JP2003073747A - 製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法 - Google Patents
製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法Info
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Abstract
またはペレット化するのに好適に用いられる製鉄用造粒
処理剤およびこれを用いた造粒処理方法を提供する。 【解決手段】 製鉄用造粒処理剤として、例えば、20
℃の水への溶解度が0.2重量%以上である、重量平均
分子量1000以下の低分子化合物を水溶液の状態で、
微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレッ
ト原料)に添加することにより、該製鉄用原料を造粒処
理(擬似粒化またはペレット化)する。
Description
焼結鉱の製造方法またはペレットの製造方法に関わり、
製鉄用原料を造粒処理する際、特に製鉄用原料の水分を
調節して造粒し擬似粒化またはペレット化するのに好適
に用いられる製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒
処理方法に関するものである。
となる鉄鉱石、副原料、燃料等を混合し、ドラムミキサ
ー、ペレタイザー、アイリッヒミキサー等の造粒機で水
分を調節しながら造粒して擬似粒子を造る。擬似粒子と
は、一般的に、0.5mm以下の微粒子が1〜3mmの
核粒子に付着している粒子である。この際、造粒に求め
られる作用は、微粉粒子が核粒子の周りに付着する擬似
粒化性を向上すること、擬似粒子が焼成過程における湿
潤帯、乾燥帯等で崩壊し難いこと等である。焼結原料を
このように擬似粒子とすることで、焼結機上での焼結原
料充填層(焼結ベッド)中の通気性を向上し、焼結機の
生産性向上を図ることができる。
採用しており、焼結原料の下側から吸引することによっ
て焼結に必要な空気を流通させると共に、焼結原料の上
側から下側へ向かって燃料を燃焼させることにより、焼
結原料を焼結するようになっている。このため、焼結原
料が微粉を多く含んでいると、目詰まりを起こす等して
通気性が低下し、燃料であるコークスの燃焼速度が遅く
なるので焼結機の生産効率が低下する。そこで、通気性
を改善すべく、焼結原料を造粒(擬似粒化)する等の事
前処理が必要である。該事前処理としては、例えば、焼
結原料に少量の水を添加して攪拌する等の造粒操作が行
われている。しかし、水だけを用いた造粒操作では、擬
似粒化性を向上させる効果が乏しいため、焼結原料に含
まれる微粉の量をあまり低減することができない。
せる対策として、焼結原料中に粘結剤として種々の造粒
添加剤を添加する方法が提案されている。造粒添加剤と
して用いられるものは、数多く知られている。例えば、
ベントナイト、リグニン亜硫酸塩(パルプ廃液)、澱
粉、砂糖、糖蜜、水ガラス、セメント、ゼラチン、カル
ボキシメチルセルロース等が結合剤或いは増粘剤とし
て、その使用が検討されている。これらは、焼結鉱の製
造において、その添加量が比較的多くて高コストとなる
ことや、使用する量の確保が困難である等の問題があ
り、工業的には使用されていない。
は、例えば、製鉄研究第288号(1976)9頁に開
示されている生石灰が広く使われている。これによる
と、生石灰の効果は、次のように示されている。第一
に、ミキサー内での擬似粒化の促進を図ることができ
る。第二に、擬似粒子よりなる焼結原料を特定の高さに
充填し、焼結ベッドを形成した後に表層に点火した後の
焼結過程において、乾燥、加熱する過程で擬似粒子が崩
壊することを防止し、焼結層中の均一な風の流れを保つ
ことができるとされている。
なる鉄鉱石、ダスト、炭材等を混合した後、ペレタイザ
ー等の造粒機で水分を調節しながら造粒する。ペレット
とは、一般的に、1.0mm以下の粒子が固まって6.
