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JPH0716431B2 - 5′−グアニル酸の製造法 - Google Patents

5′−グアニル酸の製造法

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Publication number
JPH0716431B2
JPH0716431B2 JP61127720A JP12772086A JPH0716431B2 JP H0716431 B2 JPH0716431 B2 JP H0716431B2 JP 61127720 A JP61127720 A JP 61127720A JP 12772086 A JP12772086 A JP 12772086A JP H0716431 B2 JPH0716431 B2 JP H0716431B2
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JP
Japan
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xmp
plasmid
culture
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JP61127720A
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Inventor
達郎 藤尾
明彦 丸山
Original Assignee
協和醗酵工業株式会社
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Filing date
Publication date
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/02Monosaccharides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/93Ligases (6)
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    • C12P19/26Preparation of nitrogen-containing carbohydrates
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は5′−グアニル酸(以下「GMP」と略記する)
の製造方法に関する。
GMPは調味料として用いられ、従って本発明は食品工業
の産業分野に関する。
従来の技術 これまでGMPの製造法としては、(1)酵母菌体から抽
出したリボ核酸を酵素的に分解して製造する方法、
(2)発酵法によって生産されるグアノシンを化学的に
燐酸化する方法、(3)発酵方法によって生産される
5′−キサンチル酸(以下「XMP」と略記する)をブレ
ビバクテリウム属、コリネバクテリウム属等の細菌を用
いてGMPに転換する方法、等が知られている。本発明者
は先に、(4)XMP、アンモニアおよび/またはグルタ
ミン、および5′−アデノシン三燐酸(以下「ATP」と
略記する)からGMPを生成する酵素〔XMPアミナーゼ(GM
P合成酵素)〕の遺伝子を含むDNA断片とベクターDNAと
の組換え体DNAを用い大腸菌を形質転換して得られる形
質転換株を用いる方法(公開特許公報昭60−224498参
照)を開発した。
発明が解決しようとする問題点 酵素法によってXMPからGMPを生産する方法は、XMPアミ
ナーゼにより触媒される下記の反応による。
XMP+ATP+NH3(またはグルタミン) ↓(XMPアミナーゼ) GMP+AMP+ピロリン酸(またはグルタミン酸) ATPは高価であるため、酵素法によるGMPの経済的な生産
プロセスを確立するためには、ATPを加える必要がない
プロセスとすることが望ましい。GMP生成系と、AMPから
ATPを再生する反応系とを共役させることによって、ATP
を反復使用すればATPを加える必要がなくなる。
すなわち、XMPから酵素的にGMPを生成する反応は、
(1)ATP再生用基質を利用してAMPからATPを再生する
反応系(以下「ATP再生系」と称することもある)と
(2)XMP、アンモニアおよび/またはグルタミン、お
よびATPからGMPを生成する反応系(以下「転換反応系」
と称することもある)を共役させることによって効率的
に行うことができる。
共役反応に用いるATP再生系としては、実用的な基質を
利用することによってATPを再生できる反応系が望まし
く、なかでもグルコースをはじめとする糖質その他の炭
水化物を利用できるならば、最も経済的な生産プロセス
になると思われる。本発明者はこのような観点から種々
検討した結果、前述のブレビバクテリウム属、コリネバ
クテリウム属および大腸菌を用いる方法を開発した。こ
の方法では前述の2つの反応系に要する活性、すなわち
XMPからGMPへの転換活性およびATP再生活性を同じ菌体
に依存している。両活性の酵素源として2つの活性を併
せ持つ菌体を用いる方法は、各活性に対応する2種の菌
を用いる方法に比べて、反応系が単純になるという実用
上重要な利点を有している。しかし、そのために反応系
を構成している2つの活性を切り離して取り扱うことが
できず、両活性のバランスを最適に調節して生産性を最
大にすることが難しいという問題点を残しており、実用
上改善の余地があった。
工業的なXMP生産菌はグアニン要求性の表現型を示し、
プリンヌクレオチド生合成経路上のXMP代謝酵素であるX
MPアミナーゼを欠失しているが、そのATP再生活性は一
般に強力である。本発明者は、新たなGMP生産プロセス
