JPH0577700A - 車輪接地荷重調整方法および装置 - Google Patents
車輪接地荷重調整方法および装置Info
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- JPH0577700A JPH0577700A JP24216391A JP24216391A JPH0577700A JP H0577700 A JPH0577700 A JP H0577700A JP 24216391 A JP24216391 A JP 24216391A JP 24216391 A JP24216391 A JP 24216391A JP H0577700 A JPH0577700 A JP H0577700A
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- brake
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- contact load
- ground load
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Abstract
(57)【要約】
【目的】車輪の接地荷重比を検出し、適切に各車輪の接
地荷重を調整する。 【構成】自動二輪車のフロントフォークおよび車体の後
下部に夫々本体部14、15を付設する。前記本体部1
4、15は、夫々前輪ブレーキ装置27および後輪ブレ
ーキ装置33のマスタシリンダ31、32とキャリパシ
リンダ34、37の間に配設される。そして、前輪Wf
および後輪Wrの近傍に設けられた車輪速センサ22、
23を介して、車輪角速度ωをコントロールユニット2
4に導入し、同様に、圧力センサ25、26を介してキ
ャリパシリンダ34、37の液圧をコントロールユニッ
ト24に導入することにより、前後輪の接地荷重比を算
定する。前記前後輪の接地荷重比が適切でない場合に
は、コントロールユニット24からモータコントロール
部18に信号を導出し、キャリパシリンダ34、37の
液圧を昇圧または減圧することによりブレーキ力を制御
し、これによって接地荷重の調整を行う。
地荷重を調整する。 【構成】自動二輪車のフロントフォークおよび車体の後
下部に夫々本体部14、15を付設する。前記本体部1
4、15は、夫々前輪ブレーキ装置27および後輪ブレ
ーキ装置33のマスタシリンダ31、32とキャリパシ
リンダ34、37の間に配設される。そして、前輪Wf
および後輪Wrの近傍に設けられた車輪速センサ22、
23を介して、車輪角速度ωをコントロールユニット2
4に導入し、同様に、圧力センサ25、26を介してキ
ャリパシリンダ34、37の液圧をコントロールユニッ
ト24に導入することにより、前後輪の接地荷重比を算
定する。前記前後輪の接地荷重比が適切でない場合に
は、コントロールユニット24からモータコントロール
部18に信号を導出し、キャリパシリンダ34、37の
液圧を昇圧または減圧することによりブレーキ力を制御
し、これによって接地荷重の調整を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車輪接地荷重調整方法
および装置に関し、一層詳細には、例えば、二輪車の前
輪および後輪に配設されたブレーキ制御装置に供給され
るブレーキ油の液圧からブレーキ力を算出し、前記算出
されたブレーキ力から前後輪の接地荷重比を算定し、該
ブレーキ制御装置に対するブレーキ油の供給を適性に制
御して車輪の接地荷重を調整する車輪接地荷重調整方法
および装置に関する。
および装置に関し、一層詳細には、例えば、二輪車の前
輪および後輪に配設されたブレーキ制御装置に供給され
るブレーキ油の液圧からブレーキ力を算出し、前記算出
されたブレーキ力から前後輪の接地荷重比を算定し、該
ブレーキ制御装置に対するブレーキ油の供給を適性に制
御して車輪の接地荷重を調整する車輪接地荷重調整方法
および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、二輪車のブレーキ制御装置で
は、前輪および後輪に付設されたディスクブレーキ装置
を夫々個別に制御している。若しくは、前記ディスクブ
レーキ装置を前後輪の両方に付設し、該前輪、後輪の両
者が連動してブレーキングされる場合には、前輪、後輪
のキャリパ液圧を分圧して前記前輪および後輪を制御し
ている。または、車輪のブレーキング状態を好適に調整
する、所謂アンチロックブレーキ装置を付設した二輪車
においては、前後輪の車輪速度をエンコーダ等を介して
