JP4773607B2 - 製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製鉄用原料となる焼結鉱の製造方法またはペレットの製造方法に関わり、製鉄用原料を造粒処理する際、特に製鉄用原料の水分を調節して造粒し擬似粒化またはペレット化するのに好適に用いられる製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
焼結鉱の製造においては、先ず焼結原料となる鉄鉱石、副原料、燃料等を混合し、ドラムミキサー、ペレタイザー、アイリッヒミキサー等の造粒機で水分を調節しながら造粒して擬似粒子を造る。擬似粒子とは、一般的に、0.5mm以下の微粒子が1〜3mmの核粒子に付着している粒子である。この際、造粒に求められる作用は、微粉粒子が核粒子の周りに付着する擬似粒化性を向上すること、擬似粒子が焼成過程における湿潤帯、乾燥帯等で崩壊し難いこと等である。焼結原料をこのように擬似粒子とすることで、焼結機上での焼結原料充填層(焼結ベッド)中の通気性を向上し、焼結機の生産性向上を図ることができる。
【0003】
焼結原料を焼結する焼結機は下方吸引式を採用しており、焼結原料の下側から吸引することによって焼結に必要な空気を流通させると共に、焼結原料の上側から下側へ向かって燃料を燃焼させることにより、焼結原料を焼結するようになっている。このため、焼結原料が微粉を多く含んでいると、目詰まりを起こす等して通気性が低下し、燃料であるコークスの燃焼速度が遅くなるので焼結機の生産効率が低下する。そこで、通気性を改善すべく、焼結原料を造粒(擬似粒化)する等の事前処理が必要である。該事前処理としては、例えば、焼結原料に少量の水を添加して撹拌する等の造粒操作が行われている。しかし、水だけを用いた造粒操作では、擬似粒化性を向上させる効果が乏しいため、焼結原料に含まれる微粉の量をあまり低減することができない。
【0004】
このために、従来から擬似粒化性を向上させる対策として、焼結原料中に粘結剤として種々の造粒添加剤を添加する方法が提案されている。造粒添加剤として用いられるものは、数多く知られている。例えば、ベントナイト、リグニン亜硫酸塩(パルプ廃液)、澱粉、砂糖、糖蜜、水ガラス、セメント、ゼラチン等が結合剤或いは増粘剤として、その使用が検討されている。これらは、焼結鉱の製造において、その添加量が比較的多くて高コストとなることや、使用する量の確保が困難である等の問題があり、工業的には使用されていない。
【0005】
現在実用化されている造粒添加剤としては、例えば、製鉄研究第288号(1976)9頁に開示されている生石灰が広く使われている。これによると、生石灰の効果は、次のように示されている。第一に、ミキサー内での擬似粒化の促進を図ることができる。第二に、擬似粒子よりなる焼結原料を特定の高さに充填し、焼結ベッドを形成した後に表層に点火した後の焼結過程において、乾燥、加熱する過程で擬似粒子が崩壊することを防止し、焼結層中の均一な風の流れを保つことができるとされている。
【0006】
一方、ペレットの製造においては、原料となる鉄鉱石、ダスト、炭材等を混合した後、ペレタイザー等の造粒機で水分を調節しながら造粒する。ペレットとは、一般的に、1.0mm以下の粒子が固まって6.0〜50mmの球状になった粒子を指す。この際、造粒に求められる作用は、乾燥する前の生ペレットの状態での強度が高いこと、乾燥工程中や輸送工程中に破壊されて粉化しないこと等である。そして、従来からペレットの強度を向上させるために、微粉状の原料に造粒添加剤としてベントナイトを1重量%以上加えて混練し、適量の水を散布しながら造粒操作を行い、ペレットを製造する方法が提案されている。尚、ここで述べるペレットとは、高炉原料、焼結原料、転炉原料等になるものであり、その製造方法等は、特に限定されるものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、焼結鉱の製造においては、生石灰や糖蜜等のバインダーの使用は、一般に高価であるために製造コストの上昇を招く。また、生石灰を用いた造粒化は実用化されてはいるものの、生石灰は吸湿し易く、このとき発熱するため、取り扱いに注意を要するという問題点を有している。また、現在使用されている生石灰は、使用量を比較的多くしないと充分な効果が得られないため、コストが高くなる。よって、その使用量を極力減少させて操業しているのが現状である。そして、生石灰を2重量%以上添加しても、その擬似粒化性の向上効果は頭打ちとなる傾向にある。さらに、最近では、優良塊鉱の枯渇化と共に、粉鉱石の劣質化も激しく、焼結原料の造粒性が以前よりも悪化している問題がある。このために、生石灰添加による造粒を実施しても、その効果が以前よりも小さくなっている。さらに、生石灰以外のバインダーは、焼結原料に含まれる微粉の量を低減させる効果が不充分であり、焼結ベッドの通気性を向上させて焼結時間を短縮する効果が小さく、かつ、得られる焼結鉱の焼結鉱強度が弱い。焼結鉱強度が弱い焼結鉱は、例えば焼結後の破砕時に微粉が発生し易くなるので、返鉱が多くなり成品歩留が低下し、その生産効率が低下する。このため、生石灰以外のバインダーを用いた造粒化は実用化されていない。
【0008】
それゆえ、擬似粒化性を向上させる効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることができる安価なバインダー、つまり、焼結原料を造粒するのに好適に用いることができるバインダー、および、これを用いた造粒方法が求められている。
