
開2002-292660号には、複数のヒートボルトが、スリットの長さ方向に、スリットギャッ
プ×10<ピッチ<スリットギャップ×130、なる関係を満たすピッチで配列されている発明
が記載されている。なお、より好ましい態様として、ギャップ調節部材をヒートボルトと
すること、ダイ後流の所要箇所に厚さ計を設け、これによって検出されたウェブ厚さ情報
を制御装置にフィードバックし、この厚さ情報を制御装置で設定厚み情報と比較し、同装
置から来る補正制御量の信号によってヒートボルトの発熱体の電力又はオン率を制御する
ようにすること等が記載されている。さらに詳細な態様として、ヒートボルトは、長さ2
0〜40cm、直径7〜14mmを有し、複数、例えば数十本のヒートボルトが、ピッチ
20〜40mmで配列されており、ヒートボルトの代わりに、手動で軸方向に前後動させ
ることによりスリットギャップを調節するボルトを主体とするギャップ調節部材を設ける
こともできることが開示されている。なお、ギャップ調節部材によって調節されたスリッ
トギャップは、通常200〜1000μm、好ましくは300〜800μm、より好まし
くは400〜600μmであることも示されている。
開2002-292660号には、複数のヒートボルトが、スリットの長さ方向に、スリットギャッ
プ×10<ピッチ<スリットギャップ×130、なる関係を満たすピッチで配列されている発明
が記載されている。なお、より好ましい態様として、ギャップ調節部材をヒートボルトと
すること、ダイ後流の所要箇所に厚さ計を設け、これによって検出されたウェブ厚さ情報
を制御装置にフィードバックし、この厚さ情報を制御装置で設定厚み情報と比較し、同装
置から来る補正制御量の信号によってヒートボルトの発熱体の電力又はオン率を制御する
ようにすること等が記載されている。さらに詳細な態様として、ヒートボルトは、長さ2
0〜40cm、直径7〜14mmを有し、複数、例えば数十本のヒートボルトが、ピッチ
20〜40mmで配列されており、ヒートボルトの代わりに、手動で軸方向に前後動させ
ることによりスリットギャップを調節するボルトを主体とするギャップ調節部材を設ける
こともできることが開示されている。なお、ギャップ調節部材によって調節されたスリッ
トギャップは、通常200〜1000μm、好ましくは300〜800μm、より好まし
くは400〜600μmであることも示されている。
また、特開2002-254450には、ダイ先端欠陥による流延方向のスジ欠陥を発生させること
なく、表面平滑性、厚み均一性に優れたフィルムを得るために、溶液を流延するダイの先
端の硬さをHv=400以上とすることが開示されている。
なく、表面平滑性、厚み均一性に優れたフィルムを得るために、溶液を流延するダイの先
端の硬さをHv=400以上とすることが開示されている。
さらに、特開2002-301731には、表面平滑性、厚み均一(特に長手方向の周期的な厚みム
ラ)に優れたフィルムを製膜するため、ダイリップ先端と支持体表面とのなす角度を所定
の範囲に規定する発明が記載されている。
ラ)に優れたフィルムを製膜するため、ダイリップ先端と支持体表面とのなす角度を所定
の範囲に規定する発明が記載されている。
また、特開2003−200478には、フィードブロック型流延ダイを用いて多層流延膜の各層の
厚み分布をより均一にするために、フィードブロックとシングルマニホールド(SM)を有
するダイにおいて、合流部からSMまでの流路に関し、 幅方向寸法Wf、厚さ寸法T、ダ
イの吐出口の幅寸法をWd、としたとき 2<(Wf/T)<10、10≦(Wd/Wf
)≦25とすることを特徴とする多層膜の製造方法が記載されている。
厚み分布をより均一にするために、フィードブロックとシングルマニホールド(SM)を有
するダイにおいて、合流部からSMまでの流路に関し、 幅方向寸法Wf、厚さ寸法T、ダ
イの吐出口の幅寸法をWd、としたとき 2<(Wf/T)<10、10≦(Wd/Wf
)≦25とすることを特徴とする多層膜の製造方法が記載されている。
さらに、特開2003−200444には、流延膜の膜厚の分布差を減少させるために、マニホール
ドを有するダイにおいて、ドープの流れ方向に、流路が狭まる傾斜面をマニホールドに備
え、この傾斜面をダイの拡幅方向の中心を基準に5〜20mmの範囲で、ダイの液の入り
口方向に凸な曲率半径が500mm以上のなだらかな面とすることを特徴とする多層膜の
製造方法が記載されている。
ドを有するダイにおいて、ドープの流れ方向に、流路が狭まる傾斜面をマニホールドに備
え、この傾斜面をダイの拡幅方向の中心を基準に5〜20mmの範囲で、ダイの液の入り
口方向に凸な曲率半径が500mm以上のなだらかな面とすることを特徴とする多層膜の
製造方法が記載されている。
また、特開2003−181858には、剥離時、ウエブが途切れて支持体に残存するこ
とを防止するために、マニホルド内およびスリット内の幅手方向両端部に、流路幅を規制
するディッケルが、それぞれマニホルドからドープ吐出口に至るように設けられており、
かつ溶液流延製膜法に用いられるドープ流延ダイであって、ディッケルにより規制されて
いる流路幅が、スリット内においてドープ吐出口に向かって漸次拡大されていることを特
徴とするドープ流延ダイについて記載がある。
とを防止するために、マニホルド内およびスリット内の幅手方向両端部に、流路幅を規制
するディッケルが、それぞれマニホルドからドープ吐出口に至るように設けられており、
かつ溶液流延製膜法に用いられるドープ流延ダイであって、ディッケルにより規制されて
いる流路幅が、スリット内においてドープ吐出口に向かって漸次拡大されていることを特
徴とするドープ流延ダイについて記載がある。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのドープ流延用ダイ、に関する発明は、本発
明においても適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
明においても適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
(減圧チャンバー)
近年では生産性を高めるために、支持体の走行高速をさらに上昇させて高速流延すること
が望まれており、支持体を高速で走行させる場合、ダイから押し出されたドープの流延部
が不安定になるため、減圧チャンバを支持体の走行方向に対してダイの上流側に設けるこ
とが知られている。特開2000−301558号公報に記載されている流延ダイの先端
から金属支持体上に膜状に押出された樹脂溶液の金属支持体に接触する側の表面を、減圧
チャンバにより減圧吸引する溶液製膜方法において、吐出速度が5〜50m/分、該減圧
チャンバの減圧度が−10〜−2000Paで厚み精度向上した製膜方法も本報での流延
に際して利用できる。
近年では生産性を高めるために、支持体の走行高速をさらに上昇させて高速流延すること
が望まれており、支持体を高速で走行させる場合、ダイから押し出されたドープの流延部
が不安定になるため、減圧チャンバを支持体の走行方向に対してダイの上流側に設けるこ
とが知られている。特開2000−301558号公報に記載されている流延ダイの先端
から金属支持体上に膜状に押出された樹脂溶液の金属支持体に接触する側の表面を、減圧
チャンバにより減圧吸引する溶液製膜方法において、吐出速度が5〜50m/分、該減圧
チャンバの減圧度が−10〜−2000Paで厚み精度向上した製膜方法も本報での流延
に際して利用できる。
また、端部流入空気起因の波状ムラを防止するために、特開平6-155494号には、溶液製膜
の流延ダイ後方に位置するチャンバーにおいて、減圧質の幅方向の両端部から全幅に対し
て0〜0.3倍の範囲の位置に減圧用の給陰部の開口部を設置し、流延を行うことが記載され
ている。
の流延ダイ後方に位置するチャンバーにおいて、減圧質の幅方向の両端部から全幅に対し
て0〜0.3倍の範囲の位置に減圧用の給陰部の開口部を設置し、流延を行うことが記載され
ている。
さらに、生産性を高めるために、特開2002-144357号には、流延バンドとの間の距離が0.3
〜3mmであるバックサクションチャンバーを用いる発明が記載されている。
〜3mmであるバックサクションチャンバーを用いる発明が記載されている。
また、樹脂フィルムの長手方向の厚みムラを顕著に低減するために、特開2000-301588号
には、流延ダイの先端から仮支持体上に膜状に押出された樹脂溶液の仮支持体に接触する
側の表面を減圧チャンバーにより減圧吸引する溶液製膜方法において、吐出速度が7〜38m
/分、減圧チャンバーの減圧度が−1〜−50mmAgとすることが記載されている。
には、流延ダイの先端から仮支持体上に膜状に押出された樹脂溶液の仮支持体に接触する
側の表面を減圧チャンバーにより減圧吸引する溶液製膜方法において、吐出速度が7〜38m
/分、減圧チャンバーの減圧度が−1〜−50mmAgとすることが記載されている。
また、チャンバー内の圧力変動を防止して厚みを良化するために、特開2000-290388号に
は、吸引ダクトの途中に減圧チャンバーの容量の10倍以上のバッファタンクを設ける発明
が記載されている。
は、吸引ダクトの途中に減圧チャンバーの容量の10倍以上のバッファタンクを設ける発明
が記載されている。
さらに、平面品質の良好なフィルムを得るために、特開2002-103359号には、減圧ゾーン
の圧力バランス、シール構造、シール寸法を規定する発明が記載されている。
の圧力バランス、シール構造、シール寸法を規定する発明が記載されている。
さらに特開2000−301555号公報に記載の樹脂溶液を流延ダイの先端から膜状
に吐出させダイ先端の下方で移動する金属支持体上に流延する溶液製膜方法で、吐出速度
が0.5〜9.0m/分の範囲にある厚み精度の向上した膜を製造するための溶液製膜方
法が開示されている。
に吐出させダイ先端の下方で移動する金属支持体上に流延する溶液製膜方法で、吐出速度
が0.5〜9.0m/分の範囲にある厚み精度の向上した膜を製造するための溶液製膜方
法が開示されている。
また、特開平07−032391号公報では温水循環してダイ本体の温度をドープの常圧
下に沸点−7℃〜−1℃に維持し、リップ部をドープAの常圧下沸点〜沸点+30℃に維
持し、ドープの常圧下で沸点〜+30℃に維持したドープBをドープAから充填し最終的
にリップから流延する方法、特開平03−193316号公報では有機溶媒のポリマー溶
液をダイから金属支持体上に流延し、その部分をダイ後方より減圧吸引する減圧チャンバ
ーの内壁温度を、吸引する有機溶媒の凝縮点以上に保つものであり、溶媒蒸気を減圧チャ
ンバー内で凝縮させることなく、流延する方法が実施されており、本発明においても適応
できるものである。また、特開平05−086212号公報では両端部に液を滴下して皮
張り防止する流延製膜において、該溶剤が溶質に対する良溶剤に対して貧溶剤を30〜9
0質量%含ませた流延方法が記載されており、特開昭62−037113号公報では固形
分が18〜35質量%であり、非メチレンクロライド系溶媒が13〜25質量%のドープ
で、表面温度が10℃以下の金属支持体上に流延するセルロースアシレートの製法も挙げ
られ、本発明においても適用できる。
下に沸点−7℃〜−1℃に維持し、リップ部をドープAの常圧下沸点〜沸点+30℃に維
持し、ドープの常圧下で沸点〜+30℃に維持したドープBをドープAから充填し最終的
にリップから流延する方法、特開平03−193316号公報では有機溶媒のポリマー溶
液をダイから金属支持体上に流延し、その部分をダイ後方より減圧吸引する減圧チャンバ
ーの内壁温度を、吸引する有機溶媒の凝縮点以上に保つものであり、溶媒蒸気を減圧チャ
ンバー内で凝縮させることなく、流延する方法が実施されており、本発明においても適応
できるものである。また、特開平05−086212号公報では両端部に液を滴下して皮
張り防止する流延製膜において、該溶剤が溶質に対する良溶剤に対して貧溶剤を30〜9
0質量%含ませた流延方法が記載されており、特開昭62−037113号公報では固形
分が18〜35質量%であり、非メチレンクロライド系溶媒が13〜25質量%のドープ
で、表面温度が10℃以下の金属支持体上に流延するセルロースアシレートの製法も挙げ
られ、本発明においても適用できる。
さらに、高濃度で高速流延してもメルトフラクチャーを発生させることなく平面性を良好
に保つために、特開平7-32391号には、ドープ温度及び流延ダイの温度を除いた他の部分
であるダイ本体の温度ドープの沸点より1〜7℃低い温度とし、リップ部の温度をドープの
沸点より0〜30℃高い範囲の温度にする発明が記載されている。
に保つために、特開平7-32391号には、ドープ温度及び流延ダイの温度を除いた他の部分
であるダイ本体の温度ドープの沸点より1〜7℃低い温度とし、リップ部の温度をドープの
沸点より0〜30℃高い範囲の温度にする発明が記載されている。
さらに、特開2003−181860には、剥離時の耳カールを抑制し、搬送性を良化させるために
、耳部の平均厚みが、該耳部を除く中央部の平均厚みよりも薄くなるように流延したこと
を特徴とするフィルム製造方法が記載されている。
、耳部の平均厚みが、該耳部を除く中央部の平均厚みよりも薄くなるように流延したこと
を特徴とするフィルム製造方法が記載されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
さらに、特開平02−276607号公報ではサイドエッジ近傍の単位はバインダー当
たり吐出量が中央の平均吐出量よりも小さくなるような形状を有する流延ダイ、特開昭5
5−014201号公報におけるセルロースアシレートの非溶剤を7〜30質量%とメチ
レンクロライドを用いたドープをバンド表面に流延して、流延後3分以内に30〜42℃
になるように加熱し、かつ少なくとも15秒間該温度に保つ製法、特開平02−1115
11号公報での金属支持体の露出している部分を金属支持体表面温度よりも低い露点の気
体で満たす方法がある。また特開平02−208650号公報ではダイスはバインダー方
向両端部にセルローストリアセテートの可溶溶剤を流下させる製法などが開示されており
、本発明においても適用できる。
たり吐出量が中央の平均吐出量よりも小さくなるような形状を有する流延ダイ、特開昭5
5−014201号公報におけるセルロースアシレートの非溶剤を7〜30質量%とメチ
レンクロライドを用いたドープをバンド表面に流延して、流延後3分以内に30〜42℃
になるように加熱し、かつ少なくとも15秒間該温度に保つ製法、特開平02−1115
11号公報での金属支持体の露出している部分を金属支持体表面温度よりも低い露点の気
体で満たす方法がある。また特開平02−208650号公報ではダイスはバインダー方
向両端部にセルローストリアセテートの可溶溶剤を流下させる製法などが開示されており
、本発明においても適用できる。
さらに、生産能率の向上を目的として、端部剥離点で乾燥不足起因の剥残を抑制し、皮張
り発生を防止するために、特開2002-337173号には、溶液製膜用流延ダイにおいて、溶液
の吐出端より外側に0.5〜3.0mmの間隔をおいて、溶剤の給液ノズルを備えること
が記載されている。
り発生を防止するために、特開2002-337173号には、溶液製膜用流延ダイにおいて、溶液
の吐出端より外側に0.5〜3.0mmの間隔をおいて、溶剤の給液ノズルを備えること
が記載されている。
さらに、特開2003−181857には、安定した高速流延を可能とするため、溶液の流延部を支
持体の走行方向の上流側に吸引する吸引操作を行うとともに、溶液の溶質に対する良溶媒
を前記流延部の耳部に滴下し、吸引操作に伴う耳部のバタツキを抑制することを特徴とす
る溶液製膜方法が記載されている。
持体の走行方向の上流側に吸引する吸引操作を行うとともに、溶液の溶質に対する良溶媒
を前記流延部の耳部に滴下し、吸引操作に伴う耳部のバタツキを抑制することを特徴とす
る溶液製膜方法が記載されている。
また、厚さ20〜85μmの高品質薄手タックを得るための発明である、特開2002-036266号に
は、好ましい態様として、ダイの側面側下端部から排出すること、ダイの側面側下端部付
近に囲いを設けること、あるいは溶剤蒸気の吹き付け、ダイの側面側下端部付近を所期の
溶剤蒸気濃度すること、ダイの側面側下端部から支持体上に、ドープ可溶な溶剤を流下さ
せること、等が記載されている。さらにドープ可能な溶剤を流下させる好ましい条件とし
ては、ドープ可溶な溶剤の流下量を0.1〜1.0(cm3/min)とすること、ドー
プ可溶な溶剤の温度をその沸点以下とすること等が開示されている。
は、好ましい態様として、ダイの側面側下端部から排出すること、ダイの側面側下端部付
近に囲いを設けること、あるいは溶剤蒸気の吹き付け、ダイの側面側下端部付近を所期の
溶剤蒸気濃度すること、ダイの側面側下端部から支持体上に、ドープ可溶な溶剤を流下さ
せること、等が記載されている。さらにドープ可能な溶剤を流下させる好ましい条件とし
ては、ドープ可溶な溶剤の流下量を0.1〜1.0(cm3/min)とすること、ドー
プ可溶な溶剤の温度をその沸点以下とすること等が開示されている。
さらに、面内レターデーションのばらつきを小さくする製造方法および装置を目的として
、特開2003-103547号には、共流延ダイの構造、条件を規定し、このダイを用いた共流延
により、積層したセルロースエステルフィルムの面内レターデーションのばらつきを小さ
くする発明が記載されている。なお、より好ましい態様として、ドープの合流直前におけ
る皮層形成用原料樹脂ドープの平均流速に対する芯層形成用原料樹脂ドープの平均流速の
比を、0.3〜3とすること、隣接する2つの層を形成する原料樹脂ドープの合流直前の
平均流速比を0.5〜2とすること、隣接する2つの層を形成する原料樹脂ドープが合流
するさいの合流角度を30度以下とすること、共流延ダイ内における原料樹脂ドープが合
流する部分からダイ吐出口先端までの距離を50mm以下とすること、等が開示されてい
る。
、特開2003-103547号には、共流延ダイの構造、条件を規定し、このダイを用いた共流延
により、積層したセルロースエステルフィルムの面内レターデーションのばらつきを小さ
くする発明が記載されている。なお、より好ましい態様として、ドープの合流直前におけ
る皮層形成用原料樹脂ドープの平均流速に対する芯層形成用原料樹脂ドープの平均流速の
比を、0.3〜3とすること、隣接する2つの層を形成する原料樹脂ドープの合流直前の
平均流速比を0.5〜2とすること、隣接する2つの層を形成する原料樹脂ドープが合流
するさいの合流角度を30度以下とすること、共流延ダイ内における原料樹脂ドープが合
流する部分からダイ吐出口先端までの距離を50mm以下とすること、等が開示されてい
る。
また、ダイスリット両端部近傍の原料樹脂の膜状垂れ発生を早期に検出するために、特開
2002-361664号には、ダイのスリットから吐出された直後のドープ膜の幅方向両側縁部の
所定幅部分を含む所定範囲の画像を撮像し、スリットの両端部近傍においてダイに形成さ
れた原料樹脂の膜状垂れの面積を求め、ダイに原料樹脂の有害な膜状垂れが発生したか否
かを判断する発明が記載されている。なお、詳細な態様として、得られた撮像範囲から、
ドープ膜のエッジが中心に来る画像判定範囲を抽出し、画像判定範囲内にあるドープ膜の
面積に、スリットの両端部近傍においてダイに形成された原料樹脂の膜状垂れの面積を加
え、この合計面積から画像判定範囲の1/2の面積を減じることにより、ダイに形成され
た膜状垂れの面積を求め、ダイに原料樹脂の有害な膜状垂れが発生したと判断したときに
、報知装置により報知することが、開示されている。
2002-361664号には、ダイのスリットから吐出された直後のドープ膜の幅方向両側縁部の
所定幅部分を含む所定範囲の画像を撮像し、スリットの両端部近傍においてダイに形成さ
れた原料樹脂の膜状垂れの面積を求め、ダイに原料樹脂の有害な膜状垂れが発生したか否
かを判断する発明が記載されている。なお、詳細な態様として、得られた撮像範囲から、
ドープ膜のエッジが中心に来る画像判定範囲を抽出し、画像判定範囲内にあるドープ膜の
面積に、スリットの両端部近傍においてダイに形成された原料樹脂の膜状垂れの面積を加
え、この合計面積から画像判定範囲の1/2の面積を減じることにより、ダイに形成され
た膜状垂れの面積を求め、ダイに原料樹脂の有害な膜状垂れが発生したと判断したときに
、報知装置により報知することが、開示されている。
さらに、特開2002-361664号には、ダイにおけるスリットの両端部近傍に形成された原料
樹脂の膜状垂れの面積を時系列的に求め、これにより膜状垂れの状態を判断し、支持体の
エンドレスベルトに蛇行が発生した場合にその蛇行量を検出し、検出された蛇行量に基づ
いて、ドープ膜のエッジが画像判定範囲の中心に来るように補正することが、示されてい
る。また、ダイの直ぐ下流側におけるエンドレスベルトの両側縁部の上方には、それぞれ
ダイのスリットから吐出された直後のドープ膜の幅方向両側縁の所定幅部分を含む所定範
囲の画像を連続的に撮像する撮像装置を配置することが記載されている。さらに、撮像装
置については、高濃度溶剤雰囲気中で使用されるため、たとえばガラス製光ファイバの束
をステンレス鋼で被覆した折曲可能な光ガイドと、光ガイド一端部に配された光源および
CCD撮像素子とからなるものが用いられ、光ガイドの他端部が撮像範囲の近傍に来るよ
うに配することを開示している。また蛇行量検出装置も、高濃度溶剤雰囲気中で使用され
るので、たとえば前面に光を透過させるガラス壁面を有する容器内に収納されたレーザー
方式センサを用いることを開示している。
樹脂の膜状垂れの面積を時系列的に求め、これにより膜状垂れの状態を判断し、支持体の
エンドレスベルトに蛇行が発生した場合にその蛇行量を検出し、検出された蛇行量に基づ
いて、ドープ膜のエッジが画像判定範囲の中心に来るように補正することが、示されてい
る。また、ダイの直ぐ下流側におけるエンドレスベルトの両側縁部の上方には、それぞれ
ダイのスリットから吐出された直後のドープ膜の幅方向両側縁の所定幅部分を含む所定範
囲の画像を連続的に撮像する撮像装置を配置することが記載されている。さらに、撮像装
置については、高濃度溶剤雰囲気中で使用されるため、たとえばガラス製光ファイバの束
をステンレス鋼で被覆した折曲可能な光ガイドと、光ガイド一端部に配された光源および
CCD撮像素子とからなるものが用いられ、光ガイドの他端部が撮像範囲の近傍に来るよ
うに配することを開示している。また蛇行量検出装置も、高濃度溶剤雰囲気中で使用され
るので、たとえば前面に光を透過させるガラス壁面を有する容器内に収納されたレーザー
方式センサを用いることを開示している。
さらに、特開2002-001745には、流延方向のスジ欠陥を防止し、表面平滑性及び厚み均一
性も優れたフィルムを生産性よく製造するために、流延ダイのダイリップのポリマー溶液
が接液する部分の表面粗さ(Ra値)が0.1μm以下とする製造方法が記載されている。
性も優れたフィルムを生産性よく製造するために、流延ダイのダイリップのポリマー溶液
が接液する部分の表面粗さ(Ra値)が0.1μm以下とする製造方法が記載されている。
また、ベルトキャスト面と流延ダイ/減圧チャンバの接触を防止し、ベルトの損傷を防止
するために、特開2003-39459号には、樹脂フィルムの製造装置において、ドープを駆動金
属製無端ベルトの上部移行部の上面(キャスト面)に膜状に流延するダイと、減圧チャンバ
と剥離手段とを備えている樹脂フィルムの製造装置で、減圧チャンバの後方所定箇所及び
減圧チャンバもしくは流延ダイの下方においてベルト上部移行部の裏面側の所定箇所のう
ちの少なくとも一方の箇所に、ベルト上部移行部のキャスト面の位置、キャスト面の高さ
方向の変動量及び減圧チャンバ下面とキャスト面との間の距離を検出する少なくとも1つ
の距離検出装置が設置されている発明が記載されいる。さらに、好ましい態様として、距
離検出装置により検出されたベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の変動量及び減圧
チャンバ下面とキャスト面との間の距離のデータを記録する制御装置が具備すること、制
御装置において、無端ベルトの上部移行部のキャスト面の高さ方向の変動量及び減圧チャ
ンバ下面とキャスト面との間の距離を記録したデータに基づくプロファイルを作成し、無
端ベルトが連続稼動しているときに、距離検出装置により逐次検出されたデータと、プロ
ファイルとを比較して、稼動時のベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の変位量を算
出するようにすること、流延ダイの下方であってかつ無端ベルトの上部移行部の裏面側に
設置されているベルト支持用バックロールの昇降手段をさらに具備し、距離検出装置によ
り基準値を超えるベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の変動量または減圧チャンバ
下面とキャスト面との間の距離が検出した際に、昇降手段の作動によりバックロールがベ
ルトに対して高さ方向に移動するようにすること、ベルト支持用バックロールが、昇降手
段の作動により無端ベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の移動量の0.5倍〜10
倍移動することができ、ベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の移動量が適値を示し
た後、昇降手段の作動によりバックロールが規定の位置に戻るようすること、流延ダイも
しくは減圧チャンバにベルト保護機構を備え、距離検出装置により検出されたベルト上部
移行部のキャスト面の高さ方向の変動量または減圧チャンバ下面とキャスト面との間の距
離が許容値を超えたときに、ベルト保護装置の作動により流延ダイもしくは減圧チャンバ
とベルト上部移行部のキャスト面との間に接触防止用部材が介在されるようにすること、
ベルト保護装置の接触防止用部材が、ベルト上部移行部のキャスト面を下方に押圧する回
転ローラであること、等が開示されている。また、ベルトのキャスト面と流延ダイないし
は減圧チャンバとの接触を防止するため、通常、ベルトのキャスト面と減圧チャンバ下面
との間の距離(a)が、1〜5mm、好ましくは1〜3mmに設定することが記載されてい
る。なお、検出装置としては、具体的には、渦電流式非接触距離検出センサがよく、渦電
流式非接触の第1距離検出センサが、減圧チャンバの後方に5〜50mm(好ましくは1
0〜30mm)の距離を置いてウェブ幅手端部に設置することが記載されている。なお、
予め無端ベルトについて、その稼働時のベルト継ぎ目部の通過時間、継ぎ目幅、継ぎ目高
さなどの各種データのプロファイルが記録することも記載されている。
するために、特開2003-39459号には、樹脂フィルムの製造装置において、ドープを駆動金
属製無端ベルトの上部移行部の上面(キャスト面)に膜状に流延するダイと、減圧チャンバ
と剥離手段とを備えている樹脂フィルムの製造装置で、減圧チャンバの後方所定箇所及び
減圧チャンバもしくは流延ダイの下方においてベルト上部移行部の裏面側の所定箇所のう
ちの少なくとも一方の箇所に、ベルト上部移行部のキャスト面の位置、キャスト面の高さ
方向の変動量及び減圧チャンバ下面とキャスト面との間の距離を検出する少なくとも1つ
の距離検出装置が設置されている発明が記載されいる。さらに、好ましい態様として、距
離検出装置により検出されたベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の変動量及び減圧
チャンバ下面とキャスト面との間の距離のデータを記録する制御装置が具備すること、制
御装置において、無端ベルトの上部移行部のキャスト面の高さ方向の変動量及び減圧チャ
ンバ下面とキャスト面との間の距離を記録したデータに基づくプロファイルを作成し、無
端ベルトが連続稼動しているときに、距離検出装置により逐次検出されたデータと、プロ
ファイルとを比較して、稼動時のベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の変位量を算
出するようにすること、流延ダイの下方であってかつ無端ベルトの上部移行部の裏面側に
設置されているベルト支持用バックロールの昇降手段をさらに具備し、距離検出装置によ
り基準値を超えるベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の変動量または減圧チャンバ
下面とキャスト面との間の距離が検出した際に、昇降手段の作動によりバックロールがベ
ルトに対して高さ方向に移動するようにすること、ベルト支持用バックロールが、昇降手
段の作動により無端ベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の移動量の0.5倍〜10
倍移動することができ、ベルト上部移行部のキャスト面の高さ方向の移動量が適値を示し
た後、昇降手段の作動によりバックロールが規定の位置に戻るようすること、流延ダイも
しくは減圧チャンバにベルト保護機構を備え、距離検出装置により検出されたベルト上部
移行部のキャスト面の高さ方向の変動量または減圧チャンバ下面とキャスト面との間の距
離が許容値を超えたときに、ベルト保護装置の作動により流延ダイもしくは減圧チャンバ
とベルト上部移行部のキャスト面との間に接触防止用部材が介在されるようにすること、
ベルト保護装置の接触防止用部材が、ベルト上部移行部のキャスト面を下方に押圧する回
転ローラであること、等が開示されている。また、ベルトのキャスト面と流延ダイないし
は減圧チャンバとの接触を防止するため、通常、ベルトのキャスト面と減圧チャンバ下面
との間の距離(a)が、1〜5mm、好ましくは1〜3mmに設定することが記載されてい
る。なお、検出装置としては、具体的には、渦電流式非接触距離検出センサがよく、渦電
流式非接触の第1距離検出センサが、減圧チャンバの後方に5〜50mm(好ましくは1
0〜30mm)の距離を置いてウェブ幅手端部に設置することが記載されている。なお、
予め無端ベルトについて、その稼働時のベルト継ぎ目部の通過時間、継ぎ目幅、継ぎ目高
さなどの各種データのプロファイルが記録することも記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのドープ流延用ダイ、チャンバー、流延条件
等に関する発明は、本発明においても適用できるものである。
等に関する発明は、本発明においても適用できるものである。
(金属支持体)
本発明のセルロースアシレートフィルムを製造するのに使用されるエンドレスに走行す
る金属支持体としては、表面がクロムメッキによって鏡面仕上げされたドラムや表面研磨
によって鏡面仕上げされたステンレスベルト(バンドといってもよい)が用いられる。表
面が平滑な支持体を得るには、不純物の少ない材料を異物等が極力除外された清浄な環境
下で充分に研磨して鏡面とする。例えば、特開2000−84960号に記載されている
ように支持体表面の中心線平均粗さRaを1〜3nmとすることで、フィルム表面の荒れ
やフィルム曇り度(ヘイズ値)が上がらないようにしている。これらの溶液流延製膜法にて
成形したフィルムの平滑性は、支持体表面の異物や凹凸が少ないほど良好となる。ソルベ
ントキャスト法における流延および乾燥方法については、米国特許2336310号、米
国特許2367603号、米国特許2492078号、米国特許2492977号、米国
特許2492978号、米国特許2607704号、米国特許2739069号、米国特
許2739070号、英国特許640731号、英国特許736892号の各明細書、特
公昭45−4554号、特公昭49−5614号、特開昭60−176834号、特開昭
60−203430号、特開昭62−115035号の各公報に記載がある。ドープは、
表面温度が30℃以下のドラムまたはバンド上に流延することが好ましく用いられ、特に
は−40〜40℃の金属支持体温度であることが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムを製造するのに使用されるエンドレスに走行す
る金属支持体としては、表面がクロムメッキによって鏡面仕上げされたドラムや表面研磨
によって鏡面仕上げされたステンレスベルト(バンドといってもよい)が用いられる。表
面が平滑な支持体を得るには、不純物の少ない材料を異物等が極力除外された清浄な環境
下で充分に研磨して鏡面とする。例えば、特開2000−84960号に記載されている
ように支持体表面の中心線平均粗さRaを1〜3nmとすることで、フィルム表面の荒れ
やフィルム曇り度(ヘイズ値)が上がらないようにしている。これらの溶液流延製膜法にて
成形したフィルムの平滑性は、支持体表面の異物や凹凸が少ないほど良好となる。ソルベ
ントキャスト法における流延および乾燥方法については、米国特許2336310号、米
国特許2367603号、米国特許2492078号、米国特許2492977号、米国
特許2492978号、米国特許2607704号、米国特許2739069号、米国特
許2739070号、英国特許640731号、英国特許736892号の各明細書、特
公昭45−4554号、特公昭49−5614号、特開昭60−176834号、特開昭
60−203430号、特開昭62−115035号の各公報に記載がある。ドープは、
表面温度が30℃以下のドラムまたはバンド上に流延することが好ましく用いられ、特に
は−40〜40℃の金属支持体温度であることが好ましい。
支持体に関しては、優れた寸度安定性を目的として、特開平10-006351号に、ドープを支
持体上に流延後、剥離までの間に、支持体温度が10℃を超え、かつ30℃未満である状
態を経由する発明が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、ドープの流延後
から剥離するまでの間の前半部分において支持体温度を調整し、支持体温度の状態を10
秒以上経由することが好ましいことが開示されている。
持体上に流延後、剥離までの間に、支持体温度が10℃を超え、かつ30℃未満である状
態を経由する発明が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、ドープの流延後
から剥離するまでの間の前半部分において支持体温度を調整し、支持体温度の状態を10
秒以上経由することが好ましいことが開示されている。
さらに、特開2002-234041号に、外観面状品質が良好なフィルムを得ることを目的として
、溶接部、その他バンド表面のピンホールの大きさおよび個数を制限する発明が記載され
ている。
、溶接部、その他バンド表面のピンホールの大きさおよび個数を制限する発明が記載され
ている。
さらに、平滑性、透明性、及び厚み精度を良好にすることを目的として、特開2002-23404
2号には、流中心線粗さ0.005μm以下かつ最も厚い部分と最も薄い部分の厚味差が0.06m
m以下である支持体を使う発明が記載されている。
2号には、流中心線粗さ0.005μm以下かつ最も厚い部分と最も薄い部分の厚味差が0.06m
m以下である支持体を使う発明が記載されている。
また、特開2002-001745号には、流延方向のスジ欠陥を防止し、平滑性と厚みを均一にす
るために、金属支持体に流延する方法において、流延ダイのダイリップのポリマー溶液が
接液する部分の表面粗さ(Ra値)が0.1μm以下である金属支持体を用いる発明が記
載されている。
るために、金属支持体に流延する方法において、流延ダイのダイリップのポリマー溶液が
接液する部分の表面粗さ(Ra値)が0.1μm以下である金属支持体を用いる発明が記
載されている。
さらに、特開平11-216732号には、ダイ流延のドープ膜に縦スジ、ダイスジ、発泡性、皮
膜の発生、密着性低下、剥離性の改良を得るために、TACドープをダイから流延部の支持
体上に流延する際、支持体温度が該ドープに使用する主溶媒の沸点より0.5〜55℃低
く、かつ流延ドロ−比が1.0以上3.0以下である発明が記載されている。さらに好ま
しい態様として、ダイリップにおけるドープの温度をドープに使用する主溶媒の沸点より
3℃〜20℃低くすること、支持体表面の両端に粗面化帯を設け、粗面化帯にドープの流
延幅を5〜30mm重ねて流延すること、その粗面化帯の面の平均粗さを0.5〜2μm
とすること、支持体表面とダイスリットとのなす角度を30°以上90°以下とし、支持
体表面とダイリップとの間隙を200μm以上10μmとすること、等が開示されている
。なお、この際媒含有率が50から200重量%の範囲で支持体から剥離するのが好まし
く、製膜速度は10〜150m/minであることも示されている。
膜の発生、密着性低下、剥離性の改良を得るために、TACドープをダイから流延部の支持
体上に流延する際、支持体温度が該ドープに使用する主溶媒の沸点より0.5〜55℃低
く、かつ流延ドロ−比が1.0以上3.0以下である発明が記載されている。さらに好ま
しい態様として、ダイリップにおけるドープの温度をドープに使用する主溶媒の沸点より
3℃〜20℃低くすること、支持体表面の両端に粗面化帯を設け、粗面化帯にドープの流
延幅を5〜30mm重ねて流延すること、その粗面化帯の面の平均粗さを0.5〜2μm
とすること、支持体表面とダイスリットとのなす角度を30°以上90°以下とし、支持
体表面とダイリップとの間隙を200μm以上10μmとすること、等が開示されている
。なお、この際媒含有率が50から200重量%の範囲で支持体から剥離するのが好まし
く、製膜速度は10〜150m/minであることも示されている。
さらに、特開2002-264152号には、良好な剥離性を維持しながら支持体表面への析出物等
の蓄積を抑え、平滑なフィルムを長期間安定に製造するために、支持体表面に連続した螺
旋状の溝を設けた発明が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、エンドレス
ベルトもしくはドラムの支持体表面に形成した螺旋の最大径が500mm以下であること
、隣接した溝との支持体幅方向の間隔(ピッチ)が10mm以下であること、搬送方向に
ずらした位置に形成した溝同士が互いに共有領域を有していること、支持体表面の連続し
た螺旋状の溝の深さが1〜5nmであること等が開示されている。さらに支持体の表面加
工(研磨)に用いられるポリッシャーは研磨用パッドが回転することによって研磨を行う
ことを用いているが、研磨用のパッド及び研磨剤をコントロールして用いることにより、
効率よく適度な周期をもって、適度な深さの傷を与え粗面化し、一定のランダムな連続し
た螺旋(コイル)状の溝を支持体に与えることが出来ることを開示している。また、剥離
性を維持したまま長期間析出物等の蓄積を抑制することができるこのましい螺旋の形状と
しては、螺旋のループの大きさの最大径は500mmであり、更に好ましくは200〜3
00mmの範囲で、螺旋の隣接した溝の間隔(ピッチ(P))は10mm以下であり、連
続した螺旋状の溝の間隔(ピッチ)の下限としては0.2mm程度であり、好ましくは0
.3mm以上であり、溝の深さについては、1〜5nmの範囲であることが示されている
。
の蓄積を抑え、平滑なフィルムを長期間安定に製造するために、支持体表面に連続した螺
旋状の溝を設けた発明が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、エンドレス
ベルトもしくはドラムの支持体表面に形成した螺旋の最大径が500mm以下であること
、隣接した溝との支持体幅方向の間隔(ピッチ)が10mm以下であること、搬送方向に
ずらした位置に形成した溝同士が互いに共有領域を有していること、支持体表面の連続し
た螺旋状の溝の深さが1〜5nmであること等が開示されている。さらに支持体の表面加
工(研磨)に用いられるポリッシャーは研磨用パッドが回転することによって研磨を行う
ことを用いているが、研磨用のパッド及び研磨剤をコントロールして用いることにより、
効率よく適度な周期をもって、適度な深さの傷を与え粗面化し、一定のランダムな連続し
た螺旋(コイル)状の溝を支持体に与えることが出来ることを開示している。また、剥離
性を維持したまま長期間析出物等の蓄積を抑制することができるこのましい螺旋の形状と
しては、螺旋のループの大きさの最大径は500mmであり、更に好ましくは200〜3
00mmの範囲で、螺旋の隣接した溝の間隔(ピッチ(P))は10mm以下であり、連
続した螺旋状の溝の間隔(ピッチ)の下限としては0.2mm程度であり、好ましくは0
.3mm以上であり、溝の深さについては、1〜5nmの範囲であることが示されている
。
また、特開2002-307460号には、高速搬送でのエンドレスベルトの振動を抑制し、安定し
た製膜を可能にし、面品質及びReばらつきを少なくするために、駆動エンドレスベルト
が掛け渡された一対のドラム同士の中間に配置されかつエンドレスベルトの上部移行部及
び下部移行部をそれぞれ裏側より支えている複数のサポートロールのうち、相互に隣り合
うサポートロール同士の間の距離を0より大きく、5m以下の範囲内とする発明が記載され
ている。さらに、好ましい態様として、相互に隣り合うサポートロール同士の間の距離が
、2m〜ロール周長の整数倍の−5%の長さ、又はロール周長の整数倍の+5%の長さ〜
5mの範囲であること、エンドレスベルトの上部移行部を裏側より支えているサポートロ
ールのうち相互に隣り合うサポートロール同士の間の距離が、エンドレスベルトの下部移
行部を裏側より支えているサポートロールのうち相互に隣り合うサポートロール同士の間
の距離よりも狭こと等が開示されており、また、サポートロールの直径は、100〜25
0mm、好ましくは100〜200mmであることが記載されている。
た製膜を可能にし、面品質及びReばらつきを少なくするために、駆動エンドレスベルト
が掛け渡された一対のドラム同士の中間に配置されかつエンドレスベルトの上部移行部及
び下部移行部をそれぞれ裏側より支えている複数のサポートロールのうち、相互に隣り合
うサポートロール同士の間の距離を0より大きく、5m以下の範囲内とする発明が記載され
ている。さらに、好ましい態様として、相互に隣り合うサポートロール同士の間の距離が
、2m〜ロール周長の整数倍の−5%の長さ、又はロール周長の整数倍の+5%の長さ〜
5mの範囲であること、エンドレスベルトの上部移行部を裏側より支えているサポートロ
ールのうち相互に隣り合うサポートロール同士の間の距離が、エンドレスベルトの下部移
行部を裏側より支えているサポートロールのうち相互に隣り合うサポートロール同士の間
の距離よりも狭こと等が開示されており、また、サポートロールの直径は、100〜25
0mm、好ましくは100〜200mmであることが記載されている。
さらに、ベルトの微小運動及び膜厚変動をなくすために、特開2003-001654号には、流延
部のバックアップロールの上下方向変動量を100μmさらに好ましくは60μm以下とする発
明が記載されている。また、さらに好ましい態様として、バックロールの表面粗さを、最
大高さRmaxで0.2〜1.2μm(より好ましくは0.2〜1.0μm)とすること、
エンドレスベルトの裏面の表面粗さを、平均表面粗さRaで3〜100μm(より好まし
くは5〜80μm)とすること、バックロールの周面に堆積する汚れの量を、0.1g/
m2以下に保つこと、ドープ流延部においてエンドレスベルトの裏面に接触してエンドレ
スベルトを支持するバックロールの周面に波長400nmの光を投射したさいの反射率を
、汚れが付着していない状態の反射率を100%として80%以上に保つこと、清掃用不
織布をバックロールの回転方向後方に送りながら、押圧ロールによってバックロールに線
圧1kg/cm以上で線接触させてバックロール周面の清掃を行うこと等が記載されてい
る。
部のバックアップロールの上下方向変動量を100μmさらに好ましくは60μm以下とする発
明が記載されている。また、さらに好ましい態様として、バックロールの表面粗さを、最
大高さRmaxで0.2〜1.2μm(より好ましくは0.2〜1.0μm)とすること、
エンドレスベルトの裏面の表面粗さを、平均表面粗さRaで3〜100μm(より好まし
くは5〜80μm)とすること、バックロールの周面に堆積する汚れの量を、0.1g/
m2以下に保つこと、ドープ流延部においてエンドレスベルトの裏面に接触してエンドレ
スベルトを支持するバックロールの周面に波長400nmの光を投射したさいの反射率を
、汚れが付着していない状態の反射率を100%として80%以上に保つこと、清掃用不
織布をバックロールの回転方向後方に送りながら、押圧ロールによってバックロールに線
圧1kg/cm以上で線接触させてバックロール周面の清掃を行うこと等が記載されてい
る。
また、乾燥昇温時におけるエンドレスベルトの熱的伸びの動き(浮き上がり)を吸収ある
いは抑制するために、特開2003-025352号には、駆動エンドレスベルトが掛け渡された一
対のドラム同士の中間に配置されかつエンドレスベルトの上部及び下部移行部をそれぞれ
裏側より支えている複数ロールのうち、少なくともベルト上部移行部を裏側より支えてい
るロールが、テンデンシー駆動ロールにより構成されている発明が記載されている。なお
、さらに好ましい態様として、テンデンシー駆動ロール体の直径は、100〜250mm
(好ましくは100〜200mm)であること、テンデンシー駆動ロールの周速度は、1
0〜200m/minであること、テンデンシーロールの駆動軸には、その一端部に小型
モータが個々に取り付けられていること、エンドレスベルトの少なくともベルト上部移行
部を裏側より支えているテンデンシー駆動ロール同士の間の距離は、ウェブの乾燥昇温時
におけるエンドレスベルトの熱的な伸びによる動き(浮き上がり)を吸収あるいは抑制す
るために、5m以下の範囲内(より好ましくは2〜4m)とする、等が記載されている。
また、特開2003-025352号にはテンデンシー駆動ロールを1m間隔で配置した場合には、
ロール本数が増えることによるコスト負担が大きくなるため、テンデンシー駆動ロール同
士間の距離は2m以上が好ましいことが開示されている。
いは抑制するために、特開2003-025352号には、駆動エンドレスベルトが掛け渡された一
対のドラム同士の中間に配置されかつエンドレスベルトの上部及び下部移行部をそれぞれ
裏側より支えている複数ロールのうち、少なくともベルト上部移行部を裏側より支えてい
るロールが、テンデンシー駆動ロールにより構成されている発明が記載されている。なお
、さらに好ましい態様として、テンデンシー駆動ロール体の直径は、100〜250mm
(好ましくは100〜200mm)であること、テンデンシー駆動ロールの周速度は、1
0〜200m/minであること、テンデンシーロールの駆動軸には、その一端部に小型
モータが個々に取り付けられていること、エンドレスベルトの少なくともベルト上部移行
部を裏側より支えているテンデンシー駆動ロール同士の間の距離は、ウェブの乾燥昇温時
におけるエンドレスベルトの熱的な伸びによる動き(浮き上がり)を吸収あるいは抑制す
るために、5m以下の範囲内(より好ましくは2〜4m)とする、等が記載されている。
また、特開2003-025352号にはテンデンシー駆動ロールを1m間隔で配置した場合には、
ロール本数が増えることによるコスト負担が大きくなるため、テンデンシー駆動ロール同
士間の距離は2m以上が好ましいことが開示されている。
さらに、横段ムラをなくすことを目的とした発明の特開2002-028943号には、流延用バッ
クロールが無限移行する無端の金属支持体を抱く角度を1〜6°とすることが記載されて
いる。さらに、不用意に汚れた金属支持体を使用したり、製膜を続けている間にウェブの
剥離残りや微細なカスなどによる汚れが蓄積して、汚れのところの剥離が悪くなり不規則
な横段を生じ易いため、このようなトラブルをなくすために清掃方法を開示している。さ
らに詳しくは、基本的に純水を含む用具を用いて拭く操作及び有機溶媒を含む用具を用い
て拭く操作を行うことによって解決することが出来、純水で拭く操作と有機溶媒で拭く操
作は何れを先に行ってもよいが、好ましくは、純水で拭く操作の後に、水で濡れている間
に有機溶媒で拭く操作をすることにより汚れを落とせることが示されている。なお、有機
溶媒としては、セルロースエステルに対して溶解能を有するものでも、溶解能を有しない
ものでもよく、またそれらを混合して用いてもよく、その順序は、純水で拭いた後、何れ
の有機溶媒で拭いてもよく、溶解能を有する有機溶媒で拭いた後に、溶解能を有しないも
ので拭いても、その逆でもよいことが記載されている。さらに、純水を使用するのは、水
垢など水に含まれる不純物がステンレスベルトに残らないようにするためであり、使用す
る用具としては、長繊維を用いた不織布(特にセルロース)が好ましく、半導体関連機器
等精密機械に使用する清掃用のもので、水や有機溶媒を十分吸収し、有機溶媒に溶解せず
、且つ繊維が脱離しないようなものであれば制限なく使用出来ることが開示されている。
一例としてそのような市販品としては、旭化成(株)製のベンコット・シリーズがあり、
ベンコットM−3やM−1が挙げられている。また、セルロースエステルに対して溶解能
を有する有機溶媒としては、メチレンクロライド、酢酸メチルが好ましい。また、セルロ
ースエステルに対して溶解能を有しない有機溶媒としては、低級脂肪族アルコール、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が好ましく、より好ましくはメ
タノールまたはエタノールである。この他、アセトンやシクロヘキサンなども使用出来き
、工業用1級以上のグレードのものが使用できると開示されている。
クロールが無限移行する無端の金属支持体を抱く角度を1〜6°とすることが記載されて
いる。さらに、不用意に汚れた金属支持体を使用したり、製膜を続けている間にウェブの
剥離残りや微細なカスなどによる汚れが蓄積して、汚れのところの剥離が悪くなり不規則
な横段を生じ易いため、このようなトラブルをなくすために清掃方法を開示している。さ
らに詳しくは、基本的に純水を含む用具を用いて拭く操作及び有機溶媒を含む用具を用い
て拭く操作を行うことによって解決することが出来、純水で拭く操作と有機溶媒で拭く操
作は何れを先に行ってもよいが、好ましくは、純水で拭く操作の後に、水で濡れている間
に有機溶媒で拭く操作をすることにより汚れを落とせることが示されている。なお、有機
溶媒としては、セルロースエステルに対して溶解能を有するものでも、溶解能を有しない
ものでもよく、またそれらを混合して用いてもよく、その順序は、純水で拭いた後、何れ
の有機溶媒で拭いてもよく、溶解能を有する有機溶媒で拭いた後に、溶解能を有しないも
ので拭いても、その逆でもよいことが記載されている。さらに、純水を使用するのは、水
垢など水に含まれる不純物がステンレスベルトに残らないようにするためであり、使用す
る用具としては、長繊維を用いた不織布(特にセルロース)が好ましく、半導体関連機器
等精密機械に使用する清掃用のもので、水や有機溶媒を十分吸収し、有機溶媒に溶解せず
、且つ繊維が脱離しないようなものであれば制限なく使用出来ることが開示されている。
一例としてそのような市販品としては、旭化成(株)製のベンコット・シリーズがあり、
ベンコットM−3やM−1が挙げられている。また、セルロースエステルに対して溶解能
を有する有機溶媒としては、メチレンクロライド、酢酸メチルが好ましい。また、セルロ
ースエステルに対して溶解能を有しない有機溶媒としては、低級脂肪族アルコール、例え
ばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が好ましく、より好ましくはメ
タノールまたはエタノールである。この他、アセトンやシクロヘキサンなども使用出来き
、工業用1級以上のグレードのものが使用できると開示されている。
また、流延ベルトの蛇行を無くし、安定に走行させ、高品質のフィルムを得るための発明
である特開2002-273747号には、エンドレスベルトの両端部に非流延部を有し、各々の非
流延部の幅が10〜300(mm)で、かつ広幅の非流延部WW(mm)と狭幅の非流延
部WN(mm)の関係がWW/WN≦2であり、かつ非流延部WWのベルト温度(TW)と非
流延部WNのベルト温度(TN)との温度差が10℃以下であること、エンドレスベルトの
幅手両端部に掛かる張力差ΔT(N)が、ΔT≦0.6×L〔ΔTはエンドレスベルト両
端部の張力差(N)、Lはエンドレスベルトの周長(mm)〕で表される関係であること
、等が記載されている。
である特開2002-273747号には、エンドレスベルトの両端部に非流延部を有し、各々の非
流延部の幅が10〜300(mm)で、かつ広幅の非流延部WW(mm)と狭幅の非流延
部WN(mm)の関係がWW/WN≦2であり、かつ非流延部WWのベルト温度(TW)と非
流延部WNのベルト温度(TN)との温度差が10℃以下であること、エンドレスベルトの
幅手両端部に掛かる張力差ΔT(N)が、ΔT≦0.6×L〔ΔTはエンドレスベルト両
端部の張力差(N)、Lはエンドレスベルトの周長(mm)〕で表される関係であること
、等が記載されている。
なお、特開2002-273747号には、生産性を上げるために、つまり高速走行でも流延ベルト
上での乾燥時間を確保するために、十数mの長さのベルトを使用すると、ベルト1周の間
に温度の異なる複数の乾燥ゾーンを設けることとなるため、走行中の流延ベルトが幅手方
向に振れる(変位)ベルトが蛇行することがあるが、一対のドラム上で、この流延ベルト
の蛇行の幅手変動振幅が10mmを越えるような場合では、剥離ロールでフィルムの破断
等の生産上重大な問題を招く可能性が極めて高くなることが示されている。そこで、一般
には、ドラム、ドラムのいずれか一方に、流延ベルトが幅手方向で位置変化を生じた際に
、基準の流延ベルト位置に修正するために、ベルトの幅手位置を検出するセンサーと、流
延ベルトの走行方向に対してドラムの軸角度を変更する駆動装置の組み合わせからなる修
正装置が備え付けることが開示されている。さらにこのドラムの軸角度を変更する方法と
しては、ドラム軸の両端を駆動させる方法、ドラム軸のいずれか一方側を駆動させる方法
とがあるが、装置コストの観点からは後者が有利であり、流延ベルトの幅手位置修正装置
と共に、流延ベルトへの張力付与装置が、いずれか一方のドラムに設けられることが記載
されている。これは、対向する一対のドラム間距離を変えることができるドラム移動装置
であり、この装置により、流延ベルトに対し、常に適切な張力を付加することができ、こ
れにより流延ベルトの安定走行が可能とすることが開示されている。また、厚さ85μm
未満膜厚精度の良いフィルムを得るための発明である特開2000-246747号には、支持体が
上下振動を伴って走行している状態での、支持体におけるドープを受ける面の振幅の最大
値を、100μm以下することが記載されている。
上での乾燥時間を確保するために、十数mの長さのベルトを使用すると、ベルト1周の間
に温度の異なる複数の乾燥ゾーンを設けることとなるため、走行中の流延ベルトが幅手方
向に振れる(変位)ベルトが蛇行することがあるが、一対のドラム上で、この流延ベルト
の蛇行の幅手変動振幅が10mmを越えるような場合では、剥離ロールでフィルムの破断
等の生産上重大な問題を招く可能性が極めて高くなることが示されている。そこで、一般
には、ドラム、ドラムのいずれか一方に、流延ベルトが幅手方向で位置変化を生じた際に
、基準の流延ベルト位置に修正するために、ベルトの幅手位置を検出するセンサーと、流
延ベルトの走行方向に対してドラムの軸角度を変更する駆動装置の組み合わせからなる修
正装置が備え付けることが開示されている。さらにこのドラムの軸角度を変更する方法と
しては、ドラム軸の両端を駆動させる方法、ドラム軸のいずれか一方側を駆動させる方法
とがあるが、装置コストの観点からは後者が有利であり、流延ベルトの幅手位置修正装置
と共に、流延ベルトへの張力付与装置が、いずれか一方のドラムに設けられることが記載
されている。これは、対向する一対のドラム間距離を変えることができるドラム移動装置
であり、この装置により、流延ベルトに対し、常に適切な張力を付加することができ、こ
れにより流延ベルトの安定走行が可能とすることが開示されている。また、厚さ85μm
未満膜厚精度の良いフィルムを得るための発明である特開2000-246747号には、支持体が
上下振動を伴って走行している状態での、支持体におけるドープを受ける面の振幅の最大
値を、100μm以下することが記載されている。
また、膜厚が薄く、光学的等方性、平面性に優れたフィルムを得るために、特開2000-239
403号には、表面粗さRaがRa≦1μmの流延用支持体を用いて製膜を行うことが記載
されている。
403号には、表面粗さRaがRa≦1μmの流延用支持体を用いて製膜を行うことが記載
されている。
さらに、特開2002-086472には、長時間連続製膜製を挙げあるため、非塩素系溶剤に溶解
したセルロースアシレートを半径0.75m〜2.5mのドラム上に流延し製膜するセルロースア
シレートフィルムの製法が記載されている。
したセルロースアシレートを半径0.75m〜2.5mのドラム上に流延し製膜するセルロースア
シレートフィルムの製法が記載されている。
また、特開2002-103357には、ドープの発泡なく、乾燥膜の流延支持体からの剥離性が良好で、かつ、平面性も良化させるために、流延支持体温度の幅方向分布を均一にする溶液製膜法が開示されている。
さらに、特開2002-127169には、幅1.6m以上のエンドレスベルトを用いても、乾燥ムラ、
ベルト温度ムラ、ベルト平面性等の問題のないフィルムを得るために、ベルトだ香料をベ
ルト幅に対し±0.5%以下、かつダイからのフィルムの流延幅をベルト幅の70%以上でベル
ト幅−(蛇行量×4)以下とする溶液製膜方法が記載されている。
ベルト温度ムラ、ベルト平面性等の問題のないフィルムを得るために、ベルトだ香料をベ
ルト幅に対し±0.5%以下、かつダイからのフィルムの流延幅をベルト幅の70%以上でベル
ト幅−(蛇行量×4)以下とする溶液製膜方法が記載されている。
さらに、特開2002-273747号には、流延ベルトの蛇行を無くし、安定に走行させ、高品質
のフィルムを得るために、エンドレスベルトと、一対のドラムから構成され、ドラム間の
上方区間(B1)のベルト温度20℃と流延製膜時とでのエンドレスベルト長の変化量(ΔL1)と
、ドラム間の下方区間(B2)のベルト温度20℃と流延製膜時とでのエンドレスベルト長の変
化量(ΔL2)との関係が、
|ΔL1−ΔL2|≦0.00025×Lの関係とする発明が記載されている。
さらに好ましい態様として、流延用のエンドレスベルトを循環走行させる保持する一対の
ドラムをそれぞれドラム1、ドラム2としたとき、ドラム1とエンドレスベルトの接触区
間における熱膨張変化量ΔL3(mm)またはドラム2とエンドレスベルトの接触区間に
おける熱膨張変化量ΔL4(mm)が、ΔL3、ΔL4=≦6.0×10-4×L14(mm)
であること、熱膨張変化量ΔL3、又はΔL4の接触時間t(秒)当たりの熱膨張変化量Δ
L3t、ΔL4tが、ΔL3t=ΔL3/t≦0.2(mm/sec)、ΔL4t=ΔL4/t≦0
.2(mm/sec)で表される関係であること、等が開示されている。
のフィルムを得るために、エンドレスベルトと、一対のドラムから構成され、ドラム間の
上方区間(B1)のベルト温度20℃と流延製膜時とでのエンドレスベルト長の変化量(ΔL1)と
、ドラム間の下方区間(B2)のベルト温度20℃と流延製膜時とでのエンドレスベルト長の変
化量(ΔL2)との関係が、
|ΔL1−ΔL2|≦0.00025×Lの関係とする発明が記載されている。
さらに好ましい態様として、流延用のエンドレスベルトを循環走行させる保持する一対の
ドラムをそれぞれドラム1、ドラム2としたとき、ドラム1とエンドレスベルトの接触区
間における熱膨張変化量ΔL3(mm)またはドラム2とエンドレスベルトの接触区間に
おける熱膨張変化量ΔL4(mm)が、ΔL3、ΔL4=≦6.0×10-4×L14(mm)
であること、熱膨張変化量ΔL3、又はΔL4の接触時間t(秒)当たりの熱膨張変化量Δ
L3t、ΔL4tが、ΔL3t=ΔL3/t≦0.2(mm/sec)、ΔL4t=ΔL4/t≦0
.2(mm/sec)で表される関係であること、等が開示されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのドープを流延する支持体に関する発明は、
本発明においても適用できるものである。
本発明においても適用できるものである。
(共流延)
本発明では得られたセルロースアシレート溶液を、金属支持体としての平滑なバンド上
或いはドラム上に単層液として流延してもよいし、2層以上の複数のセルロースアシレー
ト液を流延してもよい。液製膜法を利用して多層流延膜や多層フィルムを製造する場合、
フィードブロック型流延ダイを用いることが多く、このフィードブロック型流延ダイは、
流延ダイの上流側に、二種以上のドープを合流させる合流手段を接合した流延装置である
。フィードブロック型流延ダイの代表的な構造は、中央にコア層となるドープを通す流路
を設け、その両側に表側の表面層と裏面側の表面層とを形成するドープを通し、かつ後者
の二つの溶液流が前者の溶液流の両面に合流するような構造である。上記のフィードブロ
ック型流延ダイを用いる多層フィルムの製造方法の例として、コア層となる樹脂層を相対
的に高粘度のドープを用い、表裏の表面層を相対的に低粘度のドープを用いて多層流延膜
を形成させた後に、乾燥剥離を行なう方法が、特公昭62−43846号公報に記載され
ている。この公報の記載によると、このような製造方法を利用することにより、メルトフ
ラクチャー(溶融破壊)などの異常特性が発生しにくいフィルムを製造することができる
。
本発明では得られたセルロースアシレート溶液を、金属支持体としての平滑なバンド上
或いはドラム上に単層液として流延してもよいし、2層以上の複数のセルロースアシレー
ト液を流延してもよい。液製膜法を利用して多層流延膜や多層フィルムを製造する場合、
フィードブロック型流延ダイを用いることが多く、このフィードブロック型流延ダイは、
流延ダイの上流側に、二種以上のドープを合流させる合流手段を接合した流延装置である
。フィードブロック型流延ダイの代表的な構造は、中央にコア層となるドープを通す流路
を設け、その両側に表側の表面層と裏面側の表面層とを形成するドープを通し、かつ後者
の二つの溶液流が前者の溶液流の両面に合流するような構造である。上記のフィードブロ
ック型流延ダイを用いる多層フィルムの製造方法の例として、コア層となる樹脂層を相対
的に高粘度のドープを用い、表裏の表面層を相対的に低粘度のドープを用いて多層流延膜
を形成させた後に、乾燥剥離を行なう方法が、特公昭62−43846号公報に記載され
ている。この公報の記載によると、このような製造方法を利用することにより、メルトフ
ラクチャー(溶融破壊)などの異常特性が発生しにくいフィルムを製造することができる
。
また、複数のセルロースアシレート溶液を流延する場合、金属支持体の進行方向に間隔を
置いて設けた複数の流延口からセルロースアシレートを含む溶液をそれぞれ流延させて積
層させながらフィルムを作製してもよく、例えば特開昭61−158414号、特開平1
−122419号、特開平11−198285号の各公報などに記載の方法が適応できる
。また、2つの流延口からセルロースアシレート溶液を流延することによってもフィルム
化することでもよく、例えば特公昭60−27562号、特開昭61−94724号、特
開昭61−947245号、特開昭61−104813号、特開昭61−158413号
、特開平6−134933号の各公報に記載の方法で実施できる。また、特開昭56−1
62617号公報に記載の高粘度セルロースアシレート溶液の流れを低粘度のセルロース
アシレート溶液で包み込み、その高,低粘度のセルロースアシレート溶液を同時に押出す
セルロースアシレートフィルム流延方法でもよい。更に又、特開昭61−94724号、
特開昭61−94725号の各公報に記載の外側の溶液が内側の溶液よりも貧溶媒である
アルコール成分を多く含有させることも好ましい態様である。
置いて設けた複数の流延口からセルロースアシレートを含む溶液をそれぞれ流延させて積
層させながらフィルムを作製してもよく、例えば特開昭61−158414号、特開平1
−122419号、特開平11−198285号の各公報などに記載の方法が適応できる
。また、2つの流延口からセルロースアシレート溶液を流延することによってもフィルム
化することでもよく、例えば特公昭60−27562号、特開昭61−94724号、特
開昭61−947245号、特開昭61−104813号、特開昭61−158413号
、特開平6−134933号の各公報に記載の方法で実施できる。また、特開昭56−1
62617号公報に記載の高粘度セルロースアシレート溶液の流れを低粘度のセルロース
アシレート溶液で包み込み、その高,低粘度のセルロースアシレート溶液を同時に押出す
セルロースアシレートフィルム流延方法でもよい。更に又、特開昭61−94724号、
特開昭61−94725号の各公報に記載の外側の溶液が内側の溶液よりも貧溶媒である
アルコール成分を多く含有させることも好ましい態様である。
或いはまた2個の流延口を用いて、第一の流延口により金属支持体に成型したフィルム
を剥離し、金属支持体面に接していた側に第二の流延を行うことにより、フィルムを作製
することでもよく、例えば特公昭44−20235号公報に記載されている方法である。
流延するセルロースアシレート溶液は同一の溶液でもよいし、異なるセルロースアシレー
ト溶液でもよく特に限定されない。複数のセルロースアシレート層に機能を持たせるため
に、その機能に応じたセルロースアシレート溶液を、それぞれの流延口から押出せばよい
。さらの本発明のセルロースアシレート溶液は、他の機能層(例えば、接着層、染料層、
帯電防止層、アンチハレーション層、UV吸収層、偏光層など)を同時に流延することも
実施しうる。
を剥離し、金属支持体面に接していた側に第二の流延を行うことにより、フィルムを作製
することでもよく、例えば特公昭44−20235号公報に記載されている方法である。
流延するセルロースアシレート溶液は同一の溶液でもよいし、異なるセルロースアシレー
ト溶液でもよく特に限定されない。複数のセルロースアシレート層に機能を持たせるため
に、その機能に応じたセルロースアシレート溶液を、それぞれの流延口から押出せばよい
。さらの本発明のセルロースアシレート溶液は、他の機能層(例えば、接着層、染料層、
帯電防止層、アンチハレーション層、UV吸収層、偏光層など)を同時に流延することも
実施しうる。
従来の単層液では、必要なフィルム厚さにするためには高濃度で高粘度のセルロースア
シレート溶液を押出すことが必要であり、その場合セルロースアシレート溶液の安定性が
悪くて固形物が発生し、ブツ故障となったり、平面性が不良であったりして問題となるこ
とが多かった。この解決として、複数のセルロースアシレート溶液を流延口から流延する
ことにより、高粘度の溶液を同時に金属支持体上に押出すことができ、平面性も良化し優
れた面状のフィルムが作製できるばかりでなく、濃厚なセルロースアシレート溶液を用い
ることで乾燥負荷の低減化が達成でき、フィルムの生産スピードを高めることができた。
シレート溶液を押出すことが必要であり、その場合セルロースアシレート溶液の安定性が
悪くて固形物が発生し、ブツ故障となったり、平面性が不良であったりして問題となるこ
とが多かった。この解決として、複数のセルロースアシレート溶液を流延口から流延する
ことにより、高粘度の溶液を同時に金属支持体上に押出すことができ、平面性も良化し優
れた面状のフィルムが作製できるばかりでなく、濃厚なセルロースアシレート溶液を用い
ることで乾燥負荷の低減化が達成でき、フィルムの生産スピードを高めることができた。
共流延の場合、内側と外側の厚さは特に限定されないが、好ましくは外側が全膜厚の1
〜50%であることが好ましく、より好ましくは2〜30%の厚さである。ここで、3層
以上の共流延の場合は金属支持体に接した層と空気側に接した層のトータル膜厚を外側の
厚さと定義する。
〜50%であることが好ましく、より好ましくは2〜30%の厚さである。ここで、3層
以上の共流延の場合は金属支持体に接した層と空気側に接した層のトータル膜厚を外側の
厚さと定義する。
共流延の場合、前述の可塑剤、紫外線吸収剤、マット剤等の添加物濃度が異なるセルロ
ースアシレート溶液を共流延して、積層構造のセルロースアシレートフィルムを作製する
こともできる。例えば、スキン層/コア層/スキン層といった構成のセルロースアシレー
トフィルムを作ることが出来る。例えば、マット剤は、スキン層に多く、又はスキン層の
みに入れることが出来る。可塑剤、紫外線吸収剤はスキン層よりもコア層に多くいれるこ
とができ、コア層のみにいれてもよい。又、コア層とスキン層で可塑剤、紫外線吸収剤の
種類を変更することもでき、例えばスキン層に低揮発性の可塑剤及び/又は紫外線吸収剤
を含ませ、コア層に可塑性に優れた可塑剤、或いは紫外線吸収性に優れた紫外線吸収剤を
添加することもできる。また、剥離剤を金属支持体側のスキン層のみ含有させることも好
ましい態様である。また、冷却ドラム法で金属支持体を冷却して溶液をゲル化させるため
に、スキン層に貧溶媒であるアルコールをコア層より多く添加することも好ましい。スキ
ン層とコア層のTgが異なっていても良く、スキン層のTgよりコア層のTgが低いこと
が好ましい。又、流延時のセルロースアシレートを含む溶液の粘度もスキン層とコア層で
異なっていても良く、スキン層の粘度がコア層の粘度よりも小さいことが好ましいが、コ
ア層の粘度がスキン層の粘度より小さくてもよい。
ースアシレート溶液を共流延して、積層構造のセルロースアシレートフィルムを作製する
こともできる。例えば、スキン層/コア層/スキン層といった構成のセルロースアシレー
トフィルムを作ることが出来る。例えば、マット剤は、スキン層に多く、又はスキン層の
みに入れることが出来る。可塑剤、紫外線吸収剤はスキン層よりもコア層に多くいれるこ
とができ、コア層のみにいれてもよい。又、コア層とスキン層で可塑剤、紫外線吸収剤の
種類を変更することもでき、例えばスキン層に低揮発性の可塑剤及び/又は紫外線吸収剤
を含ませ、コア層に可塑性に優れた可塑剤、或いは紫外線吸収性に優れた紫外線吸収剤を
添加することもできる。また、剥離剤を金属支持体側のスキン層のみ含有させることも好
ましい態様である。また、冷却ドラム法で金属支持体を冷却して溶液をゲル化させるため
に、スキン層に貧溶媒であるアルコールをコア層より多く添加することも好ましい。スキ
ン層とコア層のTgが異なっていても良く、スキン層のTgよりコア層のTgが低いこと
が好ましい。又、流延時のセルロースアシレートを含む溶液の粘度もスキン層とコア層で
異なっていても良く、スキン層の粘度がコア層の粘度よりも小さいことが好ましいが、コ
ア層の粘度がスキン層の粘度より小さくてもよい。
さらに詳細に本発明に係る流延方法について記すと、調製されたドープを加圧ダイから
金属支持体上に均一に押し出す方法、一旦金属支持体上に流延されたドープをブレードで
膜厚を調節するドクターブレードによる方法、或いは逆回転するロールで調節するリバー
スロールコーターによる方法等があるが、加圧ダイによる方法が好ましい。加圧ダイには
コートハンガータイプやTダイタイプ等があるがいずれも好ましく用いることができる。
また、ここで挙げた方法以外にも従来知られているセルローストリアセテート溶液を流延
製膜する種々の方法(例えば特開昭61−94724号、特開昭61−148013号、
特開平4−85011号、特開平4−286611号、特開平5−185443号、特開
平5−185445号、特開平6−278149号、特開平8−207210号の各公報
などに記載の方法)を好ましく用いることが出来、用いる溶媒の沸点等の違いを考慮して
各条件を設定することによりそれぞれの公報に記載の内容と同様の効果が得られる。
金属支持体上に均一に押し出す方法、一旦金属支持体上に流延されたドープをブレードで
膜厚を調節するドクターブレードによる方法、或いは逆回転するロールで調節するリバー
スロールコーターによる方法等があるが、加圧ダイによる方法が好ましい。加圧ダイには
コートハンガータイプやTダイタイプ等があるがいずれも好ましく用いることができる。
また、ここで挙げた方法以外にも従来知られているセルローストリアセテート溶液を流延
製膜する種々の方法(例えば特開昭61−94724号、特開昭61−148013号、
特開平4−85011号、特開平4−286611号、特開平5−185443号、特開
平5−185445号、特開平6−278149号、特開平8−207210号の各公報
などに記載の方法)を好ましく用いることが出来、用いる溶媒の沸点等の違いを考慮して
各条件を設定することによりそれぞれの公報に記載の内容と同様の効果が得られる。
その他、共流延に関する発明として、流延速度をアップさせるために、特開昭53-134869
号には、セルロースアセテート溶液を第一の流延口から全膜厚に対して10〜90%分を流延
し、第一流延口から剥離までの30〜60%の距離で第二の流延口から残りを流延する発明が
記載されている。
号には、セルロースアセテート溶液を第一の流延口から全膜厚に対して10〜90%分を流延
し、第一流延口から剥離までの30〜60%の距離で第二の流延口から残りを流延する発明が
記載されている。
また、特開昭61-018943号には、流延を安定にスピードアップするために、TACをジクロロ
メタンとメタノール更にその他の貧溶媒からなるドープ(A)、貧溶媒の比率がAより高いド
ープ(B)において、ドープAを、未乾燥状態で5μm以上になるように支持体面にするよ
うに、共流延し製膜する発明が記載されている。さらに、複合スリットダイでAとBをスリ
ット途中で合流させるのが望ましいとすることも開示されている。この発明はジクロロメ
タンを非塩素系溶媒としても、同様の効果があり、本発明でも適応できる。
メタンとメタノール更にその他の貧溶媒からなるドープ(A)、貧溶媒の比率がAより高いド
ープ(B)において、ドープAを、未乾燥状態で5μm以上になるように支持体面にするよ
うに、共流延し製膜する発明が記載されている。さらに、複合スリットダイでAとBをスリ
ット途中で合流させるのが望ましいとすることも開示されている。この発明はジクロロメ
タンを非塩素系溶媒としても、同様の効果があり、本発明でも適応できる。
さらに、平面性が良好な磁気記録層を得ることを目的として、特開4-124645号には、1つ
のマニホールドから合流部に向かうスリットの断面名状が、くし歯状であるストライプ共
流延ダイを用いる発明が記載されている。
のマニホールドから合流部に向かうスリットの断面名状が、くし歯状であるストライプ共
流延ダイを用いる発明が記載されている。
また、透明性、寸度安定性、耐湿熱性に優れ、製造直後のフィルム中に含まれる溶剤を低
減するために、特開平8-207210号には、置換度<2.7のセルロースアセテートのコア部分
、コア部分の少なくとも片面に、置換度>2.8のセルロースアセテートからなる0.5〜15μ
mの厚みの表層を設ける発明が記載されている。
減するために、特開平8-207210号には、置換度<2.7のセルロースアセテートのコア部分
、コア部分の少なくとも片面に、置換度>2.8のセルロースアセテートからなる0.5〜15μ
mの厚みの表層を設ける発明が記載されている。
さらに、特開平10-058514号には、平滑性が良好なフィルムの剥離残りを発生させないた
めに、表層用ドープを基層用ドープに被覆(両端部を除く)した状態でダイから同時に押
出し流延を行う発明が記載されている。
めに、表層用ドープを基層用ドープに被覆(両端部を除く)した状態でダイから同時に押
出し流延を行う発明が記載されている。
また、特開5-040321号には、磁気ドープと非磁気ドープを共流延した感材に関する発明が
記載されている。
記載されている。
さらに厚み精度の高い多層樹脂フィルムを得るために、特開2000-317960号には、低粘液
とその2〜10倍の粘度の高粘液を各流路から送液し、フィードブロック型合流装置で合流
し、界面にて接する液平行流とした後、合流時点から5〜25秒間に流延ダイリップから吐
出し多層流延膜を形成する発明が記載されている。
とその2〜10倍の粘度の高粘液を各流路から送液し、フィードブロック型合流装置で合流
し、界面にて接する液平行流とした後、合流時点から5〜25秒間に流延ダイリップから吐
出し多層流延膜を形成する発明が記載されている。
また、特開2002-221620号には、偏光板用フィルムにおいて、外層を低濃度とする共流延
にすることにより、ピッチ3〜15mmであるスジ状凹凸ムラの傾きを0.04度未満とするこ
とが記載されている。
にすることにより、ピッチ3〜15mmであるスジ状凹凸ムラの傾きを0.04度未満とするこ
とが記載されている。
さらに、特開2003-080541号には、カワバリの発生を抑制するために、ダイから複数のド
ープを流延する際に、表面及び/または裏面層を形成するドープのせん断粘度Aと中間層
を形成するドープのせん断粘度Bとの比A/Bを、A/B<0.9とする発明が記載され
ている。
ープを流延する際に、表面及び/または裏面層を形成するドープのせん断粘度Aと中間層
を形成するドープのせん断粘度Bとの比A/Bを、A/B<0.9とする発明が記載され
ている。
さらに、添加剤ブリードアウトが少なく、かつ層間の剥離現象もなく、しかも滑り性が良
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明の特開2003-014933号には、樹脂と
添加剤と有機溶媒とを含むドープAと、添加剤を含まないか添加剤の含有量がドープAよ
り少ない樹脂と添加剤と有機溶媒とを含むドープBを調製し、ドープAがコア層、ドープ
Bが表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機溶媒を蒸発させ
、支持体から剥離したウェブを破砕処理した破砕品を、再びドープAの樹脂材料として使
用することが開示されている。さらに好ましい態様として、樹脂が式(I)2.4≦X+
Y≦3.00(但し、Xはアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基及び/またはブチリ
ル基の置換度)を満たすセルロースエステルであること、ドープA中の添加剤の配合量は
セルロースエステルに対して1〜30質量%(さらに好ましくは6〜20質量%)である
こと、等が開示されている。
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明の特開2003-014933号には、樹脂と
添加剤と有機溶媒とを含むドープAと、添加剤を含まないか添加剤の含有量がドープAよ
り少ない樹脂と添加剤と有機溶媒とを含むドープBを調製し、ドープAがコア層、ドープ
Bが表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機溶媒を蒸発させ
、支持体から剥離したウェブを破砕処理した破砕品を、再びドープAの樹脂材料として使
用することが開示されている。さらに好ましい態様として、樹脂が式(I)2.4≦X+
Y≦3.00(但し、Xはアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基及び/またはブチリ
ル基の置換度)を満たすセルロースエステルであること、ドープA中の添加剤の配合量は
セルロースエステルに対して1〜30質量%(さらに好ましくは6〜20質量%)である
こと、等が開示されている。
さらに、ドープB中の添加剤の配合量はセルロースエステルに対して0〜5質量%が好ま
しく、添加剤を含まないことが最も好ましいことも記載されている。、ここで、ドープA
はコア層Aを構成しドープBは表面層Bを構成するが、フィルム構成はB/A/Bのよう
に両表面を構成するドープ処方が同じでもよく、例えばB/A/Cのように両表面のドー
プ処方が異なっていてもよいことが開示されている。この場合にはドープC中の添加剤の
配合量もドープA中の添加剤の配合量よりも少なくすることが好ましいことも示されてい
る。さらにドープA中のセルロースエステル濃度が15〜35質量%、炭素原子数1〜4
個のアルコールがドープA中の有機溶媒に対して4〜20質量%、好ましくは6〜12質
量%、ドープB中のセルロースエステル濃度が10〜25質量%、炭素原子数1〜4個の
アルコールがドープB中の有機溶媒に対して6〜30質量%、好ましくは12〜24質量
%であることが好ましいことも記載されている。
しく、添加剤を含まないことが最も好ましいことも記載されている。、ここで、ドープA
はコア層Aを構成しドープBは表面層Bを構成するが、フィルム構成はB/A/Bのよう
に両表面を構成するドープ処方が同じでもよく、例えばB/A/Cのように両表面のドー
プ処方が異なっていてもよいことが開示されている。この場合にはドープC中の添加剤の
配合量もドープA中の添加剤の配合量よりも少なくすることが好ましいことも示されてい
る。さらにドープA中のセルロースエステル濃度が15〜35質量%、炭素原子数1〜4
個のアルコールがドープA中の有機溶媒に対して4〜20質量%、好ましくは6〜12質
量%、ドープB中のセルロースエステル濃度が10〜25質量%、炭素原子数1〜4個の
アルコールがドープB中の有機溶媒に対して6〜30質量%、好ましくは12〜24質量
%であることが好ましいことも記載されている。
さらに、特開2003-014933号には、フィルムの滑り性を付与するために表面層に微粒子を
添加することが好ましく、コア層には微粒子を添加する必要はないが添加されていてもよ
いことが開示されている。ただコア層への微粒子の添加量が多いとフィルムの透明性が劣
化するので、添加量としては表面層の添加量の1/10以下とすることが好ましく、より
好ましくはコア層には実質的に微粒子を含まないことがしめされている。(実質的に含ま
ないとは微粒子添加量が固形分あたり0〜0.01質量%)なお、両表面層の少なくとも
片側に配合されていれば滑り性の効果が得られることも開示されており、特に微粒子の1
次平均粒子径としては、ヘイズを低く抑えるという観点から、20nm以下が好ましく、
更に好ましくは、16〜5nmであり、特に好ましくは、12〜5nmであることが開示
されている。なお、微粒子の、見掛比重としては、70g/リットル以上が好ましく、更
に好ましくは、90〜200g/リットルであり、特に好ましくは、100〜200g/
リットルであり、見掛比重が大きい程、高濃度の分散液を作ることが可能になり、ヘイズ
、凝集物が良化するため好ましいことが記載されている。ここで、1次粒子の平均径が2
0nm以下、見掛比重が70g/リットル以上の二酸化珪素微粒子は、例えば、気化させ
た四塩化珪素と水素を混合させたものを1000〜1200℃にて空気中で燃焼させるこ
とで得ることができる。また例えばアエロジル200V、アエロジルR972V(以上日
本アエロジル(株)製)の商品名で市販されていることが開示されている。
添加することが好ましく、コア層には微粒子を添加する必要はないが添加されていてもよ
いことが開示されている。ただコア層への微粒子の添加量が多いとフィルムの透明性が劣
化するので、添加量としては表面層の添加量の1/10以下とすることが好ましく、より
好ましくはコア層には実質的に微粒子を含まないことがしめされている。(実質的に含ま
ないとは微粒子添加量が固形分あたり0〜0.01質量%)なお、両表面層の少なくとも
片側に配合されていれば滑り性の効果が得られることも開示されており、特に微粒子の1
次平均粒子径としては、ヘイズを低く抑えるという観点から、20nm以下が好ましく、
更に好ましくは、16〜5nmであり、特に好ましくは、12〜5nmであることが開示
されている。なお、微粒子の、見掛比重としては、70g/リットル以上が好ましく、更
に好ましくは、90〜200g/リットルであり、特に好ましくは、100〜200g/
リットルであり、見掛比重が大きい程、高濃度の分散液を作ることが可能になり、ヘイズ
、凝集物が良化するため好ましいことが記載されている。ここで、1次粒子の平均径が2
0nm以下、見掛比重が70g/リットル以上の二酸化珪素微粒子は、例えば、気化させ
た四塩化珪素と水素を混合させたものを1000〜1200℃にて空気中で燃焼させるこ
とで得ることができる。また例えばアエロジル200V、アエロジルR972V(以上日
本アエロジル(株)製)の商品名で市販されていることが開示されている。
さらに、帯電防止層、ハードコート層、防眩、反射防止層の塗布組成物の塗布性改良する
ため、膜厚20〜80μmのセルロースエステル積層フィルムで、少なくとも一方のフィルム
表面から10μm以内に存在する表面層を構成するセルロースエステルの平均置換度aと、表
面から10μmを越えたセルロースエステルの平均置換度Bが、2.35≦置換度a≦2.85、及び
2.75≦置換度B≦2.95で、置換度a<置換度Bであるセルロースエステル積層フィルムを
提案している。
ため、膜厚20〜80μmのセルロースエステル積層フィルムで、少なくとも一方のフィルム
表面から10μm以内に存在する表面層を構成するセルロースエステルの平均置換度aと、表
面から10μmを越えたセルロースエステルの平均置換度Bが、2.35≦置換度a≦2.85、及び
2.75≦置換度B≦2.95で、置換度a<置換度Bであるセルロースエステル積層フィルムを
提案している。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの共流延に関する発明は、本発明においても
適用できるものである。
適用できるものである。
(金属支持体上での乾燥)
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造に係わる金属支持体上におけるドープの
乾燥は、一般的には金属支持体(ドラム或いはベルト)の表面側、つまり金属支持体上に
あるウェブの表面から熱風を当てる方法、ドラム或いはベルトの裏面から熱風を当てる方
法、温度コントロールした液体をベルトやドラムのドープ流延面の反対側である裏面から
接触させて、伝熱によりドラム或いはベルトを加熱し表面温度をコントロールする液体伝
熱方法などがあるが、裏面液体伝熱方式が好ましい。流延される前の金属支持体の表面温
度はドープに用いられている溶媒の沸点以下であれば何度でもよい。しかし乾燥を促進す
るためには、また金属支持体上での流動性を失わせるためには、使用される溶媒の内の最
も沸点の低い溶媒の沸点より1〜10℃低い温度に設定することが好ましい。尚、流延ド
ープを冷却して乾燥することなく剥ぎ取る場合はこの限りではない。
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造に係わる金属支持体上におけるドープの
乾燥は、一般的には金属支持体(ドラム或いはベルト)の表面側、つまり金属支持体上に
あるウェブの表面から熱風を当てる方法、ドラム或いはベルトの裏面から熱風を当てる方
法、温度コントロールした液体をベルトやドラムのドープ流延面の反対側である裏面から
接触させて、伝熱によりドラム或いはベルトを加熱し表面温度をコントロールする液体伝
熱方法などがあるが、裏面液体伝熱方式が好ましい。流延される前の金属支持体の表面温
度はドープに用いられている溶媒の沸点以下であれば何度でもよい。しかし乾燥を促進す
るためには、また金属支持体上での流動性を失わせるためには、使用される溶媒の内の最
も沸点の低い溶媒の沸点より1〜10℃低い温度に設定することが好ましい。尚、流延ド
ープを冷却して乾燥することなく剥ぎ取る場合はこの限りではない。
支持体上での乾燥に関する発明としては、特開昭61-100421号に、剥離時間及び乾燥時間
を短縮するために、TAC流延支持体温度を、ドープ温度のゲル化温度以上でその最高温度
が、30〜発泡温度以下温度とし、剥ぎ取り部温度20℃で剥ぎ取る発明が記載されている。
この発明はジクロロメタンを非塩素系溶媒としても、同様の効果があり、本発明でも適応
できる。
を短縮するために、TAC流延支持体温度を、ドープ温度のゲル化温度以上でその最高温度
が、30〜発泡温度以下温度とし、剥ぎ取り部温度20℃で剥ぎ取る発明が記載されている。
この発明はジクロロメタンを非塩素系溶媒としても、同様の効果があり、本発明でも適応
できる。
さらに、剥ぎ取り改良を目的として、特開昭62-064514号には、固形分18〜35wt%、非塩素
系溶媒13〜25wt%からなるドープで、支持体温度表面が10℃以下で、表面に2秒以上の風を
当てて選択的に乾燥した後、剥離する発明が記載されている。なお、この発明はジクロロ
メタンを非塩素系溶媒としても、同様の効果があり、本発明でも適応できる。
系溶媒13〜25wt%からなるドープで、支持体温度表面が10℃以下で、表面に2秒以上の風を
当てて選択的に乾燥した後、剥離する発明が記載されている。なお、この発明はジクロロ
メタンを非塩素系溶媒としても、同様の効果があり、本発明でも適応できる。
また、幅方向の膜厚を均一化するために、特開昭64-055214号には、裏面に乾燥風を与え
、乾燥開始が流延開始から15秒以内で、乾燥風の方向が支持体進行方向前方に斜め向きで
、支持体表面がなす角度が40〜80度、乾燥風静圧が5mmHg以上、乾燥風出口と支持体表面
との間隔5〜50mmである発明が記載されている。
、乾燥開始が流延開始から15秒以内で、乾燥風の方向が支持体進行方向前方に斜め向きで
、支持体表面がなす角度が40〜80度、乾燥風静圧が5mmHg以上、乾燥風出口と支持体表面
との間隔5〜50mmである発明が記載されている。
さらに、ドープ固着を防止し、光学複屈折の問題を解消するために、特開平4-201310号に
は、支持体の裏側面より支持体を輻射熱源により加熱し、膜状物の残留溶剤が35重量%以
下に到るまでの範囲は乾燥風を用いずに輻射熱源によってのみ加熱乾燥する発明が記載さ
れている。
は、支持体の裏側面より支持体を輻射熱源により加熱し、膜状物の残留溶剤が35重量%以
下に到るまでの範囲は乾燥風を用いずに輻射熱源によってのみ加熱乾燥する発明が記載さ
れている。
また、特開平11-058425号には、乾燥ムラを抑えて、生産性を向上させるために、支持体
に流延された膜の温度がゲル化温度に達するまで風速0.1〜2.0m/s程度の乾燥風を当て
て第一段の乾燥を行い、膜のゲル化完了温度到達後、より早く乾かすために第2の乾燥を
行う発明が記載されている。
に流延された膜の温度がゲル化温度に達するまで風速0.1〜2.0m/s程度の乾燥風を当て
て第一段の乾燥を行い、膜のゲル化完了温度到達後、より早く乾かすために第2の乾燥を
行う発明が記載されている。
さらに、特開2000-319412号には、液晶画像表示装置用として、優れた平面性を有する膜
厚85μm以下のセルロースエステルフィルムを得るために、流延ダイからドープを移送中
の流延用支持体上に流延してウェブを形成し、ウェブの表面に当てる乾燥風の静圧の絶対
値を20〜100mmAq、乾燥風出口の横、長手方向静圧偏差±20%以下とする発明が記載され
ている。
厚85μm以下のセルロースエステルフィルムを得るために、流延ダイからドープを移送中
の流延用支持体上に流延してウェブを形成し、ウェブの表面に当てる乾燥風の静圧の絶対
値を20〜100mmAq、乾燥風出口の横、長手方向静圧偏差±20%以下とする発明が記載され
ている。
また、特開2001-315147号には、高速で薄手のTACフィルムを作製することを目的として、
無端金属支持体の上部側表側の加熱温度T1と裏側加熱温度T2との平均加熱温度T(1,2)a
vと、下部側金属支持体の裏側加熱温度T3とその表側加熱温度T4との平均加熱温度T(3,
4)avとの差を55>T(1,2)av−T(3,4)av>5として乾燥後、剥離する発明が記載されている
。さらに好ましい態様として、支持体の乾燥領域を上部側、下部側またそれぞれの金属支
持体の表裏というように四つとしたとき(上部側の表側B−1、その裏側をB−2、下部
側の裏側をB−3、及び下の表側をB−4と呼ぶ)に、B−1、B−3及びB−4の加熱
方法は温風や輻射熱で行うこと(特に温風)、B−2は支持体に温水を接触させる加熱方
法でも、温風を当てる熱供給方法を用いること、等が記載されている。
無端金属支持体の上部側表側の加熱温度T1と裏側加熱温度T2との平均加熱温度T(1,2)a
vと、下部側金属支持体の裏側加熱温度T3とその表側加熱温度T4との平均加熱温度T(3,
4)avとの差を55>T(1,2)av−T(3,4)av>5として乾燥後、剥離する発明が記載されている
。さらに好ましい態様として、支持体の乾燥領域を上部側、下部側またそれぞれの金属支
持体の表裏というように四つとしたとき(上部側の表側B−1、その裏側をB−2、下部
側の裏側をB−3、及び下の表側をB−4と呼ぶ)に、B−1、B−3及びB−4の加熱
方法は温風や輻射熱で行うこと(特に温風)、B−2は支持体に温水を接触させる加熱方
法でも、温風を当てる熱供給方法を用いること、等が記載されている。
さらに詳細な温度条件としては、温風温度はウェブがドープに使用する主有機溶媒の乾燥
中のウェブ中での気化が急激に起こり発泡することがないような温度であれば、制限なく
設定出来るが、B−1のT1とB−2のT2は20〜90℃(好ましくは30〜80℃)で
あり、またB−3のT3とB−4のT4は、15〜60℃がよく、金属支持体上での乾燥は
、前半が高めで後半が低めが好ましいことが記載されている。また熱供給のための温風の
風速はB−1で10〜20m/秒、B−2で10〜30m/秒、B−3では20〜30m
/秒、またB−4では10〜20m/秒程度が好ましく、B−1〜4の各々の温度及び風
速変えて温風を分割して異なった温度、風速を加えてもよいことが示されている。
中のウェブ中での気化が急激に起こり発泡することがないような温度であれば、制限なく
設定出来るが、B−1のT1とB−2のT2は20〜90℃(好ましくは30〜80℃)で
あり、またB−3のT3とB−4のT4は、15〜60℃がよく、金属支持体上での乾燥は
、前半が高めで後半が低めが好ましいことが記載されている。また熱供給のための温風の
風速はB−1で10〜20m/秒、B−2で10〜30m/秒、B−3では20〜30m
/秒、またB−4では10〜20m/秒程度が好ましく、B−1〜4の各々の温度及び風
速変えて温風を分割して異なった温度、風速を加えてもよいことが示されている。
さらに、横段ムラをなくすために、特開2002-028943号には、ダイからドープを無端金属
支持体上の流延し、上流及び/または下流側からの風を最大風速の水平方向成分が4m/s以
下とし、流延膜幅手全体に当たる風速の偏差が±20%以内とする発明が記載されている。
さらに、最も望ましいのは風速を零にすることであり、流延後の乾燥には、ウェブ表面側
から加熱風を当てることは必要であることが記載されている。さらに、流延中の流延膜に
風を当てているいなくとも、流延膜のところに廻り込む不規則な風により、流延膜をゆら
し横段の発生を助長することがあるが、この風を遮断する手段としては、流延から流延ま
での流延工程内での風の出入りのバランスをとること、風の逃げ口を設けること、遮蔽板
を流延膜の付近に設けること等を行うことによって最大風速を抑制することが出来ことが
開示されている。
支持体上の流延し、上流及び/または下流側からの風を最大風速の水平方向成分が4m/s以
下とし、流延膜幅手全体に当たる風速の偏差が±20%以内とする発明が記載されている。
さらに、最も望ましいのは風速を零にすることであり、流延後の乾燥には、ウェブ表面側
から加熱風を当てることは必要であることが記載されている。さらに、流延中の流延膜に
風を当てているいなくとも、流延膜のところに廻り込む不規則な風により、流延膜をゆら
し横段の発生を助長することがあるが、この風を遮断する手段としては、流延から流延ま
での流延工程内での風の出入りのバランスをとること、風の逃げ口を設けること、遮蔽板
を流延膜の付近に設けること等を行うことによって最大風速を抑制することが出来ことが
開示されている。
また、特開2002-036263号には、カール抑止された20〜80μmの薄手タックを得るために、
ウェブ乾燥時間を0.3〜20分とし、支持体に接している状態のウェブに吹き付ける気体の
温度および支持体の接触面温度を、5℃以上、100℃以下とすることが記載されている
。さらに、ドープ流延から剥離に至るまでの区間を、支持体上部側、下部側またそれぞれ
の金属支持体の表裏、支持体上下部間の対のドラム部というように六つに分けた時(それ
ぞれ流延側から順に、上部側の表側「第1の乾燥処理部」、その裏側を「第2の乾燥処理
部」、ドラム(反剥離側)を介する加熱部を「第3の乾燥処理部」、下の表側を「第4の
乾燥処理部」、及び下部側の裏側を「第5の乾燥処理部」、ドラム(剥離側)の冷却部「
冷却処理部」)、好ましい条件として、第1の乾燥処理部の平均乾燥温度が、第4の乾燥
処理部の平均乾燥温度以上であり、かつ(又は)、第1の乾燥処理部の平均伝熱係数が、
第4の乾燥処理部の平均伝熱係数以上であるよう構成されていること、第1の乾燥処理部
の乾燥温度が、支持体走行方向に沿って、その上流側から下流側に向かって低下し、かつ
(又は)、第1の乾燥処理部の伝熱係数が、支持体走行方向に沿って、その上流側から下
流側に向かって低下するよう構成されていること、第4の乾燥処理部の乾燥温度が、支持
体走行方向に沿って、その上流側から下流側に向かって低下し、かつ(又は)、第4の乾
燥処理部の伝熱係数が、支持体走行方向に沿って、その上流側から下流側に向かって低下
するよう構成されていていること、第2の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第3の乾燥処理
部の平均乾燥温度以上とし、かつ、第3の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第5の乾燥処理
部の平均乾燥温度以上とすること、第2の乾燥処理部の平均伝熱係数を、第5の乾燥処理
部の平均伝熱係数以上とすること、第2の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第1の乾燥処理
部の平均乾燥温度以上とし、かつ(又は)、第2の乾燥処理部の平均伝熱係数を、第1の
乾燥処理部の平均伝熱係数以上とすること、第5の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第4の
乾燥処理部の平均乾燥温度以上とし、かつ(又は)、前記第5の乾燥処理部の平均伝熱係
数を、第4の乾燥処理部の平均伝熱係数以上とすること、冷却処理部の冷却温度を、第1
〜第5の乾燥処理部のいずれの乾燥温度よりも低くしてもよく、第2の乾燥処理部におい
ては、温水を用いて支持体の温度を高めることにより、この支持体がウェブを加熱するよ
う構成されていること、冷却処理部の冷却温度を、3℃以上、20℃以下すること、等が
開示されている。
ウェブ乾燥時間を0.3〜20分とし、支持体に接している状態のウェブに吹き付ける気体の
温度および支持体の接触面温度を、5℃以上、100℃以下とすることが記載されている
。さらに、ドープ流延から剥離に至るまでの区間を、支持体上部側、下部側またそれぞれ
の金属支持体の表裏、支持体上下部間の対のドラム部というように六つに分けた時(それ
ぞれ流延側から順に、上部側の表側「第1の乾燥処理部」、その裏側を「第2の乾燥処理
部」、ドラム(反剥離側)を介する加熱部を「第3の乾燥処理部」、下の表側を「第4の
乾燥処理部」、及び下部側の裏側を「第5の乾燥処理部」、ドラム(剥離側)の冷却部「
冷却処理部」)、好ましい条件として、第1の乾燥処理部の平均乾燥温度が、第4の乾燥
処理部の平均乾燥温度以上であり、かつ(又は)、第1の乾燥処理部の平均伝熱係数が、
第4の乾燥処理部の平均伝熱係数以上であるよう構成されていること、第1の乾燥処理部
の乾燥温度が、支持体走行方向に沿って、その上流側から下流側に向かって低下し、かつ
(又は)、第1の乾燥処理部の伝熱係数が、支持体走行方向に沿って、その上流側から下
流側に向かって低下するよう構成されていること、第4の乾燥処理部の乾燥温度が、支持
体走行方向に沿って、その上流側から下流側に向かって低下し、かつ(又は)、第4の乾
燥処理部の伝熱係数が、支持体走行方向に沿って、その上流側から下流側に向かって低下
するよう構成されていていること、第2の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第3の乾燥処理
部の平均乾燥温度以上とし、かつ、第3の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第5の乾燥処理
部の平均乾燥温度以上とすること、第2の乾燥処理部の平均伝熱係数を、第5の乾燥処理
部の平均伝熱係数以上とすること、第2の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第1の乾燥処理
部の平均乾燥温度以上とし、かつ(又は)、第2の乾燥処理部の平均伝熱係数を、第1の
乾燥処理部の平均伝熱係数以上とすること、第5の乾燥処理部の平均乾燥温度を、第4の
乾燥処理部の平均乾燥温度以上とし、かつ(又は)、前記第5の乾燥処理部の平均伝熱係
数を、第4の乾燥処理部の平均伝熱係数以上とすること、冷却処理部の冷却温度を、第1
〜第5の乾燥処理部のいずれの乾燥温度よりも低くしてもよく、第2の乾燥処理部におい
ては、温水を用いて支持体の温度を高めることにより、この支持体がウェブを加熱するよ
う構成されていること、冷却処理部の冷却温度を、3℃以上、20℃以下すること、等が
開示されている。
また、厚さ20〜85μmの高品質薄手タックを得るために、特開2002-036266号には、ダイ側
面側下端部付近の溶剤蒸気濃度〔=(溶剤蒸気の容積/溶剤を含む空間の容積)×100〕α
(%)と、ダイ側面側下端部付近におけるエア風速V(m/s)との比値α/V(s/m)を、10
以上とする製造方法が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、ウェブの表面
に沿った、その進行方向下流よりダイに向かう風をウェブに供給する際には、この風の風
速を4(m/s)以下することが開示されている。
面側下端部付近の溶剤蒸気濃度〔=(溶剤蒸気の容積/溶剤を含む空間の容積)×100〕α
(%)と、ダイ側面側下端部付近におけるエア風速V(m/s)との比値α/V(s/m)を、10
以上とする製造方法が記載されている。なお、さらに好ましい態様として、ウェブの表面
に沿った、その進行方向下流よりダイに向かう風をウェブに供給する際には、この風の風
速を4(m/s)以下することが開示されている。
さらに、優れた視野角拡大特性を得るために、特開2002-082225号には、厚み方向のレタ
デーション値(Rth)が23℃、55%RHの条件下で50〜300nmである光学フ
ィルムを製造するにあたり、ドープが30℃以下に保たれたベルト又はドラム上で流延直
後から1分間以上保持される工程を経る発明が記載されている。また、光学フィルムの残
留溶媒量が10%〜120%の状態を2分間〜90分間保つ乾燥ゾーンを経た後、乾燥ゾ
ーンを経ることによって、残留溶媒量が7%以下の状態でロール状に巻取りことがも開示
されている。
デーション値(Rth)が23℃、55%RHの条件下で50〜300nmである光学フ
ィルムを製造するにあたり、ドープが30℃以下に保たれたベルト又はドラム上で流延直
後から1分間以上保持される工程を経る発明が記載されている。また、光学フィルムの残
留溶媒量が10%〜120%の状態を2分間〜90分間保つ乾燥ゾーンを経た後、乾燥ゾ
ーンを経ることによって、残留溶媒量が7%以下の状態でロール状に巻取りことがも開示
されている。
また、特開2002-225054号には、乾燥膜厚が10〜60μmの薄型化及び軽量化透湿性の小耐久
性に優れることを目的として、ドープを金属支持体上に流延した後、金属支持体上のウェ
ブを高温乾燥ゾーンで加熱後続いて低温乾燥ゾーンで加熱した後、剥離する発明が記載さ
れている。
性に優れることを目的として、ドープを金属支持体上に流延した後、金属支持体上のウェ
ブを高温乾燥ゾーンで加熱後続いて低温乾燥ゾーンで加熱した後、剥離する発明が記載さ
れている。
また、曇りの発生しないフィルムを得るための発明である特開2003-071863号には、フィ
ルムをバンドから剥ぎ取る際、その冷却ドラム表面温度6℃、そのドラムにフィルムが接
する時間を0.5〜20秒とする発明が記載されている。2003-071863号には、剥離時の残留溶
媒量を調整するためには、流延後のベルトの表面温度を制御し、ウェブからの有機溶媒の
蒸発を効率的に行えるように、ベルト上の剥離位置における温度を上記範囲に設定するこ
とが好ましく、ベルト温度を制御するには、液体による裏面伝熱方法等伝熱効率のよい方
法が好ましいことが開示されている。さらに、輻射熱や熱風等による伝熱方法は、ベルト
マシンにおいて、移送するベルトが下側に来た所の温度制御には、緩やかな風でベルト温
度を調節することができ、さらにベルト温度は、加熱手段を分割することによって部分的
に変えることができ、流延用ベルトの流延位置、乾燥部、剥離位置等をそれぞれ異なる温
度とすることができることが記載されている。
ルムをバンドから剥ぎ取る際、その冷却ドラム表面温度6℃、そのドラムにフィルムが接
する時間を0.5〜20秒とする発明が記載されている。2003-071863号には、剥離時の残留溶
媒量を調整するためには、流延後のベルトの表面温度を制御し、ウェブからの有機溶媒の
蒸発を効率的に行えるように、ベルト上の剥離位置における温度を上記範囲に設定するこ
とが好ましく、ベルト温度を制御するには、液体による裏面伝熱方法等伝熱効率のよい方
法が好ましいことが開示されている。さらに、輻射熱や熱風等による伝熱方法は、ベルト
マシンにおいて、移送するベルトが下側に来た所の温度制御には、緩やかな風でベルト温
度を調節することができ、さらにベルト温度は、加熱手段を分割することによって部分的
に変えることができ、流延用ベルトの流延位置、乾燥部、剥離位置等をそれぞれ異なる温
度とすることができることが記載されている。
フィルム平面性を向上させるために、特開2003-103544号には、20〜200μmのセルロース
エステルフィルム製造において、バンド上乾燥において、フィルムの表面残留溶媒量が3
00wt%以下となされた状態で、フィルム表面への乾燥風吹きつけを開始する発明が記
載されている。さらに好ましい態様の詳細として、エンドレスベルトの上部移行部に設け
られた乾燥ゾーンに乾燥風吹付け用ヘッダを備え付け、ウェブ表面に対し、温度20〜6
0℃、及びヘッダ内静圧500〜1500Paの乾燥風を吹き付けること、エンドレスベ
ルト上に2つの乾燥ゾーンが設け、左記の乾燥風を吹き付ける第1乾燥ゾーンを通過後に
、表面残留溶媒量が100%未満になった状態のウェブ表面に、さらに第2乾燥ゾーンに
おいて温度40〜80℃、及びヘッダ内静圧100〜1200Paの乾燥風を吹き付ける
こと、エンドレスベルト上に設けられた乾燥ゾーンの乾燥風吹付け用ヘッダにスリット状
開口部を有するノズルが装着し、スリット状開口部を有するノズルからウェブの表面に乾
燥風を吹き付けること、ウェブの表面残留溶媒量300%以下及び100%以上である第
1乾燥ゾーンにおける乾燥風吹付けノズルのピッチが、50〜300mmで、ウェブの表
面残留溶媒量100%未満である第2乾燥ゾーンにおける乾燥風吹付けノズルのピッチが
、150〜600mmであること、スリット状開口部を有するノズルの間隙を、2〜10
mmとし、スリット状開口部を有するノズルの先端部と、エンドレスベルト上面との間
の間隙を5〜100mmとすること、エンドレスベルト上のウェブに対し、スリット状開
口部を有するノズルからの乾燥風の吹付け角度を90〜45度とすること、ベルトの表面
側から乾燥させるゾーンを、乾燥条件の異なる少なくとも3つの乾燥ゾーンに分割し、ベ
ルトの裏面側から乾燥させるゾーンを、乾燥条件の異なる少なくとも2つの乾燥ゾーンに
分割すること、ウェブに対し乾燥風の吹付けを開始する第1乾燥ゾーンから上流側に10
〜200mm離れた箇所に排気手段を設けること、等が開示されている。
エステルフィルム製造において、バンド上乾燥において、フィルムの表面残留溶媒量が3
00wt%以下となされた状態で、フィルム表面への乾燥風吹きつけを開始する発明が記
載されている。さらに好ましい態様の詳細として、エンドレスベルトの上部移行部に設け
られた乾燥ゾーンに乾燥風吹付け用ヘッダを備え付け、ウェブ表面に対し、温度20〜6
0℃、及びヘッダ内静圧500〜1500Paの乾燥風を吹き付けること、エンドレスベ
ルト上に2つの乾燥ゾーンが設け、左記の乾燥風を吹き付ける第1乾燥ゾーンを通過後に
、表面残留溶媒量が100%未満になった状態のウェブ表面に、さらに第2乾燥ゾーンに
おいて温度40〜80℃、及びヘッダ内静圧100〜1200Paの乾燥風を吹き付ける
こと、エンドレスベルト上に設けられた乾燥ゾーンの乾燥風吹付け用ヘッダにスリット状
開口部を有するノズルが装着し、スリット状開口部を有するノズルからウェブの表面に乾
燥風を吹き付けること、ウェブの表面残留溶媒量300%以下及び100%以上である第
1乾燥ゾーンにおける乾燥風吹付けノズルのピッチが、50〜300mmで、ウェブの表
面残留溶媒量100%未満である第2乾燥ゾーンにおける乾燥風吹付けノズルのピッチが
、150〜600mmであること、スリット状開口部を有するノズルの間隙を、2〜10
mmとし、スリット状開口部を有するノズルの先端部と、エンドレスベルト上面との間
の間隙を5〜100mmとすること、エンドレスベルト上のウェブに対し、スリット状開
口部を有するノズルからの乾燥風の吹付け角度を90〜45度とすること、ベルトの表面
側から乾燥させるゾーンを、乾燥条件の異なる少なくとも3つの乾燥ゾーンに分割し、ベ
ルトの裏面側から乾燥させるゾーンを、乾燥条件の異なる少なくとも2つの乾燥ゾーンに
分割すること、ウェブに対し乾燥風の吹付けを開始する第1乾燥ゾーンから上流側に10
〜200mm離れた箇所に排気手段を設けること、等が開示されている。
また、厚さ85μm未満膜厚精度の良いフィルムを得るための発明である特開2000-24674
7号には、支持体上に流延された前記ドープに対し、静圧が1〜100mmAqの乾燥風
を吹き付けることが記載されている。
7号には、支持体上に流延された前記ドープに対し、静圧が1〜100mmAqの乾燥風
を吹き付けることが記載されている。
さらに、特開2003-053750号には、良好な品質なフィルムを安定的に高い生産性で製造す
るために、ドープ中の固形分の質量分率を17質量%以上30質量%以下とし、ドープの
流延から剥ぎ取りまでの平均乾燥速度を、300質量%/分を超え、かつ1000質量%
/分以下にする発明が記載されている。
るために、ドープ中の固形分の質量分率を17質量%以上30質量%以下とし、ドープの
流延から剥ぎ取りまでの平均乾燥速度を、300質量%/分を超え、かつ1000質量%
/分以下にする発明が記載されている。
さらに、特開2003-103543には、乾燥ムラのない優れた平面性をもつフィルムを得るため
に、流延ダイより走行または回転する流延支持体上にドープを流延してフィルムを製造す
る溶液製膜方法において、前記流延の直後に流延膜中の溶媒を凝縮、回収するドライヤを
配設して前記流延膜を乾燥するようにした溶液製膜法が記載されている。
に、流延ダイより走行または回転する流延支持体上にドープを流延してフィルムを製造す
る溶液製膜方法において、前記流延の直後に流延膜中の溶媒を凝縮、回収するドライヤを
配設して前記流延膜を乾燥するようにした溶液製膜法が記載されている。
また、特開2001-098086号には、セルロースエステルフィルムの製造方法において、セル
ロースエステルのドープまたはメルトを支持体上に流延する工程、そして磁場を印加しな
がらドープまたはメルトを固化する工程からなる発明が記載されており、この発明は本発
明にも適応できる。
ロースエステルのドープまたはメルトを支持体上に流延する工程、そして磁場を印加しな
がらドープまたはメルトを固化する工程からなる発明が記載されており、この発明は本発
明にも適応できる。
さらに、特開2002−120246には、ケーシング内の雰囲気の風圧変動を抑制する手段を設け
、膜厚ムラを軽減する方法が開示されている。
、膜厚ムラを軽減する方法が開示されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの金属支持体上での乾燥条件等に関する発明
は、本発明においても適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
は、本発明においても適宜本発明の範囲であれば適用できるものである。
(剥離)
セルロースアシレートフィルムを製造する速度はベルトの長さ、乾燥方法、ドープ溶媒
組成等によっても変化するが、該フィルム(有機溶剤を含有し、ウエブとも称する)をベ
ルトから剥離する時点での残留溶媒の量によって殆ど決まってしまう。つまり、ドープ膜
の厚み方向でのベルト表面付近での溶媒濃度が高すぎる場合には、剥離した時、ベルトに
ドープが残ってしまい、次の流延に支障を来すため、剥離残りは絶対あってはならないし
、更に剥離する力に耐えるだけのウェブ強度が必要であるからである。剥離時点での残留
溶媒量は、ベルトやドラム上での乾燥方法によっても異なり、ドープ表面から風を当てて
乾燥する方法よりは、ベルト或いはドラム裏面から伝熱する方法が効果的に残留溶媒量を
低減することが出来るのである。
セルロースアシレートフィルムを製造する速度はベルトの長さ、乾燥方法、ドープ溶媒
組成等によっても変化するが、該フィルム(有機溶剤を含有し、ウエブとも称する)をベ
ルトから剥離する時点での残留溶媒の量によって殆ど決まってしまう。つまり、ドープ膜
の厚み方向でのベルト表面付近での溶媒濃度が高すぎる場合には、剥離した時、ベルトに
ドープが残ってしまい、次の流延に支障を来すため、剥離残りは絶対あってはならないし
、更に剥離する力に耐えるだけのウェブ強度が必要であるからである。剥離時点での残留
溶媒量は、ベルトやドラム上での乾燥方法によっても異なり、ドープ表面から風を当てて
乾燥する方法よりは、ベルト或いはドラム裏面から伝熱する方法が効果的に残留溶媒量を
低減することが出来るのである。
なお、平面性の良い均一面状を目的として、特開平5-057739号には、剥ぎ取り時の揮発分
%を乾量基準10〜30重量%にして、かつ剥離部分において支持体の表面温度を20℃
以下14℃以上に保つ発明が記載されている。
%を乾量基準10〜30重量%にして、かつ剥離部分において支持体の表面温度を20℃
以下14℃以上に保つ発明が記載されている。
特開2000−239403号公報では剥離時の残留溶媒率Xが15≦X≦120で、ウ
ェブを金属支持体から剥離した後乾燥製膜したセルロースアシレートフィルムの製造方法
に関するものであり、薄膜で光学的等方性な平面性良好であるセルロースアシレートにつ
いての乾燥方法である。
ェブを金属支持体から剥離した後乾燥製膜したセルロースアシレートフィルムの製造方法
に関するものであり、薄膜で光学的等方性な平面性良好であるセルロースアシレートにつ
いての乾燥方法である。
また、膜厚が薄く、光学的方性、平面性に優れたフィルムを得るために、特開2000-23940
3号には、剥離点でウェブが支持体の長さ方向の等位置で一線に剥離出来るように幅方向
にウェブに部分的に外力を加えて、製膜を行うことが開示されている。また、さらに好ま
しい態様として、流延用支持体上でのウェブの乾燥風温度をT1、剥離後少なくとも10
秒間ウェブに当てる乾燥風温度をT2、主溶媒の沸点を沸点Tbp、そして剥離部におけ
る流延用支持体の温度をTsとしたとき、T1をTbp−20≦T1≦Tbp+20の範
囲とし、且つT2をTs≦T2≦Ts+40の範囲として製膜を行うこと、剥離時の搬送
張力を3〜40kg/m巾として製膜を行うこと、等が記載されている。
3号には、剥離点でウェブが支持体の長さ方向の等位置で一線に剥離出来るように幅方向
にウェブに部分的に外力を加えて、製膜を行うことが開示されている。また、さらに好ま
しい態様として、流延用支持体上でのウェブの乾燥風温度をT1、剥離後少なくとも10
秒間ウェブに当てる乾燥風温度をT2、主溶媒の沸点を沸点Tbp、そして剥離部におけ
る流延用支持体の温度をTsとしたとき、T1をTbp−20≦T1≦Tbp+20の範
囲とし、且つT2をTs≦T2≦Ts+40の範囲として製膜を行うこと、剥離時の搬送
張力を3〜40kg/m巾として製膜を行うこと、等が記載されている。
さらに、フィルムキズを防止し、ヘイズを抑制するために、特開2002-187146号には、剥
ぎ取り揮発分、剥ぎ取りドロー率、剥ぎ取りロールラップ規定する発明が記載されている
。
ぎ取り揮発分、剥ぎ取りドロー率、剥ぎ取りロールラップ規定する発明が記載されている
。
また、可塑剤や紫外線吸収剤のロール付着を防止するために、特開2002-292658号には、
セルロースエステル溶液を駆動金属製エンドレスベルトに流延して得られたウェブをエン
ドレスベルトから剥離ロールにより剥離するさいのウェブの残留溶媒を20〜150%として、
剥離ロール及び剥離ロールから乾燥装置までの移送ロールのビッカース硬度を500〜800と
する発明が記載されている。なお、更に好ましい態様としては、剥離ロール及び剥離ロー
ルから乾燥装置までの移送ロールのうち少なくとも剥離ロールを100〜300℃に加熱
し、加熱後のロールのビッカース硬度を800〜1000すること、剥離ロール及び移送
ロールのうち少なくとも剥離ロールの表面粗さRyを0.6μm以下とすること、剥離ロ
ール及び移送ロールのうち少なくとも剥離ロールの表面層をNi合金で形成すること、剥
離ロール及び移送ロールのうち少なくとも剥離ロールに20℃における表面エネルギーが
70〜100mN/mのものを用いること、ウェブをエンドレスベルトから剥離ロールに
より剥離した後の剥離ロール及び剥離ロールから乾燥装置までの移送ロールに接するウェ
ブの残留溶媒が60〜80%である際の、剥離ロール及び移送ロールの表面温度をウェブ
に添加されている可塑剤の融点以上すること、剥離ロール及び移送ロールのビッカース硬
度を500〜800とすること、剥離ロール及び移送ロールを100〜300℃に加熱し
、加熱後のこれらロールのビッカース硬度を800〜1000すること、剥離ロール及び
移送ロールの表面粗さRyを0.6μm以下とすること、剥離ロール及び移送ロールの表
面層をNi合金で形成すること、剥離ロール及び移送ロールに20℃における表面エネル
ギーが70〜100mN/mのものを用いること、等が開示されている。さらには、ビッ
カース硬度のより好ましい範囲は550〜800であることが記載されている。
セルロースエステル溶液を駆動金属製エンドレスベルトに流延して得られたウェブをエン
ドレスベルトから剥離ロールにより剥離するさいのウェブの残留溶媒を20〜150%として、
剥離ロール及び剥離ロールから乾燥装置までの移送ロールのビッカース硬度を500〜800と
する発明が記載されている。なお、更に好ましい態様としては、剥離ロール及び剥離ロー
ルから乾燥装置までの移送ロールのうち少なくとも剥離ロールを100〜300℃に加熱
し、加熱後のロールのビッカース硬度を800〜1000すること、剥離ロール及び移送
ロールのうち少なくとも剥離ロールの表面粗さRyを0.6μm以下とすること、剥離ロ
ール及び移送ロールのうち少なくとも剥離ロールの表面層をNi合金で形成すること、剥
離ロール及び移送ロールのうち少なくとも剥離ロールに20℃における表面エネルギーが
70〜100mN/mのものを用いること、ウェブをエンドレスベルトから剥離ロールに
より剥離した後の剥離ロール及び剥離ロールから乾燥装置までの移送ロールに接するウェ
ブの残留溶媒が60〜80%である際の、剥離ロール及び移送ロールの表面温度をウェブ
に添加されている可塑剤の融点以上すること、剥離ロール及び移送ロールのビッカース硬
度を500〜800とすること、剥離ロール及び移送ロールを100〜300℃に加熱し
、加熱後のこれらロールのビッカース硬度を800〜1000すること、剥離ロール及び
移送ロールの表面粗さRyを0.6μm以下とすること、剥離ロール及び移送ロールの表
面層をNi合金で形成すること、剥離ロール及び移送ロールに20℃における表面エネル
ギーが70〜100mN/mのものを用いること、等が開示されている。さらには、ビッ
カース硬度のより好ましい範囲は550〜800であることが記載されている。
さらに、横段ムラをなくすことを目的とした発明の特開2002-028943号には、剥離点より
100〜150cm離れたところで遮蔽物のない状態で、125〜250Hz成分の剥離
音以外の雑音を差し引いた音量を測定したとき、ウェブを剥離する際に発する125〜2
50Hz成分の剥離音を90dB以下とすること、剥離張力を30〜240N/m幅とし
て剥離した後、剥離点から張力遮断手段までの工程距離間をウェブ長さにして最小2m、
最大90mとして、該工程距離間のウェブの張力を維持しながら搬送し、工程距離間にお
けるウェブの残留溶媒量の変化を140質量%から10質量%の間とすること、等が開示
されている。なお、張力遮断手段はドライブロールでも良いとの記載もある。
100〜150cm離れたところで遮蔽物のない状態で、125〜250Hz成分の剥離
音以外の雑音を差し引いた音量を測定したとき、ウェブを剥離する際に発する125〜2
50Hz成分の剥離音を90dB以下とすること、剥離張力を30〜240N/m幅とし
て剥離した後、剥離点から張力遮断手段までの工程距離間をウェブ長さにして最小2m、
最大90mとして、該工程距離間のウェブの張力を維持しながら搬送し、工程距離間にお
けるウェブの残留溶媒量の変化を140質量%から10質量%の間とすること、等が開示
されている。なお、張力遮断手段はドライブロールでも良いとの記載もある。
さらに、特開2002-254451には、剥離時に発生する、段ムラ、帯スジ、ベコ状故障、平面
性のムラ、微細な表面荒れ等によるヘイズアップ等の各故障が発生しないようにするため
に、流延支持体から剥ぎ取られるフィルムの流延支持体の剥離点における接線方向を0度
、法線方向を90度としたとき、フィルムの剥ぎ取り角度を30〜80度の範囲にする溶液製膜
方法が記載されている。
性のムラ、微細な表面荒れ等によるヘイズアップ等の各故障が発生しないようにするため
に、流延支持体から剥ぎ取られるフィルムの流延支持体の剥離点における接線方向を0度
、法線方向を90度としたとき、フィルムの剥ぎ取り角度を30〜80度の範囲にする溶液製膜
方法が記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの金属支持体からの剥離条件等に関する発明
は、本発明においても適用できるものである。
は、本発明においても適用できるものである。
(剥離直後の乾燥工程)
金属支持体から剥離した後の乾燥工程では、溶媒の蒸発によってフィルムは巾方向に収
縮しようとする。高温度で乾燥するほど収縮が大きくなる。この収縮は可能な限り抑制し
ながら乾燥することが、出来上がったフィルムの平面性を良好にする上で好ましい。この
点から、例えば、特開昭62−46625号公報に示されているような乾燥全工程或いは
一部の工程を幅方向にクリップでウェブの巾両端を巾保持しつつ乾燥させる方法(テンタ
ー方式)が好ましい。
金属支持体から剥離した後の乾燥工程では、溶媒の蒸発によってフィルムは巾方向に収
縮しようとする。高温度で乾燥するほど収縮が大きくなる。この収縮は可能な限り抑制し
ながら乾燥することが、出来上がったフィルムの平面性を良好にする上で好ましい。この
点から、例えば、特開昭62−46625号公報に示されているような乾燥全工程或いは
一部の工程を幅方向にクリップでウェブの巾両端を巾保持しつつ乾燥させる方法(テンタ
ー方式)が好ましい。
又特開平4−085011号公報におけるセルロースアシレートドープを20℃以下に
冷却した金属支持体に流延し、冷却固化、剥離して乾燥する際に、溶剤が40質量%以上
の場合に搬送ローラーの表面材質が20℃において表面エネルギーが80mN/m以下で
ある製法、さらに特開平11−090946号公報のドープを金属支持体上に流延しフイ
ルム形成する工程において、フィルム中の溶媒が60質量%以下含有するフィルムを金属
支持体から剥ぎ取る工程、そして剥ぎ取ったフィルムを120〜135℃の温度で4分以
上熱処理する製造方法も本発明に適用できる。
冷却した金属支持体に流延し、冷却固化、剥離して乾燥する際に、溶剤が40質量%以上
の場合に搬送ローラーの表面材質が20℃において表面エネルギーが80mN/m以下で
ある製法、さらに特開平11−090946号公報のドープを金属支持体上に流延しフイ
ルム形成する工程において、フィルム中の溶媒が60質量%以下含有するフィルムを金属
支持体から剥ぎ取る工程、そして剥ぎ取ったフィルムを120〜135℃の温度で4分以
上熱処理する製造方法も本発明に適用できる。
また、金属支持体から剥離した後の乾燥工程に関して、特開平11-221833号に、良好な平
面性および優れた光学特性を持つセルロースエステルフィルムの生産性を高めるために、
回転冷却ドラム法で、幅方向両端部を把持しながら回転軸の垂直方向に冷却ドラムの周速
度の1.105〜1.2倍速度の移動テンターを用いて搬送・乾燥する発明が記載されている。
面性および優れた光学特性を持つセルロースエステルフィルムの生産性を高めるために、
回転冷却ドラム法で、幅方向両端部を把持しながら回転軸の垂直方向に冷却ドラムの周速
度の1.105〜1.2倍速度の移動テンターを用いて搬送・乾燥する発明が記載されている。
平面性をがよく、ロットでのばらつきをなくして安定的に製造することを目的とした、特
開平11-235728号には、ウェブ剥離後、乾燥工程の任意位置でウェブ幅長をAとし、その
位置から残留溶媒率を10%低減させた位置の幅長B、それらの間での収縮率SaをSa={(A-B
)/A}×100とした時、Sa≦5として乾燥搬送する発明が記載されている。さらに、好まし
い態様として、支持体からウェブを剥離後、ウェブが最初に接触するロールがドライブロ
ールであること、テンター装置にウェブを導入するに際し、ウェブ幅手方向の弾性率が1
.5kg/mm2〜400kg/mm2のときに導入すること、ウェブの搬送方向への張力
を10〜50kgf/mとして搬送すること、乾燥搬送工程のロールが、ロールの幅手方
向の外側に向かって張力がかかる構造であること、ロールの幅手方向に対して表面の摩擦
係数を最大値μmax、最小値μminとした時、最大値と最小値との比HμがHμ=μmax/
μmin≧1.2であるロールを使用して搬送すること、支持体からウェブを剥離後、乾燥
搬送工程中のウェブに対して、膨潤性を有する溶媒を含有している塗布液を塗布する直前
での残留溶媒率をY0とし、その位置の幅長をCとし、最終乾燥搬送工程後での幅長
をDとし、またその間での収縮率ScをSc={(C−D)/C}×100とした時、S
e=0.15Y0+0.57として乾燥すること、等が記載されている。さらに、ロール
直径としては、5〜30cm(特に10から20cmが好ましく)、摩擦係数としては、
0.12〜0.8、最小値のそれは0.1〜0.5が好ましいことが開示されている。
開平11-235728号には、ウェブ剥離後、乾燥工程の任意位置でウェブ幅長をAとし、その
位置から残留溶媒率を10%低減させた位置の幅長B、それらの間での収縮率SaをSa={(A-B
)/A}×100とした時、Sa≦5として乾燥搬送する発明が記載されている。さらに、好まし
い態様として、支持体からウェブを剥離後、ウェブが最初に接触するロールがドライブロ
ールであること、テンター装置にウェブを導入するに際し、ウェブ幅手方向の弾性率が1
.5kg/mm2〜400kg/mm2のときに導入すること、ウェブの搬送方向への張力
を10〜50kgf/mとして搬送すること、乾燥搬送工程のロールが、ロールの幅手方
向の外側に向かって張力がかかる構造であること、ロールの幅手方向に対して表面の摩擦
係数を最大値μmax、最小値μminとした時、最大値と最小値との比HμがHμ=μmax/
μmin≧1.2であるロールを使用して搬送すること、支持体からウェブを剥離後、乾燥
搬送工程中のウェブに対して、膨潤性を有する溶媒を含有している塗布液を塗布する直前
での残留溶媒率をY0とし、その位置の幅長をCとし、最終乾燥搬送工程後での幅長
をDとし、またその間での収縮率ScをSc={(C−D)/C}×100とした時、S
e=0.15Y0+0.57として乾燥すること、等が記載されている。さらに、ロール
直径としては、5〜30cm(特に10から20cmが好ましく)、摩擦係数としては、
0.12〜0.8、最小値のそれは0.1〜0.5が好ましいことが開示されている。
良好な平面性を得るために、特開2001-129839号には、ウェブを流延用支持体から剥離し
てから乾燥装置で乾燥し終わるまでの間、ウェブの表面電位を−5〜+5kVとする発明
が記載されている。さらに、好ましい態様として、静電気除去装置がイオンを含有するガ
スを吹き付けるものであること、イオンを含有するガス中の酸素濃度を10体積%以下す
ること、流延用支持体及び/またはウェブと接触するロールの接地漏洩抵抗を106Ω以
下すること、流延用支持体から剥離する際のウェブの表面温度を、有機溶媒の蒸気圧が6
650Pa以下となる温度すること、ウェブを流延支持体から剥離する剥離部近傍に静電
除去装置を設け、静電気除去装置としては除電バーまたは除電糸を用い、さらに除電バー
または除電糸を剥離ロール直後に設けること、等が開示されている。さらに、製膜中のウ
ェブ表面電位を−5〜+5kVの範囲にする方法については、ロール搬送中のウェブの接
触する相手のロール材質を、帯電列から判定して、帯電列がセルロースエステルのウェブ
に対して帯電量の小さい位置にあるものを選ぶ方法、流延用支持体やロール表面を適度に
粗くしてウェブとの接触面積を低減する方法、また、ウェブ中にマット剤を含有させたり
、マット剤を含む組成物を表面に塗設し流延用支持体やロールとの接触面積を低減する方
法、ウェブ中や表面に導電性のある物質を含有または塗布してウェブの導電性を向上させ
る方法、外部雰囲気の相対湿度を上げてウェブの表面漏洩抵抗を低減させる方法、ガスを
電離しイオンをウェブに吹き付けウェブ表面の電荷を中和させる方法、静電気除去装置を
用いてウェブの表面電位を低減する方法、あるいは、接地した針状や線状の金属により先
端放電させてウェブ表面の電荷を漏洩させる方法、これらの方法を併用すること等が示さ
れている。
てから乾燥装置で乾燥し終わるまでの間、ウェブの表面電位を−5〜+5kVとする発明
が記載されている。さらに、好ましい態様として、静電気除去装置がイオンを含有するガ
スを吹き付けるものであること、イオンを含有するガス中の酸素濃度を10体積%以下す
ること、流延用支持体及び/またはウェブと接触するロールの接地漏洩抵抗を106Ω以
下すること、流延用支持体から剥離する際のウェブの表面温度を、有機溶媒の蒸気圧が6
650Pa以下となる温度すること、ウェブを流延支持体から剥離する剥離部近傍に静電
除去装置を設け、静電気除去装置としては除電バーまたは除電糸を用い、さらに除電バー
または除電糸を剥離ロール直後に設けること、等が開示されている。さらに、製膜中のウ
ェブ表面電位を−5〜+5kVの範囲にする方法については、ロール搬送中のウェブの接
触する相手のロール材質を、帯電列から判定して、帯電列がセルロースエステルのウェブ
に対して帯電量の小さい位置にあるものを選ぶ方法、流延用支持体やロール表面を適度に
粗くしてウェブとの接触面積を低減する方法、また、ウェブ中にマット剤を含有させたり
、マット剤を含む組成物を表面に塗設し流延用支持体やロールとの接触面積を低減する方
法、ウェブ中や表面に導電性のある物質を含有または塗布してウェブの導電性を向上させ
る方法、外部雰囲気の相対湿度を上げてウェブの表面漏洩抵抗を低減させる方法、ガスを
電離しイオンをウェブに吹き付けウェブ表面の電荷を中和させる方法、静電気除去装置を
用いてウェブの表面電位を低減する方法、あるいは、接地した針状や線状の金属により先
端放電させてウェブ表面の電荷を漏洩させる方法、これらの方法を併用すること等が示さ
れている。
さらに、特開2001-129839号には、静電気除去装置としては、ウェブの静電気を除去また
は低減出来る装置であればよく、例えば除電バー、除電糸あるいはイオン送風型静電気除
去装置が挙げられており、中でもイオン送風型静電気除去装置が好ましいことが記載され
ている。ここでイオン送風型静電気除去装置は、ガスを、コロナ放電、フレームプラズマ
、紫外線、加熱金属体、ラジオアイソトープなどにより電離し、イオンを発生させ、発生
させたイオンを対象物に吹き付ける構造の装置である。なお、コロナ放電を利用した静電
気除去装置では、高圧トランスを内蔵した電極ユニット、吹き出しユニット、ガス供給部
及びコントローラーなどから構成されており、電極ユニットによりコロナ放電を発生させ
、ガスをイオン化し、吹き出しユニットによりイオン化したガスを対象物に吹き付けるも
のである。さらに、供給するガスは、通常、空気が用いられるが、不活性ガスを導入しガ
ス中の酸素濃度を10体積%以下とすることで、危険物に対しての安全性が向上出来る効
果も得られることが示されている。さらに不活性ガスの種類は、窒素、二酸化炭素、アル
ゴンなどのガスでよい。コストの点から窒素、二酸化炭素が好ましく、ガス供給部に流量
計を設けてこれらのガスを供給することで実施することが記載されている。
は低減出来る装置であればよく、例えば除電バー、除電糸あるいはイオン送風型静電気除
去装置が挙げられており、中でもイオン送風型静電気除去装置が好ましいことが記載され
ている。ここでイオン送風型静電気除去装置は、ガスを、コロナ放電、フレームプラズマ
、紫外線、加熱金属体、ラジオアイソトープなどにより電離し、イオンを発生させ、発生
させたイオンを対象物に吹き付ける構造の装置である。なお、コロナ放電を利用した静電
気除去装置では、高圧トランスを内蔵した電極ユニット、吹き出しユニット、ガス供給部
及びコントローラーなどから構成されており、電極ユニットによりコロナ放電を発生させ
、ガスをイオン化し、吹き出しユニットによりイオン化したガスを対象物に吹き付けるも
のである。さらに、供給するガスは、通常、空気が用いられるが、不活性ガスを導入しガ
ス中の酸素濃度を10体積%以下とすることで、危険物に対しての安全性が向上出来る効
果も得られることが示されている。さらに不活性ガスの種類は、窒素、二酸化炭素、アル
ゴンなどのガスでよい。コストの点から窒素、二酸化炭素が好ましく、ガス供給部に流量
計を設けてこれらのガスを供給することで実施することが記載されている。
また、除電糸は、通常フレキシブルな糸状のもの、例えばナスロン社性の12/300×
3が用いられることが記載されている。また特開2001-129839号には、静電気除去装置と
ウェブの距離は10〜100mmが好ましく、静電気除去装置を設置する場所は、流延用
支持体からのウェブの剥離位置以降、剥離後ウェブの長さとして10〜100mmの距離
が好ましく、剥離ロール近傍が好ましく、あるいは、流延用支持体と剥離ロールの間でも
よいが、ウェブの切断や人身的危険から、剥離ロールの後が好ましいことが示されている
。さらに、静電気除去装置を設置する場所は、流延用支持体からのウェブの剥離位置以降
、剥離ロールから10〜1000m(より好ましく10〜500m)の距離が好ましく、
特に剥離ロール近傍が望ましく、静電気除去装置の設置はウェブの何れの面でもよいこと
が記載されている。
3が用いられることが記載されている。また特開2001-129839号には、静電気除去装置と
ウェブの距離は10〜100mmが好ましく、静電気除去装置を設置する場所は、流延用
支持体からのウェブの剥離位置以降、剥離後ウェブの長さとして10〜100mmの距離
が好ましく、剥離ロール近傍が好ましく、あるいは、流延用支持体と剥離ロールの間でも
よいが、ウェブの切断や人身的危険から、剥離ロールの後が好ましいことが示されている
。さらに、静電気除去装置を設置する場所は、流延用支持体からのウェブの剥離位置以降
、剥離ロールから10〜1000m(より好ましく10〜500m)の距離が好ましく、
特に剥離ロール近傍が望ましく、静電気除去装置の設置はウェブの何れの面でもよいこと
が記載されている。
高残留溶媒のウェブを高速製膜下で安定剥離が可能であり、良好な平面性を得るために、
特開2001-198933号には、ウェブを金属支持体から剥離し、その直後に、金属支持体側に
密着していたウェブの面を最初のロールに接触させ、続いて金属支持体上で空気側にあっ
たウェブの面を第2番目のロールに接触させた後、乾燥する発明が記載されている。さら
に好ましい態様として、最初に接触するロールが、ロールの径が中央になるほど小さくな
ること、第2番目のロールが、ロールの径が中央になるほど直径が大きくなるロールであ
ること、ウェブを金属支持体から剥離し、最初にニップロールに通した後、乾燥すること
、ウェブを金属支持体から剥離し、その直後に、ウェブの平面とロール軸とのなす角度θ
及び(180°−θ′)を有し且つθ及びθ′がθ>0°及びθ′<90°なる関係を有
する2本の小ロールを、金属支持体側に密着していたウェブ面の両端に当て、次に金属支
持体上で空気側にあったウェブの面に最初のロールを接触させた後、乾燥させること、剥
離直後の残留溶媒量に応じて、または剥離時点でのウェブの表面温度に応じて位置を変化
する最初のロールにウェブを接触させた後、乾燥すること、金属支持体側に密着していた
ウェブ面に、ウェブの上方に設置されたノズルから20m/秒以上の風速の垂直スリット
風を当て、続いて金属支持体上で空気側にあったウェブの面に最初のロールを接触させた
後、乾燥させること、垂直スリット風の風速のウェブの幅手方向の分布が中央部から両端
に向かって漸増すること、ウェブを金属支持体から剥離し、剥離時点でのウェブの残留溶
媒量に応じてウェブが接する第2番目のロールの位置を変えることにより、ウェブが最初
のロールに接触するラップ角を変化させ、ウェブを前記第2番目のロールに接触させた後
、乾燥させること、最初のロールの表面温度がロールの長さ方向に中央部から両端に向か
って低下する分布をすること、ウェブを金属支持体から剥離した後に、最初にウェブが接
触するロールの表面温度Trと剥離時点での金属支持体の表面温度Tbとが(Tr−Tb
)≦50℃となるようにしたロールにウェブを最初に接触させた後、乾燥させること、ロ
ールの表面温度Trがロールの長さ方向に中央部から両端に向かって低下する分布を有す
ること、剥離したウェブが最初に接触するロールの表面粗度RaがRa≦1.0μmであ
ること、等が開示されている。さらに、ドライブロールとしては1.001〜1.100
の速度変化を与えればよい事が記載されている。
特開2001-198933号には、ウェブを金属支持体から剥離し、その直後に、金属支持体側に
密着していたウェブの面を最初のロールに接触させ、続いて金属支持体上で空気側にあっ
たウェブの面を第2番目のロールに接触させた後、乾燥する発明が記載されている。さら
に好ましい態様として、最初に接触するロールが、ロールの径が中央になるほど小さくな
ること、第2番目のロールが、ロールの径が中央になるほど直径が大きくなるロールであ
ること、ウェブを金属支持体から剥離し、最初にニップロールに通した後、乾燥すること
、ウェブを金属支持体から剥離し、その直後に、ウェブの平面とロール軸とのなす角度θ
及び(180°−θ′)を有し且つθ及びθ′がθ>0°及びθ′<90°なる関係を有
する2本の小ロールを、金属支持体側に密着していたウェブ面の両端に当て、次に金属支
持体上で空気側にあったウェブの面に最初のロールを接触させた後、乾燥させること、剥
離直後の残留溶媒量に応じて、または剥離時点でのウェブの表面温度に応じて位置を変化
する最初のロールにウェブを接触させた後、乾燥すること、金属支持体側に密着していた
ウェブ面に、ウェブの上方に設置されたノズルから20m/秒以上の風速の垂直スリット
風を当て、続いて金属支持体上で空気側にあったウェブの面に最初のロールを接触させた
後、乾燥させること、垂直スリット風の風速のウェブの幅手方向の分布が中央部から両端
に向かって漸増すること、ウェブを金属支持体から剥離し、剥離時点でのウェブの残留溶
媒量に応じてウェブが接する第2番目のロールの位置を変えることにより、ウェブが最初
のロールに接触するラップ角を変化させ、ウェブを前記第2番目のロールに接触させた後
、乾燥させること、最初のロールの表面温度がロールの長さ方向に中央部から両端に向か
って低下する分布をすること、ウェブを金属支持体から剥離した後に、最初にウェブが接
触するロールの表面温度Trと剥離時点での金属支持体の表面温度Tbとが(Tr−Tb
)≦50℃となるようにしたロールにウェブを最初に接触させた後、乾燥させること、ロ
ールの表面温度Trがロールの長さ方向に中央部から両端に向かって低下する分布を有す
ること、剥離したウェブが最初に接触するロールの表面粗度RaがRa≦1.0μmであ
ること、等が開示されている。さらに、ドライブロールとしては1.001〜1.100
の速度変化を与えればよい事が記載されている。
平面性を向上させて、擦り傷や両端折れを防止するために、特開2001-277267号には、剥
離ロールの直後からテンター導入口までの間に、ウェブの少なくとも金属支持体上での空
気側の面に対して無接触で搬送する手段を有する発明が記載されいる。さらに好ましい態
様として、ウェブの少なくとも金属支持体上での空気側の面に対して無接触で搬送する手
段を有し、且つ空気側の面に接触する搬送ロールを3本以内とすること、無接触で搬送す
る手段のウェブの搬送距離が剥離ロールの直後からテンター出口までのウェブの搬送距離
の10〜60%であること、無接触で搬送する手段が、ウェブの両面に風を吹き付けるエ
アーフローター型のものであること、ウェブの両端を把持するもの及びウェブの金属支持
体上での金属支持体側の面のみが接触するサクションロール型のものから選ばれる少なく
とも一つのものであること、無接触で搬送する手段に、残留溶媒量20〜130質量%の
ウェブを通し、無接触で搬送する手段の雰囲気温度を40℃以下として、装置にウェブを
通すこと、等が開示されている。また、無接触で搬送する手段を有する装置は、エアーフ
ローター型のもの、ウェブの両端の部分をクリップやニップロール等で把持し得るもの、
またサクションロール型のものが使用できることが開示されている。さらには、ウェブの
両面の両端を可動式のキャタピラ状のベルトにより把持して無接触で搬送すること、ウェ
ブの両面の両端を幅の狭い複数対のニップロールにより把持して無接触で搬送すること等
が記載されている。さらにニップロール形式の詳細な態様としては、ニップする複数対の
ロールには、凹凸がある形状の方がないものより把持し易く好ましく、エンボッシング加
工用のような凹凸があり、また上下が雄雌の噛み合わせ型になっているおり、さらに、そ
の形状は、先の鋭角なもの、溝状のもの等、凹凸の形状、大きさ及び高さはしっかり把持
出来るものであることまた複数対のニップロールの圧力としては30〜500Pa(より
好ましくは50〜200Pa)であることが記載されている。
離ロールの直後からテンター導入口までの間に、ウェブの少なくとも金属支持体上での空
気側の面に対して無接触で搬送する手段を有する発明が記載されいる。さらに好ましい態
様として、ウェブの少なくとも金属支持体上での空気側の面に対して無接触で搬送する手
段を有し、且つ空気側の面に接触する搬送ロールを3本以内とすること、無接触で搬送す
る手段のウェブの搬送距離が剥離ロールの直後からテンター出口までのウェブの搬送距離
の10〜60%であること、無接触で搬送する手段が、ウェブの両面に風を吹き付けるエ
アーフローター型のものであること、ウェブの両端を把持するもの及びウェブの金属支持
体上での金属支持体側の面のみが接触するサクションロール型のものから選ばれる少なく
とも一つのものであること、無接触で搬送する手段に、残留溶媒量20〜130質量%の
ウェブを通し、無接触で搬送する手段の雰囲気温度を40℃以下として、装置にウェブを
通すこと、等が開示されている。また、無接触で搬送する手段を有する装置は、エアーフ
ローター型のもの、ウェブの両端の部分をクリップやニップロール等で把持し得るもの、
またサクションロール型のものが使用できることが開示されている。さらには、ウェブの
両面の両端を可動式のキャタピラ状のベルトにより把持して無接触で搬送すること、ウェ
ブの両面の両端を幅の狭い複数対のニップロールにより把持して無接触で搬送すること等
が記載されている。さらにニップロール形式の詳細な態様としては、ニップする複数対の
ロールには、凹凸がある形状の方がないものより把持し易く好ましく、エンボッシング加
工用のような凹凸があり、また上下が雄雌の噛み合わせ型になっているおり、さらに、そ
の形状は、先の鋭角なもの、溝状のもの等、凹凸の形状、大きさ及び高さはしっかり把持
出来るものであることまた複数対のニップロールの圧力としては30〜500Pa(より
好ましくは50〜200Pa)であることが記載されている。
ロールが汚れないことを目的として、特開2002-086474号には、溶液流延製膜装置を用い
て膜厚が20〜80μmのセルロースエステルフィルムを製造する方法において、剥離後
の残留溶媒量が10〜150質量%のウェブを、表面粗さRyが0.6μm以下、且つ2
0℃における表面エネルギーが70〜100mN/mのロールに接触させながら搬送させ
る発明が記載されている。さらに好ましい態様として、前記ロールの最初の1本が剥離ロ
ールであること、前記ロールが、無限移行する無端の金属支持体上でのウェブの空気側の
