JP2002196139A - 楕円偏光板および液晶表示装置 - Google Patents
楕円偏光板および液晶表示装置Info
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Abstract
た透明保護膜、そして他方の側に任意の順に付設された
第1光学異方性層および第2光学異方性層からなる積層
体であって、該第1光学異方性層が、その最大屈折率の
方向が当該層の平面に対して5度以上、85度未満の範
囲にある層であり、該第2光学異方性層が、その最大屈
折率の方向が当該層の平面に対して0度以上、5度未満
の範囲にある光学的に二軸性を示す層である楕円偏光
板。
Description
液晶表示装置に関する。
置は、TFT(Thin Film Transistor)やMIM(Meta
l Insulator Metal)のような能動素子と組み合わせ
て、最も広く用いられている液晶表示装置である。TN
型液晶表示装置は、TN型液晶セルおよび二枚の偏光素
子からなる。液晶セルは、棒状液晶性分子、それを封入
するための二枚の基板および棒状液晶性分子に電圧を加
えるための電極層からなる。TN型液晶セルでは、90
゜のねじれ角で棒状液晶性分子を配向させるための配向
膜が、二枚の基板に設けられる。TN型液晶表示装置の
視野角を改善するため、一般に液晶セルと偏光素子との
間に光学補償シート(位相差板)が設けられる。偏光素
子(偏光膜)と光学補償シートとの積層体は、楕円偏光
板として機能する。光学補償シートとしては、延伸複屈
折フイルムが従来から使用されている。
トに代えて、透明支持体上に液晶性分子を含む光学異方
性層を有する光学補償シートを使用することが提案され
ている。光学異方性層は、液晶性分子を配向させ、その
配向状態を固定することにより形成する。液晶性分子
は、一般に大きな複屈折率を有する。液晶性分子を用い
ることで、従来の延伸複屈折フイルムでは得ることがで
きない光学的性質を有する光学補償シートを製造するこ
とが可能になる。ディスコティック液晶性分子を用いた
TN型液晶セル用の光学補償シートについては、特開平
6−214116号公報、米国特許5583679号、
同5646703号、ドイツ特許3911620A1号
の各明細書に記載がある。また、棒状液晶性分子を用い
たTN型液晶セル用の光学補償シートについては、特開
平7−35924号公報に記載がある。
型液晶表示装置に適した楕円偏光板を提供することであ
る。
(1)〜(12)の楕円偏光板および下記(13)の液
晶表示装置により達成された。 (1)偏光膜、該偏光膜の一方の側に付設された透明保
護膜、そして他方の側に任意の順に付設された第1光学
異方性層および第2光学異方性層からなる積層体であっ
て、該第1光学異方性層が、その最大屈折率の方向が当
該層の平面に対して5度以上、85度未満の範囲にある
層であり、該第2光学異方性層が、その最大屈折率の方
向が当該層の平面に対して0度以上、5度未満の範囲に
ある光学的に二軸性を示す層であることを特徴とする楕
円偏光板。 (2)第1光学異方性層が、棒状液晶性分子が傾斜状態
で配向されてなる層であることを特徴とする(1)に記
載の楕円偏光板。 (3)棒状液晶性分子の傾斜角が、棒状液晶性分子と第
1光学異方性層の平面との距離に伴って変化している
(2)に記載の楕円偏光板。 (4)第2光学異方性層が、延伸したポリマーフイルム
からなる層であることを特徴とする(1)に記載の楕円
偏光板。 (5)第2光学異方性層が、延伸したセルロースエステ
ルフイルムからなる層であることを特徴とする(1)に
記載の楕円偏光板。 (6)第2光学異方性層が、一軸延伸したセルロースエ
ステルフイルムからなる層であることを特徴とする
(1)に記載の楕円偏光板。
流延法により製膜されたフイルムであることを特徴とす
る(5)もしくは(6)に記載の楕円偏光板。 (8)セルロースエステルフイルムが溶液製膜法により
製膜されたフイルムであり、製膜に用いる溶液の溶媒
が、炭素原子数3乃至12のエーテル、炭素原子数3乃
至12のケトン、炭素原子数3乃至12のエステル、ま
たはこれらの溶媒を混合した溶媒を含むことを特徴とす
る(5)乃至(7)のうちのいずれかの項に記載の楕円
偏光板。 (9)第1光学異方性層の最大屈折率の方向を、第1光
学異方性層と第2光学異方性層の界面に投影した方向
と、第2光学異方性層の最大屈折率の方向を該界面に投
影した方向とが実質的に直交していることを特徴とする
(1)に記載の楕円偏光板。 (10)第1光学異方性層、第2光学異方性層、偏光
膜、そして透明保護膜が、この順序で積層されているこ
とを特徴とする(1)に記載の楕円偏光板。
方向を偏光膜に投影した方向と、偏光膜の透過軸とが実
質的に直交していることを特徴とする(1)に記載の楕
円偏光板。 (12)第2光学異方性層の最大屈折率の方向を偏光膜
に投影した方向と、偏光膜の透過軸とが実質的に平行で
あることを特徴とする(1)に記載の楕円偏光板。 (13)TN型液晶セルおよびその両側に配置された二
枚の偏光板からなる液晶表示装置であって、偏光板の少
なくとも一方が、偏光膜、該偏光膜の一方の側に付設さ
れた透明保護膜、そして他方の側に任意の順に付設され
た第1光学異方性層および第2光学異方性層からなる積
層体であって、該第1光学異方性層が、その最大屈折率
の方向が当該層の平面に対して5度以上、85度未満の
範囲にある層であり、該第2光学異方性層が、その最大
屈折率の方向が当該層の平面に対して0度以上、5度未
満の範囲にある光学的に二軸性を示す層であることを特
徴とする液晶表示装置。なお、実質的に直交または平行
とは、厳密な直交または平行の状態との角度差が±20
゜未満であることを意味する。角度差は、±16゜未満
であることが好ましく、±12゜未満であることがより
好ましく、±8゜未満であることがさらに好ましく、±
4゜未満であることが最も好ましい。
本的な構成を示す模式図である。図1に示すTN型液晶
表示装置は、バックライト(BL)側から順に、透明保
護膜(1a)、偏光膜(2a)、第2光学異方性層(3
a)、第1光学異方性層(4a)、液晶セルの下基板
(5a)、棒状液晶性分子(6)、液晶セルの上基板
(5b)、第1光学異方性層(4b)、第2光学異方性
層(3b)、偏光膜(2b)、そして透明保護膜(1
b)からなる。液晶セルの下基板、棒状液晶性分子およ
び液晶セルの上基板(5a〜5b)がTN型液晶セルを
構成する。第1光学異方性層および第2光学異方性層
(3a〜4aおよび4b〜3b)が光学補償シートを構
成する。透明保護膜、偏光膜、第1光学異方性層および
第2光学異方性層(1a〜4aおよび4b〜1b)が楕
円偏光板を構成する。
な構成を示す模式図である。図2に示すTN型液晶表示
装置は、バックライト(BL)側から順に、透明保護膜
(1a)、偏光膜(2a)、第2光学異方性層(3
a)、第1光学異方性層(4a)、液晶セルの下基板
(5a)、棒状液晶性分子(6)、液晶セルの上基板
(5b)、透明保護膜(1b)、偏光膜(2b)、そし
て透明保護膜(1c)からなる。液晶セルの下基板、棒
状液晶性分子および液晶セルの上基板(5a〜5b)が
TN型液晶セルを構成する。第1光学異方性層および第
2光学異方性層(3a〜4a)が光学補償シートを構成
する。透明保護膜、偏光膜、第1光学異方性層および第
2光学異方性層(1a〜4a)が楕円偏光板を構成す
る。
基本的な構成を示す模式図である。図3に示すTN型液
晶表示装置は、バックライト(BL)側から順に、透明
保護膜(1a)、偏光膜(2a)、透明保護膜(1
b)、液晶セルの下基板(5a)、棒状液晶性分子
(6)、液晶セルの上基板(5b)、第1光学異方性層
(4b)、第2光学異方性層(3b)、偏光膜(2
b)、そして透明保護膜(1c)からなる。液晶セルの
下基板、棒状液晶性分子および液晶セルの上基板(5a
