JPH05331278A - 高分子量ポリエーテル類の製造方法 - Google Patents
高分子量ポリエーテル類の製造方法Info
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- JPH05331278A JPH05331278A JP16397792A JP16397792A JPH05331278A JP H05331278 A JPH05331278 A JP H05331278A JP 16397792 A JP16397792 A JP 16397792A JP 16397792 A JP16397792 A JP 16397792A JP H05331278 A JPH05331278 A JP H05331278A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】低分子量のイニシエータを使用してポリエーテ
ル類を製造する。 【構成】カリウムアルコラート化したグリセリンにプロ
ピレンオキサイドを開環重合させ分子量1500とした
後、対アルカリ1.01当量の硫酸により中和し脱水し
た。過剰の酸や生成塩を除去することなく複合金属シア
ン化物錯体触媒をを添加し、プロピレンオキサイドを開
環重合させ、分子量10000のポリエーテルポリオー
ルを得た。 【効果】中和後、過剰の酸や生成塩を除去する必要がな
く、簡易である。
ル類を製造する。 【構成】カリウムアルコラート化したグリセリンにプロ
ピレンオキサイドを開環重合させ分子量1500とした
後、対アルカリ1.01当量の硫酸により中和し脱水し
た。過剰の酸や生成塩を除去することなく複合金属シア
ン化物錯体触媒をを添加し、プロピレンオキサイドを開
環重合させ、分子量10000のポリエーテルポリオー
ルを得た。 【効果】中和後、過剰の酸や生成塩を除去する必要がな
く、簡易である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエーテル類の製造
方法に関するものであり特にポリエーテルポリオールの
製造方法に関するものである。
方法に関するものであり特にポリエーテルポリオールの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複合金属シアン化物錯体触媒を用
いてアルキレンオキサイドなどのモノエポキサイドを開
環反応させる方法が知られている(US328745
7、US3287458、US3287459明細書参
照)。
いてアルキレンオキサイドなどのモノエポキサイドを開
環反応させる方法が知られている(US328745
7、US3287458、US3287459明細書参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記複合金属シアン化
物錯体触媒を用いたポリエーテル類の製造方法におい
て、イニシエータとして用いる活性水素を1個以上有す
る活性水素化合物が低分子量の場合、エポキサイドの開
環重合反応が遅く、非常に多くの複合金属シアン化物錯
体触媒が必要となってしまう欠点を有していた。このた
め、実際の製造に際しては、価格の高い、分子量が1官
能基当り300以上のイニシエータを用いなくてはなら
ないという問題があった。
物錯体触媒を用いたポリエーテル類の製造方法におい
て、イニシエータとして用いる活性水素を1個以上有す
る活性水素化合物が低分子量の場合、エポキサイドの開
環重合反応が遅く、非常に多くの複合金属シアン化物錯
体触媒が必要となってしまう欠点を有していた。このた
め、実際の製造に際しては、価格の高い、分子量が1官
能基当り300以上のイニシエータを用いなくてはなら
ないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の問題点を
解決すべくなされたものであり、すなわち、アルカリ金
属あるいはその化合物でアルコラート化したイニシエー
タに炭素数2以上のモノエポキサイドを開環重合させて
得られる1官能当りの分子量が200以上になったポリ
エーテルを過剰の酸で中和し、次いで複合金属シアン化
物錯体触媒を投入しさらにモノエポキサイドを開環反応
させることを特徴とする、高分子量ポリエーテル類の製
造方法を提供するものである。
解決すべくなされたものであり、すなわち、アルカリ金
属あるいはその化合物でアルコラート化したイニシエー
タに炭素数2以上のモノエポキサイドを開環重合させて
得られる1官能当りの分子量が200以上になったポリ