面に接触するロールのみであること、前記ロールが硬質クロムメッキしたものであること
、前記ロールの直径が85〜300mmであること、前記ロールとロール表面の清掃手段
を有する溶液流延製膜装置であって、清掃手段がロール軸方向に移動しながら有機溶媒を
ロールに付着させる手段とその後に隣接してロール表面を拭く手段を有していること、有
機溶媒をロールに付着させる方法としては、毛細管現象により有機溶媒を供給するするか
、もしくは、有機溶媒を含んだ不織布を用いて拭いたりすること、有機溶媒がセルロース
エステルに対して溶解能を有する良溶媒、または有機溶媒がセルロースエステルに対して
溶解能を有する良溶媒及び溶解能を有しない貧溶媒の混合液であること、等が開示されて
いる。
て膜厚が20〜80μmのセルロースエステルフィルムを製造する方法において、剥離後
の残留溶媒量が10〜150質量%のウェブを、表面粗さRyが0.6μm以下、且つ2
0℃における表面エネルギーが70〜100mN/mのロールに接触させながら搬送させ
る発明が記載されている。さらに好ましい態様として、前記ロールの最初の1本が剥離ロ
ールであること、前記ロールが、無限移行する無端の金属支持体上でのウェブの空気側の
面に接触するロールのみであること、前記ロールが硬質クロムメッキしたものであること
、前記ロールの直径が85〜300mmであること、前記ロールとロール表面の清掃手段
を有する溶液流延製膜装置であって、清掃手段がロール軸方向に移動しながら有機溶媒を
ロールに付着させる手段とその後に隣接してロール表面を拭く手段を有していること、有
機溶媒をロールに付着させる方法としては、毛細管現象により有機溶媒を供給するするか
、もしくは、有機溶媒を含んだ不織布を用いて拭いたりすること、有機溶媒がセルロース
エステルに対して溶解能を有する良溶媒、または有機溶媒がセルロースエステルに対して
溶解能を有する良溶媒及び溶解能を有しない貧溶媒の混合液であること、等が開示されて
いる。
さらに、フィルムにシワを発生させないために、特開2003-094467号には、残留溶媒量が
、40wt%以下の工程に関し、中空状で減圧にできるドライブロールを用いてフィルムを
吸着させ、搬送する発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ドライブロール
の周壁における長手方向の少なくとも一部分に全周にわたって複数の吸引口を形成し、さ
らにその吸引口に外周面が金網(金網の網目の大きさが0.5〜50mm2)からなるカ
バーで被覆すること、ドライブロールの周壁における長手方向の少なくとも一部分に全周
にわたって複数の吸引口が形成し、さらにその吸引口に、外周面が多孔板(多孔板の貫通
孔の大きさが0.5〜50mm2)からなるカバーで被覆すること、ドライブロールの周
壁における吸引口が形成された部分のウェブまたはフィルムの幅手方向の長さの割合が、
ウェブまたはフィルムの全幅に対して0.1〜1であること、ドライブロールの周壁の吸
引口が円形、だ円形、または五角形以上の多角形とされるとともに、その大きさが1〜1
00mm2とされていること、ドライブロールの周壁における吸引口が、30mm×30
mmの範囲あたり1つ以上形成されていること、ドライブロールの外径が65〜450m
mであること、等が開示されている。さらにドライブロールの周壁の両端開口を閉鎖する
蓋にはそれぞれモータ等により回転駆動される駆動軸が固定されており、いずれか一方の
蓋に固定された駆動軸にはその全長にわたってドライブロールの内部に通じた吸引路が形
成されており、真空ポンプにより吸引路を通してドライブロール内が減圧されることが、
記載されている。また真空ポンプにより吸引された空気は、溶剤回収装置に送られ、ここ
でセルロースエステルを溶かしている溶媒中の溶剤が回収されることも記載されている。
、40wt%以下の工程に関し、中空状で減圧にできるドライブロールを用いてフィルムを
吸着させ、搬送する発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ドライブロール
の周壁における長手方向の少なくとも一部分に全周にわたって複数の吸引口を形成し、さ
らにその吸引口に外周面が金網(金網の網目の大きさが0.5〜50mm2)からなるカ
バーで被覆すること、ドライブロールの周壁における長手方向の少なくとも一部分に全周
にわたって複数の吸引口が形成し、さらにその吸引口に、外周面が多孔板(多孔板の貫通
孔の大きさが0.5〜50mm2)からなるカバーで被覆すること、ドライブロールの周
壁における吸引口が形成された部分のウェブまたはフィルムの幅手方向の長さの割合が、
ウェブまたはフィルムの全幅に対して0.1〜1であること、ドライブロールの周壁の吸
引口が円形、だ円形、または五角形以上の多角形とされるとともに、その大きさが1〜1
00mm2とされていること、ドライブロールの周壁における吸引口が、30mm×30
mmの範囲あたり1つ以上形成されていること、ドライブロールの外径が65〜450m
mであること、等が開示されている。さらにドライブロールの周壁の両端開口を閉鎖する
蓋にはそれぞれモータ等により回転駆動される駆動軸が固定されており、いずれか一方の
蓋に固定された駆動軸にはその全長にわたってドライブロールの内部に通じた吸引路が形
成されており、真空ポンプにより吸引路を通してドライブロール内が減圧されることが、
記載されている。また真空ポンプにより吸引された空気は、溶剤回収装置に送られ、ここ
でセルロースエステルを溶かしている溶媒中の溶剤が回収されることも記載されている。
さらに、優れた寸度安定性を目的とした発明である特開平10−006351号には、流延支持体
から剥ぎ取られた後のフィルムを乾燥する温度は40℃〜140℃の範囲で3〜4段階の
温度に分けて段々高くしていくことが好ましいことが示されている。
から剥ぎ取られた後のフィルムを乾燥する温度は40℃〜140℃の範囲で3〜4段階の
温度に分けて段々高くしていくことが好ましいことが示されている。
高速で薄手のTACフィルムを作製することを目的とした発明の特開2001−315147号には、
渡りゾーンが千鳥状に配列したロール群搬送手段の時に、ウェブを千鳥状に配列したロー
ル群搬送手段にてウェブの表面温度が50〜100℃となるように加熱しつつ、通過時間
を10〜70秒として搬送することが記載されている。また、さらに好ましい態様として
、ロール搬送手段のうちの最も広いロール間隔を、最大でも剥離時のウェブ幅までとする
こと、ロール間隔を900mm以下とすること、剥離時のウェブの残留溶媒量を60〜1
20質量%とし、剥離ロールからテンター乾燥装置導入口までの間ウェブを残留溶媒量3
0〜120質量%として通過させ、その間で、無限移行する無端の金属支持体上で乾燥し
ていた時のウェブの空気側の面にセルロースエステルに対して溶解能または膨潤能を有す
る有機溶媒を付着させること、無限移行する無端の金属支持体上で乾燥していた時のウェ
ブの空気側の面をドラム及びアーチ型ロールから選ばれる搬送手段に接触させながら搬送
すること、等が開示されている。
渡りゾーンが千鳥状に配列したロール群搬送手段の時に、ウェブを千鳥状に配列したロー
ル群搬送手段にてウェブの表面温度が50〜100℃となるように加熱しつつ、通過時間
を10〜70秒として搬送することが記載されている。また、さらに好ましい態様として
、ロール搬送手段のうちの最も広いロール間隔を、最大でも剥離時のウェブ幅までとする
こと、ロール間隔を900mm以下とすること、剥離時のウェブの残留溶媒量を60〜1
20質量%とし、剥離ロールからテンター乾燥装置導入口までの間ウェブを残留溶媒量3
0〜120質量%として通過させ、その間で、無限移行する無端の金属支持体上で乾燥し
ていた時のウェブの空気側の面にセルロースエステルに対して溶解能または膨潤能を有す
る有機溶媒を付着させること、無限移行する無端の金属支持体上で乾燥していた時のウェ
ブの空気側の面をドラム及びアーチ型ロールから選ばれる搬送手段に接触させながら搬送
すること、等が開示されている。
さらに、特開2001-315147号には、剥離ロールからテンター乾燥装置導入口までの間に、
剥離ロールからテンター乾燥装置導入口までの間ウェブを残留溶媒量30〜120質量%
として通過させ、その間でウェブの両端の表面温度が50℃以上になるように加熱するこ
とが好ましく、そのウェブの両端を加熱する手段が近赤外線または遠赤外線の照射及び熱
風を吹き付けから選ばれるものにより行うことが示されている。また、ウェブの両端を加
熱した後に同部分を冷却ロールにより冷却してもよく、さらに剥離ロールからテンター乾
燥装置導入口までの間ウェブを残留溶媒量30〜120質量%として通過させ、その間で
、無限移行する無端の金属支持体上で乾燥していた時のウェブの空気側の面の両端にセル
ロースエステルに対して溶解能または膨潤能を有する有機溶媒を付着することも好ましい
態様として記載されている。さらに、剥離後の残留溶媒量が50質量%以下の領域で、ウ
ェブの両端を端から50mm以内の幅で切除してもよいことも開示されている。
剥離ロールからテンター乾燥装置導入口までの間ウェブを残留溶媒量30〜120質量%
として通過させ、その間でウェブの両端の表面温度が50℃以上になるように加熱するこ
とが好ましく、そのウェブの両端を加熱する手段が近赤外線または遠赤外線の照射及び熱
風を吹き付けから選ばれるものにより行うことが示されている。また、ウェブの両端を加
熱した後に同部分を冷却ロールにより冷却してもよく、さらに剥離ロールからテンター乾
燥装置導入口までの間ウェブを残留溶媒量30〜120質量%として通過させ、その間で
、無限移行する無端の金属支持体上で乾燥していた時のウェブの空気側の面の両端にセル
ロースエステルに対して溶解能または膨潤能を有する有機溶媒を付着することも好ましい
態様として記載されている。さらに、剥離後の残留溶媒量が50質量%以下の領域で、ウ
ェブの両端を端から50mm以内の幅で切除してもよいことも開示されている。
また、曇りの発生しないフィルムを得るための発明である特開2003-071863号には、残留
溶媒量がより多い時点で剥離する場合、ウェブが柔らかすぎると、剥離時に平面性を損な
ったり、剥離張力によるツレや縦スジが発生し易く、ベルトとフィルムを剥離する際の剥
離張力は、通常、196〜245N/mであるが、剥離の際にシワが入り易い場合、19
0N/m以下で剥離することが好ましく、更には、剥離できる最低張力〜166.6N/
m、次いで、最低張力〜137.2N/mで剥離することが好ましいが、最も好ましいの
は、最低張力〜100N/mで剥離することであることが開示されている。殊に、剥離張
力が低いほど面内レターデーションReが低く保てるため良く、面内レターデーションRe
は20nm未満であることが好ましく、更には10nm未満、次いで5nm未満であるこ
とが好ましいが、最も好ましくは0〜1nmであることが記載されている。
溶媒量がより多い時点で剥離する場合、ウェブが柔らかすぎると、剥離時に平面性を損な
ったり、剥離張力によるツレや縦スジが発生し易く、ベルトとフィルムを剥離する際の剥
離張力は、通常、196〜245N/mであるが、剥離の際にシワが入り易い場合、19
0N/m以下で剥離することが好ましく、更には、剥離できる最低張力〜166.6N/
m、次いで、最低張力〜137.2N/mで剥離することが好ましいが、最も好ましいの
は、最低張力〜100N/mで剥離することであることが開示されている。殊に、剥離張
力が低いほど面内レターデーションReが低く保てるため良く、面内レターデーションRe
は20nm未満であることが好ましく、更には10nm未満、次いで5nm未満であるこ
とが好ましいが、最も好ましくは0〜1nmであることが記載されている。
特開2003-071863号には、さらに、フィルムを千鳥状に配置したロールに交互に通して搬
送する乾燥装置及び/またはクリップまたはピンでフィルムの両端を保持して搬送するテ
ンター装置を用いて巾保持しながら、フィルムを乾燥する工程における搬送張力も可能な
範囲で低めに維持することが、Re(面内レターデーション)を低く維持できるため好ま
しいことが開示されており、具体的には、190N/m以下、更に好ましくは170N/
m以下特に140N/m以下、最も好ましいのは、100〜130N/mであることが記
載されている。また、フィルム中の残留溶媒量が、少なくとも5質量%以下となるまで、
上記搬送張力以下に維持することが効果的であり、乾燥の手段としては、フィルムの両面
に熱風を吹き付けるのが一般的であるが、空気流の代わりにマイクロウェーブを当てて加
熱する手段示されている。ただしあまり急激な乾燥はフィルムの平面性を損ね易いいため
、高温による乾燥は残留溶媒が8質量%以下くらいから行うのがよく、全体を通して、乾
燥は概ね40〜250℃で行われるが、特に40〜160℃で乾燥させることが好ましい
ことが開示されている。
送する乾燥装置及び/またはクリップまたはピンでフィルムの両端を保持して搬送するテ
ンター装置を用いて巾保持しながら、フィルムを乾燥する工程における搬送張力も可能な
範囲で低めに維持することが、Re(面内レターデーション)を低く維持できるため好ま
しいことが開示されており、具体的には、190N/m以下、更に好ましくは170N/
m以下特に140N/m以下、最も好ましいのは、100〜130N/mであることが記
載されている。また、フィルム中の残留溶媒量が、少なくとも5質量%以下となるまで、
上記搬送張力以下に維持することが効果的であり、乾燥の手段としては、フィルムの両面
に熱風を吹き付けるのが一般的であるが、空気流の代わりにマイクロウェーブを当てて加
熱する手段示されている。ただしあまり急激な乾燥はフィルムの平面性を損ね易いいため
、高温による乾燥は残留溶媒が8質量%以下くらいから行うのがよく、全体を通して、乾
燥は概ね40〜250℃で行われるが、特に40〜160℃で乾燥させることが好ましい
ことが開示されている。
20〜60μmの薄手フィルムであっても経時的の変形をなくし、光学的に等方性で、且つ擦
り傷が起こらず、気泡や未溶解物をなくすことを目的として、特開2002-241511号には、
巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下とし、かつ、ウェブを金属支持体から剥離して
から張力遮断装置までの間(剥離〜張力遮断装置間)の張力を10〜100N/mとして
搬送することを開示している。さらに好ましい態様として、剥離〜張力遮断装置間距離が
ウェブの長さとして2〜90mであること、剥離〜張力遮断装置間の搬送手段が、ガイド
ロール及び/またはエアーフロートであること、ガイドロールの一部または全部がテンデ
ンシーロールであること、等が記載されている。
り傷が起こらず、気泡や未溶解物をなくすことを目的として、特開2002-241511号には、
巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下とし、かつ、ウェブを金属支持体から剥離して
から張力遮断装置までの間(剥離〜張力遮断装置間)の張力を10〜100N/mとして
搬送することを開示している。さらに好ましい態様として、剥離〜張力遮断装置間距離が
ウェブの長さとして2〜90mであること、剥離〜張力遮断装置間の搬送手段が、ガイド
ロール及び/またはエアーフロートであること、ガイドロールの一部または全部がテンデ
ンシーロールであること、等が記載されている。
なお、特開2003-094470号には、光学特性、寸度安定性、平面性をコントロールするため
に、支持体から剥離後巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、-4≦MD−TD≦4%かつ-6≦MD+
TD≦6%(搬送方向伸縮率MD、幅方向伸縮率TD)とすることが記載されている。更に好ま
しい態様として、フィルムを支持体から剥離した後最初に幅方向に延伸するまでの領域に
おけるフィルムの幅方向の伸縮率をTD1とするときに、TD1≧−6%とすることが開示され
ている。
に、支持体から剥離後巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、-4≦MD−TD≦4%かつ-6≦MD+
TD≦6%(搬送方向伸縮率MD、幅方向伸縮率TD)とすることが記載されている。更に好ま
しい態様として、フィルムを支持体から剥離した後最初に幅方向に延伸するまでの領域に
おけるフィルムの幅方向の伸縮率をTD1とするときに、TD1≧−6%とすることが開示され
ている。
さらに、特開2003−175523には、表裏の乾燥速度差より発生する両耳部のカール、折れ等
の変形を防止するために、剥離時の溶媒含有率が60重量%以下のとき、剥離点から搬送
時間が10秒以内でかつ渡りゾーンにて、ロール上のフィルム側端部から外側に10cm
、ロール表面から2cm離れた場所の温度を、主溶媒の沸点〜沸点+30℃にする発明が
開示されている。
の変形を防止するために、剥離時の溶媒含有率が60重量%以下のとき、剥離点から搬送
時間が10秒以内でかつ渡りゾーンにて、ロール上のフィルム側端部から外側に10cm
、ロール表面から2cm離れた場所の温度を、主溶媒の沸点〜沸点+30℃にする発明が
開示されている。
また、特開2003−175521には、溶媒の凝集成分に起因する面状欠陥の発生を抑えるため、
渡り工程において、剥離されたフィルムの溶媒含有率が60重量%以下のときで、剥離後
10秒以内に、少なくとも無端支持体に接触していたフィルム面側に、給気することを特
徴とする溶液製膜方法が記載されている。
渡り工程において、剥離されたフィルムの溶媒含有率が60重量%以下のときで、剥離後
10秒以内に、少なくとも無端支持体に接触していたフィルム面側に、給気することを特
徴とする溶液製膜方法が記載されている。
また、特開2001-315147号には、剥離ロールからテンター装置入り口の渡りゾーンにおい
て、カール抑制のために有機溶媒をウェブに付着させる方法が開示されており、その付着
させる方法として、有機溶媒液を塗布する方法、有機溶媒ガスを吹き付ける方法、有機溶
媒を霧状にして噴霧する方法などが挙げられており、また、カールの大きさに応じて有機
溶媒を付着させる量を加減することも開示されている。
て、カール抑制のために有機溶媒をウェブに付着させる方法が開示されており、その付着
させる方法として、有機溶媒液を塗布する方法、有機溶媒ガスを吹き付ける方法、有機溶
媒を霧状にして噴霧する方法などが挙げられており、また、カールの大きさに応じて有機
溶媒を付着させる量を加減することも開示されている。
また有機溶媒を塗布する方法としては、可塑剤等添加剤が溶出しない程度に行い、支持体
面(ドラム面)側が接触するガイドロール(搬送ロール)の反支持体面(エアー面)側全
体に、そのガイドロールをバックロールにして有機溶媒を塗布する塗布ロール(剥離ロー
ルとしてもよい)を設けて塗布することが記載されている。さらに、ウェブのエアー面全
面に有機溶媒ガスを吹き付けるか、または有機溶媒を霧状にして吹き付ける際の有機溶媒
の濃度は、爆発の起こらない範囲で行い、有機溶媒を付着させた後、出来るだけ早く蒸発
または余分のガスを吸引により系外に排出することが記載されている。なお、有機溶媒と
しては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸プロピル
等セルロースエステルに対して溶解能または膨潤能を有するものを使用するが、カール度
を調整するために、セルロースエステルに対して溶解能または膨潤能のないメタノール、
エタノール、プロパノール、ヘキサン等と混合して用いる方が、単独で使用するより良い
結果を得易く、混合比率は質量比として、20/80〜90/10が好ましく、それぞれ
の有機溶媒の組み合わせカール度により適宜決定されことが示されている。また、この場
合、エアー面側から加熱することにより効果がある。
面(ドラム面)側が接触するガイドロール(搬送ロール)の反支持体面(エアー面)側全
体に、そのガイドロールをバックロールにして有機溶媒を塗布する塗布ロール(剥離ロー
ルとしてもよい)を設けて塗布することが記載されている。さらに、ウェブのエアー面全
面に有機溶媒ガスを吹き付けるか、または有機溶媒を霧状にして吹き付ける際の有機溶媒
の濃度は、爆発の起こらない範囲で行い、有機溶媒を付着させた後、出来るだけ早く蒸発
または余分のガスを吸引により系外に排出することが記載されている。なお、有機溶媒と
しては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸プロピル
等セルロースエステルに対して溶解能または膨潤能を有するものを使用するが、カール度
を調整するために、セルロースエステルに対して溶解能または膨潤能のないメタノール、
エタノール、プロパノール、ヘキサン等と混合して用いる方が、単独で使用するより良い
結果を得易く、混合比率は質量比として、20/80〜90/10が好ましく、それぞれ
の有機溶媒の組み合わせカール度により適宜決定されことが示されている。また、この場
合、エアー面側から加熱することにより効果がある。
さらに、特開2001-315147号には、カール矯正手段としては、両端を加熱出来る手段であ
れば制限なく使用出来るが、ロール上で端部を加熱風によって矯正する手段、ウェブを表
裏から対の加熱ロールで挟むことによって矯正する手段、近赤外線や遠赤外線で間接的に
加熱することにより矯正する手段等で、加熱風は、ノズル、パイプ断面あるいはパンチ孔
を有するパイプから吹き出す風を当てるのがよく、また加熱ロールは、幅が狭く両端だけ
のニップロールのようなロールを接触させるのがよいことが開示されている。また、加熱
する部分は、ウェブの両端の端から100mm(より好ましくは50mm)以内であり、
加熱する温度は50℃(好ましくは80〜100℃)以上であることが示されている。さ
らに、加熱ロールの場合、ロールは金属ロールが好ましいが、セラミックロールの方が好
ましい場合もり、セラミックロールを赤外線で間接的にして発熱させる方法も好ましいこ
とが記載されている。ちなみに、加熱後そのままにしておくと両端のウェブは柔らかいた
めカールが再び発生する場合があり、加熱したら出来るだけ直ぐに加熱した部分のみを冷
却するのが好ましく、冷却する方法は、冷やすことが出来る方法なら制限なく使用出来る
が、冷却風をあてる方法や、冷却ロールを接触させる方法が好ましいことが開示されてい
る。詳細な条件としては、冷却温度は加熱温度より10℃以下低いことが開示されている
。
れば制限なく使用出来るが、ロール上で端部を加熱風によって矯正する手段、ウェブを表
裏から対の加熱ロールで挟むことによって矯正する手段、近赤外線や遠赤外線で間接的に
加熱することにより矯正する手段等で、加熱風は、ノズル、パイプ断面あるいはパンチ孔
を有するパイプから吹き出す風を当てるのがよく、また加熱ロールは、幅が狭く両端だけ
のニップロールのようなロールを接触させるのがよいことが開示されている。また、加熱
する部分は、ウェブの両端の端から100mm(より好ましくは50mm)以内であり、
加熱する温度は50℃(好ましくは80〜100℃)以上であることが示されている。さ
らに、加熱ロールの場合、ロールは金属ロールが好ましいが、セラミックロールの方が好
ましい場合もり、セラミックロールを赤外線で間接的にして発熱させる方法も好ましいこ
とが記載されている。ちなみに、加熱後そのままにしておくと両端のウェブは柔らかいた
めカールが再び発生する場合があり、加熱したら出来るだけ直ぐに加熱した部分のみを冷
却するのが好ましく、冷却する方法は、冷やすことが出来る方法なら制限なく使用出来る
が、冷却風をあてる方法や、冷却ロールを接触させる方法が好ましいことが開示されてい
る。詳細な条件としては、冷却温度は加熱温度より10℃以下低いことが開示されている
。
なお、剥離後、ウェブの残留溶媒量が50質量%以下の領域で両端に発生するカールを両
端から50mm以内の幅で切除してカールを矯正する方法も記載されており、残留溶媒が
多い場合には、両端のカールはただ切断しただけでは直ぐに再びカールが発生して丸まり
易いので、テンター乾燥装置の導入口の直前やドライブロールの直前で切断するのが好ま
しいことが示されている。
端から50mm以内の幅で切除してカールを矯正する方法も記載されており、残留溶媒が
多い場合には、両端のカールはただ切断しただけでは直ぐに再びカールが発生して丸まり
易いので、テンター乾燥装置の導入口の直前やドライブロールの直前で切断するのが好ま
しいことが示されている。
可塑剤や紫外線吸収剤のロール付着を防止するための発明である、特開2002-292658号に
は、また、厚さが薄くしかも残留溶媒を比較的多く含有しているウェブは、剥離後に移送
ロールで移送する際、ロールの直径が例えば85mm未満のように小さい(細いロール)
と、ロール面に押しつけられるウェブの力によりロールが変形したり伸ばされたりし易い
が、そればかりでなくウェブからの析出し蒸発する添加剤がロールに付着し、さらにロー
ルからウェブに転写してこれを汚したり、添加剤に押圧されてくぼみが形成され易くなる
ことが開示されており、さらに逆にロールの直径が例えば300mmを超えて大きい(太
いロール)と、弱い張力ではロールの回転がうまく行かずに擦り傷などをウェブに付けて
しまうため、太いロールをウェブの移送と同調して回転させるには張力を大きくしなけれ
ばならず、その結果、汚れやくぼみが発生して問題となることが記載されている。従って
、ロールの直径は、85〜300mmが好ましく、なかでも100〜200mmがとくに
好ましいことがわかる。さらに好ましい態様として、複数の可塑剤を用いる場合には、そ
の中で融点が最も高い温度以上にすることが記載されている。
は、また、厚さが薄くしかも残留溶媒を比較的多く含有しているウェブは、剥離後に移送
ロールで移送する際、ロールの直径が例えば85mm未満のように小さい(細いロール)
と、ロール面に押しつけられるウェブの力によりロールが変形したり伸ばされたりし易い
が、そればかりでなくウェブからの析出し蒸発する添加剤がロールに付着し、さらにロー
ルからウェブに転写してこれを汚したり、添加剤に押圧されてくぼみが形成され易くなる
ことが開示されており、さらに逆にロールの直径が例えば300mmを超えて大きい(太
いロール)と、弱い張力ではロールの回転がうまく行かずに擦り傷などをウェブに付けて
しまうため、太いロールをウェブの移送と同調して回転させるには張力を大きくしなけれ
ばならず、その結果、汚れやくぼみが発生して問題となることが記載されている。従って
、ロールの直径は、85〜300mmが好ましく、なかでも100〜200mmがとくに
好ましいことがわかる。さらに好ましい態様として、複数の可塑剤を用いる場合には、そ
の中で融点が最も高い温度以上にすることが記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの金属支持体からの剥離直後の乾燥工程に関
する発明は、本発明においても適用できるものである。
する発明は、本発明においても適用できるものである。
(延伸)
更には、積極的に幅方向に延伸する方法もあり、本発明では、例えば、特開昭62−1
15035号、特開平4−152125号、特開平4−284211号、特開平4−29
8310号、特開平11−48271号の各公報などに記載されている。これは、セルロ
ースアシレートフィルムの面内レターデーション値を高い値とするためには、製造したフ
イルムが延伸される。フィルムの延伸は、常温または加熱条件下で実施する。加熱温度は
、フィルムのガラス転移温度以下であることが好ましい。フィルムの延伸は、一軸延伸で
もよく2軸延伸でもよい。フィルムは、乾燥中の処理で延伸することができ、特に溶媒が
残存する場合は有効である。例えば、フィルムの搬送ローラーの速度を調節して、フイル
ムの剥ぎ取り速度よりもフィルムの巻き取り速度の方を速くするとフィルムは延伸される
。フィルムの巾をテンターで保持しながら搬送して、テンターの巾を徐々に広げることに
よってもフィルムを延伸できる。フィルムの乾燥後に、延伸機を用いて延伸すること(好
ましくはロング延伸機を用いる一軸延伸)もできる。フィルムの延伸倍率(元の長さに対
する延伸による増加分の比率)は、0.5〜300%であることが好ましく、さらには1
〜200%の延伸が好ましく、特には1〜100%の延伸が好ましい。本発明の非塩素系
有機溶媒で作製されたセルロースアシレートフィルムの延伸は位相差板用途への応用が特
に好ましい。位相差板はソルベントキャスト法による製膜工程および製膜したフィルムを
延伸する工程を逐次、もしくは連続して行うことで製造することが好ましく、延伸倍率は
1.2倍以上1.8倍以下であることが好ましい。また、延伸は1段で行っても良く、多
段で行っても良い。多段で行なう場合は各延伸倍率の積がこの範囲にはいるようにすれば
良い。
更には、積極的に幅方向に延伸する方法もあり、本発明では、例えば、特開昭62−1
15035号、特開平4−152125号、特開平4−284211号、特開平4−29
8310号、特開平11−48271号の各公報などに記載されている。これは、セルロ
ースアシレートフィルムの面内レターデーション値を高い値とするためには、製造したフ
イルムが延伸される。フィルムの延伸は、常温または加熱条件下で実施する。加熱温度は
、フィルムのガラス転移温度以下であることが好ましい。フィルムの延伸は、一軸延伸で
もよく2軸延伸でもよい。フィルムは、乾燥中の処理で延伸することができ、特に溶媒が
残存する場合は有効である。例えば、フィルムの搬送ローラーの速度を調節して、フイル
ムの剥ぎ取り速度よりもフィルムの巻き取り速度の方を速くするとフィルムは延伸される
。フィルムの巾をテンターで保持しながら搬送して、テンターの巾を徐々に広げることに
よってもフィルムを延伸できる。フィルムの乾燥後に、延伸機を用いて延伸すること(好
ましくはロング延伸機を用いる一軸延伸)もできる。フィルムの延伸倍率(元の長さに対
する延伸による増加分の比率)は、0.5〜300%であることが好ましく、さらには1
〜200%の延伸が好ましく、特には1〜100%の延伸が好ましい。本発明の非塩素系
有機溶媒で作製されたセルロースアシレートフィルムの延伸は位相差板用途への応用が特
に好ましい。位相差板はソルベントキャスト法による製膜工程および製膜したフィルムを
延伸する工程を逐次、もしくは連続して行うことで製造することが好ましく、延伸倍率は
1.2倍以上1.8倍以下であることが好ましい。また、延伸は1段で行っても良く、多
段で行っても良い。多段で行なう場合は各延伸倍率の積がこの範囲にはいるようにすれば
良い。
延伸速度は5%/分〜1000%/分であることが好ましく、さらに10%/分〜50
0%/分であることが好ましい。延伸温度は30℃〜160℃でおこなうことが好ましく
、更には70℃〜150℃が好ましい。特に85〜150℃が好ましい。延伸はヒートロ
ールあるいは/および放射熱源(IRヒーター等)、温風により行うことが好ましい。ま
た、温度の均一性を高めるために恒温槽を設けてもよい。ロール延伸で一軸延伸を行う場
合、ロール間距離(L)と該位相差板のフィルム幅(W)の比であるL/Wが、2.0乃
至5.0であることが好ましい。
0%/分であることが好ましい。延伸温度は30℃〜160℃でおこなうことが好ましく
、更には70℃〜150℃が好ましい。特に85〜150℃が好ましい。延伸はヒートロ
ールあるいは/および放射熱源(IRヒーター等)、温風により行うことが好ましい。ま
た、温度の均一性を高めるために恒温槽を設けてもよい。ロール延伸で一軸延伸を行う場
合、ロール間距離(L)と該位相差板のフィルム幅(W)の比であるL/Wが、2.0乃
至5.0であることが好ましい。
延伸前に予熱工程を設けることが好ましい。延伸後に熱処理を行ってもよい。熱処理温
度はセルロースアセテートフィルムのガラス転移温度より20℃低い値から10℃高い温
度で行うことが好ましく、熱処理時間は1秒間乃至3分間であることが好ましい。また、
加熱方法はゾーン加熱であっても、赤外線ヒータを用いた部分加熱であっても良い。工程
の途中または最後にフィルムの両端をスリットしても良い。これらのスリット屑は回収し
原料として再利用することが好ましい。
度はセルロースアセテートフィルムのガラス転移温度より20℃低い値から10℃高い温
度で行うことが好ましく、熱処理時間は1秒間乃至3分間であることが好ましい。また、
加熱方法はゾーン加熱であっても、赤外線ヒータを用いた部分加熱であっても良い。工程
の途中または最後にフィルムの両端をスリットしても良い。これらのスリット屑は回収し
原料として再利用することが好ましい。
さらにテンターに関しては、特開平11−077718号公報ではテンターで幅保持しな
がらウエブを燥させる際に、乾燥ガス吹き出し方法、吹き出し角度、風速分布、風速、風
量、温度差、風量差、上下吹き出し風量比、高比熱乾燥ガスの使用等を適度にコントロー
ルすることで、溶液流延法による速度を上げたり、ウエブ幅を広げたりする時の平面性等
の品質低下防止を確保するものである。
がらウエブを燥させる際に、乾燥ガス吹き出し方法、吹き出し角度、風速分布、風速、風
量、温度差、風量差、上下吹き出し風量比、高比熱乾燥ガスの使用等を適度にコントロー
ルすることで、溶液流延法による速度を上げたり、ウエブ幅を広げたりする時の平面性等
の品質低下防止を確保するものである。
また、特開平11-077822号には、ムラ発生を防ぐために、延伸した熱可塑性樹フィルムを
延伸工程後、熱緩和工程においてフィルムの幅方向に温度勾配を設けて熱処理する発明が
記載されている。
延伸工程後、熱緩和工程においてフィルムの幅方向に温度勾配を設けて熱処理する発明が
記載されている。
また、Reを小さくすることを可能とし、遅相軸のバラツキを低減するために、特開2002-0
79532号には、セルロースエステルフィルムの溶媒含有率か17〜24重量%である任意の
時点で、幅手方向に張力付与を開始し、拡幅率を1〜4%とする発明が記載されている。
79532号には、セルロースエステルフィルムの溶媒含有率か17〜24重量%である任意の
時点で、幅手方向に張力付与を開始し、拡幅率を1〜4%とする発明が記載されている。
さらに、ムラ発生を防ぐために、特開4-204503号には、フィルムの溶媒含有率を固形分基
準で2〜10%にして延伸する発明が記載されている。
準で2〜10%にして延伸する発明が記載されている。
また、クリップ噛み込み幅の規定によるカールを抑制するために、特開2002-248680号に
は、テンタークリップ噛み込み幅D≦(33/(log延伸率×log揮発分))で延伸することにより
、カールを抑制し、延伸工程後のフィルム搬送を容易にする発明が記載されている。
は、テンタークリップ噛み込み幅D≦(33/(log延伸率×log揮発分))で延伸することにより
、カールを抑制し、延伸工程後のフィルム搬送を容易にする発明が記載されている。
さらに、高速軟膜搬送と延伸とを両立させるために、特開2002-337224号には、テンター
搬送を、前半ピン、後半クリップに切り替える発明が記載されている。
搬送を、前半ピン、後半クリップに切り替える発明が記載されている。
また、特開2002-187960号には、視野角特性を簡便に改善でき、且つ視野角を改善するこ
とを目的として、セルロースエステルドープ液を流延用支持体に流延し、ついで、流延用
支持体から剥離したウェブ(フィルム)を、ウェブ中の残留溶媒量が100質量%以下、とくに
10〜100質量%の範囲にある間に少なくとも1方向に1.0〜4.0倍延伸することにより得られ
る光学的に二軸性を有する発明が記載されている。
とを目的として、セルロースエステルドープ液を流延用支持体に流延し、ついで、流延用
支持体から剥離したウェブ(フィルム)を、ウェブ中の残留溶媒量が100質量%以下、とくに
10〜100質量%の範囲にある間に少なくとも1方向に1.0〜4.0倍延伸することにより得られ
る光学的に二軸性を有する発明が記載されている。
さらに好ましい態様として、ウェブ中の残留溶媒量が100質量%以下、特に10〜10
0質量%の範囲にある間に、少なくとも1方向に1.0〜4.0倍延伸することが記載さ
れている。また、他の延伸する方法として、複数のロールに周速差をつけ、その間でロー
ル周速差を利用して縦方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリップやピンで固定し、ク
リップやピンの間隔を進行方向に広げて縦方向に延伸する方法、同様に横方向に広げて横
方向に延伸する方法、あるいは縦横同時に広げて縦横両方向に延伸する方法、これらを組
み合わせて用いる方法なども挙げられている。さらに、いわゆるテンター法の場合には、
リニアドライブ方式でクリップ部分を駆動すると滑らかな延伸を行うことができ、破断等
の危険性が減少できるので好ましいことが示されている。
0質量%の範囲にある間に、少なくとも1方向に1.0〜4.0倍延伸することが記載さ
れている。また、他の延伸する方法として、複数のロールに周速差をつけ、その間でロー
ル周速差を利用して縦方向に延伸する方法、ウェブの両端をクリップやピンで固定し、ク
リップやピンの間隔を進行方向に広げて縦方向に延伸する方法、同様に横方向に広げて横
方向に延伸する方法、あるいは縦横同時に広げて縦横両方向に延伸する方法、これらを組
み合わせて用いる方法なども挙げられている。さらに、いわゆるテンター法の場合には、
リニアドライブ方式でクリップ部分を駆動すると滑らかな延伸を行うことができ、破断等
の危険性が減少できるので好ましいことが示されている。
さらに、ムラのない暗視野を有し、且つ生産性に優れた楕円偏光板を提供するために、特
開2002-296422号には、セルロースエステルフィルムの製膜に際し、アセチル置換基の置
換度をX、ポロピオニル基及び/またはブチリル基の置換度としたとき、2.3≦X+Y≦2
.85、1.4≦X≦2.85を同時に満足するセルロースエステルを用いたドープを金属支
持体に流延し、金属支持体から剥離したウェブを、ウェブの平均残留溶媒量が5〜60質
量%の間に、60〜170℃の温度で、横(幅)方向にウェブを挟む幅に対して1.15
〜2.0倍に延伸する発明が記載されている。
開2002-296422号には、セルロースエステルフィルムの製膜に際し、アセチル置換基の置
換度をX、ポロピオニル基及び/またはブチリル基の置換度としたとき、2.3≦X+Y≦2
.85、1.4≦X≦2.85を同時に満足するセルロースエステルを用いたドープを金属支
持体に流延し、金属支持体から剥離したウェブを、ウェブの平均残留溶媒量が5〜60質
量%の間に、60〜170℃の温度で、横(幅)方向にウェブを挟む幅に対して1.15
〜2.0倍に延伸する発明が記載されている。
さらに、好ましい態様として、金属支持体から剥離したウェブを、その端部を中央部より
1〜30℃高い温度にして横方向に延伸すること、その端部を中央部より0.1〜30質
量%多い残留溶媒量の状態で横方向に延伸すること、金属支持体から剥離したウェブの横
延伸を温度の異なる二つのゾーンで行い、第2ゾーンでの横延伸を第1ゾーンより1〜5
0℃高い温度で行うこと、横延伸を行う直前のウェブの温度を、横延伸時のそれより1〜
100℃低くして行うこと、等が開示されている。
1〜30℃高い温度にして横方向に延伸すること、その端部を中央部より0.1〜30質
量%多い残留溶媒量の状態で横方向に延伸すること、金属支持体から剥離したウェブの横
延伸を温度の異なる二つのゾーンで行い、第2ゾーンでの横延伸を第1ゾーンより1〜5
0℃高い温度で行うこと、横延伸を行う直前のウェブの温度を、横延伸時のそれより1〜
100℃低くして行うこと、等が開示されている。
また、Reが小さくかつばらつきのない光学用フィルムの製造方法を目的として、特開20
02-311245号には、剥離したウェブを第1のテンター装置に送り、ウェブの幅方向両側縁
部を把持して、ウェブ幅を一定に保持、またはウェブを幅方向に延伸する工程と、ウエブ
を乾燥させてフィルムを得る工程と、フィルムを第2にテンターに装置に送りフィルムの
幅方向両縁部を把持して、フィルムの幅を一定に保持、またはフィルムを幅方向に延伸す
る工程を含む光学用フィルムの製造方法に関する発明が記載されている。
02-311245号には、剥離したウェブを第1のテンター装置に送り、ウェブの幅方向両側縁
部を把持して、ウェブ幅を一定に保持、またはウェブを幅方向に延伸する工程と、ウエブ
を乾燥させてフィルムを得る工程と、フィルムを第2にテンターに装置に送りフィルムの
幅方向両縁部を把持して、フィルムの幅を一定に保持、またはフィルムを幅方向に延伸す
る工程を含む光学用フィルムの製造方法に関する発明が記載されている。
さらに好ましい態様として、残留溶媒量が70〜160質量%になるまで乾燥させてウェ
ブを形成すること、第1テンター装置へ送るウェブの残留溶媒量を10〜50質量%とす
ること、第2テンター装置へ送るウェブの残留溶媒量を5質量%以下とすること、第2テ
ンター装置における処理温度を、原料樹脂のガラス転位温度の±50℃の範囲内にすると
ともに、延伸率を0〜3%にすること、第1テンター装置を通過したウェブの面内レター
デーションを測定し、この測定値に基づいて第1テンター装置での延伸率を制御すること
、支持体から剥離されたウェブの搬送方向および幅方向の寸法、第1テンター装置の前後
でのウェブの搬送方向および幅方向の寸法、ならびに第2テンター装置の前後でのフィル
ムの搬送方向および幅方向の寸法を測定し、支持体から剥離されたウェブの寸法を基準と
して、第1テンター装置の前後および第2テンター装置の前後における搬送方向および幅
方向の寸法比を、それぞれ0.9〜1.1に設定すること、等が開示されている。
ブを形成すること、第1テンター装置へ送るウェブの残留溶媒量を10〜50質量%とす
ること、第2テンター装置へ送るウェブの残留溶媒量を5質量%以下とすること、第2テ
ンター装置における処理温度を、原料樹脂のガラス転位温度の±50℃の範囲内にすると
ともに、延伸率を0〜3%にすること、第1テンター装置を通過したウェブの面内レター
デーションを測定し、この測定値に基づいて第1テンター装置での延伸率を制御すること
、支持体から剥離されたウェブの搬送方向および幅方向の寸法、第1テンター装置の前後
でのウェブの搬送方向および幅方向の寸法、ならびに第2テンター装置の前後でのフィル
ムの搬送方向および幅方向の寸法を測定し、支持体から剥離されたウェブの寸法を基準と
して、第1テンター装置の前後および第2テンター装置の前後における搬送方向および幅
方向の寸法比を、それぞれ0.9〜1.1に設定すること、等が開示されている。
さらに、添加剤ブリードアウトが少なく、かつ層間の剥離現象もなく、しかも滑り性が良
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的として、特開2003-014933号には、樹脂と添加
剤と有機溶媒とを含むドープAと、添加剤を含まないか、もしく添加剤の含有量がドープ
Aより少ない樹脂と添加剤と有機溶媒とを含むドープBを調製し、ドープAがコア層、ド
ープBが表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機溶媒を蒸発
させた後、ウェブを支持体から剥離し、さらに延伸時の樹脂フィルム中の残留溶媒が、3
〜50質量%の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜1.3倍延伸する発明が記載されて
いる。
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的として、特開2003-014933号には、樹脂と添加
剤と有機溶媒とを含むドープAと、添加剤を含まないか、もしく添加剤の含有量がドープ
Aより少ない樹脂と添加剤と有機溶媒とを含むドープBを調製し、ドープAがコア層、ド
ープBが表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機溶媒を蒸発
させた後、ウェブを支持体から剥離し、さらに延伸時の樹脂フィルム中の残留溶媒が、3
〜50質量%の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜1.3倍延伸する発明が記載されて
いる。
さらに、好ましい態様として、ウェブを支持体から剥離し、更に延伸温度が140℃〜2
00℃の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸すること、樹脂と有機溶媒と
を含むドープAと、樹脂と微粒子と有機溶媒とを含むドープBを調製し、ドープAがコア
層、ドープBが表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機溶媒
を蒸発させた後、ウェブを支持体から剥離し、更に延伸時の樹脂フィルム中の残留溶媒量
が3質量%〜50質量%の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸すること、
更に延伸温度が140℃〜200℃の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸
すること、樹脂と有機溶媒と添加剤を含むドープAと、添加剤を含まないか添加剤の含有
量がドープAより少ない樹脂と添加剤と有機溶媒とを含むドープBと、樹脂と微粒子と有
機溶媒とを含むドープCを調製し、ドープAがコア層、ドープBが表面層、ドープCがド
ープBとは反対側の表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機
溶媒を蒸発させた後、ウェブを支持体から剥離し、更に延伸時の樹脂フィルム中の残留溶
媒量が3質量%〜50質量%の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸するこ
と、延伸温度が140℃〜200℃の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸
すること、ドープA中の添加剤量が樹脂に対して1〜30質量%、ドープB中の添加剤量
が樹脂に対して0〜5質量%であり、添加剤が可塑剤、あるいは紫外線吸収剤、あるいは
Rt調整剤であること、ドープA中とドープB中の有機溶媒がメチレンクロライドまたは
酢酸メチルを全有機溶媒に対して50質量%以上含有することが開示されている。
00℃の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸すること、樹脂と有機溶媒と
を含むドープAと、樹脂と微粒子と有機溶媒とを含むドープBを調製し、ドープAがコア
層、ドープBが表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機溶媒
を蒸発させた後、ウェブを支持体から剥離し、更に延伸時の樹脂フィルム中の残留溶媒量
が3質量%〜50質量%の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸すること、
更に延伸温度が140℃〜200℃の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸
すること、樹脂と有機溶媒と添加剤を含むドープAと、添加剤を含まないか添加剤の含有
量がドープAより少ない樹脂と添加剤と有機溶媒とを含むドープBと、樹脂と微粒子と有
機溶媒とを含むドープCを調製し、ドープAがコア層、ドープBが表面層、ドープCがド
ープBとは反対側の表面層となるように支持体上に共流延して、剥離可能となるまで有機
溶媒を蒸発させた後、ウェブを支持体から剥離し、更に延伸時の樹脂フィルム中の残留溶
媒量が3質量%〜50質量%の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸するこ
と、延伸温度が140℃〜200℃の範囲で少なくとも1軸方向に1.1〜3.0倍延伸
すること、ドープA中の添加剤量が樹脂に対して1〜30質量%、ドープB中の添加剤量
が樹脂に対して0〜5質量%であり、添加剤が可塑剤、あるいは紫外線吸収剤、あるいは
Rt調整剤であること、ドープA中とドープB中の有機溶媒がメチレンクロライドまたは
酢酸メチルを全有機溶媒に対して50質量%以上含有することが開示されている。
さらに、特開2003-014933号には、延伸する方法として、ウェブの両端をクリップやピン
で固定し、クリップやピンの間隔を横方向に広げて横方向に延伸するテンターと呼ばれる
横延伸機を好ましく用いることができることが記載されている。また縦方向に延伸または
収縮させるには、同時2軸延伸機を用いて搬送方向(縦方向)にクリップやピンの搬送方
向の間隔を広げたりまたは縮めることで行うことができることも開示されている。また、
リニアドライブ方式でクリップ部分を駆動すると滑らかに延伸を行うことができ、破断等
の危険性が減少できるので好ましく、また、縦方向に延伸する方法としては、複数のロー
ルに周速差をつけ、その間でロール周速差を利用して縦方向に延伸する方法も用いること
ができることが示されている。なお、これらの延伸方法は複合して用いることもでき、縦
延伸、横延伸、縦延伸または縦延伸、縦延伸などのように、延伸工程を2段階以上に分け
て行ってもよいことが記載されている。
で固定し、クリップやピンの間隔を横方向に広げて横方向に延伸するテンターと呼ばれる
横延伸機を好ましく用いることができることが記載されている。また縦方向に延伸または
収縮させるには、同時2軸延伸機を用いて搬送方向(縦方向)にクリップやピンの搬送方
向の間隔を広げたりまたは縮めることで行うことができることも開示されている。また、
リニアドライブ方式でクリップ部分を駆動すると滑らかに延伸を行うことができ、破断等
の危険性が減少できるので好ましく、また、縦方向に延伸する方法としては、複数のロー
ルに周速差をつけ、その間でロール周速差を利用して縦方向に延伸する方法も用いること
ができることが示されている。なお、これらの延伸方法は複合して用いることもでき、縦
延伸、横延伸、縦延伸または縦延伸、縦延伸などのように、延伸工程を2段階以上に分け
て行ってもよいことが記載されている。
また、正の波長分散特性を有し、遅相軸方向の角度むらが少なくするために、特開2002-3
11240号には、セルロースエステルと有機溶媒とを含むセルロースエステルドープを支持
体上に流延して剥離可能となるまで有機溶媒を蒸発させた後、ウェブを支持体から剥離し
、更に乾燥して得られたセルロースエステルフィルムをその流延方向とは反対方向に搬送
しながら縦方向に延伸することが記載されている。
11240号には、セルロースエステルと有機溶媒とを含むセルロースエステルドープを支持
体上に流延して剥離可能となるまで有機溶媒を蒸発させた後、ウェブを支持体から剥離し
、更に乾燥して得られたセルロースエステルフィルムをその流延方向とは反対方向に搬送
しながら縦方向に延伸することが記載されている。
さらに好ましい態様として、セルロースエステルフィルムの残留溶媒量が2質量%以下で
、縦方向に1.05倍〜2.0倍延伸すること、その流延方向と反対方向に搬送しながら
、横方向に延伸すること、ウェブを支持体から剥離し、次いで剥離したウェブの巾を保持
するか、または0〜10%巾方向に収縮しながら乾燥すること、あるいは剥離したウェブ
を、ロール間の距離が流延膜の巾に対し20〜300%である複数のロールに巻回しなが
ら搬送すること、セルロースエステルフィルムが、凸の延伸線を持つこと、等が記載され
ている。
、縦方向に1.05倍〜2.0倍延伸すること、その流延方向と反対方向に搬送しながら
、横方向に延伸すること、ウェブを支持体から剥離し、次いで剥離したウェブの巾を保持
するか、または0〜10%巾方向に収縮しながら乾燥すること、あるいは剥離したウェブ
を、ロール間の距離が流延膜の巾に対し20〜300%である複数のロールに巻回しなが
ら搬送すること、セルロースエステルフィルムが、凸の延伸線を持つこと、等が記載され
ている。
さらに、テンター乾燥のウエブの発泡を防止し、離脱性を向上させ、発塵を防止するため
に、特開2003-004374号には、乾燥装置において、乾燥器の熱風がウエブ両縁部に当たら
ないように、乾燥器の幅がウエブの幅よりも短く形成されている発明が記載されている。
に、特開2003-004374号には、乾燥装置において、乾燥器の熱風がウエブ両縁部に当たら
ないように、乾燥器の幅がウエブの幅よりも短く形成されている発明が記載されている。
また、テンター乾燥のウエブの発泡を防止し、離脱性を向上させ、発塵を防止するために
、特開2003-019757号には、テンターの保持部に乾燥風が当らないようウエブ両側端部内
側に遮風板を設ける発明が記載されている。
、特開2003-019757号には、テンターの保持部に乾燥風が当らないようウエブ両側端部内
側に遮風板を設ける発明が記載されている。
さらに、搬送、乾燥を安定的に行うために、特開2003-053749号には、ピンテンターによ
り担持されるフィルムの両端部の乾燥後の厚さをXμm、フィルムの製品部の乾燥後の平
均厚さをTμmとすると、XとTとの関係が式(1)T≦60のとき、40≦X≦200
、式(2)60<T≦120のとき、40+(T−60)×0.2≦X≦300又は式(3
)120<Tのとき、52+(T−120)×0.2≦X≦400の関係を満たす発明が
記載されている。
り担持されるフィルムの両端部の乾燥後の厚さをXμm、フィルムの製品部の乾燥後の平
均厚さをTμmとすると、XとTとの関係が式(1)T≦60のとき、40≦X≦200
、式(2)60<T≦120のとき、40+(T−60)×0.2≦X≦300又は式(3
)120<Tのとき、52+(T−120)×0.2≦X≦400の関係を満たす発明が
記載されている。
また、多段式テンターにシワを発生させないために、特開平2-182654号には、テンター装
置において、多段式テンターの乾燥器内に加熱室と冷却室とを設け、左右のクリップ-チ
ェーンを別々に冷却する発明が記載されている。
置において、多段式テンターの乾燥器内に加熱室と冷却室とを設け、左右のクリップ-チ
ェーンを別々に冷却する発明が記載されている。
さらに、ウエブの破断、シワ、搬送不良を防止するために、特開平9-077315号には、ピン
テンターのピンにおいて、内側のピン密度を大きく、外側のピン密度を小さくする発明が
記載されている。
テンターのピンにおいて、内側のピン密度を大きく、外側のピン密度を小さくする発明が
記載されている。
また、テンター内においてウエブ自体の発泡やウエブが保持手段に付着するのを防止する
ために、特開平9-085846号には、テンター乾燥装置において、、ウエブの両側縁部保持ピ
ンを吹出型冷却器でウエブの発泡温度未満に冷却すると共に、ウエブを喰い込ます直前の
ピンをダクト型冷却器でのドープのゲル化温度+15°C以下に冷却する発明が記載されて
いる。
ために、特開平9-085846号には、テンター乾燥装置において、、ウエブの両側縁部保持ピ
ンを吹出型冷却器でウエブの発泡温度未満に冷却すると共に、ウエブを喰い込ます直前の
ピンをダクト型冷却器でのドープのゲル化温度+15°C以下に冷却する発明が記載されて
いる。
さらに、ピンテンターハズレを防止し、異物を良化するために、特開2003-103542号には
、ピンテンターにおいて、差込構造体を冷却し、差込構造体と接触しているウエブの表面
温度がウエブのゲル化温度を超えないようにする溶液製膜方法に関する発明が記載されて
いる。
、ピンテンターにおいて、差込構造体を冷却し、差込構造体と接触しているウエブの表面
温度がウエブのゲル化温度を超えないようにする溶液製膜方法に関する発明が記載されて
いる。
また、溶液流延法により速度を上げたり、テンターにてウェブの幅を広げたりする時の平
面性等の品質低下を防止するために、特開平11-077718号には、テンター内でウエブを乾
燥する際には、風速を0.5〜20(40)m/s、横手方向温度分布を10%以下、ウェブ上下風量
比を0.2〜1とし、乾燥ガス比を30〜250J/K・molとする発明が記載されている。
面性等の品質低下を防止するために、特開平11-077718号には、テンター内でウエブを乾
燥する際には、風速を0.5〜20(40)m/s、横手方向温度分布を10%以下、ウェブ上下風量
比を0.2〜1とし、乾燥ガス比を30〜250J/K・molとする発明が記載されている。
さらに、テンター内での乾燥において、残留溶媒の量に応じて好ましい乾燥条件を開示し
ている。具体的には、ウェブを支持体から剥離した後、ウェブ中の残留溶媒量が4重量%
になるまでの間に、吹き出し口からの吹き出す角度がフィルム平面に対して30゜〜15
0゜の範囲にし、かつ乾燥ガスの吹き出し延長方向に位置するフィルム表面上での風速分
布を風速の上限値を基準にした時、上限値と下限値との差を上限値の20%以内にして、
乾燥ガスを吹き出し、ウェブを乾燥させること、ウェブ中の残留溶媒量が130重量%以
下70重量%以上の時には、吹き出し型乾燥機から吹き出される乾燥ガスのウェブ表面上
での風速が0.5m/sec以上20m/sec以下とすること、また残留溶媒量が70
重量%未満4重量%以上の時には、乾燥ガスの風速が0.5m/sec以上40m/se
c以下で吹き出される乾燥ガス風により乾燥させ、ウェブの幅手方向の乾燥ガスの温度分
布がガス温度の上限値を基準にした時、上限値と下限値との差を上限値の10%以内とす
ること、ウェブ中の残留溶媒量が4重量%以上200重量%以下の時には、搬送されるウ
ェブの上下に位置する吹き出し型乾燥機の吹き出し口から吹き出す乾燥ガスの風量比qが
0.2≦q≦1とすることが記載されている。
ている。具体的には、ウェブを支持体から剥離した後、ウェブ中の残留溶媒量が4重量%
になるまでの間に、吹き出し口からの吹き出す角度がフィルム平面に対して30゜〜15
0゜の範囲にし、かつ乾燥ガスの吹き出し延長方向に位置するフィルム表面上での風速分
布を風速の上限値を基準にした時、上限値と下限値との差を上限値の20%以内にして、
乾燥ガスを吹き出し、ウェブを乾燥させること、ウェブ中の残留溶媒量が130重量%以
下70重量%以上の時には、吹き出し型乾燥機から吹き出される乾燥ガスのウェブ表面上
での風速が0.5m/sec以上20m/sec以下とすること、また残留溶媒量が70
重量%未満4重量%以上の時には、乾燥ガスの風速が0.5m/sec以上40m/se
c以下で吹き出される乾燥ガス風により乾燥させ、ウェブの幅手方向の乾燥ガスの温度分
布がガス温度の上限値を基準にした時、上限値と下限値との差を上限値の10%以内とす
ること、ウェブ中の残留溶媒量が4重量%以上200重量%以下の時には、搬送されるウ
ェブの上下に位置する吹き出し型乾燥機の吹き出し口から吹き出す乾燥ガスの風量比qが
0.2≦q≦1とすることが記載されている。
さらに、好ましい態様として、乾燥ガスに少なくとも1種の気体を使用し、その平均比熱
が31.0J/K・mol以上、250J/K・mol以下であること、乾燥中の乾燥ガ
スに含まれる常温で液体の有機化合物の濃度が、50%以下の飽和蒸気圧の乾燥ガスで乾
燥すること、等が開示されている。
が31.0J/K・mol以上、250J/K・mol以下であること、乾燥中の乾燥ガ
スに含まれる常温で液体の有機化合物の濃度が、50%以下の飽和蒸気圧の乾燥ガスで乾
燥すること、等が開示されている。
また汚染物質の発生によって平面性や塗布が悪化するのを防止するために、特開平11-077
719号には、TACの製造装置において、テンターのクリップが加熱部分を内蔵している発明
が記載されいる。さらに好ましい態様として、テンターのクリップがウェブを解放してか
ら、再びウェブを担持するまでの間に、クリップとウェブの接触部分に発生する異物を除
去する装置を設けること、噴射する気体または液体及びブラシを用いて異物を除去するこ
と、クリップあるいはピンとウェブとの接触時の残留量は12重量%以上50重量%以下
であること、クリップあるいはピンとのウェブとの接触部の表面温度は60°以上200
°以下(より好ましくは80°以上120°以下)であること、等が開示されている。
719号には、TACの製造装置において、テンターのクリップが加熱部分を内蔵している発明
が記載されいる。さらに好ましい態様として、テンターのクリップがウェブを解放してか
ら、再びウェブを担持するまでの間に、クリップとウェブの接触部分に発生する異物を除
去する装置を設けること、噴射する気体または液体及びブラシを用いて異物を除去するこ
と、クリップあるいはピンとウェブとの接触時の残留量は12重量%以上50重量%以下
であること、クリップあるいはピンとのウェブとの接触部の表面温度は60°以上200
°以下(より好ましくは80°以上120°以下)であること、等が開示されている。
さらに、平面性を良化し、テンター内での裂けによる品質低下を改良し、生産性を挙げる
ために、特開平11-090943号には、テンタークリップにおいて、テンターの任意の搬送長
さLt(m)と、Ltと同じ長さのテンターのクリップがウェブを保持している部分の搬
送方向の長さの総和Ltt(m)との比Lr=Ltt/Ltが、1.0≦Lr≦1.99
とする発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ウェブを保持する部分が、ウ
ェブ幅方向から見て隙間なく配置することが開示されている。
ために、特開平11-090943号には、テンタークリップにおいて、テンターの任意の搬送長
さLt(m)と、Ltと同じ長さのテンターのクリップがウェブを保持している部分の搬
送方向の長さの総和Ltt(m)との比Lr=Ltt/Ltが、1.0≦Lr≦1.99
とする発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ウェブを保持する部分が、ウ
ェブ幅方向から見て隙間なく配置することが開示されている。
また、テンターにウェブを導入する際、ウエブのたるみに起因する平面性悪化と導入不安
定性を良化させるために、特開平11-090944号には、プラスティックフィルムの製造装置
において、テンター入口前に、ウェブ幅手方向のたるみ抑制装置を有する発明が記載され
ている。なお、さらに好ましい態様として、たるみ抑制装置が幅手方向に広がる角度が2
〜60゜の方向範囲で回転する回転ローラーであること、ウェブの上部に吸気装置を有す
ること、ウェブの下から送風出来る送風機を有すること、等も開示されている。
定性を良化させるために、特開平11-090944号には、プラスティックフィルムの製造装置
において、テンター入口前に、ウェブ幅手方向のたるみ抑制装置を有する発明が記載され
ている。なお、さらに好ましい態様として、たるみ抑制装置が幅手方向に広がる角度が2
〜60゜の方向範囲で回転する回転ローラーであること、ウェブの上部に吸気装置を有す
ること、ウェブの下から送風出来る送風機を有すること、等も開示されている。
さらに、品質の劣化と生産性を阻害するたるみを起こさせないようにすることを目的とし
て、特開平11-090945号には、TACの製法において、支持体より剥離したウェブを水平に対
して角度を持たせてテンターに導入する発明が記載されている。
て、特開平11-090945号には、TACの製法において、支持体より剥離したウェブを水平に対
して角度を持たせてテンターに導入する発明が記載されている。
また、安定した物性のフィルムを作るために、特開平2000-289903号には、剥離され溶媒
含有率50〜12wt%の時点で、ウェブの巾方向にテンションを与えつつ搬送する搬送装置に
おいて、ウェブの幅検知手段とウェブの保持手段と、2つ以上の可変可能な屈曲点を有し
ウェブの幅検知で検知の信号からウェブ幅を演算し、屈曲点の位置を変更する発明が記載
されている。
含有率50〜12wt%の時点で、ウェブの巾方向にテンションを与えつつ搬送する搬送装置に
おいて、ウェブの幅検知手段とウェブの保持手段と、2つ以上の可変可能な屈曲点を有し
ウェブの幅検知で検知の信号からウェブ幅を演算し、屈曲点の位置を変更する発明が記載
されている。
さらに、クリッピング性を向上し、ウエブの破断を長期間防止し、品質の優れたフィルム
を得るために、特開2003-033933号には、テンターの入口寄り部分の左右両側において、
ウェブの左右両側縁部の上方及び下方のうちの少なくとも下方にウェブ側縁部カール発生
防止用ガイド板を配置し、ガイド板のウェブ対向面が、ウェブの搬送方向に配されたウェ
ブ接触用樹脂部とウェブ接触用金属部とによって構成することが記載されている。
を得るために、特開2003-033933号には、テンターの入口寄り部分の左右両側において、
ウェブの左右両側縁部の上方及び下方のうちの少なくとも下方にウェブ側縁部カール発生
防止用ガイド板を配置し、ガイド板のウェブ対向面が、ウェブの搬送方向に配されたウェ
ブ接触用樹脂部とウェブ接触用金属部とによって構成することが記載されている。
さらに好ましい態様として、ガイド板のウェブ対向面のウェブ接触用樹脂部がウェブ搬送
方向の上流側に、ウェブ接触用金属部が同下流側に配置されること、ガイド板のウェブ接
触用樹脂部及びウェブ接触用金属部の間の段差(傾斜を含む)が、500μm以内である
こと、ガイド板のウェブ接触用樹脂部及びウェブ接触用金属部のウェブに接する幅手方向
の距離が、それぞれ2〜150mmであること、ガイド板のウェブ接触用樹脂部及びウェ
ブ接触用金属部のウェブに接するウェブ搬送方向の距離が、それぞれ5〜120mmであ
ること、ガイド板のウェブ接触用樹脂部が、金属製ガイド基板に表面樹脂加工もしくは樹
脂塗装により設けられること、ガイド板のウェブ接触用樹脂部が樹脂単体からなっている
こと、ウェブの左右両側縁部において上方及び下方に配置されたガイド板のウェブ対向面
同士の間の距離が、3〜30mmであること、ウェブの左右両側縁部において上下両ガイ
ド板のウェブ対向面同士の間の距離が、ウェブの幅手方向にかつ内方に向かって幅100
mm当たり2mm以上の割合で拡大されていること、ウェブの左右両側縁部において上下
両ガイド板がそれぞれ10〜300mmの長さを有するものであり、かつ上下両ガイド板
がウェブの搬送方向に沿って前後にずれるように配置されていて、上下両ガイド板同士の
間のずれの距離が、−200〜+200mmとなっていること、上部ガイド板のウェブ対
向面が、樹脂または金属のみによって構成されていること、ガイド板のウェブ接触用樹脂
部がテフロン(登録商標)製であり、ウェブ接触用金属部がステンレス鋼製であること、
ガイド板のウェブ対向面またはこれに設けられたウェブ接触用樹脂部及び/又はウェブ接
触用金属部の表面粗さが、3μm以下なっていること、等が開示されている。また、ウェ
ブ側縁部カール発生防止用上下ガイド板の設置位置は、支持体の剥離側端部からテンター
導入部までの間が好ましく、特にテンター入口寄り部分に設置するのがより好ましいこと
も記載されている。
方向の上流側に、ウェブ接触用金属部が同下流側に配置されること、ガイド板のウェブ接
触用樹脂部及びウェブ接触用金属部の間の段差(傾斜を含む)が、500μm以内である
こと、ガイド板のウェブ接触用樹脂部及びウェブ接触用金属部のウェブに接する幅手方向
の距離が、それぞれ2〜150mmであること、ガイド板のウェブ接触用樹脂部及びウェ
ブ接触用金属部のウェブに接するウェブ搬送方向の距離が、それぞれ5〜120mmであ
ること、ガイド板のウェブ接触用樹脂部が、金属製ガイド基板に表面樹脂加工もしくは樹
脂塗装により設けられること、ガイド板のウェブ接触用樹脂部が樹脂単体からなっている
こと、ウェブの左右両側縁部において上方及び下方に配置されたガイド板のウェブ対向面
同士の間の距離が、3〜30mmであること、ウェブの左右両側縁部において上下両ガイ
ド板のウェブ対向面同士の間の距離が、ウェブの幅手方向にかつ内方に向かって幅100
mm当たり2mm以上の割合で拡大されていること、ウェブの左右両側縁部において上下
両ガイド板がそれぞれ10〜300mmの長さを有するものであり、かつ上下両ガイド板
がウェブの搬送方向に沿って前後にずれるように配置されていて、上下両ガイド板同士の
間のずれの距離が、−200〜+200mmとなっていること、上部ガイド板のウェブ対
向面が、樹脂または金属のみによって構成されていること、ガイド板のウェブ接触用樹脂
部がテフロン(登録商標)製であり、ウェブ接触用金属部がステンレス鋼製であること、
ガイド板のウェブ対向面またはこれに設けられたウェブ接触用樹脂部及び/又はウェブ接
触用金属部の表面粗さが、3μm以下なっていること、等が開示されている。また、ウェ
ブ側縁部カール発生防止用上下ガイド板の設置位置は、支持体の剥離側端部からテンター
導入部までの間が好ましく、特にテンター入口寄り部分に設置するのがより好ましいこと
も記載されている。
さらに、テンター内で乾燥中発生するウエブの切断やムラを防止するために、特開平11-0
48271号には、剥離後、ウエブの溶媒含有率50〜12wt%の時点で、幅延伸装置で延伸・乾
燥し、またウエブの溶媒含有率が10wt%以下の時点で加圧装置によってウェブの両面か
ら0.2〜10kPaの圧力を付与する発明が記載されている。さらに好ましい態様として、溶
媒含有率が4重量%以上の時点で張力付与を終了することや圧力をウェブ(フィルム)両
面から加える方法としてニップロールを用いて圧力を加える場合は、ニップロールのペア
は1から8組程度が好ましく、加圧する場合の温度は100〜200℃が好ましいことも
開示されている。
48271号には、剥離後、ウエブの溶媒含有率50〜12wt%の時点で、幅延伸装置で延伸・乾
燥し、またウエブの溶媒含有率が10wt%以下の時点で加圧装置によってウェブの両面か
ら0.2〜10kPaの圧力を付与する発明が記載されている。さらに好ましい態様として、溶
媒含有率が4重量%以上の時点で張力付与を終了することや圧力をウェブ(フィルム)両
面から加える方法としてニップロールを用いて圧力を加える場合は、ニップロールのペア
は1から8組程度が好ましく、加圧する場合の温度は100〜200℃が好ましいことも
開示されている。
また、厚さ20〜85μmの高品質薄手タックを得るための発明である、特開2002-036266号に
は、好ましい態様として、テンターの前後における、ウェブにその搬送方向に沿って作用
する張力の差を、8N/mm2以下とすること、剥離工程の後、ウェブを予熱する予熱工
程と、この予熱工程の後、テンターを用いてウェブを延伸する延伸工程と、この延伸工程
の後、ウェブをこの延伸工程での延伸量よりも少ない量だけ緩和させる緩和工程とを具備
し、予熱工程および前記延伸工程における温度T1を、(フィルムのガラス転移温度Tg
−60)℃以上とし、かつ、緩和工程における温度T2を、(T1−10)℃以下とする
こと、延伸工程でのウェブの延伸率を、この延伸工程に入る直前のウェブ幅に対する比率
で0〜30%に、緩和工程でのウェブの延伸率を、−10〜10%すること、等が開示さ
れている。
は、好ましい態様として、テンターの前後における、ウェブにその搬送方向に沿って作用
する張力の差を、8N/mm2以下とすること、剥離工程の後、ウェブを予熱する予熱工
程と、この予熱工程の後、テンターを用いてウェブを延伸する延伸工程と、この延伸工程
の後、ウェブをこの延伸工程での延伸量よりも少ない量だけ緩和させる緩和工程とを具備
し、予熱工程および前記延伸工程における温度T1を、(フィルムのガラス転移温度Tg
−60)℃以上とし、かつ、緩和工程における温度T2を、(T1−10)℃以下とする
こと、延伸工程でのウェブの延伸率を、この延伸工程に入る直前のウェブ幅に対する比率
で0〜30%に、緩和工程でのウェブの延伸率を、−10〜10%すること、等が開示さ
れている。
さらに、乾燥膜厚が10〜60μmの薄型化及び軽量化透湿性の小耐久性に優れることを目的
とした、特開2002-225054号には、剥離後、ウェブの残留溶媒量が10質量%になるまで
の間に、ウェブの両端をクリップで把持して、幅保持による乾燥収縮抑制を行い、及び/
または幅手方向に延伸を行い、式S={(Nx+Ny)/2}−Nzで表される面配向度
(S)が0.0008〜0.0020のフィルムを形成すること(式中、Nxはフィルム
の面内の最も屈折率が大きい方向の屈折率、NyはNxに対して面内で直角な方向の屈折
率、Nzはフィルムの膜厚方向の屈折率)、流延から剥離までの時間を30〜90秒とす
ること、剥離後のウェブを幅手方向及び/または長手方向に延伸すること、等が開示され
ている。
とした、特開2002-225054号には、剥離後、ウェブの残留溶媒量が10質量%になるまで
の間に、ウェブの両端をクリップで把持して、幅保持による乾燥収縮抑制を行い、及び/
または幅手方向に延伸を行い、式S={(Nx+Ny)/2}−Nzで表される面配向度
(S)が0.0008〜0.0020のフィルムを形成すること(式中、Nxはフィルム
の面内の最も屈折率が大きい方向の屈折率、NyはNxに対して面内で直角な方向の屈折
率、Nzはフィルムの膜厚方向の屈折率)、流延から剥離までの時間を30〜90秒とす
ること、剥離後のウェブを幅手方向及び/または長手方向に延伸すること、等が開示され
ている。
また、特開2002-341144には、光学ムラ抑制のために、レターデーション制御剤の重量濃
度が、フィルム幅方向中央に近づくほど高い光学分布を持つ、延伸工程を有する溶液製膜
方法が記載されている。
度が、フィルム幅方向中央に近づくほど高い光学分布を持つ、延伸工程を有する溶液製膜
方法が記載されている。
さらに、曇りの発生しないフィルムを得るための発明である特開2003-071863号には、巾
手方向の延伸倍率は0〜100%であることが好ましく、偏光板保護フィルムとして用い
る場合は、5〜20%が更に好ましく、8〜15%が最も好ましいことが記載されている
。さらに、一方、位相差フィルムとして用いる場合は、10〜40%が更に好ましく、2
0〜30%が最も好ましく、延伸倍率によってRe(面内レターデーション)をコントロ
ールすることが可能で、延伸倍率が高い方が、でき上がったフィルムの平面性に優れるた
め好ましいことが開示されている。さらにテンターを行う場合のフィルムの残留溶媒量は
、テンター開始時に20〜100質量%であるのが好ましく、かつ、フィルムの残留溶媒
量が10質量%以下になるまでテンターをかけながら乾燥を行うことが好ましく、更に好
ましくは5質量%以下であることが示されている。またテンターを行う場合の乾燥温度は
、30〜150℃が好ましく、50〜120℃が更に好ましく、70〜100℃が最も好
ましく、乾燥温度の低い方が紫外線吸収剤や可塑剤などの蒸散が少なく、工程汚染を低減
できるが、一方、乾燥温度の高い方がフィルムの平面性に優れることも開示されている。
手方向の延伸倍率は0〜100%であることが好ましく、偏光板保護フィルムとして用い
る場合は、5〜20%が更に好ましく、8〜15%が最も好ましいことが記載されている
。さらに、一方、位相差フィルムとして用いる場合は、10〜40%が更に好ましく、2
0〜30%が最も好ましく、延伸倍率によってRe(面内レターデーション)をコントロ
ールすることが可能で、延伸倍率が高い方が、でき上がったフィルムの平面性に優れるた
め好ましいことが開示されている。さらにテンターを行う場合のフィルムの残留溶媒量は
、テンター開始時に20〜100質量%であるのが好ましく、かつ、フィルムの残留溶媒
量が10質量%以下になるまでテンターをかけながら乾燥を行うことが好ましく、更に好
ましくは5質量%以下であることが示されている。またテンターを行う場合の乾燥温度は
、30〜150℃が好ましく、50〜120℃が更に好ましく、70〜100℃が最も好
ましく、乾燥温度の低い方が紫外線吸収剤や可塑剤などの蒸散が少なく、工程汚染を低減
できるが、一方、乾燥温度の高い方がフィルムの平面性に優れることも開示されている。
また、高温度、高湿度条件での保存時、縦、横の寸法変動を少なくする発明である、特開
2002-248639号には、支持体上にセルロースエステル溶液を流延し、連続的に剥離して乾
燥させるフィルムの製造方法において、乾燥収縮率が、
式…0≦乾燥収縮率(%)≦0.1×剥離する時の残留溶媒量(%)
を満たすように乾燥させる発明が記載されている。さらに、好ましい態様として、剥離後
のセルロースエステルフィルムの残留溶媒量が40〜100質量%の範囲内にあるとき、
テンター搬送でセルロースエステルフィルムの両端部を把持しながら少なくとも残留溶媒
量を30質量%以上減少させること、剥離後のセルロースエステルフィルムのテンター搬
送入り口における残留溶媒量が40〜100質量%であり、出口における残留溶媒量が4
〜20質量%であること、テンター搬送でセルロースエステルフィルムを搬送する張力が
テンター搬送の入り口から出口に向けて増加するようにすること、テンター搬送でセルロ
ースエステルフィルムを搬送する張力とセルロースエステルフィルムを幅手方向の張力が
略等しいこと、等が開示されている。
2002-248639号には、支持体上にセルロースエステル溶液を流延し、連続的に剥離して乾
燥させるフィルムの製造方法において、乾燥収縮率が、
式…0≦乾燥収縮率(%)≦0.1×剥離する時の残留溶媒量(%)
を満たすように乾燥させる発明が記載されている。さらに、好ましい態様として、剥離後
のセルロースエステルフィルムの残留溶媒量が40〜100質量%の範囲内にあるとき、
テンター搬送でセルロースエステルフィルムの両端部を把持しながら少なくとも残留溶媒
量を30質量%以上減少させること、剥離後のセルロースエステルフィルムのテンター搬
送入り口における残留溶媒量が40〜100質量%であり、出口における残留溶媒量が4
〜20質量%であること、テンター搬送でセルロースエステルフィルムを搬送する張力が
テンター搬送の入り口から出口に向けて増加するようにすること、テンター搬送でセルロ
ースエステルフィルムを搬送する張力とセルロースエステルフィルムを幅手方向の張力が
略等しいこと、等が開示されている。
なお、膜厚が薄く、光学的等方性、平面性に優れたフィルムを得るために、特開2000-239
403号には、剥離時の残留溶媒率Xとテンターに導入する時の残留溶媒率Yの関係を0.
3X≦Y≦0.9Xの範囲として製膜を行うことが開示されている。
403号には、剥離時の残留溶媒率Xとテンターに導入する時の残留溶媒率Yの関係を0.
3X≦Y≦0.9Xの範囲として製膜を行うことが開示されている。
特開2002-286933号には、流延により製膜するフィルムを延伸する方法として、加熱条件
下で延伸する方法と溶媒含有条件下で延伸する方法とが挙げられ、加熱条件下で延伸する
場合には、樹脂のガラス転移点近傍以下の温度で延伸することが好ましく、一方、流延製
膜されたフィルムを溶媒含浸条件下で延伸する場合には、一度乾燥したフィルムを再度溶
媒に接触させて溶媒を含浸させて延伸することが可能であることが開示されている。
下で延伸する方法と溶媒含有条件下で延伸する方法とが挙げられ、加熱条件下で延伸する
場合には、樹脂のガラス転移点近傍以下の温度で延伸することが好ましく、一方、流延製
膜されたフィルムを溶媒含浸条件下で延伸する場合には、一度乾燥したフィルムを再度溶
媒に接触させて溶媒を含浸させて延伸することが可能であることが開示されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのテンターに関する発明は、本発明において
も適用できるものである。
も適用できるものである。
(後乾燥・ハンドリング)
本発明のセルロースアシレートフィルムの支持体から剥離された後、もしくはテンター
から後の乾燥工程における乾燥温度は40〜250℃、特に70〜180℃が好ましい。
さらに残留溶媒を除去するために、50〜160℃で乾燥され、その場合逐次温度を変え
た高温風で乾燥して残留溶剤を蒸発させることが好ましく用いられている。以上の方法は
、特公平5−17844号公報に記載がある。使用する溶媒によって乾燥温度、乾燥風量
及び乾燥時間が異なり、使用溶媒の種類、組合せに応じて適宜選べばよい。最終仕上がり
フィルムの残留溶媒量は2質量%以下、更に0.4質量%以下であることが、寸度安定性
が良好なフィルムを得る上で好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムの支持体から剥離された後、もしくはテンター
から後の乾燥工程における乾燥温度は40〜250℃、特に70〜180℃が好ましい。
さらに残留溶媒を除去するために、50〜160℃で乾燥され、その場合逐次温度を変え
た高温風で乾燥して残留溶剤を蒸発させることが好ましく用いられている。以上の方法は
、特公平5−17844号公報に記載がある。使用する溶媒によって乾燥温度、乾燥風量
及び乾燥時間が異なり、使用溶媒の種類、組合せに応じて適宜選べばよい。最終仕上がり
フィルムの残留溶媒量は2質量%以下、更に0.4質量%以下であることが、寸度安定性
が良好なフィルムを得る上で好ましい。
また、乾燥後のフィルムの残留溶媒量に関しては、特開2002-241511号に、20〜60μmの薄
手フィルムであっても経時的の変形をなくし、光学的に等方性で、且つ擦り傷が起こらず
、気泡や未溶解物をなくすことを目的として、巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下
とする発明が記載されている。さらに好ましい態様として、幅手方向で残留溶媒量の最大
値と最小値との差が0.02質量%以下あること、残留溶媒量は好ましくは0.04質量
%以下、特に好ましくは0.02質量%以下であること、そのために乾燥温度としては、
100〜200℃、乾燥時間としては5〜30分とすること、等が開示されている。
手フィルムであっても経時的の変形をなくし、光学的に等方性で、且つ擦り傷が起こらず
、気泡や未溶解物をなくすことを目的として、巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下
とする発明が記載されている。さらに好ましい態様として、幅手方向で残留溶媒量の最大
値と最小値との差が0.02質量%以下あること、残留溶媒量は好ましくは0.04質量
%以下、特に好ましくは0.02質量%以下であること、そのために乾燥温度としては、
100〜200℃、乾燥時間としては5〜30分とすること、等が開示されている。
また、安定搬送、面状良化、必要な光学特性、熱収縮を下げるために、特開2003-053751
号には、乾燥時におけるベース中の残留揮発分(乾量基準)を3〜7質量%の時、残留揮
発分における貧溶媒比率が0.01〜95質量%とする発明が記載されている。
号には、乾燥時におけるベース中の残留揮発分(乾量基準)を3〜7質量%の時、残留揮
発分における貧溶媒比率が0.01〜95質量%とする発明が記載されている。
また、曇りの発生しないフィルムを得るための発明である特開2003-071863号には、フィ
ルムの乾燥工程においては、ベルトより剥離したフィルムを更に乾燥し、残留溶媒量を0
.5質量%以下にすることが好ましく、更に好ましくは0.1質量%以下であり、最も好
ましいのは0〜0.01質量%以下であることが記載されている。
ルムの乾燥工程においては、ベルトより剥離したフィルムを更に乾燥し、残留溶媒量を0
.5質量%以下にすることが好ましく、更に好ましくは0.1質量%以下であり、最も好
ましいのは0〜0.01質量%以下であることが記載されている。
また、特開平5-278051号に、生産性に優れた、溶質の表裏差の少ない物性を目的として、
溶質とポリマーとの相互作用パラメータχが0.9以下になるように溶質を選択し、かつ
流延した膜中の溶媒のポリマーに対する重量比23%以下になるまでの乾燥を、溶媒のポ
リマーに対する膜の表面の重量比を12%以上に維持しつつ行う溶液製膜法の発明が記載
されている。
溶質とポリマーとの相互作用パラメータχが0.9以下になるように溶質を選択し、かつ
流延した膜中の溶媒のポリマーに対する重量比23%以下になるまでの乾燥を、溶媒のポ
リマーに対する膜の表面の重量比を12%以上に維持しつつ行う溶液製膜法の発明が記載
されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
これら流延から後乾燥までの工程は、空気雰囲気下でもよいし窒素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気下でもよい。乾燥のために遠赤外線や特開平8−134336号、特開平8−2
59706号、特開平8−325388号の各公報に記載されているように、マイクロ波
を用いて乾燥する事も出来る。
ス雰囲気下でもよい。乾燥のために遠赤外線や特開平8−134336号、特開平8−2
59706号、特開平8−325388号の各公報に記載されているように、マイクロ波
を用いて乾燥する事も出来る。
また、特開2002-283370号には、乾燥装置、或いは熱矯正装置への導入前及び/又は搬出
後にフィルムクリーン化装置を配置して、ウェブに付着している粉塵などを除去しするこ
とが記載されている。クリーン化手段としては、振動・高圧風供給・吸引方法以外の方法
として、火炎処理(コロナ処理、プラズマ処理)を行なう方式、粘着ロールを設置する方
式など用いることが開示されている。またさらなる異物の混入を阻止するための、好まし
い態様として、巻取元巻接線内に巻き込む位置に除電器を設置すること、除電器は、元巻
を再繰り出しした際の帯電電位が<±2KVとなるように巻取時に除電装置或いは強制帯
電装置により逆電位を与える構成で行なうこと、強制帯電電位が、1〜150Hzで正負
交互に変換される除電器により除電する構成とすること、イオン風を発生させるイオナイ
ザーや除電バーを利用することが開示されている。
後にフィルムクリーン化装置を配置して、ウェブに付着している粉塵などを除去しするこ
とが記載されている。クリーン化手段としては、振動・高圧風供給・吸引方法以外の方法
として、火炎処理(コロナ処理、プラズマ処理)を行なう方式、粘着ロールを設置する方
式など用いることが開示されている。またさらなる異物の混入を阻止するための、好まし
い態様として、巻取元巻接線内に巻き込む位置に除電器を設置すること、除電器は、元巻
を再繰り出しした際の帯電電位が<±2KVとなるように巻取時に除電装置或いは強制帯
電装置により逆電位を与える構成で行なうこと、強制帯電電位が、1〜150Hzで正負
交互に変換される除電器により除電する構成とすること、イオン風を発生させるイオナイ
ザーや除電バーを利用することが開示されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
特開平07−108547号公報では、固形分15〜35質量%のドープの乾燥におい
て、フィルム中の揮発分%をX、フィルム表面温度(℃)をYとしてフィルムを乾燥させ
るTACの製造方法について、20≦X≦60の時Y>−0.5X+70、0≦X≦20
のときY>−6X+180が記載されており、セルロースアシレートの製造速度を早め、
引裂強度等の力学的強度及び加工適性を向上することが、また特開平07−112446
号公報ではセルロースアシレート中の揮発分をX%、フィルム表面温度をY℃、XとYが
以下の偏光板用保護膜の製造方法に関し、0<X<20のときY>−6X+1802、0
≦X≦60のときY>−0.5X+70であり、複屈折が極めて小さく、偏光板の偏光度
を向上することが記載されており、これらの内容も本発明の範囲で適応できる。
て、フィルム中の揮発分%をX、フィルム表面温度(℃)をYとしてフィルムを乾燥させ
るTACの製造方法について、20≦X≦60の時Y>−0.5X+70、0≦X≦20
のときY>−6X+180が記載されており、セルロースアシレートの製造速度を早め、
引裂強度等の力学的強度及び加工適性を向上することが、また特開平07−112446
号公報ではセルロースアシレート中の揮発分をX%、フィルム表面温度をY℃、XとYが
以下の偏光板用保護膜の製造方法に関し、0<X<20のときY>−6X+1802、0
≦X≦60のときY>−0.5X+70であり、複屈折が極めて小さく、偏光板の偏光度
を向上することが記載されており、これらの内容も本発明の範囲で適応できる。
特開昭61−100421号公報ではセルロースアシレート金属支持体温度を、ドープ
温度のゲル化温度以上でその最高温度が、30℃−発泡温度以下の温度とし、剥ぎ取り部
の温度で剥ぎ取るセルロースアシレート製法が、また特開平08−118378号公報で
は−20℃〜+23℃の引裂強度の温度に対する傾きが0.3以下、膜厚115〜135
μmのセルローストリアセテートフィルムについて、15〜35質量%ドープを乾燥風温
度T、乾燥後引裂強度Wで、Tに対するWの変曲点温度Toに対してTo−15<T<T
o乾燥風温度で乾燥する発明が開示されており、低温下で破壊を起こしにくいセルロース
アシレートフィルムを得る事ができ、本発明でも適応できる。
温度のゲル化温度以上でその最高温度が、30℃−発泡温度以下の温度とし、剥ぎ取り部
の温度で剥ぎ取るセルロースアシレート製法が、また特開平08−118378号公報で
は−20℃〜+23℃の引裂強度の温度に対する傾きが0.3以下、膜厚115〜135
μmのセルローストリアセテートフィルムについて、15〜35質量%ドープを乾燥風温
度T、乾燥後引裂強度Wで、Tに対するWの変曲点温度Toに対してTo−15<T<T
o乾燥風温度で乾燥する発明が開示されており、低温下で破壊を起こしにくいセルロース
アシレートフィルムを得る事ができ、本発明でも適応できる。
また、特開昭61−110520号公報ではドープが流延されているバンド部分のみを
覆うように断面コ字状の覆風板を設け、無端バンドからなる金属支持体にセルロースアセ
テートのドープを流延し、遮風板に熱風を送り溶剤を揮発させ製膜する方法で発泡なく高
速製造を可能としている。特開平02−131174号公報では50〜150℃、風速3
〜30m/sで指触乾燥させ、加熱ローラーで残留溶剤を蒸発させる乾燥方法が、また特
開平04−286611号公報では最終工程に入る直前の残留溶剤を10質量%以下とし
、最終乾燥工程において表面温度をガラス転移温度+40℃の範囲に維持し、かつ表面温
度を最終工程前の温度より15℃以上低いセルロースアシレートの製法が、特開平05−
185443号公報ではセルロースアシレートドープを20℃以下に冷却した金属支持体
に流延し、冷却固化、剥離して乾燥する際には、溶剤が40質量%以上の場合においてフ
イルム端部より30cm以上の内側までの表面温度が20℃以下に冷却することで、搬送
ローラ上の異物成長防止ローラ洗浄作業の回数減を図ったセルローストリアセテートフイ
ルムの溶液製膜方法が開示されており、これらの内容は、本発明に係る非塩素系有機溶媒
を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムについて適応できる。
覆うように断面コ字状の覆風板を設け、無端バンドからなる金属支持体にセルロースアセ
テートのドープを流延し、遮風板に熱風を送り溶剤を揮発させ製膜する方法で発泡なく高
速製造を可能としている。特開平02−131174号公報では50〜150℃、風速3
〜30m/sで指触乾燥させ、加熱ローラーで残留溶剤を蒸発させる乾燥方法が、また特
開平04−286611号公報では最終工程に入る直前の残留溶剤を10質量%以下とし
、最終乾燥工程において表面温度をガラス転移温度+40℃の範囲に維持し、かつ表面温
度を最終工程前の温度より15℃以上低いセルロースアシレートの製法が、特開平05−
185443号公報ではセルロースアシレートドープを20℃以下に冷却した金属支持体
に流延し、冷却固化、剥離して乾燥する際には、溶剤が40質量%以上の場合においてフ
イルム端部より30cm以上の内側までの表面温度が20℃以下に冷却することで、搬送
ローラ上の異物成長防止ローラ洗浄作業の回数減を図ったセルローストリアセテートフイ
ルムの溶液製膜方法が開示されており、これらの内容は、本発明に係る非塩素系有機溶媒
を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムについて適応できる。
また、特開2000−002809号公報では塗布液層表面に熱風を高温から低温へと
変化させ吹き付けることにより、塗布液層の乾燥工程における表面温度を30〜60℃に
維持させて行う配向膜形成材料層を有する長尺可撓性シートを製造方法が開示され、配向
欠陥ない液晶パネル,光学補償シート用配向膜層を有する可撓性シートを連続工程で容易
に製造できるとしており、特開平04−001009号公報では表面温度と揮発分量式を
規定して引裂、耐折に優れ平面性良いセルロースアシレートを、特開昭62−04662
6号公報ではセルロースアシレートを剥離後、フィルムが延伸されない程度の力で側縁部
を幅方向に牽引しつつ搬送するセルロースアシレートフィルムの乾燥法により面状改良に
ついて、また特開平04−286611号公報では第1,第2乾燥室及び最終乾燥室にお
いて、膜の残留溶媒が10%以下、かつ膜の表面温度を最終乾燥室より15℃以上低くし
、最終乾燥室において膜の表面温度をTgからTg+40℃の範囲に維持しつつロ−ルに
巻回して膜を搬送する方法によるスジバリ防止が図られている。これらの内容も本発明に
係る非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムに適応できる。
変化させ吹き付けることにより、塗布液層の乾燥工程における表面温度を30〜60℃に
維持させて行う配向膜形成材料層を有する長尺可撓性シートを製造方法が開示され、配向
欠陥ない液晶パネル,光学補償シート用配向膜層を有する可撓性シートを連続工程で容易
に製造できるとしており、特開平04−001009号公報では表面温度と揮発分量式を
規定して引裂、耐折に優れ平面性良いセルロースアシレートを、特開昭62−04662
6号公報ではセルロースアシレートを剥離後、フィルムが延伸されない程度の力で側縁部
を幅方向に牽引しつつ搬送するセルロースアシレートフィルムの乾燥法により面状改良に
ついて、また特開平04−286611号公報では第1,第2乾燥室及び最終乾燥室にお
いて、膜の残留溶媒が10%以下、かつ膜の表面温度を最終乾燥室より15℃以上低くし
、最終乾燥室において膜の表面温度をTgからTg+40℃の範囲に維持しつつロ−ルに
巻回して膜を搬送する方法によるスジバリ防止が図られている。これらの内容も本発明に
係る非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムに適応できる。
特開平11−235728号公報には、ウエブ剥離後乾燥工程の任意位置でウエブ幅長
をAとし、その位置から残留溶媒率を10%低減させた位置の幅長B、それらの間での収
縮率SaをSa={(A−B)/A}×100とした時、Sa≦5として乾燥搬送のセル
ロースアシレート製法に関し、高温処理でウエブの幅手方向収縮大に対するロツトばらつ
き対策である。また、特開平11−090942号公報では金属支持体から剥離後巻き取
るまでの間の乾燥搬送工程で、端部に発生するカール部分を抑制して搬送するセルロース
アシレートの製法に関し、ウエブの両端カールによる折れ改良がなされている。さらによ
り好ましい態様として、乾燥収縮率=(1−残留溶媒量1%まで乾燥されたときの寸法(
cm)/剥離直後の寸法(cm))×100)で規定される支持体から剥離し、乾燥し、
巻き取る迄のセルロースエステルフィルムの搬送方向及び幅方向の乾燥収縮率が0.1〜
7.0%であること、等が記載されている。
をAとし、その位置から残留溶媒率を10%低減させた位置の幅長B、それらの間での収
縮率SaをSa={(A−B)/A}×100とした時、Sa≦5として乾燥搬送のセル
ロースアシレート製法に関し、高温処理でウエブの幅手方向収縮大に対するロツトばらつ
き対策である。また、特開平11−090942号公報では金属支持体から剥離後巻き取
るまでの間の乾燥搬送工程で、端部に発生するカール部分を抑制して搬送するセルロース
アシレートの製法に関し、ウエブの両端カールによる折れ改良がなされている。さらによ
り好ましい態様として、乾燥収縮率=(1−残留溶媒量1%まで乾燥されたときの寸法(
cm)/剥離直後の寸法(cm))×100)で規定される支持体から剥離し、乾燥し、
巻き取る迄のセルロースエステルフィルムの搬送方向及び幅方向の乾燥収縮率が0.1〜
7.0%であること、等が記載されている。
さらに、引裂強度を大きくして、フィルムを折れや裂けに対して、強くするために、特公
昭49-4554号には、乾燥工程で、皮膜を長さ方向及び幅方向に収縮率を20%以上にする発
明が記載されている。
昭49-4554号には、乾燥工程で、皮膜を長さ方向及び幅方向に収縮率を20%以上にする発
明が記載されている。
また、偏光板のコーナー部の縁に発生する光学的なムラを抑制するために、特開2002-243
939号には、20℃の水中に30分浸漬後の面積膨張率X%を膜厚さYμmに対して0≦X≦7.2×Y
^-0.5とする発明が記載されている。
939号には、20℃の水中に30分浸漬後の面積膨張率X%を膜厚さYμmに対して0≦X≦7.2×Y
^-0.5とする発明が記載されている。
また、高温度、高湿度条件での保存時、縦、横の寸法変動を少なくするために、特開2002
-248639号には、支持体上にセルロースエステル溶液を流延し、連続的に剥離して乾燥さ
せるフィルムの製造方法において、乾燥収縮率が、
式…0≦乾燥収縮率(%)≦0.1×剥離する時の残留溶媒量(%)
を満たすように乾燥させる発明が記載されている。
-248639号には、支持体上にセルロースエステル溶液を流延し、連続的に剥離して乾燥さ
せるフィルムの製造方法において、乾燥収縮率が、
式…0≦乾燥収縮率(%)≦0.1×剥離する時の残留溶媒量(%)
を満たすように乾燥させる発明が記載されている。
特開2003-094470号に、光学特性、寸度安定性、平面性をコントロールするために、支持
体から剥離後巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、-4≦MD−TD≦4%かつ-6≦MD+TD≦6%
(搬送方向伸縮率MD、幅方向伸縮率TD)とすることが記載されている。さらに好ましい態
様として、TD≧−4%でかつMD≦−1%なる関係を満たしていること、フィルムを支持体
から剥離した後巻き取るまでの段階において、フィルムを幅方向に延伸する工程を少なく
とも1つ含んでおり、この延伸工程でのフィルムの幅方向の延伸率を5%以下とすること
、等が開示されている。
体から剥離後巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、-4≦MD−TD≦4%かつ-6≦MD+TD≦6%
(搬送方向伸縮率MD、幅方向伸縮率TD)とすることが記載されている。さらに好ましい態
様として、TD≧−4%でかつMD≦−1%なる関係を満たしていること、フィルムを支持体
から剥離した後巻き取るまでの段階において、フィルムを幅方向に延伸する工程を少なく
とも1つ含んでおり、この延伸工程でのフィルムの幅方向の延伸率を5%以下とすること
、等が開示されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
特開平11−048271号公報では、剥離され溶媒含有率が50〜12質量%時点で、
幅延伸装置で延伸・乾燥し、また溶媒含有率が10質量%以下の時点で加圧装置によって
ウエブの両面から0.2〜10kPaの圧力を付与することによっても解決され、50質
量%以上で幅延伸装置で幅保持高温乾燥で、急激収縮切断,ムラや引っ張によるフィルム
の平面性劣化を防止している。また、特開昭64−055214号公報では裏面に乾燥風
を与え、乾燥開始が流延開始から15秒以内、乾燥風の方向が金属支持体進行方向前方に
斜め向きで、金属支持体表面がなす角度が40〜80度、乾燥風静圧が5mmHg以上、
乾燥風出口と金属支持体表面との間隔が5〜50mmのセルロースアシレートの製造方法
が開示されている。
幅延伸装置で延伸・乾燥し、また溶媒含有率が10質量%以下の時点で加圧装置によって
ウエブの両面から0.2〜10kPaの圧力を付与することによっても解決され、50質
量%以上で幅延伸装置で幅保持高温乾燥で、急激収縮切断,ムラや引っ張によるフィルム
の平面性劣化を防止している。また、特開昭64−055214号公報では裏面に乾燥風
を与え、乾燥開始が流延開始から15秒以内、乾燥風の方向が金属支持体進行方向前方に
斜め向きで、金属支持体表面がなす角度が40〜80度、乾燥風静圧が5mmHg以上、
乾燥風出口と金属支持体表面との間隔が5〜50mmのセルロースアシレートの製造方法
が開示されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
また、特開平11−216732号公報では TACドープをダイから流延部の金属支
持体上に流延する際、該金属支持体温度が該ドープに使用する主溶媒の沸点より0.5〜
55℃低く、かつ流延ドロ−比が1.0以上3.0以下であるセルロースアシレートフイ
ルムの製法であり、ダイ流延のドープ膜に縦スジ,ダイスジ、発泡性、皮膜の発生、密着
性低下、剥離性の改良を意図した発明である。特開平10−006351号公報では流延
後剥離までの間に、支持体温度が10〜30℃の状態を経由する溶液流延法によるTAC
の製法であり、液晶表示用部材として寸法安定性に優れたセルロースアシレートの発明開
示である。これらの発明も本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシ
レートフィルムに適用される。
持体上に流延する際、該金属支持体温度が該ドープに使用する主溶媒の沸点より0.5〜
55℃低く、かつ流延ドロ−比が1.0以上3.0以下であるセルロースアシレートフイ
ルムの製法であり、ダイ流延のドープ膜に縦スジ,ダイスジ、発泡性、皮膜の発生、密着
性低下、剥離性の改良を意図した発明である。特開平10−006351号公報では流延
後剥離までの間に、支持体温度が10〜30℃の状態を経由する溶液流延法によるTAC
の製法であり、液晶表示用部材として寸法安定性に優れたセルロースアシレートの発明開
示である。これらの発明も本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシ
レートフィルムに適用される。
さらにまた、特開平11−123732号公報には溶媒含有率が300質量%以上を有
するドープを、流延部の金属支持体上で或いは剥離後の乾燥部の乾燥領域で、該溶媒含有
率を1分あたり300質量%以下の速度で減少させるセルロースアシレートの製法であり
、高速流延での急乾時の平面性、塗布性や機械的性質の低下防止がなされる。特開平11
−138568号公報では複数の冷却ロールを有する流延装置を用いて、ウエブが該冷却
工程の直ぐ前にある乾燥工程の最終温度を経た後に、該ウエブを該冷却ロールを巻き回し
ながら搬送しつつ冷却するセルロースアシレートの製法に関し、高温乾燥時の縦シワある
いは縦ツレのない平面性に優れたセルロースアシレートを得ることができる。また特開2
000−176950号公報では2以上のドライブローラーと、多数のフリーローラーか
らなる乾燥工程内で、セルロースアシレート残留溶媒が20質量%以下、表面温度が80
℃以上、ウェブドロー比が1〜1.05、乾燥始点のドライブローラー搬送張力が10k
gf/m以上であり、フリーロールとの総接触時間を10秒以上とするセルロースアシレ
ートの搬送に関し、縦しわ、横しわない良好な面状のセルロースアシレートを開示してい
る。これらの発明についても本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースア
シレートフィルムに適用できるものである。
するドープを、流延部の金属支持体上で或いは剥離後の乾燥部の乾燥領域で、該溶媒含有
率を1分あたり300質量%以下の速度で減少させるセルロースアシレートの製法であり
、高速流延での急乾時の平面性、塗布性や機械的性質の低下防止がなされる。特開平11
−138568号公報では複数の冷却ロールを有する流延装置を用いて、ウエブが該冷却
工程の直ぐ前にある乾燥工程の最終温度を経た後に、該ウエブを該冷却ロールを巻き回し
ながら搬送しつつ冷却するセルロースアシレートの製法に関し、高温乾燥時の縦シワある
いは縦ツレのない平面性に優れたセルロースアシレートを得ることができる。また特開2
000−176950号公報では2以上のドライブローラーと、多数のフリーローラーか
らなる乾燥工程内で、セルロースアシレート残留溶媒が20質量%以下、表面温度が80
℃以上、ウェブドロー比が1〜1.05、乾燥始点のドライブローラー搬送張力が10k
gf/m以上であり、フリーロールとの総接触時間を10秒以上とするセルロースアシレ
ートの搬送に関し、縦しわ、横しわない良好な面状のセルロースアシレートを開示してい
る。これらの発明についても本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースア
シレートフィルムに適用できるものである。
また、乾燥においては特開昭63-70248号には、乾燥速度を上げるために、不活性ガスで満
たされているゾーンを走行させて乾燥するにあたり、ウエブの上下に配置されたノズルか
ら高風速の不活性ガスの熱風を噴出させて乾燥する発明が記載されており、この発明は本
発明にも適応できる。
たされているゾーンを走行させて乾燥するにあたり、ウエブの上下に配置されたノズルか
ら高風速の不活性ガスの熱風を噴出させて乾燥する発明が記載されており、この発明は本
発明にも適応できる。
さらに、特開平4-282212号には、フィルムに適当な位相差を設けるために、残留溶媒と温
度によって決定される膜の降伏値以下の条件で膜にかけるテンションと乾燥温度を規制す
る発明が記載されている。
度によって決定される膜の降伏値以下の条件で膜にかけるテンションと乾燥温度を規制す
る発明が記載されている。
さらに、気化物の内壁、フィルム付着を防止するために、特開2001-198934号には、乾燥
風を循環させてフィルムを乾燥させる方法において、乾燥ケーシング内の乾燥風に接触す
る部分の温度を乾燥風に含まれる低分子量物質の飽和温度より5℃以上高くする発明が記
載されている。
風を循環させてフィルムを乾燥させる方法において、乾燥ケーシング内の乾燥風に接触す
る部分の温度を乾燥風に含まれる低分子量物質の飽和温度より5℃以上高くする発明が記
載されている。
20〜60μmの薄手フィルムであっても経時的の変形をなくし、光学的に等方性で、且つ擦
り傷が起こらず、気泡や未溶解物をなくすことを目的として、特開2002-241511号には、
巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下する発明が記載され、さらに好ましい態様とし
て、ガイドロールの一部または全部をテンデンシーロール(ウェブの搬送速度に追従して
回転する)に替えることによって、すり傷と伸びを全く抑制出来、ガイドロールの場合に
は、出来るだけ低慣性ロールを用いることが開示されている。
り傷が起こらず、気泡や未溶解物をなくすことを目的として、特開2002-241511号には、
巻き取り時の残留溶媒量を0.05質量%以下する発明が記載され、さらに好ましい態様とし
て、ガイドロールの一部または全部をテンデンシーロール(ウェブの搬送速度に追従して
回転する)に替えることによって、すり傷と伸びを全く抑制出来、ガイドロールの場合に
は、出来るだけ低慣性ロールを用いることが開示されている。
さらに、フィルムを緩みなく巻き取り、ブロッキングによる変形を防止し、除電、帯電量
を軽減し、異物の混入を阻止する発明である特開2002-283370号には、乾燥及び/又は熱
矯正工程中に蒸発する可塑剤を除去する手段を配置してウェブの巻き取りを行うことが記
載されている。さらに、好ましい態様として、可塑剤を除去する手段が、乾燥及び/又は
熱矯正工程中において可塑剤の蒸気圧を下げる手段であること、可塑剤を除去する手段が
、乾燥及び/又は熱矯正工程中における全供給風量の5%〜50%の新鮮空気を加える手
段であること、可塑剤を除去する手段が、乾燥及び/又は熱矯正工程中において可塑剤が
接触する金属面に対する加熱手段であること、可塑剤を除去する手段が、乾燥及び/又は
熱矯正工程中に供給する空気を循環させ、その循環過程において蒸発している可塑剤を除
去する手段であること、等が開示されている。
を軽減し、異物の混入を阻止する発明である特開2002-283370号には、乾燥及び/又は熱
矯正工程中に蒸発する可塑剤を除去する手段を配置してウェブの巻き取りを行うことが記
載されている。さらに、好ましい態様として、可塑剤を除去する手段が、乾燥及び/又は
熱矯正工程中において可塑剤の蒸気圧を下げる手段であること、可塑剤を除去する手段が
、乾燥及び/又は熱矯正工程中における全供給風量の5%〜50%の新鮮空気を加える手
段であること、可塑剤を除去する手段が、乾燥及び/又は熱矯正工程中において可塑剤が
接触する金属面に対する加熱手段であること、可塑剤を除去する手段が、乾燥及び/又は
熱矯正工程中に供給する空気を循環させ、その循環過程において蒸発している可塑剤を除
去する手段であること、等が開示されている。
さらに、特開2001-198934には、乾燥ケーシング内で低分子量物質の気化したものが内壁
面に付着するのを抑制し、その結果低分子量物質がフィルムに付着するのを防止するため
に、乾燥ケーシング内の乾燥風に接触する部分の温度が、乾燥風に含まれる低分子量物質
の飽和温度より5℃以上高いセルロースアセテートフィルムの乾燥方法が記載されている
。
面に付着するのを抑制し、その結果低分子量物質がフィルムに付着するのを防止するため
に、乾燥ケーシング内の乾燥風に接触する部分の温度が、乾燥風に含まれる低分子量物質
の飽和温度より5℃以上高いセルロースアセテートフィルムの乾燥方法が記載されている
。
また、特開2003-145562には、加工性に優れ、かつ水中でのカールが小さく、偏光板の製
造に適したフィルムを製造するために、乾燥エア温度が115℃以上である高温乾燥ゾーン
を設け、支持体に接していた支持体面側、又は支持体面と反対のエア面側から、或いは支
持体面側とエア面側の両方から吹きつけるとともに、115℃以上の乾燥エアをエア面側か
ら吹きつける際に、エア面での乾燥エアの風速を3m/s以下にしたフィルム製造方法につい
て記載がある。
造に適したフィルムを製造するために、乾燥エア温度が115℃以上である高温乾燥ゾーン
を設け、支持体に接していた支持体面側、又は支持体面と反対のエア面側から、或いは支
持体面側とエア面側の両方から吹きつけるとともに、115℃以上の乾燥エアをエア面側か
ら吹きつける際に、エア面での乾燥エアの風速を3m/s以下にしたフィルム製造方法につい
て記載がある。
さらに、特開2003-146505には、スリキズ、引きつれしわ、面写りなどの欠陥が発生しな
い安価なローラーとして、ローラ本体の周面に微細な平坦部と凹部とを有し、前記凹部の
深さが平均5μm以上50μm以下、平坦部の占有面積率が50%以上70%以下である
ことを特徴とするウェブ案内ローラが記載されている。
い安価なローラーとして、ローラ本体の周面に微細な平坦部と凹部とを有し、前記凹部の
深さが平均5μm以上50μm以下、平坦部の占有面積率が50%以上70%以下である
ことを特徴とするウェブ案内ローラが記載されている。
また、特開2003−175522には、ロール搬送中に発生する擦り傷やしわを防止するため、無
端支持体から剥離したフィルムをロール搬送しながら乾燥する工程で、フィルムの少なく
とも一方の側端部に凹凸によるナーリングを付与することを特徴とする溶液製膜法が記載
されている。
端支持体から剥離したフィルムをロール搬送しながら乾燥する工程で、フィルムの少なく
とも一方の側端部に凹凸によるナーリングを付与することを特徴とする溶液製膜法が記載
されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの乾燥工程に関する発明は、本発明において
も適用できるものである。
も適用できるものである。
また、各工程で使用される搬送用ローラーの表面形状は平滑/梨地/溝つきあるいは特許
登録番号2683122〜2683124号に記載されているものを利用できる。
登録番号2683122〜2683124号に記載されているものを利用できる。
さらに、搬送に関しては、特開平11-090942号に、ウェブの両端カールによる折れを改良
するために、支持体から剥離後巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、端部に発生するカー
ル部分を抑制して搬送する発明が記載されている。さらに好ましいあるいは別の態様とし
て、支持体から剥離後、巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、端部に発生するカール部分
を裁断して搬送すること、超音波を当て超微振動を刃に与えることによって裁断する超音
波カッターを用いる場合はウェブの両端から5mm以上15mm以下裁断すること、等が
記載されている。
するために、支持体から剥離後巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、端部に発生するカー
ル部分を抑制して搬送する発明が記載されている。さらに好ましいあるいは別の態様とし
て、支持体から剥離後、巻き取るまでの間の乾燥搬送工程で、端部に発生するカール部分
を裁断して搬送すること、超音波を当て超微振動を刃に与えることによって裁断する超音
波カッターを用いる場合はウェブの両端から5mm以上15mm以下裁断すること、等が
記載されている。
また、縦シワ、横シワなどの発生しない品質面に優れたフィルムを得るために、特開2000
-176950号には、2個のドライブローラー及び多数のフリーローラーからなる乾燥工程内で
、TAC残留溶媒が20wt%以下で、表面温度が80℃以上となる状態で、ドライブロール間のウ
ェブドロー比を1.00〜1.05とし、乾燥始点のドライブローラーの搬送張力を10kg
/m以上とし、及び、フリーロールとの総接触時間を10秒以上とする発明が記載されている
。なお、さらに好ましいた態様として、フリーロールが、ウェブにロール中央より幅手外
側方向に張力を付与する構成を有し、またフリーロールが3・0μmより小さい表面粗度
を有することが開示されている。
-176950号には、2個のドライブローラー及び多数のフリーローラーからなる乾燥工程内で
、TAC残留溶媒が20wt%以下で、表面温度が80℃以上となる状態で、ドライブロール間のウ
ェブドロー比を1.00〜1.05とし、乾燥始点のドライブローラーの搬送張力を10kg
/m以上とし、及び、フリーロールとの総接触時間を10秒以上とする発明が記載されている
。なお、さらに好ましいた態様として、フリーロールが、ウェブにロール中央より幅手外
側方向に張力を付与する構成を有し、またフリーロールが3・0μmより小さい表面粗度
を有することが開示されている。
また、厚さ85μm未満の薄手フィルムを安定的に効率よく作製するために、特開2001-1
13546号には、ウェブの弾性率が0.1kgf/mm2以上に保たれるようウェブを乾燥
させる発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ドープ流延工程と剥離工程と
の間、あるいはこの剥離工程と乾燥工程との間、あるいはこの乾燥工程と巻取り工程との
間のうちの少なくとも一つの工程間において、ウェブに減圧処理を施すこと、ウェブに対
して、その搬送方向に作用する張力Tkgf/mm2と、ウェブの弾性率Ykgf/mm2
とが、次式T≦20Y (但し、0≦Y≦0.1のとき)
又はT≦0.01Y+1.999 (但し、0.1≦Yのとき)
を満たす状態で、ウェブを搬送すること、乾燥手段が備える搬送ロールのうちの少なくと
も一部のものにより、ウェブが、その幅方向に引張されるよう構成されること、搬送経路
の途中に設けられた、ウェブの搬送方向に沿って、このウェブに作用する張力を制御する
ための搬送張力制御手段と巻取り手段との間に存在する搬送ロールの回転摩擦抵抗に起因
したメカニカルロスの総和が、ウェブの搬送経路長200mにつき、ウェブ幅1m当たり
5kgf以下となるよう構成すること、複数の搬送ロールを経由させて搬送しながら乾燥
させる乾燥工程におけるウェブの、搬送ロールのうち駆動力を発生させる駆動ロールを除
くものへの接触圧を、0.0001〜0.5kgf/cm2 とすること、複数の搬送ロー
ルを経由させて搬送しながら乾燥させる乾燥工程で、搬送ロールが存在する全ての箇所の
うちの80%以上の箇所において、ウェブ残溶WSと、ウェブにおいて搬送ロールの接線
となっている部分から搬送ロールの回転中心に下ろした二つの垂線同士のなす抱き角度θ
とが、WS>30のときには、5°<θ≦180°を、また0≦WS≦30のときには、5°≦θ≦270°を満たすようウェブを搬送すること、・複数の搬送ロールを経由させて搬送しながら乾燥させるための乾燥手段と、剥離手段との間および/又は乾燥手段と巻取り手段との間には、ウェブの搬送方向に沿って、ウェブに作用する張力を制御するための張力制御手段が介在させられてなり、張力制御手段の前後におけるウェブに作用する張力の差が、ウェブ幅1m当たり1kgf以上となるよう構成すること、張力制御手段は、搬送ロールを兼ねたドライブロールを構成要素とし、かつ、このドライブロールは、ウェブの搬送経路長500m当たり1本以上設けられること、所定の乾燥温度に制御した乾燥領域を通過させることにより乾燥させるものであって、乾燥領域内部における温度差が低温側(あるいは高温側)乾燥領域温度の10%以下となるようにすること、ウェブを乾燥領域内に進入させるための入口部分および/又はウェブを乾燥領域内から排出するための出口部分において、乾燥領域の温度範囲内の温度を有するエアをカーテン状に供給すること、等が開示されている。
13546号には、ウェブの弾性率が0.1kgf/mm2以上に保たれるようウェブを乾燥
させる発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ドープ流延工程と剥離工程と
の間、あるいはこの剥離工程と乾燥工程との間、あるいはこの乾燥工程と巻取り工程との
間のうちの少なくとも一つの工程間において、ウェブに減圧処理を施すこと、ウェブに対
して、その搬送方向に作用する張力Tkgf/mm2と、ウェブの弾性率Ykgf/mm2
とが、次式T≦20Y (但し、0≦Y≦0.1のとき)
又はT≦0.01Y+1.999 (但し、0.1≦Yのとき)
を満たす状態で、ウェブを搬送すること、乾燥手段が備える搬送ロールのうちの少なくと
も一部のものにより、ウェブが、その幅方向に引張されるよう構成されること、搬送経路
の途中に設けられた、ウェブの搬送方向に沿って、このウェブに作用する張力を制御する
ための搬送張力制御手段と巻取り手段との間に存在する搬送ロールの回転摩擦抵抗に起因
したメカニカルロスの総和が、ウェブの搬送経路長200mにつき、ウェブ幅1m当たり
5kgf以下となるよう構成すること、複数の搬送ロールを経由させて搬送しながら乾燥
させる乾燥工程におけるウェブの、搬送ロールのうち駆動力を発生させる駆動ロールを除
くものへの接触圧を、0.0001〜0.5kgf/cm2 とすること、複数の搬送ロー
ルを経由させて搬送しながら乾燥させる乾燥工程で、搬送ロールが存在する全ての箇所の
うちの80%以上の箇所において、ウェブ残溶WSと、ウェブにおいて搬送ロールの接線
となっている部分から搬送ロールの回転中心に下ろした二つの垂線同士のなす抱き角度θ
とが、WS>30のときには、5°<θ≦180°を、また0≦WS≦30のときには、5°≦θ≦270°を満たすようウェブを搬送すること、・複数の搬送ロールを経由させて搬送しながら乾燥させるための乾燥手段と、剥離手段との間および/又は乾燥手段と巻取り手段との間には、ウェブの搬送方向に沿って、ウェブに作用する張力を制御するための張力制御手段が介在させられてなり、張力制御手段の前後におけるウェブに作用する張力の差が、ウェブ幅1m当たり1kgf以上となるよう構成すること、張力制御手段は、搬送ロールを兼ねたドライブロールを構成要素とし、かつ、このドライブロールは、ウェブの搬送経路長500m当たり1本以上設けられること、所定の乾燥温度に制御した乾燥領域を通過させることにより乾燥させるものであって、乾燥領域内部における温度差が低温側(あるいは高温側)乾燥領域温度の10%以下となるようにすること、ウェブを乾燥領域内に進入させるための入口部分および/又はウェブを乾燥領域内から排出するための出口部分において、乾燥領域の温度範囲内の温度を有するエアをカーテン状に供給すること、等が開示されている。
なお、張力制御手段は、内部に仕切りが設けられた中空状のロールと、このロールの内部
空間に接続された真空ポンプとを主な構成要素とし、周面に無数の微細な孔が形成された
ものであり、内部の仕切りに対し回転可能となっているが、真空ポンプを作動させると、
空気が排出され、同空間は負圧となるため接触する部分は、このロールの表面に吸着され
、張力制御手段の前後における張力差が最適なものとなるよう制御されることも記載され
ている。
空間に接続された真空ポンプとを主な構成要素とし、周面に無数の微細な孔が形成された
ものであり、内部の仕切りに対し回転可能となっているが、真空ポンプを作動させると、
空気が排出され、同空間は負圧となるため接触する部分は、このロールの表面に吸着され
、張力制御手段の前後における張力差が最適なものとなるよう制御されることも記載され
ている。
さらに、耳きり時の毛羽立ちを抑え後工程の故障を軽減するために、特開2002-370242号
には、耳切り取り時除電、切り取った耳部の除電時の除電を行う発明が記載されている。
さらに好ましい態様として、ウェブを乾燥させることにより得られかつ巻き取られる前の
段階のフィルム中の残留メチレンクロライド量を0.2質量%以下としておくこと、この
フィルムに除電処理を施し除電処理が施された後のフィルムの帯電量を、−1〜1kvの
範囲内にすること、等が開示されている。
には、耳切り取り時除電、切り取った耳部の除電時の除電を行う発明が記載されている。
さらに好ましい態様として、ウェブを乾燥させることにより得られかつ巻き取られる前の
段階のフィルム中の残留メチレンクロライド量を0.2質量%以下としておくこと、この
フィルムに除電処理を施し除電処理が施された後のフィルムの帯電量を、−1〜1kvの
範囲内にすること、等が開示されている。
また、移送ロールからの傷、変形、ツレ、シワスリキズを防止し寸法安定性を向上させる
ために、特開2003-019726号には、乾燥及び巻取手段のうちの少なくとも一方の移送ロー
ルのうち全本数の70〜100%の移送ロールのウェブの接触部分に、ウェブでの幅方向及び
搬送方向に対して規制力の強い部位と弱い部位を設け、両者の面積比率を1/2〜1/50とす
る発明が記載されている。さらに好ましい態様としては、ウェブの幅方向及び搬送方向に
対して規制力の弱い部位が、表面粗さRmax0.8μm以下の鏡面を有する部位であり、
ウェブの幅方向及び搬送方向に対して規制力の強い部位が、鏡面に比べて大きい摩擦力を
有していること、規制力の強い部位と弱い部位との組み合わせを、溝付き面/表面粗さR
max0.8μmより大きいマット(微細凹凸面)、表面粗さRmax0.8μmより大きいマ
ット/表面粗さRmax0.8μm以下の鏡面、溝付き面/表面粗さRmax0.8μm以下の
鏡面のいずれかであること、溝付き面が、ロール周面をめぐる少なくとも1本のスパイラ
ル溝を有していること、溝付き面が、少なくとも1本のロール周方向の溝を有しおり、溝
の幅が0.05〜5mm、溝の深さが0.05〜5mm、溝の開口部両側の横断面略円弧
状角部の曲率半径(R)が0.05〜1、溝のピッチが0.1〜300mmであること、
各ロールのウェブまたはフィルムに対して規制力の強い部位が、ウェブの接触部分の幅方
向の両端部にいること、各ロールのウェブ接触部分の幅方向両端部に設けられたウェブに
対して規制力の強い部位が、ロール周面をめぐる少なくとも1本のスパイラル溝を有する
溝付き面であり、ロール両端部のスパイラル溝が、平面よりみてウェブの移送方向に向か
って左右両外側方に広がるように傾斜した平行溝が表われるように設けられていること、
規制力の強い部位が、ロール周面をめぐる少なくとも1本のスパイラル溝を有する溝付き
面であり、ロール両端部のスパイラル溝が、平面よりみてウェブ移送方向に向かってウェ
ブ中央部側に狭まるように傾斜した平行溝が表われるように設けられていること、ウェブ
移送速度が、2〜200m/分でであること、・ウェブの移送張力が、60〜250N/
mでであること、剥離ロール及び移送ロールの外径が、60〜400mmであること、乾
燥手段及び巻取手段の雰囲気温度が、5〜200℃であること、等が開示されている。
ために、特開2003-019726号には、乾燥及び巻取手段のうちの少なくとも一方の移送ロー
ルのうち全本数の70〜100%の移送ロールのウェブの接触部分に、ウェブでの幅方向及び
搬送方向に対して規制力の強い部位と弱い部位を設け、両者の面積比率を1/2〜1/50とす
る発明が記載されている。さらに好ましい態様としては、ウェブの幅方向及び搬送方向に
対して規制力の弱い部位が、表面粗さRmax0.8μm以下の鏡面を有する部位であり、
ウェブの幅方向及び搬送方向に対して規制力の強い部位が、鏡面に比べて大きい摩擦力を
有していること、規制力の強い部位と弱い部位との組み合わせを、溝付き面/表面粗さR
max0.8μmより大きいマット(微細凹凸面)、表面粗さRmax0.8μmより大きいマ
ット/表面粗さRmax0.8μm以下の鏡面、溝付き面/表面粗さRmax0.8μm以下の
鏡面のいずれかであること、溝付き面が、ロール周面をめぐる少なくとも1本のスパイラ
ル溝を有していること、溝付き面が、少なくとも1本のロール周方向の溝を有しおり、溝
の幅が0.05〜5mm、溝の深さが0.05〜5mm、溝の開口部両側の横断面略円弧
状角部の曲率半径(R)が0.05〜1、溝のピッチが0.1〜300mmであること、
各ロールのウェブまたはフィルムに対して規制力の強い部位が、ウェブの接触部分の幅方
向の両端部にいること、各ロールのウェブ接触部分の幅方向両端部に設けられたウェブに
対して規制力の強い部位が、ロール周面をめぐる少なくとも1本のスパイラル溝を有する
溝付き面であり、ロール両端部のスパイラル溝が、平面よりみてウェブの移送方向に向か
って左右両外側方に広がるように傾斜した平行溝が表われるように設けられていること、
規制力の強い部位が、ロール周面をめぐる少なくとも1本のスパイラル溝を有する溝付き
面であり、ロール両端部のスパイラル溝が、平面よりみてウェブ移送方向に向かってウェ
ブ中央部側に狭まるように傾斜した平行溝が表われるように設けられていること、ウェブ
移送速度が、2〜200m/分でであること、・ウェブの移送張力が、60〜250N/
mでであること、剥離ロール及び移送ロールの外径が、60〜400mmであること、乾
燥手段及び巻取手段の雰囲気温度が、5〜200℃であること、等が開示されている。
さらに、故障原因なっているフリーロールを迅速に見出すために、特開2002-283371号に
は、剥離プロセス、乾燥プロセスおよび巻取プロセスで、の各プロセスにおいてウェブを
複数のフリーロールに順次掛けて搬送する際に、各プロセスに用いられるフリーロールの
ロール径をプロセス毎に異なるものを用いる発明が記載されている。
は、剥離プロセス、乾燥プロセスおよび巻取プロセスで、の各プロセスにおいてウェブを
複数のフリーロールに順次掛けて搬送する際に、各プロセスに用いられるフリーロールの
ロール径をプロセス毎に異なるものを用いる発明が記載されている。
さらに好ましい態様として、フリーロールのロール径を、上流側プロセスから下流側プロ
セスに向かって各プロセス毎に徐々に増加させる、各プロセス内のフリーロールのロール
径を、上流側から下流側に向かって徐々に増加させる、・全てのフリーロールのロール径
は60〜400mm、好ましくは70〜350mmの範囲内する、ウェブに作用する張力
は60〜250N/m、好ましくは80〜200N/mの範囲内とする、等が開示されて
いる。
セスに向かって各プロセス毎に徐々に増加させる、各プロセス内のフリーロールのロール
径を、上流側から下流側に向かって徐々に増加させる、・全てのフリーロールのロール径
は60〜400mm、好ましくは70〜350mmの範囲内する、ウェブに作用する張力
は60〜250N/m、好ましくは80〜200N/mの範囲内とする、等が開示されて
いる。
また、安定した搬送を行うために、特開昭54-72847号には、PAC搬送(無接触搬送)にお
いて搬送ウエブの波形を規定する発明が記載されている。
いて搬送ウエブの波形を規定する発明が記載されている。
さらに、光学用途に使用し得る高品質な光学用フィルムを得るために、特開2002-194107
号には、駆動ロールの表面温度、サクション圧、応力差を規定する発明が記載されている
。
号には、駆動ロールの表面温度、サクション圧、応力差を規定する発明が記載されている
。
ウエブの幅が変化しても、あるいは透過率の高いウエブでも精度良く位置制御を行うため
に、特開平4-298443号には、送出直前のウエブの上部に赤外線投光器を設け、赤外線が照
射される端部の真上に設けた2次元イメージセンサーを有する光学系によりウエブ端部の
画像を写し、その画像より正しい端部位置を求め、検出し、位置連れの大きさにより、ロ
ールの左右移動速度を高低2段の速度切り替えを行う発明が記載されている。
に、特開平4-298443号には、送出直前のウエブの上部に赤外線投光器を設け、赤外線が照
射される端部の真上に設けた2次元イメージセンサーを有する光学系によりウエブ端部の
画像を写し、その画像より正しい端部位置を求め、検出し、位置連れの大きさにより、ロ
ールの左右移動速度を高低2段の速度切り替えを行う発明が記載されている。
さらに、少量の吹き出し空気で安定搬送し、運転経費を削減するために、特開昭63-27360
号には、PAC搬送(無接触搬送)において、静圧支持型の空気噴出し角度を、吹き出し面
に垂直な面に対し内側に15〜45度として、空気噴出し箱の両縁にある吹出口の間隔を少な
くとも20cm以上でウエブの幅の30〜80%とする発明が記載されている。
号には、PAC搬送(無接触搬送)において、静圧支持型の空気噴出し角度を、吹き出し面
に垂直な面に対し内側に15〜45度として、空気噴出し箱の両縁にある吹出口の間隔を少な
くとも20cm以上でウエブの幅の30〜80%とする発明が記載されている。
スタート時の人手作業を自動化してロスを減らすために、特開平8-244053号には、流延ス
タート方法において、支持体表面から次工程までの間に後端部がドープ溶媒に溶解可能な
成分を有するガイドベースをセットしてから流延する発明が記載されており、この発明は
本発明にも適応できる。
タート方法において、支持体表面から次工程までの間に後端部がドープ溶媒に溶解可能な
成分を有するガイドベースをセットしてから流延する発明が記載されており、この発明は
本発明にも適応できる。
また、チリメン状ムラがなく十分な平面性を確保するために、特開2001-113545号には、
支持体上での乾燥において、給気口と排気口が1m/秒の風速を有し、かつ給気口と排気口
を無端支持体法線上50cm以内に設け、無端支持体に流延ドープが式t=100-X/4 (X:流
延厚み(μm))のt秒より後に通過する位置に設けられている発明が記載されている。
支持体上での乾燥において、給気口と排気口が1m/秒の風速を有し、かつ給気口と排気口
を無端支持体法線上50cm以内に設け、無端支持体に流延ドープが式t=100-X/4 (X:流
延厚み(μm))のt秒より後に通過する位置に設けられている発明が記載されている。
さらに、(Rth)と面内のレターデーション値(Re)との関係を調整するために、特開
2001-100039号には、機械方向の引張弾性率が360〜480kgf/mm2であり、機械方向に垂
直な方向の引張弾性率が260〜440kgf/mm2であり、そして、機械方向の引張弾性率/
機械方向に垂直な方向の引張弾性率の比が0.8〜1.35である発明が記載されている。
2001-100039号には、機械方向の引張弾性率が360〜480kgf/mm2であり、機械方向に垂
直な方向の引張弾性率が260〜440kgf/mm2であり、そして、機械方向の引張弾性率/
機械方向に垂直な方向の引張弾性率の比が0.8〜1.35である発明が記載されている。
さらに、製膜ラインにおいて、緊急事態が発生の際に対処可能にするために、特開2003-0
95496号には、ウエブの分離システムにおいて、ウエブを搬送し、巻き取る工程において
、該ウェブの走行状 態をモニターで監視し、該モニターから得られる信号を予め設定し
ておいた設定値と比較し、該設定値を越えたときに該ウエブを搬送の途中で分離して巻き
取る発明が記載されている。
95496号には、ウエブの分離システムにおいて、ウエブを搬送し、巻き取る工程において
、該ウェブの走行状 態をモニターで監視し、該モニターから得られる信号を予め設定し
ておいた設定値と比較し、該設定値を越えたときに該ウエブを搬送の途中で分離して巻き
取る発明が記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの搬送工程に関する発明は、本発明において
も適用できるものである。
も適用できるものである。
(カール矯正)
近年、液晶表示装置(LCD)は種々のところに使用されるに伴って、耐久性とくに温度
湿度変化に対する耐久性が要望され、それに伴いLCDの部品である偏光板についても代
表的耐久性である寸法安定性に対する要望が大きくなってきた。また、後加工での取り扱
い適性から、カール性に優れたフィルムも望まれている。工業的工程では連続的な成膜を
行うため、流延、製膜、テンター、乾燥等の搬送では張力がかかり、これがフィルムの内
部応力を発生し歪として残してしまう。また、支持体上では、反支持体面側からの乾燥と
なるため、厚み方向の可塑剤等の偏在により、どちらかの面が収縮しやすくなる。従って
このようなことから乾燥後のウエブはカールしやすくなっており、このような偏光板用保
護フィルムは、液晶表示装置等に組み込まれた際にフィルムの寸法変化として現れ、皺が
発生したり、剥離を起こしたり、保護フィルムの寸法変化によって偏光板の寸法変化もお
こし、表裏どちらかにフィルムはカールし、カールの強いものでは偏光板貼合工程など偏
光板作成工程での取り扱いが困難となり、歩留まりを劣化させコスト高を生む等の問題を
発生させた。そのため流延成膜によりフィルムに形成した後、加湿処理を施したしてカー
ルを矯正するのがより望ましい。加湿手段としては、浸漬手段、塗布手段、及び空気調湿
手段のいづれを用いても良い。
近年、液晶表示装置(LCD)は種々のところに使用されるに伴って、耐久性とくに温度
湿度変化に対する耐久性が要望され、それに伴いLCDの部品である偏光板についても代
表的耐久性である寸法安定性に対する要望が大きくなってきた。また、後加工での取り扱
い適性から、カール性に優れたフィルムも望まれている。工業的工程では連続的な成膜を
行うため、流延、製膜、テンター、乾燥等の搬送では張力がかかり、これがフィルムの内
部応力を発生し歪として残してしまう。また、支持体上では、反支持体面側からの乾燥と
なるため、厚み方向の可塑剤等の偏在により、どちらかの面が収縮しやすくなる。従って
このようなことから乾燥後のウエブはカールしやすくなっており、このような偏光板用保
護フィルムは、液晶表示装置等に組み込まれた際にフィルムの寸法変化として現れ、皺が
発生したり、剥離を起こしたり、保護フィルムの寸法変化によって偏光板の寸法変化もお
こし、表裏どちらかにフィルムはカールし、カールの強いものでは偏光板貼合工程など偏
光板作成工程での取り扱いが困難となり、歩留まりを劣化させコスト高を生む等の問題を
発生させた。そのため流延成膜によりフィルムに形成した後、加湿処理を施したしてカー
ルを矯正するのがより望ましい。加湿手段としては、浸漬手段、塗布手段、及び空気調湿
手段のいづれを用いても良い。
なお、カール矯正に関しては、特公昭39-29211号に、未乾燥のフィルムにその幅方向にテ
ンションを与えながら溶剤の蒸気を吹き付けて平面性の良いフィルムを製造する発明が記
載されている。
ンションを与えながら溶剤の蒸気を吹き付けて平面性の良いフィルムを製造する発明が記
載されている。
さらに、カール防止を目的として、特公昭54-26582号には、フィルムに吹き付けられる湿
熱風の湿度、温度及び吹き付け時間の3条件を規定する発明が記載されている。
熱風の湿度、温度及び吹き付け時間の3条件を規定する発明が記載されている。
また、水蒸気法による簡便短時間化を目的として、特開平4-281448号には、セルロースエ
ステル、PCフィルムのカールさせたい表面に、ジクロロメタン主成分ガスを吹き付ける発
明が記載されている。
ステル、PCフィルムのカールさせたい表面に、ジクロロメタン主成分ガスを吹き付ける発
明が記載されている。
さらに、特開2002-179819号には、流延成膜によりフィルムに形成した後、加湿処理を施
すことによって寸法変化を少なくする発明が、記載されている。さらに、好ましい態様と
して、加湿処理により、フィルムの含水率が少なくとも3質量%である過程を経てること
、加湿処理が、常温よりも高い温度で施されること、より好ましくは常温よりも高い温度
が50℃以上であること、加湿処理が、フィルム形成後、巻き取りまでの間の工程でされ
ること、加湿処理が、ロール状フィルムで施されること、フィルムに形成した後、加湿処
理を施すこと、等が開示されている。
すことによって寸法変化を少なくする発明が、記載されている。さらに、好ましい態様と
して、加湿処理により、フィルムの含水率が少なくとも3質量%である過程を経てること
、加湿処理が、常温よりも高い温度で施されること、より好ましくは常温よりも高い温度
が50℃以上であること、加湿処理が、フィルム形成後、巻き取りまでの間の工程でされ
ること、加湿処理が、ロール状フィルムで施されること、フィルムに形成した後、加湿処
理を施すこと、等が開示されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのカール矯正に関する発明は、本発明におい
ても適用できるものである。
ても適用できるものである。
(平面性矯正)
溶液製膜法は製膜速度が遅いことが大きな難点であり、乾燥工程においても乾燥速度を上
げることが工業上重要な課題となっていた。そこで、流延面上からできるだけ早くセルロ
ーストリアセテートフィルムを剥ぎ取って、セルローストリアセテートフィルムの両面か
ら高温で乾燥させることが好ましくフィルムは平面性が悪いものしか得られなかった。す
なわち、セルローストリアセテートフィルムは、乾燥工程で搬送される際、搬送方向に連
続的なしわ(以後、スジバリと言う)が発生し、このスジバリは高温になるにしたがって
多発する傾向があった。例えば、ピッチが30〜50mm、搬送時の凹凸の高さが5〜6
mm(静止時で張力がない場合0.5〜1.0mm)のスジバリが発生していた。そこで
、このような問題点を解決する方法として平面性矯正を行うことが望ましい。平面性矯正
に関しては、特開平11−255387号公報では、乾燥後の巻取張力と巻径で巻取工程
の平面性矯正する方法に関し、巻取後保管中にも平面性を保持できる発明である。
溶液製膜法は製膜速度が遅いことが大きな難点であり、乾燥工程においても乾燥速度を上
げることが工業上重要な課題となっていた。そこで、流延面上からできるだけ早くセルロ
ーストリアセテートフィルムを剥ぎ取って、セルローストリアセテートフィルムの両面か
ら高温で乾燥させることが好ましくフィルムは平面性が悪いものしか得られなかった。す
なわち、セルローストリアセテートフィルムは、乾燥工程で搬送される際、搬送方向に連
続的なしわ(以後、スジバリと言う)が発生し、このスジバリは高温になるにしたがって
多発する傾向があった。例えば、ピッチが30〜50mm、搬送時の凹凸の高さが5〜6
mm(静止時で張力がない場合0.5〜1.0mm)のスジバリが発生していた。そこで
、このような問題点を解決する方法として平面性矯正を行うことが望ましい。平面性矯正
に関しては、特開平11−255387号公報では、乾燥後の巻取張力と巻径で巻取工程
の平面性矯正する方法に関し、巻取後保管中にも平面性を保持できる発明である。
なお、平面性矯正手段としては、特開2000-319412には、加熱ロール及び冷却ロールを有
するものであることが記載されている。なお、加熱ロールとしては、加熱及び加圧が出来
るカレンダーロール、あるいはそのロール間の間隔が小さい密間ロールが好ましいく特に
、熱伝達の良さから密間ロールが好ましいく、その加熱温度は100〜180℃の範囲が
好ましいことが開示されている。さらに、加熱ロールの後に続く、平面性矯正手段の冷却
ロールは、加熱ロールと同様な構造を有しており、その冷却温度は20〜80℃の範囲が
好ましいことが示されている。
するものであることが記載されている。なお、加熱ロールとしては、加熱及び加圧が出来
るカレンダーロール、あるいはそのロール間の間隔が小さい密間ロールが好ましいく特に
、熱伝達の良さから密間ロールが好ましいく、その加熱温度は100〜180℃の範囲が
好ましいことが開示されている。さらに、加熱ロールの後に続く、平面性矯正手段の冷却
ロールは、加熱ロールと同様な構造を有しており、その冷却温度は20〜80℃の範囲が
好ましいことが示されている。
さらに、高温乾燥高速製膜でも平面性良好で、かつ透明性の良い面状故障のないフィルム
を得ることを目的として、特開平9-225953号には、支持体からウエブを剥取し乾燥した後
に加熱ロ−ラと冷却ロ−ラ具備する平面性改良部の上流の塗布部で連続的に塗膜を塗布す
る際、セルロースに塗設される塗膜の最上層或いは最上層近傍に、カチオン或いはアニオ
ン性ポリマーを付与する発明が記載されている。
を得ることを目的として、特開平9-225953号には、支持体からウエブを剥取し乾燥した後
に加熱ロ−ラと冷却ロ−ラ具備する平面性改良部の上流の塗布部で連続的に塗膜を塗布す
る際、セルロースに塗設される塗膜の最上層或いは最上層近傍に、カチオン或いはアニオ
ン性ポリマーを付与する発明が記載されている。
また、特開平11-138568号には、高温乾燥時の、縦シワあるいは縦ツレのない平面性に優
れたフィルムを得るために、複数の冷却ロールを有する流延装置を用いて、ウェブが冷却
工程の直前にある乾燥工程の最終温度を経た後に、ウェブを冷却ロールを巻き回しながら
搬送しつつ冷却する発明が記載されている。
れたフィルムを得るために、複数の冷却ロールを有する流延装置を用いて、ウェブが冷却
工程の直前にある乾燥工程の最終温度を経た後に、ウェブを冷却ロールを巻き回しながら
搬送しつつ冷却する発明が記載されている。
なお、さらに好ましい態様として、乾燥工程の最終温度よりウェブの温度が10℃低くな
らない内に、冷却工程でウェブの冷却を開始すること、ウェブの温度を少なくとも10℃
降下させること、冷却ロールにウェブが接触している全時間が2秒以上10分以下である
こと、冷却ロールの本数は10本〜30本が冷却効率、設備の大きさ、設備のコスト等か
ら好ましくこと、冷却ロールの直径は5〜30cmが好ましく、ウェブの接触カーブ、片
面の接触時間、作製コスト等から10〜20cmのものがより好ましいこと、等が記載さ
れている。
らない内に、冷却工程でウェブの冷却を開始すること、ウェブの温度を少なくとも10℃
降下させること、冷却ロールにウェブが接触している全時間が2秒以上10分以下である
こと、冷却ロールの本数は10本〜30本が冷却効率、設備の大きさ、設備のコスト等か
ら好ましくこと、冷却ロールの直径は5〜30cmが好ましく、ウェブの接触カーブ、片
面の接触時間、作製コスト等から10〜20cmのものがより好ましいこと、等が記載さ
れている。
さらに、ウェブを冷却ロールに抱かせる角度は出来るだけ大きい方が冷却効率が良いので
好ましく、ウェブが接触している冷却ロールから離れ、次のロールに接触するまでの距離
は出来るだけ短い方が冷却効率がよいことも開示されている。さらに、冷却ロールの冷却
方法は冷却ロール内部に所定の温度の液体を循環させても、内蔵の熱源によって温度を保
ってもよく、また、冷却ロール上から所定の温度の風を吹き付けてもよいことが示されて
いる。ここで、最終的な溶媒含有率は2.0重量%以下が好ましく、さらに1.0重量%
以下が好ましく、乾燥時間は、フィルムの溶媒含有率がこれらの範囲になるよう設定する
のがよいことが開示されている。
好ましく、ウェブが接触している冷却ロールから離れ、次のロールに接触するまでの距離
は出来るだけ短い方が冷却効率がよいことも開示されている。さらに、冷却ロールの冷却
方法は冷却ロール内部に所定の温度の液体を循環させても、内蔵の熱源によって温度を保
ってもよく、また、冷却ロール上から所定の温度の風を吹き付けてもよいことが示されて
いる。ここで、最終的な溶媒含有率は2.0重量%以下が好ましく、さらに1.0重量%
以下が好ましく、乾燥時間は、フィルムの溶媒含有率がこれらの範囲になるよう設定する
のがよいことが開示されている。
また、厚さ20〜85μmの高品質薄手タックを得るための発明である、特開2002-036266号に
は、好ましい態様として、フリースパン滞在時間tFとウェブの搬送ロール接触時間tR
との比値tF/tRを、5以下とする密間ロール工程を経た後、冷却処理を行う熱矯正工
程を更に設けることが記載されている。
は、好ましい態様として、フリースパン滞在時間tFとウェブの搬送ロール接触時間tR
との比値tF/tRを、5以下とする密間ロール工程を経た後、冷却処理を行う熱矯正工
程を更に設けることが記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの平面性矯正に関する発明は、本発明におい
ても適用できるものである。
ても適用できるものである。
本発明の出来上がり(乾燥後)のセルロースアシレートフィルムの厚さは、使用目的に