〜5b)がTN型液晶セルを構成する。第1光学異方性
層および第2光学異方性層(4b〜3b)が光学補償シ
ートを構成する。透明保護膜、偏光膜、第1光学異方性
層および第2光学異方性層(4b〜1c)が楕円偏光板
を構成する。図1〜3に示すように、楕円偏光板は、第
1光学異方性層、第2光学異方性層、偏光膜、そして透
明保護膜が、この順序で積層されていることが好まし
い。楕円偏光板は、第2光学異方性層、第1光学異方性
層、偏光膜、そして透明保護膜が、この順序で積層され
ていてもよい。
は、その最大屈折率の方向が当該層の平面に対して5度
以上、85度未満の範囲にある層である。第1光学異方
性層は、傾斜状態で配向させた液晶性分子または斜め延
伸したポリマーフイルムから形成でき、特に本発明で
は、棒状液晶性分子から第1光学異方性層を形成するこ
とが好ましい。棒状液晶性分子が均一に配向している場
合、分子の長軸方向が最大屈折率の方向に相当する。従
って、棒状液晶性分子から第1光学異方性層を形成する
場合、棒状液晶性分子の傾斜角(棒状液晶性分子の長軸
方向と層の面との平均角度)を5度以上、85度未満に
する。棒状液晶性分子の傾斜角は、棒状液晶性分子と第
1光学異方性層の平面との距離に伴って変化しているこ
とが好ましい。
アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエス
テル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン
酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン
類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換
フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン
類およびアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が
好ましく用いられる。なお、棒状液晶性分子には、金属
錯体も含まれる。棒状液晶性分子については、季刊化学
総説第22巻液晶の化学(1994年)日本化学会編の
第4章、第7章および第11章、および液晶デバイスハ
ンドブック日本学術振興会第142委員会編の第3章に
記載がある。棒状液晶性分子の複屈折率は、0.001
乃至0.7であることが好ましい。棒状液晶性分子は、
重合性基を有することが好ましい。重合性基(Q)の例
を以下に示す。
〜Q7)、エポキシ基(Q8)またはアジリジニル基
(Q9)であることが好ましく、不飽和重合性基である
ことがさらに好ましく、エチレン性不飽和重合性基(Q
1〜Q6)であることが最も好ましい。以下に、重合性
棒状液晶性分子の例を示す。
よい。例えば、重合性棒状液晶性分子と非重合性棒状液
晶性分子とを併用することができる。第1光学異方性層
は、棒状液晶性分子あるいは下記の重合性開始剤や任意
の添加剤(例、可塑剤、モノマー、界面活性剤、セルロ
ースエステル)を含む液晶組成物(塗布液)を、配向膜
の上に塗布することで形成する。液晶組成物の調製に使
用する溶媒としては、有機溶媒が好ましく用いられる。
有機溶媒の例には、アミド(例、N,N−ジメチルホル
ムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシ
ド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素
(例、ベンゼン、ヘキサン)、アルキルハライド(例、
クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸
メチル、酢酸ブチル)、ケトン(例、アセトン、メチル
エチルケトン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、
1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。アルキルハラ
イドおよびケトンが好ましい。二種類以上の有機溶媒を
併用してもよい。液晶組成物の塗布は、公知の方法
(例、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティ
ング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバース
グラビアコーティング法、ダイコーティング法)により
実施できる。
ていることが好ましく、実質的に均一に配向している状
態で固定されていることがさらに好ましく、重合反応に
より液晶性分子が固定されていることが最も好ましい。
重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重
合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応
が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化
合物(米国特許2367661号、同2367670号
の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許24
48828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族ア
シロイン化合物(米国特許2722512号明細書記
載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、
同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイ
ミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組
み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、ア
クリジンおよびフェナジン化合物(特開昭60−105
667号公報、米国特許4239850号明細書記載)
およびオキサジアゾール化合物(米国特許421297
0号明細書記載)が含まれる。光重合開始剤の使用量
は、塗布液の固形分の0.01乃至20重量%であるこ
とが好ましく、0.5乃至5重量%であることがさらに
好ましい。棒状液晶性分子の重合のための光照射は、紫
外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、20
mJ/cm2 乃至50J/cm2 であることが好まし
く、100乃至800mJ/cm2 であることがさらに
好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光
照射を実施してもよい。第1光学異方性層の厚さは、
0.1乃至20μmであることが好ましく、0.5乃至
15μmであることがさらに好ましく、1乃至10μm
であることが最も好ましい。
は、その最大屈折率の方向が当該層の平面に対して0度
以上、5度未満の範囲にある光学的に二軸性を示す層で
ある。なお、第1光学異方性層の最大屈折率の方向を、
第1光学異方性層と第2光学異方性層の界面に投影した
方向と、第2光学異方性層の最大屈折率の方向を該界面
に投影した方向とを実質的に直交させることが好まし
い。第2光学異方性層は、液晶性分子または延伸したポ
リマーフイルムから形成できる。光学的二軸性を示す第
2光学異方性層を液晶分子から形成する方法の例とし
て、以下の三つを挙げることができる。
を用いて光学的に二軸性を示す第2光学異方性層を形成
する。光学的に二軸性を示す液晶性分子は、液晶セルに
用いる光学的に負の強誘電性液晶として提案されている
(例えば、Liquid Crystals,1998,Vol.25,No.2,p.149に
記載)。このような液晶性分子を、その光学的二軸性に
