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JP2813379B2 - 成形用アルミニウム合金材の製造方法 - Google Patents

成形用アルミニウム合金材の製造方法

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JP2813379B2
JP2813379B2 JP22524489A JP22524489A JP2813379B2 JP 2813379 B2 JP2813379 B2 JP 2813379B2 JP 22524489 A JP22524489 A JP 22524489A JP 22524489 A JP22524489 A JP 22524489A JP 2813379 B2 JP2813379 B2 JP 2813379B2
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JP
Japan
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annealing
aluminum alloy
less
recrystallization
rolling
Prior art date
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Expired - Lifetime
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JP22524489A
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English (en)
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JPH0390548A (ja
Inventor
武宜 土公
重則 浅見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
Original Assignee
THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は成形用アルミニウム合金材の製造方法に係
り、さらに詳しくは高い強度と低い異方性を有し、缶
材、キャップ材用などに好適な成形用アルミニウム合金
材の製造方法に関するものである。
〔従来技術とその課題〕
従来、缶体用などのアルミニウム合金材は半連続鋳
造、均質化処理、熱間圧延、焼鈍、冷間圧延の一連の工
程で製造されている。すなわち、300〜600mmに鋳造した
半連続鋳塊を600℃付近の温度で1〜15hr程度で均質化
処理を行い、2〜5mm程度まで熱間圧延を行い、途中に
所定の板厚で中間焼鈍を行いながら最終板厚まで冷間圧
延を行う工程で製造されている。上記の中間焼鈍は熱間
圧延後冷間圧延を行う前に行われることが多く、また熱
間圧延終了温度を高め、中間焼鈍を省略する工程が行わ
れることもある。
ところで近年缶材の薄肉化が進み、それに対応して強
度を高めた材料が要求されるようになってきた。強度を
高めるためには中間焼鈍から最終板厚まで最終冷間圧延
率を大きくする方法が一般的に行われている。しかし、
このような方法を行った場合、冷間圧延により圧延集合
組織が強く形成され、異方性の強い材料、すなわち圧延
方向に対して45゜方向の耳率が高い材料となる問題点を
有している。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明はかかる問題点を解決するためになされたもの
であり、中間焼鈍時に形成される再結晶集合組織を制御
すれば異方性を減じることができることを見いだし、こ
れを基に強度を高めながら異方性を減じた成形用アルミ
ニウム合金材の製造方法を見いだしたものである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明は、Mn0.6〜1.5wt%、Mg0.6〜2.5%、Fe0.7%
以下、Si0.6%以下、Cu1.0%以下を含有し、残部アルミ
ニウムと不可避不純物からなるアルミニウム合金を終了
温度200℃〜300℃となるように熱間圧延を行い、熱間圧
延後310℃〜340℃で2秒〜20分の焼鈍を30℃/min以上の
昇温速度で行い、さらに340℃〜400℃で30分以上の焼鈍
を10℃/min以下の昇温速度で行い、得られた焼鈍板を最
終板厚まで冷間圧延することを特徴とする成形用アルミ
ニウム合金材の製造方法である。
以下に本発明を詳細に説明する。
まず、本発明でのアルミニウム合金成分の限定理由は
次の通りである。
Mnは耐食性を低下させることなく、強度を上げる働き
があり、またAl−Fe−Mn−Si系の晶出物および析出物を
形成し、しごき加工時の焼付け防止作用としても有効で
ある。また、上記析出物は大部分均質化処理中に形成さ
れるが、析出物は焼鈍時の再結晶の進行を妨害する作用
を有しており、この効果を利用し後述する焼鈍時の集合
組織コントロールを行うためにも必要である。Mn含有量
が0.6%未満では上記効果が少なく、1.5%を越えると巨
大な晶出物を形成しやすく、成形性が悪化し、形成時に
割れを生じる。
Mgは主に固溶して材料の強度を向上させる働きがあ
る。Mg含有量が0.6%未満では上記効果が少なく、2.5%
を越えると成形性が低下する。
FeはMn、Siと共にAl−Fe−Mn−Si系の晶出物および析
出物を形成し、しごき加工時の焼付け防止作用としても
有効である。Fe含有量が0.7%を越えると巨大な晶出物
を形成しやすく、成形性が悪化し、成形時に割れを生じ
る。
Cuは材料の強度を向上させる働きがある。Cu含有量が
1.0%を越えると成形性が低下する。
SiはMn、Feと共にAl−Fe−Mn−Si系の晶出物および析
出物を形成し、しごき加工時の焼付け防止作用としても
有効である。またMgと共にMg2Si析出物を形成し強度向
上作用を有する場合もある。
以上が本アルミニウム合金の必須元素であるが、不可
避不純物とは、鋳造時の地金、母合金に含有されている
V、Be、Bi、Zn等や鋳造時の結晶粒微細化のために添加
されるTi、B等や結晶粒度コントロールのために添加さ
