JPH06503988A - 迅速に液体を吸収する包装された多層吸収性体を有する吸収性製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 迅速に液体を吸収する包装された多層吸収性体を有する吸収性製品 発明の分野 本発明は、使い捨ておしめ、失禁製品、衛生ナプキン、などの多層吸収性コアを 有する吸収性製品に関するものである。さらに詳しくは、本発明は吸収性製品の 吸収性コア用の迅速に液体を吸収する包装された多層吸収性体およびこのような 吸収性コアを備えた吸収性製品に関するものである。

発明の背景 使い捨ておしめ、成人用失禁パッド、衛生ナプキンなどの吸収性製品は多くのサ イズおよび形状で市販されている。おしめおよび失禁パッドは、幼児または失禁 者によって着用され、脚の間に引き上げられてウェストの回りに固定される衣類 である。衛生ナプキンは月経などの膣排泄物を受けて収容するように設計され、 一般的に、下着またはパンティなどの衣類あるいは特殊設計のベルトを介して人 体に隣接するように保持される。

一般に吸収性製品は、着用者の身体に対向する透液性材料と、着用者の衣類に対 向する不透液性材料と、前記透液性材料と不透液性材料との間に挟まれる吸収性 体または吸収性コアとを含む。先行技術の製品においては、エアフェルトと呼ば れる粉砕木材バルブを含む材料が吸収性コアの中に使用されて、吸収性製品の表 面に落とされる液体またはその他排泄物を取得し１分布し貯蔵する機能を果たし ていた。このようなエアフェルトの欠点の１つは、必要な容量を得るために厚い エアフェルト層を使用しなければならなかった事である。

吸収性コアの有効性を改良する最近の試みは、吸収性コアの全体またはその一部 に吸収性ゲル化物質の粒子を分布させる段階を含んでいた。このような改良の一 部は米国特許第４．６１０．６７８号、米国特許第４，６７３．４０２号および 欧州特願ＥＡ−Ａ−２５４，４７６号に開示され、これらの開示を引例とする。

吸収性コアの効率の改良法は米国特許第４．７８１，７１１号に記載され、これ を引例とする。前記のような引例に記載された吸収性製品はきわめて良く作動す るが、これより多量の排泄物を迅速にまた効率的に吸収する事のできる改良型吸 収性製品の研究が続けられてきた。

吸収性コアの構造は理想的には、排泄物がコアの頂部に溜まりまたはその他の形 で残存しないようにその排泄の直後に吸収するようにしなければならない。また 理想的には吸収性コアは、最初に吸収された排泄物が、その貯蔵される吸収性コ アの場所まで直ちに輸送されるように構成されなければならない。現在使用され ている多くの吸収性製品の１つの問題点は、使用されいる吸収性ゲル化物質がコ ア上に落下した液状排泄物を直ちに吸収できない事にある。このように、緩徐吸 収性の吸収性ゲル化物質は即時利用容量を増大する事ができない。このような吸 収性ゲル化物質は一般に液体の吸収のために数秒乃至は数分を必要とする。

また吸収性コアは、その容量全体を効率的に使用する事のできる排泄物分布貯蔵 システムを与えなければならない。このようなシステムを有しない吸収性製品（ 特に排泄物の取得、分布および貯蔵の各機能を実施するために同一の層またはバ ットを使用する吸収性製品）において生じる１つの問題点は、その貯蔵容量が過 早に消耗する事である。このような貯蔵容量の消耗には二、三の態様がある。多 くの吸収性製品においては、排泄物が最初に落下した区域において吸収性製品の 飽和を生じて、追加の排泄物をコアの他の部分に輸送する能力を低減させる。ま たこの現象はそのコアの頂部に排泄物の望ましくない溜まりを生じる可能性があ る。

他の吸収性製品においては、吸収性ゲル化物質の粒子を含む吸収性コアの効率は 「ゲルブロッキング」と呼ばれる現象によって阻害される。「ゲルブロッキング 」とは、吸収性ゲル化物質の粒子が湿潤して粒子表面が膨潤し、吸収性コア内部 への液体の輸送を阻害する際に生じる状態である。従って吸収性コアの内部の湿 潤は非常にゆっくりした拡散プロセスによって生じる。実際問題としてこれは吸 収性コアによる液体取得が液体の排泄よりはるかに遅くなる事を意味し、吸収性 コアの吸収性ゲル化物質の粒子が完全に飽和する荊に、または液体が「ブロッキ ング」粒子を通して拡散しまたは滲透して吸収性コアの他の部分に入る前に、吸 収性製品からの漏れが生じる可能性がある。

従って、排泄物を迅速に取得して全体的に分布させ貯蔵する事のできる吸収性コ アを有する吸収性製品の必要がある。

本発明の目的は排泄物が吸収性製品の上に落下すると同時に特に効率的にこの排 泄物を取得し、分布しまた貯蔵する事のできる吸収性製品の吸収性コアを提供す るにある。

特に本発明の目的は、排泄物の貯蔵に使用される層とは別個の層によって排泄物 の取得および分布を実施する機能を有するシステムの吸収性コアを提供するにあ る。

理想的には、このようなシステムは、前記のような飽和およびゲルブロッキング の問題のない層によって排泄物を連続的に取得し貯蔵層まで分布する事が可能で ある。

以下、本発明を図面に示す実施例について説明するが本発明はこれらの実施例に 限定されるものではない。

発明の概要 本発明は、特に効率的に液体を取得し収容する事のできる複数層の吸収性コアを 有する使い捨ておしめ、失禁製品、衛生ナプキンなどの吸収性製品を提供するに ある。

本発明の吸収性製品は透液性トップシートと、前記トップシートに接合された不 透液性バックシートと、前記トップシートおよび前記バックシートの間に配置さ れた吸収性コアとを含む。本発明の吸収性コアは多層吸収性体を含む。これらの 多層は少なくとも１対の層を含む。

６対の層において上層は迅速に排泄物を取得する取得／分布層（代表的には低密 度ウェブまたはバット）である。

貯蔵層は、少なくとも部分的に、前記取得／分布層の下に隣接配置された高速吸 収性ゲル化物質から成る。液体輸送物質のラッピングが少なくとも部分的に前記 多層吸収性体を包囲して、包装された多層吸収性体を形成する。

追加貯蔵層が前記の包装された多層吸収性体の下に隣接配置される。

前記取得／分布層は、平方センナメートルあたり２８グラムの圧力のもとに液体 取得／分布レートテストを受けた時に、毎秒中なくとも２立方センチメートルの 合成尿の液体取得／分布レートを示す。少なくとも一部の実施態様において前記 取得／分布層は、０．１ｐｓｉ（平方セン千メートルあたり７グラム）の荷重を 受けた時に立方センナメートルあたり約０．１グラムまたはこれ以下の密度と平 方メートルあたり約１７乃至約２７０グラムの坪量とを有する不繊布などの材料 の「低密度」ウェブまたはバットを含む。

貯蔵層は少なくとも部分的に「高速」吸収性ゲル化物質から成る。「高速」吸収 性ゲル化物質とは、約１０秒またはこれ以下でその吸収容量の４０％に達する吸 収性ゲル化物質である。この吸収性ゲル化物質は、合成尿素などの液体をその乾 燥重量の少なくとも約２５倍吸収する全吸収容量と、このような物質グラムあた り、毎秒的０．８グラムまたはこれ以上の液体取得レートとを有する物質である 。好ましくは貯蔵層は、約２０乃至約１２００グラム／平方メートルの坪量と、 約０．２グラム／立方センナメートルまたはこれ以下の密度とを有する。

前記ラッピングは約７ｇ／ｃｒｎ２の圧力のもとに平坦なラッピングされない状 態で測定された時に約１．８ｍｍのキャリパ−を有する。前記追加貯蔵層は約１ ６０乃至約７８０　ｇ　／　ｍ　２の坪量を育するエアフェルトウェブを含む。

本発明の吸収性製品の使用に際して、排泄物取得／分布層は排泄物がこの吸収性 製品上に落下すると同時に排泄物を迅速に吸収し下方貯蔵層に分布して、排泄物 落下区域に隣接した物質の飽和およびゲルブロッキングの問題を実質的に低減さ せまたは除去するものと思われる。

また特定物質の層を組合わせる事により、吸収された液体を迅速に貯蔵する事の できる構造を生じるものと思われる。

理論に拘束されるつもりはないが、本発明の多層吸収性コアはカスケード効果に よって排泄物を分布すると思われる。また多層吸収性コアの取得、分布および貯 蔵機能はアイスキューブトレーを水で満たす場合に似ていると思われる。吸収性 コアが充填されるに従って、排泄物は迅速に横方向に充填区域の側面に流れて他 の非充填区域を充填しはじめるからである。

また本発明は相異なるサイズと形状の吸収性製品の中に使用する事のできる多層 吸収性コアに関するものである。

図面の簡単な説明 付図において、 第１図は本発明の吸収性製品の第１実施態様の平面図、第２図は第１図の２−２ 線に沿ってとられた拡大横断面図、 第３図は第１図の３−３線に沿ってとられた長手方断面図、 第４図は１つの開口を有する吸収性製品の断面図、第５図は複数の開口を有する 吸収性製品の平面図、第６図は他のコア構造を有する本発明の吸収性製品の第２ 実施態様の第２図と類似の横断面図、第７図は他のコア構造を有する本発明の吸 収性製品の第３実施態様の第６図と類似の横断面図、第８図は本発明の吸収性コ アを含む失禁ブリーフの斜視図、 第９図は第７図の９−９線に沿ってとられた横断面図、また 第１０図は水平液体取得／分布冷凍テストにおいて使用される装置の概略図であ る。

発明の詳細な説明 １、吸収性製品の全体的特徴 本発明の吸収性製品の全体特徴をまず説明する。

第１図乃至第３図は本発明の使い捨て吸収性製品の１つの実施態様を示す。図示 の吸収性製品は着用者の下着の中に合体させる事のできる改良型である。この吸 収性製品は、排泄物を迅速に取得し、分布しまたは貯蔵する事のできる多層吸収 性コアを有する。

この明細書において、用語「吸収性製品」とは、排泄物を吸収して収容する製品 を言う。さらに詳しくは、この用語は、身体から排泄される種々の排泄物を吸収 Ｉ７収容するために着用者の身体に当接してまたは近接して配置される製品を言 う。用語「吸収性製品」とは、おしめ、失禁製品、衛生ナプキンその他類似の物 を含むものとする。用語「失禁製品」とは、成人によって着用されるかその他の 失禁者によって着用されるか関わらず、パッド（ベルトなどの型の懸垂システム によって定位置に保持されるパッド）、下着類、吸収性製品のインサート、吸収 性製品の容量ブースタ、ブリーフ、ベッドパッドなどを含むものとする。用語「 使い捨て」とは、１回使用後に放棄される製品を言う。すなわち使い捨て製品は 、洗濯またはその他の方法で回収されあるいは再使用されないものとする。

図示の実施態様において、吸収性製品は成人用失禁パッド（または「パッド」） ２０である。（図示の実施態様は失禁パッドの形であるが、失禁パッド２ｏの説 明は本発明によって製造される他の型および形状の吸収性製品にも一般に適用さ れるものと了解されたい）。

失禁パッド２０は２つの面、すなわち身体接触面あるいは「身体面」２０ａと衣 類面２０ｂとを有する。第１図に図示の失禁パッド２０はその身体面２０ａから 見た平面図である。身体面２０ａは着用者の身体に隣接して着用されるものとす る。失禁パッドの衣類面２０ｂ（第２図）は反対側面であって、失禁パッドを着 用した時に着用者の衣類に隣接して配置されるものとする。

失禁パッド２０は２本の中心線、すなわち長手方中心線ｒｌＪと横方向中心線ｒ ｔＪを有する。この場合、用語「長手方」とは、失禁パッド２０を着用して立っ ている着用者の身体を右半分と左半分に分割する垂直面に対して大体に整列した （Ｎえば大体に平行な）失禁パッド２０の面における線、軸線または方向を言う 。用Ｍ「横方向」とは、失禁パッド２０の面において長手方に対して大体垂直な 線、軸線または方向を言う。失禁パッド２０は、その投手力中心線１の方向に大 体に沿った長手方サイズと、横方向中心線ｔの方向に走る横方向サイズとを有す る。失禁パッド２０の長手方サイズは一般に横方向サイズより大である。

