JPH09211505A - 光ファイバ増幅器 - Google Patents
光ファイバ増幅器Info
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- JPH09211505A JPH09211505A JP1449796A JP1449796A JPH09211505A JP H09211505 A JPH09211505 A JP H09211505A JP 1449796 A JP1449796 A JP 1449796A JP 1449796 A JP1449796 A JP 1449796A JP H09211505 A JPH09211505 A JP H09211505A
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- optical fiber
- erbium
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のエルビウム添加光ファイバ増幅器の増
幅帯域が狭いという問題点と、雑音指数が高いという問
題点を解決し、低雑音でかつ広帯域の増幅特性を有する
光ファイバ増幅器を提供する。 【解決手段】 エルビウム添加フツリン酸ガラスファイ
バを増幅媒体として用い、エルビウムの4I11/2準位を励
起する励起光源を用いる。
幅帯域が狭いという問題点と、雑音指数が高いという問
題点を解決し、低雑音でかつ広帯域の増幅特性を有する
光ファイバ増幅器を提供する。 【解決手段】 エルビウム添加フツリン酸ガラスファイ
バを増幅媒体として用い、エルビウムの4I11/2準位を励
起する励起光源を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ通信あ
るいは光ファイバ計測等のシステムで使用される光ファ
イバ増幅器に関する。
るいは光ファイバ計測等のシステムで使用される光ファ
イバ増幅器に関する。
【0002】
【従来の技術】エルビウム(Er)添加光ファイバ増幅器
(EDFA)は、通信用光ファイバの伝送損失が最小と
なる 1.5μm帯での光増幅が可能であり、偏波依存性が
なく、通信用光ファイバとの接続損失を小さく抑えられ
る等の特徴を有している。そのため、 1.5μm帯光通信
における光増幅器として盛んに研究開発が行われ、光通
信システムへの応用が進められている。
(EDFA)は、通信用光ファイバの伝送損失が最小と
なる 1.5μm帯での光増幅が可能であり、偏波依存性が
なく、通信用光ファイバとの接続損失を小さく抑えられ
る等の特徴を有している。そのため、 1.5μm帯光通信
における光増幅器として盛んに研究開発が行われ、光通
信システムへの応用が進められている。
【0003】近年、伝送容量の拡大のために波長多重
(WDM)伝送も研究されている。しかし、現在のWD
M光通信システムでは、光増幅器の増幅帯域によって波
長多重数が制限される問題が生じている。また、光増幅
器を多段に接続して構成したWDM光通信システムで
は、光増幅器の各信号波長の利得係数の違いにより光信
号受信端で光信号強度が異なったり、雑音の蓄積によっ
て信号レベルが劣化したりする等の問題が生じている。
したがって、広い波長域に渡ってWDM光信号を利得偏
差なく増幅できる低雑音の光ファイバ増幅器の開発が求
められている。
(WDM)伝送も研究されている。しかし、現在のWD
M光通信システムでは、光増幅器の増幅帯域によって波
長多重数が制限される問題が生じている。また、光増幅
器を多段に接続して構成したWDM光通信システムで
は、光増幅器の各信号波長の利得係数の違いにより光信
号受信端で光信号強度が異なったり、雑音の蓄積によっ
て信号レベルが劣化したりする等の問題が生じている。
したがって、広い波長域に渡ってWDM光信号を利得偏
差なく増幅できる低雑音の光ファイバ増幅器の開発が求
められている。
【0004】光ファイバ増幅器の増幅帯域特性および雑