の開発にあたり、このXMP生産菌の有する強力なATP再生
活性を、XMPからGMPへの転換反応系におけるATP再生系
として活用することを目的として、同活性と各種の微生
物の有するXMPアミナーゼ活性を組み合わせることによ
るXMPのGMP生産方法につき検討した。本プロセスが成立
するならば、これまで無用の物としてかえりみられなか
ったXMP発酵の廃菌体が、ATP再生活性の酵素源として活
用できることになり、先に述べたATP再生系とXMPアミナ
ーゼの両活性が分離できないという問題点が解消され、
反応系の最適化が容易に可能となる。また同時に、なん
らかの手段により転換菌のXMPアミナーゼ活性を強化し
た場合に、その増強の程度に応じて転換反応時に用いる
べき転換菌の菌体量をATP再生活性の強さと無関係に減
じることが可能となり、生成GMP当りに使用すべき培養
原料を大幅に減ずることが可能となり、転換活性強化の
利点が活かせるようになることが期待される。
例えば、ブレビバクテリウム属、コリネバクテリウム
属、あるいは大腸菌などの細菌の、デコイニンなどの薬
剤に対する抵抗性変異株などを誘導することによって、
XMPアミナーゼの強化株菌が得られている。従来の方法
では、XMPアミナーゼ活性の強化にともない使用する菌
体量を減らした場合、ATP再生活性が律速段階となるた
め、その律速を解除しGMP生産性を高めるためにはより
多くのATPを再生する必要性があることから、なお比較
的多くの菌体量が必要であった。また、大腸菌を用いる
場合、遺伝子組換えによりXMPアミナーゼ活性を著しく
強化した菌株が利用でき、GMPの生産性改善効果が顕著
であった(公開特許公報昭60−224498参照)。しかし、
この場合もATP再生活性が律速となるため比較的多くの
菌体が必要であるという問題が存在した。
問題点を解決するための手段 本発明は、この点を改善することを目的として検討を進
め、XMP生産菌と転換菌を同時に存在させ、XMP生産菌の
有するATP再生活性を利用すれば、転換菌菌体量を削減
し、転換菌の培養に必要な培養原料を減らすことにより
使用原料当りのGMP生産量を増すことが可能となること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明はブレビバクテリウム属またはコリネバクテリウ
ム属に属し、XMPを生産する能力とAMPからATPを再生す
る能力とを併有する微生物を培地に培養し、培養中また
は培養終了後、培養液に大腸菌由来のXMPアミナーゼ(G
MP合成酵素)の遺伝子を含むDNA断片とベクターDNAとの
組換え体DNAを用いてエシェリヒア属に属する微生物を
形質転換して得られる形質転換株であり、かつXMP、ア
ンモニアおよび/またはグルタミンおよびATPからGMP生
成する能力を有する微生物、ならびに界面活性剤および
有機溶剤から選ばれる少なくとも一種を存在させ、GMP
を培養物中に生成させ、該培養物よりGMPを採取するこ
とからなるGMPの製造方法に関する。
XMP生産菌としては、ブレビバクテリウム・アンモニア
ゲネス(Brevibacterium ammoniagenes)X−21ATCC 2
1263、コリネバクテリウム・グルタミクム(Corynebact
erium glutamicum)X−31 ATCC21265などが好適であ
る。
これらの菌を通常の培養方法によって培養することによ
って培地中にXMPを著量蓄積させることができる。すな
わち、これらの細菌を適当な炭素源、窒素源、無機物、
アミノ酸、ビタミンなどを含有する通常の培地中におい
て、好気的条件下にて温度、pHなどを調節しつつ培養を
行えばよい。
炭素源としてはグルコース、フラクトース、シュークロ
ース、マルトース、マンニトール、ソルビトールなどの
炭水化物、糖アルコール、グリセロール、殿粉加水分解
物、糖蜜など、さらにピルビン酸、乳酸、クエン酸など
の各種有機酸、グルタミン酸、メチオニン、リジンなど
の各種アミノ酸などが使用できる。また、白糠、キャッ
サバ、バガス、コーン・スティープ・リカーなどの天然
有機栄養源も用い得る。
窒素源としては、アンモニアあるいは塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモ
ニウムなどの各種無機および有機アンモニウム塩類、グ
ルタミン酸、グルタミン、メチオニンなどのアミノ酸、
あるいはペプトン、NZアミン、コーン・スティープ・リ
カー、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、フ
ィッシュミールあるいはその消化物、さなぎ加水分解な
どの含窒素有機物などの種々の物が使用可能である。
さらに、無機物としては、燐酸二水素カリウム、燐酸一
水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、
塩化カルシウム、塩化鉄、硫酸銅、塩化マンガン、モリ
ブデン酸アンモン、硫酸亜鉛などを必要に応じて添加す
る。微生物の成育に必要なビタミン、アミノ酸、核酸そ
の他のものは必要に応じて添加するが、前記したような
他の培地成分に伴って培地に供給されれば特に加えなく
てもよい。
培養は、振とう培養あるいは通気撹拌培養などの好気的
条件下で行う。培養温度は20〜40℃が良く、25〜35℃が
より好ましい。培養中の培地のpHは中性付近に維持する
ことが望ましい。培養時間は通常10〜120時間である。
本発明に用いる転換菌としては、XMPアミナーゼの遺伝
子を含むDNA断片とベクターDNAとの組換え体DNAを用い
てエシェリヒシア属に属する微生物を形質転換して得ら
れる形質転換株であり、XMP、アンモニアおよび/また
はグルタミンおよびATPからGTPを生成する能力を有する
微生物であればいずれでも使用できる。具体的には、E.
