[go: up one dir, main page]

JP2002256062A - 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2002256062A
JP2002256062A JP2001056834A JP2001056834A JP2002256062A JP 2002256062 A JP2002256062 A JP 2002256062A JP 2001056834 A JP2001056834 A JP 2001056834A JP 2001056834 A JP2001056834 A JP 2001056834A JP 2002256062 A JP2002256062 A JP 2002256062A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
active energy
resin composition
energy ray
compound
curable resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001056834A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002256062A5 (ja
JP3974336B2 (ja
Inventor
Tsuneo Hagiwara
恒夫 萩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nabtesco Corp
Original Assignee
Teijin Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Seiki Co Ltd filed Critical Teijin Seiki Co Ltd
Priority to JP2001056834A priority Critical patent/JP3974336B2/ja
Publication of JP2002256062A publication Critical patent/JP2002256062A/ja
Publication of JP2002256062A5 publication Critical patent/JP2002256062A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3974336B2 publication Critical patent/JP3974336B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性、特に高温下での保存安定性に優
れ、活性エネルギー線による硬化感度が高く、造形精
度、耐水性、耐湿性、力学的特性等に優れる光硬化物
(光造形物等)を生産性良く製造できる活性エネルギー
線硬化性樹脂組成物の提供。 【解決手段】 カチオン重合性有機化合物(a)、ラジカ
ル重合性有機化合物(b)、活性エネルギー線感受性カチ
オン重合開始剤(c)及び活性エネルギー線感受性ラジカ
ル重合開始剤(d)を含有し、且つカチオン重合性有機化
合物(a)の一部として、下記の一般式(I); 【化5】 (式中、R1、R2及びR3はメチル基又は水素原子、m
及びnは1〜15の整数を示す。)で表されるジエポキ
シ化合物を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保存安定性および
経時安定性に優れていて、高温下で長期間保存しても粘
度の上昇が少なく、しかも光等の活性エネルギー線によ
る硬化感度が高くて、光等の活性エネルギー線の照射に
より、寸法精度、造形精度、耐水性、耐湿性、力学的特
性に優れる光学的立体造形物などの硬化物を、円滑に生
産性良く製造することのできる活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、三次元CADに入力されたデータ
に基づいて液状の光硬化性樹脂組成物を立体的に光学造
形する方法が、金型などを作製することなく目的とする
立体造形物を良好な寸法精度で製造し得ることから、広
く採用されるようになっており、特開昭56−1444
78号公報において光硬化性樹脂に必要量の光エネルギ
ーを供給することによって立体造形物を得る方法が開示
され、更に特開昭60−247515号公報により基本
的実用方法が提案された。その後、同様の技術または改
良された技術が、特開昭62−35966号公報、特開
平1−204915号公報、特開平2−113925号
公報、特開平2−145616号公報、特開平2−15
3722号公報、特開平3−15520号公報、特開平
3−21432号公報、特開平3−41126号公報等
に開示されている。
【0003】光学的立体造形法の代表的な例としては、
容器に入れた液状光硬化性樹脂の液面に所望のパターン
が得られるようにコンピューターで制御された紫外線レ
ーザーを選択的に照射して所定厚みを硬化させ、ついで
該硬化層の上に1層分の液状樹脂を供給し、同様に紫外
線レーザーで前記と同様に照射硬化させ、連続した硬化
層を得る積層操作を繰り返すことによって最終的に立体
造形物を得る方法を挙げることができる。この光学的立
体造形方法は、形状のかなり複雑な造形物をも容易に且
つ比較的短時間に得ることが出来るため、近年特に注目
を集めている。
【0004】光学的造形などに用いる活性エネルギー線
硬化性樹脂組成物に対しては、活性エネルギー線による
硬化感度が高いこと、造形物の解像度が良く造形精度に
優れていること、硬化時の体積収縮率が小さいこと、硬
化物の力学的特性が優れていること、自己接着性が良い
こと、酸素雰囲気下での硬化特性が良いこと、低粘度で
あること、耐水性や耐湿性に優れており、経時的に水分
や湿分の吸収が少なく寸法安定性に優れていることなど
の種々の特性が要求される。光造形等に用いられる樹脂
組成物としては、従来、アクリレート系光硬化性樹脂組
成物、ウレタンアクリレート系光硬化性樹脂組成物、エ
ポキシ系光硬化性樹脂組成物、エポキシアクリレート系
光硬化性樹脂組成物、ビニルエーテル系光硬化性樹脂組
成物が知られている。これらの中で、エポキシ系光硬化
性樹脂組成物は、硬化物の寸法精度が良好であることか
ら最近特に注目されている。
【0005】しかし、エポキシ系光硬化性樹脂組成物は
光照射により生成するカチオンで反応が進むため、反応
速度が遅く、造形に時間がかかりすぎることが指摘され
ている。そこで、反応速度を上げるために、エポキシ化
合物などのカチオン重合性有機化合物と共にラジカル重
合性有機化合物を含有させた光硬化性樹脂組成物が提案
されている。しかしながら、カチオン重合性有機化合物
およびラジカル重合性有機化合物を含む光硬化性樹脂組
成物は、カチオン重合性有機化合物を単独で含む光硬化
性樹脂組成物に比べて光硬化時間はある程度短縮される
が、その一方で保存安定性および経時安定性が十分では
なく、保存中に粘度上昇を生ずることがある。特に、高
温下では、短時間のうちの粘度が急激に上昇して流動性
を失い、もはや光造形などに使用不能になり易い。その
ため、温度の高い地域や夏期には、光硬化性樹脂組成物
を冷却したり、冷所に保存する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、活性
エネルギー線による硬化感度に優れていて活性エネルギ
ー線の照射したときに速やかに硬化させることができ、
その一方で保存安定性や経時安定性に優れていて、長期
間保存しても、特に高温下に長期保存しても、粘度の上
昇が少なく、光造形などに使用可能な流動状態を保持す
ることのできる、取り扱い性に優れる活性エネルギー線
硬化性樹脂組成物を提供することである。さらに、本発
明の目的は、上記した特性と併せて、解像度、造形精
度、寸法精度、力学的特性、外観等に優れる光造形物等
の硬化物を円滑に得ることのできる活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
本発明者は鋭意検討を重ねてきた。その結果、カチオン
重合性有機化合物、ラジカル重合性有機化合物、活性エ
ネルギー線感受性カチオン重合開始剤および活性エネル
ギー線感受性ラジカル重合開始剤を用いてなる活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物において、カチオン重合性有
機化合物の一部として、ビスフェノール類に基づく特定
のジエポキシ化合物を用いると、活性エネルギー線硬化
性樹脂組成物の保存安定性、経時安定性が改善され、特
に高温下で長期保存しても粘度の上昇が少なく、流動性
を保持していて、光造形などのような活性エネルギー線
を用いる成形加工等に円滑に用い得ることを見出した。
さらに、本発明者らは、カチオン重合性有機化合物の一
部として該特定のジエポキシ化合物を用いてなる前記活
性エネルギー線硬化性樹脂組成物を活性エネルギー線照
射して硬化した際には、解像度、造形精度、寸法精度、
力学的特性、外観等に優れる光硬化物(光造形物等)が
得られることを見出した。また、本発明者らは、カチオ
ン重合性有機化合物の一部として該特定のジエポキシ化
合物を用いてなる前記活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物に更にオキセタンモノアルコール化合物やポリオキセ
タンなどのオキセタン基を有する化合物を添加すると、
その保存安定性、経時安定性を良好に保ちながら、活性
エネルギー線に対する硬化感度を向上させることがで
き、活性エネルギー線を照射した際には目的とする光硬
化物を短縮された造形時間で製造し得ること、また光造
形時の寸法精度が向上することを見出し、それらの種々
の知見に基づいて本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、(1) カチオン重
合性有機化合物(a)、ラジカル重合性有機化合物
(b)、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤
(c)および活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始
剤(d)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
であって、カチオン重合性有機化合物(a)の一部とし
て、下記の一般式(I);
【0009】
【化2】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立してメチル
基または水素原子を示し、mおよびnはそれぞれ独立し
て1〜15の整数を示す。)で表されるジエポキシ化合
