JPH108225A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents
電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法Info
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- JPH108225A JPH108225A JP15823296A JP15823296A JPH108225A JP H108225 A JPH108225 A JP H108225A JP 15823296 A JP15823296 A JP 15823296A JP 15823296 A JP15823296 A JP 15823296A JP H108225 A JPH108225 A JP H108225A
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Landscapes
- Metal Rolling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 純度を高くすることなく、筋状異方位粒の発
生を抑制でき、しかも高い(100)面積率を得ること
のできる電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方
法を提供する。 【解決手段】 純度99.9%以上のアルミニウム鋳塊
を、均熱加熱したのち、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍
を含む工程を実施するに際し、前記均熱加熱を温度:2
50〜500℃、時間:1〜24時間で行う。かつ、熱
間圧延前の加熱を温度:400〜500℃、時間:1〜
24時間で行う。
生を抑制でき、しかも高い(100)面積率を得ること
のできる電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方
法を提供する。 【解決手段】 純度99.9%以上のアルミニウム鋳塊
を、均熱加熱したのち、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍
を含む工程を実施するに際し、前記均熱加熱を温度:2
50〜500℃、時間:1〜24時間で行う。かつ、熱
間圧延前の加熱を温度:400〜500℃、時間:1〜
24時間で行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電解コンデンサ
電極用アルミニウム箔の製造方法に関する。
電極用アルミニウム箔の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電解コ
ンデンサ電極用アルミニウム箔は、実効面積を拡大し静
電容量を増大させるために、化学的あるいは電気化学的
エッチング処理が施される。而して、実効面積は立方体
方位を有するアルミニウム箔に対してエッチングが施さ
れた場合により大きくなるため、この立方体方位の占有
率、換言すれば(100)面積率の高い材料が求められ
る。一般に、(100)面積率を高めるために、最終圧
延後に、このエッチング処理におけるエッチング特性を
良好なものとしてより大きな静電容量を得るために、ア
ルミニウム箔を高温で最終焼鈍し、その組織を立方体方
位を多く有する集合組織にすることが行われている。
ンデンサ電極用アルミニウム箔は、実効面積を拡大し静
電容量を増大させるために、化学的あるいは電気化学的
エッチング処理が施される。而して、実効面積は立方体
方位を有するアルミニウム箔に対してエッチングが施さ
れた場合により大きくなるため、この立方体方位の占有
率、換言すれば(100)面積率の高い材料が求められ
る。一般に、(100)面積率を高めるために、最終圧
延後に、このエッチング処理におけるエッチング特性を
良好なものとしてより大きな静電容量を得るために、ア
ルミニウム箔を高温で最終焼鈍し、その組織を立方体方
位を多く有する集合組織にすることが行われている。
【0003】そしてまた、さらに(100)面積率を高
めるべく、冷間圧延工程における箔圧延後に、中間焼鈍
及びスキンパス圧延を実施するとか、アルミニウム純度
を高くする等の方法が行われている。
めるべく、冷間圧延工程における箔圧延後に、中間焼鈍
及びスキンパス圧延を実施するとか、アルミニウム純度
を高くする等の方法が行われている。