よって異なるが、通常5から500μmの範囲であり、更に20〜300μmの範囲が好
ましく、特に30〜150μmの範囲が最も好ましい。フィルム厚さの調製は、所望の厚
さになるように、ドープ中に含まれる固形分濃度、ダイの口金のスリット間隙、ダイから
の押し出し圧力、金属支持体速度等を調節すればよい。なお、特開平4-260576号には、折
れ跡、圧力カブリ、しわを改良するために、支持体の先端の厚みが順次低減している側断
面形状の感材用支持体の発明が記載されている。
よって異なるが、通常5から500μmの範囲であり、更に20〜300μmの範囲が好
ましく、特に30〜150μmの範囲が最も好ましい。フィルム厚さの調製は、所望の厚
さになるように、ドープ中に含まれる固形分濃度、ダイの口金のスリット間隙、ダイから
の押し出し圧力、金属支持体速度等を調節すればよい。なお、特開平4-260576号には、折
れ跡、圧力カブリ、しわを改良するために、支持体の先端の厚みが順次低減している側断
面形状の感材用支持体の発明が記載されている。
以上のようにして得られたセルロースアシレートフィルムの幅は0.5〜3mが好まし
く、より好ましくは0.6〜2.5m、さらに好ましくは0.8〜2.2mである。長さ
は1ロールあたり100〜10000mで巻き取るのが好ましく、より好ましくは500
〜7000mであり、さらに好ましくは1000〜6000mである。巻き取る際、少な
くとも片端にナーリングを付与するのが好ましく、幅は3mm〜50mm、より好ましく
は5m〜30mm、高さは0.5〜500μmであり、より好ましくは1〜200μmで
ある。これは片押しであっても両押しであっても良い。
く、より好ましくは0.6〜2.5m、さらに好ましくは0.8〜2.2mである。長さ
は1ロールあたり100〜10000mで巻き取るのが好ましく、より好ましくは500
〜7000mであり、さらに好ましくは1000〜6000mである。巻き取る際、少な
くとも片端にナーリングを付与するのが好ましく、幅は3mm〜50mm、より好ましく
は5m〜30mm、高さは0.5〜500μmであり、より好ましくは1〜200μmで
ある。これは片押しであっても両押しであっても良い。
なお、ナーリングに関しては、ウエブに厚み出し加工をしやすくするために、特開平11-2
62950号には、ローレットローラ(エンボスローラ)の歯形状を角錐形状に形成し、且つ、
歯先角度を90〜130°に形成する発明が記載されている。
62950号には、ローレットローラ(エンボスローラ)の歯形状を角錐形状に形成し、且つ、
歯先角度を90〜130°に形成する発明が記載されている。
さらに、薄膜のウエブであっても高速にウエブの厚み出し加工をするために、特開2002-0
01813号には、ローレットつきローラによりフィルムを挟み込む際にローラを回転させな
がら圧着させる発明が記載されている。
01813号には、ローレットつきローラによりフィルムを挟み込む際にローラを回転させな
がら圧着させる発明が記載されている。
また、フィルムを緩みなく巻き取り、ブロッキングによる変形を防止し、さらに除電、帯
電量を軽減し、異物の混入を阻止する発明である特開2002-283370号には、ウエブのエン
ボスは、フィルム膜厚Tの0.05〜0.3の範囲、幅Wはフィルム幅Lの0.005〜
0.02の範囲に設定することが記載されている。また、ウェブの両端部に形成されてい
るエンボスに対するタッチロールの押圧力が、両端で単独にて調整できることが好ましい
ことも開示している。
電量を軽減し、異物の混入を阻止する発明である特開2002-283370号には、ウエブのエン
ボスは、フィルム膜厚Tの0.05〜0.3の範囲、幅Wはフィルム幅Lの0.005〜
0.02の範囲に設定することが記載されている。また、ウェブの両端部に形成されてい
るエンボスに対するタッチロールの押圧力が、両端で単独にて調整できることが好ましい
ことも開示している。
さらに、特開2003-147092には、巻取起因の故障がないフィルムロールを得るために、フ
ィルム幅方向の端面の厚みを、ナーリング部の厚みよりも2μm以上小さくするフィルムロ
ール及びその巻取り方法が記載されている。
ィルム幅方向の端面の厚みを、ナーリング部の厚みよりも2μm以上小さくするフィルムロ
ール及びその巻取り方法が記載されている。
また、特開2003−114108には、ウエブ厚み出し加工部の厚みを正確に制御するために、ウ
ェブ幅方向に走査して厚み出し加工部の厚みをオンラインで測定することを特徴とする厚
み出し加工部の厚み測定方法が記載されている。
ェブ幅方向に走査して厚み出し加工部の厚みをオンラインで測定することを特徴とする厚
み出し加工部の厚み測定方法が記載されている。
さらに、特開2003−117997には、ウェブにダメージを与えないような厚み出し加工を行う
ために、角錐台状の山歯が多数形成されたローレット歯を圧接してウェブの縁部を厚み出
し加工する方法において、該山歯の数が10〜300個/cm2、山歯の山頂面積の総和
が1〜20mm2/cm2、であることを特徴とするウェブ厚み出し加工方法が記載されて
いる。
ために、角錐台状の山歯が多数形成されたローレット歯を圧接してウェブの縁部を厚み出
し加工する方法において、該山歯の数が10〜300個/cm2、山歯の山頂面積の総和
が1〜20mm2/cm2、であることを特徴とするウェブ厚み出し加工方法が記載されて
いる。
また、特開2003-162028には、ウェブを高速で搬送しても、スリップしないようにするた
め、ウェブ縁部の両面に厚み出し加工として凸部が形成されたウェブであって、該両面に
形成された凸部の重なり合いが70%未満であること特徴とする厚み出し加工されたウェ
ブについて記載がある。
め、ウェブ縁部の両面に厚み出し加工として凸部が形成されたウェブであって、該両面に
形成された凸部の重なり合いが70%未満であること特徴とする厚み出し加工されたウェ
ブについて記載がある。
さらに、特開2003−167314には、塗布ムラの発生を極力防止するために、側端部にナーリ
ング部を備えるとともに、一方の面に塗布が施される帯状のフィルムにおいて、ナーリン
グ部は、塗布が施される面の反対側面にのみ設けられることを特徴とするフィルムが開示
されている。
ング部を備えるとともに、一方の面に塗布が施される帯状のフィルムにおいて、ナーリン
グ部は、塗布が施される面の反対側面にのみ設けられることを特徴とするフィルムが開示
されている。
なお、セルロースアセテートフィルムの製膜時のフィルムサイドを識別するために、特開
2002-210822号には、ナーリングロールに製膜サイドを識別するマークを刻印する発明が
記載されている。
2002-210822号には、ナーリングロールに製膜サイドを識別するマークを刻印する発明が
記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのウエブに形成するナーリング等に関する発
明は、本発明においても適用できるものである。
明は、本発明においても適用できるものである。
(巻取り)
巻き取りの際、適切な巻硬さで巻き取らないと、様々な不具合を発生する。例えば、巻
硬さが硬過ぎると、厚み違いに起因する黒帯び故障や、フィルム同士の接着、さらにそれ
らに起因するクニック状の外観故障などが発生する。また、巻きが緩ければ、フィルムロ
ールを保存した際に陥没・ベコが発生したり、フィルムの巻き取りの際やフィルムロール
の搬送の際に、幅方向のズレ(以下、端面ズレという)が発生する。このような不具合は
特に、高い光学特性や平面性が要求される光学用途フィルムの場合に致命的な問題となる
。
巻き取りの際、適切な巻硬さで巻き取らないと、様々な不具合を発生する。例えば、巻
硬さが硬過ぎると、厚み違いに起因する黒帯び故障や、フィルム同士の接着、さらにそれ
らに起因するクニック状の外観故障などが発生する。また、巻きが緩ければ、フィルムロ
ールを保存した際に陥没・ベコが発生したり、フィルムの巻き取りの際やフィルムロール
の搬送の際に、幅方向のズレ(以下、端面ズレという)が発生する。このような不具合は
特に、高い光学特性や平面性が要求される光学用途フィルムの場合に致命的な問題となる
。
従来、これらの不具合を解消するために、様々な対策が採られている。例えば、巻取テ
ンションを調整したり、コンタクトロールを設置し、巻取条件を最適化したり、或いは、
膜厚パターンの最適化、滑り性の付与、帯電制御、フィルム平面性の改良等が行われてい
る。また、近年では、フィルムの幅方向の端部にナーリング(微小な凹凸であり、エンボ
ス、ローレット加工等とも称される)を付与し、端面ズレや巻き緩みを防止している。
ンションを調整したり、コンタクトロールを設置し、巻取条件を最適化したり、或いは、
膜厚パターンの最適化、滑り性の付与、帯電制御、フィルム平面性の改良等が行われてい
る。また、近年では、フィルムの幅方向の端部にナーリング(微小な凹凸であり、エンボ
ス、ローレット加工等とも称される)を付与し、端面ズレや巻き緩みを防止している。
本発明のセルロースアシレートフィルムの製造に係わる巻き取り機は一般的に使用され
ているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定
のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
ているものでよく、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定
のプログラムテンションコントロール法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。
また、巻取り時にはもしくは、再繰り出し時には、フィルム剥離帯電が高くなるため、異
物等を付着させやすくなっており、異物故障につながる。従って、製膜時直前、あるいは
巻取り時に除電を行うことが好ましい。なお、マット剤を添加し、フィルム面間の接触面
積の減少を行うことで、帯電量を軽減することができる。
物等を付着させやすくなっており、異物故障につながる。従って、製膜時直前、あるいは
巻取り時に除電を行うことが好ましい。なお、マット剤を添加し、フィルム面間の接触面
積の減少を行うことで、帯電量を軽減することができる。
さらに、フィルムを緩みなく巻き取り、ブロッキングによる変形を防止し、除電、帯電量
を軽減し、異物の混入を阻止するために、特開2002-283370号には、初期巻取開始時にお
いて、280N/m幅>タッチロール巻き取りによる押圧力(N/m幅)+巻き取り初期張力(N/幅)>60
N/m幅となるように巻き取る発明が記載されている。
を軽減し、異物の混入を阻止するために、特開2002-283370号には、初期巻取開始時にお
いて、280N/m幅>タッチロール巻き取りによる押圧力(N/m幅)+巻き取り初期張力(N/幅)>60
N/m幅となるように巻き取る発明が記載されている。
なお、さらに、好ましい態様として、タッチロールとして実質的にウェブに形成されてい
るエンボスだけに接触する平ロールを利用すること、ウェブに形成されるエンボスは、高
さがウェブ膜厚の0.05〜0.3倍、幅がフィルム巾の0.005〜0.02倍に設定
されていること、ウェブの両端部に形成されているエンボスに対するタッチロールの押圧
力が、両端で単独にて調整できること、流延用支持体から剥離したウェブを乾燥、必要に
応じ熱矯正した後に巻芯に巻き取るに際し、巻き取り後の製品元巻の直径が、両端におい
て異なるように巻き取ってもよく、製品元巻の両端部の半径差が5mm以内であること、
流延用支持体から剥離したウェブを乾燥、必要に応じ熱矯正した後に巻芯に巻き取るに際
し、巻き取り後の製品元巻の巻き硬度が、(エンボス部硬度−フィルム端部と中央部との中間点の硬度)<170であるように巻取ること、ウェブを巻芯に接着するテープ厚を50μm以下とし、本テープを巻芯巾手全幅に亘り接着させる、或いはウェブ両端に施されたエンボスの片側上のみに接着テープを貼り、ウェブ巻き取りを行うこと、除電装置或いは強制帯電装置を配置して、元巻からフィルムを再繰り出しした際のフィルムの帯電電位が±2kV以内となるようウェブ巻き取りを行ってもよいこと、が開示されている。
るエンボスだけに接触する平ロールを利用すること、ウェブに形成されるエンボスは、高
さがウェブ膜厚の0.05〜0.3倍、幅がフィルム巾の0.005〜0.02倍に設定
されていること、ウェブの両端部に形成されているエンボスに対するタッチロールの押圧
力が、両端で単独にて調整できること、流延用支持体から剥離したウェブを乾燥、必要に
応じ熱矯正した後に巻芯に巻き取るに際し、巻き取り後の製品元巻の直径が、両端におい
て異なるように巻き取ってもよく、製品元巻の両端部の半径差が5mm以内であること、
流延用支持体から剥離したウェブを乾燥、必要に応じ熱矯正した後に巻芯に巻き取るに際
し、巻き取り後の製品元巻の巻き硬度が、(エンボス部硬度−フィルム端部と中央部との中間点の硬度)<170であるように巻取ること、ウェブを巻芯に接着するテープ厚を50μm以下とし、本テープを巻芯巾手全幅に亘り接着させる、或いはウェブ両端に施されたエンボスの片側上のみに接着テープを貼り、ウェブ巻き取りを行うこと、除電装置或いは強制帯電装置を配置して、元巻からフィルムを再繰り出しした際のフィルムの帯電電位が±2kV以内となるようウェブ巻き取りを行ってもよいこと、が開示されている。
さらに、特開2002-283370号には、ウェブを巻芯に接着するテープは両面接着テープでは
なく、片面接着テープにより、ウェブと巻芯を接着すること、巻芯の一方の端部に、一方
のエンボスにかかる位置に幅5〜50mm、長さ10〜50cmの両面接着テープを貼り
、フィルムの先端の一方だけを接続すること、この態様では、巻芯に接続するフィルムの
先端はθ=10〜60度の範囲で斜めにカットすること、等も示されている。また、巻取
部の空調・雰囲気に関しては、温度20〜45℃、湿度40〜80%RHに設定すること
が開示されている。さらに、押圧に関しては、両サイドからそれぞれ単独にて制御できる
ようにし、押圧検出機にて両サイドの押圧を測定するのが好ましいことが記載されている
。
なく、片面接着テープにより、ウェブと巻芯を接着すること、巻芯の一方の端部に、一方
のエンボスにかかる位置に幅5〜50mm、長さ10〜50cmの両面接着テープを貼り
、フィルムの先端の一方だけを接続すること、この態様では、巻芯に接続するフィルムの
先端はθ=10〜60度の範囲で斜めにカットすること、等も示されている。また、巻取
部の空調・雰囲気に関しては、温度20〜45℃、湿度40〜80%RHに設定すること
が開示されている。さらに、押圧に関しては、両サイドからそれぞれ単独にて制御できる
ようにし、押圧検出機にて両サイドの押圧を測定するのが好ましいことが記載されている
。
さらに、好ましい態様として、巻取初期の張力を、例えば60〜180N/m幅のように
低張力に設定すること、タッチロールの形状は、巻き始めはフィルムの全幅が接触する平
ロールとし、実質的にはエンボスによりエンボス部のみを接触するロールとすること、或
いはエンボスのみを接圧する方式の場合はフィルム幅が変わるとエンボス位置に合わせタ
ッチロール位置をずらす必要がある、等の開示がある。
低張力に設定すること、タッチロールの形状は、巻き始めはフィルムの全幅が接触する平
ロールとし、実質的にはエンボスによりエンボス部のみを接触するロールとすること、或
いはエンボスのみを接圧する方式の場合はフィルム幅が変わるとエンボス位置に合わせタ
ッチロール位置をずらす必要がある、等の開示がある。
また、張力を制御するには、テーパー張力設定、関数制御張力設定などの方法を用いるこ
と、タッチロールの材質は、金属或いは硬質合成樹脂とすること、タッチさせる位置は、
フィルムが製品ロールと接する接線直後の位置とすることが好ましく、巻き上がるにつれ
タッチロールの移動する方向は、巻取芯からの法線方向がより好ましいことが示されてい
る。
と、タッチロールの材質は、金属或いは硬質合成樹脂とすること、タッチさせる位置は、
フィルムが製品ロールと接する接線直後の位置とすることが好ましく、巻き上がるにつれ
タッチロールの移動する方向は、巻取芯からの法線方向がより好ましいことが示されてい
る。
また、巻取終了前0〜5秒及び巻き取り開始後の0〜5秒間において、巻取部のエッジポ
イントコントロール(EPC)の制御を自動から固定になるように設定して巻き取りを行
うことが好ましく、特に、この発明は本発明にも適応できる。
イントコントロール(EPC)の制御を自動から固定になるように設定して巻き取りを行
うことが好ましく、特に、この発明は本発明にも適応できる。
さらに、巻き芯への巻き付け折れやシワ発生を防止するために、特開2002-187147号には
、フィルム先端形状、マット剤、フィルム幅、厚み、綿酢化度等を規定する発明が記載さ
れている。
、フィルム先端形状、マット剤、フィルム幅、厚み、綿酢化度等を規定する発明が記載さ
れている。
また、黒帯、陥没といった故障を防止するために、特開2002-211803号には、フィルムロ
ールにおいて、フィルムの幅方向厚み差が、ナーリング部を除いて5μm以下であり、ナ
ーリング厚みが3〜15μmとする発明が記載されている。
ールにおいて、フィルムの幅方向厚み差が、ナーリング部を除いて5μm以下であり、ナ
ーリング厚みが3〜15μmとする発明が記載されている。
さらに、巻きズレ等をなくすために、特開2002-220143号には、高分子フィルム厚みに応
じて、レイオンロールにより所定の力で押し付けて巻き取る発明が記載されている。
じて、レイオンロールにより所定の力で押し付けて巻き取る発明が記載されている。
また、黒帯、陥没といった故障を防止するために、特開2002-255409号には、幅方向の厚
味差、ナーリングを用いて巻取りロールの空気層の厚味を制御する発明、さらに、その他
帯電圧、オシレート巻き、巻き長さを規定する巻取り方法やロールの発明が記載されてい
る。
味差、ナーリングを用いて巻取りロールの空気層の厚味を制御する発明、さらに、その他
帯電圧、オシレート巻き、巻き長さを規定する巻取り方法やロールの発明が記載されてい
る。
さらに、巻きズレ、バルクロール陥没、耳伸びを防止するために、特開2002-068538号に
は、ナーリング厚みを規定する発明が記載されている。
は、ナーリング厚みを規定する発明が記載されている。
また、特開11-255387号には、巻取後の保管中にも平面性を保持、矯正化するために、乾
燥後の巻取張力が、1≦d≦1.4の時、50≧T≧-10d+181であり、4≦d≦2の時は50≧T
≧42であり、0≦d≦5の時は-10−10d+70≧T≧45であり、0≦d≦9の時は-4d+40≧T
≧4である(dは巻径比で、フィルムロール巻径/巻芯径、Tは巻取張力でkg/m)発明が
記載されている。
燥後の巻取張力が、1≦d≦1.4の時、50≧T≧-10d+181であり、4≦d≦2の時は50≧T
≧42であり、0≦d≦5の時は-10−10d+70≧T≧45であり、0≦d≦9の時は-4d+40≧T
≧4である(dは巻径比で、フィルムロール巻径/巻芯径、Tは巻取張力でkg/m)発明が
記載されている。
さらに好ましい態様として、フィルムを巻取ロールに巻き取るに際し、乾燥後のフィルム
のフィルムロールとの接点とフィルムが最後に接触する搬送ロールとの間のフリースパン
長を2m以内とすること、乾燥後のフィルムを45℃以下となるまで冷却してから巻取ロ
ールに巻取り、巻き取られた元巻を45℃以下で保管すること、巻取ロールは、精度よく
真円に加工された均質の材質のものならば制限なく使用出来るが、それ自体が変形したり
偏しないものでないこと、等が記載されている。巻取りロールの材質は、具体的には、例
えば、ステンレス製、ベークライト製、ガラスウールライニングされたプラスティック製
、セラミック製であり、巻芯の直径は5〜60cm程度のものが使用出来るが、強度、加
工精度または価額の点から10〜40cmが好ましいことが記載されている。 特開11-2
55387号には、また巻取及び元巻保管時の湿度は、70%RH以下がよく、好ましくは6
0%RH以下であり、元巻を目的の温度に保管するには、調湿調温された部屋に保管する
ことが好ましいことが開示されている。
のフィルムロールとの接点とフィルムが最後に接触する搬送ロールとの間のフリースパン
長を2m以内とすること、乾燥後のフィルムを45℃以下となるまで冷却してから巻取ロ
ールに巻取り、巻き取られた元巻を45℃以下で保管すること、巻取ロールは、精度よく
真円に加工された均質の材質のものならば制限なく使用出来るが、それ自体が変形したり
偏しないものでないこと、等が記載されている。巻取りロールの材質は、具体的には、例
えば、ステンレス製、ベークライト製、ガラスウールライニングされたプラスティック製
、セラミック製であり、巻芯の直径は5〜60cm程度のものが使用出来るが、強度、加
工精度または価額の点から10〜40cmが好ましいことが記載されている。 特開11-2
55387号には、また巻取及び元巻保管時の湿度は、70%RH以下がよく、好ましくは6
0%RH以下であり、元巻を目的の温度に保管するには、調湿調温された部屋に保管する
ことが好ましいことが開示されている。
巻芯転写を少くし、巻始めシワを発生しにくくし、長期間保存しても馬の背故障が発生し
ないことを目的として、特開2002-3083号には、光学フィルム原反を巻き取る巻芯の表面
の中心線山高さRPが0.05〜1.0μmである発明が記載されている。
ないことを目的として、特開2002-3083号には、光学フィルム原反を巻き取る巻芯の表面
の中心線山高さRPが0.05〜1.0μmである発明が記載されている。
なお、好ましい態様として、光学フィルム原反の残留良溶剤量が1%以下であること、巻
芯表面と光学フィルム原反の動摩擦係数が0.1〜1.5であること、光学フィルム原反
を巻き取る巻芯の内側に溝部または凸部が形成されていること、光学フィルム原反を巻き
取る巻芯の表面比抵抗率が1012Ω/cm2以下であること、光学フィルム原反を巻き取
る巻芯の表面の材質が硬質ウレタン樹脂及びまたはエポキシ樹脂あること、光学フィルム
原反を巻き取る巻芯がグラファイト、カーボンファイバー又はカーボンブラックから選ば
れていること、等が開示されている。
芯表面と光学フィルム原反の動摩擦係数が0.1〜1.5であること、光学フィルム原反
を巻き取る巻芯の内側に溝部または凸部が形成されていること、光学フィルム原反を巻き
取る巻芯の表面比抵抗率が1012Ω/cm2以下であること、光学フィルム原反を巻き取
る巻芯の表面の材質が硬質ウレタン樹脂及びまたはエポキシ樹脂あること、光学フィルム
原反を巻き取る巻芯がグラファイト、カーボンファイバー又はカーボンブラックから選ば
れていること、等が開示されている。
また、特開2002-3083号には、光学フィルム原反の中心線山高さRpに関しては、Rpの
小さい方が巻芯転写が少なくなり、Rpの大きい方が摩擦係数が小さくなり巻芯にフィル
ムを巻始めるときのシワが発生しにくくなることから、Rpは0.05〜1.0μmであ
り、0.1〜0.8μmが好ましく、0.3〜0.6μmが更に好ましい事が開示されて
いる。さらに、光学フィルム原反の残留良溶剤量は1%以下であることが好ましく、0.
5%以下であることがさらに好ましく、0.2%以下がもっとも好ましい。巻芯表面とフ
ィルムの動摩擦係数は0.1〜1.5であることが好ましく、0.3〜1.0がより好ま
しく、0.5〜0.8が更に好ましいことが記載されている。なお、動摩擦係数をコント
ロールするためには種々の方法があり、光学フィルムにシリカなどの無機微粒子を添加す
る方法や巻芯表面の円周上に細かい溝を設ける方法などがあることが開示されており、巻
芯表面の円周上に設ける細かい溝の好ましい形状に関しては、ピッチが0.1〜3mmが
好ましく、0.3〜1mmがさらに好ましい、幅は0.1〜1mmが好ましく、0.1〜
0.8mmがさらに好ましく、0.1〜0.5mmがもっとも好ましい。深さは1〜20
μmが好ましく、2〜10μmがさらに好ましく、3〜6μmがもっとも好ましい事が記
載されている。
小さい方が巻芯転写が少なくなり、Rpの大きい方が摩擦係数が小さくなり巻芯にフィル
ムを巻始めるときのシワが発生しにくくなることから、Rpは0.05〜1.0μmであ
り、0.1〜0.8μmが好ましく、0.3〜0.6μmが更に好ましい事が開示されて
いる。さらに、光学フィルム原反の残留良溶剤量は1%以下であることが好ましく、0.
5%以下であることがさらに好ましく、0.2%以下がもっとも好ましい。巻芯表面とフ
ィルムの動摩擦係数は0.1〜1.5であることが好ましく、0.3〜1.0がより好ま
しく、0.5〜0.8が更に好ましいことが記載されている。なお、動摩擦係数をコント
ロールするためには種々の方法があり、光学フィルムにシリカなどの無機微粒子を添加す
る方法や巻芯表面の円周上に細かい溝を設ける方法などがあることが開示されており、巻
芯表面の円周上に設ける細かい溝の好ましい形状に関しては、ピッチが0.1〜3mmが
好ましく、0.3〜1mmがさらに好ましい、幅は0.1〜1mmが好ましく、0.1〜
0.8mmがさらに好ましく、0.1〜0.5mmがもっとも好ましい。深さは1〜20
μmが好ましく、2〜10μmがさらに好ましく、3〜6μmがもっとも好ましい事が記
載されている。
特開2002-3083号には、巻芯表面の円周上に細かい溝を設ける際には、ピッチが長く、幅
が狭く、深さの浅い方が巻芯転写が少ないため好ましく、ピッチが短く、幅が広く、深さ
の深い方が摩擦係数を下げる効果が大きいため好ましいことが示されており、溝は同心円
状でも螺旋状でも構わないが、螺旋状の方が巻芯を作るときの加工性に優れるため好まし
いことが記載されている。
が狭く、深さの浅い方が巻芯転写が少ないため好ましく、ピッチが短く、幅が広く、深さ
の深い方が摩擦係数を下げる効果が大きいため好ましいことが示されており、溝は同心円
状でも螺旋状でも構わないが、螺旋状の方が巻芯を作るときの加工性に優れるため好まし
いことが記載されている。
また、特開2002-3083号には、傷や変形を防止するため、フィルム原反は巻芯を支持して
フィルムが直接まわりに接しない状態で保存されることが好ましい記載がある。さらに、
フィルム保管条件の好ましい態様として、フィルム原反は異物の付着をさけるために、ポ
リエチレンなどのシートで包まれていること、フィルム原反を保存する温度環境は5〜4
0℃が好ましく、15〜25℃がさらに好ましいこと、フィルム原反を保存する湿度環境
は20〜70%RHが好ましく、40〜60%RHがさらに好ましいことが開示されてい
る。これは温度や湿度が変化すると、フィルムが収縮または膨張するため、巻芯に巻かれ
たフィルム原反では変形が発生する場合があり、そのため、製造条件に近い温度や湿度に
近い状態で保存することが好ましいことが示されている。一般にフィルム原反の輸送よう
な保存状態で、車や船によって輸送ためこの時の温度、湿度は前記フィルム原反の保存方
法と同じ範囲にコントロールされていることが好ましいことが開示されている。
フィルムが直接まわりに接しない状態で保存されることが好ましい記載がある。さらに、
フィルム保管条件の好ましい態様として、フィルム原反は異物の付着をさけるために、ポ
リエチレンなどのシートで包まれていること、フィルム原反を保存する温度環境は5〜4
0℃が好ましく、15〜25℃がさらに好ましいこと、フィルム原反を保存する湿度環境
は20〜70%RHが好ましく、40〜60%RHがさらに好ましいことが開示されてい
る。これは温度や湿度が変化すると、フィルムが収縮または膨張するため、巻芯に巻かれ
たフィルム原反では変形が発生する場合があり、そのため、製造条件に近い温度や湿度に
近い状態で保存することが好ましいことが示されている。一般にフィルム原反の輸送よう
な保存状態で、車や船によって輸送ためこの時の温度、湿度は前記フィルム原反の保存方
法と同じ範囲にコントロールされていることが好ましいことが開示されている。
さらに、特開2003-146498には、広幅・高速で送られるウェブを引きつれシワの発生がな
く、確実に巻き付けるために、ウェブ巻付け方法において、ウェブ側縁とウェブの切断線
との交差角度が45°〜80°になるようにウェブを切断し、粘着テープ片がウェブ先端
から0〜100mm離れ、且つウェブ側縁から0〜170mm離れた位置に貼り付けられ
るように、貼付位置または切断位置を調節することを特徴とするウェブ巻付け方法が記載
されている。
く、確実に巻き付けるために、ウェブ巻付け方法において、ウェブ側縁とウェブの切断線
との交差角度が45°〜80°になるようにウェブを切断し、粘着テープ片がウェブ先端
から0〜100mm離れ、且つウェブ側縁から0〜170mm離れた位置に貼り付けられ
るように、貼付位置または切断位置を調節することを特徴とするウェブ巻付け方法が記載
されている。
さらに、添加剤ブリードアウトが少なく、かつ層間の剥離現象もなく、しかも滑り性が良
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明の特開2003-014933号には、巻き取
りに際しては、両端部にエンボス加工を行うことが好ましいことが記載されている。さら
に好ましい態様として、エンボスの高さ(エンボスの内部分とエンボス部の厚みの差)は
、低すぎるとフィルム面同士が密着してフィルムの変形が生じる場合があり、高すぎると
エンボス近傍のフィルム変形が生じる場合があるため5μm〜30μmが好ましいことが
示されている。
好で透明性に優れた位相差フィルムを目的とした発明の特開2003-014933号には、巻き取
りに際しては、両端部にエンボス加工を行うことが好ましいことが記載されている。さら
に好ましい態様として、エンボスの高さ(エンボスの内部分とエンボス部の厚みの差)は
、低すぎるとフィルム面同士が密着してフィルムの変形が生じる場合があり、高すぎると
エンボス近傍のフィルム変形が生じる場合があるため5μm〜30μmが好ましいことが
示されている。
なお、エンボス加工の方法は例えばポリエステルフィルムなどの熱可塑性樹脂フィルムに
対して行っている公知の方法を好ましく用いることができ、特にフィルムの裏面を変形さ
せることなく片側の表面にのみエンボス加工が施されることが好ましいことが記載されて
いる。このようなエンボス加工の方法としては、フィルムを構成する樹脂の融点近傍(非
晶性樹脂の場合は軟化温度近傍)に加熱されたエンボスリングを金属やゴム、セラミック
等の表面を有するバックロール上でフィルム面に押し当てる加工方法が好ましいことが開
示されている。
対して行っている公知の方法を好ましく用いることができ、特にフィルムの裏面を変形さ
せることなく片側の表面にのみエンボス加工が施されることが好ましいことが記載されて
いる。このようなエンボス加工の方法としては、フィルムを構成する樹脂の融点近傍(非
晶性樹脂の場合は軟化温度近傍)に加熱されたエンボスリングを金属やゴム、セラミック
等の表面を有するバックロール上でフィルム面に押し当てる加工方法が好ましいことが開
示されている。
さらに、特開2003-014933号には、巻き取り方法としては、定トルク法、定テンション法
、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり
、それらを使いわければよいことが開示されている。また、膜厚の調節には、所望の厚さ
になるように、ドープ濃度、ポンプの送液量、ダイの口金のスリット間隙、ダイの押し出
し圧力、流延用支持体の速度等をコントロールするのがよく、膜厚を均一にする手段とし
て、膜厚検出手段を用いて、プログラムされたフィードバック情報を上記各装置にフィー
ドバックさせて調節する方法が示されている。
、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり
、それらを使いわければよいことが開示されている。また、膜厚の調節には、所望の厚さ
になるように、ドープ濃度、ポンプの送液量、ダイの口金のスリット間隙、ダイの押し出
し圧力、流延用支持体の速度等をコントロールするのがよく、膜厚を均一にする手段とし
て、膜厚検出手段を用いて、プログラムされたフィードバック情報を上記各装置にフィー
ドバックさせて調節する方法が示されている。
さらに、特開2002-255409には、フィルムロールを貯蔵することで発生する陥没や黒帯の
発生を抑制するために、静摩擦係数が0.3〜0.9のプラスチックフィルムを巻き取る際に、
フィルム間の1枚当たりの空気層の厚みを2〜6.5μmとして巻き取り方法が記載されている
。
発生を抑制するために、静摩擦係数が0.3〜0.9のプラスチックフィルムを巻き取る際に、
フィルム間の1枚当たりの空気層の厚みを2〜6.5μmとして巻き取り方法が記載されている
。
また、特開2003-165656には、巻き替え時、巻取りテープを使わずサクションして切り替
える発明が記載されている。
える発明が記載されている。
厚さ85μm未満の薄手フィルムを安定的に効率よく作製する発明である特開2001-11354
6号には、巻取り手段が備える巻取りコアの周面に、巻取りコアの回転軸方向に沿って段
部を形成し、この段部における段差面の高さ寸法はフィルムの厚さに等しくすることが開
示されている。さらに、好ましい態様として、巻取り手段が備える巻取りコアとして、フ
ィルムの巻取りが完了した状態では、〔(コア長手方向の中央部撓み量/コア直径)×1
00〕にて表されるコア撓み率が、5%以下であるものを用いてもよく、巻取り工程では
、〔巻回フィルム層の厚さ/(巻回数×フィルム厚さ)〕にて表される指数Rが、1.0
≦R≦1.3となるようフィルムを前記巻取りコアに巻取ること、等が開示されている。
6号には、巻取り手段が備える巻取りコアの周面に、巻取りコアの回転軸方向に沿って段
部を形成し、この段部における段差面の高さ寸法はフィルムの厚さに等しくすることが開
示されている。さらに、好ましい態様として、巻取り手段が備える巻取りコアとして、フ
ィルムの巻取りが完了した状態では、〔(コア長手方向の中央部撓み量/コア直径)×1
00〕にて表されるコア撓み率が、5%以下であるものを用いてもよく、巻取り工程では
、〔巻回フィルム層の厚さ/(巻回数×フィルム厚さ)〕にて表される指数Rが、1.0
≦R≦1.3となるようフィルムを前記巻取りコアに巻取ること、等が開示されている。
耳きり時の毛羽立ちを抑え後工程の故障を軽減するために、特開2002-370242号には、巻
取り時の除電を行う発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ウェブを乾燥さ
せることにより得られかつ巻き取られる前の段階のフィルム中の残留メチレンクロライド
量を0.2質量%以下としておくこと、このフィルムに除電処理を施し除電処理が施され
た後のフィルムの帯電量を、−1〜1kvの範囲内にすること、フィルムの除電処理を、
巻取直前および巻取時に行うこと、巻取直前のフィルムの除電処理を、除電バーまたは除
電ブロワによってフィルムの少なくとも片面側から行うとともに、巻取時のフィルムの除
電処理を、除電ブロワによって巻取中のロール状フィルムの両端面および周面にイオン風
を吹き付けることによって行うこと、巻取時の除電処理を、除電ブロワによって巻取中の
ロール状フィルムの周面にイオン風を吹き付けるとともに、巻取中のロール状フィルムの
周面と除電ブロワとの距離を一定に保つために巻取ロールと除電ブロワとの距離を徐々に
大きくしながら行うこと、フィルムの巻取ロールへの巻取終了後に、巻取ロールに装着さ
れた状態の巻取フィルムに除電処理を施すこと、巻取ロールから取り外された巻取フィル
ムに除電処理を施すこと、等が開示されている。
取り時の除電を行う発明が記載されている。さらに好ましい態様として、ウェブを乾燥さ
せることにより得られかつ巻き取られる前の段階のフィルム中の残留メチレンクロライド
量を0.2質量%以下としておくこと、このフィルムに除電処理を施し除電処理が施され
た後のフィルムの帯電量を、−1〜1kvの範囲内にすること、フィルムの除電処理を、
巻取直前および巻取時に行うこと、巻取直前のフィルムの除電処理を、除電バーまたは除
電ブロワによってフィルムの少なくとも片面側から行うとともに、巻取時のフィルムの除
電処理を、除電ブロワによって巻取中のロール状フィルムの両端面および周面にイオン風
を吹き付けることによって行うこと、巻取時の除電処理を、除電ブロワによって巻取中の
ロール状フィルムの周面にイオン風を吹き付けるとともに、巻取中のロール状フィルムの
周面と除電ブロワとの距離を一定に保つために巻取ロールと除電ブロワとの距離を徐々に
大きくしながら行うこと、フィルムの巻取ロールへの巻取終了後に、巻取ロールに装着さ
れた状態の巻取フィルムに除電処理を施すこと、巻取ロールから取り外された巻取フィル
ムに除電処理を施すこと、等が開示されている。
帯電検出を目的として、特開2001-277412号には、表面比抵抗が1×1013Ω/cm2以上
の支持体上に、2層以上の付与層を有する積層材料において、微小帯電部位が、前記積層
材料0.02m2当たり、10個以下である発明が記載されており、この発明は本発明に
も適応できる。
の支持体上に、2層以上の付与層を有する積層材料において、微小帯電部位が、前記積層
材料0.02m2当たり、10個以下である発明が記載されており、この発明は本発明に
も適応できる。
さらに、フィルムを緩みなく巻き取り、ブロッキングによる変形を防止し、除電、帯電量
を軽減し、異物の混入を阻止する発明である特開2002-283370号には、除電装置或いは強
制帯電装置を配置して、元巻からフィルムを再繰り出しした際のフィルムの帯電電位が±
2kV以内となるようウェブ巻き取りを行ってもよいこと、等が記載されている。
を軽減し、異物の混入を阻止する発明である特開2002-283370号には、除電装置或いは強
制帯電装置を配置して、元巻からフィルムを再繰り出しした際のフィルムの帯電電位が±
2kV以内となるようウェブ巻き取りを行ってもよいこと、等が記載されている。
また、特開2002-187148には、ウエブの幅の最も長い部分の短い部分との長さの差等を所
定寸法内として、クニック、巻きズレが生じないように巻き芯に巻き取るようにすること
が開示されている。
定寸法内として、クニック、巻きズレが生じないように巻き芯に巻き取るようにすること
が開示されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの巻取り等に関する発明は、本発明において
も適用できるものである。
も適用できるものである。
(表面処理)
セルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を行うことによって、セルロー
スアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着の向上を達
成することができる。例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、
酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいうグロー放電処理とは、10-3〜
20Torrの低圧ガス下でおこる、いわゆる低温プラズマのことである。更にまた、大
気圧下でのプラズマ処理も好ましい。
セルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を行うことによって、セルロー
スアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層およびバック層)との接着の向上を達
成することができる。例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、
酸またはアルカリ処理を用いることができる。ここでいうグロー放電処理とは、10-3〜
20Torrの低圧ガス下でおこる、いわゆる低温プラズマのことである。更にまた、大
気圧下でのプラズマ処理も好ましい。
(プラズマ処理)
本発明のセルロースアシレートフィルムの表面処理に用いられるプラズマ処理について
説明する。具体的には、真空グロー放電、大気圧グロー放電等によるものがあり、その他
の方法としてフレームプラズマ処理等の方法があげられる。これらは、例えば特開平6−
123062号、特開平11−293011号、同11−5857号の各公報等に記載さ
れた方法を用いることが出来る。
本発明のセルロースアシレートフィルムの表面処理に用いられるプラズマ処理について
説明する。具体的には、真空グロー放電、大気圧グロー放電等によるものがあり、その他
の方法としてフレームプラズマ処理等の方法があげられる。これらは、例えば特開平6−
123062号、特開平11−293011号、同11−5857号の各公報等に記載さ
れた方法を用いることが出来る。
これらのプラズマ処理によれば、プラズマ中においたセルロースアシレートフィルムの
表面を処理することで、これに強い親水性を与える事が出来、グロー放電によるプラズマ
発生装置中においては相対する電極の間にこれらの親水性を付与しようとするフィルムを
置き、この装置中にプラズマ励起性気体を導入し、電極間に高周波電圧を印加する事によ
り、該気体をプラズマ励起させ電極間にグロー放電を行わせることにより表面処理が行え
る。中でも大気圧グロー放電によるものが好ましく用いられる。プラズマ励起性気体とは
上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン
、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類及び
それらの混合物などがあげられる。
表面を処理することで、これに強い親水性を与える事が出来、グロー放電によるプラズマ
発生装置中においては相対する電極の間にこれらの親水性を付与しようとするフィルムを
置き、この装置中にプラズマ励起性気体を導入し、電極間に高周波電圧を印加する事によ
り、該気体をプラズマ励起させ電極間にグロー放電を行わせることにより表面処理が行え
る。中でも大気圧グロー放電によるものが好ましく用いられる。プラズマ励起性気体とは
上記のような条件においてプラズマ励起される気体をいい、アルゴン、ヘリウム、ネオン
、クリプトン、キセノン、窒素、二酸化炭素、テトラフルオロメタンの様なフロン類及び
それらの混合物などがあげられる。
これらのガスとしては、アルゴン、ネオン等の不活性ガスに、カルボキシル基や水酸基
、カルボニル基等の極性官能基をプラスチックフィルムの表面に付与できる反応性ガスを
加えたものが励起性気体として用いられる。反応性ガスとしては水素、酸素、窒素の他、
水蒸気やアンモニア等のガスの他、低級炭化水素、ケトン等の低沸点の有機化合物等も必
要に応じ用いることが出来るが、取り扱い上は、水素、酸素、二酸化炭素、窒素、水蒸気
等のガスが好ましい。水蒸気を用いる場合は、他のガスを水に通しバブリングしたガスを
用いることができる。或いは水蒸気を混合してもよい。
、カルボニル基等の極性官能基をプラスチックフィルムの表面に付与できる反応性ガスを
加えたものが励起性気体として用いられる。反応性ガスとしては水素、酸素、窒素の他、
水蒸気やアンモニア等のガスの他、低級炭化水素、ケトン等の低沸点の有機化合物等も必
要に応じ用いることが出来るが、取り扱い上は、水素、酸素、二酸化炭素、窒素、水蒸気
等のガスが好ましい。水蒸気を用いる場合は、他のガスを水に通しバブリングしたガスを
用いることができる。或いは水蒸気を混合してもよい。
印加する高周波電圧の周波数としては、1kHz以上100kHz以下が好ましく用い
られ、より好ましくは1kHz以上10kHz以下である。これらのグロー放電によるプ
ラズマ処理には真空下でこれを行う方法と、大気圧下でこれを行う方法がある。グロー放
電による真空プラズマ放電処理においては、有効に放電を起こさせるために、その雰囲気
を0.005〜20Torrの範囲に保つ様に上記反応性ガスを導入する必要がある。処
理速度を上げるにはなるべく高圧側で高出力条件を採用することが好ましいが、電界強度
を上げすぎるとセルロースアシレートフィルムにダメージを与える場合がある。大気圧近
傍でプラズマ放電を行う大気圧グロー放電による場合には、安定に放電を起こさせるため
にヘリウムやアルゴン等の不活性ガスが必要であり、上記プラズマ励起性ガスのうち60
%以上が不活性ガスである様にしないと安定な放電が発生しない。しかしながら余り不活
性ガスが多く、反応性ガスの割合が少ないと処理速度が低下する。電界強度を上げすぎて
もやはり基材にダメージを与えることがある。又、大気圧近傍でプラズマ処理を行う場合
でも、パルス化された電解でプラズマを発生させる場合には、上記不活性ガスは必ずしも
必要でなく、反応ガス濃度を上げることが出来、反応速度を大きくする事が出来る
られ、より好ましくは1kHz以上10kHz以下である。これらのグロー放電によるプ
ラズマ処理には真空下でこれを行う方法と、大気圧下でこれを行う方法がある。グロー放
電による真空プラズマ放電処理においては、有効に放電を起こさせるために、その雰囲気
を0.005〜20Torrの範囲に保つ様に上記反応性ガスを導入する必要がある。処
理速度を上げるにはなるべく高圧側で高出力条件を採用することが好ましいが、電界強度
を上げすぎるとセルロースアシレートフィルムにダメージを与える場合がある。大気圧近
傍でプラズマ放電を行う大気圧グロー放電による場合には、安定に放電を起こさせるため
にヘリウムやアルゴン等の不活性ガスが必要であり、上記プラズマ励起性ガスのうち60
%以上が不活性ガスである様にしないと安定な放電が発生しない。しかしながら余り不活
性ガスが多く、反応性ガスの割合が少ないと処理速度が低下する。電界強度を上げすぎて
もやはり基材にダメージを与えることがある。又、大気圧近傍でプラズマ処理を行う場合
でも、パルス化された電解でプラズマを発生させる場合には、上記不活性ガスは必ずしも
必要でなく、反応ガス濃度を上げることが出来、反応速度を大きくする事が出来る
なお、放電プラズマ処理で長尺基材の表面に均一薄膜を形成するために、特開2002-33907
5号には、長尺基材が対向する電極間に配置され、電極間に設けられた長尺基材の幅手方
向に沿ってスリット状に配置されたガス導入口から大気圧又は大気圧近傍の圧力下で反応
ガスを送り込みながら、電極間に高周波電圧を印加して放電させて、基材表面に薄膜を形
成する発明が記載されている。
5号には、長尺基材が対向する電極間に配置され、電極間に設けられた長尺基材の幅手方
向に沿ってスリット状に配置されたガス導入口から大気圧又は大気圧近傍の圧力下で反応
ガスを送り込みながら、電極間に高周波電圧を印加して放電させて、基材表面に薄膜を形
成する発明が記載されている。
さらに、透明性を高くし、水蒸気透過性を小さくし、特に寿命を長くし、コントラストを
高くし、あるいは複屈折を利用した表示方法で色ずれを小さくするために、特開2002-292
659号には、有機ポリマーと反応性金属化合物を有する溶液を支持体上に流延し、乾燥さ
せて剥離した後ロール搬送及びテンター搬送から選ばれる少なくとも1つの搬送方法によ
り乾燥させる発明が記載されている。
高くし、あるいは複屈折を利用した表示方法で色ずれを小さくするために、特開2002-292
659号には、有機ポリマーと反応性金属化合物を有する溶液を支持体上に流延し、乾燥さ
せて剥離した後ロール搬送及びテンター搬送から選ばれる少なくとも1つの搬送方法によ
り乾燥させる発明が記載されている。
さらに、優れた接着性を得るために、特開2000-356714号には、偏光板用保護フィルムに
おいて、偏光子と接する面の純水との接触角が、55度未満である発明が記載されており
、さらに詳細は態様としては、プラズマ処理によって親水化してもよく、プラズマ処理が
真空グロー放電、大気圧グロー放電及びフレームプラズマ処理から選ばれたものであって
もよく、偏光板用保護フィルムの偏光子と貼合する面を貼合前にプラズマ処理してもよく
、偏光板用保護フィルムの偏光子と貼合する面をプラズマ処理後に、水洗工程を経て偏光
子と貼合してもよいとが記載されている。
おいて、偏光子と接する面の純水との接触角が、55度未満である発明が記載されており
、さらに詳細は態様としては、プラズマ処理によって親水化してもよく、プラズマ処理が
真空グロー放電、大気圧グロー放電及びフレームプラズマ処理から選ばれたものであって
もよく、偏光板用保護フィルムの偏光子と貼合する面を貼合前にプラズマ処理してもよく
、偏光板用保護フィルムの偏光子と貼合する面をプラズマ処理後に、水洗工程を経て偏光
子と貼合してもよいとが記載されている。
また、裁断によっても感光層との間が剥離することのないフィルムを得るために、特開20
01-255625号には、支持体の疎水性化表面処理方法において、支持体の1面を、ガス中放
電プラズマ処理にて大気圧もしくは近傍圧力下、導入不活性ガスの50圧力%以上をアルゴ
ンガスとして、及び炭化水素ガス及び/又はフッ化炭化水素ガスの反応性ガスを含有させ
て連続搬送して処理する発明が記載されている。
01-255625号には、支持体の疎水性化表面処理方法において、支持体の1面を、ガス中放
電プラズマ処理にて大気圧もしくは近傍圧力下、導入不活性ガスの50圧力%以上をアルゴ
ンガスとして、及び炭化水素ガス及び/又はフッ化炭化水素ガスの反応性ガスを含有させ
て連続搬送して処理する発明が記載されている。
さらに、高温高湿度でも劣化せず、寸度変化を少なくするために、特開2003-066202号に
は、光学フィルム及びその製造方法において、寸度変化の少ないセルロースエステルフィ
ルム上に直接または他の層を介して金属化合物層を放電プラズマにより形成する発明が記
載されている。
は、光学フィルム及びその製造方法において、寸度変化の少ないセルロースエステルフィ
ルム上に直接または他の層を介して金属化合物層を放電プラズマにより形成する発明が記
載されている。
さらに、超高速搬送でも支持体表面の接着性を向上させ、極性官能基付与効率を高くし、
表面処理を均一に行うことを目的として、特開2000-246091号には、任意の基体に対し、
プラズマによる表面処理を行う表面処理方法において、大気圧もしくはその近傍の圧力下
で、パルス化された電界中で発生させたプラズマを用いる発明が記載されている。
表面処理を均一に行うことを目的として、特開2000-246091号には、任意の基体に対し、
プラズマによる表面処理を行う表面処理方法において、大気圧もしくはその近傍の圧力下
で、パルス化された電界中で発生させたプラズマを用いる発明が記載されている。
また、超高速搬送でも支持体表面の接着性を向上させ、極性官能基付与効率を高くし、表
面処理を均一に行うことを目的として、特開2000-248091号には、支持体の表面処理方法
において、連続搬送される長尺状の支持体を大気圧もしくはその近傍の圧力下、連続的に
プラズマ処理する方法において、パルス化された電界を用いて空気中で処理する発明が記
載されている。
面処理を均一に行うことを目的として、特開2000-248091号には、支持体の表面処理方法
において、連続搬送される長尺状の支持体を大気圧もしくはその近傍の圧力下、連続的に
プラズマ処理する方法において、パルス化された電界を用いて空気中で処理する発明が記
載されている。
さらに、金属化合物薄膜付与を行い、高温高湿経時に対して安定且つ優れた光学フィルム
を提供するために、特開2003-114333号には、光学フィルムの製法において、組成の異な
る基層用ドープと表層用ドープを共流延/逐次流延セルロースエステルフィルムの一方の
表層の上に、大気圧/近傍で反応ガスでプラズマ放電処理し0.1〜5wt%の炭素含有率を有す
る金属化合物薄膜を形成する発明が記載されている。
を提供するために、特開2003-114333号には、光学フィルムの製法において、組成の異な
る基層用ドープと表層用ドープを共流延/逐次流延セルロースエステルフィルムの一方の
表層の上に、大気圧/近傍で反応ガスでプラズマ放電処理し0.1〜5wt%の炭素含有率を有す
る金属化合物薄膜を形成する発明が記載されている。
また、連続処理、安価に多層の薄膜を均一に形成するために、特開2002-322558号には、
薄膜形成方法において、裏面の動摩擦係数が0.9以下である基材フィルムの表面に、大
気圧もしくは大気圧近傍の圧力下にある電極間隙に反応ガスを供給しながらプラズマ放電
処理を行う発明が記載されている。
薄膜形成方法において、裏面の動摩擦係数が0.9以下である基材フィルムの表面に、大
気圧もしくは大気圧近傍の圧力下にある電極間隙に反応ガスを供給しながらプラズマ放電
処理を行う発明が記載されている。
さらに、カール防止を目的として、特開9-218302号には、偏光板用保護フィルムにおいて
、透明樹脂フィルムの少なくとも片面を溶剤で処理する発明が記載されている。
、透明樹脂フィルムの少なくとも片面を溶剤で処理する発明が記載されている。
さらに、色を低くし、接着、親水性、染色性を良好にするために、特開昭55-018469号に
は、ポリマー表面を真空グロー放電処理する方法において、ポリマー表面を加熱放電処理
する発明が記載されている。
は、ポリマー表面を真空グロー放電処理する方法において、ポリマー表面を加熱放電処理
する発明が記載されている。
さらに、特開2003-098303には、対向電極と高周波電圧印加手段と、電極間に希ガスと反応性ガスを供給する手段を有し、大気圧/近傍下、反応カガス励起で放電プラズマ発生させ基材をプラズマ放電処理する装置で、防汚層形成用反応ガスを対向電極間に供給し高周波電圧印加し、対向電極間移送基材に大気圧/近傍でプラズマ放電処理を行い、基材の上に防汚層形成する、薄膜で防汚機能をし、かつ、反射防止効果の優れた光学フィルムが提案されている。
さらに、その他プラズマ処理に関しては、特開2003-161807、特開2003-166063、特開20
03-171770、特開2003-183836、特開2003-201568、特開2003-201570等に開示されている。
03-171770、特開2003-183836、特開2003-201568、特開2003-201570等に開示されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
なお、これらの方法で得られた固体の表面エネルギーは、「ぬれの基礎と応用」(リア
ライズ社 1989.12.10発行)に記載のように接触角法、湿潤熱法、および吸着
法により求めることができ、接触角法を用いることが好ましく、水の接触角が5〜90°
、更には5〜70°が好ましい。
ライズ社 1989.12.10発行)に記載のように接触角法、湿潤熱法、および吸着
法により求めることができ、接触角法を用いることが好ましく、水の接触角が5〜90°
、更には5〜70°が好ましい。
その他グロー放電処理は、米国特許第3462335号、米国特許第3761299号
、米国特許第4072769号及び英国特許第891469号明細書に記載されている。
放電雰囲気ガス組成を放電開始後にポリエステル支持体自身が放電処理を受けることによ
り容器内に発生する気体種のみにした特表昭59−556430号公報に記載された方法
も用いられる。また真空グロー放電処理する際に、セルロースアシレートフィルムの表面
温度を80℃以上180℃以下にして放電処理を行う特公昭60−16614号公報に記
載された方法も適用できる。グロー放電処理時の真空度は0.5〜3000Paが好まし
く、より好ましくは2〜300Paである。また、電圧は500〜5000Vの間が好ま
しく、より好ましくは500〜3000Vである。使用する放電周波数は、直流から数千
MHz、より好ましくは50Hz〜20MHz、さらに好ましくは1KHz〜1MHzで
ある。放電処理強度は、0.01KV・A・分/m2〜5KV・A・分/m2 が好ましく
、より好ましくは0.15KV・A・分/m2 〜1KV・A・分/m2である。
、米国特許第4072769号及び英国特許第891469号明細書に記載されている。
放電雰囲気ガス組成を放電開始後にポリエステル支持体自身が放電処理を受けることによ
り容器内に発生する気体種のみにした特表昭59−556430号公報に記載された方法
も用いられる。また真空グロー放電処理する際に、セルロースアシレートフィルムの表面
温度を80℃以上180℃以下にして放電処理を行う特公昭60−16614号公報に記
載された方法も適用できる。グロー放電処理時の真空度は0.5〜3000Paが好まし
く、より好ましくは2〜300Paである。また、電圧は500〜5000Vの間が好ま
しく、より好ましくは500〜3000Vである。使用する放電周波数は、直流から数千
MHz、より好ましくは50Hz〜20MHz、さらに好ましくは1KHz〜1MHzで
ある。放電処理強度は、0.01KV・A・分/m2〜5KV・A・分/m2 が好ましく
、より好ましくは0.15KV・A・分/m2 〜1KV・A・分/m2である。
次に紫外線照射法も本発明において好ましく用いられ、特公昭43−2603号、特公
昭43−2604号、特公昭45−3828号の各公報に記載の処理方法によって行われ
るのが好ましい。水銀灯は石英管からなる高圧水銀灯で、紫外線の波長が180〜380
nmの間であるものが好ましい。紫外線照射の方法については、光源はセルロースアシレ
ートフィルムの表面温度が150℃前後にまで上昇することが支持体の性能上問題なけれ
ば、主波長が365nmの高圧水銀灯ランプを使用することができる。低温処理が必要と
される場合には主波長が254nmの低圧水銀灯が好ましい。またオゾンレスタイプの高
圧水銀ランプ、及び低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量に関しては処理
光量が多いほどセルロースアシレートフィルムと被接着層との接着力は向上するが、光量
の増加に伴い該フィルムが着色し、また脆くなるという問題が発生する。従って、365
nmを主波長とする高圧水銀ランプで、照射光量20〜10000(mJ/cm2)がよ
く、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2 )である。254nmを主波長とする
低圧水銀ランプの場合には、照射光量100〜10000(mJ/cm2)がよく、より
好ましくは300〜1500(mJ/cm2 )である。
昭43−2604号、特公昭45−3828号の各公報に記載の処理方法によって行われ
るのが好ましい。水銀灯は石英管からなる高圧水銀灯で、紫外線の波長が180〜380
nmの間であるものが好ましい。紫外線照射の方法については、光源はセルロースアシレ
ートフィルムの表面温度が150℃前後にまで上昇することが支持体の性能上問題なけれ
ば、主波長が365nmの高圧水銀灯ランプを使用することができる。低温処理が必要と
される場合には主波長が254nmの低圧水銀灯が好ましい。またオゾンレスタイプの高
圧水銀ランプ、及び低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量に関しては処理
光量が多いほどセルロースアシレートフィルムと被接着層との接着力は向上するが、光量
の増加に伴い該フィルムが着色し、また脆くなるという問題が発生する。従って、365
nmを主波長とする高圧水銀ランプで、照射光量20〜10000(mJ/cm2)がよ
く、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2 )である。254nmを主波長とする
低圧水銀ランプの場合には、照射光量100〜10000(mJ/cm2)がよく、より
好ましくは300〜1500(mJ/cm2 )である。
次にセルロースアシレートフィルムの表面処理としてコロナ放電処理も好ましく用いら
れ、特公昭39−12838号、特開昭47−19824号、特開昭48−28067号
、特開昭52−42114号の各公報に記載等の処理方法によって行うことができる。コ
ロナ放電処理装置は、Pillar社製ソリッドステートコロナ処理機、LEPEL型表
面処理機、VETAPHON型処理機等を用いることができる。処理は空気中での常圧に
て行うことができる。処理時の放電周波数は、5〜40kV、より好ましくは10〜30
kVであり、波形は交流正弦波が好ましい。電極と誘電体ロールのギャップ透明ランスは
0.1〜10mm、より好ましくは1.0〜2.0mmである。放電は、放電帯域に設け
られた誘電サポートローラーの上方で処理し、処理量は、0.3〜0.4KV・A・分/
m2、より好ましくは0.34〜0.38KV・A・分/m2 である。
れ、特公昭39−12838号、特開昭47−19824号、特開昭48−28067号
、特開昭52−42114号の各公報に記載等の処理方法によって行うことができる。コ
ロナ放電処理装置は、Pillar社製ソリッドステートコロナ処理機、LEPEL型表
面処理機、VETAPHON型処理機等を用いることができる。処理は空気中での常圧に
て行うことができる。処理時の放電周波数は、5〜40kV、より好ましくは10〜30
kVであり、波形は交流正弦波が好ましい。電極と誘電体ロールのギャップ透明ランスは
0.1〜10mm、より好ましくは1.0〜2.0mmである。放電は、放電帯域に設け
られた誘電サポートローラーの上方で処理し、処理量は、0.3〜0.4KV・A・分/
m2、より好ましくは0.34〜0.38KV・A・分/m2 である。
次に火炎処理について記述すると、用いるガスは天然ガス、液化プロパンガス、都市ガ
スのいずれでもかまわないが、空気との混合比が重要である。なぜなら、火炎処理による
表面処理の効果は活性な酸素を含むプラズマによってもたらされると考えられるからであ
り、火炎の重要な性質であるプラズマの活性(温度)と酸素がどれだけ多くあるかがポイ
ントである。このふたつを決めているのはガス/酸素比であり、過不足なく反応する場合
にエネルギー密度が最も高くなりプラズマの活性が高くなる。具体的には、天然ガス/空
気の好ましい混合比は容積比で1/6〜1/10、好ましくは1/7〜1/9である。ま
た、液化プロパンガス/空気の場合は1/14〜1/22、好ましくは1/16〜1/1
9、都市ガス/空気の場合は1/2〜1/8、好ましくは1/3〜1/7である。また、
火炎処理量は1〜50Kcal/m2、より好ましくは3〜20Kcal/m2 の範囲で
行うとよい。またバーナーの内炎の先端とフィルムの距離は3〜7cm、より好ましくは
4〜6cmにするとよい。バーナーのノズル形状は、フリンバーナー社(米国)のリボン
式、ワイズ社(米国)の多穴式、エアロジェン(英国)のリボン式、春日電機(日本)の
千鳥型多穴式、小池酸素(日本)の千鳥型多穴式が好ましい。火炎処理にフィルムを支え
るバックアップロールは中空型ロールであり、冷却水を通して水冷し、常に20〜50℃
の一定温度で処理するのがよい。
スのいずれでもかまわないが、空気との混合比が重要である。なぜなら、火炎処理による
表面処理の効果は活性な酸素を含むプラズマによってもたらされると考えられるからであ
り、火炎の重要な性質であるプラズマの活性(温度)と酸素がどれだけ多くあるかがポイ
ントである。このふたつを決めているのはガス/酸素比であり、過不足なく反応する場合
にエネルギー密度が最も高くなりプラズマの活性が高くなる。具体的には、天然ガス/空
気の好ましい混合比は容積比で1/6〜1/10、好ましくは1/7〜1/9である。ま
た、液化プロパンガス/空気の場合は1/14〜1/22、好ましくは1/16〜1/1
9、都市ガス/空気の場合は1/2〜1/8、好ましくは1/3〜1/7である。また、
火炎処理量は1〜50Kcal/m2、より好ましくは3〜20Kcal/m2 の範囲で
行うとよい。またバーナーの内炎の先端とフィルムの距離は3〜7cm、より好ましくは
4〜6cmにするとよい。バーナーのノズル形状は、フリンバーナー社(米国)のリボン
式、ワイズ社(米国)の多穴式、エアロジェン(英国)のリボン式、春日電機(日本)の
千鳥型多穴式、小池酸素(日本)の千鳥型多穴式が好ましい。火炎処理にフィルムを支え
るバックアップロールは中空型ロールであり、冷却水を通して水冷し、常に20〜50℃
の一定温度で処理するのがよい。
[アルカリ鹸化処理]
また、セルロースアシレートフィルムの表面処理として好ましく用いられるアルカリ鹸
化処理を具体的に説明する。鹸化処理は、鹸化液を透明支持体に浸漬、噴射若しくは塗布
することで行う。好ましくは、塗布で鹸化処理することが好ましく、塗布方法としては、
ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法
、バーコーティング法およびE型塗布法を挙げることができる。
また、セルロースアシレートフィルムの表面処理として好ましく用いられるアルカリ鹸
化処理を具体的に説明する。鹸化処理は、鹸化液を透明支持体に浸漬、噴射若しくは塗布
することで行う。好ましくは、塗布で鹸化処理することが好ましく、塗布方法としては、
ディップコーティング法、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法
、バーコーティング法およびE型塗布法を挙げることができる。
[アルカリ溶液]
本発明のアルカリ溶液はpH11以上のアルカリ溶液が好ましい。より好ましくはpH1
2〜14である。
本発明のアルカリ溶液はpH11以上のアルカリ溶液が好ましい。より好ましくはpH1
2〜14である。
そのアルカリ剤の例として、水酸化ナトリウム、同カリウム、同リチウム、同アンモニウ
ムなどの無機アルカリ剤、又、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、DBU(1
,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジアザビシ
クロ[4,3,0]−5−ノネン)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチ
ルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルブチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機ア
ルカリ剤も用いられる。これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて併用
することもでき、一部を例えばハロゲン化したような塩の形で添加してもよい。これらの
アルカリ剤の中でも、水酸化ナトリウム或は水酸化カリウムが、これらの量を調整するこ
とにより広いpH領域でのpH調整が可能となるため好ましい。
ムなどの無機アルカリ剤、又、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、DBU(1
,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン)、DBN(1,5−ジアザビシ
クロ[4,3,0]−5−ノネン)、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエ
チルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチ
ルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルブチルアンモニウムヒドロキシドなどの有機ア
ルカリ剤も用いられる。これらのアルカリ剤は単独もしくは二種以上を組み合わせて併用
することもでき、一部を例えばハロゲン化したような塩の形で添加してもよい。これらの
アルカリ剤の中でも、水酸化ナトリウム或は水酸化カリウムが、これらの量を調整するこ
とにより広いpH領域でのpH調整が可能となるため好ましい。
アルカリ溶液の濃度は、使用するアルカリ剤の種類、反応温度および反応時間に応じて
決定されるが、アルカリ剤の含有量は、アルカリ溶液中の0.1〜5mol/kgが好ま
しく、0.5〜3mol/kgがより好ましい。
決定されるが、アルカリ剤の含有量は、アルカリ溶液中の0.1〜5mol/kgが好ま
しく、0.5〜3mol/kgがより好ましい。
本発明のアルカリ溶液の溶媒は、水及び水溶性有機溶媒の混合溶液からなることが好まし
い。有機溶媒としては、水と混和可能な有機溶媒であればいずれも用いることができるが
沸点120℃以下、より好ましくは100℃以下のものが好ましい。
い。有機溶媒としては、水と混和可能な有機溶媒であればいずれも用いることができるが
沸点120℃以下、より好ましくは100℃以下のものが好ましい。
その中でも好ましい有機溶媒は、無機性/有機性値(I/O値)が0.5以上、且つ溶
解度パラメーターが16〜40[mJ/m3]1/2の範囲のものが好ましい。より好ま
しくは、I/O値が0.6〜10、且つ溶解度パラメーターが18〜31[mJ/m3]
1/2である。I/O値がこの範囲よりも無機性が強いか、又は溶解度パラメーターが低
いと、アルカリ鹸化速度が低下し、また鹸化度の全面均一性も不満足となる。一方、I/
O値が上記範囲よりも有機性の側であるか、又は溶解度パラメーターが高溶解性の側では
、鹸化速度は速いが、ヘイズを生じ易く、したがって全面均一性の点では同様に不満足と
なる。また、有機溶媒、とりわけ上記有機性と溶解性の各範囲の有機溶媒を後述する界面
活性剤、相溶化剤等と組み合わせて用いると高い鹸化速度が維持されて、かつ全面に亘る
鹸化度の均一性が向上する。
解度パラメーターが16〜40[mJ/m3]1/2の範囲のものが好ましい。より好ま
しくは、I/O値が0.6〜10、且つ溶解度パラメーターが18〜31[mJ/m3]
1/2である。I/O値がこの範囲よりも無機性が強いか、又は溶解度パラメーターが低
いと、アルカリ鹸化速度が低下し、また鹸化度の全面均一性も不満足となる。一方、I/
O値が上記範囲よりも有機性の側であるか、又は溶解度パラメーターが高溶解性の側では
、鹸化速度は速いが、ヘイズを生じ易く、したがって全面均一性の点では同様に不満足と
なる。また、有機溶媒、とりわけ上記有機性と溶解性の各範囲の有機溶媒を後述する界面
活性剤、相溶化剤等と組み合わせて用いると高い鹸化速度が維持されて、かつ全面に亘る
鹸化度の均一性が向上する。
好ましい特性値を有する有機溶媒は、例えば、有機合成化学協会編、「新版溶剤ポケット
ブック」((株)オーム社、1994年刊)等に記載のものが挙げられている。(また、
有機溶媒の無機性/有機性値(I/O値)については、例えば、田中善生著有機概念図)
三共出版社1983年刊、1〜31頁に解説されている)。
ブック」((株)オーム社、1994年刊)等に記載のものが挙げられている。(また、
有機溶媒の無機性/有機性値(I/O値)については、例えば、田中善生著有機概念図)
三共出版社1983年刊、1〜31頁に解説されている)。
具体的には、一価脂肪族アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等)、脂環式アルカノール(例、シクロヘキサ
ノール、メチルシクロヘキサノール、メトキシシクロヘキサノール、シクロヘキシルメタ
ノール、シクロヘキシルエタノール、シクロヘキシルプロパノール等)、フェニルアルカ
ノール(例、べンジルアルコール、フェニルエタノール、フェニルプロパノール、フェノ
キシエタノール、メトキシベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール等)、複素環
式アルカノール類(フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等)、グ
リコール化合物のモノエーテル類(メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、プロピルセル
ソルブ、メトキシメトキシエタノール、ブチルセルソルブ、ヘキシルセルソルブ、メチル
カルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、メト
キシトリグリコール、エトキシトリグリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル等)ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、
アミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、1,3ジメチルイミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例、ジメチルス
ルホキシド)およびエーテル類(例、テトラヒドロフラン、ピラン、ジオキサン、トリオ
キサン、ジメチルセルソルブ、ジエチルセルソルブ、ジプロピルセルソルブ、メチルエチ
ルセルソルブ、ジメチルカルビトール、ジメチルカルビトール、メチルエチルカルビトー
ル等)等が挙げられる。用いる有機溶媒は、単独若しくは2種以上を混合して用いてもよ
い。
ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等)、脂環式アルカノール(例、シクロヘキサ
ノール、メチルシクロヘキサノール、メトキシシクロヘキサノール、シクロヘキシルメタ
ノール、シクロヘキシルエタノール、シクロヘキシルプロパノール等)、フェニルアルカ
ノール(例、べンジルアルコール、フェニルエタノール、フェニルプロパノール、フェノ
キシエタノール、メトキシベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール等)、複素環
式アルカノール類(フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等)、グ
リコール化合物のモノエーテル類(メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、プロピルセル
ソルブ、メトキシメトキシエタノール、ブチルセルソルブ、ヘキシルセルソルブ、メチル
カルビトール、エチルカルビトール、プロピルカルビトール、ブチルカルビトール、メト
キシトリグリコール、エトキシトリグリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル等)ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、
アミド類(例、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2
−ピロリドン、1,3ジメチルイミダゾリジノン等)、スルホキシド類(例、ジメチルス
ルホキシド)およびエーテル類(例、テトラヒドロフラン、ピラン、ジオキサン、トリオ
キサン、ジメチルセルソルブ、ジエチルセルソルブ、ジプロピルセルソルブ、メチルエチ
ルセルソルブ、ジメチルカルビトール、ジメチルカルビトール、メチルエチルカルビトー
ル等)等が挙げられる。用いる有機溶媒は、単独若しくは2種以上を混合して用いてもよ
い。
有機溶媒を単独或いは2種以上を混合する場合の少なくとも一種の有機溶媒は、水への溶
解性が大きなものが好ましい。有機溶媒の水の溶解度は、50質量%以上が好ましく、水
と自由に混合するものがより好ましい。アルカリ剤、鹸化処理で副生する脂肪酸の塩、空
気中の二酸化炭素を吸収して生じた炭酸の塩等への溶解性が充分なアルカリ溶液を調製で
きる。有機溶媒の溶媒中の使用割合は、溶媒の種類、水との混和性(溶解性)、反応温度
および反応時間に応じて決定する。水と有機溶媒の混合比は、3/97〜85/15質量
比が好ましい。より好ましくは5/95〜60/40質量比であり、更に好ましくは15/
85〜40/60質量比である。この範囲において、アシレートフィルムの光学特性を損
なうことなく容易にフィルム全面が均一に鹸化処理される。
解性が大きなものが好ましい。有機溶媒の水の溶解度は、50質量%以上が好ましく、水
と自由に混合するものがより好ましい。アルカリ剤、鹸化処理で副生する脂肪酸の塩、空
気中の二酸化炭素を吸収して生じた炭酸の塩等への溶解性が充分なアルカリ溶液を調製で
きる。有機溶媒の溶媒中の使用割合は、溶媒の種類、水との混和性(溶解性)、反応温度
および反応時間に応じて決定する。水と有機溶媒の混合比は、3/97〜85/15質量
比が好ましい。より好ましくは5/95〜60/40質量比であり、更に好ましくは15/
85〜40/60質量比である。この範囲において、アシレートフィルムの光学特性を損
なうことなく容易にフィルム全面が均一に鹸化処理される。
本発明に用いるアルカリ溶液が含有する有機溶媒として、上記した好ましいI/O値を有
する有機溶媒とは異なる有機溶媒(例えばフッ化アルコール等)を、後述の界面活性剤、
相溶化剤の溶解助剤として併用してもよい。その含有量は使用液の総重量に対して0.1
〜5%が好ましい。本発明に用いるアルカリ溶液は、界面活性剤を含有することが好まし
い。界面活性剤を添加することによって表面張力を下げて塗布を容易にしたり、塗膜の均
一性を上げてハジキ故障を防止し、かつ有機溶媒が存在すると起こり易いヘイズを抑止し
、さらに鹸化反応が均一に進行する。その効果は、後述する相溶化剤の共存によって特に
顕著となる。用いられる界面活性剤には特に制限はなく、アニオン界面活性剤、カチオン
界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤等のいずれであ
ってもよい。
する有機溶媒とは異なる有機溶媒(例えばフッ化アルコール等)を、後述の界面活性剤、
相溶化剤の溶解助剤として併用してもよい。その含有量は使用液の総重量に対して0.1
〜5%が好ましい。本発明に用いるアルカリ溶液は、界面活性剤を含有することが好まし
い。界面活性剤を添加することによって表面張力を下げて塗布を容易にしたり、塗膜の均
一性を上げてハジキ故障を防止し、かつ有機溶媒が存在すると起こり易いヘイズを抑止し
、さらに鹸化反応が均一に進行する。その効果は、後述する相溶化剤の共存によって特に
顕著となる。用いられる界面活性剤には特に制限はなく、アニオン界面活性剤、カチオン
界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤等のいずれであ
ってもよい。
具体的には、例えば、吉田時行著「界面活性剤ハンドブック(新版)」(工学図書、19
87年刊行)、「界面活性剤の機能創製・素材開発・応用技術」第1編(技術教育出版、
2000年刊行)等記載の公知の化合物が挙げられる。これらの界面活性剤の中でも、カ
チオン性界面活性剤としての4級アンモニウム塩類、ノニオン性界面活性剤としての各種
のポリアルキレンレングリコール誘導体類、各種のポリエチレンオキサイド付加物類等の
ポリエチレンオキサイド誘導体類、両性界面活性剤としてのベタイン型化合物類が好まし
い。アルカリ溶液には、ノニオン活性剤とアニオン活性剤又はノニオン活性剤とカチオン
活性剤を共存させて用いることも本発明の効果が高められて好ましい。これらの界面活性
剤のアルカリ溶液に対する添加量は、好ましくは、0.001〜10質量%であり、より
好ましくは、0.01〜5質量%でありる。
87年刊行)、「界面活性剤の機能創製・素材開発・応用技術」第1編(技術教育出版、
2000年刊行)等記載の公知の化合物が挙げられる。これらの界面活性剤の中でも、カ
チオン性界面活性剤としての4級アンモニウム塩類、ノニオン性界面活性剤としての各種
のポリアルキレンレングリコール誘導体類、各種のポリエチレンオキサイド付加物類等の
ポリエチレンオキサイド誘導体類、両性界面活性剤としてのベタイン型化合物類が好まし
い。アルカリ溶液には、ノニオン活性剤とアニオン活性剤又はノニオン活性剤とカチオン
活性剤を共存させて用いることも本発明の効果が高められて好ましい。これらの界面活性
剤のアルカリ溶液に対する添加量は、好ましくは、0.001〜10質量%であり、より
好ましくは、0.01〜5質量%でありる。
本発明に用いられるアルカリ溶液は、相溶化剤を含有させることも好ましい。本発明にお
いて、「相溶化剤」とは、温度25℃において、相溶化剤100gに対して水の溶解度が
50g以上となる親水性化合物をいう。相溶化剤の水の溶解度は、相溶化剤100gに対
して、80g以上であるのが好ましく、100g以上であるのがより好ましい。また、相
溶化剤が液状化合物である場合は、沸点が100℃以上であるのが好ましく、120℃以
上であるのがより好ましい。
いて、「相溶化剤」とは、温度25℃において、相溶化剤100gに対して水の溶解度が
50g以上となる親水性化合物をいう。相溶化剤の水の溶解度は、相溶化剤100gに対
して、80g以上であるのが好ましく、100g以上であるのがより好ましい。また、相
溶化剤が液状化合物である場合は、沸点が100℃以上であるのが好ましく、120℃以
上であるのがより好ましい。
相溶化剤は、アルカリ溶液を貯留する浴等の壁面に付着したアルカリ溶液の乾燥を防止
し、固着を抑制し、アルカリ溶液を安定に保持させる作用を有する。また、ポリマーフィ
ルムの表面にアルカリ溶液を塗布して一定時間保持した後、けん化処理を停止するまでの
間に、塗布されたアルカリ溶液の薄膜が乾燥し、固形物の析出を生じ、水洗工程での固形
物の洗い出しを困難にすることを防止する作用を有する。さらには、溶媒となる水と有機
溶剤との相分離を防止する。特に、界面活性剤と有機溶剤と上述した相溶化剤との共存に
よって、処理されたポリマーフィルムは、ヘイズが少なく、かつ、長尺の連続けん化処理
の場合であっても安定して全面均一なけん化度となる。
し、固着を抑制し、アルカリ溶液を安定に保持させる作用を有する。また、ポリマーフィ
ルムの表面にアルカリ溶液を塗布して一定時間保持した後、けん化処理を停止するまでの
間に、塗布されたアルカリ溶液の薄膜が乾燥し、固形物の析出を生じ、水洗工程での固形
物の洗い出しを困難にすることを防止する作用を有する。さらには、溶媒となる水と有機
溶剤との相分離を防止する。特に、界面活性剤と有機溶剤と上述した相溶化剤との共存に
よって、処理されたポリマーフィルムは、ヘイズが少なく、かつ、長尺の連続けん化処理
の場合であっても安定して全面均一なけん化度となる。
相溶化剤は、上記の条件を満たす材料であれば、特に限定されないが、例えば、ポリオ
ール化合物、糖類等のヒドロキシ基および/またはアミド基を有する繰り返し単位を含む
水溶性重合体が好適に挙げられる。ポリオール化合物は、低分子化合物、オリゴマー化合
物および高分子化合物のいずれも用いることができる。
ール化合物、糖類等のヒドロキシ基および/またはアミド基を有する繰り返し単位を含む
水溶性重合体が好適に挙げられる。ポリオール化合物は、低分子化合物、オリゴマー化合
物および高分子化合物のいずれも用いることができる。
脂肪族ポリオール類としては、例えば、炭素数2〜8のアルカンジオール(例えば、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサン
ジオール、グリセリンモノメチルエーテル、グリセリンモノエチルエーテル、シクロヘキ
サンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール等)、ヒドロキシ基を3個以上含有する炭素数3〜18のアルカン類(例えば、グ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ヘ
キサントリオール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、イ
ノシットール等)が挙げられる。
レングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサン
ジオール、グリセリンモノメチルエーテル、グリセリンモノエチルエーテル、シクロヘキ
サンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリ
コール等)、ヒドロキシ基を3個以上含有する炭素数3〜18のアルカン類(例えば、グ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ヘ
キサントリオール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジペンタエリスリトール、イ
ノシットール等)が挙げられる。
ポリアルキレンオキシポリオール類としては、上記のような同じアルキレンジオール同
士が結合していてもよく、異なるアルキレンジオールが互いに結合していてもよいが、同
じアルキレンジオール同士が結合したポリアルキレンポリオールがより好ましい。いずれ
の場合もの結合数は3〜100であるのが好ましく、3〜50であるのがより好ましい。
具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(オキ
シエチレン−オキシプロピレン)が挙げられる。
士が結合していてもよく、異なるアルキレンジオールが互いに結合していてもよいが、同
じアルキレンジオール同士が結合したポリアルキレンポリオールがより好ましい。いずれ
の場合もの結合数は3〜100であるのが好ましく、3〜50であるのがより好ましい。
具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(オキ
シエチレン−オキシプロピレン)が挙げられる。
糖類としては、例えば、高分子学会高分子実験学編集委員会編「天然高分子」第二章(
共立出版(株)、1984年刊)、小田良平等編「近代工業化学22、天然物工業化学I
I」((株)朝倉書店、1967年刊)等に記載されている水溶性化合物が挙げられる。
中でも、遊離のアルデヒド基およびケトン基を持たない、還元性を示さない糖類が好まし
い。糖類は、一般に、グルコース、スクロース、還元基同士の結合したトレハロース型少
糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体および糖類に水素添加して還元した糖アル
コールに分類されるが、いずれも本発明に好適に用いられる。例えば、サッカロース、ト
レハロース、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体、D,L−アラビット
、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット
、D,L−タリット、ズリシット、アロズルシット、還元水あめが挙げられる。これらの
糖類は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
共立出版(株)、1984年刊)、小田良平等編「近代工業化学22、天然物工業化学I
I」((株)朝倉書店、1967年刊)等に記載されている水溶性化合物が挙げられる。
中でも、遊離のアルデヒド基およびケトン基を持たない、還元性を示さない糖類が好まし
い。糖類は、一般に、グルコース、スクロース、還元基同士の結合したトレハロース型少
糖類、糖類の還元基と非糖類が結合した配糖体および糖類に水素添加して還元した糖アル
コールに分類されるが、いずれも本発明に好適に用いられる。例えば、サッカロース、ト
レハロース、アルキル配糖体、フェノール配糖体、カラシ油配糖体、D,L−アラビット
、リビット、キシリット、D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット
、D,L−タリット、ズリシット、アロズルシット、還元水あめが挙げられる。これらの
糖類は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシ基および/またはアミド基を有する繰り返し単位を有する水溶性重合体とし
ては、例えば、天然ガム類(例えば、アラビアガム、グアーガム、トラガンドガム等)、
ポリビニルピロリドン、ジヒドキシプロピルアクリレート重合体、セルロース類またはキ
トサン類とエポキシ化合物(エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド)との付加
反応体が挙げられる。中でも、アルキレンポリオール、ポリアルキレンオキシポリオール
、糖アルコール等のポリオール化合物が好ましい。
ては、例えば、天然ガム類(例えば、アラビアガム、グアーガム、トラガンドガム等)、
ポリビニルピロリドン、ジヒドキシプロピルアクリレート重合体、セルロース類またはキ
トサン類とエポキシ化合物(エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイド)との付加
反応体が挙げられる。中でも、アルキレンポリオール、ポリアルキレンオキシポリオール
、糖アルコール等のポリオール化合物が好ましい。
相溶化剤の含有量は、アルカリ溶液に対して、0.5〜25質量%であるのが好ましく
、1〜20質量%であるのがより好ましい。本発明に用いられるアルカリ溶液および補充
液は、いずれもその他の添加剤を含有することができる。その他の添加剤としては、例え
ば、消泡剤、アルカリ溶液安定化剤、pH緩衝剤、防腐剤、防菌剤等が挙げられる。
、1〜20質量%であるのがより好ましい。本発明に用いられるアルカリ溶液および補充
液は、いずれもその他の添加剤を含有することができる。その他の添加剤としては、例え
ば、消泡剤、アルカリ溶液安定化剤、pH緩衝剤、防腐剤、防菌剤等が挙げられる。
[アルカリ鹸化方法]
上記のアルカリ溶液を用いたセルロースアシレートフィルムの表面処理方法は従来公知
のいずれの方法でもよいが、特に、フィルムの片面のみをムラ無く均一に鹸化処理する場
合は、塗布方式が好ましい。塗布の方法としては、従来公知の塗布方法[例えば、ダイコ
ーター(エクストルージョンコーター、スライドコーター)、ロールコーター(順転ロー
ルコーター、逆転ロールコーター、グラビアコーター)、ロッドコーター、ブレードコー
ター等]が好ましく利用できる。 鹸化処理は、処理するフィルムの変形、処理液の変質
等が生じない温度120℃を越えない範囲の処理温度で行うことが好ましい。更に温度1
0℃以上であり100℃以下の範囲が好ましい。特に、温度20〜80度が好ましい。又
、鹸化処理の時間は、アルカリ溶液、処理温度により適宜調整して決定するが、1秒から
60秒の範囲で行われるのが好ましい。
上記のアルカリ溶液を用いたセルロースアシレートフィルムの表面処理方法は従来公知
のいずれの方法でもよいが、特に、フィルムの片面のみをムラ無く均一に鹸化処理する場
合は、塗布方式が好ましい。塗布の方法としては、従来公知の塗布方法[例えば、ダイコ
ーター(エクストルージョンコーター、スライドコーター)、ロールコーター(順転ロー
ルコーター、逆転ロールコーター、グラビアコーター)、ロッドコーター、ブレードコー
ター等]が好ましく利用できる。 鹸化処理は、処理するフィルムの変形、処理液の変質
等が生じない温度120℃を越えない範囲の処理温度で行うことが好ましい。更に温度1
0℃以上であり100℃以下の範囲が好ましい。特に、温度20〜80度が好ましい。又
、鹸化処理の時間は、アルカリ溶液、処理温度により適宜調整して決定するが、1秒から
60秒の範囲で行われるのが好ましい。
更に、セルロースアシレートフィルムをその表面が少なくとも10℃以上の温度でアルカ
リ溶液で鹸化処理する工程、セルロースアシレートフィルムの温度を少なくとも10℃以
上に維持する工程、そして、アルカリ溶液をセルロースアシレートフィルムから洗い落と
す工程によりアルカリ鹸化処理を実施することが好ましい。
リ溶液で鹸化処理する工程、セルロースアシレートフィルムの温度を少なくとも10℃以
上に維持する工程、そして、アルカリ溶液をセルロースアシレートフィルムから洗い落と
す工程によりアルカリ鹸化処理を実施することが好ましい。
セルロースアシレートフィルムをその表面が所定の温度でアルカリ溶液で鹸化処理には、
塗布する前に予め所定の温度に調整する工程、アルカリ液を予め所定の温度に調整してお
く工程、或いはこれらを組み合わせた工程等が挙げられる。塗布する前に予め所定の温度
に調整する工程と組み合わせることが好ましい。鹸化反応後は、水洗、中和し水洗等でフ
ィルム表面からアルカリ溶液及び鹸化処理反応物とを洗浄し除去することが好ましい。具
体的には、例えばWO02/46809号公報等に記載の内容が挙げられる。
塗布する前に予め所定の温度に調整する工程、アルカリ液を予め所定の温度に調整してお
く工程、或いはこれらを組み合わせた工程等が挙げられる。塗布する前に予め所定の温度
に調整する工程と組み合わせることが好ましい。鹸化反応後は、水洗、中和し水洗等でフ
ィルム表面からアルカリ溶液及び鹸化処理反応物とを洗浄し除去することが好ましい。具
体的には、例えばWO02/46809号公報等に記載の内容が挙げられる。
(溶剤回収)
溶液製膜では、ポリマー溶液を流延ダイからバンドやドラムの支持体上に流延し、流延さ
れたフィルムを乾燥後、自己支持性を持たせ支持体から剥ぎ取り、乾燥して巻取りまでの
工程において、溶剤を含有するガス(一般的には空気又は窒素)が発生する。そのため、
このような気体から有機溶剤を除去して気体を浄化する必要がある。
溶液製膜では、ポリマー溶液を流延ダイからバンドやドラムの支持体上に流延し、流延さ
れたフィルムを乾燥後、自己支持性を持たせ支持体から剥ぎ取り、乾燥して巻取りまでの
工程において、溶剤を含有するガス(一般的には空気又は窒素)が発生する。そのため、
このような気体から有機溶剤を除去して気体を浄化する必要がある。
なお溶剤回収に関しては、特開平4-59015号に、再生用気体の量を少量にし、2次装置を
小型化するために、ガス処置方法において、回転連続吸脱着装置で1次処理し、その後2次
装置に送り溶剤を処理する溶剤ガス吸着処理装置において、1次装置の再生ゾーン出口か
ら得られる濃厚溶剤ガス含有気体の30〜90%を再生ソーン入り口側に循環使用して2次処
理装置に送る発明が記載されている。
小型化するために、ガス処置方法において、回転連続吸脱着装置で1次処理し、その後2次
装置に送り溶剤を処理する溶剤ガス吸着処理装置において、1次装置の再生ゾーン出口か
ら得られる濃厚溶剤ガス含有気体の30〜90%を再生ソーン入り口側に循環使用して2次処
理装置に送る発明が記載されている。
また、吸着剤の吸着能力を十分に活用するために、特開平4-59019号には、2つの溶剤吸着
装置をもつ溶剤回収方法で2種以上溶剤ガスを吸着するにおいて、希薄濃度と、濃厚濃度
のガスを2つの吸着装置に送りこむ順序を規定する発明が記載されている。
装置をもつ溶剤回収方法で2種以上溶剤ガスを吸着するにおいて、希薄濃度と、濃厚濃度
のガスを2つの吸着装置に送りこむ順序を規定する発明が記載されている。
さらに、溶媒循環再生を目的として、特開2002-079533号には、溶液製膜方法において、
流延されたフィルムから乾燥されるまでに放出される溶剤の80〜98%を凝縮させて回
収し、残余を吸着剤に吸着させて回収する発明が記載されいる。
流延されたフィルムから乾燥されるまでに放出される溶剤の80〜98%を凝縮させて回
収し、残余を吸着剤に吸着させて回収する発明が記載されいる。
また、特開2002-178347には、溶液製膜方法において、吸着回収される溶剤の分解,変成を
防ぐために、セルロースアシレート溶液から揮発した揮発溶剤を、吸着剤に吸着された揮
発溶剤を脱着する脱着工程で相対湿度80%以下の非凝縮性ガスを使って脱着する溶液製膜
方法が記載されている。
防ぐために、セルロースアシレート溶液から揮発した揮発溶剤を、吸着剤に吸着された揮
発溶剤を脱着する脱着工程で相対湿度80%以下の非凝縮性ガスを使って脱着する溶液製膜
方法が記載されている。
さらに、特開2003-165129には、溶剤を回収再利用し、光学特性値Rthの値が良好なフイル
ムを製膜するために、フィルムを製膜する際に揮発する溶剤を回収する第1の工程と、回
収された溶剤に含まれる水分を5.0重量%以下まで除去する第2の工程と、水分が除去され
た溶剤をポリマーを溶解するための溶剤に用いるために成分を調整する第3の工程と、を
含む溶液製膜方法が記載されている。
ムを製膜するために、フィルムを製膜する際に揮発する溶剤を回収する第1の工程と、回
収された溶剤に含まれる水分を5.0重量%以下まで除去する第2の工程と、水分が除去され
た溶剤をポリマーを溶解するための溶剤に用いるために成分を調整する第3の工程と、を
含む溶液製膜方法が記載されている。
また、特開2003-165866には、簡単な方法により添加剤を除去し、ガス回収ラインの閉塞
を抑制するために、回収ガス中に含まれる揮発添加剤の除去方法において、ガス温度を下
げる第1の工程と、ガス温度を第1の工程よりも下げて、揮発した添加剤を除去する第2の
工程とを有し、第1の工程でガス温度を下げる装置の出口側の温度Tを、ガス中に含まれる
揮発した添加剤のうち最も固形分率の高い物質の融点をMとしたときに、(M-20)≦T≦Mの
範囲にする添加剤除去方法が記載されている。
を抑制するために、回収ガス中に含まれる揮発添加剤の除去方法において、ガス温度を下
げる第1の工程と、ガス温度を第1の工程よりも下げて、揮発した添加剤を除去する第2の
工程とを有し、第1の工程でガス温度を下げる装置の出口側の温度Tを、ガス中に含まれる
揮発した添加剤のうち最も固形分率の高い物質の融点をMとしたときに、(M-20)≦T≦Mの
範囲にする添加剤除去方法が記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートの溶剤回収に関する発明は、本発明において
も適用できるものである。
も適用できるものである。
(フィルム回収)
セルロースエステルは、もともと天然資源であるリンターや木材からのパルプを化学処理
をして得られるプラスティックであり、近年の環境意識の高まりに伴い、森林保護の立場
から、さらには石油資源の枯渇や二酸化炭素排出量の削減の観点からも、廃プラスチック
の処理方法としては、埋め立てもしくは焼却処理をしないで、フィルムのリサイクル利用
を行うことが好ましい。セルロースプラスチックは、天然の高分子であるセルロースを化
学的に処理して得られる種々のセルロース誘導体から作られる。写真フィルムの支持体に
おいても、その光学特性と強度からセルロースプラスチックが主に用いられており、また
、偏光板用保護フィルムとしても、セルロースプラスチックが広く用いられている。
セルロースエステルは、もともと天然資源であるリンターや木材からのパルプを化学処理
をして得られるプラスティックであり、近年の環境意識の高まりに伴い、森林保護の立場
から、さらには石油資源の枯渇や二酸化炭素排出量の削減の観点からも、廃プラスチック
の処理方法としては、埋め立てもしくは焼却処理をしないで、フィルムのリサイクル利用
を行うことが好ましい。セルロースプラスチックは、天然の高分子であるセルロースを化
学的に処理して得られる種々のセルロース誘導体から作られる。写真フィルムの支持体に
おいても、その光学特性と強度からセルロースプラスチックが主に用いられており、また
、偏光板用保護フィルムとしても、セルロースプラスチックが広く用いられている。
フィルム回収に関しては、透過率を大きくし、不溶解物をなくすために、特開昭53-15829
号に、三酢酸セルロースフィルムを溶解又は膨潤せしめる有機溶剤を少なくとも1種含有
する有機溶剤液、又は無機酸を含有する溶液で前処理する発明が記載されている。
号に、三酢酸セルロースフィルムを溶解又は膨潤せしめる有機溶剤を少なくとも1種含有
する有機溶剤液、又は無機酸を含有する溶液で前処理する発明が記載されている。
さらに、特開平3-54557号には、写真フィルムを界面活性剤で前処理し、工程:蛋白質分
解酵素で下塗り層を除去する発明が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
解酵素で下塗り層を除去する発明が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
なお、不純物を減らすために、特開平5-271461号に、TAC回収の方法において、TACをアル
カリ性水溶液または酸性水溶液に浸漬する工程、及びその後セルラーゼで処理する発明が
記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
カリ性水溶液または酸性水溶液に浸漬する工程、及びその後セルラーゼで処理する発明が
記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
また、短時間での回収処理を可能にするために、特開平5-281686号には、TAC回収の方法
において、TACに表面層が設けられている成型品を、過酸化物又は参加ハロゲン化合物を
含む溶液で処理、及び水溶性有機溶剤またはその水溶液で処理する発明が記載されている
。
において、TACに表面層が設けられている成型品を、過酸化物又は参加ハロゲン化合物を
含む溶液で処理、及び水溶性有機溶剤またはその水溶液で処理する発明が記載されている
。
さらに、特開2000−273199には、溶液をろ過する工程に残留したセルロースエ
ステル溶液を原料として再利用することが記載されている。
ステル溶液を原料として再利用することが記載されている。
さらに、コストダウンを目的として、特開2002-079534号には、製品フィルムを取った残
りを原料の一部に使用する発明が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
りを原料の一部に使用する発明が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
また、着色異物や不溶解物を短時間で処理するために、特開2001-019793号には、セルロ
ースプラスチックの不純物除去方法において、セルロースの低級脂肪酸エステルを基材と
し不純物を含むセルロースプラスチックを、過酸化物および遷移金属化合物を含む水溶液
で処理する発明が記載されている。
ースプラスチックの不純物除去方法において、セルロースの低級脂肪酸エステルを基材と
し不純物を含むセルロースプラスチックを、過酸化物および遷移金属化合物を含む水溶液
で処理する発明が記載されている。
さらに、特開2001-181440号には、セルロースエステルの回収方法において、偏光板を水
系液中で処理する発明が記載されている。
系液中で処理する発明が記載されている。
また、TAC高純度回収と再利用を目的として、特開2001-300939号には、セルロースエステ
ル回収方法において、偏光板用フィルム積層体を粉砕または断裁した後、静電分離装置に
よりセルロースエステルフィルムをそれ以外のフィルムと分離する発明が記載されており
、さらに、水系液で処理して乾燥してもよく、セルロースエステルに対して溶解能を有す
る有機溶媒で溶解し精製してもよく、静電分離装置が摩擦帯電によるものであってもよい
ことが記載されている。
ル回収方法において、偏光板用フィルム積層体を粉砕または断裁した後、静電分離装置に
よりセルロースエステルフィルムをそれ以外のフィルムと分離する発明が記載されており
、さらに、水系液で処理して乾燥してもよく、セルロースエステルに対して溶解能を有す
る有機溶媒で溶解し精製してもよく、静電分離装置が摩擦帯電によるものであってもよい
ことが記載されている。
さらに、再生セルロースエステルを提供するために、特開2001-213995号には、セルロー
スエステルの回収方法において、アシル基置換度が2.5〜3.0のセルロースエステル
フィルムを有する液晶画像表示装置用偏光シートの廃棄物を、セルロースエステルに対し
て溶解能を有する有機溶媒で処理する発明が記載されている。
スエステルの回収方法において、アシル基置換度が2.5〜3.0のセルロースエステル
フィルムを有する液晶画像表示装置用偏光シートの廃棄物を、セルロースエステルに対し
て溶解能を有する有機溶媒で処理する発明が記載されている。
また、偏光板から、セルロースアセテートを低コストで再生するために、特開2002-17983
5号には、セルロースアセテートフィルムの再生方法において、アセトン可溶性セルロー
スアセテートを含有するセルロースアセテートフィルムを、酢化度60〜62.5%のセルロー
ストリアセテートを23℃において溶解せずかつアセトン可溶性セルロースアセテートを溶
解し、有機溶媒で処理する発明が記載されている。
5号には、セルロースアセテートフィルムの再生方法において、アセトン可溶性セルロー
スアセテートを含有するセルロースアセテートフィルムを、酢化度60〜62.5%のセルロー
ストリアセテートを23℃において溶解せずかつアセトン可溶性セルロースアセテートを溶
解し、有機溶媒で処理する発明が記載されている。
さらに、返材を一部加えて一定組成のドープを精度良く調製するために、特開2002-16114
3号には、セルロースエステルドープの調製方法において、返材を含有溶液移送工程、添
加剤液移送工程が結合合流する工程、両液を混合する工程、各工程の手前に、添加剤含有
量を検量する手段(a)と検量した添加剤含有量を含有溶液移送工程にフィードバックする
手段を有するドープ調製工程を用いる発明が記載されている。
3号には、セルロースエステルドープの調製方法において、返材を含有溶液移送工程、添
加剤液移送工程が結合合流する工程、両液を混合する工程、各工程の手前に、添加剤含有
量を検量する手段(a)と検量した添加剤含有量を含有溶液移送工程にフィードバックする
手段を有するドープ調製工程を用いる発明が記載されている。
また、特開2002-348403号には、偏光板から回収し再利用するために、セルロースエステ
ルを回収方法において、セルロースエステルを含む偏光板を破砕または断裁した後、カル
シウム化合物又はポリオール類のいずれかを含む水溶液に浸漬処理する発明が記載されて
いる。
ルを回収方法において、セルロースエステルを含む偏光板を破砕または断裁した後、カル
シウム化合物又はポリオール類のいずれかを含む水溶液に浸漬処理する発明が記載されて
いる。
さらに、偏光板から低コストで再生するために、特開2002-179835号には、 セルロース
アセテートフィルムの再生方法において、アセトン可溶性セルロースアセテートを含有す
るセルロースアセテートフィルムを、酢化度60%のセルローストリアセテートを23℃にお
いて溶解せずかつアセトン可溶性セルロースアセテートを溶解する有機溶媒で処理する発
明が記載されている。
アセテートフィルムの再生方法において、アセトン可溶性セルロースアセテートを含有す
るセルロースアセテートフィルムを、酢化度60%のセルローストリアセテートを23℃にお
いて溶解せずかつアセトン可溶性セルロースアセテートを溶解する有機溶媒で処理する発
明が記載されている。
以上記載したこれらのセルロースアシレートのフィルム回収に関する発明は、本発明にお
いても適用できるものである。
いても適用できるものである。
(下塗り・バック素材)
フィルムと乳剤層との接着を達成するために、表面活性化処理をしたのち、直接セルロ
ースアシレートフィルム上に機能層を塗布して接着力を得る方法と、一旦何がしかの表面
処理をした後、あるいは表面処理なしで、下塗層(接着層)を設けこの上に機能層を塗布
する方法とがある。下塗層の構成としても種々の工夫が行われており、第1層として支持
体によく隣接する層(以下、下塗第1層と略す)を設け、その上に第2層として機能層と
よく接着する下塗り第2層を塗布する所謂重層法がある。
フィルムと乳剤層との接着を達成するために、表面活性化処理をしたのち、直接セルロ
ースアシレートフィルム上に機能層を塗布して接着力を得る方法と、一旦何がしかの表面
処理をした後、あるいは表面処理なしで、下塗層(接着層)を設けこの上に機能層を塗布
する方法とがある。下塗層の構成としても種々の工夫が行われており、第1層として支持
体によく隣接する層(以下、下塗第1層と略す)を設け、その上に第2層として機能層と
よく接着する下塗り第2層を塗布する所謂重層法がある。
単層法においては、セルロースアシレートフィルムを膨張させ、下塗層素材と界面混合
させることによって良好な接着性を達成している場合が多い。本発明において使用する下
塗ポリマーとしては、水溶性ポリマー、セルロースアシレート、ラテックスポリマー、水
溶性ポリエステルなどが例示される。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導
体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニールアルコール、ポリアク
リル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、セルロースアシレートとしてはカ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどである。ラテックスポリマ
ーとしては塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合体、アクリル酸エステル
含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重合体などである。
させることによって良好な接着性を達成している場合が多い。本発明において使用する下
塗ポリマーとしては、水溶性ポリマー、セルロースアシレート、ラテックスポリマー、水
溶性ポリエステルなどが例示される。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導
体、カゼイン、寒天、アルギン酸ソーダ、でんぷん、ポリビニールアルコール、ポリアク
リル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、セルロースアシレートとしてはカ
ルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどである。ラテックスポリマ
ーとしては塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合体、アクリル酸エステル
含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重合体などである。
重層法における下塗第1層では、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メ
タクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出
発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、等のオリゴマーもしくはポリマーなどがある。(これらにつ
いては E.H.Immergut、Polymer Handbook IV187−
231、Interscience Pub.New York 1966などに詳し
い)
タクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から選ばれた単量体を出
発原料とする共重合体を始めとして、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、等のオリゴマーもしくはポリマーなどがある。(これらにつ
いては E.H.Immergut、Polymer Handbook IV187−
231、Interscience Pub.New York 1966などに詳し
い)
また本発明に係るセルロースアシレートフィルムには好ましい態様としては、偏光子と
接着するための親水性バインダー層が設けられることである。例えば、−COOM基含有
の酢酸ビニル−マレイン酸共重合体化合物、又は親水性セルロース誘導体(例えばメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等)、ポリビ
ニルアルコール誘導体(例えば酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザール等)天然高分子化合物(例えばゼ
ラチン、カゼインアラビアゴム等)、親水基含有ポリエステル誘導体(例えばスルホン基
含有ポリエステル共重合体)が挙げられる。
接着するための親水性バインダー層が設けられることである。例えば、−COOM基含有
の酢酸ビニル−マレイン酸共重合体化合物、又は親水性セルロース誘導体(例えばメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース等)、ポリビ
ニルアルコール誘導体(例えば酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアセ
タール、ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザール等)天然高分子化合物(例えばゼ
ラチン、カゼインアラビアゴム等)、親水基含有ポリエステル誘導体(例えばスルホン基
含有ポリエステル共重合体)が挙げられる。
本発明に係るセルロースアシレートフィルムに場合により施される下塗り層には、機能
層の透明性などを実質的に損なわない程度に無機または、有機の微粒子をマット剤として
含有させることができる。無機の微粒子のマット剤としては二酸化ケイ素(SiO2),二
酸化チタン(TiO2),炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使用することができる
。有機の微粒子マット剤としては、ポリメチルメタクリレ−ト、セルロ−スアセテ−トプ
ロピオネ−ト、ポリスチレン、米国特許第4142894号に記載されている処理液可溶
性のもの、米国特許第4396706号に記載されているポリマ−などを用いることがで
きる。これらの微粒子マット剤の平均粒径は0.01〜10μmのものが好ましい。より
好ましくは、0.05〜5μmである。また、その含有量は0.5〜600mg/m2が
好ましく、更に好ましくは、1〜400mg/m2 である。
層の透明性などを実質的に損なわない程度に無機または、有機の微粒子をマット剤として
含有させることができる。無機の微粒子のマット剤としては二酸化ケイ素(SiO2),二
酸化チタン(TiO2),炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使用することができる
。有機の微粒子マット剤としては、ポリメチルメタクリレ−ト、セルロ−スアセテ−トプ
ロピオネ−ト、ポリスチレン、米国特許第4142894号に記載されている処理液可溶
性のもの、米国特許第4396706号に記載されているポリマ−などを用いることがで
きる。これらの微粒子マット剤の平均粒径は0.01〜10μmのものが好ましい。より
好ましくは、0.05〜5μmである。また、その含有量は0.5〜600mg/m2が
好ましく、更に好ましくは、1〜400mg/m2 である。
下塗液は、一般に良く知られた塗布方法、例えばディップコ−ト法、エア−ナイフコ−
ト法、カ−テンコ−ト法、ロ−ラ−コ−ト法、ワイヤ−バ−コ−ト法、グラビアコ−ト法
、スライドコート法、或いは、米国特許第2681294号明細書に記載のホッパ−を使
用するエクストル−ジョンコ−ト法により塗布することができる。
ト法、カ−テンコ−ト法、ロ−ラ−コ−ト法、ワイヤ−バ−コ−ト法、グラビアコ−ト法
、スライドコート法、或いは、米国特許第2681294号明細書に記載のホッパ−を使
用するエクストル−ジョンコ−ト法により塗布することができる。
なお、PVA(ポリビニルアルコール)膜と接着し易く、安全で環境悪影響ない加工を実
現するために、特開平6-118232には、染色、一軸延伸されたPVAから成る偏光子に隣接
して接着された保護フィルムにおいて、少なくとも接着される面に、親水性高分子化合物
を、保護フィルムと親和性を有する溶媒に溶解し設層した偏光板用保護フィルムについて
記載されており、この発明は本発明に適応できる。
現するために、特開平6-118232には、染色、一軸延伸されたPVAから成る偏光子に隣接
して接着された保護フィルムにおいて、少なくとも接着される面に、親水性高分子化合物
を、保護フィルムと親和性を有する溶媒に溶解し設層した偏光板用保護フィルムについて
記載されており、この発明は本発明に適応できる。
(機能層)
本発明に係る非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは、
その用途として光学用途と写真感光材料に適用される。特に光学用途が液晶表示装置であ
ることが好ましく、液晶表示装置が、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル
、その両側に配置された二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素子との間に少なく
とも一枚の光学補償シートを配置した構成であることがさらに好ましい。これらの液晶表
示装置としては、TN、IPS、FLC、AFLC、OCB、STN、VAおよびHAN
が好ましく、詳細は後述する。
本発明に係る非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは、
その用途として光学用途と写真感光材料に適用される。特に光学用途が液晶表示装置であ
ることが好ましく、液晶表示装置が、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル
、その両側に配置された二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素子との間に少なく
とも一枚の光学補償シートを配置した構成であることがさらに好ましい。これらの液晶表
示装置としては、TN、IPS、FLC、AFLC、OCB、STN、VAおよびHAN
が好ましく、詳細は後述する。
その際に前述の光学用途に本発明に係る非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロー
スアシレートフィルムを用いるに際し、各種の機能層を付与することが実施される。それ
らは、例えば、帯電防止層、硬化樹脂層(透明ハードコート層)、反射防止層、易接着層
、防眩層、光学補償層、配向層、液晶層などである。本発明のこれらの機能層及びその材
料としては、界面活性剤、滑り剤、マット剤、帯電防止層、ハードコート層などが挙げら
れる。
スアシレートフィルムを用いるに際し、各種の機能層を付与することが実施される。それ
らは、例えば、帯電防止層、硬化樹脂層(透明ハードコート層)、反射防止層、易接着層
、防眩層、光学補償層、配向層、液晶層などである。本発明のこれらの機能層及びその材
料としては、界面活性剤、滑り剤、マット剤、帯電防止層、ハードコート層などが挙げら
れる。
なお、特開平9-201912には、活性線硬化性樹脂層を設けたとき、巻取性を良化させるため
に、透明樹脂フィルムの片面に活性線硬化性樹脂層を設け、反対側にカール防止機能を有
する層を設けた偏光板用保護フィルムについて記載がある。
に、透明樹脂フィルムの片面に活性線硬化性樹脂層を設け、反対側にカール防止機能を有
する層を設けた偏光板用保護フィルムについて記載がある。
さらに、特開平9-203810には、偏光板用保護フィルムに関して、耐擦り傷性と帯電防止性
を両立し、かつロスが少なく好収率でコストを低くするため、透明プラスチックフィルム
の一方の面にアイオネン導電性ポリマー及び疎水性バインダーを含有する帯電防止層を有
し、その上に紫外線硬化性樹脂組成物を含有する層に紫外線を照射し硬化させてなる硬化
皮膜層を有する偏光板用保護フィルムの記載がある。
を両立し、かつロスが少なく好収率でコストを低くするため、透明プラスチックフィルム
の一方の面にアイオネン導電性ポリマー及び疎水性バインダーを含有する帯電防止層を有
し、その上に紫外線硬化性樹脂組成物を含有する層に紫外線を照射し硬化させてなる硬化
皮膜層を有する偏光板用保護フィルムの記載がある。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
(界面活性剤)
まず界面活性剤はその使用目的によって、分散剤、塗布剤、濡れ剤、帯電防止剤などに
分類されるが、以下に述べる界面活性剤を適宜使用することで、それらの目的は達成でき
る。本発明で使用される界面活性剤は、ノニオン性、イオン性(アニオン、カチオン、ベ
タイン)いずれも使用できる。さらにフッ素系界面活性剤も有機溶媒中での塗布剤や、帯
電防止剤として好ましく用いられる。使用される層としてはセルロースアシレート溶液中
でもよいし、その他の機能層のいずれでもよい。光学用途で利用される場合は、機能層の
例としては下塗り層、中間層、配向制御層、屈折率制御層、保護層、防汚層、粘着層、バ
ック下塗り層、バック層などである。その使用量は目的を達成するために必要な量であれ
ば特に限定されないがしいが、一般には添加する層の質量に対して、0.0001〜5質
量%が好ましく、更には0.0005〜2質量%が好ましい。その場合の塗設量は、1m
2当り0.02〜1000mgが好ましく、0.05〜200mgが好ましい。
まず界面活性剤はその使用目的によって、分散剤、塗布剤、濡れ剤、帯電防止剤などに
分類されるが、以下に述べる界面活性剤を適宜使用することで、それらの目的は達成でき
る。本発明で使用される界面活性剤は、ノニオン性、イオン性(アニオン、カチオン、ベ
タイン)いずれも使用できる。さらにフッ素系界面活性剤も有機溶媒中での塗布剤や、帯
電防止剤として好ましく用いられる。使用される層としてはセルロースアシレート溶液中
でもよいし、その他の機能層のいずれでもよい。光学用途で利用される場合は、機能層の
例としては下塗り層、中間層、配向制御層、屈折率制御層、保護層、防汚層、粘着層、バ
ック下塗り層、バック層などである。その使用量は目的を達成するために必要な量であれ
ば特に限定されないがしいが、一般には添加する層の質量に対して、0.0001〜5質
量%が好ましく、更には0.0005〜2質量%が好ましい。その場合の塗設量は、1m
2当り0.02〜1000mgが好ましく、0.05〜200mgが好ましい。
好ましいノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン
、ポリオキシブチレン、ポリグリシジルやソルビタンをノニオン性親水性基とする界面活
性剤であり、具体的にはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、多価
アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル
、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノ
ールアミド、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステルを挙げることができる。
、ポリオキシブチレン、ポリグリシジルやソルビタンをノニオン性親水性基とする界面活
性剤であり、具体的にはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアル
キルフェニールエーテル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコール、多価
アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル
、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノ
ールアミド、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステルを挙げることができる。
アニオン系界面活性剤としてはカルボン酸塩、硫酸塩、スルフォン酸塩、リン酸エステ
ル塩であり、代表的なものとしては脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキ
ルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、α−オレフィンスルフォン酸塩
、ジアルキルスルフォコハク酸塩、α−スルフォン化脂肪酸塩、N−メチル−Nオレイル
タウリン、石油スルフォン酸塩、アルキル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキ
シエチレンスチレン化フェニールエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩ホルムアルデヒド縮合物などで
ある。
ル塩であり、代表的なものとしては脂肪酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキ
ルナフタレンスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、α−オレフィンスルフォン酸塩
、ジアルキルスルフォコハク酸塩、α−スルフォン化脂肪酸塩、N−メチル−Nオレイル
タウリン、石油スルフォン酸塩、アルキル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニールエーテル硫酸塩、ポリオキ
シエチレンスチレン化フェニールエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩ホルムアルデヒド縮合物などで
ある。
カチオン系界面活性剤としてはアミン塩、4級アンモニウム塩、ピリジュム塩などを挙
げることができ、第1〜第3脂肪アミン塩、第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアン
モニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、アルキルイ
ミダゾリウム塩など)を挙げることが出来る。両性系界面活性剤としてはカルボキシベタ
イン、スルフォベタインなどであり、N−トリアルキル−N−カルボキシメチルアンモニ
ウムベタイン、N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタインなどで
ある。
げることができ、第1〜第3脂肪アミン塩、第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアン
モニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、アルキルイ
ミダゾリウム塩など)を挙げることが出来る。両性系界面活性剤としてはカルボキシベタ
イン、スルフォベタインなどであり、N−トリアルキル−N−カルボキシメチルアンモニ
ウムベタイン、N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタインなどで
ある。
これらの界面活性剤は、界面活性剤の応用(幸書房、刈米孝夫著、昭和55年9月1日
発行)に記載されている。本発明においては、好ましい界面活性剤はその使用量において
特に限定されず、目的とする界面活性特性が得られる量であればよい。以下に界面活性剤
の具体例を記すが、これらに限定されるものではない(ここで、−C6H4−はフェニレ
ン基を表わす)。
WA−1 :C12H25(OCH2CH2)10OH
WA−2 :C9H19−C6H4−(OCH2CH2)12OH
WA−3 :ポリ(重合度20)オキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル
WA−4 :ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ
WA−5 :トリ(イソプロピル)ナフタレンスルフォン酸ソーダ
WA−6 :ドデシル硫酸ソーダ
WA−7 :α−スルファコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)エステル ナトリウム塩
WA−8 :セチルトリメチルアンモニウム クロライド
WA−9 :C11H23CONHCH2CH2N+(CH3)2−CH2COO-
WA−10 :C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)16H
WA−11 :C8F17SO2N(C3H7)CH2COOK
WA−12 :C7F15COONH4
WA−13 :C8F17SO3K
WA−14 :C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4SO3Na
WA−15 :C8F17SO2N(C3H7)−(CH2)3−N+(CH3)3・I-
WA−16 :C8F17SO2N(C3H7)CH2CH2CH2N+(CH3)2−CH2COO-
WA−17 :C8F17CH2CH2O(CH2CH2O)16H
WA−18 :C8F17CH2CH2O(CH2)3−N+(CH3)3・I-
WA−19 :H(CF2)8CH2CH2OCOCH2CH(SO3Na)COOCH2CH2CH2CH2(CF2)8H
WA−20 :H(CF2)6CH2CH2O(CH2CH2O)16H
WA−21 :H(CF2)8CH2CH2O(CH2)3−N+(CH3)3・I-
WA−22 :H(CF2)8CH2CH2OCOCH2CH(SO3K)COOCH2CH2CH2CH2C8F17
WA−23 :C9F17−C6H4−SO2N(C3H7)(CH2CH2O)16H
WA−24 :C9F17−C6H4−CSO2N(C3H7)−(CH2)3−N+(CH3)3・I-
発行)に記載されている。本発明においては、好ましい界面活性剤はその使用量において
特に限定されず、目的とする界面活性特性が得られる量であればよい。以下に界面活性剤
の具体例を記すが、これらに限定されるものではない(ここで、−C6H4−はフェニレ
ン基を表わす)。
WA−1 :C12H25(OCH2CH2)10OH
WA−2 :C9H19−C6H4−(OCH2CH2)12OH
WA−3 :ポリ(重合度20)オキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル
WA−4 :ドデシルベンゼンスルフォン酸ソーダ
WA−5 :トリ(イソプロピル)ナフタレンスルフォン酸ソーダ
WA−6 :ドデシル硫酸ソーダ
WA−7 :α−スルファコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)エステル ナトリウム塩
WA−8 :セチルトリメチルアンモニウム クロライド
WA−9 :C11H23CONHCH2CH2N+(CH3)2−CH2COO-
WA−10 :C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)16H
WA−11 :C8F17SO2N(C3H7)CH2COOK
WA−12 :C7F15COONH4
WA−13 :C8F17SO3K
WA−14 :C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4SO3Na
WA−15 :C8F17SO2N(C3H7)−(CH2)3−N+(CH3)3・I-
WA−16 :C8F17SO2N(C3H7)CH2CH2CH2N+(CH3)2−CH2COO-
WA−17 :C8F17CH2CH2O(CH2CH2O)16H
WA−18 :C8F17CH2CH2O(CH2)3−N+(CH3)3・I-
WA−19 :H(CF2)8CH2CH2OCOCH2CH(SO3Na)COOCH2CH2CH2CH2(CF2)8H
WA−20 :H(CF2)6CH2CH2O(CH2CH2O)16H
WA−21 :H(CF2)8CH2CH2O(CH2)3−N+(CH3)3・I-
WA−22 :H(CF2)8CH2CH2OCOCH2CH(SO3K)COOCH2CH2CH2CH2C8F17
WA−23 :C9F17−C6H4−SO2N(C3H7)(CH2CH2O)16H
WA−24 :C9F17−C6H4−CSO2N(C3H7)−(CH2)3−N+(CH3)3・I-
(滑り剤)
また、セルロースアシレートフィルムの上のいずれかの層に滑り剤を含有させてもよく
、その場合は特に最外層が好ましい。用いられる滑り剤としては、例えば、特公昭53−
292号公報に開示されているようなポリオルガノシロキサン、米国特許第427514
6号明細書に開示されているような高級脂肪酸アミド、特公昭58−33541号公報、
英国特許第927446号明細書或いは特開昭55−126238号及び特開昭58−9
0633号公報に開示されているような高級脂肪酸エステル(炭素数10〜24の脂肪酸
と炭素数10〜24のアルコールのエステル)、そして、米国特許第3933516号明
細書に開示されているような高級脂肪酸金属塩、また、特開昭58−50534号公報に
開示されているような、直鎖高級脂肪酸と直鎖高級アルコールのエステル、国際公開90
108115号に開示されているような分岐アルキル基を含む高級脂肪酸−高級アルコー
ルエステル等が知られている。
また、セルロースアシレートフィルムの上のいずれかの層に滑り剤を含有させてもよく
、その場合は特に最外層が好ましい。用いられる滑り剤としては、例えば、特公昭53−
292号公報に開示されているようなポリオルガノシロキサン、米国特許第427514
6号明細書に開示されているような高級脂肪酸アミド、特公昭58−33541号公報、
英国特許第927446号明細書或いは特開昭55−126238号及び特開昭58−9
0633号公報に開示されているような高級脂肪酸エステル(炭素数10〜24の脂肪酸
と炭素数10〜24のアルコールのエステル)、そして、米国特許第3933516号明
細書に開示されているような高級脂肪酸金属塩、また、特開昭58−50534号公報に
開示されているような、直鎖高級脂肪酸と直鎖高級アルコールのエステル、国際公開90
108115号に開示されているような分岐アルキル基を含む高級脂肪酸−高級アルコー
ルエステル等が知られている。
このうちポリオルガノシロキサンとしては、一般的に知られている、ポリジメチルシロ
キサンポリジエチルシロキサン等のポリアルキルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン
、ポリメチルフェニルシロキサン等のポリアリールシロキサンのほかに、特公昭53−2
92号,特公昭55−49294号、特開昭60−140341号の各公報等に示される
ような、C5以上のアルキル基を持つオルガノポリシロキサン、側鎖にポリオキシアルキ
レン基を有するアルキルポリシロキサン、側鎖にアルコキシ、ヒドロキシ、水素、カルボ
キシル、アミノ、メルカプト基を有するようなオルガノポリシロキサン等の変性ポリシロ
キサンを用いることもできるし、シロキサンユニットを有するブロックコポリマーも使用
できる。このような化合物の具体例を次に示すが、これらによって制限されるものではな
い。
(S−1) (CH3)3SiO−(Si(CH3)2O)a−Si(CH3)3
a=5〜1000
(S−2) (C6H5)3SiO−(Si(CH3)2O)a−Si(CH3)3
a=5〜1000
(S−3) (CH3)3SiO−(Si(C5H11)(CH3)−O)a−Si(CH3)3
a=10
(S−4) (CH3)3SiO−(Si(C12H25)(CH3)−O)10−(Si(CH3)2O)18−Si(CH3)3
(S−5) (CH3)3SiO−(Si(CH3)2O)x−(Si(CH3)((CH2)3−O(CH2CH2O)10H)−O)y−(Si(CH3)2O)z−Si(CH3)3
x+y+z=30
(S−6) (CH3)3SiO−(Si(CH3)2O)x−(Si(CH3){(CH2)3−O(CH2CH(CH3)−O)10(CH2CH2 O)10C3H7}O)y−(Si(CH3)2O)z−Si(CH3)3
x+y+z=35
キサンポリジエチルシロキサン等のポリアルキルシロキサン、ポリジフェニルシロキサン
、ポリメチルフェニルシロキサン等のポリアリールシロキサンのほかに、特公昭53−2
92号,特公昭55−49294号、特開昭60−140341号の各公報等に示される
ような、C5以上のアルキル基を持つオルガノポリシロキサン、側鎖にポリオキシアルキ
レン基を有するアルキルポリシロキサン、側鎖にアルコキシ、ヒドロキシ、水素、カルボ
キシル、アミノ、メルカプト基を有するようなオルガノポリシロキサン等の変性ポリシロ
キサンを用いることもできるし、シロキサンユニットを有するブロックコポリマーも使用
できる。このような化合物の具体例を次に示すが、これらによって制限されるものではな
い。
(S−1) (CH3)3SiO−(Si(CH3)2O)a−Si(CH3)3
a=5〜1000
(S−2) (C6H5)3SiO−(Si(CH3)2O)a−Si(CH3)3
a=5〜1000
(S−3) (CH3)3SiO−(Si(C5H11)(CH3)−O)a−Si(CH3)3
a=10
(S−4) (CH3)3SiO−(Si(C12H25)(CH3)−O)10−(Si(CH3)2O)18−Si(CH3)3
(S−5) (CH3)3SiO−(Si(CH3)2O)x−(Si(CH3)((CH2)3−O(CH2CH2O)10H)−O)y−(Si(CH3)2O)z−Si(CH3)3
x+y+z=30
(S−6) (CH3)3SiO−(Si(CH3)2O)x−(Si(CH3){(CH2)3−O(CH2CH(CH3)−O)10(CH2CH2 O)10C3H7}O)y−(Si(CH3)2O)z−Si(CH3)3
x+y+z=35
また、高級脂肪酸及びその誘導体、高級アルコール及びその誘導体としては、高級脂肪
酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸の多価ア
ルコールエステル等、また、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族アルコールのモノアルキ
ルフォスファイト、ジアルキルフォスファイト、トリアルキルフォスファイト、モノアル
キルフォスフェート、ジアルキルフォスフェート、トリアルキルフォスフェート、高級脂
肪族のアルキルスルフォン酸、そのアミド化合物またはその塩等を用いることができる。
このような化合物の具体例を次に示すが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。
(S−7) n−C15H31COOC30H61−n
(S−8) n−C17H35COOC30H61−n
(S−9) n−C15H31COOC50H101−n
(S−10)n−C21H43COO−(CH2)7CH(CH3)−C9H19
(S−11)n−C21H43COOC24H49−iso
(S−12)n−C18H37OCO(CH2)4COOC40H81−n
(S−13)n−C50H101O(CH2CH2O)15H
(S−14)n−C40H81OCOCH2CH2COO(CH2CH2O)16H
(S−15) n−C21H41CONH2
(S−16) 流動パラフィンH
(S−17) カルナバワックス
酸、高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸の多価ア
ルコールエステル等、また、高級脂肪族アルコール、高級脂肪族アルコールのモノアルキ
ルフォスファイト、ジアルキルフォスファイト、トリアルキルフォスファイト、モノアル
キルフォスフェート、ジアルキルフォスフェート、トリアルキルフォスフェート、高級脂
肪族のアルキルスルフォン酸、そのアミド化合物またはその塩等を用いることができる。
このような化合物の具体例を次に示すが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。
(S−7) n−C15H31COOC30H61−n
(S−8) n−C17H35COOC30H61−n
(S−9) n−C15H31COOC50H101−n
(S−10)n−C21H43COO−(CH2)7CH(CH3)−C9H19
(S−11)n−C21H43COOC24H49−iso
(S−12)n−C18H37OCO(CH2)4COOC40H81−n
(S−13)n−C50H101O(CH2CH2O)15H
(S−14)n−C40H81OCOCH2CH2COO(CH2CH2O)16H
(S−15) n−C21H41CONH2
(S−16) 流動パラフィンH
(S−17) カルナバワックス
このような滑り剤を用いることにより、引っかき強度にすぐれ、下塗面でのはじき等の
発生のない優れたフィルムが得られる。用いる滑り剤の使用量は特に限定されないが、そ
の含有量は0.0005から2g/m2が好ましく、より好ましくは0.001〜1g/
m2 、特に好ましくは0.002〜0.5g/m2 である。本発明の滑り剤の添加層とし
ては、特にこれに限定されるものではないが、バック面の最外層に含有させることが好ま
しい。上記の滑り剤を含む表面層は、これを適当な有機溶剤に溶解した塗布液を、支持体
、またはバック層にその他の層を付与した支持体上に塗布し、乾燥することにより形成で
きる。また、滑り剤は、塗布液中に分散物の形で添加することもできる。使用される溶剤
としては、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、ケト
ン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エステル類(酢酸、蟻
酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸などのメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル
など)、芳香族炭化水素系(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、アミド系(ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドンなど)が好ましい。
発生のない優れたフィルムが得られる。用いる滑り剤の使用量は特に限定されないが、そ
の含有量は0.0005から2g/m2が好ましく、より好ましくは0.001〜1g/
m2 、特に好ましくは0.002〜0.5g/m2 である。本発明の滑り剤の添加層とし
ては、特にこれに限定されるものではないが、バック面の最外層に含有させることが好ま
しい。上記の滑り剤を含む表面層は、これを適当な有機溶剤に溶解した塗布液を、支持体
、またはバック層にその他の層を付与した支持体上に塗布し、乾燥することにより形成で
きる。また、滑り剤は、塗布液中に分散物の形で添加することもできる。使用される溶剤
としては、水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)、ケト
ン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エステル類(酢酸、蟻
酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸などのメチル、エチル、プロピル、ブチルエステル
など)、芳香族炭化水素系(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、アミド系(ジメチル
ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチルピロリドンなど)が好ましい。
上記滑り剤の塗設にあたっては,皮膜形成能のあるバインダーと共に用いることもでき
る。このようなポリマーとしては,公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹
脂、反応性樹脂、およびこれらの混合物、ゼラチンなどの親水性バインダーを使用するこ
とができる。
る。このようなポリマーとしては,公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹
脂、反応性樹脂、およびこれらの混合物、ゼラチンなどの親水性バインダーを使用するこ
とができる。
滑り性能は静摩擦係数0.30以下が好ましく、更には0.25以下、特には0.13
以下が好ましい。また、接触する相手材質との静摩擦係数を小さいことが好ましく、傷な
どの防止にも役立つ。その際の相手材質との静摩擦係数も0.3以下が好ましく、更には
0.25以下、特には0.13以下が好ましい。また、フィルムや光学フィルムの表裏の
静摩擦係数も小さくするほうが好ましい場合が多々有り、その間の静摩擦係数0.30以
下が好ましく、更には0.25以下、特には0.13以下が好ましい。また、動摩擦係数
も0.30以下が好ましく、更には0.25以下、特には0.15以下が好ましい。また
、接触する相手材質との動摩擦係数も0.3以下が好ましく、更には0.25以下、特に
は0.15以下が好ましい。また、フィルムや光学フィルムの表裏の動摩擦係数も小さく
するほうが好ましい場合が多々有り、その間の動摩擦係数0.30以下が好ましく、更に
は0.25以下、特には0.13以下が好ましい。
以下が好ましい。また、接触する相手材質との静摩擦係数を小さいことが好ましく、傷な
どの防止にも役立つ。その際の相手材質との静摩擦係数も0.3以下が好ましく、更には
0.25以下、特には0.13以下が好ましい。また、フィルムや光学フィルムの表裏の
静摩擦係数も小さくするほうが好ましい場合が多々有り、その間の静摩擦係数0.30以
下が好ましく、更には0.25以下、特には0.13以下が好ましい。また、動摩擦係数
も0.30以下が好ましく、更には0.25以下、特には0.15以下が好ましい。また
、接触する相手材質との動摩擦係数も0.3以下が好ましく、更には0.25以下、特に
は0.15以下が好ましい。また、フィルムや光学フィルムの表裏の動摩擦係数も小さく
するほうが好ましい場合が多々有り、その間の動摩擦係数0.30以下が好ましく、更に
は0.25以下、特には0.13以下が好ましい。
さらに、特開2003-096208には、厚さが60μm以下の薄いフィルムであっても、しわや折れ
が生じることのないように、温度23℃湿度55%でのフィルム接触面同士の摩擦係数をa、温