【0009】
一方、ペレットの製造において、ベントナイトを使用すると、膨潤性が大きいために造粒時に多量の水分を添加する必要がある。このため、生ペレットは柔らかいために変形し易く、乾燥工程時にガスの通気性が悪化し、充分な乾燥を行うのに長時間を要したり、強度が低下する問題がある。さらに、ベントナイト中にはシリコン等の不純物成分が多く含まれており、溶銑、溶鋼中のスラグの増大を招く等の問題がある。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、製鉄用原料を造粒処理するのに好適に用いられる安価な製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、上記の課題を解決するために、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理するのに用いる処理剤であって、酸基含有モノマー由来の単位と(メタ)アクリル酸エステル由来の単位とを含む重量平均分子量10万以上の共重合体を含むことを特徴としている。
【0012】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、上記の課題を解決するために、上記共重合体が、酸基含有モノマーと(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物をエマルション重合してなることを特徴としている。
【0013】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、上記の課題を解決するために、上記の共重合体の少なくとも一部が、中和剤によって中和されていることを特徴としている。
【0014】
本発明の造粒処理方法は、上記の課題を解決するために、製鉄用原料を混合、調湿等して造粒処理する方法において、上記の製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加することを特徴としている。
【0015】
本発明の造粒処理方法は、上記の課題を解決するために、上記製鉄用造粒処理剤を水溶液の状態で添加することを特徴としている。
【0016】
本発明の造粒処理方法は、上記の課題を解決するために、上記製鉄用造粒処理剤を製鉄用原料に対して0.001重量%〜5.0重量%の範囲内で添加することを特徴としている。
【0017】
本発明の造粒処理方法は、上記の課題を解決するために、複数の処理工程を有し、上記製鉄用造粒処理剤と各処理方法とを組み合わせることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる製鉄用造粒処理剤は、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理するのに用いる処理剤であって、酸基含有モノマー由来の単位と(メタ)アクリル酸エステル由来の単位とを含む重量平均分子量10万以上の共重合体を含む構成である。また、本発明にかかる造粒処理方法は、製鉄用原料を混合、調湿等して造粒処理する方法において、上記の製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加する方法である。
【0019】
上記酸基含有モノマー由来の単位は、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有単量体;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホ基含有単量体;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−3−クロロプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスフェート等の酸性リン酸エステル基含有単量体;ビニルフェノール等の石炭酸系単量体;等の酸基含有モノマーを共重合することによって得られるが、特に限定されるものではない。これら酸基含有モノマー由来の単位は、一種類のみが含まれていてもよく、また、二種類以上が含まれていてもよい。上記例示の酸基含有モノマー由来の単位のうち、カルボキシル基含有単量体を重合することによって得られるものがより好ましく、(メタ)アクリル酸を重合することによって得られるものがさらに好ましい。
【0020】
上記(メタ)アクリル酸エステル由来の単位は、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜18の一価アルコールとのエステル化物である(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とポリプロピレングリコールとのモノエステル化物、等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;等の(メタ)アクリル酸エステルを共重合することによって得られるが、特に限定されるものではない。これら(メタ)アクリル酸エステル由来の単位は、一種類のみが含まれていてもよく、また、二種類以上が含まれていてもよい。上記例示の(メタ)アクリル酸エステル由来の単位のうち、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルを重合することによって得られるものがより好ましく、アクリル酸メチルを重合することによって得られるものがさらに好ましい。従って、共重合体は、カルボキシル基含有単量体とアクリル酸メチルとを共重合することによって得られるものを含んでいることが、特に好ましい。
