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JPH1036155A - セメント硬化遅延用粉粒体、及びそれを用いたコンクリート構造物の製造法 - Google Patents

セメント硬化遅延用粉粒体、及びそれを用いたコンクリート構造物の製造法

Info

Publication number
JPH1036155A
JPH1036155A JP19727696A JP19727696A JPH1036155A JP H1036155 A JPH1036155 A JP H1036155A JP 19727696 A JP19727696 A JP 19727696A JP 19727696 A JP19727696 A JP 19727696A JP H1036155 A JPH1036155 A JP H1036155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cement
powder
powdery
retarding
cement setting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19727696A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsu Ikuta
達 生田
Yoshiyuki Ikemoto
義行 池本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Evonik Ltd
Original Assignee
Daicel Huels Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Huels Ltd filed Critical Daicel Huels Ltd
Priority to JP19727696A priority Critical patent/JPH1036155A/ja
Publication of JPH1036155A publication Critical patent/JPH1036155A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/10Coating or impregnating
    • C04B20/1018Coating or impregnating with organic materials
    • C04B20/1029Macromolecular compounds
    • C04B20/1037Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B24/00Use of organic materials as active ingredients for mortars, concrete or artificial stone, e.g. plasticisers
    • C04B24/24Macromolecular compounds
    • C04B24/28Macromolecular compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C04B24/283Polyesters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/20Retarders
    • C04B2103/22Set retarders

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Road Paving Structures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート構造物の表面に洗い出し面を簡
便かつ効率よく形成できるセメント硬化遅延用粉粒体を
得る。 【解決手段】 セメント硬化遅延用粉粒体は、粉粒状基
体と、この粉粒状基体の表面を被覆する被覆体とで構成
されているとともに、前記被覆体がセメント硬化遅延性
成分を含んでいる。前記セメント硬化遅延成分として、
加水分解によりセメント硬化遅延能を発現可能なポリマ
ーなどを使用できる。前記ポリマーには、マレイン酸な
どの多価カルボン酸成分と、エチレングリコールなどの
ポリオール成分との反応により得られる不飽和ポリエス
テルなどが含まれる。前記粉粒状基体には、粉粒状金
属、粉粒状セラミックス、無機成形品、樹脂成形品など
が含まれる。無機硬化性組成物の表面に、前記セメント
硬化遅延用粉粒体を接触させ、無機硬化性組成物を硬化
処理した後、セメント硬化遅延用粉粒体及び非硬化の無
機硬化性組成物を除去することにより、コンクリート構
造物の表面に自然の風合いを有する洗い出し面を形成で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に模様や装飾
が施された表面装飾コンクリート製品や、表面がスリッ
プ防止等のため粗面に形成されたコンクリート舗装道路
等の、表面に凹凸形状が形成されたコンクリート構造物
を製造する上で有用なセメント硬化遅延用粉粒体、及び
それを用いたコンクリート構造物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート成形品及び各種建築物の表
面に、左官技術の1つである洗い出し工法を利用して装
飾を施することがしばしば行われている。この洗い出し
工法は、セメントが硬化する直前に水洗することによ
り、コンクリート表面層のモルタルを洗い流すことによ
り、骨材の一部を露出させる方法である。この方法は、
コンクリートの硬化速度が密接に関係するため、洗い出
すタイミングが時間的に極めて狭い範囲に限定され、多
量生産、又は大型建築物への応用には不適な技術であ
る。
【0003】また、コンクリート表面へのタイルの施工
について、粘着テープの粘着剤層の表面に複数枚のタイ
ルを貼着して配列したユニットタイルを用いる方法が提
案されている。このユニットタイルを用いる方法では、
コンクリートが打設される型枠にユニットタイルを配置
し、モルタルを型枠に流し込んで養生した後、脱型し、
粘着シートを除去することにより表面にタイルを露出さ
せた後、タイルの表面に回り込んで硬化したセメントを
除去し、表面仕上げすることによりタイルを施工してい
る。この表面仕上げは、タイルに付着した硬化セメント
を手作業で削り取る場合が多く、表面の綺麗さを特徴と
するタイルの施工には欠くことができない工程である。
しかし、タイルに付着した硬化セメントを除去する作業
は、時間と手間がかかり煩雑であり、タイル施工経費が
高騰するだけでなく、硬化セメントの除去作業によりタ
イル表面が損傷する原因ともなる。
【0004】また、タイルの代わりに自然石、破砕石、
ガラス製品、陶器、金属製品などの装飾材で装飾したコ
ンクリート製品も求められている。しかし、このような
コンクリート製品では、形状が一定でなく、しかも複雑
である場合が多いため、適当な詰め物がなく、「のろ」
の除去作業にも極端に多くの時間を要する。
【0005】このような問題を解決するため、セメント
硬化遅延剤を応用して、コンクリートの表面層だけの硬
化を阻害し、コンクリート製品の表面を加工したり、表
面に模様を形成することが提案されている。
【0006】特開平3−224953号公報には、型枠
の底板に、注入した埋込剤(コンクリート非硬化剤)を
介してタイルや石などの装飾材を配列し、コンクリート
を打設して硬化させた後、脱型し、コンクリート製品の
表面の埋込剤を水洗により除去することにより、装飾材
と一体化したコンクリートブロックの製造方法が開示さ
れている。
【0007】特開平3−175003号公報には、非硬
化被覆材層を介して型枠の内面に装飾材を仮着し、コン
クリートを打設して硬化させた後、脱型し、コンクリー
ト製品の表面の非硬化被覆材およびコンクリートの未硬
化部分を水洗により除去し、表面が装飾されたコンクリ
ート製品を製造する方法が開示されている。
【0008】しかし、これらの方法では、非硬化剤や非
硬化被覆剤を注入したり、非硬化被覆剤を装飾材の表面
に塗布する必要があるため、作業性及びコンクリート製
品の生産性を高めることが困難である。