第１図に図示のように、失禁パッド２０は２つの相互に離間された長手方縁２２ と、２つの相互に離間された横方向縁または末端縁（あるいは単に「末端」）２ ４とを有し、これらの縁が全体として失禁パッドの外周２６を成す。失禁パッド ２０を着用した時、一方の縁２４が着用者の前側に向１″３られ、他方の末端縁 ２４が着用者の背中に向けられる。着用者の前側に向けられた末端縁２４、「前 側末端縁」を２４ａで示し、着用者の背中に向りられた末端縁、「後側末端縁」 または「背中側末端縁」を２４ｂで示す。

第１図において本発明の吸収性製品２０の形状を平面で示す。吸収性製品２０は 業界公知の任意の形状とする事ができるが、この失禁パッド２０はその長手方中 心線１に対して対称的であり、その横方向中心ｖＡｔに対して非対称である。吸 収性製品２０は平面において３区域、すなわち第１末端区域２８、中心区域３０ 、第２また区域３２とに分割される。

第１末端区域２８は、失禁パッド２０を着用した時に着用者の身体の前面に配置 される。第２末端区域３２は着用者の背中側にくる。中心区域３０は第１末端区 域と第２末端区域との間にあって、着用者の股区域に着用される。第１末端区域 ２８と第２末端区域３２は中心区域３０からそれぞれ末端２４ａと２４ｂに向か って外側に、失禁パッド２０の全長の約１／８乃至約１／３の距離延在する。た だしこれらの第１および第２末端区域の正確なサイズは、失禁パッド２０の正確 な設計および所望の配置に対応して変動する。

第１末端区域２８における長手方縁２２の形状は、長手方中心線ｌの両側に外側 に突出した線（すなわち相互に外側突出した弧状）によって画成される。長手方 縁２２を成す線の湾曲方向が変動して、中心区域３０の少なくとも１部において 相互の方に向かっている。第１図乃至第３図に図示の実施態様においては、第２ 末端区域３２において長手方縁２２は大体においてまっすぐであり、相互に平行 である。他の実施態様においては、長手方縁２２は第２末端区域３２において長 手方中心線ｌに向かって相互に内側にテーバを成し、これらの長手方縁２２が中 心区域３０に近い部分よりも末端縁２４ｂに近い部分で相互に近接する事ができ る。失禁パッド２０の末端縁２４は外側に向かって丸い凸形を成す。

第１図に図示の失禁パッド２０の全体形状は種々に表現する事かできよう。この 失禁パッド２０は横方向中心線ｔの一方の側において犬の置型または砂時計型を 有し、反対側において相互に平行なまたは内側にテーバした長手方縫を有すると いう事ができよう。あるいは、この失禁パッド２０は細長いナシ型を有すると見 る事ができよう。

このような形状の失禁パッドを提供するには二、三の理由がある。この失禁パッ ドの第１末端区域２８は着用者の前側に着用される。これは、着用者の生殖器の 配置される区域であり、すなわち一般に尿の排泄される場所である。この尿を受 けるための大きなターゲットを成すために、この第１末端区域２８は他の区域よ りも大きく作られている。失禁パッド２０が着用者の脚の間に快適にフィツトし 着用者の運動に対応できるように、中心区域３０は第１末端区域２８よりも狭く 作られている。第２末端区域３２が着用者の尻株の間のくぼみの中に反り返って 挟まる傾向を減少するようにこの第２末端区域は第１末端区域２８の最大幅より 狭く作られている。

第１図に図示の失禁パッド２０のサイズは下記である。

失禁パッド２０は約３５センチメートル（ａｍ）の全長１１を有する。その最大 幅部分（下記のオプションとしての側面フラップ６０のスパンを含まない第１末 端区域２８）におけるパッド２０の全体幅Ｗ１は約１６ｃｍである。失禁パッド ２０の吸収性コア４２の全長１２は約３３ｃｍである。吸収性コア４２の最大幅 部分における全幅Ｗ２は約１４ｃｍである。吸収性コア４２の幅は、中心区域３ ０の横方向中心線ｔにおいて約９ｃｍまで狭くなり、第２末端区域３２において 約８．５ｃｍになる。

第２末端区域の幅は、失禁パッド２０の末端縁２４ｂの曲率の開始する場所の内 側において、すなわち長手方中心線ｌと横方向中心線ｔの交点に向かって測定さ れる。

さらに第１図に図示のように、トップシート３４とバックシート３６は前記中心 線の交点から外側に向かって延長されて吸収性コア４２の周囲に幅約１ｃｍのボ ーダ４４を形成している。失禁パッド２０は約５５平方インチ（約３５５ｃｍ２ ）の表面積を有し、従来のおしめ状失禁ブリーフより著しく小である。

しかし前記のサイズは第１図乃至第３図に図示の失禁パッド２０の実施態様につ いて好ましい事を注意しなければならない。本発明の多層吸収性コア４２は他の 型の吸収性製品において使用する事ができ、その場合、吸収性製品の型と所要の 吸収容量とに応じて他の多くの形状とサイズとを有する事ができる。

第２図は失禁パッド２０のそれぞれの成分を示す。本発明の失禁パッド２０は一 般的に３つの主要成分を含む。

これは透液性トップシート３４と、不透液性バックシート３６と、多層吸収性コ ア４２とを含む。吸収性コア４２はトップシート３４とバックシート３６との間 に配置されている。吸収性コア４２の中に基本的に２つの型の層が存在する。す なわち、排泄物を迅速に取り入れて分布させる事のできる低密度（または「ハイ ロフト」）材料から成る取り入れ／分布層４６と、少なくとも部分的に高速吸収 性ゲル材料から成る貯蔵層４８とが存在する。

吸収性コア４２の各層は、取り入れ／分布層４６が常に貯蔵層４８の上に来るよ うに（すなわち、層４６がトップシート３４と下方の貯蔵層４８との間に配置さ れるように）、対を成して配置されている。第１図乃至第３図の実施態様におい て、吸収性コア４２は４層を含む。

第２図に図示のように、これらの４層は吸収性コア４２の頂上から底部まで、第 １取り入れ／分布層４６′、第１貯蔵層４８′、第２取り入れ／分布層４６”、 第２貯蔵層４８″を含む。

本発明の失禁パッド２０はさらに業界公知のオプション追加成分を備える事がで きる。オプション成分は、１つまたは複数の長手方バリヤシールド５６（第１図 ）、１つまたは複数の横方向バリヤシールド５８（第１図）、サイドフラップま たは「ウィング」６０（第１図および第２図）、接着剤固着手段６２（第２図） 、および着脱自在のカバーストリップまたはリリースライナー６４（第２図）を 含む事ができる。第２因の実施態様において、本発明の失禁パッド２０は、パッ ドの各長手方縁２２に沿った長子方バリヤ５６と、パッドの各末端縁２４に沿っ た横方向バリヤシールド５８とを含む。サイドフラップまたは「ウィング」６０ は着用者の下着の股部分の周囲に少なくとも部分的に折り畳まれる。接着剤固着 手段６２は失禁パッド２０を着用者の下着に取付ける手段として使用される。着 脱自在リリースライナー６４は、接着剤が汚れないようにまた使用前に下着の股 部分以外の部分に付着しないように接着剤固着手段６２を被覆す下記の説明にお いて、第２章には各成分の特性についてさらに詳細に説明する。第３章にはオプ ション成分について説明する。第４章には吸収性製品の他の実施態様について説 明する。この場合に使用されるテスト法を第５章に説明する。

２、吸収性製品の各成分 失禁パッド２０の各成分をさらに詳細に観察すれば、第２図に示すように透液性 トップシート（または単に「トップシート」）３４が失禁パッド２０の他の成分 （バリヤシールド以外の成分）を被覆している。トップシート３４は着用者の身 体に向かって配置され接触する。

トップシート３４は最初に体液を受ける失禁パッド２０の部分である。トップシ ート３４は身体に対向する面（または［身体面Ｊ）３４ａと、コア面３４ｂとを 有する。トップシート３４の身体面３４ａは一般に失禁パッド２０の身体面２０ ａの少なくとも一部を成す。

トップシート３４は液体を吸収性コア４２に向かって容易に貫通させる事ができ るなければならない。従ってトップシート３４は透液性である。またトップシー ト３４は可撓性で着用者の皮膚に対して非刺激性でなければならない。この場合 、「可撓性」とは、身体の形状に対して対応し、て容易に合致しまたは外力の存 在において容易に変形して応答する材料を言う。好ましくは、トップシート３４ は着用者に行動の自由を与えるためノイズを発生してはならない。またトップシ ート３４は清潔な外観を有１１、吸収性成分によって捕集され吸収された排泄物 を隠すようにある程度は不透明でなければならない。

さらにトップシート３４は、すぐれた透過性と低い湿り傾向とを有して、体液を 迅速に透過させて吸収性コア４２に到達させるがこのような排泄物がトップシー トを通して再び着用者の皮膚に逆流しないようにしなければならない。

適当なトップシート３４は、多孔性フオーム、網状フオーム、孔を開いたプラス ティック、天然繊維（例えば木材繊維または綿繊維）、合成繊維（例えば、ポリ エステル繊維またはポリプロピレン繊維）あるいは天然繊維と合成繊維の混合物 などの各種材料から製造する事ができる。好ま１．＜はトップシートは着用者の 皮膚を吸収性コア４２中の液体から分離するために疎水性材料から成る。

トップシート３４を製造するための多くの技術が存在する。例えばトップシート ３４は織成し、不織成としく例えばスパンボンディッド、カーディラドまたは類 似物）、フオーム形成し、あるいは金型成形する事ができる。好ましいトップシ ート３４は、業界公知の技術によってスパンボンディッドされ加熱結合される。

好ましくはトップシートは平方メートルあたり約１８乃至約３０グラムの重量と 、マシン方向においてセンナメートルあたり少なくとも約４００グラムの最小乾 燥引張り強さと、クロスマシン方向においてセンチメートルあたり少なくとも約 ５５グラムの湿潤引張り強さとを有する。

バックシート３６を第２図に示す。バックシート３６は、排泄物が失禁パッド２ ０に接触する製品を濡らす事を防止する成分である。代表的には、失禁パッド２ ０と接触する製品は着用者の下着である。しかしまた本発明は、着用者の身体と 衣類の汚染を防止する事に関するものである。

バックシート３６はコア対向面３６ａと衣類側面３６ｂとを有する。通常、バッ クシート３６のコア側面３６ａの少なくとも一部がコア４２に対向する。また本 発明の主旨の範囲内において、コア側面３６ａの一部（例えばウィング６０）が コア４２に対向しないように折り畳まれる。しかし、コア側面３６ａは、トップ シート３４に接合されコア４２に隣接するが故に、バックシート３６の衣類側面 ３６ｂと相違する事が可能である。バックシート３６の衣類側面３６ｂは大体に 失禁パッド２０の衣類面２０ｂを成す。

バックシート３６は、失禁パッド２０によって捕集された排泄物（特に、コア３ ６によって完全に捕集されなかった排泄物）が失禁パッド２０から脱出して着用 者の下着および衣類を汚す事を防止する任意の可撓性の不透液性材料とする事が できる。好ましくは、バックシート３６は着用者に行動の自由を与えるためノイ ズを発生しないものとする。またバックシート３６は、排泄物の発生する悪臭か 脱出して着用者およびその他の人に感知されないように、この悪臭に対して不透 過性でなければならない。他の実施態様においては、バックシート３６は、失禁 パッド２０を着心地よくするために、このパッドと着用名の皮膚との間に捕獲さ れた水蒸気を脱出させるように、このような水蒸気（液体ではない）に対して透 過性とする事ができる。

好ましくは、バックシート３６の少なくとも一部は薄いプラスティックフィルム で製造する事ができる。しかし、他の適当な不透液性材料も使用できる。好まし い実施態様においては、ペックシルト３６は約０．０１２ｍｍ　（０，５ｍ　ｉ 　＋）乃至約０．０５１ｃｍ　（２，０ｍ１１）の厚さのポリエチｌ／　＞フィ ルムとするが、他の適当な可撓性の不通液性材料を使用する事もできる。適当な ポリエチレンフィルムはモンサンドケミカルコーポレーションによって製造され Ｆｉｌｍ　Ｎｏ、８０２０の商標で市販されている。またバックシート３６は、 さらに布状外観をえるために、エンボス加工および／またはマット仕上げを加え る事ができる。

もっとも好ましい実施態様において、バックシート３６は２層から成る。第２図 に図示の実施態様において、バックシート３６はその衣類側面３６ｂ上に配置さ れたロフト材料の第１層３８を含む。この第１層の目的は、着用者の身体に対し て快適な非刺激性面を与えるにある。