coli K−12株のXMPアミナーゼ遺伝子(guaA)を大腸菌
のベクターであるpBR322に組み込んだプラスミドを用い
て形質転換することにより、XMPアミナーゼ活性を強化
したエシェリヒア・コリK294/pXA10FERM BP−499などを
用いることができる。
エシェリヒア・コリ染色体のguaAを含むDNA断片をベク
ターであるプラスミドpBR322のテトラサイクリン耐性部
位に挿入し、さらにこのプラスミドの上流にトリプトフ
ァンプロモーターを連結したプラスミド(pXA10)およ
びpXA10によってK294株を形質転換して得られるエシェ
リヒア・コリK294/pXA10 FERM BP−499株の造成につい
ては参考例に示す。
これらの微生物を通常の培養方法によって培養すること
によって、XMP、アンモニアおよび/またはグルタミ
ン、およびATPからGMPを生成する強力な活性を有する培
養液、菌体、またはそれらの処理物を得ることができ
る。すなわち、これらの微生物を適当な炭素源、窒素
源、無機物、アミノ酸、ビタミンなどを含有する通常の
培地中において、好気的条件下で温度、pHなどを調節し
つつ培養を行えばよい。
炭素源としてはグルコース、フラクトース、シュークロ
ース、マルトース、マンニトール、ソルビトールなどの
炭水化物、糖アルコール、グリセロール、殿粉加水分解
物、糖蜜など、さらにピルビン酸、乳酸、クエン酸など
の各種有機酸、グルタミン酸、メチオニン、リジンなど
の各種アミノ酸などが使用できる。また、白糠、キャッ
サバ、バガス、コーン・スティープ・リカーなどの天然
有機栄養源も用い得る。
窒素源としては、アンモニアあるいは塩化アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモ
ニウムなどの各種無機および有機アンモニウム塩類、グ
ルタミン酸、グルタミン、メチオニンなどのアミノ酸、
あるいはペプトン、NZアミン、コーン・スティープ・リ
カー、肉エキス、酵母エキス、カゼイン加水分解物、フ
ィッシュミールあるいはその消化物、さなぎ加水分解物
などの含窒素有機物などの種々の物が使用可能である。
さらに、無機物としては、燐酸二水素カリウム、燐酸一
水素ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、
塩化カルシウム、塩化鉄、硫酸銅、塩化マンガン、モリ
ブデン酸アンモン、硫酸亜鉛などを必要に応じて添加す
る。微生物の成育に必要なビタミン、アミノ酸、核酸そ
の他のものは必要に応じて添加するが、前記したような
他の培地成分に伴って培地に供給されれば特に加えなく
てもよい。E.coli K294/pXA10 FERM BP−499を用いる場
合はトリプトファン含有量の低い培地を用いるとよい結
果が得られる。
培養は、振とう培養あるいは通気撹拌培養などの好気的
条件下で行う。培養温度は20〜50℃が良く、28〜45℃が
より好ましい。培養中の培地のpHは中性付近に維持する
ことが望ましい。培養時間は通常1〜48時間である。
かくして得られるXMPを含有する発酵液と、XMPをGMPに
転換する能力を有する転換菌培養液とを合せるのは、そ
れぞれを別個に培養し培養終了後混合してもよいし、ま
たXMP発酵の開始時から終了時までのいずれかの時点で
転換菌培養液を混合してもよく、さらには転換菌培養の
開始時から培養終了時までのいずれかの時点においてXM
P発酵液を混合してもよい。さらに、XMP生産菌と転換菌
とを同時に培養し、その培養液を用いてもよい。
かくして得られるXMP、XMP発酵菌体、転換菌菌体を含有
する培養物を種々処理して、アンモニアおよび/または
グルタミン、およびATP再生基質と接触させる。処理物
としては、培養物の濃縮物、もしくは乾燥物、培養物を
遠心分離して得られる菌体、菌体の乾燥物、アセトン処
理物、界面活性剤および/または有機溶剤処理物、溶菌
酵素処理物、固定化菌体あるいは菌体からの抽出酵素標
品などがあげられる。
XMPからGMPへの転換は、上記混合液に必要に応じて燐酸
イオン、マグネシウムイオン、さらには界面活性剤およ
び/または有機溶剤を加え、pHを6〜10、より好ましく
は7〜8に調節しつつ、20〜50℃に1〜48時間保ちつつ
行わせる。XMPからGMPへの転換時のXMPの濃度は、1〜1
00mg/ml(XMP・Na2・7H2O相当量として表示、以下同
じ)の範囲にあることが望ましい。
ATP再生基質としては、XMP生産菌によって利用されるも
のであれば、グルコース、アラビノース、ラクトース、
マルトース、シュークロース、マンニトール、ソルビト
ール、トレハロース、糖質、殿粉加水分解物などの炭水
化物、ピルビン酸、乳酸、酢酸、α−ケトグルタール
酸、などの有機酸、グリシン、アラニン、アスパラギン
酸、グルタミン酸などのアミノ酸などいずれでもよい。
また、アセチル燐酸、カルバミル燐酸、クレアチン燐酸
などの燐酸化化合物も用いることができる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレン・ステアリル
アミン(例えばナイミーンS−215、日本油脂社製)、
セチルトリメチルアンモニウム・ブロマイドなどのカチ
