JPH0517276B2 - - Google Patents
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- JPH0517276B2 JPH0517276B2 JP57022837A JP2283782A JPH0517276B2 JP H0517276 B2 JPH0517276 B2 JP H0517276B2 JP 57022837 A JP57022837 A JP 57022837A JP 2283782 A JP2283782 A JP 2283782A JP H0517276 B2 JPH0517276 B2 JP H0517276B2
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Description
本発明はカラー表示可能な液晶表示素子に用い
るゲスト−ホスト型液晶組成物に関する。 ゲスト−ホスト型液晶組成物は母体となるホス
ト液晶中に、ゲスト物質である多色性色素を溶解
させた液晶組成物である。そしてこの多色性色素
にはホスト液晶中での優れたオーダー・パラメー
タと最適な溶解度が要求される。平行二色性を有
する多色性色素の場合には、その値が理論上の最
大値である1に近づく程、白ぬけの部分の残色度
が減少する。つまりオーダー・パラメータは液晶
表示素子の表示コントラストを支配する値であ
る。 多色性色素はイエロー、マゼンタ、シアンブル
ーの3原色を得ればこれらの減法混色によつて全
ての色相が実現できる。しかし現在までに提案さ
れているイエローは純粋な色相のものが少なく、
多くのものが山吹色である。 イエローを色相とする染料にキノフタロン系の
ものがあり、染料業界では良く知られている。し
かし液晶組成物の組成成分としてはそのほとんど
が特にオーダー・パラメータの点で不適当であ
り、最適な構造を究明しなければならない。 本発明の目的は液晶中で高いオーダー・パラメ
ータを示すキノフタロン系色素を含有せしめて優
れた表示コントラストを得るゲスト−ホスト型液
晶組成物を提供するにある。 本発明は、母体となるホスト液晶中にゲスト物
質である多色性色素を溶解させたゲスト−ホスト
型液晶組成物において、前記多色性色素として一
般式 〔式中、Xは水素原子またはハロゲン原子、R1
はアルキル基またはアルキルフエノキシメチレン
基を表し、Yは
るゲスト−ホスト型液晶組成物に関する。 ゲスト−ホスト型液晶組成物は母体となるホス
ト液晶中に、ゲスト物質である多色性色素を溶解
させた液晶組成物である。そしてこの多色性色素
にはホスト液晶中での優れたオーダー・パラメー
タと最適な溶解度が要求される。平行二色性を有
する多色性色素の場合には、その値が理論上の最
大値である1に近づく程、白ぬけの部分の残色度
が減少する。つまりオーダー・パラメータは液晶
表示素子の表示コントラストを支配する値であ
る。 多色性色素はイエロー、マゼンタ、シアンブル
ーの3原色を得ればこれらの減法混色によつて全
ての色相が実現できる。しかし現在までに提案さ
れているイエローは純粋な色相のものが少なく、
多くのものが山吹色である。 イエローを色相とする染料にキノフタロン系の
ものがあり、染料業界では良く知られている。し
かし液晶組成物の組成成分としてはそのほとんど
が特にオーダー・パラメータの点で不適当であ
り、最適な構造を究明しなければならない。 本発明の目的は液晶中で高いオーダー・パラメ
ータを示すキノフタロン系色素を含有せしめて優
れた表示コントラストを得るゲスト−ホスト型液
晶組成物を提供するにある。 本発明は、母体となるホスト液晶中にゲスト物
質である多色性色素を溶解させたゲスト−ホスト
型液晶組成物において、前記多色性色素として一
般式 〔式中、Xは水素原子またはハロゲン原子、R1
はアルキル基またはアルキルフエノキシメチレン
基を表し、Yは
【式】または
【式】(R2は、Xがハロゲン原子のとき
