JP2004238468A - ゴム組成物及びゴム製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】アレルギー成分を含む天然ゴムを使用せず、このため、肌に直接触れる用途に好適であり、しかも、加硫成形品が人体の皮膚の伸縮特性に近い特性を有し、かつ耐候性に優れたゴム組成物と、このゴム組成物と加硫成形して得られるゴム製品を提供する。
【解決手段】ゴム成分として合成IRとEPDMとを含むゴム組成物。ゴム成分中のEPDMの含有量は50重量%以下。EPDMのジエン成分含有量は6重量%以上。このゴム組成物を加硫成形してなるゴム製品であって、200%伸長時の引張応力M200が15kgf/cm2(14.7×105Pa)以下で、引張強度比M200/M100、M300/M200、及びM400/M300がいずれも2.0以下であるゴム製品。
【選択図】 図1
【解決手段】ゴム成分として合成IRとEPDMとを含むゴム組成物。ゴム成分中のEPDMの含有量は50重量%以下。EPDMのジエン成分含有量は6重量%以上。このゴム組成物を加硫成形してなるゴム製品であって、200%伸長時の引張応力M200が15kgf/cm2(14.7×105Pa)以下で、引張強度比M200/M100、M300/M200、及びM400/M300がいずれも2.0以下であるゴム製品。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アレルギー成分を含む天然ゴムを使用せず、このため、肌に直接触れる用途に好適であり、しかも、加硫成形品が人体の皮膚の伸縮特性に近い特性を有するゴム組成物と、このゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オムツ、ナプキン、手袋、マスク、衣服(靴下、下着等)のように、肌に直接触れる用途に用いられるゴムには、一般に天然ゴムが用いられている。このようなゴム製品には、次のような特性が要求される。
【0003】
[1]アレルギー成分を含まず、直接肌に触れても炎症等の問題を生じないこと。
[2]皮膚の伸縮に十分に追従することができ、締め過ぎによる血行不良等を生じることなく、所期の密着性やシール性を発現できるように、人体の皮膚の伸縮特性に近似した伸縮特性を有すること。即ち、皮膚の伸縮に応じて小さな力で変形して適度な締め付け力を発現し、力を除くと直ちに元の状態に戻る良好なゴム特性を示すこと。
[3]伸縮特性、加工性に優れ、温度依存性がなく、使用環境に影響を受けることなく、長期に亘り特性を維持し得ること。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記要求特性のうち、シール性能等の面からは、低モジュラスで応力の歪依存性が少なく、ロスの少ないもの(永久歪の少ないもの)が望まれ、このような特性面からは、天然ゴムが好適である。
【0005】
しかし、天然ゴムは、アレルギー成分(タンパク質)を含むため、直接肌に触れると炎症を起こす恐れがある。
【0006】
これに対して、合成イソプレンゴムであれば、アレルギー成分の問題はないが、低モジュラス特性の充填剤の低充填、カラー配合(即ち、カーボンブラック非配合)では天然ゴムに比べて耐候性が劣るという欠点があった。
【0007】
本発明は上記従来の問題点を解決し、アレルギー成分を含む天然ゴムを使用せず、このため、肌に直接触れる用途に好適であり、しかも、加硫成形品が人体の皮膚の伸縮特性に近い特性を有し、かつ耐候性にも優れたゴム組成物と、このゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のゴム組成は、ゴム成分として合成イソプレンゴムとエチレンプロピレンジエンゴムとを含むゴム組成物であって、該ゴム成分中の該エチレンプロピレンジエンゴムの含有量が50重量%以下であり、該エチレンプロピレンジエンゴムのジエン成分含有量が6重量%以上であることを特徴とする。
【0009】
本発明のゴム組成物は、天然ゴム(NR)を含まず、合成イソプレンゴム(合成IR)とエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)とをゴム成分とするものであるため、肌に直接触れた状態でも問題なく使用することができ、本来の皮膚追従性に優れた良好なゴム特性を発現することができるようになる。しかも、この合成IRに対して、ジエン含有量が6重量%以上の高ジエンEPDMの所定量を配合することにより、合成ゴム特有の初期歪を下げることができ、人体の皮膚の伸縮特性に近似した伸縮特性を得ることができると共に、良好な耐候性を得ることができる。即ち、本発明では、ジエン成分6重量%以上の高ジエンEPDMを配合することにより、合成IRの耐候性の問題を解決した。
【0010】
本発明において、ゴム成分中のEPDMの含有量は特に20〜40重量%であることが好ましく、また、EPDMのジエン成分含有量は6〜15重量%、特に8〜10重量%であることが好ましい。
【0011】
本発明で用いる合成IRは、シス−1,4結合体の含有量が90%以上であることが好ましい。
【0012】
