JPH0938802A - 自動旋盤のガイドブッシュ装置及びコレットチャック装置 - Google Patents
自動旋盤のガイドブッシュ装置及びコレットチャック装置Info
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- JPH0938802A JPH0938802A JP19293595A JP19293595A JPH0938802A JP H0938802 A JPH0938802 A JP H0938802A JP 19293595 A JP19293595 A JP 19293595A JP 19293595 A JP19293595 A JP 19293595A JP H0938802 A JPH0938802 A JP H0938802A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】コレットチャックの外径テーパ部とチャックス
リーブ内径テーパ部、又はガイドブッシュの外径テーパ
部とガイドブッシュスリーブの内径テーパ部との摩擦係
数を低くするとともに充分な耐久性を与えること。特
に、ガイドブッシュにおいては、調整ナットの回転角を
充分に大きな回転角として、ミクロンオーダーの精密な
調整を容易にすること。 【解決手段】自動旋盤において、棒状素材を支持するガ
イドブッシュの外径テーパ部の表面又はガイドブッシュ
スリーブの内径テーパ部の表面の少なくともいずれか一
方に直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被膜を形
成する。そして、ガイドブッシュの外径テーパ部又はガ
イドブッシュスリーブの内径テーパ部のテーパ角は20
°以下であり、ガイドブッシュのねじ部のねじピッチが
0.5mm以下とする。また、自動旋盤において、コレ
ットチャックの外径テーパ部の表面又はチャックスリー
ブの内径テーパ部の表面の少なくともいずれか一方に直
接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被膜を形成す
る。
リーブ内径テーパ部、又はガイドブッシュの外径テーパ
部とガイドブッシュスリーブの内径テーパ部との摩擦係
数を低くするとともに充分な耐久性を与えること。特
に、ガイドブッシュにおいては、調整ナットの回転角を
充分に大きな回転角として、ミクロンオーダーの精密な
調整を容易にすること。 【解決手段】自動旋盤において、棒状素材を支持するガ
イドブッシュの外径テーパ部の表面又はガイドブッシュ
スリーブの内径テーパ部の表面の少なくともいずれか一
方に直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被膜を形
成する。そして、ガイドブッシュの外径テーパ部又はガ
イドブッシュスリーブの内径テーパ部のテーパ角は20
°以下であり、ガイドブッシュのねじ部のねじピッチが
0.5mm以下とする。また、自動旋盤において、コレ
ットチャックの外径テーパ部の表面又はチャックスリー
ブの内径テーパ部の表面の少なくともいずれか一方に直
接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被膜を形成す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、棒状素材をコレッ
トチャックで把持して回転する主軸と、主軸を回転可能
に支承する主軸台と、棒状素材を切削加工するための複
数の工具を有する刃物台と、主軸台又は刃物台を主軸の
軸方向に相対的に摺動可能に制御して駆動する制御装置
と、回転する棒状素材が切削抵抗によって撓むことを防
ぐために、棒状素材を加工位置の近傍で支持するように
刃物台に設けられたガイドブッシュ装置とを備えた、い
わゆるガイドブッシュ型自動旋盤に関するものである。
トチャックで把持して回転する主軸と、主軸を回転可能
に支承する主軸台と、棒状素材を切削加工するための複
数の工具を有する刃物台と、主軸台又は刃物台を主軸の
軸方向に相対的に摺動可能に制御して駆動する制御装置
と、回転する棒状素材が切削抵抗によって撓むことを防
ぐために、棒状素材を加工位置の近傍で支持するように
刃物台に設けられたガイドブッシュ装置とを備えた、い
わゆるガイドブッシュ型自動旋盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このガイドブッシュ型自動旋盤は、棒状
素材を主軸に把持して回転するコレットチャックと、棒
状素材を加工位置の近傍で支持するガイドブッシュとを
有しており、このコレットチャックとガイドブッシュと
はほぼ同じ形状をしており、同様にスリーブ(チャック
スリーブ又はガイドブッシュスリーブ)との軸方向の相
対的な移動によって開閉し、これによって、コレットチ
ャックの場合は棒状素材を把持し、ガイドブッシュの場
合には棒状素材との隙間を調整するように作動するもの
である。そして、棒状素材の一部にバリやキズが存在し
てコレットチャック又はガイドブッシュが部分的に変形
すると、テーパ部の一部のみが強く押しつけられて部分
的に磨耗する原因となり、コレットチャック又はガイド
ブッシュの耐久性を阻害する要因となっていた。
素材を主軸に把持して回転するコレットチャックと、棒
状素材を加工位置の近傍で支持するガイドブッシュとを
有しており、このコレットチャックとガイドブッシュと
はほぼ同じ形状をしており、同様にスリーブ(チャック
スリーブ又はガイドブッシュスリーブ)との軸方向の相
対的な移動によって開閉し、これによって、コレットチ
ャックの場合は棒状素材を把持し、ガイドブッシュの場