【0004】しかし、中間焼鈍及びスキンパス圧延を実
施した場合には、製造条件によっては筋状に分布した非
立方体方位(筋状異方位粒)が発生し、この部分で十分
な拡面率が得られなかった。また、純度の高いアルミニ
ウム材料を用いることは、コストアップにつながるもの
であった。
施した場合には、製造条件によっては筋状に分布した非
立方体方位(筋状異方位粒)が発生し、この部分で十分
な拡面率が得られなかった。また、純度の高いアルミニ
ウム材料を用いることは、コストアップにつながるもの
であった。
【0005】この発明は、このような技術的背景に鑑み
てなされたものであって、純度を高くすることなく、筋
状異方位粒の発生を抑制でき、しかも高い(100)面
積率を得ることのできる電解コンデンサ電極用アルミニ
ウム箔の製造方法の提供を目的とする。
てなされたものであって、純度を高くすることなく、筋
状異方位粒の発生を抑制でき、しかも高い(100)面
積率を得ることのできる電解コンデンサ電極用アルミニ
ウム箔の製造方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、純度99.9%以上のアルミニウム鋳
塊を、均熱加熱したのち、熱間圧延、冷間圧延、最終焼
鈍を含む工程を実施するに際し、前記均熱加熱を温度:
250〜500℃、時間:1〜24時間で行うととも
に、熱間圧延前の加熱を温度:400〜500℃、時
間:1〜24時間で行うことを特徴とするものである。
に、この発明は、純度99.9%以上のアルミニウム鋳
塊を、均熱加熱したのち、熱間圧延、冷間圧延、最終焼
鈍を含む工程を実施するに際し、前記均熱加熱を温度:
250〜500℃、時間:1〜24時間で行うととも
に、熱間圧延前の加熱を温度:400〜500℃、時
間:1〜24時間で行うことを特徴とするものである。
【0007】この発明に用いるアルミニウムの純度が9
9.9%以上に規定されるのは、99.9%未満の純度
では、アルミニウム箔のエッチング時にエッチングピッ
トの成長が多くの不純物の存在によって阻害され、本発
明に係る製造工程を実施しても、均一な深いトンネル状
のエッチングピットを形成できず、従って静電容量の高
いアルミニウム箔を得ることができないからである。
9.9%以上に規定されるのは、99.9%未満の純度
では、アルミニウム箔のエッチング時にエッチングピッ
トの成長が多くの不純物の存在によって阻害され、本発
明に係る製造工程を実施しても、均一な深いトンネル状
のエッチングピットを形成できず、従って静電容量の高
いアルミニウム箔を得ることができないからである。
【0008】アルミニウム箔の製造工程は、一般に、溶
解鋳造によって製作したアルミニウム鋳塊に、面削、均
熱加熱、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍を順次的に実施
するが、この発明では、均熱加熱及び熱間圧延に際する
加熱を低温度で行い、鋳塊中のFeを析出させる(固溶
量を少なくする)ことで材料のマトリクス純度を高純度
材料のように高めて最結晶温度を低くし、熱間圧延工程
において、(100)方位核を多量に生じさせるための
素地となる結晶組織を得るものとする。
解鋳造によって製作したアルミニウム鋳塊に、面削、均
熱加熱、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍を順次的に実施
するが、この発明では、均熱加熱及び熱間圧延に際する
加熱を低温度で行い、鋳塊中のFeを析出させる(固溶
量を少なくする)ことで材料のマトリクス純度を高純度
材料のように高めて最結晶温度を低くし、熱間圧延工程
において、(100)方位核を多量に生じさせるための
素地となる結晶組織を得るものとする。
【0009】このために、均熱加熱の温度は、鋳塊マト
リックス中のFeが析出する温度域とし、かつ加熱時間
はFeの析出が十分に起こる長さとする必要がある。具
体的には、Feは250〜500℃の温度領域でAl−
Fe、あるいはAl−Fe−Siという金属間化合物の
形で微細な析出を起こす。従って、均熱加熱の温度は2
50〜500℃とする。一方、加熱時間が1時間未満で
はFeの十分な析出を行わせることができない。また、
24時間を超えても析出効果が飽和する。従って、加熱
時間は1〜24時間で行う必要がある。特に好ましく
は、400〜470℃×10〜24時間である。
リックス中のFeが析出する温度域とし、かつ加熱時間
はFeの析出が十分に起こる長さとする必要がある。具