【0021】
本発明にかかる共重合体は、酸基含有モノマー由来の単位と(メタ)アクリル酸エステル由来の単位とを含むと共に、必要に応じて、さらに他の単量体由来の単位を含んでいてもよい。該単量体由来の単位を構成するモノマー(単量体)としては、具体的には、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、クロロメチルスチレン、等のスチレンおよびその誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、等の(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体;酢酸ビニル;(メタ)アクリロニトリル;N−ビニル−2−ピロリドン;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の塩基含有単量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の、架橋性を有する(メタ)アクリルアミド系単量体;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシシラン等の、加水分解性を有する基がケイ素原子に直結しているシラン系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルエーテル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有単量体;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有単量体;2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルアジリジン等のアジリジン基含有単量体;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン基含有単量体;(メタ)アクリル酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコールとのエステル化物等の、分子内に不飽和基を複数有する多官能(メタ)アクリル酸エステル;メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の、分子内に不飽和基を複数有する多官能(メタ)アクリルアミド;ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート等の、分子内に不飽和基を複数有する多官能アリル化合物;アリル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらモノマーは、必要に応じて、一種類を用いてもよく、また、二種類以上を用いてもよい。
【0022】
さらに、これらモノマーの他に、分子量の調節を目的として、連鎖移動剤を用いることもできる。該連鎖移動剤としては、具体的には、例えば、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基含有化合物;四塩化炭素;イソプロピルアルコール;トルエン;等の連鎖移動係数の高い化合物が挙げられる。
【0023】
共重合体に占める酸基含有モノマー由来の単位の割合は、特に限定されるものではないが、下限値がより好ましくは10重量%であり、さらに好ましくは20重量%であり、上限値がより好ましくは90重量%であり、さらに好ましくは80重量%である。一方、共重合体に占める(メタ)アクリル酸エステル由来の単位の割合は、特に限定されるものではないが、下限値がより好ましくは10重量%であり、さらに好ましくは20重量%であり、上限値がより好ましくは90重量%であり、さらに好ましくは80重量%である。
【0024】
上記の酸基含有モノマーおよび(メタ)アクリル酸エステルを少なくとも含むモノマー組成物を共重合することにより、重量平均分子量10万以上の共重合体が得られる。共重合体の製造方法、つまり、上記モノマー組成物の重合方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の重合法、例えば、水中油型乳化重合法、油中水型乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合法、溶液重合法、塊状重合法等を採用することができる。上記例示の重合方法のうち、重量平均分子量の大きい共重合体を高濃度で得ることができると共に、取り扱い時の粘度を低くすることができ、かつ、生産コストを低減化することができることから、乳化重合法(エマルション重合)を採用することが特に好ましい。
【0025】