度23℃湿度80%での同係数をb、および温度23℃湿度85%での同係数をCとする時、1.0≦b
/a≦1.5、かつ1.0≦C/a≦5.0なる関係が成立するセルロースエステルフィルムについて記
載がある。
が生じることのないように、温度23℃湿度55%でのフィルム接触面同士の摩擦係数をa、温
度23℃湿度80%での同係数をb、および温度23℃湿度85%での同係数をCとする時、1.0≦b
/a≦1.5、かつ1.0≦C/a≦5.0なる関係が成立するセルロースエステルフィルムについて記
載がある。
優れた光学特性を目的として、特開2001-002807号には、ポリマーおよび1.0μm以下
の平均粒子径を有する微粒子を含む塗布層が設けられた、平均酢化度が58〜62.5%
のセルロースアセテートフィルムであって、80μmの厚さに換算したヘイズが2.0%
以下であり、かつ塗布層が設けられた面の動摩擦係数が0.40以下である発明が記載さ
れている。
の平均粒子径を有する微粒子を含む塗布層が設けられた、平均酢化度が58〜62.5%
のセルロースアセテートフィルムであって、80μmの厚さに換算したヘイズが2.0%
以下であり、かつ塗布層が設けられた面の動摩擦係数が0.40以下である発明が記載さ
れている。
(マット剤)
本発明に係るセルロースアシレートフィルムの機能層において、フィルムの易滑性や高
湿度下での耐接着性の改良のためにマット剤を使用することが好ましい。その場合、表面
の突起物の平均高さが0.005〜10μmが好ましく、より好ましくは0.01〜5μ
mである。又、その突起物は表面に多数ある程良いが、必要以上に多いとへイズとなり問
題である。好ましい突起物は突起物の平均高さを有する範囲であれば、例えば球形、不定
形マット剤で突起物を形成する場合はその含有量が0.5〜600mg/m2 であり、よ
り好ましいのは1〜400mg/ m2 である。この時、使用されるマット剤としては、既
述のセルロースアシレートフィルム中に添加される微粒子も利用でき、その組成において
特に限定されず、無機物でも有機物でもよく2種類以上の混合物でもよい。
本発明に係るセルロースアシレートフィルムの機能層において、フィルムの易滑性や高
湿度下での耐接着性の改良のためにマット剤を使用することが好ましい。その場合、表面
の突起物の平均高さが0.005〜10μmが好ましく、より好ましくは0.01〜5μ
mである。又、その突起物は表面に多数ある程良いが、必要以上に多いとへイズとなり問
題である。好ましい突起物は突起物の平均高さを有する範囲であれば、例えば球形、不定
形マット剤で突起物を形成する場合はその含有量が0.5〜600mg/m2 であり、よ
り好ましいのは1〜400mg/ m2 である。この時、使用されるマット剤としては、既
述のセルロースアシレートフィルム中に添加される微粒子も利用でき、その組成において
特に限定されず、無機物でも有機物でもよく2種類以上の混合物でもよい。
マット剤の無機化合物、有機化合物は、例えば、硫酸バリウム、マンガンコロイド、二
酸化チタン、硫酸ストロンチウムバリウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化錫、
酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸カルシウムなどの無
機物の微粉末があるが、さらに例えば湿式法やケイ酸のゲル化より得られる合成シリカ等
の二酸化ケイ素やチタンスラッグと硫酸により生成する二酸化チタン(ルチル型やアナタ
ース型)等が挙げられる。また、粒径の比較的大きい、例えば20μm以上の無機物から
粉砕した後、分級(振動ろ過、風力分級など)することによっても得られる。その他、ポ
リテトラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリ
レート、ポリプピルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレンカーボネー
ト、アクリルスチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ベンゾグアナ
ミン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフィン系粉末、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリイミド系樹脂、或いはポリ弗化エチレン系樹脂、澱粉等の有機高分子化合物
の粉砕分級物もあげられる。あるいは又懸濁重合法で合成した高分子化合物、スプレード
ライ法あるいは分散法等により球型にした高分子化合物、または無機化合物を用いること
ができる。又、同様な材質でより粒径の大きな0.1〜10μmの粒子及び/又は前記の
微粒子を添加して防眩層とすることもできる。0.5〜20質量%の微粒子を添加するこ
とが好ましい。これらの微粒子としては、好ましくはシリカなどの二酸化ケイ素、例えば
富士シリシア化学(株)製のサイリシアや日本シリカ(株)製のNipsil Eなどが
ある。
酸化チタン、硫酸ストロンチウムバリウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化錫、
酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸カルシウムなどの無
機物の微粉末があるが、さらに例えば湿式法やケイ酸のゲル化より得られる合成シリカ等
の二酸化ケイ素やチタンスラッグと硫酸により生成する二酸化チタン(ルチル型やアナタ
ース型)等が挙げられる。また、粒径の比較的大きい、例えば20μm以上の無機物から
粉砕した後、分級(振動ろ過、風力分級など)することによっても得られる。その他、ポ
リテトラフルオロエチレン、セルロースアセテート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリ
レート、ポリプピルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレンカーボネー
ト、アクリルスチレン系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ベンゾグアナ
ミン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリオレフィン系粉末、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリイミド系樹脂、或いはポリ弗化エチレン系樹脂、澱粉等の有機高分子化合物
の粉砕分級物もあげられる。あるいは又懸濁重合法で合成した高分子化合物、スプレード
ライ法あるいは分散法等により球型にした高分子化合物、または無機化合物を用いること
ができる。又、同様な材質でより粒径の大きな0.1〜10μmの粒子及び/又は前記の
微粒子を添加して防眩層とすることもできる。0.5〜20質量%の微粒子を添加するこ
とが好ましい。これらの微粒子としては、好ましくはシリカなどの二酸化ケイ素、例えば
富士シリシア化学(株)製のサイリシアや日本シリカ(株)製のNipsil Eなどが
ある。
本発明に係るこれらの微粒子は、表面に炭素数2〜20のアルキル基又はアリール基を
有する微粒子を用いることも好ましい。アルキル基は炭素数4〜12のものがより好まし
く、炭素数6〜10のものが更に好ましい。炭素数が小さい程、分散性に優れ、炭素数が
大きい程、ドープと混合した時の再凝集が少ない。本発明に使用される表面に炭素数2〜
20のアルキル基を有する微粒子やアリール基を有する微粒子の材料のうち、無機化合物
の例として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸
カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、
水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム
を挙げることができる。二酸化ケイ素、二酸化チタン及び酸化ジルコニウムが好ましく、
中でもケイ素原子を含有する化合物、特に二酸化ケイ素が好ましい。二酸化ケイ素の微粒
子は、例えば、アエロジル130、アエロジル200、アエロジル300(以上日本アエ
ロジル(株)製)などの商品名で市販されている。また表面がシリコーンオイルで修飾さ
れた二酸化ケイ素微粒子、球状単分散二酸化ケイ素の微粒子も好ましく用いられる。
有する微粒子を用いることも好ましい。アルキル基は炭素数4〜12のものがより好まし
く、炭素数6〜10のものが更に好ましい。炭素数が小さい程、分散性に優れ、炭素数が
大きい程、ドープと混合した時の再凝集が少ない。本発明に使用される表面に炭素数2〜
20のアルキル基を有する微粒子やアリール基を有する微粒子の材料のうち、無機化合物
の例として、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸
カルシウム、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸カルシウム、
水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウム
を挙げることができる。二酸化ケイ素、二酸化チタン及び酸化ジルコニウムが好ましく、
中でもケイ素原子を含有する化合物、特に二酸化ケイ素が好ましい。二酸化ケイ素の微粒
子は、例えば、アエロジル130、アエロジル200、アエロジル300(以上日本アエ
ロジル(株)製)などの商品名で市販されている。また表面がシリコーンオイルで修飾さ
れた二酸化ケイ素微粒子、球状単分散二酸化ケイ素の微粒子も好ましく用いられる。
表面に炭素数2〜20のアルキル基を有する無機化合物の微粒子は、例えば、前記、二
酸化ケイ素の微粒子をオクチルシランで処理することにより得ることができる。また、表
面にオクチル基を有するアエロジルR805(日本アエロジル(株)製)の商品名で市販
されており、使用することができる。
酸化ケイ素の微粒子をオクチルシランで処理することにより得ることができる。また、表
面にオクチル基を有するアエロジルR805(日本アエロジル(株)製)の商品名で市販
されており、使用することができる。
表面にフェニル基を有する無機化合物の微粒子は、例えば、前記、二酸化ケイ素の微粒
子をトリクロロフェニルシランで処理することにより得ることができる。
子をトリクロロフェニルシランで処理することにより得ることができる。
上記表面に炭素数2〜20のアルキル基を有する微粒子やフェニル基を有する微粒子の
材料のうち、ポリマーの例として、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂を挙げる
ことができ、特にポリメチルメタクリレートが好ましい。前述の様に、ケイ素を含有する
化合物であることが好ましいが、特に二酸化ケイ素又は三次元の網状構造を有するシリコ
ーン樹脂であることが好ましく、二酸化ケイ素が最も好ましい。
材料のうち、ポリマーの例として、シリコーン樹脂、弗素樹脂及びアクリル樹脂を挙げる
ことができ、特にポリメチルメタクリレートが好ましい。前述の様に、ケイ素を含有する
化合物であることが好ましいが、特に二酸化ケイ素又は三次元の網状構造を有するシリコ
ーン樹脂であることが好ましく、二酸化ケイ素が最も好ましい。
なお、特開2001-183528には、光学特性、面品質、帯電防止性能、耐擦傷性、密着性等を
改善するために、少なくとも樹脂と溶媒を有する含水率5wt%以下の微粒子を含有する塗布
組成物をフィルム基材上に塗布し樹脂層を設けた光学フィルムについて記載がある。
改善するために、少なくとも樹脂と溶媒を有する含水率5wt%以下の微粒子を含有する塗布
組成物をフィルム基材上に塗布し樹脂層を設けた光学フィルムについて記載がある。
ロール状フィルムの接着を防止するために、特開2001-151936号には、セルローストリア
セテートフィルムにおいて、少なくとも表面層が平均粒径が0.5μm以上で1.0μm
未満である二酸化ケイ素微粒子を0.10質量%〜0.15質量%含有する発明が記載さ
れている。
セテートフィルムにおいて、少なくとも表面層が平均粒径が0.5μm以上で1.0μm
未満である二酸化ケイ素微粒子を0.10質量%〜0.15質量%含有する発明が記載さ
れている。
また、特開2002-317059には、透過率を低下させずフィルム巻取時擦り傷故障を抑えるた
めに、マット剤含有率を0.03〜0.15重量%とし、静摩擦係数を0.4〜0.7と
するセルロースアシレートフィルムについての記載がある。
めに、マット剤含有率を0.03〜0.15重量%とし、静摩擦係数を0.4〜0.7と
するセルロースアシレートフィルムについての記載がある。
さらに、特開2003-119297には、二次粒子凝集体の粒径の制御や、スポット状の欠陥、フ
ィルム同士のくっつきや変形、偏光子との張り合わせムラや、塗布ムラを防止するために
、微粒子及びUV剤を含有するセルロースエステルフィルムであって、溶媒に分散直後の微
粒子の平均粒径をaμm、乾燥フィルム中の微粒子の平均粒径をBμmとすると、a/B=0.5
〜1.0の範囲にあるセルロースエステルフィルムを開示している。
ィルム同士のくっつきや変形、偏光子との張り合わせムラや、塗布ムラを防止するために
、微粒子及びUV剤を含有するセルロースエステルフィルムであって、溶媒に分散直後の微
粒子の平均粒径をaμm、乾燥フィルム中の微粒子の平均粒径をBμmとすると、a/B=0.5
〜1.0の範囲にあるセルロースエステルフィルムを開示している。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
これらの微粒子はセルロースアシレートに対して0.005〜0.3重量%で使用され
ることが好ましく、更には0.01〜0.1重量%である。これらにより、本発明に係る
微粒子を用いることにより、含有される粒径10μm以上の凝集粒子が10個/m2以下
の、極めて微粒子の分散性に優れたセルロースアシレートフィルムを得ることができる。
これらは、特開2001−2788号公報に記載されている。
ることが好ましく、更には0.01〜0.1重量%である。これらにより、本発明に係る
微粒子を用いることにより、含有される粒径10μm以上の凝集粒子が10個/m2以下
の、極めて微粒子の分散性に優れたセルロースアシレートフィルムを得ることができる。
これらは、特開2001−2788号公報に記載されている。
(帯電防止剤)
本発明の光学フィルム、或いは偏光板保護フィルムとして使用して偏光板には帯電防止
加工、透明ハードコート加工、防眩加工、反射防止加工、易接着加工等を施すことが出来
る。或いは配向膜を形成して液晶層を設け、光学補償機能を付与することもできる。これ
らの詳細は特開2000−352620号公報に記載の発明を応用でき、以下に記載する
。
本発明の光学フィルム、或いは偏光板保護フィルムとして使用して偏光板には帯電防止
加工、透明ハードコート加工、防眩加工、反射防止加工、易接着加工等を施すことが出来
る。或いは配向膜を形成して液晶層を設け、光学補償機能を付与することもできる。これ
らの詳細は特開2000−352620号公報に記載の発明を応用でき、以下に記載する
。
帯電防止加工とは、樹脂フィルムの取扱の際に、この樹脂フィルムが帯電するのを防ぐ
機能を付与するものであり、具体的には、イオン導電性物質や導電性微粒子を含有する層
を設けることによって行う。ここでイオン導電性物質とは電気伝導性を示し、電気を運ぶ
担体であるイオンを含有する物質のことであるが、例としてはイオン性高分子化合物を挙
げることができる。
機能を付与するものであり、具体的には、イオン導電性物質や導電性微粒子を含有する層
を設けることによって行う。ここでイオン導電性物質とは電気伝導性を示し、電気を運ぶ
担体であるイオンを含有する物質のことであるが、例としてはイオン性高分子化合物を挙
げることができる。
イオン性高分子化合物としては、特公昭49−23828号、特公昭49−23827
号、特公昭47−28937号の各公報に見られるようなアニオン性高分子化合物;特公
昭55−734号、特開昭50−54672号、特公昭59−14735号、特公昭57
−18175号、特公昭57−18176号、特公昭57−56059号の各公報などに
見られるような、主鎖中に解離基を持つアイオネン型ポリマー;特公昭53−13223
号、特公昭57−15376号、特公昭53−45231号、特公昭55−145783
号、特公昭55−65950号、特公昭55−67746号、特公昭57−11342号
、特公昭57−19735号、特公昭58−56858号、特開昭61−27853号、
特公昭62−9346号の各公報に見られるような、側鎖中にカチオン性解離基を持つカ
チオン性ペンダント型ポリマー;等を挙げることができる。
号、特公昭47−28937号の各公報に見られるようなアニオン性高分子化合物;特公
昭55−734号、特開昭50−54672号、特公昭59−14735号、特公昭57
−18175号、特公昭57−18176号、特公昭57−56059号の各公報などに
見られるような、主鎖中に解離基を持つアイオネン型ポリマー;特公昭53−13223
号、特公昭57−15376号、特公昭53−45231号、特公昭55−145783
号、特公昭55−65950号、特公昭55−67746号、特公昭57−11342号
、特公昭57−19735号、特公昭58−56858号、特開昭61−27853号、
特公昭62−9346号の各公報に見られるような、側鎖中にカチオン性解離基を持つカ
チオン性ペンダント型ポリマー;等を挙げることができる。
これらのうち、好ましいのは導電性物質が微粒子状をしており、上記樹脂中にこれらを
微分散し添加したものであって、これらに用いられる好ましい導電性物質として、金属酸
化物やこれらの複合酸化物からなる導電性微粒子及び特開平9−203810号公報に記
載されているようなアイオネン導電性ポリマー或いは分子間架橋を有する第4級アンモニ
ウムカチオン導電性ポリマー粒子などを含有することが望ましい。好ましい粒径としては
5nm〜10μmの範囲であり、更に好ましい範囲は用いられる微粒子の種類に依存する
。
微分散し添加したものであって、これらに用いられる好ましい導電性物質として、金属酸
化物やこれらの複合酸化物からなる導電性微粒子及び特開平9−203810号公報に記
載されているようなアイオネン導電性ポリマー或いは分子間架橋を有する第4級アンモニ
ウムカチオン導電性ポリマー粒子などを含有することが望ましい。好ましい粒径としては
5nm〜10μmの範囲であり、更に好ましい範囲は用いられる微粒子の種類に依存する
。
導電性微粒子である金属酸化物の例としては、ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、
In2O3、SiO2、MgO、BaO、MoO2、V2O5 等、或いはこれらの複合酸化物
が好ましく、特にZnO、TiO2及びSnO2が好ましい。異種原子を含む例としては、
例えばZnOに対してはAl、In等の添加、TiO2に対してはNb、Ta等の添加、
又SnO2に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等の添加が効果的である。これら異種
原子の添加量は0.01〜25mol%の範囲が好ましいが、0.1〜15mol%の範
囲が特に好ましい。
In2O3、SiO2、MgO、BaO、MoO2、V2O5 等、或いはこれらの複合酸化物
が好ましく、特にZnO、TiO2及びSnO2が好ましい。異種原子を含む例としては、
例えばZnOに対してはAl、In等の添加、TiO2に対してはNb、Ta等の添加、
又SnO2に対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等の添加が効果的である。これら異種
原子の添加量は0.01〜25mol%の範囲が好ましいが、0.1〜15mol%の範
囲が特に好ましい。
又、これらの導電性を有するこれら金属酸化物粉体の体積抵抗率は107Ωcm以下、
特に105Ωcm以下であって、1次粒子径が100Å以上0.2μm以下で、高次構造
の長径が30nm以上6μm以下である特定の構造を有する粉体を導電層に体積分率で0
.01%以上20%以下含んでいることが好ましい。
特に105Ωcm以下であって、1次粒子径が100Å以上0.2μm以下で、高次構造
の長径が30nm以上6μm以下である特定の構造を有する粉体を導電層に体積分率で0
.01%以上20%以下含んでいることが好ましい。
又、分散性粒状ポリマーとしての架橋型カチオン性導電性ポリマーの特徴は、粒子内の
カチオン成分を高濃度、高密度に持たせることができるため、優れた導電性を有している
ばかりでなく、低相対湿度下においても導電性の劣化は見られず、粒子同志も分散状態で
はよく分散されているにもかかわらず、塗布後造膜過程において粒子同志の接着性もよい
ため膜強度も強く、又他の物質例えば支持体にも優れた接着性を有し、耐薬品性に優れて
いる。
カチオン成分を高濃度、高密度に持たせることができるため、優れた導電性を有している
ばかりでなく、低相対湿度下においても導電性の劣化は見られず、粒子同志も分散状態で
はよく分散されているにもかかわらず、塗布後造膜過程において粒子同志の接着性もよい
ため膜強度も強く、又他の物質例えば支持体にも優れた接着性を有し、耐薬品性に優れて
いる。
帯電防止層に用いられるこれら架橋型のカチオン性導電性ポリマーである分散性粒状ポ
リマーは一般に約10nm〜1000nmの粒子サイズ範囲にあり、好ましくは0nm〜
300nmの範囲の粒子サイズが用いられる。ここで用いる分散性粒状性ポリマーとは、
視覚的観察によって透明又はわずかに濁った溶液に見えるが、電子顕微鏡の下では粒状分
散物として見えるポリマーである。下層塗布組成物に上層の膜厚に相当する粒子径よりも
大きなゴミ(異物)が実質的に含まれない塗布組成物を用いることによって、上層の異物
故障を防止することができる。
リマーは一般に約10nm〜1000nmの粒子サイズ範囲にあり、好ましくは0nm〜
300nmの範囲の粒子サイズが用いられる。ここで用いる分散性粒状性ポリマーとは、
視覚的観察によって透明又はわずかに濁った溶液に見えるが、電子顕微鏡の下では粒状分
散物として見えるポリマーである。下層塗布組成物に上層の膜厚に相当する粒子径よりも
大きなゴミ(異物)が実質的に含まれない塗布組成物を用いることによって、上層の異物
故障を防止することができる。
該微粒子と樹脂の比率は微粒子1質量部に対して、樹脂0.5〜4質量部が密着性の点
で好ましく、特に紫外線照射後の密着性では微粒子1質量部に対して、樹脂が1〜2質量
部であることが好ましい。更にまた、有機電子導電性有機化合物も利用できる。例えば、
ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフォスファゼンな
どである。これらは、酸供与材としてポリスチレンスルフォン酸、過塩素酸などとのコン
プレックスで好ましく用いられる。
で好ましく、特に紫外線照射後の密着性では微粒子1質量部に対して、樹脂が1〜2質量
部であることが好ましい。更にまた、有機電子導電性有機化合物も利用できる。例えば、
ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリフォスファゼンな
どである。これらは、酸供与材としてポリスチレンスルフォン酸、過塩素酸などとのコン
プレックスで好ましく用いられる。
ここで使用される樹脂は、例えばセルロースジアセテート、セルローストリアセテート
、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、又はセルロース
ナイトレート等のセルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート
、ポリブチレンテレフタレート、又はコポリブチレン/テレ/イソフタレート等のポリエ
ステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルブチラール、又はポリビニルベンザール等のポリビニルアルコール誘導体、ノルボル
ネン化合物を含有するノルボルネン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリエチル
メタクリレート、ポリプロピルチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメ
チルアクリレート等のアクリル樹脂もしくはアクリル樹脂とその他樹脂との共重合体を用
いることが出来るが特にこれらに限定されるものではない。この中でセルロース誘導体或
いはアクリル樹脂が好ましく、更にアクリル樹脂が最も好ましく用いられる。
、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、又はセルロース
ナイトレート等のセルロース誘導体、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート
、ポリブチレンテレフタレート、又はコポリブチレン/テレ/イソフタレート等のポリエ
ステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビ
ニルブチラール、又はポリビニルベンザール等のポリビニルアルコール誘導体、ノルボル
ネン化合物を含有するノルボルネン系ポリマー、ポリメチルメタクリレート、ポリエチル
メタクリレート、ポリプロピルチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメ
チルアクリレート等のアクリル樹脂もしくはアクリル樹脂とその他樹脂との共重合体を用
いることが出来るが特にこれらに限定されるものではない。この中でセルロース誘導体或
いはアクリル樹脂が好ましく、更にアクリル樹脂が最も好ましく用いられる。
帯電防止層等の樹脂層に用いられる樹脂としては、重量平均分子量が40万を超え、ガ
ラス転移点が80〜110℃である前述の熱可塑性樹脂が光学特性及び塗布層の面品質の
点で好ましい。
ラス転移点が80〜110℃である前述の熱可塑性樹脂が光学特性及び塗布層の面品質の
点で好ましい。
ガラス転移点はJIS K 7121に記載の方法にて求めることができる。ここで使
用する樹脂は下層で使用している樹脂全体の60質量%以上、更に好ましくは80質量%
以上であることが好ましく、必要に応じて活性線硬化性樹脂或いは熱硬化樹脂を添加する
こともできる。これらの樹脂はバインダーとして前述の適当な溶剤に溶解した状態で塗設
される。
用する樹脂は下層で使用している樹脂全体の60質量%以上、更に好ましくは80質量%
以上であることが好ましく、必要に応じて活性線硬化性樹脂或いは熱硬化樹脂を添加する
こともできる。これらの樹脂はバインダーとして前述の適当な溶剤に溶解した状態で塗設
される。
帯電防止層を塗設するための塗布組成物には、次の溶剤が好ましく用いられる。溶剤と
しては、炭化水素、アルコール類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類、その
他の溶媒を適宜混合して使用することができるが特にこれらに限定されるものではない。
しては、炭化水素、アルコール類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類、その
他の溶媒を適宜混合して使用することができるが特にこれらに限定されるものではない。
これらの溶媒のうち、沸点が低い溶媒は蒸発によって空気中の水分を結露させやすく、
調液工程、塗布工程にて塗布組成物中に水分を取り込みやすい。特に、降雨時には外部の
湿度上昇の影響を受けやすく、湿度65%RH以上の環境ではその影響が顕著となってく
る。特に調液工程で樹脂の溶解時間が長時間となったり、塗布工程で塗布組成物が空気に
暴露されている時間が長くなったり、塗布組成物と空気との接触面積が広い場合はその影
響は大きくなる。
調液工程、塗布工程にて塗布組成物中に水分を取り込みやすい。特に、降雨時には外部の
湿度上昇の影響を受けやすく、湿度65%RH以上の環境ではその影響が顕著となってく
る。特に調液工程で樹脂の溶解時間が長時間となったり、塗布工程で塗布組成物が空気に
暴露されている時間が長くなったり、塗布組成物と空気との接触面積が広い場合はその影
響は大きくなる。
上記炭化水素類としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン
等が挙げられ、アルコール類としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノ
ール、ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノール等が挙げられ、
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等が挙げられ、エステル類としては、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、乳酸エチル、乳酸メチル等が挙げられ、グリ
コールエーテル(C1〜C4)類としては、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ
イソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、又はプロピレングリ
コールモノ(C1〜C4)アルキルエーテルエステル類としては、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
その他の溶媒として、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。特にこれらに限定される
ものではないが、これらを適宜混合した溶媒も好ましく用いられる。
等が挙げられ、アルコール類としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノ
ール、ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノール等が挙げられ、
ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン等が挙げられ、エステル類としては、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸アミル、乳酸エチル、乳酸メチル等が挙げられ、グリ
コールエーテル(C1〜C4)類としては、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ
イソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、又はプロピレングリ
コールモノ(C1〜C4)アルキルエーテルエステル類としては、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、
その他の溶媒として、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。特にこれらに限定される
ものではないが、これらを適宜混合した溶媒も好ましく用いられる。
本発明における塗布組成物を塗布する方法は、ドクターコート、エクストルージョンコ
ート、スライドコート、ロールコート、グラビアコート、ワイヤーバーコート、リバース
コート、カーテンコート、押し出しコート或いは米国特許第2681294号に記載のホ
ッパーを使用するエクストルージョンコート方法等により0.1〜10μmの乾燥膜厚と
なるように塗布することが出来る。好ましくは通常0.1〜1μmの乾燥膜厚となるよう
に塗布される。
ート、スライドコート、ロールコート、グラビアコート、ワイヤーバーコート、リバース
コート、カーテンコート、押し出しコート或いは米国特許第2681294号に記載のホ
ッパーを使用するエクストルージョンコート方法等により0.1〜10μmの乾燥膜厚と
なるように塗布することが出来る。好ましくは通常0.1〜1μmの乾燥膜厚となるよう
に塗布される。
(ハードコート層)
本発明のフィルムには、透明ハードコート層を設けることが出来る。透明ハードコート
層としては活性線硬化性樹脂或いは熱硬化樹脂が好ましく用いられる。活性線硬化性樹脂
層とは紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応などを経て硬化する樹脂を主た
る成分とする層をいう。活性線硬化性樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂
などが代表的なものとして挙げられるが、紫外線や電子線以外の活性線照射によって硬化
する樹脂でもよい。紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型アクリルウレタン
系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレ
ート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、又は紫外線硬化型エポキシ樹
脂等を挙げることが出来る。なお、特開2003-039014号には、塗布されたフィルムを巻き
回しや幅方向に把持して乾燥し、活性線硬化物質を含む塗布液を硬化処理等することによ
り、高い平面性を有する発明が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
本発明のフィルムには、透明ハードコート層を設けることが出来る。透明ハードコート
層としては活性線硬化性樹脂或いは熱硬化樹脂が好ましく用いられる。活性線硬化性樹脂
層とは紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応などを経て硬化する樹脂を主た
る成分とする層をいう。活性線硬化性樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂
などが代表的なものとして挙げられるが、紫外線や電子線以外の活性線照射によって硬化
する樹脂でもよい。紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型アクリルウレタン
系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレ
ート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、又は紫外線硬化型エポキシ樹
脂等を挙げることが出来る。なお、特開2003-039014号には、塗布されたフィルムを巻き
回しや幅方向に把持して乾燥し、活性線硬化物質を含む塗布液を硬化処理等することによ
り、高い平面性を有する発明が記載されており、この発明は本発明にも適応できる。
紫外線硬化型アクリルウレタン系樹脂は、一般にポリエステルポリオールにイソシアネ
ートモノマー、もしくはプレポリマーを反応させて得られた生成物に更に2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下アクリレートにはメタ
クリレートを包含するものとしてアクリレートのみを表示する)、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート等の水酸基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって
容易に得ることが出来、例えば特開昭59−151110号公報に記載されている。
ートモノマー、もしくはプレポリマーを反応させて得られた生成物に更に2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下アクリレートにはメタ
クリレートを包含するものとしてアクリレートのみを表示する)、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート等の水酸基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって
容易に得ることが出来、例えば特開昭59−151110号公報に記載されている。
紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂は、一般にポリエステルポリオールに2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系のモノマーを反応させ
ることによって容易に得ることが出来、例えば特開昭59−151112号公報に記載さ
れている。
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系のモノマーを反応させ
ることによって容易に得ることが出来、例えば特開昭59−151112号公報に記載さ
れている。
紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂の具体例としては、エポキシアクリレートを
オリゴマーとし、これに反応性希釈剤、光反応開始剤を添加し、反応させたものを挙げる
ことが出来、例えば特開平1−105738号公報に記載されている。この光反応開始剤
としては、ベンゾイン誘導体、オキシムケトン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサ
ントン誘導体等のうちから、1種もしくは2種以上を選択して使用することが出来る。
オリゴマーとし、これに反応性希釈剤、光反応開始剤を添加し、反応させたものを挙げる
ことが出来、例えば特開平1−105738号公報に記載されている。この光反応開始剤
としては、ベンゾイン誘導体、オキシムケトン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、チオキサ
ントン誘導体等のうちから、1種もしくは2種以上を選択して使用することが出来る。
又、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂の具体例としては、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート
等を挙げることが出来る。これらの樹脂は通常公知の光増感剤と共に使用される。
ロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート
等を挙げることが出来る。これらの樹脂は通常公知の光増感剤と共に使用される。
又上記光反応開始剤も光増感剤としても使用出来る。具体的には、アセトフェノン、ベ
ンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、α−アミロキシムエステ
ル、チオキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることが出来る。又、エポキシアクリレ
ート系の光反応剤の使用に際しては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−
ブチルホスフィン等の増感剤を用いることが出来る。
ンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、α−アミロキシムエステ
ル、チオキサントン等及びこれらの誘導体を挙げることが出来る。又、エポキシアクリレ
ート系の光反応剤の使用に際しては、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−
ブチルホスフィン等の増感剤を用いることが出来る。
塗布乾燥後に揮発する溶媒成分を除いた紫外線硬化性樹脂組成物に含まれる光反応開始
剤、又は光増感剤は該組成物の2.5〜6質量%であることが特に好ましい。2.5%未
満では樹脂フィルムから溶出する可塑剤及び/又は紫外線吸収剤によって硬化阻害を受け
、耐擦傷性が低下し、逆に6質量%を超えると相対的に紫外線硬化性樹脂成分が減るため
逆に耐擦傷性が低下すること、塗布性が悪化するなどのため塗膜の面品質を悪くすること
がある。
剤、又は光増感剤は該組成物の2.5〜6質量%であることが特に好ましい。2.5%未
満では樹脂フィルムから溶出する可塑剤及び/又は紫外線吸収剤によって硬化阻害を受け
、耐擦傷性が低下し、逆に6質量%を超えると相対的に紫外線硬化性樹脂成分が減るため
逆に耐擦傷性が低下すること、塗布性が悪化するなどのため塗膜の面品質を悪くすること
がある。
樹脂モノマーとしては、例えば、不飽和二重結合が一つのモノマーとして、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、酢酸ビニル、ベンジルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、スチレン等の一般的なモノマーを挙げることが出来る
。又不飽和二重結合を二つ以上持つモノマーとして、エチレングリコールジアクリレート
、プロピレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジ
アクリレート、1,4−シクロヘキシルジメチルアジアクリレート、前出のトリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリルエステル等を挙げる
ことができる。
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、酢酸ビニル、ベンジルアクリレー
ト、シクロヘキシルアクリレート、スチレン等の一般的なモノマーを挙げることが出来る
。又不飽和二重結合を二つ以上持つモノマーとして、エチレングリコールジアクリレート
、プロピレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジ
アクリレート、1,4−シクロヘキシルジメチルアジアクリレート、前出のトリメチロー
ルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリルエステル等を挙げる
ことができる。
活性線硬化性樹脂層の塗布組成物の固形分濃度は10〜95質量%であることが好まし
く、塗布方法により適当な濃度が選ばれる。活性線硬化性樹脂を光硬化反応により硬化皮
膜層を形成するための光源としては、紫外線を発生する光源であれば何れでも使用出来る
。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メ
タルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることが出来る。照射条件はそれぞれのラ
ンプによって異なるが、照射光量は20〜10000mJ/cm2であればよく、好まし
くは50〜2000mJ/cm2 である。近紫外線領域から可視光線領域にかけてはその
領域に吸収極大のある増感剤を用いることによって使用出来る。紫外線照射は1回でもよ
く、2回以上でもよい。
く、塗布方法により適当な濃度が選ばれる。活性線硬化性樹脂を光硬化反応により硬化皮
膜層を形成するための光源としては、紫外線を発生する光源であれば何れでも使用出来る
。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メ
タルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることが出来る。照射条件はそれぞれのラ
ンプによって異なるが、照射光量は20〜10000mJ/cm2であればよく、好まし
くは50〜2000mJ/cm2 である。近紫外線領域から可視光線領域にかけてはその
領域に吸収極大のある増感剤を用いることによって使用出来る。紫外線照射は1回でもよ
く、2回以上でもよい。
活性線硬化性樹脂層を塗設する際の溶媒として前述の樹脂層を塗設する溶媒、例えば、
炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類、その他の溶
媒の中から適宜選択し、或いは混合されて利用できる。好ましくは、プロピレングリコー
ルモノ(C1〜C4)アルキルエーテル又はプロピレングリコールモノ(C1〜C4)ア
ルキルエーテルエステルを5質量%以上、更に好ましくは5〜80質量%以上含有する溶
媒が用いられる。
炭化水素類、アルコール類、ケトン類、エステル類、グリコールエーテル類、その他の溶
媒の中から適宜選択し、或いは混合されて利用できる。好ましくは、プロピレングリコー
ルモノ(C1〜C4)アルキルエーテル又はプロピレングリコールモノ(C1〜C4)ア
ルキルエーテルエステルを5質量%以上、更に好ましくは5〜80質量%以上含有する溶
媒が用いられる。
紫外線硬化性樹脂組成物塗布液の塗布装置としては、グラビアコーター、スピナーコー
ター、ワイヤーバーコーター、ロールコーター、リバースコーター、押出コーター、エア
ードクターコーター等公知の装置を用いることが出来る。塗布量はウェット膜厚で0.1
〜200μmが適当で、好ましくは、0.5〜100μmである。塗布速度は好ましくは
5〜200m/minで行われる。膜厚が厚い場合は、2回以上に分割して塗布し透明ハ
ードコート層としてもよい。紫外線硬化性樹脂組成物は塗布乾燥された後、紫外線を光源
より照射するが、照射時間は0.5秒〜5分がよく、紫外線硬化性樹脂の硬化効率、作業
効率とから3秒〜2分がより好ましい。得られるハードコート層の乾燥時の膜厚は、0.
2〜100μmが好ましく、より好ましくは1〜50μmであり、特には2〜45μmで
ある。
ター、ワイヤーバーコーター、ロールコーター、リバースコーター、押出コーター、エア
ードクターコーター等公知の装置を用いることが出来る。塗布量はウェット膜厚で0.1
〜200μmが適当で、好ましくは、0.5〜100μmである。塗布速度は好ましくは
5〜200m/minで行われる。膜厚が厚い場合は、2回以上に分割して塗布し透明ハ
ードコート層としてもよい。紫外線硬化性樹脂組成物は塗布乾燥された後、紫外線を光源
より照射するが、照射時間は0.5秒〜5分がよく、紫外線硬化性樹脂の硬化効率、作業
効率とから3秒〜2分がより好ましい。得られるハードコート層の乾燥時の膜厚は、0.
2〜100μmが好ましく、より好ましくは1〜50μmであり、特には2〜45μmで
ある。
このような被膜層には滑り性を付与するために、前述の無機或いは有機の微粒子を加え
ることもできる。これらは、前述したマット剤を利用できる。また、前述したように帯電
防止層等の樹脂層の上にこれら活性線硬化性樹脂層を設けることもできる。帯電防止層或
いは透明ハードコート層はそれぞれ単独でもしくは積層して設けることができる。具体的
には、特開平6−123806号、特開平9−113728号、特開平9−203810
号の各公報等の帯電防止付き光学フィルム、偏光板保護フィルム、セルロースアシレート
フィルム等のどちらかの面に直接もしくは下引き層を介して設けることが出来るのである
。
ることもできる。これらは、前述したマット剤を利用できる。また、前述したように帯電
防止層等の樹脂層の上にこれら活性線硬化性樹脂層を設けることもできる。帯電防止層或
いは透明ハードコート層はそれぞれ単独でもしくは積層して設けることができる。具体的
には、特開平6−123806号、特開平9−113728号、特開平9−203810
号の各公報等の帯電防止付き光学フィルム、偏光板保護フィルム、セルロースアシレート
フィルム等のどちらかの面に直接もしくは下引き層を介して設けることが出来るのである
。
(反射防止層)
本発明のフィルムには、反射防止層を設けることもできる。反射防止層の構成としては
、単層、多層等各種知られているが、多層のものとしては高屈折率層、低屈折率層を交互
に積層した構造のものが一般的である。
本発明のフィルムには、反射防止層を設けることもできる。反射防止層の構成としては
、単層、多層等各種知られているが、多層のものとしては高屈折率層、低屈折率層を交互
に積層した構造のものが一般的である。
構成の例としては、透明基材側から高屈折率層/低屈折率層の2層の順から構成された
ものや、屈折率の異なる3層を、中屈折率層(透明基材或いはハードコート層よりも屈折
率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層され
ているもの等があり、更に多くの反射防止層を積層するものも提案されている。中でも、
耐久性、光学特性、コストや生産性などから、ハードコート層を有する基材上に、高屈折
率層/中屈折率層/低屈折率層の順に塗布することが好ましい構成である。
ものや、屈折率の異なる3層を、中屈折率層(透明基材或いはハードコート層よりも屈折
率が高く、高屈折率層よりも屈折率の低い層)/高屈折率層/低屈折率層の順に積層され
ているもの等があり、更に多くの反射防止層を積層するものも提案されている。中でも、
耐久性、光学特性、コストや生産性などから、ハードコート層を有する基材上に、高屈折
率層/中屈折率層/低屈折率層の順に塗布することが好ましい構成である。
基材面に(中屈折層を設ける場合もある)高屈折率層、空気に向かって低屈折率層を順
に積層し、高屈折率層及び低屈折率層の光学膜厚光の波長に対しある値に設定することに
より光学干渉層を作り、反射防止積層体としたものが反射防止層としては特に好ましく、
屈折率と膜厚は分光反射率の測定より計算して算出し得る。屈折率の高低はそこに含まれ
る金属或いは化合物によってほぼ決まり、例えばTiは高く、Siは低く、Fを含有する
化合物は更に低く、このような組み合わせによって屈折率が設定される。
に積層し、高屈折率層及び低屈折率層の光学膜厚光の波長に対しある値に設定することに
より光学干渉層を作り、反射防止積層体としたものが反射防止層としては特に好ましく、
屈折率と膜厚は分光反射率の測定より計算して算出し得る。屈折率の高低はそこに含まれ
る金属或いは化合物によってほぼ決まり、例えばTiは高く、Siは低く、Fを含有する
化合物は更に低く、このような組み合わせによって屈折率が設定される。
透明基材上に多層の反射防止層を逐次積層して反射防止層を作製するには、反射防止層
のうち少なくとも1層を、高屈折率層としてはチタン、ジルコニウム等の金属アルコキシ
ド及びその加水分解物から選ばれる化合物、活性エネルギー線反応性化合物及び有機溶媒
を含有する組成物を塗布し、活性エネルギー線を照射して形成された高屈折率層と、この
上に(中屈折層を設ける場合もある)、低屈折物質及び有機溶媒を含有する低屈折率層組
成物を塗布し低屈折率塗膜とした後に、活性エネルギーを付与して低屈折率層を形成し反
射防止層を形成する。
のうち少なくとも1層を、高屈折率層としてはチタン、ジルコニウム等の金属アルコキシ
ド及びその加水分解物から選ばれる化合物、活性エネルギー線反応性化合物及び有機溶媒
を含有する組成物を塗布し、活性エネルギー線を照射して形成された高屈折率層と、この
上に(中屈折層を設ける場合もある)、低屈折物質及び有機溶媒を含有する低屈折率層組
成物を塗布し低屈折率塗膜とした後に、活性エネルギーを付与して低屈折率層を形成し反
射防止層を形成する。
本発明における好ましい高屈折率層は、透明基材上の多層ある反射防止層のうち少なく
とも1層を、活性エネルギー線反応性基を有しない金属アルコキシド及びその加水分解物
から選ばれる少なくとも一つ、活性エネルギー線反応性の金属アルコキシド化合物、又、
好ましくは活性エネルギー線反応性化合物を含有しており、高屈折率組成物を該透明基体
上に塗設後、塗膜に活性エネルギー線を照射して任意の屈折率の高屈折率層を形成するも
のである。
とも1層を、活性エネルギー線反応性基を有しない金属アルコキシド及びその加水分解物
から選ばれる少なくとも一つ、活性エネルギー線反応性の金属アルコキシド化合物、又、
好ましくは活性エネルギー線反応性化合物を含有しており、高屈折率組成物を該透明基体
上に塗設後、塗膜に活性エネルギー線を照射して任意の屈折率の高屈折率層を形成するも
のである。
高屈折率層に使用される金属アルコキシド及びその部分加水分解物から選ばれる少なく
とも一つの化合物、及び後述する一般式(II)の活性エネルギー線反応性金属アルコキシ
ド化合物の何れの金属は同様なものであり、金属としてはAl、Si、Ti、V、Ni、
Cu、Zn、Y、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Sb、Sr、La、Ta、Tl、W、
Ce及びNdを挙げることが出来る。活性エネルギー線反応性金属アルコキシド化合物の
何れの金属化合物は、特に紫外線照射により、これらを含有する層の屈折率を変化させる
のに役立つ。好ましい金属としては、Al、Si、Ti、V、Zn、Y、Zr、In、S
n、Sr、Ta、Tl、W及びCeであり、特に屈折率を変化させ易い好ましい金属とし
てはTi、Zr、Tl、In(In−Sn錯体として)、Sr(Sr−TiO2錯体とし
て)である。Tiの場合、光に反応することは知られているが、Ti化合物を含む層の屈
折率を光により変化させることについては知られていない。
とも一つの化合物、及び後述する一般式(II)の活性エネルギー線反応性金属アルコキシ
ド化合物の何れの金属は同様なものであり、金属としてはAl、Si、Ti、V、Ni、
Cu、Zn、Y、Ga、Ge、Zr、In、Sn、Sb、Sr、La、Ta、Tl、W、
Ce及びNdを挙げることが出来る。活性エネルギー線反応性金属アルコキシド化合物の
何れの金属化合物は、特に紫外線照射により、これらを含有する層の屈折率を変化させる
のに役立つ。好ましい金属としては、Al、Si、Ti、V、Zn、Y、Zr、In、S
n、Sr、Ta、Tl、W及びCeであり、特に屈折率を変化させ易い好ましい金属とし
てはTi、Zr、Tl、In(In−Sn錯体として)、Sr(Sr−TiO2錯体とし
て)である。Tiの場合、光に反応することは知られているが、Ti化合物を含む層の屈
折率を光により変化させることについては知られていない。
活性エネルギー線反応性基を有しない金属アルコキシドとしては、炭素原子数1〜10
のものがよいが、好ましくは炭素原子数1〜4である。又金属アルコキシドの加水分解物
はアルコキシド基が加水分解を受けて−金属原子−酸素原子−金属原子−のように反応し
、架橋構造を作り、硬化した層を形成する。
のものがよいが、好ましくは炭素原子数1〜4である。又金属アルコキシドの加水分解物
はアルコキシド基が加水分解を受けて−金属原子−酸素原子−金属原子−のように反応し
、架橋構造を作り、硬化した層を形成する。
活性エネルギー線反応性基を有しない金属アルコキシドの例として;Alのアルコキシドとしては、Al(O−CH3)3、Al(OC2H5)3、Al(O−i−C3H7)3、Al(O−n−C4H9)3;Siの例としては、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(O−i−C3H7)4、Si(O−t−C4H9)4;Tiの例としては、Ti(OCH3)4、Ti(OC2H5)4、Ti(O−n−C3H7)4、Ti(O−i−C3H7)4、Ti(O−n−C4H9)4、Ti(O−n−C3H7)4の2〜10量体、Ti(O−i−C3H7)4の2〜10量体、Ti(O−n−C4H9)4の2〜10量体、Vの例としては、VO(OC2H5)3;Znの例としては、Zn(OC2H5)2;Yの例としてはY(OC4H9)3;Zrの例としては、Zr(OCH3)4、Zr(OC2H5)4、Zr(O−n−C3H7)4、Zr(O−i−C3H7)4、Zr(O−i−C4H9)4、Zr(O−n−C4H9)4の2〜10量体;Inの例としては、In(O−n−C4H9)3;Snの例としては、Sn(O−n−C4H9)4、Taの例としてはTa(OCH3)5、Ta(O−n−C3H7)5、Ta(O−i−C3H7)5、Ta(O−n−C4H9)5;Wの例としては、W(OC2H5)6;Ceの例としては、Ce(OC3H7)3等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上組み合わせて用いることが出来る。中でも、Ti(O−n−C3H7)4、Ti(O−i−C3H7)4、Ti(O−n−C4H9)4、Ti(O−n−C3H7)4の2〜10量体、Ti(O−n−C4H9)4の2〜10量体;Zr(O−i−C3H7)4、Zr(O−n−C4H9)4;Si(OC2H5)4、Si(O−i−C3H7)4が特に好ましい。
上記金属アルコキシドを加水分解(部分又は完全加水分解)させて使用してもよく、酸
性触媒又は塩基性触媒の存在下に例えば上記の金属アルコキシドを有機溶媒中で加水分解
することによって得られる。この酸性触媒としては、例えば硝酸、塩酸等の鉱酸やシュウ
酸、酢酸等の有機酸がよく、又塩基性触媒としては、例えばアンモニア等が挙げられる。
性触媒又は塩基性触媒の存在下に例えば上記の金属アルコキシドを有機溶媒中で加水分解
することによって得られる。この酸性触媒としては、例えば硝酸、塩酸等の鉱酸やシュウ
酸、酢酸等の有機酸がよく、又塩基性触媒としては、例えばアンモニア等が挙げられる。
上記金属アルコキシド化合物を含む層は、金属アルコキシド自身が自己縮合して架橋し
網状結合するものである。その反応を促進するために触媒や硬化剤を使用することが出来
、それらには金属キレート化合物、有機カルボン酸塩等の有機金属化合物や、アミノ基を
有する有機ケイ素化合物、光酸発生剤等がある。これらの触媒又は硬化剤の中で特に好ま
しいのは、アルミキレート化合物と光による酸発生剤(光酸発生剤)であり、アルミキレ
ート化合物の例としてはエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アル
ミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテート、ア
ルミニウムトリスアセチルアセトネート等であり、他の光酸発生剤の例としてはベンジル
トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートやその他のホスホニウム塩やトリ
フェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートの塩等を挙げることが出来る。
網状結合するものである。その反応を促進するために触媒や硬化剤を使用することが出来
、それらには金属キレート化合物、有機カルボン酸塩等の有機金属化合物や、アミノ基を
有する有機ケイ素化合物、光酸発生剤等がある。これらの触媒又は硬化剤の中で特に好ま
しいのは、アルミキレート化合物と光による酸発生剤(光酸発生剤)であり、アルミキレ
ート化合物の例としてはエチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アル
ミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソ
プロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスエチルアセトアセテート、ア
ルミニウムトリスアセチルアセトネート等であり、他の光酸発生剤の例としてはベンジル
トリフェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートやその他のホスホニウム塩やトリ
フェニルホスホニウムヘキサフルオロホスフェートの塩等を挙げることが出来る。
使用する活性エネルギー線反応性基を有しない金属アルコキシド及び/又はその加水分
解物を含む塗布組成物には、塗布液の保存安定化のためにβ−ジケトンと反応させてキレ
ート化合物を添加することにより安定な塗布組成物とすることが出来る。
解物を含む塗布組成物には、塗布液の保存安定化のためにβ−ジケトンと反応させてキレ
ート化合物を添加することにより安定な塗布組成物とすることが出来る。
高屈折率層に好ましく使用される活性エネルギー線反応性化合物は、重合可能なビニル
基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソプロペニル基、エポキシ基等の
重合性基を二つ以上有するもので、活性エネルギー線照射により架橋構造又は網目構造を
形成するものが好ましい。これらの活性基のうちアクリロイル基、メタクリロイル基又は
エポキシ基が重合速度、反応性の点から好ましく、例えば、特開昭59−151110号
、特開昭59−151112号の各公報などに記載されている。また、これら化合物は、
多官能モノマー又はオリゴマーがより好ましい。
基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソプロペニル基、エポキシ基等の
重合性基を二つ以上有するもので、活性エネルギー線照射により架橋構造又は網目構造を
形成するものが好ましい。これらの活性基のうちアクリロイル基、メタクリロイル基又は
エポキシ基が重合速度、反応性の点から好ましく、例えば、特開昭59−151110号
、特開昭59−151112号の各公報などに記載されている。また、これら化合物は、
多官能モノマー又はオリゴマーがより好ましい。
活性エネルギー線反応性エポキシ樹脂も好ましく用いられる。活性エネルギー線反応性
エポキシ樹脂としては、芳香族エポキシ化合物(多価フェノールのポリグリシジルエーテ
ル)が好ましい。活性エネルギー線反応性化合物エポキシ樹脂は、エポキシ基を分子内に
2つ以上有するもの以外に、モノエポキサイドも所望の性能に応じて配合して使用するこ
とが出来る。活性エネルギー線反応性化合物エポキシ樹脂はラジカル重合によるのではな
く、カチオン重合により重合、架橋構造又は網目構造を形成する。ラジカル重合と異なり
反応系中の酸素に影響を受けないため好ましい活性エネルギー線反応性樹脂である。
エポキシ樹脂としては、芳香族エポキシ化合物(多価フェノールのポリグリシジルエーテ
ル)が好ましい。活性エネルギー線反応性化合物エポキシ樹脂は、エポキシ基を分子内に
2つ以上有するもの以外に、モノエポキサイドも所望の性能に応じて配合して使用するこ
とが出来る。活性エネルギー線反応性化合物エポキシ樹脂はラジカル重合によるのではな
く、カチオン重合により重合、架橋構造又は網目構造を形成する。ラジカル重合と異なり
反応系中の酸素に影響を受けないため好ましい活性エネルギー線反応性樹脂である。
特開昭50−151996号、特開昭50−158680号の各公報等に記載の芳香族
ハロニウム塩、特開昭50−151997号、特開昭52−30899号、特開昭59−
55420号、特開昭55−125105号の各公報等に記載のVIA族芳香族オニウム
塩、特開昭56−8428号、特開昭56−149402号、特開昭57−192429
号の各公報等に記載のオキソスルホニウム塩、特公昭49−17040号公報等に記載の
芳香族ジアゾニウム塩、米国特許第4139655号等に記載のチオピリリウム塩等が好
ましい。又、アルミニウム錯体や光分解性ケイ素化合物系重合開始剤等を挙げることが出
来る。上記カチオン重合開始剤と、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル、
チオキサントンなどの光増感剤を併用することが出来る。
ハロニウム塩、特開昭50−151997号、特開昭52−30899号、特開昭59−
55420号、特開昭55−125105号の各公報等に記載のVIA族芳香族オニウム
塩、特開昭56−8428号、特開昭56−149402号、特開昭57−192429
号の各公報等に記載のオキソスルホニウム塩、特公昭49−17040号公報等に記載の
芳香族ジアゾニウム塩、米国特許第4139655号等に記載のチオピリリウム塩等が好
ましい。又、アルミニウム錯体や光分解性ケイ素化合物系重合開始剤等を挙げることが出
来る。上記カチオン重合開始剤と、ベンゾフェノン、ベンゾインイソプロピルエーテル、
チオキサントンなどの光増感剤を併用することが出来る。
活性エネルギー線反応性の金属アルコキシドの具体的例として、ビニルトリメトキシチ
タン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)チタン、ジビニロキジメトキシチタン、グ
リシジルオキシエチルトリエトキシチタン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリ−n−
プロピルチタン、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルトリ−n−プロピルチタン、
ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プロピルチタン、アクリロイルオ
キシジメトキシエチルチタン、ビニルトリメトキシジルコン、ジビニロキジメトキシジル
コン、アクリロイルオキシエチルトリエトキシジルコン、γ−アクリロイルオキシ−n−
プロピルトリ−n−プロピルジルコン、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルトリ−
n−プロピルジルコン、ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プロピル
ジルコン、アクリロイルオキシジメトキシエチルジルコン、ビニルジメトキシタリウム、
ビニルジ(β−メトキシ−エトキシ)タリウム、ジビニロキシメトキシタリウム、アクリ
ロイルオキシエチルジエトキシタリウム、γ−アクリロイルオキシ−n−プロピルジ−n
−プロピルタリウム、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルジ−n−プロピルタリウ
ム、ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)−n−プロピルタリウム、アクリロイ
ルオキシメトキシエチルタリウム、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキ
シ−エトキシ)シラン、ジビニロキジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)−エチルトリアルコキシシラン、アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン
、グリシジルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル
トリ−n−プロピルシラン、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルトリ−n−プロピ
ルシラン、ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プロピルシラン、アク
リロイルオキシジメトキシエチルシラン等を挙げることが出来る。
タン、ビニルトリ(β−メトキシ−エトキシ)チタン、ジビニロキジメトキシチタン、グ
リシジルオキシエチルトリエトキシチタン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリ−n−
プロピルチタン、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルトリ−n−プロピルチタン、
ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プロピルチタン、アクリロイルオ
キシジメトキシエチルチタン、ビニルトリメトキシジルコン、ジビニロキジメトキシジル
コン、アクリロイルオキシエチルトリエトキシジルコン、γ−アクリロイルオキシ−n−
プロピルトリ−n−プロピルジルコン、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルトリ−
n−プロピルジルコン、ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プロピル
ジルコン、アクリロイルオキシジメトキシエチルジルコン、ビニルジメトキシタリウム、
ビニルジ(β−メトキシ−エトキシ)タリウム、ジビニロキシメトキシタリウム、アクリ
ロイルオキシエチルジエトキシタリウム、γ−アクリロイルオキシ−n−プロピルジ−n
−プロピルタリウム、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルジ−n−プロピルタリウ
ム、ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)−n−プロピルタリウム、アクリロイ
ルオキシメトキシエチルタリウム、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ(β−メトキ
シ−エトキシ)シラン、ジビニロキジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)−エチルトリアルコキシシラン、アクリロイルオキシエチルトリエトキシシラン
、グリシジルオキシエチルトリエトキシシラン、γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル
トリ−n−プロピルシラン、γ−メタクリロイルオキシ−n−プロピルトリ−n−プロピ
ルシラン、ジ(γ−アクリロイルオキシ−n−プロピル)ジ−n−プロピルシラン、アク
リロイルオキシジメトキシエチルシラン等を挙げることが出来る。
高屈折率層に使用する活性エネルギー線反応性基と、好ましく使用される活性エネルギ
ー線反応性化合物の反応基に対する活性エネルギー線による光重合の挙動はほとんど変わ
りなく、前述の活性エネルギー線化合物の光増感剤や光開始剤などは同様なものが用いら
れる。
ー線反応性化合物の反応基に対する活性エネルギー線による光重合の挙動はほとんど変わ
りなく、前述の活性エネルギー線化合物の光増感剤や光開始剤などは同様なものが用いら
れる。
活性エネルギー線は、紫外線、電子線、γ線等で、化合物を活性させるエネルギー源で
あれば制限なく使用出来るが、紫外線、電子線が好ましく、特に取り扱いが簡便で高エネ
ルギーが容易に得られるという点で紫外線が好ましい。紫外線反応性化合物を光重合させ
る紫外線の光源としては、紫外線を発生する光源であれば何れでも使用出来る。例えば、
低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライ
ドランプ、キセノンランプ等を用いることが出来る。又、ArFエキシマレーザ、KrF
エキシマレーザ、エキシマランプ又はシンクロトロン放射光等も用いることができる。照
射条件はそれぞれのランプによって異なるが、照射光量は50mJ/m2以上、好ましく
は100mJ/cm2 以上、更に400mJ/cm2 以上が好ましい。紫外線は多層の反
射防止層を1層ずつ照射してもよいし、積層後照射してもよい。生産性の点から、多層を
積層後、紫外線を照射することが好ましい。又この際には酸素濃度が0.5%以下の条件
で行うのが効率的であり、硬化速度の点で好ましい。
あれば制限なく使用出来るが、紫外線、電子線が好ましく、特に取り扱いが簡便で高エネ
ルギーが容易に得られるという点で紫外線が好ましい。紫外線反応性化合物を光重合させ
る紫外線の光源としては、紫外線を発生する光源であれば何れでも使用出来る。例えば、
低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライ
ドランプ、キセノンランプ等を用いることが出来る。又、ArFエキシマレーザ、KrF
エキシマレーザ、エキシマランプ又はシンクロトロン放射光等も用いることができる。照
射条件はそれぞれのランプによって異なるが、照射光量は50mJ/m2以上、好ましく
は100mJ/cm2 以上、更に400mJ/cm2 以上が好ましい。紫外線は多層の反
射防止層を1層ずつ照射してもよいし、積層後照射してもよい。生産性の点から、多層を
積層後、紫外線を照射することが好ましい。又この際には酸素濃度が0.5%以下の条件
で行うのが効率的であり、硬化速度の点で好ましい。
又、電子線も同様に使用出来る。電子線としては、コックロフトワルトン型、バンデグ
ラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種
電子線加速器から放出される50〜1000keV、好ましくは100〜300keVの
エネルギーを有する電子線を挙げることが出来る。
ラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種
電子線加速器から放出される50〜1000keV、好ましくは100〜300keVの
エネルギーを有する電子線を挙げることが出来る。
最表層としての低屈折率層には該層の屈折率を低下させる為に下記のフッ素原子或いは
ケイ素原子を含有する低屈折率物質が含有されている。低屈折率物質としては、フッ素含
有樹脂、シリケートオリゴマーから形成される化合物、及びSiO2ゾルと反応性有機ケ
イ素化合物から形成される化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物が挙げられ、特に
特開平7−126552号、特開平7−188582号、特開平8−48935号、特開
平8−100136号、特開平9−220791号、特開平9−272169号の各公報
等に記載されている化合物が好ましく用いられる。
ケイ素原子を含有する低屈折率物質が含有されている。低屈折率物質としては、フッ素含
有樹脂、シリケートオリゴマーから形成される化合物、及びSiO2ゾルと反応性有機ケ
イ素化合物から形成される化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物が挙げられ、特に
特開平7−126552号、特開平7−188582号、特開平8−48935号、特開
平8−100136号、特開平9−220791号、特開平9−272169号の各公報
等に記載されている化合物が好ましく用いられる。
本発明に好ましく使用し得るフッ素含有樹脂としては、フッ素含有不飽和エチレン性単
量体成分を主として含有する重合物及びフッ素含有エポキシ化合物を挙げることが出来る
。フッ素含有不飽和エチレン性単量体としては、含フッ素アルケン、含フッ素アクリル酸
エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、含フッ素ビニルエステル、含フッ素ビニルエ
ーテル等を挙げることが出来る。例えば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロプロピレン、ヘプタフルオロプロピ
レン、ヘキサフルオロプロピレン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ
−1−ヘキセン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフル
オロ−1−オクテン、4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−3−ブテン−2−オン
、ペンタデカフルオロオクチルアクリレート、テトラフルオロ−3−(ペンタフルオロエ
トキシ)プロピルアクリレート、テトラフルオロ−3−トリフルオロメトキシプロピルア
クリレート、ウンデカフルオロヘキシルアクリレート、ノナフルオロペンチルアクリレー
ト、オクタフルオロペンチルアクリレート、ペンタフルオロピロピルアクリレート、2−
ヘプタフルオロブトキシエチルアクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ
ブトキシアクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、2−(1,1,2,2−テト
ラフルオロエトキシ)エチルアクリレート、トリフルオロイソプロピルメタクリレート、
(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル)エチルメタクリレート、3−トリフルオロメ
チル−4,4,4−トリフルオロブチルアクリレート、1−メチル−2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロピルアクリレート、1−メチル−2,2,3,3,4,4,4−ヘ
プタウルオロブチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、ペン
タフルオロプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,2−
トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチ
ルアクリレート、ノナフルオロペンチルアクリレート、ウンデカフルオロヘキシルアクリ
レート、トリデカフルオロヘプチルアクリレート、ペンタデカフルオロオクチルアクリレ
ート、トリデカフルオロオクチルアクリレート、ノナデカフルオロデシルアクリレート、
ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、テ
トラフルオロプロピルアクリレート、ヘキサフルオロブチルアクリレート(以上のアクリ
レートはメタクリレート或いはα−フルオロアクリレートであってもよい)、ビニルトリ
フルオロアセテート、ビニル−2,2,2−トリフルオロプロピオネート、ビニル−3,
3,3,2,2−ヘプタブチレート、2,2,2−トリフルオロエチルビニルエーテル、
1−(トリフルオロメチル)エテニルアセテート、アリルトリフルオロアセテート、アリ
ル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、アリル−1,2,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロピルエーテル、エチル−4,4,4−トリフルオロクロトネート、イソ
プロピル−2,2,2−トリフルオロエチルフマレート、イソプロピル−ペンタフルオロ
プロピルフマレート、イソプロピル−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチ
ルフマレート、イソプロピル−2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナプロピルペン
チルフマレート、イソプロピル−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデ
カフルオロヘキシルフマレート、イソプロピル−トリデカフルオロヘプチルフマレート、
イソプロピル−ペンタデカフルオロオクチルフマレート、イソプロピル−トリデカフルオ
ロオクチルフマレート、イソプロピル−ノナデカフルオロデシルフマレート、イソプロピ
ル−ヘプタデカフルオロデシルフマレート、イソプロピル−2−トリフルオロメチル−3
,3,3−トリフルオロプロピルフマレート、イソプロピル−3−トリフルオロメチル−
4,4,4−トリフルオロブチルフマレート、イソプロピル−1−メチル−2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロピルフマレート、イソプロピル−1−メチル−ヘプタフルオ
ロオクチルフマレート、tert−ブチル−ペンチルフルオロプロピルフマレート、te
rt−ブチル−ヘプタフルオロブチルフマレートなどの含フッ素不飽和エチレン性単量体
を挙げることが出来るが、これらに限定されない。又、共重合相手の単量体はフッ素を含
有しても、含有していなくとも何れでもよい。
量体成分を主として含有する重合物及びフッ素含有エポキシ化合物を挙げることが出来る
。フッ素含有不飽和エチレン性単量体としては、含フッ素アルケン、含フッ素アクリル酸
エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、含フッ素ビニルエステル、含フッ素ビニルエ
ーテル等を挙げることが出来る。例えば、テトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロプロピレン、ヘプタフルオロプロピ
レン、ヘキサフルオロプロピレン、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロ
−1−ヘキセン、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフル
オロ−1−オクテン、4−エトキシ−1,1,1−トリフルオロ−3−ブテン−2−オン
、ペンタデカフルオロオクチルアクリレート、テトラフルオロ−3−(ペンタフルオロエ
トキシ)プロピルアクリレート、テトラフルオロ−3−トリフルオロメトキシプロピルア
クリレート、ウンデカフルオロヘキシルアクリレート、ノナフルオロペンチルアクリレー
ト、オクタフルオロペンチルアクリレート、ペンタフルオロピロピルアクリレート、2−
ヘプタフルオロブトキシエチルアクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロ
ブトキシアクリレート、トリフルオロエチルアクリレート、2−(1,1,2,2−テト
ラフルオロエトキシ)エチルアクリレート、トリフルオロイソプロピルメタクリレート、
(2,2,2−トリフルオロ−1−メチル)エチルメタクリレート、3−トリフルオロメ
チル−4,4,4−トリフルオロブチルアクリレート、1−メチル−2,2,3,3,3
−ペンタフルオロプロピルアクリレート、1−メチル−2,2,3,3,4,4,4−ヘ
プタウルオロブチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、ペン
タフルオロプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピ
ルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,2−
トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチ
ルアクリレート、ノナフルオロペンチルアクリレート、ウンデカフルオロヘキシルアクリ
レート、トリデカフルオロヘプチルアクリレート、ペンタデカフルオロオクチルアクリレ
ート、トリデカフルオロオクチルアクリレート、ノナデカフルオロデシルアクリレート、
ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、テ
トラフルオロプロピルアクリレート、ヘキサフルオロブチルアクリレート(以上のアクリ
レートはメタクリレート或いはα−フルオロアクリレートであってもよい)、ビニルトリ
フルオロアセテート、ビニル−2,2,2−トリフルオロプロピオネート、ビニル−3,
3,3,2,2−ヘプタブチレート、2,2,2−トリフルオロエチルビニルエーテル、
1−(トリフルオロメチル)エテニルアセテート、アリルトリフルオロアセテート、アリ
ル−1,1,2,2−テトラフルオロエチルエーテル、アリル−1,2,3,3,3−ヘ
キサフルオロプロピルエーテル、エチル−4,4,4−トリフルオロクロトネート、イソ
プロピル−2,2,2−トリフルオロエチルフマレート、イソプロピル−ペンタフルオロ
プロピルフマレート、イソプロピル−2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチ
ルフマレート、イソプロピル−2,2,3,3,4,4,5,5,5−ノナプロピルペン
チルフマレート、イソプロピル−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6−ウンデ
カフルオロヘキシルフマレート、イソプロピル−トリデカフルオロヘプチルフマレート、
イソプロピル−ペンタデカフルオロオクチルフマレート、イソプロピル−トリデカフルオ
ロオクチルフマレート、イソプロピル−ノナデカフルオロデシルフマレート、イソプロピ
ル−ヘプタデカフルオロデシルフマレート、イソプロピル−2−トリフルオロメチル−3
,3,3−トリフルオロプロピルフマレート、イソプロピル−3−トリフルオロメチル−
4,4,4−トリフルオロブチルフマレート、イソプロピル−1−メチル−2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロピルフマレート、イソプロピル−1−メチル−ヘプタフルオ
ロオクチルフマレート、tert−ブチル−ペンチルフルオロプロピルフマレート、te
rt−ブチル−ヘプタフルオロブチルフマレートなどの含フッ素不飽和エチレン性単量体
を挙げることが出来るが、これらに限定されない。又、共重合相手の単量体はフッ素を含
有しても、含有していなくとも何れでもよい。
上記フッ素含有単量体と共重合し得る単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン
、ブテン、酢酸ビニル、ビニルエチルエーテル、ビニルエチルケトン、メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリ
レート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチ
ルメタクリレート、メチル−α−フルオロアクリレート、エチル−α−フルオロアクリレ
ート、プロピル−α−フルオロアクリレート、ブチル−α−フルオロアクリレート、シク
ロヘキシル−α−フルオロアクリレート、ヘキシル−α−フルオロアクリレート、ベンジ
ル−α−フルオロアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、α−フルオロアクリル酸、
スチレン、スチレンスルホン酸等を共重合させてもよいが、これらに限定されない。
、ブテン、酢酸ビニル、ビニルエチルエーテル、ビニルエチルケトン、メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリ
レート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチ
ルメタクリレート、メチル−α−フルオロアクリレート、エチル−α−フルオロアクリレ
ート、プロピル−α−フルオロアクリレート、ブチル−α−フルオロアクリレート、シク
ロヘキシル−α−フルオロアクリレート、ヘキシル−α−フルオロアクリレート、ベンジ
ル−α−フルオロアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、α−フルオロアクリル酸、
スチレン、スチレンスルホン酸等を共重合させてもよいが、これらに限定されない。
上記フッ素含有エチレン性不飽和単量体の単独の樹脂の屈折率は、ほぼ1.33〜1.
42の範囲にあり、又共重合し得るフッ素を含有しない単量体の単独樹脂リマーの屈折率
は、1.44以上で、これらを任意の割合で共重合して目的の屈折率のフッ素含有樹脂と
して用いることが出来、又、本発明のフッ素含有樹脂とフッ素を含まない樹脂とを任意の
割合で混合して目的の屈折率のものとして使用してもよいが、本発明の低屈折率物質のフ
ッ素含有量は、50質量%以上であることが好ましく、ものによって異なるが、特に好ま
しくは60〜90質量%である。フッ素含有重合体の場合は、フッ素含有率がこのような
範囲にあると有機溶媒に対して良好な溶解性を有することで加工し易いばかりでなく、下
の基体や層に対する接着性が優れ、高い透明性と低い屈折率の層を得ることが出来る。
42の範囲にあり、又共重合し得るフッ素を含有しない単量体の単独樹脂リマーの屈折率
は、1.44以上で、これらを任意の割合で共重合して目的の屈折率のフッ素含有樹脂と
して用いることが出来、又、本発明のフッ素含有樹脂とフッ素を含まない樹脂とを任意の
割合で混合して目的の屈折率のものとして使用してもよいが、本発明の低屈折率物質のフ
ッ素含有量は、50質量%以上であることが好ましく、ものによって異なるが、特に好ま
しくは60〜90質量%である。フッ素含有重合体の場合は、フッ素含有率がこのような
範囲にあると有機溶媒に対して良好な溶解性を有することで加工し易いばかりでなく、下
の基体や層に対する接着性が優れ、高い透明性と低い屈折率の層を得ることが出来る。
使用する含フッ素のアルケン、アクリレート、ビニルエステル或いはビニルエーテル等
を重合させる重合開始剤は、通常のラジカル重合開始剤を用いることが出来る。重合開始
剤の具体的な例として、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系ラジカル重合開始剤、過酸化ベンゾイル、t
−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド等の有
機過酸化物系ラジカル重合開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機系ラジ
カル重合開始剤、過酸化水素−硫酸第1鉄アンモニウム、過硫酸アンモニウム−メタ亜硫
酸ナトリウム等のレドックス系重合開始剤等の各種ラジカル重合開始剤等を挙げることが
できる。
を重合させる重合開始剤は、通常のラジカル重合開始剤を用いることが出来る。重合開始
剤の具体的な例として、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系ラジカル重合開始剤、過酸化ベンゾイル、t
−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド等の有
機過酸化物系ラジカル重合開始剤、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の無機系ラジ
カル重合開始剤、過酸化水素−硫酸第1鉄アンモニウム、過硫酸アンモニウム−メタ亜硫
酸ナトリウム等のレドックス系重合開始剤等の各種ラジカル重合開始剤等を挙げることが
できる。
これらを用いて溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合又は放射線重合等の公知のラ
ジカル重合をすることが出来る。この際、反応温度は10〜100℃、反応時間は1〜1
00時間であることが好ましい。このようにして得られるフッ素含有樹脂の数平均分子量
は1000〜300000であることが望ましい。フッ素含有樹脂としてのフッ素含有エ
ポキシ樹脂は、例えば下記のようなエポキシ化合物を常法で反応させることによって得る
ことが出来る。
ジカル重合をすることが出来る。この際、反応温度は10〜100℃、反応時間は1〜1
00時間であることが好ましい。このようにして得られるフッ素含有樹脂の数平均分子量
は1000〜300000であることが望ましい。フッ素含有樹脂としてのフッ素含有エ
ポキシ樹脂は、例えば下記のようなエポキシ化合物を常法で反応させることによって得る
ことが出来る。
フッ素含有エポキシ化合物としては、フッ素系アルコールのモノ,ジ、トリ更にはオリ
ゴグリシジルエーテルが好ましい。中でも含フッ素アルカン末端ジオールグリシジルエー
テルとしては例えば、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオールジグリ
シジルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサン
ジオールジグリシジルエーテル等を挙げることが出来るが、これらに限定されない。これ
らの他にフッ素を含有しないエポキシ化合物を屈折率があまり上がらない程度に少量使用
してもよい。ここで使用するフッ素含有エポキシ化合物の構造には制限ないが、屈折率を
高めるようなベンゼン核を有するエポキシ化合物や脂環式のエポキシ化合物の使用は少な
い方がよい。
ゴグリシジルエーテルが好ましい。中でも含フッ素アルカン末端ジオールグリシジルエー
テルとしては例えば、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオールジグリ
シジルエーテル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサン
ジオールジグリシジルエーテル等を挙げることが出来るが、これらに限定されない。これ
らの他にフッ素を含有しないエポキシ化合物を屈折率があまり上がらない程度に少量使用
してもよい。ここで使用するフッ素含有エポキシ化合物の構造には制限ないが、屈折率を
高めるようなベンゼン核を有するエポキシ化合物や脂環式のエポキシ化合物の使用は少な
い方がよい。
別の好ましい低屈折率物質は、シリケートオリゴマーから形成される化合物である。シ
リケートオリゴマーから形成される化合物に使用するシリケートオリゴマーとしては、例
えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピオキシシラン、テトラ
ブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、テトラ−2,2,2−トリフルオロエトキ
シシラン、テトラ−2−フルオロエトキシシラン、テトラ−2,2,3,3−テトラフル
オロ−1−プロピオキシシラン、テトラ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2
−プロピオキシシラン、テトラ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピオキ
シシラン、テトラ−1,3−ジフルオロ−2−プロピオキシシラン、テトラ−2,2,3
,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブトキシシラン、テトラ−2,2,3,4,4
,4−ヘキサフルオロ−1−ブトキシシラン、テトラシクロヘキシルオキシシラン又はテ
トラフェノキシシラン等を挙げることが出来、これらを加水分解することによりシリケー
トオリゴマーが得られる。
リケートオリゴマーから形成される化合物に使用するシリケートオリゴマーとしては、例
えばテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピオキシシラン、テトラ
ブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、テトラ−2,2,2−トリフルオロエトキ
シシラン、テトラ−2−フルオロエトキシシラン、テトラ−2,2,3,3−テトラフル
オロ−1−プロピオキシシラン、テトラ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2
−プロピオキシシラン、テトラ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピオキ
シシラン、テトラ−1,3−ジフルオロ−2−プロピオキシシラン、テトラ−2,2,3
,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−1−ブトキシシラン、テトラ−2,2,3,4,4
,4−ヘキサフルオロ−1−ブトキシシラン、テトラシクロヘキシルオキシシラン又はテ
トラフェノキシシラン等を挙げることが出来、これらを加水分解することによりシリケー
トオリゴマーが得られる。
上記の如くテトラアルコキシシランに触媒、水を添加して得られる加水分解物に溶媒を
配合し、次いで硬化触媒と水を添加する等の方法により硬化した加水分解物が得られる。
かかる溶媒としては、メタノール、エタノールを1種又は2種使用するのが安価であるこ
と、及び得られる皮膜の特性が優れ硬度が良好であることから好ましい。イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、オクタノール等も用いることが出来るが、得られ
た皮膜の硬度が低くなる傾向にある。溶媒量は部分加水分解物100質量部に対して50
〜400質量部、好ましくは100〜250質量部である。硬化触媒としては、酸、アル
カリ、有機金属、金属アルコキシド等を挙げることが出来るが、酸、特に酢酸、マレイン
酸、シュウ酸、フマル酸等が好ましく用いられる。シリケートオリゴマー中のSiO2含
有量は1〜100%、好ましくは10〜99%であることが望まれる。このようなSiO
2含有量が1%未満では耐久性の向上が見られなくなり、本発明の効果を発揮しない。
配合し、次いで硬化触媒と水を添加する等の方法により硬化した加水分解物が得られる。
かかる溶媒としては、メタノール、エタノールを1種又は2種使用するのが安価であるこ
と、及び得られる皮膜の特性が優れ硬度が良好であることから好ましい。イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、オクタノール等も用いることが出来るが、得られ
た皮膜の硬度が低くなる傾向にある。溶媒量は部分加水分解物100質量部に対して50
〜400質量部、好ましくは100〜250質量部である。硬化触媒としては、酸、アル
カリ、有機金属、金属アルコキシド等を挙げることが出来るが、酸、特に酢酸、マレイン
酸、シュウ酸、フマル酸等が好ましく用いられる。シリケートオリゴマー中のSiO2含
有量は1〜100%、好ましくは10〜99%であることが望まれる。このようなSiO
2含有量が1%未満では耐久性の向上が見られなくなり、本発明の効果を発揮しない。
これらのシリケートオリゴマーからケイ素層を形成させる方法については特に制限され
ないが、例えばシリケートオリゴマーを光学フィルムの光学性能を阻害しない溶媒、例え
ばアルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸セロソルブ、メチルグリコールアセテート、メトキシブチルアセテート、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチレンクロライド、トル
エン、キシレン、ミネラムスピリット、クレゾール、キシレノール、フフラール等であり
、これらでシリケートオリゴマーを希釈し、バーコーター、ロールコーター、グラビアコ
ーター、リバースコーター、リップコーター等、公知の装置により基材に塗設、加熱処理
すればよい。
ないが、例えばシリケートオリゴマーを光学フィルムの光学性能を阻害しない溶媒、例え
ばアルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール等)、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、酢酸セロソルブ、メチルグリコールアセテート、メトキシブチルアセテート、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチレンクロライド、トル
エン、キシレン、ミネラムスピリット、クレゾール、キシレノール、フフラール等であり
、これらでシリケートオリゴマーを希釈し、バーコーター、ロールコーター、グラビアコ
ーター、リバースコーター、リップコーター等、公知の装置により基材に塗設、加熱処理
すればよい。
更に別の好ましい低屈折率物質は、SiO2ゾルと反応性有機ケイ素化合物から形成さ
れる化合物であって、SiO2ゾルと反応性有機ケイ素化合物とを含むゾル液を用い、S
iO2ゲル膜として低屈折率層が形成されるものである。SiO2ゾルは、ケイ素アルコキ
シドを塗布に適した有機溶媒に溶解し、一定量の水を添加して加水分解を行って調製され
る。SiO2ゾルの形成に使用するケイ素アルコキシドの好ましく、例えばテトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロピオキシシラン、テトラ−n−プロピ
オキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ
−t−ブトキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタイソプロピオキシシ
ラン、テトラペンタ−n−プロピオキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テ
トラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−t−ブトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロピオキシシラン、メチルト
リブトキシシラン、ジメチルジメキメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチ
ルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルプロピオキシシラン、ジメチルブ
トキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキ
シシラン等が挙げられる。
れる化合物であって、SiO2ゾルと反応性有機ケイ素化合物とを含むゾル液を用い、S
iO2ゲル膜として低屈折率層が形成されるものである。SiO2ゾルは、ケイ素アルコキ
シドを塗布に適した有機溶媒に溶解し、一定量の水を添加して加水分解を行って調製され
る。SiO2ゾルの形成に使用するケイ素アルコキシドの好ましく、例えばテトラメトキ
シシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロピオキシシラン、テトラ−n−プロピ
オキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ
−t−ブトキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタイソプロピオキシシ
ラン、テトラペンタ−n−プロピオキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テ
トラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−t−ブトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロピオキシシラン、メチルト
リブトキシシラン、ジメチルジメキメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチ
ルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルプロピオキシシラン、ジメチルブ
トキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキ
シシラン等が挙げられる。
上記アルキルケイ素アルコキシド又はケイ素アルコキシドを適当な溶媒中に溶解するこ
とによりSiO2ゾルとすることが出来る。使用する溶媒としては、例えばメチルエチル
ケトン、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール、メチルイソブチルケトン、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのアルコール、ケトン、エステル類、ハロゲン化炭化水素、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、或いはこれらの混合物が挙げられる。アルキ
ルケイ素アルコキシド又はケイ素アルコキシドを、それらが100%加水分解及び縮合し
たとして生じるSiO2換算で、濃度を0.1質量%以上、好ましくは0.1〜10質量
%になるように上記溶媒中に溶解する。SiO2ゾルの濃度が0.1質量%未満であると
形成されるゾル膜が所望の特性が充分に発揮出来ず、一方、10質量%を超えると透明均
質膜の形成が困難となる。又、本発明においては、以上の固形分以内であるならば、有機
物や無機物バインダーを併用することも可能である。
とによりSiO2ゾルとすることが出来る。使用する溶媒としては、例えばメチルエチル
ケトン、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール、メチルイソブチルケトン、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのアルコール、ケトン、エステル類、ハロゲン化炭化水素、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、或いはこれらの混合物が挙げられる。アルキ
ルケイ素アルコキシド又はケイ素アルコキシドを、それらが100%加水分解及び縮合し
たとして生じるSiO2換算で、濃度を0.1質量%以上、好ましくは0.1〜10質量
%になるように上記溶媒中に溶解する。SiO2ゾルの濃度が0.1質量%未満であると
形成されるゾル膜が所望の特性が充分に発揮出来ず、一方、10質量%を超えると透明均
質膜の形成が困難となる。又、本発明においては、以上の固形分以内であるならば、有機
物や無機物バインダーを併用することも可能である。
この溶液に加水分解に必要な量以上の水を加え、15〜35℃、好ましくは22〜28
℃の温度で、0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間攪拌を行う。上記加水分解におい
ては、触媒を用いることが好ましく、これらの触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸又は酢酸
等の酸が好ましい。これらの酸を約0.001〜40.0mol/L、好ましくは0.0
05〜10.0mol/L程度の水溶液として加え、該水溶液中の水分を加水分解用の水
分とすることが出来る。
℃の温度で、0.5〜10時間、好ましくは2〜5時間攪拌を行う。上記加水分解におい
ては、触媒を用いることが好ましく、これらの触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸又は酢酸
等の酸が好ましい。これらの酸を約0.001〜40.0mol/L、好ましくは0.0
05〜10.0mol/L程度の水溶液として加え、該水溶液中の水分を加水分解用の水
分とすることが出来る。
最終的に得られるゲル膜は、反射防止フィルムの低屈折率層として使用するが、その屈
折率の調整する必要がある場合もある。例えば、屈折率を下げるためにフッ素系有機ケイ
素化合物、屈折率を高めるために有機ケイ素化合物、屈折率を更に高めるために硼素系有
機化合物を添加することが出来る。具体的には、テトラエトキシシラン、テトラメトキシ
シラン、テトラプロピオキシシラン、テトラブトキシシラン、アルキルトリアルコキシシ
ラン、コルコート40(コルコート社製)、MS51(三菱化学社製)、スノーテックス
(日産化学社製)などの有機ケイ素化合物、ザフロンFC−110、220、250(東
亜合成化学社製)、セクラルコートA−402B(セントラル硝子社製)、ヘプタデカフ
ルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリ
フルオロオクチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフ
ッ素系化合物、硼酸トリエチル、硼酸トリメチル、硼酸トリプロピル、硼酸トリブチル等
の硼酸系化合物が挙げられる。
折率の調整する必要がある場合もある。例えば、屈折率を下げるためにフッ素系有機ケイ
素化合物、屈折率を高めるために有機ケイ素化合物、屈折率を更に高めるために硼素系有
機化合物を添加することが出来る。具体的には、テトラエトキシシラン、テトラメトキシ
シラン、テトラプロピオキシシラン、テトラブトキシシラン、アルキルトリアルコキシシ
ラン、コルコート40(コルコート社製)、MS51(三菱化学社製)、スノーテックス
(日産化学社製)などの有機ケイ素化合物、ザフロンFC−110、220、250(東
亜合成化学社製)、セクラルコートA−402B(セントラル硝子社製)、ヘプタデカフ
ルオロデシルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリ
フルオロオクチルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のフ
ッ素系化合物、硼酸トリエチル、硼酸トリメチル、硼酸トリプロピル、硼酸トリブチル等
の硼酸系化合物が挙げられる。
これらの添加剤は、ゾルの調製時に加えてもよいし、ゾルの形成後に加えてもよい。こ
れらの添加剤を用いることによって、アルキルケイ素アルコキシド又はケイ素アルコキシ
ドの加水分解時、或いはその後にシラノール基と反応して、更に均一に反応して更に均一
で透明なゾル溶液が得られ、且つ形成されるゲル膜の屈折率をある程度の範囲で変化させ
ることが出来る。
れらの添加剤を用いることによって、アルキルケイ素アルコキシド又はケイ素アルコキシ
ドの加水分解時、或いはその後にシラノール基と反応して、更に均一に反応して更に均一
で透明なゾル溶液が得られ、且つ形成されるゲル膜の屈折率をある程度の範囲で変化させ
ることが出来る。
次に、上記フッ素含有樹脂、シリケートオリゴマーから形成される化合物、及びSiO
2ゾルと反応性有機ケイ素化合物から形成される化合物から選ばれる少なくとも一つの低
屈折率物質を含有する低屈折率層(前記高屈折率層の上に設けられている)には前記高屈
折率層のところで挙げられた活性エネルギー線反応性化合物が添加されていてもよい。そ
のうち好ましく用いられるのはエポキシ系活性エネルギー線反応性化合物である。エポキ
シ系活性エネルギー線反応性化合物は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物で
、前記と同様の活性エネルギー線照射によりカチオン重合を開始物質として放出すること
が可能な化合物である。エポキシ系活性エネルギー線反応性化合物としては、(イ)ビス
フェノールAのグリシジルエーテル(この化合物はエピクロルヒドリンとビスフェノール
Aとの反応により得られ、重合度の異なる混合物として得られる);(ロ)ビスフェノー
ルA等のフェノール性OHを2個有する化合物に、エピクロルヒドリン、エチレンオキサ
イド及び/又はプロピレンオキサイドを反応させ末端にグリシジルエーテル基を有する化
合物等を挙げることが出来る。エポキシ系活性エネルギー線反応性化合物をカチオン重合
させる光重合開始剤又は光増感剤は、活性エネルギー線照射によりカチオン重合開始物質
を放出することが可能な化合物であり、特に好ましくは、照射によりカチオン重合開始能
のあるルイス酸を放出するオニウム塩の一群の複塩である。これらについては、前記一般
式(I)と同様であるので、ここでは省略する。これらの活性エネルギー線反応性化合物
は前記高屈折率層のところで述べられたようなものと同様の紫外線や、電子線等の活性エ
ネルギー線、又はプラズマ処理、或いは熱エネルギーの付与により硬化されることも同様
である。
2ゾルと反応性有機ケイ素化合物から形成される化合物から選ばれる少なくとも一つの低
屈折率物質を含有する低屈折率層(前記高屈折率層の上に設けられている)には前記高屈
折率層のところで挙げられた活性エネルギー線反応性化合物が添加されていてもよい。そ
のうち好ましく用いられるのはエポキシ系活性エネルギー線反応性化合物である。エポキ
シ系活性エネルギー線反応性化合物は、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物で
、前記と同様の活性エネルギー線照射によりカチオン重合を開始物質として放出すること
が可能な化合物である。エポキシ系活性エネルギー線反応性化合物としては、(イ)ビス
フェノールAのグリシジルエーテル(この化合物はエピクロルヒドリンとビスフェノール
Aとの反応により得られ、重合度の異なる混合物として得られる);(ロ)ビスフェノー
ルA等のフェノール性OHを2個有する化合物に、エピクロルヒドリン、エチレンオキサ
イド及び/又はプロピレンオキサイドを反応させ末端にグリシジルエーテル基を有する化
合物等を挙げることが出来る。エポキシ系活性エネルギー線反応性化合物をカチオン重合
させる光重合開始剤又は光増感剤は、活性エネルギー線照射によりカチオン重合開始物質
を放出することが可能な化合物であり、特に好ましくは、照射によりカチオン重合開始能
のあるルイス酸を放出するオニウム塩の一群の複塩である。これらについては、前記一般
式(I)と同様であるので、ここでは省略する。これらの活性エネルギー線反応性化合物
は前記高屈折率層のところで述べられたようなものと同様の紫外線や、電子線等の活性エ
ネルギー線、又はプラズマ処理、或いは熱エネルギーの付与により硬化されることも同様
である。
以上のようにして反射防止層を形成する。本発明の光学フィルムは防眩層を設けること
もできる。防眩層は表面に凹凸を有する構造をもたせることにより、防眩層表面又は防眩
層内部において光を散乱させることにより防眩機能発現させる為、微粒子物質を層中に含
有した構成をとっている。これらの層として好ましい構成は以下に示される様なものであ
る。これは膜厚0.5〜5.0μmであって、平均粒径0.25〜10μmの1種以上の
微粒子を含む層であり、平均粒径が当該膜厚の1.1から2倍の二酸化ケイ素粒子と平均
粒径0.005〜0.1μmの二酸化ケイ素微粒子を例えばジアセチルセルロースのよう
なバインダー中に含有する層であって、これによって防眩機能を発揮することができる。
この「粒子」としては、無機粒子及び有機粒子が挙げられる。
もできる。防眩層は表面に凹凸を有する構造をもたせることにより、防眩層表面又は防眩
層内部において光を散乱させることにより防眩機能発現させる為、微粒子物質を層中に含
有した構成をとっている。これらの層として好ましい構成は以下に示される様なものであ
る。これは膜厚0.5〜5.0μmであって、平均粒径0.25〜10μmの1種以上の
微粒子を含む層であり、平均粒径が当該膜厚の1.1から2倍の二酸化ケイ素粒子と平均
粒径0.005〜0.1μmの二酸化ケイ素微粒子を例えばジアセチルセルロースのよう
なバインダー中に含有する層であって、これによって防眩機能を発揮することができる。
この「粒子」としては、無機粒子及び有機粒子が挙げられる。
本発明に使用することのできる無機粒子としては二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸
カルシウム等が挙げられる。有機粒子としては、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、シリ
コーン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリルスチレン系樹脂
、ベンゾグアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、更にポリオレフィン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ弗化エチレン系樹脂等が使用できる
。
ミニウム、酸化亜鉛、酸化錫、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリン、硫酸
カルシウム等が挙げられる。有機粒子としては、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、シリ
コーン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリルスチレン系樹脂
、ベンゾグアナミン系樹脂、メラミン系樹脂、更にポリオレフィン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ弗化エチレン系樹脂等が使用できる
。
これらのうちでも、本発明で応用される防眩性を達成するには、シリカなどの二酸化ケ
イ素が特に好ましく用いられる。ここで好ましく用いられる二酸化ケイ素粒子は、合成非
晶質シリカの中でも湿式法によって作られる超微粉含水珪酸が光沢度を下げる効果が大き
く好ましい。湿式法とは珪酸ソーダと鉱酸及び塩類を水溶液中で反応させる方法で、例え
ば富士シリシア化学(株)製のサイリシアや日本シリカ(株)製のNipsil Eなど
がある。
イ素が特に好ましく用いられる。ここで好ましく用いられる二酸化ケイ素粒子は、合成非
晶質シリカの中でも湿式法によって作られる超微粉含水珪酸が光沢度を下げる効果が大き
く好ましい。湿式法とは珪酸ソーダと鉱酸及び塩類を水溶液中で反応させる方法で、例え
ば富士シリシア化学(株)製のサイリシアや日本シリカ(株)製のNipsil Eなど
がある。
なお、特開2003-121620には、視認性が高く、接着性、耐擦り傷耐性が良好、かつ塗布ム
ラがフィルムとして、支持体の一方の面に、表面に微細な凹凸を有する防眩層を有し、防
眩層が平均粒径0.01μm〜4μmの粒子を1種以上含有し、且つ、前記防眩層上に屈折率1.
55〜2.5の高屈折率層と屈折率1.3〜1.5の低屈折率層を各々1層以上含む反射防止層を有し
、JISB
0601で規定される、反射防止層の中心線平均粗さ(Ra)が0.08μm〜0.5μ
mであることを特徴とする防眩性低反射フィルムが開示されており、この発明は本発明
にも適応できる。
ラがフィルムとして、支持体の一方の面に、表面に微細な凹凸を有する防眩層を有し、防
眩層が平均粒径0.01μm〜4μmの粒子を1種以上含有し、且つ、前記防眩層上に屈折率1.
55〜2.5の高屈折率層と屈折率1.3〜1.5の低屈折率層を各々1層以上含む反射防止層を有し
、JISB
0601で規定される、反射防止層の中心線平均粗さ(Ra)が0.08μm〜0.5μ
mであることを特徴とする防眩性低反射フィルムが開示されており、この発明は本発明
にも適応できる。
防眩層は、又バインダーとして活性線硬化性樹脂を用いるのが特に好ましく、塗布後活
性線照射により前記二酸化ケイ素粒子や二酸化ケイ素微粒子含有活性線硬化性樹脂層を形
成させる。偏光板表面の機械的強度を増すことができるという点においてはバインダーと
して活性線硬化性樹脂を用いた防眩層とするのがより好ましい。
性線照射により前記二酸化ケイ素粒子や二酸化ケイ素微粒子含有活性線硬化性樹脂層を形
成させる。偏光板表面の機械的強度を増すことができるという点においてはバインダーと
して活性線硬化性樹脂を用いた防眩層とするのがより好ましい。
ここで用いることのできる活性線硬化性樹脂とは紫外線や電子線のような活性線照射に
より架橋反応などを経て硬化する樹脂をいう。活性線硬化性樹脂としては紫外線硬化性樹
脂や電子線硬化性樹脂などが代表的具体例として挙げられるが、紫外線や電子線以外の活
性線照射によって硬化する樹脂であってもよい。紫外線硬化性樹脂の例としては紫外線硬
化性ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化性アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬
化性アクリル酸エステル系樹脂、紫外線硬化性メタクリル酸エステル系樹脂、紫外線硬化
性ポリエステルアクリレート系樹脂及び紫外線硬化性ポリオールアクリレート系樹脂など
が挙げられる。
より架橋反応などを経て硬化する樹脂をいう。活性線硬化性樹脂としては紫外線硬化性樹
脂や電子線硬化性樹脂などが代表的具体例として挙げられるが、紫外線や電子線以外の活
性線照射によって硬化する樹脂であってもよい。紫外線硬化性樹脂の例としては紫外線硬
化性ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化性アクリルウレタン系樹脂、紫外線硬
化性アクリル酸エステル系樹脂、紫外線硬化性メタクリル酸エステル系樹脂、紫外線硬化
性ポリエステルアクリレート系樹脂及び紫外線硬化性ポリオールアクリレート系樹脂など
が挙げられる。
本発明に用いることのできる紫外線硬化性ポリオールアクリレート系樹脂としてはトリ
メチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタエリスリトール等の光重合モノマーオリゴ
マーである。これらのポリオールアクリレート系樹脂は高架橋性で硬化性が大きい、硬度
が大きい、硬化収縮が小さい、又低臭気性で低毒性であり安全性も比較的高いのが特徴で
ある。
メチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタエリスリトール等の光重合モノマーオリゴ
マーである。これらのポリオールアクリレート系樹脂は高架橋性で硬化性が大きい、硬度
が大きい、硬化収縮が小さい、又低臭気性で低毒性であり安全性も比較的高いのが特徴で
ある。
上記の紫外線硬化性ポリオールアクリレート系樹脂には、その効果を損なわない範囲で
他の紫外線硬化性樹脂、例えば紫外線硬化性エポキシ系樹脂を含有して使用してもよい。
アクリレート系樹脂は厚膜塗布した硬化塗膜は、硬化収縮によりカーリングが強くなり、
取り扱い作業上支障をきたす場合がある。エポキシ系樹脂はアクリレート系樹脂と比べて
一般に硬化収縮が小さく硬化塗膜のカーリングも小さい。ここで言う紫外線硬化性エポキ
シ系樹脂とはエポキシ基を分子内に2個以上含む化合物で、カチオン重合開始剤を含有し
、紫外線を照射することにより架橋反応するエポキシ樹脂である。
他の紫外線硬化性樹脂、例えば紫外線硬化性エポキシ系樹脂を含有して使用してもよい。
アクリレート系樹脂は厚膜塗布した硬化塗膜は、硬化収縮によりカーリングが強くなり、
取り扱い作業上支障をきたす場合がある。エポキシ系樹脂はアクリレート系樹脂と比べて
一般に硬化収縮が小さく硬化塗膜のカーリングも小さい。ここで言う紫外線硬化性エポキ
シ系樹脂とはエポキシ基を分子内に2個以上含む化合物で、カチオン重合開始剤を含有し
、紫外線を照射することにより架橋反応するエポキシ樹脂である。
用いることのできる電子線硬化性樹脂の例としては、好ましくは、アクリレート系の官
能基を有するもの、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂などが挙げられる。
能基を有するもの、例えば、比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂などが挙げられる。
中でも、紫外線硬化性樹脂を用いることが好ましい。活性線硬化性樹脂の硬化は、電子
線又は紫外線のような活性線照射によって硬化することができる。例えば、電子線硬化の
場合にはコックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直
線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000
keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫
外線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノン
アーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。膜厚は0.5
〜5.0μmであることが好ましい。又、このうち特に2.0〜4.0μmの場合が好ま
しい。
線又は紫外線のような活性線照射によって硬化することができる。例えば、電子線硬化の
場合にはコックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直
線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000
keV、好ましくは100〜300keVのエネルギーを有する電子線等が使用され、紫
外線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノン
アーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等が利用できる。膜厚は0.5
〜5.0μmであることが好ましい。又、このうち特に2.0〜4.0μmの場合が好ま
しい。
これら、反射防止層又は防眩層とその基材の反対側に易接着層を有する光学フィルムの
各構成層の硬化に用いられる活性輻射線の代わりに、活性エネルギーを与える手段として
プラズマ処理、熱などの方法も好ましい。プラズマ処理としては特願平11−14320
6号公報に記載の方法が好ましく用いることが出来る。又、活性エネルギーを付与する熱
処理としては、反射防止層又は防眩層の塗布乾燥後に熱処理することも有効である。70
℃以上で30秒以上10分、より好ましくは30秒以上5分加熱することが好ましい。こ
れらの防眩層を設けることにより、可視光の透過率が低下しないことが望ましく、ヘイズ
値が3%以上であることが好ましい。又、その時の透過率は550nmにおける透過率で
90%以上であることが好ましい。防眩層の表面層は、臨界表面張力が20×10-6N/
cm以下であることが好ましい。臨界表面張力が20×10-6N/cmより大きい場合は
、表面層に付着した汚れが取れにくくなる。含フッ素系のフッ素材料が汚れ防止の点にお
いて好ましい。
各構成層の硬化に用いられる活性輻射線の代わりに、活性エネルギーを与える手段として
プラズマ処理、熱などの方法も好ましい。プラズマ処理としては特願平11−14320
6号公報に記載の方法が好ましく用いることが出来る。又、活性エネルギーを付与する熱
処理としては、反射防止層又は防眩層の塗布乾燥後に熱処理することも有効である。70
℃以上で30秒以上10分、より好ましくは30秒以上5分加熱することが好ましい。こ
れらの防眩層を設けることにより、可視光の透過率が低下しないことが望ましく、ヘイズ
値が3%以上であることが好ましい。又、その時の透過率は550nmにおける透過率で
90%以上であることが好ましい。防眩層の表面層は、臨界表面張力が20×10-6N/
cm以下であることが好ましい。臨界表面張力が20×10-6N/cmより大きい場合は
、表面層に付着した汚れが取れにくくなる。含フッ素系のフッ素材料が汚れ防止の点にお
いて好ましい。
含フッ素材料としては、有機溶剤に溶解し、その取り扱いが容易であるフッ化ビニリデ
ン系共重合体や、フルオロオレフィン/炭化水素オレフィン共重合体、含フッ素エポキシ
樹脂、含フッ素エポキシアクリレート、含フッ素シリコーン、含フッ素アルコキシシラン
、更に、TEFRON(登録商標) AF1600(デュポン社製、n=1.30)、
CYTOP(旭硝子(株)社製、n=1.34)、17FM(三菱レーヨン(株)社製、
屈折率n=1.35)、LR201(日産化学工業(株)社製、n=1.38)等を挙げ
ることができる。これらは単独でも複数組み合わせて使用することも可能である。
ン系共重合体や、フルオロオレフィン/炭化水素オレフィン共重合体、含フッ素エポキシ
樹脂、含フッ素エポキシアクリレート、含フッ素シリコーン、含フッ素アルコキシシラン
、更に、TEFRON(登録商標) AF1600(デュポン社製、n=1.30)、
CYTOP(旭硝子(株)社製、n=1.34)、17FM(三菱レーヨン(株)社製、
屈折率n=1.35)、LR201(日産化学工業(株)社製、n=1.38)等を挙げ
ることができる。これらは単独でも複数組み合わせて使用することも可能である。
又、2−(パーフルオロデシル)エチルメタクリレート、2−(パーフロロ−7−メチ
ルオクチル)エチルメタクリレート、3−(パーフロロ−7−メチルオクチル)−2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフロロ−9−メチルデシル)エチルメタク
リレート、3−(パーフロロ−8−メチルデシル)2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト等の含フッ素メタクリレート、3−パーフロロオクチル−2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−(パーフルオロデシル)エチルアクリレート、2−(パーフルオロ−9−
メチルデシル)エチルアクリレート等の含フッ素アクリレート、3−パーフルオロデシル
1,2−エポキシプロパン、3−(パーフロロ−9−メチルデシル)−1,2−エポキシ
プロパン等のエポキサイド、エポキシアクリレート等の放射線硬化型の含フッ素モノマー
、オリゴマー、プレポリマー等を挙げることができる。これらは単独もしくは複数種類混
合して使用することも可能である。
ルオクチル)エチルメタクリレート、3−(パーフロロ−7−メチルオクチル)−2−ヒ
ドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフロロ−9−メチルデシル)エチルメタク
リレート、3−(パーフロロ−8−メチルデシル)2−ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト等の含フッ素メタクリレート、3−パーフロロオクチル−2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−(パーフルオロデシル)エチルアクリレート、2−(パーフルオロ−9−
メチルデシル)エチルアクリレート等の含フッ素アクリレート、3−パーフルオロデシル
1,2−エポキシプロパン、3−(パーフロロ−9−メチルデシル)−1,2−エポキシ
プロパン等のエポキサイド、エポキシアクリレート等の放射線硬化型の含フッ素モノマー
、オリゴマー、プレポリマー等を挙げることができる。これらは単独もしくは複数種類混
合して使用することも可能である。
本発明の光学フィルムには、カール防止加工を施すこともできる。カール防止加工とは
、これを施した面を内側にして丸まろうとする機能を付与するものであるが、この加工を
施すことによって、透明樹脂フィルムの片面に何らかの表面加工をして、両面に異なる程
度・種類の表面加工を施した際に、その面を内側にしてカールしようとするのを防止する
働きをするものである。
、これを施した面を内側にして丸まろうとする機能を付与するものであるが、この加工を
施すことによって、透明樹脂フィルムの片面に何らかの表面加工をして、両面に異なる程
度・種類の表面加工を施した際に、その面を内側にしてカールしようとするのを防止する
働きをするものである。
カール防止層は基材の防眩層又は反射防止層を有する側と反対側に設ける態様或いは、
例えば透明樹脂フィルムの片面に易接着層を塗設する場合もあり、又逆面にカール防止加
工を塗設するような態様が挙げられる。
例えば透明樹脂フィルムの片面に易接着層を塗設する場合もあり、又逆面にカール防止加
工を塗設するような態様が挙げられる。
カール防止加工の具体的方法としては、溶剤塗布によるもの、溶剤とセルローストリア
セテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等の透明樹脂
層を塗設するもの等が挙げられる。溶剤による方法とは、具体的には偏光板用保護フイル
ムとして用いるセルロースアシレートフィルムを溶解させる溶剤又は膨潤させる溶剤を含
む組成物を塗布することによって行われる。これらのカールを防止する機能を有する層の
塗布液は従ってケトン系、エステル系の有機溶剤を含有するものが好ましい。好ましいケ
トン系の有機溶媒の例としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
、シクロヘキサノン、乳酸エチル、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、イソホロ
ン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジエチルケトン、ジ−n−プロ
ピルケトン、メチルシクロヘキサノン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−n−プロピ
ルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−へプチルケトン等であり、好まし
いエステル系の有機溶剤の例としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル
、乳酸エチル等が挙げられる。しかしながら、用いる溶剤としては溶解させる溶剤及び/
又は膨潤させる溶剤の混合物の他、更に溶解させない溶剤を含む場合もあり、これらを透
明樹脂フィルムのカール度合や樹脂の種類によって適宜の割合で混合した組成物及び塗布
量を用いて行う。この他にも、透明ハード加工や帯電防止加工を施してもカール防止機能
を発揮する。
セテート、セルロースジアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等の透明樹脂
層を塗設するもの等が挙げられる。溶剤による方法とは、具体的には偏光板用保護フイル
ムとして用いるセルロースアシレートフィルムを溶解させる溶剤又は膨潤させる溶剤を含
む組成物を塗布することによって行われる。これらのカールを防止する機能を有する層の
塗布液は従ってケトン系、エステル系の有機溶剤を含有するものが好ましい。好ましいケ
トン系の有機溶媒の例としてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
、シクロヘキサノン、乳酸エチル、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、イソホロ
ン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、ジエチルケトン、ジ−n−プロ
ピルケトン、メチルシクロヘキサノン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−n−プロピ
ルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−へプチルケトン等であり、好まし
いエステル系の有機溶剤の例としては酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル
、乳酸エチル等が挙げられる。しかしながら、用いる溶剤としては溶解させる溶剤及び/
又は膨潤させる溶剤の混合物の他、更に溶解させない溶剤を含む場合もあり、これらを透
明樹脂フィルムのカール度合や樹脂の種類によって適宜の割合で混合した組成物及び塗布
量を用いて行う。この他にも、透明ハード加工や帯電防止加工を施してもカール防止機能
を発揮する。
本発明の光学フィルムにおいては、基材の防眩層又は反射防止層を有する側と反対側に
カールを防止する機能を有する層を設けることが好ましい。又、こうして製造された光学
フィルムは23℃、60%RHにおけるカール度が−10以上+10以下であることが望
ましい。
カールを防止する機能を有する層を設けることが好ましい。又、こうして製造された光学
フィルムは23℃、60%RHにおけるカール度が−10以上+10以下であることが望
ましい。
カール度の測定は、以下の方法で行われる。当該フィルム試料を80℃、90%RH環
境下で48時間放置後、該フィルムを幅手方向50mm、長手方向2mmに切断する。更
に、そのフィルム小片を23℃±2℃、55%RH環境下で24時間調湿し、曲率スケー
ルを用いて該フィルムのカール値を測定する。
境下で48時間放置後、該フィルムを幅手方向50mm、長手方向2mmに切断する。更
に、そのフィルム小片を23℃±2℃、55%RH環境下で24時間調湿し、曲率スケー
ルを用いて該フィルムのカール値を測定する。
カール値は1/Rで表され、Rは曲率半径で単位はmを用いる。カール値については、
フィルムの変形が少ないものが好ましく、変形方向は+方向でも−方向でもかまわない。
即ち、カール値の絶対値が小さければ良く、具体的には、該フィルムのカール値の絶対値
が10より大きいと、該フィルムを用いて偏光板等を作製した場合、高温高湿下(例えば
、80℃、90%RHで48時間放置する)での反り等の変形が大きくなり使用に耐えな
い。該フィルムのカール値が10以下であれば、該フィルムを用いて偏光板等を作製した
場合、高温高湿下(例えば、80℃、90%RHで48時間放置する)でも反りなどの変
形が小さく使用することができる。
フィルムの変形が少ないものが好ましく、変形方向は+方向でも−方向でもかまわない。
即ち、カール値の絶対値が小さければ良く、具体的には、該フィルムのカール値の絶対値
が10より大きいと、該フィルムを用いて偏光板等を作製した場合、高温高湿下(例えば
、80℃、90%RHで48時間放置する)での反り等の変形が大きくなり使用に耐えな
い。該フィルムのカール値が10以下であれば、該フィルムを用いて偏光板等を作製した
場合、高温高湿下(例えば、80℃、90%RHで48時間放置する)でも反りなどの変
形が小さく使用することができる。
これらのカール防止層その他の層の塗設にもかかわらず、本発明の光学フィルムはヘイ
ズ値が3%以上であり、かつ、550nmにおける透過率が90%以上であることが好ま
しい。又、これらの最表面層は、易接着層の偏光子への貼合や、又、反射防止層面を保護
層フィルム面に貼り付けたりして使用するため、ある程度の親水性を有している必要があ
り、特に易接着層の23℃、60%RHにおける水の接触角は50度以下であることが好
ましい。
ズ値が3%以上であり、かつ、550nmにおける透過率が90%以上であることが好ま
しい。又、これらの最表面層は、易接着層の偏光子への貼合や、又、反射防止層面を保護
層フィルム面に貼り付けたりして使用するため、ある程度の親水性を有している必要があ
り、特に易接着層の23℃、60%RHにおける水の接触角は50度以下であることが好
ましい。
(易接着層)
本発明の光学フィルムでは易接着層を塗設することもできる。易接着層とは、偏光板用
保護フィルムとその隣接層、代表的には偏光膜とを接着し易くする機能を付与する層のこ
とをいう。
本発明の光学フィルムでは易接着層を塗設することもできる。易接着層とは、偏光板用
保護フィルムとその隣接層、代表的には偏光膜とを接着し易くする機能を付与する層のこ
とをいう。
本発明にて好ましく用いられる易接着層の例としては、−COOM(Mは水素原子又は
カチオンを表す)基を有する高分子化合物を含有する層を含むものであり、更に好ましい
態様はフィルム基材側に−COOM基を有する高分子化合物を含有する層を設け、それに
隣接させて偏光膜側に親水性高分子化合物を主たる成分として含む層を設けたものである
。ここでいう−COOM基を有する高分子化合物としては例えば−COOM基を有するス
チレン−マレイン酸共重合体や−COOM基を有する酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、
酢酸ビニル−マレイン酸−無水マレイン酸共重合体などであり、特に−COOM基を有す
る酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を用いると好ましい。このような高分子化合物を単独
で又は2種以上併用して用い、好ましい重量平均分子量としては500〜500,000
程度のものであると良い。−COOM基を有する高分子化合物の特に好ましい例は特開平
6−094915号、特開平7−333436号の各公報等に記載のものが好ましく用い
られる。
カチオンを表す)基を有する高分子化合物を含有する層を含むものであり、更に好ましい
態様はフィルム基材側に−COOM基を有する高分子化合物を含有する層を設け、それに
隣接させて偏光膜側に親水性高分子化合物を主たる成分として含む層を設けたものである
。ここでいう−COOM基を有する高分子化合物としては例えば−COOM基を有するス
チレン−マレイン酸共重合体や−COOM基を有する酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、
酢酸ビニル−マレイン酸−無水マレイン酸共重合体などであり、特に−COOM基を有す
る酢酸ビニル−マレイン酸共重合体を用いると好ましい。このような高分子化合物を単独
で又は2種以上併用して用い、好ましい重量平均分子量としては500〜500,000
程度のものであると良い。−COOM基を有する高分子化合物の特に好ましい例は特開平
6−094915号、特開平7−333436号の各公報等に記載のものが好ましく用い
られる。
親水性高分子化合物として好ましくは、親水性セルロース誘導体(例えば、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシセルロース等)、ポリビニルアルコー
ル誘導体(例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルービニルアルコール共重合体、ポ
リビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザール等)、天然高分子化
合物(例えば、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム等)、親水性ポリエステル誘導体(例
えば、部分的にスルホン化されたポリエチレンテレフタレート等)、親水性ポリビニル誘
導体(例えば、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルインダゾ
ール、ポリビニルピラゾール等)が挙げられ、単独或いは2種以上併用して用いられる。
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシセルロース等)、ポリビニルアルコー
ル誘導体(例えば、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルービニルアルコール共重合体、ポ
リビニルアセタール、ポリビニルホルマール、ポリビニルベンザール等)、天然高分子化
合物(例えば、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム等)、親水性ポリエステル誘導体(例
えば、部分的にスルホン化されたポリエチレンテレフタレート等)、親水性ポリビニル誘
導体(例えば、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルインダゾ
ール、ポリビニルピラゾール等)が挙げられ、単独或いは2種以上併用して用いられる。
[セルロースアシレートフィルム特性]
以上の方法により非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルム
の物理特性について、さらに詳細に記載する。本発明の光学フィルムを偏光板保護フイル
ムとした場合、該保護フィルムの厚さは5〜500μmが好ましい。更に20〜300μ
mの範囲が好ましく、特に30〜150μmの範囲が最も好ましい。なお、特開2003-011
143には、乾燥過程ツレを見え難くして、外観上の品質を向上させるため、フィルムの幅
手膜厚変動のうち、その変動周期が20〜100mmに対応する膜厚変動量を、0.5μm以内にす
るセルロースエステルフィルムの製造方法について記載があり、この発明は本発明にも適
応できる。
以上の方法により非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルム
の物理特性について、さらに詳細に記載する。本発明の光学フィルムを偏光板保護フイル
ムとした場合、該保護フィルムの厚さは5〜500μmが好ましい。更に20〜300μ
mの範囲が好ましく、特に30〜150μmの範囲が最も好ましい。なお、特開2003-011
143には、乾燥過程ツレを見え難くして、外観上の品質を向上させるため、フィルムの幅
手膜厚変動のうち、その変動周期が20〜100mmに対応する膜厚変動量を、0.5μm以内にす
るセルロースエステルフィルムの製造方法について記載があり、この発明は本発明にも適
応できる。
本発明において、上記のようにして製膜されたセルロースアシレートフィルムの面内方向
におけるレターデーションReは、特に500nm未満であることが好ましく、300n
m未満であることが好ましく、200nm未満であることが更に好ましく、100nm以
下であることが更に好ましく、50nm以下であることが更に好ましく、30nm以下で
あることが更に好ましい。場合より10nm以下であることが特に好ましく5nmである
ことが更に好ましい。また、本発明のセルロースアシレートフィルムのRthは100μ
m当たり、0nm〜600nmであり、さらには0nm〜400nmで用いられる。特に
0nm〜250nmで用いることが好ましい。
におけるレターデーションReは、特に500nm未満であることが好ましく、300n
m未満であることが好ましく、200nm未満であることが更に好ましく、100nm以
下であることが更に好ましく、50nm以下であることが更に好ましく、30nm以下で
あることが更に好ましい。場合より10nm以下であることが特に好ましく5nmである
ことが更に好ましい。また、本発明のセルロースアシレートフィルムのRthは100μ
m当たり、0nm〜600nmであり、さらには0nm〜400nmで用いられる。特に
0nm〜250nmで用いることが好ましい。
本発明の光学フィルムの製膜方向(長手方向に相当する)と、フィルムの遅相軸とのな
す角度θ(ここではθ1)が0°、+90°もしくは−90°に近いほど好ましい。ただ
し、θ1は製膜方向と遅相軸とがなす狭い角度であり、+90°〜−90°の範囲である
。特に偏光板保護フィルムとして用いる場合に、得られる偏光板の偏光度向上に寄与する
。ここで遅相軸とはフィルム面内の屈折率が最も高くなる方向である。
す角度θ(ここではθ1)が0°、+90°もしくは−90°に近いほど好ましい。ただ
し、θ1は製膜方向と遅相軸とがなす狭い角度であり、+90°〜−90°の範囲である
。特に偏光板保護フィルムとして用いる場合に、得られる偏光板の偏光度向上に寄与する
。ここで遅相軸とはフィルム面内の屈折率が最も高くなる方向である。
本発明において、上記のようにして製膜されたセルロースアシレートフィルムを105
℃、5時間という条件下での縦及び横の寸法収縮率が±0.1%以下であることが好まし
い。又セルロースアシレートフィルムの80μm換算でのヘイズが0.6%以下であるこ
とが好ましく、特にそのヘイズ値が0.5%以下のものが好ましく、更に好ましくは0.