【式】を表し、Xが水素原子で
R1がアルキル基のとき
【式】ま
たは
【式】を表し、Xが
水素原子でR1がアルキルフエノキシメチレン基
のとき
のとき
【式】を表す。R3はアル
キル基を表す。)を表す。〕で示されるキノフタロ
ン系色素を含むことを特徴とするゲスト−ホスト
型液晶組成物にある。 キノフタロン色素骨格は次のように置換位置の
番号付を行なうが、どの位置に、どのような置換
基を幾つ導入するかが最終的な多色性色素の特性
に重大な影響を与える。 すなわち、優れた特性をゲスト・ホスト型の液
晶表示体を実現する上で必要なキノフタロン系多
色性色素の開発は、2,4,5,6,7,3′,
4′,5′,6′,7′,8′のうちのいずれの位置に、ど
の
ような種類の置換基を幾つ導入するかということ
にかかつているといえる。通常、特定の目的に対
してこのような選択の幅は、必ずしも広くないこ
とが多い。 本発明者等は、上記のような考え方に立つて検
討を進め、キノフタロン色素骨格上の特定の位置
に特定の置換基を導入したときに、下記〔〕式
で表わされる従来タイプのキノフタロン系多色性
色素(特開昭56−41288号公報参照)よりも、オ
ーダー・パラメーターや溶解度の点で優れた多色
性色素が得られることを見出し、本発明を完成さ
せることができた。 (式中、X′は水素原子、塩素原子または臭素原
子を表わし、Y′は酸素原子またはイオウ原子を
表わし、R′はアルキル基、シクロアルキル基、
アルコキシアルキル基、フエニル基、p−ヒドロ
キシフエニル基、p−シクロアルキルフエニル
基、p−アルキルフエニル基、p−アルコキシフ
エニル基またはアラルキル基を表わす。) 本発明で用いられるキノフタロン系色素が
〔〕式のキノフタロン系色素と、分子構造上最
も異なる点は6′の位置に置換基R1を有しているこ
とである。この位置に適当な置換基を導入するこ
とによりオーダー・パラメーターや溶解度が向上
するということを見出すことにより本発明は完成
されたといつてよい。 例えば、特開昭56−41288号公報記載の色素 に対して、下記の色素 はオーダー・パラメーター、溶解度とも向上して
いる。すなわち、オーダー・パラメーターは、前
者の0.61に対して後者は0.64であり、後述するフ
エニルシクロヘキサン系の混合液晶ZLI−1132に
対する室温での溶解度は前者の約2重量パーセン
トに対して後者は約4重量パーセントである。な
お、この2つの色素の間で、色相のちがいは認め
られない。 特開昭56−41288号公報記載の色素 に対して、下記の色素 ではオーダー・パラメーター、溶解度とも向上し
ている。すなわち、オーダー・パラメーターは前
者の0.66に対して後者は0.69であり、ZLI−1132
に対する室温での溶解度は前者の約2重量パーセ
ントに対して後者は約3重量パーセントである。
この場合も、これら2つの色素の間で、色相のち
がいは認められない。 特開昭56−41288号公報記載の色素 と、本発明の6′位にn−ブチル基の入つた色素 では、ZLI−1132に対する室温での溶解度は、両
者とも約0.5重量パーセントと大差ないが、オー
ダー・パラメーターは、前者の0.63に対して、後
者は0.69と大きい。この場合も、これら2つの色
素の間で、色相のちがいは認められない。 同様にして特開昭56−41288号公報には記載さ
れていないが、次のような構造の色素 と、本発明の6′にn−ブチル基の入つた色素 では、ZLI−1132に対する室温での溶解度は両者
とも約0.5重量パーセントと大差ないが、オーダ
ー・パラメーターは、前者の0.59に対して後者は
0.70と大巾に向上している。これは6′位に導入し
た置換基の効果が顕著に現われた例である。この
場合もこれら2つの色素の間で、色相のちがいは
認められない。 一般式〔〕において、Xで表わされる置換基
としては水素原子または塩素原子、臭素原子等の
ハロゲン原子が挙げられる。一般式〔〕中、