オン性界面活性剤、ナトリウムオレイルアミド硫酸など
のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタ
ン・モノステアレート(例えばノニオンST221、日本油
脂社製)などの両性界面活性剤など、XMPからGMPへの転
換を促進する物であればいずれでも使用でき、これは通
常0.1〜50mg/ml、好ましくは1〜20mg/mlの濃度にて用
いられる。
有機溶剤としては、トルエン、キシレン、脂肪族アルコ
ール、ベンゼン、酢酸エチルなどが用いられ、その濃度
は0.1〜50μ/ml、好ましくは1〜20μ/mlがよい。
XMPからGMPへの転換を行う際の燐酸イオンおよびマグネ
シウムイオンの濃度は、4〜400mMの範囲を保つことが
望ましい。培養液もしくは菌体などから転換系に持ち込
まれる量がこの濃度範囲を満たす場合は添加の必要はな
く、一方、不足する場合は上記の濃度範囲に入るように
添加する。燐酸イオンとしては燐酸のナトリウム塩、カ
リウム塩、マグネシウム塩などいずれでも使用できる。
またマグネシウムイオンとしては無機塩でも、有機酸の
塩でも使用できる。
アンモニアおよび/またはグルタミン源としては、アン
モニアガス、各種無機、有機のアンモニウム塩、グルタ
ミンもしくは酵母エキス、カザミノ酸、コーン・スティ
ーブ・リカーなどのグルタミン含有天然物などいずれも
使用できる。
培養物からのGMPの採取は、活性炭やイオン交換樹脂な
どを用いる通常の方法により行うことができる。
以下に、本発明の実施例を示す。
実施例1 エシェリヒア・コリK294(FERM BP−526)株を、ポリペ
プトン1%、肉エキス0.5%、酵母エキス0.5%、および
食塩0.25%を含む種培地(pH7.2)10mlを分注・殺菌し
た大型試験管に一白金耳接種し、30℃にて16時間往復振
とう(280往復/分)培養した。これを、M9倍地(Na2HP
O4 6mg/ml、KH2PO4 3mg/ml、NaCl 0.5mg/ml、NH4Cl 1m
g/ml、サイアミン・HCl 4μg/ml、グルコース3mg/ml、M
gSO4・7H2O 0.25mg/ml、pH7.4)を200ml含む1三角
フラスコに2ml植菌し、30℃にて16時間回転振とう(220
rpm)培養した。菌体を遠心分離(13000×g、20分間)
して集め、凍結保存(−20℃)した。
ブレビバクテリウム・アンモニアゲネスX−21 ATCC21
263株を、ポリペプトン1%、肉エキス0.5%、酵母エキ
ス0.5%、食塩0.25%を含む種培地(pH7.2)10mlを分注
した大型試験管に一白金耳接種し、30℃で24時間往復振
とう(280往復/分)培養した。この種培養物2mlを、グ
ルコース15%、カゼイン加水分解物0.01%、酵母エキス
0.7%、硫安1.0%、KH2PO40.3%、K2HPO40.3%、MgSO4
・7H2O 0.5%、アデニン、グアニン各10μg/ml、ビオ
チン10μg/の組成の培地(pH7.2)を300ml容バッフル
付き三角フラスコに20mlずつ分注し、120℃、20分間蒸
煮殺菌した培地に植菌した。回転振とう(220rpm)培養
にて30℃で培養し、必要に応じ尿素を添加することによ
って、pHを中性付近に保った。培養92時間目でXMPが38.
0mg/ml生成した。
エシェリヒア・コリの凍結菌体を水に懸濁し、湿菌体重
量にて7.5mg/mlとなるようにXMP発酵液に添加し、グル
コース50mg/ml、フィチン酸ソーダ2mg/ml、Na2HPO45mg/
ml、MgSO4・7H2O5mg/mlを添加し、さらにナイミーンS
−215 4mg/ml、およびキシレン10μ/mlを添加し、20
0mlビーカーに20mlずつ分注した。これをマグネチック
・スターラーにて900rpmにて撹拌し、アンモニア水にて
pH7.4付近に調節しつつ、42℃に24時間保ち、XMPからGM
Pへの転換反応を行った。その結果、6.5mg/mlのGMP(GM
P・Na2・7H2O相当量として表示、以下同じ)が生成蓄積
した。なお、ナイミーンS−215およびキシレンを添加
しなかった場合は1.8mg/mlであった。また、エシェリヒ
ア・コリ菌体を無添加の場合、およびXMP発酵培養液の
代わりに遠心分離上清液を用いた場合、GMPはほとんど
生成しなかった。
実施例2 エシェリヒア・コリK294(FERM BP−526)の代わりにエ
シェリヒア・コリK294/pXA10(FERM BP−499)を用いた
ほかは、実施例1と同様の条件で実施したところ、GMP
が23時間にて32.0mg/ml生成蓄積した。
実施例3 XMP発酵菌として、コリネバクテリウム・グルタミクム
X−31 ATCC21265を用いたほかは実施例1と同様に実
施した。XMP生成量は12mg/ml、GMP生成量は6.1mg/mlで
あった。
実施例4 エシェリヒア・コリK294の代わりにエシェリヒア・コリ
K294/pXA10を用いるほかはエシェリヒア・コリおよびブ
レビバクテリウム・アンモニアゲネスを実施例1と同様
に培養した。エシェリヒア・コリの凍結菌体の代わりに
培養液2mlを、XMPを33mg/ml含むブレビバクテリウム・