【0009】また、コンクリート洗い出し平板は、セメ
ント硬化遅延剤が塗布された型枠、又は前記硬化遅延剤
を含浸した紙が敷設されている型枠内に、モルタル組成
物を流し込んだ後、裏打ち用のモルタル組成物を打設し
て養生し、モルタル組成物が硬化した後、脱型し、硬化
遅延剤が付着したコンクリート面を洗浄することにより
製造される。
【0010】特開平5−38711号公報及び特開平5
−50411号公報には、超遅延剤、粘着付与剤、増量
剤及び白色系顔料を含む混合物を型枠内面に付着させ、
モルタル又はコンクリートを打設し、養生及び脱型し、
セメント製品のうち型枠との当接面のセメントペースト
を洗い出し、セメント製品の表面を仕上げる方法が開示
されている。
【0011】また、コンクリート製品の表面に凹凸状の
模様を形成する方法においても、セメント硬化遅延剤を
用いる方法、セメント硬化遅延剤を含浸または塗布した
型紙を用いる方法が知られている。例えば、特開昭63
−216703号公報では、硬化遅延剤を紙に含浸させ
た型紙をカッティングして所定の文字や図形などの模様
に対応する裁断型紙を作製する工程、型枠内面の所定部
位に裁断型紙を接着する工程、前記型枠内にモルタル組
成物を打設し養生を施す工程、前記型枠を解体してコン
クリート製品を取り出す工程、コンクリート製品の型紙
部位を洗浄する工程を経て、コンクリート製品の表面に
所定の凹凸模様を形成している。特開昭61−2028
03号公報には、セメント硬化遅延剤を塗布した紙にタ
イルなどを貼り付けて型枠内にセットし、上記と同様に
して洗い出す方法が開示されている。
【0012】また、型紙に代えてセメント硬化遅延剤を
用いる方法では、硬化遅延剤を用いて型枠に所定の模様
を描く工程、前記と同様にモルタルを打設して型枠から
取り出す工程、模様を形成した部位に対応する未硬化面
を洗浄する工程を経ることにより、模様を形成されてい
る。
【0013】しかし、セメント硬化遅延剤を含浸または
塗布した型紙は、モルタル組成物の打設に対する強度が
弱い、そのため、型紙が破れたり、型枠との位置ずれが
生じ、コンクリート製品の所定の部位に洗い出し面や模
様を形成することが困難である。
【0014】なお、セメントの水和機構を抑制する従来
の硬化遅延剤は、水に対して高い溶解性を有しており、
セメントコンクリート中の水分に溶解する。従って、モ
ルタルやコンクリートの打設に伴って、硬化遅延剤が溶
解し、型枠内又は成形品や構造物表面においてモルタル
又はコンクリート中の過剰なブリード水とともに流動す
る。そのため、洗い出しが不要な箇所に硬化遅延剤が流
動したり、硬化遅延剤が局所的に集中したりする反面、
洗い出しや装飾が必要とされる部位では硬化遅延剤が流
出する。また、ブリーディング水が通過した面では、洗
い出しの深さも特に深くなる。従って、コンクリート成
形品又は建築物の表面のうち所定の部位に、装飾文字や
図形など、特に複雑な装飾を精度よく形成することが困
難な場合がある。
【0015】また、図形模様を形成するためには、型紙
を所定の形及び大きさに切断し、接着剤により型枠に固
定する必要がある。そのため、複雑な洗い出し面や模様
を形成することが困難であると共に、多量のコンクリー
ト製品に模様を形成する場合には、作業が煩雑であり、
コンクリート製品の生産性を低下させる。一方、セメン
ト硬化遅延剤を直接型枠に塗布する場合には、硬化遅延
剤の乾燥や硬化に時間を要し、生産性が低下するだけで
なく、均一な塗布が困難であるため、コンクリート製品
の硬化遅延層の厚みが変動し、コンクリート製品の表面
に一定の洗い出し面や模様を形成することが困難とな
る。
【0016】一方、コンクリート舗装道路では、スリッ
プを防止するため、道路にリング状の石板などを部分的
に埋め込むことにより、道路表面に凹凸を形成してい
る。しかし、この方法では、石板を個別に埋め込む必要
があるので、作業効率が極めて低い。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、コンクリート構造物の表面に洗い出し面を簡便かつ
効率よく形成できるセメント硬化遅延用粉粒体を提供す
ることにある。本発明の他の目的は、モルタル組成物を
打設しても、破断や位置ずれなどが生じるのを抑制でき
るとともに、モルタル組成物との接触面での硬化を均一
に抑制でき、コンクリート構造物の表面の所定部位に洗
い出し面を精度よく形成できるセメント硬化遅延用粉粒
体を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、
装飾材などにより表面を装飾したコンクリート構造物を
得る上で有用なセメント硬化遅延用粉粒体を提供するこ
とにある。本発明の別の目的は、コンクリート構造物の
表面に複雑な形状の装飾材であっても簡便に固着でき、
装飾性を高めることができるセメント硬化遅延用粉粒体
を提供することにある。
【0018】本発明のさらに別の目的は、表面に洗い出
し面が形成されたコンクリート構造物を簡便かつ効率よ
く製造する方法を提供することにある。本発明のさらに
他の目的は、損傷を抑制しつつ、装飾材などにより簡便
に表面を装飾できるコンクリート構造物の製造法を提供
することにある。本発明の他の目的は、所定部位に所定
の模様が精度よく形成されたコンクリート構造物を製造
する方法を提供することにある。本発明のさらに他の目
的は、表面に滑り止め効果を付与したコンクリート構造
物を簡易に製造する方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、粉粒状の基体の表面
がセメント硬化遅延性成分を含む被覆体で被覆された粉
粒体を用いると、モルタル組成物との接触面での硬化を
均一に抑制でき、モルタル組成物の硬化後、除去するこ
とにより、コンクリート構造物の表面に美麗な洗い出し
面を容易に形成できることを見出だし本発明を完成し
た。
【0020】すなわち、本発明は、粉粒状基体と、この
粉粒状基体の表面を被覆する被覆体とで構成されている
とともに、前記被覆体がセメント硬化遅延性成分を含ん
でいるセメント硬化遅延用粉粒体を提供する。前記セメ
ント硬化遅延成分として、加水分解によりセメント硬化
遅延能を発現可能なポリマー、又はセメント硬化遅延剤
などを使用できる。
【0021】前記ポリマーには、不飽和ポリエステル、
例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸又はこ
れらの誘導体などの多価カルボン酸成分と、エチレング
リコール、プロピレングリコール、グリセリン又はこれ
らの縮合物などのポリオール成分との反応により得られ
る不飽和ポリエステルなどが含まれる。不飽和ポリエス
テルは架橋による硬化物であってもよい。
【0022】前記セメント硬化遅延剤には、リン酸又は
その塩、ホウ酸又はその塩、ヘキサフルオロケイ酸塩、
ホスホン酸類、オキシカルボン酸類、ケト酸類、多価フ
ェノール類、リグニンスルホン酸類、糖類などが含まれ
る。また、前記粉粒状基体として、例えば、粉粒状金
属、粉粒状セラミックス、無機成形品、樹脂成形品など
を用いることができる。
【0023】本発明は、また、表面に洗い出し面が形成
されたコンクリート構造物の製造法であって、無機硬化
性組成物の表面に、前記セメント硬化遅延用粉粒体を接
触させ、無機硬化性組成物を硬化処理した後、セメント
硬化遅延用粉粒体及び非硬化の無機硬化性組成物を除去
するコンクリート構造物の製造法を提供する。前記セメ
ント硬化遅延用粉粒体は吸引により除去してもよい。
【0024】なお、本明細書において、特に断りのない
限り、「粉粒状」とは、粉末状、粒状のほか、広く、礫
状、ブロック状などの塊状をも含む意味に用い、「粉粒
体」には、粉末、粒状物のほか、礫やブロック状物、成
形品などの塊状物も含まれるものとする。また、「セメ
ント」とは、水との混和により硬化性を示す無機物質を
意味し、気硬性セメント、水硬性セメントなどを含む意
味に用いる。さらに、セメントを含む硬化性組成物には
セメントペースト、モルタル組成物及びコンクリート組
成物が含まれ、これらを単に「無機硬化性組成物」と総
称する場合がある。「コンクリート構造物(製品)」と
は、無機硬化性組成物の硬化によって得られる構造物
(製品)を意味する。「多価カルボン酸の誘導体」と
は、多価カルボン酸の酸無水物、多価カルボン酸の低級
アルキルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエ
ステルなどの脱離可能なC1-4 アルキルエステル)を含
む意味に用いる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、必要に応じて図面を参照し
ながら、本発明を詳細に説明する。なお、図面におい
て、同一の部材、要素には同一の番号を付している。
【0026】本発明のセメント硬化遅延用粉粒体は、粉
粒状基体と、この粉粒状基体の表面を被覆するセメント
硬化遅延性成分とで構成されている。
【0027】前記粉粒状基体としては、無機硬化性組成
物と接触してもそれ自体の形状を維持できる程度の強度
を有すればよく、水に対して非溶解性又は難溶性である
のが好ましい。前記基体は、無機材料及び有機材料の何
れで構成されていてもよく、また天然品及び加工品の何
れであってもよい。加工品には、粉砕品、破砕品及び成
形品が含まれる。
【0028】無機材料には、例えば、金属、セラミック
スなどが含まれる。金属として、例えば、鉄、アルミニ
ウムなどのほか、これらの金属を含む合金などが例示で
きる。セラミックスには、金属若しくは非金属化合物、
又はこれらの混合物等の窯業で使用される広範囲の固体
無機材料が含まれ、例えば、粘土・鉱物類(例えば、ケ
イソウ土、カオリン、タルク、ベントナイト、クレー、
石粉、火山灰、石炭灰など)、砂、礫、金属又は非金属
の酸化物又は硫化物(例えば、シリカ、アルミナ、酸化
亜鉛、酸化鉄、酸化チタン、二硫化モリブデンなど)、
ガラス、セメント、金属塩[セッコウ(硫酸カルシウ
ム)、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどのアルカリ土
類金属の炭酸塩、硫酸塩など]、石灰、炭素(カーボン
ブラック、グラファイトなど)などが例示される。無機
材料は、1種又は2種以上組合せて使用できる。
【0029】無機材料で構成された加工品は、前記無機
材料を、例えば、慣用の粉砕手段(例えば、ボールミ
ル、振動ボールミル、ハンマーミル、ジェットミル、カ
ッタミルなど)により適当な大きさに粉砕又は破砕し、
必要に応じて分級、造粒したり、慣用の打錠機(例え
ば、プレス成形機、造粒機など)を用いて、所望の形状
及び大きさに成形し、必要に応じて乾燥、焼成すること
により得ることができる。また、金属材料で構成される
成形品は、金属材料を慣用の鋳造法に付すことにより製
造できる。
【0030】有機材料には、木材及び樹脂等が含まれ
る。前記樹脂は、特に限定されず、塩化ビニル系樹脂、
塩化ビニリデン系樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリスチレン
系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、
ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、飽和
ポリエステル、繊維素プラスチックなどの熱可塑性樹
脂;フェノール樹脂、ユリア樹脂、ポリウレタンなどの
熱硬化性樹脂の何れであってもよい。有機材料は1種又
は2種以上混合して使用できる。有機材料で構成された
粉粒状基体は、木材や、慣用の重合法により得られる樹
脂の塊状物などを、必要に応じて、慣用の切断手段又は
粉砕手段により適当な大きさに切断、粉砕又は破砕し、
必要に応じて分級、造粒することにより得ることができ
る。また、前記樹脂を、慣用の成形法、例えば、圧縮成
形、押出成形、射出成形などに付して適当な形状に成形
し、必要に応じて所望の大きさに切断することにより製
造することもできる。なお、比重を調節するため、前記
無機材料と有機材料とを適宜の割合で含む混合物を上記
成形法により成形してもよい。
【0031】無機又は有機成形品には、必要に応じて、
種々の添加剤、例えば、充填剤、結合剤、安定剤、可塑
剤、消泡剤、乳化剤、加水分解促進剤、重合禁止剤など
が添加されていてもよい。
【0032】好ましい粉粒状基体には、粉粒状金属、粉
粒状セラミックス、無機成形品、樹脂成形品などが含ま
れる。なお、比重の大きい材料(例えば、比重1以上、
好ましくは比重1〜10程度、さらに好ましくは1.5
〜10程度)、例えば無機材料で構成された粉粒状基体
を用いると、セメント硬化遅延用粉粒体がブリード水に
浮いたり、流されたり、また、風に飛ばされるのを防止
できる。
【0033】前記粉粒状基体の形状及び大きさは、所望
するセメント硬化遅延用粉粒体の形状及び大きさに応じ
て適当に選択できる。例えば、粉粒状基体の大きさ(平
均径)は、0.1μm〜50cm(例えば1μm〜50
cm、なかでも10μm〜50cm程度)、好ましくは
50μm〜20cm、さらに好ましくは100μm〜5
cm程度である。
【0034】セメント硬化遅延性成分は、セメントの硬
化に対する遅延又は抑制作用を発現可能な成分であれば
よく、セメント硬化遅延剤のほか、加水分解によりセメ
ント硬化遅延能を発現可能なポリマーなどが含まれる。
これらの成分は1種又は2種以上混合して使用できる。
【0035】セメント硬化遅延剤としては、セメントの
硬化速度を低下させる硬化遅延剤又は凝結遅延剤などが
挙げられ、無機又は有機硬化遅延剤が使用できる。無機
硬化遅延剤には、リン酸、ホウ酸又はそれらの塩、ヘキ
サフルオロケイ酸塩などが含まれる。有機硬化遅延剤に
は、ホスホン酸類、オキシカルボン酸類、多価カルボン
酸類、ケト酸類、多価フェノール類、糖類、フミン酸、
リグニンスルホン酸類、カルボキシル基を有するモノマ
ーの単独又は共重合体若しくはその塩、ホスホン酸基を
有するポリマーなどが含まれる。
【0036】ホスホン酸類としては、アミノジ(メチレ
ンホスホン酸)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)、
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エ
チレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチ
レントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、ヘキサ
メチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)又はこ
れらの塩(例えば、アンモニウム塩;ナトリウム、カリ
ウムなどのアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウ
ム、バリウムなどのアルカリ土類金属塩など)などが挙
げられる。
【0037】オキシカルボン酸類としては、グリコール
酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グルコン酸、
没食子酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸などの
オキシカルボン酸又はその塩、及びアスコルビン酸、イ
ソアスコルビン酸などのオキシカルボン酸に対応するラ
クトン類などが挙げられる。多価カルボン酸類として
は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸などの飽和多価カル
ボン酸;フマル酸、イタコン酸、マレイン酸などの不飽
和多価カルボン酸などが例示できる。ケト酸類として
は、ピルビン酸、α−ケトグルタール酸などのケト酸又
はその塩などが挙げられる。多価フェノール類として
は、ピロガロールなどが挙げられる。糖類には、スクロ
ースなどの多糖類、コーンシロップなどが含まれる。リ
グニンスルホン酸類としては、リグニンスルホン酸又は
リグノスルホネート(例えば、リグノスルホン酸カルシ
ウムなど)などが挙げられる。カルボキシル基を有する
モノマーの単独又は共重合体若しくはその塩としては、
ポリマレイン酸、ポリフマル酸、スチレン−マレイン酸
共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、スチレ
ン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸
エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレンスル
ホン酸−アクリル酸コポリマーなどのポリマー又はその
塩(好ましくは、低分子量ポリマー又はその塩)などが
例示される。これらの硬化遅延剤のなかでも、無機硬化
遅延剤、ホスホン酸類、オキシカルボン酸類、ケト酸
類、多価フェノール類、糖類、リグニンスルホン酸類な
どが好ましい。これらのセメント硬化遅延剤は、1種又
は2種以上混合して使用できる。
【0038】加水分解によりセメント硬化遅延能を発現
可能なポリマーには、加水分解によりヒドロキシル基や
カルボキシル基などのセメント硬化遅延能を有する基が
生成可能な基を有するポリマー、例えば、ポリエステル
などが挙げられる。前記ポリマーは一種又は二種以上混
合して使用できる。
【0039】ポリエステルは、多価カルボン酸又はその
誘導体を含むカルボン酸成分と、多価アルコール又はそ
の縮合物を含むポリオール成分との縮合反応により得る
ことができる。
【0040】多価カルボン酸には、シュウ酸、マロン
酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などの主鎖の炭
素数が2〜6の飽和多価カルボン酸;マレイン酸、無水
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、
シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸などの主
鎖の炭素数が4〜6の不飽和多価カルボン酸などが含ま
れる。前記飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸は組合せ
て使用してもよい。これらの多価カルボン酸は単独で又
は2種以上組合せて使用できる。
【0041】多価カルボン酸成分は、前記多価カルボン
酸以外に、脂肪族多価カルボン酸(例えば、アゼライン
酸、セバシン酸など)、芳香族多価カルボン酸(例え
ば、フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など)を含んで
いてもよい。特に、フタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸又はこれらの誘導体から選択された芳香族ジカルボ
ン酸又はその誘導体を含む多価カルボン酸成分を用いる
と、ポリエステルの強度、伸度、可撓性、柔軟性、耐水
性などの特性を調整するのに有用である。
【0042】ポリエステル全体に対する芳香族多価カル
ボン酸の含有量は、例えば、0.1〜30重量%、好ま
しくは0.1〜20重量%(例えば1〜15重量%)、
さらに好ましくは0.1〜10重量%(例えば2〜10
重量%)程度である。
【0043】好ましい多価カルボン酸成分には、(1)
主鎖の炭素数が4〜6の不飽和脂肪族ジカルボン酸又は
その誘導体を含む多価カルボン酸成分(特に、少なくと
もマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸又はそれら誘
導体を含む多価カルボン酸成分)、又は(2)主鎖の炭
素数が4〜6の不飽和脂肪族ジカルボン酸又はその誘導
体と、フタル酸、テレフタル酸、及びイソフタル酸から
選択された少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸又はそ
のその誘導体とを含む多価カルボン酸成分が含まれる。
【0044】ポリオール成分には、炭素数2〜4の多価
アルコール、例えば、ジオール(例えば、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、テトラメチレングリコールなどのC2-4 アルキレン
グリコール)、C2-4 アルキレングリコールの縮合物で
あるポリオキシアルキレングリコール、例えば、ジオキ
シエチレングリコール、トリオキシエチレングリール、
ポリオキシエチレングリコール(以下、特に言及しない
限り、これらを単にポリエチレングリコールと総称する
場合がある)、ジオキシプロピレングリコール、トリオ
キシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリ
コール(以下、特に言及しない限り、これらを単にポリ
プロピレングリコールと総称する場合がある)、ポリオ
キシテトラメチレングリコールなど;ポリオール(例え
ば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリンなど)
が含まれる。これらのポリオール成分は単独で又は組合
せて使用してもよい。
【0045】好ましい多価アルコールには、エチレング
リコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコ
ール、テトラメチレングリコール、ジオキシエチレング
リコール、トリオキシエチレングリール、ポリオキシエ
チレングリコール、ジオキシプロピレングリコール、ト
リオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレン
グリコール及びグリセリンが含まれる。多価アルコール
は、炭素数2〜4の脂肪族多価アルコール(特にジオー
ル)又はその縮合物で構成された多価アルコール成分を
含む場合が多い。
【0046】ポリオキシアルキレングリコールの分子量
は、例えば、重量平均分子量100〜7500、好まし
くは200〜5000(例えば、200〜2500)程
度であり、ポリエチレングリコールを用いる場合、重量
平均分子量が300以下である場合が多い。
【0047】多価アルコールは、必要に応じて他のポリ
オール、例えば、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトールなどと併用してもよ
い。
【0048】これらのポリエステルのうち不飽和ポリエ
ステル、特にマレイン酸又は無水マレイン酸を多価カル
ボン酸成分とする不飽和ポリエステルが好ましい。
【0049】ポリエステルの分子量は特に制限されず、
例えば、重量平均分子量300〜100000(例え
ば、300〜25000)、好ましくは300〜500
00(例えば、500〜15000)、さらに好ましく
は500〜20000程度の範囲から選択できる。不飽
和ポリエステルの分子量は、重量平均分子量300〜1
00000、好ましくは300〜50000、さらに好
ましくは500〜10000程度であり、重量平均分子
量300〜5000(例えば、500〜5000)、特
に500〜2500程度である場合が多い。分子量は、
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリス
チレン換算の重量平均分子量である。
【0050】不飽和ポリエステルなどのポリエステル
は、慣用の方法、例えば、多価カルボン酸成分と多価ア
ルコール成分とを、触媒の存在下に縮合させることによ
り得ることができる。マレイン酸や無水マレイン酸など
の不飽和多価カルボン酸を用いる場合には、ハイドロキ
ノンなどのラジカル重合禁止剤の存在下で縮合反応させ
る場合が多い。ポリエステルは、多価カルボン酸1当量
に対して多価アルコール0.5〜3当量、好ましくは
0.7〜2当量程度の範囲から選択できる。分子量の小
さなポリエステルは多価カルボン酸およびポリオールの
うちいずれか一方の成分を過剰に使用することにより得
る場合が多い。
【0051】前記不飽和ポリエステルは架橋による硬化
物であってもよい。不飽和ポリエステルの硬化物は、不
飽和ポリエステルと重合開始剤とを含む重合性組成物
(i)を硬化させることにより得られる。重合開始剤と
しては、種々の有機過酸化物、例えば、メチルエチルケ
トンパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、ベン
ゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、ジクミルパーオキシドなどが使用できる。重合開始
剤の使用量は、重合性を損なわない範囲、例えば、不飽
和ポリエステル100重量部に対して、0.5〜5重量
部、好ましくは1〜4重量部程度であり、2〜3重量部
程度である場合が多い。不飽和ポリエステルの硬化物
は、不飽和ポリエステルと重合性ビニルモノマー(反応