音特性の改善方法として、以下に示すような方法が提案
されている。 (1) エルビウムの4I11/2準位を励起する光源を用いる
(従来技術1)、(2) エルビウム添加石英系光ファイバ
にアルミニウムとリンを共添加する(従来技術2)、
(3) 光ファイバ増幅器に波長依存性を補償する波長等化
器を付加する(従来技術3)、(4) エルビウム添加光フ
ァイバのホストをフッ化物ガラスまたは多成分ガラスに
変更する(従来技術4)。
音特性の改善方法として、以下に示すような方法が提案
されている。 (1) エルビウムの4I11/2準位を励起する光源を用いる
(従来技術1)、(2) エルビウム添加石英系光ファイバ
にアルミニウムとリンを共添加する(従来技術2)、
(3) 光ファイバ増幅器に波長依存性を補償する波長等化
器を付加する(従来技術3)、(4) エルビウム添加光フ
ァイバのホストをフッ化物ガラスまたは多成分ガラスに
変更する(従来技術4)。
【0005】
(従来技術1の問題点)図4は、エルビウムのエネルギ
ー準位を示す。励起準位としては、主に 4I9/2準位、4I
11/2準位、4I13/2準位がある。この中で 4I9/2準位励起
は、強い励起状態吸収(ESA)によって励起効率が小
さくなるので利用できない。4I13/2準位は、結晶場によ
るシュタルク分裂で7つの副準位に分裂しており、この
準位を励起した場合は副準位のうちエネルギーの高い副
準位が励起に寄与し、エネルギーの低い副準位が増幅に
寄与する。したがって、4I13/2準位を励起した場合は完
全な3準位系を形成しないので、完全な3準位系を形成
する4I11/2準位励起の場合に比べて原理的に雑音指数が
高くなる。
ー準位を示す。励起準位としては、主に 4I9/2準位、4I
11/2準位、4I13/2準位がある。この中で 4I9/2準位励起
は、強い励起状態吸収(ESA)によって励起効率が小
さくなるので利用できない。4I13/2準位は、結晶場によ
るシュタルク分裂で7つの副準位に分裂しており、この
準位を励起した場合は副準位のうちエネルギーの高い副
準位が励起に寄与し、エネルギーの低い副準位が増幅に
寄与する。したがって、4I13/2準位を励起した場合は完
全な3準位系を形成しないので、完全な3準位系を形成
する4I11/2準位励起の場合に比べて原理的に雑音指数が
高くなる。
【0006】図5は、4I11/2準位を励起する励起光源を
用いたときのエルビウム添加石英系光ファイバの雑音特
性および増幅帯域特性を示す(山田 他、「半導体励起
ファイバ形光増幅器の雑音特性」、電子情報通信学会論
文誌C-I, Vol.J74-C-I, No.4, pp.126-136, 1991年4
月)。雑音指数は 3.1dBと低いが、増幅利得特性は1536
nmおよび1552nmに鋭いピークがあり、増幅帯域が狭
いことがわかる。
用いたときのエルビウム添加石英系光ファイバの雑音特
性および増幅帯域特性を示す(山田 他、「半導体励起
ファイバ形光増幅器の雑音特性」、電子情報通信学会論
文誌C-I, Vol.J74-C-I, No.4, pp.126-136, 1991年4
月)。雑音指数は 3.1dBと低いが、増幅利得特性は1536
nmおよび1552nmに鋭いピークがあり、増幅帯域が狭
いことがわかる。
【0007】(従来技術2の問題点)従来技術2は、従
来技術1の問題点を解決するために提案されたものであ
る。図6は、アルミニウム共添加の有無に応じたエルビ
ウム添加石英系光ファイバの増幅帯域特性を示す。アル
ミニウムを共添加しないエルビウム添加石英系光ファイ
バの増幅帯域特性が1536nmおよび1552nmに鋭いピー
クがあったのに対し、アルミニウムを添加することによ
り1552nmのピークが広がり、信号波長域1540〜1560n
mで増幅帯域特性が改善されていることがわかる。しか
し、本構成でも信号波長域1532〜1560nmにおけるWD
M光信号を利得偏差なしに増幅することは難しかった。
来技術1の問題点を解決するために提案されたものであ