合には棒状素材との隙間を調整するように作動するもの
である。そして、棒状素材の一部にバリやキズが存在し
てコレットチャック又はガイドブッシュが部分的に変形
すると、テーパ部の一部のみが強く押しつけられて部分
的に磨耗する原因となり、コレットチャック又はガイド
ブッシュの耐久性を阻害する要因となっていた。
【0003】特に自動旋盤のガイドブッシュ装置は、回
転する棒状素材が切削抵抗によって撓むことを防ぐため
に棒状素材を加工位置の近傍で支持するものであり、長
尺の部品であっても精度良く加工することが可能となる
ので、主として長尺の部品を加工する自動旋盤には必須
のものとして広く使用されている。この自動旋盤のガイ
ドブッシュ装置には、回転する棒状素材を固定したガイ
ドブッシュで支持する固定型ガイドブッシュと、棒状素
材と共に回転する回転型ガイドブッシュとがあり、棒状
素材とガイドブッシュの内周面とは、前者は回転方向と
軸方向に、後者は軸方向に摺動しながら棒状素材を支持
している。従って、前者は比較的小径の棒状素材を加工
する際に使用されることが多く、後者は比較的大径の棒
状素材を加工する際に使用されることが多い。
転する棒状素材が切削抵抗によって撓むことを防ぐため
に棒状素材を加工位置の近傍で支持するものであり、長
尺の部品であっても精度良く加工することが可能となる
ので、主として長尺の部品を加工する自動旋盤には必須
のものとして広く使用されている。この自動旋盤のガイ
ドブッシュ装置には、回転する棒状素材を固定したガイ
ドブッシュで支持する固定型ガイドブッシュと、棒状素
材と共に回転する回転型ガイドブッシュとがあり、棒状
素材とガイドブッシュの内周面とは、前者は回転方向と
軸方向に、後者は軸方向に摺動しながら棒状素材を支持
している。従って、前者は比較的小径の棒状素材を加工
する際に使用されることが多く、後者は比較的大径の棒
状素材を加工する際に使用されることが多い。
【0004】このガイドブッシュによる棒状素材の支持
においては、棒状素材とガイドブッシュの内周面とが相
互に摺動するために、棒状素材とガイドブッシュの内周
面との間に隙間が必要であり、この隙間が過大となると
加工する部品の精度にバラツキが大きくなるので、昨今
のように、加工する部品に高い精度を要求されるように
なると、この隙間も非常に精密なミクロンオーダーの調
整を可能とすることが必要となってきた。
においては、棒状素材とガイドブッシュの内周面とが相
互に摺動するために、棒状素材とガイドブッシュの内周
面との間に隙間が必要であり、この隙間が過大となると
加工する部品の精度にバラツキが大きくなるので、昨今
のように、加工する部品に高い精度を要求されるように
なると、この隙間も非常に精密なミクロンオーダーの調
整を可能とすることが必要となってきた。
【0005】一方、ガイドブッシュの外径テーパ部のテ
ーパ角は、30°となっているのが普通であるが、この
30°のテーパ角は、焼入れ鋼のガイドブッシュスリー
ブと焼入れ鋼のガイドブッシュを使用する通常のガイド
ブッシュ装置では、喰付きを起こさない限界に近い角度
なので、バリやキズの存在等で部分的にテーパ部の摩擦
係数が変動すると喰付きやセリに近い状態となることも
多く、ミクロンオーダーの精密な調整は非常に困難なも
のであった。更に、ガイドブッシュのねじ部のねじピッ
チは1mm以上となっていることが通常であって、ミク
ロンオーダーの精密な調整をするためには調整ナットの
回転角を微妙に調整しなければならず、精密な調整は非
常に困難なものであった。
ーパ角は、30°となっているのが普通であるが、この
30°のテーパ角は、焼入れ鋼のガイドブッシュスリー
ブと焼入れ鋼のガイドブッシュを使用する通常のガイド
ブッシュ装置では、喰付きを起こさない限界に近い角度
なので、バリやキズの存在等で部分的にテーパ部の摩擦
係数が変動すると喰付きやセリに近い状態となることも
多く、ミクロンオーダーの精密な調整は非常に困難なも
のであった。更に、ガイドブッシュのねじ部のねじピッ
チは1mm以上となっていることが通常であって、ミク
ロンオーダーの精密な調整をするためには調整ナットの
回転角を微妙に調整しなければならず、精密な調整は非
常に困難なものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
欠点を除くために、コレットチャックの外径テーパ部と
チャックスリーブ内径テーパ部、又はガイドブッシュの
外径テーパ部とガイドブッシュスリーブの内径テーパ部
との摩擦係数を低くするとともに充分な耐久性があり、
ガイドブッシュにおいては、バリやキズが存在し、部分
的にテーパ部の摩擦係数が変動したとしてもその変動を
極力小さくして喰付きやセリに近い状態となることを防
止し、このテーパ部の摩擦係数を低くする状態が充分な
耐久性があり、且つ調整ナットの回転角を精密な調整が
可能なように充分に大きな回転角とするとともに、調整
ナットの回転角とガイドブッシュの内径とが常に一致す
るようにしてミクロンオーダーの精密な調整を容易にし
ようとするものである。
欠点を除くために、コレットチャックの外径テーパ部と
チャックスリーブ内径テーパ部、又はガイドブッシュの
外径テーパ部とガイドブッシュスリーブの内径テーパ部
との摩擦係数を低くするとともに充分な耐久性があり、
ガイドブッシュにおいては、バリやキズが存在し、部分
的にテーパ部の摩擦係数が変動したとしてもその変動を
極力小さくして喰付きやセリに近い状態となることを防
止し、このテーパ部の摩擦係数を低くする状態が充分な
耐久性があり、且つ調整ナットの回転角を精密な調整が
可能なように充分に大きな回転角とするとともに、調整