この第１層３８は不織布材料などの任意適当な材料から成る事ができる。好まし くはこの第１層は疎水性不織布材料から成る。第２層４０はバックシート３６の コア側面３６ａに配置され、不透液性フィルムから成る事ができる。厚さ約０． ０１乃至約０．０５ミリメートルの低密度ポリエチレン材料がこの第２層として 有効である事が発見された。エチルコーポレーション、ビスクイーンディビジョ ンからＸＰ−３９３９５として市販されているようなポリエチレンフィルムがと この第２層４０に適当である事が発見された。バックシート３６は、トップシー ト３４に対して比較的疎水性の柔らかな布状材料で製造する事ができる。ポリエ ステルまたはポリオレフィンバックシート３６が好適である事が発見された。特 に好ましい布状バックシート材料は、ポリエステル不織布材料と米国特許第４， ４７６．１８０号に記載のようなフィルムとのラミネートである。

トップシート３４とバックシート３６は任意適当な手法で相互に接合する事がで きる。この場合、「接合」とはトップシート３４をバックシート３６に直接に固 着した構造と、トップシート３４を介在部材に固着しこの介在部材をバックシー ト３６に固着した構造とを含む。好ましい実施態様において、トップシート３４ とバックシート３６は、接着剤またはその他の業界公知の手段（図示されず）に よって、失禁パッド２０の外周に沿って相互に直接に接合される。トップシート ３４をバックシート３６に固着するために、例えば接着剤の均一連続層、接着剤 のバタン層、または接着剤の別個の線あるいはスポットの列を使用する事ができ る。

多層吸収性コアの特性を第２図に示す。多層吸収性コアまたは単に「吸収性コア 」または「コア」４２は体液トップシート３４を貫流する尿などの排泄物を捕集 し収容する手段である。吸収性コア４２は身体側面４２ａと衣類側面４２ｂとを 有する。

コア４２は、吸収される排泄物全量よりはるかに大きな吸収容量を有する必要は ない。第２図および第８図にア）については、コア容量は約１００乃至約６００ ｇのを備える事ができる。従って、コア４２が軽度失禁の人］　用の失禁パッド の中に使用される場合、およびおしめお］　よび衛生ナプキンなどの中の他の型 の吸収性部品の中に使用される場合には、小吸収容量を有する事ができる。

コア４２は着用者の皮膚に対して快適で非刺激性でなければならない。コア４２ はトップシート３４およびバックシート３６と整列するサイズを有しなければな らない。コア４２は好ましくはトップシート３４とバラフシ【　コア４２の配置 は排泄物の適当な収容を保証する。コア状とする事ができる。例えばコア４２は 長方形または砂貯蔵層４８゛、第２取得／分布層４６′および第２貯蔵層４８” を含む。コア４２の中に取得／分布層４６および貯蔵層４８の任意数の対、１対 から無限数の対まで存在する事ができる。

コア４２の各層の配列については、２つの一般的要件がある。第１の要件は、吸 収された排泄物が貯蔵される場所を有するように貯蔵層４８が取得／分布層４６ の下方に配置される事である。もう１つの要件は、１対以上の取得／分布層と貯 蔵層とが存在する場合、これらの層の上方に配置された貯蔵層がいっばいになっ た時に排泄物が下方層に流れる通路が存在しなければならない事である。第２図 の実施態様において、この通路は第１貯蔵層４８の中の開口５２によって与えら れる。第６因乃至第９図においては、この通路は取得／分布層のラッピング層ま たは重なり合い層によって与えられる。

本発明の目的から、この明細書における層とは単に吸収性コアの各区域を指すも のであって、単独の層またはシートに限定されない事を注意しよう。すなわち、 排泄物取得／分布層４６と貯蔵層４８は実際上ストリップ、緩く結合された粒子 または繊維、ラミネート、または下記の型の材料の数枚のシートまたはウェブな どの組合わせを含む事ができる。従ってこの場合、「層」は同時に「複数層」お よび「積層」を含む。

まず、排泄物取得／分布層４６について説明する。排泄物取得／分布層４６（ま たは単に「取得／分布層」）は貯蔵層４８の上に配置される。用語「取得」とは 排泄物、特に液状排泄物を取り入れる能力を言う。排泄物取得／分布層４６は種 々の手段によって排泄物を取り入れる事ができる。排泄物取得／分布層４６は単 に排泄物を入らせるスペースを備え、または吸収作用または毛管作用などによっ て排泄物を取り入れる事ができる。またこの明細書において用語「分布」とは、 排泄物、特に液状排泄物を吸収性製品の他の区域まで輸送する能力を言う。

排泄物取得／分布層４６は数種の機能を有する。排泄物取得／分布層４６は吸収 性製品２０上に堆積された排泄物（または上方の層から受けた排泄物）を迅速に 吸収し、これらの排泄物がコア４２の上に溜まりまたは集積する事を防止しなけ ればならない。排泄物取得／分布層４６は、排泄物がコア４２の正面に配置され るのと同一輸送する事ができなければならない。排泄物がこれを直泄物がコア上 に配置されるのと同一速度またはこれより物取得／分布層４６と貯蔵層４８はそ れぞれ別個に機能しなければならない。このような実施態様においては、排泄物 を取得し分布する機能はほとんど全部、排泄物取得／分布層４６によって実施さ れ、また貯蔵層４８は排泄物を他の部分まで輸送する機能を要求されない。その 結果、貯蔵層４８は排泄物の分布機能を考慮に入れないで設計する事ができる。

これは従来の多くの使い捨て吸収性製品の効率を低下させていた要因である。

また排泄物取得／分布層４６は着用者の動作が吸収性製品の上に圧縮力を加える 場合にも機能し続けなければならない。排泄物取得／分布層４６は好ましくは、 このような圧縮力を受けた時および湿った時にも液状排泄物を輸送し続ける事が できる程度のスペース（または「空隙量」）を保持しなければならない。このよ うなスペースがあれば、排泄物取得／分布層４６は、液状排泄物の最初の噴出を 処理できるのみならず、次の噴出も処理する事ができるであろう。このようなス ペースを保持するため、排泄物取得／分布層４６は乾燥弾性であると共に湿潤弾 性でなければならず、また湿潤不感性でなければならない。「湿潤不感性」とは 、湿った時またはその他、水分の存在によって影響された時に圧潰しない材料を 言う。このパラグラフに含まれる用語の説明は米国特願第０７／１９８，０３２ 号に記載され、これを引例とする。

排泄物取得／分布層４６は低密度（または「ハイロフト」）ウェブまたはバット から成る。用語「低密度」および「ハイロフト」とは、約０．１ｇ／立方立方セ ン−トル以下またはこれと同程度の密度を有する材料バットを言う。

排泄物取得／分布層４６は種々の型の材料から成る事ができる。排泄物取得／分 布層４６は不織布ウェブ、フオーム、または所望の迅速な流体取得性および分布 特性を生じるその他適当な材料とする事ができる。排泄物取得／分布層４６が不 織布ウェブである場合、これは少なくとも部分的に天然繊維（例えばエアフェル トの形の木材繊維または綿繊維）、少なくとも部分的に合成繊維（レーヨン繊維 、ポリエステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、「ＰＥＴ」、ま たはポリプロピレン繊維）、橋かけ結合セルローズ繊維、フオーム、または任意 適当な材料または材料組合せから成る事ができる。適当な橋かけ結合セルローズ 繊維は米国特許第４゜８８８．０９３号、米国特許第４．８２２，５４３号、米 国特許第４．８８９．５９５号、米国特許第４，８８９．５９６号、米国特許第 ４．８９８．６４２号、および米国特許第４，９３５．０２２号に記載され、こ れらの開示を引例とする。

排泄物取得／分布層４６が不織布ウェブである場合、これは任意長さの繊維から なる事ができる。しかし好ましくはこれらの層４６に使用される繊維は短繊維と する。

「短繊維」、または「ステーブル長繊維」は、長さが約０．１２５インチ乃至約 ３．０インチ（約３ｍｍ乃至約７．５ｃｍ）の繊維を言う。

また排泄物取得、／分布層４６は吸収性ゲル化物質（「ハイドロゲル」、「スー パーアブソーベント　ポリマー材料」または「スーパーソルバー」として知られ る）を含有する事ができる。たたしこれらの材料が排泄物取得／分布層４６の所 望の特性と干渉する分量または分布態様で存在１．ではならない。吸収性ゲル化 物質は米国特許第４．７８１．７１ｉ号に詳細に記載され、これを引例とする。

排泄物取得／′分布層４６が吸収性ゲル化物質を含む場合、このゲル化物質の型 は吸収性コア４２の他の部分に使用されるゲル化物質の型と相違する事ができる 。あるいは排泄物取得／分布層４６は実質的にゲル化物質を含まない事ができる 。

好まＬ　＜は、排泄物取得／／分布層４６が吸収性コア２６の着用時に圧縮応力 を受けた時にコア４２を通して排泄物を輸送するのに十分な弾性を保持するよう に、この層４６は少なくともある程度の（少なくとも１０重量％）の合成繊維を 含む。天然繊維と吸収性ゲル化物質は排泄物取得／′分布層４６に対１．て吸収 能力と排泄物滲透能力を惇えるが、これらの特性は本発明の排泄物取得／分布層 ４６においては必ずしも必要とされない。好ましくは本発明の排泄物取得／′分 布層４６は、ポリ１ステル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートおよび ポリプロピレン繊維などの合成繊維の不織布から成り、実質的に吸収性ゲル化物 質を含まない。好ましい実施態様において、排泄物取得／分布層４６は、約８０ ％の１５デニールポリエステル繊維と、約２０％のバインダー繊維とから成る不 織布である（デニールは１本の繊維あたりの細さ単位であって、「デニール」は ９．０００メートルごとに１ｇの目方の繊維細さを示す）。

排泄物取得／分布層４６を製造するために使用される各種の製造技術がある。例 えば、排泄物取得／分布層４６は織成布または不織布、例えばニアレイド布、ス パンボンデツド布、カーデッド布などとする事ができる。排泄物取得／分布層４ ６にとって好ましい材料は、カーディング処理され加熱結合された低密度不織布 である。排泄物取得／分布層４６の繊維は加熱結合よりはアクリルラテックスな どの結合材によって結合され、あるいは結合されない。特に好ましい実施態様に おいて、排泄物取得／分布層４６の繊維は結合されない。いずれの場合にもこれ らの層４６を成す材料は開放構造に配置されて所望のスペースを生じる。

好ましくは、排泄物取得／分布層４６は、約０１５−約８オンス／平方ヤード（ 約１７乃至約２７０ｇ／平方メートル）の坪量と、約０．０２乃至約０．１０ｇ ／立方ピンチメートル（ｇ／ｃｃ）の密度とを有する。排泄物取得／分布層４６ （貯蔵層４８、およびその他、密度を示す層）の密度はその層の坪量とそのキャ リバーから計算される。またすべての測定は梱包を解き、広げ切断された吸収性 材料ついて成される。特別の記載がない限り密度とキャリバーはＯ，１ｐｓｉ　 （７ｇ／平方センチメートル）の荷重を受けたサンプルについて測定される。

坪量は、一定サイズのサンプルをダイカッティングし、標準スケール上で秤量す る事によって測定される。サンプルの重量と面積からその坪量が特定される。キ ャリバーは標準ゲージを使用して測定される。排泄物取得／分布層４６の密度と 坪量はこれらの層の中に含まれる吸収性ゲル化物質の重量を含まない。しかし下 記に説明する貯蔵層４８の密度と坪量は吸収性ゲル化物質の重量を含む。

複数の排泄物取得／分布層４６が存在する場合、これらの層の特性（例えば材料 組成、坪量および密度）は層間において相違する事ができる。

例えば、第１図乃至第３図の図示の実施態様において、２層の排泄物取得／分布 層４６が存在するので、上の第１排泄物取得／分布層４６′は下方の排泄物取得 ／分布層４６″よりも低い坪量を有する。この実施態様において第１排泄物取得 ／分布層４６°は好ましくは約０．５乃至約４オンス／平方ヤード（約１７乃至 約１３５ｇ平方メートル）もっとも好ましくは約２オンス／平方ヤード（約７０ ｇ／平方メートル）の坪量と、約０．０３乃至約０．０５ｇ／立方センナメート ル（ｇ／ｃｃ）の密度とを有する。この実施態様において、下方の第２排泄物取 得／分布層４６″は約４乃至約８オンス／平方ヤード（７０乃至２７０ｇ／平方 メートル）、もっとも好ましくは約６オンス／平方ヤード（約１３５ｇ平方メー トル）の坪量と、約０．０３乃至約０．０５ｇ／立方セン千メートル（ｇ／ｃｃ ）の密度とを有する。下記に詳細に説明するように、対応の貯蔵層４８も下方層 の坪量より低い上層の坪量を有する。

