JPH06199752A - N−モノ置換−(メタ)アクリルアミドの製法 - Google Patents
N−モノ置換−(メタ)アクリルアミドの製法Info
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- JPH06199752A JPH06199752A JP27482893A JP27482893A JPH06199752A JP H06199752 A JPH06199752 A JP H06199752A JP 27482893 A JP27482893 A JP 27482893A JP 27482893 A JP27482893 A JP 27482893A JP H06199752 A JPH06199752 A JP H06199752A
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Abstract
副反応を伴うことなく、高収率でN−モノ置換−アクリ
ルアミド類を製造する。 【構成】 (メタ)アクリル酸エステルとジアルキルア
ミンとを反応し、β−ジアルキルアミノ(メチル)プロ
ピオン酸エステルとする。次いでこれをソジウムメトキ
シド存在下1級アミンと反応し、N−モノ置換−β−ジ
アルキルアミノ(メチル)プロピオン酸アミドに変換す
る。これを減圧下熱分解することにより、化1で表され
るN−モノ置換−(メタ)アクリルアミドを得る。 【化1】CH2=CRCONH−Q (式中、Rは水素原子またはメチル基を、Qは炭素数1
〜12のアルキル基、炭素数1〜3のアルキルアミンま
たは炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を表す。)
Description
してコンクリート混和剤、水処理剤、紙薬品、ラテック
ス安定剤等に用いられるN−モノ置換−(メタ)アクリ
ルアミドの工業的に有利な製法に関する。
アミド類の製法としては、(メタ)アクリル酸クロライ
ドと1級アミンをカセイソーダ等の中和剤の存在下で反
応させる方法が公知である。しかしながら本方法は、高
価な原料や中和剤を使用すること、操作が煩雑であるこ
と等の欠点を有し、工業的に有利な製法とはいい難い。
一方、(メタ)アクリル酸エステルとアミンとを反応さ
せて(メタ)アクリルアミド類を製造する方法は、安価
な原料を使用できることから、いくつかのN−置換(メ
タ)アクリルアミドの製法が公知である。この場合、
(メタ)アクリル酸エステルの二重結合が極めて反応性
に富む為に、アミン、シクロペンタジエン、アルコール
等を予め二重結合に保護基として付加させ、アミド化終
了後加熱して保護基を脱離させ目的物を製造するのが一
般的である。例えば、シクロペンタジエンを保護基とす
るものとして特公昭54−9170号等を、またアルコ
ールを保護基とするものとしてUSP3,914,30
3号等を挙げる事が出来る。
例えばUSP2、451、436号には、アクリル酸エ
ステルと1種類のモノあるいはジアルキルアミンとを反
応させてN−アルキル−β−アルキルアミノプロピオン
酸アミドに変換し、次いでそれを酸存在下熱分解してN
−アルキルアクリルアミドを製造する方法が、また特開
平4−154749号には、N−ジメチルアミノ−β−
ジメチルアミノプロピオン酸アミドを液相で熱分解する
ことにより、好収率でジメチルアクリルアミドを製造で
きることが開示されている。
ステルを出発物質としてN−置換−(メタ)アクリルア
ミドを製造するに際し、アミンを保護基とする方法はア
ルコールやシクロペンタジエンを使う方法に比べ、液相
でしかも比較的低い温度で熱分解出来ることから工業的
に優れている方法といえる。しかしながら該方法は、
N、N−ジアルキル(メタ)アクリルアミドを製造する
場合には収率もよく工業的に有利な方法であるが、N−
モノ置換−(メタ)アクリルアミドに適用する場合には
大きな欠点があった。すなわち、(メタ)アクリル酸エ