ナットの回転角とガイドブッシュの内径とが常に一致す
るようにしてミクロンオーダーの精密な調整を容易にし
ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、棒状素材を把持して回転する主軸と、主
軸を回転可能に支承する主軸台と、棒状素材を切削加工
するための複数の工具を有する刃物台と、主軸台又は前
記刃物台を主軸の軸方向に相対的に摺動可能に制御して
駆動する制御装置と、棒状素材を加工位置の近傍で支持
する刃物台に設けられたガイドブッシュとを有する自動
旋盤において、棒状素材を支持するガイドブッシュの外
径テーパ部の表面又はガイドブッシュスリーブの内径テ
ーパ部の表面の少なくともいずれか一方に直接又は中間
被膜層を介して硬質カーボン被膜を形成したものであ
り、更に、ガイドブッシュの外径テーパ部のテーパ角が
20°以下とし、また、ガイドブッシュのねじ部のねじ
ピッチを0.5mm以下としたものである。更に、本発
明は、棒状素材をコレットチャックで把持して回転する
主軸と、主軸を回転可能に支承する主軸台と、棒状素材
を切削加工するための複数の工具を有する刃物台と、主
軸台又は刃物台を主軸の軸方向に相対的に摺動可能に制
御して駆動する制御装置とを有する自動旋盤において、
コレットチャックの外径テーパ部の表面又はチャックス
リーブの内径テーパ部の表面の少なくともいずれか一方
に直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被膜が形成
したものである。
成するために、棒状素材を把持して回転する主軸と、主
軸を回転可能に支承する主軸台と、棒状素材を切削加工
するための複数の工具を有する刃物台と、主軸台又は前
記刃物台を主軸の軸方向に相対的に摺動可能に制御して
駆動する制御装置と、棒状素材を加工位置の近傍で支持
する刃物台に設けられたガイドブッシュとを有する自動
旋盤において、棒状素材を支持するガイドブッシュの外
径テーパ部の表面又はガイドブッシュスリーブの内径テ
ーパ部の表面の少なくともいずれか一方に直接又は中間
被膜層を介して硬質カーボン被膜を形成したものであ
り、更に、ガイドブッシュの外径テーパ部のテーパ角が
20°以下とし、また、ガイドブッシュのねじ部のねじ
ピッチを0.5mm以下としたものである。更に、本発
明は、棒状素材をコレットチャックで把持して回転する
主軸と、主軸を回転可能に支承する主軸台と、棒状素材
を切削加工するための複数の工具を有する刃物台と、主
軸台又は刃物台を主軸の軸方向に相対的に摺動可能に制
御して駆動する制御装置とを有する自動旋盤において、
コレットチャックの外径テーパ部の表面又はチャックス
リーブの内径テーパ部の表面の少なくともいずれか一方
に直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被膜が形成
したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1は、自動旋盤に用いられるコレットチャッ
クとガイドブッシュ装置の1例であり、ガイドブッシュ
装置は固定型ガイドブッシュを示す断面図である。図に
おいて、棒状素材51は、主軸台21に回転可能に支承
された主軸23の先端部に設けられたコレットチャック
45によって把持されて主軸23と共に回転し、棒状素
材51の先端部は主軸23を貫通して突出しており、主
軸23と同芯に設けられたガイドブッシュ装置1のガイ
ドブッシュ4を更に貫通し、棒状素材51をその加工位
置まで突出している。コレットチャック装置は、図示し
ないチャック開閉機構によってチャックスリーブ46が
左方向に移動することによってコレットチャック45閉
じ、これによって棒状素材51をコレットチャック45
で把持するものである。棒状素材51をコレットチャッ
ク45で把持した主軸23は、図示しないサーボモー
タ、送りねじ及び案内機構によって駆動される主軸台2
1の摺動によって軸方向に移動し、この主軸台21の移
動によって棒状素材51が加工位置において長手方向に
移動することにより、部品の加工形状に対応する棒状素
材51の移動制御が行われる。
明する。図1は、自動旋盤に用いられるコレットチャッ
クとガイドブッシュ装置の1例であり、ガイドブッシュ
装置は固定型ガイドブッシュを示す断面図である。図に
おいて、棒状素材51は、主軸台21に回転可能に支承
された主軸23の先端部に設けられたコレットチャック
45によって把持されて主軸23と共に回転し、棒状素
材51の先端部は主軸23を貫通して突出しており、主
軸23と同芯に設けられたガイドブッシュ装置1のガイ
ドブッシュ4を更に貫通し、棒状素材51をその加工位
置まで突出している。コレットチャック装置は、図示し
ないチャック開閉機構によってチャックスリーブ46が
左方向に移動することによってコレットチャック45閉
じ、これによって棒状素材51をコレットチャック45
で把持するものである。棒状素材51をコレットチャッ
ク45で把持した主軸23は、図示しないサーボモー
タ、送りねじ及び案内機構によって駆動される主軸台2
1の摺動によって軸方向に移動し、この主軸台21の移
動によって棒状素材51が加工位置において長手方向に
移動することにより、部品の加工形状に対応する棒状素
材51の移動制御が行われる。
【0009】一方、棒状素材51を切削加工するための
工具(バイト12)は、1個のみが図示されているが、
刃物台(コラム13)にバイトホルダ11を介して複数
個が取り付けられており、図示しないサーボモータ、送
りねじ及び案内機構によって駆動されて、複数のバイト