性希釈剤)と前記重合開始剤とを含む重合性組成物(i
i)の硬化物であってもよい。前記重合性ビニルモノマ
ーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
ビニルトルエンなどのスチレン系モノマー、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数1〜
20(特に炭素数1〜10)程度のアルキル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレートなどの官
能基(ヒドロキシル基、カルボキシル基、グリシジル基
など)を有するモノマー、(メタ)アクリル酸と前記多
価アルコール(ポリエチレングリコールなど)とのエス
テル(例えば、エチレングリコールモノ(又はジ)(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(又は
ジ)(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモ
ノ(又はジ)(メタ)アクリレートなど)などが挙げら
れる。また、ビニルモノマーとしては、酢酸ビニルなど
のビニルエステル、塩化ビニルなどのハロゲン含有ビニ
ルモノマー、アクリロニトリルなどのシアン化ビニル、
エチレン、プロピレンなどのオレフィン系モノマーも使
用できる。これらの重合性モノマーは1種又は2種以上
組み合わせて使用できる。好ましい重合性ビニルモノマ
ーには、アクリル系モノマーおよびメタクリル系モノマ
ー、特に(メタ)アクリル酸グリコールエステル類が含
まれる。重合性ビニルモノマーの使用量は、不飽和ポリ
エステルの分子量などに応じて、硬化遅延能や不飽和ポ
リエステルの取扱い性を損なわない範囲、例えば、不飽
和ポリエステル100重量部に対して、1〜500重量
部(例えば、1〜100重量部)、好ましくは5〜20
0重量部(例えば、5〜100重量部)程度の範囲から
選択でき、5〜30重量部程度の範囲であってもよい。
不飽和ポリエステルの硬化物は、前記重合性組成物を構
成する成分(すなわち、重合性組成物(i)を構成する
不飽和ポリエステルと重合開始剤と、重合性組成物(i
i)を構成する不飽和ポリエステルと重合性ビニルモノ
マーと重合開始剤)に加えて、重合促進剤を含む重合性
組成物(iii )の硬化物であってもよい。重合促進剤に
は、例えば、ナフテン酸コバルト、オクチル酸コバルト
などの有機酸コバルト塩、アセチルアセトン、アセト酢
酸エチルなどのβ−ジケトン又はβ−ケトエステル類、
芳香族第3級アミン類、メルカプト類などが含まれる。
これらの重合促進剤は単独で又は2種以上組み合わせて
使用できる。重合性組成物における重合促進剤の濃度
は、例えば、10〜1000ppm、好ましくは10〜
500ppm(例えば、10〜100ppm)程度の範
囲から選択でき、30〜50ppm程度であってもよ
い。
【0052】不飽和ポリエステルの硬化(架橋)は、常
温でも可能であるが、短時間(例えば、0.5〜50分
程度)で硬化させるためには、温度60〜200℃程度
で行なうのが有利である。
【0053】粉粒状基体の表面を被覆する被覆体は、結
合剤などの添加剤を含んでいてもよい。結合剤には、例
えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩素化ポリプロピレンなどの塩素化ポリオレフ
ィン、アセチルセルロースなどのセルロース系樹脂等の
バインダー樹脂、及び他の結合剤が含まれる。結合剤は
一種又は二種以上組合せて使用できる。結合剤の使用量
は、前記セメント硬化遅延性成分の種類などに応じて選
択できる。加水分解によりセメント硬化遅延能を発現可
能なポリマーを用いる場合、結合剤は必ずしも必要では
ないが、例えば、前記ポリマー100重量部に対して、
結合剤0〜200重量部、好ましくは0〜100重量部
程度の範囲から選択できる。また、セメント硬化遅延剤
を用いる場合、硬化遅延剤は、結合剤100重量部に対
して、例えば5〜1000重量部、好ましくは10〜7
00重量部、さらに好ましくは25〜500重量部程度
である。
【0054】結合剤以外の添加剤としては、充填剤、安
定剤、可塑剤、消泡剤、乳化剤、加水分解促進剤、重合
禁止剤、重合開始剤、反応性希釈剤、重合促進剤などが
挙げられる。
【0055】セメント硬化遅延用粉粒体の形状及び大き
さは、この粉粒体の利用の態様や、表面装飾コンクリー
ト製品などのコンクリート構造物の表面に形成する模様
(凹凸模様)の形状及び大きさに応じて定められる。セ
メント硬化遅延用粉粒体の形状は、球状(真球、楕
球)、多面体状、柱状、錐体状などの他、複雑な形状を
有していてもよく、また、各粉粒体の形状は同一であっ
てもよく異なっていてもよい。セメント硬化遅延用粉粒
体の大きさ(平均径)は、0.1μm〜50cm(例え
ば1μm〜50cm、なかでも10μm〜50cm程
度)、好ましくは50μm〜20cm、さらに好ましく
は100μm〜15cm程度である。
【0056】セメント硬化遅延用粉粒体の比重は、作業
性、操作性を損なわない範囲であればよいが、ブリード
水に浮いたり、流されたり、風に飛ばされたりするのを
防止するため、例えば1以上(例えば1〜10程度)、
好ましくは1〜5程度、さらに好ましくは1.5以上
(例えば1.5〜10、特に1.5〜5程度)であり、
1.5〜3程度である場合が多い。
【0057】本発明のセメント硬化遅延用粉粒体では、
粉粒状基体の表面がセメント硬化遅延性成分で必ずしも
完全に被覆されている必要はなく、部分的に被覆されて
いてもよい。また、個々のセメント硬化遅延用粉粒体
は、(A)核(コア)としての粉粒状基体と、これを被
覆するセメント硬化遅延性成分を含むセメント硬化遅延
層(被覆体)とで構成されていてもよく、また(B)複
数(又は多数)の粉粒状基体が、セメント硬化遅延性成
分を含むマトリックス(被覆体)中に分散した形態であ
ってもよい。
【0058】セメント硬化遅延用粉粒体における粉粒状
基体の占める割合は、粉粒体の形態に応じて適宜選択で
きる。例えば、前記(A)の形態では、粉粒状基体の割
合は、粉粒体全体に対して、10重量%以上100重量
%未満、好ましくは30重量%以上100重量%未満、
さらに好ましくは50重量%以上100重量%未満程度
である。また、前記(B)の形態における粉粒状基体の
割合は、粉粒体全体に対して、例えば1重量%以上10
0重量%未満、好ましくは10重量%以上100重量%
未満(例えば10〜90重量%)、さらに好ましくは1
5〜70重量%(例えば20〜50重量%)程度であ
る。セメント硬化遅延用粉粒体における粉粒状基体の占
める割合は、粉粒体全体に対して、10重量%以上10
0重量%未満である場合が多い。
【0059】また、前記(A)の形態において、セメン
ト硬化遅延層の厚みは、セメントの硬化に対して遅延効
果が発現できる厚みであればよく、例えば1〜1000
μm(例えば5〜800μm)、好ましくは10〜50
0μm(例えば15〜300μm)、さらに好ましくは
30〜200μm(例えば60〜150μm)程度であ
る。
【0060】セメント硬化遅延用粉粒体は、例えば、以
下のようにして得ることができる。例えば、前記(A)
の形態を有する粉粒体は、慣用のコーティング法により
容易に得ることができる。例えば、適当な形状及び大き
さを有する粉粒状基体を、前記セメント硬化遅延性成
分、及び必要に応じて前記結合剤などの添加剤を含むコ
ーティング液で被覆し、乾燥又は硬化させることにより
得ることができる。
【0061】コーティング液は、有機溶媒及び/又は水
を含んでいてもよい。有機溶媒としては、メタノール、
エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類;ヘ
キサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサ
ンなどの脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素;ハロゲン化炭化水素;アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン類;エーテル類;
酢酸エチルなどのエステル類;非プロトン性極性溶媒;
及びこれらの混合溶媒などが挙げられる。