上層を薄くするこのような構造が着用者にとって快適であると思われる。これは 特に、第１貯蔵層４８′のような上貯蔵層が液体を下方の層に通過させる大きな 開口５２を有する場合である。上貯蔵層４８′が大きな開口を有すれば、着用者 はこの貯蔵層の開口部分と開口を有しない部分との厚さの相違に気付くであろう 。従って、これらの開口部分と開口を宵しない部分との厚さの相違を気付かない ようにするため、この貯蔵層を比較的薄く作る事が望ましい。第１貯蔵層４８゛ 　と共に最初の対を成す最上排泄物取得／分布層４６′は、そのサイズが第１貯 蔵層４８°のサイズに対応するように比較的薄く作られる。

取得／分布層４６が排泄物を取得し分布する能力を本明細書において「水平液体 取得／分布レート」と呼ぶ。

水平液体取得／分布レートはその名称の任意の略号で示される。このレートは、 取得／分布層４６がポイントソースから加えられた液体を層の与圧中に層に入ら させ流通させるレートを言う。このレートは第５章の「水平液体取得／分布テス ト」によって測定される。用語「ポイントソース」は第５章に記載の型の液体ソ ースを言う。

しかしポイントソースは液体のそれぞれの滴または類似物に限定されない。

吸収性製品が処理する必要のある液体量はこの製品の用途に対応して変動するの で、取得／分布層４６の水平液体取得／分布レートは製品の用途によって変動す る。

第１図乃至第３図の失禁バッド２０は、中程度乃至重症の膀胱性失禁にかかった 成人によって使用されるものである。この場合、取得／分布層４６の水平液体取 得／分布レートは、この層４６が約０．４ボンド／平方インチ（約２８ｇ／平方 ｃｍ）を受けている時、合成尿約８゜０立方センチメートル／秒（ｃｃ／５ｅｃ ）でなければならない。好ましくはこの水平液体取得／分布レートは約０．４ｐ ｓ　ｉ　（２８ｇ／ｃｍ２　）の圧力のもとに少なくとも約１２　ｃ　ｃ　／　 ｓ　ｅ　ｃでなければならない。しかし他の用途においては、この水平液体取得 ／分布レートは約２８　ｇ　／　ｃ　ｍ　２の圧力のもとに約２　ｃ　ｃ　／　 ｓ　ｅ　ｃに低下する事かできる。約２ｃｃ／ｓｅｃの水平液体取得／分布レー トは例えば衛生ナプキンに適し、また約４ｃｃ／　ｓ　ｅ　ｃの水平液体取得／ 分布レートは使い捨ておしめに適している。取得／分布層４６は好ましくは排泄 物によって湿潤された後に所望の水平液体取得／分布レートを保持しなければな らない。

好ましくは、取得／分布層４６は、少なくとも約４８％湿潤に際してその幅の２ ５％まで圧縮された後に横方向回復を示す程度に湿潤弾性とする。この圧縮後横 方向回復を特定するため、特定幅の取得／分布層材料のサンプルを合成尿の中に 実質的に飽和するまで浸漬する。飽和されたサンプルをビス状ジョー間のプラテ ンまたはベースプラテン上に配置する。これらのジョーを締めてサンプル幅を約 ７５％圧縮させ、この圧縮状態に３０秒保持する。次にジョーを解除し、サンプ ルを３０秒間回復させ、切幅の回復度を測定する。切幅のパーセントで示された 回復幅が圧縮後横方向回復である。

吸収性コア４２を成す他の型の層は貯蔵層４８である。

これらの貯蔵層４８は、その上方に位置する取得／分布層４６（およびその下方 に位置する取得／分布層４６）によって輸送されてきた排泄物を貯蔵するにある 。

貯蔵層４８は排泄物をコア４２の他の部分に分布するために特に有効ではない。

この機能は好ましくは取得／分布層４６によって実施される（しかし貯蔵層４８ は、この貯蔵層４８の容量を適正に利用するために必要な程度、排泄物をそれ自 体の内部において移動させなければならない）。従って貯蔵層４８は、排泄物の 分布について過度に考慮する事なく設計および製造する事ができる。

一般に、このような考慮は吸収性コア４２の中に収容される吸収性ゲル化物質の 濃度と吸収速度を制限する事によりコアの貯蔵容量を制限する。

貯蔵層４８は、この貯蔵層４８に排泄物が輸送されるのと同一速度でまたはこれ より迅速に排泄物を貯蔵する事が好ましい。吸収性コア４２は、その容量に到達 するまで排泄物が常にコア内部で迅速に貯蔵される箇所を有するような構造を備 える。このような構造のコアは、先行技術の多くの吸収性製品のコアがその全容 量を使いきる前に過早にコアを消耗させるゲルブロッキングなどの問題を生じな い。

本発明の貯蔵層４８は、少なくとも部分的に高速吸収性ゲル化物質を含む。（す なわち、貯蔵層４８は部分的に、または全部、高速吸収性ゲル化物質から成る事 ができる）。「吸収性ゲル化物質」とは、乾燥状態の物質の重量の少なくとも１ ，０倍の量の水を吸収する事のできる不水溶性、水膨潤性のポリマー物質を言う 。

「高速」吸収性ゲル化物質とは、約１０秒以下または１０秒でその容量の少なく とも約４０％、好ましくは少なくとも約５０％、最も好ましくは少なくとも約９ ０％に達するレートで排泄物を吸収する事のできる吸収性ゲル化物質を言う。こ の容量レートのパーセントは第５章の「ティーバッグテスト」を使用して測定す る事ができる。

吸収性ゲル化物質が液体を吸収するレートの他の表示法は、吸収性ゲル化物質の 単位重量あたり液体が吸収されるレートを測定するにある。（例えば、吸収性ゲ ル化物質グラムあたり毎秒グラム数の液体吸収レート）。この方法で表示された 好ましい高速吸収性ゲル化物質は、その重量の少なくとも約２５倍の液体の全吸 収容量を有し、吸収性ゲル化物質グラムあたり少なくとも約０．８グラム／秒の レートで液体を吸収する事ができ（前記の方法の約４０％容量のレートに対応） 、好ましくは吸収性ゲル化物質グラムあたり少なくとも約１．２５グラム／秒の レートで液体を吸収する事ができ（前記の方法の約５０％容量のレートに対応） 、さらに好ましくは吸収性ゲル化物質グラムあたり少なくとも約２．２５グラム ／秒のレートで液体を吸収する事ができる（前記の方法の約９０％容量のレート に対応）吸収性ゲル化物質である。（前記のすべての吸収性ゲル化物質の吸収す る事のできるその重量の倍数は、乾燥状態の吸収性ゲル化物質の重量の倍数であ る）。

現在、種々の形状の適当な吸収性ゲル化物質が市販されている。１つの型の吸収 性ゲル化物質はパーティキュレート状である。「パーティキュレート」とは、ベ レットまたはフレークなど、任意形状の粒子を言う。パーティキュレート吸収性 ゲル化物質の一例は（これはかならずしも高速吸収性ゲル化物質ではないか）米 国特許第４゜６５４．０３９号に記載のものである。この米国特許を引例とする 。数種の吸収性ゲル化物質がさきに引例と１７た米国特許第４，７８１．７１１ 号に記載されている。

１、かし本発明に使用するに適した好ま１７い形の吸収性ゲル化物質は繊維質高 速吸収性ゲル化物質である。

「繊維質吸収性ゲル化物質」とは、繊維の形状を成す吸収性ゲル化物質を意味す る。このような繊維質吸収性ゲル化物質は（かならずしも高速吸収性ゲル化物質 ではないが）米国特許第４．８５５，１７９号に記載されている。これを引例と する。前記の繊維質吸収性ゲル化物譬は、完全に吸収性ゲル化物質から成る繊維 と、吸収性ゲル化物質によって表面を被覆されたその他の物質によ−）て少なく とも部分的に構成された副成分としての繊維、Ｌから成る吸収性ゲル化物質を含 むものとする。

繊維質吸収性ゲ＋ｌ、化物質が二、三の理由から好ましい。

繊維質吸収性ゲル化物質は不織布材料の構造中に容易に合体される。圧縮力とそ の他の力が吸収性製品に加えられた時に、繊維質吸収性ゲル化物質は他の形の吸 収性ゲル化物質よりも、その０置に保持される。さらに繊維質吸収性ゲル化物質 はパーティキュレート吸収性ゲル化物質よりも一般に柔らかで可撓性である。ま た繊維質吸収性ゲル化物質は、その乾燥状態において二、三のパーティキュレー ト吸収性ゲル化物質よりも、バックシート３６の中に穴を生じる傾向が少ない。

繊維質吸収性ゲル化物質は材料層内部において、一般に繊維が隣接繊維がら十分 距離をもって離間されるように分布される。この最後の特性の結果、繊維質吸収 性ゲル化物質は、液体を吸収して膨潤した時に相互に接触してゲルブロッキング を生じる傾向が少ない。

適当な繊維質高速吸収性ゲル化物質はＰＩＢＥＲＳＯＲＢ　５Ａ７０００　とし て公知であって、ペンシルバニア、ニュートンスクエアのアルコケミカル社から 市販されている。このＦＩＢＥＩＩＳＯＲＢ　Ｓ＾７０００　は少なくとも約１ ．９グラム／秒／材料グラムのレートで液体を吸収する事ができる。特に好まし い繊維質高速吸収性ゲル化物質はＰＩＢＥＲＳＯＲＢ　５Ａ７２００　として公 知であって、アルコケミカル社によって製造されているが、市販されない。この ＰＩＢＥＲＳＯＲＢ　５Ａ７２００は少なくとも約２グラム／秒／材料グラムの レートで液体を吸収する事ができる。

高速吸収性ゲル化物質はその高速の故に望ましく、吸収性コア４２の吸収能力が 即刻得られる利点がある。先行技術の製品に一般に使用されている吸収性ゲル化 物質は、その吸収能力の実質的レベルに達するまでに数秒乃至数分を必要とする 。従ってこれら従来の吸収性ゲル化物質は吸収性製品に対して最初に排泄物が加 えられた時にほとんど無価値である。排泄物が次に加えられた時に有効となる。

貯蔵層４８中の高速吸収性ゲル化物質に対して他の材料を加える事が望ましい場 合がある。このような材料を貯蔵層４８の中に含有させるには二、三の目的があ る。

吸収性ゲル化物質の粒子または繊維を定位置に保持するために他の材料が使用さ れる。吸収性ゲル化物質を結束しまたは貯蔵層４８中の他の成分と結合するため に他の材料が使用される。吸収性ゲル化物質がその吸収能力に達するまで完全膨 潤するために十分なスペースが得られるように、吸収性ゲル化物質のそれぞれの 粒子または繊維の間にスペースを保持するため他の材料が使用される。

貯蔵層４８の中に含有される他の材料は前記の取得／分布層４６の中に使用され る型の任意の材料および特定の型の結合剤とする事ができる。

しかし下記においてさらに詳細に説明するように、貯蔵層４８の特性（材料組成 、密度、坪量、および水平液体取得／分布レートなど）は取得／分布層４６の特 性と同一である必要はない。しかし使用される種々の型の材料の相対割合、特に 合成繊維の量は取得／分布層４６に使用される量より小でなければならない。貯 蔵層４８においては吸収能力を高くする事が望ましいからである。

材料のそれぞれの量は下記に説明する。

貯蔵層４８中の繊維を相互に結合しまたこれらの繊維を貯蔵層４８中の高速吸収 性ゲル化物質に結合するため、結合性繊維などの繊維が使用される。適当な結合 性繊維が使用される場合、この繊維は貯蔵層４８中に使用される前記の型の繊維 に対してこれらの繊維の融点以下の温度で結合する事ができなければならない。

好ましい市販の結合性繊維はＫＯＤＥＬ　４１０　として公知であって、テネシ ー、キンゲスポート、イーストマンケミカル社によって市販される。

貯蔵層４８を形成する材料の組成は一定限度内において変動する事ができる。こ の明細書に記載される材料組成のすべてのパーセントは特記なき限り重量％であ る。

使用された各材料のパーセントの合計が１００％に等しくなければならない。さ らに、この明細書および添付のクレームに記載のすべての組成パーセント（およ び水平液体取得／分布レート）は、層全体がそのパーセントを有するといなとに 係わらず、その層の特定の部分（例えば吸収性製品の少なくとも一部）において 測定された特定のパーセントを有する吸収性製品を含むものとする。