また、本発明のゴム組成物は、老化防止剤として、ポリフェノール又はポリフェノール/ワックス系の老化防止剤を含むことが好ましく、この場合において、ポリフェノールとしては2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、又はp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物が好ましい。
【0013】
本発明のゴム製品は、このような本発明のゴム組成物を加硫成形してなるゴム製品であって、200%伸長時の引張応力M200が15kgf/cm2(14.7×105Pa)以下、好ましくは10kgf/cm2(9.8×105Pa)以下であり、200%伸長時の引張応力M200と100%伸長時の引張応力M100との比M200/M100、300%伸長時の引張応力M300と200%伸長時の引張応力M200との比M300/M200及び400%伸長時の引張応力M400と300%伸長時の引張応力M300との比M400/M300がいずれも2.0以下、好ましくは1.5以下であることを特徴とする。
【0014】
M200≦15kgf/cm2(14.7×105Pa)で、引張応力比M200/M100≦2.0、M300/M200≦2.0、M400/M300≦2.0という低引張応力及び低引張応力比のゴム製品であれば、図2に示す人体の皮膚の伸縮特性に近似した伸縮特性が発現される。
【0015】
即ち、このような引張応力を有するものは、図1の実線で示すような引張特性を有し、このような引張特性を有するものは、人体の皮膚の伸縮特性に極めて近似した伸縮特性を示す。これに対して、図1に破線で示すものは従来の一般的な紙オムツ等に使われている糸ゴムの引張特性であるが、人体の伸縮特性とは大きく異なるものとなり(従来品は、一般的に200%伸長時の引張応力M200が15kgf/cm2よりも大きく、上記引張応力比が2.0を超える。)、締め付け過ぎによる血行不良等を引き起こすことなく、十分な密着性、シール性を得ることが困難である。
【0016】
更に、本発明のゴム製品は小さな力で容易に変形するため、破断伸びが600%以上、特に800%以上の特性が製品の取り扱い上必要となる。また、シール性能等を長期に亘り保持するために、永久伸びが12%以下であることが好ましい。
【0017】
また、低引張応力、低引張応力比、低永久伸びを得るために、比重は1.06以下、特に1.0以下であることが好ましい。
【0018】
更に、耐久性の確保の面から、伸長率20%で保持した場合において、1ヶ月以上クラックの発生がないことが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のゴム組成物及びゴム製品の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
まず、本発明のゴム組成物について説明する。
【0021】
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてNRを用いずに、合成IRとEPDMとを用いる。合成IRとしては、特にシス−1,4結合体含有量が90%以上、とりわけ96%以上のものが好ましく、このようにシス−1,4結合体含有量の多いものであれば、良好なゴム特性を得ることができる。
【0022】
また、EPDMとしては、ジエン成分含有量が6重量%以上の高ジエンEPDMを用いる。このような高ジエンEPDMであれば、永久歪が少なく、引張応力の歪依存性が少なく、良好なモジュラスを得ることができる。ただし、EPDMのジエン成分含有量が過度に多いと、相対的にエチレン、プロピレン成分含有量が低減し耐候性を損うため、EPDMのジエン成分含有量は6〜15重量%、特に6〜10重量%、とりわけ8〜10重量%であることが好ましい。EPDMのジエン成分としては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン(ENB)等が挙げられるが、これらのうち特にENBが架橋性が良好であることから好ましい。
【0023】
なお、本発明で用いるEPDMのエチレン成分含有量は50〜60重量%であることが加工特性に優れ、薄肉シート化のために過度な高温加工が不要である点において好ましい。
【0024】
また、低モジュラス化のためには低充填配合である必要があり、このためにEPDMは100℃ML1+4が60以下、特に45以下の低ムーニー品であることが好ましい。
【0025】
このような高ジエンEPDMのゴム成分中の配合量は50重量%以下とする。この高ジエンEPDMの配合量が50重量%を越えると永久歪の増大、破断時伸びの低下、応力の歪依存性の増大につながる。ただし、高ジエンEPDM配合量が少な過ぎると高ジエンEPDMを配合したことによる本発明の低充填配合での耐候性、耐老化性の向上効果を十分に得ることができないため、ゴム成分中の高ジエンEPDM配合量は10重量%以上、特に20〜40重量部とするのが好ましい。
【0026】
本発明のゴム組成物において、ゴム成分は、NRを含まず、合成IRと上記高ジエンEPDMとで構成されることが好ましいが、他の合成ゴム成分を含んでいても良い。この場合、含有し得る他の合成ゴム成分としては、ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられ、そのゴム成分中の含有量は、20重量%以下であることが好ましい。