体的には、Feは250〜500℃の温度領域でAl−
Fe、あるいはAl−Fe−Siという金属間化合物の
形で微細な析出を起こす。従って、均熱加熱の温度は2
50〜500℃とする。一方、加熱時間が1時間未満で
はFeの十分な析出を行わせることができない。また、
24時間を超えても析出効果が飽和する。従って、加熱
時間は1〜24時間で行う必要がある。特に好ましく
は、400〜470℃×10〜24時間である。
【0010】熱間圧延前の加熱は、上記均熱加熱により
生じたFeの析出物が再固溶しない条件で行うことが必
要である。このために500℃以下で行う必要がある
が、加熱温度が400℃未満では、板厚3〜50mmま
での圧延が困難になるばかりでなく、再結晶が起こり難
くなるために、最終焼鈍工程において(100)方位粒
が成長するために必要となる(100)方位核の元にな
る再結晶組織が得られなくなる。従って、熱間圧延前の
加熱は温度400〜500℃で行う必要がある。また、
加熱時間は1〜24時間で行う必要がある。1時間未満
ではやはり再結晶が起こり難くなり、24時間を超えて
もその効果が飽和する。特に好ましくは450〜500
℃×1〜7時間である。
生じたFeの析出物が再固溶しない条件で行うことが必
要である。このために500℃以下で行う必要がある
が、加熱温度が400℃未満では、板厚3〜50mmま
での圧延が困難になるばかりでなく、再結晶が起こり難
くなるために、最終焼鈍工程において(100)方位粒
が成長するために必要となる(100)方位核の元にな
る再結晶組織が得られなくなる。従って、熱間圧延前の
加熱は温度400〜500℃で行う必要がある。また、
加熱時間は1〜24時間で行う必要がある。1時間未満
ではやはり再結晶が起こり難くなり、24時間を超えて
もその効果が飽和する。特に好ましくは450〜500
℃×1〜7時間である。
【0011】なお、上記均熱加熱前の面削は常法に従い
行えば良い。
行えば良い。
【0012】熱間圧延前の加熱を行ったアルミニウム鋳
塊には、そのまま熱間圧延を実施したのち、箔圧延を含
む冷間圧延を実施する。このような熱間圧延及び冷間圧
延の条件は特に限定されないが、熱間圧延は、熱間圧延
上がりの板厚が50mmを超えると、冷間圧延に非常に
多くの時間を要し、工業的に不利となる。一方、熱間圧
延上がりの板厚が3mm未満ではその後の冷間加工度が
低すぎて、十分な圧延集合組織が発達せず、高い(10
0)面積率を得ることができない恐れがある。このた
め、熱間圧延上がりの板厚は3〜50mmの範囲に設定
するのが良く、特に5〜20mmが良い。
塊には、そのまま熱間圧延を実施したのち、箔圧延を含
む冷間圧延を実施する。このような熱間圧延及び冷間圧
延の条件は特に限定されないが、熱間圧延は、熱間圧延
上がりの板厚が50mmを超えると、冷間圧延に非常に
多くの時間を要し、工業的に不利となる。一方、熱間圧
延上がりの板厚が3mm未満ではその後の冷間加工度が
低すぎて、十分な圧延集合組織が発達せず、高い(10
0)面積率を得ることができない恐れがある。このた
め、熱間圧延上がりの板厚は3〜50mmの範囲に設定
するのが良く、特に5〜20mmが良い。
【0013】また、冷間圧延も常法により実施すれば良
いし、冷間圧延の途中に、要すれば中間焼鈍工程を施し
ても良いし、箔圧延後に中間焼鈍を介して圧下率の極め
て小さなスキンパス工程を施すものとしても良い。
いし、冷間圧延の途中に、要すれば中間焼鈍工程を施し
ても良いし、箔圧延後に中間焼鈍を介して圧下率の極め
て小さなスキンパス工程を施すものとしても良い。
【0014】冷間圧延後に施す最終焼鈍の条件も特に限
定されることはないが、好ましくは温度:500〜58
0℃(特に540〜580℃)、時間1〜20時間で行
うのが良い。このような条件で最終焼鈍を行うことによ
り、均熱処理により析出したFeは再固溶し、Feの固
溶量90%以上を確保することができる。かかる最終焼
鈍により、(100)方位核の生成及び成長が起こり、
筋状異方位粒のない、高(100)面積率のアルミニウ
ム箔を得ることができる。
定されることはないが、好ましくは温度:500〜58
0℃(特に540〜580℃)、時間1〜20時間で行
うのが良い。このような条件で最終焼鈍を行うことによ
り、均熱処理により析出したFeは再固溶し、Feの固
溶量90%以上を確保することができる。かかる最終焼
鈍により、(100)方位核の生成及び成長が起こり、
筋状異方位粒のない、高(100)面積率のアルミニウ
ム箔を得ることができる。