貯蔵層４８は約１０％または２０％乃至約１００％の高速吸収性ゲル化物質と、 約８０％までの木材バルブなどの天然繊維、約８０％までのポリエステル繊維な どの合成繊維、約８０％までの橋かけ結合セルローズ繊維、および約２０％まで の結合性繊維とを含有する事ができる。貯蔵層４８が特定パーセント「までの」 材料を含有するという場合、これはその材料が層の中に使用されるか必ずしも層 の中に存在する必要のない事を意味する。

言い替えればその層は材料をまったく含有せず（０％）、または０．１％などの 小パーセントと特定パーセント（例えば３０％）の間の量存在する事ができる。

特定の好ましい貯蔵層４８は、約５０％のＦ！ＢＥＲ８ＯＲＢ　５Ａ７０００吸 収性ゲル化物質と、約３０％の木材バルブと、約２０％のＫＯＤＥＬ　４１０　 結合性繊維と含む加熱結合された混合物である。

貯蔵層４８を製造するために使用できる多くの製造技術がある。例えば貯蔵層４ ８は空気抄紙する事ができ、またはカーディング処理する事ができる。好ましい 貯蔵層４８は高速吸収性ゲル化物質とエアフェルトの空気抄紙混合物である。代 表的には、空気抄紙工程は、空気中で各成分を混合し、成形スクリーン上で混合 物を凝縮し再配列するにある。適当な通常の空気抄紙工程を使用する事ができる 。

貯蔵層４８は、約０．０１乃至約０．８ｇ／平方インチ（約２０乃至Ｈ１２００ ｇ／平方メートル）の坪量と、約３ｇ／立方インチ（約０．１８３ｇ／立方セン 千メートル（ｇ／ｃｃ））以下の密度とを有する。取得／分布層４６の場合と同 様に、貯蔵層４８の特性（例えば材料組成、坪量および密度）は、１層以上の貯 蔵層４８の存在する場合には層ごとに相違する事ができる。

好ましくは、２貯蔵層を有する第１図乃至第３図の実施態様の場合、頂上の第１ 貯蔵層４８′は約０．０１乃至約０．４ｇ／平方インチ（約２０乃至約６００ｇ ／平方メートル）、最も好ましくは約０．２ｇ／平方インチ（約３００ｇ／平方 メートル）の坪量と、約２ｇ／立方インチ（約０．１２ｇ／ｃｃ）、最も好まし くは約１゜５ｇ／立方インチ（約０．０９２ｇ／ｃｃ）の密度とを有する。下方 の第２貯蔵層４８°は、約０．２乃至約０゜８ｇ／平方インチ（約３００乃至約 １２００ｇ／平方メートル）、最も好ましくは約０．４ｇ／平方インチ（約６０ ０ｇ／平方メートル）の坪量と、約２ｇ／立方インチ（約０．１２ｇ／ｃｃ）、 最も好ましくは約１．５ｇ／立方インチ（約０．０９２ｇ／ｃｃ）の密度とを有 する。

複式層から成る吸収性コア４２のそれぞれの層は噴霧接着など適当な手段によっ て相互に接合されまたは接合されない事ができる。

一対以上の前記の層が存在する場合（すなわち、１層以上の液体取得／分布層と １層以上の貯蔵層が存在する場合）、各対の層の間にある種の相互連通が存在し なければならない。排泄物は一般にこれらの層の中のスペースの減少と吸収性ゲ ル化物質の膨潤の故に、充填された貯蔵層（例えば第２図の第１貯蔵層４８′） を通して下方の排泄物取得／分布層および貯蔵層に達する事ができないからであ る。完全に充填された貯蔵層は排泄物の流れを阻止する傾向がある。従って、６ 対の層、特に排泄物取得／分布層４６は相互に流体連通しなければならない。「 流体連通」とは、単に流体が複数層の間をあるいは複数対の層の間を通過できる 事を意味する。このような層間の流体連通は任意適当な手段によって実施する事 ができる。例えば第１図乃至第３図に図示の実施態様においては第１排泄物取得 ／分布層４６°などの層から下方の第２排泄物取得／分布層４６″などの層まで 排泄物を移動させる少なくとも１つの流体通路（または単に「通路」）５０が備 えられる。

「通路」とは排泄物が１つの層から他の層に流れるための構造を言う。通路５０ は、排泄物を上排泄物取得／分布層４６から下方の排泄物取得／分布層４６また は貯蔵層４８まで流れさせる任意適当な構造とする事ができる。従って「通路」 は特定形状の構造に限定されない。

例えば、適当な通路としては、１つまたは複数の開口、２つの層を接続する１つ のまたは複数の透液性物質の部材、または層そのものの１部とし、あるいは相互 連通しまたは単に接触する層構造とする事ができる。さらに、または他の方法と して、通路は低密度区域、あるいは米国特願第０７／１９８，０３２号、および 米国特許第４゜８８０．４１９号に記載のような他の型の構造とする事ができ、 これらの文献を引例とする。

通路５０が１つまたは複数の開口５２を含む場合、二、三の要因を考慮しなけれ ばならない。開口５２は適当に配置され、１つの層から他の層に排泄物を伝送す るのに十分なサイズを有しなければならない。開口５２は、上方貯蔵層がその貯 蔵容量に達した時に排泄物が集積する箇所に配置されなければならない。一般に このような箇所は、失禁バッド２０上に排泄物が落とされる区域（「代表的排泄 物落下区域」）の直下にある。従って、各貯蔵層４８の開口５２は、横方向中心 線ｔと失禁バッドの前端縁２４ａの間（すなわち失禁パッド２０の前半分）に配 置されなければならない。開口５２の幅は、失禁パッド２０がその着用に際して 横方向に圧縮された時に、または吸収性ゲル化物質が湿って膨潤した際に開口５ ２が閉鎖しないように決定されなければならない。失禁パッド２０は任意数の、 すなわち１つから任意の複数の開口５２を有する事ができる。

開口５２の配置される最小限区域は少なくとも第４図に破線で示す区域をカバー する。この区域は二等辺三角形の形状である。この二等辺三角形の底辺は一般に 長手方中心線１に対して垂直であり、失禁パッド２０の前端縁２４ａから約２イ ンチ（約５ｃｍ）離間される。またこの底辺の長さは約２インチ（約５ｃｍ）で ある。

二等辺三角形の高さは約３インチ（約７．６ｃｍ）である。この二等辺三角形区 域は約３平方インチ（約１９平方センチメートル）をカバーする。

特に好ましい通路５０を第１図乃至第３図に図示する。

この通路５０は第１貯蔵層４８′の中に備えられた単一の開口５２である。貯蔵 層４８の中に単一の開口５２が備えられる場合、この開口のサイズは、失禁パッ ド２０を着用した時、開口が閉鎖して下方層への排泄物の流れを閉め切る傾向を 避けるため、比較的大きく作る必要がある。開口５２は第１図乃至第３図の実施 態様においては第１貯蔵層４８°の全長に及ぶ。またこの実施態様においては開 口５２の幅は、第１末端区域２８において、中心区域３０および第２末端区域３ ２におけるよりも大である。好ましくは開口５２の幅は第１末端区域において少 なくとも約２インチ（約５ｃｍ）とする。第１図乃至第３図の好ましい開口５２ は、失禁パッド２０の長手刃側面縁２２の曲率に従う長手方側壁を有する。

開口５２が比較的幅広くまたコア４２の全長に及ぶのであるから、第１図乃至第 ３図の貯蔵層４８′と開口５２は開口を備えた層ではなく、少なくとも２本のス トリップ、４８ａ゛　と４８ｂ゛　と見なす事ができる。第１貯蔵層４８゛をこ のように見なせば、これらのストリップか第１貯蔵層４８′を成し、好ましくは それぞれ約０゜７５乃至約１．５インチ（約２乃至約４ｃｍ）の幅を有する。

第４図に図示の本発明の失禁パッドの他の実施態様は、その横方向中心線ｔと前 端縁２４ａとの間の液体落下区域の中に配置された単一の開口５２を有する。第 ４図に図示のように、失禁パッドの前端縁１４ａに最も近い開口５２の縁を横方 向中心線ｔに向かって内側に約１イン＋　（約２．５４　ｃｍ）離間させる事が できる。一般に排泄物はこの１インチ区域の中には落下しないからである。

第５図は複数の開口５２を有する本発明の失禁パッド２０の他の実施態様を示す 。貯蔵層４８の中に複数の開口が存在する場合、各開口は単一の開口５２よりも 小さくする事ができる。これらの開口５２全部が同時に閉鎖する傾向は少ない。

しかしこれらの開口５２は、排泄物を吸収して膨潤した吸収性ゲル化物質が開口 ５２の開口を閉鎖するほどに小さくてはならない。好ましくは各開口５２は少な くとも約１／４インチ（約０．　６５　ｃ　ｍ）の幅を有するが、これより小さ い幅も可能である。層間を連通する開口５２は第５図に図示のように円形とする 事ができ、あるいは正方形、長方形、楕円形および不規則形状など他の適当な形 状とする事ができる。

３、吸収性製品のオプション成分 本発明の失禁パッド２０はオプション追加成分を備える事ができる。

本発明の失禁パッド２０はその縁に沿ってバリアシールドを備える事ができる。

第１図の図示の失禁パッド２０はバッドの各長手方縁２２に沿って長手方バリア シールド５６を備え、また横方向末端縁２４に沿って横方向バリアシールド５８ を備える。

長手力バリアシールド５６は下記の２つの目的に使用されるが、これ以外の機能 をも有する。

第１に長手力バリアシールド５６は、排泄物取得／分布層４６によって搬送され ている排泄物が失禁パッド２０の長手方縁２２に沿って流れる際に流出する事を 防止する。前述のように排泄物取得／′分布層４６について選ばれた材料は、バ ーノドの表面に沿って液状排泄物を各方向に輸送するために非常に有効である。

合成繊維は液体を吸収しないのであるから排泄物取得／′分布層４６が全部合成 繊維から成る時にバリヤシールドは特に有効である。このような構造においては 液体は非常にに迅速に輸送されて、阻止されなければ吸収性コア４２の側面から 文字どおり流出であろう。長手力バリアシールド５６かこれを防止する。

重要な事は、この長手カバリアシールド５６の第１機能が通常の・くリアカフス などの機能と相違する事である。

通常のバリア脚カフスはトップシートまたは吸収性コアの表面上に溜まった排泄 物が吸収性製品から漏れ出ないようにせき止めるにある。従って、これらの通常 のバリア脚カフスは排泄物の流れに対１．て「立ち上がり」バリアを形成しなけ ればならない。本発明の吸収性コアの上部に排泄物のｒｆＲまりの存在しない事 が理想的であるから、長手カバリアシールド５６はトップシート３４の上に平坦 に横たわる事ができる。あるいはこのバリアシールド５６は吸収性コア４２とト ップシート３４との間に配置され吸収性コア４２の上に平坦に横たわる事ができ る。

長手力バリアシールド５６の第２機能は、吸収性コア４２の排泄物を吸収する容 量を有する部分に向かって排泄物を送るにある。吸収性コア４２の上に落とされ る液体排泄物は、その落下位置から放射方向外側に排泄物取得／分布層４６によ って分布される。失禁パッド２０の吸収性コア４２はその長さに対Ｉ７て比較的 狭く作られているので、液体排泄物は吸収性コア４２の両端４２ｄよりも長手方 縁４２Ｃまで、はるかに迅速に到着する。長手カバリアシールド５６は、排泄物 を吸収性コア４２の両端４２ｄに向かって、特に後端４２ｄ゛に向かって送る。

失禁パッド２０を着用した時、パッド２０の後端縁２４ｂは前端縁２４ａよりも 一般に低いので、液体は重力によってバリアシールド５６に沿って後端縁２４ｂ に向かって流れる傾向がある。

また失禁パッド２０はその両端２４に沿って１つまたは複数の横方向バリアシー ルド５８を備える事ができる。

第１図の実施態様において、失禁パッド２０はその両端２４に沿ってそれそ゛れ １つの横方向バリアシールド５８を有する。

しかし他の実施態様において、本発明の失禁パッド２０は単一の横方向バリヤシ ールド５８を有する事ができる。この場合、好ましくはこの単一のバリヤシール ド５８が失禁バッド２０の後端縁２４ｂに配置される。失禁バンド２０の着用時 に前述のように前端縁２４ａは後端縁２４ｂより高く配置されるので、排泄物は 前端よりは後端から漏れる傾向があるからである。パッド前端のコアの中に特定 の滲透繊維が存在しない限り、液状排泄物は一般に前端２４ａから流出する傾向 はない。