1%以下である。尚、ヘイズ値の下限は特に限定されるものでは無い。
℃、5時間という条件下での縦及び横の寸法収縮率が±0.1%以下であることが好まし
い。又セルロースアシレートフィルムの80μm換算でのヘイズが0.6%以下であるこ
とが好ましく、特にそのヘイズ値が0.5%以下のものが好ましく、更に好ましくは0.
1%以下である。尚、ヘイズ値の下限は特に限定されるものでは無い。
なお、特開2002-214432には、偏光板の光透過性を向上させるために、フィルム1枚で測定
した光透過率と、フィルムを同じ向きになるように4枚重ね、偏光板を作製するときに使
用する接着剤を用いて貼り合わせた積層体で測定した光透過率との差が1.0%以内であるフ
ィルムからなる偏光板保護フィルムについて記載がある。
した光透過率と、フィルムを同じ向きになるように4枚重ね、偏光板を作製するときに使
用する接着剤を用いて貼り合わせた積層体で測定した光透過率との差が1.0%以内であるフ
ィルムからなる偏光板保護フィルムについて記載がある。
さらに、特開2002-221620には、筋状のムラが見えずに液晶表示装置の画面の品質が良好
になるよう、横方向におけるピッチが3〜15mmである筋状凹凸ムラの傾きが0.04度未満で
ある偏光板用フィルムについて記載がある。
になるよう、横方向におけるピッチが3〜15mmである筋状凹凸ムラの傾きが0.04度未満で
ある偏光板用フィルムについて記載がある。
また、特開2003-055477には、液晶表示装置の表示画面上に生じる額縁状の光漏れや光学
濃度ムラを改善するために、縦方向(MD)および横方向(TD)のうちの少なくとも一方
向における熱膨張係数、面内Re、及び厚み方向Rthの各々のばらつきを規定したセルロ
ースアセテートフィルムが記載されている。
濃度ムラを改善するために、縦方向(MD)および横方向(TD)のうちの少なくとも一方
向における熱膨張係数、面内Re、及び厚み方向Rthの各々のばらつきを規定したセルロ
ースアセテートフィルムが記載されている。
さらに、特開2003-14556には、厚み方向に二分割した際の一方に対する他方の可塑剤含有
率比が1.2〜2.0であり、25℃水中におけるカール半径が25mm以上とした、水中におけるカ
ールが小さく、且つ、加工性に優れた偏光板の製造に適したセルロースアシレートフィル
ムについて記載がある。
率比が1.2〜2.0であり、25℃水中におけるカール半径が25mm以上とした、水中におけるカ
ールが小さく、且つ、加工性に優れた偏光板の製造に適したセルロースアシレートフィル
ムについて記載がある。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
本発明の光学フィルムの引き裂き強度は10g以上であることが好ましく12g以上で
あることがより好ましく、15g以上であることが更に好ましく、18g以上であること
が更に好ましく、20g以上であることが更に好ましく、22g以上であることが更に好
ましい。又セルロースアシレートフィルムの引っ張り強度が50N/mm2以上であるこ
とが好ましく、又弾性率が3kN/mm2 以上であることが好ましい。又セルロースアシ
レートフィルムの動摩擦係数が0.40以下であることが好ましく、更に好ましくは0.
35以下である。
あることがより好ましく、15g以上であることが更に好ましく、18g以上であること
が更に好ましく、20g以上であることが更に好ましく、22g以上であることが更に好
ましい。又セルロースアシレートフィルムの引っ張り強度が50N/mm2以上であるこ
とが好ましく、又弾性率が3kN/mm2 以上であることが好ましい。又セルロースアシ
レートフィルムの動摩擦係数が0.40以下であることが好ましく、更に好ましくは0.
35以下である。
本発明の光学フィルムは寸度安定性に優れ、80℃、90%RHで12時間放置した場
合における寸法収縮率が±0.5%未満であり、更に好ましくは0.3%未満であり、更
に好ましくは0.1%未満であり、更に好ましくは0.08%未満であり、更に好ましく
は0.06%未満であり、更に好ましくは0.04%未満である。
合における寸法収縮率が±0.5%未満であり、更に好ましくは0.3%未満であり、更
に好ましくは0.1%未満であり、更に好ましくは0.08%未満であり、更に好ましく
は0.06%未満であり、更に好ましくは0.04%未満である。
なお、特開2003-098345には、偏光板保護フィルムの厚みが20〜60μmと薄くても、シワ、
折れ、ゆがみがなく、寸法安定性に優れた偏光板を得るため、PVA偏光膜にセルロースエ
ステル保護フィルムを貼り合わせた偏光板で、偏光膜の寸法変化率をa、保護フィルムの
寸法変化率をbとする時、b/a≦0.20で、セルロースエステルフィルム厚さ20〜60μmで
、セルロースエステルフィルム弾性率≧3000mPaの偏光板、となるような偏光板保護フィ
ルムが提案されている。
折れ、ゆがみがなく、寸法安定性に優れた偏光板を得るため、PVA偏光膜にセルロースエ
ステル保護フィルムを貼り合わせた偏光板で、偏光膜の寸法変化率をa、保護フィルムの
寸法変化率をbとする時、b/a≦0.20で、セルロースエステルフィルム厚さ20〜60μmで
、セルロースエステルフィルム弾性率≧3000mPaの偏光板、となるような偏光板保護フィ
ルムが提案されている。
また、特開2000-009931には、保護フィルムに関し、表面形状がよく、モアレ故障もなく
、さらに搬送スリップによる擦り傷を防ぐために、樹脂フィルム表面の円筒及び傾斜補正
後のプロファイルが、7.5mm×0.5mmの視野内に、ピッチが1〜4mmで、高さが0.1〜0.3μm
であるうねりが少なくとも1個存在し、かつ3次元プロファイルの中心線平均粗さをRa1、
最大粗さをRt1、75mm×55.6mm視野内における傾斜補正後の3次元プロファイルの中心線平
均粗さをRa2、最大粗さをRt2とすると、(Ra1/Ra2)×(Rt1/Rt2)が20〜70となる偏光板用保
護フィルムについて記載がある。
、さらに搬送スリップによる擦り傷を防ぐために、樹脂フィルム表面の円筒及び傾斜補正
後のプロファイルが、7.5mm×0.5mmの視野内に、ピッチが1〜4mmで、高さが0.1〜0.3μm
であるうねりが少なくとも1個存在し、かつ3次元プロファイルの中心線平均粗さをRa1、
最大粗さをRt1、75mm×55.6mm視野内における傾斜補正後の3次元プロファイルの中心線平
均粗さをRa2、最大粗さをRt2とすると、(Ra1/Ra2)×(Rt1/Rt2)が20〜70となる偏光板用保
護フィルムについて記載がある。
さらに、特開2001-343528には、偏光性能を低下なく、偏光素子との偏光板保護膜接着性
が良好で、生産性を向上させるために、偏光板保護膜偏光素子の少なくとも一方面に接着
される偏光板保護膜において、透湿率が3〜10g/m2・24Hrである偏光板保護膜が記載され
ている。
が良好で、生産性を向上させるために、偏光板保護膜偏光素子の少なくとも一方面に接着
される偏光板保護膜において、透湿率が3〜10g/m2・24Hrである偏光板保護膜が記載され
ている。
さらに、特開2002-122735には、液晶表示装置が長期間に亘って光洩れしない偏光板用保
護膜を提供するために、80℃、24時間熱処理後の収縮率が0.2%以下である偏光板用フィル
ムについて記載がある。
護膜を提供するために、80℃、24時間熱処理後の収縮率が0.2%以下である偏光板用フィル
ムについて記載がある。
また、特開2002-194107には、LCD等の高品質な光学用途に安定して使用しうる光学用フィ
ルムを提供するために、フィルムの少なくとも片面の5m2当りの最大キズ大きさが1個単独
あるいは複数のキズが結合して形成された1個のキズが長さ50μm以下、幅15μm以下、深
さ0.1μm以下である光学用フィルムが記載されている。
ルムを提供するために、フィルムの少なくとも片面の5m2当りの最大キズ大きさが1個単独
あるいは複数のキズが結合して形成された1個のキズが長さ50μm以下、幅15μm以下、深
さ0.1μm以下である光学用フィルムが記載されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
[用途]
本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロースアシレートの用途についてまず簡単
に概説し、詳細は後述する。本発明の光学フィルムは特に偏光板保護フィルム用として有
用である。偏光板保護フィルムとして用いる場合、偏光板の作製方法は特に限定されず、
一般的な方法で作製することができる。得られたセルロースアシレートフィルムをアルカ
リ処理し、ポリビニルアルコールフィルムを沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の
両面に完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法がある。アルカ
リ処理の代わりに特開平6−94915号、特開平6−118232号の各公報に記載さ
れているような易接着加工を施してもよい。
本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロースアシレートの用途についてまず簡単
に概説し、詳細は後述する。本発明の光学フィルムは特に偏光板保護フィルム用として有
用である。偏光板保護フィルムとして用いる場合、偏光板の作製方法は特に限定されず、
一般的な方法で作製することができる。得られたセルロースアシレートフィルムをアルカ
リ処理し、ポリビニルアルコールフィルムを沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子の
両面に完全ケン化ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わせる方法がある。アルカ
リ処理の代わりに特開平6−94915号、特開平6−118232号の各公報に記載さ
れているような易接着加工を施してもよい。
保護フィルム処理面と偏光子を貼り合わせるのに使用される接着剤としては、例えば、
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブ
チルアクリレート等のビニル系ラテックス等が挙げられる。偏光板は偏光子及びその両面
を保護する保護フィルムで構成されており、更に該偏光板の一方の面にプロテクトフイル
ムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテクトフィルム及びセパ
レートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられ
る。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板
を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。又、セパレートフィルムは液晶板へ貼合
する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。
液晶表示装置には通常2枚の偏光板の間に液晶を含む基板が配置されているが、本発明の
光学フィルムを適用した偏光板保護フィルムはどの部位に配置しても優れた表示性が得ら
れる。特に液晶表示装置の表示側最表面の偏光板保護フィルムには透明ハードコート層、
防眩層、反射防止層等が設けられるため、該偏光板保護フィルムをこの部分に用いること
が得に好ましい。
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブ
チルアクリレート等のビニル系ラテックス等が挙げられる。偏光板は偏光子及びその両面
を保護する保護フィルムで構成されており、更に該偏光板の一方の面にプロテクトフイル
ムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテクトフィルム及びセパ
レートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられ
る。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板
を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。又、セパレートフィルムは液晶板へ貼合
する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。
液晶表示装置には通常2枚の偏光板の間に液晶を含む基板が配置されているが、本発明の
光学フィルムを適用した偏光板保護フィルムはどの部位に配置しても優れた表示性が得ら
れる。特に液晶表示装置の表示側最表面の偏光板保護フィルムには透明ハードコート層、
防眩層、反射防止層等が設けられるため、該偏光板保護フィルムをこの部分に用いること
が得に好ましい。
これらは例えば、特開平09−096722号公報に記載の85℃、90%、500時
間後の面積収縮率が10%未満で、かつ25℃、65%におけるフィルムの平衡含水率を
2.5質量%未満である低級脂肪酸セルロースアシレート偏光板保護膜についてであり、
偏光板保護膜の耐湿熱性と加工性改良を図ったものである。また、特開平07−2187
24号公報の記載では590nmのRe値が30nm〜70nmの範囲であるセルロース
アシレートよりなるフィルムを偏光板の保護フィルムとして用いた偏光板であり、カラ−
、反射型のSTN−LCDの着色、およびコントラストを大幅に改善しうる偏光板、及び
楕円偏光板用に用いられるものであり、本発明のセルロースアシレートも好ましく利用さ
れる。
間後の面積収縮率が10%未満で、かつ25℃、65%におけるフィルムの平衡含水率を
2.5質量%未満である低級脂肪酸セルロースアシレート偏光板保護膜についてであり、
偏光板保護膜の耐湿熱性と加工性改良を図ったものである。また、特開平07−2187
24号公報の記載では590nmのRe値が30nm〜70nmの範囲であるセルロース
アシレートよりなるフィルムを偏光板の保護フィルムとして用いた偏光板であり、カラ−
、反射型のSTN−LCDの着色、およびコントラストを大幅に改善しうる偏光板、及び
楕円偏光板用に用いられるものであり、本発明のセルロースアシレートも好ましく利用さ
れる。
また、光学等方性、平面性優れ、しかも幅手の配向角分布が少ない偏光板保護フィルムを
得るため、面内レターデーション(Re)と配向角θが10−2√2×sin(2θ)×π/1
80−Re≧0RE (フィルムの膜厚(nm))を満たすフィルムを偏光板保護フィルムとして
用いる記載があり、この発明は本発明にも適応できる。
得るため、面内レターデーション(Re)と配向角θが10−2√2×sin(2θ)×π/1
80−Re≧0RE (フィルムの膜厚(nm))を満たすフィルムを偏光板保護フィルムとして
用いる記載があり、この発明は本発明にも適応できる。
また、特開2000−154261号公報には酢化度55〜58%のセルロースアセテ
ートフィルムで、波長550nmの厚さ方向のレターデーション(Rth)が200〜4
00nmであるセルロースアセテートフィルムに関する記載がされており、特開平11−
352328号公報ではディスコティック液晶性分子有する光学補償シートで、該円盤面
とベース表面との平均傾斜角が5°未満の状態でディスコティック液晶性分子を配向させ
、その配向状態でディスコティック液晶性分子を固定する特許開示であり、VA液晶モ−
ドまたはOCB液晶モ−ドの液晶装置に適した光学補償シートへ展開できる。又、特開平
11−316378号公報には、円盤状物を含む異方性層、異方性ベースそして偏光膜の
積層体に関し、外側の楕円偏光板、円盤面法線ベースの正射影方向とベースの面内遅相軸
との角度45゜およびベースの面内遅相軸と偏光膜の面内透過軸とが平行または垂直な光
学異方性層であり、かつベースそして偏光膜の楕円偏光板であり、表示画像着色を生じな
く、ベンド配向液晶モ−ド&水平配向液晶モ−ドの液晶装置の視角特性をさらに改善する
ことにある。これらの内容についても、本発明のセルロースアシレートフィルムは好まし
く使用できる。
ートフィルムで、波長550nmの厚さ方向のレターデーション(Rth)が200〜4
00nmであるセルロースアセテートフィルムに関する記載がされており、特開平11−
352328号公報ではディスコティック液晶性分子有する光学補償シートで、該円盤面
とベース表面との平均傾斜角が5°未満の状態でディスコティック液晶性分子を配向させ
、その配向状態でディスコティック液晶性分子を固定する特許開示であり、VA液晶モ−
ドまたはOCB液晶モ−ドの液晶装置に適した光学補償シートへ展開できる。又、特開平
11−316378号公報には、円盤状物を含む異方性層、異方性ベースそして偏光膜の
積層体に関し、外側の楕円偏光板、円盤面法線ベースの正射影方向とベースの面内遅相軸
との角度45゜およびベースの面内遅相軸と偏光膜の面内透過軸とが平行または垂直な光
学異方性層であり、かつベースそして偏光膜の楕円偏光板であり、表示画像着色を生じな
く、ベンド配向液晶モ−ド&水平配向液晶モ−ドの液晶装置の視角特性をさらに改善する
ことにある。これらの内容についても、本発明のセルロースアシレートフィルムは好まし
く使用できる。
特開平08−050206号公報は、光学異方層がディスコティック化合物で形成され
円盤面がベースに対し傾き、光学異方層の深さ方向において変化している光学補償シート
、また該シートを有する液晶装置及びカラ−液晶装置に関するものであり、容易に製造で
き視野角が拡大した光学補償シートあるいは液晶装置及びカラ−液晶装置に利用されるも
のである。また、特開平09−216955号公報ではセルロースアシレートフィルムの
少なくとも一方の側の表面近傍における面配向を、フィルム内部の面配向よりも弱くする
ことにあり、耐へきかい性と寸度安定性が優れたセルロースアシレートフィルムを得るこ
とができるとしている。さらに、特開平10−044327号公報では−100〜10℃
に冷却し、0〜120℃に加温されて作製されたセルロースアセテートフィルムが、ポリ
マーおよび1μm以下の微粒子を含有する塗布液の塗布層を設け、ヘイズが2.0%以下
あるいは80μm厚換算の引裂強度が18g以上であり、かつ塗布層面動摩擦係数が0.
4以下のセルロースアセテートフィルムについて開示されており、優れた光学的性質およ
び物性を有するセルロースアセテートフィルムに関するものである。
円盤面がベースに対し傾き、光学異方層の深さ方向において変化している光学補償シート
、また該シートを有する液晶装置及びカラ−液晶装置に関するものであり、容易に製造で
き視野角が拡大した光学補償シートあるいは液晶装置及びカラ−液晶装置に利用されるも
のである。また、特開平09−216955号公報ではセルロースアシレートフィルムの
少なくとも一方の側の表面近傍における面配向を、フィルム内部の面配向よりも弱くする
ことにあり、耐へきかい性と寸度安定性が優れたセルロースアシレートフィルムを得るこ
とができるとしている。さらに、特開平10−044327号公報では−100〜10℃
に冷却し、0〜120℃に加温されて作製されたセルロースアセテートフィルムが、ポリ
マーおよび1μm以下の微粒子を含有する塗布液の塗布層を設け、ヘイズが2.0%以下
あるいは80μm厚換算の引裂強度が18g以上であり、かつ塗布層面動摩擦係数が0.
4以下のセルロースアセテートフィルムについて開示されており、優れた光学的性質およ
び物性を有するセルロースアセテートフィルムに関するものである。
特開平10−095861号公報には、−100〜−10℃に冷却溶解し0〜120℃
に加温して得たセルロースアセテートフィルムが、58〜62.5%の平均酢化度で80
μmの厚み換算のヘイズが0.4%以下あるいは80μmの厚み換算の引裂強度が20g
以上であるセルロースアセテートフィルムに関するものであり、優れた光学的性質または
物性を有するセルロースアセテートフィルムを開示されている。さらに特開平10−09
5862号公報は−100〜−10℃で冷却し0〜120℃に加温してえられる酢化度5
8〜62.5%のセルロースアシレートで、80μm厚み換算のヘイズが0.6%以下で
あるか、あるいは80μmの厚み換算での引裂強度が18g以上であり、かつフィルム表
面の動摩擦係数が0.4以下のセルロースアセテートフィルムに関するものであり、優れ
た光学的性質を有するセルロースアセテートフィルムが開示されている。さらに、特開平
09−113727号公報には、偏光板保護膜として80℃で3時間放置後の縦方向の収
縮率が0.05%未満であり、かつRe値が10nm未満であるフィルムに関し、偏光板
保護膜の寸度安定性および光学特性を改善したものが開示されている。以上の各公報に開
示されている光学用途に対して本発明のセルロースアシレートは好ましく用いられる。
に加温して得たセルロースアセテートフィルムが、58〜62.5%の平均酢化度で80
μmの厚み換算のヘイズが0.4%以下あるいは80μmの厚み換算の引裂強度が20g
以上であるセルロースアセテートフィルムに関するものであり、優れた光学的性質または
物性を有するセルロースアセテートフィルムを開示されている。さらに特開平10−09
5862号公報は−100〜−10℃で冷却し0〜120℃に加温してえられる酢化度5
8〜62.5%のセルロースアシレートで、80μm厚み換算のヘイズが0.6%以下で
あるか、あるいは80μmの厚み換算での引裂強度が18g以上であり、かつフィルム表
面の動摩擦係数が0.4以下のセルロースアセテートフィルムに関するものであり、優れ
た光学的性質を有するセルロースアセテートフィルムが開示されている。さらに、特開平
09−113727号公報には、偏光板保護膜として80℃で3時間放置後の縦方向の収
縮率が0.05%未満であり、かつRe値が10nm未満であるフィルムに関し、偏光板
保護膜の寸度安定性および光学特性を改善したものが開示されている。以上の各公報に開
示されている光学用途に対して本発明のセルロースアシレートは好ましく用いられる。
また、特開2000−284124号公報には透明保護膜、偏光膜および光学異方性保
護膜がこの順に積層されている楕円偏光板であって、光学異方性保護膜が0.7〜1.3
の屈折率異方性の波長分散値を有する楕円偏光板について開示されており、光学特性に優
れるものである。特開2000−284123号公報においても、透明保護膜、偏光膜、
透明支持体、液晶性分子の光学異方性保護膜が順に積層の楕円偏光板で、光学異方性保護
膜が0.7〜1.3の屈折率異方性の波長分散値を有する楕円偏光板が、光学特性に優れ
ることが記載されている。さらに、特開平11−254466号公報には、セルロースア
シレートフィルム両側に透過光を遮断するように二枚の偏光板を配置した時、輝点直径が
0.05mmの数が0個/cm2 、直径0.01〜0.05mmの輝点数が500個/c
m2 のセルロースアシレートフィルムが開示されており、液晶装置の偏光板保護フィルム
などの光学用途に特に優れた視認性を示すセルロースアシレートフィルムを提供すること
が開示されている。これらの発明も本発明のセルロースアシレートフィルムが適用でき、
好ましい態様である。
護膜がこの順に積層されている楕円偏光板であって、光学異方性保護膜が0.7〜1.3
の屈折率異方性の波長分散値を有する楕円偏光板について開示されており、光学特性に優
れるものである。特開2000−284123号公報においても、透明保護膜、偏光膜、
透明支持体、液晶性分子の光学異方性保護膜が順に積層の楕円偏光板で、光学異方性保護
膜が0.7〜1.3の屈折率異方性の波長分散値を有する楕円偏光板が、光学特性に優れ
ることが記載されている。さらに、特開平11−254466号公報には、セルロースア
シレートフィルム両側に透過光を遮断するように二枚の偏光板を配置した時、輝点直径が
0.05mmの数が0個/cm2 、直径0.01〜0.05mmの輝点数が500個/c
m2 のセルロースアシレートフィルムが開示されており、液晶装置の偏光板保護フィルム
などの光学用途に特に優れた視認性を示すセルロースアシレートフィルムを提供すること
が開示されている。これらの発明も本発明のセルロースアシレートフィルムが適用でき、
好ましい態様である。
さらに、特開2000−131523号公報はバーティカルアライアメント型液晶表示
装置の偏光板における保護フィルムであって、該フィルムのレタデーション値が5〜25
nmであることを特徴とする偏光板保護フィルムに関するものであり、視野角向上が図ら
れている。また特開平06−130226号公報には、80℃,90%RH,1000時
間後の400nm以上の透過率変化量が2%以下であり、JISZ 8720規定標準光
でJISZ8729に従って10度視野XYZ系三刺激値のa値、b値変化量が0.1〜
0.3であるセルロースアシレートに関し、特定ベンゾトリアゾール系UV吸収剤を含有
するセルロースアシレートフィルムであり、高温、高湿下に長時間曝されてもUV吸収性
能が劣化、着色のないことを開示するものである。特開平06−235819号公報には
、80℃,90%RHで1000時間後の波長400nm以上の透過率変化量が2%以下
であり、JISZ8720規定標準光におけるJISZ8729で10度視野XYZ系三
刺激値のa、b値変化量が0.1〜0.3のセルロースアシレートに関し、ベンゾトリア
ゾール系UV剤および粒径0.1μmの金属酸化物を含有することを特徴としているもの
であり、高温、高湿下に長時間曝されてもUV吸収性能が劣化したり、着色したりするこ
とのないセルロースアシレートであることが示されている。また特開2000−2122
98号公報には、膜厚が20〜60μmであり、かつ膜厚変動は基準膜厚の±3.0%以
内であることを特徴とする液晶表示部材に使用されるセルロースアシレートフィルムが開
示されており、皺を抑え、歩留りを高くし、透明性およびRthが良好であることが開示
されている。さらに、特開2000−204173号公報では、クロスニコル状態で認識
される大きさが5〜50μmの異物が面積250mm2当たり200個以下であり、クロ
スニコル状態で認識される大きさが50μmを越える異物は面積250mm2 当たり実質
上0個であることを特徴とするフィルムに関するものであり、異状発光がなく、高精細な
液晶表示素子に適するセルロースアシレートフィルムが開示されている。
装置の偏光板における保護フィルムであって、該フィルムのレタデーション値が5〜25
nmであることを特徴とする偏光板保護フィルムに関するものであり、視野角向上が図ら
れている。また特開平06−130226号公報には、80℃,90%RH,1000時
間後の400nm以上の透過率変化量が2%以下であり、JISZ 8720規定標準光
でJISZ8729に従って10度視野XYZ系三刺激値のa値、b値変化量が0.1〜
0.3であるセルロースアシレートに関し、特定ベンゾトリアゾール系UV吸収剤を含有
するセルロースアシレートフィルムであり、高温、高湿下に長時間曝されてもUV吸収性
能が劣化、着色のないことを開示するものである。特開平06−235819号公報には
、80℃,90%RHで1000時間後の波長400nm以上の透過率変化量が2%以下
であり、JISZ8720規定標準光におけるJISZ8729で10度視野XYZ系三
刺激値のa、b値変化量が0.1〜0.3のセルロースアシレートに関し、ベンゾトリア
ゾール系UV剤および粒径0.1μmの金属酸化物を含有することを特徴としているもの
であり、高温、高湿下に長時間曝されてもUV吸収性能が劣化したり、着色したりするこ
とのないセルロースアシレートであることが示されている。また特開2000−2122
98号公報には、膜厚が20〜60μmであり、かつ膜厚変動は基準膜厚の±3.0%以
内であることを特徴とする液晶表示部材に使用されるセルロースアシレートフィルムが開
示されており、皺を抑え、歩留りを高くし、透明性およびRthが良好であることが開示
されている。さらに、特開2000−204173号公報では、クロスニコル状態で認識
される大きさが5〜50μmの異物が面積250mm2当たり200個以下であり、クロ
スニコル状態で認識される大きさが50μmを越える異物は面積250mm2 当たり実質
上0個であることを特徴とするフィルムに関するものであり、異状発光がなく、高精細な
液晶表示素子に適するセルロースアシレートフィルムが開示されている。
さらに、特開2003-073485には、高視野角拡大効果を有する光学補償フィルムを得るため
に、フィルム面内レターデーション(Re)と厚み方向レターデーション(Rth)が
式(1)0.8<Rth/Re<2.5 、式(2)41nm<Re<300nm
を満たし、且つ、Nx>Ny>NZを満たしており、アシル基の置換度または置換基の異なる
セルロースエステルを2種類以上含有してセルロースエステルフィルムについて記載され
ている。
に、フィルム面内レターデーション(Re)と厚み方向レターデーション(Rth)が
式(1)0.8<Rth/Re<2.5 、式(2)41nm<Re<300nm
を満たし、且つ、Nx>Ny>NZを満たしており、アシル基の置換度または置換基の異なる
セルロースエステルを2種類以上含有してセルロースエステルフィルムについて記載され
ている。
以上のいずれの発明も、本発明のセルロースアシレートフィルムは適用できるものである
。
。
(一般的な液晶表示装置の構成)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、様々な用途で用いることができ、液晶表示
装置の光学補償シートとして用いると特に効果がある。セルロースアシレートフィルムを
光学補償シートとして用いる場合は、偏光素子(後述)の透過軸と、セルロースアシレー
トフィルムからなる光学補償シートの遅相軸とをどのような角度で配置しても構わない。
液晶表示装置は、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル、その両側に配置さ
れた二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素子との間に少なくとも一枚の光学補償
シートを配置した構成を有している。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、様々な用途で用いることができ、液晶表示
装置の光学補償シートとして用いると特に効果がある。セルロースアシレートフィルムを
光学補償シートとして用いる場合は、偏光素子(後述)の透過軸と、セルロースアシレー
トフィルムからなる光学補償シートの遅相軸とをどのような角度で配置しても構わない。
液晶表示装置は、二枚の電極基板の間に液晶を担持してなる液晶セル、その両側に配置さ
れた二枚の偏光素子、および該液晶セルと該偏光素子との間に少なくとも一枚の光学補償
シートを配置した構成を有している。
液晶セルの液晶層は、通常は、二枚の基板の間にスペーサーを挟み込んで形成した空間
に液晶を封入して形成する。透明電極層は、導電性物質を含む透明な膜として基板上に形
成する。液晶セルには、さらにガスバリアー層、ハードコート層あるいは(透明電極層の
接着に用いる)アンダーコート層(下塗り層)を設けてもよい。これらの層は、通常、基
板上に設けられる。液晶セルの基板は、一般に50μm〜2mmの厚さを有する。
に液晶を封入して形成する。透明電極層は、導電性物質を含む透明な膜として基板上に形
成する。液晶セルには、さらにガスバリアー層、ハードコート層あるいは(透明電極層の
接着に用いる)アンダーコート層(下塗り層)を設けてもよい。これらの層は、通常、基
板上に設けられる。液晶セルの基板は、一般に50μm〜2mmの厚さを有する。
光学補償シートは複屈折性を有し、液晶表示装置の表示画面の着色を取り除いたり、視
野角特性を改善したりする目的で用いられる。本発明のセルロースアシレートフィルムそ
のものを、光学補償シートとして用いることができる。さらに反射防止層、防眩性層、λ
/4層や2軸延伸セルロースアシレートフィルムとして機能を付与してもよい。また、液
晶表示装置の視野角を改良するため、本発明のセルロースアシレートフィルムと、それと
は(正/負の関係が)逆の複屈折を示すフィルムを重ねて光学補償シートとして用いても
よい。光学補償シートの厚さの範囲は、前述した本発明のフィルムの好ましい厚さと同じ
である。
野角特性を改善したりする目的で用いられる。本発明のセルロースアシレートフィルムそ
のものを、光学補償シートとして用いることができる。さらに反射防止層、防眩性層、λ
/4層や2軸延伸セルロースアシレートフィルムとして機能を付与してもよい。また、液
晶表示装置の視野角を改良するため、本発明のセルロースアシレートフィルムと、それと
は(正/負の関係が)逆の複屈折を示すフィルムを重ねて光学補償シートとして用いても
よい。光学補償シートの厚さの範囲は、前述した本発明のフィルムの好ましい厚さと同じ
である。
偏光素子の偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン
系偏光膜などがある。いずれの偏光膜も、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用い
て製造する。偏光板の保護膜は、25〜350μmの厚さを有することが好ましく、40
〜200μmの厚さを有することがさらに好ましい。液晶表示装置には、表面処理膜を設
けてもよい。表面処理膜の機能には、ハードコート、防曇処理、防眩処理および反射防止
処理が含まれる。
系偏光膜などがある。いずれの偏光膜も、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用い
て製造する。偏光板の保護膜は、25〜350μmの厚さを有することが好ましく、40
〜200μmの厚さを有することがさらに好ましい。液晶表示装置には、表面処理膜を設
けてもよい。表面処理膜の機能には、ハードコート、防曇処理、防眩処理および反射防止
処理が含まれる。
前述したように、支持体の上に液晶性化合物(特にディスコティック液晶性分子)を含
む光学的異方性層を設けた光学補償シートも提案されている(特開平3−9325号、特
開平6−148429号、特開平8−50206号、特開平9−26572号の各公報記
載)。本発明のセルロースアシレートフィルムは、そのような光学補償シートの支持体と
しても用いることができる。
む光学的異方性層を設けた光学補償シートも提案されている(特開平3−9325号、特
開平6−148429号、特開平8−50206号、特開平9−26572号の各公報記
載)。本発明のセルロースアシレートフィルムは、そのような光学補償シートの支持体と
しても用いることができる。
また、特開2002-243942には、視野角特性改善するために、偏光板a、液晶性化合物を特定
の方向に配向させ、固定化して形成された光学異方層及び、光学的二軸性を有する透明支
持体Cを有する視野角補償楕円偏光板において、(1)前記偏光板a上に直接、または他の透
明支持体を介して該光学異方層を形成し、次いで、(2)前記光学異方層上に、直接または
他の層を介して前記光学的二軸性を有する透明支持体Cを設ける工程を経て製造されたす
る視野角補償楕円偏光板が記載されている。
の方向に配向させ、固定化して形成された光学異方層及び、光学的二軸性を有する透明支
持体Cを有する視野角補償楕円偏光板において、(1)前記偏光板a上に直接、または他の透
明支持体を介して該光学異方層を形成し、次いで、(2)前記光学異方層上に、直接または
他の層を介して前記光学的二軸性を有する透明支持体Cを設ける工程を経て製造されたす
る視野角補償楕円偏光板が記載されている。
さらに、特開2003-021718には、上下左右の斜め方向のコントラスト低下、着色及び色味
の反転を改善するための二軸性支持体の光学補償シートが記載がある。
の反転を改善するための二軸性支持体の光学補償シートが記載がある。
また、特開2002-286933には、TN型LCDの視野角特性改良するために、搬送方向と直交方
向に延伸する複屈折性を有する延伸フィルム構成物において、延伸後の第一のフィルムと
、該第一フィルムと同一条件で延伸した延伸後の第二のフィルムとを、搬送方向のなす角
度が互いに180度となるように積層するされる延伸フィルム構成物が記載されている。
向に延伸する複屈折性を有する延伸フィルム構成物において、延伸後の第一のフィルムと
、該第一フィルムと同一条件で延伸した延伸後の第二のフィルムとを、搬送方向のなす角
度が互いに180度となるように積層するされる延伸フィルム構成物が記載されている。
さらに、特開2001-249223には、液晶セルを光学的に補償するために、酢化度59〜61.5%の
TACと2個以上の芳香族環化合物0.01〜20%、Reが20〜70nm、Rthが70〜400nmのセルロース
アセテートフィルムのみの光学補償シートが開示されている。
TACと2個以上の芳香族環化合物0.01〜20%、Reが20〜70nm、Rthが70〜400nmのセルロース
アセテートフィルムのみの光学補償シートが開示されている。
また、特開2002-090541には、熱歪みによる光漏れの無い、表示品位に優れる液晶表示装
置を製造するために、酢化度59〜61.5%のセルロースアセテート、少なくとも二つの芳香
族環を有する芳香族化合物を0.01〜20質量部含むセルロースアセテートフィルム上に、液
晶性化合物から形成された光学異方性層が備えられてなる光学補償シートであり、吸湿膨
張係数が30×10-5/%RH以下である光学補償シートが記載されている。
置を製造するために、酢化度59〜61.5%のセルロースアセテート、少なくとも二つの芳香
族環を有する芳香族化合物を0.01〜20質量部含むセルロースアセテートフィルム上に、液
晶性化合物から形成された光学異方性層が備えられてなる光学補償シートであり、吸湿膨
張係数が30×10-5/%RH以下である光学補償シートが記載されている。
さらに、特開2002-131549には、液晶セルを光学的補償し、可塑剤析出(ブリードアウト)
防止するために、酢化度59.0〜61.5%セルロースアセテートフィルムが5〜30質量%可塑剤
を含み、フィルムの表面部分可塑剤量が全体平均より少なく、Reが20〜70nm、Rthが70〜4
00nmの光学補償シートが記載されている。
防止するために、酢化度59.0〜61.5%セルロースアセテートフィルムが5〜30質量%可塑剤
を含み、フィルムの表面部分可塑剤量が全体平均より少なく、Reが20〜70nm、Rthが70〜4
00nmの光学補償シートが記載されている。
さらに、特開2002-139621には、表示品位の高い液晶表示装置を提供するために、59〜61.
5%の酢化度で、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を0.01〜20質量部含み、
厚みが10〜70μmの範囲にある一枚のセルロースアセテートフィルムからなる、Reが20〜7
0nm、Rthが70〜400nmの光学補償シートのについての記載がある。
5%の酢化度で、少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を0.01〜20質量部含み、
厚みが10〜70μmの範囲にある一枚のセルロースアセテートフィルムからなる、Reが20〜7
0nm、Rthが70〜400nmの光学補償シートのについての記載がある。
さらに、特開2002-156527には、正の一軸性液晶性化合物による光学補償フィルムを用い
て表示品位の高い液晶表示装置を提供するために、酢化度59〜61.5%のセルロースアセテ
ートフィルム上に、光学的に正の一軸性を示す液晶性化合物から形成され、液晶性化合物
液晶状態のネマチックハイブリッド配向構造を固定してなる光学異方性層が設けられてな
り、セルロースアセテートフィルムのReが0〜20nm、Rthが30〜70nmの光学補償フィルムに
ついて記載がある。
て表示品位の高い液晶表示装置を提供するために、酢化度59〜61.5%のセルロースアセテ
ートフィルム上に、光学的に正の一軸性を示す液晶性化合物から形成され、液晶性化合物
液晶状態のネマチックハイブリッド配向構造を固定してなる光学異方性層が設けられてな
り、セルロースアセテートフィルムのReが0〜20nm、Rthが30〜70nmの光学補償フィルムに
ついて記載がある。
また、特開2002-169023には、熱歪みによる光漏れの無い、表示品位に優れる液晶表示装
置を提供するため、酢化度59.0〜61.5%のセルロースアセテート、少なくとも二つの芳香
族環芳香族化合物を0.01〜20質量部含むセルロースアセテートフィルム上に、液晶性化合
物から形成された光学異方性層が備えられてなる光学補償シートであり、セルロースアセ
テートフィルムのReが0〜20nm、Rthが70〜400nm、かつ厚みが10〜70μmの光学補償シート
が記載されている。
置を提供するため、酢化度59.0〜61.5%のセルロースアセテート、少なくとも二つの芳香
族環芳香族化合物を0.01〜20質量部含むセルロースアセテートフィルム上に、液晶性化合
物から形成された光学異方性層が備えられてなる光学補償シートであり、セルロースアセ
テートフィルムのReが0〜20nm、Rthが70〜400nm、かつ厚みが10〜70μmの光学補償シート
が記載されている。
さらに、特開2002-196137には、液晶表示装置の液晶セル面内を均一に光学補償するため
に、一軸性/二軸性の光学補償シートで、Re(550)のフィルム面に沿った任意の方向におけ
る変動が、いずれの方向についても、各方向におけるReの平均値を基準として±5nmの範
囲内にあり、Rthのフィルム面に沿った任意の方向における変動が、いずれの方向につい
ても、各方向におけるRthの平均値を基準として±10nmである光学補償シートが記載され
ている。
に、一軸性/二軸性の光学補償シートで、Re(550)のフィルム面に沿った任意の方向におけ
る変動が、いずれの方向についても、各方向におけるReの平均値を基準として±5nmの範
囲内にあり、Rthのフィルム面に沿った任意の方向における変動が、いずれの方向につい
ても、各方向におけるRthの平均値を基準として±10nmである光学補償シートが記載され
ている。
また、特開2002-196138には、液晶セルを有効に光学補償でき、額縁故障と輝点故障を軽
減するために、延伸処理した一軸性/二軸性の光学補償シートで、延伸方向での破断伸び
が10〜30%の光学補償シートが記載されている。
減するために、延伸処理した一軸性/二軸性の光学補償シートで、延伸方向での破断伸び
が10〜30%の光学補償シートが記載されている。
さらに、特開2002-196146号には、表示品位に優れる液晶表示装置を提供するために、光
学異方層がディスコティック構造単位化合物からなる層であり、ディスコティック構造単
位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており且つディスコティック構造単位の円盤面と
透明支持体面とのなす角度が、局所的な揺らぎを持ちつつ、光学異方層の深さ方向におい
て変化している光学補償シートが記載されている。
学異方層がディスコティック構造単位化合物からなる層であり、ディスコティック構造単
位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており且つディスコティック構造単位の円盤面と
透明支持体面とのなす角度が、局所的な揺らぎを持ちつつ、光学異方層の深さ方向におい
て変化している光学補償シートが記載されている。
また、特開2002-267840には、表示ムラが起こりにくい光学補償シートを提供するために
、熱収縮開始温度が130℃以上190℃以下であるポリマーフィルムを有する光学補償シート
が記載されている。
、熱収縮開始温度が130℃以上190℃以下であるポリマーフィルムを有する光学補償シート
が記載されている。
さらに、特開2003-066230には、視野角特性、色斑の改良された光学補償シートを提供するために、Reが20〜70nm、Rthが70〜400nm、遅相軸角度と延伸方向のなす軸ズレ角のレンジが5°以下、樋状カールが30mm〜1mm以下であるポリマーフィルムからなる光学補償シートが記載されている。
また、特開2003-043250には、接着耐久性に優れる光学補償シートを提供をするために、
C、H、Oをポリマー骨格に含むポリマー、0.5〜15質量%の2以上の芳香族環含有化合物
を含むポリマーフィルムからなり、ポリマーフィルムについて Δm(X)=m(X)A−m
(X)Bのように定義されるΔm(X)もしくはΔm(O)が、5%以下である光学補償シー
トの記載がある。
C、H、Oをポリマー骨格に含むポリマー、0.5〜15質量%の2以上の芳香族環含有化合物
を含むポリマーフィルムからなり、ポリマーフィルムについて Δm(X)=m(X)A−m
(X)Bのように定義されるΔm(X)もしくはΔm(O)が、5%以下である光学補償シー
トの記載がある。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
[ディスコティック液晶性分子を含む光学的異方性層]
ディスコティック液晶性分子を含む光学的異方性は、円盤面と支持体面とのなす角が光
学的異方性層の深さ方向において変化したハイブリッド配向していても構わないし、円盤
面が支持体面と平行なホメオトロピック配向、円盤面が支持体面と垂直なホモジニアス配
向、円盤面が光学的異方性層の深さ方向でねじれているツイスト配向、または円盤面が一
律に傾斜配向し負の一軸性を示す配向を取っていても構わない。また、これらの配向が混
在した配向(例えば、ハイブリッド配向+ツイスト配向)していても構わない。そのなか
でもハイブリッド配向していることが好ましい。また、ディスコティック液晶性分子がハ
イブリッド配向している層には、光学軸は存在しない。
ディスコティック液晶性分子を含む光学的異方性は、円盤面と支持体面とのなす角が光
学的異方性層の深さ方向において変化したハイブリッド配向していても構わないし、円盤
面が支持体面と平行なホメオトロピック配向、円盤面が支持体面と垂直なホモジニアス配
向、円盤面が光学的異方性層の深さ方向でねじれているツイスト配向、または円盤面が一
律に傾斜配向し負の一軸性を示す配向を取っていても構わない。また、これらの配向が混
在した配向(例えば、ハイブリッド配向+ツイスト配向)していても構わない。そのなか
でもハイブリッド配向していることが好ましい。また、ディスコティック液晶性分子がハ
イブリッド配向している層には、光学軸は存在しない。
上記ディスコティック構造単位の面の角度(平均傾斜角)は、局所的なある深さでは揺らぎを持っているが、光学異方層全体として見ると、一般に、光学異方層の深さ方向でかつ光学異方層の底面からの距離の増加と共に増加または減少している。上記平均傾斜角は、この揺らぎを持ちつつ、距離の増加と共に増加することが好ましい。更に、平均傾斜角の変化としては、連続的増加、連続的減少、間欠的増加、間欠的減少、連続的増加と連続的減少を含む変化、及び増加及び減少を含む間欠的変化などを挙げることができる。間欠的変化は、厚さ方向の途中で平均傾斜角が変化しない領域を含んでいる。平均傾斜角は、変化しない領域を含んでいても、全体として増加または減少していることが好ましい。更に、平均傾斜角は光学異方層全体としては、総じて増加し、特に連続的に変化することが好ましい。
上記平均傾斜角(角度)は5〜85度の範囲(特に10〜80度の範囲)で変化していることが好ましい。上記平均傾斜角の最小値は、0〜85度の範囲(特に5〜40度)にあり、またその最大値が5〜90度の範囲(特に30〜85度)にあることが好ましい。支持体側のディスコティック構造単位の平均傾斜角(例、θa)が、ほぼ最小値に対応し、そして、ディスコティック構造単位の平均傾斜角(例、θc)がほぼ最大値に対応している。さらに、平均傾斜角の最小値と最大値との差が、5〜70度の範囲(特に10〜60度)にあることが好ましい。
(液晶表示装置)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、様々な表示モードの液晶セルに用いること
ができる。TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Sw
itching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crysta
l)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crysta
l)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(
Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Al
igned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような
様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも
提案されている。本発明のセルロースアシレートフィルムは、いずれの表示モードの液晶
表示装置においても有効である。また、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装
置においても有効である。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、様々な表示モードの液晶セルに用いること
ができる。TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Sw
itching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crysta
l)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crysta
l)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(
Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Al
igned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような
様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも
提案されている。本発明のセルロースアシレートフィルムは、いずれの表示モードの液晶
表示装置においても有効である。また、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装
置においても有効である。
(TN型液晶表示装置)
本発明のセルロースアシレートフィルムを、TNモードの液晶セルを有するTN型液晶
表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。TNモードの液晶セルとTN型
液晶表示装置については、古くから良く知られている。TN型液晶表示装置に用いる光学
補償シートについては、特開平3−9325号、特開平6−148429号、特開平8−
50206号、特開平9−26572号の各公報に記載がある。また、モリ(Mori)
他の論文(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.1
43や、Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.10
68)に記載がある。
本発明のセルロースアシレートフィルムを、TNモードの液晶セルを有するTN型液晶
表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。TNモードの液晶セルとTN型
液晶表示装置については、古くから良く知られている。TN型液晶表示装置に用いる光学
補償シートについては、特開平3−9325号、特開平6−148429号、特開平8−
50206号、特開平9−26572号の各公報に記載がある。また、モリ(Mori)
他の論文(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.1
43や、Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36(1997)p.10
68)に記載がある。
以下、本発明のTNモード液晶表示装置の一実施形態の構成部材について順次説明する
。図1は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図1に示す液晶表示装置
は、液晶セルを挟持して配置された上側偏光板TN1と下側偏光板TN12とを有する。
偏光板TN1,TN12は偏光膜および一対の透明保護フィルムによって挟持されている
が、図1中では一体化された偏光板TN1,TN12として示し,詳細構造は省略する。
液晶セルは、上側基板TN5および下側基板TN8と、これらに挟持される液晶分子TN
7から形成される液晶層からなる。基板TN5およびTN8の液晶分子TN7に接触する
表面(以下、「内面」という場合がある)には、配向膜(不図示)が形成されていて、配
向膜上に施されたラビング処理等により、電圧無印加状態もしくは低印加状態における液
晶分子TN7の配向が制御されている。また、基板TN5およびTN8の内面には、液晶
分子TN7からなる液晶層に電圧を印加可能な透明電極(不図示)が形成されている。
。図1は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図1に示す液晶表示装置
は、液晶セルを挟持して配置された上側偏光板TN1と下側偏光板TN12とを有する。
偏光板TN1,TN12は偏光膜および一対の透明保護フィルムによって挟持されている
が、図1中では一体化された偏光板TN1,TN12として示し,詳細構造は省略する。
液晶セルは、上側基板TN5および下側基板TN8と、これらに挟持される液晶分子TN
7から形成される液晶層からなる。基板TN5およびTN8の液晶分子TN7に接触する
表面(以下、「内面」という場合がある)には、配向膜(不図示)が形成されていて、配
向膜上に施されたラビング処理等により、電圧無印加状態もしくは低印加状態における液
晶分子TN7の配向が制御されている。また、基板TN5およびTN8の内面には、液晶
分子TN7からなる液晶層に電圧を印加可能な透明電極(不図示)が形成されている。
図1の液晶分子TN7は、誘電異方性が正で,屈折率異方性,Δn=0.0854(58
9nm、20°C),Δε=+8.5程度の液晶(例えばメルク社製のMLC−9100
)を示している。液晶層の配向制御は配向膜とラビングにより制御される。液晶分子の配
向方向を示すダイレクタ,いわゆるチルト角を,ラビング約3°で作成されている。ラビ
ング方向は上下基板と互いに直交する方向に施されて,その強さとラビング回数などでチ
ルト角の大きさが制御できる。配向膜はポリイミド膜を塗布後焼成して形成する。液晶層
のねじれ角(ツイスト角)の大きさは,上下基板のラビング方向の交差角と液晶材料に添
加するカイラル材により決まる。ここではツイスト角が90°になるようにするためピッ
チ60μm程度のカイラル材を添加している。なお,ツイスト角は,ノートパソコンやパ
ソコンモニタ,テレビ用の液晶表示装置の場合は90°近傍(85から95°)に,携帯
電話などの反射型表示装置として使用する場合は0から70°に設定する。液晶層の厚さ
d1は5μmに設定してある。ここで厚さd1と屈折率異方性Δnの積Δn・d1の大き
さにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得るために厚さd1は、
0.2から0.5μmの範囲になるように設定する。
9nm、20°C),Δε=+8.5程度の液晶(例えばメルク社製のMLC−9100
)を示している。液晶層の配向制御は配向膜とラビングにより制御される。液晶分子の配
向方向を示すダイレクタ,いわゆるチルト角を,ラビング約3°で作成されている。ラビ
ング方向は上下基板と互いに直交する方向に施されて,その強さとラビング回数などでチ
ルト角の大きさが制御できる。配向膜はポリイミド膜を塗布後焼成して形成する。液晶層
のねじれ角(ツイスト角)の大きさは,上下基板のラビング方向の交差角と液晶材料に添
加するカイラル材により決まる。ここではツイスト角が90°になるようにするためピッ
チ60μm程度のカイラル材を添加している。なお,ツイスト角は,ノートパソコンやパ
ソコンモニタ,テレビ用の液晶表示装置の場合は90°近傍(85から95°)に,携帯
電話などの反射型表示装置として使用する場合は0から70°に設定する。液晶層の厚さ
d1は5μmに設定してある。ここで厚さd1と屈折率異方性Δnの積Δn・d1の大き
さにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得るために厚さd1は、
0.2から0.5μmの範囲になるように設定する。
また,液晶材料は、ネマチック液晶であれば、特に限定したものではない。誘電率異方性
Δεは、その値が大きいほうが、駆動電圧が低減でき、屈折率異方性Δnは小さいほうが
液晶層の厚み(ギャップ)を厚くでき、液晶の封入時間が短縮され、かつギャップばらつ
きを少なくすることができる。上側偏光板TN1の吸収軸TN2と下側偏光板TN12の
吸収軸TN13とが概略直交なるように上側偏光板TN1と下側偏光板TN12とを積層
する。さらに吸収軸TN2と上側基板TN5のラビング方向TN6とが略平行になるよう
に積層する。また、吸収軸TN13と下基板TN8のラビング方向TN9とも略平行にな
るように積層する。上側基板TN5および下側基板TN8のそれぞれの配向膜の内側には
透明電極(図示せず)が形成されるが,電極に駆動電圧を印加しない非駆動状態では,液
晶セル中の液晶分子TN7は基板面に対して略平行に配向し,その結果液晶パネルを通過
する光の偏光状態は液晶分子のねじれ構造に沿って伝播し,偏光面が90°回転して出射
する。すなわち,液晶表示装置では非駆動状態において白表示を実現する。これに対し,
駆動状態では液晶分子は基板面に概略垂直に配向するため,液晶パネルを通過する光は偏
光状態を変化させずに通過する。換言すると,液晶表示装置では駆動状態において理想的
黒表示が得られる。
Δεは、その値が大きいほうが、駆動電圧が低減でき、屈折率異方性Δnは小さいほうが
液晶層の厚み(ギャップ)を厚くでき、液晶の封入時間が短縮され、かつギャップばらつ
きを少なくすることができる。上側偏光板TN1の吸収軸TN2と下側偏光板TN12の
吸収軸TN13とが概略直交なるように上側偏光板TN1と下側偏光板TN12とを積層
する。さらに吸収軸TN2と上側基板TN5のラビング方向TN6とが略平行になるよう
に積層する。また、吸収軸TN13と下基板TN8のラビング方向TN9とも略平行にな
るように積層する。上側基板TN5および下側基板TN8のそれぞれの配向膜の内側には
透明電極(図示せず)が形成されるが,電極に駆動電圧を印加しない非駆動状態では,液
晶セル中の液晶分子TN7は基板面に対して略平行に配向し,その結果液晶パネルを通過
する光の偏光状態は液晶分子のねじれ構造に沿って伝播し,偏光面が90°回転して出射
する。すなわち,液晶表示装置では非駆動状態において白表示を実現する。これに対し,
駆動状態では液晶分子は基板面に概略垂直に配向するため,液晶パネルを通過する光は偏
光状態を変化させずに通過する。換言すると,液晶表示装置では駆動状態において理想的
黒表示が得られる。
本発明の液晶表示装置は、図1に示す構成に限定されず、他の部材を含んでいてもよい
。例えば、液晶セルと偏光膜との間にカラーフィルターを配置してもよい。また、後述す
る様に、液晶セルと偏光板との間に、別途光学補償シートTN3,TN10を配置するこ
ともできる。
。例えば、液晶セルと偏光膜との間にカラーフィルターを配置してもよい。また、後述す
る様に、液晶セルと偏光板との間に、別途光学補償シートTN3,TN10を配置するこ
ともできる。
なお、特開平6−214116号公報には、TNモード液晶セル用光学補償シートは、電
圧印加により液晶分子がねじれ構造が解消しつつ基板面に傾斜した配向状態の光学補償を
行い、黒表示時の斜め方向の光漏れ防止によるコントラストの視角特性を向上させること
が記載されている。
圧印加により液晶分子がねじれ構造が解消しつつ基板面に傾斜した配向状態の光学補償を
行い、黒表示時の斜め方向の光漏れ防止によるコントラストの視角特性を向上させること
が記載されている。
また、透過型として使用する場合は、冷陰極あるいは熱陰極蛍光管、あるいは発光ダイオ
ード、フィールドエミッション素子、エレクトロルミネッセント素子を光源とするバック
ライトを背面に配置することができる。また、本発明の液晶表示装置は、反射型であって
もよく、かかる場合は、偏光板は観察側に1枚配置したのみでよく、液晶セル背面あるい
は液晶セルの下側基板の内面に反射膜を設置する。もちろん前記光源を用いたフロントラ
イトを液晶セル観察側に設けることも可能である。
ード、フィールドエミッション素子、エレクトロルミネッセント素子を光源とするバック
ライトを背面に配置することができる。また、本発明の液晶表示装置は、反射型であって
もよく、かかる場合は、偏光板は観察側に1枚配置したのみでよく、液晶セル背面あるい
は液晶セルの下側基板の内面に反射膜を設置する。もちろん前記光源を用いたフロントラ
イトを液晶セル観察側に設けることも可能である。
(STN型液晶表示装置)
本発明のセルロースアシレートフィルムを、STNモードの液晶セルを有するSTN型
液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。一般的にSTN型液晶表示
装置では、液晶セル中の棒状液晶性分子が90〜360度の範囲にねじられており、棒状
液晶性分子の屈折率異方性(△n)とセルギャップ(d)との積(△nd)が300〜1
500nmの範囲にある。STN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特
開2000−105316号公報に記載がある。
本発明のセルロースアシレートフィルムを、STNモードの液晶セルを有するSTN型
液晶表示装置の光学補償シートの支持体として用いてもよい。一般的にSTN型液晶表示
装置では、液晶セル中の棒状液晶性分子が90〜360度の範囲にねじられており、棒状
液晶性分子の屈折率異方性(△n)とセルギャップ(d)との積(△nd)が300〜1
500nmの範囲にある。STN型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、特
開2000−105316号公報に記載がある。
(VA型液晶表示装置)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、VAモードの液晶セルを有するVA型液晶
表示装置の光学補償シートの支持体として特に有利に用いられる。VA型液晶表示装置に
用いる光学補償シートのReレターデーション値を0乃至150nmとし、Rthレター
デーション値を70乃至400nmとすることが好ましい。Reレターデーション値は、
20乃至70nmであることが更に好ましい。VA型液晶表示装置に二枚の光学的異方性
ポリマーフィルムを使用する場合、フィルムのRthレターデーション値は70乃至25
0nmであることが好ましい。VA型液晶表示装置に一枚の光学的異方性ポリマーフイル
ムを使用する場合、フィルムのRthレターデーション値は150乃至400nmである
ことが好ましい。VA型液晶表示装置は、例えば特開平10−123576号公報に記載
されているような配向分割された方式であっても構わない。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、VAモードの液晶セルを有するVA型液晶
表示装置の光学補償シートの支持体として特に有利に用いられる。VA型液晶表示装置に
用いる光学補償シートのReレターデーション値を0乃至150nmとし、Rthレター
デーション値を70乃至400nmとすることが好ましい。Reレターデーション値は、
20乃至70nmであることが更に好ましい。VA型液晶表示装置に二枚の光学的異方性
ポリマーフィルムを使用する場合、フィルムのRthレターデーション値は70乃至25
0nmであることが好ましい。VA型液晶表示装置に一枚の光学的異方性ポリマーフイル
ムを使用する場合、フィルムのRthレターデーション値は150乃至400nmである
ことが好ましい。VA型液晶表示装置は、例えば特開平10−123576号公報に記載
されているような配向分割された方式であっても構わない。
次に本発明のVAモード液晶表示装置の一実施形態の構成部材について順次説明する。
図2は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図2に示す液晶表示装置は
、液晶セルを挟持して配置された上側偏光板VA1と下側偏光板VA14とを有する。V
Aモードでは上下基板間に誘電異方性が負で,Δn=0.0813,Δε=−4.6程度
の液晶(例えばメルク社製のMLC−6608)をラビング配向により,液晶分子の配向
方向を示すダイレクタ,いわゆる基板面に対するチルト角を,約89°で作成する。液晶
層VA7の厚さd2は3.5μmに設定してある。ここで厚さd2と屈折率異方性Δnの
積Δn・d2の大きさにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得る
ために厚さd2は、0.2から0.5μmの範囲に,好ましくは0.25から0.35μ
mの範囲になるように設定する。
図2は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図2に示す液晶表示装置は
、液晶セルを挟持して配置された上側偏光板VA1と下側偏光板VA14とを有する。V
Aモードでは上下基板間に誘電異方性が負で,Δn=0.0813,Δε=−4.6程度
の液晶(例えばメルク社製のMLC−6608)をラビング配向により,液晶分子の配向
方向を示すダイレクタ,いわゆる基板面に対するチルト角を,約89°で作成する。液晶
層VA7の厚さd2は3.5μmに設定してある。ここで厚さd2と屈折率異方性Δnの
積Δn・d2の大きさにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得る
ために厚さd2は、0.2から0.5μmの範囲に,好ましくは0.25から0.35μ
mの範囲になるように設定する。
液晶セルの上側偏光板VA1の吸収軸VA2と下側偏光板VA14の吸収軸VA15とが
概略直交になるように偏光板VA1,VA14を積層する。上側基板VA5および下側基
板VA8のそれぞれの配向膜(図示せず)の内側には透明電極(図示せず)が形成される
が,電極に駆動電圧を印加しない非駆動状態では,液晶層VA7中の液晶分子は,液晶分
子VA16のように基板面に対して略垂直に配向し,その結果液晶パネルを通過する光の
偏光状態はほとんど変化しない。すなわち,この液晶表示装置では,非駆動状態において
理想的な黒表示を実現する。これに対し,駆動状態では,液晶分子は基板面に略平行に傾
斜し,液晶パネルを通過する光はかかる傾斜した液晶分子により偏光状態を変化させる。
換言すると,液晶表示装置では,駆動状態において白表示が得られる。
概略直交になるように偏光板VA1,VA14を積層する。上側基板VA5および下側基
板VA8のそれぞれの配向膜(図示せず)の内側には透明電極(図示せず)が形成される
が,電極に駆動電圧を印加しない非駆動状態では,液晶層VA7中の液晶分子は,液晶分
子VA16のように基板面に対して略垂直に配向し,その結果液晶パネルを通過する光の
偏光状態はほとんど変化しない。すなわち,この液晶表示装置では,非駆動状態において
理想的な黒表示を実現する。これに対し,駆動状態では,液晶分子は基板面に略平行に傾
斜し,液晶パネルを通過する光はかかる傾斜した液晶分子により偏光状態を変化させる。
換言すると,液晶表示装置では,駆動状態において白表示が得られる。
ここでは上下基板VA5,VA8間に電界が印加されるため,電界方向に垂直に液晶分子
VA16が応答するような,誘電率異方性が負の液晶材料が使用されている。また電極を
一方の基板に配置し,電界が基板面に平行の横方向に印加される場合は,液晶材料は正の
誘電率異方性を有するものを使用する。またVAモードの液晶表示装置では,TNモード
の液晶表示装置で一般的に使われているカイラル材の添加は,動的応答特性の劣化させる
ため用いることは少ないが,配向不良を低減するために添加されることもある。
VA16が応答するような,誘電率異方性が負の液晶材料が使用されている。また電極を
一方の基板に配置し,電界が基板面に平行の横方向に印加される場合は,液晶材料は正の
誘電率異方性を有するものを使用する。またVAモードの液晶表示装置では,TNモード
の液晶表示装置で一般的に使われているカイラル材の添加は,動的応答特性の劣化させる
ため用いることは少ないが,配向不良を低減するために添加されることもある。
VAモードの特徴は,高速応答であることと,コントラストが高いことである。しかし,
コントラストは正面では高いが,斜め方向では劣化する課題がある。黒表示時に液晶分子
は基板面に垂直に配向している。正面から観察すると,液晶分子の複屈折はほとんどない
ため透過率は低く,高コントラストが得られる。しかし,斜めから観察した場合は液晶分
子に複屈折が生じる。さらに上下の偏光板吸収軸の交差角が,正面では90°の直交であ
るが,斜めから見た場合は90°より大きくなる。この2つの要因のために斜め方向では
漏れ光が生じ,コントラストが低下する。これを解決するには光学補償シートVA3,V
A10,VA12を配置する。また白表示時には液晶分子が傾斜しているが,傾斜方向と
その逆方向では,斜めから観察した時の液晶分子の複屈折の大きさが異なり,輝度や色調
に差が生じる。これを解決するためには,液晶表示装置の一画素を複数の領域に分割する
マルチドメインと呼ばれる構造にする。
コントラストは正面では高いが,斜め方向では劣化する課題がある。黒表示時に液晶分子
は基板面に垂直に配向している。正面から観察すると,液晶分子の複屈折はほとんどない
ため透過率は低く,高コントラストが得られる。しかし,斜めから観察した場合は液晶分
子に複屈折が生じる。さらに上下の偏光板吸収軸の交差角が,正面では90°の直交であ
るが,斜めから見た場合は90°より大きくなる。この2つの要因のために斜め方向では
漏れ光が生じ,コントラストが低下する。これを解決するには光学補償シートVA3,V
A10,VA12を配置する。また白表示時には液晶分子が傾斜しているが,傾斜方向と
その逆方向では,斜めから観察した時の液晶分子の複屈折の大きさが異なり,輝度や色調
に差が生じる。これを解決するためには,液晶表示装置の一画素を複数の領域に分割する
マルチドメインと呼ばれる構造にする。
(OCB型液晶表示装置およびHAN型液晶表示装置)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、OCBモードの液晶セルを有するOCB型
液晶表示装置あるいはHANモードの液晶セルを有するHAN型液晶表示装置の光学補償
シートの支持体としても有利に用いられる。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶
表示装置に用いる光学補償シートには、レターデーションの絶対値が最小となる方向が光
学補償シートの面内にも法線方向にも存在しないことが好ましい。OCB型液晶表示装置
あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートの光学的性質も、光学的異方性層
の光学的性質、支持体の光学的性質および光学的異方性層と支持体との配置により決定さ
れる。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートにつ
いては、特開平9−197397号公報に記載がある。また、モリ(Mori)他の論文
(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.38(1999)p.2837)
に記載がある。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、OCBモードの液晶セルを有するOCB型
液晶表示装置あるいはHANモードの液晶セルを有するHAN型液晶表示装置の光学補償
シートの支持体としても有利に用いられる。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶
表示装置に用いる光学補償シートには、レターデーションの絶対値が最小となる方向が光
学補償シートの面内にも法線方向にも存在しないことが好ましい。OCB型液晶表示装置
あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートの光学的性質も、光学的異方性層
の光学的性質、支持体の光学的性質および光学的異方性層と支持体との配置により決定さ
れる。OCB型液晶表示装置あるいはHAN型液晶表示装置に用いる光学補償シートにつ
いては、特開平9−197397号公報に記載がある。また、モリ(Mori)他の論文
(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.38(1999)p.2837)
に記載がある。
次に本発明のベンドモード液晶表示装置の一実施形態の構成部材について順次説明する
。図3は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図3に示す液晶表示装置
は、ベンド配向液晶セルを挟持して配置された上側偏光板OCB1と下側偏光板OCB1
2,液晶セルの両側に配置された一対の光学異方性層OCB3,OCB10およびバックラ
イト(図示せず)からなる。
。図3は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図3に示す液晶表示装置
は、ベンド配向液晶セルを挟持して配置された上側偏光板OCB1と下側偏光板OCB1
2,液晶セルの両側に配置された一対の光学異方性層OCB3,OCB10およびバックラ
イト(図示せず)からなる。
液晶セルの上側基板OCB5のラビング方向OCB6と下側基板OCB8のラビング方向
OCB9は、同一方向(平行)である。光学異方性層OCB3,OCB10の配向させる
ためのラビング方向OCB4とOCB11とは、それぞれ対面する基板OCB5,OCB
8のラビング方向OCB6、OCB9とは反平行の関係にある。偏光板OCB1、OCB
12の吸収軸OCB2、OCB13は、光学異方性層のラビング方向OCB4、OCB1
1と同一平面では実質的に45゜の角度になる。そして、二枚の偏光板OCB1、OCB
12は、面内吸収軸OCB2、OCB13が互いに直交するよう(クロスニコル)に配置
されている。
OCB9は、同一方向(平行)である。光学異方性層OCB3,OCB10の配向させる
ためのラビング方向OCB4とOCB11とは、それぞれ対面する基板OCB5,OCB
8のラビング方向OCB6、OCB9とは反平行の関係にある。偏光板OCB1、OCB
12の吸収軸OCB2、OCB13は、光学異方性層のラビング方向OCB4、OCB1
1と同一平面では実質的に45゜の角度になる。そして、二枚の偏光板OCB1、OCB
12は、面内吸収軸OCB2、OCB13が互いに直交するよう(クロスニコル)に配置
されている。
ベンド配向液晶セルは、上側基板OCB5と下基板OCB8との間に,誘電異方性が正で
、Δn=0.0813、Δε=4.6程度の液晶層OCB7をラビング配向により、液晶
分子OCB14の配向方向を示すダイレクタ、いわゆるチルト角を、約8°で作成する。
ここでラビング方向OCB6、OCB9は概略平行で同じ方向とする。これにより液晶層
OCB7中の液晶分子OCB14の配向はセル断面方向でスプレー配向となる。ここで液
晶層OCB7にカイラル剤を添加しねじれ成分を付与すると配向が安定する。この時電界
無印加状態ではねじれ角が180度になる。またラビング方向を直交させて、ねじれ角を
90、あるいは270度近傍に設定してもよい。
、Δn=0.0813、Δε=4.6程度の液晶層OCB7をラビング配向により、液晶
分子OCB14の配向方向を示すダイレクタ、いわゆるチルト角を、約8°で作成する。
ここでラビング方向OCB6、OCB9は概略平行で同じ方向とする。これにより液晶層
OCB7中の液晶分子OCB14の配向はセル断面方向でスプレー配向となる。ここで液
晶層OCB7にカイラル剤を添加しねじれ成分を付与すると配向が安定する。この時電界
無印加状態ではねじれ角が180度になる。またラビング方向を直交させて、ねじれ角を
90、あるいは270度近傍に設定してもよい。
液晶層OCB7の厚さd3は7μmに設定してある。ここで厚さd3と屈折率異方性Δn
の積Δn・d3の大きさにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得
るために厚さd3を0.6から0.9μmの範囲になるように設定する。液晶セルの上側
基板OCB5と下側基板OCB8とは、それぞれ、配向膜(図示せず)と電極層(図示せ
ず)とを有する。配向膜は液晶分子OCB14を配向させる機能を有する。電極層は液晶
分子OCB14に電圧を印加する機能を有する。
の積Δn・d3の大きさにより白表示時の明るさが変化する。このため最大の明るさを得
るために厚さd3を0.6から0.9μmの範囲になるように設定する。液晶セルの上側
基板OCB5と下側基板OCB8とは、それぞれ、配向膜(図示せず)と電極層(図示せ
ず)とを有する。配向膜は液晶分子OCB14を配向させる機能を有する。電極層は液晶
分子OCB14に電圧を印加する機能を有する。
ベンド配向液晶セルの印加電圧が低いときには、液晶セルの上側基板OCB5側の液晶分
子と下側基板OCB8側の液晶分子とは、実質的に逆の向きに(上下対称に)に配向する
。また、基板OCB5,OCB8近傍の液晶分子は、ほぼ水平方向に配向し、液晶セル中
央部の棒状液晶分子は、ほぼ垂直方向に配向する。印加電圧が高いと、基板OCB5,O
CB8近傍の液晶分子は、ほぼ水平に配向したままである。また、液晶セル中央部の棒状
液晶分子は、ほぼ垂直に配向したままである。電圧の増加により配向が変化するのは、基
板と液晶セル中央部との中間に位置する液晶分子であり、これらはoffの状態よりも垂
直に配向する。しかし、液晶セルの上側基板OCB5側の液晶分子と下側基板OCB8側
の液晶分子とが、実質的に逆の向きに(上下対称に)に配向することは、offの状態と
同様である。
子と下側基板OCB8側の液晶分子とは、実質的に逆の向きに(上下対称に)に配向する
。また、基板OCB5,OCB8近傍の液晶分子は、ほぼ水平方向に配向し、液晶セル中
央部の棒状液晶分子は、ほぼ垂直方向に配向する。印加電圧が高いと、基板OCB5,O
CB8近傍の液晶分子は、ほぼ水平に配向したままである。また、液晶セル中央部の棒状
液晶分子は、ほぼ垂直に配向したままである。電圧の増加により配向が変化するのは、基
板と液晶セル中央部との中間に位置する液晶分子であり、これらはoffの状態よりも垂
直に配向する。しかし、液晶セルの上側基板OCB5側の液晶分子と下側基板OCB8側
の液晶分子とが、実質的に逆の向きに(上下対称に)に配向することは、offの状態と
同様である。
ベンド配向モードの液晶表示装置における光学補償の概念は、ベンド配向液晶セルを、デ
ィスコティック液晶性分子から形成した光学異方性層OCB3,OCB10と光学異方性
を有する透明支持体(図示せず)とが協調して、光学的に補償する。光学異方性層OCB
3,OCB10のディスコティック液晶性分子を配向させるための方向OCB4,OCB1
1を、液晶セルのラビング方向OCB6,OCB9とは反平行の関係に設定すると、ベン
ド配向液晶セルの液晶分子OCB14と光学異方性層OCB3,OCB10のディスコテ
ィック液晶性分子とが対応して、光学的に補償する。そして、ベンド配向液晶セル中央部
の実質的に垂直に配向している液晶分子には、透明支持体の光学異方性が対応するように
設計されている。
ィスコティック液晶性分子から形成した光学異方性層OCB3,OCB10と光学異方性
を有する透明支持体(図示せず)とが協調して、光学的に補償する。光学異方性層OCB
3,OCB10のディスコティック液晶性分子を配向させるための方向OCB4,OCB1
1を、液晶セルのラビング方向OCB6,OCB9とは反平行の関係に設定すると、ベン
ド配向液晶セルの液晶分子OCB14と光学異方性層OCB3,OCB10のディスコテ
ィック液晶性分子とが対応して、光学的に補償する。そして、ベンド配向液晶セル中央部
の実質的に垂直に配向している液晶分子には、透明支持体の光学異方性が対応するように
設計されている。
(反射型液晶表示装置)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、TN型、STN型、HAN型、GH(Gu
est−Host)型の反射型液晶表示装置の光学補償シートとしても有利に用いられる
。これらの表示モードは古くから良く知られている。TN型反射型液晶表示装置について
は、特開平10−123478号、WO9848320号、特許第3022477号の各
公報に記載がある。反射型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、WO00−
65384号公報に記載がある。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、TN型、STN型、HAN型、GH(Gu
est−Host)型の反射型液晶表示装置の光学補償シートとしても有利に用いられる
。これらの表示モードは古くから良く知られている。TN型反射型液晶表示装置について
は、特開平10−123478号、WO9848320号、特許第3022477号の各
公報に記載がある。反射型液晶表示装置に用いる光学補償シートについては、WO00−
65384号公報に記載がある。
(その他の液晶表示装置)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、ASM(Axially Symmetr
ic Aligned Microcell )モードの液晶セルを有するASM型液晶
表示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いられる。ASMモードの液晶セル
は、セルの厚さが位置調整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴がある。
その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様である。ASMモードの液晶セルとASM
型液晶表示装置については、クメ(Kume)他の論文(Kume et al., S
ID 98 Digest 1089 (1998))に記載がある。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、ASM(Axially Symmetr
ic Aligned Microcell )モードの液晶セルを有するASM型液晶
表示装置の光学補償シートの支持体としても有利に用いられる。ASMモードの液晶セル
は、セルの厚さが位置調整可能な樹脂スペーサーにより維持されているとの特徴がある。
その他の性質は、TNモードの液晶セルと同様である。ASMモードの液晶セルとASM
型液晶表示装置については、クメ(Kume)他の論文(Kume et al., S
ID 98 Digest 1089 (1998))に記載がある。
次に本発明の半透過モード液晶表示装置の一実施形態の構成部材について順次説明する
。図4は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図4に示す液晶表示装置
は、半透過型平行配向液晶セルを挟持して配置された上側偏光板ECB1と下側偏光板E
CB18,液晶セルの両側に配置された光学異方性層ECB3,ECB4,ECB14,EC
B16およびバックライト(図示せず)からなる。
。図4は、本発明の液晶表示装置の一実施形態の模式図である。図4に示す液晶表示装置
は、半透過型平行配向液晶セルを挟持して配置された上側偏光板ECB1と下側偏光板E
CB18,液晶セルの両側に配置された光学異方性層ECB3,ECB4,ECB14,EC
B16およびバックライト(図示せず)からなる。
液晶表示装置はCRT(ブラウン管)とは異なり自ら発光しないため,例陰極蛍光灯等か
らなるバックライトをパネルの背面に設置して照明を行う透過型表示装置として使用され
てきた。しかし最近液晶表示装置の小型薄形化が進み,屋外や常時携帯して用いるモバイ
ル用途としても使われるようになった。この時,特に屋外での使用では外光の影響が強く
バックライトが有効に機能せず,表示品質が大きく低下する問題があった。そこで液晶セ
ル内面に凹凸構造を有する金属性反射膜を設けた反射モードが提案されている。さらに透
過と反射のモードの両立をはかるため,表示装置の1画素の中で反射部と透過部を設けた
半透過モードが提案されている。
らなるバックライトをパネルの背面に設置して照明を行う透過型表示装置として使用され
てきた。しかし最近液晶表示装置の小型薄形化が進み,屋外や常時携帯して用いるモバイ
ル用途としても使われるようになった。この時,特に屋外での使用では外光の影響が強く
バックライトが有効に機能せず,表示品質が大きく低下する問題があった。そこで液晶セ
ル内面に凹凸構造を有する金属性反射膜を設けた反射モードが提案されている。さらに透
過と反射のモードの両立をはかるため,表示装置の1画素の中で反射部と透過部を設けた
半透過モードが提案されている。
図4は、1画素の液晶セルの模式図である。液晶セルの上側基板ECB7のラビング方向
ECB8と、下側基板ECB13のラビング方向ECB12とは、平行に設定してあり,
液晶層ECB9はツイスト構造を持たない平行配向となっている。透過部,反射部ともに
上側基板ECB7と下基板ECB13とは、それぞれ、配向膜(図示せず)と電極層(図
示せず)とを有する。配向膜は液晶分子ECB20を配向させる機能を有する。電極層は
液晶分子ECB20に電圧を印加する機能を有する。電極層は通常透明なインヂウムチン
オキサイド(ITO)からなるが,反射部では透明電極上に不透明な層間絶縁層ECB1
1が配置されてその上に金属アルミなどからなる反射部電極ECB10を形成し,コンタ
クトスルーホール(図示せず)を介して下層の透明電極層と導通をとる。
ECB8と、下側基板ECB13のラビング方向ECB12とは、平行に設定してあり,
液晶層ECB9はツイスト構造を持たない平行配向となっている。透過部,反射部ともに
上側基板ECB7と下基板ECB13とは、それぞれ、配向膜(図示せず)と電極層(図
示せず)とを有する。配向膜は液晶分子ECB20を配向させる機能を有する。電極層は
液晶分子ECB20に電圧を印加する機能を有する。電極層は通常透明なインヂウムチン
オキサイド(ITO)からなるが,反射部では透明電極上に不透明な層間絶縁層ECB1
1が配置されてその上に金属アルミなどからなる反射部電極ECB10を形成し,コンタ
クトスルーホール(図示せず)を介して下層の透明電極層と導通をとる。
平行モードでは上下基板間に誘電異方性が正で,屈折率異方性,Δn=0.0854(5
89nm、20°C),Δε=+8.5程度の液晶(例えばメルク社製のMLC−910
0)が使用される。透過部の液晶層の厚さd4は3.5μmに設定してある。ここで厚さ
d4と屈折率異方性Δnの積Δn・d4の大きさにより白表示時の明るさが変化する。こ
のため最大の明るさを得るために厚さd4を0.2から0.4μmの範囲になるように設
定する。また反射部は反射電極により見かけ上厚さが2倍になるため,厚さは理想的には
透過部の半分,1.75μmでよい。しかし層間絶縁層のプロセス制約などの要因もあり
,必ずしもこの関係に設定する必要はない。
89nm、20°C),Δε=+8.5程度の液晶(例えばメルク社製のMLC−910
0)が使用される。透過部の液晶層の厚さd4は3.5μmに設定してある。ここで厚さ
d4と屈折率異方性Δnの積Δn・d4の大きさにより白表示時の明るさが変化する。こ
のため最大の明るさを得るために厚さd4を0.2から0.4μmの範囲になるように設
定する。また反射部は反射電極により見かけ上厚さが2倍になるため,厚さは理想的には
透過部の半分,1.75μmでよい。しかし層間絶縁層のプロセス制約などの要因もあり
,必ずしもこの関係に設定する必要はない。
半透過モードの液晶表示装置における光学補償の概念は、液晶セルと光学異方性層ECB
3,ECB5,ECB14,ECB16による偏光状態で説明できる。図4の反射部にお
いて,電圧無印加状態では液晶分子ECB20は、基板ECB7,ECB13に対して平
行に配向している。この液晶層の厚さd4と屈折率異方性Δnの積は,光の波長の1/4
に,たとえば可視光λ=550nmではレターデーションを138nm近傍に設定する。
この値はλ/4板と呼ばれる値であり,直線偏光を円偏光に変換する性質を有する。一方,
光学異方性層ECB3,ECB5のレターデーション値も同じように光の波長の1/4に
設置する。
3,ECB5,ECB14,ECB16による偏光状態で説明できる。図4の反射部にお
いて,電圧無印加状態では液晶分子ECB20は、基板ECB7,ECB13に対して平
行に配向している。この液晶層の厚さd4と屈折率異方性Δnの積は,光の波長の1/4
に,たとえば可視光λ=550nmではレターデーションを138nm近傍に設定する。
この値はλ/4板と呼ばれる値であり,直線偏光を円偏光に変換する性質を有する。一方,
光学異方性層ECB3,ECB5のレターデーション値も同じように光の波長の1/4に
設置する。
液晶セルに電圧が印加されていない状態では,偏光板を通過した直線偏光は光学異方性層
ECB3,ECB5のレターデーション値がλ/4板に相当するため,円偏光となる。次に
液晶セルを通過すると,同じくレターデーションがλ/4板でかつ,円偏光の向きが逆にな
るように液晶セルの上側基板ECB7のラビング方向ECB8と光学異方性層ECB5の
遅相軸ECB6を調整すると,再び直線偏光に戻る。さらに反射板により偏光はもどされ
,同じ偏光変換を行い直線偏光で偏光状態を変化させることなく上側偏光板ECB1を通
過し,実質的に明状態の白表示となる。
ECB3,ECB5のレターデーション値がλ/4板に相当するため,円偏光となる。次に
液晶セルを通過すると,同じくレターデーションがλ/4板でかつ,円偏光の向きが逆にな
るように液晶セルの上側基板ECB7のラビング方向ECB8と光学異方性層ECB5の
遅相軸ECB6を調整すると,再び直線偏光に戻る。さらに反射板により偏光はもどされ
,同じ偏光変換を行い直線偏光で偏光状態を変化させることなく上側偏光板ECB1を通
過し,実質的に明状態の白表示となる。
一方,電圧印加状態では,液晶分子ECB20が、基板面に垂直に配向するため液晶セル
レターデーションは0に近くなる。偏光板を通過した光は光学異方性層を通過することで
円偏光となるが,反射膜で反射することにより円偏光の向きが逆となる。再び光学異方性
層を通過すると偏光面が90°回転した直線変更となり,偏光板を通過することができず
,これにより電圧印加状態では暗状態の黒表示となる。
レターデーションは0に近くなる。偏光板を通過した光は光学異方性層を通過することで
円偏光となるが,反射膜で反射することにより円偏光の向きが逆となる。再び光学異方性
層を通過すると偏光面が90°回転した直線変更となり,偏光板を通過することができず
,これにより電圧印加状態では暗状態の黒表示となる。
ここで,光学異方性層のレターデーション値をλ/4に設定するにあたり,高い表示品質
を得るために,可視光線領域の全波長で設定する必要がある。そのため光学異方性層EC
B3及びECB5の2層を用い、その遅相軸ECB4とECB6との交差角ならびに各光
学異方性層のレターデーション値,さらに上側偏光板ECB1の吸収軸ECB2との交差
角を設定することにより,可視光波長領域の概略でλ/4になるように設計する。本構成
では光学異方性層ECB3のレターデーション値をλ/2板に,光学異方性層ECB5の
レターデーション値をλ/4板になるように設定し,遅相軸ECB4とECB6との交差角
を60°とし,上側偏光板ECB1の吸収軸ECB2と光学異方性層ECB3の遅相軸E
CB4との交差角を15°とし,上側偏光板ECB1の吸収軸ECB2と液晶セルの上側
基板ECB7のラビング方向ECB8との交差角を45°に設定している。また,透過部
は反射部と同じレターデーション値の光学異方性層ECB14,ECB16を理想的には
配置すればよく,光軸の角なす角度も対称に配置すればよい。もちろん透過部の液晶層の
厚さによって,個々の値を調整してもよい。
を得るために,可視光線領域の全波長で設定する必要がある。そのため光学異方性層EC
B3及びECB5の2層を用い、その遅相軸ECB4とECB6との交差角ならびに各光
学異方性層のレターデーション値,さらに上側偏光板ECB1の吸収軸ECB2との交差
角を設定することにより,可視光波長領域の概略でλ/4になるように設計する。本構成
では光学異方性層ECB3のレターデーション値をλ/2板に,光学異方性層ECB5の
レターデーション値をλ/4板になるように設定し,遅相軸ECB4とECB6との交差角
を60°とし,上側偏光板ECB1の吸収軸ECB2と光学異方性層ECB3の遅相軸E
CB4との交差角を15°とし,上側偏光板ECB1の吸収軸ECB2と液晶セルの上側
基板ECB7のラビング方向ECB8との交差角を45°に設定している。また,透過部
は反射部と同じレターデーション値の光学異方性層ECB14,ECB16を理想的には
配置すればよく,光軸の角なす角度も対称に配置すればよい。もちろん透過部の液晶層の
厚さによって,個々の値を調整してもよい。
以下に本発明の光学用途に用いられるセルロースアシレートフィルムについてLCD用
光学補償シートを詳細に記載する。
光学補償シートを詳細に記載する。
(LCD用光学補償シート)
以下に本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルム透
明支持体上にディスコティック化合物からなる光学異方性層を塗設した光学補償シートを
直接偏光板の保護フィルムとして用いることで液晶表示装置について、本発明のセルロー
スアシレートフィルムの適用例を記載するが、これに限定されるものではない。
以下に本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルム透
明支持体上にディスコティック化合物からなる光学異方性層を塗設した光学補償シートを
直接偏光板の保護フィルムとして用いることで液晶表示装置について、本発明のセルロー
スアシレートフィルムの適用例を記載するが、これに限定されるものではない。
これらに用いられるディスコティック化合物については特開平7−267902号、特開平7−281028号、特開平7−306317号の各公報に詳細に記載されている。それらによると、光学異方層はディスクティック構造単位を有する化合物から形成される層である。即ち、光学異方層は、モノマー等の低分子量の液晶性ディスコティック化合物層、または重合性の液晶性ディスコティック化合物の重合(硬化)により得られるポリマー層である。それらのディスクティック(円盤状)化合物の例としては、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.71巻、111頁(1981年)に記載されているベンゼン誘導体、C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.122巻、141頁(1985年)、Physics lett,A,78巻、82頁(1990)に記載されているトルキセン誘導体、B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年)に記載されたシクロヘキサン誘導体及びJ.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Commun.,1794頁(1985年)、J.Zhangらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.116巻、2655頁(1994年)に記載されているアザクラウン系やフェニルアセチレン系マクロサイクルなどを挙げることができる。上記ディスクティック(円盤状)化合物は、一般的にこれらを分子中心の母核とし、直鎖のアルキル基やアルコキシ基、置換ベンゾイルオキシ基等がその直鎖として放射線状に置換された構造であり、液晶性を示し、一般的にディスコティック液晶とよばれるものが含まれる。ただし、分子集合体が負の一軸性を有し、一定の配向を付与できるものであれば上記記載に限定されるものではない。また、前記公報において円盤状化合物から形成したとは、最終的にできた物が前記化合物である必要はなく、例えば前記低分子ディスコティツク液晶が熱、光等で反応する基を有しており、結果的に熱、光等で反応により重合または架橋し、高分子量化し液晶性を失ったものも含まれる。さらに、ディスコティックネマティック相または一軸性の柱状相を形成し得る、円盤状化合物の少なくとも一種を含有し、かつ光学異方性を有することを特徴とする化合物を用いることが好ましい。また円盤状化合物がトリフェニレン誘導体であることが好ましい。ここで、トリフェニレン誘導体が、特開平7−306317号公報に記載の(化2)で表される化合物であることが好ましい。
また、本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロースアシレートフィルムは、配向
膜の支持体として好ましく用いられる。それらは特開平9−152509号公報に詳細に
記載されているものを適用できる。すなわち、配向膜は本発明の非塩素系有機溶媒で作製
されたセルロースアシレートフィルム上又はそのセルロースアシレートフィルム上に塗設
された下塗層上に設けられる。配向膜は、その上に設けられる液晶性ディスコティック化
合物の配向方向を規定するように機能する。ここで配向膜は、光学異方層に配向性を付与
できるものであれば、どのような層でも良い。
膜の支持体として好ましく用いられる。それらは特開平9−152509号公報に詳細に
記載されているものを適用できる。すなわち、配向膜は本発明の非塩素系有機溶媒で作製
されたセルロースアシレートフィルム上又はそのセルロースアシレートフィルム上に塗設
された下塗層上に設けられる。配向膜は、その上に設けられる液晶性ディスコティック化
合物の配向方向を規定するように機能する。ここで配向膜は、光学異方層に配向性を付与
できるものであれば、どのような層でも良い。
配向膜の好ましい例としては、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理され
た層、無機化合物の斜方蒸着層、及びマイクログルーブを有する層、さらにω−トリコサ
ン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド及びステアリル酸メチル等のラング
ミュア・ブロジェット法(LB膜)により形成される累積膜、あるいは電場あるいは磁場
の付与により誘電体を配向させた層を挙げることができる。
た層、無機化合物の斜方蒸着層、及びマイクログルーブを有する層、さらにω−トリコサ
ン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド及びステアリル酸メチル等のラング
ミュア・ブロジェット法(LB膜)により形成される累積膜、あるいは電場あるいは磁場
の付与により誘電体を配向させた層を挙げることができる。
配向膜用の有機化合物の例としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸/メタク
リル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ(N
−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化
ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート等のポ
リマー及びシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。好ましいポリマーの
例としては、ポリイミド、ポリスチレン、スチレン誘導体のポリマー、ゼラチン、ポリビ
ルアルコール及びアルキル基(炭素原子数6以上が好ましい)を有するアルキル変性ポリ
ビルアルコールを挙げることができる。
リル酸共重合体、スチレン/マレインイミド共重合体、ポリビニルアルコール、ポリ(N
−メチロールアクリルアミド)、スチレン/ビニルトルエン共重合体、クロロスルホン化
ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリイミド、酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリカーボネート等のポ
リマー及びシランカップリング剤等の化合物を挙げることができる。好ましいポリマーの
例としては、ポリイミド、ポリスチレン、スチレン誘導体のポリマー、ゼラチン、ポリビ
ルアルコール及びアルキル基(炭素原子数6以上が好ましい)を有するアルキル変性ポリ
ビルアルコールを挙げることができる。
中でもアルキル変性のポリビニルアルコールは特に好ましく、液晶性ディスコティック
化合物を均一に配向させる能力に優れている。これは配向膜表面のアルキル鎖とディスコ
ティック液晶のアルキル側鎖との強い相互作用のためと推察される。また、アルキル基は
、炭素原子数6〜14が好ましく、更に、−S−、−(CH3)C(CN)−または−(
C2H5)N−CS−S−を介してポリビニルアルコールに結合していることが好ましい
。上記アルキル変性ポリビニルアルコールは、未端にアルキル基を有するものであり、ケ
ン化度80%以上、重合度200以上が好ましい。また、上記側鎖にアルキル基を有する
ポリビニルアルコールは、クラレ(株)製のMP103、MP203、R1130などの
市販品を利用することができる。
化合物を均一に配向させる能力に優れている。これは配向膜表面のアルキル鎖とディスコ
ティック液晶のアルキル側鎖との強い相互作用のためと推察される。また、アルキル基は
、炭素原子数6〜14が好ましく、更に、−S−、−(CH3)C(CN)−または−(
C2H5)N−CS−S−を介してポリビニルアルコールに結合していることが好ましい
。上記アルキル変性ポリビニルアルコールは、未端にアルキル基を有するものであり、ケ
ン化度80%以上、重合度200以上が好ましい。また、上記側鎖にアルキル基を有する
ポリビニルアルコールは、クラレ(株)製のMP103、MP203、R1130などの
市販品を利用することができる。
また、LCDの配向膜として広く用いられているポリイミド膜(好ましくはフッ素原子含
有ポリイミド)も有機配向膜として好ましい。これはポリアミック酸(例えば、日立化成
(株)製のLQ/LXシリーズ、日産化学(株)製のSEシリーズ等)を支持体面に塗布
し、100〜300℃で0.5〜1時間焼成した後、ラビングすることにより得られる。
有ポリイミド)も有機配向膜として好ましい。これはポリアミック酸(例えば、日立化成
(株)製のLQ/LXシリーズ、日産化学(株)製のSEシリーズ等)を支持体面に塗布
し、100〜300℃で0.5〜1時間焼成した後、ラビングすることにより得られる。
更に、本発明のセルロースアシレートフィルムに適用される配向膜は、上記ポリマーに
反応性基を導入することにより、あるいは上記ポリマーをイソシアネート化合物及びエポ
キシ化合物などの架橋剤と共に使用して、これらのポリマーを硬化させることにより得ら
れる硬化膜であることが好ましい。
反応性基を導入することにより、あるいは上記ポリマーをイソシアネート化合物及びエポ
キシ化合物などの架橋剤と共に使用して、これらのポリマーを硬化させることにより得ら
れる硬化膜であることが好ましい。
配向膜に用いられるポリマーと、光学異方層の液晶性化合物とが、これらの層の界面を
介して化学的に結合していることが好ましい。配向膜のポリマーが、ビニル部分、オキシ
ラニル部分またはアジリジニル部分を有する基で、少なくとも一個のヒドロキシル基が置
換されたポリビニルアルコールから形成されていることが好ましい。ビニル部分、オキシ
ラニル部分またはアジリジニル部分を有する基が、エーテル結合、ウレタン結合、アセタ
ール結合またはエステル結合を介してポリビニルアルコール誘導体のポリマー鎖に結合し
ていることが好ましい。ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する
基が、芳香族環を持たないことが好ましい。上記ポリビニルアルコールが、特開平9−1
52509号公報に記載の(化22)であることが好ましい。
介して化学的に結合していることが好ましい。配向膜のポリマーが、ビニル部分、オキシ
ラニル部分またはアジリジニル部分を有する基で、少なくとも一個のヒドロキシル基が置
換されたポリビニルアルコールから形成されていることが好ましい。ビニル部分、オキシ
ラニル部分またはアジリジニル部分を有する基が、エーテル結合、ウレタン結合、アセタ
ール結合またはエステル結合を介してポリビニルアルコール誘導体のポリマー鎖に結合し
ていることが好ましい。ビニル部分、オキシラニル部分またはアジリジニル部分を有する
基が、芳香族環を持たないことが好ましい。上記ポリビニルアルコールが、特開平9−1
52509号公報に記載の(化22)であることが好ましい。
また、前記ラビング処理は、LCDの液晶配向処理工程として広く採用されている処理
方法を利用することができる。即ち、配向膜の表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムある
いはナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより配向を得る方法
を用いることができる。一般的には、長さ及び太さが均一な繊維を平均的に植毛した布な
どを用いて数回程度ラビングを行うことにより実施される。
方法を利用することができる。即ち、配向膜の表面を、紙やガーゼ、フェルト、ゴムある
いはナイロン、ポリエステル繊維などを用いて一定方向に擦ることにより配向を得る方法
を用いることができる。一般的には、長さ及び太さが均一な繊維を平均的に植毛した布な
どを用いて数回程度ラビングを行うことにより実施される。
また、無機斜方蒸着膜の蒸着物質としては、SiOを代表とし、TiO2、ZnO2 等
の金属酸化物、あるいやMgF2等のフッ化物、さらにAu、Alなどの金属が挙げられ
る。尚、金属酸化物は、高誘電率のものであれば斜方蒸着物質として用いることができ、
上記に限定されるものではない。無機斜方蒸着膜は、蒸着装置を用いて形成することがで
きる。フィルム(支持体)を固定して蒸着するか、あるいは長尺フィルムを移動させて連
続的に蒸着することにより無機斜方蒸着膜を形成することができる。光学異方層を配向膜
を使用せずに配向させる方法として、支持体上の光学異方層をディスコティック液晶層を
形成し得る温度に加熱しながら、電場あるいは磁場を付与する方法を挙げることができる
。
の金属酸化物、あるいやMgF2等のフッ化物、さらにAu、Alなどの金属が挙げられ
る。尚、金属酸化物は、高誘電率のものであれば斜方蒸着物質として用いることができ、
上記に限定されるものではない。無機斜方蒸着膜は、蒸着装置を用いて形成することがで
きる。フィルム(支持体)を固定して蒸着するか、あるいは長尺フィルムを移動させて連
続的に蒸着することにより無機斜方蒸着膜を形成することができる。光学異方層を配向膜
を使用せずに配向させる方法として、支持体上の光学異方層をディスコティック液晶層を
形成し得る温度に加熱しながら、電場あるいは磁場を付与する方法を挙げることができる
。
さらに本発明のセルロースアシレートフィルムは、特開平8−5837、特開平7−1
91217号、特開平8−50206号、特開平7−281028号の各公報に詳細に記
載されている下記の基本構成を有する光学補償シートに用いることができる。本発明の非
塩素系セルロースアシレートフィルム及びその上に設けられた光学異方層からなる光学補
償シートが適用例であり、該光学異方層がディスコティック構造単位を有する化合物から
形成される層である。LCDへの適用例としては、偏光板の片側に上記光学補償シートを
粘着剤を介して貼り合わせる、もしくは、偏光素子の片側に保護フィルムとして、上記光
学補償シートを接着剤を介して貼り合わせることが好ましい。光学異方素子は少なくとも
ディスコティック構造単位(ディスコティック液晶が好ましい)を有することが好ましい
。
91217号、特開平8−50206号、特開平7−281028号の各公報に詳細に記
載されている下記の基本構成を有する光学補償シートに用いることができる。本発明の非
塩素系セルロースアシレートフィルム及びその上に設けられた光学異方層からなる光学補
償シートが適用例であり、該光学異方層がディスコティック構造単位を有する化合物から
形成される層である。LCDへの適用例としては、偏光板の片側に上記光学補償シートを
粘着剤を介して貼り合わせる、もしくは、偏光素子の片側に保護フィルムとして、上記光
学補償シートを接着剤を介して貼り合わせることが好ましい。光学異方素子は少なくとも
ディスコティック構造単位(ディスコティック液晶が好ましい)を有することが好ましい
。
該ディスコティック構造単位の円盤面(以下、単に「面」とも言う)が、本発明の非塩
素系セルロースアシレートフィルム面に対して傾いており、且つ該ディスコティック構造
単位の円盤面とセルロースアシレートフィルムとのなす角度が、光学異方層の深さ方向に
おいて変化していることが好ましい。
素系セルロースアシレートフィルム面に対して傾いており、且つ該ディスコティック構造
単位の円盤面とセルロースアシレートフィルムとのなす角度が、光学異方層の深さ方向に
おいて変化していることが好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムと一緒に用いられる上記光学補償シートの好ま
しい態様は下記のとおりである。
(b1)角度の平均値が、光学異方層の深さ方向において光学異方層の底面からの距離の
増加と共に増加している。
(b2)該角度が、5〜85°の範囲で変化する。
(b3)該角度の最小値が、0〜85°の範囲(好ましくは0〜40°)にあり、その最
大値が5〜90°の範囲(好ましくは50〜85°)にある。
(b4)該角度の最小値と最大値との差が、5〜70度の範囲(好ましくは10〜60°
)にある。
(b5)該角度が、光学異方層の深さ方向でかつ光学異方層の底面からの距離の増加と共
に連続的に変化(好ましくは増加)している。
(b6)光学異方層が、さらにセルロースアシレートを含んでいる。
(b7)光学異方層が、さらにセルロースアセテートブチレートを含んでいる。
(b8)光学異方層と透明支持体との間に、配向膜(好ましくはポリマーの硬化膜)が形
成されている。
(b9)光学異方層と配向膜との間に、下塗層が形成されている。
(b10)光学異方層が、光学補償シートの法線方向から傾いた方向に、0以外のレター
デーションの絶対値の最小値を有する。
(b11)該配向膜が、ラビング処理されたポリマー層である上記(b8)記載の光学補
償シート。
該光学異方層へ添加することで、該光学異方層の配向温度を変えることのできる有機化合
物を含むことが好ましい。該有機化合物が、重合性基を有するモノマーであることが好ま
しい。
しい態様は下記のとおりである。
(b1)角度の平均値が、光学異方層の深さ方向において光学異方層の底面からの距離の
増加と共に増加している。
(b2)該角度が、5〜85°の範囲で変化する。
(b3)該角度の最小値が、0〜85°の範囲(好ましくは0〜40°)にあり、その最
大値が5〜90°の範囲(好ましくは50〜85°)にある。
(b4)該角度の最小値と最大値との差が、5〜70度の範囲(好ましくは10〜60°
)にある。
(b5)該角度が、光学異方層の深さ方向でかつ光学異方層の底面からの距離の増加と共
に連続的に変化(好ましくは増加)している。
(b6)光学異方層が、さらにセルロースアシレートを含んでいる。
(b7)光学異方層が、さらにセルロースアセテートブチレートを含んでいる。
(b8)光学異方層と透明支持体との間に、配向膜(好ましくはポリマーの硬化膜)が形
成されている。
(b9)光学異方層と配向膜との間に、下塗層が形成されている。
(b10)光学異方層が、光学補償シートの法線方向から傾いた方向に、0以外のレター
デーションの絶対値の最小値を有する。
(b11)該配向膜が、ラビング処理されたポリマー層である上記(b8)記載の光学補
償シート。
該光学異方層へ添加することで、該光学異方層の配向温度を変えることのできる有機化合
物を含むことが好ましい。該有機化合物が、重合性基を有するモノマーであることが好ま
しい。
本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが適用さ
れる表記の光学補償シートの作製方法については、例えば特開平9−73081号、特開
平8−160431号、特開平9−73016号の各公報に詳細に記載されているが、こ
れらに限定されるものではない。
れる表記の光学補償シートの作製方法については、例えば特開平9−73081号、特開
平8−160431号、特開平9−73016号の各公報に詳細に記載されているが、こ
れらに限定されるものではない。
以下にこの光学補償シートの作製方法についての一例を示す。
(c1)送り出された長尺状の本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロースアシレ
ートフィルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む塗布液を塗布、乾燥して透明樹脂層を形成
される。
(c2)該透明樹脂層の表面に、ラビングローラを用いてラビング処理を施して透明樹脂
層を配向膜を形成させる。ラビングロールを該フィルム基板の連続搬送工程内にある2つ
の搬送用ロール間に配置し、回転する該ラビングロールに該フィルム基板をラップさせな
がら該フィルム基板を搬送することによって、連続して該フィルム基板上の配向膜表面に
ラビング処理を施すことが好ましい。フィルム基板の搬送方向に対し、回転軸を傾けてラ
ビングロールを配置することも可能である。ラビングロール自身の真円度、円筒度、振れ
がいずれも30μm以下であることが好ましい。上記記載のラビング方法を用いた装置に
おいて、装置内に1セット以上の予備のラビングロールを備えていることが好ましい。
(c3)液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を、該配向膜上に塗布する。該透明
樹脂層の表面のラビング処理を、ラビングローラを除塵しながら実施し、且つラビング処
理した樹脂層の表面を除塵することが好ましい。液晶性ディスコティック化合物として架
橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を用いれられる。形成された塗布層の
表面を気体層でシールしながら溶媒を抑制下に蒸発させ、溶媒の大部分を蒸発させた塗布
層を加熱することにより、ディスコティックネマティック相の液晶層とすることからなる
ことが好ましい。該塗布層表面の気体層のシールは、塗布層の表面に沿って気体を塗布層
の移動速度に対して−0.1〜0.1m/秒の相対速度となるように移動させることが好
ましい。上記溶媒を抑制下に蒸発させるには、塗布層中の溶媒含有量の減少速度が時間と
比例関係にある期間内に行なうことが好ましい。
(c4)該塗布された層を乾燥した後、加熱してディスコティックネマティック相の液晶
層を形成させ、連続的に該液晶層に光照射してディスコティック液晶を硬化させることが
好ましい。該塗布層の加熱を、該透明樹脂フィルムの液晶層を持たない側に、熱風または
遠赤外線を付与することにより、あるいは加熱ローラを接触させることにより行なうこと
が好ましい。また該塗布層の乾燥後の加熱を、該透明樹脂フィルムの両面に、熱風または
遠赤外線を付与することにより行なうことが好ましい。
(c5)配向膜及び液晶層が形成された本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロー
スアシレートフィルムを巻き取ることが好ましい。
(c1)送り出された長尺状の本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロースアシレ
ートフィルムの表面に配向膜形成用樹脂を含む塗布液を塗布、乾燥して透明樹脂層を形成
される。
(c2)該透明樹脂層の表面に、ラビングローラを用いてラビング処理を施して透明樹脂
層を配向膜を形成させる。ラビングロールを該フィルム基板の連続搬送工程内にある2つ
の搬送用ロール間に配置し、回転する該ラビングロールに該フィルム基板をラップさせな
がら該フィルム基板を搬送することによって、連続して該フィルム基板上の配向膜表面に
ラビング処理を施すことが好ましい。フィルム基板の搬送方向に対し、回転軸を傾けてラ
ビングロールを配置することも可能である。ラビングロール自身の真円度、円筒度、振れ
がいずれも30μm以下であることが好ましい。上記記載のラビング方法を用いた装置に
おいて、装置内に1セット以上の予備のラビングロールを備えていることが好ましい。
(c3)液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液を、該配向膜上に塗布する。該透明
樹脂層の表面のラビング処理を、ラビングローラを除塵しながら実施し、且つラビング処
理した樹脂層の表面を除塵することが好ましい。液晶性ディスコティック化合物として架
橋性官能基を有する液晶性ディスコティック化合物を用いれられる。形成された塗布層の
表面を気体層でシールしながら溶媒を抑制下に蒸発させ、溶媒の大部分を蒸発させた塗布
層を加熱することにより、ディスコティックネマティック相の液晶層とすることからなる
ことが好ましい。該塗布層表面の気体層のシールは、塗布層の表面に沿って気体を塗布層
の移動速度に対して−0.1〜0.1m/秒の相対速度となるように移動させることが好
ましい。上記溶媒を抑制下に蒸発させるには、塗布層中の溶媒含有量の減少速度が時間と
比例関係にある期間内に行なうことが好ましい。
(c4)該塗布された層を乾燥した後、加熱してディスコティックネマティック相の液晶
層を形成させ、連続的に該液晶層に光照射してディスコティック液晶を硬化させることが
好ましい。該塗布層の加熱を、該透明樹脂フィルムの液晶層を持たない側に、熱風または
遠赤外線を付与することにより、あるいは加熱ローラを接触させることにより行なうこと
が好ましい。また該塗布層の乾燥後の加熱を、該透明樹脂フィルムの両面に、熱風または
遠赤外線を付与することにより行なうことが好ましい。
(c5)配向膜及び液晶層が形成された本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロー
スアシレートフィルムを巻き取ることが好ましい。
次に本発明の非塩素系有機溶媒で作製されたセルロースアシレートフィルムをパネルへ
応用する例を示す。それらは、特開平8−95034号、特開平9−197397号、特
開平11−316378号の各公報に詳細に記載されている。前記各公報に記載されてい
る光学補償シートは、液晶表示装置、特に透過型液晶表示装置に有利に用いられる。透過
型液晶表示装置は、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなる。液晶セ
ルは、二枚の電極基板の間に液晶を担持している。光学補償シートは、液晶セルと一方の
偏光板との間に、一枚配置するか、あるいは液晶セルと双方の偏光板との間に二枚配置す
る。液晶セルのモードは、VAモード、TNモード、またはOCBモードであることが好
ましい。
応用する例を示す。それらは、特開平8−95034号、特開平9−197397号、特
開平11−316378号の各公報に詳細に記載されている。前記各公報に記載されてい
る光学補償シートは、液晶表示装置、特に透過型液晶表示装置に有利に用いられる。透過
型液晶表示装置は、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなる。液晶セ
ルは、二枚の電極基板の間に液晶を担持している。光学補償シートは、液晶セルと一方の
偏光板との間に、一枚配置するか、あるいは液晶セルと双方の偏光板との間に二枚配置す
る。液晶セルのモードは、VAモード、TNモード、またはOCBモードであることが好
ましい。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向して
いる。VAモードの液晶セルには、(d1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂
直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特
開平2−176625号公報に記載)に加えて、(d2)視野角拡大のため、VAモード
をマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of
tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(d3)棒状液
晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配
向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(
1998)記載)および(d4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインター
ナショナル98で発表)が含まれる。
いる。VAモードの液晶セルには、(d1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂
直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特
開平2−176625号公報に記載)に加えて、(d2)視野角拡大のため、VAモード
をマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of
tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(d3)棒状液
晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配
向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(
1998)記載)および(d4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインター
ナショナル98で発表)が含まれる。
TNモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向して、
さらに60乃至120゜にねじれ配向している。TNモードの液晶セルは、カラーTFT
液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。下記に好ましい
態様を示す。
(e1)液晶セルの液晶のプレチルト角が5゜以下である。
(e2)液晶セルの屈折率異方性Δnと、液晶セルにおける液晶層の厚みdとの積Δnd
の値が、0.3μm〜1.0μmの範囲にある。
(e3)液晶セルの一方の基板が、非線形能動素子を持つ画素電極を有し、他方の基板が
対向電極を有する。
(e4)非線形能動素子としてTFTまたはMIM素子を持つ画素電極と対局電極とを有
する。
(e5)2枚の偏光板の吸収軸がほぼ直交し、ノーマリーホワイトモードで使用される。
(e6)2枚の偏光板の吸収軸がほぼ平行で、ノーマリーブラックモードで使用される。
さらに60乃至120゜にねじれ配向している。TNモードの液晶セルは、カラーTFT
液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。下記に好ましい
態様を示す。
(e1)液晶セルの液晶のプレチルト角が5゜以下である。
(e2)液晶セルの屈折率異方性Δnと、液晶セルにおける液晶層の厚みdとの積Δnd
の値が、0.3μm〜1.0μmの範囲にある。
(e3)液晶セルの一方の基板が、非線形能動素子を持つ画素電極を有し、他方の基板が
対向電極を有する。
(e4)非線形能動素子としてTFTまたはMIM素子を持つ画素電極と対局電極とを有
する。
(e5)2枚の偏光板の吸収軸がほぼ直交し、ノーマリーホワイトモードで使用される。
(e6)2枚の偏光板の吸収軸がほぼ平行で、ノーマリーブラックモードで使用される。
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の
方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置であり
、米国特許4583825号、米国特許5410422号の各明細書に開示されている。
棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モー
ドの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(O
ptically Compensatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。
ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルを用いた液晶表示装置であり
、米国特許4583825号、米国特許5410422号の各明細書に開示されている。
棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モー
ドの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(O
ptically Compensatory Bend) 液晶モードとも呼ばれる。
ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
OCBモードの液晶セルへの本発明の光学補償シートの適用例を示す。
(e7)液晶セルと少なくとも一方の偏光板との間に配置する。
(e8)透明支持体およびその上に設けられたディスコティック構造単位を有する化合物
からなる光学異方層から構成される。
(e9)上記透明支持体が、Re が0〜200nm、Rthが20〜400nm条件を
満足する。
(e10)該光学補償シートの法線方向から傾いた方向に屈折率の最小方向があり、そし
て光学補償シートの下記で表わされるレターデーションの絶対値Re1(光学補償シート
が複数配置される場合には、各光学補償シートのレターデーションの絶対値の合計値)と
、液晶層の下記で表わされるレターデーションの絶対値Re2とが下記の関係を満足する
。
0.2×Re2≦Re1≦2.0×Re2
(e11)ベンド配向モードの液晶セルおよび液晶セルの両側に配置された一対の偏光素
子からなる液晶表示装置であって、偏光素子の少なくとも一方が、円盤状化合物を含む光
学異方性層、光学異方性を有する透明支持体および偏光膜の積層体からなり、偏光膜が最
も外側に配置されている楕円偏光板であり、円盤状化合物の円盤面の法線の透明支持体面
への正射影の平均方向と透明支持体の面内遅相軸との角度が実質的に45゜になり、かつ
透明支持体の面内遅相軸と偏光膜の面内透過軸とが実質的に平行または実質的に垂直にな
るように光学異方性層、透明支持体および偏光膜が配置されていることが好ましい。
(e12)(e5)に記載のセルロースアシレートフィルムが複数枚からなっていてもよ
い。
(e7)液晶セルと少なくとも一方の偏光板との間に配置する。
(e8)透明支持体およびその上に設けられたディスコティック構造単位を有する化合物
からなる光学異方層から構成される。
(e9)上記透明支持体が、Re が0〜200nm、Rthが20〜400nm条件を
満足する。
(e10)該光学補償シートの法線方向から傾いた方向に屈折率の最小方向があり、そし
て光学補償シートの下記で表わされるレターデーションの絶対値Re1(光学補償シート
が複数配置される場合には、各光学補償シートのレターデーションの絶対値の合計値)と
、液晶層の下記で表わされるレターデーションの絶対値Re2とが下記の関係を満足する
。
0.2×Re2≦Re1≦2.0×Re2
(e11)ベンド配向モードの液晶セルおよび液晶セルの両側に配置された一対の偏光素
子からなる液晶表示装置であって、偏光素子の少なくとも一方が、円盤状化合物を含む光
学異方性層、光学異方性を有する透明支持体および偏光膜の積層体からなり、偏光膜が最
も外側に配置されている楕円偏光板であり、円盤状化合物の円盤面の法線の透明支持体面
への正射影の平均方向と透明支持体の面内遅相軸との角度が実質的に45゜になり、かつ
透明支持体の面内遅相軸と偏光膜の面内透過軸とが実質的に平行または実質的に垂直にな
るように光学異方性層、透明支持体および偏光膜が配置されていることが好ましい。
(e12)(e5)に記載のセルロースアシレートフィルムが複数枚からなっていてもよ
い。
(位相差板の詳細説明)
本発明のセルロースアシレートフィルムは、一枚の高分子フィルムからなる位相差板に
用いることができる。以下にその内容について記述するが、必ずしもこれに限定されるも
のではない。まず、位相差板の光学特性について記述する。本発明のセルロースアシレー
トフィルムが用いられる位相差板の好ましい光学特性は下記の通りである。波長450n
mで測定したレターデーション値(Re(450))が10乃至150nmであり、波長
590nmで測定したレターデーション値(Re(590))が10乃至100nmであ
り、|Re(590)−Re(450)|≦40nmの関係を満足することが好ましい。
波長450nmで測定したレターデーション値(Re(450))が20乃至150nm
であり、波長550nmで測定したレタデーション値(Re(550))が20乃至15
0nmであり、波長590nmで測定したレターデーション値(Re(590))が20
乃至160nmであり、そして、|Re(590)−Re(550)|≦30nmである
ことがさらに好ましい。
本発明のセルロースアシレートフィルムは、一枚の高分子フィルムからなる位相差板に
用いることができる。以下にその内容について記述するが、必ずしもこれに限定されるも
のではない。まず、位相差板の光学特性について記述する。本発明のセルロースアシレー
トフィルムが用いられる位相差板の好ましい光学特性は下記の通りである。波長450n
mで測定したレターデーション値(Re(450))が10乃至150nmであり、波長
590nmで測定したレターデーション値(Re(590))が10乃至100nmであ
り、|Re(590)−Re(450)|≦40nmの関係を満足することが好ましい。
波長450nmで測定したレターデーション値(Re(450))が20乃至150nm
であり、波長550nmで測定したレタデーション値(Re(550))が20乃至15
0nmであり、波長590nmで測定したレターデーション値(Re(590))が20
乃至160nmであり、そして、|Re(590)−Re(550)|≦30nmである
ことがさらに好ましい。
なお、特開2003-057443には、良好な視野角、面状故障(しみ故障)の発生し難い光学異方
性フィルムとして、式(1)0.60<Re(450)/Re(550)<0.97 、および式(2)1.01<Re(650)/Re(5
50)<1.35を満足するレターデーション値を有し、泣出し指数が0.6%以下である光学異方性
フィルムについての記載がある。
性フィルムとして、式(1)0.60<Re(450)/Re(550)<0.97 、および式(2)1.01<Re(650)/Re(5
50)<1.35を満足するレターデーション値を有し、泣出し指数が0.6%以下である光学異方性
フィルムについての記載がある。
また、特開2003-057444にも、良好な視野角を有し、かつ面状故障(色斑故障)の発生し難
い光学異方性をとして、式(1) 0.60<Re(450)/Re(550)<0.97、および、式(2)1.01<Re(6
50)/Re(550)<1.35を満足するレターデーション値を有し、幅方向のRe(550)、長手方向のR
e(550)、幅方向の厚みの分布、および長手方向の厚みの分布が、いずれも10%以下である
光学異方性延伸フィルムについての記載がある。
い光学異方性をとして、式(1) 0.60<Re(450)/Re(550)<0.97、および、式(2)1.01<Re(6
50)/Re(550)<1.35を満足するレターデーション値を有し、幅方向のRe(550)、長手方向のR
e(550)、幅方向の厚みの分布、および長手方向の厚みの分布が、いずれも10%以下である
光学異方性延伸フィルムについての記載がある。
また、TN型LCDの視野角特性を改良するために、特開2002-286933号には、搬送方向
と直交方向に延伸する複屈折性を有する延伸フィルム構成物において、延伸後の第一のフ
イルムと、第一フィルムと同一条件で延伸した延伸後の第二のフィルムとを、搬送方向の
なす角度が互いに180度となるように積層する発明が記載されている。
と直交方向に延伸する複屈折性を有する延伸フィルム構成物において、延伸後の第一のフ
イルムと、第一フィルムと同一条件で延伸した延伸後の第二のフィルムとを、搬送方向の
なす角度が互いに180度となるように積層する発明が記載されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
該レターデーション値のばらつきの変動係数CRe450、CRe590がそれぞれC
Re450≦0.1、CRe590≦0.1であることが好ましい。CRe値は隣接する
測定点における測定値の差の絶対値を平均値で除した値(百分率で表す)を測定点間隔(
cm)で除した値のうちで最大の値と定義する。
また、1≦(nx−nz)/(nx−ny)≦2の関係を満足することが好ましい。
(ただし、nx:位相差板で面内の遅相軸方向の屈折率、ny:面内の遅相軸に垂直な方
向の屈折率、nz:厚み方向の屈折率)
フィルム表面の法線方向と角度αをなす方向から、波長380nmから780nmの範囲
で測定した波長分散を規格化した値(DRα(λ))と、フィルム表面の法線方向から測
定したレターデーションを規格化した値(DR0(λ))の差の絶対値|DRα(λ)−
DR0(λ)|が範囲内におきて波長の全ての範囲で0.02以下であることが好ましい
。
[ただし、DR0(λ)=Re(λ)/Re(550)、DRα(λ)=Reα(λ)/
Reα(550)]
フィルム面内の遅相軸の平均的な方向が延伸方向から±5°以内であり、その標準偏差が
2.0以内であることが好ましい。αは40°以下が好ましく、測定可能範囲であること
が最も好ましい。
該位相差板のヘイズは2.0%以下であることが好ましい。
Re450≦0.1、CRe590≦0.1であることが好ましい。CRe値は隣接する
測定点における測定値の差の絶対値を平均値で除した値(百分率で表す)を測定点間隔(
cm)で除した値のうちで最大の値と定義する。
また、1≦(nx−nz)/(nx−ny)≦2の関係を満足することが好ましい。
(ただし、nx:位相差板で面内の遅相軸方向の屈折率、ny:面内の遅相軸に垂直な方
向の屈折率、nz:厚み方向の屈折率)
フィルム表面の法線方向と角度αをなす方向から、波長380nmから780nmの範囲
で測定した波長分散を規格化した値(DRα(λ))と、フィルム表面の法線方向から測
定したレターデーションを規格化した値(DR0(λ))の差の絶対値|DRα(λ)−
DR0(λ)|が範囲内におきて波長の全ての範囲で0.02以下であることが好ましい
。
[ただし、DR0(λ)=Re(λ)/Re(550)、DRα(λ)=Reα(λ)/
Reα(550)]
フィルム面内の遅相軸の平均的な方向が延伸方向から±5°以内であり、その標準偏差が
2.0以内であることが好ましい。αは40°以下が好ましく、測定可能範囲であること
が最も好ましい。
該位相差板のヘイズは2.0%以下であることが好ましい。
また、特開2002-131538には、表示品位に優れる反射型液晶表示素子を提供するために、
波長400〜700nmにおける複屈折が長波長ほど大きく、Re(450)80〜125nm、Re(590)120〜16
0nmの一枚のポリマーフィルム位相差板で、Re値のばらつきの変動係数CRe450、CRe590が
、おのおのCRe450≦0.1、CRe590≦0.1である位相差板についての記載がある。
波長400〜700nmにおける複屈折が長波長ほど大きく、Re(450)80〜125nm、Re(590)120〜16
0nmの一枚のポリマーフィルム位相差板で、Re値のばらつきの変動係数CRe450、CRe590が
、おのおのCRe450≦0.1、CRe590≦0.1である位相差板についての記載がある。
なお、特開2002-267844には、ロール状位相差フィルムから作製された偏光板を液晶表示
装置に用いた場合に、表示画面に生じる欠陥やゴミの付着を減少させるために、0.5≦(N
x−Nz)/(Nx−Ny)≦2の長尺状位相差フィルムが、少なくとも一方の表面に、フィ
ルムの表面を傷付けることなく剥離可能な保護膜が積層された状態でロール状に巻き取ら
れてなる位相差フィルムロールについての記載がある。
装置に用いた場合に、表示画面に生じる欠陥やゴミの付着を減少させるために、0.5≦(N
x−Nz)/(Nx−Ny)≦2の長尺状位相差フィルムが、少なくとも一方の表面に、フィ
ルムの表面を傷付けることなく剥離可能な保護膜が積層された状態でロール状に巻き取ら
れてなる位相差フィルムロールについての記載がある。
また、特開2003-035821には、反射型液晶表示装置の色味とコントラストを改善するため
に、Re(550)100〜130nmの一枚のポリマーフィルムからなり、該ポリマーフィルムのRe
(450)とRe(550)が、0.800≦Re(450)/Re(550)≦0.920の関係を満足し、かつRe(7
00)とRe(550)が、1.065≦Re(700)/Re(550)≦1.300の関係を満足する位相差板が記
載されている。
に、Re(550)100〜130nmの一枚のポリマーフィルムからなり、該ポリマーフィルムのRe
(450)とRe(550)が、0.800≦Re(450)/Re(550)≦0.920の関係を満足し、かつRe(7
00)とRe(550)が、1.065≦Re(700)/Re(550)≦1.300の関係を満足する位相差板が記
載されている。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
本発明の位相差板は各波長におけるレターデーション値を調整するため、レターデーシ
ョン制御剤をセルロースアシレートフィルムに添加する。その場合、レターデーション制
御剤の好ましい例は下記の2通りである。単独で用いても良いし、2種類以上を混合して
使用しても良い。
ョン制御剤をセルロースアシレートフィルムに添加する。その場合、レターデーション制
御剤の好ましい例は下記の2通りである。単独で用いても良いし、2種類以上を混合して
使用しても良い。
それらは、30nm乃至360nmの波長領域に最大吸収波長(λmax)を有し、可
視領域に実質的に吸収を有していないレターデーション制御剤(RA−1)と750nm
乃至1100nmの波長領域に最大吸収波長を有し、可視領域に実質的に吸収を有してい
ないレターデーション制御剤(RA−2)である。
視領域に実質的に吸収を有していないレターデーション制御剤(RA−1)と750nm
乃至1100nmの波長領域に最大吸収波長を有し、可視領域に実質的に吸収を有してい
ないレターデーション制御剤(RA−2)である。
RA−1として好ましいのは更に以下の通りである。分子内に少なくとも二つの芳香族
環を有する化合物を用いることが好ましい。「芳香族環」は、芳香族炭化水素環に加えて
、芳香族性ヘテロ環を含む。芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であ
ることが特に好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘ
テロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であ
ることがさらに好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ
原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい
。芳香族性ヘテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、
イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環
、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、
ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が含まれる。ここで、芳香族環としては、ベ
ンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミ
ダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5
−トリアジン環が好ましい。また、芳香族環の数は、2乃至20であることが好ましい。
二つの芳香族環の結合関係は、縮合環を形成する場合、単結合で直結する場合および連結
基を介して結合する場合に分類できるが、それらのいずれでもよい。芳香族環および連結
基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I
)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、ス
ルファモイル、ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂肪族アシル基、
脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニル
アミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンア
ミド基、脂肪族置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換スルファモイル基
、脂肪族置換ウレイド基および非芳香族性複素環基が含まれる。
環を有する化合物を用いることが好ましい。「芳香族環」は、芳香族炭化水素環に加えて
、芳香族性ヘテロ環を含む。芳香族炭化水素環は、6員環(すなわち、ベンゼン環)であ
ることが特に好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘ
テロ環は、5員環、6員環または7員環であることが好ましく、5員環または6員環であ
ることがさらに好ましい。芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。ヘテロ
原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましく、窒素原子が特に好ましい
。芳香族性ヘテロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、
イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環
、フラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、
ピラジン環および1,3,5−トリアジン環が含まれる。ここで、芳香族環としては、ベ
ンゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミ
ダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,5
−トリアジン環が好ましい。また、芳香族環の数は、2乃至20であることが好ましい。
二つの芳香族環の結合関係は、縮合環を形成する場合、単結合で直結する場合および連結
基を介して結合する場合に分類できるが、それらのいずれでもよい。芳香族環および連結
基は、置換基を有していてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I
)、ヒドロキシル、カルボキシル、シアノ、アミノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、ス
ルファモイル、ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、脂肪族アシル基、
脂肪族アシルオキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニル
アミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンア
ミド基、脂肪族置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換スルファモイル基
、脂肪族置換ウレイド基および非芳香族性複素環基が含まれる。
RA−2として好ましいのは更に以下の通りである。RA−2としては、赤外線吸収染
料または赤外線吸収顔料が好ましく用いられる。有機化合物および無機化合物のいずれで
あっても良い。赤外線吸収染料については、色材、61[4]215−226(1988
)、および化学工業、43−53(1986、5月)に記載がある。特にハロゲン化銀写
真感光材料の技術分野で開発された素材を好ましく用いることができる。RA−1とRA
−2によるレターデーション調整はその含有量によって調整され、好ましくはポリマー1
00重量部に対して、RA−1が0.05乃至20重量部の範囲で、RA−2が0.01
乃至5重量部の範囲で使用することが好ましい。レターデーション制御剤の分子量は、3
00乃至800であることが好ましい。
料または赤外線吸収顔料が好ましく用いられる。有機化合物および無機化合物のいずれで
あっても良い。赤外線吸収染料については、色材、61[4]215−226(1988
)、および化学工業、43−53(1986、5月)に記載がある。特にハロゲン化銀写
真感光材料の技術分野で開発された素材を好ましく用いることができる。RA−1とRA
−2によるレターデーション調整はその含有量によって調整され、好ましくはポリマー1
00重量部に対して、RA−1が0.05乃至20重量部の範囲で、RA−2が0.01
乃至5重量部の範囲で使用することが好ましい。レターデーション制御剤の分子量は、3
00乃至800であることが好ましい。
次に、本発明の位相差板の光学用途への展開について、以下に記述する。まず、偏光板
およびパネルへの応用について記す。本発明の位相差板は円偏光板、タッチパネルおよび
液晶表示装置、特に反射型液晶表示装置に有利に用いられる。λ/4板と偏光膜とを、λ
/4板の面内の遅相軸と偏光膜の偏光軸との角度が実質的に45゜になるように積層する
と円偏光板が得られる。本発明の位相差板はλ/4板として好ましく用いることができる
。ここで、実質的に45゜とは、40乃至50゜であることを意味する。
およびパネルへの応用について記す。本発明の位相差板は円偏光板、タッチパネルおよび
液晶表示装置、特に反射型液晶表示装置に有利に用いられる。λ/4板と偏光膜とを、λ
/4板の面内の遅相軸と偏光膜の偏光軸との角度が実質的に45゜になるように積層する
と円偏光板が得られる。本発明の位相差板はλ/4板として好ましく用いることができる
。ここで、実質的に45゜とは、40乃至50゜であることを意味する。
偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜が
ある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを
用いて製造する。偏光膜の偏光軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。偏光
膜のλ/4板とは反対側の面には、透明保護膜を設けることが好ましい。また最外層には
反射防止層を設けることが好ましい。タッチパネルは、表示素子に近い側の固定基板と、
対向する可動基板とからなる。固定基板と可動基板の対向面に、それぞれ透明電極を備え
ている。固定基板及び可動基板は、透明な光学材料で形成されていることが好ましい。本
発明の位相差板は、固定基板、可動基板のどちらか、または、両方に用いることができる
が、可動基板として用いることがより好ましい。本発明の位相差板ではない方の基板の材
料としては、例えば、ガラス、非晶性フィルム、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネ
ート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリマーフィルムなどが挙げ
られる。タッチパネルの外側には偏光板を設けることができる。
ある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを
用いて製造する。偏光膜の偏光軸は、フィルムの延伸方向に垂直な方向に相当する。偏光
膜のλ/4板とは反対側の面には、透明保護膜を設けることが好ましい。また最外層には
反射防止層を設けることが好ましい。タッチパネルは、表示素子に近い側の固定基板と、
対向する可動基板とからなる。固定基板と可動基板の対向面に、それぞれ透明電極を備え
ている。固定基板及び可動基板は、透明な光学材料で形成されていることが好ましい。本
発明の位相差板は、固定基板、可動基板のどちらか、または、両方に用いることができる
が、可動基板として用いることがより好ましい。本発明の位相差板ではない方の基板の材
料としては、例えば、ガラス、非晶性フィルム、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネ
ート、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレートなどのポリマーフィルムなどが挙げ
られる。タッチパネルの外側には偏光板を設けることができる。
二つの透明電極間にはギャップが形成される。ギャップ間には通常空気層が存在するが
、オプティカル・マッチングを取るために透明電極と屈折率の近い液体を充填させること
もできる。また、透明電極膜の基板側にアンダーコート層、または、基板と反対側にオー
バーコート層を付与し、光反射を低減させることもできる。スティッキング性をなくし、
打鍵寿命を改善するために、透明電極膜表面は粗面化されていても良い。ギャップ間には
スペーサを設けることができる。スペーサとしては、ドット状スペーサや、固定基板と可
動基板との周辺部に設けた貼合せ材などが用いられる。
、オプティカル・マッチングを取るために透明電極と屈折率の近い液体を充填させること
もできる。また、透明電極膜の基板側にアンダーコート層、または、基板と反対側にオー
バーコート層を付与し、光反射を低減させることもできる。スティッキング性をなくし、
打鍵寿命を改善するために、透明電極膜表面は粗面化されていても良い。ギャップ間には
スペーサを設けることができる。スペーサとしては、ドット状スペーサや、固定基板と可
動基板との周辺部に設けた貼合せ材などが用いられる。
タッチパネルは、デジタル式、アナログ式のどちらとしても用いられる。また反射型液
晶表示装置は、反射板、液晶セルおよび偏光膜がこの順に積層されている基本構造を有す
る。反射型液晶表示装置の基本構成例は、欧州特許WO 00/65384に示されてい
る。下から順に、下基板(1)、反射電極(2)、下配向膜(3)、液晶層(4)、上配
向膜(5)、透明電極(6)、上基板(7)、λ/4板(8)、そして偏光膜(9)から
なる。下基板(1)と反射電極(2)が反射板を構成する。下配向膜(3)〜上配向膜(
5)が液晶セルを構成する。
晶表示装置は、反射板、液晶セルおよび偏光膜がこの順に積層されている基本構造を有す
る。反射型液晶表示装置の基本構成例は、欧州特許WO 00/65384に示されてい
る。下から順に、下基板(1)、反射電極(2)、下配向膜(3)、液晶層(4)、上配
向膜(5)、透明電極(6)、上基板(7)、λ/4板(8)、そして偏光膜(9)から
なる。下基板(1)と反射電極(2)が反射板を構成する。下配向膜(3)〜上配向膜(
5)が液晶セルを構成する。
本発明の位相差板はλ/4板として用いることができる。λ/4板(8)は、反射板と
偏光膜(9)との間の任意の位置に配置することができる。カラー表示の場合には、さら
にカラーフィルター層を設ける。カラーフィルター層は、反射電極(2)と下配向膜(3
)との間、または上配向膜(5)と透明電極(6)との間に設けることが好ましい。反射
電極(2)の代わりに透明電極を用いて、別に反射板を取り付けてもよい。透明電極と組
み合わせて用いる反射板としては、金属板が好ましい。反射板の表面に凹凸構造(特許2
75620号公報に記載)を導入することが好ましい。反射板の表面が平坦である場合は
(表面に凹凸構造を導入する代わりに)、偏光膜の片側(セル側あるいは外側)に光拡散
フィルムを取り付けてもよい。
偏光膜(9)との間の任意の位置に配置することができる。カラー表示の場合には、さら
にカラーフィルター層を設ける。カラーフィルター層は、反射電極(2)と下配向膜(3
)との間、または上配向膜(5)と透明電極(6)との間に設けることが好ましい。反射
電極(2)の代わりに透明電極を用いて、別に反射板を取り付けてもよい。透明電極と組
み合わせて用いる反射板としては、金属板が好ましい。反射板の表面に凹凸構造(特許2
75620号公報に記載)を導入することが好ましい。反射板の表面が平坦である場合は
(表面に凹凸構造を導入する代わりに)、偏光膜の片側(セル側あるいは外側)に光拡散
フィルムを取り付けてもよい。
更に液晶セルの表示モードについては、TN(Twisted Nematic)、S
TN(Supper Twisted Nematic)、HAN(Hybrid Al
igned Nematic)、ECB(Electrically controll
ed birefringence)、HPDLC(Holographic Poly
mer Dispersed Liquid Crystal)のような様々な表示モー
ドが提案されている。特にTN型、STN型、またはHAN型が好ましい。
TN(Supper Twisted Nematic)、HAN(Hybrid Al
igned Nematic)、ECB(Electrically controll
ed birefringence)、HPDLC(Holographic Poly
mer Dispersed Liquid Crystal)のような様々な表示モー
ドが提案されている。特にTN型、STN型、またはHAN型が好ましい。
TN型の液晶セルのツイスト角は40°乃至100°であることが好ましい。また液晶
層の屈折率異方性(Δn)と液晶層の厚み(d)との積(Δnd)の値は0.1乃至0.