0〜50mmの球状になった粒子を指す。この際、造粒
に求められる作用は、乾燥する前の生ペレットの状態で
の強度が高いこと、乾燥工程中や輸送工程中に破壊され
て粉化しないこと等である。そして、従来からペレット
の強度を向上させるために、微粉状の原料に造粒添加剤
としてベントナイトを1重量%以上加えて混練し、適量
の水を散布しながら造粒操作を行い、ペレットを製造す
る方法が提案されている。尚、ここで述べるペレットと
は、高炉原料、焼結原料、転炉原料等になるものであ
り、その製造方法等は、特に限定されるものではない。
の製造においては、生石灰や糖蜜等のバインダーの使用
は、一般に高価であるために製造コストの上昇を招く。
また、生石灰を用いた造粒化は実用化されてはいるもの
の、生石灰は吸湿し易く、このとき発熱するため、取り
扱いに注意を要するという問題点を有している。また、
現在使用されている生石灰は、使用量を比較的多くしな
いと充分な効果が得られないため、コストが高くなる。
よって、その使用量を極力減少させて操業しているのが
現状である。そして、生石灰を2重量%以上添加して
も、その擬似粒化性の向上効果は頭打ちとなる傾向にあ
る。さらに、最近では、優良塊鉱の枯渇化と共に、粉鉱
石の劣質化も激しく、焼結原料の造粒性が以前よりも悪
化している問題がある。このために、生石灰添加による
造粒を実施しても、その効果が以前よりも小さくなって
いる。さらに、生石灰以外のバインダーは、焼結原料に
含まれる微粉の量を低減させる効果が不充分であり、焼
結ベッドの通気性を向上させて焼結時間を短縮する効果
が小さく、かつ、得られる焼結鉱の焼結鉱強度が弱い。
焼結鉱強度が弱い焼結鉱は、例えば焼結後の破砕時に微
粉が発生し易くなるので、返鉱が多くなり成品歩留が低
下し、その生産効率が低下する。このため、生石灰以外
のバインダーを用いた造粒化は実用化されていない。
に含まれる微粉の量を低減させる効果はまだ充分とは言
えない状態である。
優れ、焼結機の生産効率を向上させることができる安価
なバインダー、つまり、焼結原料を造粒するのに好適に
用いることができるバインダー、および、これを用いた
造粒方法が求められている。
イトを使用すると、膨潤性が大きいために造粒時に多量
の水分を添加する必要がある。このため、生ペレットは
柔らかいために変形し易く、乾燥工程時にガスの通気性
が悪化し、充分な乾燥を行うのに長時間を要したり、強
度が低下する問題がある。さらに、ベントナイト中には
シリコン等の不純物成分が多く含まれており、溶銑、溶
鋼中のスラグの増大を招く等の問題がある。
たものであり、その目的は、製鉄用原料を造粒処理する
のに好適に用いられる安価な製鉄用造粒処理剤およびこ
れを用いた造粒処理方法を提供することにある。
剤は、上記の課題を解決するために、微粉の鉄鉱石を含
む製鉄用原料を造粒処理するのに用いる処理剤であっ
て、20℃の水への溶解度が0.2重量%以上である、
重量平均分子量1000以下の低分子化合物を含むこと
を特徴としている。
を解決するために、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造
粒処理するのに用いる処理剤であって、20℃の水への
溶解度が0.2重量%以上である、重量平均分子量10
00以下の低分子化合物と、酸基含有単量体を含む単量
体成分を重合してなる、1000より大きい重量平均分
子量を有する高分子化合物とを含むことを特徴としてい
る。
決するために、製鉄用原料を造粒処理する方法におい
て、上記の製鉄用造粒処理剤を、該製鉄用造粒処理剤中
に含まれる低分子化合物が、上記製鉄用原料に対して
0.001重量%以上、5重量%以下の範囲内となるよ
うに上記製鉄用原料に添加することを特徴としている。
は、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペ
レット原料)を造粒処理するのに用いる処理剤であっ
て、20℃の水への溶解度が0.2重量%以上である、
重量平均分子量1000以下の低分子化合物を含む構成
である。また、本発明にかかる上記の製鉄用造粒処理剤
は、上記の低分子化合物の他に、酸基含有単量体を含む
単量体成分を重合してなる、1000より大きい重量平
均分子量を有する高分子化合物を含む構成である。さら
に、本発明にかかる造粒処理方法は、製鉄用原料を混
合、調湿等して造粒処理する方法において、上記の製鉄
用造粒処理剤を、該製鉄用造粒処理剤中に含まれる上記
低分子化合物が、造粒処理される製鉄用原料に対して
0.001重量%以上、1重量%以下の範囲内となるよ
うに添加する方法である。
均分子量1000以下の有機または無機化合物を示す。
本発明において用いられる低分子化合物には、塩を形成
する等して水溶性を備えている有機または無機化合物が
用いられ、特に、20℃の水への溶解度が0.2重量%
以上である低分子化合物を製鉄用造粒処理剤として使用
することで、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料
またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレ
ット化)する際に、微粉粒子を核粒子の周りに付着させ
る効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることがで
きることを鋭意検討を重ねた結果、本発明者が見出した
ものである。
である、重量平均分子量1000以下の低分子化合物と
しては、具体的には、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸カ
リウム、硫酸アンモニウム、硫酸カルシウム等の水溶性
硫酸塩;リン酸三ナトリウム、リン酸水素二カリウム、
リン酸水素二アンモニウム、トリポリリン酸ナトリウ