から任意のバイト12を図示しない数値制御装置の指令
によって加工位置に選択し、或いはそのバイト12の切
り込み深さを制御することができる。尚、本発明のコレ
ットチャック装置及びガイドブッシュ装置の要部は、前
述したように、殆ど同じ構成となっているので、以下の
説明は、ガイドブッシュ装置についてのみ行い、コレッ
トチャック装置についての説明は省略する。
工具(バイト12)は、1個のみが図示されているが、
刃物台(コラム13)にバイトホルダ11を介して複数
個が取り付けられており、図示しないサーボモータ、送
りねじ及び案内機構によって駆動されて、複数のバイト
から任意のバイト12を図示しない数値制御装置の指令
によって加工位置に選択し、或いはそのバイト12の切
り込み深さを制御することができる。尚、本発明のコレ
ットチャック装置及びガイドブッシュ装置の要部は、前
述したように、殆ど同じ構成となっているので、以下の
説明は、ガイドブッシュ装置についてのみ行い、コレッ
トチャック装置についての説明は省略する。
【0010】ガイドブッシュ装置1は、このバイト12
による加工位置の近傍の位置で棒状素材51を支持する
ようにコラム13に設けられており、コラム13に固定
されたガイドブッシュ本体2にガイドブッシュスリーブ
3が嵌入して固定され、更にこのガイドブッシュスリー
ブ3にガイドブッシュ4が嵌入されている。
による加工位置の近傍の位置で棒状素材51を支持する
ようにコラム13に設けられており、コラム13に固定
されたガイドブッシュ本体2にガイドブッシュスリーブ
3が嵌入して固定され、更にこのガイドブッシュスリー
ブ3にガイドブッシュ4が嵌入されている。
【0011】ガイドブッシュ4には、バイト12側に形
成された外径テーパ部4cに円周方向に複数個所(通常
3個所)のスリット4aが設けてあり、ガイドブッシュ
スリーブ3に対して、外径テーパ部4cとストレート部
4eによって、ガイドブッシュスリーブ3の内径と嵌合
しており、ガイドブッシュ4の反対側に形成されたねじ
部4dに螺合するナット5を締め込むことによりガイド
ブッシュ4が図示右方向に移動し、ガイドブッシュスリ
ーブ3の内径テーパ部3aに対しガイドブッシュ4の外
径テーパ部4cが引き込まれて圧縮され、スリット4a
が設けてあることによって、この圧縮力によりガイドブ
ッシュ4の内周面4bの内径寸法を収縮させて調整する
ことを可能にしている。
成された外径テーパ部4cに円周方向に複数個所(通常
3個所)のスリット4aが設けてあり、ガイドブッシュ
スリーブ3に対して、外径テーパ部4cとストレート部
4eによって、ガイドブッシュスリーブ3の内径と嵌合
しており、ガイドブッシュ4の反対側に形成されたねじ
部4dに螺合するナット5を締め込むことによりガイド
ブッシュ4が図示右方向に移動し、ガイドブッシュスリ
ーブ3の内径テーパ部3aに対しガイドブッシュ4の外
径テーパ部4cが引き込まれて圧縮され、スリット4a
が設けてあることによって、この圧縮力によりガイドブ
ッシュ4の内周面4bの内径寸法を収縮させて調整する
ことを可能にしている。
【0012】また、ガイドブッシュスリーブ3には、回
り止め用のキーピン6が植設されており、キーピン6の
内端部はガイドブッシュ4の外径に形成されたキー溝4
fに嵌入し、ガイドブッシュ4が切削主分力によりガイ
ドブッシュスリーブ3に対して回転することを防いでい
る。
り止め用のキーピン6が植設されており、キーピン6の
内端部はガイドブッシュ4の外径に形成されたキー溝4
fに嵌入し、ガイドブッシュ4が切削主分力によりガイ
ドブッシュスリーブ3に対して回転することを防いでい
る。
【0013】ガイドブッシュ4は、この内径調節機能に
より棒状素材51の回転及び主軸軸方向の移動を妨げる
ことなく、しかも切削抵抗による棒状素材51の撓みを
低く抑えるように、ガイドブッシュ4の内周面4bの内
径寸法を棒状素材51の径に合わせた適切な隙間に調整
することを可能とするものである。
より棒状素材51の回転及び主軸軸方向の移動を妨げる
ことなく、しかも切削抵抗による棒状素材51の撓みを
低く抑えるように、ガイドブッシュ4の内周面4bの内
径寸法を棒状素材51の径に合わせた適切な隙間に調整
することを可能とするものである。
【0014】このような構造のガイドブッシュ装置1に
おいて、本発明では、棒状素材51を支持するガイドブ
ッシュ4の外径テーパ部4cの表面又はガイドブッシュ
スリーブ3の内径テーパ部3aの表面の少なくともいず
れか一方に直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被
膜(DLC被膜)が形成されている。
おいて、本発明では、棒状素材51を支持するガイドブ
ッシュ4の外径テーパ部4cの表面又はガイドブッシュ
スリーブ3の内径テーパ部3aの表面の少なくともいず
れか一方に直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被
膜(DLC被膜)が形成されている。
【0015】この硬質カーボン被膜(DLC被膜)は、
黒色であるが、ダイヤモンドによく似た性質を持つもの
である。即ち、この硬質カーボン被膜は、ダイヤモンド
と同様に、高い機械的硬度、低い摩擦係数、良好な電気
的絶縁性、高い熱伝導率、高い耐食性を持ち、更に、油
性、水溶性の切削油との濡れ性が高いものであって、炭
素を含むガス(例えばベンゼン、メタンガス等)を導入
した真空槽内でプラズマを発生することによってコーテ
ィングするものであって、硬質カーボン被膜の膜厚は1
μmから5μm程度であり、被膜の特性を長く維持する
ためには2μmから3μmに形成することが望ましい。