着目して、液晶セルではなく、第2光学異方性層に使用
することができる。 光学的に一軸性を示すディスコティック液晶性分子に
感光性の官能基(例えば、ベンゼン環およびベンゼン環
と共役する二重結合を含む一価の基)を導入し、偏光を
照射すると、偏向方向に向いている感光性官能基が選択
的に光反応する。光反応したディスコティック液晶性分
子は、偏向方向において反応前よりも屈折率が低くな
る。従って、ディスコティック液晶性分子から(その段
階では光学的一軸性の)第2光学異方性層を形成し、一
定の方向から偏光紫外線を照射すると、第2光学異方性
層を光学的二軸性に変換できる。 光学的に一軸性を示す棒状液晶性分子に感光性の官能
基(例えばベンゼン環およびベンゼン環と共役する二重
結合を含む一価の基)を導入し、偏光を照射すると、偏
向方向に向いている感光性官能基が選択的に光反応す
る。光反応した棒状液晶性分子は、偏向方向において反
応前よりも屈折率が低くなる。具体的には、棒状液晶性
分子を5゜未満の平均傾斜角でコレステリック配向させ
て、負の光学的一軸性の第2光学異方性層を形成する。
そして、一定の方向から偏光紫外線を照射すると、第2
光学異方性層を光学的二軸性に変換できる。
る場合、透明支持体を用いてその上に(またはその上に
設けられる配向膜の上に)第2光学異方性層を設けるこ
とが好ましい。透明支持体としては、セルロースエステ
ルフイルムが好ましい。本発明において、第2光学異方
性層は、延伸したポリマーフイルムから形成することが
特に好ましい。
ては、セルロースエステル(例、セルロースアセテー
ト)または合成ポリマー(例、ポリカーボネート、ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレート、
ポリメタクリレート、ノルボルネン樹脂)が一般に用い
られる。第2光学異方性層では、セルロースエステルフ
イルム、ポリカーボネートフイルムまたはノルボルネン
樹脂フイルムを用いることが好ましく、セルロースエス
テルフイルムを用いることが特に好ましい。セルロース
エステルフイルムにはセルロースアセテートフイルムが
含まれる。なお、セルロースエステルフイルムは、一般
には、光学等方性が高い(レターデーションが低い)ポ
リマーフイルムとして知られている。しかし、欧州特許
091165656A2号明細書に記載されている
(1)レターデーション上昇剤の使用、(2)セルロー
スアセテートの酢化度の低下(セルロースエステルとし
てセルロースアセテートを用いる場合)、あるいは
(3)冷却溶解法によるフイルムの製造により、レター
デーションの高い(光学異方性の)セルロースエステル
フイルムを得ることができる。ポリマーフイルムは、溶
液製膜法により製膜することが好ましく、溶液製膜で用
いる溶媒を有機溶媒としたソルベントキャスト法により
形成することがより好ましい。
化度が59.0乃至61.5%であるセルロースアセテ
ートを使用することが好ましい。酢化度とは、セルロー
ス単位重量当たりの結合酢酸量を意味する。酢化度は、
ASTM:D−817−91(セルロースアセテート等
の試験法)におけるアセチル化度の測定および計算に従
う。セルロースエステルの粘度平均重合度(DP)は、
250以上であることが好ましく、290以上であるこ
とがさらに好ましい。また、本発明に使用するセルロー
スエステルは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーによるMw/Mn(Mwは質量平均分子量、Mnは数
平均分子量)の分子量分布が狭いことが好ましい。具体
的なMw/Mnの値としては、1.0乃至1.7である
ことが好ましく、1.3乃至1.65であることがさら
に好ましく、1.4乃至1.6であることが最も好まし
い。
ポリマーフイルムのReレターデーション値およびRth
レターデーション値は、それぞれ、下記式(I)および
(II)で定義される。 (I) Re=(nx−ny)×d (II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d 式(I)および(II)において、nxは、フイルム面内
の遅相軸方向(屈折率が最大となる方向)の屈折率であ
る。式(I)および(II)において、nyは、フイルム
面内の進相軸方向(屈折率が最小となる方向)の屈折率
である。式(II)において、nzは、フイルムの厚み方
向の屈折率である。式(I)および(II)において、d
は、単位をnmとするフイルムの厚さである。
ーデーション値を70乃至200nmに、そして、Rth
レターデーション値を70乃至400nmに調節する。
Rthレターデーション値は、85乃至250nmに調節
することが好ましく、90乃至200nmに調節するこ
とがさらに好ましい。なお、ポリマーフイルムとしてセ
ルロースアセテートフイルムを用いる場合には、その複
屈折率(Δn:nx−ny)は、0.00乃至0.00
2であることが好ましい。また、セルロースアセテート
フイルムの厚み方向の複屈折率{(nx+ny)/2−
nz}は、0.001乃至0.04であることが好まし
い。
ルム(好ましくはセルロースアセテートフイルム)のレ
ターデーションを調整するため、少なくとも二つの芳香
族環を有する芳香族化合物をレターデーション上昇剤と
して使用する。芳香族化合物は、ポリマー100質量部
に対して、0.01乃至20質量部の範囲で使用する。
芳香族化合物は、ポリマー(好ましくはセルロースアセ
テート)100質量部に対して、0.05乃至15質量
部の範囲で使用することが好ましく、0.1乃至10質
量部の範囲で使用することがさらに好ましい。二種類以
上の芳香族化合物を併用してもよい。芳香族化合物の芳
香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテ
ロ環を含む。
ベンゼン環)であることが特に好ましい。芳香族性ヘテ
ロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。芳香族性ヘテロ
環は、5員環、6員環または7員環であることが好まし
く、5員環または6員環であることがさらに好ましい。
芳香族性ヘテロ環は一般に、最多の二重結合を有する。
ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原
子が好ましく、窒素原子が特に好ましい。芳香族性ヘテ
ロ環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、
オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、
イソチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、フ
ラザン環、トリアゾール環、ピラン環、ピリジン環、ピ
リダジン環、ピリミジン環、ピラジン環および1,3,
5−トリアジン環が含まれる。芳香族環としては、ベン
ゼン環、フラン環、チオフェン環、ピロール環、オキサ
ゾール環、チアゾール環、イミダゾール環、トリアゾー
ル環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環および
1,3,5−トリアジン環が好ましく、ベンゼン環およ
び1,3,5−トリアジン環がさらに好ましい。芳香族
化合物は、少なくとも一つの1,3,5−トリアジン環
を有することが特に好ましい。
乃至20であることが好ましく、2乃至12であること
がより好ましく、2乃至8であることがさらに好まし
く、2乃至6であることが最も好ましい。二つの芳香族
環の結合関係は、(a)縮合環を形成する場合、(b)
単結合で直結する場合および(c)連結基を介して結合
する場合に分類できる(芳香族環のため、スピロ結合は
形成できない)。結合関係は、(a)〜(c)のいずれ
でもよい。