【0027】
本発明のゴム組成物はまた、老化防止剤として、フェノール系、ポリフェノール系、ポリフェノール系/ベンゾイミダゾール系、ポリフェノール系/ワックス、ポリフェノール系/ベンゾイミダゾール系/ワックスを含有していることが好ましく、特にポリフェノール系/ワックス又はポリフェノール系/ベンゾイミダゾール系/ワックスを含有していることが好ましい。ここで、ポリフェノールとしては、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノンがあるが、特に2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)又はp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物が好ましく、最も好ましくは、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)又はp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物に更に2−メルカプトベンゾイミダゾール又は2−メルカプトメチルベンゾイミダゾールを併用するのが好ましい。更に、このような老化防止剤にヒンダードアミン系老化防止剤や紫外線吸収剤を併用するのが好ましい。
【0028】
即ち、NRを使用した充填剤の多量配合系であれば、比較的高い耐候性を得ることは可能であるが、NRを使用せずに、後述の如く、充填剤の少量配合、カーボンブラック非配合で十分な耐候性を得ることは難しく、上述のような老化防止剤の配合が耐候性向上のための重要な条件となる。
【0029】
これらの老化防止剤の使用量には、スコーチとコスト面から制約があり、ゴム成分100重量部に対して合計(紫外線吸収剤を使用する場合はこれも含む)で0.1〜3.0重量部とするのが好ましい。
【0030】
また、白色系のゴムにおいては、白色顔料としてルチル型酸化チタン、アルミ処理したルチル型酸化チタンを配合するのが好ましく、この場合、配合量はゴム100重量部に対して5重量部以上、特に5〜10重量部とするのが好ましい。
【0031】
また、後述の低引張応力及び低引張応力比を実現するためには、充填剤を配合しない方が良いが、補強用充填剤としては、シリカ、炭酸マグネシウム、活性化炭酸カルシウム等が挙げられ、これらは合計でゴム成分100重量部に対して30重量部以下、特に0〜20重量部とするのが好ましい。
【0032】
特に、加硫成形品の永久伸びを小さくするためには、シリカとしては嵩比重90〜130g/Lのものが好ましく、具体的にはニプシールER(嵩比重103g/L)等を用いるのが望ましい。
【0033】
また、加硫剤としてはイオウを用いるのが好ましく、加硫促進剤としては、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)、NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)等を用いることができ、永久伸び、耐候性の面から、ゴム成分100重量部に対してイオウ1.0重量部以上、特に1.0〜2.0重量部、促進剤CZを0.4重量部以上、0.4〜0.8重量部とするのが好ましい。
【0034】
本発明のゴム組成物は、その他可塑剤等は配合しないことが好ましい。
【0035】
本発明のゴム製品は、このような配合成分の本発明のゴム組成物を常法に従って120〜160℃で30〜90分程度加硫することにより得られる。特に長尺品を得るためには、通常加硫缶加硫が採用される。
【0036】
このようにして得られる本発明のゴム製品は、M200≦15kgf/cm2(14.7×105Pa)で引張応力比が
M200/M100≦2.0
M300/M200≦2.0
M400/M300≦2.0
の引張特性を有し、好ましくは、破断伸びが600%以上、永久伸び12%以下のものである。
【0037】
このような200%伸長時の引張応力、引張応力比及び伸びを有するものであれば、人体の皮膚の伸縮特性に極めて近似したものとなる。
【0038】
人体の皮膚へのより一層の追従性の面からは、200%伸長時の引張応力M200は10kgf/cm2(9.8×105Pa)以下、特に5〜10kgf/cm2(4.9〜9.8×105Pa)であり、引張応力比M200/M100、M300/M200、M400/M300は1.5以下であることが好ましい。また、破断伸びは800%以上、永久伸びは10%以下であることが特に好ましい。
【0039】
また、本発明のゴム製品の上述のような低引張応力及び低引張応力比、更には低永久伸びの特性は、比重1.06以下、特に1.0以下とすることで発現することが可能となる。
【0040】
また、本発明のゴム製品は、特に衣類等として直接肌に接触する用途に好適なものであり、屋外環境で使用されるゴム製品のような高い耐候性は要求されないが、伸長率20%で室内に保持した場合において、1ヶ月以上クラックを発生することなく、良好な状態を維持できるものであることが好ましい。
【0041】
なお、皮膚追従性を効果的に発現させる上で、本発明のゴム製品のゲージは1.0mm以下、特に0.5mm以下であることが好ましい。