この硬質カーボン被膜の中間被膜層としては、周期律表
第IV族のシリコンやゲルマニウム及びその化合物、又
はシリコンカーバイトやチタンカーバイト等の炭素を含
む化合物等が適当である。
黒色であるが、ダイヤモンドによく似た性質を持つもの
である。即ち、この硬質カーボン被膜は、ダイヤモンド
と同様に、高い機械的硬度、低い摩擦係数、良好な電気
的絶縁性、高い熱伝導率、高い耐食性を持ち、更に、油
性、水溶性の切削油との濡れ性が高いものであって、炭
素を含むガス(例えばベンゼン、メタンガス等)を導入
した真空槽内でプラズマを発生することによってコーテ
ィングするものであって、硬質カーボン被膜の膜厚は1
μmから5μm程度であり、被膜の特性を長く維持する
ためには2μmから3μmに形成することが望ましい。
この硬質カーボン被膜の中間被膜層としては、周期律表
第IV族のシリコンやゲルマニウム及びその化合物、又
はシリコンカーバイトやチタンカーバイト等の炭素を含
む化合物等が適当である。
【0016】本発明のガイドブッシュ装置1は、このよ
うに、棒状素材51を支持するガイドブッシュ4の外径
テーパ部4cの表面又はガイドブッシュスリーブ3の内
径テーパ部3aの表面の少なくともいずれか一方に硬質
カーボン被膜が形成されているので、ガイドブッシュ4
の外径テーパ部4cとガイドブッシュスリーブ3の内径
テーパ部3aとの間の摩擦係数が小さく且つ耐磨耗性が
向上し、仮にバリやキズが存在し、部分的にテーパ部の
摩擦係数が大きくなっても、喰付きやセリに近い状態と
なることが完全に防止され、ミクロンオーダーの精密な
調整が可能となると共に、この機能を長期にわたって維
持することができる。コレットチャックにおいても同様
に、摩擦係数が小さく且つ耐磨耗性が向上するので、長
期にわたって確実に作動することができることは勿論で
ある。
うに、棒状素材51を支持するガイドブッシュ4の外径
テーパ部4cの表面又はガイドブッシュスリーブ3の内
径テーパ部3aの表面の少なくともいずれか一方に硬質
カーボン被膜が形成されているので、ガイドブッシュ4
の外径テーパ部4cとガイドブッシュスリーブ3の内径
テーパ部3aとの間の摩擦係数が小さく且つ耐磨耗性が
向上し、仮にバリやキズが存在し、部分的にテーパ部の
摩擦係数が大きくなっても、喰付きやセリに近い状態と
なることが完全に防止され、ミクロンオーダーの精密な
調整が可能となると共に、この機能を長期にわたって維
持することができる。コレットチャックにおいても同様
に、摩擦係数が小さく且つ耐磨耗性が向上するので、長
期にわたって確実に作動することができることは勿論で
ある。
【0017】硬質カーボン被膜は、焼入れ鋼に比べて摩
擦係数が1桁程度小さいので、ガイドブッシュ4の外径
テーパ部4cとガイドブッシュスリーブ3の内径テーパ
部3aとの間の摩擦係数が低くなり、ガイドブッシュ4
の外径テーパ部4c及びガイドブッシュスリーブ3の内
径テーパ部3aのテーパ角を小さくすることが可能とな
り、本発明の実施例では、テーパ角が20°以下(後述
する実施例では20°と16°)としてある。また、硬
質カーボン被膜は、低い摩擦係数のみならず、上記のよ
うに高い機械的硬度と耐磨耗性、耐食性を有するという
特性があり、油性又は水溶性の切削油との濡れ性も高い
ので、特別の潤滑装置を設ける必要はなく、このテーパ
部の摩擦係数が低くなるという特性は、ごく薄くコーテ
ィングするのみで長期にわたって安定して発揮されるも
のである。そして、硬質カーボン被膜を上記中間被膜層
を介してコーティングすると、硬質カーボン被膜はより
剥離し難くなり、更に長期にわたって特性を発揮するこ
とができる。
擦係数が1桁程度小さいので、ガイドブッシュ4の外径
テーパ部4cとガイドブッシュスリーブ3の内径テーパ
部3aとの間の摩擦係数が低くなり、ガイドブッシュ4
の外径テーパ部4c及びガイドブッシュスリーブ3の内
径テーパ部3aのテーパ角を小さくすることが可能とな
り、本発明の実施例では、テーパ角が20°以下(後述
する実施例では20°と16°)としてある。また、硬
質カーボン被膜は、低い摩擦係数のみならず、上記のよ
うに高い機械的硬度と耐磨耗性、耐食性を有するという
特性があり、油性又は水溶性の切削油との濡れ性も高い
ので、特別の潤滑装置を設ける必要はなく、このテーパ
部の摩擦係数が低くなるという特性は、ごく薄くコーテ
ィングするのみで長期にわたって安定して発揮されるも
のである。そして、硬質カーボン被膜を上記中間被膜層
を介してコーティングすると、硬質カーボン被膜はより
剥離し難くなり、更に長期にわたって特性を発揮するこ
とができる。
【0018】このように、ガイドブッシュ4の外径テー
パ部4c及びガイドブッシュスリーブ3の内径テーパ部
3aのテーパ角を小さくすると、ガイドブッシュ4が図
示右方向に移動する移動量に対するガイドブッシュ4の
内周面4bの内径寸法の収縮量は減少するので、ナット
5の回転角に対するガイドブッシュ4の内周面4bの内
径寸法の減少量が小さくなり、ガイドブッシュ4の内周
面4bと棒状素材51との精密な調整が容易になること
は明らかである。
パ部4c及びガイドブッシュスリーブ3の内径テーパ部
3aのテーパ角を小さくすると、ガイドブッシュ4が図
示右方向に移動する移動量に対するガイドブッシュ4の
内周面4bの内径寸法の収縮量は減少するので、ナット
5の回転角に対するガイドブッシュ4の内周面4bの内
径寸法の減少量が小さくなり、ガイドブッシュ4の内周
面4bと棒状素材51との精密な調整が容易になること
は明らかである。
【0019】更に、本発明では、ガイドブッシュ4のね
じ部4dとこれに螺合するナット5のねじピッチが0.