物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物である。
【0010】そして、本発明は、(2) 上記の一般式
(I)で表されるジエポキシ化合物が、一般式(I)に
おいてmおよびnがそれぞれ独立して1〜10のジエポ
キシ化合物である前記(1)の活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物;(3) カチオン重合性有機化合物(a)
の全質量に対する一般式(I)で表されるジエポキシ化
合物の割合が1〜50質量%である前記(1)または
(2)の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物;(4)
カチオン重合性有機化合物(a)の30〜99質量%
が、2個以上のエポキシ基を有する脂環族ポリエポキシ
化合物からなる前記(1)〜(3)のいずれかの活性エ
ネルギー線硬化性樹脂組成物;(5) カチオン重合性
有機化合物(a)がエポキシ化合物から主としてなり、
ラジカル重合性有機化合物(b)が(メタ)アクリレー
ト系化合物から主としてなる前記(1)〜(4)のいず
れかの活性エネルギー線硬化性樹脂組成物;および、
(6) オキセタン基を有する化合物を、カチオン重合
性有機化合物(a)100質量部に対して、1〜100
質量部の割合で更に含有する前記(1)〜(5)のいず
れかの活性エネルギー線硬化性樹脂組成物;を好ましい
態様として包含する。
【0011】本発明の上記(1)〜(6)の活性エネル
ギー線硬化性樹脂組成物は、光学的立体造形用樹脂組成
物として特に好ましく用いられ、したがって、本発明
は、(7) 光学的立体造形用樹脂組成物である前記
(1)〜(6)の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を
包含する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。本発明で用いるカチオン重合性有機化合物
(a)は、活性エネルギー線感受性カチオン重合開始剤
(c)の存在下に活性エネルギー線を照射したときに、
重合反応および/または架橋反応を生ずる有機化合物で
ある。なお、本明細書でいう「活性エネルギー線」と
は、紫外線、電子線、X線、放射線、高周波などのよう
な活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させ得るエ
ネルギー線をいう。
【0013】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物で用いるカチオン重合性有機化合物(a)は、カチオ
ン重合性有機化合物(a)の一部として、前記の一般式
(I)で表されるジエポキシ化合物[以下「ジエポキシ化
合物(I)」ということがある]を含有することが必要
である。前記の一般式(I)において、R1、R2および
3はそれぞれ独立してメチル基または水素原子であ
る。R1、R2およびR3のすべてがメチル基であること
が、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の保存安定性、
経時安定性、特に高温下での保存安定性および経時安定
性が良好になる点から好ましい。一般式(I)において
1、R2およびR3がメチル基または水素原子以外の基
であるジエポキシ化合物は、カチオン重合性有機化合物
(a)の一部として用いても、活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物の保存安定性、経時安定性の改善は得られ
ず、保存中に、特に保存中に高温にさらされると活性エ
ネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が上昇して流動性が
失われ易い。
【0014】また、前記の一般式(I)において、mお
よびnは1〜15の整数である。一般式(I)において
mおよびnが0であるか又は15よりも大きい整数であ
るジエポキシ化合物は、カチオン重合性有機化合物
(a)の一部として用いても、活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物の保存安定性、経時安定性の向上効果がない
か又は小さく、保存中に、特に保存中に高温にさらされ
ると活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が上昇し
て流動性が失われ易い。本発明の活性エネルギー線硬化
性樹脂組成物の保存安定性、経時安定性の点から、一般
式(I)において、mおよびnが1〜10の整数である
ジエポキシ化合物(I)が好ましく用いられ、mおよび
nが1〜5の整数であるジエポキシ化合物(I)がより
好ましく用いられる。
【0015】ジエポキシ化合物(I)の使用量は、カチ
オン重合性有機化合物(a)やラジカル重合性有機化合
物(b)の種類、使用割合などに応じて調整し得るが、
一般には、ジエポキシ化合物(I)をも含めたカチオン
重合性有機化合物(a)の全質量に基づいて、1〜50
質量%であることが好ましく、1〜25質量%であるこ
とがより好ましい。ジエポキシ化合物(I)の使用量が
1質量%未満であると、ジエポキシ化合物(I)を用い
たことによる保存安定性や経時安定性の改善効果が十分
ではなく、一方50質量%を超えると反応性の低下や物
性の低下を招き易く、好ましくない。
【0016】本発明では、チオン重合性有機化合物
(a)として、その一部としてジエポキシ化合物(I)
を含む限りは、活性エネルギー線を照射したときにカチ
オン重合し得る有機化合物のいずれもが使用できる。本
発明で用い得るカチオン重合性有機化合物(a)の代表
例としては、エポキシ化合物、環状エーテル化合物、環
状アセタール化合物、環状ラクトン化合物、環状チオエ
ーテル化合物、スピロオルソエステル化合物、ビニルエ
ーテル化合物などを挙げることができ、これらのカチオ
ン重合性有機化合物は単独で使用しても、または2種以
上を併用してもよい。
【0017】本発明で用い得るカチオン重合性有機化合
物(a)の具体例としては、 (1)脂環族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、芳香
族エポキシ樹脂などのエポキシ化合物; (2)トリメチレンオキシド、3,3−ジメチルオキセ
タン、3,3−ジクロロメチルオキセタン、3−メチ
ル,3−フェノキシメチルオキセタン、1,4−ビス
[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]
ベンゼンなどのオキセタン化合物、テトラヒドロフラ
ン、2,3−ジメチルテトラヒドロフランのようなオキ
ソラン化合物、トリオキサン、1,3−ジオキソラン、
1,3,6−トリオキサンシクロオクタンのような環状
エーテルまたは環状アセタール化合物; (3)β−プロピオラクトン、ε−カプロラクトン等の
環状ラクトン化合物; (4)エチレンスルフィド、チオエピクロロヒドリン等
のチイラン化合物; (5)1,3−プロピンスルフィド、3,3−ジメチル
チエタンのようなチエタン化合物; (6)エチレングリコールジビニルエーテル、アルキル
ビニルエーテル、3,4−ジヒドロピラン−2−メチル
(3,4−ジヒドロピラン−2−カルボキシレート)、
トリエチレングリコールジビニルエーテル等のビニルエ
ーテル化合物; (7)エポキシ化合物とラクトンとの反応によって得ら
れるスピロオルソエステル化合物; (8) ビニルシクロヘキサン、イソブチレン、ポリブ
タジエンのようなエチレン性不飽和化合物; がなどを挙げることができる。
【0018】上記した中でも、本発明では、カチオン重
合性有機化合物(a)として、エポキシ化合物が好まし
く用いられ、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する
ポリエポキシ化合物がより好ましく用いられる。特に、
本発明では、カチオン重合性有機化合物(a)として、
1分子中に2個以上のエポキシ基を有する脂環式ポリエ
ポキシ化合物が好ましく用いられ、カチオン重合性有機
化合物(a)の30〜99質量%、特に50〜90質量
%が前記脂環族ポリエポキシ化合物からなることが好ま
しい。カチオン重合性有機化合物(a)として該脂環族
ポリエポキシ化合物を30〜99質量%、特に50〜9
0質量%の割合で含むものを用いると、本発明の活性エ
ネルギー線硬化性樹脂組成物のカチオン重合速度、厚膜
硬化性、解像度、紫外線透過性などが一層良好になり、
しかも活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が低く
なって光造形などのの活性エネルギー線硬化操作が円滑
に行われるようになり、さらに得られる硬化物(光造形
物等)の体積収縮率が一層小さくなる。
【0019】カチオン重合性有機化合物(a)として好
ましく用いられる前記した脂環族エポキシ樹脂として
は、少なくとも1個の脂環族環を有する多価アルコール
のポリグリシジルエーテル、或いはシクロヘキセンまた
はシクロペンテン環含有化合物を過酸化水素、過酸等の
適当な酸化剤でエポキシ化して得られるシクロヘキセン
オキサイドまたはシクロペンテンオキサイド含有化合物
などを挙げることができる。より具体的には、脂環族エ
ポキシ樹脂として、例えば、水素添加ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,
5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ
−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル
メチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンジオキサイ
ド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4
−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペ
ート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキ
シレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキ
サン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレ
ングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシク
ロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロ
フタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ
−2−エチルヘキシルなどを挙げることができる。
【0020】また、カチオン重合性有機化合物(a)と
して用い得る上記した脂肪族エポキシ樹脂としては、例
えば、脂肪族多価アルコールまたはそのアルキレンオキ
サイド付加物のポリグリシジルエーテル、脂肪族長鎖多
塩基酸のポリグリシジルエステル、グリシジルアクリレ
ートやグリシジルメタクリレートのホモポリマー、コポ
リマーなどを挙げることができる。より具体的には、例
えば、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテ
ル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテ
ル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンのトリグリシジルエーテル、ソルビトール
のテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトール
のヘキサグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
のジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールの
ジグリシジルエーテル、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに
1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加する
ことにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリ
シジルエーテル、脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエ
ステルなどを挙げることができる。さらに、前記のエポ
キシ化合物以外にも、例えば、脂肪族高級アルコールの
モノグリシジルエーテル、高級脂肪酸のグリシジルエス
テル、エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチ
ル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシ化アマニ
油、エポキシ化ポリブタジエンなどを挙げることができ
る。
【0021】また、カチオン重合性有機化合物(a)と
して用い得る上記した芳香族エポキシ樹脂としては、例
えば少なくとも1個の芳香核を有する1価または多価フ
ェノールのモノまたはポリグリシジルエーテル、フェノ
ールアルキレンオキサイド付加体のモノまたはポリグリ
シジルエーテルを挙げることができる。具体的には、例
えば、ビスフェノールAやビスフェノールFのモノ−ま
たはジ−グリシジルエーテル、ビスフェノールAやビス
フェノールFのアルキレンオキサイド付加体とエピクロ
ルヒドリンとの反応によって得られる、ジエポキシ化合
物(I)以外のグリシジルエーテル、エポキシノボラッ
ク樹脂、フェノール、クレゾール、ブチルフェノールま
たはこれらにアルキレンオキサイドを付加することによ
り得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエ
ーテルなどを挙げることができる。
【0022】本発明では、カチオン重合性有機化合物
(a)として、上記したエポキシ化合物の1種または2
種以上を用いることができ、上述のように、特に、カチ
オン重合性有機化合物(a)の全質量に基づいて、1分
子中に2個以上のエポキシ基を有するポリエポキシ化合
物を30質量%以上の割合で含むエポキシ化合物が好ま
しく用いられる。
【0023】本発明では、上記したカチオン重合性有機
化合物(a)と共にラジカル重合性有機化合物(b)を
用いる。本発明で使用するラジカル重合性有機化合物
(b)は、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤
(d)の存在下に紫外線やその他の活性エネルギー線を
照射したときに重合および/または架橋する有機化合物
である。本発明では、ラジカル重合性有機化合物(b)
として、活性エネルギー線感受性ラジカル重合開始剤
(d)の存在下に活性エネルギー線を照射したときに重
合反応および/または架橋反応を生ずる化合物のいずれ
もが使用できる。ラジカル重合性有機化合物(b)の代
表例としては、(メタ)アクリレート系化合物、不飽和
ポリエステル化合物、アリルウレタン系化合物、ポリチ
オール化合物などを挙げることができ、これらのラジカ
ル重合性有機化合物は単独で使用しても、または2種以
上を併用してもよい。そのうちでも、本発明ではラジカ
ル重合性有機化合物(b)として、1分子中に少なくと
も1個の(メタ)アクリル基を有するアクリル系化合物
が好ましく用いられ、具体例としては、エポキシ化合物
と(メタ)アクリル酸との反応生成物、アルコール類の
(メタ)アクリル酸エステル、ウレタン(メタ)アクリ
レート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエー
テル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0024】上記したエポキシ化合物と(メタ)アクリ
ル酸との反応生成物としては、芳香族エポキシ化合物、
脂環族エポキシ化合物および/または脂肪族エポキシ化
合物と、(メタ)アクリル酸との反応により得られる
(メタ)アクリレート系反応生成物を挙げることができ
る。前記した(メタ)アクリレート系反応生成物のうち
でも、芳香族エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との
反応により得られる(メタ)アクリレート系反応生成物
が好ましく用いられ、具体例としては、ビスフェノール
AやビスフェノールSなどのビスフェノール化合物また
はそのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリ
ンなどのエポキシ化剤との反応によって得られるグリシ
ジルエーテルを、(メタ)アクリル酸と反応させて得ら
れる(メタ)アクリレート、エポキシノボラック樹脂と
(メタ)アクリル酸を反応させて得られる(メタ)アク
リレート系反応生成物などを挙げることができる。
【0025】また、上記したアルコール類の(メタ)ア
クリル酸エステルとしては、分子中に少なくとも1個の
水酸基をもつ芳香族アルコール、脂肪族アルコール、脂
環族アルコールおよび/またはそれらのアルキレンオキ
サイド付加体と、(メタ)アクリル酸との反応により得
られる(メタ)アクリレートを挙げることができる。よ
り具体的には、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ラ
ウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アク
リレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、テトラ
ヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、前記したジオール、トリオー
ル、テトラオール、ヘキサオールなどの多価アルコール
のアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレートな
どを挙げることができる。そのうちでも、アルコール類
の(メタ)アクリレートとしては、多価アルコールと
(メタ)アクリル酸との反応により得られる1分子中に
2個以上の(メタ)アクリル基を有する(メタ)アクリ
レートが好ましく用いられる。また、前記した(メタ)
アクリレート化合物のうちで、メタクリレート化合物よ
りも、アクリレート化合物が重合速度の点から好ましく
用いられる。
【0026】また、上記したウレタン(メタ)アクリレ
ートとしては、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル酸
エステルとイソシアネート化合物を反応させて得られる
(メタ)アクリレートを挙げることができる。前記水酸
基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、脂肪族2
価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル化反応
によって得られる水酸基含有(メタ)アクリル酸エステ
ルが好ましく、具体例としては、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。ま
た、前記イソシアネート化合物としては、トリレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネートなどのような1分子中に2個以
上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合
物が好ましい。
【0027】さらに、上記したポリエステル(メタ)ア
クリレートとしては、水酸基含有ポリエステルと(メ
タ)アクリル酸との反応により得られるポリエステル
(メタ)アクリレートを挙げることができる。また、上
記したポリエーテル(メタ)アクリレートとしては、水
酸基含有ポリエーテルとアクリル酸との反応により得ら
れるポリエーテルアクリレートを挙げることができる。
【0028】また、本発明では、活性エネルギー線感受
性カチオン重合開始剤(c)(以下単に「カチオン重合
開始剤(c)」ということがある)として、活性エネル
ギー線を照射したときにカチオン重合性有機化合物のカ
チオン重合を開始させ得る重合開始剤のいずれも使用で
きる。そのうちでも、カチオン重合開始剤(c)として
は、活性エネルギー線を照射したときにルイス酸を放出
するオニウム塩が好ましく用いられる。そのようなオニ
ウム塩の例としては、特公昭52−14277号公報に
記載されている第VIIa族元素の芳香族スルホニウム
塩、特公昭52−14278号公報に記載されているVI
a族元素の芳香族オニウム塩、特公昭52−14279
号公報に記載されている第Va族元素の芳香族オニウム
塩などを挙げることができる。より具体的には、例え
ば、テトラフルオロホウ酸トリフェニルフェナシルホス
ホニウム、ヘキサフルオロアンチモン酸トリフェニルス
ルホニウム、ビス−[4−(ジフェニルスルフォニオ)
フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオロアンチモネ
ート、ビス−[4−(ジ4’−ヒドロキシエトキシフェ
ニルスルフォニォ)フェニル]スルフィドビスジヘキサ
フルオロアンチモネート、ビス−[4−(ジフェニルス