ム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウ
ム等の水溶性リン酸塩;珪酸ナトリウム等の水溶性珪酸
塩;酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酢酸カリウ
ム、アクリル酸ナトリウム、メククリル酸カリウム、マ
レイン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、イタコン酸
ナトリウム等の有機酸塩;エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール等の水溶性ノニオン性有機化合物;等が挙げ
られる。これら低分子化合物は、一種類のみを用いても
よく、適宜二種類以上を用いてもよい。
有機の低分子化合物を用いることができ、上記した溶解
度を有するものであれば、特に限定されるものではない
が、好ましくは有機化合物が用いられる。これは、無機
酸塩を使用する場合、硫黄、燐、珪素等の、最終的に除
去すべき元素が混入するためであり、有機物の場合、焼
結操作で燃えて無くなるため、安価かつ容易に良好な製
鉄用造粒処理剤を得ることができるためである。
かかる製鉄用造粒処理剤として使用することができる。
該低分子化合物は、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤と
して、製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)に最
初から混合して用いてもよく、製鉄用原料の造粒処理に
用いる水に溶解して製鉄用原料に散布することにより用
いてもよい。製鉄用原料への上記低分子化合物の添加方
法のなかでも、上記低分子化合物を水溶液の状態にし
て、造粒機の添加水に混合する方法、または、攪拌され
ている製鉄用原料に噴霧する方法が簡便であり、均一に
添加することができるので特に好ましい。
る際の擬似粒化性を向上させる効果に優れ、その使用量
がかなり少なくても上記擬似粒化性を向上させることが
できる。この結果、焼結機の生産効率を向上させること
ができ、焼結鉱を得るべく製鉄用原料を造粒処理するの
に好適に用いられる製鉄用造粒処理剤を安価に提供する
ことができる。
加量は、造粒すべき製鉄用原料あるいは用いる低分子化
合物の種類に応じて適宜設定すればよく、特に限定され
るものではないが、製鉄用原料に対して、0.001重
量%以上、5重量%以下の範囲内であることが好まし
い。
鉱石、副原料、燃料等)である場合、焼結原料(鉄鉱
石、副原料、燃料等)に対する上記低分子化合物の添加
量は、特に限定されるものではないが、下限値が好まし
くは0.001重量%であり、さらに好ましくは0.0
05重量%であり、上限値が好ましくは1.0重量%で
あり、さらに好ましくは0.5重量%である。1.0重
量%を越えて上記低分子化合物を添加すると、造粒過多
となって焼結原料の固まりができてしまい、該焼結原料
の固まり内部への通気が阻害され、焼結されなくなる等
の悪影響が出てしまう。また、低分子化合物の添加量の
下限値は、焼結原料の鉱石の造粒性や、水分添加量、使
用する造粒機等によって左右されるが、できるだけ少量
となるように設計することが望ましい。
(鉄鉱石、ダスト、炭材等)である場合、ペレット原料
(鉄鉱石、ダスト、炭材等)に対する上記低分子化合物
の添加量は、特に限定されるものではないが、ある程度
の大きさの固まりをつくる必要があることから、下限値
が好ましくは0.005重量%であり、さらに好ましく
は0.01重量%であり、上限値が好ましくは5.0重
量%であり、さらに好ましくは2.0重量%である。
5.0重量%を越えて上記製鉄用造粒処理剤を添加する
と、造粒過多となってペレット原料の大きい固まりがで
きてしまい、該ペレット原料の粒径のバラツキが大きく
なる等の悪影響が出てしまう。また、上記製鉄用造粒処
理剤の添加量の下限値は、ペレット原料の造粒性や、水
分添加量、使用する造粒機等によって左右されるが、で
きるだけ少量となるように設計することが望ましい。
粒処理に用いる水は、通常、製鉄用原料に対する水の割
合が、最終的に6〜8重量%となるように添加される
が、通常、製鉄用原料には、持ち込みによる水分(製鉄
用原料中に含まれる水分)が存在するため、持ち込みに
よる水分が多いと、後から添加することができる添加水
の量は、その分、少なくなる。このため、溶解度が低い
もの、具体的には、例えば溶解度が、0.2重量%以下
のものは、全て水に溶解しきらず、溶け残りが生じてし
まう。また、造粒効果は、一般に水溶性が高いものほど
高く現れる。
水への溶解度は、その下限値が0.2重量%であること
が好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、
5重量%以上であることがより一層好ましい。
理剤として低分子化合物が0.01重量%の割合で使用
される揚合、製鉄用原料の造粒処理に用いる水は、製鉄
用原料に対し、通常、7重量%の割合で用いられること
から、この場合の水に対する製鉄用造粒処理剤の量は、
0.14%となる。
は、20以上、1000以下であることが好ましい。ま
た、その下限値(重量平均分子量)は、40であること
がより好ましく、その上限値(重量平均分子量)は、9
00であることがより好ましい。
(擬似粒化またはペレット化)するバインダーとして作
用し、そのまま製鉄用造粒処理剤として用いることがで
きるが、必要に応じて、例えばその効果を助長若しくは
安定化させることを目的として、上記低分子化合物以外
の化合物と混合して用いてもよい。すなわち、本発明に
かかる製鉄用造粒処理剤は、有効成分として上記低分子
化合物を含み、製鉄用原料の造粒処理に際し、該製鉄用
造粒処理剤を、該製鉄用造粒処理剤中に含まれる上記低
分子化合物が、造粒処理される製鉄用原料に対して0.