【0042】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0043】
実施例1〜4、比較例1〜3
表1に示す配合のゴム組成物(ただし、表1に示す配合剤以外に、ステアリン酸0.5〜2.0重量部、亜鉛華1.0〜3.0重量部等のゴム組成物に一般的な配合剤の通常量を含む。)を130℃、40分で加硫成形してゴムサンプルを製造し、下記方法で物性及び特性を調べ、結果を表1に示した。
【0044】
[引張強度,強度,破断伸び]
0.5mm(厚さ)×1.0mm(幅)×100mm(長さ)のサンプルについて、標線間=10mm,引張速度=100mm/min,チャック間=30mmで引張試験を行うことにより、M100、M200、M300、M400と強度、破断伸びを測定した。
【0045】
[永久伸び]
0.5mm(厚さ)×1.0mm(幅)×100mm(長さ)のサンプル3本について、標線40mm,伸び100%で50℃,24時間保持したときの永久伸びを調べた。
【0046】
[アレルギー性]
天然ゴム(タンパク質)使用の有無で評価した。
【0047】
[加工性]
カレンダー作業性(ピンホールの有無、シート肌、ロール粘着性)を目視観察により調べ、優良(○),可(△),不可(×)を評価した。
【0048】
[耐候性]
室内で伸長率20%で保持した場合において、1ヶ月以上クラックの発生のないものを良(○)、クラックの発生のあるものを不良(×)とした。
【0049】
なお、表1において、※1〜※9は次のものを示す。
※1 IR2200: IR シス−1,4結合体含有量98%
※2 EP33 : ジエン成分(ENB)含有量8重量%の高ジエンEPDM(エチレン含有量52重量%)
※3 EP24 : ジエン成分(ENB)含有量4.5重量%のEPDM(エチレン含有量54重量%)
※4 SBR1502: JSR社製非汚染性スチレンブタジエンゴム(結合スチレン含有量23.5%)
※5 SVR(NR): ベトナム産天然ゴム
※6 シリカVN3 : 嵩比重145g/L(日本シリカ工業(株)製)
※7 ノクラックSP: メチルベンジルフェノール(大内新興化学工業(株)製)
※8 ノクラックPBK: p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物(大内新興化学工業(株)製)
※9 PEG4000: ライオン社製ポリエチレングリコール
【0050】
【表1】
【0051】
表1より本発明のゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品はアレルギーの問題がなく、また、皮膚追従性に優れ、加工性、セット性、耐候性等にも良好で人体の肌に直接触れる用途に極めて有効であることがわかる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、アレルギー成分を含まず、従って、直接肌に触れても炎症等の問題を生じることがなく、しかも人体の皮膚の伸縮特性に近い特性を有し、しかも耐候性に優れたゴム製品が提供される。
【0053】
本発明のゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品は、皮膚の伸縮に十分に追従することができるため、皮膚の伸縮に応じて小さな力で変形して適度な締め付け力を発現し、力を除くと直ちに元の状態に戻る良好なゴム特性を長期に亘って維持することができる。このため、締め過ぎによる血行不良等の問題を生じることなく、所期の密着性やシール特性を効果的に発現することができる。しかも、肌に直接触れた状態でも問題なく使用することができるため、カバー材が不要であり、本発明のゴム製品本来の皮膚追従性に優れた良好なゴム特性を長期に亘り安定に発現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴム製品と従来品(紙オムツ用糸ゴム)の引張特性を示すグラフである。
【図2】人体の各所の皮膚の伸縮特性(応力−歪曲線)を示すグラフである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アレルギー成分を含む天然ゴムを使用せず、このため、肌に直接触れる用途に好適であり、しかも、加硫成形品が人体の皮膚の伸縮特性に近い特性を有するゴム組成物と、このゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オムツ、ナプキン、手袋、マスク、衣服(靴下、下着等)のように、肌に直接触れる用途に用いられるゴムには、一般に天然ゴムが用いられている。このようなゴム製品には、次のような特性が要求される。
【0003】
[1]アレルギー成分を含まず、直接肌に触れても炎症等の問題を生じないこと。
[2]皮膚の伸縮に十分に追従することができ、締め過ぎによる血行不良等を生じることなく、所期の密着性やシール性を発現できるように、人体の皮膚の伸縮特性に近似した伸縮特性を有すること。即ち、皮膚の伸縮に応じて小さな力で変形して適度な締め付け力を発現し、力を除くと直ちに元の状態に戻る良好なゴム特性を示すこと。