バリヤシールドは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、レーヨン、 ナイロン、フオーム、プラスティックフィルム、成形フィルム、および弾性フィ ルムなど、種々の材料から形成される。これらの材料からバリアシールドを製造 するために種々の技術が使用される。

例えばバリヤシールドは、織布、不織布（例えばスパンポンディ、Ｉド、カーデ ィラド布など）とする事ができる。

特に好ましいバリヤシールドは、不織布材料層とポリエチレンフィルムとから成 る２層ラミネートを含む。他の実施、１！！様においては、ｔ：　Ｉ）ヤンール ドは失禁パッド２０上にプリシトされた低粘着性または不粘看性ホットメルト材 料などの材料を含む。この型のバリャシールトハクラビア印判またはフレキソグ ラフィー印刷など適当なプロセスによって印刷される。

所望ならば、失禁バッド２０は、その長手方縁２２からそれぞれ外側に延在する フラップ６０を備える事ができる。フラップ６０は任意適当な形状とする事がで きる。

適当なフラップは例えば米国特許第４．５８９，８７６号および第４．６８７． ４７８号の開示に従って製造される。これらの米国特許を引例とする。

さらに第２図に示すように、バックシート３６の衣類側面３６ｂは失禁パッド２ ０を着用者の下着に取付ける手段（「取付は手段」）６２を含む。好ましい取付 は手段は機械的ファスナー９、またはさらに好ましくは感圧接着剤などの接着剤 ファスナ一手段を含む。感圧接着剤はバックシート３６の衣類側面３６ｂ上に種 々の形状で付着させられる。

この接着剤の形状の例は失禁パッド２０（第１図）の長手力中心線ｌに沿った接 着剤の単一のストリップ６２．２本の対称的に配置された外側に突出するストリ ップ、全体的に定心した長方形接着剤バッチ、各フラップ６０の遠位端（すなわ ち長手力中心線ｌから最も離間したフラップ６０の末端）近くに配置された接着 剤のバッチとする事ができる。接着剤がストリップの形状で配置される場合、こ れらのストリップは長さが約１０乃至２０センチメートル、幅が約５乃至約３５ ミリメートルである。

接着剤がバックシート３６に対して定心長方形バッチの形状で付着される場合（ 図示されず）、これはバックシートの衣類側面３６ｂの面積の約３０乃至約７０ ％をカバーする。適当な接着剤は、センチュリーアドヘツシブから製品番号Ａ３ ０５−４として入手され、またオハイオ、コビントンのアンカーコンチネンタル 社、３シグマデイビジヨンから入手される０、６ミルバスという接着剤である。

４、本発明の他の実施態様 本発明の吸収性製品２０とその多層吸収性コア４２の多くの実施態様がある。こ れらの実施態様は下記を含む。

第１実施態様は、第１図乃至第３図において、トップシート３４を除去し、最上 取得／分布層４６°がトップシート３４の機能を果たす事ができる。またトップ シート３４と最上取得／分布層４６°　とを同一層とする事ができる。取得／分 布層４６′は迅速に排水されて着用者の皮膚と接触する乾燥面を生じる事ができ るので、トップシートとして使用するのに適当である。

この第１実施態様において、第１取得／分布層４６′は単数または複数層の形状 に配置され、各層がそれ自体の特性を有する。例えば、取得／分布層４６′の最 上層が着用者の皮膚に対して柔らかな快適な材料のウェブ（３デニール繊維の不 織布ウェブなど）から成り、他の層が１５デニール繊維の不織布ウェブから成る 事ができる。

この第１実施態様において、本発明の多層吸収性コア４２はコアではなく、多層 吸収性「体」と呼ぶ事ができよう。このコアはバックシート３６に対して隣接し て固着され、もはや２つの要素、トップシート３４とバックシート３６との間に 配置されていないからである。

第６図は本発明の多層吸収性コア４２の第２実施態様を示す。第６図の実施態様 において、コア４２の上方取得／分布層４６°から下方取得／分布層４６”まで 排泄物を輸送する機構はこれらの層４６’、４６°を相互接！（接合）する取得 ／分布層材料の一部から成る。この接合部分の材料はそれぞれの層４６’、４６ ”とは別個の材料片から成る。あるいは、これらの２つの取得／分布層を接合す る材料は、第６図に図示のように一方の層の一部とし、または両方の取得／分布 層の一部とする事ができる（第６図の実施態様において、両方の層を同一の材料 ウェブとする事ができる）。前記の接合部分はこれらの層をその外周全体に沿っ て接合する事ができ、あるいはその外周の一部、例えば長手方縁に沿って接合す る事ができる。第１図乃至第３図の開口５２のほかに、またはその代わりに、こ れらの取得／分布層を相互に連通させる種々の手段を使用する事ができる。

第７図は排泄物を第１取得／分布層４６°から第２取得／分布層４６°に輸送す る他の構造を示す。この実施態様に示すように、１つまたは複数の取得／分布層 ４６が単に中間貯蔵層４８より幅広く（または長く、または広くまた長く）形成 され、取得／分布層４６が相互に接触する事ができる。この構造においては、取 得／分布層４６が相互に接触しているので、相互に接合する必要はない。

第８図に示す第４実施態様においては、本発明の多層吸収性コア４２かブリーフ 型失禁パッド（または「ブリーフ」）２０°の中に配置されている。このブリー フ型失禁パッド２０゛は前記と同一の成分を含む（長手方中心線１および横方向 中心＠ｉｔ；第１末端区域２８、中心区域３０．および第２末端区域３２　；　 ）−／ブレート３４、バックシート３６およびコア４２°など）。さらにブリー フ２０′はその第１および第２末端区域２８．３２に、長手方縁２２に隣接して パネル（または「イア」）６６と、弾性収縮性脚カフス６８とを有する。パネル ６６は、ブリーフ２０゛が着用者のウェストの回りに締め付けられた時に（少な くとも部分的に）相互に重なり合う部分である。この実施態様において、パネル ６６を除去して、他の手段によって着用者上に保持される失禁製品を得る事がで きよう。またブリーフ２０’　は側面閉鎖を成すための締め付は手段を含む。こ の締め付はシステムは第８図のテープタブ７０などの業界公知のシステムとする 事ができる。

この実施態様において、本発明の多層吸収性コア４２はブリーフ２０’　の吸収 性コア４２゛のサブ成分である。

この場合、本発明の多層吸収性コア４２が吸収性コア４２°の一部にすぎない事 を表示するために「多層吸収性コア」と呼ばれる。第８図に図示のように、多層 吸収性コア４２はブリーフ２０゛の吸収性コア４２′の他の成分より、長さと幅 が小である。「サブ成分」とは、多層吸収性コア４２が吸収性コア４２′の１つ の成分にすぎず、トップシート３４とバックシート３６との間に他の吸収性成分 の存在する事を示す。多層吸収性コア４２は全体として長方形であって、ブリー フ２０′の中心部分（股部分）の中にほとんど完全に配置される。

ブリーフ２０’　の断面を第９図に示す。本発明の多層吸収性コア４２をこの第 ９図において簡略に示す。この多層吸収性コア４２はこの明細書に記載の任意の コア４２である事を注意しよう。断面に見られるように、多層吸収性コア４２は 液体を輸送する事のできる材料の低密度（またはハイロフト）ラッピング（「液 体輸送ラッピング」または「ラッピング」）７２の中に包装されている。好まし い実施態様において、このラッピング７２は平坦な包装されない状態において約 ０．１ｐｓｉ（約７ｇ／ｃｍ２）の圧力のもとに測定して約６５ミル（約１゜６ ｍｍ）のキャリバーを有する。包装された多層吸収性コア４２はエアフェルトな どの貯蔵材料層７４の上に配置される。このエアフェルト層７４は約０．１乃至 約０゜５グラム／平方インチ（約１６０乃至約７８０グラム／平方メートル）、 最も好ましくは約０．２グラム／平方インチ（約３１０グラム／平方メートル） の坪量を有する。この実施態様の追加成分（ラッピング７２とエアフエルト層７ ４）は相互におよび／またはブリーフの他の成分、例えば多層吸収性コア４２お よびトップシート３４とバックシート３６に固着してもしなくてもよい。

この実施態様において、エアフェルト層７４は追加貯蔵層として作用する。この エアフェルト層７４は重症の失禁者のブリーフ製品において有効であり、特に多 数回の排泄物を処理するのに適している。ハイロフトラッピング７２は排泄物を エアフェルト層７４に輸送するための追加取得／分布層として作用する。従って このラッピング７２は、取得／分布層４６において使用するに適した前記の任意 の材料から成る事ができる。第９図に図示の実施態様において、ラッピングを除 去し、多層吸収性コア４２の最下貯蔵層４８の中に備えられた開口によって、ま たは排泄物流を通過させるに適した前記の任意の機構によって液状排泄物をエア フェルト層まで輸送する事ができる。さらに他の実施態様においては、エアフェ ルト層７４は、常連吸収性ゲル化物質および／または高速吸収性ゲル化物質など の前記の型の任意の吸収性ゲル化物質を３む事ができる。（前記の各実施態様に おいて、貯蔵層材料から成るラッピングおよび追加層を使用できる事を注意しな ければならない）。

ブリーフ２０’　は各長手方縁２２に沿って長手力バリヤシールド５８′を備え る。長手力バリヤシールド５８′はブリーフ２０゛の少なくとも一方の長手方縁 ２２の少なくとも一部に沿って延在すればよい。しかし第８図に図示の好ましい 実施態様においては、長手力バリヤシールド５８′は、ブリーフ２０′の全長に 沿ってトップシート３４の上に平坦に横たわる本質的に長方形のストリップであ る。第９図に図示のように、トップシート３４は第１図乃至第３図の失禁パッド ２０のように吸収性コア４２を全部包囲してその長手力側面をカバーしていない 。ブリーフ２０′において、この機能はバリヤシールド５８′によって実施され る。ブリーフ２０゛の好ましい実施態様において、バリヤシールド５８′は約２ ．７５インチ（約７ｃｍ）の幅を有し、この幅のうち約０．７５インチ（約２ｃ ｍ）は直接に吸収性コア４２′の上に横たわる。バリヤシールド幅の残余は吸収 性コア４２′の側面の回りに包み込まれ、バックシート３６に固着されている。

長手力バリヤシールド５８゛の内側縁（長手力中心線に近い長手方縁）は相互に 好ましくは約２，５インチ（約６．４ｃｍ＞Ｍ間されている。

長手力バリヤシールド５８”は、第１図乃至第３図のバリヤシールドについて適 当と記載された任意の材料で形成する事ができる。好ましくはバリヤシールド５ ８′は、不織布材料層とポリエチレンフィルム層とから成る２層ラミネートを含 む。またバリヤシールド５８′は、ブリーフ２０゛か着用者にとって快適なよう に、その不織布材料が上向きになるように配向される。

さらに他の実施態様において、本発明の多層吸収性コア４２は、図示の失禁バッ ド２０の中に合体されるのでなく、例えば米国再発行特許第２６，１５１、米国 特許第３．８６０．００３号、および米国特許第４，８３４゜７３５号に記載の 使い捨ておしめなどの他の型の吸収性製品の中に合体する事ができる。これらの 特許を引例とする。もちろん、これらの種々の型の吸収性製品は前記の特許に記 載されたそれ自体のオプション成分を備え、これらの開示をすべて引例とする。

５、テスト方法 水平液体取得／分布レートテスト 取得／分布層４６に使用される材料が液体を取得して分布するレートは、この特 定の目的のために開発されたテスト法によって測定される。このテストは、テス ト中にサンプルが水平位置にある間にサンプルを通して流れる流速を測定するの で、「水平液体取得／分布レート」と呼ばれる。このテストは、その名称、「水 平液体取得／分布レートテスト」の任意の略号によて呼ばれる。

この水平液体取得／′分布レートテストにおいて、液体が所定レートでサンプル に加えられる。この液体が加えられるレートは、サンプルが液体を取得して分布 するレートを超える場合があり、この場合には液体がサンプルの上に逆流し溜ま る。このように液体がサンプルによって取得され分布されないレート（オーバフ ローレート）が測定される。この液体がサンプルに加えられるレートとオーバフ ローレートとの差分が、そのサンプルが液体を取得し分布させるレートを特定す る。