る。図6は、アルミニウム共添加の有無に応じたエルビ
ウム添加石英系光ファイバの増幅帯域特性を示す。アル
ミニウムを共添加しないエルビウム添加石英系光ファイ
バの増幅帯域特性が1536nmおよび1552nmに鋭いピー
クがあったのに対し、アルミニウムを添加することによ
り1552nmのピークが広がり、信号波長域1540〜1560n
mで増幅帯域特性が改善されていることがわかる。しか
し、本構成でも信号波長域1532〜1560nmにおけるWD
M光信号を利得偏差なしに増幅することは難しかった。
【0008】(従来技術3の問題点)従来技術3は、従
来技術2で得られた増幅帯域特性をさらに改善するため
に提案されたものである。従来技術3では、図7に示す
ように、光ファイバ増幅器11の出力端に出力されたW
DM光信号の波長依存性を補償する波長等化器12を配
置する。波長等化器12としては、マッハツェンダ干渉
回路からなる石英系光回路が用いられる。本構成によ
り、信号波長域1540〜1560nmにおけるWDM光信号を
利得偏差 0.1dBで増幅可能な光ファイバ増幅器を構成す
ることができる。しかし、本構成では光ファイバ増幅器
に波長等化器を付加するので、コストの上昇が避けられ
なかった。さらに、全体の増幅利得を最も低い増幅利得
に合わせる構成であるので、非効率であるとともに、増
幅帯域が用いる光ファイバによって決定され1540〜1560
nm以上にはできない問題点があった。
来技術2で得られた増幅帯域特性をさらに改善するため
に提案されたものである。従来技術3では、図7に示す
ように、光ファイバ増幅器11の出力端に出力されたW
DM光信号の波長依存性を補償する波長等化器12を配
置する。波長等化器12としては、マッハツェンダ干渉
回路からなる石英系光回路が用いられる。本構成によ
り、信号波長域1540〜1560nmにおけるWDM光信号を
利得偏差 0.1dBで増幅可能な光ファイバ増幅器を構成す
ることができる。しかし、本構成では光ファイバ増幅器
に波長等化器を付加するので、コストの上昇が避けられ
なかった。さらに、全体の増幅利得を最も低い増幅利得
に合わせる構成であるので、非効率であるとともに、増
幅帯域が用いる光ファイバによって決定され1540〜1560
nm以上にはできない問題点があった。
【0009】(従来技術4の問題点)従来技術4は、従
来技術2および従来技術3で増幅帯域が1540〜1560nm
に制限されていた問題点を解決するために提案されたも
のである。図8(a) は、光ファイバのホストをフッ化物
ガラスに変更したときの増幅帯域特性を示す。1532〜15
60nmのWDM光信号に対して利得偏差 1.5dBで増幅す
ることが可能であり、従来技術2よりも増幅帯域が短波
長側に改善できた。しかしフッ化物光ファイバはフォノ
ンエネルギーが約 500cm-1であり、石英系光ファイバ
のフォノンエネルギー約1100cm-1よりも小さいので、
エルビウムの4I11/2準位の寿命は石英系光ファイバの場
合に比べてフッ化物光ファイバでは長くなる。そのた
め、フッ化物光ファイバで4I11/2準位を励起すると4I
11/2準位の電子が励起光を吸収し、さらに高い準位へ遷
移する励起状態吸収(ESA)が発生し、発光始準位で
ある4I13/2準位へ緩和せず増幅は起こらない。したがっ
て、フッ化物光ファイバを増幅媒体として用いた光ファ
イバ増幅器では、4I11/2準位を励起することができない
ために、図8(b) に示すように雑音指数が6dB以上と高
くなる問題点があった。
来技術2および従来技術3で増幅帯域が1540〜1560nm
に制限されていた問題点を解決するために提案されたも
のである。図8(a) は、光ファイバのホストをフッ化物
ガラスに変更したときの増幅帯域特性を示す。1532〜15
60nmのWDM光信号に対して利得偏差 1.5dBで増幅す
ることが可能であり、従来技術2よりも増幅帯域が短波
長側に改善できた。しかしフッ化物光ファイバはフォノ