[3]伸縮特性、加工性に優れ、温度依存性がなく、使用環境に影響を受けることなく、長期に亘り特性を維持し得ること。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記要求特性のうち、シール性能等の面からは、低モジュラスで応力の歪依存性が少なく、ロスの少ないもの(永久歪の少ないもの)が望まれ、このような特性面からは、天然ゴムが好適である。
【0005】
しかし、天然ゴムは、アレルギー成分(タンパク質)を含むため、直接肌に触れると炎症を起こす恐れがある。
【0006】
これに対して、合成イソプレンゴムであれば、アレルギー成分の問題はないが、低モジュラス特性の充填剤の低充填、カラー配合(即ち、カーボンブラック非配合)では天然ゴムに比べて耐候性が劣るという欠点があった。
【0007】
本発明は上記従来の問題点を解決し、アレルギー成分を含む天然ゴムを使用せず、このため、肌に直接触れる用途に好適であり、しかも、加硫成形品が人体の皮膚の伸縮特性に近い特性を有し、かつ耐候性にも優れたゴム組成物と、このゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のゴム組成は、ゴム成分として合成イソプレンゴムとエチレンプロピレンジエンゴムとを含むゴム組成物であって、該ゴム成分中の該エチレンプロピレンジエンゴムの含有量が50重量%以下であり、該エチレンプロピレンジエンゴムのジエン成分含有量が6重量%以上であることを特徴とする。
【0009】
本発明のゴム組成物は、天然ゴム(NR)を含まず、合成イソプレンゴム(合成IR)とエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)とをゴム成分とするものであるため、肌に直接触れた状態でも問題なく使用することができ、本来の皮膚追従性に優れた良好なゴム特性を発現することができるようになる。しかも、この合成IRに対して、ジエン含有量が6重量%以上の高ジエンEPDMの所定量を配合することにより、合成ゴム特有の初期歪を下げることができ、人体の皮膚の伸縮特性に近似した伸縮特性を得ることができると共に、良好な耐候性を得ることができる。即ち、本発明では、ジエン成分6重量%以上の高ジエンEPDMを配合することにより、合成IRの耐候性の問題を解決した。
【0010】
本発明において、ゴム成分中のEPDMの含有量は特に20〜40重量%であることが好ましく、また、EPDMのジエン成分含有量は6〜15重量%、特に8〜10重量%であることが好ましい。
【0011】
本発明で用いる合成IRは、シス−1,4結合体の含有量が90%以上であることが好ましい。
【0012】
また、本発明のゴム組成物は、老化防止剤として、ポリフェノール又はポリフェノール/ワックス系の老化防止剤を含むことが好ましく、この場合において、ポリフェノールとしては2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、又はp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物が好ましい。
【0013】
本発明のゴム製品は、このような本発明のゴム組成物を加硫成形してなるゴム製品であって、200%伸長時の引張応力M200が15kgf/cm2(14.7×105Pa)以下、好ましくは10kgf/cm2(9.8×105Pa)以下であり、200%伸長時の引張応力M200と100%伸長時の引張応力M100との比M200/M100、300%伸長時の引張応力M300と200%伸長時の引張応力M200との比M300/M200及び400%伸長時の引張応力M400と300%伸長時の引張応力M300との比M400/M300がいずれも2.0以下、好ましくは1.5以下であることを特徴とする。
【0014】
M200≦15kgf/cm2(14.7×105Pa)で、引張応力比M200/M100≦2.0、M300/M200≦2.0、M400/M300≦2.0という低引張応力及び低引張応力比のゴム製品であれば、図2に示す人体の皮膚の伸縮特性に近似した伸縮特性が発現される。
【0015】
即ち、このような引張応力を有するものは、図1の実線で示すような引張特性を有し、このような引張特性を有するものは、人体の皮膚の伸縮特性に極めて近似した伸縮特性を示す。これに対して、図1に破線で示すものは従来の一般的な紙オムツ等に使われている糸ゴムの引張特性であるが、人体の伸縮特性とは大きく異なるものとなり(従来品は、一般的に200%伸長時の引張応力M200が15kgf/cm2よりも大きく、上記引張応力比が2.0を超える。)、締め付け過ぎによる血行不良等を引き起こすことなく、十分な密着性、シール性を得ることが困難である。
【0016】
更に、本発明のゴム製品は小さな力で容易に変形するため、破断伸びが600%以上、特に800%以上の特性が製品の取り扱い上必要となる。また、シール性能等を長期に亘り保持するために、永久伸びが12%以下であることが好ましい。
【0017】
また、低引張応力、低引張応力比、低永久伸びを得るために、比重は1.06以下、特に1.0以下であることが好ましい。
【0018】
更に、耐久性の確保の面から、伸長率20%で保持した場合において、1ヶ月以上クラックの発生がないことが望ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のゴム組成物及びゴム製品の実施の形態を詳細に説明する。