このレートテストは第１０図に図示の装置７６を使用する。第１０図はテスト装 置７６の側面図である。図示のように、テスト装置７６はその主要要素として、 サンプルプラットフォーム７８、液体保持カラム８０．重り８４を備えたカラム ベース８２、オーバ７　Ｄ−［８６、オーバフロー溜め８８、秤９０．液体溜め ９２、調節自在の流れレートポンプ（「ポンプ」）９４、液体タンク９６、液体 送り管９８、およびプラグ１０８を含む。

サンプルプラットフォーム７８はサイズ：４インチ×４インチ×４インチ（１０ ，２ｃｍｘ１０．２ｃｍＸ１Ｏ，２ｃｍ）のプレキシガラス立方体である。その 上側面を７８ａとする。このサンプルプラットフォーム７８ａは、サンプル１０ ０に対して圧力を加える面を成す。

液体保持カラム８０はプレキシガラス管から成る。このカラムは、内径１．５イ ンチ（３，８ｃｍ）　、外径１゜７５インチ（４，４４ｃｍ）の円形断面を有す る。この保持カラム８０の長さはフインチ乃至９インチ（１７゜８ｃｍ乃至２２ ．　９　ｃ　ｍ）である。このカラム８ｏの一端はベース８２に対して垂直とな るようにこのベースの上側面８’２　ａの中心に永久的に固着されている。

液体保持カラムベース、「ベース」８２は、４インチ×４インチ（１０，２ｃｍ Ｘ１０．２ｃｍ）　、厚さ０゜５インチ（１，３ｃｍ）のプレキシガラスの正方 形板から成る。ベース８２は上側面８２ａと底面８２ｂとを有する。ベース８２ の底面８２ｂから、ベースの中に直径インチ（５，０８ｃ　ｍ）の円形第１穴１ ０２が部分的に穿孔される。この第１穴１０２の中心はベース８２の底面８２ｂ の中心に位貧する。第１穴１０２は、ベースの底面８２ｂの中に０．０６２５イ ンチ（０，１５９ｃｍ）の深さ進入する。第２円形穴１０４がベース８２の中心 のおいてベースの厚さ全体を貫通する。第２穴１０４は０．５インチ（１，２７ ｃｍ）の直径を有する。

液体保持カラム８０に対して液体オーバフロー管８６が固着される。このオーバ フロー管８６はプレキシガラス管から成る。オーバフロー管８６は、内径０．５ インチ（１，２７ｃｍ）と外径０．６２５インチ（１，５９ｃｍ）の円形断面を 有する。オーバフロー管・８６の取付は部材を受けるためにカラム８ｏの中に直 径０．６２５インチ（１，５９ｃｍ）の第３円形穴１０６が穿孔されている。こ の第３穴１０６はカラム８ｏの長さに対して垂直に穿孔され、その中心がベース ８２の下側面８２ｂの上方１．２５インチ（３，１８ｍｍ）となるように配置さ れている。オーバフロー管８６の一端がこの第３穴１０６の中に挿入されてカラ ム８ｏに対して固着されている。オーバフロー管８６の末端はカラム８ｏの内側 面を越えてカラムの中に進入してはならない。オーバフロー管８６は全体的に保 持管８ｏによって支持されなければならない。オーバフロー管８６は、サンプル １００がら逆流してこのオーバフロー管８６の中に入る液体がその自由端部から 重力によって流出するように配置される。

プラグ１０８は、保持カラム８ｏの中において、ベース８２の上側面８２ａと穴 １０６の間のスペースを占有する。プラグ１０８は、外径１．５インチ（３，８ ｃｍ）、内径０．５インチ（１，３ｍｍ）の円筒形プレキシガラス管である。プ ラグ１０８は０．５インチ（１，３ｃｍ）の長さを有する。プラグ１０８は、ベ ースの上側面８２ａの上に載置されるように保持カラム８ｏの中に挿入される。

オーバフロー溜め８８は、オーバフロー管８６の自由端部から流出する液体「０ 」を捕捉し保持する事のできる適当な容器とする事ができる。

秤９０は、オーバフロー溜め８８とその中の液体との重量を測定する事のできる 任意適当な秤とする事ができる。

液体溜め９２は、サンプル１００がら流出する液体を捕捉し保持する事のできる 任意の容器とする事ができる。

溜め９２は、その中に捕集された液体がサンプル１００の底部の高さに達しない ようなサイズを有しなければならない。

ポンプ９４は、管９８を通して液体を１５立方センチメートル±０．１５／秒で 吐出する事のできる可変速ポンプとする事ができる。液体タンク９６は、テスト に必要な液体全量を保持する事のできる任意適当な容器とする事ができる。

液体送り管９８はポンプ９４およびタンク９６に対応する任意の導管とする事が できる。この管９８は、液体が保持カラム８０の開放上端の中に排出されるよう に配置される。

テストを実施に際しては、まずテストされる材料の４インチ×４インチ（１０， ２ｃｍＸ１０．２ｃｍ）平方のサンプル１００を切り出す。このサンプル１００ をサンプルプラットフォーム７８の上側面７８ａの上に配置する。プラットフォ ーム７８の上側面は水平でなければならない。サンプル１００の縁はプラットフ ォーム７８の縁と整列される。液体保持カラムベース８２の下側面８２ｂがサン プル１００と接触するように、ベース８２をサンプル１００の上に配置する。ベ ース８２の縁がサンプル１００の縁と整列させられる。重り８４がサンプル１０ ０のすべての部分に対して均等な圧力を加えるように、ベース８２の外周に沿っ て均等に配分される。重り８４、液体保持カラムベース８２、液体保持カラム８ ０およびオーバフロー管８６の全重量が２９００グラムとなるように、使用され る重りの量を決定しなければならない。

ポンプ９４は、１０秒間、１５立方センチメートル／秒のレートで液体を吐出す るように設定される。使用される液体は、ペンシルバニア、キャンプヒルのジエ イコ・コアルマスーチヵル社がらＪａｙｃｏ　５ｙｎＬＩｒｉｎｅ　として市販 される合成尿である。この合成尿の組成は、２．０ｇ／ＩのＫ　Ｃｌ　、　２． ０ｇ／ＩノＮａ２ＳＯ４，０，８５ｇ／Ｉ　ノ（ＮＨ４）Ｈ２ＰＯ４，０，１５ ｇ／ｌ　（７）　（ＮＨ４）２ＨＰＯ４，０，１９ｇ／ｌ　ノＣａＣｌ２および ０．２３ｇ／Ｉ　ノＭｇＣｌ２である。すべての化合物は試薬グレードである。

合成尿のｐＨは６．０乃至６．４の範囲内にある。

ポンプ９４が始動され、合成尿がサンプルに対して、１０±０．１秒の間、１５ 立方センチメートル／秒のレートで送られる。合成尿がタンク９６からポンプ９ ４によって管９８を通して液体保持カラム８ｏの中にポンプ輸送される。合成尿 が液体保持カラム８ｏのベース８２の穴を通してサンプル１００に加えられる。

代表的には、合成尿はサンプル１００を通して矢印方向に流れ、次にサンプル１ ００がら出て溜め９２の中に捕集される。

サンプル１００を貫流する液体の貫流レートが液体のポンプ輸送レートより小で あれば、液体は液体保持カラム８０の中に逆流する。カラム８ｏ中の液体の水準 がオーバフロー管８６の水準に達した時、液体がオーバフロー管８６を通して流 れはじめ、溜め８８の中に捕集される。溜め８８の中に存在する液体の重量は秤 ９ｏにょって測定される。

１０±０．１秒後にポンプ９４が停止される。そこで溜め８８中の液体重量が記 録される。

この水平液体取得／分布レートは、１０秒のテスト期間中にサンプルを通過する 合成尿の平均流量、立方センナメートルである。従って下記のように計算される 。

水平液体取得／分布レート（００７秒）＝　（１５０ｃｃ−Ｗ）／１０秒 ここに、Ｗ−１０秒後のオーツくフロー溜８８中の液体重量 吸収レート／容量テスト（「テイーノ〈ソゲテスト」）貯蔵層４８の中に使用さ れる吸収性ゲル化物質が液体を吸収するレートとその吸収容量との比率は、吸収 レート／容量テストまたは「ティーバッグテスト」と呼ばれるテストによって測 定される。ティー！（ソゲテストは、吸収性ゲル化物質を使用する工業分野では きわめて標準的のテスト法である。しかし下記のようなテイーノ＜・ソゲテスト の変形を使用する事が重要である。

このテストは本質的に、テストされる吸収性ゲル化物質を「ティーバッグ」の中 に入れて所定時間、合成尿溶液中に浸漬するにある。このテストにおいて、吸収 性ゲル化物質の「吸収容量」は１０分間で吸収性ゲル化物質が吸収する合成尿の 量である。吸収容量は一般に吸収性ゲル化物質のグラムあたり吸収される液体の グラム数で表示される。吸収性ゲル化物質が１０秒間で吸収する事のできる吸収 容量のパーセントは、１０秒後の吸収容量と１０分後の「吸収容量」との比率に １００を掛けたものに等しい。

装置 ティーバッグテストのために下記装置が必要である。

秤トップローディング、１ｍｇ感度、ＭｅｔｔｌｅｒＰＣ−２２０，Ｆｉｓｈｅ ｒ　雰０１−９１３−３８２　または同等物ビー力　２．０００ｍ１　、　Ｋｉ ｍａｘ　ｂｒａｎｄ、Ｆｉｓｈｅｒ　婁０２−５３９Ｒ（その他、必要サイズ） または同等物 ヒートシーラ　Ｔ−Ｂａｒ　ｐｌａｓｔｉｃ　Ｍｏｄｅｌ　Ｔ−７，１１５Ｖ、 ６５ＬＨａｒｖｉｌ　Ｃｏ、、　５ａｎｔａ　Ｍｏｎ１ｃａ、　Ｃａ１ｉｆｏｒ ｎｉａまたは同等物 紙ティーバッグ用、　Ｄｅｘｔｅｒ　１２３４−ｈｅａｔｓｅａｌａｂｌｅ、ま たは必要なら低多孔度、ＤｅｘｔｅｒＣｏｒｐ、、Ｗｉｎｄｓｏｒ　Ｌｏｃｋｓ 、ＣＴ　Ｏ［１０９Ｂ、または同等物。

タイマー　１０±０．１秒を計測可能のタイマー、Ｆｉｓｈｅｒ　審１４−８５ ３　または同等切紙秤量紙、Ｆｔｓｈｅｒ　＄０９−８９８−１２Ａまたは同等 物ハサミ標準型 トングルツボ用、Ｆｉｓｈｅｒ宴１５−２００または同等物ルーラステンレス鋼 メートル、Ｌ、Ｓ、５ｔａｒｒｅｔｔ。

Ａｔｈｏｌ、　Ｍａｓｓ、　０１３１または同等物溶液 下記の溶液が必要である。

合成尿　Ｊａｙｃｏ　Ｐｈａｒｍａｃｅｕｔｊｅａｌｓ　Ｃｏｍｐａｎｙ、Ｃａ ｍｐ　Ｈｉｌｌ。

Ｐｅｎｎ５ｙｌｖａｎｉａ　から市販のＪａｙｃｏ　５ｙｎＵｒｉｎｅまたは同 等物 手順 標準実験条件、２３℃（７３°Ｆ）および５０％相対湿度のもとに下記の手順を 実施する。

ティーバッグテスト材料をハサミまたは６ｅｍＸ１２ａｍ切断ダイスを使用して 、６ｅｍＸ１２ｃｍ長方形に切断する。切断された素材を半長に折り畳み、２つ の開放縁に沿ってＴ−バーシーラによって密封して、６ｃｍＸ６ｃｍの正方形テ ィーバッグを製造する。

ティーバッグが製造された後に、０．２００グラム土０．００５グラムの吸収性 ゲル化物質を秤量紙上で秤量する。次に吸収性ゲル化物質をティーバッグに移す 。ティーバッグの上端（開放端部）を密封する。空のテイーバ・ノブの上端を密 封し、対照として使用する。

約４００ミリリツトルの塩水を２．０００　ミリリットルのと一カの中に注入す る。対照ティーバッグを塩水の中に浸漬する。吸収性ゲル化物質を含むティーバ ッグ（サンプルティーバッグ）を水平に保持してティーバッグ中に吸収性ゲル化 物質を均一に分布させる。このテイーバ・ソゲを塩水の表面に展開する。ティー バッグを合成尿の中に浸漬し、１０±０．１秒間浸漬する。