001重量%以上、1重量%以下の範囲内、より具体的
には、上述した割合となるように上記造粒処理される製
鉄用原料に添加しさえすればよく、上記低分子化合物以
外に、さらにその他の成分を含んでいても構わない。
記した低分子化合物と、酸基含有単量体を含む単量体成
分を重合してなる、1000より大きい重量平均分子量
を有する高分子化合物との混合物を用いることで、微粉
の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原
料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際
に、微粉粒子を核粒子の周りに付着させる効果にさらに
優れ、擬似粒子の平均粒径、GI指数を大きく増加させ
ることができ、焼結機の生産効率をより一層向上させる
ことができる製鉄用造粒処理剤を提供することができ
る。
の粘度を上げ、バインダーとして働くため、上記低分子
化合物のみ使用した場合に比べ、造粒物の強度を高める
効果があり、結果的に擬似粒化性の向上効果をさらに高
める働きがある。
物は、酸基含有単量体を単独で、あるいは、該酸基含有
単量体と共重合可能なその他の単量体と(共)重合する
ことにより得ることができる。
は、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸、クロトン酸等のカルボキシル基
含有単量体;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、
スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホ基含有単
量体;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッド
ホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピ
ルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオ
キシ−3−クロロプロピルアシッドホスフェート、2−
(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスフェー
ト等の酸性リン酸エステル基含有単量体;ビニルフェノ
ール等の石炭酸系単量体;並びにそれらの塩等を挙げる
ことができるが、特に限定されるものではない。これら
酸基含有単量体は、必要に応じて、一種類を用いてもよ
く、また、二種類以上を用いてもよい。
ち、カルボキシル基および/またはその塩が好ましく、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、およびそれらの塩か
らなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーを上記
単量体成分の一つとして重合(共重合)させることによ
って導入されるものがさらに好ましい。
の塩を使用する場合、その中和塩基としては、特に限定
されるものではないが、カリウムイオン、ナトリウムイ
オン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン等のア
ルカリ土類金属イオン;アンモニウム、1級〜4級アミ
ン等の窒素含有塩基;等が挙げられる。
その他の単量体としては、具体的には、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル等の、(メタ)アクリル酸と
炭素数1〜18の一価アルコールとのエステル化物であ
る(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸シクロ
アルキルエステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリル酸とポリプロピレングリコールと
のモノエステル化物、等のヒドロキシル基含有(メタ)
アクリル酸エステル;ポリエチレングリコールモノメタ
アクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコール
モノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリ
コールモノアクリル酸エステル等のポリアルキレングリ
コール(メタ)アクリル酸エステル;3−メチル−3−
ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してな
るポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテル単
量体;アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加し
てなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテル単
量体;無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加
させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステ
ル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
エチルビニルベンゼン、クロロメチルスチレン、等のス
チレンおよびその誘導体;(メタ)アクリルアミド、N
−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、等の(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体;
酢酸ビニル;(メタ)アクリロニトリル;N−ビニル−
2−ピロリドン;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、
ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の塩基含有単量
体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブト
キシメチル(メタ)アクリルアミド等の、架橋性を有す
る(メタ)アクリルアミド系単量体;ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロイルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス
(2−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシ
シラン等の、加水分解性を有する基がケイ素原子に直結
しているシラン系単量体;グリシジル(メタ)アクリレ
ート、グリシジルエーテル(メタ)アクリレート等のエ
ポキシ基含有単量体;2−イソプロペニル−2−オキサ
ゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリ
ン基含有単量体;2−アジリジニルエチル(メタ)アク
リレート、(メタ)アクリロイルアジリジン等のアジリ
ジン基含有単量体;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、
塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン基含有単量
体:(メタ)アクリル酸と、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−
ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコ
ールとのエステル化物等の、分子内に不飽和基を複数有
する多官能(メタ)アクリル酸エステル;メチレンビス
(メタ)アクリルアミド等の、分子内に不飽和基を複数
有する多官能(メタ)アクリルアミド;ジアリルフタレ
ート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート等の、
分子内に不飽和基を複数有する多官能アリル化合物;ア
リル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン;等が挙
げられるが、特に限定されるものではない。これら単量
体は、必要に応じて、一種類を用いてもよく、また、二
種類以上を用いてもよい。
節を目的として、連鎖移動剤を用いることもできる。該
連鎖移動剤としては、具体的には、例えば、メルカプト
エタノール、メルカプトプロピオン酸、t−ドデシルメ
ルカプタン等のメルカプト基含有化合物;四塩化炭素;
イソプロピルアルコール;トルエン;等の連鎖移動係数
の高い化合物が挙げられる。
量体由来の単位の割合は、特に限定されるものではない
が、下限値が好ましくは10モル%であり、さらに好ま
しくは20モル%であり、上限値が好ましくは100モ
ル%である。
法、つまり、酸基含有単量体を少なくとも含む前記単量
体成分の重合方法は、特に限定されるものではなく、従
来公知の種々の重合法、例えば、水中油型乳化重合法、
油中水型乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重
合法、溶液重合法、水溶液重合法、塊状重合法等を採用
することができる。上記例示の重合方法の中でも、安全
性が高く、また、生産コスト(重合コスト)を低減化す
ることができることから、水溶液重合法、乳化重合法を
採用することが好ましい。
熱または酸化還元反応によって分解し、ラジカル分子を
発生させる化合物であればよい。また、水溶液重合法を
採用する場合においては、水溶性を備えた重合開始剤が
好ましい。該重合開始剤としては、具体的には、例え
ば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム等の過硫酸塩類;2,2’−アゾビス−(2−ア
ミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス−(4
−シアノペンタン酸)等の水溶性アゾ化合物;過酸化水
素等の熱分解性開始剤;過酸化水素およびアスコルビン
酸、t−ブチルハイドロパーオキサイドおよびロンガリ
ット、過硫酸カリウムおよび金属塩、過硫酸アンモニウ
ムおよび亜硫酸水素ナトリウム、等の組み合わせからな
るレドックス系重合開始剤;等が挙げられるが、特に限
定されるものではない。これら重合開始剤は、一種類の
みを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよ
い。なお、重合開始剤の使用量は、単量体成分の組成や
重合条件等に応じて適宜設定すればよい。
れる乳化剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、
ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界
面活性剤、高分子界面活性剤、或いはこれらの反応性界
面活性剤等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。これら乳化剤は、必要に応じて、一種類を用いても
よく、また、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
尚、乳化剤を用いることなく、乳化重合を行うこともで
きる。
は、例えば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウ
ムドデシルサルフェート、アンモニウムアルキルサルフ
ェート等のアルキルサルフェート塩;ナトリウムドデシ
ルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムス
ルホリシノエート;スルホン化パラフィン塩、ナトリウ
ムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノール
ヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート、等の
アルキルスルホネート;長鎖アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩;ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの
縮合物;ラウリル酸ナトリウム、オレイン酸トリエタノ
ールアミン、アビエチン酸トリエタノールアミン等の不
飽和脂肪酸塩;ポリオキシアルキルエーテル硫酸エステ
ル塩;ポリオキシエチレンカルボン酸エステル硫酸エス
テル塩;ポリオキシエチレンフェニルエーテル硫酸エス
テル塩;コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩、ポ
リオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩等
の、不飽和基を有する反応性アニオン乳化剤;等が挙げ
られる。これらアニオン系界面活性剤は、一種類のみを
用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