5μmであることが好ましい。
層の屈折率異方性(Δn)と液晶層の厚み(d)との積(Δnd)の値は0.1乃至0.
5μmであることが好ましい。
STN型液晶セルのツイスト角は180°乃至360°であることが好ましく、Δndは
0.3乃至1.2μmであることが好ましい。
0.3乃至1.2μmであることが好ましい。
HAN型液晶セルは、片方の基板上では液晶が実質的に垂直に配向しており、他方の基板
上のプレチルト角が0乃至45°であることが好ましい。Δndは0.1乃至1.0μm
であることが好ましい。
上のプレチルト角が0乃至45°であることが好ましい。Δndは0.1乃至1.0μm
であることが好ましい。
本発明に従うλ/4板は、ゲストホスト反射型液晶表示素子のλ/4板として使用でき
る。λ/4板を備えたゲストホスト反射型液晶表示素子については、特開平6−2223
50号、特開平8−36174号、特開平10−268300号、特開平10−2921
75号、特開平10−293301号、特開平10−311976号、特開平10−31
9442号、特開平10−325953号、特開平10−333138号、特開平11−
38410号の各公報に記載がある。本発明に従うλ/4板は、上記各公報記載のゲスト
ホスト反射型液晶表示素子にも利用することができる。
る。λ/4板を備えたゲストホスト反射型液晶表示素子については、特開平6−2223
50号、特開平8−36174号、特開平10−268300号、特開平10−2921
75号、特開平10−293301号、特開平10−311976号、特開平10−31
9442号、特開平10−325953号、特開平10−333138号、特開平11−
38410号の各公報に記載がある。本発明に従うλ/4板は、上記各公報記載のゲスト
ホスト反射型液晶表示素子にも利用することができる。
なお、一枚のポリマーフィルムで、可視光域の全体にわたりλ/4またはλ/2を達成し、か
つ、可塑剤の析出(ブリードアウト)を防止するために、特開2002-090544には、5〜30重量
%可塑剤を含むセルロースエステルフィルムからなり、フィルム表面部可塑剤量が全体の
平均より少なく、Re(450)100〜125nm、Re(590)120〜160nm、Re590〜Re450≧2nmとなる位
相差板について記載がある。
つ、可塑剤の析出(ブリードアウト)を防止するために、特開2002-090544には、5〜30重量
%可塑剤を含むセルロースエステルフィルムからなり、フィルム表面部可塑剤量が全体の
平均より少なく、Re(450)100〜125nm、Re(590)120〜160nm、Re590〜Re450≧2nmとなる位
相差板について記載がある。
さらに、特開2002-131537には、可視光域全体でλ/4またはλ/2を達成し、接着性も改善
された位相差板を提供するために、Re(450)100〜125nm、(590)120〜160nm、Re(590)〜Re
(450)≧2nmのポリマーフィルムからなり、ポリマーフィルムの片面/両面に表面処理が
されている位相差板について記載がある。
された位相差板を提供するために、Re(450)100〜125nm、(590)120〜160nm、Re(590)〜Re
(450)≧2nmのポリマーフィルムからなり、ポリマーフィルムの片面/両面に表面処理が
されている位相差板について記載がある。
さらに、特開2002-131542には、可視光域の全体にλ/4またはλ/2を達成し、取り扱いゴ
ミ発生少ない位相差板を提供するために、引掻き強度≧1gのポリマーフィルムでRe(450)
が100〜125nm、Re(590)120〜160nm、Re590−Re450≧2nm、であり、ポリマーフィルムの面
内の遅相軸方向の屈折率Nx、面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率Nyおよび厚み方向の屈
折率Nzが、1≦(Nx−Nz)/(Nx−Ny)≦2の関係である位相差板についての記載ある
。
ミ発生少ない位相差板を提供するために、引掻き強度≧1gのポリマーフィルムでRe(450)
が100〜125nm、Re(590)120〜160nm、Re590−Re450≧2nm、であり、ポリマーフィルムの面
内の遅相軸方向の屈折率Nx、面内の遅相軸に垂直な方向の屈折率Nyおよび厚み方向の屈
折率Nzが、1≦(Nx−Nz)/(Nx−Ny)≦2の関係である位相差板についての記載ある
。
また、特開2002-202411には、一枚のフィルムで可視光域全体にわたりλ/4達成し、かつ
平面性も改善された位相差板を提供するために、波長400から700nmにおける複屈折が長波
長ほど大きく、Re(450)80〜125nm、Re(590)120〜160nmの一枚のセルロースアシレートフ
ィルムからなり、共流延法により製膜されたフィルムの位相差板について、記載されてい
る。
平面性も改善された位相差板を提供するために、波長400から700nmにおける複屈折が長波
長ほど大きく、Re(450)80〜125nm、Re(590)120〜160nmの一枚のセルロースアシレートフ
ィルムからなり、共流延法により製膜されたフィルムの位相差板について、記載されてい
る。
さらに、特開2002-267847には、耐久性に優れ、かつ広波長領域でλ/4またはλ/2を達成
する位相差板を提供するために、溶液のUV吸収極大を与える波長(λmax)が250nmより短波
長の棒状化合物を含み、Re(450)が60-135nm、Re(590)が100〜170nm、Re590-Re450≧2nm
の一枚のポリマーフィルム位相差板についての記載がある。
する位相差板を提供するために、溶液のUV吸収極大を与える波長(λmax)が250nmより短波
長の棒状化合物を含み、Re(450)が60-135nm、Re(590)が100〜170nm、Re590-Re450≧2nm
の一枚のポリマーフィルム位相差板についての記載がある。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
(2軸性セルロースアシレートフィルム)
次に本発明のセルロースアシレートフィルムが好ましく用いられる2軸性セルロースア
セテートフィルムについて詳細を記述する。本発明のセルロースアセテートフィルムは、
液晶セルを光学的に補償する光学フィルムとして使用することができる。即ち欧州特許0
911656A2号明細書に開示されているセルロースアセテートフィルムを改良して、
フィルムのみで液晶セルを光学的に補償することができる。これにより、偏光板の構成要
素の数を増加することなく、偏光板に光学補償機能を追加することができる。このような
セルロースアシレートフィルムは以下の特性を有することが好ましい。これは、偏光板保
護フィルムと兼用して使用することもできる。
次に本発明のセルロースアシレートフィルムが好ましく用いられる2軸性セルロースア
セテートフィルムについて詳細を記述する。本発明のセルロースアセテートフィルムは、
液晶セルを光学的に補償する光学フィルムとして使用することができる。即ち欧州特許0
911656A2号明細書に開示されているセルロースアセテートフィルムを改良して、
フィルムのみで液晶セルを光学的に補償することができる。これにより、偏光板の構成要
素の数を増加することなく、偏光板に光学補償機能を追加することができる。このような
セルロースアシレートフィルムは以下の特性を有することが好ましい。これは、偏光板保
護フィルムと兼用して使用することもできる。
遅相軸角度と延伸方向のなす角(軸ズレ)の面内の平均値が3°以内、軸ズレのレンジ
が5°以下であり、Reレターデーション値が20乃至70nmであり、Rthレターデ
ーション値が70乃至400nmである光学補償シート、Re、Rthのレンジが0%以
上10%以下であることを特徴とする光学補償シート、破断伸度が10%以上30%以下
、破断強度が11kgf/mm2以上20kgf/mm2 以下であることを特徴とし、熱
収縮開始温度が130℃以上190℃以下であることを特徴とする光学補償シート、一枚
のセルロースアシレートフィルムからなることを特徴とする光学補償シート、3乃至50
%の延伸倍率で幅方向に延伸したことを特徴とする光学補償シート、セルロースアシレー
トフィルムであり特にセルロースアセテートからなることを特徴とする光学補償シート、
セルロースアセテートフィルムが少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を0.
01乃至20質量部含むことを特徴とする光学補償シート、芳香族化合物が、少なくとも
一つの1,3,5−トリアジン環を有する光学補償シートである。また、偏光膜およびそ
の両側に配置された二枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の一方が光学
補償シートであり、さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸のなす
角度の絶対値が3°以下になるように配置されていることを特徴とする偏光板も好ましい
。
が5°以下であり、Reレターデーション値が20乃至70nmであり、Rthレターデ
ーション値が70乃至400nmである光学補償シート、Re、Rthのレンジが0%以
上10%以下であることを特徴とする光学補償シート、破断伸度が10%以上30%以下
、破断強度が11kgf/mm2以上20kgf/mm2 以下であることを特徴とし、熱
収縮開始温度が130℃以上190℃以下であることを特徴とする光学補償シート、一枚
のセルロースアシレートフィルムからなることを特徴とする光学補償シート、3乃至50
%の延伸倍率で幅方向に延伸したことを特徴とする光学補償シート、セルロースアシレー
トフィルムであり特にセルロースアセテートからなることを特徴とする光学補償シート、
セルロースアセテートフィルムが少なくとも二つの芳香族環を有する芳香族化合物を0.
01乃至20質量部含むことを特徴とする光学補償シート、芳香族化合物が、少なくとも
一つの1,3,5−トリアジン環を有する光学補償シートである。また、偏光膜およびそ
の両側に配置された二枚の透明保護膜からなる偏光板であって、透明保護膜の一方が光学
補償シートであり、さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸のなす
角度の絶対値が3°以下になるように配置されていることを特徴とする偏光板も好ましい
。
さらに、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光膜
およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置であって、液晶セル
と偏光膜との間に配置される二枚の透明保護膜の一方が前述の光学補償シートであり、さ
らに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸のなす角度の絶対値が3°以
下になるように配置されていることを特徴とする液晶表示装置も好ましい。
およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置であって、液晶セル
と偏光膜との間に配置される二枚の透明保護膜の一方が前述の光学補償シートであり、さ
らに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸のなす角度の絶対値が3°以
下になるように配置されていることを特徴とする液晶表示装置も好ましい。
また、液晶セルがVAモード、TNモードまたはn−ASMモードの液晶セルである液
晶表示装置、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光
膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置であって、液晶セ
ルと偏光膜との間に配置される二枚の透明保護膜が、それぞれ、光学補償シートであり、
さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と該光学補償シートに隣接する偏光膜の透過
軸のなす角度の絶対値の和が3°以下になるように配置されている液晶表示装置も挙げら
れる。
晶表示装置、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板からなり、偏光板が偏光
膜およびその両側に配置された二枚の透明保護膜からなる液晶表示装置であって、液晶セ
ルと偏光膜との間に配置される二枚の透明保護膜が、それぞれ、光学補償シートであり、
さらに該光学補償シートの遅相軸の平均方向と該光学補償シートに隣接する偏光膜の透過
軸のなす角度の絶対値の和が3°以下になるように配置されている液晶表示装置も挙げら
れる。
前述の光学補償シート上にさらに円盤状化合物を含む光学異方性層を設けたことを特徴
とする光学補償シートも好ましく、偏光膜およびその両側に配置された3枚以上の透明保
護膜からなる偏光板であって、透明保護膜のうちの1枚が光学補償シートであり、少なく
とも1枚が前述の光学補償シートである楕円偏光板も好ましい。また、ベンド配向モード
の液晶セルおよび液晶セルの両側に配置された一対の楕円偏光板であって、楕円偏光板が
楕円偏光板であることを特徴とする液晶表示装置にも適用できる。
とする光学補償シートも好ましく、偏光膜およびその両側に配置された3枚以上の透明保
護膜からなる偏光板であって、透明保護膜のうちの1枚が光学補償シートであり、少なく
とも1枚が前述の光学補償シートである楕円偏光板も好ましい。また、ベンド配向モード
の液晶セルおよび液晶セルの両側に配置された一対の楕円偏光板であって、楕円偏光板が
楕円偏光板であることを特徴とする液晶表示装置にも適用できる。
本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが用いら
れる2軸性セルロースアシレートフィルムについてさらに詳細を記述する。
れる2軸性セルロースアシレートフィルムについてさらに詳細を記述する。
(フィルムの遅相軸角度)
セルロースアシレートフィルム面内における遅相軸の角度(軸ズレ)は、延伸方向を基
準線(0°)とし、遅相軸と基準線のなす角度で定義する。ここで、ロール形態のフイル
ムを幅方向に延伸する時は幅方向を基準線とし、長手方向に延伸する時は長手方向を基準
線とする。遅相軸角度(軸ズレ)の平均値は3°以下であることが好ましく、2°以下で
あることがさらに好ましく、1°以下であることが最も好ましい。遅相軸角度の平均値の
方向を遅相軸の平均方向と定義する。また、遅相軸角度(軸ズレ)のレンジは5゜以下で
あることが好ましく、3゜以下であることがさら好ましく、2゜以下であることが最も好
ましい。レンジとは、幅方向全域にわたって等間隔に20点測定し、軸ズレの絶対値の大
きいほうから4点の平均と小さいほうから4点の平均の差をとったものである。
セルロースアシレートフィルム面内における遅相軸の角度(軸ズレ)は、延伸方向を基
準線(0°)とし、遅相軸と基準線のなす角度で定義する。ここで、ロール形態のフイル
ムを幅方向に延伸する時は幅方向を基準線とし、長手方向に延伸する時は長手方向を基準
線とする。遅相軸角度(軸ズレ)の平均値は3°以下であることが好ましく、2°以下で
あることがさらに好ましく、1°以下であることが最も好ましい。遅相軸角度の平均値の
方向を遅相軸の平均方向と定義する。また、遅相軸角度(軸ズレ)のレンジは5゜以下で
あることが好ましく、3゜以下であることがさら好ましく、2゜以下であることが最も好
ましい。レンジとは、幅方向全域にわたって等間隔に20点測定し、軸ズレの絶対値の大
きいほうから4点の平均と小さいほうから4点の平均の差をとったものである。
(2軸セルロースアシレートフィルムの延伸工程)
セルロースアシレートフィルムの延伸については、まず延伸前の熱処理(前熱処理)が
実施される。延伸は既述の延伸工程で実施される。そして、得られた延伸セルロースアシ
レートフィルムは延伸後室温に冷却されるが、この間に延伸方向に元長に対し5〜100
%、より好ましくは5〜70%、より好ましくは、1〜50%さらに好ましくは%以上8
%以下縮め、弛緩させるのが好ましい。冷却速度は10〜300℃/分で実施するのが好
ましく、より好ましくは30〜250℃/分、さらに好ましくは50〜200℃/分であ
る。延伸にする際の、フィルムの残留溶媒量は0〜100質量%が好ましく、特に好ましくは5〜70質量%である。また、延伸時の雰囲気は、相対湿度は特に限定はされないが、0〜98%が好ましく、0〜90%がより好ましい。また、有機溶媒の上記、もしくは溶剤塗布して延伸してもよい。この時用いられる溶剤は溶解に用いられる溶剤がより好ましい。
セルロースアシレートフィルムの延伸については、まず延伸前の熱処理(前熱処理)が
実施される。延伸は既述の延伸工程で実施される。そして、得られた延伸セルロースアシ
レートフィルムは延伸後室温に冷却されるが、この間に延伸方向に元長に対し5〜100
%、より好ましくは5〜70%、より好ましくは、1〜50%さらに好ましくは%以上8
%以下縮め、弛緩させるのが好ましい。冷却速度は10〜300℃/分で実施するのが好
ましく、より好ましくは30〜250℃/分、さらに好ましくは50〜200℃/分であ
る。延伸にする際の、フィルムの残留溶媒量は0〜100質量%が好ましく、特に好ましくは5〜70質量%である。また、延伸時の雰囲気は、相対湿度は特に限定はされないが、0〜98%が好ましく、0〜90%がより好ましい。また、有機溶媒の上記、もしくは溶剤塗布して延伸してもよい。この時用いられる溶剤は溶解に用いられる溶剤がより好ましい。
特開2003−170492には、物理的、光学的に均一なTACフィルム、偏光板等を供
給するため、延伸開始時のフィルムの残留溶媒量が90〜5質量%であり、面内レターデー
ションRe(nm)と及び厚み方向のレターデーションRt(nm)のRt/Reが0.8〜3.5であるセ
ルロースエステルフィルムの製造方法が記載されている。
給するため、延伸開始時のフィルムの残留溶媒量が90〜5質量%であり、面内レターデー
ションRe(nm)と及び厚み方向のレターデーションRt(nm)のRt/Reが0.8〜3.5であるセ
ルロースエステルフィルムの製造方法が記載されている。
特開2002-286933号には、光学補償フィルムに係る延伸セルロースエステルフィルムの製
造において、セルロースエステル溶解ドープ液を流延用支持体に流延後、流延用支持体か
ら剥離したウェブ(フィルム)を、ウェブ中の残留溶媒量が10〜100質量%(特に2
0〜40質量%が好ましい)の範囲にある間に、幅手方向に1.01〜3.0倍(好まし
い範囲は1.01〜2.5倍)延伸することが好ましいことが開示されている。さらに、
ウェブ中の残留溶媒量が多すぎると延伸の効果が得られにくくなり、また、少なすぎると
延伸が著しく困難となり、ウェブの破断が発生してしまう場合があることがあり、また、
延伸倍率が小さすぎると十分な位相差が得られず、大きすぎると延伸が困難となり白濁ま
たは破断が発生してしまう場合があることが示されている。また、延伸に伴い膜厚が減少
することがあるが、セルロースエステルフィルム支持体の膜厚変動が大き過ぎると位相差
のムラとなり、光学補償フィルムとして用いたとき着色等の問題が生じるため、セルロー
スエステルフィルム支持体の膜厚分布は、±3%、更に±1%の範囲とすることが好まし
いことが記載されている。さらに、この様な規定条件を得るには、互いに直交する2軸方
向に延伸する方法が有効であり、互いに直交する2軸方向の延伸倍率は、それぞれ0.8
〜4.0倍、0.4〜1.2倍の範囲とすることが好ましい。
造において、セルロースエステル溶解ドープ液を流延用支持体に流延後、流延用支持体か
ら剥離したウェブ(フィルム)を、ウェブ中の残留溶媒量が10〜100質量%(特に2
0〜40質量%が好ましい)の範囲にある間に、幅手方向に1.01〜3.0倍(好まし
い範囲は1.01〜2.5倍)延伸することが好ましいことが開示されている。さらに、
ウェブ中の残留溶媒量が多すぎると延伸の効果が得られにくくなり、また、少なすぎると
延伸が著しく困難となり、ウェブの破断が発生してしまう場合があることがあり、また、
延伸倍率が小さすぎると十分な位相差が得られず、大きすぎると延伸が困難となり白濁ま
たは破断が発生してしまう場合があることが示されている。また、延伸に伴い膜厚が減少
することがあるが、セルロースエステルフィルム支持体の膜厚変動が大き過ぎると位相差
のムラとなり、光学補償フィルムとして用いたとき着色等の問題が生じるため、セルロー
スエステルフィルム支持体の膜厚分布は、±3%、更に±1%の範囲とすることが好まし
いことが記載されている。さらに、この様な規定条件を得るには、互いに直交する2軸方
向に延伸する方法が有効であり、互いに直交する2軸方向の延伸倍率は、それぞれ0.8
〜4.0倍、0.4〜1.2倍の範囲とすることが好ましい。
以上記載したこれらの発明は、本発明においても適用できるものである。
(製膜フィルムの力学・熱物性)
このようにして得られた2軸性セルロースアシレートフィルムは以下の物性を有するの
が好ましい。力学物性としては、破断伸度,破断強度が挙げられる。破断伸度は10%以
上30%以下が好ましく、より好ましくは15%以上29%以下、さらに好ましくは20
%以上28%以下である。破断強度は11kgf/mm2以上20kgf/mm2 以下が
好ましく、より好ましくは12kgf/mm2 以上19kgf/mm2以下、さらに好ま
しくは13kgf/mm2 以上18kgf/mm2 以下である。
このようにして得られた2軸性セルロースアシレートフィルムは以下の物性を有するの
が好ましい。力学物性としては、破断伸度,破断強度が挙げられる。破断伸度は10%以
上30%以下が好ましく、より好ましくは15%以上29%以下、さらに好ましくは20
%以上28%以下である。破断強度は11kgf/mm2以上20kgf/mm2 以下が
好ましく、より好ましくは12kgf/mm2 以上19kgf/mm2以下、さらに好ま
しくは13kgf/mm2 以上18kgf/mm2 以下である。
光学補償シートを裁断し液晶セルに張り付けて使用するが、ここで発生する裁断屑やバ
リが付着し、これが液晶を黒表示したときに夜空の星状に輝点となる「輝点故障」となる
が本発明では上記範囲の光学補償シートを作成することで大幅にこの故障が軽減する。
リが付着し、これが液晶を黒表示したときに夜空の星状に輝点となる「輝点故障」となる
が本発明では上記範囲の光学補償シートを作成することで大幅にこの故障が軽減する。
次に熱物性である熱収縮開始温度について記載する。熱収縮開始温度は80℃以上19
0℃以下が好ましく、より好ましくは100℃以上180℃以下、さらに好ましくは10
0℃以上170℃以下である。熱収縮開始温度は、TMA(Thermal Mecha
nical Analyzer)を用いて測定される。即ち昇温しながら延伸方向のサン
プルの寸法を測長する際に、原長に対し2%収縮した温度を指す。
0℃以下が好ましく、より好ましくは100℃以上180℃以下、さらに好ましくは10
0℃以上170℃以下である。熱収縮開始温度は、TMA(Thermal Mecha
nical Analyzer)を用いて測定される。即ち昇温しながら延伸方向のサン
プルの寸法を測長する際に、原長に対し2%収縮した温度を指す。
光学補償シートを使用した透過型液晶表示装置においては、通電後時間が経過すると画
面周辺部に「表示ムラ」が発生することがある。このムラは、画面周辺部の透過率の上昇
によるものであり、特に黒表示時に顕著となる。この「表示ムラ」故障は、光学補償シー
トを液晶セルに張り付けた時に微妙に存在する張力ムラに起因する。この故障は上記熱収
縮開始温度にすることにより解消できる。即ち透過型液晶表示装置のバックライトからの
熱を利用し光学補償シートを熱で収縮させ、発生した収縮応力で全面に張力を与え、張力
ムラを解消し、「表示ムラ」を解消するものである。
面周辺部に「表示ムラ」が発生することがある。このムラは、画面周辺部の透過率の上昇
によるものであり、特に黒表示時に顕著となる。この「表示ムラ」故障は、光学補償シー
トを液晶セルに張り付けた時に微妙に存在する張力ムラに起因する。この故障は上記熱収
縮開始温度にすることにより解消できる。即ち透過型液晶表示装置のバックライトからの
熱を利用し光学補償シートを熱で収縮させ、発生した収縮応力で全面に張力を与え、張力
ムラを解消し、「表示ムラ」を解消するものである。
(防眩フィルム、反射防止フィルム)
本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは、また
防眩フィルム、反射防止フィルムへの適用が好ましく実施できる。LCD、PDP、CR
T、EL等のフラットパネルディスプレイの視認性を向上する目的で、本発明の非塩素系
有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムの片面または両面に防眩層、
反射防止層の何れかあるいは両方を付与することができる。このような機能を付与したフ
イルムは防眩フィルム、反射防止フィルムと呼ばれ、防眩層と反射防止層の両方を具備し
たものを防眩性反射防止フィルムと呼ぶ。一般的に防眩フィルムならば透明支持体と防眩
層から構成され、反射防止フィルムならば透明支持体上に単層から複数層の光干渉層から
成る反射防止層が最表面に設けられ、必要に応じてハードコート層、防眩層が支持体と光
干渉層の間に設けられる。
本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは、また
防眩フィルム、反射防止フィルムへの適用が好ましく実施できる。LCD、PDP、CR
T、EL等のフラットパネルディスプレイの視認性を向上する目的で、本発明の非塩素系
有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムの片面または両面に防眩層、
反射防止層の何れかあるいは両方を付与することができる。このような機能を付与したフ
イルムは防眩フィルム、反射防止フィルムと呼ばれ、防眩層と反射防止層の両方を具備し
たものを防眩性反射防止フィルムと呼ぶ。一般的に防眩フィルムならば透明支持体と防眩
層から構成され、反射防止フィルムならば透明支持体上に単層から複数層の光干渉層から
成る反射防止層が最表面に設けられ、必要に応じてハードコート層、防眩層が支持体と光
干渉層の間に設けられる。
透明支持体としては、LCD用途には本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセ
ルロースアシレートフィルムが好ましく、さらにはセルロースアシレートであり、特には
セルロースアセテートが好ましい。本発明の防眩、反射防止フィルムをLCDに用いる場
合、片面に粘着層を設ける等してディスプレイの最表面やディスプレイ内部の空気との界
面に配置する。セルローストリアセテートは偏光板の偏光子を保護する保護フィルムに用
いられるため、本発明の防眩、反射防止フィルムをそのまま保護フィルムに用いることが
コスト、ディスプレイの薄手化の観点で好ましい。
ルロースアシレートフィルムが好ましく、さらにはセルロースアシレートであり、特には
セルロースアセテートが好ましい。本発明の防眩、反射防止フィルムをLCDに用いる場
合、片面に粘着層を設ける等してディスプレイの最表面やディスプレイ内部の空気との界
面に配置する。セルローストリアセテートは偏光板の偏光子を保護する保護フィルムに用
いられるため、本発明の防眩、反射防止フィルムをそのまま保護フィルムに用いることが
コスト、ディスプレイの薄手化の観点で好ましい。
以下に、まず好ましい防眩フィルム、反射防止フィルムの実施態様を記述する。
(態様A1) 非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムと少
なくとも1層の屈折率が1.38から1.49の含フッ素樹脂からなる低屈折率層を含む
防眩性反射防止フィルムにおいて、該セルロースアシレートフィルムと低屈折率層の間に
屈折率が1.57から2.00であるバインダを含む防眩層を有することを特徴とする防
眩性反射防止フィルム。
(態様A2) 前記本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレート
フィルムと防眩層の間に少なくとも1層のハードコートを有することを特徴とする態様A
1に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A3) 前記含フッ素樹脂からなる低屈折率層が熱または電離放射線硬化性を有す
ることを特徴とする態様A1またはA2に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A4) 前記防眩層がマット微粒子と電離放射線硬化性樹脂を含むバインダから成
ることを特徴とする態様A3に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A5) 前記防眩層において、マット微粒子と電離放射線硬化性樹脂を含むバイン
ダとの屈折率差が0.05未満であることを特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止
フィルム。
(態様A6) 前記防眩層において、前記マット微粒子の平均粒径が1μm〜10μmで
あることを特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A7) 前記防眩層において、前記1.57から2.00の屈折率を有するバイン
ダが高屈折率モノマーと3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとの混合物の熱また
は電離放射線硬化物であることを特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A8) 前記防眩層において、前記1.57から2.00の屈折率を有するバイン
ダがAl、Zr、Zn、Ti、In、Snから選ばれる金属の酸化物超微粒子と3官能以
上の(メタ)アクリレートモノマーとの混合物の熱または電離放射線硬化物であることを
特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A9) 前記含フッ素樹脂からなる低屈折率層が動摩擦係数0.03から0.15
、且つ水に対する接触角が90から120°であることを特徴とする態様A4から態様A
8のいずれか1つに記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A10) 態様A1からA9のいずれか1つに記載した防眩性反射防止フィルムを
、偏光板における偏光層の2枚の保護フィルムのうちの少なくとも一方に用いたことを特
徴とする偏光板。
(態様A11) 態様A1からA9のいずれか1つに記載の防眩性反射防止フィルムまた
は態様A10に記載の防眩性反射防止偏光板の反射防止層をディスプレイの最表層に用い
たことを特徴とする液晶表示装置。
(態様A12) 屈折率が1.65乃至2.40である高屈折率層と、屈折率が1.2
0乃至1.55である低屈折率層とを有する反射防止膜であって、高屈折率層が、1乃至
200nmの平均粒径を有する無機微粒子を5乃至65体積%および架橋しているアニオ
ン性基を有するポリマーを35乃至95体積%含むことを特徴とする態様1に記載の反射
防止膜。
(態様A13) 高屈折率層のアニオン性基を有するポリマーが、リン酸基またはスル
ホン酸基をアニオン性基として有する態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A14) 高屈折率層のアニオン性基を有するポリマーが、さらにアミノ基または
アンモニウム基を有する態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A15) 高屈折率層の無機微粒子が、1.80乃至2.80の屈折率を有する
態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A16) 高屈折率層が塗布により形成された層であり、アニオン性基を有する
ポリマーが層の塗布と同時または塗布後に、重合反応により形成されたポリマーである態
様A12に記載の反射防止膜。
(態様A17) 低屈折率層が、含フッ素樹脂からなり、熱または電離放射線硬化性を
有することを特徴とする態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A18) 低屈折率層が、0.5乃至200nmの平均粒径を有する無機微粒子
を50乃至95質量%およびポリマーを5乃至50質量%含み、該無機微粒子を少なくと
も2個以上積み重ねることにより微粒子間にミクロボイドが形成されている層である態様
A12に記載の反射防止膜。
(態様A19) 態様A12からA18のいずれか1つに記載の反射防止膜の表面に凹凸
形状を有し、低屈折率層および高屈折率層の膜厚が実質的に均一であることを特徴とする
防眩性反射防止フィルム。
(態様A20) 態様A19の防眩性反射防止フィルムにおいて、透明支持体上に支持体
よりも屈折率の低い層を少なくとも一層設ける工程と、外部からの圧力により該透明支持
体の少なくとも片面に表面凹凸を形成する工程をこの順序に実施することにより、防眩性
反射防止フィルムを製造する方法。
(態様A21) 態様A12からA20のいずれか1つに記載の反射防止フィルムを、偏
光板の片面または両面に、偏光子の保護フィルムとして、あるいは保護フィルムの表面に
張り合わせるフィルムとして具備した偏光板。
(態様A22) 態様A21の偏光板を、少なくとも片面の最表面に配置された低屈折率
層が視認側となるように配置したことを特徴とする画像表示装置。
(態様A1) 非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムと少
なくとも1層の屈折率が1.38から1.49の含フッ素樹脂からなる低屈折率層を含む
防眩性反射防止フィルムにおいて、該セルロースアシレートフィルムと低屈折率層の間に
屈折率が1.57から2.00であるバインダを含む防眩層を有することを特徴とする防
眩性反射防止フィルム。
(態様A2) 前記本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレート
フィルムと防眩層の間に少なくとも1層のハードコートを有することを特徴とする態様A
1に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A3) 前記含フッ素樹脂からなる低屈折率層が熱または電離放射線硬化性を有す
ることを特徴とする態様A1またはA2に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A4) 前記防眩層がマット微粒子と電離放射線硬化性樹脂を含むバインダから成
ることを特徴とする態様A3に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A5) 前記防眩層において、マット微粒子と電離放射線硬化性樹脂を含むバイン
ダとの屈折率差が0.05未満であることを特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止
フィルム。
(態様A6) 前記防眩層において、前記マット微粒子の平均粒径が1μm〜10μmで
あることを特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A7) 前記防眩層において、前記1.57から2.00の屈折率を有するバイン
ダが高屈折率モノマーと3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとの混合物の熱また
は電離放射線硬化物であることを特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A8) 前記防眩層において、前記1.57から2.00の屈折率を有するバイン
ダがAl、Zr、Zn、Ti、In、Snから選ばれる金属の酸化物超微粒子と3官能以
上の(メタ)アクリレートモノマーとの混合物の熱または電離放射線硬化物であることを
特徴とする態様A4に記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A9) 前記含フッ素樹脂からなる低屈折率層が動摩擦係数0.03から0.15
、且つ水に対する接触角が90から120°であることを特徴とする態様A4から態様A
8のいずれか1つに記載の防眩性反射防止フィルム。
(態様A10) 態様A1からA9のいずれか1つに記載した防眩性反射防止フィルムを
、偏光板における偏光層の2枚の保護フィルムのうちの少なくとも一方に用いたことを特
徴とする偏光板。
(態様A11) 態様A1からA9のいずれか1つに記載の防眩性反射防止フィルムまた
は態様A10に記載の防眩性反射防止偏光板の反射防止層をディスプレイの最表層に用い
たことを特徴とする液晶表示装置。
(態様A12) 屈折率が1.65乃至2.40である高屈折率層と、屈折率が1.2
0乃至1.55である低屈折率層とを有する反射防止膜であって、高屈折率層が、1乃至
200nmの平均粒径を有する無機微粒子を5乃至65体積%および架橋しているアニオ
ン性基を有するポリマーを35乃至95体積%含むことを特徴とする態様1に記載の反射
防止膜。
(態様A13) 高屈折率層のアニオン性基を有するポリマーが、リン酸基またはスル
ホン酸基をアニオン性基として有する態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A14) 高屈折率層のアニオン性基を有するポリマーが、さらにアミノ基または
アンモニウム基を有する態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A15) 高屈折率層の無機微粒子が、1.80乃至2.80の屈折率を有する
態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A16) 高屈折率層が塗布により形成された層であり、アニオン性基を有する
ポリマーが層の塗布と同時または塗布後に、重合反応により形成されたポリマーである態
様A12に記載の反射防止膜。
(態様A17) 低屈折率層が、含フッ素樹脂からなり、熱または電離放射線硬化性を
有することを特徴とする態様A12に記載の反射防止膜。
(態様A18) 低屈折率層が、0.5乃至200nmの平均粒径を有する無機微粒子
を50乃至95質量%およびポリマーを5乃至50質量%含み、該無機微粒子を少なくと
も2個以上積み重ねることにより微粒子間にミクロボイドが形成されている層である態様
A12に記載の反射防止膜。
(態様A19) 態様A12からA18のいずれか1つに記載の反射防止膜の表面に凹凸
形状を有し、低屈折率層および高屈折率層の膜厚が実質的に均一であることを特徴とする
防眩性反射防止フィルム。
(態様A20) 態様A19の防眩性反射防止フィルムにおいて、透明支持体上に支持体
よりも屈折率の低い層を少なくとも一層設ける工程と、外部からの圧力により該透明支持
体の少なくとも片面に表面凹凸を形成する工程をこの順序に実施することにより、防眩性
反射防止フィルムを製造する方法。
(態様A21) 態様A12からA20のいずれか1つに記載の反射防止フィルムを、偏
光板の片面または両面に、偏光子の保護フィルムとして、あるいは保護フィルムの表面に
張り合わせるフィルムとして具備した偏光板。
(態様A22) 態様A21の偏光板を、少なくとも片面の最表面に配置された低屈折率
層が視認側となるように配置したことを特徴とする画像表示装置。
本発明の防眩、反射防止フィルムには、必要に応じてハードコート層を設けることがで
きる。ハードコート層、これについては前述したが、更に構成を含め述べると用いる化合
物は、飽和炭化水素またはポリエーテルを主鎖として有するポリマーであることが好まし
く、架橋構造を有していることが好ましい。架橋構造を有するポリマーを得るためには、
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーを電離放射線または熱により架橋するのが
好ましい。
きる。ハードコート層、これについては前述したが、更に構成を含め述べると用いる化合
物は、飽和炭化水素またはポリエーテルを主鎖として有するポリマーであることが好まし
く、架橋構造を有していることが好ましい。架橋構造を有するポリマーを得るためには、
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーを電離放射線または熱により架橋するのが
好ましい。
二つ以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの例には、多価アルコールと(メタ)
アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ジ
クロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラ
メタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビ
ニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−
2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホ
ン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およ
びメタクリルアミドが含まれる。
アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ジ
クロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,2,3−シクロヘキサンテトラ
メタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビ
ニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−
2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホ
ン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およ
びメタクリルアミドが含まれる。
ポリエーテルを主鎖として有するポリマーは、多官能エポシキ化合物の開環重合反応に
より合成することが好ましい。これらのエチレン性不飽和基を有するモノマーは、塗布後
、電離放射線または熱による重合反応により硬化させる必要がある。
より合成することが好ましい。これらのエチレン性不飽和基を有するモノマーは、塗布後
、電離放射線または熱による重合反応により硬化させる必要がある。
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの代わりまたはそれに加えて、架橋性基
の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例には
、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カル
ボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれ
る。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メ
チロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも
、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のよ
うに、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。また、本発明において
架橋基とは、上記化合物に限らず上記官能基が分解した結果反応性を示すものであっても
よい。
の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例には
、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カル
ボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれ
る。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メ
チロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも
、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のよ
うに、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。また、本発明において
架橋基とは、上記化合物に限らず上記官能基が分解した結果反応性を示すものであっても
よい。
これら架橋基を有する化合物は塗布した後に、熱などによって架橋させる必要がある。
フィルムに防眩性を付与する手段としては、・可視光を散乱する粒径のマット粒子をバ
インダ中に分散して表面凹凸を有する防眩層を形成する方法、・エンボスやサンドブラス
ト等により支持体表面に凹凸を付与する方法、・塗布組成物の相分離構造により表面に凹
凸を付与する方法等、様様な手法が公開特許公報にて公開されているが、一般的には・の
マット粒子をバインダ中に分散する方法で実用化されている。本発明においては、・のマ
ット粒子を用いる方法、・のエンボスにより表面凹凸を付与する方法が好ましく用いられ
る。反射防止層を有しないか単層である場合は、・が好ましく、2層以上である場合は・
が好ましい。
インダ中に分散して表面凹凸を有する防眩層を形成する方法、・エンボスやサンドブラス
ト等により支持体表面に凹凸を付与する方法、・塗布組成物の相分離構造により表面に凹
凸を付与する方法等、様様な手法が公開特許公報にて公開されているが、一般的には・の
マット粒子をバインダ中に分散する方法で実用化されている。本発明においては、・のマ
ット粒子を用いる方法、・のエンボスにより表面凹凸を付与する方法が好ましく用いられ
る。反射防止層を有しないか単層である場合は、・が好ましく、2層以上である場合は・
が好ましい。
防眩層の形成には、表面凹凸形成による防眩性付与の目的で、樹脂化合物からなるバイ
ンダに加えて樹脂または無機化合物からなる微粒子(マット剤)が用いられる。平均粒径
は1.0から10.0μmが好ましく、1.5から5.0μmがより好ましい。また、防
眩層のバインダ膜厚よりも小さい粒径の微粒子が、該微粒子全体の50%未満であること
が好ましい。粒度分布はコールターカウンター法により測定できるが、分布は粒子数分布
に換算して考える。防眩層膜厚は0.5乃至10μmが好ましく、1乃至5μmがより好
ましい。
ンダに加えて樹脂または無機化合物からなる微粒子(マット剤)が用いられる。平均粒径
は1.0から10.0μmが好ましく、1.5から5.0μmがより好ましい。また、防
眩層のバインダ膜厚よりも小さい粒径の微粒子が、該微粒子全体の50%未満であること
が好ましい。粒度分布はコールターカウンター法により測定できるが、分布は粒子数分布
に換算して考える。防眩層膜厚は0.5乃至10μmが好ましく、1乃至5μmがより好
ましい。
防眩層を形成するために用いる樹脂バインダには、上記ハードコート層を形成するため
に用いられる素材が膜強度、透明性の観点から好ましく用いられる。反射防止層と組み合
わせる場合には、さらに上記ハードコート素材に加えて、高屈折率モノマーまたは高屈折
率無機微粒子を併用することで層の屈折率を1.58から2.00まで高くすることによ
り、反射防止性能を向上することができる場合がある。高屈折率モノマーの例には、ビス
(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニルナフタレン、ビニルフェニルス
ルフィド、4−メタクリロキシフェニル−4‘−メトキシフェニルチオエーテル等が含ま
れる。高屈折率無機微粒子の例には、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム
、亜鉛、錫、アンチモンのうちより選ばれる少なくとも一つの酸化物からなる粒径100
nm以下、好ましくは50nm以下の微粒子を含有することが好ましい。微粒子の例とし
ては、TiO2、ZrO2 、Al2O3 、In2 O3、ZnO、SnO2、Sb2O3、ITO
等が挙げられる。無機微粒子の添加量は、ハードコート層の全重量の10乃至90質量%
であることが好ましく、20乃至80質量%であると更に好ましい。
に用いられる素材が膜強度、透明性の観点から好ましく用いられる。反射防止層と組み合
わせる場合には、さらに上記ハードコート素材に加えて、高屈折率モノマーまたは高屈折
率無機微粒子を併用することで層の屈折率を1.58から2.00まで高くすることによ
り、反射防止性能を向上することができる場合がある。高屈折率モノマーの例には、ビス
(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニルナフタレン、ビニルフェニルス
ルフィド、4−メタクリロキシフェニル−4‘−メトキシフェニルチオエーテル等が含ま
れる。高屈折率無機微粒子の例には、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、インジウム
、亜鉛、錫、アンチモンのうちより選ばれる少なくとも一つの酸化物からなる粒径100
nm以下、好ましくは50nm以下の微粒子を含有することが好ましい。微粒子の例とし
ては、TiO2、ZrO2 、Al2O3 、In2 O3、ZnO、SnO2、Sb2O3、ITO
等が挙げられる。無機微粒子の添加量は、ハードコート層の全重量の10乃至90質量%
であることが好ましく、20乃至80質量%であると更に好ましい。
エンボスにより支持体表面に凹凸を付与する場合には、複数層の光学干渉層全てを形成
した後に表面凹凸を形成するのが好ましい。表面凹凸を形成した後にウエット塗布にて複
数の光学干渉層を形成すると、凹に塗布液が溜まることにより発生する各層の膜厚ムラの
ために反射防止性能の著しい悪化を引き起こし、好ましくない。全光学干渉層を形成した
後にエンボス処理することにより、光学干渉層の膜厚が実質的に均一になる。ここで、実
質的に均一とは、中心膜厚±3%以内であることを意味する。
した後に表面凹凸を形成するのが好ましい。表面凹凸を形成した後にウエット塗布にて複
数の光学干渉層を形成すると、凹に塗布液が溜まることにより発生する各層の膜厚ムラの
ために反射防止性能の著しい悪化を引き起こし、好ましくない。全光学干渉層を形成した
後にエンボス処理することにより、光学干渉層の膜厚が実質的に均一になる。ここで、実
質的に均一とは、中心膜厚±3%以内であることを意味する。
反射防止フィルムには、光学薄膜による光干渉の原理に基づいて設計された膜厚、屈折
率、層構成となるように低屈折率層の単層、あるいは低屈折率層と高屈折率層の複数層か
ら構成される反射防止層を設ける。ここで低屈折率層、高屈折率層とは、それぞれ支持体
の屈折率よりも低い屈折率を有する層、支持体の屈折率よりも高い屈折率を有する層を指
し、いずれも反射防止の対象となる光の波長オーダー以下の膜厚を有する。このような非
常に薄い膜厚を有する層は光学薄膜と呼ばれ、反射防止膜や反射膜等、光干渉の原理に基
づいた光学機能層として様様な用途に実用化されている。
率、層構成となるように低屈折率層の単層、あるいは低屈折率層と高屈折率層の複数層か
ら構成される反射防止層を設ける。ここで低屈折率層、高屈折率層とは、それぞれ支持体
の屈折率よりも低い屈折率を有する層、支持体の屈折率よりも高い屈折率を有する層を指
し、いずれも反射防止の対象となる光の波長オーダー以下の膜厚を有する。このような非
常に薄い膜厚を有する層は光学薄膜と呼ばれ、反射防止膜や反射膜等、光干渉の原理に基
づいた光学機能層として様様な用途に実用化されている。
反射防止層としては、低屈折率層、高屈折率層がそれぞれ下記式(f1)、(f2)を
満足することが好ましい。
式(f1) mλ/4×0.7<n1d1<mλ/4×1.3
式(f2) nλ/4×0.7<n2d2<nλ/4×1.3
式中、mは正の奇数(一般に1)、nは正の整数であり、n1、n2はそれぞれ低屈折率
層、高屈折率層の屈折率であり、そして、d1、d2はそれぞれ低屈折率層、高屈折率層
の膜厚である。
満足することが好ましい。
式(f1) mλ/4×0.7<n1d1<mλ/4×1.3
式(f2) nλ/4×0.7<n2d2<nλ/4×1.3
式中、mは正の奇数(一般に1)、nは正の整数であり、n1、n2はそれぞれ低屈折率
層、高屈折率層の屈折率であり、そして、d1、d2はそれぞれ低屈折率層、高屈折率層
の膜厚である。
低屈折率層には、屈折率が1.38〜1.49までのものが、膜強度と屈折率のバラン
スを兼ね備えた素材として選択できる。具体的には、特開平11−38202号、特開平
11−326601号の各公報等で開示されるような光の散乱を生じない程粒径が小さな
微粒子間に空気の隙間を有する低屈折率層や、熱または電離放射線により架橋する含フッ
素化合物が好ましく用いられる。架橋性のフッ素高分子化合物としてはパーフルオロアル
キル基含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラデシル
)トリエトキシシラン)等の他、含フッ素モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構
成単位とする含フッ素共重合体が挙げられる。
スを兼ね備えた素材として選択できる。具体的には、特開平11−38202号、特開平
11−326601号の各公報等で開示されるような光の散乱を生じない程粒径が小さな
微粒子間に空気の隙間を有する低屈折率層や、熱または電離放射線により架橋する含フッ
素化合物が好ましく用いられる。架橋性のフッ素高分子化合物としてはパーフルオロアル
キル基含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラデシル
)トリエトキシシラン)等の他、含フッ素モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構
成単位とする含フッ素共重合体が挙げられる。
含フッ素モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオ
ロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレ
ン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソー
ル等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例え
ばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全または
部分フッ素化ビニルエーテル類等である。
ロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレ
ン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソー
ル等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例え
ばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全または
部分フッ素化ビニルエーテル類等である。
架橋性基付与のためのモノマーとしてはグリシジルメタクリレートのように分子内に予
め架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキ
シル基、アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば(メ
タ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート、アリルアクリレート等)が挙げられる。後者は共重合の後、架橋構造を導入でき
ることが特開平10−25388号および特開平10−147739号の各公報に記載さ
れている。
め架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキ
シル基、アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば(メ
タ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート、アリルアクリレート等)が挙げられる。後者は共重合の後、架橋構造を導入でき
ることが特開平10−25388号および特開平10−147739号の各公報に記載さ
れている。
また上記含フッ素モノマーを構成単位とするポリマーだけでなく、フッ素原子を含有し
ないモノマーとの共重合体を用いてもよい。併用可能なモノマー単位には特に限定はなく
、例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、
スチレン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等
)、ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリルアミド類(N−tertブチルアクリル
アミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド類、アクリロ二トリ
ル誘導体等を挙げることができる。
ないモノマーとの共重合体を用いてもよい。併用可能なモノマー単位には特に限定はなく
、例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、
スチレン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等
)、ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリルアミド類(N−tertブチルアクリル
アミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド類、アクリロ二トリ
ル誘導体等を挙げることができる。
高屈折率層には、上記防眩層を高屈折率化するときに好ましく用いられる素材が同様に
用いられる。好ましい屈折率範囲は1.60〜2.20であり、好ましい膜厚範囲は5〜
300nmであり、上記数式(f2)に従って設計された屈折率、膜厚とする。
用いられる。好ましい屈折率範囲は1.60〜2.20であり、好ましい膜厚範囲は5〜
300nmであり、上記数式(f2)に従って設計された屈折率、膜厚とする。
ハードコート層、防眩層、反射防止層の各層は、ディップコート法、エアーナイフコー
ト法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法
、マイクログラビア法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書
)により、塗布により形成することができる。二以上の層を同時に塗布してもよい。同時
塗布の方法については、米国特許2761791号、米国特許2941898号、米国特
許3508947号、米国特許3526528号の各明細書および原崎勇次著、コーティ
ング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
ト法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法
、マイクログラビア法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書
)により、塗布により形成することができる。二以上の層を同時に塗布してもよい。同時
塗布の方法については、米国特許2761791号、米国特許2941898号、米国特
許3508947号、米国特許3526528号の各明細書および原崎勇次著、コーティ
ング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
なお、特開2003-149413には、角変化による、コントラスト低下、階調または黒白反転お
よび色相変化などがほとんど生じない、表示品位に優れる液晶表示装置を提供するために
、酢化度59.0〜61.5%のセルロースアセテートフィルム上に、透光性樹脂中に透光性微粒
子を含む光拡散層を有する光拡散フィルムであって、セルロースアセテートフィルムの厚
みが20〜70μmであり、長さ100mm当たりカットオフ値が0.8mmの平均表面粗さRaが0.2μ
m以下である光拡散フィルムについての記載があり、この発明は本発明にも適応できる。
よび色相変化などがほとんど生じない、表示品位に優れる液晶表示装置を提供するために
、酢化度59.0〜61.5%のセルロースアセテートフィルム上に、透光性樹脂中に透光性微粒
子を含む光拡散層を有する光拡散フィルムであって、セルロースアセテートフィルムの厚
みが20〜70μmであり、長さ100mm当たりカットオフ値が0.8mmの平均表面粗さRaが0.2μ
m以下である光拡散フィルムについての記載があり、この発明は本発明にも適応できる。
本発明の防眩フィルム、反射防止フィルムは、防眩層、反射防止層の形成前または形成
後に何らかの手段により支持体の裏面を鹸化処理することにより、LCDを始めとする各
用途に用いられる偏光板の製造において、偏光子の保護フィルムとして片面若しくは両面
に直接偏光子と貼り合わせることができる。
後に何らかの手段により支持体の裏面を鹸化処理することにより、LCDを始めとする各
用途に用いられる偏光板の製造において、偏光子の保護フィルムとして片面若しくは両面
に直接偏光子と貼り合わせることができる。
特にLCDの広視野角化のために液晶を封入したセルと偏光板との間に位相差フィルム
を配置する場合には、セルの両面に配置される偏光板のうち、視認側に用いられる偏光板
の空気界面側の保護フィルムに防眩フィルムまたは反射防止フィルムを、その反対面であ
りセルと偏光子の間となる面に位相差フィルムをそれぞれ偏光子の両面に保護層として貼
り合わせて用いることができる。このような構成の偏光板は、従来の偏光板と同等の厚み
でありながら広視野角、低反射といった機能を付与することが可能であり、高機能LCD
用途に極めて好ましい。
を配置する場合には、セルの両面に配置される偏光板のうち、視認側に用いられる偏光板
の空気界面側の保護フィルムに防眩フィルムまたは反射防止フィルムを、その反対面であ
りセルと偏光子の間となる面に位相差フィルムをそれぞれ偏光子の両面に保護層として貼
り合わせて用いることができる。このような構成の偏光板は、従来の偏光板と同等の厚み
でありながら広視野角、低反射といった機能を付与することが可能であり、高機能LCD
用途に極めて好ましい。
屈折率の異なる無機化合物(金属酸化物等)の透明薄膜を積層させた多層膜として、化学
蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、金属アルコキシド等の金属化合物のゾルゲル
方法でコロイド状金属酸化物粒子皮膜を形成後に後処理(紫外線照射:特開平9−157
855号公報、プラズマ処理:特開2002−327310号公報)して薄膜を形成する
方法が挙げられる。一方、生産性が高い反射防止膜として、無機粒子をマトリックスに分
散されてなる薄膜を積層塗布してなる反射防止膜が各種提案されている。上述したような
塗布による反射防止フィルムに最上層表面が微細な凹凸の形状を有する防眩性を付与した
反射防止層から成る反射防止フィルムも挙げられる。
蒸着(CVD)法や物理蒸着(PVD)法、金属アルコキシド等の金属化合物のゾルゲル
方法でコロイド状金属酸化物粒子皮膜を形成後に後処理(紫外線照射:特開平9−157
855号公報、プラズマ処理:特開2002−327310号公報)して薄膜を形成する
方法が挙げられる。一方、生産性が高い反射防止膜として、無機粒子をマトリックスに分
散されてなる薄膜を積層塗布してなる反射防止膜が各種提案されている。上述したような
塗布による反射防止フィルムに最上層表面が微細な凹凸の形状を有する防眩性を付与した
反射防止層から成る反射防止フィルムも挙げられる。
[塗布型反射防止フィルムの層構成]
基体上に少なくとも中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層(最外層)の順序の層構成か
ら成る反射防止膜は、以下の関係を満足する屈折率を有する様に設計される。
高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率
又、透明支持体と中屈折率層の間に、ハードコート層を設けてもよい。更には、中屈折率
ハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層からなってもよい。例えば、特開平8−12
2504号公報、同8−110401号公報、同10−300902号公報、特開200
2−243906号公報、特開2000−111706号公報等が挙げられる。又、各層
に他の機能を付与させてもよく、例えば、防汚性の低屈折率層、帯電防止性の高屈折率層
としたもの(例、特開平10−206603号公報、特開2002−243906号公報
等)等が挙げられる。反射防止膜のヘイズは、5%以下あることが好ましく、3%以下が
さらに好ましい。又膜の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験でH以上である
ことが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ま
しい。
基体上に少なくとも中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層(最外層)の順序の層構成か
ら成る反射防止膜は、以下の関係を満足する屈折率を有する様に設計される。
高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率
又、透明支持体と中屈折率層の間に、ハードコート層を設けてもよい。更には、中屈折率
ハードコート層、高屈折率層及び低屈折率層からなってもよい。例えば、特開平8−12
2504号公報、同8−110401号公報、同10−300902号公報、特開200
2−243906号公報、特開2000−111706号公報等が挙げられる。又、各層
に他の機能を付与させてもよく、例えば、防汚性の低屈折率層、帯電防止性の高屈折率層
としたもの(例、特開平10−206603号公報、特開2002−243906号公報
等)等が挙げられる。反射防止膜のヘイズは、5%以下あることが好ましく、3%以下が
さらに好ましい。又膜の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験でH以上である
ことが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ま
しい。
[反射防止フィルムに用いる透明支持体]
透明支持体の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさ
らに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以
下であることがさらに好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4乃至1.7であることが
好ましい。
透明支持体の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさ
らに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以
下であることがさらに好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4乃至1.7であることが
好ましい。
プラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムの材料の例には、
セルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート等、)、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチル
メタクリレートおよびポリエーテルケトン等が挙げられる。
セルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート等、)、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチル
メタクリレートおよびポリエーテルケトン等が挙げられる。
[高屈折率層および中屈折率層]
反射防止膜の高い屈折率を有する層は、平均粒径100nm以下の高屈折率の無機化合物
超微粒子及びマトリックスバインダーを少なくとも含有する硬化性膜から成る。高屈折率
の無機化合物微粒子としては、屈折率1.65以上の無機化合物が挙げられ、好ましくは
屈折率1.9以上のものが挙げられる。例えば、Ti、Zn、Sb、Sn、Zr、Ce、
Ta、La、In等の酸化物、これらの金属原子を含む複合酸化物等が挙げられる。この
ような超微粒子とするには、粒子表面が表面処理剤で処理されること(例えば、シランカ
ップリング剤等:特開平11−295503号公報、同11−153703号公報、特開2
000−9908、アニオン性化合物或は有機金属カップリング剤:特開2001−31
0432号公報等)、高屈折率粒子をコアとしたコアシェル構造とすること(:特開20
01−166104等)、特定の分散剤併用(例、特開平11−153703号公報、特
許番号US6210858B1、特開2002−2776069号公報等)等挙げられる
。
反射防止膜の高い屈折率を有する層は、平均粒径100nm以下の高屈折率の無機化合物
超微粒子及びマトリックスバインダーを少なくとも含有する硬化性膜から成る。高屈折率
の無機化合物微粒子としては、屈折率1.65以上の無機化合物が挙げられ、好ましくは
屈折率1.9以上のものが挙げられる。例えば、Ti、Zn、Sb、Sn、Zr、Ce、
Ta、La、In等の酸化物、これらの金属原子を含む複合酸化物等が挙げられる。この
ような超微粒子とするには、粒子表面が表面処理剤で処理されること(例えば、シランカ
ップリング剤等:特開平11−295503号公報、同11−153703号公報、特開2
000−9908、アニオン性化合物或は有機金属カップリング剤:特開2001−31
0432号公報等)、高屈折率粒子をコアとしたコアシェル構造とすること(:特開20
01−166104等)、特定の分散剤併用(例、特開平11−153703号公報、特
許番号US6210858B1、特開2002−2776069号公報等)等挙げられる
。
マトリックスを形成する材料としては、従来公知の熱可塑性樹脂、硬化性樹脂皮膜等が挙
げられる。
げられる。
更に、ラジカル重合性及び/又はカチオン重合性の重合性基を少なくとも2個以上含有の多
官能性化合物含有組成物、加水分解性基を含有の有機金属化合物及びその部分縮合体組成
物から選ばれる少なくとも1種の組成物が好ましい。例えば、特開2000−47004
号公報、同2001−315242号公報、同2001−31871号公報、同2001
−296401号公報等に記載の化合物が挙げられる。又、金属アルコキドの加水分解縮
合物から得られるコロイド状金属酸化物と金属アルコキシト゛組成物から得られる硬化性
膜も好ましい。例えば、特開2001−293818号公報等に記載されている。
官能性化合物含有組成物、加水分解性基を含有の有機金属化合物及びその部分縮合体組成
物から選ばれる少なくとも1種の組成物が好ましい。例えば、特開2000−47004
号公報、同2001−315242号公報、同2001−31871号公報、同2001
−296401号公報等に記載の化合物が挙げられる。又、金属アルコキドの加水分解縮
合物から得られるコロイド状金属酸化物と金属アルコキシト゛組成物から得られる硬化性
膜も好ましい。例えば、特開2001−293818号公報等に記載されている。
高屈折率層の屈折率は、−般に1.70〜2.20である。高屈折率層の厚さは、5nm
〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましい。中屈
折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調
整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.70であることが好ましい。
〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましい。中屈
折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調
整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.70であることが好ましい。
[低屈折率層]
低屈折率層は、高屈折率層の上に順次積層して成る。低屈折率層の屈折率は1.20〜1
.55である。好ましくは1.30〜1.50である。耐擦傷性、防汚性を有する最外層
として構築することが好ましい。耐擦傷性を大きく向上させる手段として表面への滑り性
付与が有効で、従来公知のシリコーンの導入、フッ素の導入等から成る薄膜層の手段を適
用できる。
低屈折率層は、高屈折率層の上に順次積層して成る。低屈折率層の屈折率は1.20〜1
.55である。好ましくは1.30〜1.50である。耐擦傷性、防汚性を有する最外層
として構築することが好ましい。耐擦傷性を大きく向上させる手段として表面への滑り性
付与が有効で、従来公知のシリコーンの導入、フッ素の導入等から成る薄膜層の手段を適
用できる。
含フッ素化合物の屈折率は1.35〜1.50であることが好ましい。より好ましくは
1.36〜1.47である。また、含フッ素化合物はフッ素原子を35〜80質量%の範
囲で含む架橋性若しくは重合性の官能基を含む化合物が好ましい。例えば、特開平9−2
22503号公報明細書段落番号[0018]〜[0026]、同11−38202号公
報明細書段落番号[0019]〜[0030]、特開2001-40284号公報明細書
段落番号[0027]〜[0028]、特開2000−284102号公報等に記載の化
合物が挙げられる。
1.36〜1.47である。また、含フッ素化合物はフッ素原子を35〜80質量%の範
囲で含む架橋性若しくは重合性の官能基を含む化合物が好ましい。例えば、特開平9−2
22503号公報明細書段落番号[0018]〜[0026]、同11−38202号公
報明細書段落番号[0019]〜[0030]、特開2001-40284号公報明細書
段落番号[0027]〜[0028]、特開2000−284102号公報等に記載の化
合物が挙げられる。
シリコーン化合物としてはポリシロキサン構造を有する化合物であり、高分子鎖中に硬化
性官能基あるいは重合性官能基を含有して、膜中で橋かけ構造をを有するものが好ましい
。例えば、反応性シリコーン(例、サイラプレーン(チッソ(株)製等)、両末端にシラ
ノール基含有のポリシロキサン(特開平11−258403号公報等)等が挙げられる。
性官能基あるいは重合性官能基を含有して、膜中で橋かけ構造をを有するものが好ましい
。例えば、反応性シリコーン(例、サイラプレーン(チッソ(株)製等)、両末端にシラ
ノール基含有のポリシロキサン(特開平11−258403号公報等)等が挙げられる。
架橋又は重合性基を有する含フッ素及び/又はシロキサンのポリマーの架橋又は重合反応
は、重合開始剤、増感剤等を含有する最外層を形成するための塗布組成物を塗布と同時ま
たは塗布後に光照射や加熱することにより実施することが好ましい。
は、重合開始剤、増感剤等を含有する最外層を形成するための塗布組成物を塗布と同時ま
たは塗布後に光照射や加熱することにより実施することが好ましい。
又、シランカップリング剤等の有機金属化合物と特定のフッ素含有炭化水素基含有のシラ
ンカップリング剤とを触媒共存下に縮合反応で硬化するゾルゲル硬化膜も好ましい。例え
ば、ポリフルオロアルキル基含有シラン化合物またはその部分加水分解縮合物(特開昭5
8−142958号公報、同58−147483号公報、同58−147484号公報、
特開平9−157582号公報、同11−106704号公報記載等記載の化合物)、フ
ッ素含有長鎖基であるポリ「パーフルオロアルキルエーテル」基を含有するシリル化合物
(特開2000−117902号公報、同2001−48590号公報、同2002−5
3804号公報記載の化合物等)等が挙げられる。
ンカップリング剤とを触媒共存下に縮合反応で硬化するゾルゲル硬化膜も好ましい。例え
ば、ポリフルオロアルキル基含有シラン化合物またはその部分加水分解縮合物(特開昭5
8−142958号公報、同58−147483号公報、同58−147484号公報、
特開平9−157582号公報、同11−106704号公報記載等記載の化合物)、フ
ッ素含有長鎖基であるポリ「パーフルオロアルキルエーテル」基を含有するシリル化合物
(特開2000−117902号公報、同2001−48590号公報、同2002−5
3804号公報記載の化合物等)等が挙げられる。
低屈折率層は、上記以外の添加剤として充填剤(例えば、二酸化珪素(シリカ)、含フッ
素粒子(フッ化マグネシウム,フッ化カルシウム,フッ化バリウム)等の一次粒子平均径
が1〜150nmの低屈折率無機化合物、特開平11−3820公報の段落番号[002
0]〜[0038]に記載の有機微粒子等)、シランカップリング剤、滑り剤、界面活性剤
等を含有することができる。
素粒子(フッ化マグネシウム,フッ化カルシウム,フッ化バリウム)等の一次粒子平均径
が1〜150nmの低屈折率無機化合物、特開平11−3820公報の段落番号[002
0]〜[0038]に記載の有機微粒子等)、シランカップリング剤、滑り剤、界面活性剤
等を含有することができる。
低屈折率層が最外層の下層に位置する場合、低屈折率層は気相法(真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等)により形成されても良い。安
価に製造できる点で、塗布法が好ましい。低屈折率層の膜厚は、30〜200nmである
ことが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであ
ることが最も好ましい。
リング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等)により形成されても良い。安
価に製造できる点で、塗布法が好ましい。低屈折率層の膜厚は、30〜200nmである
ことが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであ
ることが最も好ましい。
[反射防止フィルムの他の層]
さらに、ハードコート層、前方散乱層、プライマー層、帯電防止層、下塗り層や保護層等
を設けてもよい。
さらに、ハードコート層、前方散乱層、プライマー層、帯電防止層、下塗り層や保護層等
を設けてもよい。
[ハードコート層]
ハードコート層は、反射防止フィルムに物理強度を付与するために、透明支持体の表面に
設ける。特に、透明支持体と前記高屈折率層の間に設けることが好ましい。ハードコート
層は、光及び/又は熱の硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されること
が好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、又加水分解性官能基含
有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。これらの化合物の具体例
としては、高屈折率層で例示したと同様のものが挙げられる。
ハードコート層は、反射防止フィルムに物理強度を付与するために、透明支持体の表面に
設ける。特に、透明支持体と前記高屈折率層の間に設けることが好ましい。ハードコート
層は、光及び/又は熱の硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されること
が好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、又加水分解性官能基含
有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。これらの化合物の具体例
としては、高屈折率層で例示したと同様のものが挙げられる。
ハードコート層の具体的な構成組成物としては、例えば、特開2002−144913号
公報、同2000−9908号公報、WO0/46617号公報等記載のものが挙げられ
る。高屈折率層はハードコート層を兼ねることができる。このような場合、高屈折率層で
記載した手法を用いて微粒子を微細に分散してハードコート層に含有させて形成すること
が好ましい。
公報、同2000−9908号公報、WO0/46617号公報等記載のものが挙げられ
る。高屈折率層はハードコート層を兼ねることができる。このような場合、高屈折率層で
記載した手法を用いて微粒子を微細に分散してハードコート層に含有させて形成すること
が好ましい。
ハードコート層は、平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能(アンチグレ
ア機能)を付与した防眩層(後述)を兼ねることもできる。ハードコート層の膜厚は用途
により適切に設計することができる。ハードコート層の膜厚は、0.2〜10μmである
ことが好ましく、より好ましくは0.5〜7μmである。ハードコート層の強度は、JI
S K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であるこ
とがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。又、JISK5400に従
うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
ア機能)を付与した防眩層(後述)を兼ねることもできる。ハードコート層の膜厚は用途
により適切に設計することができる。ハードコート層の膜厚は、0.2〜10μmである
ことが好ましく、より好ましくは0.5〜7μmである。ハードコート層の強度は、JI
S K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であるこ
とがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。又、JISK5400に従
うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
[前方散乱層]
前方散乱層は、液晶表示装置に適用した場合の、上下左右方向に視角を傾斜させたときの
視野角改良効果を付与するために設ける。上記ハードコート層中に屈折率の異なる微粒子
を分散することで、ハードコート機能と兼ねることもできる。例えば、前方散乱係数を特
定化した特開11−38208号公報、透明樹脂と微粒子の相対屈折率を特定範囲とした
特開2000−199809号公報、ヘイズ値を40%以上と規定した特開2002−1
07512号公報等が挙げられる。
前方散乱層は、液晶表示装置に適用した場合の、上下左右方向に視角を傾斜させたときの
視野角改良効果を付与するために設ける。上記ハードコート層中に屈折率の異なる微粒子
を分散することで、ハードコート機能と兼ねることもできる。例えば、前方散乱係数を特
定化した特開11−38208号公報、透明樹脂と微粒子の相対屈折率を特定範囲とした
特開2000−199809号公報、ヘイズ値を40%以上と規定した特開2002−1
07512号公報等が挙げられる。
反射防止フィルムの各層は、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコー
ト法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート、マイクログラビア法
やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書)により、塗布により
形成することができる。
ト法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート、マイクログラビア法
やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書)により、塗布により
形成することができる。
[アンチグレア機能]
反射防止膜は、外光を散乱させるアンチグレア機能を有していてもよい。アンチグレア機
能は、反射防止膜の表面に凹凸を形成することにより得られる。反射防止膜がアンチグレ
ア機能を有する場合、反射防止膜のヘイズは、3〜30%であることが好ましく、5〜2
0%であることがさらに好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。
反射防止膜は、外光を散乱させるアンチグレア機能を有していてもよい。アンチグレア機
能は、反射防止膜の表面に凹凸を形成することにより得られる。反射防止膜がアンチグレ
ア機能を有する場合、反射防止膜のヘイズは、3〜30%であることが好ましく、5〜2
0%であることがさらに好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。
反射防止膜表面に凹凸を形成する方法は、これらの表面形状を充分に保持できる方法で
あればいずれの方法でも適用できる。例えば、低屈折率層中に微粒子を使用して膜表面に
凹凸を形成する方法(例えば、特開2000−271878号公報等)、低屈折率層の下
層(高屈折率層、中屈折率層又はハードコート層)に比較的大きな粒子(粒径0.05〜
2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加して表面凹凸膜を形成し、その上にこれらの
形状を維持して低屈折率層を設ける方法(例えば、特開2000−281410号公報、
同2000−95893号公報、同2001−100004号公報、同2001−281
407号公報等)、最上層(防汚性層)を塗設後の表面に物理的に凹凸形状を転写する方
法(例えば、エンボス加工方法として、特開昭63−278839号公報、特開平11−
183710号公報、特開2000−275401号公報等記載)等が挙げられる。
あればいずれの方法でも適用できる。例えば、低屈折率層中に微粒子を使用して膜表面に
凹凸を形成する方法(例えば、特開2000−271878号公報等)、低屈折率層の下
層(高屈折率層、中屈折率層又はハードコート層)に比較的大きな粒子(粒径0.05〜
2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加して表面凹凸膜を形成し、その上にこれらの
形状を維持して低屈折率層を設ける方法(例えば、特開2000−281410号公報、
同2000−95893号公報、同2001−100004号公報、同2001−281
407号公報等)、最上層(防汚性層)を塗設後の表面に物理的に凹凸形状を転写する方
法(例えば、エンボス加工方法として、特開昭63−278839号公報、特開平11−
183710号公報、特開2000−275401号公報等記載)等が挙げられる。
(偏光板)
次に、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが
好ましく適用できる偏光板について、その適用例を記載する。本発明の非塩素系有機溶媒
を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは、偏光板用の保護膜として好ましく
用いることができる。偏光板は一般に、基材フィルムに二色性物質を吸着、配向させて作
成された偏光膜の少なくとも片面に保護膜を貼合して製造される。基材フィルムに使用さ
れるポリマーとしては、ポリビニルアルコール(以下、PVA)系ポリマーが一般的であ
る。二色性物質としてはヨウ素あるいは、二色性染料が単独、あるいは組み合わせて用い
られる。保護膜としては、低複屈折性、透明性、適度な透湿性、寸度安定性等の物性が求
められ、従来はセルロースアセテートフィルムが広く用いられ、その作製において塩素系
有機溶媒であるメチレンクロライドを使用しており、環境保全の観点でその改良が望まれ
ている。本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは
、その作製に際して非塩素系溶媒で流延しフィルム化することで、これらの改良したもの
である。
次に、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが
好ましく適用できる偏光板について、その適用例を記載する。本発明の非塩素系有機溶媒
を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは、偏光板用の保護膜として好ましく
用いることができる。偏光板は一般に、基材フィルムに二色性物質を吸着、配向させて作
成された偏光膜の少なくとも片面に保護膜を貼合して製造される。基材フィルムに使用さ
れるポリマーとしては、ポリビニルアルコール(以下、PVA)系ポリマーが一般的であ
る。二色性物質としてはヨウ素あるいは、二色性染料が単独、あるいは組み合わせて用い
られる。保護膜としては、低複屈折性、透明性、適度な透湿性、寸度安定性等の物性が求
められ、従来はセルロースアセテートフィルムが広く用いられ、その作製において塩素系
有機溶媒であるメチレンクロライドを使用しており、環境保全の観点でその改良が望まれ
ている。本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは
、その作製に際して非塩素系溶媒で流延しフィルム化することで、これらの改良したもの
である。
ここで偏光膜に用いるPVAは通常、ポリ酢酸ビニルをケン化したものであるが、例え
ば不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のように酢酸
ビニルと共重合可能な成分を含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸
基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる
。PVAのケン化度は特に限定されないが、溶解性、偏光性、耐熱、耐湿性等の観点から
80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの
重合度は特に限定されないが、フィルム強度や耐熱、耐湿性、延伸性などから1000〜
10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。また、PVAのシンジオタ
クチシチーについては特に限定されず、目的に応じ任意の値をとることもできる。
ば不飽和カルボン酸、不飽和スルホン酸、オレフィン類、ビニルエーテル類のように酢酸
ビニルと共重合可能な成分を含有しても構わない。また、アセトアセチル基、スルホン酸
基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を含有する変性PVAも用いることができる
。PVAのケン化度は特に限定されないが、溶解性、偏光性、耐熱、耐湿性等の観点から
80〜100mol%が好ましく、90〜100mol%が特に好ましい。またPVAの
重合度は特に限定されないが、フィルム強度や耐熱、耐湿性、延伸性などから1000〜
10000が好ましく、1500〜5000が特に好ましい。また、PVAのシンジオタ
クチシチーについては特に限定されず、目的に応じ任意の値をとることもできる。
PVAを染色、延伸して偏光膜を得る手順には、原反となるPVAフィルムを乾式また
は湿式で延伸した後、ヨウ素あるいは二色性染料の溶液に浸漬する方法、ヨウ素あるいは
二色性染料の溶液中でPVAフィルムを延伸し配向させる方法、ヨウ素あるいは二色性染
料にPVAフィルムを浸漬後、湿式または乾式で延伸し配向させる方法などがある。また
、PVA原反を溶液製膜法により製膜する際、PVA溶液中に二色性物質をあらかじめ含
有させる手法もとることができる。
は湿式で延伸した後、ヨウ素あるいは二色性染料の溶液に浸漬する方法、ヨウ素あるいは
二色性染料の溶液中でPVAフィルムを延伸し配向させる方法、ヨウ素あるいは二色性染
料にPVAフィルムを浸漬後、湿式または乾式で延伸し配向させる方法などがある。また
、PVA原反を溶液製膜法により製膜する際、PVA溶液中に二色性物質をあらかじめ含
有させる手法もとることができる。
代表的な偏光板の湿式延伸による製造法を以下に述べる。まず、原反PVAフィルムを
水溶液で予備膨潤する。次いで二色性物質の溶液に浸漬し、二色性物質を吸着させる。さ
らにホウ酸等のホウ素化合物の水溶液中で進行方向に一軸延伸する。必要に応じ色味調整
浴、硬化浴等をこの後に設けても良い。ある程度乾燥したところでPVA等の接着剤を用
い保護膜を貼合する。さらに乾燥して偏光板が得られる。
水溶液で予備膨潤する。次いで二色性物質の溶液に浸漬し、二色性物質を吸着させる。さ
らにホウ酸等のホウ素化合物の水溶液中で進行方向に一軸延伸する。必要に応じ色味調整
浴、硬化浴等をこの後に設けても良い。ある程度乾燥したところでPVA等の接着剤を用
い保護膜を貼合する。さらに乾燥して偏光板が得られる。
予備膨潤液中には、各種有機溶媒、無機塩、可塑剤、ホウ酸類等を水溶液中に添加して
もよい。
もよい。
染色液は、二色性物質としてヨウ素を用いる場合を例にすると、ヨウ素−ヨウ化カリウ
ム水溶液を用いる。ヨウ素は0.1〜20g/リットル、ヨウ化カリウムは1〜100g
/リットル、ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比は1〜100が好ましい。染色時間は30
〜5000秒が好ましく、液温度は5〜50℃が好ましい。染色液中にホウ素化合物等P
VAを架橋する化合物を含有させることも好ましい。延伸浴中のホウ素化合物は、ホウ酸
が特に好ましい。ホウ酸濃度は、好ましくは1〜200g/リットルであり、さらに好ま
しくは10〜120g/リットルである。延伸浴には、ホウ素化合物の他にヨウ化カリウ
ム等の無機塩、各種有機溶媒、あるいは二色性染料等を含むことができる。色味調整浴、
硬化浴には二色性染料のほか、ヨウ化カリウム等の無機塩、ホウ素化合物等を必要に応じ
含有させる。
ム水溶液を用いる。ヨウ素は0.1〜20g/リットル、ヨウ化カリウムは1〜100g
/リットル、ヨウ素とヨウ化カリウムの重量比は1〜100が好ましい。染色時間は30
〜5000秒が好ましく、液温度は5〜50℃が好ましい。染色液中にホウ素化合物等P
VAを架橋する化合物を含有させることも好ましい。延伸浴中のホウ素化合物は、ホウ酸
が特に好ましい。ホウ酸濃度は、好ましくは1〜200g/リットルであり、さらに好ま
しくは10〜120g/リットルである。延伸浴には、ホウ素化合物の他にヨウ化カリウ
ム等の無機塩、各種有機溶媒、あるいは二色性染料等を含むことができる。色味調整浴、
硬化浴には二色性染料のほか、ヨウ化カリウム等の無機塩、ホウ素化合物等を必要に応じ
含有させる。
PVAの延伸工程としては、上に例示した如く連続フィルムの進行方向に張力を付与し
、進行方向にフィルムを延伸、配向させる方法が一般的であるが、いわゆるテンター方式
等の延伸手段でフィルムの幅手方向に張力を付与し、幅手方向に配向させる方法も適用可
能である。延伸は一軸方向に3倍以上行うことが好ましく、4.5倍以上がより好ましい
。偏光膜の使用目的により二軸延伸を行ってもよい。延伸後の膜厚は特に限定されないが
、取り扱い性、耐久性、経済性の観点より、5〜100μmが好ましく、10〜40μm
がより好ましい。延伸時の温度は延伸条件によって異なるが、通常10〜250℃である
。100℃以上の温度で乾式延伸する場合は、窒素等の不活性ガス雰囲気で行うことが好
ましい。また、予め延伸したフィルムを染色する前には、100℃以上の温度で結晶化処
理を行うことが好ましい。
、進行方向にフィルムを延伸、配向させる方法が一般的であるが、いわゆるテンター方式
等の延伸手段でフィルムの幅手方向に張力を付与し、幅手方向に配向させる方法も適用可
能である。延伸は一軸方向に3倍以上行うことが好ましく、4.5倍以上がより好ましい
。偏光膜の使用目的により二軸延伸を行ってもよい。延伸後の膜厚は特に限定されないが
、取り扱い性、耐久性、経済性の観点より、5〜100μmが好ましく、10〜40μm
がより好ましい。延伸時の温度は延伸条件によって異なるが、通常10〜250℃である
。100℃以上の温度で乾式延伸する場合は、窒素等の不活性ガス雰囲気で行うことが好
ましい。また、予め延伸したフィルムを染色する前には、100℃以上の温度で結晶化処
理を行うことが好ましい。
染色方法としては上に例示した浸漬法だけでなく、ヨウ素あるいは染料溶液の塗布ある
いは噴霧等、任意の手段が可能である。また、既に述べた液層吸着のみでなく、寄贈によ
る吸着も必要に応じ行うことができる。二色性色素で染色することも好ましい。二色性色
素の具体例としては、例えばアゾ系色素、スチルベン系色素、ピラゾロン系色素、トリフ
ェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキサジン系色素、チアジン系色素、アントラキ
ノン系色素等の色素系化合物をあげることができる。水溶性のものが好ましいが、この限
りではない。又、これらの二色性分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置
換基が導入されていることが好ましい。
いは噴霧等、任意の手段が可能である。また、既に述べた液層吸着のみでなく、寄贈によ
る吸着も必要に応じ行うことができる。二色性色素で染色することも好ましい。二色性色
素の具体例としては、例えばアゾ系色素、スチルベン系色素、ピラゾロン系色素、トリフ
ェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキサジン系色素、チアジン系色素、アントラキ
ノン系色素等の色素系化合物をあげることができる。水溶性のものが好ましいが、この限
りではない。又、これらの二色性分子にスルホン酸基、アミノ基、水酸基などの親水性置
換基が導入されていることが好ましい。
二色性分子の代表的なものとしては、例えばシー.アイ.ダイレクト.イエロー12、
シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ72、シー
.アイ.ダイレクト.レッド28、シー.アイ.ダイレクト.レッド39、シー.アイ.
ダイレクト.レッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド81、シー.アイ.ダイレク
ト.レッド83、シー.アイ.ダイレクト.レッド89、シー.アイ.ダイレクト.バイ
オレット48、シー.アイ.ダイレクト.ブルー67、シー.アイ.ダイレクト.ブルー
90、シー.アイ.ダイレクト.グリーン59、シー.アイ.アシッド.レッド37等が
挙げられ、さらに特開平1−161202号、特開平1−172906号、特開平1−1
72907号、特開平1−183602号、特開200048105号、特開20006
5205号、特開平7−261024号の各公報に記載の色素等を挙げることができる。
特に、シー.アイ.ダイレクト.レッド 28(コンゴーレッド)は古くよりこの用途
に好ましいとして知られている。これらの二色性分子は遊離酸、あるいはアルカリ金属塩
、アンモニウム塩、アミン類の塩として用いられる。
シー.アイ.ダイレクト.オレンジ39、シー.アイ.ダイレクト.オレンジ72、シー
.アイ.ダイレクト.レッド28、シー.アイ.ダイレクト.レッド39、シー.アイ.
ダイレクト.レッド79、シー.アイ.ダイレクト.レッド81、シー.アイ.ダイレク
ト.レッド83、シー.アイ.ダイレクト.レッド89、シー.アイ.ダイレクト.バイ
オレット48、シー.アイ.ダイレクト.ブルー67、シー.アイ.ダイレクト.ブルー
90、シー.アイ.ダイレクト.グリーン59、シー.アイ.アシッド.レッド37等が
挙げられ、さらに特開平1−161202号、特開平1−172906号、特開平1−1
72907号、特開平1−183602号、特開200048105号、特開20006
5205号、特開平7−261024号の各公報に記載の色素等を挙げることができる。
特に、シー.アイ.ダイレクト.レッド 28(コンゴーレッド)は古くよりこの用途
に好ましいとして知られている。これらの二色性分子は遊離酸、あるいはアルカリ金属塩
、アンモニウム塩、アミン類の塩として用いられる。
これらの二色性分子は2種以上を配合することにより、各種の色相を有する偏光子を製
造することができる。偏光素子または偏光板として偏光軸を直交させた時に黒色を呈する
化合物(色素)や黒色を呈するように各種の二色性分子を配合したものが単板透過率、偏
光率とも優れており好ましい。
造することができる。偏光素子または偏光板として偏光軸を直交させた時に黒色を呈する
化合物(色素)や黒色を呈するように各種の二色性分子を配合したものが単板透過率、偏
光率とも優れており好ましい。
偏光膜の耐熱、耐湿性を高める観点から、偏光膜の製造工程においてPVAに架橋させ
る添加物を含ませることが好ましい。架橋剤としては、米国再発行特許第232897号
に記載のものが使用できるが、ホウ酸、ホウ砂が実用的に好ましく用いられる。また、亜
鉛、コバルト、ジルコニウム、鉄、ニッケル、マンガン等の金属塩を偏光膜に含有させる
ことも、耐久性を高めることが知られており好ましい。これら架橋剤、金属塩は、上に述
べた予備膨潤浴、二色性物質染色浴、延伸浴、硬化浴、色調整浴等のいずれの工程に含有
させても良く、工程の順序は特に限定されない。保護膜と偏光膜を接着する接着剤として
は特に限定はなく、PVA系、変性PVA系、ウレタン系、アクリル系等、知られている
ものを任意に用いることができる。接着層の厚みは0.01〜20μmが好ましく、0.
1〜10μmがさらに好ましい。
る添加物を含ませることが好ましい。架橋剤としては、米国再発行特許第232897号
に記載のものが使用できるが、ホウ酸、ホウ砂が実用的に好ましく用いられる。また、亜
鉛、コバルト、ジルコニウム、鉄、ニッケル、マンガン等の金属塩を偏光膜に含有させる
ことも、耐久性を高めることが知られており好ましい。これら架橋剤、金属塩は、上に述
べた予備膨潤浴、二色性物質染色浴、延伸浴、硬化浴、色調整浴等のいずれの工程に含有
させても良く、工程の順序は特に限定されない。保護膜と偏光膜を接着する接着剤として
は特に限定はなく、PVA系、変性PVA系、ウレタン系、アクリル系等、知られている
ものを任意に用いることができる。接着層の厚みは0.01〜20μmが好ましく、0.
1〜10μmがさらに好ましい。
さらに本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムは
、ハロゲン化銀写真感光材料の支持体としても適用でき、該特許に記載されている各種の
素材や処方さらには処理方法が適用できる。それらの発明については、特開2000−1
05445号公報にカラーネガティブに関する記載が詳細に挙げられており、本発明の非
塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが好ましく用いられる
。またカラー反転ハロゲン化銀写真感光材料の支持体としての適用も好ましく、特開平1
1−282119号公報に記載されている各種の素材や処方さらには処理方法が適用でき
る。
、ハロゲン化銀写真感光材料の支持体としても適用でき、該特許に記載されている各種の
素材や処方さらには処理方法が適用できる。それらの発明については、特開2000−1
05445号公報にカラーネガティブに関する記載が詳細に挙げられており、本発明の非
塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが好ましく用いられる
。またカラー反転ハロゲン化銀写真感光材料の支持体としての適用も好ましく、特開平1
1−282119号公報に記載されている各種の素材や処方さらには処理方法が適用でき
る。
また、偏光板において、変更性能を低下させずに、変更阻止と偏光板保護膜との接着性を
良好にし、生産性も向上させるために、特開2001-343528号には、透湿率が3〜10g/m2・
24hr、25゜K0%RHの平衡含水率が0.01〜1.5%である偏光板保護膜が記載されている。
良好にし、生産性も向上させるために、特開2001-343528号には、透湿率が3〜10g/m2・
24hr、25゜K0%RHの平衡含水率が0.01〜1.5%である偏光板保護膜が記載されている。
さらに、偏光板用保護フィルムを20μm〜65μmと薄膜化しても偏光板の耐久性を劣
化させないために、特開2001-122980号には、セルロースエステルフィルムにおいて、2
3℃の水中に24時間浸漬した時の吸水率が1.0%〜4.5%である発明が記載されて
いる。
化させないために、特開2001-122980号には、セルロースエステルフィルムにおいて、2
3℃の水中に24時間浸漬した時の吸水率が1.0%〜4.5%である発明が記載されて
いる。
また、特開2003-029036には視認性、視野角等の表示特性に優れた低反射偏光板について
、記載されている。
、記載されている。
さらに、特開2003-098348には、生産性と耐久性に優れ、さらに外光反射表示品位の劣化
防止及び視野角拡大するために、一方の支持体の偏光層と反対側の面上には光学異方層を
備えてなる光学補償層が形成され、他方の透明支持体の偏光層と反対側の面上には反射防
止層が形成され、透明支持体が総置換度2.55〜2.80のセルロースエステルからなる偏光板
について記載されている。
防止及び視野角拡大するために、一方の支持体の偏光層と反対側の面上には光学異方層を
備えてなる光学補償層が形成され、他方の透明支持体の偏光層と反対側の面上には反射防
止層が形成され、透明支持体が総置換度2.55〜2.80のセルロースエステルからなる偏光板
について記載されている。
また、特開2002-139622には、外光の反射による表示品位劣化を防止し、TNモードの液晶
表示装置及びカラー液晶表示装置の視野角を拡大するために、一方の透明支持体が非塩素
系有機溶媒TACフィルム、偏光層と反対側の面に光学異方層を含んでなる光学補償層し、
もう一方の透明支持体の偏光層と反対側の面に反射防止層を有する偏光板で、光学異方性
層がディスコティック構造単位化合物から形成された層であり、ディスコティック構造単
位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、ディスコティック構造単位の円盤面と透
明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化している偏光板について
の記載がある。
表示装置及びカラー液晶表示装置の視野角を拡大するために、一方の透明支持体が非塩素
系有機溶媒TACフィルム、偏光層と反対側の面に光学異方層を含んでなる光学補償層し、
もう一方の透明支持体の偏光層と反対側の面に反射防止層を有する偏光板で、光学異方性
層がディスコティック構造単位化合物から形成された層であり、ディスコティック構造単
位の円盤面が透明支持体面に対して傾いており、ディスコティック構造単位の円盤面と透
明支持体面とのなす角度が、光学異方層の深さ方向において変化している偏光板について
の記載がある。
さらに、特開2002-189126には、フィルムの長手方向横方向の音波伝搬速度を所定の範囲
に規定し、偏光板の特に高温下における耐久性等を改善したする方法が開示されている。
に規定し、偏光板の特に高温下における耐久性等を改善したする方法が開示されている。
以上記載したこれらの公報に記載されたセルロースアシレートに関する発明は、本発明
においても適用できるものである。
においても適用できるものである。
なお、下記段落の公開特許公報に記載されている装置および光学用フィルムには、本発明
に記載されたセルロースフィルムを用いることができる。
に記載されたセルロースフィルムを用いることができる。
特開平5-119216号、特開平5-162261号、特開平5-182518号、特開平5-19115号、特開平5-1
96819号、特開平5-264811号、特開平5-281411号、特開平5-281417号、特開平5-281537号
、特開平5-288921号、特開平5-288923号、特開平5-311119号、特開平5-339395号、特開平
5-40204号、特開平5-45512号、特開平6-109922号、特開平6-123805号、特開平6-160626号
、特開平6-214107号、特開平6-214108号、特開平6-214109号、特開平6-222209号、特開平
6-222353号、特開平6-234175号、特開平6-235810号、特開平6-241397号、特開平6-258520
号、特開平6-264030号、特開平6-305270号、特開平6-331826号、特開平6-347641号、特開
平6-75110号、特開平6-75111号、特開平6-82779号、特開平6-93133号、特開平7-104126号
、特開平7-134212号、特開平7-181322号、特開平7-188383号、特開平7-230086号、特開平
7-290652号、特開平7-294903号、特開平7-294904号、特開平7-294905号、特開平7-325219
号、特開平7-56014号、特開平7-56017号、特開平7-92321号、特開平8-122525号、特開平8
-146220号、特開平8-171016号、特開平8-188661号、特開平8-21999号、特開平8-240712号
、特開平8-25575号、特開平8-286179号、特開平8-292322号、特開平8-297211号、特開平8
-304624号、特開平8-313881号、特開平8-43812号、特開平8-62419号、特開平8-62422号、
特開平8-76112号、特開平8-94834号、特開平9-137143号、特開平9-197127号、特開平9-25
1110号、特開平9-258023号、特開平9-269413号、特開平9-269414号、特開平9-281483号、
特開平9-288212号、特開平9-288213号、特開平9-292525号、特開平9-292526号、特開平9-
294959号、特開平9-318817号、特開平9-80233号、特開平9-99515号、特開平10-10320号、
特開平10-104428号、特開平10-111403号、特開平10-111507号、特開平10-123302号、特開
平10-123322号、特開平10-123323号、特開平10-176118号、特開平10-186133号、特開平10
-264322号、特開平10-268133号、特開平10-268134号、特開平10-319408号、特開平10-332
933号、特開平10-39137号、特開平10-39140号、特開平10-68821号、特開平10-68824号、
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なお、本発明のフィルムの幅方向及び長手方向(搬送方向)の製造工程条件は、意図的
に幅方向及び長手方向に条件を変える場合を除き、各方向においてばらつきがないように
することが好ましい。これにより、得られるフィルムは、流延幅方向及び長手方向の各方
向において、略均一の所望の物性を有するものが得られる。
に幅方向及び長手方向に条件を変える場合を除き、各方向においてばらつきがないように
することが好ましい。これにより、得られるフィルムは、流延幅方向及び長手方向の各方
向において、略均一の所望の物性を有するものが得られる。
以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
使用した化合物の質量部を下記に示す。
セルローストリアセテートA(置換度2.80、粘度平均重合度306、含水率0.2質
量%、ジクロロメタン溶液中6質量%の粘度 315mPa・s、平均粒子径1.5mm
であって標準偏差0.5mmである粉体) 14.5質量部
酢酸メチル 67.69質量部
アセトン 6.69質量部
エタノール 5.85質量部
n−ブタノール 3.34質量部
可塑剤A:(トリメチロールプロパントリアセテート) 0.29質量部
可塑剤B:(トリフェニルフォスフェート) 0.91質量部
可塑剤C:(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 0.54質量部
可塑剤D:(エチルフタリルグリコールエチルエステル) 0.091質量部
UV剤a:(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン)
0.05質量部
UV剤b:(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール)
0.05質量部
UV剤c:(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール)
0.1質量部
剥離剤:クエン酸エチルエステル(クエン酸:エチルアルコール=1:1(モル比)の反応混合物)
0.031質量部
マット剤:(二酸化ケイ素(粒径20nm)、モース硬度 約7)
0.005質量部
セルローストリアセテートA(置換度2.80、粘度平均重合度306、含水率0.2質
量%、ジクロロメタン溶液中6質量%の粘度 315mPa・s、平均粒子径1.5mm
であって標準偏差0.5mmである粉体) 14.5質量部
酢酸メチル 67.69質量部
アセトン 6.69質量部
エタノール 5.85質量部
n−ブタノール 3.34質量部
可塑剤A:(トリメチロールプロパントリアセテート) 0.29質量部
可塑剤B:(トリフェニルフォスフェート) 0.91質量部
可塑剤C:(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 0.54質量部
可塑剤D:(エチルフタリルグリコールエチルエステル) 0.091質量部
UV剤a:(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン)
0.05質量部
UV剤b:(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール)
0.05質量部
UV剤c:(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール)
0.1質量部
剥離剤:クエン酸エチルエステル(クエン酸:エチルアルコール=1:1(モル比)の反応混合物)
0.031質量部
マット剤:(二酸化ケイ素(粒径20nm)、モース硬度 約7)
0.005質量部
なお、ここで使用したセルローストリアセテートAは、残存酢酸量が0.1質量%以下
であり、Ca含有量が58ppm、Mg含有量が42ppm、Fe含有量が0.5ppm
であり、遊離酢酸40ppm、さらに硫酸イオンが15ppm含むものであった。また6
位アセチル基の置換度は0.91であり全アセチル中の32.5%であった。また、アセ
トン抽出分は8質量%、重量平均分子量/数平均分子量比は2.5であった。また、イエ
ローインデックスは1.7であり、ヘイズは0.08、透明度は93.5%であり、Tg
(ガラス転移温度;DSCにより測定)は160℃、結晶化発熱量は6.4J/gであっ
た。このセルローストリアセテートAは、綿から採取したセルロースを原料としてセルロ
ーストリアセテートを合成した。以下の説明において、これを綿原料TACと称する。
であり、Ca含有量が58ppm、Mg含有量が42ppm、Fe含有量が0.5ppm
であり、遊離酢酸40ppm、さらに硫酸イオンが15ppm含むものであった。また6
位アセチル基の置換度は0.91であり全アセチル中の32.5%であった。また、アセ
トン抽出分は8質量%、重量平均分子量/数平均分子量比は2.5であった。また、イエ
ローインデックスは1.7であり、ヘイズは0.08、透明度は93.5%であり、Tg
(ガラス転移温度;DSCにより測定)は160℃、結晶化発熱量は6.4J/gであっ
た。このセルローストリアセテートAは、綿から採取したセルロースを原料としてセルロ
ーストリアセテートを合成した。以下の説明において、これを綿原料TACと称する。
また、主溶媒である酢酸メチルは、溶解性パラメーターは19.6、誘電率6.68、
酸素分率0.43、双極子モーメント1.61Dであり、分子量は74、沸点は57℃、
I/O値は2.13であり、本発明の好ましい溶媒の範囲の溶媒である。さらに併用され
るアセトンは、溶解性パラメーターは20.3、誘電率20.7、酸素分率0.28、双
極子モーメント2.69Dであり、分子量は58、沸点は56℃、I/O値は1.08で
あり、本発明の好ましい溶媒の範囲である。
酸素分率0.43、双極子モーメント1.61Dであり、分子量は74、沸点は57℃、
I/O値は2.13であり、本発明の好ましい溶媒の範囲の溶媒である。さらに併用され
るアセトンは、溶解性パラメーターは20.3、誘電率20.7、酸素分率0.28、双
極子モーメント2.69Dであり、分子量は58、沸点は56℃、I/O値は1.08で
あり、本発明の好ましい溶媒の範囲である。
(1−1)セルローストリアセテート溶液(以下、ドープとも称する)の作製
攪拌羽根を有する4000Lのステンレス性溶解タンクに、前記複数の溶媒を混合して
混合溶媒としてよく攪拌・分散しつつ、セルローストリアセテート粉体(フレーク)を徐
々に添加し、全体が2000kgになるように調製した。なお、溶媒である酢酸メチル,
n−ブタノール,アセトン,エタノールは、すべてその含水率が0.5質量%以下のもの
を使用した。まず、セルローストリアセテートの粉末は、分散タンクに紛体を投入して、
攪拌剪断速度を最初は15m/sec(剪断応力5×104kgf/m/sec2 )の周
速で攪拌するディゾルバータイプの偏芯攪拌軸および、中心軸にアンカー翼を有して周速
1m/sec(剪断応力1×104kgf/m/sec2 )で攪拌する条件下で30分間
分散した。分散の開始温度は25℃であり、最終到達温度は48℃となった。分散終了後
、高速攪拌は停止し、アンカー翼の周速を0.5m/secとしてさらに100分間攪拌
し、セルローストリアセテートフレークを膨潤させた。膨潤終了までは窒素ガスでタンク
内を0.12MPaになるように加圧した。この際のタンク内の酸素濃度は2vol%未
満であり防爆上で問題のない状態を保った。またドープ中の水分量は0.5質量%以下で
あることを確認し、本実験では0.3質量%であった。
攪拌羽根を有する4000Lのステンレス性溶解タンクに、前記複数の溶媒を混合して
混合溶媒としてよく攪拌・分散しつつ、セルローストリアセテート粉体(フレーク)を徐
々に添加し、全体が2000kgになるように調製した。なお、溶媒である酢酸メチル,
n−ブタノール,アセトン,エタノールは、すべてその含水率が0.5質量%以下のもの
を使用した。まず、セルローストリアセテートの粉末は、分散タンクに紛体を投入して、
攪拌剪断速度を最初は15m/sec(剪断応力5×104kgf/m/sec2 )の周
速で攪拌するディゾルバータイプの偏芯攪拌軸および、中心軸にアンカー翼を有して周速
1m/sec(剪断応力1×104kgf/m/sec2 )で攪拌する条件下で30分間
分散した。分散の開始温度は25℃であり、最終到達温度は48℃となった。分散終了後
、高速攪拌は停止し、アンカー翼の周速を0.5m/secとしてさらに100分間攪拌
し、セルローストリアセテートフレークを膨潤させた。膨潤終了までは窒素ガスでタンク
内を0.12MPaになるように加圧した。この際のタンク内の酸素濃度は2vol%未
満であり防爆上で問題のない状態を保った。またドープ中の水分量は0.5質量%以下で
あることを確認し、本実験では0.3質量%であった。
(1−2)溶解・濾過工程
膨潤した溶液をタンクからギアポンプを使ってスクリュー押し出し機へ送液した。この
ときのスクリュー1次圧は0.55MPaであった。スクリューは、冷媒を流通させるジ
ャケットつきで、冷媒は3M社製フロリナートFC−77(登録商標)を用いて−80℃
で送液した。冷媒は直膨式冷凍機によって冷却した。ジャケット内平均流速は2m/se
cとし、スクリュー内部での溶液平均滞留時間は35秒であった。そして、添加液をドー
プに対して3重量%添加した。添加液は、n−ブタノール:試料080=50:50(重
量比)に調整したものを用いた。添加液をドープに添加した後に、30分間静止型混合器
内に滞留させて、調製した。そして、得られたドープ(以下、このドープを濃縮前ドープ
と称する)の水素イオン指数(pH)が5となるように調整した。また、このドープを調
整した後は、酸素濃度が5vol%の雰囲気下で製膜工程を行った。なお、添加液を添加
し、滞留させた後の濃縮前ドープには微小ゲルの発生は全く見られなかった。その後に濃
縮前ドープを静止型混合器を挿入したジャケット付き配管により50℃まで加熱し、公称
孔径10μmの燒結金属繊維フィルターを通過させドープを得た。この際、濾過1次圧は
1.5MPa、2次圧は1.2MPaとした。
膨潤した溶液をタンクからギアポンプを使ってスクリュー押し出し機へ送液した。この
ときのスクリュー1次圧は0.55MPaであった。スクリューは、冷媒を流通させるジ
ャケットつきで、冷媒は3M社製フロリナートFC−77(登録商標)を用いて−80℃
で送液した。冷媒は直膨式冷凍機によって冷却した。ジャケット内平均流速は2m/se
cとし、スクリュー内部での溶液平均滞留時間は35秒であった。そして、添加液をドー
プに対して3重量%添加した。添加液は、n−ブタノール:試料080=50:50(重
量比)に調整したものを用いた。添加液をドープに添加した後に、30分間静止型混合器
内に滞留させて、調製した。そして、得られたドープ(以下、このドープを濃縮前ドープ
と称する)の水素イオン指数(pH)が5となるように調整した。また、このドープを調
整した後は、酸素濃度が5vol%の雰囲気下で製膜工程を行った。なお、添加液を添加
し、滞留させた後の濃縮前ドープには微小ゲルの発生は全く見られなかった。その後に濃
縮前ドープを静止型混合器を挿入したジャケット付き配管により50℃まで加熱し、公称
孔径10μmの燒結金属繊維フィルターを通過させドープを得た。この際、濾過1次圧は
1.5MPa、2次圧は1.2MPaとした。
(1−3)濃縮・濾過
このようにして得られた濃縮前ドープを120℃で常圧のタンク内でフラッシュさせて
、蒸発した溶剤を凝縮器で回収分離した。フラッシュ後のドープの固形分濃度は、21.
8質量%となった。なお、凝縮された溶剤は調製工程の溶剤として再利用すべく回収工程
に回された(回収は蒸留工程と脱水工程などにより実施されるものである)。フラッシュ
タンクには中心軸にアンカー翼を有して周速0.5m/secで攪拌して脱泡を行った。
タンク内のドープの温度は25℃であり、タンク内の平均滞留時間は50分であった。こ
のドープを採集して25℃で測定した剪断粘度は剪断速度10(sec-1)で450(P
a・s)であった。
このようにして得られた濃縮前ドープを120℃で常圧のタンク内でフラッシュさせて
、蒸発した溶剤を凝縮器で回収分離した。フラッシュ後のドープの固形分濃度は、21.
8質量%となった。なお、凝縮された溶剤は調製工程の溶剤として再利用すべく回収工程
に回された(回収は蒸留工程と脱水工程などにより実施されるものである)。フラッシュ
タンクには中心軸にアンカー翼を有して周速0.5m/secで攪拌して脱泡を行った。
タンク内のドープの温度は25℃であり、タンク内の平均滞留時間は50分であった。こ
のドープを採集して25℃で測定した剪断粘度は剪断速度10(sec-1)で450(P
a・s)であった。
つぎに、このドープは弱い超音波照射することで泡抜きを実施した。脱泡したドープの
温度を25℃に調整して2000Lのステンレス製のストックタンク内に貯蔵した。スト
ックタンクは中心軸にアンカー翼を有して周速0.3m/secで常時攪拌された。以下
の説明において、このドープを試料001と称する。なお、濃縮前ドープからドープを調
製する際に、ドープ接液部には、腐食などの問題は全く生じなかった。
温度を25℃に調整して2000Lのステンレス製のストックタンク内に貯蔵した。スト
ックタンクは中心軸にアンカー翼を有して周速0.3m/secで常時攪拌された。以下
の説明において、このドープを試料001と称する。なお、濃縮前ドープからドープを調
製する際に、ドープ接液部には、腐食などの問題は全く生じなかった。
試料001のセルローストリアセテートAを綿原料TAC50質量部とチップTAC5
0質量部とからなる混合物に変えた以外は、同じ条件でドープを作製し、た。以下の説明
において、このドープを試料002と称する。なお、チップTACとは、後述するフイル
ム試料101−1の耳部を粉砕したものである。
0質量部とからなる混合物に変えた以外は、同じ条件でドープを作製し、た。以下の説明
において、このドープを試料002と称する。なお、チップTACとは、後述するフイル
ム試料101−1の耳部を粉砕したものである。
剥離促進剤であるクエン酸エチルエステルとマット剤である二酸化ケイ素とを用いない
以外は試料001と同じ成分かつ同じ条件でドープを作製し、固形分が21.8質量%の
ドープを得た。以下の説明において、このドープを試料003と称する。また、剥離促進
剤とマット剤とを用いない以外は試料002と同じ成分かつ同じ条件でドープを作製し固
形分が21.8質量%のドープを得た。以下、試料004と称する。
以外は試料001と同じ成分かつ同じ条件でドープを作製し、固形分が21.8質量%の
ドープを得た。以下の説明において、このドープを試料003と称する。また、剥離促進
剤とマット剤とを用いない以外は試料002と同じ成分かつ同じ条件でドープを作製し固
形分が21.8質量%のドープを得た。以下、試料004と称する。
また、酢酸メチルが81質量部,アセトンが8質量部,エタノールが7質量部,n−ブ
タノールが4質量部からなる混合溶媒を作製した。以下の説明において、この混合溶媒を
試料080と称する。
タノールが4質量部からなる混合溶媒を作製した。以下の説明において、この混合溶媒を
試料080と称する。
(1−4)流延工程
続いてストックタンク内のドープを1次増圧用のギアポンプで高精度ギアポンプの1次
側圧力が0.8MPaになるようにインバーターモーターによりフィードバック制御を行
い送液した。高精度ギアポンプは容積効率99.2%、吐出量の変動率0.5%以下の性
能であった。また、吐出圧力は1.5MPaであった。
続いてストックタンク内のドープを1次増圧用のギアポンプで高精度ギアポンプの1次
側圧力が0.8MPaになるようにインバーターモーターによりフィードバック制御を行
い送液した。高精度ギアポンプは容積効率99.2%、吐出量の変動率0.5%以下の性
能であった。また、吐出圧力は1.5MPaであった。
流延ダイは、幅が1.8mであり共流延用に調整したフィードブロックを装備して、主
流のほかに両面にそれぞれ積層して3層構造のフィルムを成形できるようにした装置を用
いた。以下の説明において、主流から形成される層を中間層と称し、支持体面側の層を支
持体面と称し、反対側の面をエアー面と称する。なお、ドープの送液流路は、中間層用,
支持体面用,エアー面用の3流路を用いた。
流のほかに両面にそれぞれ積層して3層構造のフィルムを成形できるようにした装置を用
いた。以下の説明において、主流から形成される層を中間層と称し、支持体面側の層を支
持体面と称し、反対側の面をエアー面と称する。なお、ドープの送液流路は、中間層用,
支持体面用,エアー面用の3流路を用いた。
レターデーション制御剤Aであるトリメチロールプロパントリアセテートを試料080
(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料003に静
止型混合器を介して混合させて、中間層用ドープとした。全固形分濃度が21.8質量%
,レターデーション制御剤Aがフィルム形態で4.0質量%となるように混合量の調整を
行った。以下の説明において、このドープを試料010Aと称する。
(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料003に静
止型混合器を介して混合させて、中間層用ドープとした。全固形分濃度が21.8質量%
,レターデーション制御剤Aがフィルム形態で4.0質量%となるように混合量の調整を
行った。以下の説明において、このドープを試料010Aと称する。
マット剤(二酸化ケイ素)と剥離促進剤(クエン酸エチルエステル)とを試料080に
溶解または分散させて分散液とした。この分散液をインラインで送液中の試料003に静
止型混合器を介して混合させて、支持体面用ドープを作製した。添加量は、全固形分濃度
が20.5質量%,マット剤濃度が0.05質量%,剥離促進剤濃度が0.03質量%と
なるように行った。以下の説明において、このドープを試料011と称する。
溶解または分散させて分散液とした。この分散液をインラインで送液中の試料003に静
止型混合器を介して混合させて、支持体面用ドープを作製した。添加量は、全固形分濃度
が20.5質量%,マット剤濃度が0.05質量%,剥離促進剤濃度が0.03質量%と
なるように行った。以下の説明において、このドープを試料011と称する。
マット剤(二酸化ケイ素)を試料080に分散させて分散液とした。この分散液をイン
ラインで送液中の試料003に静止型混合器を介して混合させて、エアー面用ドープを作
製した。添加量は、全固形分濃度が20.5質量%,マット剤濃度が0.1質量%となる
ように行った。以下の説明において、このドープを試料012と称する。これら試料01
0A,011,012からなるものを以下の説明において、ドープ試料101−1と称す
る。
ラインで送液中の試料003に静止型混合器を介して混合させて、エアー面用ドープを作
製した。添加量は、全固形分濃度が20.5質量%,マット剤濃度が0.1質量%となる
ように行った。以下の説明において、このドープを試料012と称する。これら試料01
0A,011,012からなるものを以下の説明において、ドープ試料101−1と称す
る。
そして、完成したセルローストリアセテートフィルム(以下、セルロースアシレートフイ
ルムとも称する)試料101−1の膜厚(エアー面,中間層,支持体面)がそれぞれ4μ
m,73μm,3μmであり、製品厚みが80μmとなるように、流延速度(ライン速度)
を50m/minとし、流延幅を1700mmとしてそれぞれのダイ突出口のセルロース
トリアセテートドープの流量を調整して流延を行った。各ドープ(試料012,010A
,011)の温度を25℃に調整するため、流延ダイにジャケットを設けてジャケット内
に供給する伝熱媒体の入口温度を25℃とした。
ルムとも称する)試料101−1の膜厚(エアー面,中間層,支持体面)がそれぞれ4μ
m,73μm,3μmであり、製品厚みが80μmとなるように、流延速度(ライン速度)
を50m/minとし、流延幅を1700mmとしてそれぞれのダイ突出口のセルロース
トリアセテートドープの流量を調整して流延を行った。各ドープ(試料012,010A
,011)の温度を25℃に調整するため、流延ダイにジャケットを設けてジャケット内
に供給する伝熱媒体の入口温度を25℃とした。
ダイ、フィードブロック、配管はすべて作業工程中には25℃に保温した。ダイはコー
トハンガータイプのダイであり、厚み調整ボルトが20mmピッチに設けられており、ヒ
ートボルトによる自動厚み調整機構を具備しているものを使用した。このヒートボルトは
予め設定したプログラムにより高精度ギアポンプの送液量に応じたプロファイルを設定す
ることもでき、製膜工程内に設置した赤外線厚み計のプロファイルに基づいた調整プログ
ラムによってフィードバック制御も可能な性能を有するものである。流延エッジ部20m
mを除いたフィルムで50mm離れた任意の2点の厚み差は1μm以内であり、幅方向厚
みの最小値で最も大きな差が3μm/m以下となるように調整した。また、各層の平均厚
み精度は両外層が±2%以下、主流が±1%以下に制御され、全体厚みは±1.5%以下
に調整した。
トハンガータイプのダイであり、厚み調整ボルトが20mmピッチに設けられており、ヒ
ートボルトによる自動厚み調整機構を具備しているものを使用した。このヒートボルトは
予め設定したプログラムにより高精度ギアポンプの送液量に応じたプロファイルを設定す
ることもでき、製膜工程内に設置した赤外線厚み計のプロファイルに基づいた調整プログ
ラムによってフィードバック制御も可能な性能を有するものである。流延エッジ部20m
mを除いたフィルムで50mm離れた任意の2点の厚み差は1μm以内であり、幅方向厚
みの最小値で最も大きな差が3μm/m以下となるように調整した。また、各層の平均厚
み精度は両外層が±2%以下、主流が±1%以下に制御され、全体厚みは±1.5%以下
に調整した。
また、ダイの1次側には減圧するためのチャンバーを設置した。この減圧チャバーの減
圧度は流延ビードの前後で1Pa〜5000Paの圧力差を印加できるようになっていて
、流延スピードに応じて調整が可能なものである。その際に、ビードの長さが5mm〜5
0mmになるような圧力差に設定した。またチャンバーの温度は流延部周囲のガスの凝縮
温度よりも高く設定できる機構を具備したものであった。さらに、ビードの両縁の流れの
乱れを調整するためにエッジ吸引装置が取り付けられているものを用いた。
圧度は流延ビードの前後で1Pa〜5000Paの圧力差を印加できるようになっていて
、流延スピードに応じて調整が可能なものである。その際に、ビードの長さが5mm〜5
0mmになるような圧力差に設定した。またチャンバーの温度は流延部周囲のガスの凝縮
温度よりも高く設定できる機構を具備したものであった。さらに、ビードの両縁の流れの
乱れを調整するためにエッジ吸引装置が取り付けられているものを用いた。
(1−5)流延ダイ
ここで、ダイの材質はオーステナイト相とフェライト相との混合組成を持つ2相系ステ
ンレス鋼であり、熱膨張率が2×10-5( ℃-1)以下の素材であり、電解質水溶液での強制
腐食試験でSUS316と略同等の耐腐食性を有する素材を使用した。また、ジクロロメ
タン、メタノール、水の混合液に3ヶ月浸漬しても気液界面にピッティング(孔開き)が
生じない耐腐食性を有する素材を使用した。さらに、鋳造後1ヶ月以上経時したものを研
削加工することとし、セルローストリアセテート溶液の面状の一定化に保った。流延ダイ
およびフィードブロックの接液面の仕上げ精度は表面粗さで1μm以下、真直度はいずれ
の方向にも1μm/m以下であり、スリットのクリアランスは自動調整により0.5mm
〜3.5mmまで調整可能であり、本実施例では1.5mmとした。ダイリップ先端の接
液部の角部分について、Rはスリット全巾に亘り50μm以下になるように加工した。ダ
イ内部での剪断速度は1(1/sec)〜5000(1/sec)の範囲であった。
ここで、ダイの材質はオーステナイト相とフェライト相との混合組成を持つ2相系ステ
ンレス鋼であり、熱膨張率が2×10-5( ℃-1)以下の素材であり、電解質水溶液での強制
腐食試験でSUS316と略同等の耐腐食性を有する素材を使用した。また、ジクロロメ
タン、メタノール、水の混合液に3ヶ月浸漬しても気液界面にピッティング(孔開き)が
生じない耐腐食性を有する素材を使用した。さらに、鋳造後1ヶ月以上経時したものを研
削加工することとし、セルローストリアセテート溶液の面状の一定化に保った。流延ダイ
およびフィードブロックの接液面の仕上げ精度は表面粗さで1μm以下、真直度はいずれ
の方向にも1μm/m以下であり、スリットのクリアランスは自動調整により0.5mm
〜3.5mmまで調整可能であり、本実施例では1.5mmとした。ダイリップ先端の接
液部の角部分について、Rはスリット全巾に亘り50μm以下になるように加工した。ダ
イ内部での剪断速度は1(1/sec)〜5000(1/sec)の範囲であった。
また、流延ダイのリップ先端には、硬化膜が設けられているものを用いた。硬膜を設ける手段としては、セラミックスコーティング,ハードクロムメッキ,窒化処理などがある。硬化膜としてセラミックスを用いる場合には、研削でき気孔率が低く脆くなく耐腐食性がよく、かつダイと密着性良く、ドープと密着性がないものが好ましい。具体的には、タングステン・カーバイド(WC),Al2O3,TiN,Cr2O3などがあり、特に好ましくはWCである。なお、本発明では、溶射法によりWCコーティングを形成したものを用いた。
さらにダイのスリット端には流出するドープが、局所的に乾燥固化することを防止する
ために、ドープを可溶化する溶剤である混合溶媒(試料080)をビード端部とスリット
の気液界面に片側で0.5cc/分で供給した。この液を供給するポンプの脈動率は5%
以下であった。また、減圧チャンバーによりビード背面の圧力を150Pa低くした。ま
た、減圧チャンバーの温度を一定にするために、ジャケットを取り付けた。そのジャケッ
ト内に35℃に調整された伝熱媒体を供給した。エッジ吸引風量は、1L/分〜100L
/分の範囲で調整可能なものを用い、本実施例では30L/分〜40L/分の範囲で適宜
調整した。
ために、ドープを可溶化する溶剤である混合溶媒(試料080)をビード端部とスリット
の気液界面に片側で0.5cc/分で供給した。この液を供給するポンプの脈動率は5%
以下であった。また、減圧チャンバーによりビード背面の圧力を150Pa低くした。ま
た、減圧チャンバーの温度を一定にするために、ジャケットを取り付けた。そのジャケッ
ト内に35℃に調整された伝熱媒体を供給した。エッジ吸引風量は、1L/分〜100L
/分の範囲で調整可能なものを用い、本実施例では30L/分〜40L/分の範囲で適宜
調整した。
(1−6)金属支持体
支持体として幅2.1mで長さが70mのステンレス製のエンドレスバンドを利用した
。そして、バンドの厚みは1.5mmであり、表面粗さは0.05μm以下になるように
研磨したものを使用した。材質はSUS316製であり、十分な耐腐食性と強度を有する
ものとした。バンドの全体の厚みムラは0.5%以下であった。バンドは2個のドラムに
より駆動するタイプを用い、その際のバンドのテンションは1.5×104kg/mに調
整し、バンドとドラムとの相対速度差が0.01m/分以下となるものであった。また、
バンド駆動の速度変動は0.5%以下であった。また1回転の巾方向の蛇行は1.5mm
以下に制限するようにバンドに両端位置を検出して制御した。また、流延ダイ直下におけ
る支持体表面のドラム回転に伴う上下方向の位置変動は200μm以下にした。この支持
体上にダイから3層のドープを共流延した。
支持体として幅2.1mで長さが70mのステンレス製のエンドレスバンドを利用した
。そして、バンドの厚みは1.5mmであり、表面粗さは0.05μm以下になるように
研磨したものを使用した。材質はSUS316製であり、十分な耐腐食性と強度を有する
ものとした。バンドの全体の厚みムラは0.5%以下であった。バンドは2個のドラムに
より駆動するタイプを用い、その際のバンドのテンションは1.5×104kg/mに調
整し、バンドとドラムとの相対速度差が0.01m/分以下となるものであった。また、
バンド駆動の速度変動は0.5%以下であった。また1回転の巾方向の蛇行は1.5mm
以下に制限するようにバンドに両端位置を検出して制御した。また、流延ダイ直下におけ
る支持体表面のドラム回転に伴う上下方向の位置変動は200μm以下にした。この支持
体上にダイから3層のドープを共流延した。
流延部のドラムは支持体を冷却するように内部に伝熱媒体(冷媒)を循環させる設備を
有しているものを用いた。また、他方のドラムが乾燥のための熱を供給するために伝熱媒
体が通水できるものである。それぞれの伝熱媒体の温度は5℃(流延ダイ側)と40℃と
した。流延直前の支持体中央部の表面温度は15℃であった。両端の温度差は6℃以下で
あった。
有しているものを用いた。また、他方のドラムが乾燥のための熱を供給するために伝熱媒
体が通水できるものである。それぞれの伝熱媒体の温度は5℃(流延ダイ側)と40℃と
した。流延直前の支持体中央部の表面温度は15℃であった。両端の温度差は6℃以下で
あった。
なお、ドラムを直接流延支持体とすることも可能なものであり、この場合には回転ムラ
が0.2mm以下の精度で回転させた。ドラムにおいても表面の平均粗さは0.01μm
以下であり、クロム鍍金処理により十分な硬度と耐久性を有したものである。
が0.2mm以下の精度で回転させた。ドラムにおいても表面の平均粗さは0.01μm
以下であり、クロム鍍金処理により十分な硬度と耐久性を有したものである。
ドラム、バンドのいずれにおいても表面欠陥はあってはならないものであり、30μm
以上のピンホールは皆無であり、10μm〜30μmのピンホールは1個/m2以下、1
0μm以下のピンホールは2個/m2 以下である支持体を使用した。
以上のピンホールは皆無であり、10μm〜30μmのピンホールは1個/m2以下、1
0μm以下のピンホールは2個/m2 以下である支持体を使用した。
(1−7)流延乾燥
前記流延ダイ及び支持体などが設けられている流延室の温度は、35℃に保った。バン
ド上に流延されたドープは、最初に平行流の乾燥風を送り乾燥した。乾燥する際の乾燥風
からのドープへの総括伝熱係数は24kcal/m2・hr・℃であった。乾燥風の温度
はバンド上部の上流側を135℃とし、下流側を140℃とした。また、バンド下部は、
65℃とした。それぞれのガスの飽和温度は、いずれも−8℃付近であった。支持体上で
の乾燥雰囲気における酸素濃度は5vol%に保持した。なお、酸素濃度を5vol%に
保持するため空気を窒素ガスで置換した。また、流延室内の溶媒を凝縮回収するために、
凝縮器(コンデンサ)を設け、その出口温度は、−10℃に設定した。
前記流延ダイ及び支持体などが設けられている流延室の温度は、35℃に保った。バン
ド上に流延されたドープは、最初に平行流の乾燥風を送り乾燥した。乾燥する際の乾燥風
からのドープへの総括伝熱係数は24kcal/m2・hr・℃であった。乾燥風の温度
はバンド上部の上流側を135℃とし、下流側を140℃とした。また、バンド下部は、
65℃とした。それぞれのガスの飽和温度は、いずれも−8℃付近であった。支持体上で
の乾燥雰囲気における酸素濃度は5vol%に保持した。なお、酸素濃度を5vol%に
保持するため空気を窒素ガスで置換した。また、流延室内の溶媒を凝縮回収するために、
凝縮器(コンデンサ)を設け、その出口温度は、−10℃に設定した。
流延後5秒間は遮風装置により乾燥風が直接ドープに当たらないようにして流延ダイ直
近の静圧変動を±1Pa以下に抑制した。ドープ中の溶剤比率が乾量基準で150質量%
になった時点で流延支持体からフィルムとして剥離した。この時の剥離テンションは10
kgf/mであり、支持体速度に対して剥ぎ取り速度(剥取りロールドロー)は100.
1%〜105%の範囲で適切に剥ぎ取れるように設定した。また、剥ぎ取ったフィルムの
表面温度は15℃であった。支持体上での乾燥速度は平均180質量%乾量基準溶剤/分
であった。乾燥して発生した溶剤ガスは凝縮装置に導かれ、−10℃で液化し、回収して
仕込み用の溶剤として再利用した。溶剤を除去された乾燥風は再度加熱して乾燥風として
再利用された。その際に、溶剤に含まれる水分量を0.5%以下に調整して再使用した。
近の静圧変動を±1Pa以下に抑制した。ドープ中の溶剤比率が乾量基準で150質量%
になった時点で流延支持体からフィルムとして剥離した。この時の剥離テンションは10
kgf/mであり、支持体速度に対して剥ぎ取り速度(剥取りロールドロー)は100.