れるCr、Zr等のことである。
次に、本発明の製造工程について説明する。
まず、上記成分のアルミニウム合金を鋳造し、均質化
処理後熱間圧延を行う。均質化処理は580℃〜615℃で1h
r以上の加熱が望ましい。熱間圧延は、終了温度を200℃
〜300℃と定める。終了温度が300℃を越えると熱間圧延
終了時にコイルが再結晶しその後の焼鈍での集合組織制
御をすることができず異方性が強くなり、200℃未満で
は熱間圧延により蓄積されるひずみ量が多くなり後述の
焼鈍を行っても十分な立方体方位を形成することができ
ず異方性が強くなる。
熱間圧延終了板厚は1.6〜4mm程度が好ましい。本発明
では冷間圧延の途中で焼鈍を行わないため、熱間圧延終
了板厚が決まると最終冷間圧延率が決まり、必要とする
強度に応じて熱間圧延終了板厚を決定すればよい。熱間
圧延終了後本発明では焼鈍を行うが、これが本発明の基
幹をなすものである。焼鈍は熱間圧延後に行うが、焼鈍
前に冷間圧延を行ってはならない。本発明は上記の熱間
圧延終了温度200℃〜300℃という範囲により適度に蓄積
されたひずみを利用し、焼鈍により異方性を低下させる
ものであるから、焼鈍前に冷間圧延を行うと、ひずみが
多く蓄積された状態で焼鈍を行うこととなり、焼鈍時に
再結晶がすみやかに進行し異方性の制御が難しくなる。
焼鈍は、まず310℃〜340℃で2秒〜20分の焼鈍を30℃
/min以上の昇温速度で行い、次に340℃〜400℃で30分以
上の焼鈍を10℃/min以下の昇温速度で行う。このように
焼鈍を2回行うのは、1回目の焼鈍は立方体方位の再結
晶核を発生させる部分焼鈍であり、2回目の焼鈍は1回
目の焼鈍で生じた立方体方位の再結晶核が成長するよう
に再結晶させる焼鈍である。このようにして立方体方位
を強く発達させることにより、次の工程である冷間圧延
により形成される圧延集合組織の効果を打ち消し異方性
の低い板が得られるのである。焼鈍の温度等の限定理由
は次の通りである。まず1回目の焼鈍で立方体方位の再
結晶核を発生させるが、温度が310℃未満、または時間
が2秒未満では再結晶核を十分に形成できない。温度が
340℃を越えると再結晶の進行速度が大きく、立方体方
位以外の再結晶粒も多く核発生し、成長し、場合によっ
ては再結晶が完了することもあり、異方性が制御できな
い。保持時間が20分越えると、再結晶が進行し、この場
合の再結晶粒は立方体方位の核のみが成長すると限らな
いので、2回目の焼鈍時に立方体方位の再結晶が進行す
る領域が減少する分異方性が大きくなる。
第1回目の焼鈍での昇温速度は重要である。30℃/min
未満の速度の場合、昇温途中に立方体方位の再結晶核が
立方体方位の再結晶核よりも先に発生し、温度が上昇し
て立方体方位の核が発生したときには、立方体方位以外
の再結晶は進行してしまい、十分に立方体方位の発達し
た再結晶組織をにすることができず異方性が低下する。
なお、本発明の昇温速度を行うのは焼鈍を連続焼鈍炉を
用いて行えばよい。
2回目も焼鈍は340℃〜400℃で30分以上を10℃/min以
下の昇温速度で行う。340℃未満または30分未満では再
結晶が完了しないし、400℃を越えると結晶粒が粗大化
する上、経済的にも不利である。保持時間の上限は特に
規定しないが、経済的には6hr程度までである。2回目
の焼鈍によって、立方体方位の再結晶粒を成長させる
が、そのために昇温速度を10℃/min以下と定める。すな
わち、立方体方位の再結晶核は発生しにくいが、発生後
の再結晶粒の成長は速いため、昇温速度を10℃/min以下
とすれば、1回目の焼鈍で発生した核が昇温途中が優先
的に成長するのである。なお、昇温速度が本発明の範囲
でなければならないのは280℃を越えてからで十分であ
る。またここでの昇温速度は焼鈍をバッチ式の炉で行え
ば普通に得ることができる。
以上のように焼鈍を行った後、最終板厚まで常法通り
冷間圧延を行う。
冷間圧延後必要があれば100〜220℃付近の温度で安定
化焼鈍を行ってもよい。
〔実施例〕
以下に本発明の一実施例について説明する。
第1表の組成のDC鋳塊(厚さ500mm)を片面ずつ両面
面削後、600℃×5hrの均質化処理を施し、熱間圧延を行
った。熱間圧延開始温度は480℃、終了板厚は2.8mmであ
り、終了温度は第2表に示した。その後、第2表に示し
た条件で焼鈍、冷間圧延を行い、0.28mmのコイルを作製
した。得られたコイルから試験板を採取し、素板強度、
ベーキング(203℃×10min)後の強度、耳率(45゜)、
限界絞り比(LDR)についてそれぞれ試験した。結果を
第3表に示す。表から明らかなように本発明のものは優
れた特性を示しているのに対し、従来例および比較例で
は強度または異方性が劣っている。
〔発明の効果〕 以上のように本発明により、高い強度と低い異方性を
有し、缶材、キャップ材用などに好適な成形用アルミニ
ウム合金材を得ることができ、これらの薄肉化も可能で
あり、工業上顕著な効果を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 683 C22F 1/00 683 684 684C 691 691A 691B 691C 693 693A 693B 694 694B

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Mn0.6〜1.5wt%、Mg0.6〜2.5%、Fe0.7%
    以下、Si0.6%以下、Cu1.0%以下を含有し、残部アルミ
    ニウムと不可避不純物からなるアルミニウム合金を終了
    温度200℃〜300℃となるように熱間圧延を行い、熱間圧
    延後310℃〜340℃で2秒〜20分の焼鈍を30℃/min以上の
    昇温速度で行い、さらに340℃〜400℃で30分以上の焼鈍
    を10℃/min以下の昇温速度で行い、得られた焼鈍板を最
    終板厚まで冷間圧延することを特徴とする成形用アルミ
    ニウム合金材の製造方法。
JP22524489A 1989-08-31 1989-08-31 成形用アルミニウム合金材の製造方法 Expired - Lifetime JP2813379B2 (ja)

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