5mm以下としている。これによってガイドブッシュ4
が図示右方向に移動する移動量に対するガイドブッシュ
4の内周面4bの内径寸法の収縮量が更に減少するの
で、ナット5の回転角に対するガイドブッシュ4の内周
面4bの内径寸法の減少量は小さくなり、更に精密な調
整が容易になることは明らかである。
じ部4dとこれに螺合するナット5のねじピッチが0.
5mm以下としている。これによってガイドブッシュ4
が図示右方向に移動する移動量に対するガイドブッシュ
4の内周面4bの内径寸法の収縮量が更に減少するの
で、ナット5の回転角に対するガイドブッシュ4の内周
面4bの内径寸法の減少量は小さくなり、更に精密な調
整が容易になることは明らかである。
【0020】以上の説明においては、ガイドブッシュ装
置1について説明したが、周知であり、且つ図1でも明
らかなように、ガイドブッシュ装置1のガイドブッシュ
4とガイドブッシュスリーブ3は、コレットチャック4
5とチャックスリーブ46と殆ど同じ形状であり、コレ
ットチャック装置においても、コレットチャック45の
外径テーパ部45aとチャックスリーブ46の内径テー
パ部46aとは、ガイドブッシュ4の外径テーパ部4c
とガイドブッシュスリーブ3の内径テーパ部3aと全く
同様な関係を有しているので、コレットチャック45に
おいても全く同様であることは明らかである。
置1について説明したが、周知であり、且つ図1でも明
らかなように、ガイドブッシュ装置1のガイドブッシュ
4とガイドブッシュスリーブ3は、コレットチャック4
5とチャックスリーブ46と殆ど同じ形状であり、コレ
ットチャック装置においても、コレットチャック45の
外径テーパ部45aとチャックスリーブ46の内径テー
パ部46aとは、ガイドブッシュ4の外径テーパ部4c
とガイドブッシュスリーブ3の内径テーパ部3aと全く
同様な関係を有しているので、コレットチャック45に
おいても全く同様であることは明らかである。
【0021】図2は、固定型ガイドブッシュに代えて回
転型ガイドブッシュを使用した例の断面図である。この
場合においても、ガイドブッシュが回転可能に支承され
ている点が異なっているのみで、その他は前記固定型ガ
イドブッシュについての説明と同様であり、全く同様に
実施することができる。
転型ガイドブッシュを使用した例の断面図である。この
場合においても、ガイドブッシュが回転可能に支承され
ている点が異なっているのみで、その他は前記固定型ガ
イドブッシュについての説明と同様であり、全く同様に
実施することができる。
【0022】以上の説明の自動旋盤では、刃物台(コラ
ム13)が固定されており、主軸台21が主軸23の軸
方向に図示しない数値制御装置によって制御されて摺動
させる主軸台摺動型自動旋盤となっているが、主軸台2
1を固定し、刃物台を移動させる主軸台固定型自動旋盤
としても何ら支障はない。
ム13)が固定されており、主軸台21が主軸23の軸
方向に図示しない数値制御装置によって制御されて摺動
させる主軸台摺動型自動旋盤となっているが、主軸台2
1を固定し、刃物台を移動させる主軸台固定型自動旋盤
としても何ら支障はない。
【0023】
【実施例】図3は、ガイドブッシュ4の内周面4bの内
径寸法の収縮量のバラツキが、収縮量が増加する方向
(ナット5を締め込む方向)と収縮量が減少する方向
(ナット5を緩める方向)とでどのように差異が生じる
かを実験したグラフであり、図3(a)は従来の焼入れ
鋼のガイドブッシュスリーブと焼入れ鋼のガイドブッシ
ュを使用した場合の例であり、図3(b)は本発明の硬
質カーボン被膜をコーティングしたガイドブッシュスリ
ーブとガイドブッシュの場合の例である。また、○はテ
ーパ角が32°、□は20°、△は16°の場合であ
り、白抜きは収縮量が増加する方向に移動した場合、黒
塗りは収縮量が減少する方向に移動した場合であって、
測定値が同じときには、半分だけ黒塗りして示してい
る。
径寸法の収縮量のバラツキが、収縮量が増加する方向
(ナット5を締め込む方向)と収縮量が減少する方向
(ナット5を緩める方向)とでどのように差異が生じる
かを実験したグラフであり、図3(a)は従来の焼入れ
鋼のガイドブッシュスリーブと焼入れ鋼のガイドブッシ
ュを使用した場合の例であり、図3(b)は本発明の硬
質カーボン被膜をコーティングしたガイドブッシュスリ
ーブとガイドブッシュの場合の例である。また、○はテ
ーパ角が32°、□は20°、△は16°の場合であ
り、白抜きは収縮量が増加する方向に移動した場合、黒
塗りは収縮量が減少する方向に移動した場合であって、
測定値が同じときには、半分だけ黒塗りして示してい
る。
【0024】具体的には、内周面4bの内径寸法が12
mmのガイドブッシュ4において、ナット5の端面がガ
イドブッシュスリーブ3の端面に軽く当たった状態をナ
ット角度0とし、以後、ナット5を少しずつ締め込ん
で、そのときのガイドブッシュ4の内周面4bの直径を
測定した値と、11.97mmまで締め込んだ後、ナッ
ト5を少しずつ緩めてそのときのガイドブッシュ4の内
周面4bの直径を測定した値とを記載したものである。
mmのガイドブッシュ4において、ナット5の端面がガ
イドブッシュスリーブ3の端面に軽く当たった状態をナ
ット角度0とし、以後、ナット5を少しずつ締め込ん
で、そのときのガイドブッシュ4の内周面4bの直径を
測定した値と、11.97mmまで締め込んだ後、ナッ
ト5を少しずつ緩めてそのときのガイドブッシュ4の内
周面4bの直径を測定した値とを記載したものである。
【0025】ここで、図3(a)において、ガイドブッ
シュ4の外径テーパ部4cのテーパ角が16°のとき
は、△のみとなっているが、これは、ナット5を11.