ルフォニォ)フェニル]スルフィドビスジヘキサフルオ
ロフォスフェート、テトラフルオロホウ酸ジフェニルヨ
ードニウムなどを挙げることができる。本発明では、カ
チオン重合開始剤(c)として、上記したようなカチオ
ン重合開始剤のうちの1種または2種以上を用いること
ができる。そのうちでも、本発明では芳香族スルホニウ
ム塩がより好ましく用いられる。また、本発明では、反
応速度を向上させる目的で、カチオン重合開始剤と共に
必要に応じて光増感剤、例えばベンゾフェノン、ベンゾ
インアルキルエーテル、チオキサントンなどを用いても
よい。
【0029】本発明では、活性エネルギー線感受性ラジ
カル重合開始剤(d)(以下単に「ラジカル重合開始剤
(d)」ということがある)として、活性エネルギー線
を照射したときにラジカル重合性有機化合物のラジカル
重合を開始させ得る重合開始剤のいずれもが使用でき、
例えば、ベンジルまたはそのジアルキルアセタール系化
合物、アセトフェノン系化合物、ベンゾインまたはその
アルキルエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、
チオキサントン系化合物などを挙げることができる。
【0030】具体的には、ベンジルまたはそのジアルキ
ルアセタール系化合物としては、例えば、ベンジルジメ
チルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセター
ル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなど
を挙げることができる。また、アセトフェノン系化合物
としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒ
ドロキシメチル−1−フェニルプロパン−1−オン、
4′−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチル−プ
ロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピ
オフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−
tert−ブチルジクロロアセトフェノン、p−ter
t−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベン
ザルアセトフェノンなどを挙げることができる。そし
て、ベンゾイン系化合物としては、例えば、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインノ
ルマルブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル
などを挙げることができる。また、ベンゾフェノン系化
合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイ
ル安息香酸メチル、ミヒラースケトン、4,4′−ビス
ジエチルアミノベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベ
ンゾフェノンなどを挙げることができる。そして、チオ
キサントン系化合物としては、例えば、チオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサン
トン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチ
オキサントンなどを挙げることができる。本発明では、
1種または2種以上のラジカル重合開始剤を所望の性能
に応じて配合して使用することができる。
【0031】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物は、組成物の粘度、反応速度、造形速度、得られる造
形物などの硬化物の寸法精度、力学的特性などの点か
ら、カチオン重合性有機化合物(a)とラジカル重合性
有機化合物(b)を、カチオン重合性有機化合物:ラジ
カル重合性有機化合物の質量比で、90:10〜30:
70の割合で含有していることが好ましく、80:20
〜40:60の割合で含有していることがより好まし
い。
【0032】また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物は、カチオン重合性有機化合物(a)およびラ
ジカル重合性有機化合物(b)の合計質量に対して、カ
チオン重合開始剤(c)を1〜10質量%およびラジカ
ル重合開始剤(d)を0.5〜10質量%の割合で含有
していることが好ましく、カチオン重合開始剤(c)を
2〜6質量%およびラジカル重合開始剤(d)を1〜5
質量%の割合で含有していることがより好ましい。
【0033】さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性
樹脂組成物は、ジエポキシ化合物(I)を一部として含
む上記したカチオン重合性有機化合物(a)、ラジカル
重合性有機化合物(b)、カチオン重合開始剤(c)お
よびラジカル重合開始剤(d)と共に、オキセタン基を
有する化合物を含有することが好ましい。本発明で好ま
しく用いられるオキセタン基を有する化合物としては、
1分子中にオキセタン基を1個以上有し且つアルコール
性水酸基を1個有する化合物、特に下記の一般式(II)
で表されるオキセタンモノアルコール化合物;
【0034】
【化3】 (式中、R4はアルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を示し、pは1〜6の整数を示す。) および/または1分子中にオキセタン基を2個以上有し
且つアルコール性水酸基を持たない化合物、特に下記の
一般式(III)で表されるポリオキセタン化合物;
【0035】
【化4】 (式中、R5は水素原子、フッ素原子、アルキル基、フ
ルオロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を示
し、Zは酸素原子または硫黄原子を示し、qは2以上の
整数を示し、Aは2価以上の有機基を示す。)を挙げる
ことができる。
【0036】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物が、オキセタンモノアルコール、特に上記の一般式
(II)で表されるオキセタンモノアルコール化合物[以
下「オキセタンモノアルコール(II)」ということがあ
る]を含有している場合は、耐水性、耐湿性、力学的特
性に優れる寸法精度の高い光硬化物(光造形物など)
を、高い反応速度および造形速度、良好な造形精度で、
生産性良く製造することができる。オキセタンモノアル
コール(II)を示す上記の一般式(II)において、R4
例としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペン
チル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル
など炭素数1〜10のアルキル基、フェニル、トリル、
ナフチル、メチルフェニル、ナフチルなどのアリール
基、ベンジル、β−フェニルエチル基などのアラルキル
基を挙げることができる。そのうちでも、R4は、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチルなどの低級アルキル基で
あることが好ましい。また、上記の一般式(II)におい
て、pは1〜6の整数であり、1〜4の整数であること
が好ましい。
【0037】オキセタンモノアルコール化合物(II)の
具体例としては、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオ
キセタン、3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタ
ン、3−ヒドロキシメチル−3−プロピルオキセタン、
3−ヒドロキシメチル−3−ノルマルブチルオキセタ
ン、3−ヒドロキシメチル−3−フェニルオキセタン、
3−ヒドロキシメチル−3−ベンジルオキセタン、3−
ヒドロキシエチル−3−メチルオキセタン、3−ヒドロ
キシエチル−3−エチルオキセタン、3−ヒドロキシエ
チル−3−プロピルオキセタン、3−ヒドロキシエチル
−3−フェニルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−
3−メチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−
エチルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−プロ
ピルオキセタン、3−ヒドロキシプロピル−3−フェニ
ルオキセタン、3−ヒドロキシブチル−3−メチルオキ
セタンなどを挙げることができ、これらの1種または2
種以上を用いることができる。そのうちでも、入手の容
易性などの点から、オキセタンモノアルコール(II)と
して、3−ヒドロキシメチル−3−メチルオキセタン、
3−ヒドロキシメチル−3−エチルオキセタンが好まし
く用いられる。
【0038】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物が、オキセタンモノアルコール化合物、特にオキセタ
ンモノアルコール(II)を含有する場合は、その含有量
は、カチオン重合性有機化合物(a)100質量部に対
して、0.5〜50質量部であることが好ましく、1〜
25質量部であることがより好ましく、2〜15質量部
であることが更に好ましい。オキセタンモノアルコール
化合物の含有量が多すぎると、反応が進み過ぎて分子量
の低下を招くため、得られる光硬化物(光造形物等)の
機械的物性が低下し、しかも耐水性、耐湿性、耐熱性な
どが低下することがある。
【0039】また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹
脂組成物が、1分子中にオキセタン基を2個以上有し且
つアルコール性水酸基を持たないオキセタン化合物、特
に上記の一般式(III)で表されるポリオキセタン化合
物[以下「ポリオキセンタン(III)」ということがあ
る]を含有する場合は、得られる光硬化物(光造形物
等)の寸法精度が一層高いものとなる。
【0040】ポリオキセタン(III)を示す上記の一般
式(III)において、R5の例としては、水素原子、フッ
素原子、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルな
ど炭素数1〜10のアルキル基、1個または2個以上の
フッ素で置換されたフルオロメチル、フルオロエチル、
フルオロプロピル、フルオロブチル、フルオロペンチ
ル、フルオロヘキシルなどの炭素数1〜6のフルオロア