R1の具体例としては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基等のアルキル基、p−メチルフエ
ノキシメチレン基等のp−アルキルフエノキシメ
チレン基が挙げられる。また、R3はメチル基、
エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘ
キシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、
n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラ
デシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシ
ル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基
等のアルキル基が挙げられる。 一般式〔〕で示されるキノフタロン系色素は
一般式 で示されるキナルジン類と無水トリメリツト酸と
を加熱縮合して一般式 で示されるキノフタロンカルボン酸とし、次いで
塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化リンの如
きハロゲン化剤を用いて酸ハロゲン化物へと誘導
し、所望のアルコール類、チオアルコール類、フ
エノール類、チオフエノール類と反応させるか、
場合によつては更に塩素、臭素の如きハロゲン化
剤との反応により4′位にハロゲンを導入するか、
又は前示一般式〔〕で示されるキナルジン類と
フタル酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン
酸無水物との加熱縮合によつて製造される。 本発明で用いるネマチツク液晶としては、動作
温度範囲でネマチツク状態を示すものであれば、
かなり広い範囲で選択することができる。またこ
のようなネマチツク液晶に後述の旋光性物質を加
えることにより、コレステリツク状態をとらせる
ことができる。ネマチツク液晶の例としては表1
に示される物質、あるいはこれらの誘導体があげ
られる。
ン系色素を含むことを特徴とするゲスト−ホスト
型液晶組成物にある。 キノフタロン色素骨格は次のように置換位置の
番号付を行なうが、どの位置に、どのような置換
基を幾つ導入するかが最終的な多色性色素の特性
に重大な影響を与える。 すなわち、優れた特性をゲスト・ホスト型の液
晶表示体を実現する上で必要なキノフタロン系多
色性色素の開発は、2,4,5,6,7,3′,
4′,5′,6′,7′,8′のうちのいずれの位置に、ど
の
ような種類の置換基を幾つ導入するかということ
にかかつているといえる。通常、特定の目的に対
してこのような選択の幅は、必ずしも広くないこ
とが多い。 本発明者等は、上記のような考え方に立つて検
討を進め、キノフタロン色素骨格上の特定の位置
に特定の置換基を導入したときに、下記〔〕式
で表わされる従来タイプのキノフタロン系多色性
色素(特開昭56−41288号公報参照)よりも、オ
ーダー・パラメーターや溶解度の点で優れた多色
性色素が得られることを見出し、本発明を完成さ
せることができた。 (式中、X′は水素原子、塩素原子または臭素原
子を表わし、Y′は酸素原子またはイオウ原子を
表わし、R′はアルキル基、シクロアルキル基、
アルコキシアルキル基、フエニル基、p−ヒドロ
キシフエニル基、p−シクロアルキルフエニル
基、p−アルキルフエニル基、p−アルコキシフ
エニル基またはアラルキル基を表わす。) 本発明で用いられるキノフタロン系色素が
〔〕式のキノフタロン系色素と、分子構造上最
も異なる点は6′の位置に置換基R1を有しているこ
とである。この位置に適当な置換基を導入するこ
とによりオーダー・パラメーターや溶解度が向上
するということを見出すことにより本発明は完成