合環)の例には、インデン環、ナフタレン環、アズレン
環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン
環、アセナフチレン環、ナフタセン環、ピレン環、イン
ドール環、イソインドール環、ベンゾフラン環、ベンゾ
チオフェン環、インドリジン環、ベンゾオキサゾール
環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベン
ゾトリアゾール環、プリン環、インダゾール環、クロメ
ン環、キノリン環、イソキノリン環、キノリジン環、キ
ナゾリン環、シンノリン環、キノキサリン環、フタラジ
ン環、プテリジン環、カルバゾール環、アクリジン環、
フェナントリジン環、キサンテン環、フェナジン環、フ
ェノチアジン環、フェノキサチイン環、フェノキサジン
環およびチアントレン環が含まれる。ナフタレン環、ア
ズレン環、インドール環、ベンゾオキサゾール環、ベン
ゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾトリア
ゾール環およびキノリン環が好ましい。(b)の単結合
は、二つの芳香族環の炭素原子間の結合であることが好
ましい。二以上の単結合で二つの芳香族環を結合して、
二つの芳香族環の間に脂肪族環または非芳香族性複素環
を形成してもよい。
原子と結合することが好ましい。連結基は、アルキレン
基、アルケニレン基、アルキニレン基、−CO−、−O
−、−NH−、−S−またはそれらの組み合わせである
ことが好ましい。組み合わせからなる連結基の例を以下
に示す。なお、以下の連結基の例の左右の関係は、逆に
なってもよい。 c1:−CO−O− c2:−CO−NH− c3:−アルキレン−O− c4:−NH−CO−NH− c5:−NH−CO−O− c6:−O−CO−O− c7:−O−アルキレン−O− c8:−CO−アルケニレン− c9:−CO−アルケニレン−NH− c10:−CO−アルケニレン−O− c11:−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−CO
−アルキレン− c12:−O−アルキレン−CO−O−アルキレン−O−
CO−アルキレン−O− c13:−O−CO−アルキレン−CO−O− c14:−NH−CO−アルケニレン− c15:−O−CO−アルケニレン−
いてもよい。置換基の例には、ハロゲン原子(F、C
l、Br、I)、ヒドロキシル、カルボキシル、シア
ノ、アミノ、ニトロ、スルホ、カルバモイル、スルファ
モイル、ウレイド、アルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基、脂肪族アシル基、脂肪族アシルオキシ基、アル
コキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボ
ニルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル
基、脂肪族アミド基、脂肪族スルホンアミド基、脂肪族
置換アミノ基、脂肪族置換カルバモイル基、脂肪族置換
スルファモイル基、脂肪族置換ウレイド基および非芳香
族性複素環基が含まれる。
ることが好ましい。環状アルキル基よりも鎖状アルキル
基の方が好ましく、直鎖状アルキル基が特に好ましい。
アルキル基は、さらに置換基(例、ヒドロキシ、カルボ
キシ、アルコキシ基、アルキル置換アミノ基)を有して
いてもよい。アルキル基の(置換アルキル基を含む)例
には、メチル、エチル、n−ブチル、n−ヘキシル、2
−ヒドロキシエチル、4−カルボキシブチル、2−メト
キシエチルおよび2−ジエチルアミノエチルが含まれ
る。アルケニル基の炭素原子数は、2乃至8であること
が好ましい。環状アルケニル基よりも鎖状アルケニル基
の方が好ましく、直鎖状アルケニル基が特に好ましい。
アルケニル基は、さらに置換基を有していてもよい。ア
ルケニル基の例には、ビニル、アリルおよび1−ヘキセ
ニルが含まれる。アルキニル基の炭素原子数は、2乃至
8であることが好ましい。環状アルキケニル基よりも鎖
状アルキニル基の方が好ましく、直鎖状アルキニル基が
特に好ましい。アルキニル基は、さらに置換基を有して
いてもよい。アルキニル基の例には、エチニル、1−ブ
チニルおよび1−ヘキシニルが含まれる。
0であることが好ましい。脂肪族アシル基の例には、ア
セチル、プロパノイルおよびブタノイルが含まれる。脂
肪族アシルオキシ基の炭素原子数は、1乃至10である
ことが好ましい。脂肪族アシルオキシ基の例には、アセ
トキシが含まれる。アルコキシ基の炭素原子数は、1乃
至8であることが好ましい。アルコキシ基は、さらに置
換基(例、アルコキシ基)を有していてもよい。アルコ
キシ基の(置換アルコキシ基を含む)例には、メトキ
シ、エトキシ、ブトキシおよびメトキシエトキシが含ま
れる。アルコキシカルボニル基の炭素原子数は、2乃至
10であることが好ましい。アルコキシカルボニル基の
例には、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニル
が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の炭素原子
数は、2乃至10であることが好ましい。アルコキシカ
ルボニルアミノ基の例には、メトキシカルボニルアミノ
およびエトキシカルボニルアミノが含まれる。
2であることが好ましい。アルキルチオ基の例には、メ
チルチオ、エチルチオおよびオクチルチオが含まれる。
アルキルスルホニル基の炭素原子数は、1乃至8である
ことが好ましい。アルキルスルホニル基の例には、メタ
ンスルホニルおよびエタンスルホニルが含まれる。脂肪
族アミド基の炭素原子数は、1乃至10であることが好
ましい。脂肪族アミド基の例には、アセトアミドが含ま
れる。脂肪族スルホンアミド基の炭素原子数は、1乃至
8であることが好ましい。脂肪族スルホンアミド基の例
には、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミドお
よびn−オクタンスルホンアミドが含まれる。脂肪族置
換アミノ基の炭素原子数は、1乃至10であることが好
ましい。脂肪族置換アミノ基の例には、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノおよび2−カルボキシエチルアミノ
が含まれる。脂肪族置換カルバモイル基の炭素原子数
は、2乃至10であることが好ましい。脂肪族置換カル
バモイル基の例には、メチルカルバモイルおよびジエチ
ルカルバモイルが含まれる。脂肪族置換スルファモイル
基の炭素原子数は、1乃至8であることが好ましい。脂
肪族置換スルファモイル基の例には、メチルスルファモ
イルおよびジエチルスルファモイルが含まれる。脂肪族
置換ウレイド基の炭素原子数は、2乃至10であること
が好ましい。脂肪族置換ウレイド基の例には、メチルウ
レイドが含まれる。非芳香族性複素環基の例には、ピペ
リジノおよびモルホリノが含まれる。レターデーション
上昇剤の分子量は、300乃至800であることが好ま
しい
ポリマーフイルムは、ソルベントキャスト法により製造
することが好ましい。ポリマーフイルムの製造を、ポリ
マーフイルムとして好ましく用いられるセルロースアセ
テートフイルムを例にして以下説明する。ソルベントキ
ャスト法では、セルロースアセテートを有機溶媒に溶解
した溶液(ドープ)を用いてフイルムを製造する。有機
溶媒は、炭素原子数が3乃至12のエーテル、炭素原子
数が3乃至12のケトン、炭素原子数が3乃至12のエ
ステルおよび炭素原子数が1乃至6のハロゲン化炭化水
素から選ばれる溶媒を含むことが好ましい。ハロゲン化
炭化水素は製造環境適性から含まないことが好ましく、
その場合エーテル、ケトン、エステル、又はこれらの有
機溶媒を混合した溶媒を含むことがより好ましい。エー
テル、ケトンおよびエステルは、環状構造を有していて