ンエネルギーが約 500cm-1であり、石英系光ファイバ
のフォノンエネルギー約1100cm-1よりも小さいので、
エルビウムの4I11/2準位の寿命は石英系光ファイバの場
合に比べてフッ化物光ファイバでは長くなる。そのた
め、フッ化物光ファイバで4I11/2準位を励起すると4I
11/2準位の電子が励起光を吸収し、さらに高い準位へ遷
移する励起状態吸収(ESA)が発生し、発光始準位で
ある4I13/2準位へ緩和せず増幅は起こらない。したがっ
て、フッ化物光ファイバを増幅媒体として用いた光ファ
イバ増幅器では、4I11/2準位を励起することができない
ために、図8(b) に示すように雑音指数が6dB以上と高
くなる問題点があった。
【0010】本発明は、従来のエルビウム添加光ファイ
バ増幅器の増幅帯域が狭いという問題点と、雑音指数が
高いという問題点を解決し、低雑音でかつ広帯域の増幅
特性を有する光ファイバ増幅器を提供することを目的と
する。
バ増幅器の増幅帯域が狭いという問題点と、雑音指数が
高いという問題点を解決し、低雑音でかつ広帯域の増幅
特性を有する光ファイバ増幅器を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の光ファイバ増幅
器は、エルビウム添加フツリン酸ガラスファイバを増幅
媒体として用い、エルビウムの4I11/2準位を励起する励
起光源を用いることを特徴とする。エルビウムの4I13/2
準位から4I15/2準位への遷移は、結晶場による4I13/2準
位と4I15/2準位のシュタルク分裂による副準位に対応し
た帯域のスペクトルが現れる。その波長間隔、すなわち
分裂のエネルギーは結晶場によって決まる。石英系光フ
ァイバでは、結晶場による4I13/2準位と4I15/2準位の分
裂幅が大きくなり、それぞれの帯域の重なりが小さくピ
ークが目立ったスペクトルになる。一方、エルビウム添
加フツリン酸ガラスファイバでは、結晶場による4I13/2
準位と4I15/2準位の分裂幅が小さくなり、それぞれの帯
域が重なりあって平坦で幅の広いスペクトルになる。こ
れにより、平坦で広帯域な増幅が可能となる。
器は、エルビウム添加フツリン酸ガラスファイバを増幅
媒体として用い、エルビウムの4I11/2準位を励起する励
起光源を用いることを特徴とする。エルビウムの4I13/2
準位から4I15/2準位への遷移は、結晶場による4I13/2準
位と4I15/2準位のシュタルク分裂による副準位に対応し
た帯域のスペクトルが現れる。その波長間隔、すなわち
分裂のエネルギーは結晶場によって決まる。石英系光フ
ァイバでは、結晶場による4I13/2準位と4I15/2準位の分
裂幅が大きくなり、それぞれの帯域の重なりが小さくピ
ークが目立ったスペクトルになる。一方、エルビウム添
加フツリン酸ガラスファイバでは、結晶場による4I13/2
準位と4I15/2準位の分裂幅が小さくなり、それぞれの帯
域が重なりあって平坦で幅の広いスペクトルになる。こ
れにより、平坦で広帯域な増幅が可能となる。
【0012】エルビウム添加フツリン酸ガラスファイバ
では、フッ化物光ファイバに比べてフォノンエネルギー
が大きいので、エルビウムの4I11/2準位の寿命が短く4I
11/2準位に励起された電子は4I13/2準位に無輻射的に緩
和する。したがって、エルビウムの4I11/2準位を励起す
る光源を用いて励起することにより、低雑音化が可能と
なる。
では、フッ化物光ファイバに比べてフォノンエネルギー
が大きいので、エルビウムの4I11/2準位の寿命が短く4I
11/2準位に励起された電子は4I13/2準位に無輻射的に緩
和する。したがって、エルビウムの4I11/2準位を励起す
る光源を用いて励起することにより、低雑音化が可能と
なる。
【0013】次に、本発明の光ファイバ増幅器に用いる
エルビウム添加フツリン酸ガラスファイバにおいて、コ
アガラスおよびクラッドガラスとして用いられるフツリ
ン酸塩ガラスの各成分の組成範囲を示す(参考文献:特