ルキル基、フェニル、トリル、ナフチル、メチルフェニ
ル、ナフチルなどのアリール基、ベンジル、β−フェニ
ルエチルなどのアラルキル基、フリル基を挙げることが
できる。そのうちでも、R5は、水素原子、メチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルなどの低
級アルキル基であることが好ましい。また、qは2〜4
の整数であることが好ましい。そして、Aの価数はqの
数と同じであり、例えば、炭素数1〜12のアルキレン
基、フェニレン基、ビスフェノール残基のような2価の
アリーレン基、ジオルガノポリシロキシ基、3価または
4価の炭化水素基などを挙げることができる。1分子中
に2個以上のオキセタン基をもつ化合物の好適な例とし
ては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル
メトキシ)メチル]ベンゼン、1,4−ビス(3−エチ
ル−3−オキセタニルメトキシ)ブタンなどを挙げるこ
とができる。
【0041】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物が、ポリオキセタン化合物を含有する場合は、その含
有量は、カチオン重合性有機化合物(a)100質量部
に対して、0.5〜50質量部であることが好ましく、
1〜25質量部であることがより好ましい。ポリオキセ
タン化合物の含有量が多すぎると、物性の低下を招くこ
とがある。本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
は、オキセタンモノアルコール化合物とポリオキセタン
化合物のいずれか一方のみを含有していてもまたは両方
を含有していてもよいし、或いは両者を含有していなく
てもよい。本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
がオキセタンモノアルコール化合物とポリオキセタン化
合物の両方を含有する場合は、両者の合計含有量が、カ
チオン重合性有機化合物(a)100質量部に対して1
〜100質量部であることが好ましく、1〜50質量部
であることがより好ましく、2〜25質量部であること
が更に好ましい。
【0042】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物は、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて、
顔料や染料等の着色剤、消泡剤、レベリング剤、増粘
剤、難燃剤、酸化防止剤、充填剤(シリカ、ガラス粉、
セラミックス粉、金属粉等)、改質用樹脂などの1種ま
たは2種以上を適量含有していてもよい。
【0043】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物は光学的立体造形、光学的立体造形以外の活性エネル
ギー線を用いる成形、被覆材料、塗料などの各種用途に
用いることができ、そのうちでも光学的立体造形用樹脂
組成物として好適に用いられる。
【0044】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物を用いて光学的に立体造形を行うに当たっては、従来
既知の光学的立体造形方法および装置のいずれもが使用
できる。好ましく採用され得る光学的立体造形法の代表
例としては、液状をなす本発明の活性エネルギー線硬化
性樹脂組成物に所望のパターンを有する硬化層が得られ
るように活性エネルギー線を選択的に照射して硬化層を
形成し、次いでこの硬化層に未硬化の液状活性エネルギ
ー線硬化性樹脂組成物を供給し、同様に活性エネルギー
光線を照射して前記の硬化層と連続した硬化層を新たに
形成する積層操作を繰り返すことによって最終的に目的
とする立体的造形物を得る方法を挙げることができる。
その際の活性エネルギー線としては、上述のように、紫
外線、電子線、X線、放射線、高周波などを挙げること
ができる。そのうちでも、300〜400nmの波長を
有する紫外線が経済的な観点から好ましく用いられ、そ
の際の光源としては、紫外線レーザー(例えばArレー
ザー、He−Cdレーザーなど)、水銀ランプ、キセノ
ンランプ、ハロゲンランプ、蛍光灯などを使用すること
ができる。そのうちでも、レーザー光源が、エネルギー
レベルを高めて造形時間を短縮でき、しかも集光性に優
れていて高い造形精度を得ることができる点から、好ま
しく採用される。
【0045】本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物を光学的立体造形分野に用いる場合は、その応用分野
は特に制限されないが、代表的な応用分野としては、設
計の途中で外観デザインを検証するためのモデル、部品
の機能性をチェックするためのモデル、鋳型を制作する
ための樹脂型、金型を制作するためのベースモデル、試
作金型用の直接型などを挙げることできる。特に、本発
明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、精密な部品
のモデルの作成に威力を発揮することができる。より具
体的には、例えば、精密部品、電気・電子部品、家具、
建築構造物、自動車用部品、各種容器類、鋳物などのモ
デル、母型、加工用などの用途に有効に用いることがで
きる。
【0046】
【実施例】以下に実施例によって本発明について具体的
に説明するが、本発明は、以下の実施例によって制約さ
れるものではない。例中「部」は質量部を意味する。
【0047】《実施例1》 (1) 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,
4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1570
部、ビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリ
シジルエーテル)エーテル[新日本理化社製「リカレジ
ン「BPO−20E」;上記の一般式(I)におけるR
1、R2およびR3がメチル基で、mおよびnが1である
ジエポキシ化合物]300部、水素化ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル(新日本理化社製「リカレジンH
BE−100」)200部、2,2−ビス[4−(アク
リロキシジエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化学
工業株式会社製「NKエステルA−BPE−4」)50
0部、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパ
ントリアクリレート(新中村化学工業株式会社製「AT
M−4P」)400部、ジシクロペンタジエニルジアク
リレート(新中村化学工業株式会社製「A−DCP」)
300部および3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキ
セタン30部を混合して20〜25℃で約1時間撹拌し
て混合物を調製した(混合物の総質量3300部)。 (2) 上記(1)で得られた混合物3300部に、紫
外線を遮断した環境下に、1−ヒドロキシ−シクロヘキ
シルフェニルケトン(バンティコ社製「イルガキュアー
104;光ラジカル重合開始剤)45部およびビス[4
−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビス
ヘキサフルオロアンチモネート(光カチオン重合開始
剤)60部を添加し、完全に溶解するまで温度25℃で
約1時間混合撹拌して、光硬化性樹脂組成物(活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。この光硬化性
樹脂組成物の粘度は25℃で300m・Paであった。
【0048】(3) 上記(2)で得られた光硬化性樹
脂組成物の一部を採取して容器に入れ、紫外線の遮蔽環
境下に、80℃の恒温槽に収容して粘度安定性を調べた
ところ、17日目まで粘度の上昇が殆どなく、18日目
から粘度が増加し、21日目に撹拌が困難になった。 (4) また、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組成
物を用いて、超高速光造形システム(帝人製機株式会社
製「SOLIFORM500B」)を使用して、水冷A
rレーザー光(出力500mW;波長333、351、
364nm)を表面に対して垂直に照射して、照射エネ
ルギー20〜30mJ/cm2の条件下に、スライスピ
ッチ(積層厚み)0.05mm、1層当たりの平均造形
時間2分で光学的立体造形を行って、JIS K711
3に準拠したダンベル状試験片を作製した。
【0049】(5) 上記(4)で得られた試験片を目
視により観察したところ、歪みの全くない形状の良好な
造形物であった。また、上記(4)で得られた試験片の
引っ張り特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)
および曲げ特性(曲げ強度および曲げ弾性率)をJIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表1に示
すとおりであった。さらに、上記(4)で得られた試験
片の表面硬度(ショアD硬度)をJISK6253 デ
ュロメータ法により測定したところ、下記の表1に示す
とおりであった。 (6) さらに、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組
成物の硬化感度(重合速度)を調べるために、上記(2)
で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて上記(4)で使用
した超高速光造形システムを使用して、照射エネルギー
を変化させて、1層当たりの平均造形時間2分で光造形
を行ったところ、最小硬化エネルギー(臨界硬化エネル
ギーEc)および硬化深度は下記の表1に示すとおりで
あった。
【0050】《比較例1》 (1) ビスフェノールAビス(プロピレングリコール
グリシジルエーテル)エーテルを使用しなかった以外
は、実施例1の(1)と同様に行って混合物を調製した
(混合物の総質量3000部)。 (2) 上記(1)で得られた混合物3000部に、紫
外線を遮断した環境下に、1−ヒドロキシ−シクロヘキ
シルフェニルケトン(バンティコ社製「イルガキュアー
104;光ラジカル重合開始剤)45部およびビス[4
−(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビス
ヘキサフルオロアンチモネート(光カチオン重合開始
剤)60部を添加し、完全に溶解するまで温度25℃で