エーテルを過剰の酸で中和し、次いで複合金属シアン化
物錯体触媒を投入しさらにモノエポキサイドを開環反応
させることを特徴とする、高分子量ポリエーテル類の製
造方法を提供するものである。
【0005】本発明のイニシエータとしては特に2〜8
個の水酸基を有するポリヒドロキシ化合物が好ましい。
たとえばエチレングリコール、プロピレングリコールな
どの2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ヘキサントリオールなどの3価アルコール、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソ
ルビトール、シュークロースなどの4価以上のアルコー
ル、及びこれらのアルコールにアルキレンオキサイドな
どのモノエポキサイドを反応させて得られる1官能当り
の分子量が200以下のポリエーテル類がある。
個の水酸基を有するポリヒドロキシ化合物が好ましい。
たとえばエチレングリコール、プロピレングリコールな
どの2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロ
パン、ヘキサントリオールなどの3価アルコール、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、デキストロース、ソ
ルビトール、シュークロースなどの4価以上のアルコー
ル、及びこれらのアルコールにアルキレンオキサイドな
どのモノエポキサイドを反応させて得られる1官能当り
の分子量が200以下のポリエーテル類がある。
【0006】また、ビスフェノールA、レゾール、ノボ
ラックなどのフェノール性水酸基やメチロール基を有す
る化合物、エタノールアミン、ジエタノールアミンなど
の水酸基と他の活性水素を有する化合物、及びこれらに
アルキレンオキサイドなどのモノエポキサイドを反応さ
せて得られる1官能当りの分子量が200以下の低分子
量のポリエーテル類がある。
ラックなどのフェノール性水酸基やメチロール基を有す
る化合物、エタノールアミン、ジエタノールアミンなど
の水酸基と他の活性水素を有する化合物、及びこれらに
アルキレンオキサイドなどのモノエポキサイドを反応さ
せて得られる1官能当りの分子量が200以下の低分子
量のポリエーテル類がある。
【0007】さらに、窒素原子に結合した水素原子を少
なくとも2個有するモノアミンやポリアミンにアルキレ
ンオキサイドなどのモノエポキサイドを反応させて得ら
れる1官能当りの分子量が200以下の低分子量のポリ
エーテル類がある。その他、リン酸やその誘導体、その
他のポリヒドロキシ化合物も使用できる。これらポリヒ
ドロキシ化合物は2種以上を併用することもできる。
なくとも2個有するモノアミンやポリアミンにアルキレ
ンオキサイドなどのモノエポキサイドを反応させて得ら
れる1官能当りの分子量が200以下の低分子量のポリ
エーテル類がある。その他、リン酸やその誘導体、その
他のポリヒドロキシ化合物も使用できる。これらポリヒ
ドロキシ化合物は2種以上を併用することもできる。
【0008】本発明は、また、1価のイニシエータにモ
ノエポキサイドを開環反応せしめてポリエーテルモノオ
ールを製造する方法にも適用できる。1価のイニシエー
タとしては、たとえばメタノール、エタノール、ブタノ
ール、ヘキサノール、その他のモノオール、フェノー
ル、アルキル置換フェノールなどのフェノール誘導体、
及びこれらにアルキレンオキサイドなどのモノエポキサ
イドを反応させて得られる分子量が200以下の低分子
量のポリエーテル類がある。
ノエポキサイドを開環反応せしめてポリエーテルモノオ
ールを製造する方法にも適用できる。1価のイニシエー
タとしては、たとえばメタノール、エタノール、ブタノ
ール、ヘキサノール、その他のモノオール、フェノー
ル、アルキル置換フェノールなどのフェノール誘導体、
及びこれらにアルキレンオキサイドなどのモノエポキサ
イドを反応させて得られる分子量が200以下の低分子
量のポリエーテル類がある。
【0009】さらに、窒素原子に結合した水素原子を1
個有するモノアミンやポリアミンにアルキレンオキサイ
ドなどのモノエポキサイドを反応させて得られる分子量
が200以下の低分子量のポリエーテル類がある。
個有するモノアミンやポリアミンにアルキレンオキサイ
ドなどのモノエポキサイドを反応させて得られる分子量
が200以下の低分子量のポリエーテル類がある。
【0010】本発明におけるモノエポキサイドは、炭素
数2以上のモノエポキサイドであり、特に炭素数2以上