【0020】
まず、本発明のゴム組成物について説明する。
【0021】
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としてNRを用いずに、合成IRとEPDMとを用いる。合成IRとしては、特にシス−1,4結合体含有量が90%以上、とりわけ96%以上のものが好ましく、このようにシス−1,4結合体含有量の多いものであれば、良好なゴム特性を得ることができる。
【0022】
また、EPDMとしては、ジエン成分含有量が6重量%以上の高ジエンEPDMを用いる。このような高ジエンEPDMであれば、永久歪が少なく、引張応力の歪依存性が少なく、良好なモジュラスを得ることができる。ただし、EPDMのジエン成分含有量が過度に多いと、相対的にエチレン、プロピレン成分含有量が低減し耐候性を損うため、EPDMのジエン成分含有量は6〜15重量%、特に6〜10重量%、とりわけ8〜10重量%であることが好ましい。EPDMのジエン成分としては、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン(ENB)等が挙げられるが、これらのうち特にENBが架橋性が良好であることから好ましい。
【0023】
なお、本発明で用いるEPDMのエチレン成分含有量は50〜60重量%であることが加工特性に優れ、薄肉シート化のために過度な高温加工が不要である点において好ましい。
【0024】
また、低モジュラス化のためには低充填配合である必要があり、このためにEPDMは100℃ML1+4が60以下、特に45以下の低ムーニー品であることが好ましい。
【0025】
このような高ジエンEPDMのゴム成分中の配合量は50重量%以下とする。この高ジエンEPDMの配合量が50重量%を越えると永久歪の増大、破断時伸びの低下、応力の歪依存性の増大につながる。ただし、高ジエンEPDM配合量が少な過ぎると高ジエンEPDMを配合したことによる本発明の低充填配合での耐候性、耐老化性の向上効果を十分に得ることができないため、ゴム成分中の高ジエンEPDM配合量は10重量%以上、特に20〜40重量部とするのが好ましい。
【0026】
本発明のゴム組成物において、ゴム成分は、NRを含まず、合成IRと上記高ジエンEPDMとで構成されることが好ましいが、他の合成ゴム成分を含んでいても良い。この場合、含有し得る他の合成ゴム成分としては、ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられ、そのゴム成分中の含有量は、20重量%以下であることが好ましい。
【0027】
本発明のゴム組成物はまた、老化防止剤として、フェノール系、ポリフェノール系、ポリフェノール系/ベンゾイミダゾール系、ポリフェノール系/ワックス、ポリフェノール系/ベンゾイミダゾール系/ワックスを含有していることが好ましく、特にポリフェノール系/ワックス又はポリフェノール系/ベンゾイミダゾール系/ワックスを含有していることが好ましい。ここで、ポリフェノールとしては、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノンがあるが、特に2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)又はp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物が好ましく、最も好ましくは、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)又はp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物に更に2−メルカプトベンゾイミダゾール又は2−メルカプトメチルベンゾイミダゾールを併用するのが好ましい。更に、このような老化防止剤にヒンダードアミン系老化防止剤や紫外線吸収剤を併用するのが好ましい。
【0028】
即ち、NRを使用した充填剤の多量配合系であれば、比較的高い耐候性を得ることは可能であるが、NRを使用せずに、後述の如く、充填剤の少量配合、カーボンブラック非配合で十分な耐候性を得ることは難しく、上述のような老化防止剤の配合が耐候性向上のための重要な条件となる。
【0029】
これらの老化防止剤の使用量には、スコーチとコスト面から制約があり、ゴム成分100重量部に対して合計(紫外線吸収剤を使用する場合はこれも含む)で0.1〜3.0重量部とするのが好ましい。
【0030】
また、白色系のゴムにおいては、白色顔料としてルチル型酸化チタン、アルミ処理したルチル型酸化チタンを配合するのが好ましく、この場合、配合量はゴム100重量部に対して5重量部以上、特に5〜10重量部とするのが好ましい。
【0031】
また、後述の低引張応力及び低引張応力比を実現するためには、充填剤を配合しない方が良いが、補強用充填剤としては、シリカ、炭酸マグネシウム、活性化炭酸カルシウム等が挙げられ、これらは合計でゴム成分100重量部に対して30重量部以下、特に0〜20重量部とするのが好ましい。
【0032】
特に、加硫成形品の永久伸びを小さくするためには、シリカとしては嵩比重90〜130g/Lのものが好ましく、具体的にはニプシールER(嵩比重103g/L)等を用いるのが望ましい。