開平5−238775公報)。コアガラスおよびクラッ
ドガラスの必須成分であるP2O5は、優れた増幅帯域特
性を得るために2モル%以上、安定なガラスを形成する
ために27モル%以下とする。R''F2 およびR'F は、
それぞれ10モル%以上および 0.5モル%以上、化学的耐
久性の低下を避けるためにそれぞれ60モル%以下および
40モル%以下とする。PbF2は、コアとクラッドの屈折
率に差をつけるためにコアガラスに0〜20モル%を含
む。ErF3はコアガラスに必須であり、ファイバ長の短
縮のために0.01モル%以上、高濃度による増幅帯域特性
の低下を防ぐために6モル%以下とする。任意成分の一
部であるAl2O3 ,RCl2,LaF3は、添加によって化
学的耐久性と機械的性質を向上させるが、ガラスの透明
性を損なわない範囲でそれぞれ上限が15モル%,10モル
%,10モル%に設定される。R'2Oは、コアガラスおよ
びクラッドガラスに0〜20モル%を含む。
エルビウム添加フツリン酸ガラスファイバにおいて、コ
アガラスおよびクラッドガラスとして用いられるフツリ
ン酸塩ガラスの各成分の組成範囲を示す(参考文献:特
開平5−238775公報)。コアガラスおよびクラッ
ドガラスの必須成分であるP2O5は、優れた増幅帯域特
性を得るために2モル%以上、安定なガラスを形成する
ために27モル%以下とする。R''F2 およびR'F は、
それぞれ10モル%以上および 0.5モル%以上、化学的耐
久性の低下を避けるためにそれぞれ60モル%以下および
40モル%以下とする。PbF2は、コアとクラッドの屈折
率に差をつけるためにコアガラスに0〜20モル%を含
む。ErF3はコアガラスに必須であり、ファイバ長の短
縮のために0.01モル%以上、高濃度による増幅帯域特性
の低下を防ぐために6モル%以下とする。任意成分の一
部であるAl2O3 ,RCl2,LaF3は、添加によって化
学的耐久性と機械的性質を向上させるが、ガラスの透明
性を損なわない範囲でそれぞれ上限が15モル%,10モル
%,10モル%に設定される。R'2Oは、コアガラスおよ
びクラッドガラスに0〜20モル%を含む。
【0014】ここで、R''F2 は、MgF2,CaF2,Sr
F2,ZnF2 およびBaF2の1種または2種以上を指
し、RCl2はR''Cl2およびPbCl2 の1種または2種
以上を指す。R'Fは、LiF,NaFおよびKFの1種
または2種以上を指す。R'2O は、Li2O,Na2Oお
よびK2O の1種または2種以上を指す。
F2,ZnF2 およびBaF2の1種または2種以上を指
し、RCl2はR''Cl2およびPbCl2 の1種または2種
以上を指す。R'Fは、LiF,NaFおよびKFの1種
または2種以上を指す。R'2O は、Li2O,Na2Oお
よびK2O の1種または2種以上を指す。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ファイバ増幅
器の実施形態を示す。図において、1は増幅用光ファイ
バ、2−1,2−2は増幅用光ファイバ1に入射する励
起光を発生する励起光源、3−1,3−2は励起光と信
号光とを合波する合波器、4−1,4−2は光アイソレ
ータである。本実施形態は、前方励起と後方励起の両方
が行われる構成である。
器の実施形態を示す。図において、1は増幅用光ファイ
バ、2−1,2−2は増幅用光ファイバ1に入射する励
起光を発生する励起光源、3−1,3−2は励起光と信
号光とを合波する合波器、4−1,4−2は光アイソレ
ータである。本実施形態は、前方励起と後方励起の両方
が行われる構成である。
【0016】図2は、実施形態の光ファイバ増幅器の増
幅特性評価系の構成を示す。図において、5−1〜5−
8は波長可変光源、6は各波長可変光源の信号光を合波
する合波器、7は信号光量を調整する光アッテネータ、
8は図1に示す構成の被測定光ファイバ増幅器、9は被
測定光ファイバ増幅器8で増幅された信号光を検出する
光スペクトラムアナライザである。波長可変光源5−1