検知し、これらのデータを用いて夫々の車輪を独立に制
御している。
は、前輪および後輪に付設されたディスクブレーキ装置
を夫々個別に制御している。若しくは、前記ディスクブ
レーキ装置を前後輪の両方に付設し、該前輪、後輪の両
者が連動してブレーキングされる場合には、前輪、後輪
のキャリパ液圧を分圧して前記前輪および後輪を制御し
ている。または、車輪のブレーキング状態を好適に調整
する、所謂アンチロックブレーキ装置を付設した二輪車
においては、前後輪の車輪速度をエンコーダ等を介して
検知し、これらのデータを用いて夫々の車輪を独立に制
御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の従来
技術においては、前後輪を特に関連させて制御していな
いため、あるいは、前輪をブレーキングした際のキャリ
パ分圧比が予め固定されているため、ブレーキングの程
度に応じたきめ細かい油圧分布とはならない。
技術においては、前後輪を特に関連させて制御していな
いため、あるいは、前輪をブレーキングした際のキャリ
パ分圧比が予め固定されているため、ブレーキングの程
度に応じたきめ細かい油圧分布とはならない。
【0004】本発明は、この点を克服するためになされ
たものであって、車両の各車輪のブレーキ力のバランス
を調整し、良好な走行感覚を得ることのできる車輪接地
荷重調整方法および装置を提供することを目的とする。
たものであって、車両の各車輪のブレーキ力のバランス
を調整し、良好な走行感覚を得ることのできる車輪接地
荷重調整方法および装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、少なくとも2つの車輪を有する車両の
車輪接地荷重を調整する方法であって、各車輪の回転加
速度を求める第1の過程と、前記第1の過程において求
められた回転加速度が0の時の各車輪のブレーキ力を求
める第2の過程と、前記第2の過程において求められた
各車輪のブレーキ力の比から各車輪の接地荷重比を求め
る第3の過程と、前記第3の過程において求められた各
車輪の接地荷重比に基づき各車輪のブレーキ力を調整す
る第4の過程と、を備えることを特徴とする。
めに、本発明は、少なくとも2つの車輪を有する車両の
車輪接地荷重を調整する方法であって、各車輪の回転加
速度を求める第1の過程と、前記第1の過程において求
められた回転加速度が0の時の各車輪のブレーキ力を求
める第2の過程と、前記第2の過程において求められた
各車輪のブレーキ力の比から各車輪の接地荷重比を求め
る第3の過程と、前記第3の過程において求められた各
車輪の接地荷重比に基づき各車輪のブレーキ力を調整す
る第4の過程と、を備えることを特徴とする。
【0006】さらに、本発明は、各車輪に独立したブレ
ーキ制御装置を備える車両の車輪接地荷重調整装置であ
って、各車輪に設けられ、当該車輪の回転速度を検出す
る回転速度検出手段と、各ブレーキ制御装置に供給され
るブレーキ圧を検出するブレーキ圧検出手段と、前記回
転速度の時間的変化が0の時の前記ブレーキ圧に基づき
各車輪のブレーキ力を算出し、これらのブレーキ力の比
から各車輪の接地荷重比を求める接地荷重比算出手段
と、前記接地荷重比に基づき各車輪のブレーキ圧を調整
するブレーキ圧調整手段と、を備えることを特徴とす
る。
ーキ制御装置を備える車両の車輪接地荷重調整装置であ
って、各車輪に設けられ、当該車輪の回転速度を検出す
る回転速度検出手段と、各ブレーキ制御装置に供給され
るブレーキ圧を検出するブレーキ圧検出手段と、前記回
転速度の時間的変化が0の時の前記ブレーキ圧に基づき
各車輪のブレーキ力を算出し、これらのブレーキ力の比
から各車輪の接地荷重比を求める接地荷重比算出手段
と、前記接地荷重比に基づき各車輪のブレーキ圧を調整
するブレーキ圧調整手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0007】
【作用】本発明の車輪接地荷重調整方法および装置で
は、各車輪の回転加速度を求め、この回転加速度が0の
時の各車輪のブレーキ力を求める。この場合、前記ブレ
ーキ力は、当該車両が走行中の路面の摩擦力と等しい。
従って、前記ブレーキ力の比に基づき各車輪の接地荷重
比を求めることができる。そして、この接地荷重比に従
って各車輪のブレーキ力を調整することで、各車輪の接
地荷重を所望の値に制御することができる。
は、各車輪の回転加速度を求め、この回転加速度が0の
時の各車輪のブレーキ力を求める。この場合、前記ブレ
ーキ力は、当該車両が走行中の路面の摩擦力と等しい。
従って、前記ブレーキ力の比に基づき各車輪の接地荷重