【0033】
また、加硫剤としてはイオウを用いるのが好ましく、加硫促進剤としては、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)、NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)等を用いることができ、永久伸び、耐候性の面から、ゴム成分100重量部に対してイオウ1.0重量部以上、特に1.0〜2.0重量部、促進剤CZを0.4重量部以上、0.4〜0.8重量部とするのが好ましい。
【0034】
本発明のゴム組成物は、その他可塑剤等は配合しないことが好ましい。
【0035】
本発明のゴム製品は、このような配合成分の本発明のゴム組成物を常法に従って120〜160℃で30〜90分程度加硫することにより得られる。特に長尺品を得るためには、通常加硫缶加硫が採用される。
【0036】
このようにして得られる本発明のゴム製品は、M200≦15kgf/cm2(14.7×105Pa)で引張応力比が
M200/M100≦2.0
M300/M200≦2.0
M400/M300≦2.0
の引張特性を有し、好ましくは、破断伸びが600%以上、永久伸び12%以下のものである。
【0037】
このような200%伸長時の引張応力、引張応力比及び伸びを有するものであれば、人体の皮膚の伸縮特性に極めて近似したものとなる。
【0038】
人体の皮膚へのより一層の追従性の面からは、200%伸長時の引張応力M200は10kgf/cm2(9.8×105Pa)以下、特に5〜10kgf/cm2(4.9〜9.8×105Pa)であり、引張応力比M200/M100、M300/M200、M400/M300は1.5以下であることが好ましい。また、破断伸びは800%以上、永久伸びは10%以下であることが特に好ましい。
【0039】
また、本発明のゴム製品の上述のような低引張応力及び低引張応力比、更には低永久伸びの特性は、比重1.06以下、特に1.0以下とすることで発現することが可能となる。
【0040】
また、本発明のゴム製品は、特に衣類等として直接肌に接触する用途に好適なものであり、屋外環境で使用されるゴム製品のような高い耐候性は要求されないが、伸長率20%で室内に保持した場合において、1ヶ月以上クラックを発生することなく、良好な状態を維持できるものであることが好ましい。
【0041】
なお、皮膚追従性を効果的に発現させる上で、本発明のゴム製品のゲージは1.0mm以下、特に0.5mm以下であることが好ましい。
【0042】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0043】
実施例1〜4、比較例1〜3
表1に示す配合のゴム組成物(ただし、表1に示す配合剤以外に、ステアリン酸0.5〜2.0重量部、亜鉛華1.0〜3.0重量部等のゴム組成物に一般的な配合剤の通常量を含む。)を130℃、40分で加硫成形してゴムサンプルを製造し、下記方法で物性及び特性を調べ、結果を表1に示した。
【0044】
[引張強度,強度,破断伸び]
0.5mm(厚さ)×1.0mm(幅)×100mm(長さ)のサンプルについて、標線間=10mm,引張速度=100mm/min,チャック間=30mmで引張試験を行うことにより、M100、M200、M300、M400と強度、破断伸びを測定した。
【0045】
[永久伸び]
0.5mm(厚さ)×1.0mm(幅)×100mm(長さ)のサンプル3本について、標線40mm,伸び100%で50℃,24時間保持したときの永久伸びを調べた。
【0046】
[アレルギー性]
天然ゴム(タンパク質)使用の有無で評価した。
【0047】
[加工性]
カレンダー作業性(ピンホールの有無、シート肌、ロール粘着性)を目視観察により調べ、優良(○),可(△),不可(×)を評価した。
【0048】
[耐候性]
室内で伸長率20%で保持した場合において、1ヶ月以上クラックの発生のないものを良(○)、クラックの発生のあるものを不良(×)とした。
【0049】
なお、表1において、※1〜※9は次のものを示す。
※1 IR2200: IR シス−1,4結合体含有量98%
※2 EP33 : ジエン成分(ENB)含有量8重量%の高ジエンEPDM(エチレン含有量52重量%)
※3 EP24 : ジエン成分(ENB)含有量4.5重量%のEPDM(エチレン含有量54重量%)
※4 SBR1502: JSR社製非汚染性スチレンブタジエンゴム(結合スチレン含有量23.5%)
※5 SVR(NR): ベトナム産天然ゴム
※6 シリカVN3 : 嵩比重145g/L(日本シリカ工業(株)製)
※7 ノクラックSP: メチルベンジルフェノール(大内新興化学工業(株)製)
※8 ノクラックPBK: p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物(大内新興化学工業(株)製)
※9 PEG4000: ライオン社製ポリエチレングリコール
【0050】
【表1】
【0051】