両方のティーバッグを１０±０．１秒間、塩水の中に浸漬した後に、取り出す。

ティーバッグの縁を保持するためトングを使用して、これらのティーバッグを取 り出す。各バッグの折り縁が下方になるようにこれらのバッグの縁を保持する。

折り縁を下にしてこれらのテイーノくラグを懸垂する。ティーバッグは相互にま たは加工面と接触してはならない。ティーバッグを懸垂する１つの方法は、２つ のスタンドの間にクランプを備えたロッドを架設するにある。バインダークリッ プを前記ロッドに取付けて、ティーバッグをこれらのクリップから懸垂する事が できる。

１０分±１０秒の乾燥期間後に、両方のテイーノくラグを秤量する。サンプルテ ィーバッグの重量をＷｌとし、対照ティーバッグの重量をＷｌとする。

他のサンプルティーバッグと対照ティーバッグとを使用し、浸漬時間を吸収性ゲ ル化物質の全吸収容量に対応する１０分±１０秒に変更して前記の手順を繰り返 す。

サンプルティーバッグの重量をＷＩＯとし、対照ティーｌくラグの重量をＷ２Ｏ とする。

サンプルの１０秒間の吸収容量のパーセントは下記のように計算される。

１０秒後の吸収容量、Ａ　ｌ（ｇ／ｇ）−ｍ−Ｗｌ）１０．２０ｇ（ここに、０ ．２０ｇはサンプルの乾燥重量とする）１０分後の吸収容量、Ａ　２（ｇ／ｇ） −（ＷＩＯ−’１１２０）１０．２０ｇ１０秒中に使用される容量のパーセント −Ａｔ／Ａ２　Ｘ　１００吸収性ゲル化物質のグラムあたり毎秒、吸収された合 成尿のグラム数で表わされた平均液体吸収レートもティーバッグテストによって 計算する事ができる。下記の計算を使用する。

１０秒間の平均液体吸収レート（ｇ／ｇ／秒）−Ａｔ　（ｇ／ｇ）／１０秒 （ここに１０秒はサンプルを合成尿の中に浸漬した時間）本発明の吸収性製品の 使用中に、取得／分布層４６が吸収性製品上に落とされる排泄物を迅速に吸収し て、この排泄物を下方の貯蔵層４８の中に分布するので、排泄物落下区域に隣接 する材料の飽和およびゲルブロッキングなどの従来の問題点を実質的に低減また は除去するものと思われる。また、使用された特定材料の層の組合わせにより、 吸収された液体を迅速に貯蔵する事のできる構造が与えられると思われる。

特定の理論によって拘束されたくはないが、多層吸収性コアはカスケード効果に よって排泄物を分布するものと思われる。多層吸収性コアの取得、分布および貯 蔵機能はアイス・キューブ・トレーを水で満たす場合に似ていると思われる。吸 収性コアが充填されるに従って、排泄物は迅速に横方向に充填区域の側面に流れ て他の非充填区域を充填しはじめるからである。

理論的に、本発明の吸収性製品は、上層などのＸ−Ｙ面におけるすぐれた液体輸 送特性（「水平」液体取得／分布特性）を有する層と、上層下方の貯蔵層とを使 用する事により作動する。貯蔵層はＸ−Ｙ面における液体の輸送に特にすぐれて いる必要はない。実際に、貯蔵層がＦＩＢＥＲＳＯＲＢなどの高速繊維質吸収性 ゲル化物質から成る場合、貯蔵層はＸ−Ｙ面の液体輸送について比較的劣るがＺ 方向の液体輸送において非常にすぐれている事が可能である。このような実施態 様においては、取得／分布層は液体お貯蔵層の上側面に拡散する機能を有し、貯 蔵層がこの液体を迅速にＺ方向に取り入れると思われる。

（Ｚ方向とは、吸収性製品が第１図の平坦な展開状態でデカルト座標に配置され て吸収性製品の衣類面２０ｂがＸ軸とｙ軸の面（水平面）の中に配置された場合 に、この吸収性製品に対する配向である。吸収性製品の長手方中心線１と横方向 中心線ｔは前記水平面の中に配置される。「Ｚ方向」は、前記の平坦状態の吸収 性製品のいずれかの面に垂直な面である。） 本発明の使い捨て吸収性製品は、落下した排泄物を直ちに取り入れて貯蔵する事 のできる吸収性コアを有するので、すぐれた収容性能を有すると思われる。この ような収容性能の改良により、本発明の使い捨て吸収性製品は従来の使い捨て吸 収性製品、特にブリーフ型失禁製品より小型に（薄く狭く）製造する事ができる 。さらに本発明のブリーフ型失禁製品においては、その中心部分または股部分の 幅を従来のブリーフ型製品よりも著しく狭くする事ができる。その結果、本発明 の吸収性製品は着用者の身体に一層ピッタリとフィツトする。本発明の吸収性製 品は着用者の通常の下着にフイ・ソトする事ができる。また本発明の吸収性製品 のサイズの縮小により、その着用が快適であり、着用者に行動の自由を与える。

本発明は前記の説明のみに限定されるものでなく、その主旨の範囲内において任 意に変更実施できる。

Ｆｉｇ、　２ Ｆｉｇ、　１０ 国際調査報告　ｏ、７／ｌｌ（０１１ｎＱＧＱ７国際調査報告 フロントページの続き （８１）指定国　ＥＰ（ＡＴ、ＢＥ、ＣＨ，ＤＥ。

ＤＫ、ＥＳ、ＦＲ，ＧＢ、ＧＲ，ＩＴ、ＬＵ、ＭＣ，ＮＬ、ＳＥ）、０Ａ（ＢＦ 、ＢＪ、ＣＦ、ＣＧ、ＣＩ、ＣＭ、ＧＡ、ＧＮ、ＭＬ、ＭＲ，ＳＮ、ＴＤ、ＴＧ ）、ＡＴ、　ＡＵ、　ＢＢ、　ＢＧ、　ＢＲ，ＣＡ、　ＣＨ，Ｃ３，ＤＥ。

ＤＫ、　ＥＳ、　ＦＩ、　ＧＢ、　ＨＵ、ＪＰ、　ＫＰ、　ＫＲ，ＬＫ、ＬＵ、 ＭＧ、ＭＮ、ＭＷ、ＮＬ、Ｎｏ、ＰＬ、ＲＯ、ＳＤ、ＳＥ、ＳＵ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. １．吸収性体品中に使用するに適した吸収性コアにおいて、前記吸収性コアは、 多層吸収性体において、 平方センチメートルあたり２８グラムの圧力のもとに液体取得／分布レートテス トを受けた時に、毎秒少なくとも２立方センチメートルの合成尿の液体取得／分 布レートを示す少なくとも１層の取得／分布層と、前記の各取得／分布層の下に 配置された貯蔵層であって、前記貯蔵層は少なくとも部分的に吸収性ゲル化物質 から成り、前記吸収性ゲル化物質は、前記吸収性ゲル化物質がティーバッグテス トによってテストされる時に１０秒以下または１０秒でその吸収容量の少なくと も約４０％に達するレートで合成尿を吸収する事ができるように成された貯蔵層 とを含む多層吸収性体と、 前記吸収性多層体を少なくとも部分的に包囲する液体輸送ラッピングであって、 前記ラッピングと前記吸収性体が包装された多層吸収性体を形成する液体輸送ラ ッピングと、 前記包装された多層吸収性体の下に配置された追加貯蔵層とを含む事を特徴とす る吸収性コア。
2. ２．吸収性体品中に使用するに適した吸収性コアにおいて、前記吸収性コアは、 多層吸収性体において、 平方センチメートルあたり２８グラムの圧力のもとに液体取得／分布レートテス トを受けた時に、毎秒少なくとも２立方センチメートルの合成尿の液体取得／分 布レートを示す少なくとも１層の取得／分布層と、前記の各取得／分布層の下に 配置された貯蔵層であって、前記貯蔵層は少なくとも部分的に吸収性ゲル化物質 から成り、前記吸収性ゲル化物質は、その重量の少なくとも約２５倍の全吸収容 量を有しまた吸収性ゲル化物質グラムあたり少なくとも約０．８グラムの合成尿 のレートで液体を吸収する事のできるように成された貯蔵層とを含む多層吸収性 体と、 前記吸収性多層体を少なくとも部分的に包囲する液体輸送ラッピングであって、 前記ラッピングと前記吸収性体が包装された多層吸収性体を形成する波体輸送ラ ッピングと、 前記包装された多層吸収性体の下に配置された追加貯蔵層とを含む事を特徴とす る吸収性コア。
3. ３．２つの相互に離間された長手方縁を有し、透液性トップシートと、前記トッ プシートに接合された不透液性バックシートと、前記トップシートと前記バック シートとの間に配置された吸収性コアとを含む吸収性体品において、前記吸収性 コアは、 少なくとも２対の層から成り、少なくとも１対の層が取得／分布層と前記取得／ 分布層の下に隣接配置された貯蔵層とを含むように成された多層吸収性体におい て、前記取得／分布層は平方センチメートルあたり２８グラムの圧力のもとに液 体取得／分布レートテストを受けた時に、毎秒少なくとも２立方センチメートル の合成尿の液体取得／分布レートを示し、前記貯蔵層は少なくとも部分的に吸収 性ゲル化物質から成り、前記吸収性ゲル化物質は、前記吸収性ゲル化物質がティ ーバッグテストによってテストされる時に１０秒以下または１０秒でその吸収容 量の少なくとも約４０％に達するレートで合成尿を吸収する事ができる吸収性ゲ ル物質を含み、前記少なくとも１対の層は少なくとも１対の隣接対層と液体連通 するように成された多層吸収性体と、前記吸収性多層体を少なくとも部分的に包 囲する液体輸送ラッピングであって、前記ラッピングと前記吸収性体が包装され た多層吸収性体を形成する液体輸送ラッピングと、 前記包装された多層吸収性体の下に配置された追加貯蔵層とを含む事を特徴とす る吸収性体品。
4. ４．２つの相互に離間された長手方縁と、２つの相互に離間された末端縁と、第 １末端区域と、第２末端区域と、前記第１末端区域と前記第２末端区域との間に 配置された中心区域とを有し、前記第１末端区域と前記第２末端区域は、吸収性 体品が着用者のウエストの回りに着用された時に少なくとも部分的に相互に重な り合うパネルを有する吸収性体品であって、前記吸収性体品は透液性トップシー トと、前記トップシートに接合された不透液性バックシートと、前記トップシー トと前記バックシートとの間に配置された吸収性コアとを含む吸収性体品におい て、前記吸収性体品は、 少なくとも２対の層から成り、少なくとも１対の層が取得／分布層と前記取得／ 分布層の下に隣接配置された貯蔵層とを含むように成された多層吸収性体におい て、前記取得／分布層は平方センチメートルあたり２８グラムの圧力のもとに液 体取得／分布レートテストを受けた時に、毎秒少なくとも２立方センチメートル の合成尿の液体取得／分布レートを示し、 前記の各取得／分布層の下に配置された貯蔵層であって、前記貯蔵層は少なくと も部分的に吸収性ゲル化物質から成り、前記吸収性ゲル化物質は、その重量の少 なくとも約２５倍の全吸収容量を有しまた吸収性ゲル化物質グラムあたり少なく とも約０．８グラムの合成尿のレートで液体を吸収する事のできる吸収性ゲル化 物質を含み、前記少なくとも１対の層は少なくとも１対の隣接層対と液体連通す るように成された多層吸収性体と、前記吸収性多層体を少なくとも部分的に包囲 する液体輸送ラッピングであって、前記ラッピングと前記吸収性体が包装された 多層吸収性体を形成する液体輸送ラッピングと、 前記包装された多層吸収性体の下に配置された追加貯蔵層とを含む事を特徴とす る吸収性体品。
5. ５．前記少なくとも１層の貯蔵層中の吸収性ゲルは少なくとも部分的に高速吸収 性ゲル化物質を含むことを特徴とする請求項３または４に記載の吸収性体品。
6. ６．前記ラッピングは約７ｇ／ｃｍ２の圧力のもとに平坦なラッピングされない 状態で測定された時に約１．６ｍｍのキャリバーを有することを特徴とする請求 項３または４のいずれかに記載の吸収性体品。
7. ７．前記追加貯蔵層は約１６０乃至約７８０ｇ／ｍ２の坪量を有するエアフェル トウエブを含むことを特徴とする請求項３または４のいずれかに記載の吸収性体 。
8. ８．前記吸収性体品の少なくとも一方の長手方縁の少なくとも一部に沿って延在 する長手方バリヤシールドを有することを特徴とする請求項３または４のいずれ かに記載の吸収性体品。