【0062】被覆は、慣用のコーティング法、例えば、
塗布、浸漬、噴霧などの方法により行うことができる。
噴霧によるコーティングは、例えば、流動層コーティン
グ装置を利用して行うことができる。乾燥、硬化(例え
ば、不飽和ポリエステルなどの硬化)は、常温でも行っ
てもよいが、短時間で行うため、例えば60〜200℃
程度で行うのが有利である。
【0063】また、前記(B)の形態を有するセメント
硬化遅延用粉粒体は、例えば、粉粒状基体と、セメント
硬化遅延性成分と、必要に応じて、結合剤などの添加剤
とを含む混合物を、慣用の造粒法、成形法、粉砕(破
砕)法等に付すことによって得ることができる。例え
ば、前記セメント硬化遅延用粉粒体は、(1)粉粒状基
体、粉粒状のセメント硬化遅延性成分、及び必要に応じ
て結合剤などの添加剤を含む混合物を、打錠機、造粒装
置などにより成形、造粒したり、(2)(a)粉粒状基
体と、加水分解によりセメント硬化遅延能を発現可能な
ポリマーとを含む混合物、又は、(b)粉粒状基体と、
セメント硬化遅延剤と、バインダー樹脂とを含む混合物
を、溶融した後、固化又は硬化させたり、慣用の成形
法、例えば、圧縮成形、押出成形、射出成形などに付し
て適当な形状に成形し、必要に応じて切断、粉砕、破
砕、分級手段等により所望の大きさに調整することによ
り得ることができる。結合剤などの添加剤としては前記
例示のものを使用できる。造粒装置としては、流動層造
粒装置などの慣用の造粒装置を、また、圧縮成形、押出
成形、射出成形には、プラスチック成形用の慣用の成形
機を利用できる。成形圧力及び成形温度は、成形に付す
材料の種類により適宜設定できる。例えば、熱硬化性樹
脂の圧縮成形では、樹脂の硬化温度以上の温度条件で成
形することができる。粉砕手段としては、例えば、前記
のものを使用できる。
【0064】本発明のセメント硬化遅延用粉粒体は、コ
ンクリート表面に洗い出し面が形成されたコンクリート
構造物を製造する上で有用である。すなわち、無機硬化
性組成物の表面に前記セメント硬化遅延用粉粒体を接触
させた状態で、無機硬化性組成物を硬化処理した後、セ
メント硬化遅延用粉粒体及び非硬化の無機硬化性組成物
を除去することにより、表面に洗い出し面が形成された
コンクリート構造物を製造できる。
【0065】図1は、本発明のコンクリート構造物の製
造法の一例を示す概略断面図である。この例では、型枠
1の底部に、セメント硬化遅延用粉粒体2を所定の厚み
となるように敷いて、粉粒体層を形成し、その上に複数
の装飾材3を所望の配列で配置し、押圧により粉粒体層
の中へ所定の深さまで押入する。
【0066】セメント硬化遅延用粉粒体2の大きさは、
装飾材の押入操作が損なわれない範囲で適当に選択でき
る。例えば、前記粉粒体2の大きさ(平均粒径)は、
0.1μm〜5mm(例えば10μm〜5mm)程度、
好ましくは20μm〜3mm程度、さらに好ましくは5
0μm〜1mm程度である。粒径の小さい粉粒体(例え
ば、粒径0.1μm〜2mm程度)を用いることによ
り、コンクリート構造物の表面のうち前記装飾材が固着
した以外の部位に、自然な風合いを有する洗い出し面を
形成できる。また、粒径の比較的大きい粉粒体(例え
ば、粒径2〜5mm程度)を用いることにより、コンク
リート表面に、前記洗い出し面を形成できると共に、粉
粒体2の形状に対応した凹凸形状を形成できる。
【0067】前記粉粒体層の厚みは、所望するコンクリ
ート製品における装飾材3間の目地溝の深さに応じて適
当に選択でき、例えば0.2〜20cm、好ましくは
0.5〜10cm、さらに好ましくは1〜8cm程度で
ある。
【0068】装飾材3としては、種々の材料、例えば、
玉石、黒石、鉄平石などの天然石、人造石などの石材、
タイル、ガラス、モルタル又はコンクリートなどのセラ
ミックス材、金属材、木材、織布などが使用できる。装
飾材は塊状、平板状などの何れの形状であってもよく、
タイルは通常のタイルの他、モザイクタイルや割りタイ
ルであってもよい。装飾材3は、表裏がある場合には、
表(おもて)面側を粉粒体2に接触させるように載置す
る。
【0069】装飾材3の押圧は、個別に行ってもよく、
複数の装飾材3に同時に圧力をかけてもよい。装飾材3
を押圧により粉粒体層中に押入すると、通常、押圧部の
周辺部位が凸状に隆起する。装飾材3の押入深さは、形
成する目地溝深さに応じて設定できる。なお、前記セメ
ント硬化遅延用粉粒体は、装飾材3間の目地部のセメン
トの硬化を阻害するので、目地溝の深さは、装飾材3の
押入深さと目地部における硬化遅延深度(硬化遅延作用
が及ぶ深さ)の和に相当する。
【0070】次いで、無機硬化性組成物(セメントを含
む硬化性組成物)4を打設し、養生などの慣用の硬化法
により硬化処理した後、型枠1を取り外し、粉粒体2及
び非硬化の無機硬化性組成物を除去することにより、装
飾材3が一体に固着した表面装飾コンクリート製品(プ
レキャストコンクリート板など)を得ることができる。
なお、コンクリート製品の製造に際しては、必要に応じ
て、型枠内に鉄筋などの補強材を配設して無機硬化性組
成物を打設してもよい。
【0071】この方法では、粉粒体2を用いるので、型
枠にセメント硬化遅延剤を塗布したり、セメント硬化遅
延剤を含浸させた織布等を貼付するという煩雑な作業を
要しない。また、紙や織布などを用いる場合のように破
断や位置ずれが生じにくい。さらに、装飾材3が複雑な
形状であっても、押圧という簡単な操作で、所定深さの
目地溝を形成できる。
【0072】また、前記粉粒体2により、無機硬化性組
成物4との接触面での硬化を均一に抑制できるので、コ
ンクリート表面に自然な風合いを有する洗い出し面を均
一に形成できる。さらに、アンダーカットを有する装飾
材など、複雑な形状の装飾材であっても、装飾材を押圧
すると、粉粒体が流動して装飾材の外形に即した状態で
接触するため、装飾材と粉粒体との間に空隙部ができに
くく、そのため、装飾材の表面側に無機硬化性組成物が
流入しにくい。また、たとえ流入したとしても粉粒体表
面のセメント硬化遅延成分によりセメントの硬化が抑制
される。従って、「のろ」の除去作業を極めて簡易化で
きる。
【0073】また、非硬化の組成物が装飾材3の表面や
目地溝に付着していたとしても、粉粒体2とともに、吸
引装置による吸引操作などの乾式法により容易に除去で
きる。また、コンクリート硬化物の表面を、水、加圧
水、ジェット流などで洗浄して非硬化の無機硬化性組成
物を除去することにより、骨材が露出した洗い出し面を
容易に形成できる。
【0074】なお、セメント硬化遅延性成分として、加
水分解によりセメント硬化遅延能を発現可能なポリマ
ー、特に前記ポリエステルを用いた粉粒体では、さら
に、以下のような利点を有する。すなわち、ポリエステ
ルは、他の硬化遅延剤などと異なり、水に対してほとん
ど溶解することがなく、コンクリートからのブリード水
とともにほとんど流動しない。しかし、コンクリートの
強いアルカリ性によりポリエステルのエステル結合が加
水分解され、硬化遅延に有用なカルボキシル基やヒドロ
キシル基が遊離する。この加水分解速度は、コンクリー
ト中の水分がセメントの硬化に利用されるにつれて上昇
し、養生中のコンクリートの発熱により最大となり、遊
離したカルボキシル基とヒドロキシル基とが相乗的に大
きな硬化遅延能を発現させる。一方、硬化遅延能が発現
する段階のコンクリートは既に流動性がなく、ポリエス
テルの加水分解により硬化遅延成分が遊離しても、ブリ
ード水に溶解して移動することもない。そのため、所望
の部位でのみ硬化遅延能を発現でき、セメントの硬化後
に洗い出すことにより、美麗な表面模様を精度よく明確
に形成できる。
【0075】図2は、本発明のコンクリート構造物の製
造法の他の例を示す概略断面図である。この例では、型
枠1内に無機硬化性組成物4を打設し、その上にセメン
ト硬化遅延用粉粒体12を撒布し、無機硬化性組成物4
を硬化処理した後、型枠1及び粉粒体12を除去し、得
られたコンクリート硬化物の表面に残存する非硬化の無
機硬化性組成物を洗浄等により除去する。
【0076】粉粒体12としては、コンクリート表面に
形成すべき模様、装飾に応じて、適宜その形状及び大き
さを選択する。例えば、平均粒径0.1μm〜2mm
(例えば10μm〜2mm)程度、好ましくは20μm
〜1mm(例えば50μm〜1mm)程度の大きさの粉