表1より本発明のゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品はアレルギーの問題がなく、また、皮膚追従性に優れ、加工性、セット性、耐候性等にも良好で人体の肌に直接触れる用途に極めて有効であることがわかる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、アレルギー成分を含まず、従って、直接肌に触れても炎症等の問題を生じることがなく、しかも人体の皮膚の伸縮特性に近い特性を有し、しかも耐候性に優れたゴム製品が提供される。
【0053】
本発明のゴム組成物を加硫成形して得られるゴム製品は、皮膚の伸縮に十分に追従することができるため、皮膚の伸縮に応じて小さな力で変形して適度な締め付け力を発現し、力を除くと直ちに元の状態に戻る良好なゴム特性を長期に亘って維持することができる。このため、締め過ぎによる血行不良等の問題を生じることなく、所期の密着性やシール特性を効果的に発現することができる。しかも、肌に直接触れた状態でも問題なく使用することができるため、カバー材が不要であり、本発明のゴム製品本来の皮膚追従性に優れた良好なゴム特性を長期に亘り安定に発現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のゴム製品と従来品(紙オムツ用糸ゴム)の引張特性を示すグラフである。
【図2】人体の各所の皮膚の伸縮特性(応力−歪曲線)を示すグラフである。
Claims (16)
- ゴム成分として合成イソプレンゴムとエチレンプロピレンジエンゴムとを含むゴム組成物であって、
該ゴム成分中の該エチレンプロピレンジエンゴムの含有量が50重量%以下であり、
該エチレンプロピレンジエンゴムのジエン成分含有量が6重量%以上であることを特徴とするゴム組成物。 - 請求項1において、該ゴム成分中の該エチレンプロピレンジエンゴムの含有量が20〜40重量%であることを特徴とするゴム組成物。
- 請求項1又は2において、該エチレンプロピレンジエンゴムのジエン成分含有量が6〜15重量%であることを特徴とするゴム組成物。
- 請求項3において、該エチレンプロピレンジエンゴムのジエン成分含有量が8〜10重量%であることを特徴とするゴム組成物。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、合成イソプレンゴム中のシス−1,4結合体含有量が90%以上であることを特徴とするゴム組成物。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、老化防止剤として、ポリフェノール又はポリフェノール/ワックス系の老化防止剤を含むことを特徴とするゴム組成物。
- 請求項6において、ポリフェノールが2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、又はp−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物であることを特徴とするゴム組成物。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のゴム組成物を加硫成形してなるゴム製品であって、
200%伸長時の引張応力M200が15kgf/cm2(14.7×105Pa)以下であり、
200%伸長時の引張応力M200と100%伸長時の引張応力M100との比M200/M100、300%伸長時の引張応力M300と200%伸長時の引張応力M200との比M300/M200及び400%伸長時の引張応力M400と300%伸長時の引張応力M300との比M400/M300がいずれも2.0以下であることを特徴とするゴム製品。 - 請求項8において、200%伸長時の引張応力M200が10kgf/cm2(9.8×105Pa)以下であることを特徴とするゴム製品。
- 請求項8又は9において、200%伸長時の引張応力M200と100%伸長時の引張応力M100との比M200/M100、300%伸長時の引張応力M300と200%伸長時の引張応力M200との比M300/M200及び400%伸長時の引張応力M400と300%伸長時の引張応力M300との比M400/M300がいずれも1.5以下であることを特徴とするゴム製品。
- 請求項8ないし10のいずれか1項において、破断伸びが600%以上であることを特徴とするゴム製品。
- 請求項11において、破断伸びが800%以上であることを特徴とするゴム製品。
- 請求項8ないし12のいずれか1項において、永久伸びが12%以下であることを特徴とするゴム製品。
- 請求項8ないし13のいずれか1項において、比重が1.06以下であることを特徴とするゴム製品。
- 請求項14において、比重が1.0以下であることを特徴とするゴム製品。
- 請求項8ないし15のいずれか1項において、伸長率20%で保持した場合において、1ヶ月以上クラックの発生がないことを特徴とするゴム製品。
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JP2017507202A (ja) * | 2013-12-30 | 2017-03-16 | アランセオ・ドイチュランド・ゲーエムベーハー | フェノール含有水素化ニトリルゴム |
-
2003
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