1%〜105%の範囲で適切に剥ぎ取れるように設定した。また、剥ぎ取ったフィルムの
表面温度は15℃であった。支持体上での乾燥速度は平均180質量%乾量基準溶剤/分
であった。乾燥して発生した溶剤ガスは凝縮装置に導かれ、−10℃で液化し、回収して
仕込み用の溶剤として再利用した。溶剤を除去された乾燥風は再度加熱して乾燥風として
再利用された。その際に、溶剤に含まれる水分量を0.5%以下に調整して再使用した。
剥ぎ取ったフィルムを多数のローラが設けられている渡り部で搬送した。渡り部には、
3本のローラを備え、また渡り部の温度は、40℃に保持した。渡り部のローラで搬送し
ている際に、フィルムに16N〜160Nのテンションを付与した。
3本のローラを備え、また渡り部の温度は、40℃に保持した。渡り部のローラで搬送し
ている際に、フィルムに16N〜160Nのテンションを付与した。
(1−8)テンター搬送・乾燥工程条件
剥ぎ取られたフィルムは、クリップを有したテンターで両端を固定されながらテンター
の乾燥ゾーン内を搬送され、乾燥風により乾燥した。クリップには、20℃の伝熱媒体を
供給して冷却した。テンターの駆動はチェーンで行い、そのスプロケットの速度変動は0
.5%以下であった。また、テンター内を3ゾーンに分け、それぞれのゾーンの乾燥風温
度を上流側から90℃,100℃,110℃とした。乾燥風のガス組成は−10℃の飽和ガ
ス濃度とした。テンター内での平均乾燥速度は120質量%(乾量基準溶剤)/分であっ
た。テンターの出口ではフィルム内の残留溶剤の量は10質量%以下となるように調整し
、本実験では7質量%となるように乾燥ゾーンの条件を調整した。テンター内では搬送し
つつ幅方向に延伸も行った。なお、テンターに搬送された際の幅を100%としたときの
拡幅量を103%とした。剥取ローラからテンタ入口に至る延伸率(テンタ駆動ドロー)
は、102%とした。テンター内の延伸率はテンター噛み込み部から10mm以上離れた
部分における実質延伸率の差異が10%以下であり、かつ20mm離れた任意の2点の延
伸率の差異は5%以下であった。ベース端のうちテンターで固定している長さの比率は9
0%とした。また、テンタークリップの温度は50℃を超えないように冷却しつつ搬送し
た。テンター部分で蒸発した溶剤は−10℃の温度で凝縮させ液化して回収した。凝縮回
収用に凝縮器(コンデンサ)を設け、その出口温度は−8℃に設定した。溶剤に含まれる
水分量を0.5質量%以下に調整して再使用した。
剥ぎ取られたフィルムは、クリップを有したテンターで両端を固定されながらテンター
の乾燥ゾーン内を搬送され、乾燥風により乾燥した。クリップには、20℃の伝熱媒体を
供給して冷却した。テンターの駆動はチェーンで行い、そのスプロケットの速度変動は0
.5%以下であった。また、テンター内を3ゾーンに分け、それぞれのゾーンの乾燥風温
度を上流側から90℃,100℃,110℃とした。乾燥風のガス組成は−10℃の飽和ガ
ス濃度とした。テンター内での平均乾燥速度は120質量%(乾量基準溶剤)/分であっ
た。テンターの出口ではフィルム内の残留溶剤の量は10質量%以下となるように調整し
、本実験では7質量%となるように乾燥ゾーンの条件を調整した。テンター内では搬送し
つつ幅方向に延伸も行った。なお、テンターに搬送された際の幅を100%としたときの
拡幅量を103%とした。剥取ローラからテンタ入口に至る延伸率(テンタ駆動ドロー)
は、102%とした。テンター内の延伸率はテンター噛み込み部から10mm以上離れた
部分における実質延伸率の差異が10%以下であり、かつ20mm離れた任意の2点の延
伸率の差異は5%以下であった。ベース端のうちテンターで固定している長さの比率は9
0%とした。また、テンタークリップの温度は50℃を超えないように冷却しつつ搬送し
た。テンター部分で蒸発した溶剤は−10℃の温度で凝縮させ液化して回収した。凝縮回
収用に凝縮器(コンデンサ)を設け、その出口温度は−8℃に設定した。溶剤に含まれる
水分量を0.5質量%以下に調整して再使用した。
そして、テンター出口から30秒以内に両端の耳切りを行った。NT型カッターにより
両側50mmの耳をカットし、カットした耳はカッターブロワ−によりクラッシャーに風
送されて平均80mm2程度のチップに粉砕し、耳サイロに収納した。耳サイロ内には、
溶媒濃度計が設けられており、常に耳サイロ内の溶媒濃度をモニタリングしている。耳サ
イロ内の溶媒濃度が爆発下限値(LEL)である25体積%を超えると爆発する場合があ
る。しかしながら、本製膜においては、常に25体積%未満であり爆発の可能性は全く無
かった。このチップが前述したチップTACである。このチップは再度調製用原料として
セルローストリアセテートフレークと共に仕込み工程で原料として利用した。テンター部
の乾燥雰囲気における酸素濃度は5vol%に保持した。なお、酸素濃度を5vol%に
保持するため空気を窒素ガスで置換した。後述するローラー搬送ゾーンで高温乾燥させる
前に、100℃の乾燥風が供給されている予備乾燥ゾーンでフィルムを予備加熱した。
両側50mmの耳をカットし、カットした耳はカッターブロワ−によりクラッシャーに風
送されて平均80mm2程度のチップに粉砕し、耳サイロに収納した。耳サイロ内には、
溶媒濃度計が設けられており、常に耳サイロ内の溶媒濃度をモニタリングしている。耳サ
イロ内の溶媒濃度が爆発下限値(LEL)である25体積%を超えると爆発する場合があ
る。しかしながら、本製膜においては、常に25体積%未満であり爆発の可能性は全く無
かった。このチップが前述したチップTACである。このチップは再度調製用原料として
セルローストリアセテートフレークと共に仕込み工程で原料として利用した。テンター部
の乾燥雰囲気における酸素濃度は5vol%に保持した。なお、酸素濃度を5vol%に
保持するため空気を窒素ガスで置換した。後述するローラー搬送ゾーンで高温乾燥させる
前に、100℃の乾燥風が供給されている予備乾燥ゾーンでフィルムを予備加熱した。
(1−9)後乾燥工程条件
前述した方法で得られた耳切り後のセルローストリアセテートフィルムをローラ搬送ゾ
ーンで高温乾燥した。ローラ搬送ゾーンを4区画に分割して、上流側から120℃,13
0℃,130℃,130℃の乾燥風を給気した。このとき、フィルムのローラー搬送テン
ションは100N/巾として、最終的に残留溶剤量が0.3質量%になるまでの約10分
間、乾燥した。該ローラーのラップ角度は、90度および180度を用いた。該ローラー
の材質はアルミ製もしくは炭素鋼製であり、表面にはハードクロム鍍金を施した。ローラ
ーの表面形状はフラットなものとブラストによりマット化加工したものとを用いた。ロー
ラーの回転による振れは全て50μm以下であった。また、テンション100N/巾での
ローラー撓みは0.5mm以下となるように選定した。
前述した方法で得られた耳切り後のセルローストリアセテートフィルムをローラ搬送ゾ
ーンで高温乾燥した。ローラ搬送ゾーンを4区画に分割して、上流側から120℃,13
0℃,130℃,130℃の乾燥風を給気した。このとき、フィルムのローラー搬送テン
ションは100N/巾として、最終的に残留溶剤量が0.3質量%になるまでの約10分
間、乾燥した。該ローラーのラップ角度は、90度および180度を用いた。該ローラー
の材質はアルミ製もしくは炭素鋼製であり、表面にはハードクロム鍍金を施した。ローラ
ーの表面形状はフラットなものとブラストによりマット化加工したものとを用いた。ロー
ラーの回転による振れは全て50μm以下であった。また、テンション100N/巾での
ローラー撓みは0.5mm以下となるように選定した。
搬送中のフィルム帯電圧は、常時−3kV〜3kVの範囲となるように工程中に強制除
電装置(除電バー)を設置した。
電装置(除電バー)を設置した。
乾燥風に含まれる溶剤ガスは吸着剤を用いて吸着回収除去した。吸着剤は活性炭であり
、脱着は乾燥窒素を用いて行った。回収した溶剤は水分量0.3質量%以下に調整して仕
込み溶剤として再利用した。乾燥風には溶剤ガスの他、可塑剤、UV吸収剤、その他の高
沸点物がふくまれるので冷却除去する冷却器およびプレアドソーバーでこれらを除去して
再製循環使用した。そして、最終的に屋外排出ガス中のVOCは10ppm以下となるよ
う、吸脱着条件を設定した。また、全蒸発溶剤の内凝縮法で回収する溶剤量は90質量%
であり、残りの大部分は吸着回収により回収した。
、脱着は乾燥窒素を用いて行った。回収した溶剤は水分量0.3質量%以下に調整して仕
込み溶剤として再利用した。乾燥風には溶剤ガスの他、可塑剤、UV吸収剤、その他の高
沸点物がふくまれるので冷却除去する冷却器およびプレアドソーバーでこれらを除去して
再製循環使用した。そして、最終的に屋外排出ガス中のVOCは10ppm以下となるよ
う、吸脱着条件を設定した。また、全蒸発溶剤の内凝縮法で回収する溶剤量は90質量%
であり、残りの大部分は吸着回収により回収した。
乾燥されたフィルムを第1調湿室に搬送した。ローラ搬送ゾーンと第1調湿室との間の
渡り部には、110℃の乾燥風を給気した。第1調湿室には、温度50℃,露点が20℃
の空気を給気した。さらに、フィルムのカールの発生を抑制する第2調湿室にフィルムを
搬送した。第2調湿室では、フィルムに直接90℃,湿度70%の空気をあてた。
渡り部には、110℃の乾燥風を給気した。第1調湿室には、温度50℃,露点が20℃
の空気を給気した。さらに、フィルムのカールの発生を抑制する第2調湿室にフィルムを
搬送した。第2調湿室では、フィルムに直接90℃,湿度70%の空気をあてた。
(1−10)後処理、巻取り条件
乾燥後のセルローストリアセテートフィルムは、30℃以下に冷却して両端耳切りを行
いさらにフィルムの両端にナーリングを行った。ナーリングは片側からエンボス加工を行
うことで付与し、ナーリングする幅は10mmであり、最大高さは平均厚みよりも平均1
2μm高くなるように押し圧を設定した。
乾燥後のセルローストリアセテートフィルムは、30℃以下に冷却して両端耳切りを行
いさらにフィルムの両端にナーリングを行った。ナーリングは片側からエンボス加工を行
うことで付与し、ナーリングする幅は10mmであり、最大高さは平均厚みよりも平均1
2μm高くなるように押し圧を設定した。
そして、フィルムを巻取り室に搬送した。巻取り室は、室内温度28℃,湿度70%に
保持した。このようにして得られたセルローストリアセテートフィルム(厚さ80μm)
の製品幅は、1475mmとなった。巻き芯の径は169mm巻き始めテンションは36
0N/巾であり、巻き終わりが250N/巾になるようなテンションパターンとした。
巻き取り全長は3940mであった。巻き取りの際のオシレート周期を400mとし、オ
シレート幅を±5mmとした。また、巻取りロールにプレスロールを押し圧50N/巾に
設定した。巻き取り時のフィルムの温度は25℃、含水量は1.4質量%、残留溶剤量は
0.3質量%であった。全工程を通しても平均乾燥速度は20質量%(乾量基準溶剤)/
分であった。また巻き緩み、シワもなく、10Gでの衝撃テストにおいても巻きずれが生
じなかった。また、ロール外観も良好であった。以上の工程を経て、セルローストリアセ
テートフィルム試料(以下、セルロースアシレートフィルム試料とも称する)101−1
を製膜できた。
保持した。このようにして得られたセルローストリアセテートフィルム(厚さ80μm)
の製品幅は、1475mmとなった。巻き芯の径は169mm巻き始めテンションは36
0N/巾であり、巻き終わりが250N/巾になるようなテンションパターンとした。
巻き取り全長は3940mであった。巻き取りの際のオシレート周期を400mとし、オ
シレート幅を±5mmとした。また、巻取りロールにプレスロールを押し圧50N/巾に
設定した。巻き取り時のフィルムの温度は25℃、含水量は1.4質量%、残留溶剤量は
0.3質量%であった。全工程を通しても平均乾燥速度は20質量%(乾量基準溶剤)/
分であった。また巻き緩み、シワもなく、10Gでの衝撃テストにおいても巻きずれが生
じなかった。また、ロール外観も良好であった。以上の工程を経て、セルローストリアセ
テートフィルム試料(以下、セルロースアシレートフィルム試料とも称する)101−1
を製膜できた。
このフィルム試料101−1のロールを25℃、55%RHの貯蔵ラックに1ヶ月間保
管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は認められなかった。さ
らにロール内においても接着も認められなかった。また、フィルム試料101−1を製膜
した後に、金属支持体であるエンドレスベルト上にはドープから形成された流延膜の剥げ
残りは全く見られなかった。
管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は認められなかった。さ
らにロール内においても接着も認められなかった。また、フィルム試料101−1を製膜
した後に、金属支持体であるエンドレスベルト上にはドープから形成された流延膜の剥げ
残りは全く見られなかった。
(1−11)評価と結果
実施例で得られた試料の評価方法について下記に示す。
実施例で得られた試料の評価方法について下記に示す。
(1)溶液の安定性
(1−3)で得られたろ過,濃縮後のドープを採取し、30℃で静置保存したまま観察
し以下のA、B、C、Dの4段階に評価した。
A:20日間経時でも透明性と液均一性を示す。
B:10日間経時まで透明性と液均一性を保持しているが、20日で少し白濁が見られる
。
C:液作製終了時では透明性と均一な液であるが、一日経時するとゲル化し不均一な液と
なる。
D:液は膨潤・溶解が見られず不透明性で不均一な溶液状態である。
(1−3)で得られたろ過,濃縮後のドープを採取し、30℃で静置保存したまま観察
し以下のA、B、C、Dの4段階に評価した。
A:20日間経時でも透明性と液均一性を示す。
B:10日間経時まで透明性と液均一性を保持しているが、20日で少し白濁が見られる
。
C:液作製終了時では透明性と均一な液であるが、一日経時するとゲル化し不均一な液と
なる。
D:液は膨潤・溶解が見られず不透明性で不均一な溶液状態である。
(2)フィルム面状
フィルムを目視で観察し、その面状を以下の如く評価した。
A:フィルム表面は平滑である。
B:フィルム表面は平滑であるが、少し異物が見られる。
C:フィルム表面に弱い凹凸が見られ、異物の存在がはっきり観察される。
D:フィルムに凹凸が見られ、異物が多数見られる。
フィルムを目視で観察し、その面状を以下の如く評価した。
A:フィルム表面は平滑である。
B:フィルム表面は平滑であるが、少し異物が見られる。
C:フィルム表面に弱い凹凸が見られ、異物の存在がはっきり観察される。
D:フィルムに凹凸が見られ、異物が多数見られる。
(3)フィルムの耐湿熱性
試料1gを折り畳んで15ml容量のガラス瓶に入れ、温度90℃、相対湿度100%
条件下で調湿した後、密閉した。これを90℃で経時して10日後に取り出した。フイル
ムの状態を目視で確認し、以下の判定をした。
A:特に異常が認められない
B:かすかな分解臭が認められる
C:かなりな分解臭が認められる
D:分解臭と分解による形状の変化が認められる
試料1gを折り畳んで15ml容量のガラス瓶に入れ、温度90℃、相対湿度100%
条件下で調湿した後、密閉した。これを90℃で経時して10日後に取り出した。フイル
ムの状態を目視で確認し、以下の判定をした。
A:特に異常が認められない
B:かすかな分解臭が認められる
C:かなりな分解臭が認められる
D:分解臭と分解による形状の変化が認められる
(4)フィルムの透湿係数
フィルムの透湿係数は、フィルムを60℃,95%RHで1日(24時間)曝した後に測
定を行った。そして、以下の判定を行った。
透湿度◎:1250(g/m2・day)未満
透湿度○:1250(g/m2・day)以上2000(g/m2・day)未満
透湿度△:2000(g/m2・day)以上2750(g/m2・day)未満
透湿度×:2750(g/m2・day)以上
フィルムの透湿係数は、フィルムを60℃,95%RHで1日(24時間)曝した後に測
定を行った。そして、以下の判定を行った。
透湿度◎:1250(g/m2・day)未満
透湿度○:1250(g/m2・day)以上2000(g/m2・day)未満
透湿度△:2000(g/m2・day)以上2750(g/m2・day)未満
透湿度×:2750(g/m2・day)以上
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。また、フィルムの縦横平均熱収縮(実験条件;90℃,24時間)は、−0.085
%であり、熱収縮が生じ難いフィルムが得られた。また、テンター出口での残留溶媒量は
7質量%であり、そのときの耳サイロLELは25%未満と良好であった。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。また、フィルムの縦横平均熱収縮(実験条件;90℃,24時間)は、−0.085
%であり、熱収縮が生じ難いフィルムが得られた。また、テンター出口での残留溶媒量は
7質量%であり、そのときの耳サイロLELは25%未満と良好であった。
またフィルム試料101−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手
方向が142MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1540g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手
方向が142MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1540g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料101−2の作製を行った。試料003
に代えて試料004を用いた以外は、ドープ試料101−1の各ドープである試料010
A,011,012と同じ条件で試料013A,014,015を調製した。また、これ
ら試料013A,014,015を併せてドープ試料101−2と称する。試料013A
,014,015を用いて試料101−1と同じ条件でフィルム試料101−2を製膜し
、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
に代えて試料004を用いた以外は、ドープ試料101−1の各ドープである試料010
A,011,012と同じ条件で試料013A,014,015を調製した。また、これ
ら試料013A,014,015を併せてドープ試料101−2と称する。試料013A
,014,015を用いて試料101−1と同じ条件でフィルム試料101−2を製膜し
、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料101−2は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は1.9%であり、Reは1.2nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方
向が140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48%
であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.8で
あった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.31質量%であり、透湿
係数は1538g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向
が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は1.9%であり、Reは1.2nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方
向が140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48%
であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.8で
あった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.31質量%であり、透湿
係数は1538g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向
が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料101−3の作製を行った。試料003
のTACに対して外割合で1質量%の疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)を添加した
以外は、試料003と同じ条件で調製されたドープを試料005と称する。また、試料0
04のTACに対して外割合で1質量%の疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)を添加
した以外は、試料004と同じ条件で調製されたドープを試料006と称する。なお、疎
水化剤は、フィルム形態で1質量%となるように含有させた。
のTACに対して外割合で1質量%の疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)を添加した
以外は、試料003と同じ条件で調製されたドープを試料005と称する。また、試料0
04のTACに対して外割合で1質量%の疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)を添加
した以外は、試料004と同じ条件で調製されたドープを試料006と称する。なお、疎
水化剤は、フィルム形態で1質量%となるように含有させた。
送液されているドープを試料003から試料005に代えた以外は、試料010Aと同
じ条件で作製されるドープを試料020Aと称する。また、送液されているドープを試料
003から試料005に代えてそれ以外は、試料011,012と同じ条件で作製される
ドープを試料021,022と称する。これら試料020A,021,022を併せてド
ープ試料101−3と称する。ドープ試料101−3を用いてフィルム試料101−1と
同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料101−3を製膜し、フィルム試料1
01−1と同じ評価を行った。
じ条件で作製されるドープを試料020Aと称する。また、送液されているドープを試料
003から試料005に代えてそれ以外は、試料011,012と同じ条件で作製される
ドープを試料021,022と称する。これら試料020A,021,022を併せてド
ープ試料101−3と称する。ドープ試料101−3を用いてフィルム試料101−1と
同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料101−3を製膜し、フィルム試料1
01−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−3は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料101−3は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が143MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.5
であった。また、含水率は1.25質量%であり、残留溶媒量は0.30質量%であり、
透湿係数は1115g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方
向が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が143MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.5
であった。また、含水率は1.25質量%であり、残留溶媒量は0.30質量%であり、
透湿係数は1115g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方
向が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
送液されているドープを試料004から試料006に代えた以外は、試料013Aと同
じ条件で作製されるドープを試料023Aと称する。また、送液されているドープを試料
004から試料006に代えてそれ以外は、試料014,015と同じ条件で作製される
ドープを試料024,025と称する。これら試料023A,024,025を併せてド
ープ試料101−4と称する。これら試料023A,024,025を用いてフィルム試
料101−1と同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料101−4を製膜し、
フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、疎水化剤はフィルム形態で1質量%
となるように含有させた。
じ条件で作製されるドープを試料023Aと称する。また、送液されているドープを試料
004から試料006に代えてそれ以外は、試料014,015と同じ条件で作製される
ドープを試料024,025と称する。これら試料023A,024,025を併せてド
ープ試料101−4と称する。これら試料023A,024,025を用いてフィルム試
料101−1と同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料101−4を製膜し、
フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、疎水化剤はフィルム形態で1質量%
となるように含有させた。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−4は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料101−4は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%、
傾斜幅は19.4nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は1.80%であり、Reは1.0nm、Rthは48nmであり、分子配向軸
は1.5°、弾性率は長手方向が3.59GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手
方向が138MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.24質量%であり、残留溶媒量は0.30質量%であり、
透湿係数は1121g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方
向が−0.07%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
傾斜幅は19.4nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は1.80%であり、Reは1.0nm、Rthは48nmであり、分子配向軸
は1.5°、弾性率は長手方向が3.59GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手
方向が138MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.24質量%であり、残留溶媒量は0.30質量%であり、
透湿係数は1121g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方
向が−0.07%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
次に、厚みが40μmのセルローストリアセテートフィルム試料102−1を製膜した
。なお、特に説明しない箇所はフィルム試料101−1の製膜方法と同じ条件で行った。
ドープは、ドープ試料101−1を構成する試料010A,011,012を用いた。な
お、試料010A中に含有させたレターデーション制御剤A(トリメチロールプロパント
リアセテート)の含有量は、フィルム形態で3.0質量%となるように調製した。以下、
これらの試料を合わせてドープ試料102−1と称する。そして、完成したセルロースト
リアセテートフィルム試料102−1の膜厚がそれぞれ4μm,33μm,3μmであり、
製品厚みが40μmとなるように、流延速度(ライン速度)を50m/minとして流延
を行った。なお、流延ダイのビード背面圧力を−150Paとした。流延室での乾燥風の
温度はバンド上部を50℃とし、バンド下部を70℃とした。フィルムをバンドから剥ぎ
取った後に、渡り部を搬送させてテンターに送った。なお、渡り部のローラで搬送してい
る際に、フィルムに10N〜100Nのテンションを付与した。テンターで乾燥させなが
ら、所望の拡幅も行った。テンターに搬送された際の幅を100%としたときの拡幅量を
102%とし、剥取ローラからテンター入口に至る延伸率(テンタ駆動ドロー)は101
%とした。予備乾燥ゾーンを搬送させた後に、ローラー搬送ゾーンで高温乾燥した。また
、工程中には、強制除電装置(除電バー)を設置し、−3kV〜3kVとした。渡り部を
搬送させた後に、調湿室に搬送し、その後にナーリングを付与した後に巻取り室に搬送し
た。
。なお、特に説明しない箇所はフィルム試料101−1の製膜方法と同じ条件で行った。
ドープは、ドープ試料101−1を構成する試料010A,011,012を用いた。な
お、試料010A中に含有させたレターデーション制御剤A(トリメチロールプロパント
リアセテート)の含有量は、フィルム形態で3.0質量%となるように調製した。以下、
これらの試料を合わせてドープ試料102−1と称する。そして、完成したセルロースト
リアセテートフィルム試料102−1の膜厚がそれぞれ4μm,33μm,3μmであり、
製品厚みが40μmとなるように、流延速度(ライン速度)を50m/minとして流延
を行った。なお、流延ダイのビード背面圧力を−150Paとした。流延室での乾燥風の
温度はバンド上部を50℃とし、バンド下部を70℃とした。フィルムをバンドから剥ぎ
取った後に、渡り部を搬送させてテンターに送った。なお、渡り部のローラで搬送してい
る際に、フィルムに10N〜100Nのテンションを付与した。テンターで乾燥させなが
ら、所望の拡幅も行った。テンターに搬送された際の幅を100%としたときの拡幅量を
102%とし、剥取ローラからテンター入口に至る延伸率(テンタ駆動ドロー)は101
%とした。予備乾燥ゾーンを搬送させた後に、ローラー搬送ゾーンで高温乾燥した。また
、工程中には、強制除電装置(除電バー)を設置し、−3kV〜3kVとした。渡り部を
搬送させた後に、調湿室に搬送し、その後にナーリングを付与した後に巻取り室に搬送し
た。
巻取り室は、室内温度35℃,湿度80%に保持し、巻き始めテンションは250N/巾
であり、巻き終わりが170N/巾 になるようなテンションパターンとしながら、オシ
レートも行った。以上の工程で作製された本発明のセルローストリアセテートフィルムを
試料102−1とした。このフィルム試料102−1のロールを25℃、55%RHの貯
蔵ラックに1ヶ月間保管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は
認められなかった。さらにロール内においても接着も認められなかった。
であり、巻き終わりが170N/巾 になるようなテンションパターンとしながら、オシ
レートも行った。以上の工程で作製された本発明のセルローストリアセテートフィルムを
試料102−1とした。このフィルム試料102−1のロールを25℃、55%RHの貯
蔵ラックに1ヶ月間保管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は
認められなかった。さらにロール内においても接着も認められなかった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では10gであり、フィルムの耐折試験は12
9回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では10gであり、フィルムの耐折試験は12
9回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%、
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.40%であり、Reは0.9nm、Rthは51nmであり、分子配向軸
は1.6°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長
手方向が139MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が4
9%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51
、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.
9であった。また、含水率は1.20質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり
、透湿係数は2510g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.07%であり幅
方向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0
.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,
0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであ
った。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は若干高めであったが実用上問題の
無いレベル(△)であった。
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.40%であり、Reは0.9nm、Rthは51nmであり、分子配向軸
は1.6°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長
手方向が139MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が4
9%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51
、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.
9であった。また、含水率は1.20質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり
、透湿係数は2510g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.07%であり幅
方向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0
.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,
0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであ
った。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は若干高めであったが実用上問題の
無いレベル(△)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料102−2の作製を行った。試料010
A,011,012に代えて試料013A,014,015を用いた。なお、試料013
A中のレターデーション制御剤Aの量は、フィルム形態で0.3質量%となるように調製
した。以下、これらの試料を合わせてドープ試料102−2と称する。それ以外は、フイ
ルム試料102−1の製膜と同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料102−
2を製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
A,011,012に代えて試料013A,014,015を用いた。なお、試料013
A中のレターデーション制御剤Aの量は、フィルム形態で0.3質量%となるように調製
した。以下、これらの試料を合わせてドープ試料102−2と称する。それ以外は、フイ
ルム試料102−1の製膜と同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料102−
2を製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は13
0回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は13
0回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−2は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.20%であり、Reは0.8nm、Rthは50nmであり、分子配向軸
は1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長
手方向が138MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が4
9%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは3.1
であった。また、含水率は1.21質量%であり、残留溶媒量は0.18質量%であり、
透湿係数は2518g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方
向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は若干高めであったが実用上問題の無
いレベル(△)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.20%であり、Reは0.8nm、Rthは50nmであり、分子配向軸
は1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長
手方向が138MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が4
9%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは3.1
であった。また、含水率は1.21質量%であり、残留溶媒量は0.18質量%であり、
透湿係数は2518g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方
向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は若干高めであったが実用上問題の無
いレベル(△)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料102−3の作製を行った。試料010
A,011,012に代えて試料020A,021,022を用いた。なお、試料020
A中のレターデーション制御剤Aは、フィルム形態で3.0質量%となるように調製した
。また、疎水化剤は、フィルム形態で2質量%となるように含有させた。以下、これらの
試料を合わせてドープ試料102−3と称する。それ以外は、フィルム試料102−1と
同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料102−3を製膜し、フィルム試料1
01−1と同じ評価を行った。
A,011,012に代えて試料020A,021,022を用いた。なお、試料020
A中のレターデーション制御剤Aは、フィルム形態で3.0質量%となるように調製した
。また、疎水化剤は、フィルム形態で2質量%となるように含有させた。以下、これらの
試料を合わせてドープ試料102−3と称する。それ以外は、フィルム試料102−1と
同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料102−3を製膜し、フィルム試料1
01−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−3は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は12
5回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は12
5回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−3は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.30%であり、Reは0.6nm、Rthは49nmであり、分子配向軸
は1.5°、弾性率は長手方向が3.52GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは3.2
であった。また、含水率は1.11質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり、
透湿係数は1231g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.07%であり幅方
向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.30%であり、Reは0.6nm、Rthは49nmであり、分子配向軸
は1.5°、弾性率は長手方向が3.52GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは3.2
であった。また、含水率は1.11質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり、
透湿係数は1231g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.07%であり幅方
向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料102−4の作製を行った。試料013
A,014,015に代えて試料023A,024,025を用いた。なお、試料023
A中のレターデーション制御剤Aは、フィルム形態で3.0質量%となるように調製した
。また、疎水化剤は、フィルム形態で2質量%となるように含有させた。以下、これらの
試料を合わせてドープ試料102−4と称する。それ以外は、フィルム試料102−2と
同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料102−4を製膜し、フィルム試料1
01−1と同じ評価を行った。
A,014,015に代えて試料023A,024,025を用いた。なお、試料023
A中のレターデーション制御剤Aは、フィルム形態で3.0質量%となるように調製した
。また、疎水化剤は、フィルム形態で2質量%となるように含有させた。以下、これらの
試料を合わせてドープ試料102−4と称する。それ以外は、フィルム試料102−2と
同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料102−4を製膜し、フィルム試料1
01−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−4は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では10gであり、フィルムの耐折試験は13
5回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では10gであり、フィルムの耐折試験は13
5回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−4は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.30%であり、Reは0.7nm、Rthは52nmであり、分子配向軸
は1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長
手方向が143MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が4
9%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51
、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは3.
4であった。また、含水率は1.09質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり
、透湿係数は1228g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅
方向が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0
.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,
0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであ
った。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.30%であり、Reは0.7nm、Rthは52nmであり、分子配向軸
は1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長
手方向が143MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が4
9%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51
、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは3.
4であった。また、含水率は1.09質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり
、透湿係数は1228g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅
方向が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0
.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,
0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであ
った。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
次に、厚みが60μmで、WV用フィルムに好ましく用いられるセルローストリアセテ
ートフィルム試料103−1を製膜した。なお、特に説明しない箇所は試料101−1の
製膜方法と同じ条件で行った。試料010A,013A,020A,023A中のレター
デーション制御剤Aであるトリメチロールプロパントリアセテートに代えてレターデーシ
ョン制御剤BであるTPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニ
ルホスフェート)(TPP/BDP=2/1;重量比)と紫外線吸収剤d(2−ヒドロキ
シ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス(ベンジルオキシ)ベンゾフェノ
ン=3/1;重量比)とを用いて、試料010B,013B,020B,023Bを調製
した。調製条件は、試料010A,013A,020A,023Aと同じ条件で行った。
なお、レターデーション制御剤Bの濃度は、フィルム形態で1.0質量%とし、紫外線吸
収剤dは0.5質量%となるように調製した。試料010B,011,012から構成さ
れるドープを以下の説明において、ドープ試料103−1と称する。
ートフィルム試料103−1を製膜した。なお、特に説明しない箇所は試料101−1の
製膜方法と同じ条件で行った。試料010A,013A,020A,023A中のレター
デーション制御剤Aであるトリメチロールプロパントリアセテートに代えてレターデーシ
ョン制御剤BであるTPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニ
ルホスフェート)(TPP/BDP=2/1;重量比)と紫外線吸収剤d(2−ヒドロキ
シ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス(ベンジルオキシ)ベンゾフェノ
ン=3/1;重量比)とを用いて、試料010B,013B,020B,023Bを調製
した。調製条件は、試料010A,013A,020A,023Aと同じ条件で行った。
なお、レターデーション制御剤Bの濃度は、フィルム形態で1.0質量%とし、紫外線吸
収剤dは0.5質量%となるように調製した。試料010B,011,012から構成さ
れるドープを以下の説明において、ドープ試料103−1と称する。
完成したセルローストリアセテートフィルム試料103−1の膜厚がそれぞれ6μm,5
0μm,4μmであり、製品厚みが60μmとなるように、流延速度(ライン速度)を5
0m/minとして流延を行った。また、ビード背面圧力が、−150Paとなるように
調整した。流延室の温度は、35℃に保ち、乾燥風の温度はバンド上部の上流側を30℃
とし、下流側を125℃とした。また、バンド下部は、80℃とした。フィルムを支持体
から剥ぎ取った後に、渡り部で搬送し、テンターに送り込んだ。渡り部のローラで搬送し
ている際に、フィルムに15N〜150Nのテンションを付与した。テンター内を3ゾー
ンに分け、それぞれのゾーンの乾燥風温度を上流側から100℃,110℃,120℃とし
、テンターに搬送された際の幅を100%としたときの拡幅量を102%とし、剥取ロー
ラからテンター入口に至る延伸率(テンター駆動ドロー)を105%とした。予備乾燥ゾ
ーン、ローラー搬送ゾーンで高温乾燥した。工程中に強制除電装置(除電バー)を設置し
、−3kV〜3kVとした。また、第2調湿室の空気の給気温度は、50℃とした。乾燥
後のセルローストリアセテートフィルムは、両端耳切りを行いさらにフィルムの両端にナ
ーリングを行った。そして、フィルムを巻取り室に搬送した。径φ300mmの巻芯を使
い巻き始めテンションは300Nであり、巻き終わりが210Nになるようなテンションパターンとした。巻き取り全長は2840mであった。このフィルム試料103−1のロールを25℃、55%RHの貯蔵ラックに1ヶ月間保管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は認められなかった。さらにロール内においても接着も認められなかった。
0μm,4μmであり、製品厚みが60μmとなるように、流延速度(ライン速度)を5
0m/minとして流延を行った。また、ビード背面圧力が、−150Paとなるように
調整した。流延室の温度は、35℃に保ち、乾燥風の温度はバンド上部の上流側を30℃
とし、下流側を125℃とした。また、バンド下部は、80℃とした。フィルムを支持体
から剥ぎ取った後に、渡り部で搬送し、テンターに送り込んだ。渡り部のローラで搬送し
ている際に、フィルムに15N〜150Nのテンションを付与した。テンター内を3ゾー
ンに分け、それぞれのゾーンの乾燥風温度を上流側から100℃,110℃,120℃とし
、テンターに搬送された際の幅を100%としたときの拡幅量を102%とし、剥取ロー
ラからテンター入口に至る延伸率(テンター駆動ドロー)を105%とした。予備乾燥ゾ
ーン、ローラー搬送ゾーンで高温乾燥した。工程中に強制除電装置(除電バー)を設置し
、−3kV〜3kVとした。また、第2調湿室の空気の給気温度は、50℃とした。乾燥
後のセルローストリアセテートフィルムは、両端耳切りを行いさらにフィルムの両端にナ
ーリングを行った。そして、フィルムを巻取り室に搬送した。径φ300mmの巻芯を使
い巻き始めテンションは300Nであり、巻き終わりが210Nになるようなテンションパターンとした。巻き取り全長は2840mであった。このフィルム試料103−1のロールを25℃、55%RHの貯蔵ラックに1ヶ月間保管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は認められなかった。さらにロール内においても接着も認められなかった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は75
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は75
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは10.2nm、Rthは81nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率
は長手方向が3.59GPa,幅方向が3.43GPa、抗張力は長手方向が139MP
a,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは2.2であった。また、含
水率は1.34質量%であり、残留溶媒量は0.24質量%であり、透湿係数は1811
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.09%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
あった。Reは10.2nm、Rthは81nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率
は長手方向が3.59GPa,幅方向が3.43GPa、抗張力は長手方向が139MP
a,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは2.2であった。また、含
水率は1.34質量%であり、残留溶媒量は0.24質量%であり、透湿係数は1811
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.09%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料103−2の作製を行った。試料010
B,011,012に代えて試料013B,014,015を用いた。以下、これらの試
料を合わせてドープ試料103−2と称する。それ以外は、フィルム試料103−1と同
じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料103−2を製膜し、フィルム試料10
1−1と同じ評価を行った。
B,011,012に代えて試料013B,014,015を用いた。以下、これらの試
料を合わせてドープ試料103−2と称する。それ以外は、フィルム試料103−1と同
じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料103−2を製膜し、フィルム試料10
1−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では12gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では12gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−2は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは10.5nm、Rthは79nmであり、分子配向軸は1.3°、弾性率
は長手方向が3.50GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手方向が140MP
a,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解
性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは2.3であった。また、
含水率は1.35質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は180
9g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.08%
であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.0
5mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はな
かった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後
の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
あった。Reは10.5nm、Rthは79nmであり、分子配向軸は1.3°、弾性率
は長手方向が3.50GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手方向が140MP
a,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解
性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは2.3であった。また、
含水率は1.35質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は180
9g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.08%
であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.0
5mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はな
かった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後
の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料103−3の作製を行った。試料010
B,011,012に代えて試料020B,021,022を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1.5質量%となるように含有させた。以下、これらの試料を合わせて
ドープ試料103−3と称する。それ以外は、フィルム試料103−1と同じ条件でセル
ローストリアセテートフィルム試料103−3を製膜し、フィルム試料101−1と同じ
評価を行った。
B,011,012に代えて試料020B,021,022を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1.5質量%となるように含有させた。以下、これらの試料を合わせて
ドープ試料103−3と称する。それ以外は、フィルム試料103−1と同じ条件でセル
ローストリアセテートフィルム試料103−3を製膜し、フィルム試料101−1と同じ
評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−3は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−3は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%で
あった。Reは9.8nm、Rthは81nmであり、分子配向軸は1.2°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が144MPa,
幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値(
静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性は
Aであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.4であった。また、含水
率は1.30質量%であり、残留溶媒量は0.24質量%であり、透湿係数は1178g
/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方向が−0.08%であ
った。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05m
mが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなかっ
た。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の接
着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
あった。Reは9.8nm、Rthは81nmであり、分子配向軸は1.2°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が144MPa,
幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値(
静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性は
Aであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.4であった。また、含水
率は1.30質量%であり、残留溶媒量は0.24質量%であり、透湿係数は1178g
/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方向が−0.08%であ
った。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05m
mが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなかっ
た。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の接
着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料103−4の作製を行った。試料013
B,014,015に代えて試料023B,024,025を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1.5質量%となるように含有させた。以下、これらの試料を合わせて
ドープ試料103−4と称する。それ以外は、フィルム試料103−2と同じ条件でセル
ローストリアセテートフィルム試料103−4を製膜し、フィルム試料101−1と同じ
評価を行った。
B,014,015に代えて試料023B,024,025を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1.5質量%となるように含有させた。以下、これらの試料を合わせて
ドープ試料103−4と称する。それ以外は、フィルム試料103−2と同じ条件でセル
ローストリアセテートフィルム試料103−4を製膜し、フィルム試料101−1と同じ
評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−4は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−4は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%で
あった。Reは9.9nm、Rthは78nmであり、分子配向軸は1.3°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手方向が140MPa
,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは2.1であった。また、含
水率は1.29質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は1182
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.08%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
あった。Reは9.9nm、Rthは78nmであり、分子配向軸は1.3°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手方向が140MPa
,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは2.1であった。また、含
水率は1.29質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は1182
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.08%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
次に、厚みが80μmで、OCB用フィルムに好ましく用いられるセルローストリアセ
テートフィルム試料104−1を製膜した。なお、特に説明しない箇所はフィルム試料1
01−1の製膜方法と同じ条件で行った。試料010A,013A,020A,023A
中のレターデーション制御剤Aであるトリメチロールプロパントリアセテートに代えてレ
ターデーション制御剤CであるN,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリア
ジン−2,4,6−トリアミンを用いて、試料010C,013C,020C,023Cを
調製した。なお、レターデーション制御剤Cは、フィルム形態で3質量%となるように調
製した。調製条件は、それぞれ試料010A,013A,020A,023Aと同じ条件
で行った。試料010C,011,012からなるものを以下の説明において、ドープ試
料104−1と称する。
テートフィルム試料104−1を製膜した。なお、特に説明しない箇所はフィルム試料1
01−1の製膜方法と同じ条件で行った。試料010A,013A,020A,023A
中のレターデーション制御剤Aであるトリメチロールプロパントリアセテートに代えてレ
ターデーション制御剤CであるN,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリア
ジン−2,4,6−トリアミンを用いて、試料010C,013C,020C,023Cを
調製した。なお、レターデーション制御剤Cは、フィルム形態で3質量%となるように調
製した。調製条件は、それぞれ試料010A,013A,020A,023Aと同じ条件
で行った。試料010C,011,012からなるものを以下の説明において、ドープ試
料104−1と称する。
完成したセルローストリアセテートフィルム試料104−1の膜厚がそれぞれ10μm
,60μm,10μmであり、製品厚みが80μmとなるように、流延速度(ライン速度)
を50m/minとした。流延室の温度は、35℃に保ち、乾燥風の温度はバンド上部の
上流側を30℃とし、下流側を100℃とした。また、バンド下部は、80℃とした。支
持体からフィルムを剥ぎ取り、渡り部を搬送させてテンターへ送り込んだ。渡り部のロー
ラで搬送している際に、フィルムに13N〜130Nのテンションを付与した。テンター
で乾燥を進行させながら、所望の拡幅を行った。テンター内を3ゾーンに分け、それぞれ
のゾーンの乾燥温度を上流側から120℃,130℃,140℃とし、テンターに搬送され
た際の幅を100%としたときの拡幅量を130%とした。剥取ローラからテンター入口
に至る延伸率(テンタ駆動ドロー)は、102%とした。そして、両端の耳切りを行い、
予備乾燥ゾーンでフィルムを予備加熱して、ローラー搬送ゾーンで高温乾燥した。また、
工程中に強制除電装置(除電バー)を設置し、−3kV〜3kVとした。ローラー搬送ゾ
ーンから第1調湿室までの渡り部に95℃の乾燥風を給気した。乾燥されたフィルムを調
湿室に搬送した。また、第2調湿室には、空気の給気温度を95℃とした。そして、フイ
ルムを巻取り室に搬送した。巻取り室は、室内温度35℃,湿度80%に保持した。巻き
始めテンションは190Nであり、巻き終わりが130Nになるようなテンションパターンとした。巻き取り全長は2840mであった。本発明のセルローストリアセテートフイルムを試料104−1とした。この試料104−1のロールを25℃、55%RHの貯蔵ラックに1ヶ月間保管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は認められなかった。さらにロール内においても接着も認められなかった。
,60μm,10μmであり、製品厚みが80μmとなるように、流延速度(ライン速度)
を50m/minとした。流延室の温度は、35℃に保ち、乾燥風の温度はバンド上部の
上流側を30℃とし、下流側を100℃とした。また、バンド下部は、80℃とした。支
持体からフィルムを剥ぎ取り、渡り部を搬送させてテンターへ送り込んだ。渡り部のロー
ラで搬送している際に、フィルムに13N〜130Nのテンションを付与した。テンター
で乾燥を進行させながら、所望の拡幅を行った。テンター内を3ゾーンに分け、それぞれ
のゾーンの乾燥温度を上流側から120℃,130℃,140℃とし、テンターに搬送され
た際の幅を100%としたときの拡幅量を130%とした。剥取ローラからテンター入口
に至る延伸率(テンタ駆動ドロー)は、102%とした。そして、両端の耳切りを行い、
予備乾燥ゾーンでフィルムを予備加熱して、ローラー搬送ゾーンで高温乾燥した。また、
工程中に強制除電装置(除電バー)を設置し、−3kV〜3kVとした。ローラー搬送ゾ
ーンから第1調湿室までの渡り部に95℃の乾燥風を給気した。乾燥されたフィルムを調
湿室に搬送した。また、第2調湿室には、空気の給気温度を95℃とした。そして、フイ
ルムを巻取り室に搬送した。巻取り室は、室内温度35℃,湿度80%に保持した。巻き
始めテンションは190Nであり、巻き終わりが130Nになるようなテンションパターンとした。巻き取り全長は2840mであった。本発明のセルローストリアセテートフイルムを試料104−1とした。この試料104−1のロールを25℃、55%RHの貯蔵ラックに1ヶ月間保管して、さらに上記と同様に検査した結果、いずれも有意な変化は認められなかった。さらにロール内においても接着も認められなかった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは42nm、Rthは175nmであり、分子配向軸は1.9°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が145MPa,
幅方向が139MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値(
静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性は
Aであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6であった。また、含水
率は1.45質量%であり、残留溶媒量は0.35質量%であり、透湿係数は1528g
/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.10%であ
った。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05m
mが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなかっ
た。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の接
着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
あった。Reは42nm、Rthは175nmであり、分子配向軸は1.9°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が145MPa,
幅方向が139MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値(
静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性は
Aであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6であった。また、含水
率は1.45質量%であり、残留溶媒量は0.35質量%であり、透湿係数は1528g
/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.10%であ
った。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05m
mが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなかっ
た。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の接
着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料104−2の作製を行った。試料010
C,011,012に代えて試料013C,014,015を用いた。以下の説明におい
て、これら試料を合わせて合わせてドープ試料104−2と称する。それ以外は、フイル
ム試料104−1と同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料104−2を製膜
し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
C,011,012に代えて試料013C,014,015を用いた。以下の説明におい
て、これら試料を合わせて合わせてドープ試料104−2と称する。それ以外は、フイル
ム試料104−1と同じ条件でセルローストリアセテートフィルム試料104−2を製膜
し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−2は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは40nm、Rthは172nmであり、分子配向軸は1.7°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手方向が140MPa
,幅方向が143MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.7,ウェットでは1.8であった。また、含
水率は1.44質量%であり、残留溶媒量は0.34質量%であり、透湿係数は1524
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.10%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
あった。Reは40nm、Rthは172nmであり、分子配向軸は1.7°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手方向が140MPa
,幅方向が143MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.7,ウェットでは1.8であった。また、含
水率は1.44質量%であり、残留溶媒量は0.34質量%であり、透湿係数は1524
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.10%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料104−3の作製を行った。試料010
C,011,012に代えて試料020C,021,022を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1質量%となるように含有させた。以下の説明において、これら試料を
合わせてドープ試料104−3と称する。それ以外は、フィルム試料104−1と同じ条
件でセルローストリアセテートフィルム試料104−3を製膜し、フィルム試料101−
1と同じ評価を行った。
C,011,012に代えて試料020C,021,022を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1質量%となるように含有させた。以下の説明において、これら試料を
合わせてドープ試料104−3と称する。それ以外は、フィルム試料104−1と同じ条
件でセルローストリアセテートフィルム試料104−3を製膜し、フィルム試料101−
1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−3は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では17gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では17gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−3は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは41nm、Rthは174nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.52GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が142MPa,
幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値(
静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、アルカリ加水分解性はA
であり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6であった。また、含水率
は1.39質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1112g/
(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.11%であっ
た。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05mm
が10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなかった
。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の接着
も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
あった。Reは41nm、Rthは174nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.52GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が142MPa,
幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値(
静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、アルカリ加水分解性はA
であり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6であった。また、含水率
は1.39質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1112g/
(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.11%であっ
た。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05mm
が10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなかった
。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の接着
も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料104−4の作製を行った。試料013
C,014,015に代えて試料023C,024,025を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1質量%となるように含有させた。以下の説明において、これら試料を
合わせてドープ試料104−4と称する。それ以外は、フィルム試料104−1と同じ条
件でセルローストリアセテートフィルム試料104−4を製膜し、フィルム試料101−
1と同じ評価を行った。
C,014,015に代えて試料023C,024,025を用いた。なお、疎水化剤は
、フィルム形態で1質量%となるように含有させた。以下の説明において、これら試料を
合わせてドープ試料104−4と称する。それ以外は、フィルム試料104−1と同じ条
件でセルローストリアセテートフィルム試料104−4を製膜し、フィルム試料101−
1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−4は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−4は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%で
あった。Reは42nm、Rthは172nmであり、分子配向軸は1.7°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手方向が140MPa
,幅方向が143MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.7であった。また、含
水率は1.38質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1109
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.09%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
あった。Reは42nm、Rthは172nmであり、分子配向軸は1.7°、弾性率は
長手方向が3.54GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手方向が140MPa
,幅方向が143MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.7であった。また、含
水率は1.38質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1109
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.09%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着も見られず(○)、透湿度は、極めて良好(◎)であった。
レターデーション制御剤A(トリメチロールプロパントリアセテート)を試料080(
混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止
型混合器を介して混合させた。以下のこのドープをドープ試料001Aと称する。なお、
レターデーション制御剤Aは、フィルム形態で4.0質量%となるように調整した。
混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止
型混合器を介して混合させた。以下のこのドープをドープ試料001Aと称する。なお、
レターデーション制御剤Aは、フィルム形態で4.0質量%となるように調整した。
流延ダイは、幅が1.7mである。また、作業工程中には25℃で保温した。流延ダイ
は、コートハンガータイプのダイであり、厚み調整ボルトが20mmピッチに設けられて
おり、ヒートボルトによる自動厚み調整機構を具備しているものを使用した。このヒート
ボルトは予め設定したプログラムにより高精度ギアポンプの送液量に応じたプロファイル
を設定することもできる。製膜工程内に設置した赤外線厚み計のプロファイルに基づいた
調整プログラムによってフィードバック制御も可能な性能を有するものを用いた。流延エ
ッジ部20mmを除いたフィルムで50mm離れた任意の2点の厚み差は1μm以内であ
り、幅方向厚みの最小値で最も大きな差が、3μm以下となるように調整した。また、厚
み精度は、±1.5μm以下に調整した。
は、コートハンガータイプのダイであり、厚み調整ボルトが20mmピッチに設けられて
おり、ヒートボルトによる自動厚み調整機構を具備しているものを使用した。このヒート
ボルトは予め設定したプログラムにより高精度ギアポンプの送液量に応じたプロファイル
を設定することもできる。製膜工程内に設置した赤外線厚み計のプロファイルに基づいた
調整プログラムによってフィードバック制御も可能な性能を有するものを用いた。流延エ
ッジ部20mmを除いたフィルムで50mm離れた任意の2点の厚み差は1μm以内であ
り、幅方向厚みの最小値で最も大きな差が、3μm以下となるように調整した。また、厚
み精度は、±1.5μm以下に調整した。
また、流延ダイの1次側には減圧するためのチャンバーを設置した。この減圧チャンバ
ーの減圧度は流延ビードの前後で1Pa〜5000Paの圧力差を印加でき、流延スピー
ドに応じて調整が可能なものである。その際に、ビードの長さが5mm〜50mmになる
ような圧力差に設定した。またチャンバーの温度は、流延部周囲のガスの凝縮温度よりも
高く設定できる装置を取り付けた。
ーの減圧度は流延ビードの前後で1Pa〜5000Paの圧力差を印加でき、流延スピー
ドに応じて調整が可能なものである。その際に、ビードの長さが5mm〜50mmになる
ような圧力差に設定した。またチャンバーの温度は、流延部周囲のガスの凝縮温度よりも
高く設定できる装置を取り付けた。
ここで、ダイの材質はオーステナイト相とフェライト相との混合組成を持つ2相系ステ
ンレス鋼であり、熱膨張率2×10−5(℃−1)以下の素材であり、電解質水溶液での強制
腐食試験でSUS316と略同等の耐腐食性を有する素材を使用した。また、ジクロロメ
タン,メタノール,水の混合液に3ヵ月浸漬しても気液界面にピッティング(孔開き)が生
じない耐腐食性を有する素材を使用した。さらに、鋳造後1ヶ月以上経時したものを研削
加工することとし、セルローストリアセテート溶液の面状を一定に保った。流延ダイの接
液面の仕上げ精度は表面粗さで1μm以下、真直度はいずれの方向にも1μm/m以下で
あり、スリットのクリアランスは自動調整により0.5mm〜3.5mmまで調整可能で
あった。ダイリップ先端の接液部の角部分について、Rはスリット全幅にわたり50μm
以下になるように加工した。ダイ内部での剪断速度は、1(1/sec)〜5000(1
/sec)の範囲であった。
ンレス鋼であり、熱膨張率2×10−5(℃−1)以下の素材であり、電解質水溶液での強制
腐食試験でSUS316と略同等の耐腐食性を有する素材を使用した。また、ジクロロメ
タン,メタノール,水の混合液に3ヵ月浸漬しても気液界面にピッティング(孔開き)が生
じない耐腐食性を有する素材を使用した。さらに、鋳造後1ヶ月以上経時したものを研削
加工することとし、セルローストリアセテート溶液の面状を一定に保った。流延ダイの接
液面の仕上げ精度は表面粗さで1μm以下、真直度はいずれの方向にも1μm/m以下で
あり、スリットのクリアランスは自動調整により0.5mm〜3.5mmまで調整可能で
あった。ダイリップ先端の接液部の角部分について、Rはスリット全幅にわたり50μm
以下になるように加工した。ダイ内部での剪断速度は、1(1/sec)〜5000(1
/sec)の範囲であった。
さらにダイのスリット端には流出するドープが、局所的に乾燥固化することを防止する
ために、ドープを可溶化する溶剤である混合溶媒(試料080)をビード端部とスリット
の気液界面に片側で0.5cc/minで供給した。この混合液を供給するポンプの脈動
率は5%以下であった。また、ダイに取り付けられた減圧チャンバーを用いてビード背面
の圧力を50Pa低くした。エッジ吸引風量は、30L/分〜40L/分の範囲で適宜調
整した。
ために、ドープを可溶化する溶剤である混合溶媒(試料080)をビード端部とスリット
の気液界面に片側で0.5cc/minで供給した。この混合液を供給するポンプの脈動
率は5%以下であった。また、ダイに取り付けられた減圧チャンバーを用いてビード背面
の圧力を50Pa低くした。エッジ吸引風量は、30L/分〜40L/分の範囲で適宜調
整した。
前述した単層用流延ダイを使用してドープ試料001Aを用い、フィルム面状に凹凸が
発生するのを抑制するために流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリア
セテートフィルム試料101−1と同じ条件で製膜を行いセルローストリアセテートフイ
ルム試料101−5を得た。このセルローストリアセテートフィルム試料101−5は、
フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、セルローストリアセテートフィルム
試料101−5中には、4.0質量%のレターデーション制御剤A(トリメチロールプロ
パントリアセテート)が含まれていた。
発生するのを抑制するために流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリア
セテートフィルム試料101−1と同じ条件で製膜を行いセルローストリアセテートフイ
ルム試料101−5を得た。このセルローストリアセテートフィルム試料101−5は、
フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、セルローストリアセテートフィルム
試料101−5中には、4.0質量%のレターデーション制御剤A(トリメチロールプロ
パントリアセテート)が含まれていた。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−5は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料101−5は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.2%、
傾斜幅は19.7nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.0nm、380n
mの吸収は2.1%であり、Reは1.1nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.52GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が41%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.6
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1525g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が
−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は
良好(○)であった。
傾斜幅は19.7nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.0nm、380n
mの吸収は2.1%であり、Reは1.1nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.52GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が41%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.6
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1525g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が
−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は
良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料101−6の作製を行った。レターデー
ション制御剤Aを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインライ
ンで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下、このドープをドープ
試料002Aと称する。なお、レターデーション制御剤A(トリメチロールプロパントリ
アセテート)は、フィルム形態で4.0質量%となるように調整した。単層用流延ダイを
使用してドープ試料002Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料1
01−2と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤Aを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインライ
ンで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下、このドープをドープ
試料002Aと称する。なお、レターデーション制御剤A(トリメチロールプロパントリ
アセテート)は、フィルム形態で4.0質量%となるように調整した。単層用流延ダイを
使用してドープ試料002Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料1
01−2と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−6は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料101−6は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.1%、
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.4nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.0nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が139MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.8
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1531g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は
良好(○)であった。
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.4nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.0nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が139MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.8
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1531g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は
良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料101−7の作製を行った。レターデー
ション制御剤Aと疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)とを試料080(混合溶媒)に
溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を介
して混合させた。以下、このドープをドープ試料030Aと称する。なお、レターデーシ
ョン制御剤A(トリメチロールプロパントリアセテート)は、フィルム形態で4.0質量
%,疎水化剤は1質量%となるようにそれぞれ調整した。単層用流延ダイを使用してドー
プ試料030Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料101−3と同
じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤Aと疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)とを試料080(混合溶媒)に
溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を介
して混合させた。以下、このドープをドープ試料030Aと称する。なお、レターデーシ
ョン制御剤A(トリメチロールプロパントリアセテート)は、フィルム形態で4.0質量
%,疎水化剤は1質量%となるようにそれぞれ調整した。単層用流延ダイを使用してドー
プ試料030Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料101−3と同
じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−7は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料101−7は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.0%、
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは51nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.40GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6
であった。また、含水率は1.25質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透
湿係数は1110g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向
が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度
は極めて良好(◎)であった。
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは51nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.40GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6
であった。また、含水率は1.25質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透
湿係数は1110g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向
が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度
は極めて良好(◎)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料101−8の作製を行った。レターデー
ション制御剤Aと前述した疎水化剤とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした
。この溶液をインラインで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下
、このドープをドープ試料031Aと称する。なお、レターデーション制御剤A(トリメ
チロールプロパントリアセテート)は、フィルムの形態で4.0質量%,疎水化剤は1質
量%となるように調整した。単層用流延ダイを使用してドープ試料031Aを用いた以外
は、セルローストリアセテートフィルム試料101−4と同じ条件で製膜し、フィルム試
料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤Aと前述した疎水化剤とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした
。この溶液をインラインで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下
、このドープをドープ試料031Aと称する。なお、レターデーション制御剤A(トリメ
チロールプロパントリアセテート)は、フィルムの形態で4.0質量%,疎水化剤は1質
量%となるように調整した。単層用流延ダイを使用してドープ試料031Aを用いた以外
は、セルローストリアセテートフィルム試料101−4と同じ条件で製膜し、フィルム試
料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料101−8は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料101−8は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.0%、
傾斜幅は19.4nm、限界波長は392.4nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は1.9%であり、Reは0.8nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方
向が137MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%
であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7で
あった。また、含水率は1.23質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1118g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は
極めて良好(◎)であった。
傾斜幅は19.4nm、限界波長は392.4nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は1.9%であり、Reは0.8nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方
向が137MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%
であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7で
あった。また、含水率は1.23質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1118g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は
極めて良好(◎)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料102−5を作製した。単層用流延ダイ
を使用して製品フィルムの厚みを40μmとし、フィルムの面状に凹凸が発生することを
抑制するため流延速度を30m/minとし、レターデーション制御剤A(トリメチロー
ルプロパントリアセテート)の濃度をフィルム形態で3.0質量%のドープ試料001A
を用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−2と同じ条件で製膜し
、フィルム試料101−1と同じ条件で評価を行った。
を使用して製品フィルムの厚みを40μmとし、フィルムの面状に凹凸が発生することを
抑制するため流延速度を30m/minとし、レターデーション制御剤A(トリメチロー
ルプロパントリアセテート)の濃度をフィルム形態で3.0質量%のドープ試料001A
を用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−2と同じ条件で製膜し
、フィルム試料101−1と同じ条件で評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−5は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は12
9回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は12
9回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−5は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.3%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.0nm、380n
mの吸収は2.3%であり、Reは0.9nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.5°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.44GPa、抗張力は長手
方向が138MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは2.8
であった。また、含水率は1.20質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり、
透湿係数は2524g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方
向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿
度は若干高めであったが実用上問題の無いレベル(△)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.0nm、380n
mの吸収は2.3%であり、Reは0.9nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.5°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.44GPa、抗張力は長手
方向が138MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは2.8
であった。また、含水率は1.20質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり、
透湿係数は2524g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方
向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿
度は若干高めであったが実用上問題の無いレベル(△)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料102−6の作製を行った。単層用流延
ダイを使用して製品フィルムの厚みを40μm,フィルムの面状に凹凸が発生することを
抑制するために流延速度を30m/minとし、レターデーション制御剤A(トリメチロ
ールプロパントリアセテート)の濃度をフィルム形態で3.0質量%のドープ試料002
Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−2と同じ条件で製膜
し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
ダイを使用して製品フィルムの厚みを40μm,フィルムの面状に凹凸が発生することを
抑制するために流延速度を30m/minとし、レターデーション制御剤A(トリメチロ
ールプロパントリアセテート)の濃度をフィルム形態で3.0質量%のドープ試料002
Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−2と同じ条件で製膜
し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−6は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は13
1回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は13
1回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−6は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.8nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.4%であり、Reは0.9nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手
方向が138MPa,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは3.1で
あった。また、含水率は1.21質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり、透
湿係数は2531g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方向
が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度
は若干高めであったが実用上問題の無いレベル(△)であった。
傾斜幅は19.5nm、限界波長は392.8nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.4%であり、Reは0.9nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手
方向が138MPa,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.5、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは3.1で
あった。また、含水率は1.21質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり、透
湿係数は2531g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方向
が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度
は若干高めであったが実用上問題の無いレベル(△)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料102−7の作製を行った。単層用流延
ダイを使用して製品フィルムの厚みを40μmとし、流延速度を30m/minとし、レ
ターデーション制御剤A(トリメチロールプロパントリアセテート)の濃度をフィルムの
形態で3.0質量%、疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)は1質量%のドープ試料0
30Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−3と同じ条件で
製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、疎水化剤は、フィルム形態
で2質量%となるように含有させた。
ダイを使用して製品フィルムの厚みを40μmとし、流延速度を30m/minとし、レ
ターデーション制御剤A(トリメチロールプロパントリアセテート)の濃度をフィルムの
形態で3.0質量%、疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)は1質量%のドープ試料0
30Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−3と同じ条件で
製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、疎水化剤は、フィルム形態
で2質量%となるように含有させた。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−7は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は12
8回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は12
8回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−7は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.3%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.2%であり、Reは0.8nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方
向が141MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%
であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは3.2で
あった。また、含水率は1.11質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり、透
湿係数は1245g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.07%であり幅方向
が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度
は極めて良好(◎)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.2%であり、Reは0.8nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方
向が141MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%
であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、ア
ルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは3.2で
あった。また、含水率は1.11質量%であり、残留溶媒量は0.19質量%であり、透
湿係数は1245g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.07%であり幅方向
が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度
は極めて良好(◎)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料102−8の作製を行った。単層用流延
ダイを使用して製品フィルムの厚みを40μmとし、流延速度を30m/minとし、レ
ターデーション制御剤A(トリメチロールプロパントリアセテート)の濃度をフィルム形
態で3.0質量%、疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)が1質量%のドープ試料03
1Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−4と同じ条件で製
膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、疎水化剤は、フィルム形態で
2質量%となるように含有させた。
ダイを使用して製品フィルムの厚みを40μmとし、流延速度を30m/minとし、レ
ターデーション制御剤A(トリメチロールプロパントリアセテート)の濃度をフィルム形
態で3.0質量%、疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)が1質量%のドープ試料03
1Aを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料102−4と同じ条件で製
膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。なお、疎水化剤は、フィルム形態で
2質量%となるように含有させた。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料102−8は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は13
4回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は13
4回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0
.01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し
、セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであ
った。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方
向の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認
した。
またフィルム試料102−8は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.3%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.2%であり、Reは0.6nm、Rthは52nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が142MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは3.4
であった。また、含水率は1.09質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり、
透湿係数は1234g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方
向が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿
度は非常に低く優れていた(◎)。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.2nm、380n
mの吸収は2.2%であり、Reは0.6nm、Rthは52nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.53GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が142MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは3.4
であった。また、含水率は1.09質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり、
透湿係数は1234g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方
向が−0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.
02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0
.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであっ
た。また、塗布後の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿
度は非常に低く優れていた(◎)。
レターデーション制御剤B(TPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニ
ルジフェニルホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と紫外線吸収剤d(2−ヒド
ロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス(ベンジルオキシ)ベンゾフ
ェノン=3/1)とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をイン
ラインで送液中の試料001に静止型混合器を介して混合させた。以下のこのドープをド
ープ試料001Bと称する。なお、レターデーション制御剤Bの濃度は、フィルム形態で
1.0質量%とし、紫外線吸収剤dは0.5質量%となるように調整した。単層用流延ダ
イを使用して試料001Bを用い、フィルム面状に凹凸が発生することを抑制するために
流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリアセテートフィルム試料103
−1と同じ条件で製膜を行いセルローストリアセテートフィルム試料103−5を得た。
また、このセルローストリアセテートフィルム試料103−5は、フィルム試料101−
1と同じ評価を行った。
ルジフェニルホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と紫外線吸収剤d(2−ヒド
ロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス(ベンジルオキシ)ベンゾフ
ェノン=3/1)とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をイン
ラインで送液中の試料001に静止型混合器を介して混合させた。以下のこのドープをド
ープ試料001Bと称する。なお、レターデーション制御剤Bの濃度は、フィルム形態で
1.0質量%とし、紫外線吸収剤dは0.5質量%となるように調整した。単層用流延ダ
イを使用して試料001Bを用い、フィルム面状に凹凸が発生することを抑制するために
流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリアセテートフィルム試料103
−1と同じ条件で製膜を行いセルローストリアセテートフィルム試料103−5を得た。
また、このセルローストリアセテートフィルム試料103−5は、フィルム試料101−
1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−5は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は75
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は75
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−5は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは10.2nm、Rthは80nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率
は長手方向が3.57GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手方向が141MP
a,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が48%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解
性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.2であった。また、
含水率は1.37質量%であり、残留溶媒量は0.24質量%であり、透湿係数は182
2g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.09%
であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.0
5mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はな
かった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後
の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)で
あった。
あった。Reは10.2nm、Rthは80nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率
は長手方向が3.57GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手方向が141MP
a,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が48%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解
性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.2であった。また、
含水率は1.37質量%であり、残留溶媒量は0.24質量%であり、透湿係数は182
2g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.09%
であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.0
5mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はな
かった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後
の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)で
あった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料103−6の作製を行った。レターデー
ション制御剤B(TPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニル
ホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と紫外線吸収剤d(2−ヒドロキシ−4−
ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス(ベンジルオキシ)ベンゾフェノン=3/
1)とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液
中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下このドープをドープ試料002
Bと称する。なお、レターデーション制御剤Bの濃度は、フィルム形態で1.0質量%と
なるように調整し、紫外線吸収剤dは0.5質量%に調整した。単層用流延ダイを使用し
てドープ試料002Bを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料103−
2と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤B(TPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニル
ホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と紫外線吸収剤d(2−ヒドロキシ−4−
ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス(ベンジルオキシ)ベンゾフェノン=3/
1)とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液
中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下このドープをドープ試料002
Bと称する。なお、レターデーション制御剤Bの濃度は、フィルム形態で1.0質量%と
なるように調整し、紫外線吸収剤dは0.5質量%に調整した。単層用流延ダイを使用し
てドープ試料002Bを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料103−
2と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−6は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では12gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では12gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−6は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは10.5nm、Rthは80nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率
は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手方向が141MP
a,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が48%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、アルカリ加水分解
性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは2.4であった。また、
含水率は1.36質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は180
5g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.10%
であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.0
5mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はな
かった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後
の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)で
あった。
あった。Reは10.5nm、Rthは80nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率
は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手方向が141MP
a,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が48%であり、キシミ
値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、アルカリ加水分解
性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは2.4であった。また、
含水率は1.36質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は180
5g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.10%
であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.0
5mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はな
かった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後
の接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)で
あった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料103−7の作製を行った。レターデー
ション制御剤B(TPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニル
ホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)
と紫外線吸収剤d(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス
(ベンジルオキシ)ベンゾフェノン=3/1)とを試料080(混合溶媒)に溶解させて
溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を介して混合さ
せた。以下このドープをドープ試料030Bと称する。なお、レターデーション制御剤B
は、フィルム形態で1.0質量%,疎水化剤は1.5質量%,紫外線吸収剤dは0.5質
量%となるようにそれぞれ調整した。単層用流延ダイを使用してドープ試料030Bを用
いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料103−3と同じ条件で製膜し、フ
イルム試料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤B(TPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニル
ホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)
と紫外線吸収剤d(2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン/2,4−ビス
(ベンジルオキシ)ベンゾフェノン=3/1)とを試料080(混合溶媒)に溶解させて
溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を介して混合さ
せた。以下このドープをドープ試料030Bと称する。なお、レターデーション制御剤B
は、フィルム形態で1.0質量%,疎水化剤は1.5質量%,紫外線吸収剤dは0.5質
量%となるようにそれぞれ調整した。単層用流延ダイを使用してドープ試料030Bを用
いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料103−3と同じ条件で製膜し、フ
イルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−7は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−7は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%で
あった。Reは9.7nm、Rthは79nmであり、分子配向軸は1.3°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.40GPa、抗張力は長手方向が143MPa
,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.4であった。また、含
水率は1.32質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は1174
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.11%であり幅方向が−0.08%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
あった。Reは9.7nm、Rthは79nmであり、分子配向軸は1.3°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.40GPa、抗張力は長手方向が143MPa
,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.4であった。また、含
水率は1.32質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は1174
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.11%であり幅方向が−0.08%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料103−8の作製を行った。レターデー
ション制御剤B(TPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニル
ホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と前述した疎水化剤と前述した紫外線吸収
剤dとを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液
中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下このドープをドープ試料031
Bと称する。なお、レターデーション制御剤Bは、フィルム形態で1.0質量%,疎水化
剤は1.5質量%,紫外線吸収剤dは0.5質量%となるように調整した。単層用流延ダ
イを使用して試料031Bを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料10
3−4と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤B(TPP(トリフェニルホスフェート)+BDP(ビフェニルジフェニル
ホスフェート)(TPP/BDP=2/1))と前述した疎水化剤と前述した紫外線吸収
剤dとを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液
中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下このドープをドープ試料031
Bと称する。なお、レターデーション制御剤Bは、フィルム形態で1.0質量%,疎水化
剤は1.5質量%,紫外線吸収剤dは0.5質量%となるように調整した。単層用流延ダ
イを使用して試料031Bを用いた以外は、セルローストリアセテートフィルム試料10
3−4と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料103−8は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は74
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料103−8は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%で
あった。Reは9.8nm、Rthは80nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率は
長手方向が3.51GPa,幅方向が3.43GPa、抗張力は長手方向が141MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.2であった。また、含
水率は1.29質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は1168
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.08%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
あった。Reは9.8nm、Rthは80nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率は
長手方向が3.51GPa,幅方向が3.43GPa、抗張力は長手方向が141MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは2.2であった。また、含
水率は1.29質量%であり、残留溶媒量は0.25質量%であり、透湿係数は1168
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.08%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
レターデーシション制御剤C(N,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリ
アジン−2,4,6−トリアミン)を試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。こ
の溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を介して混合させた。以下この
ドープをドープ試料001Cと称する。なお、レターデーション制御剤Cは、フィルム形
態で3.0質量%となるように調整して混合させた。単層用流延ダイを使用して試料00
1Cを用い、製品フィルムの厚みを80μm,フィルム面状に凹凸が発生することを抑制
するために流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリアセテートフィルム
試料104−1と同じ条件で製膜を行った。以下の説明において、このフィルムをセルロ
ーストリアセテートフィルム試料104−5と称する。セルローストリアセテートフイル
ム試料104−5は、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
アジン−2,4,6−トリアミン)を試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。こ
の溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を介して混合させた。以下この
ドープをドープ試料001Cと称する。なお、レターデーション制御剤Cは、フィルム形
態で3.0質量%となるように調整して混合させた。単層用流延ダイを使用して試料00
1Cを用い、製品フィルムの厚みを80μm,フィルム面状に凹凸が発生することを抑制
するために流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリアセテートフィルム
試料104−1と同じ条件で製膜を行った。以下の説明において、このフィルムをセルロ
ーストリアセテートフィルム試料104−5と称する。セルローストリアセテートフイル
ム試料104−5は、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−5は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−5は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは41nm、Rthは174nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.44GPa、抗張力は長手方向が146MPa
,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.61、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.5であった。また、含
水率は1.44質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1520
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方向が−0.10%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)であ
った。
あった。Reは41nm、Rthは174nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.44GPa、抗張力は長手方向が146MPa
,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.61、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.5であった。また、含
水率は1.44質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1520
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.08%であり幅方向が−0.10%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)であ
った。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料104−6の作製を行った。レターデー
ション制御剤C(N,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリアジン−2,4,
6−トリアミン)を試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラ
インで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下このドープをドープ
試料002Cと称する。なお、レターデーション制御剤Cの濃度がフィルム形態で3.0
質量%となるように調整した。単層用流延ダイを使用して試料002Cを用い、製品フイ
ルム厚みを80μmとし、フィルム面状に凹凸が発生することを抑制するために流延速度
を30m/minとした以外は、セルローストリアセテートフィルム試料104−2と同
じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤C(N,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリアジン−2,4,
6−トリアミン)を試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とした。この溶液をインラ
インで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以下このドープをドープ
試料002Cと称する。なお、レターデーション制御剤Cの濃度がフィルム形態で3.0
質量%となるように調整した。単層用流延ダイを使用して試料002Cを用い、製品フイ
ルム厚みを80μmとし、フィルム面状に凹凸が発生することを抑制するために流延速度
を30m/minとした以外は、セルローストリアセテートフィルム試料104−2と同
じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−6は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−6は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは40nm、Rthは173nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.51GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手方向が141MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.7,ウェットでは1.9であった。また、含
水率は1.43質量%であり、残留溶媒量は0.34質量%であり、透湿係数は1519
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.09%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)であ
った。
あった。Reは40nm、Rthは173nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.51GPa,幅方向が3.42GPa、抗張力は長手方向が141MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.7,ウェットでは1.9であった。また、含
水率は1.43質量%であり、残留溶媒量は0.34質量%であり、透湿係数は1519
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.09%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は良好(○)であ
った。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料104−7の作製を行った。レターデー
ション制御剤C(N,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリアジン−2,4,
6−トリアミン)と疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)とを試料080(混合溶媒)
に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を
介して混合させた。以下このドープをドープ試料030Cと称する。なお、レターデーシ
ョン制御剤Cは、フィルム形態で3.0質量%,疎水化剤は1質量%となるようにそれぞ
れ調整した。単層用流延ダイを使用して試料030Cを用い、製品フィルムの厚みを80
μm,フィルム面状に凹凸が発生することを抑制するために流延速度を30m/minと
した以外は、セルローストリアセテートフィルム試料104−3と同じ条件で製膜し、フ
イルム試料101−1と同じ評価を行った。
ション制御剤C(N,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリアジン−2,4,
6−トリアミン)と疎水化剤(ベンゼンスルホンアニリド)とを試料080(混合溶媒)
に溶解させて溶液とした。この溶液をインラインで送液中の試料001に静止型混合器を
介して混合させた。以下このドープをドープ試料030Cと称する。なお、レターデーシ
ョン制御剤Cは、フィルム形態で3.0質量%,疎水化剤は1質量%となるようにそれぞ
れ調整した。単層用流延ダイを使用して試料030Cを用い、製品フィルムの厚みを80
μm,フィルム面状に凹凸が発生することを抑制するために流延速度を30m/minと
した以外は、セルローストリアセテートフィルム試料104−3と同じ条件で製膜し、フ
イルム試料101−1と同じ評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−7は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−7は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%で
あった。Reは42nm、Rthは174nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.48GPa、抗張力は長手方向が144MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.6であった。また、含
水率は1.40質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1108
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.11%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
あった。Reは42nm、Rthは174nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.48GPa、抗張力は長手方向が144MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が49%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.6であった。また、含
水率は1.40質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1108
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が−0.11%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料104−8の作製を行った。レターデー
ション制御剤C(N,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリアジン−2,4,
6−トリアミン)と前述した疎水化剤とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とし
た。この溶液をインラインで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以
下このドープをドープ試料031Cと称する。なお、レターデーション制御剤Cは、フイ
ルム形態で3.0質量%,疎水化剤は1質量%となるように調整した。単層用流延ダイを
使用して試料031Cを用い、製品のフィルムの厚みを80μm,フィルム面状に凹凸が
発生することを抑制するために流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリ
アセテートフィルム試料104−4と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ
評価を行った。
ション制御剤C(N,N’,N’’−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリアジン−2,4,
6−トリアミン)と前述した疎水化剤とを試料080(混合溶媒)に溶解させて溶液とし
た。この溶液をインラインで送液中の試料002に静止型混合器を介して混合させた。以
下このドープをドープ試料031Cと称する。なお、レターデーション制御剤Cは、フイ
ルム形態で3.0質量%,疎水化剤は1質量%となるように調整した。単層用流延ダイを
使用して試料031Cを用い、製品のフィルムの厚みを80μm,フィルム面状に凹凸が
発生することを抑制するために流延速度を30m/minとした以外は、セルローストリ
アセテートフィルム試料104−4と同じ条件で製膜し、フィルム試料101−1と同じ
評価を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料104−8は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料104−8は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%で
あった。Reは41nm、Rthは173nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.44GPa、抗張力は長手方向が141MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7であった。また、含
水率は1.38質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1107
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.11%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
あった。Reは41nm、Rthは173nmであり、分子配向軸は1.8°、弾性率は
長手方向が3.53GPa,幅方向が3.44GPa、抗張力は長手方向が141MPa
,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が48%であり、キシミ値
(静止摩擦係数)は0.62、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性
はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7であった。また、含
水率は1.38質量%であり、残留溶媒量は0.33質量%であり、透湿係数は1107
g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−0.11%で
あった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02mm〜0.05
mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1mm以上はなか
った。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。また、塗布後の
接着が若干見られたが、実用上問題の無いレベル(△)であり、透湿度は極めて良好(◎
)であった。
セルローストリアセテートフィルム試料151−1の作製を行った。特に説明しない箇
所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。濃縮前ド
ープに添加液を添加した後の滞留時間を4分としたところ、微小ゲルの発生は見られなか
った。また、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、散発的に剥ぎ残りが
見られた。
所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。濃縮前ド
ープに添加液を添加した後の滞留時間を4分としたところ、微小ゲルの発生は見られなか
った。また、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、散発的に剥ぎ残りが
見られた。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料151−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料151−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.56GPa,幅方向が3.47GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1540g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.56GPa,幅方向が3.47GPa、抗張力は長手
方向が140MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が44%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.63、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.5,ウェットでは1.6
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1540g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料151−2の作製を行った。特に説明し
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。濃
縮前ドープに添加液を添加した後に、65分間滞留させたところ微小ゲルの発生が散発的
に見られた。また、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、剥ぎ残りは見
られなかった。
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。濃
縮前ドープに添加液を添加した後に、65分間滞留させたところ微小ゲルの発生が散発的
に見られた。また、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、剥ぎ残りは見
られなかった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料151−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料151−2は、ヘイズが0.4%、透明度(透明性)が90.9%で
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.2nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは49nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.46
GPa、抗張力は長手方向が143MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が
43%,幅方向が48%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩
擦係数)は0.50、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1534g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.09%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の正し
い評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.2nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは49nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.46
GPa、抗張力は長手方向が143MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が
43%,幅方向が48%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩
擦係数)は0.50、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1534g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.09%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の正し
い評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料151−3の作製を行った。特に説明し
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。添
加液の組成比を、n−ブタノール:試料080=5:95(重量比)に変更し、濃縮前ド
ープに添加液を添加した後に、30分間滞留させたところ微小ゲルの発生は見られなかっ
た。しかしながら、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、剥ぎ残りが散
発的に見られた。
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。添
加液の組成比を、n−ブタノール:試料080=5:95(重量比)に変更し、濃縮前ド
ープに添加液を添加した後に、30分間滞留させたところ微小ゲルの発生は見られなかっ
た。しかしながら、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、剥ぎ残りが散
発的に見られた。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料151−3は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は72
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料151−3は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.56GPa,幅方向が3.50GPa、抗張力は長手
方向が143MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは1.8
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1538g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.56GPa,幅方向が3.50GPa、抗張力は長手
方向が143MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3,ウェットでは1.8
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1538g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料151−4の作製を行った。特に説明し
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。添
加液の組成比を、n−ブタノール:試料080=95:5(重量比)に変更し、濃縮前ド
ープに添加液を添加した後に、30分間滞留させたところ微小ゲルが極めて多数見られた
。また、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、剥ぎ残りは見られなかっ
た。
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料101−1と同じ条件で行った。添
加液の組成比を、n−ブタノール:試料080=95:5(重量比)に変更し、濃縮前ド
ープに添加液を添加した後に、30分間滞留させたところ微小ゲルが極めて多数見られた
。また、製膜後にエンドレスベルト上を目視で確認したところ、剥ぎ残りは見られなかっ
た。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料151−4は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料151−4は、ヘイズが0.4%、透明度(透明性)が90.1%で
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.5nm、吸収端は37
4.0nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは49nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.57GPa,幅方向が3.49
GPa、抗張力は長手方向が140MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が
42%,幅方向が48%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.66、キシミ値(動摩
擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.8であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1529g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.09%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の正し
い評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.5nm、吸収端は37
4.0nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは49nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.57GPa,幅方向が3.49
GPa、抗張力は長手方向が140MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が
42%,幅方向が48%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.66、キシミ値(動摩
擦係数)は0.52、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.8であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1529g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.09%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の正し
い評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
フィルム試料101−1及びフィルム試料151−1〜151−4の製膜結果より、添
加液をドープに添加した後に滞留時間が5分未満であると、添加液の分散が不充分であり
、エンドレスベルト上に形成される流延膜を高速剥ぎ取るする際に、剥ぎ残りが生じる場
合があることが分かった。また、滞留時間を60分より長くすると、ドープに溶解してい
るポリマーなどの溶質が析出して微小ゲルが発生する場合があることが分かった。また、
添加液中の貧溶媒(例えば、ポリマーにTACを用いる際には、n−ブタノールなどのア
ルコール類)が少ないと、高速剥ぎ取りに適する流延膜が形成されない場合がある。また
、貧溶媒が多いと、ドープを構成する溶媒の溶解性が低下し過ぎて、ポリマーの溶解能が
低下し、微小ゲルが発生する場合が生じる。
加液をドープに添加した後に滞留時間が5分未満であると、添加液の分散が不充分であり
、エンドレスベルト上に形成される流延膜を高速剥ぎ取るする際に、剥ぎ残りが生じる場
合があることが分かった。また、滞留時間を60分より長くすると、ドープに溶解してい
るポリマーなどの溶質が析出して微小ゲルが発生する場合があることが分かった。また、
添加液中の貧溶媒(例えば、ポリマーにTACを用いる際には、n−ブタノールなどのア
ルコール類)が少ないと、高速剥ぎ取りに適する流延膜が形成されない場合がある。また
、貧溶媒が多いと、ドープを構成する溶媒の溶解性が低下し過ぎて、ポリマーの溶解能が
低下し、微小ゲルが発生する場合が生じる。
セルローストリアセテートフィルム試料152−1の作製を行った。特に説明しない箇
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。添加液を
ドープに添加した後のドープのpHを3に調整した。ドープ接液部に質量変化が生じ、接
液部に腐食が生じることが分かった。なお、微小ゲルの発生は見られなかった。
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。添加液を
ドープに添加した後のドープのpHを3に調整した。ドープ接液部に質量変化が生じ、接
液部に腐食が生じることが分かった。なお、微小ゲルの発生は見られなかった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料152−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料152−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.46GPa、抗張力は長手
方向が144MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.66、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1524g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.46GPa、抗張力は長手
方向が144MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.66、キシミ値(動摩擦係数)は0.53、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1524g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.09%であり幅方向が
−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料152−2の作製を行った。特に説明し
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。添
加液をドープに添加した後のドープのpHを9に調整した。ドープ接液部に腐食に起因す
ると思われる質量変化は生じなかった。しかしながら、ドープ中に微小ゲルが散発的に発
生した。
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。添
加液をドープに添加した後のドープのpHを9に調整した。ドープ接液部に腐食に起因す
ると思われる質量変化は生じなかった。しかしながら、ドープ中に微小ゲルが散発的に発
生した。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料152−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料152−2は、ヘイズが0.4%、透明度(透明性)が91.3%で
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.55GPa,幅方向が3.46
GPa、抗張力は長手方向が142MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が
42%,幅方向が47%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩
擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1525g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.08%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の正し
い評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは48nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.55GPa,幅方向が3.46
GPa、抗張力は長手方向が142MPa,幅方向が142MPa、伸長率は長手方向が
42%,幅方向が47%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩
擦係数)は0.51、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1525g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.08%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の正し
い評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
フィルム試料101−1並びにフィルム試料152−1及び152−2の製膜結果より
、ドープのpHが4未満であると、ドープの酸性が強すぎて、製膜ラインを構成する装置
のドープ接液部を腐食するおそれが生じることが分かった。また、ドープのpHが7より
大きい場合、すなわちアルカリ性であると微小ゲルが生じるおそれがあることが分かった
。これは、ドープ接液部の鉄原子が鉄イオンとして溶解すると水酸化鉄が生じて、その水
酸化鉄を核とするゲルが発生していると考えられる。
、ドープのpHが4未満であると、ドープの酸性が強すぎて、製膜ラインを構成する装置
のドープ接液部を腐食するおそれが生じることが分かった。また、ドープのpHが7より
大きい場合、すなわちアルカリ性であると微小ゲルが生じるおそれがあることが分かった
。これは、ドープ接液部の鉄原子が鉄イオンとして溶解すると水酸化鉄が生じて、その水
酸化鉄を核とするゲルが発生していると考えられる。
セルローストリアセテートフィルム試料153−1の作製を行った。特に説明しない箇
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。濃縮前ド
ープの水分量が0.03質量%となるように調製した。ドープ中に微小ゲルが散発的に発
生した。
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。濃縮前ド
ープの水分量が0.03質量%となるように調製した。ドープ中に微小ゲルが散発的に発
生した。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料153−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料153−1は、ヘイズが0.4%、透明度(透明性)が91.8%で
あり若干悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は
374.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.0nm、Rthは46
nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.
39GPa、抗張力は長手方向が140MPa,幅方向が139MPa、伸長率は長手方
向が42%,幅方向が48%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(
動摩擦係数)は0.50、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0
.4,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は
0.3質量%であり、透湿係数は1524g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−
0.09%であり幅方向が−0.08%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の
正しい評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
あり若干悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は
374.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.0nm、Rthは46
nmであり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.
39GPa、抗張力は長手方向が140MPa,幅方向が139MPa、伸長率は長手方
向が42%,幅方向が48%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(
動摩擦係数)は0.50、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0
.4,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は
0.3質量%であり、透湿係数は1524g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−
0.09%であり幅方向が−0.08%であった。微小ゲルの発生のため、異物,輝点の
正しい評価ができず、光学用途のフィルムとして使用することができなかった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料153−2の作製を行った。特に説明し
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。濃
縮前ドープの水分量が1.5質量%となるように調製した。ドープ中に微小ゲルの発生は
見られなかった。
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。濃
縮前ドープの水分量が1.5質量%となるように調製した。ドープ中に微小ゲルの発生は
見られなかった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料153−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は69
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は69
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料153−2は、ヘイズが0.4%、透明度(透明性)が90.5%で
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.5nm、Rthは51nm
であり、分子配向軸は1.5°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.41
GPa、抗張力は長手方向が139MPa,幅方向が138MPa、伸長率は長手方向が
41%,幅方向が47%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.66、キシミ値(動摩
擦係数)は0.53、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3
,ウェットでは1.6であった。また、含水率は1.5質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1519g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。ま
た、輝点は、0.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが
5個/3m未満,0.1mm以上はなかった。しかし、透明度が悪いため光学用途には適
さないものであった。ただし、塗布後の接着は見られず(○)、透湿度も良好(○)であ
った。
あり悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.5nm、Rthは51nm
であり、分子配向軸は1.5°、弾性率は長手方向が3.51GPa,幅方向が3.41
GPa、抗張力は長手方向が139MPa,幅方向が138MPa、伸長率は長手方向が
41%,幅方向が47%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.66、キシミ値(動摩
擦係数)は0.53、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.3
,ウェットでは1.6であった。また、含水率は1.5質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1519g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。ま
た、輝点は、0.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが
5個/3m未満,0.1mm以上はなかった。しかし、透明度が悪いため光学用途には適
さないものであった。ただし、塗布後の接着は見られず(○)、透湿度も良好(○)であ
った。
フィルム試料101−1並びにフィルム試料153−1及び153−2の製膜結果より
、ドープ中の水分量が0.05質量%未満であると、水溶性の不純物が析出してドープに
微小ゲルが発生する場合があることが分かった。また、ドープ中の水分量が1.0質量%
を越えると、ドープが白濁する場合があり、そのドープを用いてフィルムを製膜するとそ
のフィルムの透明性が悪化する場合があることが分かった。
、ドープ中の水分量が0.05質量%未満であると、水溶性の不純物が析出してドープに
微小ゲルが発生する場合があることが分かった。また、ドープ中の水分量が1.0質量%
を越えると、ドープが白濁する場合があり、そのドープを用いてフィルムを製膜するとそ
のフィルムの透明性が悪化する場合があることが分かった。
セルローストリアセテートフィルム試料154−1の作製を行った。特に説明しない箇
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。得られた
フィルムの残留溶媒量が0.03質量%になるように乾燥条件の調整を行った。
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。得られた
フィルムの残留溶媒量が0.03質量%になるように乾燥条件の調整を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料154−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では18gであり、フィルムの耐折試験は32
回であり悪化した。また、耐湿熱性はAであった。また、残存酢酸量は、0.01質量%
未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セルロース
トリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであった。この時
、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両端部と
中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。また、
フィルムの縦横平均熱収縮(実験条件;90℃,24時間)は、−0.01%であり、熱
収縮が生じ難いフィルムが得られた。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では18gであり、フィルムの耐折試験は32
回であり悪化した。また、耐湿熱性はAであった。また、残存酢酸量は、0.01質量%
未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セルロース
トリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであった。この時
、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両端部と
中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。また、
フィルムの縦横平均熱収縮(実験条件;90℃,24時間)は、−0.01%であり、熱
収縮が生じ難いフィルムが得られた。
またフィルム試料154−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは47nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.64GPa,幅方向が3.54GPa、抗張力は長手
方向が131MPa,幅方向が132MPa、伸長率は長手方向が38%,幅方向が45
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.50、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは1.2
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.03質量%であり、透
湿係数は1505g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.01%であり幅方向
が−0.01%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは47nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.64GPa,幅方向が3.54GPa、抗張力は長手
方向が131MPa,幅方向が132MPa、伸長率は長手方向が38%,幅方向が45
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.50、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.2,ウェットでは1.2
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.03質量%であり、透
湿係数は1505g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.01%であり幅方向
が−0.01%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.0
2mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.
1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった
。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
次に、セルローストリアセテートフィルム試料154−2の作製を行った。特に説明し
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。得
られたフィルムの残留溶媒量が1.5質量%になるように乾燥条件の調整を行った。
ない箇所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。得
られたフィルムの残留溶媒量が1.5質量%になるように乾燥条件の調整を行った。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料154−2は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では17gであり、フィルムの耐折試験は95
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。また、フィルムの縦横平均熱収縮(実験条件;90℃,24時間)は、−0.4%で
あり、熱収縮が生じやすいフィルムが得られた。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では17gであり、フィルムの耐折試験は95
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。また、フィルムの縦横平均熱収縮(実験条件;90℃,24時間)は、−0.4%で
あり、熱収縮が生じやすいフィルムが得られた。
またフィルム試料154−2は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.8nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.3nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.50GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が141MPa,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が50
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.9
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は1.5質量%であり、透湿
係数は1501g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.41%であり幅方向が
−0.39%でありフィルム特性が悪かった。異物はリントが5個/m未満であった。ま
た、輝点は、0.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが
5個/3m未満,0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性
を有するものであった。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であ
った。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.8nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.3nm、Rthは50nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.50GPa,幅方向が3.41GPa、抗張力は長手
方向が141MPa,幅方向が140MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が50
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.51、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.9
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は1.5質量%であり、透湿
係数は1501g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.41%であり幅方向が
−0.39%でありフィルム特性が悪かった。異物はリントが5個/m未満であった。ま
た、輝点は、0.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが
5個/3m未満,0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性
を有するものであった。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であ
った。
フィルム試料101−1並びにフィルム試料154−1及び154−2の製膜結果より
、フィルム中の残留溶媒量が0.01質量%未満であると、フィルムの可撓性が減少して
破断強度が低下する場合がある。また、残留溶媒量が、0.7質量%を超えると、加熱し
た際の寸度変化が大きくなる場合がある。
、フィルム中の残留溶媒量が0.01質量%未満であると、フィルムの可撓性が減少して
破断強度が低下する場合がある。また、残留溶媒量が、0.7質量%を超えると、加熱し
た際の寸度変化が大きくなる場合がある。
セルローストリアセテートフィルム試料155−1の作製を行った。特に説明しない箇
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。流延乾燥
及びテンター搬送・乾燥工程の際の雰囲気を酸素濃度が15vol%となるように窒素ガ
スで置換した。
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。流延乾燥
及びテンター搬送・乾燥工程の際の雰囲気を酸素濃度が15vol%となるように窒素ガ
スで置換した。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料155−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は70
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。
またフィルム試料155−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が91.9%で
若干悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは47nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.43
GPa、抗張力は長手方向が141MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が
42%,幅方向が49%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩
擦係数)は0.50、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1508g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。ま
た、輝点は、0.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが
5個/3m未満,0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性
を有するものであった。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であ
った。
若干悪化した。また、傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.7nm、吸収端は37
4.1nm、380nmの吸収は2.0%であり、Reは1.1nm、Rthは47nm
であり、分子配向軸は1.4°、弾性率は長手方向が3.54GPa,幅方向が3.43
GPa、抗張力は長手方向が141MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が
42%,幅方向が49%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩
擦係数)は0.50、アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4
,ウェットでは1.7であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.
3質量%であり、透湿係数は1508g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.
09%であり幅方向が−0.08%であった。異物はリントが5個/m未満であった。ま
た、輝点は、0.02mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが
5個/3m未満,0.1mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性
を有するものであった。また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であ
った。
なお、予備実験として、流延乾燥及びテンター搬送・乾燥工程の際に、酸素濃度が18
vol%以上として行ったが、爆発の危険が生じたため実験を直ちに中止した。フィルム
試料101−1及びフィルム試料155−1の製膜結果より、乾燥時の酸素濃度が低いほ
ど、フィルムの透明性が向上することが分かった。また、酸素濃度を低減させることで、
爆発の危険がなくなり安全にフィルムを連続製膜できることが分かった。
vol%以上として行ったが、爆発の危険が生じたため実験を直ちに中止した。フィルム
試料101−1及びフィルム試料155−1の製膜結果より、乾燥時の酸素濃度が低いほ
ど、フィルムの透明性が向上することが分かった。また、酸素濃度を低減させることで、
爆発の危険がなくなり安全にフィルムを連続製膜できることが分かった。
セルローストリアセテートフィルム試料156−1の作製を行った。特に説明しない箇
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。テンター
出口での残留溶媒量が22質量%となるように乾燥条件を調整した。
所は、セルローストリアセテートフィルム試料151−1と同じ条件で行った。テンター
出口での残留溶媒量が22質量%となるように乾燥条件を調整した。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料156−1は、溶液の安定性はAであ
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。また、テンター出口での残留溶媒量は22質量%であった。テンターから搬送された
フィルムの両縁を切断して、耳サイロに収納した。このときの耳サイロの溶媒濃度は、爆
発下限値(LEL)である25%を超えており、耳サイロ爆発の危険が生じていた。
り、フィルム面状もA、フィルム引裂試験では15gであり、フィルムの耐折試験は71
回であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.
01質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、
セルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであっ
た。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向
の両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認し
た。また、テンター出口での残留溶媒量は22質量%であった。テンターから搬送された
フィルムの両縁を切断して、耳サイロに収納した。このときの耳サイロの溶媒濃度は、爆
発下限値(LEL)である25%を超えており、耳サイロ爆発の危険が生じていた。
またフィルム試料156−1は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.2%、
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.8nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.56GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手
方向が144MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.50、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1511g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が
−0.10%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
傾斜幅は19.6nm、限界波長は392.8nm、吸収端は374.1nm、380n
mの吸収は2.0%であり、Reは1.2nm、Rthは49nmであり、分子配向軸は
1.4°、弾性率は長手方向が3.56GPa,幅方向が3.45GPa、抗張力は長手
方向が144MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が49
%であり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.50、
アルカリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.4,ウェットでは1.7
であった。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.3質量%であり、透湿
係数は1511g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が
−0.10%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02
mm〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1
mm以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。
また、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
実施例2として下記の実験を行なった。
(2−1)セルローストリアセテート溶液の作製
中間層用ドープを調製するために使用した化合物の質量部を下記に示す。
セルローストリアセテート(置換度2.83、粘度平均重合度320、含水率0.4質量
%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 305mPa・s、平均粒子径1.5m
mであって標準偏差0.5mmである粉体)
16.7質量部
メチレンクロライド 66質量部
メタノール 5質量部
エタノール 5質量部
n−ブタノール 5質量部
可塑剤A(トリフェニルフォスフェート) 1.1質量部
可塑剤B(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 0.6質量部
UV剤a:(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン
0.2質量部
UV剤b:2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール
0.2質量部
UV剤c(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール
0.2質量部
なお、前記化合物から調製された濃縮前ドープを以下、濃縮前中間層用ドープ200bと
称する。また、メチレンクロライド 66質量部,メタノール 5質量部,エタノール 5
質量部,n−ブタノール 5質量部とする混合溶媒を試料201dとする。
中間層用ドープを調製するために使用した化合物の質量部を下記に示す。
セルローストリアセテート(置換度2.83、粘度平均重合度320、含水率0.4質量
%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 305mPa・s、平均粒子径1.5m
mであって標準偏差0.5mmである粉体)
16.7質量部
メチレンクロライド 66質量部
メタノール 5質量部
エタノール 5質量部
n−ブタノール 5質量部
可塑剤A(トリフェニルフォスフェート) 1.1質量部
可塑剤B(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 0.6質量部
UV剤a:(2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン
0.2質量部
UV剤b:2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール
0.2質量部
UV剤c(2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール
0.2質量部
なお、前記化合物から調製された濃縮前ドープを以下、濃縮前中間層用ドープ200bと
称する。また、メチレンクロライド 66質量部,メタノール 5質量部,エタノール 5
質量部,n−ブタノール 5質量部とする混合溶媒を試料201dとする。
濃縮前中間層用ドープ200bは、以下の方法により調製した。攪拌羽根を有する40
00Lのステンレス製溶解タンクに、前記複数の溶媒を混合して混合溶媒となるように攪
拌・分散しつつ、セルローストリアセテート粉体(フレーク)を徐々に添加し、全体が2
000kgになるように調製した。なお、溶媒であるメチレンクロライド、メタノール、
エタノール及びn−ブタノールは、すべてその含水率が0.5質量%以下のものを利用し
た。まず、セルローストリアセテートの粉末は、分散タンクに紛体を投入されタンク内を
1300Paに減圧し、攪拌剪断速度を最初は15m/secの周速で攪拌するディゾル
バータイプの偏芯攪拌軸および、中心軸にアンカー翼を有して周速1m/secで攪拌す
る条件下で30分間分散した。分散の開始温度は20℃であり、最終到達温度は35℃と
なるように外部から冷却をした。分散終了後、高速攪拌は停止し、アンカー翼の周速を0
.5m/secとしてさらに100分間攪拌し、セルローストリアセテートフレークを膨
潤させた。ドープ中の水分量は0.1質量%であることを確認した。
00Lのステンレス製溶解タンクに、前記複数の溶媒を混合して混合溶媒となるように攪
拌・分散しつつ、セルローストリアセテート粉体(フレーク)を徐々に添加し、全体が2
000kgになるように調製した。なお、溶媒であるメチレンクロライド、メタノール、
エタノール及びn−ブタノールは、すべてその含水率が0.5質量%以下のものを利用し
た。まず、セルローストリアセテートの粉末は、分散タンクに紛体を投入されタンク内を
1300Paに減圧し、攪拌剪断速度を最初は15m/secの周速で攪拌するディゾル
バータイプの偏芯攪拌軸および、中心軸にアンカー翼を有して周速1m/secで攪拌す
る条件下で30分間分散した。分散の開始温度は20℃であり、最終到達温度は35℃と
なるように外部から冷却をした。分散終了後、高速攪拌は停止し、アンカー翼の周速を0
.5m/secとしてさらに100分間攪拌し、セルローストリアセテートフレークを膨
潤させた。ドープ中の水分量は0.1質量%であることを確認した。
(2−2)溶解・濾過工程
膨潤した溶液をタンクからギアポンプを使ってスクリュー押し出し機へ送液した。この
ときのスクリュー1次圧は0.5Mpaであった。スクリューには、30℃の水を用いて
通水した。ジャケット内平均流速は2m/secとし、スクリュー内部での溶液平均滞留
時間は35秒であった。スクリューを出たドープは、静止型混合器を挿入したジャケット
付き配管により35℃まで加熱され、さらに1.1MPaの加圧下で110℃まで加熱し
た。加熱時間は15分であった。そして、実施例1のフィルム試料101−1を製膜した
ときと同一のろ過を実施した。すなわち、公称孔径10μmの燒結金属繊維フィルターを
通過させた。この際、濾過1次圧は1.5MPa、2次圧は1.2MPaとした。高温に
曝されるフィルター、ハウジングおよび配管はハステロイ合金製であり耐食性に優れたも
のを利用し、保温加熱用の熱媒を流通させるためのジャケットを有するものを利用した。
膨潤した溶液をタンクからギアポンプを使ってスクリュー押し出し機へ送液した。この
ときのスクリュー1次圧は0.5Mpaであった。スクリューには、30℃の水を用いて
通水した。ジャケット内平均流速は2m/secとし、スクリュー内部での溶液平均滞留
時間は35秒であった。スクリューを出たドープは、静止型混合器を挿入したジャケット
付き配管により35℃まで加熱され、さらに1.1MPaの加圧下で110℃まで加熱し
た。加熱時間は15分であった。そして、実施例1のフィルム試料101−1を製膜した
ときと同一のろ過を実施した。すなわち、公称孔径10μmの燒結金属繊維フィルターを
通過させた。この際、濾過1次圧は1.5MPa、2次圧は1.2MPaとした。高温に
曝されるフィルター、ハウジングおよび配管はハステロイ合金製であり耐食性に優れたも
のを利用し、保温加熱用の熱媒を流通させるためのジャケットを有するものを利用した。
(2−3)濃縮・濾過
このようにして得られた濃縮前中間層用ドープ200bを110℃で常圧のタンク内で
フラッシュさせて、蒸発した溶剤を凝縮器で回収分離した。フラッシュ後のドープの固形
分濃度は、22.5質量%となった。このドープを中間層用ドープ201bと称する。な
お、凝縮された溶剤は調製工程の溶剤として再利用すべく回収工程に回された(回収は蒸
留工程と脱水工程などにより実施されるものである)。フラッシュタンクには中心軸にア
ンカー翼を有して周速0.5m/secで攪拌して脱泡を行った。タンク内のドープの温
度は35℃であり、タンク内の平均滞留時間は50分であった。このドープを採集して3
5℃で測定した剪断粘度は剪断速度0.1(sec-1)で39(Pa・s)であった。つ
ぎに、このドープは弱い超音波照射することで泡抜きを実施した。脱泡したドープは1.
5MPaに加圧した状態で、最初公称孔径5μmの燒結金属フィルターを通過させ、つい
で同じく2.5μmの燒結金属フィルターを通過させた。それぞれの1次圧、1.5、1
.2MPaであり、2次圧はそれぞれ1.0、0.8MPaであった。濾過後のドープの
温度は35℃に調整して2000Lのステンレス製のストックタンク内に貯蔵した。スト
ックタンクは中心軸にアンカー翼を有して周速0.3m/secで常時攪拌された。
このようにして得られた濃縮前中間層用ドープ200bを110℃で常圧のタンク内で
フラッシュさせて、蒸発した溶剤を凝縮器で回収分離した。フラッシュ後のドープの固形
分濃度は、22.5質量%となった。このドープを中間層用ドープ201bと称する。な
お、凝縮された溶剤は調製工程の溶剤として再利用すべく回収工程に回された(回収は蒸
留工程と脱水工程などにより実施されるものである)。フラッシュタンクには中心軸にア
ンカー翼を有して周速0.5m/secで攪拌して脱泡を行った。タンク内のドープの温
度は35℃であり、タンク内の平均滞留時間は50分であった。このドープを採集して3
5℃で測定した剪断粘度は剪断速度0.1(sec-1)で39(Pa・s)であった。つ
ぎに、このドープは弱い超音波照射することで泡抜きを実施した。脱泡したドープは1.
5MPaに加圧した状態で、最初公称孔径5μmの燒結金属フィルターを通過させ、つい
で同じく2.5μmの燒結金属フィルターを通過させた。それぞれの1次圧、1.5、1
.2MPaであり、2次圧はそれぞれ1.0、0.8MPaであった。濾過後のドープの
温度は35℃に調整して2000Lのステンレス製のストックタンク内に貯蔵した。スト
ックタンクは中心軸にアンカー翼を有して周速0.3m/secで常時攪拌された。
エアー面側用ドープ201aは、送液中の中間層用ドープ201bにマット剤(二酸化
ケイ素(粒径20nm),モース硬度 約7)と混合溶媒201dとの分散液をインライ
ンで静止型混合器を介して混合させ作製した。ドープ201aの全固形分濃度は20.5
質量%,マット剤濃度0.1質量%となるように行った。
ケイ素(粒径20nm),モース硬度 約7)と混合溶媒201dとの分散液をインライ
ンで静止型混合器を介して混合させ作製した。ドープ201aの全固形分濃度は20.5
質量%,マット剤濃度0.1質量%となるように行った。
支持体面側用ドープ201cは、前記分散液に剥離促進剤(クエン酸エチルエステル)
を更に加えた以外は、エアー面側ドープ201aと同じ方法で調製した。支持体面側ドー
プ201cの全固形分濃度は、20.5質量%,マット剤濃度0.05質量%,剥離促進剤
濃度0.03質量%となるように行った。
を更に加えた以外は、エアー面側ドープ201aと同じ方法で調製した。支持体面側ドー
プ201cの全固形分濃度は、20.5質量%,マット剤濃度0.05質量%,剥離促進剤
濃度0.03質量%となるように行った。
(2−4)流延
配管などの温度を35℃に調整した以外は、実施例1のフィルム試料101−1の(1
−4)流延と同じ条件で流延した。なお、厚さは、フィルム試料201が80μm(エア
ー面側4μm;中間層73μm;支持体面側3μm)となるように、フィルム試料202
が40μm(エアー面側4μm;中間層33μm;支持体面側3μm)となるように、フ
イルム試料203が60μm(エアー面側4μm;中間層53μm;支持体面側3μm)
となるように流延した。
配管などの温度を35℃に調整した以外は、実施例1のフィルム試料101−1の(1
−4)流延と同じ条件で流延した。なお、厚さは、フィルム試料201が80μm(エア
ー面側4μm;中間層73μm;支持体面側3μm)となるように、フィルム試料202
が40μm(エアー面側4μm;中間層33μm;支持体面側3μm)となるように、フ
イルム試料203が60μm(エアー面側4μm;中間層53μm;支持体面側3μm)
となるように流延した。
(2−5)流延ダイ
実施例1のフィルム試料101−1の(1−5)流延と全く同様の流延ダイを用いた。
実施例1のフィルム試料101−1の(1−5)流延と全く同様の流延ダイを用いた。
(2−6)流延支持体
実施例1のフィルム試料101−1の(1−6)流延支持体と全く同様な流延支持体を
用いた。
実施例1のフィルム試料101−1の(1−6)流延支持体と全く同様な流延支持体を
用いた。
(2−7)流延乾燥
実施例1のフィルム試料101−1の(1−7)流延乾燥と全く同様にして実施した。
実施例1のフィルム試料101−1の(1−7)流延乾燥と全く同様にして実施した。
(2−8)テンター搬送・乾燥工程条件
実施例1のフィルム試料101−1の(1−8)テンター搬送・乾燥工程条件と全く同
様にして実施した。
実施例1のフィルム試料101−1の(1−8)テンター搬送・乾燥工程条件と全く同
様にして実施した。
(2−9)後乾燥工程条件
実施例1のフィルム試料101−1の(1−9)後乾燥工程条件と全く同様にして実施
した。
実施例1のフィルム試料101−1の(1−9)後乾燥工程条件と全く同様にして実施
した。
(2−10)後処理、巻取り条件
実施例1のフィルム試料101−1の(1−10)後処理、巻取り条件と全く同様にして
実施した。
実施例1のフィルム試料101−1の(1−10)後処理、巻取り条件と全く同様にして
実施した。
得られたセルローストリアセテートフィルムの巻き幅は1475mmであり、長さはフ
イルム試料201では2900mとした。各層の膜厚を代えて、同様にして作製したフイ
ルム試料202については7000m、さらにフィルム試料203は3900mとした。
イルム試料201では2900mとした。各層の膜厚を代えて、同様にして作製したフイ
ルム試料202については7000m、さらにフィルム試料203は3900mとした。
(2−11)評価と結果
得られたセルローストリアセテートフィルム試料201は、溶液の安定性はAであり、
フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73回で
あり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.01
質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セル
ローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであった。
この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両
端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料201は、溶液の安定性はAであり、
フィルム面状もA、フィルム引裂試験では16gであり、フィルムの耐折試験は73回で
あり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.01
質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セル
ローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであった。
この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両
端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。
またフィルム試料201は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、傾斜
幅は19.5nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.0nm、Rthは47nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が
140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が46%であ
り、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカ
リ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.8であっ
た。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.31質量%であり、透湿係数
は1497g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−
0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
幅は19.5nm、限界波長は392.6nm、吸収端は374.1nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.0nm、Rthは47nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が
140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が46%であ
り、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカ
リ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.8であっ
た。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.31質量%であり、透湿係数
は1497g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−
0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料202は、溶液の安定性はAであり、
フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は130回
であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.0
1質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セ
ルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであった
。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の
両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した
。
フィルム面状もA、フィルム引裂試験では11gであり、フィルムの耐折試験は130回
であり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.0
1質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セ
ルローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り40μm±1.5μmであった
。この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の
両端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した
。
またフィルム試料202は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.5%、傾斜
幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.8nm、Rthは31nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が
140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48%であ
り、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカ
リ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは2.9であっ
た。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり、透湿係数
は2354g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−
0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、若干高めであったが、実用上問題の無い
レベル(△)であった。
幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.8nm、Rthは31nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が
140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48%であ
り、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカ
リ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは2.9であっ
た。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.20質量%であり、透湿係数
は2354g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−
0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度は、若干高めであったが、実用上問題の無い
レベル(△)であった。
得られたセルローストリアセテートフィルム試料203は、溶液の安定性はAであり、
フィルム面状もA、フィルム引裂試験では12gであり、フィルムの耐折試験は73回で
あり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.01
質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セル
ローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであった。
この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両
端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。
フィルム面状もA、フィルム引裂試験では12gであり、フィルムの耐折試験は73回で
あり、耐湿熱性はAであり、すべて優れたものであった。また、残存酢酸量は、0.01
質量%未満であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セル
ローストリアセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り60μm±1.5μmであった。
この時、長さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両
端部と中央部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。
またフィルム試料203は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.2%、傾斜
幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.2nm、Rthは65nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が
140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48%であ
り、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカ
リ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.8であっ
た。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.39質量%であり、透湿係数
は1721g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−
0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.2nm、Rthは65nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.58GPa,幅方向が3.4GPa、抗張力は長手方向が
140MPa,幅方向が141MPa、伸長率は長手方向が42%,幅方向が48%であ
り、キシミ値(静止摩擦係数)は0.64、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アルカ
リ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.8であっ
た。また、含水率は1.4質量%であり、残留溶媒量は0.39質量%であり、透湿係数
は1721g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.10%であり幅方向が−
0.09%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
以上のように実施例1で示した本発明に用いられるエーテル類,ケトン類,エステル類,
アルコール類(以上を非塩素系溶媒と称する)を主成分としたドープから製膜されるフイ
ルムは、実施例2で示した塩素系溶媒であるメチレンクロライド主成分とした混合溶媒を
含むドープから製膜されるセルローストリアセテートフィルムと比較して、それらの特性
はほぼ同等であることが分かった。このことから、非塩素系溶媒を用いて調製されたドー
プを製膜して得られるフィルムは、良好な光学特性,機械的強度などを有することが分か
った。さらに、フィルムロールを保管している密閉された倉庫の臭気を確認したところ、
塩素系溶媒を主成分としたドープから製膜されたフィルムロールからは、メチレンクロラ
イドの臭気をはっきりと確認され、その環境保全性を考慮すると好ましくないものと言え
る。但し、大量に保管されたセルローストリアセテートフィルムについての特殊なケース
であり、その保管条件を十分注意し、ガスを回収することで問題を回避することは可能で
ある。しかしながら、本発明に係る非塩素系溶媒を用いて製膜されたフィルムロールを保
管する際には、上記課題を容易に解決できることから、より好ましいセルロースアシレー
トフィルムの製造方法であることが分かった。
アルコール類(以上を非塩素系溶媒と称する)を主成分としたドープから製膜されるフイ
ルムは、実施例2で示した塩素系溶媒であるメチレンクロライド主成分とした混合溶媒を
含むドープから製膜されるセルローストリアセテートフィルムと比較して、それらの特性
はほぼ同等であることが分かった。このことから、非塩素系溶媒を用いて調製されたドー
プを製膜して得られるフィルムは、良好な光学特性,機械的強度などを有することが分か
った。さらに、フィルムロールを保管している密閉された倉庫の臭気を確認したところ、
塩素系溶媒を主成分としたドープから製膜されたフィルムロールからは、メチレンクロラ
イドの臭気をはっきりと確認され、その環境保全性を考慮すると好ましくないものと言え
る。但し、大量に保管されたセルローストリアセテートフィルムについての特殊なケース
であり、その保管条件を十分注意し、ガスを回収することで問題を回避することは可能で
ある。しかしながら、本発明に係る非塩素系溶媒を用いて製膜されたフィルムロールを保
管する際には、上記課題を容易に解決できることから、より好ましいセルロースアシレー
トフィルムの製造方法であることが分かった。
実施例3では、実施例1のフィルム試料101−1に用いたセルローストリアセテート
に代えて、置換度2.45、粘度平均重合度290、含水率0.5質量%、メチレンクロ
ライド溶液中6質量%の粘度230mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準偏差
0.4mmであるセルローストリアセテートを用いた。それ以外は、実施例1のフィルム
試料101−1と全く同様にしてセルローストリアセテートフィルム試料301を作製し
た。
に代えて、置換度2.45、粘度平均重合度290、含水率0.5質量%、メチレンクロ
ライド溶液中6質量%の粘度230mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準偏差
0.4mmであるセルローストリアセテートを用いた。それ以外は、実施例1のフィルム
試料101−1と全く同様にしてセルローストリアセテートフィルム試料301を作製し
た。
セルローストリアセテートフィルム試料301を実施例1の評価方法に従って評価した
ところ、次の通りであった。溶液の安定性はCであり不安定であった。フィルム面状はA
であったが、フィルム引裂試験では9gであり、フィルムの耐折試験は48回と劣ってい
た。また、耐湿熱性もCと劣る結果となった。また、残存酢酸量は、0.01質量%未満
であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セルローストリ
アセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであった。この時、長
さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両端部と中央
部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。
ところ、次の通りであった。溶液の安定性はCであり不安定であった。フィルム面状はA
であったが、フィルム引裂試験では9gであり、フィルムの耐折試験は48回と劣ってい
た。また、耐湿熱性もCと劣る結果となった。また、残存酢酸量は、0.01質量%未満
であり、Caを0.05質量%未満、Mgを0.01質量%未満含有し、セルローストリ
アセテートフィルムの厚さは、全領域に渡り80μm±1.5μmであった。この時、長
さ方向のトップ、中間部とラストのそれぞれについて、さらにその幅方向の両端部と中央
部の評価を実施し、そのデータは誤差が0.2%以下であることを確認した。
またフィルム試料301は、ヘイズが0.3%、透明度(透明性)が92.4%、傾斜
幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.4nm、Rthは52nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.52GPa,幅方向が3.38GPa、抗張力は長手方向
が136MPa,幅方向が137MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が50%で
あり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アル
カリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.9であ
った。また、含水率は1.6質量%であり、残留溶媒量は0.31質量%であり、透湿係
数は1614g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.11%であり幅方向が
−0.1%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
幅は19.5nm、限界波長は392.5nm、吸収端は374.2nm、380nmの
吸収は1.9%であり、Reは1.4nm、Rthは52nmであり、分子配向軸は1.
5°、弾性率は長手方向が3.52GPa,幅方向が3.38GPa、抗張力は長手方向
が136MPa,幅方向が137MPa、伸長率は長手方向が43%,幅方向が50%で
あり、キシミ値(静止摩擦係数)は0.65、キシミ値(動摩擦係数)は0.52、アル
カリ加水分解性はAであり、カール値は25%RHで−0.6,ウェットでは1.9であ
った。また、含水率は1.6質量%であり、残留溶媒量は0.31質量%であり、透湿係
数は1614g/(m2・day)、熱収縮率は長手方向が−0.11%であり幅方向が
−0.1%であった。異物はリントが5個/m未満であった。また、輝点は、0.02m
m〜0.05mmが10個/3m未満,0.05〜0.1mmが5個/3m未満,0.1m
m以上はなかった。これらは、光学用途に対しては優れた特性を有するものであった。ま
た、塗布後の接着も見られず(○)、透湿度も良好(○)であった。
以上から、本発明ではセルロースアシレートの水酸基の置換度を小さい(実施例3では
、置換度2.45)と、液安定性に劣り、耐湿熱性はCと劣ることが明らかであり、本発
明のセルロースアシレート(置換度が2.6以上3.0以下)が有用であることが明らか
である。
、置換度2.45)と、液安定性に劣り、耐湿熱性はCと劣ることが明らかであり、本発
明のセルロースアシレート(置換度が2.6以上3.0以下)が有用であることが明らか
である。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いたセルロールトリアセテートAを下記に記す
試料401〜412のセルロースアシレートに変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と
同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレートフィルム試料401A〜412
A(共流延;膜厚80μm)及びセルロースアシレートフィルム試料401B〜412B
(共流延;膜厚40μm)を作製した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いたセルロールトリアセテートAを下記に記す
試料401〜412のセルロースアシレートに変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と
同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレートフィルム試料401A〜412
A(共流延;膜厚80μm)及びセルロースアシレートフィルム試料401B〜412B
(共流延;膜厚40μm)を作製した。
フィルム試料401A〜412A及びフィルム試料401B〜412Bを実施例1の評
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレート溶液及びフィルムを得
ることができた。
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレート溶液及びフィルムを得
ることができた。
(試料401)
セルローストリアセテート(置換度2.60、粘度平均重合度380、含水率0.4質
量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 360mPa・s、平均粒子径1.4
mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量0.01質量%以下、Caが0
.01質量%、Mgは0.006質量%、Feは0.05ppm、6位アセチル基は0.
89であり全アセチル中の34%、アセトン抽出分は14質量%、重量平均分子量と数平
均分子量の比は1.4、イエローネスインデックスは0.4、ヘイズは0.9、透明度は
92.7%、Tgは152℃、結晶化発熱量は3.1J/g)を用いた。
セルローストリアセテート(置換度2.60、粘度平均重合度380、含水率0.4質
量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 360mPa・s、平均粒子径1.4
mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量0.01質量%以下、Caが0
.01質量%、Mgは0.006質量%、Feは0.05ppm、6位アセチル基は0.
89であり全アセチル中の34%、アセトン抽出分は14質量%、重量平均分子量と数平
均分子量の比は1.4、イエローネスインデックスは0.4、ヘイズは0.9、透明度は
92.7%、Tgは152℃、結晶化発熱量は3.1J/g)を用いた。
(試料402)
セルローストリアセテート(置換度2.78、粘度平均重合度350、含水率0.3質
量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 350mPa・s、平均粒子径1.0
mmであって標準偏差0.3mmである粉体、残存酢酸量0.01質量%以下、Caが0
.008質量%、Mgは0.004質量%、Feは0.8ppm、6位アセチル基は0.
90であり全アセチル中の32.4%、アセトン抽出分は9質量%、重量平均分子量と数
平均分子量の比は0.8、イエローネスインデックスは0.6、ヘイズは0.06、透明
度は94.2%、Tgは155℃、結晶化発熱量は4.9J/g)を用いた。
セルローストリアセテート(置換度2.78、粘度平均重合度350、含水率0.3質
量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 350mPa・s、平均粒子径1.0
mmであって標準偏差0.3mmである粉体、残存酢酸量0.01質量%以下、Caが0
.008質量%、Mgは0.004質量%、Feは0.8ppm、6位アセチル基は0.
90であり全アセチル中の32.4%、アセトン抽出分は9質量%、重量平均分子量と数
平均分子量の比は0.8、イエローネスインデックスは0.6、ヘイズは0.06、透明
度は94.2%、Tgは155℃、結晶化発熱量は4.9J/g)を用いた。
(試料403)
セルローストリアセテート(置換度2.86、粘度平均重合度280、含水率0.4質
量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 315mPa・s、平均粒子径1.2
mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量0.01質量%以下、Caが0
.01質量%、Mgは0.05質量%、Feは2ppm、6位アセチル基は0.94であ
り全アセチル中の33%、アセトン抽出分は6質量%、重量平均分子量と数平均分子量の
比は0.7、イエローネスインデックスは1.0、ヘイズは0.4、透明度は94.2%
、Tgは162℃、結晶化発熱量は5.8J/g)を用いた。
セルローストリアセテート(置換度2.86、粘度平均重合度280、含水率0.4質
量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 315mPa・s、平均粒子径1.2
mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量0.01質量%以下、Caが0
.01質量%、Mgは0.05質量%、Feは2ppm、6位アセチル基は0.94であ
り全アセチル中の33%、アセトン抽出分は6質量%、重量平均分子量と数平均分子量の
比は0.7、イエローネスインデックスは1.0、ヘイズは0.4、透明度は94.2%
、Tgは162℃、結晶化発熱量は5.8J/g)を用いた。
(試料404)
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度2.45、プロピオネート置換
度0.25で全置換度は2.70、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メチレ
ンクロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・s、平均粒子径1.3mmであって
標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質量%
以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセチル
基及びプロピオニル基はそれぞれ0.70と0.17であり全置換基の33%、アセトン
抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は0.9、イエローネスインデッ
クスは1.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱量は
4.3J/g)を用いた。
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度2.45、プロピオネート置換
度0.25で全置換度は2.70、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メチレ
ンクロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・s、平均粒子径1.3mmであって
標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質量%
以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセチル
基及びプロピオニル基はそれぞれ0.70と0.17であり全置換基の33%、アセトン
抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は0.9、イエローネスインデッ
クスは1.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱量は
4.3J/g)を用いた。
(試料405)
セルロースアセテートブチレート(アセチル置換度2.39、ブチレート置換度0.4
5で全置換度は2.84、粘度平均重合度340、含水率0.4質量%、メチレンクロラ
イド溶液中6質量%の粘度 295mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準偏差
0.4mmである粉体、残存酢酸量およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、Caが
0.005質量%、Mgは0.004質量%、Feは5ppm、6位アセチル基及びプロ
ピオニル基の総和はそれぞれ0.72と0.20であり全置換基の32%、アセトン抽出
分は14質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデック
スは0.9、ヘイズは0.5、透明度は92.9%、Tgは153℃、結晶化発熱量は3
.9J/g)を用いた。
セルロースアセテートブチレート(アセチル置換度2.39、ブチレート置換度0.4
5で全置換度は2.84、粘度平均重合度340、含水率0.4質量%、メチレンクロラ
イド溶液中6質量%の粘度 295mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準偏差
0.4mmである粉体、残存酢酸量およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、Caが
0.005質量%、Mgは0.004質量%、Feは5ppm、6位アセチル基及びプロ
ピオニル基の総和はそれぞれ0.72と0.20であり全置換基の32%、アセトン抽出
分は14質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデック
スは0.9、ヘイズは0.5、透明度は92.9%、Tgは153℃、結晶化発熱量は3
.9J/g)を用いた。
(試料406)
セルロースアセテートプロピオネートブチレート(アセチル置換度2.46でありプロ
ピオネート置換度0.20,ブチレート置換度0.09であり全置換度は2.75、粘度
平均重合度390、含水率0.3質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 3
20mPa・s、平均粒子径1.6mmであって標準偏差0.5mmである粉体、残存酢
酸量とプロピオン酸およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.006質量
%、Mgは0.005質量%、Feは4ppm、6位アセチル基とプロピオニル基及びブ
チロイル基はそれぞれ0.73、0.7と0.7でありで全置換基の32%、アセトン抽
出分は6質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.2、イエローネスインデック
スは0.7、ヘイズは0.4、透明度は95.3%、Tgは150℃、結晶化発熱量は3
.7J/g)を用いた。
セルロースアセテートプロピオネートブチレート(アセチル置換度2.46でありプロ
ピオネート置換度0.20,ブチレート置換度0.09であり全置換度は2.75、粘度
平均重合度390、含水率0.3質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 3
20mPa・s、平均粒子径1.6mmであって標準偏差0.5mmである粉体、残存酢
酸量とプロピオン酸およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.006質量
%、Mgは0.005質量%、Feは4ppm、6位アセチル基とプロピオニル基及びブ
チロイル基はそれぞれ0.73、0.7と0.7でありで全置換基の32%、アセトン抽
出分は6質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.2、イエローネスインデック
スは0.7、ヘイズは0.4、透明度は95.3%、Tgは150℃、結晶化発熱量は3
.7J/g)を用いた。
(試料407)
セルロースアセテートプロピオネートラウレート(アセチル置換度2.42でありプロ
ピオネート置換度0.18,ラウレート置換度0.08で全置換度は2.68、粘度平均
重合度320、含水率0.4質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 290
mPa・s、平均粒子径1.2mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量
とプロピオン酸およびラウリン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.005質量%
、Mgは0.003質量%、Feは5ppm、6位アセチル基とプロピオニル基及びラウ
ロイル基はそれぞれ0.77、0.08と0.04であり全置換基の33%、アセトン抽
出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.1、イエローネスインデック
スは0.9、ヘイズは0.6、透明度は92.6%、Tgは149℃、結晶化発熱量は4
.4J/g)を用いた。
セルロースアセテートプロピオネートラウレート(アセチル置換度2.42でありプロ
ピオネート置換度0.18,ラウレート置換度0.08で全置換度は2.68、粘度平均
重合度320、含水率0.4質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度 290
mPa・s、平均粒子径1.2mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量
とプロピオン酸およびラウリン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.005質量%
、Mgは0.003質量%、Feは5ppm、6位アセチル基とプロピオニル基及びラウ
ロイル基はそれぞれ0.77、0.08と0.04であり全置換基の33%、アセトン抽
出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.1、イエローネスインデック
スは0.9、ヘイズは0.6、透明度は92.6%、Tgは149℃、結晶化発熱量は4
.4J/g)を用いた。
(試料408)
セルロースアセテートバレロイル(アセチル置換度2.58でありバレロイル置換度0
.20で全置換度は2.78、粘度平均重合度330、含水率0.3質量%、メチレンク
ロライド溶液中6質量%の粘度 305mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準
偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量とバレリン酸は共に0.02質量%以下、Caが
0.006質量%、Mgは0.004質量%、Feは3ppm、6位アセチル基とバレロ
イル基はそれぞれ0.84と0.08であり全置換基の33%、アセトン抽出分は8質量
%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.0、イエローネスインデックスは0.7、
ヘイズは0.4、透明度は93.8%、Tgは150℃、結晶化発熱量は4.6J/g)
を用いた。
セルロースアセテートバレロイル(アセチル置換度2.58でありバレロイル置換度0
.20で全置換度は2.78、粘度平均重合度330、含水率0.3質量%、メチレンク
ロライド溶液中6質量%の粘度 305mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準
偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量とバレリン酸は共に0.02質量%以下、Caが
0.006質量%、Mgは0.004質量%、Feは3ppm、6位アセチル基とバレロ
イル基はそれぞれ0.84と0.08であり全置換基の33%、アセトン抽出分は8質量
%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.0、イエローネスインデックスは0.7、
ヘイズは0.4、透明度は93.8%、Tgは150℃、結晶化発熱量は4.6J/g)
を用いた。
(試料409)
セルロースアセテートベンゾエート(アセチル置換度2.55でありベンゾイル置換度
0.10で全置換度は2.65、粘度平均重合度290、含水率0.4質量%、メチレン
クロライド溶液中6質量%の粘度 320mPa・s、平均粒子径1.5mmであって標
準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量と安息香酸は共に0.03質量%以下、Caが
0.005質量%、Mgは0.003質量%、Feは4ppm、6位アセチル基と安息香
酸基はそれぞれ0.82と0.06であり全置換基の33%、アセトン抽出分は9質量%
、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックスは0.5、ヘ
イズは0.6、透明度は93.4%、Tgは153℃、結晶化発熱量は5.2J/g)を
用いた。
セルロースアセテートベンゾエート(アセチル置換度2.55でありベンゾイル置換度
0.10で全置換度は2.65、粘度平均重合度290、含水率0.4質量%、メチレン
クロライド溶液中6質量%の粘度 320mPa・s、平均粒子径1.5mmであって標
準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量と安息香酸は共に0.03質量%以下、Caが
0.005質量%、Mgは0.003質量%、Feは4ppm、6位アセチル基と安息香
酸基はそれぞれ0.82と0.06であり全置換基の33%、アセトン抽出分は9質量%
、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックスは0.5、ヘ
イズは0.6、透明度は93.4%、Tgは153℃、結晶化発熱量は5.2J/g)を
用いた。
(試料410)
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度1.9でありプロピオネート置
換度0.8で全置換度は2.70、粘度平均重合度260、含水率0.2質量%、メチレ
ンクロライド溶液中6質量%の粘度 180mPa・s、平均粒子径1.2mmであって
標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量とプロピオン酸は共に0.05質量%以下、
Caが0.015質量%、Mgは0.08質量%、Feは0.5ppm、6位アセチル基
とプロピオニル基の総和は、それぞれ0.3と0.57基であり、全置換度33%、重量
平均分子量と数平均分子量の比は2.4、イエローネスインデックスは1.2、ヘイズは
0.2、透明度は93.2%)を用いた。
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度1.9でありプロピオネート置
換度0.8で全置換度は2.70、粘度平均重合度260、含水率0.2質量%、メチレ
ンクロライド溶液中6質量%の粘度 180mPa・s、平均粒子径1.2mmであって
標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量とプロピオン酸は共に0.05質量%以下、
Caが0.015質量%、Mgは0.08質量%、Feは0.5ppm、6位アセチル基
とプロピオニル基の総和は、それぞれ0.3と0.57基であり、全置換度33%、重量
平均分子量と数平均分子量の比は2.4、イエローネスインデックスは1.2、ヘイズは
0.2、透明度は93.2%)を用いた。
(試料411)
セルロースアセテートブチレート(アセチル置換度1.0でありブチレート置換度1.
65で全置換度は2.65、含水率0.3質量%、平均粒子径1.3mmであって標準偏
差0.4mmである粉体、残存酢酸量とブタン酸は共に0.3質量%以下、Caが0.0
05質量%、Mgは0.004質量%、Feは1.5ppm、6位アセチル基とブチル基
の総和は、それぞれ0.22と0.70基であり、全置換度32%、重量平均分子量と数
平均分子量の比は2.0、イエローネスインデックスは0.8、ヘイズは0.4、透明度
は93.0%)を用いた。
セルロースアセテートブチレート(アセチル置換度1.0でありブチレート置換度1.
65で全置換度は2.65、含水率0.3質量%、平均粒子径1.3mmであって標準偏
差0.4mmである粉体、残存酢酸量とブタン酸は共に0.3質量%以下、Caが0.0
05質量%、Mgは0.004質量%、Feは1.5ppm、6位アセチル基とブチル基
の総和は、それぞれ0.22と0.70基であり、全置換度32%、重量平均分子量と数
平均分子量の比は2.0、イエローネスインデックスは0.8、ヘイズは0.4、透明度
は93.0%)を用いた。
(試料412)
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度0.18でありプロピオネート
置換度2.47で全置換度は2.65、含水率0.3質量%、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.3mmである粉体、残存酢酸量とプロピオン酸は共に0.2質量%以下
、Caが0.06質量%、Mgは0.04質量%、Feは3ppm、6位アセチル基とプ
ロピオニル基の総和は、それぞれ0.08と0.84基であり、全置換度33%、イエロ
ーネスインデックスは0.6、ヘイズは0.4、透明度は93.1%)を用いた。
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度0.18でありプロピオネート
置換度2.47で全置換度は2.65、含水率0.3質量%、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.3mmである粉体、残存酢酸量とプロピオン酸は共に0.2質量%以下
、Caが0.06質量%、Mgは0.04質量%、Feは3ppm、6位アセチル基とプ
ロピオニル基の総和は、それぞれ0.08と0.84基であり、全置換度33%、イエロ
ーネスインデックスは0.6、ヘイズは0.4、透明度は93.1%)を用いた。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いた溶媒を下記に記す試料501〜509の溶
媒に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロ
ーストリアセテートフィルム試料501A〜521A(共流延;膜厚80μm)及びセル
ローストリアセテートフィルム試料501B〜521B(共流延;膜厚40μm)を作製
した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施
した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いた溶媒を下記に記す試料501〜509の溶
媒に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロ
ーストリアセテートフィルム試料501A〜521A(共流延;膜厚80μm)及びセル
ローストリアセテートフィルム試料501B〜521B(共流延;膜厚40μm)を作製
した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施
した。
フィルム試料501〜521A及びフィルム試料501B〜521Bを実施例1の評価
方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1とそ
れぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試
験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルローストリアセテートフィルムであった。
方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1とそ
れぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試
験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルローストリアセテートフィルムであった。
下記にそれぞれの試料作製に用いた溶媒の比を質量部で示す。
試料501 :酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール=55/10/5/5/3/2。
試料502 :酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール=45/20/5/5/3/2。
試料503 :酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール=35/30/5/5/3/2。
試料504 :酢酸メチル/アセトン/エタノール/シクロヘキサン/ブタノール=50
/20/5/3/2。
試料505 :酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール=55/15/5/5。
試料506 :酢酸メチル/アセトン/エタノール=60/15/5。
試料507 :酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール=60/10/
5/5。
試料508 :酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール/ブタノール=
60/10/3/2/5。
試料509 :酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/エタノール=60/10/
5/5。
試料510 :酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール=
50/10/10/5/5。
試料511 :酢酸メチル/1、3ジオキソラン/メタノール/エタノール=50/20
/5/5。
試料512 :酢酸メチル/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール=50/1
0/10/5/5。
試料513 :酢酸メチル/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール/シ
クロヘキサン=50/10/10/5/2/3。
試料514 :ギ酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール=
50/10/10/5/5。
試料515 :ギ酸メチル/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン
=50/10/5/5/5/5。
試料516 :アセトン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール=55/10/1
0/5。
試料517 :アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール=45/20/1
0/5。
試料518 :アセトン/1,3ジオキソラン/エタノール/ブタノール=45/20/
10/5。
試料519 :1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/アセトン/メタノール/ブタノ
ール=35/20/10/5/5/5。
試料520 :1、3ジオキソラン/アセト酢酸メチル/ブタノール=55/20/5。
試料521 :1、3ジオキソラン/アセトン/エタノール/水=53/20/5/2
試料501 :酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール=55/10/5/5/3/2。
試料502 :酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール=45/20/5/5/3/2。
試料503 :酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プロパノール/ブタノ
ール=35/30/5/5/3/2。
試料504 :酢酸メチル/アセトン/エタノール/シクロヘキサン/ブタノール=50
/20/5/3/2。
試料505 :酢酸メチル/アセトン/エタノール/ブタノール=55/15/5/5。
試料506 :酢酸メチル/アセトン/エタノール=60/15/5。
試料507 :酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール=60/10/
5/5。
試料508 :酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタノール/ブタノール=
60/10/3/2/5。
試料509 :酢酸メチル/シクロヘキサノン/メタノール/エタノール=60/10/
5/5。
試料510 :酢酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール=
50/10/10/5/5。
試料511 :酢酸メチル/1、3ジオキソラン/メタノール/エタノール=50/20
/5/5。
試料512 :酢酸メチル/ジオキサン/アセトン/メタノール/エタノール=50/1
0/10/5/5。
試料513 :酢酸メチル/アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール/シ
クロヘキサン=50/10/10/5/2/3。
試料514 :ギ酸メチル/メチルエチルケトン/アセトン/メタノール/エタノール=
50/10/10/5/5。
試料515 :ギ酸メチル/アセトン/酢酸エチル/エタノール/ブタノール/ヘキサン
=50/10/5/5/5/5。
試料516 :アセトン/アセト酢酸メチル/メタノール/エタノール=55/10/1
0/5。
試料517 :アセトン/シクロペンタノン/エタノール/ブタノール=45/20/1
0/5。
試料518 :アセトン/1,3ジオキソラン/エタノール/ブタノール=45/20/
10/5。
試料519 :1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/アセトン/メタノール/ブタノ
ール=35/20/10/5/5/5。
試料520 :1、3ジオキソラン/アセト酢酸メチル/ブタノール=55/20/5。
試料521 :1、3ジオキソラン/アセトン/エタノール/水=53/20/5/2
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いたセルローストリアセテートA及び溶媒を下
記に記す試料601〜607のセルロースアシレート及び溶媒に変更し、それ以外はそれ
ぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレートフィルム試料
601A〜607A(共流延;膜厚80μm)及びセルロースアシレートフィルム試料6
01B〜607Bを作製した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が1000
mとなるスケールで実施した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いたセルローストリアセテートA及び溶媒を下
記に記す試料601〜607のセルロースアシレート及び溶媒に変更し、それ以外はそれ
ぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレートフィルム試料
601A〜607A(共流延;膜厚80μm)及びセルロースアシレートフィルム試料6
01B〜607Bを作製した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が1000
mとなるスケールで実施した。
フィルム試料601A〜607A及びフィルム試料601B〜607Bを実施例1の評
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
それぞれの試料の作製に用いた化合物の物性などを下記にまとめて示す。なお、溶媒に
記載の数字は質量部を表す。
記載の数字は質量部を表す。
(試料601)
セルロースアセテートプロピオネートには、アセチル置換度2.45、プロピオネート
置換度0.25で全置換度は2.70、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メ
チレンクロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・s、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質
量%以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセ
チル基及びプロピオニル基はそれぞれ0.70と0.17であり全置換基の33%、アセ
トン抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は0.9、イエローネスイン
デックスは1.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱
量は4.3J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタ
ノール/プロパノール/ブタノール=55/10/5/5/3/2を用いた。
セルロースアセテートプロピオネートには、アセチル置換度2.45、プロピオネート
置換度0.25で全置換度は2.70、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メ
チレンクロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・s、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質
量%以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセ
チル基及びプロピオニル基はそれぞれ0.70と0.17であり全置換基の33%、アセ
トン抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は0.9、イエローネスイン
デックスは1.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱
量は4.3J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタ
ノール/プロパノール/ブタノール=55/10/5/5/3/2を用いた。
(試料602)
セルロースアセテートブチレートには、アセチル置換度2.39、ブチレート置換度0
.45で全置換度は2.84、粘度平均重合度340、含水率0.4質量%、メチレンク
ロライド溶液中6質量%の粘度 295mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準
偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、C
aが0.005質量%、Mgは0.004質量%、Feは5ppm、6位アセチル基及び
ブチロイル基はそれぞれ0.72と0.20であり全置換基の32%、アセトン抽出分は
14質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックスは
0.9、ヘイズは0.5、透明度は92.9%、Tgは153℃、結晶化発熱量は3.9
J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プ
ロパノール/ブタノール=55/10/5/5/3/2を用いた。
セルロースアセテートブチレートには、アセチル置換度2.39、ブチレート置換度0
.45で全置換度は2.84、粘度平均重合度340、含水率0.4質量%、メチレンク
ロライド溶液中6質量%の粘度 295mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準
偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、C
aが0.005質量%、Mgは0.004質量%、Feは5ppm、6位アセチル基及び
ブチロイル基はそれぞれ0.72と0.20であり全置換基の32%、アセトン抽出分は
14質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックスは
0.9、ヘイズは0.5、透明度は92.9%、Tgは153℃、結晶化発熱量は3.9
J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/プ
ロパノール/ブタノール=55/10/5/5/3/2を用いた。
(試料603)
セルロースアセテートプロピオネートには、アセチル置換度2.45、プロピオネート
置換度0.25で全置換度は2.70、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メ
チレンクロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・s、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質
量%以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセ
チル基及びプロピオニル基はそれぞれ0.70と0.17であり全置換基の33%、アセ
トン抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は0.9、イエローネスイン
デックスは1.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱
量は4.3J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノー
ル/エタノール/ブタノール=60/10/3/2/5を用いた。
セルロースアセテートプロピオネートには、アセチル置換度2.45、プロピオネート
置換度0.25で全置換度は2.70、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メ
チレンクロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・s、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質
量%以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセ
チル基及びプロピオニル基はそれぞれ0.70と0.17であり全置換基の33%、アセ
トン抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は0.9、イエローネスイン
デックスは1.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱
量は4.3J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノー
ル/エタノール/ブタノール=60/10/3/2/5を用いた。
(試料604)
セルロースアセテートブチレートには、アセチル置換度2.33、ブチレート置換度0
.45で全置換度は2.78、粘度平均重合度340、含水率0.4質量%、メチレンク
ロライド溶液中6質量%の粘度 295mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準
偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、C
aが0.005質量%、Mgは0.004質量%、Feは5ppm、6位アセチル基及び
プロピオニル基はそれぞれ0.75と0.16であり全置換基の33%、アセトン抽出分
は14質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックス
は0.9、ヘイズは0.5、透明度は92.9%、Tgは153℃、結晶化発熱量は3.
9J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタ
ノール/ブタノール=60/10/3/2/5を用いた。
セルロースアセテートブチレートには、アセチル置換度2.33、ブチレート置換度0
.45で全置換度は2.78、粘度平均重合度340、含水率0.4質量%、メチレンク
ロライド溶液中6質量%の粘度 295mPa・s、平均粒子径1.3mmであって標準
偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、C
aが0.005質量%、Mgは0.004質量%、Feは5ppm、6位アセチル基及び
プロピオニル基はそれぞれ0.75と0.16であり全置換基の33%、アセトン抽出分
は14質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックス
は0.9、ヘイズは0.5、透明度は92.9%、Tgは153℃、結晶化発熱量は3.