もよい。エーテル、ケトンおよびエステルの官能基(す
なわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれ
かを二つ以上有する化合物も、有機溶媒として用いるこ
とができる。有機溶媒は、アルコール性水酸基のような
他の官能基を有していてもよい。二種類以上の官能基を
有する有機溶媒の場合、その炭素原子数は、いずれかの
官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
には、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジ
メトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキ
ソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネ
トールが含まれる。炭素原子数が3乃至12のケトン類
の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびメ
チルシクロヘキサノンが含まれる。炭素原子数が3乃至
12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピ
ルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテー
ト、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが含ま
れる。二種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、
2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノー
ルおよび2−ブトキシエタノールが含まれる。ハロゲン
化炭化水素の炭素原子数は、1または2であることが好
ましく、1であることが最も好ましい。ハロゲン化炭化
水素のハロゲンは、塩素であることが好ましい。ハロゲ
ン化炭化水素の水素原子が、ハロゲンに置換されている
割合は、25乃至75モル%であることが好ましく、3
0乃至70モル%であることがより好ましく、35乃至
65モル%であることがさらに好ましく、40乃至60
モル%であることが最も好ましい。メチレンクロリド
が、代表的なハロゲン化炭化水素である。二種類以上の
有機溶媒を混合して用いてもよい。
を調製できる。一般的な方法とは、0℃以上の温度(常
温または高温)で、処理することを意味する。溶液の調
製は、通常のソルベントキャスト法におけるドープの調
製方法および装置を用いて実施することができる。な
お、一般的な方法の場合は、有機溶媒としてハロゲン化
炭化水素(特にメチレンクロリド)を用いることが好ま
しい。セルロースアセテートの量は、得られる溶液中に
10乃至40質量%含まれるように調整する。セルロー
スアセテートの量は、10乃至30質量%であることが
さらに好ましい。有機溶媒(主溶媒)中には、後述する
任意の添加剤を添加しておいてもよい。溶液は、常温
(0乃至40℃)でセルロースアセテートと有機溶媒と
を攪拌することにより調製することができる。高濃度の
溶液は、加圧および加熱条件下で攪拌してもよい。具体
的には、セルロースアセテートと有機溶媒とを加圧容器
に入れて密閉し、加圧下で溶媒の常温における沸点以
上、かつ溶媒が沸騰しない範囲の温度に加熱しながら攪
拌する。加熱温度は、通常は40℃以上であり、好まし
くは60乃至200℃であり、さらに好ましくは80乃
至110℃である。
もよい。また、順次容器に投入してもよい。容器は攪拌
できるように構成されている必要がある。窒素ガス等の
不活性気体を注入して容器を加圧することができる。ま
た、加熱による溶媒の蒸気圧の上昇を利用してもよい。
あるいは、容器を密閉後、各成分を圧力下で添加しても
よい。加熱する場合、容器の外部より加熱することが好
ましい。例えば、ジャケットタイプの加熱装置を用いる
ことができる。また、容器の外部にプレートヒーターを
設け、配管して液体を循環させることにより容器全体を
加熱することもできる。容器内部に攪拌翼を設けて、こ
れを用いて攪拌することが好ましい。攪拌翼は、容器の
壁付近に達する長さのものが好ましい。攪拌翼の末端に
は、容器の壁の液膜を更新するため、掻取翼を設けるこ
とが好ましい。容器には、圧力計、温度計等の計器類を
設置してもよい。容器内で各成分を溶剤中に溶解する。
調製したドープは冷却後容器から取り出すか、あるい
は、取り出した後、熱交換器等を用いて冷却する。
できる。冷却溶解法では、通常の溶解方法では溶解させ
ることが困難な有機溶媒中にもセルロースアセテートを
溶解させることができる。なお、通常の溶解方法でセル
ロースアセテートを溶解できる溶媒であっても、冷却溶
解法によると迅速に均一な溶液が得られるとの効果があ
る。冷却溶解法では最初に、室温で有機溶媒中にセルロ
ースアセテートを撹拌しながら徐々に添加する。セルロ
ースアセテートの量は、この混合物中に10乃至40質
量%含まれるように調整することが好ましい。セルロー
スアセテートの量は、10乃至30質量%であることが
さらに好ましい。さらに、混合物中には後述する任意の
添加剤を添加しておいてもよい。
ましくは−80乃至−10℃、さらに好ましくは−50
乃至−20℃、最も好ましくは−50乃至−30℃)に
冷却する。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール
浴(−75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液
(−30乃至−20℃)中で実施できる。このように冷
却すると、セルロースアセテートと有機溶媒の混合物は
固化する。冷却速度は、4℃/分以上であることが好ま
しく、8℃/分以上であることがさらに好ましく、12
℃/分以上であることが最も好ましい。冷却速度は、速
いほど好ましいが、10000℃/秒が理論的な上限で
あり、1000℃/秒が技術的な上限であり、そして1
00℃/秒が実用的な上限である。なお、冷却速度は、
冷却を開始する時の温度と最終的な冷却温度との差を冷
却を開始してから最終的な冷却温度に達するまでの時間
で割った値である。
は0乃至150℃、さらに好ましくは0乃至120℃、
最も好ましくは0乃至50℃)に加温すると、有機溶媒
中にセルロースアセテートが溶解する。昇温は、室温中
に放置するだけでもよし、温浴中で加温してもよい。加
温速度は、4℃/分以上であることが好ましく、8℃/
分以上であることがさらに好ましく、12℃/分以上で
あることが最も好ましい。加温速度は、速いほど好まし
いが、10000℃/秒が理論的な上限であり、100
0℃/秒が技術的な上限であり、そして100℃/秒が
実用的な上限である。なお、加温速度は、加温を開始す
る時の温度と最終的な加温温度との差を加温を開始して
から最終的な加温温度に達するまでの時間で割った値で
ある。以上のようにして、均一な溶液が得られる。な
お、溶解が不充分である場合は冷却、加温の操作を繰り
返してもよい。溶解が充分であるかどうかは、目視によ
り溶液の外観を観察するだけで判断することができる。
る水分混入を避けるため、密閉容器を用いることが望ま
しい。また、冷却加温操作において、冷却時に加圧し、
加温時に減圧すると、溶解時間を短縮することができ
る。加圧および減圧を実施するためには、耐圧性容器を
用いることが望ましい。なお、セルロースアセテート
(酢化度:60.9%、粘度平均重合度:299)を冷
却溶解法によりメチルアセテート中に溶解した20質量
%の溶液は、示差走査熱量測定(DSC)によると、3
3℃近傍にゾル状態とゲル状態との疑似相転移点が存在
し、この温度以下では均一なゲル状態となる。従って、