〜5−8の信号波長は、1532,1536,1540,1544,1548,155
2,1556,1560 nmである。
幅特性評価系の構成を示す。図において、5−1〜5−
8は波長可変光源、6は各波長可変光源の信号光を合波
する合波器、7は信号光量を調整する光アッテネータ、
8は図1に示す構成の被測定光ファイバ増幅器、9は被
測定光ファイバ増幅器8で増幅された信号光を検出する
光スペクトラムアナライザである。波長可変光源5−1
〜5−8の信号波長は、1532,1536,1540,1544,1548,155
2,1556,1560 nmである。
【0017】図3は、図2の増幅特性評価系で測定され
た光ファイバ増幅器の増幅帯域特性および雑音特性を示
す。なお、ここでは従来技術4の増幅帯域特性および雑
音特性と比較して示している。増幅用光ファイバ1は、
ファイバ長80cm,比屈折率差0.29%,カットオフ波長
0.8μmのエルビウム添加フツリン酸ガラスファイバを
用いた。コアガラス組成およびクラッド組成は、表1に
示す実施例1のものを用いた。励起光源2−1,2−2
は、ともに 980nm帯歪量子井戸半導体レーザ(励起光
量は 120mW)を用いた。合波器3−1,3−2は、と
もにWDMファイバカプラを用いた。光アイソレータ4
−1,4−2は、偏波無依存型の1550nm帯用光アイソ
レータを用いた。
た光ファイバ増幅器の増幅帯域特性および雑音特性を示
す。なお、ここでは従来技術4の増幅帯域特性および雑
音特性と比較して示している。増幅用光ファイバ1は、
ファイバ長80cm,比屈折率差0.29%,カットオフ波長
0.8μmのエルビウム添加フツリン酸ガラスファイバを
用いた。コアガラス組成およびクラッド組成は、表1に
示す実施例1のものを用いた。励起光源2−1,2−2
は、ともに 980nm帯歪量子井戸半導体レーザ(励起光
量は 120mW)を用いた。合波器3−1,3−2は、と
もにWDMファイバカプラを用いた。光アイソレータ4
−1,4−2は、偏波無依存型の1550nm帯用光アイソ
レータを用いた。
【0018】図に示すように、本実施形態の光ファイバ
増幅器は、1532〜1560nmのWDM光信号に対して利得
偏差1dBで光増幅できるとともに、雑音指数が4dB以下
であった。ガラスホストをフツリン酸塩ガラスに変更
し、エルビウムの4I11/2準位を励起することにより、増
幅帯域特性および雑音特性が大幅に改善されることがわ
かる。以上のことから、光ファイバ増幅器の広帯域化と
低雑音化が達成される。
増幅器は、1532〜1560nmのWDM光信号に対して利得
偏差1dBで光増幅できるとともに、雑音指数が4dB以下
であった。ガラスホストをフツリン酸塩ガラスに変更
し、エルビウムの4I11/2準位を励起することにより、増
幅帯域特性および雑音特性が大幅に改善されることがわ
かる。以上のことから、光ファイバ増幅器の広帯域化と
低雑音化が達成される。
【0019】
【実施例】エルビウム添加フツリン酸ガラスファイバの
組成と増幅特性(増幅帯域特性および雑音特性)を表1
〜表10に実施例1〜実施例80として示す。増幅特性
評価系は図2に示す構成のものを用いた。すべての組み
合わせにおいて、石英系光ファイバおよびフッ化物光フ
ァイバに比べて増幅帯域および雑音指数が改善されたこ
とがわかる。なお、励起光源2−1,2−2の励起光量
は 120mW、WDM光信号波長は1532〜1560nmとし
た。
組成と増幅特性(増幅帯域特性および雑音特性)を表1
〜表10に実施例1〜実施例80として示す。増幅特性
評価系は図2に示す構成のものを用いた。すべての組み
合わせにおいて、石英系光ファイバおよびフッ化物光フ
ァイバに比べて増幅帯域および雑音指数が改善されたこ
とがわかる。なお、励起光源2−1,2−2の励起光量
は 120mW、WDM光信号波長は1532〜1560nmとし
た。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光ファイ