のアルキレンオキサイドが好ましい。具体的には、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチ
レンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、エピク
ロルヒドリンなどが挙げられる。
数2以上のモノエポキサイドであり、特に炭素数2以上
のアルキレンオキサイドが好ましい。具体的には、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−ブチ
レンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、エピク
ロルヒドリンなどが挙げられる。
【0011】これら単独あるいはそれらの2種以上また
はそれらとスチレンオキサイド、グリシジルエーテル、
グリシジルエステルなどの他のモノエポキサイドを併用
して使用することができる。
はそれらとスチレンオキサイド、グリシジルエーテル、
グリシジルエステルなどの他のモノエポキサイドを併用
して使用することができる。
【0012】本発明においてイニシエータをアルコラー
ト化するアルカリ金属あるいはその化合物としては、公
知のアルカリ金属単体、アルカリ金属水素化物、アルカ
リ金属水酸化物等の強アルカリの他、アルカリ金属アル
コラートを用いることができる。
ト化するアルカリ金属あるいはその化合物としては、公
知のアルカリ金属単体、アルカリ金属水素化物、アルカ
リ金属水酸化物等の強アルカリの他、アルカリ金属アル
コラートを用いることができる。
【0013】本発明においてアルカリ金属あるいはその
化合物でアルコラート化した上記イニシエータにモノエ
ポキサイドを開環重合させる。その後、ポリエーテルの
1官能当りの分子量が200以上になった後、過剰の酸
で中和する。その際のポリエーテルの分子量は好ましく
は1官能当り200以上1000以下である。
化合物でアルコラート化した上記イニシエータにモノエ
ポキサイドを開環重合させる。その後、ポリエーテルの
1官能当りの分子量が200以上になった後、過剰の酸
で中和する。その際のポリエーテルの分子量は好ましく
は1官能当り200以上1000以下である。
【0014】本発明における酸としては鉱物酸、有機
酸、固体酸、プロトン交換能を持つイオン交換樹脂、及
びこれらが部分的に中和している酸より選ばれる少なく
とも1種が好ましい。特に、硫酸、リン酸、リン酸水素
ナトリウム、陽イオン交換樹脂が好ましい。
酸、固体酸、プロトン交換能を持つイオン交換樹脂、及
びこれらが部分的に中和している酸より選ばれる少なく
とも1種が好ましい。特に、硫酸、リン酸、リン酸水素
ナトリウム、陽イオン交換樹脂が好ましい。
【0015】酸の使用量はアルカリ量に対して1.0当
量を超え、かつ2.0当量以下であることが好ましい。
さらに好ましくは、1.0を超え、かつ1.1当量以下
である。
量を超え、かつ2.0当量以下であることが好ましい。
さらに好ましくは、1.0を超え、かつ1.1当量以下
である。
【0016】酸で中和する際に、水を添加してもよい。
この場合、水はポリエーテルに対して、10ppm〜8
0%添加することが好ましい。特に、0.5〜10%添
加して用いることが好ましい。水は、アルカリを中和す
る中和剤に含まれる溶媒の形で添加してもよい。
この場合、水はポリエーテルに対して、10ppm〜8
0%添加することが好ましい。特に、0.5〜10%添
加して用いることが好ましい。水は、アルカリを中和す
る中和剤に含まれる溶媒の形で添加してもよい。
【0017】中和した後、複合金属シアン化物錯体触媒
を投入する前に脱水操作を施してもよい。しかしなが
ら、本発明は中和の後、過剰の酸や生成塩を濾過などに
より除去する必要はない。
を投入する前に脱水操作を施してもよい。しかしなが
ら、本発明は中和の後、過剰の酸や生成塩を濾過などに
より除去する必要はない。
【0018】本発明における複合金属シアン化物錯体
は、前記公知例に示されているように下記一般式(1) の
構造を有すると考えられる。 M1 a[ M2 x (CN)y]b (H2 O)cRd …(1)
は、前記公知例に示されているように下記一般式(1) の
構造を有すると考えられる。 M1 a[ M2 x (CN)y]b (H2 O)cRd …(1)
【0019】ただし、M1 はZn(II)、Fe(II)、Fe
(III) 、Co(II)、Ni(II)、Al(III) 、Sr(II)、
Mn(II)、Cr(III) 、Cu(II)、Sn(II)、Pb(I