されたといつてよい。 例えば、特開昭56−41288号公報記載の色素 に対して、下記の色素 はオーダー・パラメーター、溶解度とも向上して
いる。すなわち、オーダー・パラメーターは、前
者の0.61に対して後者は0.64であり、後述するフ
エニルシクロヘキサン系の混合液晶ZLI−1132に
対する室温での溶解度は前者の約2重量パーセン
トに対して後者は約4重量パーセントである。な
お、この2つの色素の間で、色相のちがいは認め
られない。 特開昭56−41288号公報記載の色素 に対して、下記の色素 ではオーダー・パラメーター、溶解度とも向上し
ている。すなわち、オーダー・パラメーターは前
者の0.66に対して後者は0.69であり、ZLI−1132
に対する室温での溶解度は前者の約2重量パーセ
ントに対して後者は約3重量パーセントである。
この場合も、これら2つの色素の間で、色相のち
がいは認められない。 特開昭56−41288号公報記載の色素 と、本発明の6′位にn−ブチル基の入つた色素 では、ZLI−1132に対する室温での溶解度は、両
者とも約0.5重量パーセントと大差ないが、オー
ダー・パラメーターは、前者の0.63に対して、後
者は0.69と大きい。この場合も、これら2つの色
素の間で、色相のちがいは認められない。 同様にして特開昭56−41288号公報には記載さ
れていないが、次のような構造の色素 と、本発明の6′にn−ブチル基の入つた色素 では、ZLI−1132に対する室温での溶解度は両者
とも約0.5重量パーセントと大差ないが、オーダ
ー・パラメーターは、前者の0.59に対して後者は
0.70と大巾に向上している。これは6′位に導入し
た置換基の効果が顕著に現われた例である。この
場合もこれら2つの色素の間で、色相のちがいは
認められない。 一般式〔〕において、Xで表わされる置換基
としては水素原子または塩素原子、臭素原子等の
ハロゲン原子が挙げられる。一般式〔〕中、
R1の具体例としては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基等のアルキル基、p−メチルフエ
ノキシメチレン基等のp−アルキルフエノキシメ
チレン基が挙げられる。また、R3はメチル基、
エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘ
キシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、
n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラ
デシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシ
ル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基
等のアルキル基が挙げられる。 一般式〔〕で示されるキノフタロン系色素は
一般式 で示されるキナルジン類と無水トリメリツト酸と
を加熱縮合して一般式 で示されるキノフタロンカルボン酸とし、次いで
塩化チオニル、オキシ塩化リン、五塩化リンの如
きハロゲン化剤を用いて酸ハロゲン化物へと誘導
し、所望のアルコール類、チオアルコール類、フ
エノール類、チオフエノール類と反応させるか、
場合によつては更に塩素、臭素の如きハロゲン化
剤との反応により4′位にハロゲンを導入するか、
又は前示一般式〔〕で示されるキナルジン類と
フタル酸無水物、2,3−ナフタレンジカルボン
酸無水物との加熱縮合によつて製造される。 本発明で用いるネマチツク液晶としては、動作
温度範囲でネマチツク状態を示すものであれば、
かなり広い範囲で選択することができる。またこ
のようなネマチツク液晶に後述の旋光性物質を加
えることにより、コレステリツク状態をとらせる
ことができる。ネマチツク液晶の例としては表1
に示される物質、あるいはこれらの誘導体があげ
られる。
【表】
【表】
【表】