粒体12を用いることにより、コンクリート表面に綺麗
な洗い出し面を形成できる。また、比較的大きい粒径
(例えば2〜500mm、好ましくは2〜200mm程
度)の粉粒体12を用いる場合には、コンクリート表面
に、上記洗い出し面に加えて、粉粒体12の形状に対応
した凹凸形状を形成できる。セメント硬化遅延用粉粒体
12は、無機硬化性組成物4の表面全体に撒布してもよ
く、部分的、例えばパターン状に撒布してもよい。な
お、この例のように、セメント硬化遅延用粉粒体を無機
硬化性組成物の上面に撒布する場合には、特に、ブリー
ド水に流されたりしないように、比重が1よりも大きい
粉粒体を用いるのが好ましい。
【0077】この例では、粉粒体12により無機硬化性
組成物4との接触面での硬化を均一に抑制できるので、
コンクリート製品の表面に、自然な風合いを有する美麗
な洗い出し面が形成される。また、コンクリート製品の
表面に粉粒体12の形状に対応する凹凸模様が形成され
るので、粉粒体12の形状及び大きさを変化させること
により、表面に様々な凹凸形状が形成されたコンクリー
ト製品を容易に製造できる。また、粉粒体12は、非硬
化の無機硬化性組成物とともに、例えば吸引などの水を
用いない乾式法により容易に除去できるので、表面仕上
げ作業を簡便化できる。なお、前記粉粒体12の個々の
形状、大きさ、構成材料は、同一であってもよく、異な
っていてもよい。
【0078】図3は、本発明のコンクリート構造物の製
造法のさらに他の例を示す概略断面図である。この例
は、形状及び大きさの異なる複数種のセメント硬化遅延
用粉粒体を用いる点に特徴を有する。すなわち、型枠1
内に、無機硬化性組成物4を打設し、その上に、大きさ
の異なるセメント硬化遅延用粉粒体22a及び22bを
それぞれ撒布(載置)し、無機硬化性組成物4を硬化処
理した後、型枠1、粉粒体22a,22b及び得られた
コンクリート硬化物の表面に残存する非硬化の無機硬化
性組成物を洗浄等により除去する。粉粒体22aは、礫
5と、礫5の表面を被覆するセメント硬化遅延層6とで
構成されており、粉粒体22bは、礫5よりも粒径の小
さい砂(図示せず)と、砂の表面を被覆するセメント硬
化遅延層(図示せず)とで構成されている。
【0079】この例では、無機硬化性組成物4と粉粒体
22a及び22bとの各接触部においてセメントの硬化
が抑制されるので、コンクリート硬化物表面の非硬化の
無機硬化性組成物を除去することにより、表面に骨材が
露出した洗い出し面を形成できると共に、粉粒体の大き
さにより、表面が前記粉粒体22a又はさらに22bの
形状に対応する凹凸模様が形成された表面装飾コンクリ
ート製品が得られる。なお、前記粉粒体22a及び22
bは上記に限らず、本発明のセメント硬化遅延用粉粒体
の説明箇所で記載した種々の粉粒体を使用できる。
【0080】図4は、本発明のコンクリート構造物の製
造法のさらに別の例を示す概略断面図である。この例で
は、地面7上に、必要に応じて型枠を設置し、無機硬化
性組成物4を所定幅で所定距離に亘って打設した後、セ
メント硬化遅延用粉粒体32を撒布する。そして、無機
硬化性組成物4を硬化処理した後、前記粉粒体32及び
非硬化の無機硬化性組成物を除去してコンクリート舗装
道路を得る。
【0081】セメント硬化遅延用粉粒体32の大きさ
(平均粒径)は、コンクリート表面に凹凸ができればよ
く、例えば10μm〜1cm、好ましくは50μm〜5
mm、さらに好ましくは100μm〜1mm程度である
が、粒径が1cmを越える粉粒体を用いてもよい。粉粒
体32の粒径が比較的小さい場合には、上記と同様に、
コンクリート表面に骨材が露出した洗い出し面が形成さ
れ、粉粒体32の粒径が比較的大きい場合には、洗い出
し面と共に、粉粒体32の形状に対応した凹凸形状が形
成される。
【0082】粉粒体32の撒布密度は、粉粒体32の大
きさによっても異なるが、コンクリート表面に対し、例
えば50〜2000g/m2 、好ましくは100〜10
00g/m2 、さらに好ましくは300〜600g/m
2 程度である。セメント硬化遅延用粉粒体32は無機硬
化性組成物4の全面に撒布してもよいが、部分的、例え
ば所望のパターンに撒布してもよい。
【0083】粉粒体32及び非硬化の無機硬化性組成物
は、例えば、コンクリート表面をブラッシングしなが
ら、例えば吸引装置で吸引することにより容易に除去で
きる。また、粉粒体32及び非硬化の無機硬化性組成物
は、水、加圧水などで洗浄して除去することもできる。
【0084】この道路では、無機硬化性組成物4と粉粒
体32との接触部位においてコンクリートの硬化が抑制
されるので、無機硬化性組成物4の硬化後、粉粒体32
及び非硬化の無機硬化性組成物を除去すると、コンクリ
ート表面に骨材が露出した凹凸面(粗面)が形成され
る。そのため、道路表面におけるタイヤとの摩擦係数が
増大し、スリップを防止できる。この方法によれば、粉
粒体の撒布、吸引による除去という簡単な作業によりコ
ンクリート舗装道路にスリップ防止用の凹凸面を形成で
きるので、リング状の石板などを道路表面に埋め込む従
来の方法と比較して、作業効率を大幅に向上できる。
【0085】なお、無機硬化性組成物に含まれるセメン
トには、例えば、気硬性セメント(セッコウ、消石灰や
ドロマイトプラスターなどの石灰);水硬性セメント
(例えば、ポルトランドセメント、早強ポルトランドセ
メント、アルミナセメント、急硬高強度セメント、焼き
セッコウなどの自硬性セメント;石灰スラグセメント、
高炉セメントなど;混合セメント)などが含まれる。好
ましいセメントには、例えば、セッコウ、ドロマイトプ
ラスターおよび水硬性セメントなどが含まれる。
【0086】前記セメントは、水とのペースト組成物
(セメントペースト)として使用してもよく、砂、ケイ
砂、パーライトなどの細骨材、粗骨材を含むモルタル組
成物やコンクリート組成物として使用してもよい。前記
ペースト組成物及びモルタル組成物は、必要に応じて、
着色剤、硬化剤、塩化カルシウムなどの硬化促進剤、ナ
フタレンスルホン酸ナトリウムなどの減水剤、凝固剤、
カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリ
ビニルアルコールなどの増粘剤、発泡剤、合成樹脂エマ
ルジョンなどの防水剤、可塑剤等の種々の添加剤を含ん
でいてもよい。
【0087】
【発明の効果】本発明のセメント硬化遅延用粉粒体によ
れば、コンクリート構造物の表面に洗い出し面を簡便か
つ効率よく形成できる。また、モルタル組成物を打設し
ても、破断や位置ずれなどが生じるのを抑制できるとと
もに、モルタル組成物との接触面での硬化を均一に抑制
でき、コンクリート構造物の表面の所定部位に洗い出し
面を精度よく形成できる。さらに、装飾材などにより表
面を装飾したコンクリート構造物を得る上で有用であ
り、コンクリート構造物の表面に複雑な形状の装飾材で
あっても簡便に固着でき、装飾性を高めることができ
る。
【0088】また、本発明のコンクリート構造物の製造
法によれば、表面に洗い出し面が形成されたコンクリー
ト構造物を簡便かつ効率よく製造できる。また、損傷を
抑制しつつ、装飾材などにより簡便に表面を装飾でき
る。さらに、所定部位に所定の模様が精度よく形成され
たコンクリート構造物を製造できる。また、表面に滑り
止め効果を付与したコンクリート構造物を簡易に製造で
きる。
【0089】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0090】実施例1 撹拌翼を備えた容量10リットルのオートクレーブに、
無水マレイン酸3452g(35.2モル)、エチレン
グリコール2539g(40.9モル)を入れ、重合禁
止剤としてのハイドロキノンと、重合触媒としてのテト
ラ−n−ブトキシチタンを、含有量がそれぞれ100p
pm、50ppmとなるように添加した。内容物を撹拌
し、反応により生成する水分を除去するため、窒素ガス
を流入しながら、常圧下、常温から150℃まで3時間
かけて昇温し、さらに150℃から210℃まで24時
間かけて昇温し、反応を停止した。得られた油状不飽和
ポリエステル(重量平均分子量2250)100重量部
に対して、ジエチレングリコールモノメタクリレート4
0重量部、有機過酸化物(日本油脂(株)製;パーブチ
ルオー)3重量部、架橋触媒としての酢酸コバルト0.