この溶液は疑似相転移温度以上、好ましくはゲル相転移
温度プラス10℃程度の温度で保する必要がある。ただ
し、この疑似相転移温度は、セルロースアセテートの酢
化度、粘度平均重合度、溶液濃度や使用する有機溶媒に
より異なる。
プ)から、ソルベントキャスト法によりセルロースアセ
テートフイルムを製造する。ドープには前記のレターデ
ーション上昇剤を添加することが好ましい。ドープは、
ドラムまたはバンド上に流延し、溶媒を蒸発させてフイ
ルムを形成する。流延前のドープは、固形分量が18乃
至35%となるように濃度を調整することが好ましい。
ドラムまたはバンドの表面は、鏡面状態に仕上げておく
ことが好ましい。ソルベントキャスト法における流延お
よび乾燥方法については、米国特許2336310号、
同2367603号、同2492078号、同2492
977号、同2492978号、同2607704号、
同2739069号、同2739070号、英国特許6
40731号、同736892号の各明細書、特公昭4
5−4554号、同49−5614号、特開昭60−1
76834号、同60−203430号、同62−11
5035号の各公報に記載がある。ドープは、表面温度
が10℃以下のドラムまたはバンド上に流延することが
好ましい。流延してから2秒以上風に当てて乾燥するこ
とが好ましい。得られたフイルムをドラムまたはバンド
から剥ぎ取り、さらに100から160℃まで逐次温度
を変えた高温風で乾燥して残留溶剤を蒸発させることも
できる。以上の方法は、特公平5−17844号公報に
記載がある。この方法によると、流延から剥ぎ取りまで
の時間を短縮することが可能である。この方法を実施す
るためには、流延時のドラムまたはバンドの表面温度に
おいてドープがゲル化することが必要である。
プ)を用いて、2層以上の流延を行う共流延法によりフ
イルム化することもできる。この場合、ソルベントキャ
スト法によりセルロースアセテートフイルムを作製する
ことが好ましい。ドープは、ドラムまたはバンド上に流
延し、溶媒を蒸発させてフイルムを形成する。流延前の
ドープは、固形分量が10乃至40%となるように濃度
を調整することが好ましい。ドラムまたはバンドの表面
は、鏡面状態に仕上げておくことが好ましい。
を流延する場合、複数のセルロースアセテート溶液を流
延することが可能で、支持体の進行方向に間隔をおいて
設けられた複数の流延口からセルロースアセテートを含
む溶液をそれぞれ流延させて積層させながらフイルムを
作製してもよい。例えば、特開昭61−158414
号、特開平1−122419号、および特開平11−1
98285号の各明細書に記載の方法を用いることがで
きる。また、2つの流延口からセルロースアセテート溶
液を流延することによってもフイルム化することもでき
る。例えば、特公昭60−27562号、特開昭61−
94724号、特開昭61−947245号、特開昭6
1−104813号、特開昭61−158413号、お
よび特開平6−134933号の各明細書に記載の方法
を用いることができる。また、特開昭56−16261
7号明細書に記載の高粘度セルロースアセテート溶液の
流れを低粘度のセルロースアセテート溶液で包み込み、
その高、低粘度のセルロースアセテート溶液を同時に押
し出すセルロースアセテートフイルムの流延方法を用い
ることもできる。
口により支持体に成形したフイルムを剥ぎ取り、支持体
面に接していた側に第二の流延を行うことにより、フイ
ルムを作製することもできる。例えば、特公昭44−2
0235号明細書に記載の方法を挙げることができる。
流延するセルロースアセテート溶液は同一の溶液を用い
てもよいし、異なるセルロースアセテート溶液を用いて
もよい。複数のセルロースアセテート層に機能をもたせ
るために、その機能に応じたセルロースアセテート溶液
を、それぞれの流延口から押し出せばよい。さらに本発
明のセルロースアセテート溶液は、他の機能層(例え
ば、接着層、染料層、帯電防止層、アンチハレーション
層、紫外線吸収層、偏光層など)と同時に流延すること
もできる。
するためには高濃度で高粘度のセルロースアセテート溶
液を押し出すことが必要であり、その場合セルロースア
セテート溶液の安定性が悪くて固形物が発生し、ブツ故
障となったり、平面性が不良となったりして問題となる
ことが多かった。この問題の解決方法として、複数のセ
ルロースアセテート溶液を流延口から流延することによ
り、高粘度の溶液を同時に支持体上に押し出すことがで
き、平面性も良化し優れた面状のフイルムが作製できる
ばかりでなく、濃厚なセルロースアセテート溶液を用い
ることで乾燥負荷の低減化が達成でき、フイルムの生産
スピードを高めることができる。
的物性を改良するため、または乾燥速度を向上するため
に、可塑剤を添加することができる。可塑剤としては、
リン酸エステルまたはカルボン酸エステルが用いられ
る。リン酸エステルの例には、トリフェニルフォスフェ
ート(TPP)およびトリクレジルホスフェート(TC
P)が含まれる。カルボン酸エステルとしては、フタル
酸エステルおよびクエン酸エステルが代表的である。フ
タル酸エステルの例には、ジメチルフタレート(DM
P)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブチルフタレ
ート(DBP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジ
フェニルフタレート(DPP)およびジエチルヘキシル
フタレート(DEHP)が含まれる。クエン酸エステル
の例には、O−アセチルクエン酸トリエチル(OACT
E)およびO−アセチルクエン酸トリブチル(OACT
B)が含まれる。その他のカルボン酸エステルの例に
は、オレイン酸ブチル、リシノール酸メチルアセチル、
セバシン酸ジブチル、種々のトリメリット酸エステルが
含まれる。フタル酸エステル系可塑剤(DMP、DE
P、DBP、DOP、DPP、DEHP)が好ましく用
いられる。DEPおよびDPPが特に好ましい。可塑剤
の添加量は、セルロースエステルの量の0.1乃至25
質量%であることが好ましく、1乃至20質量%である
ことがさらに好ましく、3乃至15質量%であることが
最も好ましい。
防止剤(例、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁
止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン)を添加して
もよい。劣化防止剤については、特開平3−19920
1号、同5−1907073号、同5−194789
号、同5−271471号、同6−107854号の各
公報に記載がある。劣化防止剤の添加量は、調製する溶
液(ドープ)の0.01乃至1質量%であることが好ま
しく、0.01乃至0.2質量%であることがさらに好
ましい。添加量が0.01質量%未満であると、劣化防
止剤の効果がほとんど認められない。添加量が1質量%
を越えると、フイルム表面への劣化防止剤のブリードア
ウト(滲み出し)が認められる場合がある。特に好まし
い劣化防止剤の例としては、ブチル化ヒドロキシトルエ
ン(BHT)、トリベンジルアミン(TBA)を挙げる
ことができる。
導性を向上させるために様々な高熱伝導性粒子を使用す
る。高熱伝導性粒子としては、窒化アルミニウム、窒化
ケイ素、窒化ホウ素、窒化マグネシウム、炭化ケイ素、
酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化マグネ
シウム、炭素、ダイヤモンド、金属等を挙げることがで
きる。フィルムの透明性を損なわないために、透明な粒
子を使用することが望ましい。ポリマーフィルムとして
セルロースアセテートフィルムを用いる場合、高熱伝導
性粒子の配合量は、セルロースアセテート100質量部
に対して5〜100質量部の範囲で充填するのがよい。