I)、Mo(IV)、Mo(VI)、W(IV)、W(VI)などであり、
M2 はFe(II)、Fe(III) 、Co(II)、Co(III) 、
Cr(II)、Cr(III) 、Mn(II)、Mn(III) 、Ni(I
I)、V(IV)、V(V) などであり、Rは有機配位子であ
り、a、b、x及びyは金属の原子価と配位数により変
わる正の整数であり、c及びdは金属への配位数により
変わる正の数である。
(III) 、Co(II)、Ni(II)、Al(III) 、Sr(II)、
Mn(II)、Cr(III) 、Cu(II)、Sn(II)、Pb(I
I)、Mo(IV)、Mo(VI)、W(IV)、W(VI)などであり、
M2 はFe(II)、Fe(III) 、Co(II)、Co(III) 、
Cr(II)、Cr(III) 、Mn(II)、Mn(III) 、Ni(I
I)、V(IV)、V(V) などであり、Rは有機配位子であ
り、a、b、x及びyは金属の原子価と配位数により変
わる正の整数であり、c及びdは金属への配位数により
変わる正の数である。
【0020】一般式(1) におけるM1 はZn(II)が好ま
しく、M2 はFe(II)、Fe(III)、Co(II),Co(II
I) などが好ましい。有機配位子としては、例えばケト
ン、エーテル、アルデヒド、エステル、アルコール、ア
ミドなどがある。
しく、M2 はFe(II)、Fe(III)、Co(II),Co(II
I) などが好ましい。有機配位子としては、例えばケト
ン、エーテル、アルデヒド、エステル、アルコール、ア
ミドなどがある。
【0021】一般式(1) で表わされる複合金属シアン化
物錯体は、金属塩M1 Xa ( M1 、aは上述と同様、Xは
M1 と塩を形成するアニオン) とポリシアノメタレート
(塩)Ze[M2 x (CN)y]f(M2 、x、yは上述と同
様。Zは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属など。
e、fはZ、M2 の原子価と配位数により決まる正の整
数)のそれぞれの水溶液または水と有機溶剤の混合溶媒
の溶液を混合し、得られた複合金属シアン化物に有機配
位子Rを接触させた後、余分な溶媒及び有機配位子Rを
除去することにより製造される。
物錯体は、金属塩M1 Xa ( M1 、aは上述と同様、Xは
M1 と塩を形成するアニオン) とポリシアノメタレート
(塩)Ze[M2 x (CN)y]f(M2 、x、yは上述と同
様。Zは水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属など。
e、fはZ、M2 の原子価と配位数により決まる正の整
数)のそれぞれの水溶液または水と有機溶剤の混合溶媒
の溶液を混合し、得られた複合金属シアン化物に有機配
位子Rを接触させた後、余分な溶媒及び有機配位子Rを
除去することにより製造される。
【0022】ポリシアノメタレート(塩)Ze[M2 x (C
N)y]fは、Zには水素やアルカリ金属をはじめとする種
々の金属を使用しうるが、リチウム塩、ナトリウム塩、
カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩が好まし
い。特に好ましくは通常のアルカリ金属塩、すなわちナ
トリウム塩とカリウム塩である。
N)y]fは、Zには水素やアルカリ金属をはじめとする種
々の金属を使用しうるが、リチウム塩、ナトリウム塩、
カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩が好まし
い。特に好ましくは通常のアルカリ金属塩、すなわちナ
トリウム塩とカリウム塩である。
【0023】複合金属シアン化物錯体触媒を10〜50
00ppmの含有濃度で使用することが好ましく、特に
30〜1500ppmで使用することが好ましい。得ら
れるポリエーテル類の分子量は特に限定されるものでは
ないが、好ましくは、5000〜50000である。特
に5000〜30000が好ましい。
00ppmの含有濃度で使用することが好ましく、特に
30〜1500ppmで使用することが好ましい。得ら
れるポリエーテル類の分子量は特に限定されるものでは
ないが、好ましくは、5000〜50000である。特
に5000〜30000が好ましい。
【0024】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、本発明は、これら実施例にのみ限定さ
れるものではない。
的に説明するが、本発明は、これら実施例にのみ限定さ