上記の重合法に用いられる重合開始剤は、熱または酸化還元反応によって分解し、ラジカル分子を発生させる化合物であればよい。また、乳化重合法を採用する場合においては、水溶性を備えた重合開始剤が好ましい。該重合開始剤としては、具体的には、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類;2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス−(4−シアノペンタン酸)等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等の熱分解性開始剤;過酸化水素およびアスコルビン酸、t−ブチルハイドロパーオキサイドおよびロンガリット、過硫酸カリウムおよび金属塩、過硫酸アンモニウムおよび亜硫酸水素ナトリウム、等の組み合わせからなるレドックス系重合開始剤;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら重合開始剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。尚、重合開始剤の使用量は、モノマー組成物の組成や重合条件等に応じて適宜設定すればよい。
【0026】
乳化重合法を採用する場合において用いられる乳化剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、高分子界面活性剤、或いはこれらの反応性界面活性剤等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら乳化剤は、必要に応じて、一種類を用いてもよく、また、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。尚、乳化剤を用いることなく、乳化重合を行うこともできる。
【0027】
アニオン系界面活性剤としては、具体的には、例えば、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート、アンモニウムアルキルサルフェート等のアルキルサルフェート塩;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノエート;スルホン化パラフィン塩、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート、等のアルキルスルホネート;長鎖アルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドとの縮合物;ラウリル酸ナトリウム、オレイン酸トリエタノールアミン、アビエチン酸トリエタノールアミン等の不飽和脂肪酸塩;ポリオキシアルキルエーテル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンカルボン酸エステル硫酸エステル塩;ポリオキシエチレンフェニルエーテル硫酸エステル塩;コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩等の、不飽和基を有する反応性アニオン乳化剤;等が挙げられる。これらアニオン系界面活性剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0028】
ノニオン系界面活性剤としては、具体的には、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル;ソルビタン脂肪族エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステル;グリセリンのモノラウレート等の、脂肪族モノグリセライド;ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体;エチレンオキシドと、脂肪族アミン、アミドまたは酸との縮合物;等が挙げられる。これらノニオン系界面活性剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0029】
高分子界面活性剤としては、具体的には、例えば、ポリビニルアルコールおよびその変性物;(メタ)アクリル酸系水溶性高分子、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート系水溶性高分子、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート系水溶性高分子(但し、本発明にかかる共重合体とは異なる高分子);ポリビニルピロリドン;等が挙げられる。これら高分子界面活性剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0030】
反応温度や反応時間等の重合条件は、モノマー組成物の組成や重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、反応温度は0〜100℃の範囲内であることがより好ましく、40〜95℃の範囲内であることがさらに好ましい。また、反応時間は3〜15時間程度が好適である。乳化重合法を採用する場合におけるモノマー組成物の反応系への供給方法としては、例えば、一括添加法、分割添加法、成分滴下法、プレエマルション法、パワーフィード法、シード法、多段滴下法等を行うことができるが、特に限定されるものではない。
【0031】
上記のモノマー組成物を共重合させることにより、本発明にかかる共重合体が得られる。該共重合体の重量平均分子量は10万以上であることが好ましい。そして、乳化重合法を採用した場合に得られるエマルションに含まれる、共重合体を含む不揮発分の濃度は、60重量%以下であることがより好ましい。不揮発分の濃度が60重量%を越えるエマルションは、粘度が高くなり過ぎると共に、分散安定性を保つことができずに凝集を生じるおそれがある。また、エマルションに含まれる粒子の平均粒径は、30nm〜100μmの範囲内であることがより好ましく、50nm〜50μmの範囲内であることがさらに好ましい。粒子の平均粒径が30nm未満であるエマルションは、粘度が高くなり過ぎると共に、分散安定性を保つことができずに凝集を生じるおそれがある。