配合量が5質量部未満であると熱伝導性の向上が乏し
く、また50質量部を超える充填は、生産性の面で困難
かつセルロースアセテートフィルムが脆いものになって
しまう。高熱伝導性粒子の平均粒径は0.05〜80μ
m、好ましくは0.1〜10μmが好ましい。球状の粒
子を用いても良いし、針状の粒子を用いても良い。
は、一般に延伸することによって、光学異方性を得る。
すなわち、一軸延伸処理または二軸延伸処理により、光
学的に二軸性を有し、最大屈折率の方向がフイルム(第
2光学異方性層)の面に対して0度以上、5度未満の範
囲にあるポリマーフイルムを得ることができる。一軸延
伸は、フィルムの縦方向(流延方向)に対して垂直な方
向(即ち幅方向)に実施することが好ましい。二軸延伸
処理には、アンバランス二軸延伸処理が含まれる。アン
バランス二軸延伸では、ポリマーフイルムをある方向に
一定倍率延伸し、それと垂直な方向にそれ以上の倍率に
延伸する。二方向の延伸処理は、同時に実施してもよ
い。
延伸には、同時二軸延伸法と逐次二軸延伸法があるが、
連続製造の観点から逐次二軸延伸方法が好ましく、ドー
プを流延した後、バンドもしくはドラムよりポリマーフ
イルムを剥ぎ取り、幅方向(流延方向に垂直な方向)に
延伸した後、長手方向に延伸される。この延伸を行う順
序は逆でも良い。幅方向に延伸する方法は、例えば、特
開昭62−115035号、特開平4−152125
号、同4−284211号、同4−298310号、お
よび同11−48271号の各明細書に記載されてい
る。フイルムの延伸は、常温または加熱条件下で実施す
る。加熱温度は、フイルムのガラス転移温度以下である
ことが好ましい。フイルムは、製造時の乾燥処理中で延
伸することができる。フィルムに溶媒が残存する状態で
延伸することが好ましい。長手方向の延伸の場合、例え
ば、フイルムの搬送ローラーの速度を調節して、フイル
ムの剥ぎ取り速度よりもフイルムの巻き取り速度の方を
速くするとフイルムは延伸される。幅方向の延伸の場
合、フイルムの巾をテンターで保持しながら搬送して、
テンターの巾を徐々に広げることによってフイルムを延
伸できる。フイルムの乾燥後に、延伸機を用いて延伸す
ること(好ましくはロング延伸機を用いる一軸延伸)も
できる。フイルムの延伸倍率(元の長さに対する延伸に
よる増加分の比率)は、5〜50%が好ましく、さらに
好ましくは10乃至40%、最も好ましくは15乃至3
5%である。
雰囲気下でもよいし窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下
で行われてもよい。ポリマーフイルムの製造に用いる巻
き取り機は一般的に使用されているものでよく、定テン
ション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応
力一定のプログラムテンションコントロール法などの巻
き取り方法で巻き取ることができる。
層の厚さは、20乃至500μmであることが好まし
く、50乃至200μmであることがさらに好ましい。
ポリマーフイルムからなる第2光学異方性層とその上に
設けられる層(接着層、配向膜あるいは第1光学異方性
層)との接着を改善するため、第2光学異方性層に表面
処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線
(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。第2光学
異方性層の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。
液晶性分子は、配向膜を用いて配向させる。また、第2
光学異方性層を液晶性分子から形成する場合には、配向
膜を用いて液晶性分子を配向させることが好ましい。配
向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング
処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有す
る層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法
(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、
ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステア
リル酸メチル)の累積のような手段で、設けることがで
きる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射
により、配向機能が生じる配向膜も知られている。ポリ
マーのラビング処理により形成する配向膜が特に好まし
い。ラビング処理は、ポリマー層の表面を、紙や布で一
定方向に、数回こすることにより実施する。配向膜を構
成するポリマーとしては、配向膜の表面エネルギーを低
下させないポリマー(通常の配向膜用ポリマー)を用い
ることが好ましい。配向膜の厚さは、0.01乃至5μ
mであることが好ましく、0.05乃至1μmであるこ
とがさらに好ましい。なお、配向膜を用いて、第1光学
異方性層の棒状液晶性分子を配向させてから、光学異方
性層を第2光学異方性層または透明支持体の上に転写し
てもよい。配向状態で固定された棒状液晶性分子は、配
向膜がなくても配向状態を維持することができる。
二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜が
ある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポ
リビニルアルコール系フイルムを用いて製造する。偏光
膜の偏光軸は、フイルムの延伸方向に垂直な方向に相当
する。
マーフイルムが用いられる。保護膜が透明であるとは、
光透過率が80%以上であることを意味する。透明保護
膜としては、一般にセルロースエステルフイルム、好ま
しくはトリアセチルセルロースフイルムが用いられる。
セルロースエステルフイルムは、ソルベントキャスト法
により形成することが好ましい。透明保護膜の厚さは、
20乃至500μmであることが好ましく、50乃至2
00μmであることがさらに好ましい。
ードの液晶セルに適用できる。ただし、本発明は、TN
(Twisted Nematic)モードの液晶表示装置において特
に効果がある。
セテート溶液を作製し、内層用および表面層用のドープ
をそれぞれ調製した。
用ドープを絶対濾過精度0.0025の濾紙(FH025、ポ
ール社製)にて濾過した。同様にして、内層用ドープも
絶対濾過精度0.01mmの濾紙(#63、東洋濾紙(株)
製)にて濾過した。
内層用ドープが内側に、表面層用ドープが両外側になる
ように配置して金属支持体上に同時に吐出させて重層流
延(共流延)した。このとき、乾燥後の内層の膜厚が9
6μm、表面層が各12μmになるように設定して流延
した。70℃で3分、120℃で5分乾燥した後、支持
体からフイルムを剥ぎ取り、テンター延伸機を用いて、
25%延伸した後、130℃、30分で段階的に乾燥し
て溶剤を蒸発させセルロースアセテートフイルムを得
た。残留溶剤量は0.5%であった。エリプソメータ
(M150、日本分光(株)製)を用いて、波長633
nmにおけるレターデーションを測定したところ、厚み
方向のレターデーション(Rth)が135nm、面内レ
ターデーション(Re)が100nmであった。
性層の片側にゼラチン層を設けた。ゼラチン層の上に、
下記の組成からなる塗布液を塗布し、厚さ0.5μmの
配向膜を形成した。 ──────────────────────────────────── 配向膜塗布液組成 ──────────────────────────────────── 下記の変性ポリビニルアルコール 2質量部 グルタルアルデヒド 0.1質量部 水 98質量部 ────────────────────────────────────