れるものではない。
【0025】[実施例1]カリウムアルコラート化した
グリセリンにプロピレンオキサイドを120℃において
開環重合させ、重量平均分子量1500のポリエーテル
ポリオールにした後、アルカリ量に対して1.01当量
の硫酸と水を加え中和反応を行い、減圧脱水操作を行っ
た。次いで過剰の酸や生成塩を除去することなくそのま
ま複合金属シアン化物錯体触媒を1000ppmを添加
し、プロピレンオキサイドを開環重合させることにより
重量平均分子量10000の単一分子量ピークを持つポ
リエーテルポリオールを製造した。
グリセリンにプロピレンオキサイドを120℃において
開環重合させ、重量平均分子量1500のポリエーテル
ポリオールにした後、アルカリ量に対して1.01当量
の硫酸と水を加え中和反応を行い、減圧脱水操作を行っ
た。次いで過剰の酸や生成塩を除去することなくそのま
ま複合金属シアン化物錯体触媒を1000ppmを添加
し、プロピレンオキサイドを開環重合させることにより
重量平均分子量10000の単一分子量ピークを持つポ
リエーテルポリオールを製造した。
【0026】[実施例2]カリウムアルコラート化した
重量平均分子量330の2官能ポリエーテルポリオール
に100℃においてプロピレンオキサイドを開環重合さ
せ、重量平均分子量2000のポリエーテルポリオール
を合成した後、アルカリ量に対して1.1当量のリン酸
水溶液により、中和し、減圧脱水を行った。次いで、過
剰の酸や生成塩を除去することなくそのまま複合金属シ
アン化物錯体触媒を800ppm添加してプロピレンオ
キサイドを開環重合させることにより重量平均分子量2
0000の単一分子量ピークを持つポリエーテルポリオ
ールを製造した。
重量平均分子量330の2官能ポリエーテルポリオール
に100℃においてプロピレンオキサイドを開環重合さ
せ、重量平均分子量2000のポリエーテルポリオール
を合成した後、アルカリ量に対して1.1当量のリン酸
水溶液により、中和し、減圧脱水を行った。次いで、過
剰の酸や生成塩を除去することなくそのまま複合金属シ
アン化物錯体触媒を800ppm添加してプロピレンオ
キサイドを開環重合させることにより重量平均分子量2
0000の単一分子量ピークを持つポリエーテルポリオ
ールを製造した。
【0027】[比較例1]グリセリン中に複合金属シア
ン化物錯体触媒を1000ppm添加してプロピレンオ
キサイドを添加し、120℃の反応温度において2時間
撹拌したが、プロピレンオキサイドは開環重合しなかっ
た。
ン化物錯体触媒を1000ppm添加してプロピレンオ
キサイドを添加し、120℃の反応温度において2時間
撹拌したが、プロピレンオキサイドは開環重合しなかっ
た。
【0028】[比較例2]メチルアルコール中に複合金
属シアン化物錯体触媒を300ppm添加してプロピレ
ンオキサイドを添加し、120℃において3時間撹拌し
たが、プロピレンオキサイドは開環重合しなかった。
属シアン化物錯体触媒を300ppm添加してプロピレ
ンオキサイドを添加し、120℃において3時間撹拌し
たが、プロピレンオキサイドは開環重合しなかった。
【0029】[比較例3]カリウムアルコラート化した
グリセリンにプロピレンオキサイドを120℃において
開環重合させ、重量平均分子量1500のポリエーテル
ポリオールにした後、アルカリ量に対して0.95当量
のリン酸水素ナトリウムと水により、中和反応を行い、
さらに、脱水操作を行った。次いで生成塩を除去するこ
となくそのまま複合金属シアン化物錯体触媒を1000
ppmを添加し、プロピレンオキサイドを添加し、2時
間撹拌したがプロピレンオキサイドは開環重合しなかっ
た。
グリセリンにプロピレンオキサイドを120℃において
開環重合させ、重量平均分子量1500のポリエーテル
ポリオールにした後、アルカリ量に対して0.95当量
のリン酸水素ナトリウムと水により、中和反応を行い、
さらに、脱水操作を行った。次いで生成塩を除去するこ
となくそのまま複合金属シアン化物錯体触媒を1000
ppmを添加し、プロピレンオキサイドを添加し、2時
間撹拌したがプロピレンオキサイドは開環重合しなかっ
た。
【0030】
【発明の効果】上記の実施例及び比較例からわかるよう
に、本発明により、低分子量のイニシエータに容易にモ
ノエポキサイドを開環反応させることができる。そのた
め、価格のより安い、1官能当り200以下の低分子量
イニシエータを用いることができるようになった。ま
た、本発明において単一の分子量ピークを有するポリエ
ーテル類が得られる。さらに、本発明は中和後、過剰の