上記表中、R4はアルキル基またはアルコキシ
基を、X′はニトロ基、シアノ基、またはハロゲ
ン原子を表わす。 表1の液晶はいずれも誘電異方性が正である
が、誘電異方性が負の公知のエステル系、アゾキ
シ系、アゾ系、シツフ系、ピリミジン系、ジエス
テル系あるいはビフエニルエステル系の液晶も、
誘電異方性が正の液晶と混合して、全体として正
の液晶にして用いることができる。また、誘電異
方性が負の液晶でも、適当な素子構成および駆動
法を用いればそのまま使用できることは勿論であ
る。 本発明で用いるホスト液晶物質は第1表に示し
た液晶化合物またはそれらの混合物のいずれでも
よいが、次の4種類の液晶化合物 の混合物として、メルク社からZLI−1132という
商品名で販売されている液晶物質および、次の4
種類の液晶化合物 の混合物として、British Drug House社からE
−7という商品名で販売されている液晶物質が本
発明においては特に有用であることがわかつた。 本発明に用いる旋光性物質としてはカイラルネ
マチツク化合物、例えば、2−メチルブチル基、
3−メチルブトキシ基、3−メチルペンチル基、
3−メチルペントキシ基、4−メチルヘキシル
基、4−メチルヘキトキシ基などの光学活性基を
ネマチツク液晶化合物に導入した化合物がある。
また特開昭51−45546号に示すl−メントール、
d−ボルネオール等のアルコール誘導体、d−シ
ヨウノウ、3−メチルシクロヘキサン等のケトン
誘導体、d−シトロネラ酸、l−シヨウノウ酸等
のカルボン酸誘導体、d−シトロネラール等のア
ルデヒド誘導体、d−リノネン等のアルゲン誘導
体、その他のアミン、アミド、ニトリル誘導体な
どの光学活性物質は勿論使用できる。 本発明に使用する素子とは公知の液晶表示用素
子を使用できる。すなわち、一般に少くとも一方
が透明な2枚のガラス基板上に任意のパターンの
透明電極を設け、電極面が対向するように適当な
スペーサーを介して、2枚のガラス基板が平行に
なるように素子を構成したものが用いられる。こ
の場合、スペーサーにより素子のギヤツプが決め
られる。素子ギヤツプとしては3〜100μm、特に
5〜50μmが実用的見地から好ましい。 以下に、本発明の表示体に使用される黄色系の
多色性キノフタロン系色素の例およびこれらの色
素を用いた液晶組成物について実施例により具体
的に説明する。 実施例 1 まず、本発明に使用される多色性キノフタロン
系色素の例を、その最大吸収波長およびオーダ
ー・パラメータとともに表2に示す。
基を、X′はニトロ基、シアノ基、またはハロゲ
ン原子を表わす。 表1の液晶はいずれも誘電異方性が正である
が、誘電異方性が負の公知のエステル系、アゾキ
シ系、アゾ系、シツフ系、ピリミジン系、ジエス
テル系あるいはビフエニルエステル系の液晶も、
誘電異方性が正の液晶と混合して、全体として正
の液晶にして用いることができる。また、誘電異
方性が負の液晶でも、適当な素子構成および駆動
法を用いればそのまま使用できることは勿論であ
る。 本発明で用いるホスト液晶物質は第1表に示し
た液晶化合物またはそれらの混合物のいずれでも
よいが、次の4種類の液晶化合物 の混合物として、メルク社からZLI−1132という
商品名で販売されている液晶物質および、次の4
種類の液晶化合物 の混合物として、British Drug House社からE
−7という商品名で販売されている液晶物質が本
発明においては特に有用であることがわかつた。 本発明に用いる旋光性物質としてはカイラルネ
マチツク化合物、例えば、2−メチルブチル基、
3−メチルブトキシ基、3−メチルペンチル基、
3−メチルペントキシ基、4−メチルヘキシル
基、4−メチルヘキトキシ基などの光学活性基を
ネマチツク液晶化合物に導入した化合物がある。
また特開昭51−45546号に示すl−メントール、
d−ボルネオール等のアルコール誘導体、d−シ
ヨウノウ、3−メチルシクロヘキサン等のケトン