上に、下記の組成からなる塗布液を塗布し、厚さ1.5
μmの第1光学異方性層を形成した。
(株)製)を用いて、波長633nmにおけるレターデ
ーション値を測定したところ、厚み方向のレターデーシ
ョン(Rth)が100nmであった。また、屈折率が最
小となる方向と層面との角度は、50゜であった。
アルコールフイルムにヨウ素を吸着させて、偏光膜を作
製した。偏光膜の片面と、作製した光学補償シートの第
2光学異方性層面とを、ポリビニルアルコール系接着剤
を用いて貼り付けた。第2光学異方性層の最大屈折率の
方向と偏光膜の透過軸とは、直交するように配置した。
偏光膜の反対側の面に、厚さ100μmのトリアセチル
セルロースフイルム(フジタック、富士写真フイルム
(株)製)を透明保護膜として、ポリビニルアルコール
系接着剤を用いて貼り付けた。このようにして、楕円偏
光板を作製した。
設けられたガラス基板の上に、ポリイミド配向膜を設
け、ラビング処理を行った。4.5μmのスペーサーを
介して、二枚の基板を配向膜が向き合うように重ねた。
二枚の基板は、配向膜のラビング方向が直交するように
配置した。基板の間隙に、棒状液晶性分子(ZLI−4
792、メルク社製)を注入し、棒状液晶層を形成し
た。以上のように作製したTN液晶セルの両側に、作製
した楕円偏光板を二枚、光学異方性層が基板と対面する
ように貼り付けて、液晶表示装置を作製した。配向膜の
ラビング方向と、それに隣接する液晶セルの配向膜のラ
ビング方向とは、反平行になるように配置した。作製し
たTN型液晶表示装置を調べたところ、コントラストが
良好で、階調の反転がない良好画像が表示された。
セテート溶液(ドープ)を作製し、ドープを調製した。
に流延した。70℃で3分、120℃で5分乾燥した
後、支持体からフイルムを剥ぎ取り、テンター延伸機を
用いて、15%延伸した後、130℃、30分で段階的
に乾燥して溶剤を蒸発させセルロースアセテートフイル
ム(厚さ80μm)を得た。残留溶剤量は0.8%であ
った。エリプソメータ(M150、日本分光(株)製)
を用いて、波長633nmにおけるレターデーションを
測定したところ、厚み方向のレターデーション(Rth)
が150nm、面内レターデーション(Re)が100
nmであった。作製した第2光学異方性層(セルロース
アセテートフイルム)を用いること以外は実施例1と同
様にして第1光学異方性層を形成し、そして楕円偏光板
と液晶表示装置を作製した。作製したTN型液晶表示装
置を調べたところ、コントラストが良好で、階調の反転
がない良好画像が表示された。
び実施例2で作製した楕円偏光板の光学的性質を第1表
に示す。
ラストが良好で、階調反転が少ない良好な画像を表示す
ることができる。
図である。
模式図である。
を示す模式図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 偏光膜、該偏光膜の一方の側に付設され
た透明保護膜、そして他方の側に任意の順に付設された
第1光学異方性層および第2光学異方性層からなる積層
体であって、該第1光学異方性層が、その最大屈折率の
方向が当該層の平面に対して5度以上、85度未満の範
囲にある層であり、該第2光学異方性層が、その最大屈
折率の方向が当該層の平面に対して0度以上、5度未満
の範囲にある光学的に二軸性を示す層であることを特徴
とする楕円偏光板。 - 【請求項2】 第1光学異方性層が、棒状液晶性分子が
傾斜状態で配向されてなる層であることを特徴とする請
求項1に記載の楕円偏光板。 - 【請求項3】 棒状液晶性分子の傾斜角が、棒状液晶性
分子と第1光学異方性層の平面との距離に伴って変化し
ている請求項2に記載の楕円偏光板。 - 【請求項4】 第2光学異方性層が、延伸したポリマー
フイルムからなる層であることを特徴とする請求項1に
記載の楕円偏光板。 - 【請求項5】 第2光学異方性層が、延伸したセルロー
スエステルフイルムからなる層であることを特徴とする
請求項1に記載の楕円偏光板。 - 【請求項6】 第2光学異方性層が、一軸延伸したセル
ロースエステルフイルムからなる層であることを特徴と
する請求項1に記載の楕円偏光板。 - 【請求項7】 セルロースエステルフイルムが、共流延
法により製膜されたフイルムであることを特徴とする請
求項5もしくは6に記載の楕円偏光板。 - 【請求項8】 セルロースエステルフイルムが溶液製膜
法により製膜されたフイルムであり、製膜に用いる溶液
の溶媒が、炭素原子数3乃至12のエーテル、炭素原子
数3乃至12のケトン、炭素原子数3乃至12のエステ
ル、またはこれらの溶媒を混合した溶媒を含むことを特
徴とする請求項5乃至7のうちのいずれかの項に記載の
楕円偏光板。 - 【請求項9】 第1光学異方性層の最大屈折率の方向
を、第1光学異方性層と第2光学異方性層の界面に投影
した方向と、第2光学異方性層の最大屈折率の方向を該
界面に投影した方向とが実質的に直交していることを特
徴とする請求項1に記載の楕円偏光板。 - 【請求項10】 第1光学異方性層、第2光学異方性
層、偏光膜、そして透明保護膜が、この順序で積層され
ていることを特徴とする請求項1に記載の楕円偏光板。 - 【請求項11】 第2光学異方性層の最大屈折率の方向
を偏光膜に投影した方向と、偏光膜の透過軸とが実質的
に直交していることを特徴とする請求項1に記載の楕円
偏光板。 - 【請求項12】 第2光学異方性層の最大屈折率の方向
を偏光膜に投影した方向と、偏光膜の透過軸とが実質的
に平行であることを特徴とする請求項1に記載の楕円偏
光板。 - 【請求項13】 TN型液晶セルおよびその両側に配置
された二枚の偏光板からなる液晶表示装置であって、偏
光板の少なくとも一方が、偏光膜、該偏光膜の一方の側
に付設された透明保護膜、そして他方の側に任意の順に
付設された第1光学異方性層および第2光学異方性層か
らなる積層体であって、該第1光学異方性層が、その最
大屈折率の方向が当該層の平面に対して5度以上、85
度未満の範囲にある層であり、該第2光学異方性層が、
その最大屈折率の方向が当該層の平面に対して0度以
上、5度未満の範囲にある光学的に二軸性を示す層であ
ることを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000392575A JP2002196139A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | 楕円偏光板および液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000392575A JP2002196139A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | 楕円偏光板および液晶表示装置 |
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---|---|
JP2002196139A true JP2002196139A (ja) | 2002-07-10 |
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ID=18858542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000392575A Pending JP2002196139A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | 楕円偏光板および液晶表示装置 |
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---|---|
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