約1時間混合撹拌して、光硬化性樹脂組成物(活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。この光硬化性
樹脂組成物の粘度は25℃で270m・Paであった。 (3) 上記(2)で得られた光硬化性樹脂組成物の一
部を採取して容器に入れ、紫外線の遮蔽環境下に、80
℃の恒温槽に収容して粘度安定性を調べたところ、3日
目に粘度が急激に上昇して撹拌が困難になった。 (4) また、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組成
物を使用して、実施例1の(4)におけるのと同じ超高
速光造形システムを使用して実施例1の(4)と同様に
して光学的立体造形を行って、JIS K7113に準
拠したダンベル状試験片を作製した。
【0051】(5) 上記(4)で得られた試験片の引
っ張り特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)お
よび曲げ特性(曲げ強度および曲げ弾性率)をJIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表1に示す
とおりであった。さらに、上記(4)で得られた試験片
の表面硬度(ショアD硬度)をJISK6253 デュ
ロメータ法により測定したところ、下記の表1に示すと
おりであった。 (6) さらに、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組
成物の硬化感度(重合速度)を調べるために、上記
(2)で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて上記した
(4)で使用した超高速光造形システムを使用して、照
射エネルギーを変化させて、1層当たりの平均造形時間
2分で光造形を行ったところ、最小硬化エネルギー(臨
界硬化エネルギーEc)および硬化深度は下記の表1に
示すとおりであった。
【0052】《実施例2》 (1) 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,
4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1500
部、ビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリ
シジルエーテル)エーテル[新日本理化社製「リカレジ
ン「BPO−20E」;上記の一般式(I)におけるR
1、R2およびR3がメチル基で、mおよびnが1である
ジエポキシ化合物]150部、2,2−ビス[4−(ア
クリロキシジエトキシ)フェニル]プロパン(新中村化
学工業株式会社製「NKエステルA−BPE−4」;エ
チレンオキサイド単位4モル付加)500部、ビスフェ
ノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレート(新中
村化学工業株式会社製「NKエステルA−BPE−2
0」;エチレンオキサイド単位20モル付加))400
部、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート(新中村化学工業株式会社製「ATM−
4E」)300部およびジシクロペンタジエニルジアク
リレート(新中村化学工業株式会社製)300部を混合
して20〜25℃で約1時間撹拌して混合物を調製した
(混合物の総質量3150部)。 (2) 上記(1)で得られた混合物3150部に、紫
外線を遮断した環境下に、1−ヒドロキシ−シクロヘキ
シルフェニルケトン(チバガイギー社製「イルガキュア
ー104;光ラジカル重合開始剤)60部、ビス[4−
(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビスヘ
キサフルオロアンチモネート(光カチオン重合開始剤)
90部および遠心分離60部を添加し、完全に溶解する
まで温度25℃で約2時間混合撹拌して、光硬化性樹脂
組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)を製造し
た。この光硬化性樹脂組成物の粘度は25℃で350m
・Paであった。
【0053】(3) 上記(2)で得られた光硬化性樹
脂組成物の一部を採取して容器に入れ、紫外線の遮蔽環
境下に、80℃の恒温槽に収容して粘度安定性を調べた
ところ、14日目まで粘度の上昇が殆どなく、15日目
から粘度が増加し、16日目に撹拌が困難になった。 (4) また、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組成
物を使用して、実施例1の(4)におけるのと同じ超高
速光造形システムを使用して実施例1の(4)と同様に
して光学的立体造形を行って、JIS K7113に準
拠したダンベル状試験片を作製した。
【0054】(5) 上記(4)で得られた試験片を目
視により観察したところ、歪みの全くない形状の良好な
造形物であった。上記(4)で得られた試験片の引っ張
り特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)および
曲げ特性(曲げ強度および曲げ弾性率)をJIS K7
113に準じて測定したところ、下記の表1に示すとお
りであった。さらに、上記(4)で得られた試験片の表
面硬度(ショアD硬度)をJISK6253 デュロメ
ータ法により測定したところ、下記の表1に示すとおり
であった。 (6) さらに、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組
成物の硬化感度(重合速度)を調べるために、上記
(2)で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて上記した
(4)で使用した超高速光造形システムを使用して、照
射エネルギーを変化させて、1層当たりの平均造形時間
2分で光造形を行ったところ、最小硬化エネルギー(臨
界硬化エネルギーEc)および硬化深度は下記の表1に
示すとおりであった。
【0055】《比較例2》 (1) ビスフェノールAビス(プロピレングリコール
グリシジルエーテル)エーテルを使用しなかった以外
は、実施例2の(1)と同様に行って混合物を調製した
(混合物の総質量3000部)。 (2) 上記(1)で得られた混合物3000部に、紫
外線を遮断した環境下に、1−ヒドロキシ−シクロヘキ
シルフェニルケトン(バンティコ社製「イルガキュアー
104;光ラジカル重合開始剤)60部、ビス[4−
(ジフェニルスルホニオ)フェニル]スルフィドビスヘ
キサフルオロアンチモネート(光カチオン重合開始剤)
90部およびエチレングリコール60部を添加し、完全
に溶解するまで温度25℃で約2時間混合撹拌して、光
硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物)を製造した。この光硬化性樹脂組成物の粘度は25
℃で300m・Paであった。 (3) 上記(2)で得られた光硬化性樹脂組成物の一
部を採取して容器に入れ、紫外線の遮蔽環境下に、80
℃の恒温槽に収容して粘度安定性を調べたところ、4日
目に粘度が急激に上昇して撹拌が困難になった。 (4) また、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組成
物を使用して、実施例1の(4)におけるのと同じ超高
速光造形システムを使用して実施例1の(4)と同様に
して光学的立体造形を行って、JIS K7113に準
拠したダンベル状試験片を作製した。
【0056】(5) 上記(4)で得られた試験片の引
っ張り特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)お
よび曲げ特性(曲げ強度および曲げ弾性率)をJIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表1に示す
とおりであった。さらに、上記(4)で得られた試験片
の表面硬度(ショアD硬度)をJISK6253 デュ
ロメータ法により測定したところ、下記の表1に示すと
おりであった。 (6) さらに、上記(2)で得られた光硬化性樹脂組
成物の硬化感度(重合速度)を調べるために、上記
(2)で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて上記した
(4)で使用した超高速光造形システムを使用して、照
射エネルギーを変化させて、1層当たりの平均造形時間
2分で光造形を行ったところ、最小硬化エネルギー(臨
界硬化エネルギーEc)および硬化深度は下記の表1に
示すとおりであった。
【0057】《実施例3》 (1) 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,
4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート1200
部、ビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリ
シジルエーテル)エーテル[新日本理化社製「リカレジ
ン「BPO−20E」;上記の一般式(I)におけるR
1、R2およびR3がメチル基で、mおよびnが1である
ジエポキシ化合物]80部、1,4−ブタンジオールジ
グリシジルエーテル300部、ジシクロペンタジニルジ
アクリレート400部、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート600部、ビス[4−(ジフェニルスルホ
ニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチ
モネート(光カチオン重合開始剤)45部、1−ヒドロ
キシ−シクロヘキシルフェニルケトン30部、3−メチ
ル−3−ヒドロキシメチルオキセタン100部およびベ
ンゾトリアゾール系硬化深度調節剤1部を温度25℃で
約1時間混合撹拌して、光硬化性樹脂組成物(活性エネ
ルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。この光硬化性
樹脂組成物の粘度は25℃で400m・Paであった。
【0058】(2) 上記(1)で得られた光硬化性樹
脂組成物の一部を採取して容器に入れ、紫外線の遮蔽環
境下に、80℃の恒温槽に収容して粘度安定性を調べた
ところ、11日目まで粘度の上昇が殆どなく、12日目
から粘度が増加し、13日目に撹拌が困難になった。 (3) また、上記(1)で得られた光硬化性樹脂組成
物を使用して、実施例1の(4)におけるのと同じ超高
速光造形システムを使用して実施例1の(4)と同様に
して光学的立体造形を行って、JIS K7113に準
拠したダンベル状試験片を作製した。