アンモニアゲネスの培養液20mlに加え、以下実施例1と
同様にXMPからGMPの転換を行わせた。その結果、23.1mg
/mlのGMPが生成した。
実施例5 エシェリヒア・コリK294の代わりに第1表に示す各菌株
を用いる他は、実施例1と同様(A)またはXMPの発酵
の培養液の代わりにその遠心分離上清を用いる他は実施
例1と同様(B)に反応を行った場合の結果を第1表に
示す。なお、XMPの生成量は36.9mg/mlであった。
参考例1. GMPシンセターゼを効率よく発現する組換え体プラスミ
ドの造成: 1) guaAのpBR322へのサブクローニング: E.coli染色体由来のguaオペロン(guaAとguaBを含む)
とColE1とのハイブリッド・プラスミドであるpLC34−10
を保有しているE.coli JA200株を、バクトトリプトン
(ディフコ社製)10g/,酵母エキス(ディフコ社製)
5g/,食塩5g/を含み、pHを7.2に調整したL培地に
植菌し、30℃で18時間培養した。得られた培養菌体か
ら、公知の方法〔Nucleic Acids Research,1513(197
9)〕に従ってプラスミドpLC34−10を分離・精製した。
ベクターとして用いるpBR322も同様の方法でその保有株
であるE.coli JA194株〔B.Ratzkin & J.Carbon,Proc.N
atl.Acad.Sci.U.S.A.74,487(1977)〕から分離・精製
した。なお、以下、特記しないかぎり、菌の培養および
保存にはL培地を用いた。
pLC34−10は約15キロベース(以下、Kbと略記する。)
の大きさで、制限酵素EcoRIで1個所、PstIで3個所切
断された(第1図参照)。そのうち、PstI切断部位のプ
ラスミド断片(約3.6Kb)を精製した。
このようにして得た約0.2μgのpLC34−10由来のDNA断
片と、約0.05μgのpBR322由来のDNA断片を20mMトリス
−塩酸(pH7.6),10mM MgCl2,10mMジチオスレイトー
ル,および0.5mM ATPを含む緩衝液(以下“T4DNAリガ
ーゼ緩衝液”と称す)40μ中にて2単位のT4リガーゼ
により4℃、18時間処理した。かくして得られた組換え
体プラスミドDNAを用い、guaAに変異のあるE.coli PL10
68株をCohenらの方法〔Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,69211
0(1972)〕により形質転換し、テトラサイクリン(20
μg/ml)に耐性で、かつ宿主が示すグアニン要求性を失
った形質転換株を得た。
この形質転換株からプラスミドを分離精製し、該DNAをE
coRI,PstIなどの制限酵素で消化することにより、プラ
スミドの構造解析を行なった結果、pBR322のEcoRI−Pst
I部位にpLC34−10由来のEcoRI−PstIDNA断片(約7Kb)
が挿入された組換え体プラスミドであることを確認し、
pXA1と名付けた。pXA1を用いて形質転換したE.coli KLC
421(guaA-,guaB-)〔J.Bact.139,320(1979)〕をM9平
板培地(NH4Cl 1g,Na2HPO4 6g,KH2PO4 3g,NaCl 5g,
MgSO4・7H2O 0.25g,グルコース3g,ビタミンB1 4g、カ
ザミノ酸2gを水1に含み、寒天1.5%を加えたもの)
に塗布し生育を調べたところ、5mg/のキサンチンもし
くはグアニンを含む平板培地では生育し、5mg/のヒポ
キサンチンを含むM9平板上では生育しなかった。この結
果はpXA1にはpLC34−10由来のguaA,guaB両遺伝子のうち
guaAのみが存在することを示している。
2)guaA上流へのtrpプロモーター(以下、Ptrpと略称
する)の連結: pXA1 DNA3μgをY−50緩衝液30μに溶かし、15単位
のHind IIIを加え、37℃で2時間消化反応を行い、これ
に2M NaCl,2μ15単位のMlu Iを加え、37℃で2時間
消化反応を行った。65℃、10分間の熱処理後guaAを含む
小さい方のDNA断片(約3.3Kb)を精製した。一方、Ptrp
を有するプラスミドとしてはpGBK3を用いた。なお、pGB
K3の造成法については参考例2および参考例3で示す。
pGBK3プラスミドはPtrpの下流にHind III切断部位があ
る(第1図参照)。
pGBK3 DNA 3μgを上記と同様の方法でHind III,Mlu
Iで消化し、Ptrpを含む大きい方のDNA断片(約4Kb)を
精製した。得られた約0.2μgのpXA1由来のDNA断片と約
0.1μgのpGBK3由来のDNA断片を20μのT4DNAリガーゼ
緩衝液中で1単位のT4DNAリガーゼを加え、4℃で18時
間結合反応を行った。このようにして得られた組換え体
プラスミドを用い、E.coliK294株を形質転換させてアン
ピシリン耐性の形質転換株を得た。この形質転換株より
プラスミドDNAを分離精製し、その構造解析を行ったと
ころ、pGBK3由来のPtrpの下流にpXA1由来のguaAを含むD
NA断片が挿入されている構造を有することを確認し、該