97mmまで締め込んだ後、ナット5を緩めてもガイド
ブッシュ4の内周面4bの内径寸法は拡がらず、ガイド
ブッシュ4の外径テーパ部4cとガイドブッシュスリー
ブ3の内径テーパ部3aが喰付いて調整不能となったこ
とを示している。また、テーパ角が32°と20°のも
のは、いずれも行きと帰りの直径のバラツキが最大で3
〜4μm、平均的なバラツキでも2〜3μmあること
が、この図から読み取れる。
シュ4の外径テーパ部4cのテーパ角が16°のとき
は、△のみとなっているが、これは、ナット5を11.
97mmまで締め込んだ後、ナット5を緩めてもガイド
ブッシュ4の内周面4bの内径寸法は拡がらず、ガイド
ブッシュ4の外径テーパ部4cとガイドブッシュスリー
ブ3の内径テーパ部3aが喰付いて調整不能となったこ
とを示している。また、テーパ角が32°と20°のも
のは、いずれも行きと帰りの直径のバラツキが最大で3
〜4μm、平均的なバラツキでも2〜3μmあること
が、この図から読み取れる。
【0026】一方、図3(b)においては、いずれの角
度においても、行きと帰りの直径のバラツキが最大で1
〜2μm、平均的なバラツキでは0〜1μmであり、テ
ーパ角が16°の場合でも、喰付きやセリが発生してお
らず、行きと帰りの直径の差が少ないことは、ナット5
を締める方向に回転しても緩める方向に回転しても、ナ
ットの位置(ナットの回転角)のみでガイドブッシュ4
の内径寸法が決まることを示し、調整の際にナット5を
回転させ過ぎても逆方向に戻してやることによって容易
にガイドブッシュの内径寸法を調整することが可能であ
ることがこの図から読み取れ、ガイドブッシュ4の内周
面4bと棒状素材51との隙間を微妙に調整することが
容易となる。特に、ガイドブッシュ4のテーパ角度が1
6°として、ねじ部4dのピッチを0.5mmとする
と、ナット5を約5°回転させることによって2μm
(直径)の調整量となり、非常に微妙な調整も可能とな
る。
度においても、行きと帰りの直径のバラツキが最大で1
〜2μm、平均的なバラツキでは0〜1μmであり、テ
ーパ角が16°の場合でも、喰付きやセリが発生してお
らず、行きと帰りの直径の差が少ないことは、ナット5
を締める方向に回転しても緩める方向に回転しても、ナ
ットの位置(ナットの回転角)のみでガイドブッシュ4
の内径寸法が決まることを示し、調整の際にナット5を
回転させ過ぎても逆方向に戻してやることによって容易
にガイドブッシュの内径寸法を調整することが可能であ
ることがこの図から読み取れ、ガイドブッシュ4の内周
面4bと棒状素材51との隙間を微妙に調整することが
容易となる。特に、ガイドブッシュ4のテーパ角度が1
6°として、ねじ部4dのピッチを0.5mmとする
と、ナット5を約5°回転させることによって2μm
(直径)の調整量となり、非常に微妙な調整も可能とな
る。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、ガイドブッシュ4の外径テーパ部4cとガイドブ
ッシュスリーブ3の内径テーパ部3aとの間の摩擦係数
が小さく且つ耐磨耗性が向上し、仮にバリやキズが存在
し、部分的にテーパ部の摩擦係数が大きくなっても、喰
付きやセリに近い状態となることが完全に防止され、ミ
クロンオーダーの精密な調整が可能となると共に、この
機能を長期にわたって維持することができる。また、ガ
イドブッシュ4の外径テーパ部4c及びガイドブッシュ
スリーブ3の内径テーパ部3aのテーパ角を20°以下
とし、ねじ部4dのピッチを0.5mm以下とすること
によって、ガイドブッシュ4の内径寸法の単位調整量当
たりのナット5の回転角が大きくなり、ガイドブッシュ
4の内周面4bと棒状素材51との隙間を微妙に調整す
ることが容易となる。
ので、ガイドブッシュ4の外径テーパ部4cとガイドブ
ッシュスリーブ3の内径テーパ部3aとの間の摩擦係数
が小さく且つ耐磨耗性が向上し、仮にバリやキズが存在
し、部分的にテーパ部の摩擦係数が大きくなっても、喰
付きやセリに近い状態となることが完全に防止され、ミ
クロンオーダーの精密な調整が可能となると共に、この
機能を長期にわたって維持することができる。また、ガ
イドブッシュ4の外径テーパ部4c及びガイドブッシュ
スリーブ3の内径テーパ部3aのテーパ角を20°以下
とし、ねじ部4dのピッチを0.5mm以下とすること
によって、ガイドブッシュ4の内径寸法の単位調整量当
たりのナット5の回転角が大きくなり、ガイドブッシュ
4の内周面4bと棒状素材51との隙間を微妙に調整す
ることが容易となる。
【0028】コレットチャックにおいても同様に、摩擦
係数が小さく且つ耐磨耗性が向上するので、長期にわた
って確実に作動することができることは勿論である。
係数が小さく且つ耐磨耗性が向上するので、長期にわた
って確実に作動することができることは勿論である。
【図1】 固定型ガイドブッシュを示す断面図
【図2】 回転型ガイドブッシュを使用した例の断面図
【図3】 ガイドブッシュの内径寸法の収縮量を実測し
たグラフである。 (a) 従来技術によるもの。 (b) 本発明によるもの。
たグラフである。 (a) 従来技術によるもの。 (b) 本発明によるもの。
1 ガイドブッシュ装置 2 ガイドブッシュ本体 3 ガイドブッシュスリーブ 3a 内径テーパ部 4 ガイドブッシュ 4b 内周面 4c 外径テーパ部 4d ねじ部 4e ストレート部 4f キー溝 5 ナット 6 キーピン 11 バイトホルダ 12 バイト 13 コラム 21 主軸台 23 主軸 45 コレットチャック 45a 外径テーパ部 46 チャックスリーブ 46a 内径テーパ部 51 棒状素材
Claims (4)