【0059】(4) 上記(3)で得られた試験片を目
視により観察したところ、歪みの全くない形状の良好な
造形物であった。上記(3)で得られた試験片の引っ張
り特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)および
曲げ特性(曲げ強度および曲げ弾性率)をJIS K7
113に準じて測定したところ、下記の表1に示すとお
りであった。さらに、上記(3)で得られた試験片の表
面硬度(ショアD硬度)をJISK6253 デュロメ
ータ法により測定したところ、下記の表1に示すとおり
であった。 (5) さらに、上記(1)で得られた光硬化性樹脂組
成物の硬化感度(重合速度)を調べるために、上記
(1)で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて上記した
(3)で使用した超高速光造形システムを使用して、照
射エネルギーを変化させて、1層当たりの平均造形時間
2分で光造形を行ったところ、最小硬化エネルギー(臨
界硬化エネルギーEc)および硬化深度は下記の表1に
示すとおりであった。
【0060】《比較例3》 (1) ビスフェノールAビス(プロピレングリコール
グリシジルエーテル)エーテルを使用しなかった以外
は、実施例3の(1)と同様に行って光硬化性樹脂組成
物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)を製造した。
この光硬化性樹脂組成物の粘度は25℃で380m・P
aであった。 (2) 上記(1)で得られた光硬化性樹脂組成物の一
部を採取して容器に入れ、紫外線の遮蔽環境下に、80
℃の恒温槽に収容して粘度安定性を調べたところ、3日
目に粘度が急激に上昇して撹拌が困難になった。 (3) また、上記(1)で得られた光硬化性樹脂組成
物を使用して、実施例1の(4)におけるのと同じ超高
速光造形システムを使用して実施例1の(4)と同様に
して光学的立体造形を行って、JIS K7113に準
拠したダンベル状試験片を作製した。
【0061】(4) 上記(3)で得られた試験片の引
っ張り特性(引張強度、引張伸度および引張弾性率)お
よび曲げ特性(曲げ強度および曲げ弾性率)をJIS
K7113に準じて測定したところ、下記の表1に示す
とおりであった。さらに、上記(3)で得られた試験片
の表面硬度(ショアD硬度)をJISK6253 デュ
ロメータ法により測定したところ、下記の表1に示すと
おりであった。 (5) さらに、上記(1)で得られた光硬化性樹脂組
成物の硬化感度(重合速度)を調べるために、上記
(1)で得られた光硬化性樹脂組成物を用いて上記した
(3)で使用した超高速光造形システムを使用して、照
射エネルギーを変化させて、1層当たりの平均造形時間
2分で光造形を行ったところ、最小硬化エネルギー(臨
界硬化エネルギーEc)および硬化深度は下記の表1に
示すとおりであった。
【0062】
【表1】
【0063】上記の表1の結果から、カチオン重合性有
機化合物(a)の一部としてジエポキシ化合物(I)
[ビスフェノールAビス(プロピレングリコールグリシ
ジルエーテル)エーテル]を含有する実施例1〜3の光
硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物)は、保存安定性、特に高温での保存安定性に優れて
いて、80℃の高温下で、それぞれ17日目、14日目
および11日目まで粘度上昇が生じない。しかも、ジエ
ポキシ化合物(I)を含有する実施例1〜3の光硬化性
樹脂組成物は、ジエポキシ化合物(I)を含有しない光
硬化性樹脂組成物と同じように、光硬化特性に優れてい
る。その上、実施例1〜3の光硬化性樹脂組成物を用い
て得られる光学的立体造形物は、比較例1〜3の光硬化
性樹脂組成物から得られる光学的立体造形物と同じよう
に、機械的特性、表面硬度、外観などの点において優れ
ている。一方、ジエポキシ化合物(I)を含有しない比
較例1〜3の光硬化性樹脂組成物(活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物)は、80℃の高温下で、それぞれ3日
目、4日目および3日目の粘度が急激に上昇して流動性
を失った。
【0064】
【発明の効果】カチオン重合性有機化合物(a)の一部
としてジエポキシ化合物(I)を含有する本発明の活性
エネルギー線硬化性樹脂組成物は、保存安定性、経時安
定性が改善され、特に高温下で保存しても粘度の上昇が
少なく、流動性を保持していて、光造形などのような活
性エネルギー線を用いる造形や成形加工等に円滑に用い
ることができる。さらに、本発明の活性エネルギー線硬
化性樹脂組成物は、活性エネルギー線照射して硬化した
際に、解像度、造形精度、寸法精度、力学的特性、外観
等に優れる光硬化物(光造形物等)を形成する。また、
が得られることを見出した。また、オキセタン化合物を
更に含有する本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成
物は、上記した優れた特性と併せて、活性エネルギー線
に対する硬化感度の向上、および得られる光造形物や光
硬化物の寸法精度の向上という効果を更に有している。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン重合性有機化合物(a)、ラジ
    カル重合性有機化合物(b)、活性エネルギー線感受性
    カチオン重合開始剤(c)および活性エネルギー線感受
    性ラジカル重合開始剤(d)を含有する活性エネルギー
    線硬化性樹脂組成物であって、カチオン重合性有機化合
    物(a)の一部として、下記の一般式(I); 【化1】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ独立してメチル
    基または水素原子を示し、mおよびnはそれぞれ独立し
    て1〜15の整数を示す。)で表されるジエポキシ化合
    物を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記の一般式(I)で表されるジエポキ
    シ化合物が、一般式(I)においてmおよびnがそれぞ
    れ独立して1〜10のジエポキシ化合物である請求項1
    に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 カチオン重合性有機化合物(a)の全質
    量に対する一般式(I)で表されるジエポキシ化合物の
    割合が1〜50質量%である請求項1または2に記載の
    活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 カチオン重合性有機化合物(a)の30
    〜99質量%が、2個以上のエポキシ基を有する脂環族
    ポリエポキシ化合物からなる請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 カチオン重合性有機化合物(a)がエポ
    キシ化合物から主としてなり、ラジカル重合性有機化合
    物(b)が(メタ)アクリレート系化合物から主として
    なる請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性エネルギ
    ー線硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 オキセタン基を有する化合物を、カチオ
    ン重合性有機化合物(a)100質量部に対して、1〜
    100質量部の割合で含有する請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 光学的立体造形用樹脂組成物である請求
    項1〜6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化
    性樹脂組成物。
JP2001056834A 2001-03-01 2001-03-01 光学的立体造形用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3974336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056834A JP3974336B2 (ja) 2001-03-01 2001-03-01 光学的立体造形用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001056834A JP3974336B2 (ja) 2001-03-01 2001-03-01 光学的立体造形用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002256062A true JP2002256062A (ja) 2002-09-11
JP2002256062A5 JP2002256062A5 (ja) 2005-08-04
JP3974336B2 JP3974336B2 (ja) 2007-09-12

Family

ID=18916796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001056834A Expired - Lifetime JP3974336B2 (ja) 2001-03-01 2001-03-01 光学的立体造形用の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3974336B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004113396A1 (ja) * 2003-06-25 2004-12-29 Cmet Inc. 安定性の向上した活性エネルギー線硬化性の光学的立体造形用樹脂組成物
JP2007277327A (ja) * 2006-04-04 2007-10-25 Cmet Inc 光学的立体造形用樹脂組成物
JP2010189641A (ja) * 2002-05-03 2010-09-02 Dsm Ip Assets Bv 照射硬化可能な樹脂組成物及びそれを用いるラピッドプロトタイピング法
JP2012203165A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、レジストパターン形成方法及び導体パターン製造方法
JP2015036420A (ja) * 2013-08-09 2015-02-23 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 積層造形用の低粘度液状放射線硬化型歯科アライナー成形型用樹脂組成物