プラスミドをpXA10と名付けた(第1図参照)。pXA10を
保有するE.coli菌株は、E.coli K294/pXA10,FERM BP
−499として昭和59年3月8日付で微工研に寄託されて
いる。
参考例2. ヒトインターフェロン(IFN)−γを発現する組換え体
プラスミドpGKA2の造成(第2,3図参照): (a)発現ベクターpKYP11へのヒトIFN−γDNAの組み込
み: プラスミドpIFNγ−G4(ATCC39123から前述のプラスミ
ド単離方法で採取した)6μgを20mMトリス−塩酸(Tr
is−HCl)(pH7.5),10mM MgCl2,10mMジチオスレイト
ールおよび50mM NaClを含む全量50μの溶液に溶か
し、制限酵素Pvu II12単位とHind III12単位を加え、37
℃で4時間消化反応を行った。反応液を65℃,7分間加熱
処理して酵素を失活させ、低融点アガロースゲル電気泳
動法にて精製し、1.3KbのヒトIFN−γDNAを含むDNA断片
1.2μgを得た。
別にpKYP11の4μgを20mM Tris−HCl(pH7.5),10mM
MgCl2,10mMジチオスレイトールおよび50mM NaClを含
む全量40μの溶液に溶かし、BamHIを3単位加え、37
℃で3時間消化反応を行った。反応液を65℃,5分間加熱
して酵素を失活させた。これにdATP,dCTP,dGTP,dTTPを
各々30μMになるように加え、さらに8単位の大腸菌DN
AポリメラーゼI(Klenow断片,New England Biolabs社
製,1μ)を加えて15℃で1時間埋め込み(fill in)
反応を行った。DNAポリメラーゼIを失活させるため68
℃で15分間加熱処理後、Hind III10単位を加え37℃でさ
らに3時間消化反応してから、再び65℃で5分間加熱
し、Hind IIIを失活させた。
このようにして得たプラスミドpKYP11の消化反応液より
低融点アガロースゲル電気泳動法にて精製し、Ptrpを含
む約4.7KbのDNA断片約2.5μgを得た。
ヒトIFN−γDNAを含むDNA断片(1.3Kb)0.5μgとプラ
スミドpKYP11より得たPtrpを含む約4.7KbのDNA断片1.0
μgを20mM Tris−HCl(pH7.5),6mM MgCl2,5mMジチオスレイトー
ルおよび500μM ATPを含む溶液20μに溶かし、T4DN
Aリガーゼ(New England Biolabs社製)4単位を加え、
4℃で18時間結合反応を行った。得られた組換え体プラ
スミドの混合物を用いて常法通り大腸菌HB101株を形質
転換し、ApRのコロニーを得た。このコロニーの培養液
よりプラスミドを分離し、第2図に示したpGC7を得た。
pGC7の構造は、Hind III,BamHI,Hpa I,Sal I,EcoR Iお
よびCla Iで消化後、アガロースゲル電気泳動法により
確認した。
(b)組換えプラスミドpGKA2の造成: 参考例2(a)で得られたpGC7DNA 6μgを20mM Tri
s−HCl(pH7.5),10mM MgCl2,10mMジチオスレイトール
および10mM NaClを含む全量50μの溶液に溶かし、制
限酵素BstNI(New England Biolabs社製)12単位を加
え、60℃で3時間反応させた後、NaClを150mMとなるよ
うに加え、Sal I8単位を加えて37℃でさらに3時間消化
反応を行った。再び65℃で5分間加熱してSal Iを失活
させ、低融点アガロースゲル電気泳動法にて精製し、ヒ
トIFN−γDNAの大部分を含む約125bpのDNA断片約0.8μ
gを得た。
別にpKYPの3μgを20mM Tris−HCl(pH7.5),10mM M
gCl2,10mMジチオスレイトールおよび100mM NaClを含む
全量40μの溶液に溶かし、制限酵素Hind IIIとSal I
を各々6単位づつ加え、37℃で3時間消化反応を行っ
た。65℃で5分間加熱してHind IIIとSal Iを失活させ
た。この消化反応液を低融点アガロースゲル電気泳動法
にて精製し、Ptrpを含む約4.1KbのDNA断片約1.8μgを
得た。
一方、成熟ヒトIFN−γポリペプチドのN末端はCysであ
るので、成熟IFN−γDNAを発現させるためには、5′末
端のTGT(Cys)の直前に開始コドン(ATG)を付与する
必要があること、またPtrpの下流のSD−配列とATGとの
距離は、6〜18bpの間の適当な長さが必要であることな
どの理由から、下記のDNAリンカーを合成した。
まず、1本鎖DNA、18−merと15−merを通常のトリエス
テル法〔R.Creaら:Proc.Natl.Acad.Sci.,75,5765(197
8)〕により合成した。18−merおよび15−merの各々2
μgを50mM Tris−HCl(pH7.5),10mM MgCl2,5mMジチ
オスレイトール,0.1mM EDTAおよび1mM ATPを含む全量
20μの溶液に溶かし、T4ポリヌクレオチドキナーゼ30
単位(ベーリンガー・マンハイム社製)を加えて、37℃
で60分間リン酸化反応を行った。
リン酸化した18−merと15−merを2μgづつ混合し、70
℃で5分間加熱後室温に放置してアニーリングを行うこ