【0032】
本発明にかかる共重合体は、その少なくとも一部を塩基性の中和剤を用いて中和することによって、或いは、そのままで(中和しなくとも)、水に溶解または膨潤する。これにより、該共重合体、つまり、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤は、少量の使用で以て充分な性能(効果)を発揮することができる。上記の中和剤としては、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の塩基性炭酸塩;アンモニア水、モノエタノールアミン等の窒素含有塩基;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0033】
以上のようにして、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤(以下、単に処理剤と記す)が得られる。上記の共重合体はその使用量がかなり少なくても製鉄用原料を造粒する際に、擬似粒化性を向上させる効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることができる。つまり、該処理剤は、製鉄用原料を造粒(擬似粒化またはペレット化)するバインダーとして作用する。これにより、焼結鉱を得るべく製鉄用原料を造粒処理するのに好適に用いられる処理剤を安価に提供することができる。
【0034】
製鉄用原料への処理剤の添加方法は、特に限定されるものではないが、処理剤を水溶液の状態にして、造粒機の添加水に混合する方法、または、撹拌されている製鉄用原料に噴霧する方法が簡便であり、均一に添加することができるので特に好ましい。
【0035】
焼結原料(鉄鉱石、副原料、燃料等)に対する処理剤の添加量は、特に限定されるものではないが、下限値がより好ましくは0.001重量%であり、さらに好ましくは0.005重量%であり、上限値がより好ましくは5.0重量%であり、さらに好ましくは0.5重量%である。5.0重量%を越えて処理剤を添加すると、造粒過多となって焼結原料の固まりができてしまい、該焼結原料の固まり内部が焼結されなくなる等の悪影響が出てしまう。また、処理剤の添加量の下限値は、焼結原料の鉱石の造粒性や、水分添加量、使用する造粒機等によって左右されるが、できるだけ少量となるように設計することが望ましい。
【0036】
ペレット原料(鉄鉱石、ダスト、炭材等)に対する処理剤の添加量は、特に限定されるものではないが、下限値がより好ましくは0.01重量%であり、さらに好ましくは0.05重量%であり、上限値がより好ましくは5.0重量%であり、さらに好ましくは1.0重量%である。5.0重量%を越えて処理剤を添加すると、造粒過多となってペレット原料の大きな固まりができてしまい、該ペレット原料の粒径のバラツキが大きくなる等の悪影響が出てしまう。また、処理剤の添加量の下限値は、ペレット原料の造粒性や、水分添加量、使用する造粒機等によって左右されるが、できるだけ少量となるように設計することが望ましい。
【0037】
また、副原料や燃料等を含む製鉄用原料の各銘柄の粒度分布、造粒性、組成等に応じて、製鉄用原料の一部を混合・混練・造粒した後、これを残りの製鉄用原料に混合・混練して造粒する処理方法についても、本発明にかかる処理剤を上記製鉄用原料に添加することにより、擬似粒化することができる。例えば、製鉄用原料の一部が難造粒性を示す場合には、この難造粒性の製鉄用原料に処理剤を添加することにより、擬似粒化することができる。従って、少量の処理剤で製鉄用原料を効率的に造粒することができる。このように、本発明にかかる処理剤は、製鉄用原料や造粒機、添加するタイミングや場所等の組み合わせを自由に選択することができ、従ってその組み合わせは、特に限定されるものではない。つまり、複数の処理工程を有し、処理剤と各処理方法とを組み合わせる造粒処理方法についても、本発明にかかる処理剤を製鉄用原料に添加することにより、擬似粒化することができる。勿論、公知の擬似粒化方法(手段)に対して、本発明にかかる処理剤を用いることもできる。
【0038】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。実施例および比較例における平均粒径およびGI指数は、下記方法により測定した。尚、実施例および比較例に記載の「部」は「重量部」を示し、「%」は「重量%」を示す。
【0039】
(平均粒径、GI指数)
造粒操作を行って得られた擬似粒子をふるいを用いて分級することにより、その粒度(擬似粒度)並びに平均粒径を求めた。造粒された擬似粒子のGI指数とは、製鉄研究第288号(1976)9頁に開示されている評価方法の一つであり、核粒子の周りに付着する微粉粒子の割合を示す。
【0040】
以下に記載の実施例および比較例における焼結原料並びにペレット原料は、全て、絶乾状態のものを使用した。
【0041】
〔実施例1〕