005重量部を加えて混合し、重合性組成物を調製し
た。
【0091】粒径200〜600μm(平均粒径400
μm)の砂100重量部を、150℃に加熱したヘンシ
ェルミキサーに入れ、内容物を撹拌混合しながら、前記
重合性組成物8重量部を3分かけて噴霧した。そして、
さらに7分間撹拌混合することにより、砂の表面に硬化
遅延層が形成されたセメント硬化遅延用粉粒体が得られ
た。
【0092】上記粉粒体を、型枠(60cm×55c
m、深さ10cm)の底部に敷き、厚さ5cmの粉粒体
層を設けた。この粉粒体層の上に、装飾材として、偏平
状の石(直径約10cm×厚み約3cm)25個を縦横
各5列となるように配列し、その背面から圧力をかけ、
各石を前記砂層の中に深さ約2cmとなるように押入し
た。次いで、この上からコンクリートを打設し、50℃
の条件下で24時間養生処理を施し、さらに24時間常
温で放置した後、脱型した。脱型後、砂を箒により払い
除け、加圧水をかけながら、箒で装飾材表面及び装飾材
間の目地溝部の「のろ」を除去した。「のろ」は容易に
洗い流され、装飾材の表面、目地溝部の何れにも全く残
らず、極めて美麗な外観を有する表面装飾コンクリート
板が得られた。なお、目地溝部には自然な風合いを持つ
洗い出し面が形成されていた。また、「のろ」の除去に
要した時間は約2分であった。
【0093】実施例2 型枠(60cm×55cm、深さ10cm)に、コンク
リートを高さ5cmで打設し、20cm間隔で鉄筋を配
設した後、コンクリートをさらに合計高さ10cmとな
るように打設した。コンクリートの表面に、実施例1と
同様にして調製したセメント硬化遅延用粉粒体を撒布し
た(撒布密度:600g/cm2 )。50℃の条件下で
24時間養生処理を施し、さらに24時間常温で放置し
た後、脱型した。脱型後、前記粉粒体をブラシをかけな
がら真空掃除機により吸引除去し、加圧水をかけなが
ら、箒でコンクリート表面を洗浄したところ、表面に砂
(骨材)の自然色と砂粒子の露出した綺麗な洗い出し面
が形成されたコンクリート板が得られた。
【0094】実施例3 偏平状の石(直径約10cm×厚み約3cm)を、実施
例1と同様にして調製した重合性組成物に浸漬処理した
後、150℃の電気オーブンに入れ、30分間加熱処理
することにより、石の表面に厚み約100μmの硬化遅
延層が形成されたセメント硬化遅延用粉粒体Aを得た。
【0095】一方、実施例1と同様にして得られた重合
性組成物100重量部に、粒径約150μm以下(平均
粒径約20μm)の粉末状酸化亜鉛30重量部を添加し
て混合した後、ステレンレス製バットに高さ1cmとな
るように流し込み、150℃の電気オーブンに入れ、3
0分間加熱処理して硬化させた。硬化物を常温まで冷却
し、粉砕機で粉砕し、分級することにより、不飽和ポリ
エステル中に酸化亜鉛粉末が分散した平均粒径200μ
mのセメント硬化遅延用粉粒体Bを得た。
【0096】型枠(60cm×55cm、深さ10c
m)に、実施例2と同様にして、コンクリートを高さ1
0cmとなるように打設した後、コンクリートの表面
に、上記セメント硬化遅延用粉粒体A25個を縦横各5
列に配置し、押圧により厚みの約1/2程度をコンクリ
ート内に押入した。そして、コンクリート表面のうち、
前記各粉粒体A間に、前記粉粒体Bを撒布した。50℃
の条件下で24時間養生処理を施し、さらに24時間常
温で放置した後、脱型した。脱型後、粉粒体Aを取り除
くと共に、粉粒体Bを真空掃除機により吸引除去し、加
圧水をかけながら、箒でコンクリート表面を洗浄したと
ころ、コンクリート表面に骨材が露出した自然な風合い
を有する洗い出し面が形成されると共に、粉粒体Aを配
設した位置には、粉粒体Aの形状に対応した凹凸形状が
形成された。
【0097】実施例4 モノマー処方を、無水マレイン酸3136g(32.0
モル)、テレフタル酸531g(3.2モル)、エチレ
ングリコール2538g(40.9モル)とした以外は
実施例1と同様にして得られた不飽和ポリエステル(重
量平均分子量2200)100重量部に、ジエチレング
リコールモノアクリレート20重量部、有機過酸化物
(日本油脂(株)製;パーブチルオー)3重量部、架橋
触媒としての酢酸コバルト0.005重量部を加えて混
合し、重合性組成物を調製した。こうして調製した重合
性組成物を用いる以外は実施例1と同様の操作により、
セメント硬化遅延用粉粒体を得た。地面の上に、コンク
リートを2m幅で打設した後、その表面に上記セメント
硬化遅延用粉粒体を1m2 当たり約500gの割合で撒
布した。常温で3日間放置した後、上記粉粒体及び未硬
化のコンクリートをブラッシングしながら真空掃除機に
より吸引除去し、水で洗浄した結果、コンクリート舗装
道路の表面に骨材の露出した凹凸面が形成された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の製造法の一例を示す概略断面図
である。
【図2】図2は本発明の製造法の他の例を示す概略断面
図である。
【図3】図3は本発明の製造法のさらに他の例を示す概
略断面図である。
【図4】図4は本発明の製造法の別の例を示す概略断面
図である。
【符号の説明】
1…型枠 2,12,22a,22b,32…セメント硬化遅延用
粉粒体 3…装飾材 4…無機硬化性組成物 5…粉粒状基体 6…硬化遅延層 7…地面
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08G 63/52 NPD C08G 63/52 NPD C04B 103:24

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒状基体と、この粉粒状基体の表面を
    被覆する被覆体とで構成されているとともに、前記被覆
    体がセメント硬化遅延性成分を含んでいるセメント硬化
    遅延用粉粒体。
  2. 【請求項2】 セメント硬化遅延性成分が、加水分解に
    よりセメント硬化遅延能を発現可能なポリマーである請
    求項1記載のセメント硬化遅延用粉粒体。
  3. 【請求項3】 ポリマーが不飽和ポリエステルである請
    求項2記載のセメント硬化遅延用粉粒体。
  4. 【請求項4】 不飽和ポリエステルが、主鎖の炭素数が
    4〜6の不飽和多価カルボン酸又はその誘導体を含む多
    価カルボン酸成分と、主鎖の炭素数が2〜4の多価アル
    コール又はその縮合物を含むポリオール成分との反応に
    より得られる不飽和ポリエステルである請求項3記載の
    セメント硬化遅延用粉粒体。
  5. 【請求項5】 不飽和多価カルボン酸が、マレイン酸、
    無水マレイン酸、フマル酸又はこれらの誘導体である請
    求項4記載のセメント硬化遅延用粉粒体。
  6. 【請求項6】 多価カルボン酸成分が、さらに芳香族多
    価カルボン酸を含む請求項4記載のセメント硬化遅延用
    粉粒体。
  7. 【請求項7】 多価アルコールが、エチレングリコー
    ル、プロピレングリコール、グリセリン又はこれらの縮
    合物である請求項4記載のセメント硬化遅延用粉粒体。
  8. 【請求項8】 不飽和ポリエステルの重量平均分子量が
    300〜100000である請求項3記載のセメント硬
    化遅延用粉粒体。
  9. 【請求項9】 不飽和ポリエステルが架橋による硬化物
    である請求項3記載のセメント硬化遅延用粉粒体。
  10. 【請求項10】 硬化物が、不飽和ポリエステルと重合
    性ビニルモノマーと重合開始剤とを含む重合性組成物の
    硬化物である請求項9記載のセメント硬化遅延用粉粒
    体。
  11. 【請求項11】 セメント硬化遅延性成分がセメント硬
    化遅延剤である請求項1記載のセメント硬化遅延用粉粒
    体。
  12. 【請求項12】 セメント硬化遅延剤が、リン酸又はそ
    の塩、ホウ酸又はその塩、ヘキサフルオロケイ酸塩、ホ
    スホン酸類、オキシカルボン酸類、ケト酸類、多価フェ
    ノール類、リグニンスルホン酸類及び糖類から選択され
    た少なくとも1種である請求項11記載のセメント硬化
    遅延用粉粒体。
  13. 【請求項13】 粉粒状基体が、粉粒状金属、粉粒状セ
    ラミックス、無機成形品および樹脂成形品から選択され
    た少なくとも1種である請求項1記載のセメント硬化遅
    延用粉粒体。
  14. 【請求項14】 表面に洗い出し面が形成されたコンク
    リート構造物の製造法であって、無機硬化性組成物の表
    面に、請求項1記載のセメント硬化遅延用粉粒体を接触
    させ、無機硬化性組成物を硬化処理した後、セメント硬
    化遅延用粉粒体及び非硬化の無機硬化性組成物を除去す
    るコンクリート構造物の製造法。
  15. 【請求項15】 セメント硬化遅延用粉粒体を吸引によ
    り除去する請求項14記載のコンクリート構造物の製造
    法。
  16. 【請求項16】 型枠の底部にセメント硬化遅延用粉粒
    体の層を設け、その上に装飾材を配設し、無機硬化性組
    成物を打設して硬化処理した後、型枠、セメント硬化遅
    延用粉粒体及び非硬化の無機硬化性組成物を除去して、
    表面に装飾材が固着した表面装飾コンクリート製品を得
    る請求項14記載のコンクリート構造物の製造法。
  17. 【請求項17】 型枠内に無機硬化性組成物を打設し、
    その表面にセメント硬化遅延用粉粒体を撒布し、無機硬
    化性組成物を硬化処理した後、型枠、セメント硬化遅延
    用粉粒体及び非硬化の無機硬化性組成物を除去する請求
    項14記載のコンクリート構造物の製造法。
  18. 【請求項18】 地面上に無機硬化性組成物を所定幅で
    所定距離に亘って打設し、その表面にセメント硬化遅延
    用粉粒体を撒布し、無機硬化性組成物を硬化処理した
    後、セメント硬化遅延用粉粒体及び非硬化の無機硬化性
    組成物を除去してコンクリート舗装道路を得る請求項1
    4記載のコンクリート構造物の製造法。
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