酸や生成塩を除去する必要がないので操作が非常に簡易
である。
に、本発明により、低分子量のイニシエータに容易にモ
ノエポキサイドを開環反応させることができる。そのた
め、価格のより安い、1官能当り200以下の低分子量
イニシエータを用いることができるようになった。ま
た、本発明において単一の分子量ピークを有するポリエ
ーテル類が得られる。さらに、本発明は中和後、過剰の
酸や生成塩を除去する必要がないので操作が非常に簡易
である。
Claims (7)
- 【請求項1】アルカリ金属あるいはその化合物でアルコ
ラート化したイニシエータに炭素数2以上のモノエポキ
サイドを開環重合させて得られる1官能当りの分子量が
200以上になったポリエーテルを過剰の酸で中和し、
次いで複合金属シアン化物錯体触媒を投入しさらにモノ
エポキサイドを開環反応させることを特徴とする、高分
子量ポリエーテル類の製造方法。 - 【請求項2】中和後、過剰の酸あるいは生成塩を除去す
ることなくそのまま複合金属シアン化物錯体触媒を投入
しさらにモノエポキサイドを開環反応させることを特徴
とする、請求項1の高分子量ポリエーテル類の製造方
法。 - 【請求項3】中和後、複合金属シアン化物錯体触媒を投
入する前に脱水操作を施す、請求項1の高分子量ポリエ
ーテル類の製造方法。 - 【請求項4】中和後、脱水操作を施し、次いで過剰の酸
あるいは生成塩を除去することなくそのまま複合金属シ
アン化物錯体触媒を投入しさらにモノエポキサイドを開
環反応させることを特徴とする、請求項1の高分子量ポ
リエーテル類の製造方法。 - 【請求項5】酸として、鉱物酸、有機酸、固体酸、プロ
トン交換能を持つイオン交換樹脂、及びこれらが部分的
に中和している酸より選ばれる少なくとも1種を用い
る、請求項1の高分子量ポリエーテル類の製造方法。 - 【請求項6】酸の使用量がアルカリ量に対して1.0当
量を超え、かつ2.0当量以下である、請求項1の高分
子量ポリエーテル類の製造方法。 - 【請求項7】複合金属シアン化物錯体触媒を10〜50
00ppmの含有濃度で使用する、請求項1の高分子量
ポリエーテル類の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16397792A JPH05331278A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 高分子量ポリエーテル類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16397792A JPH05331278A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 高分子量ポリエーテル類の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05331278A true JPH05331278A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=15784415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16397792A Withdrawn JPH05331278A (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 高分子量ポリエーテル類の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05331278A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002542353A (ja) * | 1999-04-20 | 2002-12-10 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | ポリウレタンの製造方法 |
EP1528073A1 (en) | 2003-11-03 | 2005-05-04 | Bayer MaterialScience LLC | Single reactor synthesis of polyols capped using basic catalysts and being based on intermediates synthesized using DMC-catalysts |
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