2つの滴下ロート、撹拌装置、窒素ガス導入管、温度計、および還流冷却器を取り付けたフラスコに、イオン交換水645.8部と、乳化剤(第一工業製薬株式会社製,商品名;ハイテノールN−08)1.5部とを仕込んだ。次いで、75℃で撹拌することにより、乳化剤を完全に溶解させると共に、フラスコ内を窒素ガス置換した。一方、酸基含有モノマーとしてのメタクリル酸72.6部、(メタ)アクリル酸エステルとしてのアクリル酸メチル72.5部、および他の単量体としてのメルカプトプロピオン酸0.04部からなるモノマー組成物を、乳化剤(同上)2.1%水溶液140.4部に添加し、激しく撹拌することによりプレエマルションを調製した。そして、該プレエマルションを第一の滴下ロートに仕込んだ。また、第二の滴下ロートには重合開始剤としての過硫酸アンモニウム1%水溶液30.6部を仕込んだ。
【0042】
次いで、フラスコ内の水溶液に第一の滴下ロートからプレエマルション28.6部を滴下し、75℃で5分間撹拌した。続いて、重合開始剤としての過硫酸アンモニウム1%水溶液3.4部および亜硫酸水素ナトリウム1%水溶液1.5部をフラスコに投入し、75℃で20分間撹拌することにより、初期重合を行った。その後、反応温度を77℃に保ちながら、第一の滴下ロートから残りのプレエマルション257部を2時間かけて滴下すると共に、第二の滴下ロートから水溶液を3時間かけて滴下した。第二の滴下ロートからの滴下終了後、さらに1時間重合させた後、得られた反応液を冷却して、共重合を終了した。
【0043】
これにより、共重合体を含む不揮発分の濃度が15.4%であるエマルションを得た。GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いて測定した共重合体の重量平均分子量は、約140万であった。そして、得られたエマルション240部と、中和剤としての炭酸ナトリウム10部とを水5250部に添加してよく撹拌し、共重合体を中和することにより、処理剤としてのポリマー水溶液5500部を得た。一方、表1に示す組成を有する焼結原料(製鉄用原料)を調製した。
【0044】
【表1】
【0045】
上記の焼結原料70000部をドラムミキサーに投入し、回転速度24min -1で1分間、予備撹拌した。その後、同回転速度で撹拌しながら、該焼結原料に、予め調製した上記ポリマー水溶液5250部を霧吹きを用いて約1.5分間かけて噴霧した。焼結原料に対する共重合体の割合は0.05%であった。噴霧後、さらに同回転速度で3分間撹拌することにより、造粒操作を行った。
【0046】
得られた擬似粒子に含まれる水分を測定すると共に、該擬似粒子をふるいを用いて分級することにより、平均粒径およびGI指数を求めた。次いで、上記擬似粒子を50kgスケールの鍋試験にて焼結を行い、焼結鉱を得た。該試験の条件は、層厚を550mmとし、吸引負圧を9.8kPa(一定)とした。得られた焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。結果をまとめて表2に示す。
【0047】
〔実施例2〕
実施例1にて得られたエマルション240部と、中和剤としての炭酸水素アンモニウム15部とを水5245部に添加してよく撹拌し、共重合体を中和することにより、処理剤としてのポリマー水溶液5500部を得た。次いで、実施例1と同様に焼結原料の造粒処理操作および焼結操作を行って焼結鉱を得た後、該焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。結果をまとめて表2に示す。
【0048】
〔比較例1〕
実施例1と同じ焼結原料70000部に水5250部を添加することにより、造粒操作を行った。次いで、実施例1と同様に焼結操作を行って焼結鉱を得た後、該焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。結果をまとめて表2に示す。
【0049】
〔比較例2〕
糖蜜760部を水5640部に添加してよく撹拌することにより、比較用の処理剤としての糖蜜水溶液6400部を得た。次いで、実施例1と同じ焼結原料70000部に糖蜜水溶液5900部を添加して、実施例1と同様に焼結原料の造粒処理操作および焼結操作を行って焼結鉱を得た後、該焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。結果をまとめて表2に示す。
【0050】
〔比較例3〕
実施例1と同じ焼結原料70000部をドラムミキサーに投入すると共に、該焼結原料に対する割合が1.5%となるように生石灰1050部を添加し、回転速度24min -1で1分間、予備撹拌した。その後、同回転速度で撹拌しながら、該焼結原料に水5600部をスプレーを用いて約1.5分間かけて噴霧した。噴霧後、さらに同回転速度で3分間撹拌することにより、造粒操作を行った。次いで、実施例1と同様に焼結操作を行って焼結鉱を得た後、該焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。結果をまとめて表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】
表2に示す結果から明らかなように、本発明にかかる処理剤を少量用いることにより、擬似粒子の平均粒径、GI指数を大きく増加させることができ、従って、該処理剤が焼結原料を擬似粒化するのに優れた効果を発揮することが判った。また、本発明にかかる処理剤を少量用いることにより、擬似粒子を焼結してなる焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を向上させることができることが判った。
【0053】
〔実施例3〕