比を求めることができる。そして、この接地荷重比に従
って各車輪のブレーキ力を調整することで、各車輪の接
地荷重を所望の値に制御することができる。
【0008】
【実施例】次に、本発明に係る車輪接地荷重調整方法お
よび装置について好適な実施例を挙げ、添付の図面を参
照しながら以下詳細に説明する。
よび装置について好適な実施例を挙げ、添付の図面を参
照しながら以下詳細に説明する。
【0009】図1は、本発明に係る車輪接地荷重調整装
置として機能するブレーキ制御装置を搭載した自動二輪
車Bの概略側面図であり、図2は、該ブレーキ制御装置
の構成図である。
置として機能するブレーキ制御装置を搭載した自動二輪
車Bの概略側面図であり、図2は、該ブレーキ制御装置
の構成図である。
【0010】ブレーキ制御装置10は、図1に示すよう
に、フロントフォーク12の上部および車体の後下部に
夫々設けられた本体部14、15と、前記本体部14、
15に結合された直流モータ16を駆動制御するための
モータコントロール部18に電気的に接続され、本体部
14、15を制御するコントロールユニット24とから
構成されている。ここで、本体部14、15の構成は同
一であり、従って、以下同一の参照符号で説明する。
に、フロントフォーク12の上部および車体の後下部に
夫々設けられた本体部14、15と、前記本体部14、
15に結合された直流モータ16を駆動制御するための
モータコントロール部18に電気的に接続され、本体部
14、15を制御するコントロールユニット24とから
構成されている。ここで、本体部14、15の構成は同
一であり、従って、以下同一の参照符号で説明する。
【0011】コントロールユニット24は、前輪Wf、
後輪Wrの近傍に設けられた車輪速センサ22、23を
介して車輪角速度ωを検出し、前記車輪角速度ωのパル
ス信号から車輪角加速度dω/dt(以下、dω/dt
=αとする)を演算して前記モータコントロール部18
に信号を導出する。また、キャリパシリンダ34、37
には、キャリパ液圧を測定するための圧力センサ25、
26が設けられ、前記圧力センサ25、26により検知
されたキャリパ液圧がコントロールユニット24に導入
される。
後輪Wrの近傍に設けられた車輪速センサ22、23を
介して車輪角速度ωを検出し、前記車輪角速度ωのパル
ス信号から車輪角加速度dω/dt(以下、dω/dt
=αとする)を演算して前記モータコントロール部18
に信号を導出する。また、キャリパシリンダ34、37
には、キャリパ液圧を測定するための圧力センサ25、
26が設けられ、前記圧力センサ25、26により検知
されたキャリパ液圧がコントロールユニット24に導入
される。
【0012】前輪ブレーキ装置27は、ハンドル28に
設けられたブレーキレバー30によって駆動されるマス
タシリンダ32と前輪Wfを制動するキャリパシリンダ
34を備え、マスタシリンダ32とキャリパシリンダ3
4はフロントフォーク12の上部に装着した本体部14
を介して相互に接続されている。このマスタシリンダ3
2は、ブレーキレバー30の作用下に油圧の調節を行
い、後述するカットバルブ56に伝達するものであり、
一方、キャリパシリンダ34は、前記カットバルブ56
によって制御された油圧に基づいてディスクプレート2
0を制動する作用をなすものである。
設けられたブレーキレバー30によって駆動されるマス
タシリンダ32と前輪Wfを制動するキャリパシリンダ
34を備え、マスタシリンダ32とキャリパシリンダ3
4はフロントフォーク12の上部に装着した本体部14
を介して相互に接続されている。このマスタシリンダ3
2は、ブレーキレバー30の作用下に油圧の調節を行
い、後述するカットバルブ56に伝達するものであり、
一方、キャリパシリンダ34は、前記カットバルブ56
によって制御された油圧に基づいてディスクプレート2
0を制動する作用をなすものである。
【0013】後輪ブレーキ装置33は、自動二輪車Bの
車体の後下部に設けられたブレーキペダル35によって
駆動されるマスタシリンダ31と後輪Wrを制御するキ
ャリパシリンダ37、およびマスタシリンダ31とキャ
リパシリンダ37間に配設される本体部15を備えてい
る。後輪Wrと前輪Wfの本体部14、15は、夫々略
同一の構造を備えており、夫々の本体部14、15に結
合されたモータコントロール部18を介してコントロー
ルユニット24に接続されている。従って、以下前輪W
f側の本体部14について説明し、後輪Wr側について
は省略する。
車体の後下部に設けられたブレーキペダル35によって
駆動されるマスタシリンダ31と後輪Wrを制御するキ