【0015】この発明によれば、均熱加熱工程において
Feを析出させることにより、マトリクス純度が高く再
結晶が起こりやすい材料となる結果、熱間圧延板の結晶
組織は、最終焼鈍における(100)方位核の生成及び
その成長が起こりやすい組織となる。そして、この状態
で最終焼鈍することにより、筋状異方位粒のない、高
(100)面積率のアルミニウム箔が得られる。
Feを析出させることにより、マトリクス純度が高く再
結晶が起こりやすい材料となる結果、熱間圧延板の結晶
組織は、最終焼鈍における(100)方位核の生成及び
その成長が起こりやすい組織となる。そして、この状態
で最終焼鈍することにより、筋状異方位粒のない、高
(100)面積率のアルミニウム箔が得られる。
【0016】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
【0017】溶解、鋳造工程により製作した表1に示す
化学組成のアルミニウム鋳塊を用意した。
化学組成のアルミニウム鋳塊を用意した。
【0018】
【表1】 次に、各鋳塊を面削したのち、表2に示す条件で均熱加
熱した。そして、均熱加熱後のFeの固溶量をフェノー
ル法により調べたところ、表3に示すとおりであった。
熱した。そして、均熱加熱後のFeの固溶量をフェノー
ル法により調べたところ、表3に示すとおりであった。
【0019】均熱加熱後、熱間圧延に先立って各試料を
加熱した。加熱条件は表3に示すとおりとした。
加熱した。加熱条件は表3に示すとおりとした。
【0020】次いで、各試料を厚さ5mmまで熱間圧延
したのち、冷間圧延を行った。そして、冷間圧延の最終
工程において、箔圧延により厚さ130μmとしたの
ち、250℃×24時間の中間焼鈍を行い、厚さ110
μmまでスキンパス圧延を行った。その後、各試料を5
30℃×10時間で最終焼鈍した。
したのち、冷間圧延を行った。そして、冷間圧延の最終
工程において、箔圧延により厚さ130μmとしたの
ち、250℃×24時間の中間焼鈍を行い、厚さ110
μmまでスキンパス圧延を行った。その後、各試料を5
30℃×10時間で最終焼鈍した。
【0021】こうして得られた各電解コンデンサ電極用
アルミニウム箔につき、(100)面積率及び筋状方位
粒の発生状況を、表2に示す組成のマクロエッチング液
によりエッチング処理を行ったのち、得られたマクロ組
織を画像処理装置により二値化を行い調べた。その結果
を表3に示す。
アルミニウム箔につき、(100)面積率及び筋状方位
粒の発生状況を、表2に示す組成のマクロエッチング液
によりエッチング処理を行ったのち、得られたマクロ組
織を画像処理装置により二値化を行い調べた。その結果
を表3に示す。
【0022】
【表2】
【表3】 上記表3の結果から、本発明によれば、(100)面積
率が大きく、かつ筋状異方位粒の少ないアルミニウム箔
を提供し得ることを確認し得た。従って、本発明によっ
て製造されたアルミニウム箔は、エッチングにおいて拡
面率を増大でき、ひいては大きな静電容量が得られるこ
とを当然に予想できるものであった。
率が大きく、かつ筋状異方位粒の少ないアルミニウム箔
を提供し得ることを確認し得た。従って、本発明によっ
て製造されたアルミニウム箔は、エッチングにおいて拡
面率を増大でき、ひいては大きな静電容量が得られるこ
とを当然に予想できるものであった。
【0023】
【発明の効果】この発明は上述の次第で、均熱加熱工程
においてFeを析出させることができ、マトリクス純度
が高く再結晶が起こりやすい材料となすことができる。
その結果、熱間圧延板の結晶組織を、最終焼鈍における
(100)方位核の生成及びその成長が起こりやすい組
織にすることができ、この状態で最終焼鈍することによ
り、筋状異方位粒のない、高(100)面積率のアルミ
ニウム箔を得ることができ、ひいてはエッチングにより
深くて均一な多数のエッチングピットを形成でき、拡面
率の増大による静電容量の増大を図ることができる。
においてFeを析出させることができ、マトリクス純度
が高く再結晶が起こりやすい材料となすことができる。
その結果、熱間圧延板の結晶組織を、最終焼鈍における
(100)方位核の生成及びその成長が起こりやすい組
織にすることができ、この状態で最終焼鈍することによ
り、筋状異方位粒のない、高(100)面積率のアルミ
ニウム箔を得ることができ、ひいてはエッチングにより
深くて均一な多数のエッチングピットを形成でき、拡面
率の増大による静電容量の増大を図ることができる。
【0024】しかも、使用アルミニウムの純度は99.