は、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポ
リオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ソルビタ
ン脂肪族エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪
族エステル;グリセリンのモノラウレート等の、脂肪族
モノグリセライド;ポリオキシエチレン−ポリオキシプ
ロピレン共重合体;エチレンオキシドと、脂肪族アミ
ン、アミドまたは酸との縮合物;等が挙げられる。これ
らノニオン系界面活性剤は、一種類のみを用いてもよ
く、また、二種類以上を併用してもよい。
例えば、ポリビニルアルコールおよびその変性物;(メ
タ)アクリル酸系水溶性高分子、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート系水溶性高分子、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート系水溶性高分子(但し、本発明に
かかる共重合体とは異なる高分子);ポリビニルピロリ
ドン;等が挙げられる。これら高分子界面活性剤は、一
種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用して
もよい。
体成分の組成や重合開始剤の種類等に応じて適宜設定す
ればよいが、反応温度は0〜100℃の範囲内であるこ
とがより好ましく、40〜95℃の範囲内であることが
さらに好ましい。また、反応時間は3〜15時間程度が
好適である。乳化重合法、水溶液重合法を採用する場合
におけるモノマー組成物の反応系への供給方法として
は、例えば、一括添加法、分割添加法、成分滴下法、プ
レエマルション法、パワーフィード法、シード法、多段
滴下法等を行うことができるが、特に限定されるもので
はない。
む単量体成分を(共)重合させることにより、本発明に
かかる高分子化合物としての重合体が得られる。該重合
体の重量平均分子量は、1000を超えて500万以下
であることが好ましい。また、その下限値(重量平均分
子量)は、1500であることがより好ましく、200
0であることが特に好ましい。その上限値(重量平均分
子量)は、300万であることがより好ましく、200
万であることが特に好ましい。
るエマルションあるいは水溶液重合法を採用した場合に
得られるポリマー水溶液中に含まれる、上記重合体を含
む不揮発分の濃度は、60重量%以下であることがより
好ましい。不揮発分の濃度が60重量%を越えるエマル
ションあるいはポリマー水溶液は、粘度が高くなり過ぎ
ると共に、分散安定性を保つことができずに凝集を生じ
るおそれがある。
るエマルションに含まれる粒子の平均粒径は、30nm
〜100μmの範囲内であることがより好ましく、50
nm〜50μmの範囲内であることがさらに好ましい。
粒子の平均粒径が30nm未満であるエマルションは、
粘度が高くなり過ぎると共に、分散安定性を保つことが
できずに凝集を生じるおそれがある。
その少なくとも一部を塩基性の中和剤を用いて中和する
ことによって、或いは、そのままで(中和しなくと
も)、水に溶解または膨潤する。
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の塩基性炭酸
塩;アンモニア水、モノエタノールアミン等の窒素含有
塩基;等が挙げられるが、特に限定されるものではな
い。
高分子化合物を、前記低分子化合物と混合することによ
り、有効成分として上記低分子化合物と高分子化合物と
を含む、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤を得ることが
できる。なお、上記低分子化合物と高分子化合物との混
合方法は、特に限定されるものではない。上記低分子化
合物と高分子化合物とは、予め混合してから製鉄用原料
に添加してもよく、別々に添加しても構わない。
り、製鉄用原料への上記製鉄用造粒処理剤の添加方法と
しては、特に限定されるものではなく、製鉄用原料への
前記低分子化合物からなる製鉄用造粒処理剤の添加方法
の説明において述べたように、該製鉄用造粒処理剤を、
製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)に最初から
混合して用いてもよく、製鉄用原料の造粒処理に用いる
水に溶解して製鉄用原料に散布することにより用いても
よい。この場合にも、上記製鉄用造粒処理剤は、水溶液
の状態にして、造粒機の添加水に混合、あるいは、攪拌
されている製鉄用原料に噴霧することが、簡便かつ均一
に添加することができるので特に好ましい。
を造粒(擬似粒化またはペレット化)するバインダーと
して、製鉄用原料を造粒する際の擬似粒化性を向上させ
る効果に優れ、前記したように、その使用量がかなり少
なくても上記擬似粒化性を向上させることができる。こ
の結果、焼結機の生産効率を向上させることができ、焼
結鉱を得るべく製鉄用原料を造粒処理するのに好適に用
いられる製鉄用造粒処理剤を安価に提供することができ
る。
添加量は、特に限定されるものではないが、例えば、上
記低分子化合物100重量部に対して、500重量部以
下の割合で用いることが好ましく、5重量部以上、40
0重量部以下の範囲内で用いることがより好ましく、1
0重量部以上、300重量部以下の範囲内で用いること
が特に好ましい。上記低分子化合物に対する高分子化合
物の割合が500重量部を超えると、低分子化合物が有
する効果が得られ難く、擬似粒化性の向上効果が十分に
得られなくなるおそれがある。一方、上記低分子化合物
に対する高分子化合物の添加量が5重量部未満であれ
ば、上記高分子化合物を併用する効果に乏しく、上記高
分子化合物を併用することによる擬似粒化性の向上効果
が十分に発揮されないおそれがある。
子化合物、あるいは、上記低分子化合物と高分子化合物
とが有する性能、特に、これら低分子化合物、あるい
は、上記低分子化合物と高分子化合物とを、微粉の鉄鉱
石を含む製鉄用原料の造粒に用いた場合における擬似粒
化性の向上効果を阻害しない範囲内で、必要に応じて、
他の成分、例えば生石灰等の従来公知の他の造粒添加剤
等を併用しても構わない。
有効成分として上記低分子化合物のみまたは上記低分子
化合物と高分子化合物とを含む場合、該製鉄用造粒処理
剤中に含まれる上記有効成分の含有量(割合)は、製鉄
用原料の鉱石(鉄鉱石)の造粒性(種類)や、用いる化
合物の種類、使用する造粒機等に応じて適宜設定すれば