ステルと1級アミンとの反応で得られるN−モノ置換−
β−アミノ(メチル)プロピオン酸アミドには、高沸
点、高粘度の不純物が多量に生成することから収率を低
下させ、またこれを熱分解して目的物を得ようとした場
合、これら高沸点、高粘度の不純物の存在により沸点
(反応温度)が上昇し、目的物の重合が極めて起こり易
くなり更に収率を低下さると共に精製コストの上昇をま
ねき、また甚だしい場合は操作が困難となり、目的物が
取得できない場合もあった。
点を解決するため検討した結果、N−モノ置換−β−ア
ミノ(メチル)プロピオン酸アミドを製造する過程に於
いて、異なった2種類のアミンを用い、2段階の反応に
分けて実施し、しかる後にこのアミドを酸触媒の存在下
熱分解することにより、不純物も副生することなく高収
率で、かつ簡便に目的物を製造できることを見いだし、
本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、下記
(イ)〜(ハ)の三工程からなる、化6で表されるN−
モノ置換−(メタ)アクリルアミドの工業的に有利な製
法を提供するものである。
〜12のアルキル基、炭素数1〜5のジメチルアミノア
ルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を
表す。)
エステルと化2で表されるジアルキルアミンとを反応し
化3で表されるβ−ジアルキルアミノ(1−メチル)プ
ロピオンエステルを製造する工程。
ルキル基を表す。)
ルキル基を、R1及びR2は低級アルキル基を表す。)
チル)プロピオンエステルを化4で表される1級アミン
と反応し、化5で表されるN−モノ置換−β−ジアルキ
ルアミノ(1−メチル)プロピオン酸アミドを製造する
工程。
5のジメチルアミノアルキル基または炭素数1〜3のヒ
ドロキシアルキル基を表す。)
低級アルキル基を、Qは炭素数1〜12のアルキル基、
炭素数1〜5のジメチルアミノアルキル基または炭素数
1〜3のヒドロキシアルキル基を表す。)
ノ(1−メチル)プロピオン酸アミドを熱分解し、目的
物である上記化6で表されるN−モノ置換−(メタ)ア
クリルアミドを製造する工程。
は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル基
の炭素数1〜3のアルキル基を、炭素数1〜12のアル
キル基としては、メチル、エチル、プロピル、n−ブチ
ル、2−エチルヘキシル、n−オクチル基を、炭素数1
〜5のジメチルアミノアルキル基としてはジメチルアミ
ノプロピル基を、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基
としては2−ヒドロキシエチル基を例示することができ
る。
ルと化2で表されるジアルキルアミンとを加熱下反応さ
せることによって行われる。本工程で使用される(メ
タ)アクリル酸エステルは低級アルキル基のエステルで
あれば特に制限はないが、価格が安価なこと、アミド化
反応により交換脱離するアルコールの蒸留分離が容易な
ことから、メチルエステルが好ましい。一方、ジアルキ
ルアミンは、ジエチルアミンあるいはジプロピルアミン
が好ましい。ブチル以上の炭素数のアルキルアミンを使
用すると二重結合への付加反応が起こりにくく、反応に
長時間を要する。また以下で述べる(ハ)の工程での熱
分解は通常減圧下実施されるため、生成したジアルキル
アミンを好適に回収するためには、沸点の低いジメチル
アミンは好ましくない。反応は、(メタ)アクリル酸エ
ステルに対して1〜2倍モル量、好ましくは1.1〜
1.3倍モル量のジアルキルアミンとを混合した後、メ
トキシハイドロキノンのような重合禁止剤存在下、反応
液を沸点温度に加熱することにより実施される。反応時
間は反応条件にもよるが5〜24時間程度である。触媒
としてアルカリ金属炭酸塩等を使用すれば反応は速い
が、エステルのアミド化等の副反応をおさえ、収率良く