9%以上であれば良いから、99.99%以上のような
高純度アルミニウムを用いることなく、上記効果を奏す
ることができる。
9%以上であれば良いから、99.99%以上のような
高純度アルミニウムを用いることなく、上記効果を奏す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 茂 堺市海山町6丁224番地 昭和アルミニウ ム株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 純度99.9%以上のアルミニウム鋳塊
を、均熱加熱したのち、熱間圧延、冷間圧延、最終焼鈍
を含む工程を実施するに際し、前記均熱加熱を温度:2
50〜500℃、時間:1〜24時間で行うとともに、
熱間圧延前の加熱を温度:400〜500℃、時間:1
〜24時間で行うことを特徴とする電解コンデンサ電極
用アルミニウム箔の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15823296A JPH108225A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15823296A JPH108225A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH108225A true JPH108225A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15667170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15823296A Pending JPH108225A (ja) | 1996-06-19 | 1996-06-19 | 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH108225A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004003248A1 (ja) * | 2002-06-28 | 2004-01-08 | Showa Denko K.K. | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法及び電解コンデンサ電極用アルミニウム材、ならびに電解コンデンサ |
KR100978458B1 (ko) * | 2002-06-28 | 2010-08-26 | 쇼와 덴코 가부시키가이샤 | 전해 콘덴서 전극용 알루미늄재의 제조 방법 및 전해콘덴서 전극용 알루미늄재 및 전해 콘덴서 |
-
1996
- 1996-06-19 JP JP15823296A patent/JPH108225A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004003248A1 (ja) * | 2002-06-28 | 2004-01-08 | Showa Denko K.K. | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法及び電解コンデンサ電極用アルミニウム材、ならびに電解コンデンサ |
EP1541704A1 (en) * | 2002-06-28 | 2005-06-15 | Showa Denko K.K. | Process for producing aluminum material for electrolytic capacitor electrode, aluminum material for electrolytic capacitor electrode and electrolytic capacitor |
EP1541704A4 (en) * | 2002-06-28 | 2006-05-24 | Showa Denko Kk | PROCESS FOR PRODUCING ALUMINUM MATERIAL FOR ELECTROLYTIC CAPACITOR ELECTRODE, ALUMINUM MATERIAL FOR ELECTROLYTIC CAPACITOR ELECTRODE AND ELECTROLYTIC CAPACITOR |
CN1294291C (zh) * | 2002-06-28 | 2007-01-10 | 昭和电工株式会社 | 电解电容器电极用铝材的制造方法及电解电容器电极用铝材和电解电容器 |
KR100978458B1 (ko) * | 2002-06-28 | 2010-08-26 | 쇼와 덴코 가부시키가이샤 | 전해 콘덴서 전극용 알루미늄재의 제조 방법 및 전해콘덴서 전극용 알루미늄재 및 전해 콘덴서 |
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