誘導体、d−シトロネラ酸、l−シヨウノウ酸等
のカルボン酸誘導体、d−シトロネラール等のア
ルデヒド誘導体、d−リノネン等のアルゲン誘導
体、その他のアミン、アミド、ニトリル誘導体な
どの光学活性物質は勿論使用できる。 本発明に使用する素子とは公知の液晶表示用素
子を使用できる。すなわち、一般に少くとも一方
が透明な2枚のガラス基板上に任意のパターンの
透明電極を設け、電極面が対向するように適当な
スペーサーを介して、2枚のガラス基板が平行に
なるように素子を構成したものが用いられる。こ
の場合、スペーサーにより素子のギヤツプが決め
られる。素子ギヤツプとしては3〜100μm、特に
5〜50μmが実用的見地から好ましい。 以下に、本発明の表示体に使用される黄色系の
多色性キノフタロン系色素の例およびこれらの色
素を用いた液晶組成物について実施例により具体
的に説明する。 実施例 1 まず、本発明に使用される多色性キノフタロン
系色素の例を、その最大吸収波長およびオーダ
ー・パラメータとともに表2に示す。
【表】
【表】
表2に記載した各色素の特性は次のようにして
調べた。すなわち、前述のフエニルシクロヘキサ
ン系混合液晶ZLI−1132に、多色性色素として、
表2に示す色素のいずれかを添加し、70℃以上に
加熱し、液晶が等方性液体になつた状態でよくか
きまぜた後、放置冷却する工程を繰返し行い、色
素を溶解した。 このようにして調整した上記液晶組成物を、透
明電極を有し、液晶と接する面をポリアミド系樹
脂を塗布硬化後ラビングしてホモジニアス配向処
理を施した上下2枚のガラム基板からなる基板間
ギヤツプ10〜100μmの素子に封入した。上記配向
処理を施した素子内では電圧無印加のとき上記液
晶組成物は、液晶分子及び色素分子が電極面に平
行かつ一定方向に配列するホモジニアス配向状態
をとり、色素分子もホスト液晶に従つて同様の配
向をとる。 このようにして作製したゲスト・ホスト素子の
吸収スペクトルの測定を、液晶分子の配向方向に
対して平行に偏光した光及び垂直に偏光した光の
各々を用いて行い、これら各偏光に対する色素の
吸光度A及びA⊥と最大吸収波長を求めた。色
素の吸光度を求めるにあたつては、ホスト液晶お
よびガラス基板による吸収と、素子の反射損失に
関して補正を行つた。このようにして求めた上記
各偏光に対する色素の吸光度の値AおよびA⊥
を用いて、前述の式 S=A−A⊥/2A⊥+A からオーダー・パラメータ(S)の値をそれぞれ
算出した。 実施例 2 実施例1で用いたものと全く同様の液晶に、表
2No.22の色素を0.88重量%添加した液晶組成物を
実施例1と全く同様の素子(但し、素子間ギヤツ
プは約10μm)に封入し、実施例1と同様に吸収
スペクトルを測定した。そのスペクトルを第1図
に示す。図中、曲線はAを、曲線はA⊥を
それぞれ示す。可視領域における最大吸収波長は
450nmであり、最大吸収波長におけるAは
1.092、A⊥は0.142であつた。従つて本実施例色
素のオーダー・パラメータは0.69となる。なお、
本実施例色素の融点は206〜207℃であつた。 実施例 3 実施例1で用いたものと全く同様の液晶を、表
2No.28の色素で飽和させた(0.45重量%加えた)
液晶組成物を実施例1と全く同様の素子(但し、
素子間ギヤツプは約10μm)に封入し、実施例1
と同様に吸収スペクトルを測定した。そのスペク
トルを第2図に示す。図中、曲線はA⊥を、
曲線はAをそれぞれ示す。可視領域におけ
る最大吸収波長は467nmであり、最大吸収波長に
おけるAは1.358、A⊥は0.172であつた。従つ
て本実施例色素のオーダー・パラメータは0.70と
なる。なお、本実施例色素の融点は193〜194℃で
あつた。 実施例 4 本発明の液晶組成物で用いられるゲスト色素の
実用的安定性に関して知見を得るために促進劣化
試験を実施した。すなわち実施例2および実施例
3の各色素を溶解した上記液晶組成物を、上記素