反応を実施するためには無触媒の方が好ましい。反応は
無溶媒で実施できるが、本発明者らにより見いだされた
ごとく、アルコールを添加して反応速度を速めることも
できる(特願平5−223928号)。化3で表される
化合物は、反応終了後、未反応のジアルキルアミン(及
びアルコール)を蒸留により除去することにより単離さ
れ、精製することなく次の工程に供することができる。
−メチル)プロピオンエステルと化4で表される1級ア
ミンとを触媒存在下反応させることによって行われる。
使用される触媒としては、アルカリ金属水素化物、アル
カリ金属アルコシド等を挙げることができる。反応温度
は20〜100℃、好ましくは30〜60℃であり、反
応時間は1〜5時間程度で十分である。反応終了後、硫
酸を添加しアルカリ触媒を中和し、析出した塩を濾去
後、重合禁止剤を添加して未反応アミン及び副生するア
ルコールを蒸留で除去することにより、化5で表される
化合物を単離することができる。本化合物も、精製する
ことなく次の工程に供することができる。
キルアミノ(1−メチル)プロピオン酸アミドを酸触媒
存在下、減圧下熱分解することにより行われる。 使用
できる酸触媒としては、硫酸、アクリル酸等が挙げられ
るが、硫酸が好ましく、化5で表されるアミドに対して
0.5〜2モル%程度で十分である。酸触媒の過剰の使
用は、副生物や重合物が生じ好ましくない。熱分解は減
圧下、100〜200℃の温度で実施される。操作圧
は、化6で表される目的物は非常に重合しやすい為、速
やかに系外に取り出す事ができ、かつ副生するジアルキ
ルアミンを効率的に回収できる圧であればよく、通常1
0〜200torrである。(例えばジエチルアミンの
場合、40torrでは−10℃で凝縮するため、工業
的に極めて容易に回収される。)化6で表される目的物
は、反応終了後、熱分解流出液を蒸留することにより単
離される。蒸留残渣は化5で表される化合物がほとんど
であるので、回収し熱分解工程に戻し使用することがで
きるのも、本発明の特徴の一つである。
N−置換−(メタ)アクリルアミドを製造するに際し、
アミンを保護基とする方法は、N、N−ジアルキル(メ
タ)アクリルアミドを製造する場合には好適に実施され
るが、N−モノ置換−(メタ)アクリルアミドに適用す
る場合には、上述の通り沸点や粘度が高い不純物を大量
に副生する。これは、(メタ)アクリル酸エステルの二
重結合に1級アミンが付加した化合物に活性水素が残っ
ているためで、これが(メタ)アクリル酸エステルにさ
らに付加して、化7で表される化合物を生成する。
ルキル基を、R3 はアルキル基を表す。)
と、沸点や粘度が高く、また熱分解もしにくい化合物に
変換され、N−モノ置換−β−アミノ(メチル)プロピ
オン酸アミドを熱分解した場合、収率を低下させる。本
発明では最初に二重結合にジアルキルアミンを付加させ
るが、これによって生成したβ−ジアルキルアミノプロ
ピオン酸エステルは活性水素を持っていない為に、(メ
タ)アクリル酸エステルの二重結合にもはや付加するこ
とが出来ず、不純物を副生せず、高沸点不純物を生成し
ない。従って、収率も上がりまた熱分解時に温度が不必
要に上がって重合を起こすこともない。また、2種類の
アミンを使用する場合、二重結合に付加しているアミン
と、アミド化反応に使用されるアミンとで交換反応が起
こり、不純物を生成する可能性があるが、本発明のよう
に、二重結合の保護基がジアルキルアミンでアミド化に
使用されるアミンが1級アミンである場合、反応性の差
に由来すると推察されるが、交換反応は起こらず、高収
率で反応を実施することができる。
酸メチル344g(4モル)にジエチルアミン350g
(4.8モル)を加え70〜80℃で15時間反応し、
二重結合への付加を完結させた。反応終了後、蒸留によ
り未反応ジエチルアミンを除去し、β−ジエチルアミノ
プロピオン酸メチル630gを得た。(収率99%)。
これにソヂウムメトキシド28%メタノール溶液15.