9J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノール/エタ
ノール/ブタノール=60/10/3/2/5を用いた。
(試料605)
セルロースアセテートプロピオネートブチレートには、アセチル置換度2.46であり
プロピオネート置換度0.20でブチレート置換度0.09であり全置換度は2.75、
粘度平均重合度390、含水率0.3質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度
320mPa・s、平均粒子径1.6mmであって標準偏差0.5mmである粉体、残
存酢酸量とプロピオン酸およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.006
質量%、Mgは0.005質量%、Feは4ppm、6位アセチル基とプロピオニル基及
びブチロイル基はそれぞれ0.76,0.07と0.04であり全置換基の32%、アセ
トン抽出分は6質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.2、イエローネスイン
デックスは0.7、ヘイズは0.4、透明度は95.3%、Tgは150℃、結晶化発熱
量は3.7J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタ
ノール/プロパノール/ブタノール=55/10/5/5/3/2を用いた。
セルロースアセテートプロピオネートブチレートには、アセチル置換度2.46であり
プロピオネート置換度0.20でブチレート置換度0.09であり全置換度は2.75、
粘度平均重合度390、含水率0.3質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度
320mPa・s、平均粒子径1.6mmであって標準偏差0.5mmである粉体、残
存酢酸量とプロピオン酸およびブタン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.006
質量%、Mgは0.005質量%、Feは4ppm、6位アセチル基とプロピオニル基及
びブチロイル基はそれぞれ0.76,0.07と0.04であり全置換基の32%、アセ
トン抽出分は6質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.2、イエローネスイン
デックスは0.7、ヘイズは0.4、透明度は95.3%、Tgは150℃、結晶化発熱
量は3.7J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタ
ノール/プロパノール/ブタノール=55/10/5/5/3/2を用いた。
(試料606)
セルロースアセテートプロピオネートラウレートには、アセチル置換度2.42であり
プロピオネート置換度0.18でラウレート置換度0.08であり全置換度は2.68、
粘度平均重合度320、含水率0.4質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度
290mPa・s、平均粒子径1.2mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残
存酢酸量とプロピオン酸およびラウリン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.00
5質量%、Mgは0.003質量%、Feは5ppm、6位アセチル基とプロピオニル基
及びラウロイル基はそれぞれ0.80、0.06と0.03であり全置換基の33%、ア
セトン抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.1、イエローネスイ
ンデックスは0.9、ヘイズは0.6、透明度は92.6%、Tgは149℃、結晶化発
熱量は4.4J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノ
ール/エタノール/ブタノール=60/10/3/2/5を用いた。
セルロースアセテートプロピオネートラウレートには、アセチル置換度2.42であり
プロピオネート置換度0.18でラウレート置換度0.08であり全置換度は2.68、
粘度平均重合度320、含水率0.4質量%、メチレンクロライド溶液中6質量%の粘度
290mPa・s、平均粒子径1.2mmであって標準偏差0.4mmである粉体、残
存酢酸量とプロピオン酸およびラウリン酸量は共に0.03質量%以下、Caが0.00
5質量%、Mgは0.003質量%、Feは5ppm、6位アセチル基とプロピオニル基
及びラウロイル基はそれぞれ0.80、0.06と0.03であり全置換基の33%、ア
セトン抽出分は7質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.1、イエローネスイ
ンデックスは0.9、ヘイズは0.6、透明度は92.6%、Tgは149℃、結晶化発
熱量は4.4J/gを用いた。また、溶媒には、酢酸メチル/シクロペンタノン/メタノ
ール/エタノール/ブタノール=60/10/3/2/5を用いた。
(試料607)
セルロースアセテートバレロイルには、アセチル置換度2.58でありバレロイル置換
度0.20であり全置換度は2.78、粘度平均重合度330、含水率0.3質量%、メ
チレンクロライド溶液中6質量%の粘度 305mPa・s、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量とバレリン酸は共に0.02質量%以下
、Caが0.006質量%、Mgは0.004質量%、Feは3ppm、6位アセチル基
とバレロイル基はそれぞれ0.08と0.12であり全置換基の33%、アセトン抽出分
は8質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.0、イエローネスインデックスは
0.7、ヘイズは0.4、透明度は93.8%、Tgは150℃、結晶化発熱量は4.6
J/gを用いた。また、溶媒には、1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/アセトン/
メタノール/ブタノール=35/20/10/5/5/5を用いた。
セルロースアセテートバレロイルには、アセチル置換度2.58でありバレロイル置換
度0.20であり全置換度は2.78、粘度平均重合度330、含水率0.3質量%、メ
チレンクロライド溶液中6質量%の粘度 305mPa・s、平均粒子径1.3mmであ
って標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量とバレリン酸は共に0.02質量%以下
、Caが0.006質量%、Mgは0.004質量%、Feは3ppm、6位アセチル基
とバレロイル基はそれぞれ0.08と0.12であり全置換基の33%、アセトン抽出分
は8質量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.0、イエローネスインデックスは
0.7、ヘイズは0.4、透明度は93.8%、Tgは150℃、結晶化発熱量は4.6
J/gを用いた。また、溶媒には、1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/アセトン/
メタノール/ブタノール=35/20/10/5/5/5を用いた。
(試料608)
セルロースアセテートベンゾエートには、アセチル置換度2.55でありベンゾイル置
換度0.10で全置換度は2.65、粘度平均重合度290、含水率0.4質量%、メチ
レンクロライド溶液中6質量%の粘度 320mPa・s、平均粒子径1.5mmであっ
て標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量と安息香酸は共に0.03質量%以下、C
aが0.005質量%、Mgは0.003質量%、Feは4ppm、6位アセチル基と安
息香酸基はそれぞれ0.83と0.05であり全置換基の33%、アセトン抽出分は9質
量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックスは0.5
、ヘイズは0.6、透明度は93.4%、Tgは153℃、結晶化発熱量は5.2J/g
を用いた。また、溶媒には、1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/アセトン/メタノ
ール/ブタノール=35/20/10/5/5/5を用いた。
セルロースアセテートベンゾエートには、アセチル置換度2.55でありベンゾイル置
換度0.10で全置換度は2.65、粘度平均重合度290、含水率0.4質量%、メチ
レンクロライド溶液中6質量%の粘度 320mPa・s、平均粒子径1.5mmであっ
て標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量と安息香酸は共に0.03質量%以下、C
aが0.005質量%、Mgは0.003質量%、Feは4ppm、6位アセチル基と安
息香酸基はそれぞれ0.83と0.05であり全置換基の33%、アセトン抽出分は9質
量%、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.3、イエローネスインデックスは0.5
、ヘイズは0.6、透明度は93.4%、Tgは153℃、結晶化発熱量は5.2J/g
を用いた。また、溶媒には、1、3ジオキソラン/シクロヘキサノン/アセトン/メタノ
ール/ブタノール=35/20/10/5/5/5を用いた。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いた可塑剤A,B,C及び可塑剤Dを下記の可塑
剤(可塑剤種類と量を記載)に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜
を行った。そして、のセルロースアシレートフィルム試料701A〜712A(共流延;
膜厚80μm)及びセルロースアシレートフィルム試料701B〜712B(共流延;膜
厚40μm)を作製した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が150mとな
るスケールで実施した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いた可塑剤A,B,C及び可塑剤Dを下記の可塑
剤(可塑剤種類と量を記載)に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜
を行った。そして、のセルロースアシレートフィルム試料701A〜712A(共流延;
膜厚80μm)及びセルロースアシレートフィルム試料701B〜712B(共流延;膜
厚40μm)を作製した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が150mとな
るスケールで実施した。
フィルム試料701A〜712A及びフィルム試料701B〜712Bを実施例1の評
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
それぞれの試料の作製に用いた化合物の物性などを下記にまとめて示す。なお、記載の
数字は質量部を表す。
試料701 :トリフェニルフォスフェート/ジフェニルビフェニルフォスフェート=0
.8/1.6。
試料702 :トリス(トリイソプロピルフェニル)フォスフェート/ジオクチルフタレ
ート=1.2/1.2。
試料703 :トリブチルフォスフェート=2.4。
試料704 :o−アセチルクエン酸トリブチル=2.4。
試料705 :エチルフタリルエチルグリコレート/トリフェニルフォスフェート=1.
6/0.8。
試料706 :ジ(2−エチルヘキシル)フタレート=2.4。
試料707 :ジペンタエリスリトールヘキサアセテート=2.4。
試料708 :ジペンタエリスリトールテトラアセテートジブチレート=2.4。
試料709 :グリシドールヘキサアセテート=2.4。
試料710 :ジグリセロールテトラアセテート=2.4。
試料711 :ソルビタントリアセテート=2.4。
試料712 :トリフェニルフォスフェート/ジフェニルビフェニルフォスフェート/ジ
トリメチロールプロパンテトラアセテート=0.4/0.4/1.6。
数字は質量部を表す。
試料701 :トリフェニルフォスフェート/ジフェニルビフェニルフォスフェート=0
.8/1.6。
試料702 :トリス(トリイソプロピルフェニル)フォスフェート/ジオクチルフタレ
ート=1.2/1.2。
試料703 :トリブチルフォスフェート=2.4。
試料704 :o−アセチルクエン酸トリブチル=2.4。
試料705 :エチルフタリルエチルグリコレート/トリフェニルフォスフェート=1.
6/0.8。
試料706 :ジ(2−エチルヘキシル)フタレート=2.4。
試料707 :ジペンタエリスリトールヘキサアセテート=2.4。
試料708 :ジペンタエリスリトールテトラアセテートジブチレート=2.4。
試料709 :グリシドールヘキサアセテート=2.4。
試料710 :ジグリセロールテトラアセテート=2.4。
試料711 :ソルビタントリアセテート=2.4。
試料712 :トリフェニルフォスフェート/ジフェニルビフェニルフォスフェート/ジ
トリメチロールプロパンテトラアセテート=0.4/0.4/1.6。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いたUV剤(紫外線吸収剤)a,UV剤b及び
UV剤cを下記に記す試料801〜805のUV剤(UV剤種類と量を記載)に変更し、
それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレー
トフィルム試料801A〜805A(共流延;膜厚80μm)及びセルロースアシレート
フィルム試料801B〜805B(共流延;40μm)を作製した。なお、実施スケール
は、流延巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いたUV剤(紫外線吸収剤)a,UV剤b及び
UV剤cを下記に記す試料801〜805のUV剤(UV剤種類と量を記載)に変更し、
それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレー
トフィルム試料801A〜805A(共流延;膜厚80μm)及びセルロースアシレート
フィルム試料801B〜805B(共流延;40μm)を作製した。なお、実施スケール
は、流延巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施した。
フィルム試料801A〜805A及びフィルム試料801B〜805Bを実施例1の評
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
それぞれの試料の作製に用いた化合物の物性などを下記にまとめて示す。なお、記載の
数字は質量部を表す。
試料801
UV剤 :2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−
tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン / 2(2’−ヒドロキシ−3
’,5‘−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、(2(2
’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール
/ 2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール=0.15/0.15/0.1。
試料802
UV剤 :6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール / ペンタエリスリチル−テト
ラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕 / トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 =0.1/0.1/0.1。
試料803
UV剤 :2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール / ペンタエリスリチル−
テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕 / トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 =0.15/0.15/0.15。
試料804
UV剤 :1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 / 2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリア
ジン / 2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 =0.2/0.1/0.1。
試料805
UV剤 :N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル〕ヒドラジン / トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル
)フォスファイト=0.2/0.2。
数字は質量部を表す。
試料801
UV剤 :2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−
tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン / 2(2’−ヒドロキシ−3
’,5‘−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール、(2(2
’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール
/ 2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール=0.15/0.15/0.1。
試料802
UV剤 :6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール / ペンタエリスリチル−テト
ラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕 / トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 =0.1/0.1/0.1。
試料803
UV剤 :2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール / ペンタエリスリチル−
テトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕 / トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 =0.15/0.15/0.15。
試料804
UV剤 :1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 / 2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリア
ジン / 2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 =0.2/0.1/0.1。
試料805
UV剤 :N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル〕ヒドラジン / トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル
)フォスファイト=0.2/0.2。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いた剥離剤(クエン酸エチルエステル、なお、
剥離促進剤とも称する)を下記に記す剥離剤(剥離剤剤種類と量を記載)に変更し、それ
以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレートフ
イルム試料901A〜907A(共流延;80μm)及びセルロースアシレートフィルム
試料901B〜907B(共流延;40μm)を作製した。なお、実施スケールは、流延
巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜に用いた剥離剤(クエン酸エチルエステル、なお、
剥離促進剤とも称する)を下記に記す剥離剤(剥離剤剤種類と量を記載)に変更し、それ
以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そして、セルロースアシレートフ
イルム試料901A〜907A(共流延;80μm)及びセルロースアシレートフィルム
試料901B〜907B(共流延;40μm)を作製した。なお、実施スケールは、流延
巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施した。
フィルム試料901A〜907A及びフィルム試料901B〜907Bを実施例1の評
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
価方法に従って評価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と
それぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折
試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
それぞれの試料の作製に用いた化合物の物性などを下記にまとめて示す。なお、記載の
数字は質量部を表す。
試料901
剥離剤 :{C12H25O(CH2 CH2 O)5 }2 −P(=O)−OH/酒石酸=0.01/0.02。
試料902
剥離剤 :C12H25OSO3 Na/シュウ酸=0.02/0.02。
試料903
剥離剤 :トリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム/クエン酸=0.02/0.005。
試料904
剥離剤 :クロロ酢酸/クロル安息香酸=0.02/0.005。
試料905
剥離剤 :4−メチルフタル酸/酒石酸=0.025/0.005。
試料906
剥離剤 :アスパラギン酸/グルタミン=0.02/0.01。
試料907
剥離剤 :アスパラギン酸アンモニウム/グルタミン=0.02/0.01。
数字は質量部を表す。
試料901
剥離剤 :{C12H25O(CH2 CH2 O)5 }2 −P(=O)−OH/酒石酸=0.01/0.02。
試料902
剥離剤 :C12H25OSO3 Na/シュウ酸=0.02/0.02。
試料903
剥離剤 :トリイソプロピルナフタレンスルフォン酸ナトリウム/クエン酸=0.02/0.005。
試料904
剥離剤 :クロロ酢酸/クロル安息香酸=0.02/0.005。
試料905
剥離剤 :4−メチルフタル酸/酒石酸=0.025/0.005。
試料906
剥離剤 :アスパラギン酸/グルタミン=0.02/0.01。
試料907
剥離剤 :アスパラギン酸アンモニウム/グルタミン=0.02/0.01。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜条件のうち(1−2)溶解・ろ過工程を、下記の工
程(10−2)に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。な
お、それぞれの工程で特に明記しない点は、フィルム試料101−1と同じ条件である。
そして、セルロースアシレートフィルム試料1001A(共流延;膜厚80μm)及びセ
ルロースアシレートフィルム試料1001B(共流延;膜厚40μm)を作製した。なお
、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が150mとなるスケールで実施した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜条件のうち(1−2)溶解・ろ過工程を、下記の工
程(10−2)に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。な
お、それぞれの工程で特に明記しない点は、フィルム試料101−1と同じ条件である。
そして、セルロースアシレートフィルム試料1001A(共流延;膜厚80μm)及びセ
ルロースアシレートフィルム試料1001B(共流延;膜厚40μm)を作製した。なお
、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が150mとなるスケールで実施した。
フィルム試料1001A及びフィルム試料1001Bを実施例1の評価方法に従って評
価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1とそれぞれ同様に優
れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試験、耐湿熱性、
Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1とそれぞれ同様に優
れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試験、耐湿熱性、
Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
(10−2)溶解・濾過工程
膨潤した溶液をタンクからギアポンプを使ってスクリュー押し出し機へ送液した。この
ときのスクリュー1次圧は0.55MPaであった。スクリューは、シリコンオイルを流
通させるジャケットつきで、加熱ヒーターにより200℃で加熱した。ジャケット内平均
流速は1m/secとし、スクリュー内部での溶液平均滞留時間は120秒であった。ス
クリューを出たドープは、静止型混合器を挿入したジャケット付き配管により50℃まで
加熱され、さらに2MPaの加圧下で130℃まで加熱した。加熱時間は15分であった
。さらに120℃まで温度を下げて公称孔径10μmの燒結金属繊維フィルターを通過さ
せた。この際、濾過1次圧は1.5MPa、2次圧は1.2MPaとした。高温に曝され
るフィルター、ハウジングおよび配管はハステロイ合金製であり耐食性に優れたものを利
用し、保温加熱用の熱媒を流通させるためのジャケットを有するものを利用した。
膨潤した溶液をタンクからギアポンプを使ってスクリュー押し出し機へ送液した。この
ときのスクリュー1次圧は0.55MPaであった。スクリューは、シリコンオイルを流
通させるジャケットつきで、加熱ヒーターにより200℃で加熱した。ジャケット内平均
流速は1m/secとし、スクリュー内部での溶液平均滞留時間は120秒であった。ス
クリューを出たドープは、静止型混合器を挿入したジャケット付き配管により50℃まで
加熱され、さらに2MPaの加圧下で130℃まで加熱した。加熱時間は15分であった
。さらに120℃まで温度を下げて公称孔径10μmの燒結金属繊維フィルターを通過さ
せた。この際、濾過1次圧は1.5MPa、2次圧は1.2MPaとした。高温に曝され
るフィルター、ハウジングおよび配管はハステロイ合金製であり耐食性に優れたものを利
用し、保温加熱用の熱媒を流通させるためのジャケットを有するものを利用した。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)及びフィルム試料102
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜条件のうち(1−4)流延工程を、下記の流延工程
(11−4)に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そし
て、セルロースアシレートフィルム試料1101A(共流延;膜厚80μm)及びセルロ
ースアシレートフィルム試料1101B(共流延;膜厚40μm)を作製した。なお、実
施スケールは、流延巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施した。
−1(共流延;膜厚40μm)の製膜条件のうち(1−4)流延工程を、下記の流延工程
(11−4)に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製膜を行った。そし
て、セルロースアシレートフィルム試料1101A(共流延;膜厚80μm)及びセルロ
ースアシレートフィルム試料1101B(共流延;膜厚40μm)を作製した。なお、実
施スケールは、流延巻取りフィルム長が1000mとなるスケールで実施した。
フィルム試料1101A及びフィルム試料1101Bを実施例1の評価方法に従って評
価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と同様にそれぞれ優
れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試験、耐湿熱性、
Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
価したところ、フィルム試料101−1及びフィルム試料102−1と同様にそれぞれ優
れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試験、耐湿熱性、
Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであった。
(11−4)流延
ストックタンク内のドープは、1次増圧用のギアポンプで高精度ギアポンプの1次側圧
力が0.8MPaになるようにインバーターモーターによりフィードバック制御を行った
。高精度ギアポンプは容積効率99.2%、吐出量の変動率0.5%以下の性能であった
。また、吐出圧力は1.5MPaであった。流延ダイは、幅が2.1mであるマルチマニ
ホールドダイを用いた。そして、完成したセルローストリアセテートの膜厚が80μm(
フィルム試料1101Bを製膜する際には40μm)となるように、ダイ突出口のセルロ
ーストリアセテートドープの流量を調整した。流延ダイの両外層送液系の各動型混合器を
介して添加剤(界面活性剤0.1質量部と酢酸メチル1質量部からなる混合物)を混合し
、所定の流量になるように1次増圧ギアポンプ、高精度ギアポンプを用いてダイに供給し
た。さらにUV剤c(2(2’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミルフェニ
ル)−5−クロルベンゾトリアゾール0.2質量部)を添加した。
ストックタンク内のドープは、1次増圧用のギアポンプで高精度ギアポンプの1次側圧
力が0.8MPaになるようにインバーターモーターによりフィードバック制御を行った
。高精度ギアポンプは容積効率99.2%、吐出量の変動率0.5%以下の性能であった
。また、吐出圧力は1.5MPaであった。流延ダイは、幅が2.1mであるマルチマニ
ホールドダイを用いた。そして、完成したセルローストリアセテートの膜厚が80μm(
フィルム試料1101Bを製膜する際には40μm)となるように、ダイ突出口のセルロ
ーストリアセテートドープの流量を調整した。流延ダイの両外層送液系の各動型混合器を
介して添加剤(界面活性剤0.1質量部と酢酸メチル1質量部からなる混合物)を混合し
、所定の流量になるように1次増圧ギアポンプ、高精度ギアポンプを用いてダイに供給し
た。さらにUV剤c(2(2’−ヒドロキシ−3’,5‘−ジ−tert−アミルフェニ
ル)−5−クロルベンゾトリアゾール0.2質量部)を添加した。
ダイ、配管はすべて25℃に保温した。ダイはコートハンガータイプのダイであり、厚
み調整ボルトが20mmピッチに設けられており、ヒートボルトによる自動厚み調整機構
を具備しているものを使用した。このヒートボルトは予め設定したプログラムにより高精
度ギアポンプの送液量に応じたプロファイルを設定することもでき、製膜工程内に設置し
た赤外線厚み計のプロファイルに基づいた調整プログラムによってフィードバック制御も
可能な性能を有するものである。流延エッジ部20mmを除いたフィルムで50mm離れ
た任意の2点の厚み差は1μm以内であり、幅方向厚みの最大最小値の差は3μm/m以
下となるように調整した。また、各層の平均厚み精度は両外層が±2%以下、主流が±1
%以下に制御され、全体厚みは±1.5%以下に調整した。
み調整ボルトが20mmピッチに設けられており、ヒートボルトによる自動厚み調整機構
を具備しているものを使用した。このヒートボルトは予め設定したプログラムにより高精
度ギアポンプの送液量に応じたプロファイルを設定することもでき、製膜工程内に設置し
た赤外線厚み計のプロファイルに基づいた調整プログラムによってフィードバック制御も
可能な性能を有するものである。流延エッジ部20mmを除いたフィルムで50mm離れ
た任意の2点の厚み差は1μm以内であり、幅方向厚みの最大最小値の差は3μm/m以
下となるように調整した。また、各層の平均厚み精度は両外層が±2%以下、主流が±1
%以下に制御され、全体厚みは±1.5%以下に調整した。
ダイの1次側には減圧するためのチャンバーを設置した。この減圧チャンバーの減圧度
は流延ビードの前後で1〜5000Paの圧力差を印加できるようになっていて、流延ダ
イスピードに応じて調整が可能なものである。その際に、ビードの長さが5〜50mmに
なるような圧力差に設定した。またチャンバーの温度は流延部周囲のガスの凝縮温度より
も高く設定できる機構を具備したものであった。
は流延ビードの前後で1〜5000Paの圧力差を印加できるようになっていて、流延ダ
イスピードに応じて調整が可能なものである。その際に、ビードの長さが5〜50mmに
なるような圧力差に設定した。またチャンバーの温度は流延部周囲のガスの凝縮温度より
も高く設定できる機構を具備したものであった。
実施例1のフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)の製膜条件のうち(1−
6)流延支持体、(1−7)流延乾燥工程を及び(1−8)テンター搬送・乾燥工程条件
を、それぞれ下記の(12−6)流延支持体、(12−7)流延乾燥工程及び(12−8
)テンター搬送・乾燥工程条件に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製
膜を行った。そして、セルロースアシレートフィルム試料1201A(共流延;膜厚80
μm)を作製した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が3000mとなるス
ケールで実施した。更に膜厚が40μm(エア面側4μm,中間層33μm,支持体面側
3μm)、100μm(エア面側4μm,中間層93μm,支持体面側3μm)、120
μm(エア面側20μm,中間層80μm,支持体面側20μm)となるように、同様に
して試料1202、1203、1204を作製した。
6)流延支持体、(1−7)流延乾燥工程を及び(1−8)テンター搬送・乾燥工程条件
を、それぞれ下記の(12−6)流延支持体、(12−7)流延乾燥工程及び(12−8
)テンター搬送・乾燥工程条件に変更し、それ以外はそれぞれの製膜条件と同じ方法で製
膜を行った。そして、セルロースアシレートフィルム試料1201A(共流延;膜厚80
μm)を作製した。なお、実施スケールは、流延巻取りフィルム長が3000mとなるス
ケールで実施した。更に膜厚が40μm(エア面側4μm,中間層33μm,支持体面側
3μm)、100μm(エア面側4μm,中間層93μm,支持体面側3μm)、120
μm(エア面側20μm,中間層80μm,支持体面側20μm)となるように、同様に
して試料1202、1203、1204を作製した。
フィルム試料1201〜1204を実施例1の評価方法に従って評価した。フィルム試
料1201及びフィルム試料1202は、フィルム試料101−1及びフィルム試料10
2−1とそれぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フイル
ムの耐折試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであ
った。また、フィルム試料1203及びフィルム試料1204も優れた溶液の安定性、フ
イルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有
するセルロースアシレートフィルムであった。
料1201及びフィルム試料1202は、フィルム試料101−1及びフィルム試料10
2−1とそれぞれ同様に優れた溶液の安定性、フィルム面状、フィルム引裂試験、フイル
ムの耐折試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有するセルロースアシレートフィルムであ
った。また、フィルム試料1203及びフィルム試料1204も優れた溶液の安定性、フ
イルム面状、フィルム引裂試験、フィルムの耐折試験、耐湿熱性、Re、及びヘイズを有
するセルロースアシレートフィルムであった。
(12−6)流延支持体
ダイから突出された3層共流延用のドープは、支持体として直径が3m、幅2.1mの
鋼製のドラムを利用し流延された。表面はニッケル鋳金およびハードクロムメッキを行っ
た。ドラムの表面粗さは0.01μm以下になるように研磨したものを使用し、50μm
以上のピンホールは皆無であり、10〜50μmのピンホールは1個/m2以下、10μ
m以下のピンホールは2個/m2 以下である支持体を使用した。この時、ドラムの周速度
が80m/分となるようにドラムの回転数を設定した。また回転フレは、200μm以下
であり、回転ムラは2%以下であった。
ダイから突出された3層共流延用のドープは、支持体として直径が3m、幅2.1mの
鋼製のドラムを利用し流延された。表面はニッケル鋳金およびハードクロムメッキを行っ
た。ドラムの表面粗さは0.01μm以下になるように研磨したものを使用し、50μm
以上のピンホールは皆無であり、10〜50μmのピンホールは1個/m2以下、10μ
m以下のピンホールは2個/m2 以下である支持体を使用した。この時、ドラムの周速度
が80m/分となるようにドラムの回転数を設定した。また回転フレは、200μm以下
であり、回転ムラは2%以下であった。
(12−7)流延乾燥
続いて、ドラム上で320°回転して冷却されゲル化したセルローストリアセテートド
ープは、そのゲル化フィルムとして剥ぎ取られた。また、剥ぎ取ったフィルムの表面温度
は−30℃であった。この時の剥離テンションは3kgf/mであり、支持体速度に対し
て剥ぎ取り速度は1.05倍に設定した。
続いて、ドラム上で320°回転して冷却されゲル化したセルローストリアセテートド
ープは、そのゲル化フィルムとして剥ぎ取られた。また、剥ぎ取ったフィルムの表面温度
は−30℃であった。この時の剥離テンションは3kgf/mであり、支持体速度に対し
て剥ぎ取り速度は1.05倍に設定した。
(12−8)テンター搬送・乾燥工程条件
剥ぎ取られたフィルムは、ピンクリップを有したテンターで両端を固定されながら乾燥
ゾーン内を搬送され、乾燥風により乾燥した。テンターの駆動はチェーンで行い、そのス
プロケットの速度変動は0.5%以下であった。支持体上での乾燥速度は平均100質量
%乾量基準溶剤/分であった。乾燥風温度は40℃であり、乾燥風からの総括伝熱係数は
40kcal/m2・hr・℃であった。乾燥風のガス組成は−40℃の飽和ガス濃度と
した。テンター内での平均乾燥速度は120質量%乾量基準溶剤/分であった。テンター
の出口ではフィルム内の残留溶剤の量は10質量%以下であった。テンター内では搬送し
つつ幅方向に延伸も行った。テンター入り口より出口に至る延伸率は1%とした。テンタ
ー内の延伸率はテンター噛み込み部から10mm以上離れた部分における実質延伸率の差
異が10%以下であり、かつ20mm離れた任意における2点の延伸率の差異は5%以下
であった。ベース端のうちテンターで固定している長さの比率は70%とした。また、テ
ンタークリップの温度は50℃を超えないように冷却しつつ搬送した。テンター部分で蒸
発した溶剤は−10℃の温度で凝縮させ液化して回収した。溶剤に含まれる水分量を0.
5質量%以下に調整して再使用した。テンター出口から30秒以内に両端の耳切りを行っ
た。NT型カッターにより両側50mmの耳をカットし、カットした耳はカッターブロワ
−によりクラッシャーに風送されて平均80mm2程度のチップに粉砕した。このチップ
は再度仕込み原料としてセルローストリアセテートフレークと共に調製工程で原料として
利用した。
剥ぎ取られたフィルムは、ピンクリップを有したテンターで両端を固定されながら乾燥
ゾーン内を搬送され、乾燥風により乾燥した。テンターの駆動はチェーンで行い、そのス
プロケットの速度変動は0.5%以下であった。支持体上での乾燥速度は平均100質量
%乾量基準溶剤/分であった。乾燥風温度は40℃であり、乾燥風からの総括伝熱係数は
40kcal/m2・hr・℃であった。乾燥風のガス組成は−40℃の飽和ガス濃度と
した。テンター内での平均乾燥速度は120質量%乾量基準溶剤/分であった。テンター
の出口ではフィルム内の残留溶剤の量は10質量%以下であった。テンター内では搬送し
つつ幅方向に延伸も行った。テンター入り口より出口に至る延伸率は1%とした。テンタ
ー内の延伸率はテンター噛み込み部から10mm以上離れた部分における実質延伸率の差
異が10%以下であり、かつ20mm離れた任意における2点の延伸率の差異は5%以下
であった。ベース端のうちテンターで固定している長さの比率は70%とした。また、テ
ンタークリップの温度は50℃を超えないように冷却しつつ搬送した。テンター部分で蒸
発した溶剤は−10℃の温度で凝縮させ液化して回収した。溶剤に含まれる水分量を0.
5質量%以下に調整して再使用した。テンター出口から30秒以内に両端の耳切りを行っ
た。NT型カッターにより両側50mmの耳をカットし、カットした耳はカッターブロワ
−によりクラッシャーに風送されて平均80mm2程度のチップに粉砕した。このチップ
は再度仕込み原料としてセルローストリアセテートフレークと共に調製工程で原料として
利用した。
(13−1)配向膜の作製
実施例1のフィルム試料104−4(共流延;膜厚80μm)を用いて、ベント配向液
晶セルを作製した。フィルム試料104−4を1.5Nの水酸化カリウム溶液(40℃)
に5分間浸漬した後、0.5Nの硫酸で30℃、30秒中和し、30℃の純水で5分間水
洗し、100℃で2分間乾燥し、フィルム試料1301を作製した。このフィルム試料1
301の表面エネルギーを接触角法により求めたところ、68mN/mであった。
実施例1のフィルム試料104−4(共流延;膜厚80μm)を用いて、ベント配向液
晶セルを作製した。フィルム試料104−4を1.5Nの水酸化カリウム溶液(40℃)
に5分間浸漬した後、0.5Nの硫酸で30℃、30秒中和し、30℃の純水で5分間水
洗し、100℃で2分間乾燥し、フィルム試料1301を作製した。このフィルム試料1
301の表面エネルギーを接触角法により求めたところ、68mN/mであった。
次にアルカリ処理されたフィルム試料1301を下記の組成の塗布液を#14のワイヤ
ーバーコーターで24ml/m2 塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風
で150秒乾燥した。続いて、このセルロースアセテートフィルム試料1301の遅相軸
(波長632.8nmで測定)と45゜の方向に、形成した膜にラビング処理を実施して
配向膜とした。
ーバーコーターで24ml/m2 塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風
で150秒乾燥した。続いて、このセルロースアセテートフィルム試料1301の遅相軸
(波長632.8nmで測定)と45゜の方向に、形成した膜にラビング処理を実施して
配向膜とした。
配向膜塗布液の組成は、下記にまとめて示す。
特開平9−152509号公報に記載のポリビニルアルコール(化22)のポリマーNo
.1 20質量部
水 360質量部
メタノール 120質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 1.0質量部
特開平9−152509号公報に記載のポリビニルアルコール(化22)のポリマーNo
.1 20質量部
水 360質量部
メタノール 120質量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 1.0質量部
(13−2)光学異方性層の形成
前述の配向膜上に、特開平7−306317号公報に記載の円盤状(液晶性)化合物(化2)41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形成したセルローストリアセテートフイルム試料1302を作製した。波長550nmで測定した光学異方性層の法線方向から測定したレターデーション値は38nmであった。また、円盤面とセルロースアセテートフイルム面との間の角度(傾斜角)は平均で40゜であった。
前述の配向膜上に、特開平7−306317号公報に記載の円盤状(液晶性)化合物(化2)41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、130℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形成したセルローストリアセテートフイルム試料1302を作製した。波長550nmで測定した光学異方性層の法線方向から測定したレターデーション値は38nmであった。また、円盤面とセルロースアセテートフイルム面との間の角度(傾斜角)は平均で40゜であった。
(13−3)(偏光板試料の作製)
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、ポリビ
ニルアルコール系接着剤を用いて、市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタッ
クTD80U、富士写真フィルム(株)製)にケン化処理を行ったものを、ポリビニルア
ルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付けて、偏光板を作製した。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、ポリビ
ニルアルコール系接着剤を用いて、市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタッ
クTD80U、富士写真フィルム(株)製)にケン化処理を行ったものを、ポリビニルア
ルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付けて、偏光板を作製した。
光学補償シート試料1302を偏光板のセルロールトリアセテートフィルム(フジタッ
クTD80U)の反対側に、その遅相軸が互いに平行となるように粘着剤を介して貼り合
わせた。このようにして偏光板の試料1303を作製した。
クTD80U)の反対側に、その遅相軸が互いに平行となるように粘着剤を介して貼り合
わせた。このようにして偏光板の試料1303を作製した。
(13−4)ベンド配向液晶セルの作製
ITO(酸化インジウム)電極付きのガラス基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け
、配向膜にラビング処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビング方向が平行とな
る配置で向かい合わせ、セルギャップを6μmに設定した。セルギャップにΔnが0.1
396の液晶性化合物(ZLI1132、メルク社製)を注入し、ベンド配向液晶セルを
作製した。
ITO(酸化インジウム)電極付きのガラス基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け
、配向膜にラビング処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビング方向が平行とな
る配置で向かい合わせ、セルギャップを6μmに設定した。セルギャップにΔnが0.1
396の液晶性化合物(ZLI1132、メルク社製)を注入し、ベンド配向液晶セルを
作製した。
作製したベンド配向セルを挟むように、偏光板試料1303を二枚貼り付け液晶表示装
置1304を作製した。偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング
方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
置1304を作製した。偏光板の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビング
方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置した。
液晶セルに55Hzの矩形波電圧を印加した。白表示2V、黒表示5Vのノーマリーホ
ワイトモードとした。透過率の比(白表示/黒表示)をコントラスト比として、測定機(
EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて、黒表示(L1)から白表
示(L8)までの8段階で視野角を測定した。その結果を表1に示す。優れた上下及び左
右の視野角を有する表示装置が得られることが確認された。さらに、セルロースアシレー
トフィルムの膜厚(例えば40μm),レターデーション制御剤,延伸条件を調整した本発
明に係るセルロースアシレートフィルムを用いることで液晶表示装置1304とほぼ同等
の性能を有する液晶表示装置を得ることができた。
ワイトモードとした。透過率の比(白表示/黒表示)をコントラスト比として、測定機(
EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて、黒表示(L1)から白表
示(L8)までの8段階で視野角を測定した。その結果を表1に示す。優れた上下及び左
右の視野角を有する表示装置が得られることが確認された。さらに、セルロースアシレー
トフィルムの膜厚(例えば40μm),レターデーション制御剤,延伸条件を調整した本発
明に係るセルロースアシレートフィルムを用いることで液晶表示装置1304とほぼ同等
の性能を有する液晶表示装置を得ることができた。
(14−1)配向膜の作製
実施例1で作製したセルロースアシレートフィルム試料103−4(共流延;膜厚60
μm)を2.0Nの水酸化カリウム溶液(25℃水/イソプロパノール: 8/2質量比)
に3分間浸漬した後、硫酸で中和し、純水で水洗、乾燥し、フィルム試料1401を作製
した。このフィルム試料1401の表面エネルギーを接触角法により求めたところ40m
N/mであった。フィルム試料1401上に、下記の組成の配向膜塗布液を#14のワイ
ヤーバーコーターで24ml/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温
風で150秒乾燥した。
実施例1で作製したセルロースアシレートフィルム試料103−4(共流延;膜厚60
μm)を2.0Nの水酸化カリウム溶液(25℃水/イソプロパノール: 8/2質量比)
に3分間浸漬した後、硫酸で中和し、純水で水洗、乾燥し、フィルム試料1401を作製
した。このフィルム試料1401の表面エネルギーを接触角法により求めたところ40m
N/mであった。フィルム試料1401上に、下記の組成の配向膜塗布液を#14のワイ
ヤーバーコーターで24ml/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに90℃の温
風で150秒乾燥した。
次に、フィルム試料1401の長手方向と平行な方向に、形成した膜にラビング処理を
実施して配向膜とした。ここで配向膜塗布液組成は、特開平9−152509号公報に記
載の化22のポリマーNo.1(20質量部)、水(360質量部)、メタノール(12
0質量部)、グルタルアルデヒド(架橋剤)(1.0質量部)の溶液であった。
実施して配向膜とした。ここで配向膜塗布液組成は、特開平9−152509号公報に記
載の化22のポリマーNo.1(20質量部)、水(360質量部)、メタノール(12
0質量部)、グルタルアルデヒド(架橋剤)(1.0質量部)の溶液であった。
(14−2)光学異方性層の形成
前述の配向膜上に、特開平7−306317号公報に記載の円盤状(液晶性)化合物(化2)41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3.6のワイヤーバーで塗布した。これを130℃の恒温ゾーンで2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、60℃の雰囲気下で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形成し、光学補償シート試料1402を作製した。波長550nmで測定した光学異方性層の法線方向から測定したレターデーション値は43nmであった。また、円盤面とセルロースアセテートフイルム面との間の角度(傾斜角)は平均で42゜であった。
前述の配向膜上に、特開平7−306317号公報に記載の円盤状(液晶性)化合物(化2)41.01g、エチレンオキサイド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06g、セルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)0.90g、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)0.23g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)1.35g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45gを、102gのメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3.6のワイヤーバーで塗布した。これを130℃の恒温ゾーンで2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、60℃の雰囲気下で120W/cm高圧水銀灯を用いて、1分間UV照射し円盤状化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形成し、光学補償シート試料1402を作製した。波長550nmで測定した光学異方性層の法線方向から測定したレターデーション値は43nmであった。また、円盤面とセルロースアセテートフイルム面との間の角度(傾斜角)は平均で42゜であった。
(14−3)偏光板試料の作製
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、ポリビ
ニルアルコール系接着剤を用いて、(14−2)で作製した光学補償シート試料1402
を光学補償膜が偏光膜の反対側になるように偏光膜の片側に貼り付けた。市販のセルロー
ストリアセテートフィルム(フジタックTD80U、富士写真フィルム(株)製)にケン
化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
偏光膜の透過軸と試料1402との遅相軸とは平行になるように配置した。このようにし
て偏光板試料1403を作製した。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、ポリビ
ニルアルコール系接着剤を用いて、(14−2)で作製した光学補償シート試料1402
を光学補償膜が偏光膜の反対側になるように偏光膜の片側に貼り付けた。市販のセルロー
ストリアセテートフィルム(フジタックTD80U、富士写真フィルム(株)製)にケン
化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
偏光膜の透過軸と試料1402との遅相軸とは平行になるように配置した。このようにし
て偏光板試料1403を作製した。
(14−4)液晶表示装置の作製
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(LC−20SD1、シャープ(株)製)に設
けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに(14−3)で作製した偏光板試料140
3を光学補償シート試料1402が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側お
よびバックライト側に一枚ずつ貼り付け液晶表示装置1404を作製した。観察者側の偏
光板の透過軸と、バックライト側の偏光板の透過軸とは、Oモードとなるように配置した
。このようにして作製した液晶表示装置について、測定機(EZ−Contrast16
0D、ELDIM社製)を用いて、黒表示(L1)から白表示(L8)までの8段階で視
野角を測定した。結果を表2に比較を含め記載した。表2より本発明の非塩素系有機溶媒
を用いたセルローストリアセテートフィルムは優れた上下及び左右の視野角特性を有しか
つ光漏れのない優れたものであった。
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(LC−20SD1、シャープ(株)製)に設
けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに(14−3)で作製した偏光板試料140
3を光学補償シート試料1402が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側お
よびバックライト側に一枚ずつ貼り付け液晶表示装置1404を作製した。観察者側の偏
光板の透過軸と、バックライト側の偏光板の透過軸とは、Oモードとなるように配置した
。このようにして作製した液晶表示装置について、測定機(EZ−Contrast16
0D、ELDIM社製)を用いて、黒表示(L1)から白表示(L8)までの8段階で視
野角を測定した。結果を表2に比較を含め記載した。表2より本発明の非塩素系有機溶媒
を用いたセルローストリアセテートフィルムは優れた上下及び左右の視野角特性を有しか
つ光漏れのない優れたものであった。
(14−5)比較例
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(LC−20SD1、シャープ(株)製)に設
けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに市販の偏光板(HLC2−5618HCS
、(株)サンリッツ製)を、粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ
貼り付け比較用の液晶表示装置1405を作製した。観察者側の偏光板の透過軸と、バッ
クライト側の偏光板の透過軸とは、Oモードとなるように配置した。作製した液晶表示装
置1405について、測定機(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用
いて、黒表示(L1)から白表示(L8)までの8段階で視野角を測定した。表2に本発
明の液晶表示装置の結果とまとめて示す。
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(LC−20SD1、シャープ(株)製)に設
けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに市販の偏光板(HLC2−5618HCS
、(株)サンリッツ製)を、粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ
貼り付け比較用の液晶表示装置1405を作製した。観察者側の偏光板の透過軸と、バッ
クライト側の偏光板の透過軸とは、Oモードとなるように配置した。作製した液晶表示装
置1405について、測定機(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用
いて、黒表示(L1)から白表示(L8)までの8段階で視野角を測定した。表2に本発
明の液晶表示装置の結果とまとめて示す。
なお、バックライト点灯時の光漏れについては、常温常湿でバックライトを5時間連続
点灯した後、全面黒表示状態を暗室にて目視にて評価した。さらに、セルロースアシレー
トフィルムの膜厚(例えば、40μm,80μm),レターデーション制御剤,延伸条件を
調整した本発明に係るセルロースアシレートフィルムを用いることで液晶表示装置140
4とほぼ同等の性能を有する液晶表示装置を得ることができた。
点灯した後、全面黒表示状態を暗室にて目視にて評価した。さらに、セルロースアシレー
トフィルムの膜厚(例えば、40μm,80μm),レターデーション制御剤,延伸条件を
調整した本発明に係るセルロースアシレートフィルムを用いることで液晶表示装置140
4とほぼ同等の性能を有する液晶表示装置を得ることができた。
以下に好ましい位相差板を使用した実施例15を記載するが、本発明はこの範囲に限ら
れるものではない。
れるものではない。
(15−1)位相差板の作製
実施例1のフィルム試料104−8(単層;80μm)の製膜条件のうち次の条件を変
更した以外は同じ条件で製膜を行った。レターデーション制御剤としてトリス(mメチル
フェニルアミノ)−トリアジンが0.7質量部となるように試料080に溶解させて製膜
を行いセルロースアシレートフィルム試料1501を得た。その残留溶媒量は2質量%で
あった。
実施例1のフィルム試料104−8(単層;80μm)の製膜条件のうち次の条件を変
更した以外は同じ条件で製膜を行った。レターデーション制御剤としてトリス(mメチル
フェニルアミノ)−トリアジンが0.7質量部となるように試料080に溶解させて製膜
を行いセルロースアシレートフィルム試料1501を得た。その残留溶媒量は2質量%で
あった。
次に、本発明の非塩素系有機溶媒で作製された残留溶剤量が2.0質量%のセルロース
アシレートフィルム試料1501をロール延伸機を用いて縦一軸延伸処理をおこなった。
ロール延伸機のロールは表面を鏡面処理した誘導発熱ジャケットロールを用い、各ロール
の温度は個別に調整できるようにした。延伸ゾーンはケーシングで覆い130℃とした。
延伸部の前のロールは徐々に130℃に加熱できるように設定した。L/W比は2.5と
なるように延伸間距離を調整した。延伸したときの応力は7.2kgf/mm2であった
。延伸後は冷却して巻き取った。延伸倍率を測定したところ1.45倍であった。また、
膜厚は101μmであった。これを位相差板試料とし、セルロースアシレートフィルム試
料1502と称する。
アシレートフィルム試料1501をロール延伸機を用いて縦一軸延伸処理をおこなった。
ロール延伸機のロールは表面を鏡面処理した誘導発熱ジャケットロールを用い、各ロール
の温度は個別に調整できるようにした。延伸ゾーンはケーシングで覆い130℃とした。
延伸部の前のロールは徐々に130℃に加熱できるように設定した。L/W比は2.5と
なるように延伸間距離を調整した。延伸したときの応力は7.2kgf/mm2であった
。延伸後は冷却して巻き取った。延伸倍率を測定したところ1.45倍であった。また、
膜厚は101μmであった。これを位相差板試料とし、セルロースアシレートフィルム試
料1502と称する。
フィルム試料1502について光学特性を測定した。Reは、111.5nm(450
nm),136.5nm(550nm),142.3nm(590nm)であり、(nx
−nz)/(nx−ny)は1.53であり、また遅相軸のずれは±1.2でその標準偏
差は0.3であり、ヘイズは0.8であった。また各角度におけるReは、−40°で0
.84nm(450nm),1.2nm(750nm)であり、0°で0.85nm(4
50nm),1.19nm(750nm)であり、20°で0.85nm(450nm)
,1.19nm(750nm)であり、40°で0.84nm(450nm),1.2n
m(750nm)であった。これにより各角度に対して殆ど同一のReを示すことが確認
された。
nm),136.5nm(550nm),142.3nm(590nm)であり、(nx
−nz)/(nx−ny)は1.53であり、また遅相軸のずれは±1.2でその標準偏
差は0.3であり、ヘイズは0.8であった。また各角度におけるReは、−40°で0
.84nm(450nm),1.2nm(750nm)であり、0°で0.85nm(4
50nm),1.19nm(750nm)であり、20°で0.85nm(450nm)
,1.19nm(750nm)であり、40°で0.84nm(450nm),1.2n
m(750nm)であった。これにより各角度に対して殆ど同一のReを示すことが確認
された。
(15−2)円偏光板の作製
保護膜(実施例15で得られたセルロースアシレートフィルム試料1501)、偏光膜
および(15−1)で作製した位相差板試料(フィルム試料1502)をこの順に積層し
て円偏光板を得た。位相差板の遅相軸と偏光膜の偏光軸との角度は、45゜に調整した。
得られた円偏光板の光学的性質を調べたところ広い波長領域(450〜590nm)にお
いて、ほぼ完全な円偏光が達成されていた。円偏光板を反射型液晶パネルに実装し、測定
機(EZ Contrast 160D、ELDIM社製)を用いて視野角特性を測定し
た。結果を表3に示す。作製した円偏光板を用いると、広い視野角が得られることが確認
される。
保護膜(実施例15で得られたセルロースアシレートフィルム試料1501)、偏光膜
および(15−1)で作製した位相差板試料(フィルム試料1502)をこの順に積層し
て円偏光板を得た。位相差板の遅相軸と偏光膜の偏光軸との角度は、45゜に調整した。
得られた円偏光板の光学的性質を調べたところ広い波長領域(450〜590nm)にお
いて、ほぼ完全な円偏光が達成されていた。円偏光板を反射型液晶パネルに実装し、測定
機(EZ Contrast 160D、ELDIM社製)を用いて視野角特性を測定し
た。結果を表3に示す。作製した円偏光板を用いると、広い視野角が得られることが確認
される。
ここで表中の比較例として、以下のポリカーボネートからなる位相差板を作製した。す
なわち、重量平均分子量10万のポリカーボネートを塩化メチレンに溶解して、17質量
%溶液を得た。この溶液をガラス板上に、乾燥膜厚が80μmとなるように流延し、室温
で30分乾燥後、70℃で30分乾燥した。ポリカーボネートフィルムをガラス板から剥
離し、158℃で4%延伸し、ポリカーボネートの延伸複屈折フィルムを得た。得られた
ポリカーボネートフィルム(位相差板)について、Re、(nx−nz)/(nx−ny
)を測定した。Reは、147.8nm(450nm),137.5nm(550nm)
,134.9nm(590nm)であり、(nx−nz)/(nx−ny)=1.12を
有するものであった。
なわち、重量平均分子量10万のポリカーボネートを塩化メチレンに溶解して、17質量
%溶液を得た。この溶液をガラス板上に、乾燥膜厚が80μmとなるように流延し、室温
で30分乾燥後、70℃で30分乾燥した。ポリカーボネートフィルムをガラス板から剥
離し、158℃で4%延伸し、ポリカーボネートの延伸複屈折フィルムを得た。得られた
ポリカーボネートフィルム(位相差板)について、Re、(nx−nz)/(nx−ny
)を測定した。Reは、147.8nm(450nm),137.5nm(550nm)
,134.9nm(590nm)であり、(nx−nz)/(nx−ny)=1.12を
有するものであった。
このポリカーボネート位相差板を用いて、透明保護膜、偏光膜および比較例で作製した
該ポリカーボネート位相差板を、この順に積層して円偏光板を得た。位相差板の遅相軸と
偏光膜の偏光軸との角度は、45゜に調整した。得られた円偏光板を実施例と同様にして
視野角特性を評価した。上下、左右ともにその視野角は著しく劣ることが明らかである。
なお、セルロースアシレートフィルム試料の膜厚を変えたもの(例えば、40μm)を用
いる際には、レターデーション制御剤,延伸条件を調整することで、位相差板(フィルム
試料1502)とほぼ同等の性能を有するものが得られることも分かった。
該ポリカーボネート位相差板を、この順に積層して円偏光板を得た。位相差板の遅相軸と
偏光膜の偏光軸との角度は、45゜に調整した。得られた円偏光板を実施例と同様にして
視野角特性を評価した。上下、左右ともにその視野角は著しく劣ることが明らかである。
なお、セルロースアシレートフィルム試料の膜厚を変えたもの(例えば、40μm)を用
いる際には、レターデーション制御剤,延伸条件を調整することで、位相差板(フィルム
試料1502)とほぼ同等の性能を有するものが得られることも分かった。
ITO透明電極を設けたガラス基板と、微細な凹凸が形成されたアルミニウム反射電極
を設けたガラス基板とを用意した。二枚のガラス基板の電極側に、それぞれポリイミド配
向膜(SE−7992、日産化学(株)製)を形成し、ラビング処理を行った。2.5μ
mのスペーサーを介して、二枚の基板を配向膜が向かい合うように重ねた。二つの配向膜
のラビング方向は、117゜の角度で交差するように、基板の向きを調節した。基板の間
隙に、液晶(MLC−6252、メルク社製)を注入し、液晶層を形成した。このように
して、ツイスト角が63゜、Δndの値が198nmのTN型液晶セルを作製した。
を設けたガラス基板とを用意した。二枚のガラス基板の電極側に、それぞれポリイミド配
向膜(SE−7992、日産化学(株)製)を形成し、ラビング処理を行った。2.5μ
mのスペーサーを介して、二枚の基板を配向膜が向かい合うように重ねた。二つの配向膜
のラビング方向は、117゜の角度で交差するように、基板の向きを調節した。基板の間
隙に、液晶(MLC−6252、メルク社製)を注入し、液晶層を形成した。このように
して、ツイスト角が63゜、Δndの値が198nmのTN型液晶セルを作製した。
ITO透明電極を設けたガラス基板の側に、作製した位相差板(本発明のフィルム試料
1502)を粘着剤を介して貼り付けた。その上に、さらに偏光板(表面がAR処理され
た保護膜を積層した偏光膜)を貼り付けた。
1502)を粘着剤を介して貼り付けた。その上に、さらに偏光板(表面がAR処理され
た保護膜を積層した偏光膜)を貼り付けた。
作製した反射型液晶表示装置に、1kHzの矩形波電圧を印加した。白表示1.5V、
黒表示4.5Vとして目視で評価を行ったところ、白表示においても、黒表示においても
、色味がなく、ニュートラルグレイが表示されていることが確認できた。次に、測定機(
EZcontrast160D、Eldim社製)を用いて反射輝度のコントラスト比を
測定したところ、正面からのコントラスト比が23であり、コントラスト比3となる視野
角は、上下120°、左右120°であり優れたものであった。
黒表示4.5Vとして目視で評価を行ったところ、白表示においても、黒表示においても
、色味がなく、ニュートラルグレイが表示されていることが確認できた。次に、測定機(
EZcontrast160D、Eldim社製)を用いて反射輝度のコントラスト比を
測定したところ、正面からのコントラスト比が23であり、コントラスト比3となる視野
角は、上下120°、左右120°であり優れたものであった。
ITO透明電極が設けられたガラス基板の上に、垂直配向膜形成ポリマー(LQ−18
00、日立化成デュポンマイクロシステムズ社製)の溶液を塗布し、乾燥後、ラビング処
理を行った。
00、日立化成デュポンマイクロシステムズ社製)の溶液を塗布し、乾燥後、ラビング処
理を行った。
反射板としてアルミニウムを蒸着したガラス基板の上に、作製した本発明のフィルム試
料1502の位相差板を粘着剤で貼り付けた。さらに本発明のフィルム試料1502の位
相差板の上に、スパッタリングによるSiO層を設け、その上にITO透明電極を設けた
。透明電極の上に、垂直配向膜形成ポリマー(LQ−1800、日立化成デュポンマイク
ロシステムズ社製)の溶液を塗布し、乾燥後、本発明のフィルム試料1502の位相差板
の遅相軸方向から45゜の方向にラビング処理を行った。7.6μmのスペーサーを介し
て、二枚のガラス基板を、配向膜が向かい合うように重ねた。配向膜のラビング方向が反
平行となるように、基板の向きを調節した。基板の間隙に、二色性色素(NKX−136
6、日本感光色素社製)2.0質量%と液晶(ZLI−2806、メルク社製)98.0
質量%との混合物を、真空注入法により注入し、液晶層を形成した。
料1502の位相差板を粘着剤で貼り付けた。さらに本発明のフィルム試料1502の位
相差板の上に、スパッタリングによるSiO層を設け、その上にITO透明電極を設けた
。透明電極の上に、垂直配向膜形成ポリマー(LQ−1800、日立化成デュポンマイク
ロシステムズ社製)の溶液を塗布し、乾燥後、本発明のフィルム試料1502の位相差板
の遅相軸方向から45゜の方向にラビング処理を行った。7.6μmのスペーサーを介し
て、二枚のガラス基板を、配向膜が向かい合うように重ねた。配向膜のラビング方向が反
平行となるように、基板の向きを調節した。基板の間隙に、二色性色素(NKX−136
6、日本感光色素社製)2.0質量%と液晶(ZLI−2806、メルク社製)98.0
質量%との混合物を、真空注入法により注入し、液晶層を形成した。
作製したゲストホスト反射型液晶表示素子のITO電極間に、1kHzの矩形波電圧を
印加した。白表示1V、黒表示10Vでの透過率は、それぞれ65%,6%であった。白
表示と黒表示との透過率の比(コントラスト比)は、11:1であった。また、上下左右
でコントラスト比2:1が得られる視野角を測定したところ、上下、左右ともに120゜
以上であった。電圧を上昇、下降させながら透過率測定を行ったが、いずれもが透過率−
電圧の曲線にヒステリシスは観察されなかった。また、膜厚が異なる位相差板を用いる際
には、レターデーション制御剤,延伸条件を調整することでフィルム試料1502の位相
差板とほぼ同等の光学特性を得られることが分かった。
印加した。白表示1V、黒表示10Vでの透過率は、それぞれ65%,6%であった。白
表示と黒表示との透過率の比(コントラスト比)は、11:1であった。また、上下左右
でコントラスト比2:1が得られる視野角を測定したところ、上下、左右ともに120゜
以上であった。電圧を上昇、下降させながら透過率測定を行ったが、いずれもが透過率−
電圧の曲線にヒステリシスは観察されなかった。また、膜厚が異なる位相差板を用いる際
には、レターデーション制御剤,延伸条件を調整することでフィルム試料1502の位相
差板とほぼ同等の光学特性を得られることが分かった。
(18−1)位相差板の作製
実施例15の位相差板の作製において、実施例1のフィルム104−8(単層)の製膜
条件をフィルム試料104−4(3層共流延)とした以外は、同じ条件で製膜を行い、乾
燥後のフィルムの残留溶媒量が1質量%のセルロースアシレートフィルム試料1801を
作製した。
実施例15の位相差板の作製において、実施例1のフィルム104−8(単層)の製膜
条件をフィルム試料104−4(3層共流延)とした以外は、同じ条件で製膜を行い、乾
燥後のフィルムの残留溶媒量が1質量%のセルロースアシレートフィルム試料1801を
作製した。
得られたフィルム試料1801を実施例15の(1−1)と全く同様にして延伸して、
位相差板(フィルム試料1802)を得た。延伸倍率を測定したところ1.45倍であっ
た。また、膜厚は101μmであった。
位相差板(フィルム試料1802)を得た。延伸倍率を測定したところ1.45倍であっ
た。また、膜厚は101μmであった。
得られた位相差板(フィルム試料1802)の光学特性、そのばらつきの変動を測定し
た。Reは、116.2nm(450nm),136.7nm(550nm),142.
2nm(590nm)であり、(nx−nz)/(nx−ny)=1.50、450nm
でのReの標準偏差は0.023、590nmでのReの標準偏差は0.020であった
。以上のように、本発明に係る多層からなるセルロースアシレートフィルムを用いても位
相差板に好ましく用いることができることが分かった。
た。Reは、116.2nm(450nm),136.7nm(550nm),142.
2nm(590nm)であり、(nx−nz)/(nx−ny)=1.50、450nm
でのReの標準偏差は0.023、590nmでのReの標準偏差は0.020であった
。以上のように、本発明に係る多層からなるセルロースアシレートフィルムを用いても位
相差板に好ましく用いることができることが分かった。
2軸性セルロースアシレートフィルムを利用する光学用途について、以下に詳細にその
実施例を記述する。まず、本実施例に利用される評価方法について記載する。
実施例を記述する。まず、本実施例に利用される評価方法について記載する。
(19−1)2軸セルロースアシレートフィルムの作製
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料103−4(共流延;膜厚60μm)の
製膜条件のうち厚みを100μm(エア面4μm,中間層93μm,支持体面3μm)とし
、テンター拡幅量を110%とした以外は、全て同じ条件で製膜を行い、セルロースアシ
レートフィルムTAC−1を得た。物性は表4に示した。
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料103−4(共流延;膜厚60μm)の
製膜条件のうち厚みを100μm(エア面4μm,中間層93μm,支持体面3μm)とし
、テンター拡幅量を110%とした以外は、全て同じ条件で製膜を行い、セルロースアシ
レートフィルムTAC−1を得た。物性は表4に示した。
実施例1のセルロースアシレート試料104−3(共流延;膜厚80μm)の製膜条件
のうちレターデーション制御剤Cの添加量を3.2質量%,テンター拡幅量を122%と
した以外は同じ条件で製膜を行い、セルロースアシレートフィルムTAC−2を得た。物
性は表4に示した。
のうちレターデーション制御剤Cの添加量を3.2質量%,テンター拡幅量を122%と
した以外は同じ条件で製膜を行い、セルロースアシレートフィルムTAC−2を得た。物
性は表4に示した。
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料103−4(共流延;膜厚60μm)の
製膜条件のうち膜厚を90μm(エア面;4μm,中間層83μm,支持体面3μm)とし
、テンター拡幅量を104%とした以外は同じ条件で製膜を行い、セルロースアシレート
フィルムTAC−3を得た。物性は表4に示した。
製膜条件のうち膜厚を90μm(エア面;4μm,中間層83μm,支持体面3μm)とし
、テンター拡幅量を104%とした以外は同じ条件で製膜を行い、セルロースアシレート
フィルムTAC−3を得た。物性は表4に示した。
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料103−4(共流延;膜厚60μm)の
実験条件のうちテンター拡幅量を108%に変更した以外は、同じ条件で製膜を行い、セ
ルロースアシレートフィルムTAC−4を得た。物性は、表4に示した。
実験条件のうちテンター拡幅量を108%に変更した以外は、同じ条件で製膜を行い、セ
ルロースアシレートフィルムTAC−4を得た。物性は、表4に示した。
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料104−4(共流延;膜厚80μm)の
実験条件のうち、レターデーション制御剤の添加量を5質量%とし、膜厚を120μm(
エア面4μm,中間層113μm,支持体面3μm)とし、テンター拡幅量を145%に変
更した以外は、同じ実験条件で行い、セルロースアシレートフィルムTAC−5を得た。
物性は、表4に示した。
実験条件のうち、レターデーション制御剤の添加量を5質量%とし、膜厚を120μm(
エア面4μm,中間層113μm,支持体面3μm)とし、テンター拡幅量を145%に変
更した以外は、同じ実験条件で行い、セルロースアシレートフィルムTAC−5を得た。
物性は、表4に示した。
さらに、実施例23−1として、実施例1のセルロースアシレートフィルム試料104−4(共流延;膜厚80μm)の実験条件のうち、レターデーション制御剤の添加量を5質量%とし、膜厚を81μm(エア面4μm,中間層74μm,支持体面3μm)とし、テンター拡幅量を180%に変更した以外は、同じ実験条件で行い、セルロースアシレートフィルムTAC−5−1を得た。物性は、表4に示した。
さらには、レターデーション制御剤をN,N,N−トリ−m−トルイル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミンからN,N−ジ−m−トルイル−N−m−メトキシフェニル−1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミンに変えた以外は実施例23−1と同じ実験条件を実施例23−2として行い、セルロースアシレートTAC25−2を得た。物性は、表4に示した。
実施例19において、セルローストリアセテート(置換度2.76、6位アセチル置換
度0.92、粘度平均重合度320、含水率0.4質量%、メチレンクロライド溶液中6
質量%の粘度 305mPa・sec、平均粒子径1.5mmであって標準偏差0.5m
mである粉体)を、セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度2.45、プ
ロピオネート置換度0.25で全置換度は2.70、6位アセチル置換度0.80、6位
プロピオネート置換度0.10、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メチレン
クロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・sec、平均粒子径1.3mmであっ
て標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質量
%以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセチ
ル基及びプロピオニル基の総和は0.87であり全置換基の33%、アセトン抽出分は7
質量%、重量平均分子量と数平均分子量との比は0.9、イエローネスインデックスは1
.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱量は4.3J
/g)に変更する以外は、実施例19と全く同様にしてセルロースアシレートフィルムT
AC−6を作製した。物性は、表4に示した。
度0.92、粘度平均重合度320、含水率0.4質量%、メチレンクロライド溶液中6
質量%の粘度 305mPa・sec、平均粒子径1.5mmであって標準偏差0.5m
mである粉体)を、セルロースアセテートプロピオネート(アセチル置換度2.45、プ
ロピオネート置換度0.25で全置換度は2.70、6位アセチル置換度0.80、6位
プロピオネート置換度0.10、粘度平均重合度320、含水率0.3質量%、メチレン
クロライド溶液中6質量%の粘度 275mPa・sec、平均粒子径1.3mmであっ
て標準偏差0.4mmである粉体、残存酢酸量およびプロピオン酸量は共に0.05質量
%以下、Caが0.012質量%、Mgは0.07質量%、Feは5ppm、6位アセチ
ル基及びプロピオニル基の総和は0.87であり全置換基の33%、アセトン抽出分は7
質量%、重量平均分子量と数平均分子量との比は0.9、イエローネスインデックスは1
.3、ヘイズは0.2、透明度は93.6%、Tgは157℃、結晶化発熱量は4.3J
/g)に変更する以外は、実施例19と全く同様にしてセルロースアシレートフィルムT
AC−6を作製した。物性は、表4に示した。
以上の表5から、軸ズレが優れた中で,様々な組み合わせのRe,Rthのフィルムを
作製できることが分かった。
作製できることが分かった。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実施
例19で作製したセルロースアシレートフィルム(TAC−1)をケン化処理し、ポリビ
ニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付けた。ここで、セルロースアシ
レートフィルムのケン化処理は、2.0N水酸化カリウム溶液(25℃)に2分間浸漬し
た後、硫酸で中和し純水で水洗して乾燥した。このセルロースアシレートフィルムTAC
−1の表面エネルギーを接触角法により求めたところ、59mN/mであった。なお、T
AC−1と偏光膜の長手方向とが平行になる様に貼り付けたため、TAC−1の遅相軸の
平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は0.5°であった。市販のセルローストリアセ
テートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様にケン化
処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。このよ
うにして偏光板試料2501を作製した。
例19で作製したセルロースアシレートフィルム(TAC−1)をケン化処理し、ポリビ
ニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付けた。ここで、セルロースアシ
レートフィルムのケン化処理は、2.0N水酸化カリウム溶液(25℃)に2分間浸漬し
た後、硫酸で中和し純水で水洗して乾燥した。このセルロースアシレートフィルムTAC
−1の表面エネルギーを接触角法により求めたところ、59mN/mであった。なお、T
AC−1と偏光膜の長手方向とが平行になる様に貼り付けたため、TAC−1の遅相軸の
平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は0.5°であった。市販のセルローストリアセ
テートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様にケン化
処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。このよ
うにして偏光板試料2501を作製した。
実施例20で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−2を用いた以外は、実施
例25と同様にして、偏光板を作製した。セルロースアシレートフィルムTAC−2の遅
相軸の平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は0.3°であった。市販のセルロースト
リアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様に
ケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
このようにして偏光板試料2601を作製した。
例25と同様にして、偏光板を作製した。セルロースアシレートフィルムTAC−2の遅
相軸の平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は0.3°であった。市販のセルロースト
リアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様に
ケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
このようにして偏光板試料2601を作製した。
実施例21で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−3を用いた以外は、実施
例25と同様にして、偏光板を作製した。セルロースアシレートフィルムTAC−3の遅
相軸の平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は1.0°であった。市販のセルロースト
リアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様に
ケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
このようにして偏光板試料2701を作製した。
例25と同様にして、偏光板を作製した。セルロースアシレートフィルムTAC−3の遅
相軸の平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は1.0°であった。市販のセルロースト
リアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様に
ケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
このようにして偏光板試料2701を作製した。
実施例22で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−4を用いた以外は、実施
例25と同様にして、偏光板を作製した。セルロースアシレートフィルムTAC−4の遅
相軸の平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は0.4°であった。市販のセルロースト
リアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様に
ケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
このようにして偏光板試料2801を作製した。
例25と同様にして、偏光板を作製した。セルロースアシレートフィルムTAC−4の遅
相軸の平均方向と偏光膜の透過軸とのなす角度は0.4°であった。市販のセルロースト
リアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フィルム(株)製)を同様に
ケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。
このようにして偏光板試料2801を作製した。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実施
例23で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−5を、アクリル系接着剤を用い
て偏光膜の片側に貼り付けた。セルロースアシレートフィルム試料TAC−5と偏光膜の
長手方向とが平行になる様に貼り付けて、TAC−5の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過
軸とのなす角度は0.4°であった。
例23で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−5を、アクリル系接着剤を用い
て偏光膜の片側に貼り付けた。セルロースアシレートフィルム試料TAC−5と偏光膜の
長手方向とが平行になる様に貼り付けて、TAC−5の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過
軸とのなす角度は0.4°であった。
市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタックTD8UF、富士写真フィルム
(株)製)を前述の方法でケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光
膜の反対側に貼り付けた。このようにして偏光板試料2901を作製した。
(株)製)を前述の方法でケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光
膜の反対側に貼り付けた。このようにして偏光板試料2901を作製した。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実施
例24で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−6を、アクリル系接着剤を用い
て、偏光膜の片側に貼り付けた。セルロースアシレートフィルム試料2401と偏光膜の
長手方向とが平行になる様に貼り付け、TAC−6の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸
とのなす角度は0.3°であった。
例24で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−6を、アクリル系接着剤を用い
て、偏光膜の片側に貼り付けた。セルロースアシレートフィルム試料2401と偏光膜の
長手方向とが平行になる様に貼り付け、TAC−6の遅相軸の平均方向と偏光膜の透過軸
とのなす角度は0.3°であった。
市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイル
ム(株)製)をケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側
に貼り付けた。このようにして偏光板試料3001を作製した。
ム(株)製)をケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側
に貼り付けた。このようにして偏光板試料3001を作製した。
垂直配向型液晶セルを使用した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)に
設けられている一対の偏光板および一対の光学補償シートを剥がし、代わりに実施例25
で作製した偏光板試料2501を、実施例19で作製したセルロースアシレートフィルム
TAC−1が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に
一枚ずつ貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸が上下方向に、そして、バックライト側
の偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置とした。これらの偏光板、
セルロースアセテートフィルムは、原反延伸フィルムの中央部どうしの組合せ(中央)、
端部どうしの組合せ(端部)の両方について測定した。
設けられている一対の偏光板および一対の光学補償シートを剥がし、代わりに実施例25
で作製した偏光板試料2501を、実施例19で作製したセルロースアシレートフィルム
TAC−1が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に
一枚ずつ貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸が上下方向に、そして、バックライト側
の偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置とした。これらの偏光板、
セルロースアセテートフィルムは、原反延伸フィルムの中央部どうしの組合せ(中央)、
端部どうしの組合せ(端部)の両方について測定した。
作製した液晶表示装置(実施例31)について、測定機(EZ−Contrast16
0D、ELDIM社製)を用いて上下左右でコントラスト比10:1が得られる最小の視
野角を求め、結果を表5に示す。併せて、全面黒表示として暗室中で星状に輝く輝点の数
を数えた。同時に表示ムラ(ぼんやり雲状に明るくなっている領域)を求めた(透明フイ
ルムに1cm角の升目を記載したものを液晶上に置き、明るい領域の数を数え%表示した
)。
0D、ELDIM社製)を用いて上下左右でコントラスト比10:1が得られる最小の視
野角を求め、結果を表5に示す。併せて、全面黒表示として暗室中で星状に輝く輝点の数
を数えた。同時に表示ムラ(ぼんやり雲状に明るくなっている領域)を求めた(透明フイ
ルムに1cm角の升目を記載したものを液晶上に置き、明るい領域の数を数え%表示した
)。
実施例26で作製した偏光板試料2601に変えた以外は実施例31と同様にして液晶
表示装置(実施例32)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
表示装置(実施例32)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
垂直配向型液晶セルを使用した液晶表示装置(VL−1530S、富士通(株)製)に
設けられている一対の偏光板および一対の光学補償シートを剥がし、代わりに実施例27
で作製した偏光板試料2701を、実施例21で作製したセルロースアシレートフィルム
TAC−3が液晶セル側となるように粘着剤を介して一枚、観察者側に貼り付けた。また
、バックライト側には、市販の偏光板(HLC2−5618HCS、(株)サンリッツ製
)を一枚貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸が上下方向に、そして、バックライト側
の偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置とした液晶表示装置(実施
例33)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ムラを求め、結果
を表5に示す。
設けられている一対の偏光板および一対の光学補償シートを剥がし、代わりに実施例27
で作製した偏光板試料2701を、実施例21で作製したセルロースアシレートフィルム
TAC−3が液晶セル側となるように粘着剤を介して一枚、観察者側に貼り付けた。また
、バックライト側には、市販の偏光板(HLC2−5618HCS、(株)サンリッツ製
)を一枚貼り付けた。観察者側の偏光板の透過軸が上下方向に、そして、バックライト側
の偏光板の透過軸が左右方向になるように、クロスニコル配置とした液晶表示装置(実施
例33)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ムラを求め、結果
を表5に示す。
実施例28で作製した偏光板試料2801に変えた以外は実施例31と同様にして液晶
表示装置(実施例34)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
表示装置(実施例34)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
実施例29で作製した偏光板試料2901に変えた以外は実施例31と同様にして液晶
表示装置(実施例35)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
表示装置(実施例35)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
実施例30で作製した偏光板試料3001に変えた以外は実施例31と同様にして液晶
表示装置(実施例36)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
表示装置(実施例36)を作製した。実施例31と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表5に示す。
表5より本発明で作製されたセルロースアシレートフィルムは、視野角、輝点故障及び
表示ムラのすべてで優れるものであった。
表示ムラのすべてで優れるものであった。
TN型液晶セルを使用した液晶表示装置(6E−A3、シャープ(株)製)に設けられ
ている一対の偏光板を剥がし、代わりに実施例27で作製した偏光板試料2701を、実
施例21で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−3が液晶セル側となるように
粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。観察者側の偏光
板の透過軸と、バックライト側の偏光板の透過軸とは直交であり、Oモードとなるように
配置して液晶表示装置(実施例37)を作製した。実施例33と同様にして視野角と輝点
の数、表示ムラを求め、結果を表6に示す。
ている一対の偏光板を剥がし、代わりに実施例27で作製した偏光板試料2701を、実
施例21で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−3が液晶セル側となるように
粘着剤を介して、観察者側およびバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。観察者側の偏光
板の透過軸と、バックライト側の偏光板の透過軸とは直交であり、Oモードとなるように
配置して液晶表示装置(実施例37)を作製した。実施例33と同様にして視野角と輝点
の数、表示ムラを求め、結果を表6に示す。
実施例28で作製した偏光板試料2801に変えた以外は実施例37と同様にして液晶
表示装置(実施例38)を作製した。実施例33と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表6に示す。
表示装置(実施例38)を作製した。実施例33と同様にして視野角と輝点の数、表示ム
ラを求め、結果を表6に示す。
表6より本発明で作製されたセルロースアシレートフィルムは、視野角、輝点故障及び
表示ムラのすべてで優れるものであった。
表示ムラのすべてで優れるものであった。
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料104−4(共流延;膜厚80μm)の
製膜条件のうちレターデーション制御剤Cの添加量を2質量%とし、テンター拡幅量を1
08%とした以外は同じ製膜条件で製膜を行い、セルロースアシレートフィルムTAC−
9を得た。物性は、表7に示した。
製膜条件のうちレターデーション制御剤Cの添加量を2質量%とし、テンター拡幅量を1
08%とした以外は同じ製膜条件で製膜を行い、セルロースアシレートフィルムTAC−
9を得た。物性は、表7に示した。
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料104−4の製膜条件のうちレターデー
ション制御剤の添加量を2.2質量%とし、テンター拡幅量を117%とした以外は同じ
製膜条件で製膜を行い、セルロースアシレートフィルムTAC−10を得た。物性は、表
7に示した。
ション制御剤の添加量を2.2質量%とし、テンター拡幅量を117%とした以外は同じ
製膜条件で製膜を行い、セルロースアシレートフィルムTAC−10を得た。物性は、表
7に示した。
以上の表7から、軸ズレが優れた中で,様々な組み合わせのRe,Rthのフィルムの
作製ができることが分かった。
作製ができることが分かった。
(セルロースアセテートフィルムの鹸化処理)
実施例39で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−9を、1.5N水酸化ナ
トリウム水溶液(55℃)に2分間浸漬してから、室温の水洗浴槽中で洗浄し、0.1N
硫酸(30℃)で中和し、再度、室温水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥
した。このようにして、セルロースアシレートフィルムTAC−9の表面を鹸化処理した
。
実施例39で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−9を、1.5N水酸化ナ
トリウム水溶液(55℃)に2分間浸漬してから、室温の水洗浴槽中で洗浄し、0.1N
硫酸(30℃)で中和し、再度、室温水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥
した。このようにして、セルロースアシレートフィルムTAC−9の表面を鹸化処理した
。
(配向膜層の形成)
鹸化処理したセルロースアシレートフィルムTAC−9上に、下記の組成の塗布液を#
14のワイヤーバーコーターで24ml/m2 塗布した。60℃の温風で60秒、さらに
90℃の温風で150秒乾燥した。次に、セルロースアシレートフィルムTAC−9の延
伸方向(遅相軸とほぼ一致)と45゜の方向に、形成した膜にラビング処理を実施した。
鹸化処理したセルロースアシレートフィルムTAC−9上に、下記の組成の塗布液を#
14のワイヤーバーコーターで24ml/m2 塗布した。60℃の温風で60秒、さらに
90℃の温風で150秒乾燥した。次に、セルロースアシレートフィルムTAC−9の延
伸方向(遅相軸とほぼ一致)と45゜の方向に、形成した膜にラビング処理を実施した。
配向膜塗布液の組成は、下記にまとめて示す。
変性ポリビニルアルコール(特開平9−152509号公報に記載の(化22)のポリマ
ーNo.1) 20重量部
水 360重量部
メタノール 120重量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5重量部
変性ポリビニルアルコール(特開平9−152509号公報に記載の(化22)のポリマ
ーNo.1) 20重量部
水 360重量部
メタノール 120重量部
グルタルアルデヒド(架橋剤) 0.5重量部
(光学異方性層の形成)
光学異方性層を形成する支持体として上述の配向膜層を形成したセルロースアシレート
フィルムTAC−9を用いた。配向膜上に、特開平7−306317号公報に記載の(化
2)の円盤状(液晶性)化合物41.01質量部、エチレンオキサイド変成トリメチロー
ルプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06質量部、セ
ルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)0
.90質量部、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミ
カル社製)0.23質量部、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)
1.35質量部、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45質量部を
、102質量部のメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで塗布し
た。これを、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、1
30℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、250mJ/cm2のUV光を照射し円盤
状化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形
成し、光学補償シートRF−1を作製した。作製した光学補償シートについて、光学特性
を測定した。結果は表8に示す。
光学異方性層を形成する支持体として上述の配向膜層を形成したセルロースアシレート
フィルムTAC−9を用いた。配向膜上に、特開平7−306317号公報に記載の(化
2)の円盤状(液晶性)化合物41.01質量部、エチレンオキサイド変成トリメチロー
ルプロパントリアクリレート(V#360、大阪有機化学(株)製)4.06質量部、セ
ルロースアセテートブチレート(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)0
.90質量部、セルロースアセテートブチレート(CAB531−1、イーストマンケミ
カル社製)0.23質量部、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)
1.35質量部、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.45質量部を
、102質量部のメチルエチルケトンに溶解した塗布液を、#3のワイヤーバーで塗布し
た。これを、130℃の恒温槽中で2分間加熱し、円盤状化合物を配向させた。次に、1
30℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、250mJ/cm2のUV光を照射し円盤
状化合物を重合させた。その後、室温まで放冷した。このようにして、光学異方性層を形
成し、光学補償シートRF−1を作製した。作製した光学補償シートについて、光学特性
を測定した。結果は表8に示す。
実施例40で作製したセルロースアシレートフィルムTAC−10を1.5NのKOH
−イソプロピルアルコール溶液を25ml/m2 塗布し、25℃で5秒間乾燥させた。流
水で10秒洗浄し、25℃の空気を吹き付けることでフィルム表面を乾燥させた。このよ
うにして、セルロースアシレートフィルムTAC−10の表面をケン化処理した。ケン化
処理したセルロースアシレートフィルムTAC−10上に、実施例41と同様にして配向
膜を形成し、ラビング処理を行った後に、光学異方性層を形成し、光学補償シートRF−
2を作製した。作製した光学補償シートRF−2について、光学特性を測定した。結果は
表8に示す。
−イソプロピルアルコール溶液を25ml/m2 塗布し、25℃で5秒間乾燥させた。流
水で10秒洗浄し、25℃の空気を吹き付けることでフィルム表面を乾燥させた。このよ
うにして、セルロースアシレートフィルムTAC−10の表面をケン化処理した。ケン化
処理したセルロースアシレートフィルムTAC−10上に、実施例41と同様にして配向
膜を形成し、ラビング処理を行った後に、光学異方性層を形成し、光学補償シートRF−
2を作製した。作製した光学補償シートRF−2について、光学特性を測定した。結果は
表8に示す。
まず、延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した
。実施例41で作製した光学補償シートRF−1を、ポリビニルアルコール系接着剤を用
いて、偏光膜の片側に貼り付けた。光学補償シートRF−1と偏光膜の長手方向が平行に
なる様に貼り付けたため、光学補償シートRF−1の支持体であるTAC−9の遅相軸の
平均方向と偏光膜の透過軸のなす角度は0.3°であった。本発明の実施例21で作製さ
れたセルロースアシレートフィルムTAC−3を実施例41の方法でケン化処理し、ポリ
ビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。このようにして楕円
偏光板4301を作製した。
。実施例41で作製した光学補償シートRF−1を、ポリビニルアルコール系接着剤を用
いて、偏光膜の片側に貼り付けた。光学補償シートRF−1と偏光膜の長手方向が平行に
なる様に貼り付けたため、光学補償シートRF−1の支持体であるTAC−9の遅相軸の
平均方向と偏光膜の透過軸のなす角度は0.3°であった。本発明の実施例21で作製さ
れたセルロースアシレートフィルムTAC−3を実施例41の方法でケン化処理し、ポリ
ビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。このようにして楕円
偏光板4301を作製した。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製した。実施
例42でケン化処理したセルロースアシレートフィルムTAC−10のケン化処理した面
を偏光膜側にして、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付けた
。本発明の実施例21で作製されたセルロースアシレートフィルムTAC−3を実施例4
1の方法でケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼
り付けた。さらに、実施例42で作製した光学補償シートRF−2を、上記の様に偏光膜
に貼り付けたセルロースアシレートフィルムTAC−10と、セルロースアシレートフイ
ルム側が接するようにアクリル系接着剤を用いて貼り付けた。セルロースアシレートフイ
ルムTAC−10および光学補償シートRF−2の支持体であるTAC−10と偏光膜の
長手方向が平行になる様に貼り付けたため、TAC−10の遅相軸の平均方向と偏光膜の
透過軸のなす角度は0.4°であった。このようにして楕円偏光板4401を作製した。
例42でケン化処理したセルロースアシレートフィルムTAC−10のケン化処理した面
を偏光膜側にして、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の片側に貼り付けた
。本発明の実施例21で作製されたセルロースアシレートフィルムTAC−3を実施例4
1の方法でケン化処理し、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼
り付けた。さらに、実施例42で作製した光学補償シートRF−2を、上記の様に偏光膜
に貼り付けたセルロースアシレートフィルムTAC−10と、セルロースアシレートフイ
ルム側が接するようにアクリル系接着剤を用いて貼り付けた。セルロースアシレートフイ
ルムTAC−10および光学補償シートRF−2の支持体であるTAC−10と偏光膜の
長手方向が平行になる様に貼り付けたため、TAC−10の遅相軸の平均方向と偏光膜の
透過軸のなす角度は0.4°であった。このようにして楕円偏光板4401を作製した。
(ベンド配向液晶セルの作製)
ITO電極付きのガラス基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け、配向膜にラビング
処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビング方向が平行となる配置で向かい合わ
せ、セルギャップを6μmに設定した。セルギャップにΔnが0.1396の液晶性化合
物(ZLI1132、メルク社製)を注入し、ベンド配向液晶セルを作製した。
ITO電極付きのガラス基板に、ポリイミド膜を配向膜として設け、配向膜にラビング
処理を行った。得られた二枚のガラス基板をラビング方向が平行となる配置で向かい合わ
せ、セルギャップを6μmに設定した。セルギャップにΔnが0.1396の液晶性化合
物(ZLI1132、メルク社製)を注入し、ベンド配向液晶セルを作製した。
(液晶表示装置の作製)
作製したベンド配向セルを挟むように、実施例43で作製した楕円偏光板4301を二
枚貼り付けた。楕円偏光板4301の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビ
ング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置し液
晶表示装置(実施例45)を作製した。
作製したベンド配向セルを挟むように、実施例43で作製した楕円偏光板4301を二
枚貼り付けた。楕円偏光板4301の光学異方性層がセル基板に対面し、液晶セルのラビ
ング方向とそれに対面する光学異方性層のラビング方向とが反平行となるように配置し液
晶表示装置(実施例45)を作製した。
作製した液晶表示装置(実施例45)について、白表示電圧2V、黒表示電圧6Vを印
加して、測定機(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて上下左右
でコントラスト比10:1が得られる最小の視野角を求め、結果を表9に示す。併せて、
全面黒表示として暗室中で星状に輝く輝点の数、表示ムラを測定した。結果を表9に示す
。
加して、測定機(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて上下左右
でコントラスト比10:1が得られる最小の視野角を求め、結果を表9に示す。併せて、
全面黒表示として暗室中で星状に輝く輝点の数、表示ムラを測定した。結果を表9に示す
。
実施例44で作製した楕円偏光板4401に変えた以外は実施例45と同様にして液晶
表示装置(実施例46)を作製した。実施例45と同様に評価し表9に結果を示す。
表示装置(実施例46)を作製した。実施例45と同様に評価し表9に結果を示す。
本発明を用いて、本発明の2軸延伸したセルロースアシレートフィルムから作成された
実施例45,46で作製された液晶表示装置は表9よりいずれも優れた最小視野角,輝点
故障及び表示ムラが無いものであった。
実施例45,46で作製された液晶表示装置は表9よりいずれも優れた最小視野角,輝点
故障及び表示ムラが無いものであった。
実施例47では、本発明の防眩性反射防止フィルムの作成、偏光板作成およびLCDへ
の適用の実験を行なった。
の適用の実験を行なった。
(ハードコート層用塗布液の調製)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)250gを、439gのメチルエチルケト
ン/シクロヘキサノン=50/50質量%の混合溶媒に溶解した。得られた溶液に、光重
合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)7.5gおよび光増感剤(カヤキュ
アーDETX、日本化薬(株)製)5.0gを49gのメチルエチルケトンに溶解した溶
液を加えた。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.51であった
。さらにこの溶液を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過してハードコート
層の塗布液を調製した。
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)250gを、439gのメチルエチルケト
ン/シクロヘキサノン=50/50質量%の混合溶媒に溶解した。得られた溶液に、光重
合開始剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)7.5gおよび光増感剤(カヤキュ
アーDETX、日本化薬(株)製)5.0gを49gのメチルエチルケトンに溶解した溶
液を加えた。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.51であった
。さらにこの溶液を孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過してハードコート
層の塗布液を調製した。
(防眩層用塗布液の調製)
シクロヘキサノン104.1g、メチルエチルケトン61.3gの混合溶媒に、エアデ
ィスパで攪拌しながら二酸化ジルコニウム超微粒子分散物含有ハードコート塗布液(KZ
−7886A、JSR(株)製)217.0g、を添加した。この溶液を塗布、紫外線硬
化して得られた塗膜の屈折率は1.61であった。さらにこの溶液に平均粒径2μmの架
橋ポリスチレン粒子(商品名:SX−200H、綜研化学(株)製)5gを添加して、高
速ディスパにて5000rpmで1時間攪拌、分散した後、孔径30μmのポリプロピレ
ン製フィルターでろ過して防眩層用塗布液を調製した。
シクロヘキサノン104.1g、メチルエチルケトン61.3gの混合溶媒に、エアデ
ィスパで攪拌しながら二酸化ジルコニウム超微粒子分散物含有ハードコート塗布液(KZ
−7886A、JSR(株)製)217.0g、を添加した。この溶液を塗布、紫外線硬
化して得られた塗膜の屈折率は1.61であった。さらにこの溶液に平均粒径2μmの架
橋ポリスチレン粒子(商品名:SX−200H、綜研化学(株)製)5gを添加して、高
速ディスパにて5000rpmで1時間攪拌、分散した後、孔径30μmのポリプロピレ
ン製フィルターでろ過して防眩層用塗布液を調製した。
(低屈折率層用塗布液Aの調製)
屈折率1.46の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−7221、JSR(株)製)20
0gにメチルイソブチルケトンを200g添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン
製フィルターでろ過して、低屈折率層用塗布液を調製した。
屈折率1.46の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−7221、JSR(株)製)20
0gにメチルイソブチルケトンを200g添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン
製フィルターでろ過して、低屈折率層用塗布液を調製した。
(低屈折率層用塗布液Bの調製)
熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−7228、JSR(株)製)205gにシリカゾル
(MEK−ST、日産化学(株)製)18g、メチルイソブチルケトンを165g、シク
ロヘキサノン12gを添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過
して、固形分の屈折率が1.42となる低屈折率層用塗布液を調製した。
熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−7228、JSR(株)製)205gにシリカゾル
(MEK−ST、日産化学(株)製)18g、メチルイソブチルケトンを165g、シク
ロヘキサノン12gを添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過
して、固形分の屈折率が1.42となる低屈折率層用塗布液を調製した。
<実験1>
実施例1で得られたセルロースアシレートフィルム試料101−1(共流延;膜厚80
μm)に、上記のハードコート層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾
燥の後160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用
いて、照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2 の紫外線を照射して塗布層を
硬化させ、厚さ4μmのハードコート層を形成した。その上に、上記防眩層用塗布液Aを
バーコーターにて塗布し、上記ハードコート層と同条件にて乾燥の後、窒素パージにより
酸素濃度0.01%の雰囲気中で上記ハードコート層と同条件にて紫外線硬化して、厚さ
約1.5μmの防眩層を形成した。その上に、前記低屈折率層用塗布液をバーコーターを
用いて塗布し、80℃で乾燥の後、さらに120℃で10分間加熱することで熱架橋反応
を促進して、厚さ0.096μmの低屈折率層を形成した。
実施例1で得られたセルロースアシレートフィルム試料101−1(共流延;膜厚80
μm)に、上記のハードコート層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾
燥の後160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用
いて、照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2 の紫外線を照射して塗布層を
硬化させ、厚さ4μmのハードコート層を形成した。その上に、上記防眩層用塗布液Aを
バーコーターにて塗布し、上記ハードコート層と同条件にて乾燥の後、窒素パージにより
酸素濃度0.01%の雰囲気中で上記ハードコート層と同条件にて紫外線硬化して、厚さ
約1.5μmの防眩層を形成した。その上に、前記低屈折率層用塗布液をバーコーターを
用いて塗布し、80℃で乾燥の後、さらに120℃で10分間加熱することで熱架橋反応
を促進して、厚さ0.096μmの低屈折率層を形成した。
このようにして作成した防眩性反射防止フィルムを55℃、1.5NのNaOH水溶液
に2分間浸漬し、1N硝酸水溶液で中和し、水で洗浄することによりフィルム裏面のセル
ローストリアセテートフィルムの表面のみををケン化したフィルムとした。次に従来のP
VA/ヨウ素から成る偏光子の片面に、本発明で作製されたセルロースアシレートフイル
ム試料101−1を55℃、1.5NのKOH水溶液に2分間浸漬し、1N硝酸水溶液で
中和し、水で洗浄することによりケン化処理したフィルムを保護フィルムとして貼り合わ
せて偏光板を作成した。しかる後に、ケン化処理した前述の防眩性反射防止フィルムをL
Cセルの視認側の偏光板として配置し、ケン化したセルローストリアセテート面に、前述
のセルローストリアセテートを貼り合わせたPVA/ヨウ素から成る偏光子を貼りあわせ
て、反射防止機能の付与により視認性が向上したLCDパネル(実施例47−1)を作製
した。
に2分間浸漬し、1N硝酸水溶液で中和し、水で洗浄することによりフィルム裏面のセル
ローストリアセテートフィルムの表面のみををケン化したフィルムとした。次に従来のP
VA/ヨウ素から成る偏光子の片面に、本発明で作製されたセルロースアシレートフイル
ム試料101−1を55℃、1.5NのKOH水溶液に2分間浸漬し、1N硝酸水溶液で
中和し、水で洗浄することによりケン化処理したフィルムを保護フィルムとして貼り合わ
せて偏光板を作成した。しかる後に、ケン化処理した前述の防眩性反射防止フィルムをL
Cセルの視認側の偏光板として配置し、ケン化したセルローストリアセテート面に、前述
のセルローストリアセテートを貼り合わせたPVA/ヨウ素から成る偏光子を貼りあわせ
て、反射防止機能の付与により視認性が向上したLCDパネル(実施例47−1)を作製
した。
得られたLCDパネル(実施例47−1)は、いずれも優れた反射防止性を示すもので
あり、蛍光灯下でも蛍光灯の写り込みはほとんど見られず、優れたLCD表示性を示すも
のであった。
あり、蛍光灯下でも蛍光灯の写り込みはほとんど見られず、優れたLCD表示性を示すも
のであった。
<実験2>
低屈折率層用塗布液Aの代わりに低屈折率層用塗布液Bを用いて膜厚を0.098μm
とした以外は実施例47の実験1と同様にして防眩性反射防止フィルム、偏光板を作成し
、さらに反射防止機能に優れたLCDパネル(実施例47−2)を作製した。得られたL
CDパネル(実施例47−2)は、いずれも優れた反射防止性を示すものであり、蛍光灯
下でも蛍光灯の写り込みはほとんど見られず、優れたLCD表示性を示すものであった。
低屈折率層用塗布液Aの代わりに低屈折率層用塗布液Bを用いて膜厚を0.098μm
とした以外は実施例47の実験1と同様にして防眩性反射防止フィルム、偏光板を作成し
、さらに反射防止機能に優れたLCDパネル(実施例47−2)を作製した。得られたL
CDパネル(実施例47−2)は、いずれも優れた反射防止性を示すものであり、蛍光灯
下でも蛍光灯の写り込みはほとんど見られず、優れたLCD表示性を示すものであった。
<実験3>
未塗布のセルロースアシレートフィルム(フィルム試料101−1,フィルム試料10
2−1)のケン化処理品の代わりに、LCD視野角改善のための光学補償層を有するWV
FILMワイドビューA WV A03B(富士写真フィルム(株)製)をケン化処理
して用いて偏光板を作成し、LCセルの視認側表面に配置し、LCセルのバックライト側
には片面に上記WVフィルムを有し、反対面に未塗布のセルローストリアセテートフイル
ムのケン化処理品ををWVフィルム側をセルに向けて配置して、視野角拡大機能と反射防
止機能の付与により視認性が格段に向上したLCDパネルを作成した。
未塗布のセルロースアシレートフィルム(フィルム試料101−1,フィルム試料10
2−1)のケン化処理品の代わりに、LCD視野角改善のための光学補償層を有するWV
FILMワイドビューA WV A03B(富士写真フィルム(株)製)をケン化処理
して用いて偏光板を作成し、LCセルの視認側表面に配置し、LCセルのバックライト側
には片面に上記WVフィルムを有し、反対面に未塗布のセルローストリアセテートフイル
ムのケン化処理品ををWVフィルム側をセルに向けて配置して、視野角拡大機能と反射防
止機能の付与により視認性が格段に向上したLCDパネルを作成した。
本発明の多層反射防止フィルムの作成、偏光板作成およびLCDへの適用の実験を実施
例48として行なった。
例48として行なった。
(二酸化チタン分散液の調製)
二酸化チタン(一次粒子重量平均粒径:0.050μm、屈折率:2.70)30重量
部、アニオン性モノマー(DMAEA、興人(株)製)1重量部、カチオン性モノマー(
KAYAMER PM−21、日本化薬(株)製)6重量部およびシクロヘキサノン63
重量部を、サンドグラインダーにより分散し、二酸化チタン分散液を調製した。
二酸化チタン(一次粒子重量平均粒径:0.050μm、屈折率:2.70)30重量
部、アニオン性モノマー(DMAEA、興人(株)製)1重量部、カチオン性モノマー(
KAYAMER PM−21、日本化薬(株)製)6重量部およびシクロヘキサノン63
重量部を、サンドグラインダーにより分散し、二酸化チタン分散液を調製した。
(中屈折率層用塗布液の調製)
シクロヘキサノン172gおよびメチルエチルケトン43gに、光重合開始剤(イルガ
キュア907、チバガイギー社製)0.18gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.059gを溶解した。さらに、二酸化チタン分散液15.8gお
よびジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)3.1gを加え、室温で30分間撹拌し
た後、1μmのメッシュのフィルターで濾過して、中屈折率層用塗布液を調製した。
シクロヘキサノン172gおよびメチルエチルケトン43gに、光重合開始剤(イルガ
キュア907、チバガイギー社製)0.18gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX、
日本化薬(株)製)0.059gを溶解した。さらに、二酸化チタン分散液15.8gお
よびジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)3.1gを加え、室温で30分間撹拌し
た後、1μmのメッシュのフィルターで濾過して、中屈折率層用塗布液を調製した。
(高屈折率層用塗布液の調製)
シクロヘキサノン183gおよびメチルエチルケトン46gに、光重合開始剤(イルガ
キュア907、チバガイギー社製)0.085gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX
、日本化薬(株)製)0.028gを溶解した。さらに、二酸化チタン分散液17.9g
およびジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアク
リレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)1.0gを加え、室温で30分間撹拌
した後、1μmのメッシュのフィルターで濾過して、高屈折率層用塗布液を調製した。
シクロヘキサノン183gおよびメチルエチルケトン46gに、光重合開始剤(イルガ
キュア907、チバガイギー社製)0.085gおよび光増感剤(カヤキュアーDETX
、日本化薬(株)製)0.028gを溶解した。さらに、二酸化チタン分散液17.9g
およびジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアク
リレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)1.0gを加え、室温で30分間撹拌
した後、1μmのメッシュのフィルターで濾過して、高屈折率層用塗布液を調製した。
<実験1>
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)を
ケン化処理したフィルム上に実施例47の実験1と同様にしてハードコート層を形成した
フィルムを準備し、その上に中屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120
℃で5分間乾燥した後、窒素パージにより酸素濃度4%の雰囲気中で照度500mW/c
m2、照射量600mJ/cm2 の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈
折率:1.68、膜厚:0.081μm)を設けた。
実施例1のセルロースアシレートフィルム試料101−1(共流延;膜厚80μm)を
ケン化処理したフィルム上に実施例47の実験1と同様にしてハードコート層を形成した
フィルムを準備し、その上に中屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120
℃で5分間乾燥した後、窒素パージにより酸素濃度4%の雰囲気中で照度500mW/c
m2、照射量600mJ/cm2 の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、中屈折率層(屈
折率:1.68、膜厚:0.081μm)を設けた。
中屈折率層の上に、高屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、上記中屈折率
層と同条件にて塗布層を乾燥、硬化させ、高屈折率層(屈折率:1.92、膜厚:0.0
53μm)を設けた。高屈折率層の上に、実施例 47−2で用いた低屈折率層用塗布液
をバーコーターを用いて塗布し、80℃で乾燥の後、さらに120℃で10分間加熱する
ことで熱架橋反応を促進して、低屈折率層(屈折率:1.42、膜厚:0.098μm)
を設けた。このようにして3層の光学薄膜から成る反射防止層を有する反射防止フィルム
(実施例48−1)を作製した。さらに実施例47の実験1と同様にして偏光板の作成、
LCセルへの適用を実施し、極めて低反射率を有し(450nm〜650nmの波長領域
での平均反射率:0.3%)、屋外での使用にも充分耐えうる高コントラストを有するL
CDパネルを作製できた。
層と同条件にて塗布層を乾燥、硬化させ、高屈折率層(屈折率:1.92、膜厚:0.0
53μm)を設けた。高屈折率層の上に、実施例 47−2で用いた低屈折率層用塗布液
をバーコーターを用いて塗布し、80℃で乾燥の後、さらに120℃で10分間加熱する
ことで熱架橋反応を促進して、低屈折率層(屈折率:1.42、膜厚:0.098μm)
を設けた。このようにして3層の光学薄膜から成る反射防止層を有する反射防止フィルム
(実施例48−1)を作製した。さらに実施例47の実験1と同様にして偏光板の作成、
LCセルへの適用を実施し、極めて低反射率を有し(450nm〜650nmの波長領域
での平均反射率:0.3%)、屋外での使用にも充分耐えうる高コントラストを有するL
CDパネルを作製できた。
<実験2>
実施例48の実験1で作成した反射防止フィルム(実施例48−1)に、片面エンボシ
ングカレンダー機(由利ロール(株)製)に最大表面粗さ10μmの表面凹凸を有するエ
ンボスロールをセットし、プレス圧力600kgf/cm、プレヒートロール温度120
℃、エンボスロール温度120℃、処理速度2m/分の条件でエンボス処理を行うことに
よって表面凹凸を付与し、防眩性反射防止フィルム(実施例48−2)を作製した。実施
例48の実験1と同様にして、屋外での使用にも充分耐えうる高コントラストを有すると
同時に背景の映り込みのないLCDパネルを作製できた。
実施例48の実験1で作成した反射防止フィルム(実施例48−1)に、片面エンボシ
ングカレンダー機(由利ロール(株)製)に最大表面粗さ10μmの表面凹凸を有するエ
ンボスロールをセットし、プレス圧力600kgf/cm、プレヒートロール温度120
℃、エンボスロール温度120℃、処理速度2m/分の条件でエンボス処理を行うことに
よって表面凹凸を付与し、防眩性反射防止フィルム(実施例48−2)を作製した。実施
例48の実験1と同様にして、屋外での使用にも充分耐えうる高コントラストを有すると
同時に背景の映り込みのないLCDパネルを作製できた。
実施例48の実験1において、実施例1のフィルム試料101−1の代わりに、フィルム
試料102−1に変更する以外は実施例48の実験1とまったく同様にしてLCDパネル
を作製した。屋外での使用にも充分耐えうる高コントラストを有すると同時に背景の映り
込みのないLCDパネルであった。
試料102−1に変更する以外は実施例48の実験1とまったく同様にしてLCDパネル
を作製した。屋外での使用にも充分耐えうる高コントラストを有すると同時に背景の映り
込みのないLCDパネルであった。
PVAフィルム(75μm)をヨウ素1.0g/L、ヨウ化カリウム60.0g/Lの
水溶液に25℃にて60秒浸漬し、さらにホウ酸80g/リットル、ヨウ化カリウム30
g/リットル、塩化第一鉄10g/リットル、50℃の水溶液中にて5.0倍に延伸し、
60℃にて5分間乾燥した。その後、PVA((株)クラレ製PVA−117H)4%水
溶液を接着剤として用いて、実施例1の本発明で作製されたセルロースアシレートフイル
ム試料101−1(共流延;膜厚80μm)の両面をケン化処理した両面に貼合し、さら
に80℃で乾燥して偏光板(実施例50)を得た。ここで、セルロースアシレートフイル
ム試料101−1のケン化処理は、1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液(55℃)に2分
間浸漬し、30℃の流水で水洗を15秒実施、さらに0.1Nの硫酸水溶液(30℃)に
て30秒浸漬、続いて30℃の流水で15秒間水洗し、しかる後に120℃で1分間乾燥
して実施した。
水溶液に25℃にて60秒浸漬し、さらにホウ酸80g/リットル、ヨウ化カリウム30
g/リットル、塩化第一鉄10g/リットル、50℃の水溶液中にて5.0倍に延伸し、
60℃にて5分間乾燥した。その後、PVA((株)クラレ製PVA−117H)4%水
溶液を接着剤として用いて、実施例1の本発明で作製されたセルロースアシレートフイル
ム試料101−1(共流延;膜厚80μm)の両面をケン化処理した両面に貼合し、さら
に80℃で乾燥して偏光板(実施例50)を得た。ここで、セルロースアシレートフイル
ム試料101−1のケン化処理は、1.5Nの水酸化ナトリウム水溶液(55℃)に2分
間浸漬し、30℃の流水で水洗を15秒実施、さらに0.1Nの硫酸水溶液(30℃)に
て30秒浸漬、続いて30℃の流水で15秒間水洗し、しかる後に120℃で1分間乾燥
して実施した。
偏光板(実施例50)の透過率は43.14%、偏光度は99.95%であった。この
偏光板を60℃90%RHにて、24時間放置した後の透過率、43.12%、偏光度は
99.96%であった。以上の如く、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセル
ロースアシレートフィルムで作製された偏光板は、従来のメチレンクロライドで作製され
たセルローストリアセテートの特性と全く同様なものであり、問題のないものであった。
ここで、偏光板の特性は以下のように測定した。
偏光板を60℃90%RHにて、24時間放置した後の透過率、43.12%、偏光度は
99.96%であった。以上の如く、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセル
ロースアシレートフィルムで作製された偏光板は、従来のメチレンクロライドで作製され
たセルローストリアセテートの特性と全く同様なものであり、問題のないものであった。
ここで、偏光板の特性は以下のように測定した。
(偏光板の透過率)
島津分光光度計UV−3100PCにて、透過率を測定し、10nmおきに求めた分光
透過率τ(λ)から以下の式に従い算出した。式中、P(λ)は標準光C光源の分光分布
、y(λ)は2度視野X,Y,Z系に基づく等色関数である。
透過率T ={ ∫(780−380)P(λ)y(λ)τ(λ)dλ}/ {∫(
780−380)P(λ)・y(λ)dλ}
島津分光光度計UV−3100PCにて、透過率を測定し、10nmおきに求めた分光
透過率τ(λ)から以下の式に従い算出した。式中、P(λ)は標準光C光源の分光分布
、y(λ)は2度視野X,Y,Z系に基づく等色関数である。
透過率T ={ ∫(780−380)P(λ)y(λ)τ(λ)dλ}/ {∫(
780−380)P(λ)・y(λ)dλ}
(偏光板の偏光度)
偏光度は、以下の式により算出する。
偏光度P=((Tp−Tc)/(Tp+Tc))^0.5
但し、Tpは2枚の偏光板の重ね合わせサンプルにおいて、2枚の偏光板の吸収軸を平行
に重ね合わせた場合の透過率(%)、Tcは2枚の偏光板の吸収軸を垂直に重ね合わせた
場合の透過率(%)である。
偏光度は、以下の式により算出する。
偏光度P=((Tp−Tc)/(Tp+Tc))^0.5
但し、Tpは2枚の偏光板の重ね合わせサンプルにおいて、2枚の偏光板の吸収軸を平行
に重ね合わせた場合の透過率(%)、Tcは2枚の偏光板の吸収軸を垂直に重ね合わせた
場合の透過率(%)である。
特開2000−301588号公報に記載の実施例1〜23において、樹脂溶液(ドー
プ)を、本発明の実施例1のドープ試料002に変更する以外は、特開2000−301
588号公報に記載の実施例1〜23と全く同様にして、試料5101〜5123を作製
した。得られた試料はすべて厚みムラはAAかBBであり、本発明の非塩素系有機溶媒が
優れた溶液であり、かつ作製されたセルロースアシレートフィルムも平面性にすぐれるも
のであった。
プ)を、本発明の実施例1のドープ試料002に変更する以外は、特開2000−301
588号公報に記載の実施例1〜23と全く同様にして、試料5101〜5123を作製
した。得られた試料はすべて厚みムラはAAかBBであり、本発明の非塩素系有機溶媒が
優れた溶液であり、かつ作製されたセルロースアシレートフィルムも平面性にすぐれるも
のであった。
ここで、フィルムの厚みムラの評価は前記公報に基づくものであり、表面の微小の凹凸
を光干渉計を用いて評価した。厚みムラの発生状況をAA〜CCで評価したものである。
AA:厚みムラは全く発生しなかった。BB:厚みムラは弱く発生したが、実用上問題が
なかった。CC:厚みムラが強く発生し、実用に適さなかった。
を光干渉計を用いて評価した。厚みムラの発生状況をAA〜CCで評価したものである。
AA:厚みムラは全く発生しなかった。BB:厚みムラは弱く発生したが、実用上問題が
なかった。CC:厚みムラが強く発生し、実用に適さなかった。
特開2000−301555号公報に記載の実施例1〜9において、樹脂溶液(ドープ
)を、本発明の実施例1のドープ試料002に変更する以外は、特開2000−3015
55号公報に記載の実施例1〜9と全く同様にして、試料5201〜5209を作製した
。得られた試料はすべて厚みムラはAAまたはBBであり、本発明の非塩素系有機溶媒が
優れた溶液であり、かつ作製されたセルロースアシレートフィルムも平面性にすぐれるも
のであった。ここで、フィルムの厚みムラの評価は、実施例51に準じた。
)を、本発明の実施例1のドープ試料002に変更する以外は、特開2000−3015
55号公報に記載の実施例1〜9と全く同様にして、試料5201〜5209を作製した
。得られた試料はすべて厚みムラはAAまたはBBであり、本発明の非塩素系有機溶媒が
優れた溶液であり、かつ作製されたセルロースアシレートフィルムも平面性にすぐれるも
のであった。ここで、フィルムの厚みムラの評価は、実施例51に準じた。
特開平11−262950号公報に記載の実施例1において、厚さ80μmのセルロー
ストリアセテートを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレート
フィルムである試料101−8に変更する以外は、特開平11−262950号公報に記
載の実施例1と全く同様にして試料5301を作製した。得られたローレット付きのフイ
ルムはいずれも優れた形状をしていた。
ストリアセテートを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレート
フィルムである試料101−8に変更する以外は、特開平11−262950号公報に記
載の実施例1と全く同様にして試料5301を作製した。得られたローレット付きのフイ
ルムはいずれも優れた形状をしていた。
特開平11−248940号公報に記載の実施例1〜4において、トリアセチルセルロ
ースを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムであ
る試料101−8に変更する以外は、特開平11−248940号公報に記載の実施例1
と全く同様にして試料5401〜5404を作製した。得られたゼラチン層付与したトリ
アセチルセルロースはいずれも優れた接着性を有するものであった。
ースを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムであ
る試料101−8に変更する以外は、特開平11−248940号公報に記載の実施例1
と全く同様にして試料5401〜5404を作製した。得られたゼラチン層付与したトリ
アセチルセルロースはいずれも優れた接着性を有するものであった。
特開平4−85011号公報に記載の実施例1において、溶質と溶媒を、本発明の実施
例1のドープ試料002に変更する以外は、特開平4−85011号公報に記載の実施例
1と全く同様にして試料5501を作製した。流延支持体としてのローラーへのドープの
付着汚れは発生が見られず優れたセルローストリアセテート溶液であった。
例1のドープ試料002に変更する以外は、特開平4−85011号公報に記載の実施例
1と全く同様にして試料5501を作製した。流延支持体としてのローラーへのドープの
付着汚れは発生が見られず優れたセルローストリアセテート溶液であった。
特開平5−86212号公報に記載の実施例において、セルローストリアセテートおよび
溶媒組成を、ドープ試料101−5に変更すること、特開平5−86212号公報に記載
の実施例1の滴下溶媒を、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/ブタノール
=60/5/5/5/5質量部に変更する以外は、特開平5−86212号公報に記載の
実施例1と全く同様にして流延した。その結果皮張りの発生は問題ないレベルであり、本
発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレート溶液が、好ましい生産
性を有することが確認された。
溶媒組成を、ドープ試料101−5に変更すること、特開平5−86212号公報に記載
の実施例1の滴下溶媒を、酢酸メチル/アセトン/メタノール/エタノール/ブタノール
=60/5/5/5/5質量部に変更する以外は、特開平5−86212号公報に記載の
実施例1と全く同様にして流延した。その結果皮張りの発生は問題ないレベルであり、本
発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレート溶液が、好ましい生産
性を有することが確認された。
特開平5−185445号公報に記載の実施例1において、使用ドープをドープ試料1
01−5に変更すること、特開平5−185445号公報に記載の実施例1の滴下組成を
、本発明の非塩素系有機溶媒からなる滴下溶媒系である酢酸メチル/アセトン/メタノー
ル/エタノール/ブタノール=60/5/5/5/5質量部に変更する以外は、特開平5
−86212号公報に記載の実施例1と全く同様にして流延した。その結果皮張りの発生
は問題ないレベルであり、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシ
レート溶液が、好ましい生産性を有することが確認された。
01−5に変更すること、特開平5−185445号公報に記載の実施例1の滴下組成を
、本発明の非塩素系有機溶媒からなる滴下溶媒系である酢酸メチル/アセトン/メタノー
ル/エタノール/ブタノール=60/5/5/5/5質量部に変更する以外は、特開平5
−86212号公報に記載の実施例1と全く同様にして流延した。その結果皮張りの発生
は問題ないレベルであり、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシ
レート溶液が、好ましい生産性を有することが確認された。
実施例12において、(12−1)セルローストリアセテート溶液に、特開平5−10
7073号公報に記載の化合物A−45(トリベンジルアミン)を0.5質量部追添加す
る以外は、実施例12と全く同様にして試料5801を作製した(膜厚80μm)。得ら
れた試料5801は、その特性は実施例12のフィルム試料1201とほぼ同等であった
。一方60℃、90%で4ヶ月間経時させたところ、外観の変化も見られず問題なかった
。一方、試料1201は外観上での変化は認められなかったが、鼻の近くで臭いを嗅いだ
ところ若干の酢酸臭が認められた。従って本発明では、特開平5−107073号公報に
記載された発明について本発明を実施することも、好ましい態様であることが明らかであ
る。
7073号公報に記載の化合物A−45(トリベンジルアミン)を0.5質量部追添加す
る以外は、実施例12と全く同様にして試料5801を作製した(膜厚80μm)。得ら
れた試料5801は、その特性は実施例12のフィルム試料1201とほぼ同等であった
。一方60℃、90%で4ヶ月間経時させたところ、外観の変化も見られず問題なかった
。一方、試料1201は外観上での変化は認められなかったが、鼻の近くで臭いを嗅いだ
ところ若干の酢酸臭が認められた。従って本発明では、特開平5−107073号公報に
記載された発明について本発明を実施することも、好ましい態様であることが明らかであ
る。
実施例12において、(12−1)セルローストリアセテート溶液に、特開平6−10
7854号公報に記載の化合物D−8または化合物B−I−12をそれぞれ0.5質量部
追添加する以外は、実施例12と全く同様にして試料5901(膜厚80μm)および試
料5902(膜厚80μm)を作製した。得られた試料5901および5902は、その
特性は実施例12のフィルム試料1201とほぼ同等であった。さらに60℃、90%で
4ヶ月間経時させたところ、共に外観の変化も見られず問題なく、特開平6−10785
4号公報に記載された発明について本発明を実施することが、好ましい態様であることが
明らかである。
7854号公報に記載の化合物D−8または化合物B−I−12をそれぞれ0.5質量部
追添加する以外は、実施例12と全く同様にして試料5901(膜厚80μm)および試
料5902(膜厚80μm)を作製した。得られた試料5901および5902は、その
特性は実施例12のフィルム試料1201とほぼ同等であった。さらに60℃、90%で
4ヶ月間経時させたところ、共に外観の変化も見られず問題なく、特開平6−10785
4号公報に記載された発明について本発明を実施することが、好ましい態様であることが
明らかである。
特開平8−50206号公報に記載の実施例1〜4において、トリアセチルセルロース
を本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムである試
料5401(共流延;膜厚80μm)に変更する以外は、特開平8−50206号公報に
記載の実施例1と全く同様にして試料6001の光学補償シートを作製した。得られた試
料の特性は、光学異方性を有するものであり本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製され
たセルロースアシレートフィルムが有用であることを示すものであった。
を本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムである試
料5401(共流延;膜厚80μm)に変更する以外は、特開平8−50206号公報に
記載の実施例1と全く同様にして試料6001の光学補償シートを作製した。得られた試
料の特性は、光学異方性を有するものであり本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製され
たセルロースアシレートフィルムが有用であることを示すものであった。
特開平8−94838号公報に記載の実施例1〜5において、三酢酸セルロースフイル
ムAを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムであ
る試料101−8に変更する以外は、特開平8−94838号公報に記載の実施例1〜5
と全く同様にして試料6101〜6105の光学用途の楕円偏光板を作成した。得られた
試料の特性は、特開平8−94838号公報に記載されたものと同様な特性を有するもの
であることが認められ、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレ
ートフィルムが特開平8−94838号公報におけるケン化に対しても適用でき有用であ
ることを示すものであった。
ムAを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムであ
る試料101−8に変更する以外は、特開平8−94838号公報に記載の実施例1〜5
と全く同様にして試料6101〜6105の光学用途の楕円偏光板を作成した。得られた
試料の特性は、特開平8−94838号公報に記載されたものと同様な特性を有するもの
であることが認められ、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレ
ートフィルムが特開平8−94838号公報におけるケン化に対しても適用でき有用であ
ることを示すものであった。
特開平8−95030号公報に記載の実施例1において、トリアセチルセルロースを、
本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムである試料
101−8に変更する以外は、特開平8−95030号公報に記載の実施例1と全く同様
にして試料6201の光学補償シート及びその液晶表示装置を作製した。得られた試料の
特性は、特開平8−94838号公報に記載のものと同様な特性を有するものであること
が認められ、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフイル
ムが特開平8−95030号公報に記載された発明でも問題なく適用でき有用であること
を示すものであった。
本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムである試料
101−8に変更する以外は、特開平8−95030号公報に記載の実施例1と全く同様
にして試料6201の光学補償シート及びその液晶表示装置を作製した。得られた試料の
特性は、特開平8−94838号公報に記載のものと同様な特性を有するものであること
が認められ、本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフイル
ムが特開平8−95030号公報に記載された発明でも問題なく適用でき有用であること
を示すものであった。
特開2000−105445号公報に記載の実施例1の試料110の作製において、P
ENフィルムを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフイ
ルムである試料101−8(但し、膜厚を122μmとした)に下記の下塗り層とバック
層を付与したセルローストリアセテート支持体に変更する以外は、特開2000−105
445号公報に記載の実施例1と全く同様にして試料6301のハロゲン化銀写真感光材
料(カラーネガティブ感材)を作製した。得られた感材の特性は、特開2000−105
445号公報に記載の実施例1と同様な特性を有するものであることが認められ、本発明
の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが、特開2000
−105445号公報に記載された発明でも問題なく適用でき有用であることを示すもの
であった。
ENフィルムを本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフイ
ルムである試料101−8(但し、膜厚を122μmとした)に下記の下塗り層とバック
層を付与したセルローストリアセテート支持体に変更する以外は、特開2000−105
445号公報に記載の実施例1と全く同様にして試料6301のハロゲン化銀写真感光材
料(カラーネガティブ感材)を作製した。得られた感材の特性は、特開2000−105
445号公報に記載の実施例1と同様な特性を有するものであることが認められ、本発明
の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが、特開2000
−105445号公報に記載された発明でも問題なく適用でき有用であることを示すもの
であった。
本実施例で用いた支持体は、下塗り層とバック層を下記の方法により作成した。
(下塗層の塗設)
支持体として本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフイルム試料101−8(但し、膜厚は122μmとした)の両面にコロナ放電処理、UV照射処理、さらにグロー放電処理をした後、一方の面にゼラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10mL/m2、バーコーター使用)、下塗層を設けた。乾燥は115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115℃となっている)。
支持体として本発明の非塩素系有機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフイルム試料101−8(但し、膜厚は122μmとした)の両面にコロナ放電処理、UV照射処理、さらにグロー放電処理をした後、一方の面にゼラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘキシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.012g/m2、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10mL/m2、バーコーター使用)、下塗層を設けた。乾燥は115℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて115℃となっている)。
(バック層の塗設)
下塗後の上記支持体のもう一方の面にバック層として下記組成の帯電防止層、さらに滑
り層を塗設した。
下塗後の上記支持体のもう一方の面にバック層として下記組成の帯電防止層、さらに滑
り層を塗設した。
(帯電防止層の塗設)
平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物の比抵抗は5Ω・cmの
微粒子粉末の分散物(2次凝集粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン
0.05g/m2 、(CH2 =CHSO2 CH2 CH2NHCO)2 CH2 0.02g
/m2 、ポリオキシエチレン−p−ノニルフェノール(重合度10) 0.005g/m
2およびレゾルシン0.22g/m2 とともに塗布した。
(滑り層の調製)
ジアセチルセルロース(25mg/m2 )、C6 H13CH(OH)C10H20COOC40H
81(6mg/m2) /C50H101 O(CH2 CH2 O)16H(9mg/m2)混合物を塗
布した。なお、この混合物は、キシレン/プロピレングリコールモノメチルエーテル (
1/1)中で 105℃で溶融し、常温のプロピレングリコールモノメチルエーテル(1
0倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にし
てから添加した。マット剤として二酸化ケイ素粒子(0.3μm)を15mg/m2とな
るように添加した。乾燥は 115℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのステンレス硬球、荷重
100g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)、また乳剤面と滑
り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物の比抵抗は5Ω・cmの
微粒子粉末の分散物(2次凝集粒子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン
0.05g/m2 、(CH2 =CHSO2 CH2 CH2NHCO)2 CH2 0.02g
/m2 、ポリオキシエチレン−p−ノニルフェノール(重合度10) 0.005g/m
2およびレゾルシン0.22g/m2 とともに塗布した。
(滑り層の調製)
ジアセチルセルロース(25mg/m2 )、C6 H13CH(OH)C10H20COOC40H
81(6mg/m2) /C50H101 O(CH2 CH2 O)16H(9mg/m2)混合物を塗
布した。なお、この混合物は、キシレン/プロピレングリコールモノメチルエーテル (
1/1)中で 105℃で溶融し、常温のプロピレングリコールモノメチルエーテル(1
0倍量)に注加分散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01μm)にし
てから添加した。マット剤として二酸化ケイ素粒子(0.3μm)を15mg/m2とな
るように添加した。乾燥は 115℃、6分行なった(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて115℃)。滑り層は、動摩擦係数0.06(5mmφのステンレス硬球、荷重
100g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.07(クリップ法)、また乳剤面と滑
り層の動摩擦係数も0.12と優れた特性であった。
特開平11−282119号公報に記載の実施例1の(試料132の作製)において、
下塗りを施した厚み127μmの三酢酸セルロースフィルムを、本発明の非塩素系有機溶
媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムである試料10−8(但し、膜厚は
122μmとした)に実施例63で実施した(下塗り層),(帯電防止層)および滑り層
を付与したセルローストリアセテート支持体に変更する以外は、特開平11−28211
9号公報に記載の実施例1と全く同様にして試料6401のハロゲン化銀写真感光材料(
カラー反転感材)を作製した。得られた感材の特性は、特開平11−282119号公報
に記載の実施例1と同様な特性を有するものであることが認められ、本発明の非塩素系有
機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが、特開平11−282119
号公報に記載された発明でも問題なく適用でき有用であることを示すものであった。
下塗りを施した厚み127μmの三酢酸セルロースフィルムを、本発明の非塩素系有機溶
媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムである試料10−8(但し、膜厚は
122μmとした)に実施例63で実施した(下塗り層),(帯電防止層)および滑り層
を付与したセルローストリアセテート支持体に変更する以外は、特開平11−28211
9号公報に記載の実施例1と全く同様にして試料6401のハロゲン化銀写真感光材料(
カラー反転感材)を作製した。得られた感材の特性は、特開平11−282119号公報
に記載の実施例1と同様な特性を有するものであることが認められ、本発明の非塩素系有
機溶媒を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが、特開平11−282119
号公報に記載された発明でも問題なく適用でき有用であることを示すものであった。
特開平4−163542号公報に記載の実施例の塗布試料の作成において、塗布試料1
0〜14のトリアセチルセルロースを、本発明のセルロースアシレートフィルム試料10
1−8(但し、膜厚は122μmとした)に変更する以外は、特開平4−163542号
公報に記載の実施例と全く同様にして試料6510〜6514のハロゲン化銀写真感光材
料(白黒感材)を作製した。得られた感材の特性は、特開平4−163542号公報に記
載の実施例と同様な特性を有するものであることが認められ、本発明の非塩素系有機溶媒
を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが、特開平4−163542号公報に
記載の発明でも問題なく適用でき有用であることを示すものであった。
0〜14のトリアセチルセルロースを、本発明のセルロースアシレートフィルム試料10
1−8(但し、膜厚は122μmとした)に変更する以外は、特開平4−163542号
公報に記載の実施例と全く同様にして試料6510〜6514のハロゲン化銀写真感光材
料(白黒感材)を作製した。得られた感材の特性は、特開平4−163542号公報に記
載の実施例と同様な特性を有するものであることが認められ、本発明の非塩素系有機溶媒
を用いて作製されたセルロースアシレートフィルムが、特開平4−163542号公報に
記載の発明でも問題なく適用でき有用であることを示すものであった。
特開平11−5851号公報に記載の実施例1〜3のセルロースアセテートを用いる以
外は実施例13と全く同様にしてセルロースアセテートフィルム、光学補償シート、偏光
板を作製した。得られた性能は実施例13とほぼ同等であり全く問題のないものであった
。
外は実施例13と全く同様にしてセルロースアセテートフィルム、光学補償シート、偏光
板を作製した。得られた性能は実施例13とほぼ同等であり全く問題のないものであった
。
実施例1と比較のため下記の実験を行った。実施例1の(1−4)の減圧チャンバーの
減圧を停止し、ラビンリンスも取り払った。また実施例1の(1−6)の流延支持体の風
圧振動抑制手段に仕切り板を設け、抑制効果を除去して実験を実施した。これ以外は、実
施例1のフィルム試料101−1の製膜条件と同じ条件としてセルロースアシレートフイ
ルム試料6701を作製した。なお、実施スケールは、流延巻き取りフィルム長が150
mとなるスケールで実施した。試料69013厚み変動を測定すると、1m長の中で、8
0μm±3μmと使用に耐えられないものであった。
減圧を停止し、ラビンリンスも取り払った。また実施例1の(1−6)の流延支持体の風
圧振動抑制手段に仕切り板を設け、抑制効果を除去して実験を実施した。これ以外は、実
施例1のフィルム試料101−1の製膜条件と同じ条件としてセルロースアシレートフイ
ルム試料6701を作製した。なお、実施スケールは、流延巻き取りフィルム長が150
mとなるスケールで実施した。試料69013厚み変動を測定すると、1m長の中で、8
0μm±3μmと使用に耐えられないものであった。
実施例67の条件で、さらに実施例1の(1−5)のビード端部の溶剤供給を停止した
。これ以外は、実施例67と同じ製膜条件で製膜を行いフィルム試料6801を作製した
。実施スケールは、流延巻き取り長で150mとなるスケールで実施した同様に厚み変動
を測定すると、80μm±5μmとさらに悪化した。
。これ以外は、実施例67と同じ製膜条件で製膜を行いフィルム試料6801を作製した
。実施スケールは、流延巻き取り長で150mとなるスケールで実施した同様に厚み変動
を測定すると、80μm±5μmとさらに悪化した。
実施例68の条件で、実施例1の(1−5)のダイ高さを3.5mmとした。これ以外
は、実施例68と同じ製膜条件で製膜を行い試料6901を作製した。実施スケールは、
流延巻き取り長で150mとなるスケールで実施した。同様に厚み変動を測定すると、8
0μm±8μmとさらに悪化した。
は、実施例68と同じ製膜条件で製膜を行い試料6901を作製した。実施スケールは、
流延巻き取り長で150mとなるスケールで実施した。同様に厚み変動を測定すると、8
0μm±8μmとさらに悪化した。
さらに、実施例で、実施例1中の組成物からクエン酸エステル混合物を除いた以外は実
施例69と同じ製膜条件で試料7001を作製した。実施スケールは、流延巻き取り長で
150mとなるスケールで実施した。同様に厚み変動を測定すると80μm±12μmと
さらに悪化した。
施例69と同じ製膜条件で試料7001を作製した。実施スケールは、流延巻き取り長で
150mとなるスケールで実施した。同様に厚み変動を測定すると80μm±12μmと
さらに悪化した。
下記公開特許公報の実施例等に記載されている「フジタック」、「FUJITAC」、「フジT
AC」、「富士TAC」、「富士タック」、「TD80」、「TD80U」、「TD80UF」、「T80」、「T
80U」、「T80UZ」、「T80UF」、「FTUV」、「FTUV80」、「FTUV50」、「UVD」、「UVD50
」、「UVE」、「UVE50」等の各セルロースフィルムの変わりに本発明に記載されたセルロ
ースフィルムを用いると、有用である。
AC」、「富士TAC」、「富士タック」、「TD80」、「TD80U」、「TD80UF」、「T80」、「T
80U」、「T80UZ」、「T80UF」、「FTUV」、「FTUV80」、「FTUV50」、「UVD」、「UVD50
」、「UVE」、「UVE50」等の各セルロースフィルムの変わりに本発明に記載されたセルロ
ースフィルムを用いると、有用である。
実開平3-110418号、特開平5-119216号、特開平5-162261号、特開平5-182518号、特開平
5-19115号、特開平5-196819号、特開平5-264811号、特開平5-281411号、特開平5-281417
号
、特開平5-281537号、特開平5-288921号、特開平5-288923号、特開平5-311119号、特開平
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TN1,TN12 偏光板
VA1,VA14 偏光板
OCB1,OCB13 偏光板
OCB3,OCB10 光学異方性層
ECB1,ECB18 偏光板
ECB3,ECB5,ECB14,ECB16 光学異方性層
VA1,VA14 偏光板
OCB1,OCB13 偏光板
OCB3,OCB10 光学異方性層
ECB1,ECB18 偏光板
ECB3,ECB5,ECB14,ECB16 光学異方性層
Claims (22)
- セルロースアシレートと、炭素原子数が3〜12のエーテル類,炭素原子数が3〜12
のケトン類,炭素原子数が3〜12のエステル類,炭素原子数が1〜12のアルコール類
から選ばれる非塩素系有機溶媒と、
からなるセルロースアシレート溶液を用いることを特徴とするセルロースアシレートフ
イルムの溶液製膜方法。 - 前記セルロースアシレート溶液の溶媒に対し、相対的に貧溶媒となる非塩素系有機溶媒
を含む添加液を前記セルロースアシレート溶液に添加した後に、ダイから流延して製膜す
ることを特徴とする請求項1記載のセルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法。 - 前記セルロースアシレート溶液を調製した後、せん断応力が与えられているときに前記
添加液を前記セルロースアシレート溶液に添加することを特徴とする請求項2記載のセル
ロースアシレートフィルムの溶液製膜方法。 - 前記添加液を添加して前記流延を行うまでの平均滞留時間を5分以上60分以下とする
ことを特徴とする請求項2または3記載のセルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法
。 - 前記添加液に炭素原子数が1以上12以下のアルコール類を10重量%以上90重量%
以下含むものを用いることを特徴とする請求項2ないし4いずれか1つ記載のセルロース
アシレートフィルムの溶液製膜方法。 - 前記セルロースアシレート溶液のpHを4以上7未満とすることを特徴とする請求項1
ないし5いずれか1つ記載のセルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法。 - 前記セルロースアシレート溶液をダイから支持体上に流延し、
前記支持体からフィルムとして剥ぎ取り、
前記フィルムの搬送方向または前記フィルムの幅方向の少なくとも1方向に延伸しつつ乾
燥する際に、
前記乾燥を行う領域内の空気を不活性ガスで置換し、前記領域の酸素濃度を10体積%未
満とすることを特徴とする請求項1ないし6いずれか1つ記載のセルロースアシレートフ
イルムの溶液製膜方法。 - 前記フィルムの残留溶媒量が10重量%未満となるまで、前記乾燥領域でフィルムの乾
燥を行うことを特徴とする請求項7記載のセルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法
。 - 請求項1ないし8いずれか1つ記載のセルロースアシレートフィルムの溶液製膜方法を
用いて製膜されたことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。 - セルロースアシレートと、炭素原子数が3〜12のエーテル類,炭素原子数が3〜12
のケトン類,炭素原子数が3〜12のエステル類,炭素原子数が1〜12のアルコール類
から選ばれる非塩素系有機溶媒と、からなるセルロースアシレート溶液を用いて製膜され
たことを特徴とするセルロースアシレートフィルム。 - 前記セルロースアシレートフィルムの残留溶媒量が、前記フィルムの固形分に対し、0
.01重量%以上0.7重量%以下であることを特徴とする請求項9または10記載のセ
ルロースアシレートフィルム。 - 前記セルロースアシレートフィルムの残留溶媒が、水,エステル類,ケトン類,アルコ
ール類のうち少なくとも1つと酸とであることを特徴とする請求項11記載のセルロース
アシレートフィルム。 - 前記セルロースアシレートフィルムが少なくとも2層以上からなるものであって、
その少なくとも1層に疎水化剤を含むことを特徴とする請求項9ないし12いずれか1つ
記載のセルロースアシレートフィルム。 - 前記セルロースアシレートフィルムが少なくとも2層以上からなるものであって、
その少なくとも1層に前記セルロースアシレートより、透湿係数の値の小さい高分子化合
物を含むことを特徴とする請求項9ないし13いずれか1つ記載のセルロースアシレート
フィルム。 - 面内レターデーション(Re)が0nm以上200nm以下であり,
その厚み方向レターデーション(Rth)が0nm以上400nm以下の範囲であること
を特徴とする請求項9ないし14いずれか1つ記載のセルロースアシレートフィルム。 - 請求項9ないし15いずれか1つ記載のセルロースアシレートフィルムを用いて構成さ
れたことを特徴とする偏光板保護フィルム。 - 請求項16記載の偏光板保護フィルムが装着されていることを特徴とする偏光板。
- 請求項16記載の偏光板保護フィルムが装着されていることを特徴とする液晶表示装置
。 - 請求項9ないし15いずれか1つ記載のセルロースアシレートフィルムを用いて構成さ
れたことを特徴とするVA用光学フィルム。 - 請求項9ないし15いずれか1つ記載のセルロースアシレートフィルムを用いて構成さ
れたことを特徴とするOCB用光学フィルム。 - 請求項16記載の偏光板保護フィルムと、請求項19記載のVA用光学フィルムとを装
着したことを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項16記載の偏光板保護フィルムと、請求項20記載のOCB用光学フィルムとを
装着したことを特徴とする液晶表示装置。
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