ャリパシリンダ37、およびマスタシリンダ31とキャ
リパシリンダ37間に配設される本体部15を備えてい
る。後輪Wrと前輪Wfの本体部14、15は、夫々略
同一の構造を備えており、夫々の本体部14、15に結
合されたモータコントロール部18を介してコントロー
ルユニット24に接続されている。従って、以下前輪W
f側の本体部14について説明し、後輪Wr側について
は省略する。
【0014】ブレーキ制御装置10は、詳細には、図2
に示すように、駆動源としての直流モータ16を有し、
前記直流モータ16の駆動軸にはピニオン36が連結さ
れ、前記ピニオン36に噛合してギヤ38が設けられて
いる。前記ギヤ38の中心には、クランク軸40が固定
されており、このクランク軸40にはクランク腕42を
介してクランクピン44の一端部が連結される。なお、
クランクピン44の他端部には、クランク腕46が連結
され、このクランク腕46にクランクピン44の偏位角
度を検出するポテンショメータ48が連結される。前記
クランクピン44の外周には、カムベアリング50が回
転自在に装着される。該カムベアリング50はリターン
スプリング52を介して上方向に押圧されている。前記
カムベアリング50には、該カムベアリング50の偏位
作用のもとに上下方向に変位するエキスパンダピストン
54が当接し、前記エキスパンダピストン54の上下運
動の作用下にカットバルブ56が弁開閉を行う。カット
バルブ56は、カットバルブ収納部58に上下方向に変
位自在に配置されている。該カットバルブ56の上面に
は、マスタシリンダ32に連通する入力ポート60が設
けられており、また、カットバルブ収納部58とエキス
パンダピストン54の連設部位には、キャリパシリンダ
34に連通する出力ポート62が設けられている。前記
入力ポート60と出力ポート62は、カットバルブ56
の外周面に画成された連通孔64によって連通してい
る。
に示すように、駆動源としての直流モータ16を有し、
前記直流モータ16の駆動軸にはピニオン36が連結さ
れ、前記ピニオン36に噛合してギヤ38が設けられて
いる。前記ギヤ38の中心には、クランク軸40が固定
されており、このクランク軸40にはクランク腕42を
介してクランクピン44の一端部が連結される。なお、
クランクピン44の他端部には、クランク腕46が連結
され、このクランク腕46にクランクピン44の偏位角
度を検出するポテンショメータ48が連結される。前記
クランクピン44の外周には、カムベアリング50が回
転自在に装着される。該カムベアリング50はリターン
スプリング52を介して上方向に押圧されている。前記
カムベアリング50には、該カムベアリング50の偏位
作用のもとに上下方向に変位するエキスパンダピストン
54が当接し、前記エキスパンダピストン54の上下運
動の作用下にカットバルブ56が弁開閉を行う。カット
バルブ56は、カットバルブ収納部58に上下方向に変
位自在に配置されている。該カットバルブ56の上面に
は、マスタシリンダ32に連通する入力ポート60が設
けられており、また、カットバルブ収納部58とエキス
パンダピストン54の連設部位には、キャリパシリンダ
34に連通する出力ポート62が設けられている。前記
入力ポート60と出力ポート62は、カットバルブ56
の外周面に画成された連通孔64によって連通してい
る。
【0015】本実施例に係るブレーキ制御装置10は、
基本的には以上のように構成されるものであり、次に、
その動作を説明する。
基本的には以上のように構成されるものであり、次に、
その動作を説明する。
【0016】先ず、ブレーキ装置27、33の制動力を
制御するに先立って、前後輪の接地荷重を検出する場合
について、図3に示すフローチャートに沿って説明す
る。
制御するに先立って、前後輪の接地荷重を検出する場合
について、図3に示すフローチャートに沿って説明す
る。
【0017】例えば、自動二輪車Bの走行中において、
各車輪の近傍に設けられた車輪速センサ22、23を介
して車輪角速度ωを検出し(ステップS1)、コントロ
ールユニット24に導入する。前記導入された車輪角速
度ωは、コントロールユニット24において微分され、
車輪角加速度αが演算される(ステップS2)。この場
合、図4に示すように、前記車輪角加速度αが0の時の
キャリパ液圧を圧力センサ25、26によって検知する
(ステップS3)。車輪角加速度αが0の時は、ブレー
キ装置27、33の制動力FB と路面摩擦力μW0 とが
一致するからである。なお、μは摩擦係数であり、W0
は各車輪Wf、Wrの接地荷重である。
各車輪の近傍に設けられた車輪速センサ22、23を介
して車輪角速度ωを検出し(ステップS1)、コントロ