4gを加え、水浴で液温を40℃以下に保ち攪拌しなが
らメチルアミンガスを0〜0.5kg/cm2の圧で液
中に導入した。3時間後ガス吸収が行われなくなったの
で反応を停止した。反応液に濃硫酸3.8gを加えて中
和し、析出した塩を濾去し、重合禁止剤としてフェノチ
アジン0.3gを加えた後、蒸留により低沸点物を除く
ことにより、N−メチル−β−ジエチルアミノプロピオ
ン酸アミド620gを得た。このものをガスクロマトグ
ラフィーにより分析したところ純度98.5%であっ
た。(アクリル酸メチルからの収率96.6%) 得られたN−メチル−β−ジエチルアミノプロピオン酸
アミド620gの中から200gを充填物を入れた分留
管付きフラスコに入れ、濃硫酸1mlを加え攪拌しなが
ら45torrで155℃まで昇温した。熱分解により
N−メチルアクリルアミドとジエチルアミンが生じてく
るので、分留管頂部を123〜130℃に保って留出し
たN−メチルアクリルアミドを水冷コンデンサーで凝縮
し分取した。フラスコ内の液が減ってきたら残りのN−
メチル−β−ジエチルアミノプロピオン酸アミドを継ぎ
足し、7時間で全量を処理し、留出液325gを得た。
また、ジエチルアミンは−10℃の冷却トラップで凝縮
させて捕え、214g(ジエチルアミン99%以上)を
回収した。また、フラスコ残液(N−メチルアクリルア
ミド約20%、N−メチル−β−ジエチルアミノプロピ
オン酸アミド約70%)は70gであり、まだ流動性が
あり、不溶解分も認められなかった。上記留出液全量に
フェノチアジン0.2gを加えた後、1.5torrで
蒸留し、67〜69℃の留分を分取することにより、N
−メチルアクリルアミド268gを得た。(ガスクロ純
度99%、総合収率78%) 本化合物は、NMR及びGC−MS分析によりその構造
を確認した。
を入れ、水冷で反応温度を40℃以下に保ちながらメチ
ルアミンガスを吹き込み、二重結合への付加反応を行っ
た。2時間後、ガス吸収が起こらなくなったので反応を
終結した。ガスクロ分析によればアクリル酸メチルの転
化率は100%であったが、β−メチルアミノプロピオ
ン酸メチルの選択率はわずか18%にしかすぎず、82
%はさらにアクリル酸メチルと付加した、メチルアミノ
−N,N−ビスプロピオン酸メチルであった。本反応液
を実施例1と同様に後処理し、更に実施例1と同様にメ
チルアミンでアミド化した後、硫酸1モル%を加えて4
5torrで加温し熱分解を実施した。しかしながら、
155℃に加温してもN−メチルアクリルアミドは留出
せず、更に加温し、釜温を220℃とし7時間反応を実
施することにより留出物88gを得た。フラスコ残液を
室温まで冷やしたものは極めて粘凋なタール状物質であ
った。
ピオン酸メチル636g(4モル)にソヂウムメトキシ
ド28%メタノール溶液15.4gを加え、攪拌しなが
らn−ブチルアミン350.4g(4.8モル)を加え
た。添加終了後、温浴で液温を70〜80℃に保ちなが
ら4時間反応を続けアミド化を完了した。次いで中和、
脱塩後、フェノチアジン0.3gを加え蒸留により低沸
点物を除くことによりガスクログラフィーによる純度9
9%のN−ブチル−β−ジエチルアミノプロピオン酸ア
ミド801gを得た。(収率99.1%)。次いでこれ
を45torr、180℃で実施例1と同様にして7時
間熱分解することにより、留出液468gを得た。フラ
スコ残液は流動性がありポリマー分は見られなかった。
上記留出液全量にフェノチアジン0.2gを加え1.5
torrで蒸留し、83〜86℃の留分を分取すること
によりN−ブチルアクリルアミド390gを得た。(ガ
スクロ純度99%、総合収率76%) 本化合物は、NMR及びGC−MS分析によりその構造
を確認した。
れ、水冷で50℃以下に保ち攪拌しながらn−ブチルア
ミン642.4g(8.8モル)を加えた。2時間後に
付加反応は終了したが、不純物ブトキシアミン−N,N
ビス−3−プロピオン酸メチルがβ−ブチルアミノプロ
ピオン酸メチルに対してガスクロ面積比で約12%生成
していた。次いで反応液にソヂウムメトキシド28%メ
タノール溶液15.4gを加え、70〜80℃で4時間
アミド化反応を続けた。反応終了後、中和、脱塩し、フ
ェノチアジン0.3gを加え蒸留で低沸点物を留去する
ことにより、ガスクロ純度86%のN−ブチル−β−ブ
チルアミノプロピオン酸アミド780gを得た。得られ