とにより上記構造を有するDNAリンカーを得た。
上記で得たpGC7由来のBstNI−Sal I断片(1125bp)0.4
μgと発現ベクターpKYP10をHind IIIとSal Iで消化し
て得たDNA断片(4.1Kb)1.0μgを20mM Tris−HCl(pH
7.5),6mM MgCl2,5mMジチオスレイトールおよび500μ
M ATPを含む全量25μの溶液に溶かし、この混合液
に上記DNAリンカーを約1.0μg加えた。この混合液にさ
らにT4DNAリガーゼ6単位を加え、4℃で17時間結合反
応を行った。得られた組換え体プラスミドの混合物を用
いて、常法通り、大腸菌HB101株を形質転換し、ApRのコ
ロニーを得た。このコロニーの培養液よりプラスミドを
分離し、第3図に示したpGKA2を得た。pGKA2の構造は、
EcoR I,Cla I,Hind III,BstN I,Sal Iで消化後、アガロ
ースゲル電気泳動法により確認した。プラスミドpGKAの
2のSD−配列(AAGG)から開始コドン(ATG)までの塩
基配列はAAGG GTATCGATAAGCTTATG であることを、マキサム・ギルバートの方法〔A.M.Maxa
mら:Proc.Natl.Acad.Sci.,74,560(1977)〕で確認し
た。
pGKA2のヒトIFN−γDNAはRsaI部位を有すること、このD
NAがコードするヒトIFN−γポリペプチドは9番目のア
ミノ酸がグルタミン(Gln)である点で公知のものとは
異なる。
さらに上記で用いた合成DNAは、P.W.Grayらが用いた合
成DNA とは下線の部分で異なる。このようにpGKA2にはヒトIFN
−γをコードするDNA領域内に〔CCAGG〕なるBstN Iに対
する制限酵素部位が存在し、pGKA2はこの点でも公知の
ものと異なる。またSD−配列とATG間の距離と構造は、
大腸菌で蛋白質の発現に大きく影響するので重要である
が、pGKA2のSD−配列とATG間の塩基配列は公知の組換え
体プラスミドpIFN−γtrp48(P.W.Grayら)のそれとは
明らかに異なるものである。
参考例3. tac Iプロモーターの制御下でヒトIFN−γを発現する組
換え体プラスミドpGBK3の造成: まず、組換え体プラスミドの第1段階として、IFN−γ
発現プラスミドpGKA2(pGKA2の造成については参考例2
を参照)への大腸菌リポプロティイン(lpp)遺伝子の
転写終結部位(以下、lppターミネータと略記する)の
導入を、以下の(a),(b),(c),(d)の手順
に従い行った(第4図参照)。
(a)pGBD1の造成: プラスミドpIFNγ−G4(約3.6Kb)2μgを20μのY
−50緩衝液中に溶かし、6単位のPvu IIを加え、37℃で
2時間消化反応を行った後、65℃,10分間の熱処理によ
って反応を止めた。この消化物0.1μgを、5ピコモル
の5′−リン酸化BamHIリンカー(5′−pCCGGATCCGG−
3′;コラボレイティブ・リサーチ社製)の存在下、20
μのT4DNAリガーゼ緩衝液中、2単位のT4DNAリガーゼ
により4℃で18時間結合反応を行った。
このようにして得た組換え体プラスミドDNAを用い、大
腸菌HB101株を形質転換させ、Ap耐性のコロニーを得
た。この形質転換株よりプラスミドDNAを単離し、該DNA
をBamHIなどの制限酵素で消化することによりプラスミ
ドの構造解析を行った結果、pIFNγ−G4のPvu II部位に
BamHIリンカーが挿入された組換え体プラスミドpGBD1が
得られたことを確認した。
(b)pKPY14の造成: 次に、lppターミネーターの供給源として用いた組換え
プラスミドpKYP14の造成について述べる。
trpプロモーターを選ぶプラスミドpKYP10〔特開昭58−1
10600〕5μgを40μのY−100緩衝液に溶かし、10単
位のBamHIを加え、37℃で2時間消化反応を行った。続
いて、1μのY−100緩衝液,2.5μの1M NaCl,5.5
μの蒸留水および20単位のSal Iを加え、37℃でさら
に2時間反応を行った。65℃,10分間の熱処理後、低融
点アガロースゲル電気泳動法を用い、大きい方のプラス
ミドDNA断片(約4.9Kb)を精製した。一方、lppmターミ
ネーターを運ぶプラスミドpIN−II−Al〔K.Nakamuraら:
The EMBO Journal ,771(1982)〕(特開昭57−14080
0公報のpKEN045と同じもの)5μgを上と同じようにし
てBamHIとSal Iによって消化した。生じたlppターミネ
ーターを含む約0.95KbのBamHI−Sal I断片を精製した。
このようにして得た約0.1μgのpKYP10由来のDNA断片と
約0.05μgのpIN−II−Al由来のDNA断片を20μのT4DN
Aリガーゼ緩衝液中で、1単位のT4DNAリガーゼを加え、
4℃で18時間結合反応を行った。
このようにして得た組換え体プラスミドDNAを用い、形
質転換した大腸菌HB101株よりプラスミドDNAを単離し、
その構造解析を行ったところ、IKYP14株が持つプラスミ
ドpKYP14の下流にlppターミネーターが挿入されている
ことを確認した。