バ増幅器は、増幅媒体としてエルビウム添加フツリン酸
ガラスファイバを用い、エルビウムの4I11/2準位を励起
する励起光源を用いることにより、広帯域化と低雑音化
を容易に達成することができる。
バ増幅器は、増幅媒体としてエルビウム添加フツリン酸
ガラスファイバを用い、エルビウムの4I11/2準位を励起
する励起光源を用いることにより、広帯域化と低雑音化
を容易に達成することができる。
【図1】本発明の光ファイバ増幅器の実施形態を示す
図。
図。
【図2】光ファイバ増幅器の増幅特性評価系の構成を示
す図。
す図。
【図3】本発明の光ファイバ増幅器の増幅特性を示す
図。
図。
【図4】エルビウムのエネルギー準位を示す図。
【図5】従来技術1を説明する図。
【図6】従来技術2を説明する図。
【図7】従来技術3を説明する図。
【図8】従来技術4を説明する図。
1 増幅用光ファイバ 2 励起光源 3 合波器 4 光アイソレータ 5 波長可変光源 6 合波器 7 光アッテネータ 8 被測定光ファイバ増幅器 9 光スペクトラムアナライザ 11 光ファイバ増幅器 12 波長等化器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 誠 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 阪本 匡 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 コア部あるいはクラッド部にレーザ遷移
準位を有する希土類元素または遷移金属を添加した光フ
ァイバからなる増幅媒体と、 前記増幅媒体を励起する励起光を発生する励起光源と、 前記励起光と被増幅光を結合して前記増幅媒体に導く光
学手段とを備えた光ファイバ増幅器において、 前記増幅媒体としてエルビウム添加フツリン酸ガラスフ
ァイバを用い、前記励起光源としてエルビウムの4I11/2
準位を励起する光源を用いることを特徴とする光ファイ
バ増幅器。 - 【請求項2】 増幅媒体は、波長1μm以上において単
一モード光ファイバであるエルビウム添加フツリン酸ガ
ラスファイバとし、 前記エルビウム添加フツリン酸ガラスファイバのコアガ
ラスは、モル表示で、P2O52〜27%、Al2O3 0〜15
%、R''F2 (MgF2,CaF2,SrF2,ZnF2およびBa
F2の1種または2種以上)10〜60%、R'F(LiF,N
aFおよびKFの1種または2種以上) 0.5〜40%、R
Cl2(R''Cl2およびPbCl2 の1種または2種以上)
0〜10%、R'2O(Li2O,Na2OおよびK2O の1種
または2種以上)0〜20%、LaF3 0.2〜10%、PbF2
0〜20%、ErF30.01〜6%を含むフツリン酸塩ガラス
とし、 前記コアガラスを被覆するクラッドガラスは、前記コア
ガラスより屈折率が小さく、モル表示でP2O52〜27
%、Al2O30〜15%、R''F2 10〜60%、R'F0.5〜4
0%、RCl20〜10%、R'2O0〜20%を含むフツリン
酸塩ガラスとしたことを特徴とする請求項1に記載の光
ファイバ増幅器。
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JP1449796A JPH09211505A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 光ファイバ増幅器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09211505A true JPH09211505A (ja) | 1997-08-15 |
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Family Applications (1)
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