たアミドを用いて 実施例2と同様に熱分解を行った
が、180℃では熱分解が進行せず、200℃以上の温
度が必要であった。また熱分解が進むにつれて液温が上
がり、7時間後、留出液が236g得られた所で熱分解
を終了せざるを得なかった。本熱分解留出液を蒸留精製
しn−ブチルアクリルアミド178gを得た。(総合収
率35%)
酸メチル344g(4モル)にメタノール128gを加
え、水浴中攪拌下ジプロピルアミン404g(4モル)
を30分間で滴下した。滴下終了後、70℃で3時間反
応した。反応終了後メタノールを留去することにより、
β−ジプロピルアミノプロピオン酸メチル746gを得
た。(ガスクロ純度99%) 次いでこれにソジウムメトキシド28%メタノール溶液
15.4g及び2−エチルヘキシルアミン619g
(4.8モル)を加え、80℃で4時間アミド化反応を
実施した。反応終了後、中和、脱塩し、フェノチアジン
0.3gを加え蒸留により低沸物を除去し、N−2−エ
チルヘキシル−β−ジプロピルアミノプロピオン酸アミ
ド1131gを得た。(アクリル酸メチルからの収率9
7.8%、ガスクロ純度98.2%) ついでこれを、13torr、190℃で実施例1と同
様に10時間熱分解を実施し、留出液590gを得た。
上記留出液にフェノチアジン0.2gを加えた後、2t
orrで蒸留し、133〜138℃の留分を分取するこ
とにより、N−2−エチルヘキシルアクリルアミド50
2gを得た。(ガスクロ純度98.4%、総合収率6
7.5%)本化合物は、NMR及びGC−MS分析によ
りその構造を確認した。
ルヘキシルアミン8.8モルを使用した以外は比較例2
と同様に付加反応、アミド化反応を実施し、蒸留により
低沸点物を除去し、N−2−エチルヘキシル−β−ジプ
ロピルアミノプロピオン酸アミドの粗生成物を得た。本
生成物中には、高沸点不純物が約9%含有されていた。
これに硫酸を加え、13torr、210℃で熱分解
し、得られた留出液を蒸留することにより、N−2−エ
チルヘキシルアクリルアミド301gを得た。(ガスク
ロ純度98.7%、総合収率41%)
酸メチル344g(4モル)にメタノール128g(4
モル)を加え水浴中攪拌しながらジプロピルアミン40
4g(4モル)を30分間で滴下した。滴下終了後70
℃に液温を上げ3時間反応した。反応終了後メタノール
を蒸留で除去し、純度99%のβ−ジプロピルアミノプ
ロピオン酸メチル746gを得た。次いでこれにソヂウ
ムメトキシド28%メタノール溶液15.4gを加えた
後、ジメチルアミノプロピルアミン490g(4.8モ
ル)を加え80℃で4時間アミド化反応を行った。反応
終了後、中和、脱塩し、フェノチアジン0.3gを加え
蒸留により低沸物を除くことにより、N−ジメチルアミ
ノプロピル−β−ジプロピルアミノプロピオン酸アミド
1025g(ガスクロ純度98.6%)を得た。 (収
率98.5%) 得られたアミドを、13torr、190℃で実施例1
と同様にして9時間熱分解を行うことにより、留出液5
35gを得た。フラスコ残液はまだ流動性があり、不溶
解分も認められなかった。上記留出液全量にフェノチア
ジン0.2gを加えた後、2torrで蒸留し、113
〜117℃留分を分取することにより、N−ジメチルア
ミノプロピルアクリルアミド458gを得た。(純度9
8.6%、総合収率72.3%) 本化合物は、NMR及びGC−MS分析によりその構造
を確認した。
ン8.8モルを加え、比較例2と同様に付加反応を行っ
た。次いでソジウムメトキシドを加えてアミド化反応
し、反応終了後蒸留により低沸点物を取り除き、N−ジ
メチルアミノプロピル−β−ジメチルアミノプロピルア
ミノプロピオン酸アミドの粗生成物を得たが、このもの
には高沸点不純物が約13%含まれていた。これに硫酸
を加え210℃で熱分解させたが、途中で沸点が上昇
し、かつ熱分解速度が非常に遅くなった。熱分解留出液
を蒸留しガスクロ純度99%のN−ジメチルアミノプロ
ピルアクリルアミド168gを得た。(総合収率27
%)
ロピオン酸メチル746gに、28%ソジウムメトキシ
ドメタノール溶液15.4gを加え、次いでエタノール
アミン293g(4.8モル)を滴下し、70℃で1時
間反応した。反応終了後中和脱塩し、フェノチアジン
0.3gを加えた後低沸点物を蒸留で留去しN−ヒドロ