ールユニット24に導入する。前記導入された車輪角速
度ωは、コントロールユニット24において微分され、
車輪角加速度αが演算される(ステップS2)。この場
合、図4に示すように、前記車輪角加速度αが0の時の
キャリパ液圧を圧力センサ25、26によって検知する
(ステップS3)。車輪角加速度αが0の時は、ブレー
キ装置27、33の制動力FB と路面摩擦力μW0 とが
一致するからである。なお、μは摩擦係数であり、W0
は各車輪Wf、Wrの接地荷重である。
【0018】図4(a)は、車輪角速度ωが増減を繰り
返す場合の角速度曲線を示し、図4(b)は、前記車輪
角速度ωに対応するキャリパシリンダ34、37のキャ
リパ液圧を示している。図4(a)に示す角速度曲線に
おいて、およびの位置は、車輪角加速度αが0の時
を示している。
返す場合の角速度曲線を示し、図4(b)は、前記車輪
角速度ωに対応するキャリパシリンダ34、37のキャ
リパ液圧を示している。図4(a)に示す角速度曲線に
おいて、およびの位置は、車輪角加速度αが0の時
を示している。
【0019】そこで、前記車輪角加速度αが0の時のキ
ャリパ液圧をP0 とし、予め実験データから設定された
キャリパ液圧に対する前輪ブレーキ制動力の関数値fFR
(P FR)に基づいて、このキャリパ液圧P0 に対応する
ブレーキ装置27の制動力F BFR を求める。すなわち、
前輪Wfのブレーキ装置27の制動力FBFR は、次式
(1)より、 FBFR =fFR(PFR) …(1) 同様にして後輪ブレーキ装置33の制動力FBRR は、後
輪ブレーキ制動力の関数値fRR(PRR)に基づいて、次
式(2)より、 FBRR =fRR(PRR) …(2) として求めることができる(ステップS4)。
ャリパ液圧をP0 とし、予め実験データから設定された
キャリパ液圧に対する前輪ブレーキ制動力の関数値fFR
(P FR)に基づいて、このキャリパ液圧P0 に対応する
ブレーキ装置27の制動力F BFR を求める。すなわち、
前輪Wfのブレーキ装置27の制動力FBFR は、次式
(1)より、 FBFR =fFR(PFR) …(1) 同様にして後輪ブレーキ装置33の制動力FBRR は、後
輪ブレーキ制動力の関数値fRR(PRR)に基づいて、次
式(2)より、 FBRR =fRR(PRR) …(2) として求めることができる(ステップS4)。
【0020】そこで、次式(3)により、前後輪のブレ
ーキ装置27、33の制動力FBFR およびFBRR を接地
荷重に変換し(ステップS5)、前後輪の接地荷重の比
を求める(ステップS6)。 FBFR =μWFR FBRR =μWRR …(3) ここで、WFR、WRRは、夫々前輪Wf、後輪Wrの接地
荷重を示す。
ーキ装置27、33の制動力FBFR およびFBRR を接地
荷重に変換し(ステップS5)、前後輪の接地荷重の比
を求める(ステップS6)。 FBFR =μWFR FBRR =μWRR …(3) ここで、WFR、WRRは、夫々前輪Wf、後輪Wrの接地
荷重を示す。
【0021】従って、WFR:WRR=FBFR :FBRR =f
FR(PFR):fRR(PRR)が成り立ち、且つ、WFR+W
RR=一定であるから、このことにより、前後輪の接地荷
重を求めることが可能となる。
FR(PFR):fRR(PRR)が成り立ち、且つ、WFR+W
RR=一定であるから、このことにより、前後輪の接地荷
重を求めることが可能となる。
【0022】この結果、例えば、前輪Wfのブレーキン
グ中において、以上のような前後輪の接地荷重比あるい
は各接地荷重から、一定値以下に後輪Wrの接地荷重が
低下しているとコントロールユニット24で判断された
場合には、コントロールユニット24からモータコント
ロール部18に信号を導出し、前輪Wfのキャリパシリ
ンダ34における液圧を減圧することにより、前記後輪
Wrの接地荷重の低下を適切に緩和することができる
(ステップS7)。
グ中において、以上のような前後輪の接地荷重比あるい
は各接地荷重から、一定値以下に後輪Wrの接地荷重が
低下しているとコントロールユニット24で判断された
場合には、コントロールユニット24からモータコント
ロール部18に信号を導出し、前輪Wfのキャリパシリ
ンダ34における液圧を減圧することにより、前記後輪
Wrの接地荷重の低下を適切に緩和することができる
(ステップS7)。
【0023】以下、本体部14、15の作動中におい
て、後輪Wrの接地荷重の低下を緩和する場合の動作に
ついて説明する。
て、後輪Wrの接地荷重の低下を緩和する場合の動作に
ついて説明する。