予め、実施例1と同様の操作を行うことにより、処理剤としてのポリマー水溶液を得た。次に、前記表1に示す組成を有する焼結原料を用い、該焼結原料の成分のうち、クドレムク粉鉱5882部、リオドセ粉鉱2059部および焼結鉱粉2941部(以下、これらを原料成分と記す)の合計10882部をアイリッヒミキサーに投入し、混合パン(直径500mm)の回転速度30min -1、アジテータ(直径200mm)の回転速度800min -1で以て混合した。その後、該原料成分を直径1mのパンペレタイザーに投入し、回転速度24min -1でパンペレタイザーを回転させながら、原料成分に、上記ポリマー水溶液1300部を霧吹きを用いて約1分間かけて噴霧した。上記原料成分に対する共重合体の割合は0.08%であり、焼結原料に対する共重合体の割合は0.012%であった。噴霧後、さらに同回転速度で3分間撹拌することにより、造粒操作を行った。
【0054】
さらに、上記造粒操作を行った原料成分と、残りの焼結原料59118部とを同時にドラムミキサーに投入し、回転速度24min -1で1分間、予備撹拌した。その後、同回転速度で撹拌しながら、該焼結原料に、水4000部をノズルを用いて約1.5分間かけて添加した。添加後、さらに同回転速度で3分間撹拌することにより、造粒操作を行った。
【0055】
得られた擬似粒子に含まれる水分を測定すると共に、該擬似粒子をふるいを用いて分級することにより、平均粒径およびGI指数を求めた。次いで、上記擬似粒子を50kgスケールの鍋試験にて焼結を行い、焼結鉱を得た。該試験の条件は、層厚を550mmとし、吸引負圧を9.8kPa(一定)とした。得られた焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。結果をまとめて表3に示す。
【0056】
〔比較例4〕
実施例3と同じ原料成分10882部に水1300部を添加することにより、前段の造粒操作を行った。その後、該造粒操作を行った原料成分と、残りの焼結原料59118部とに水4000部を添加することにより、後段の造粒操作を行った。次いで、実施例3と同様に焼結操作を行って焼結鉱を得た後、該焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を測定した。結果をまとめて表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】
表3に示す結果から明らかなように、複数の造粒工程(処理工程)を有する場合においても、本発明にかかる処理剤を少量用いることにより、擬似粒子の平均粒径、GI指数を大きく増加させることができ、従って、該処理剤が焼結原料を擬似粒化するのに優れた効果を発揮することが判った。また、本発明にかかる処理剤を少量用いることにより、擬似粒子を焼結してなる焼結鉱の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を向上させることができることが判った。
【0059】
〔実施例4〕
予め、実施例1と同様の操作を行うことにより、エマルションを得た。そして、得られたエマルション215部と、中和剤としての炭酸水素アンモニウム14部とを水3271部に添加してよく撹拌し、共重合体を中和することにより、処理剤としてのポリマー水溶液3500部を得た。
【0060】
次に、高炉ダスト12000部、焼結ダスト3000部、転炉ダスト15000部を配合することによりペレット原料(製鉄用原料)30000部を調製し、該ペレット原料を混合機に投入して混合した。ペレット原料に占める炭素成分の割合は12.8%であった。その後、混合されたペレット原料を直径1mのパンペレタイザーに投入し、回転速度30min -1でパンペレタイザーを回転させ、ペレット原料に、上記ポリマー水溶液3200部を添加しながら4分間撹拌することにより、造粒操作を行った。上記ペレット原料に対する共重合体の割合は0.1%であった。これにより、水分が10%の生ペレットを得た。得られた生ペレットの圧潰強度、落下強度を測定した。落下強度とは、生ペレットを1mの高さから鉄板に繰り返し落下させたときに、破壊されずにその形状を維持していた回数を示す。
【0061】
上記の生ペレットを、ふるいを用いて直径10〜20mmの大きさに分級した後、電気炉で110℃、20時間乾燥させ、常温まで冷却した。これにより、乾燥した成品ペレットを得た。得られた成品ペレットに含まれる水分を測定すると共に、該成品ペレットの圧潰強度、落下強度を測定した。結果をまとめて表4に示す。
【0062】
〔比較例5〕
高炉ダスト11400部、焼結ダスト2700部、転炉ダスト15000部、ベントナイト900部を配合することによりペレット原料30000部を調製し、該ペレット原料を混合機に投入して混合した。ペレット原料に占める炭素成分の割合は12.5%であった。その後、混合されたペレット原料を直径1mのパンペレタイザーに投入し、回転速度30min -1でパンペレタイザーを回転させ、ペレット原料に水3200部を添加しながら4分間撹拌することにより、造粒操作を行った。これにより、水分が10%の生ペレットを得た。得られた生ペレットの圧潰強度、落下強度を測定した。次いで、実施例4と同様に乾燥操作を行って成品ペレットを得た後、該成品ペレットの圧潰強度、落下強度を測定した。結果をまとめて表4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】