キシエチル−β−ジプロピルアミノプロピオン酸アミド
858gを得た。(ガスクロ純度98%、収率97.3
%) 得られた上記アミド200gに濃硫酸1mlを加え10
torr、180℃で熱分解を行い、釜液が減ればアミ
ドを継ぎ足すことにより9時間反応し、留出物375g
を得た。この留出物を1torrで蒸留し140℃での
留分として、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド31
3gを得た。(ガスクロ純度98%、総合収率67%)
ルアミン8.8モルを使用した以外は比較例2と同様に
付加反応、アミド化反応を実施し、中和、脱塩後低沸点
物を蒸留で除いた。このものは非常に粘凋な液体であ
り、10torrで熱分解しようと試みたが液温を22
0℃まで上げても全く分解せず、目的物を取得すること
はできなかった。
ル酸メチル400g(4モル)にメタノール128gを
加え、液温を60℃に保ちながらジエチルアミン344
g(4モル)を加え、60℃で5時間反応した。反応終
了後、メタノールを留去し、純度99%のβ−ジエチル
アミノ(1−メチル)プロピオン酸メチル690gを得
た。次いでこれにソジウムメトキシド28%メタノール
溶液15.4gを加え、オーロクレーブ中で、メチルア
ミンガスを40℃、0〜0.5kg/cm2 で5時間導
入し、アミド化反応を行った。反応終了後、中和、脱塩
し、フェノチアジン0.3gを加え、蒸留により低沸点
物を除去し、N−メチル−β−ジエチルアミノ(1−メ
チル)プロピオン酸アミド685gを得た。(メタクリ
ル酸メチルからの収率97.8%、ガスクロ純度98.
2%) 次いで45torr、155℃で実施例1と同様に8時
間熱分解を行い、留出液340gを得た。上記留出液に
フェノチアジン0.2gを加えた後、1.5torrで
蒸留し、75〜80℃の留分を分取することにより、N
−メチルメタクリルアミド276gを得た。(ガスクロ
純度98.8%、総合収率69%)
し、40℃、0〜0.5kg/cm2 でメチルアミンガ
スを5時間導入した。反応終了後、反応液をガスクロで
分析すると、N−メチル−β−ジエチルアミノ(1−メ
チル)プロピオン酸アミド以外に面積比で約30%の不
純物が観察された。
(メタ)アクリル酸エステルと2種類のアミンを組み合
わせて使用することにより、なんら副生物を伴うことな
く高収率で、工業的に有利にN−モノ置換−(メタ)ア
クリルアミドを製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 化1で表される(メタ)アクリル酸エス
テルと化2で表されるジアルキルアミンとを反応し化3
で表されるβ−ジアルキルアミノ(1−メチル)プロピ
オンエステルとし、ついで化4で表される1級アミンと
反応し、化5で表されるN−モノ置換−β−ジアルキル
アミノ(1−メチル)プロピオン酸アミドに変換後熱分
解することを特徴とする、化6で表されるN−モノ置換
−(メタ)アクリルアミドの製法。 【化1】CH2=CRCOOR’ (式中、Rは水素原子またはメチル基を、R’は低級ア
ルキル基を表す。) 【化2】R1R2NH (式中、R1及びR2は低級アルキル基を表す。) 【化3】R1R2N−CH2−CHRCOOR’ (式中、Rは水素原子またはメチル基を、R’は低級ア
ルキル基を、R1及びR2は低級アルキル基を表す。) 【化4】NH2−Q (式中、Qは炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜
5のジメチルアミノアルキル基または炭素数1〜3のヒ
ドロキシアルキル基を表す。) 【化5】R1R2N−CH2−CHRCO−NHQ (式中、Rは水素原子またはメチル基を、R1及びR2は
低級アルキル基を、Qは炭素数1〜12のアルキル基、
炭素数1〜5のジメチルアミノアルキル基または炭素数
1〜3のヒドロキシアルキル基を表す。) 【化6】CH2=CRCO−NHQ (式中、Rは水素原子またはメチル基を、Qは炭素数1
〜12のアルキル基、炭素数1〜5のジメチルアミノア
ルキル基または炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基を
表す。)
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