【0024】本ブレーキ制御装置10は、通常制動時に
おいて、リターンスプリング52の弾発力によってクラ
ンクピン44に装着されたカムベアリング50が上死点
に保持され、エキスパンダピストン54を押し上げた状
態を形成している(図2の状態)。これにより、カット
バルブ56がエキスパンダピストン54によって押し上
げられ、入力ポート60、出力ポート62間が連通して
いる。そこで、例えば、前輪Wfの制動を行う場合、ブ
レーキレバー30を把持することによりマスタシリンダ
32において発生したブレーキ油圧は、通路66を介し
て入力ポート60、連通孔64、出力ポート62、通路
68を通じてキャリパシリンダ34に伝達される。この
とき、出力ポート62側のブレーキ油圧がエキスパンダ
ピストン54を押し下げるように作用するが、このエキ
スパンダピストン54の背面に当接するカムベアリング
50がリターンスプリング52の押圧力によって上死点
に保持されているため、前記エキスパンダピストン54
が変位することはない。なお、後輪Wrの制動を行う場
合も同様である。
おいて、リターンスプリング52の弾発力によってクラ
ンクピン44に装着されたカムベアリング50が上死点
に保持され、エキスパンダピストン54を押し上げた状
態を形成している(図2の状態)。これにより、カット
バルブ56がエキスパンダピストン54によって押し上
げられ、入力ポート60、出力ポート62間が連通して
いる。そこで、例えば、前輪Wfの制動を行う場合、ブ
レーキレバー30を把持することによりマスタシリンダ
32において発生したブレーキ油圧は、通路66を介し
て入力ポート60、連通孔64、出力ポート62、通路
68を通じてキャリパシリンダ34に伝達される。この
とき、出力ポート62側のブレーキ油圧がエキスパンダ
ピストン54を押し下げるように作用するが、このエキ
スパンダピストン54の背面に当接するカムベアリング
50がリターンスプリング52の押圧力によって上死点
に保持されているため、前記エキスパンダピストン54
が変位することはない。なお、後輪Wrの制動を行う場
合も同様である。
【0025】ここで、コントロールユニット24は、車
輪速センサ22、23からの前輪Wfおよび後輪Wrの
各車輪角加速度αを検知し、これらの車輪角加速度より
前後輪の路面に対する推定スリップ率を算出する。そし
て、この推定スリップ率が所定のスリップ率以上となる
と、コントロールユニット24は、過剰なブレーキング
状態と判断し、当該本体部14、15のモータコントロ
ール部18に対して動作指令を行う。
輪速センサ22、23からの前輪Wfおよび後輪Wrの
各車輪角加速度αを検知し、これらの車輪角加速度より
前後輪の路面に対する推定スリップ率を算出する。そし
て、この推定スリップ率が所定のスリップ率以上となる
と、コントロールユニット24は、過剰なブレーキング
状態と判断し、当該本体部14、15のモータコントロ
ール部18に対して動作指令を行う。
【0026】次に、本体部14、15の作動中におい
て、例えば、後輪Wrの接地荷重が一定値より低下して
いると判断された場合、コントロールユニット24は、
モータコントロール部18を介して、直流モータ16を
付勢する制御を行う。直流モータ16を付勢した場合、
直流モータ16の回転軸(図示せず)が回転駆動し、同
軸に連結されたピニオン36が回転する。前記ピニオン
36の回転に伴って、ピニオン36と噛合するギヤ38
および該ギヤ38に固着されたクランク軸40、クラン
ク腕42を介してクランクピン44が偏位する。このク
ランクピン44の偏位作用により、カムベアリング50
が上死点から移動し、エキスパンダピストン54に作用
するブレーキ油圧が直流モータ16のトルクに加算され
るように働くため、エキスパンダピストン54はカムベ
アリング50を押圧して速やかに下降する。エキスパン
ダピストン54が所定量下降すると、カットバルブ56
が連通孔64を閉塞し、これによって、入力ポート6
0、出力ポート62間が遮断される。エキスパンダピス
トン54がさらに下降すると、出力ポート62側の体積
が増大してキャリパシリンダ34に付与される油圧が減
少し、前輪Wfの制動力が減少する。なお、エキスパン
ダピストン54の位置は、ポテンショメータ48によっ
てクランク角度として検出され、モータコントロール部
18に導入されて、直流モータ16の制御が行われる。
て、例えば、後輪Wrの接地荷重が一定値より低下して
いると判断された場合、コントロールユニット24は、
モータコントロール部18を介して、直流モータ16を
付勢する制御を行う。直流モータ16を付勢した場合、
直流モータ16の回転軸(図示せず)が回転駆動し、同