(c)pGBJ2の造成: 上記(a),(b)で得た組換え体プラスミドpGBD1とp
KYP14とを組み換えて、IFN−γDNAの下流へのlppターミ
ネーターの挿入を以下のように行った。
プラスミドpGBD1(約3.6Kb)5μgを、10mM Tris−HC
l(pH7.5),7mM MgCl2および6mM 2−メルカプトエタ
ノールを含む緩衝液(以下、“Y−0緩衝液”と略称す
る)30μ中に溶かし、10単位のClaIを加え、37℃で2
時間消化反応を行った。65℃,10分間の熱処理に続き、
氷中で冷やした後、10倍濃度のY−0緩衝液を2μ,1
M NaClを5μ、蒸留水を12μ,そして制限酵素Bam
HIを2.0単位加え、混合した後、37℃で2時間消化反応
を行った。この反応により、プラスミドDNAはBamHIによ
って部分的に消化された。生じたIFN−μDNAを含むCla
I−BamHI DNAの断片(約1.3Kb)を精製した。一方、lp
pターミネーターを含むプラスミドpKYP14(約5.8Kb)5
μgを、50μのY−50緩衝液中で、10単位のCla Iと2
0単位のBamHIで2時間消化した後、lppターミネーター
を含む約5.0Kbの大きい方のプラスミドDNA断片を精製し
た。このようにして得たpKYP14由来のDNA断片(約0.1μ
g)とpGBD1由来のDNA断片(約0.05μg)を20μのT4
DNAリガーゼ緩衝液中で、1単位のT4DNAリガーゼを加
え、4℃で18時間結合反応を行った。
このようにして得た、組換え体プラスミドを用い形質転
換した大腸菌HB101株よりプラスミドDNAを単離し、その
構造解析を行ったところ、IGBJ2株がもつプラスミドpGB
J2がIFN−γDNAの下流にlppターミネーターが挿入され
ている構造を有することを確認した。
(d)pGBK3の造成: 上記(c)で得た組換え体プラスミドpGBJ2とIFN−γ発
現プラスミドpGKA2〔参考例2を参照〕とを組換えて、I
FN−γDNAの下流へlppターミネーターが挿入された構造
を持つプラスミドpGBK3を以下のようにして造成した。
プラスミドpGKA2(約5.2Kb)約5μgを30μのY−50
緩衝液に溶かし、10単位以上のPst Iを加え、37℃で2
時間消化反応を行った。65℃,10分間の熱処理に続き、
氷中で冷やした後、10倍濃度のY−150緩衝液 2μ,
1M NaCl3μ,蒸留水14μ,そして10単位の制限酵
素Nco I(New England Biolabs社製,以下、同じ)を加
え、37℃で2時間消化反応を行った。65℃,10分間の熱
処理後、IFN−γDNAを含む約1.85KbのプラスミドDNA断
片を精製した。次に、上で得た組換え体プラスミドpGBJ
2(約6.4Kb)約5μgに対し、pGKA2に加えた処理と同
じ処理を施し、生じた約4.7KbのPst I−Nco Iプラスミ
ドDNA断片を精製した。このようにして得たpGKA2由来の
DNA断片(約0.1μg)とpGBJ2由来のDNA断片(約0.1μ
g)を20μのT4DNAリガーゼ緩衝液中で1単位のT4DNA
リガーゼを加え、4℃で18時間結合反応を行った。この
ようにして得られた組換えプラスミドを用い形質転換し
た大腸菌HB101株よりプラスミドDNAを分離精製し、その
構造解析を行ったところ、IGBK3株が持つプラスミドpGB
K3が目的の構造を有することを確認した。
発明の効果 本発明によれば、微生物によるGMPの生産を著しく向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はプラスミドpXA10の造成工程を示す。 第2図はプラスミドpGC7の造成工程を示す。 第3図はプラスミドpGKA2の造成工程を示す。 第4図はプラスミドpGBK3の造成工程を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 19/32 C12R 1:185)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレビバクテリウム属またはコリネバクテ
    リウム属に属し、5′−キサンチル酸を生産する能力と
    5′−アデニル酸から5′−アデノシン三燐酸を再生す
    る能力とを併有する微生物を培地に培養し、培養中また
    は培養終了後、培養液に大腸菌由来の5′−キサンチル
    酸アミナーゼ(5′−グアニル酸合成酵素)の遺伝子を
    含むDNA断片とベクターDNAとの組換え体DNAを用いてエ
    シェリヒア属に属する微生物を形質転換して得られる形
    質転換株であり、かつ5′−キサンチル酸、アンモニア
    および/またはグルタミンおよび5′−アデノシン三燐
    酸から5′−グアニル酸を生成する能力を有する微生
    物、ならびに界面活性剤および有機溶剤から選ばれる少
    なくとも一種を存在させ、5′−グアニル酸を培養物中
    に生成させ、該培養物より5′−グアニル酸を採取する
    ことからなる5′−グアニル酸の製造法。
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