よく、特に限定されるものではないが、0.001重量
%以上であることが好ましく、0.005重量%以上で
あることがより好ましく、100重量%、すなわち、上
記製鉄用造粒処理剤処理剤が、上記有効成分からなるこ
とが特に好ましい。上記低分子化合物の含有量が0.0
01重量%未満であれば、擬似粒化性の向上効果が十分
に発揮されないおそれがある。
剤は、前記したように、造粒処理時に、該造粒処理に用
いる水を、該製鉄用造粒処理剤とは別に添加するか、あ
るいは、予め上記製鉄用造粒処理剤を水に溶解させるこ
とにより、水溶液の状態で上記製鉄用原料に添加するこ
とができる。また、上記製鉄用造粒処理剤は、さらに、
溶媒として水を含み、予め水溶液として用いることもで
きる。上記製鉄用造粒処理剤を水溶液の状態で添加する
場合に添加あるいは含有する水の量としては、造粒処理
時に用いられる水の量あるいはそれ以下となるように適
宜設定すればよく、特に限定されない。
る、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤の添加量(割合)
は、該製鉄用造粒処理剤中に含まれる上記低分子化合物
が、造粒処理される製鉄用原料に対して0.001重量
%以上、1重量%以下の範囲内、具体的には、前述した
割合となるように設定すればよい。
料に対する上記製鉄用造粒処理剤中の有効成分(上記低
分子化合物、もしくは上記低分子化合物と高分子化合物
との合計)の添加量(使用量)が0.1重量%以下、特
に、造粒処理される鉄鉱石に対する上記製鉄用造粒処理
剤中の有効成分の添加量(使用量)が0.1重量%以下
でも、造粒後の粒径が0.5mm以下の擬似粒子のGI
指数が55%以上、好適には75%以上となる。また、
造粒後の粒径が0.25mm以下の擬似粒子のGI指数
が75%以上、好適には85%以上となる。すなわち、
本発明の製鉄用造粒処理剤は、造粒処理される製鉄用原
料に対する上記製鉄用造粒処理剤中の有効成分の添加量
(使用量)が0.1重量%以下、特に、造粒処理される
鉄鉱石に対する上記製鉄用造粒処理剤中の有効成分の添
加量(使用量)が0.1重量%以下でも、造粒後の粒径
が0.5mm以下の擬似粒子のGI指数が55%以上、
好適には75%以上でかつ、造粒後の粒径が0.25m
m以下の擬似粒子のGI指数が75%以上、好適には8
5%以上となる。
は、核粒子の周りに付着する微粉粒子の割合を示す値で
あり、この値が大きいものほど造粒性が良好で、焼結時
の通気性が向上し、焼結鉱の通気性が向上し、焼結鉱の
生産効率が高くなる。GI指数の測定については、後述
する。
含む製鉄用原料の各銘柄の粒度分布、造粒性、組成等に
応じて、製鉄用原料の一部を混合・混練・造粒した後、
これを残りの製鉄用原料に混合・混練して造粒する処理
方法についても、本発明にかかる上記製鉄用造粒処理剤
を上記製鉄用原料に添加することにより、擬似粒化する
ことができる。例えば、製鉄用原料の一部が著しく全体
の造粒性を低下させている場合には、この難造粒性の製
鉄用原料に上記製鉄用造粒処理剤を添加することによ
り、擬似粒化することができる。従って、少量の処理剤
で製鉄用原料を効率的に造粒することができる。
粒処理剤は、製鉄用原料や造粒機、添加するタイミング
や場所等の組み合わせを自由に選択することができ、従
ってその組み合わせは、特に限定されるものではない。
つまり、複数の処理工程を有し、処理剤と各処理方法と
を組み合わせる造粒処理方法についても、本発明にかか
る処理剤を製鉄用原料に添加することにより、擬似粒化
することができる。勿論、公知の擬似粒化方法(手段)
に対して、本発明にかかる処理剤を用いることもでき
る。
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。実施例および比較例における平
均粒径およびGI指数は、下記方法により測定した。
尚、実施例および比較例に記載の「部」は「重量部」を
示し、「%」は「重量%」を示す。
得られた擬似粒子をふるいを用いて分級することによ
り、その粒度(擬似粒度)並びに平均粒径を求めた。造
粒された擬似粒子のGI指数とは、製鉄研究第288号
(1976)9頁に開示されている評価方法の一つであ
り、前記したように核粒子の周りに付着する微粉粒子の
割合を示す。
焼結原料並びにペレット原料は、全て、絶乾状態のもの
を使用した。
としてのトリポリリン酸ナトリウム22部を、水547
8部に添加してよく攪拌し、溶解することにより、本発
明にかかる製鉄用造粒処理剤としての低分子化合物水溶
液5500部を得た。
ての、リン酸三ナトリウム、硫酸ナトリウム、珪酸ナト
リウム、アクリル酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、マレ
イン酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、イタコン酸ナ
トリウム、およびエチレングリコールを、それぞれ22
部ずつ、それぞれ水5478部に添加してよく攪拌し、
溶解することにより、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤
としての低分子化合物水溶液各5500部を得た。一
方、表1に示す組成を有する焼結原料(製鉄用原料)を
調製した。
サーに投入し、回転速度24min -1で1分間、予備攪
拌した。その後、同回転速度で攪拌しながら、該焼結原
料に、上記低分子化合物水溶液5250部を霧吹きを用
いて約1.5分間かけて噴霧した。焼結原料に対する上
記低分子化合物の割合は0.03%であった。噴霧後、
さらに同回転速度で3分間攪拌することにより、造粒操
作を行った。
ると共に、該擬似粒子をふるいを用いて分級することに
より、平均粒径、並びに、造粒後の粒径が0.25mm
以下の擬似粒子のGI指数を求めた。この結果を、用い
た低分子化合物の分子量並びに溶解度と併せて表2に示
す。
ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフ
ラスコに、イオン交換水199.1部と、乳化剤(日本
乳化剤株式会社製、商品名;ニューコール707SF)
9.8部と、酸基含有単量体としてのスチレンスルホン
酸ナトリウム11.7部とを仕込んだ。次いで、75℃
で攪拌することにより、乳化剤を完全に溶解させると共
に、フラスコ内を窒索ガス置換した。一方、酸基含有単
量体としてのメタクリル酸164.3部と、その他の単
量体としてのアクリル酸メチル117.4部とからなる
モノマー組成物(単量体成分)を、乳化剤(同上)9.