軸に連結されたピニオン36が回転する。前記ピニオン
36の回転に伴って、ピニオン36と噛合するギヤ38
および該ギヤ38に固着されたクランク軸40、クラン
ク腕42を介してクランクピン44が偏位する。このク
ランクピン44の偏位作用により、カムベアリング50
が上死点から移動し、エキスパンダピストン54に作用
するブレーキ油圧が直流モータ16のトルクに加算され
るように働くため、エキスパンダピストン54はカムベ
アリング50を押圧して速やかに下降する。エキスパン
ダピストン54が所定量下降すると、カットバルブ56
が連通孔64を閉塞し、これによって、入力ポート6
0、出力ポート62間が遮断される。エキスパンダピス
トン54がさらに下降すると、出力ポート62側の体積
が増大してキャリパシリンダ34に付与される油圧が減
少し、前輪Wfの制動力が減少する。なお、エキスパン
ダピストン54の位置は、ポテンショメータ48によっ
てクランク角度として検出され、モータコントロール部
18に導入されて、直流モータ16の制御が行われる。
【0027】この結果、前輪Wfの制動が増大しても必
要な後輪Wrの接地荷重を保持することができる。次い
で、前輪Wfのブレーキ状態が好適に調整された後、直
流モータ16に対する給電が停止され、クランクピン4
4がリターンスプリング52の弾発力で原位置に復帰し
てブレーキ油圧は再び増加する。以上のように、直流モ
ータ16の付勢、滅勢が繰り返されることによりブレー
キ油圧が制御され、必要な後輪Wrの接地荷重を保持す
ることができる。
要な後輪Wrの接地荷重を保持することができる。次い
で、前輪Wfのブレーキ状態が好適に調整された後、直
流モータ16に対する給電が停止され、クランクピン4
4がリターンスプリング52の弾発力で原位置に復帰し
てブレーキ油圧は再び増加する。以上のように、直流モ
ータ16の付勢、滅勢が繰り返されることによりブレー
キ油圧が制御され、必要な後輪Wrの接地荷重を保持す
ることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る車輪接地荷重調整方法およ
び装置によれば、以下の効果が得られる。
び装置によれば、以下の効果が得られる。
【0029】すなわち、ブレーキ制御装置に供給される
ブレーキ圧を検知することにより、前後輪の接地荷重比
を求めることができる。この結果、例えば、ブレーキン
グによる車輪の接地荷重が低下したことを前記接地荷重
比から検出することが可能となり、これに基づき車輪の
接地荷重を適切に調整することができる。
ブレーキ圧を検知することにより、前後輪の接地荷重比
を求めることができる。この結果、例えば、ブレーキン
グによる車輪の接地荷重が低下したことを前記接地荷重
比から検出することが可能となり、これに基づき車輪の
接地荷重を適切に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車輪接地荷重調整装置を搭載した
自動二輪車の概略側面図である。
自動二輪車の概略側面図である。
【図2】本発明に係る車輪接地荷重調整装置の構成図で
ある。
ある。
【図3】本発明に係る車輪接地荷重調整方法の動作を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図4】本発明に係る車輪接地荷重調整装置の動作を示
す関係説明図である。
す関係説明図である。
10…ブレーキ制御装置 14、15…本体部 16…直流モータ 18…モータコントロール部 22、23…車輪速センサ 24…コントロールユニット 25、26…圧力センサ 27、33…ブレーキ装置 31、32…マスタシリンダ 34、37…キャリパシリンダ 54…エキスパンダピストン
Claims (2)
- 【請求項1】少なくとも2つの車輪を有する車両の車輪
接地荷重を調整する方法であって、 各車輪の回転加速度を求める第1の過程と、 前記第1の過程において求められた回転加速度が0の時
の各車輪のブレーキ力を求める第2の過程と、 前記第2の過程において求められた各車輪のブレーキ力
の比から各車輪の接地荷重比を求める第3の過程と、 前記第3の過程において求められた各車輪の接地荷重比
に基づき各車輪のブレーキ力を調整する第4の過程と、 を備えることを特徴とする車輪接地荷重調整方法。 - 【請求項2】各車輪に独立したブレーキ制御装置を備え
る車両の車輪接地荷重調整装置であって、 各車輪に設けられ、当該車輪の回転速度を検出する回転
速度検出手段と、 各ブレーキ制御装置に供給されるブレーキ圧を検出する
ブレーキ圧検出手段と、 前記回転速度の時間的変化が0の時の前記ブレーキ圧に