- 【請求項1】 棒状素材を把持して回転する主軸と、該
主軸を回転可能に支承する主軸台と、前記棒状素材を切
削加工するための複数の工具を有する刃物台と、前記主
軸台又は前記刃物台を主軸の軸方向に相対的に摺動可能
に制御して駆動する制御装置と、前記棒状素材を加工位
置の近傍で支持する前記刃物台に設けられたガイドブッ
シュとを有する自動旋盤において、前記棒状素材を支持
するガイドブッシュの外径テーパ部の表面又はガイドブ
ッシュスリーブの内径テーパ部の表面の少なくともいず
れか一方に直接又は中間被膜層を介して硬質カーボン被
膜が形成されていることを特徴とする自動旋盤のガイド
ブッシュ装置。 - 【請求項2】 前記ガイドブッシュの外径テーパ部又は
ガイドブッシュスリーブの内径テーパ部のテーパ角が2
0°以下であることを特徴とする請求項1記載の自動旋
盤のガイドブッシュ装置。 - 【請求項3】 前記ガイドブッシュのねじ部のねじピッ
チが0.5mm以下であることを特徴とする請求項1又
は請求項2記載の自動旋盤のガイドブッシュ装置。 - 【請求項4】 棒状素材をコレットチャックで把持して
回転する主軸と、該主軸を回転可能に支承する主軸台
と、前記棒状素材を切削加工するための複数の工具を有
する刃物台と、前記主軸台又は前記刃物台を主軸の軸方
向に相対的に摺動可能に制御して駆動する制御装置とを
有する自動旋盤において、前記コレットチャックの外径
テーパ部の表面又はチャックスリーブの内径テーパ部の
表面の少なくともいずれか一方に直接又は中間被膜層を
介して硬質カーボン被膜が形成されていることを特徴と
する自動旋盤のコレットチャック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19293595A JPH0938802A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 自動旋盤のガイドブッシュ装置及びコレットチャック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19293595A JPH0938802A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 自動旋盤のガイドブッシュ装置及びコレットチャック装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0938802A true JPH0938802A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16299455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19293595A Pending JPH0938802A (ja) | 1995-07-28 | 1995-07-28 | 自動旋盤のガイドブッシュ装置及びコレットチャック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0938802A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5922418A (en) * | 1996-08-15 | 1999-07-13 | Citizen Watch Co., Ltd. | Method of forming a DLC film over the inner surface of guide bush |
US5939152A (en) * | 1996-08-19 | 1999-08-17 | Citizen Watch Co., Ltd. | Method of forming hard carbon film over the inner surface of guide bush |
JP2002337082A (ja) * | 2001-05-16 | 2002-11-26 | Citizen Watch Co Ltd | 素材把持装置及び自動旋盤 |
US7555973B2 (en) * | 2003-12-26 | 2009-07-07 | Citizen Holdings Co., Ltd. | Automatic lathe |
-
1995
- 1995-07-28 JP JP19293595A patent/JPH0938802A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5922418A (en) * | 1996-08-15 | 1999-07-13 | Citizen Watch Co., Ltd. | Method of forming a DLC film over the inner surface of guide bush |
US5939152A (en) * | 1996-08-19 | 1999-08-17 | Citizen Watch Co., Ltd. | Method of forming hard carbon film over the inner surface of guide bush |
JP2002337082A (ja) * | 2001-05-16 | 2002-11-26 | Citizen Watch Co Ltd | 素材把持装置及び自動旋盤 |
US7555973B2 (en) * | 2003-12-26 | 2009-07-07 | Citizen Holdings Co., Ltd. | Automatic lathe |
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