8部およびイオン交換水460.5部に添加し、激しく
攪拌することによりプレエマルションを調製した。そし
て、該プレエマルションを滴下ロートに仕込んだ。
ロートからプレエマルション52.6部を滴下し、75
℃で5分間攪拌した。続いて、重合開始剤としての過硫
酸アンモニウム5%水溶液13.7部をフラスコに投入
し、75℃で20分間攪拌することにより、初期重合を
行った。その後、反応温度を75℃に保ちながら、滴下
ロートから残りのプレエマルション699.3部を2時
間かけて滴下した。滴下終了から30分経過後、このフ
ラスコ内の水溶液に、還元剤として0.5%亜硫酸水素
ナトリウム水溶液13.8部を添加し、さらに1時間重
合させた後、得られた反応液を冷卸して、共重合を終了
した。
ポリマーを含む不揮発分の濃度が29.9%であるエマ
ルションを得た。GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)を用いて測定した、本発明にかかる高分
子化合物としての上記共重合体の重量平均分子量は、約
140万であった。そして、得られたエマルション7
3.6部と、中和剤としての炭酸ナトリウム5.4部
と、本発明にかかる低分子化合物としてのトリポリリン
酸ナトリウム14部とを水5407部に添加してよく攪
拌して溶解することにより、本発明にかかる製鉄用造粒
処理剤の水溶液5500部を得た。
ると共に、擬似粒子をふるいを用いて分級することによ
り、平均粒径、並びに、造粒後の粒径が0.25mm以
下の擬似粒子のGI指数を求めた。この結果を、用いた
低分子化合物および高分子化合物の分子量並びに用いた
低分子化合物の溶解度と併せて表2に示す。
000部に水5250部を添加することにより、造粒操
作を行った。得られた擬似粒子に含まれる水分を測定す
ると共に、該擬似粒子をふるいを用いて分級することに
より、平均粒径、並びに、造粒後の粒径が0.25mm
以下の擬似粒子のGI指数を求めた。この結果をまとめ
て表2に示す。
000部をドラムミキサーに投入すると共に、該焼結原
料に、該焼結原料に対する割合が1.5%となるように
生石灰1050部を添加し、回転速度24min-1で1
分間、予備攪拌した。その後、同回転速度で攪拌しなが
ら、該焼結原料に水5600部をスプレーを用いて約
1.5分間かけて噴霧した。噴霧後、さらに同回転速度
で3分間攪拌することにより、造粒操作を行った。得ら
れた擬似粒子に含まれる水分を測定すると共に、該擬似
粒子をふるいを用いて分級することにより、平均粒径、
並びに、造粒後の粒径が0.25mm以下の擬似粒子の
GI指数を求めた。この結果を、用いた生石灰の分子量
並びに溶解度と併せて表2に示す。
明にかかる製鉄用造粒処理剤を少量用いることにより、
擬似粒子の平均粒径、GI指数を大きく増加させること
ができることが判った。この結果から、本発明にかかる
製鉄用造粒処理剤が焼結原料を擬似粒化するのに優れた
効果を発揮することが判ると共に、本発明にかかる製鉄
用造粒処理剤を少量用いることにより、擬似粒子を焼結
してなる焼結鉱の生産率を向上させることが判る。
上のように、20℃の水への溶解度が0.2重量%以上
である、重量平均分子量1000以下の低分子化合物を
含む構成である。
は、以上のように、20℃の水への溶解度が0.2重量
%以上である、重量平均分子量1000以下の低分子化
合物と、酸基含有単量体を含む単量体成分を重合してな
る、1000より大きい重量平均分子量を有する高分子
化合物とを含む構成である。
粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット
原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際
に、微粉粒子を核粒子の周りに付着させる効果に優れ、
焼結機の生産効率を向上させることができ、それゆえ、
製鉄用造粒処理剤を安価に提供することができるという
効果を奏する。
を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造
粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉粒
子を核粒子の周りに付着させる効果に優れ、焼結機の生
産効率を向上させることができ、それゆえ、製鉄用造粒
処理剤を安価に提供することができるという効果を奏す
る。
うに、本発明にかかる上記製鉄用造粒処理剤を、該製鉄
用造粒処理剤中に含まれる低分子化合物が、上記製鉄用
原料に対して0.001重量%以上、5重量%以下の範
囲内となるように上記製鉄用原料に添加する構成であ
る。
石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を
造粒処理(擬似粒化またはペレット化)するのに好適な
造粒処理方法を提供することができるという効果を奏す
る。
Claims (3)
- 【請求項1】微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理
するのに用いる処理剤であって、 20℃の水への溶解度が0.2重量%以上である、重量
平均分子量1000以下の低分子化合物を含むことを特
徴とする製鉄用造粒処理剤。 - 【請求項2】微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理
するのに用いる処理剤であって、 20℃の水への溶解度が0.2重量%以上である、重量
平均分子量1000以下の低分子化合物と、 酸基含有単量体を含む単量体成分を重合してなる、10
00より大きい重量平均分子量を有する高分子化合物と
を含むことを特徴とする製鉄用造粒処理剤。 - 【請求項3】製鉄用原料を造粒処理する方法において、 請求項1または2記載の製鉄用造粒処理剤を、該製鉄用
造粒処理剤中に含まれる低分子化合物が、上記製鉄用原
料に対して0.001重量%以上、5重量%以下の範囲
内となるように上記製鉄用原料に添加することを特徴と
する造粒処理方法。
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