基づき各車輪のブレーキ力を算出し、これらのブレーキ
力の比から各車輪の接地荷重比を求める接地荷重比算出
手段と、 前記接地荷重比に基づき各車輪のブレーキ圧を調整する
ブレーキ圧調整手段と、 を備えることを特徴とする車輪接地荷重調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24216391A JP3694036B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | 車輪接地荷重調整方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24216391A JP3694036B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | 車輪接地荷重調整方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0577700A true JPH0577700A (ja) | 1993-03-30 |
JP3694036B2 JP3694036B2 (ja) | 2005-09-14 |
Family
ID=17085271
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24216391A Expired - Fee Related JP3694036B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | 車輪接地荷重調整方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3694036B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05201317A (ja) * | 1991-10-18 | 1993-08-10 | Fag Kugelfischer Georg Schaefer & Kgaa | 自動二輪車の制動力調整する方法及び装置 |
JPH106948A (ja) * | 1996-06-20 | 1998-01-13 | Tokico Ltd | 制動力配分装置 |
JP2005212677A (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Honda Motor Co Ltd | 自動二輪車のブレーキ装置 |
JP2007221843A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-30 | Yamaha Motor Co Ltd | 路面傾斜角演算装置およびそれを備えた車両 |
-
1991
- 1991-09-21 JP JP24216391A patent/JP3694036B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05201317A (ja) * | 1991-10-18 | 1993-08-10 | Fag Kugelfischer Georg Schaefer & Kgaa | 自動二輪車の制動力調整する方法及び装置 |
JPH106948A (ja) * | 1996-06-20 | 1998-01-13 | Tokico Ltd | 制動力配分装置 |
JP2005212677A (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Honda Motor Co Ltd | 自動二輪車のブレーキ装置 |
JP2007221843A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-30 | Yamaha Motor Co Ltd | 路面傾斜角演算装置およびそれを備えた車両 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3694036B2 (ja) | 2005-09-14 |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050425 |
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A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
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