JP2015152854A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 旭化成イーマテリアルズ株式会社 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体及びレジストパターン形成方法
JP2017065033A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 富士フイルム株式会社 積層フィルムおよびその製造方法、偏光板、液晶パネル、ならびに液晶表示装置
JP2017110169A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 古河電気工業株式会社 接着剤組成物、これを用いた被着体の接合方法および積層体の製造方法
JP2017179161A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 株式会社Adeka 硬化性組成物、硬化物の製造方法、およびその硬化物
JPWO2018105463A1 (ja) * 2016-12-05 2020-05-28 Dic株式会社 光学的立体造形用光硬化性樹脂組成物
WO2020191689A1 (en) * 2019-03-28 2020-10-01 Henkel Ag & Co. Kgaa Photo-curable compositions for additive manufacturing
CN114829505A (zh) * 2020-01-30 2022-07-29 株式会社大赛璐 成型体及其前体、制造方法以及用途
JPWO2024176886A1 (ja) * 2023-02-20 2024-08-29

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010189641A (ja) * 2002-05-03 2010-09-02 Dsm Ip Assets Bv 照射硬化可能な樹脂組成物及びそれを用いるラピッドプロトタイピング法
JPWO2004113396A1 (ja) * 2003-06-25 2006-07-27 シーメット株式会社 安定性の向上した活性エネルギー線硬化性の光学的立体造形用樹脂組成物
US8338074B2 (en) 2003-06-25 2012-12-25 Cmet Inc. Actinic radiation-curable stereolithographic resin composition having improved stability
JP5280610B2 (ja) * 2003-06-25 2013-09-04 シーメット株式会社 安定性の向上した活性エネルギー線硬化性の光学的立体造形用樹脂組成物
WO2004113396A1 (ja) * 2003-06-25 2004-12-29 Cmet Inc. 安定性の向上した活性エネルギー線硬化性の光学的立体造形用樹脂組成物
JP2007277327A (ja) * 2006-04-04 2007-10-25 Cmet Inc 光学的立体造形用樹脂組成物
JP2012203165A (ja) * 2011-03-25 2012-10-22 Asahi Kasei E-Materials Corp 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体、レジストパターン形成方法及び導体パターン製造方法
US9861452B2 (en) 2013-08-09 2018-01-09 Dsm Ip Assets B.V. Low-viscosity liquid radiation curable dental aligner mold resin compositions for additive manufacturing
JP2015036420A (ja) * 2013-08-09 2015-02-23 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 積層造形用の低粘度液状放射線硬化型歯科アライナー成形型用樹脂組成物
JP2015152854A (ja) * 2014-02-18 2015-08-24 旭化成イーマテリアルズ株式会社 感光性樹脂組成物、感光性樹脂積層体及びレジストパターン形成方法
JP2017065033A (ja) * 2015-09-29 2017-04-06 富士フイルム株式会社 積層フィルムおよびその製造方法、偏光板、液晶パネル、ならびに液晶表示装置
JP2017110169A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 古河電気工業株式会社 接着剤組成物、これを用いた被着体の接合方法および積層体の製造方法
JP2017179161A (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 株式会社Adeka 硬化性組成物、硬化物の製造方法、およびその硬化物
JPWO2018105463A1 (ja) * 2016-12-05 2020-05-28 Dic株式会社 光学的立体造形用光硬化性樹脂組成物
JP7268354B2 (ja) 2016-12-05 2023-05-08 Dic株式会社 光学的立体造形用光硬化性樹脂組成物
WO2020191689A1 (en) * 2019-03-28 2020-10-01 Henkel Ag & Co. Kgaa Photo-curable compositions for additive manufacturing
CN114829505A (zh) * 2020-01-30 2022-07-29 株式会社大赛璐 成型体及其前体、制造方法以及用途
CN114829505B (zh) * 2020-01-30 2024-05-03 株式会社大赛璐 成型体及其前体、制造方法以及用途
JPWO2024176886A1 (ja) * 2023-02-20 2024-08-29
WO2024176886A1 (ja) * 2023-02-20 2024-08-29 積水化学工業株式会社 硬化性樹脂組成物及びled素子用接着剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3974336B2 (ja) 2007-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1939234B1 (en) Resin composition for optical three-dimensional molded object
JP5280610B2 (ja) 安定性の向上した活性エネルギー線硬化性の光学的立体造形用樹脂組成物
JP4925900B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP4969137B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP5280615B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP5019518B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物および光学的立体造形方法
JP5266131B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP4516019B2 (ja) 三次元構造体およびその製造方法
JP2015036420A (ja) 積層造形用の低粘度液状放射線硬化型歯科アライナー成形型用樹脂組成物
JP5111774B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP2002256062A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
JPH09268205A (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物および光学的立体造形法
WO2009145167A1 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP3913350B2 (ja) 光学的造形用樹脂組成物
JPH10158385A (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物および光学的立体造形方法
JP3849989B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物および光学的立体造形法
JPH04261421A (ja) エネルギー線を用いた注型成型方法
JP4795630B2 (ja) 靱性に優れた光学的立体造形用樹脂組成物
JP5205018B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP2007238828A (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JP5302022B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物
JPH04314721A (ja) エネルギー線を用いた注型成型方法
JP3921490B2 (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物および光学的立体造形法
JP4169397B2 (ja) 光学的立体造形方法
JP2008063514A (ja) 光学的立体造形用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20041013

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050106

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050106

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070522

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070614

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3974336

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140622

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term