表4に示す結果から明らかなように、ペレットを製造する場合においても、本発明にかかる処理剤を少量用いることにより、生ペレットおよび成品ペレットの圧潰強度、落下強度を大きく増加させることができ、従って、該処理剤がペレット原料をペレット化するのに優れた効果を発揮することが判った。
【0065】
【発明の効果】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、以上のように、酸基含有モノマー由来の単位と(メタ)アクリル酸エステル由来の単位とを含む重量平均分子量10万以上の共重合体を含む構成である。
【0066】
上記の共重合体は、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉粒子を核粒子の周りに付着させる効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることができ、それゆえ、製鉄用造粒処理剤を安価に提供することができるという効果を奏する。
【0067】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、以上のように、上記共重合体が、酸基含有モノマーと(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物をエマルション重合してなる構成である。
【0068】
酸基含有モノマーと(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物をエマルション重合することにより、重量平均分子量の大きい共重合体を高濃度で得ることができると共に、取り扱い時の粘度を低くすることができ、かつ、生産コストを低減化することができる。従って、性能がより優れた製鉄用造粒処理剤をより安価に提供することができるという効果を奏する。
【0069】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、以上のように、上記の共重合体の少なくとも一部が、中和剤によって中和されている構成である。
【0070】
これにより、共重合体は水に溶解または膨潤し、少量の使用で以て充分な性能(効果)を発揮することができるので、性能がより優れた製鉄用造粒処理剤を提供することができるという効果を奏する。
【0071】
本発明の造粒処理方法は、以上のように、前記の製鉄用造粒処理剤を製鉄用原料に添加する構成である。
【0072】
これにより、焼結鉱を得るべく微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)するのに好適な造粒処理方法を提供することができるという効果を奏する。
【0073】
本発明の造粒処理方法は、以上のように、上記製鉄用造粒処理剤を水溶液の状態で添加する構成である。
【0074】
これにより、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉の量を低減させる効果により優れ、焼結機の生産効率をより向上させることができる造粒処理方法を提供することができるという効果を奏する。
【0075】
本発明の造粒処理方法は、以上のように、上記製鉄用造粒処理剤を製鉄用原料に対して0.001重量%〜5.0重量%の範囲内で添加する構成である。
【0076】
これにより、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉の量を低減させる効果により優れ、焼結機の生産効率をより向上させることができる造粒処理方法を提供することができるという効果を奏する。
【0077】
本発明の造粒処理方法は、以上のように、複数の処理工程を有し、上記製鉄用造粒処理剤と各処理方法とを組み合わせる構成である。
【0078】
これにより、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉の量を低減させる効果にさらに優れ、焼結機の生産効率をさらに一層向上させることができる造粒処理方法を提供することができるという効果を奏する。
Claims (6)
- 微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理するのに用いる処理剤であって、
酸基含有モノマー由来の単位と、アクリル酸メチルを重合して得た(メタ)アクリル酸エステル由来の単位とを含む重量平均分子量10万以上の共重合体を含み、
上記共重合体が、上記酸基含有モノマーと上記(メタ)アクリル酸エステルとを含むモノマー組成物を水中油型乳化重合してなることを特徴とする製鉄用造粒処理剤。 - 上記の共重合体の少なくとも一部が、中和剤によって中和されていることを特徴とする請求項1に記載の製鉄用造粒処理剤。
- 製鉄用原料を混合、調湿等して造粒処理する方法において、
請求項1または2に記載の製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加することを特徴とする造粒処理方法。 - 上記製鉄用造粒処理剤を水溶液の状態で添加することを特徴とする請求項3に記載の造粒処理方法。
- 上記製鉄用造粒処理剤を製鉄用原料に対して0.001重量%〜5.0重量%の範囲内で添加することを特徴とする請求項3または4に記載の造粒処理方法。
- 複数の処理工程を有し、上記製鉄用造粒処理剤と各処理方法とを組み合わせることを特徴とする請求項3,4または5に記載の造粒処理方法。
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