子に封入したものをサンシヤインウエザーメータ
中に約100時間放置し、吸光度の減少率を追跡し
た。また比較のために、従来色素で代表的なもの
を同様に素子化し、促進劣化試験を行つた。本実
施例で用いたサンシヤインウエザーメータの光源
はカーボンアーク灯であり、試料室内の条件は温
度が約50℃、湿度が約90%であつた。また、劣化
試験はすべて紫外線カツトフイルターで素子を保
護して行つた。 上記ウエザーメータによる促進劣化試験の結果
を第3図に示す。第3図のグラフにおいて、縦軸
は初期吸光度A1に対する各時点での吸光度Aの
割合A/A1を、横軸は促進劣化時間を示す。 図中、曲線は実施例2および実施例3の色
素を、曲線はアゾ色素(以下、色素Aと称す
る) を曲線はアゾ色素(以下、色素Bと称する) を、それぞれ含む素子の吸光度の変化を示す。第
3図より、本発明の色素は、色素AおよびBによ
つて代表される従来技術の色素よりもさらに安定
であることが明らかである。 以上、本発明のゲスト−ホスト型液晶組成物に
よれば、表示コントラストに優れたカラー液晶表
示素子が得られるという効果がある。
調べた。すなわち、前述のフエニルシクロヘキサ
ン系混合液晶ZLI−1132に、多色性色素として、
表2に示す色素のいずれかを添加し、70℃以上に
加熱し、液晶が等方性液体になつた状態でよくか
きまぜた後、放置冷却する工程を繰返し行い、色
素を溶解した。 このようにして調整した上記液晶組成物を、透
明電極を有し、液晶と接する面をポリアミド系樹
脂を塗布硬化後ラビングしてホモジニアス配向処
理を施した上下2枚のガラム基板からなる基板間
ギヤツプ10〜100μmの素子に封入した。上記配向
処理を施した素子内では電圧無印加のとき上記液
晶組成物は、液晶分子及び色素分子が電極面に平
行かつ一定方向に配列するホモジニアス配向状態
をとり、色素分子もホスト液晶に従つて同様の配
向をとる。 このようにして作製したゲスト・ホスト素子の
吸収スペクトルの測定を、液晶分子の配向方向に
対して平行に偏光した光及び垂直に偏光した光の
各々を用いて行い、これら各偏光に対する色素の
吸光度A及びA⊥と最大吸収波長を求めた。色
素の吸光度を求めるにあたつては、ホスト液晶お
よびガラス基板による吸収と、素子の反射損失に
関して補正を行つた。このようにして求めた上記
各偏光に対する色素の吸光度の値AおよびA⊥
を用いて、前述の式 S=A−A⊥/2A⊥+A からオーダー・パラメータ(S)の値をそれぞれ
算出した。 実施例 2 実施例1で用いたものと全く同様の液晶に、表
2No.22の色素を0.88重量%添加した液晶組成物を
実施例1と全く同様の素子(但し、素子間ギヤツ
プは約10μm)に封入し、実施例1と同様に吸収
スペクトルを測定した。そのスペクトルを第1図
に示す。図中、曲線はAを、曲線はA⊥を
それぞれ示す。可視領域における最大吸収波長は
450nmであり、最大吸収波長におけるAは
1.092、A⊥は0.142であつた。従つて本実施例色
素のオーダー・パラメータは0.69となる。なお、
本実施例色素の融点は206〜207℃であつた。 実施例 3 実施例1で用いたものと全く同様の液晶を、表
2No.28の色素で飽和させた(0.45重量%加えた)
液晶組成物を実施例1と全く同様の素子(但し、
素子間ギヤツプは約10μm)に封入し、実施例1
と同様に吸収スペクトルを測定した。そのスペク
トルを第2図に示す。図中、曲線はA⊥を、
曲線はAをそれぞれ示す。可視領域におけ
る最大吸収波長は467nmであり、最大吸収波長に
おけるAは1.358、A⊥は0.172であつた。従つ
て本実施例色素のオーダー・パラメータは0.70と
なる。なお、本実施例色素の融点は193〜194℃で
あつた。 実施例 4 本発明の液晶組成物で用いられるゲスト色素の
実用的安定性に関して知見を得るために促進劣化
試験を実施した。すなわち実施例2および実施例
3の各色素を溶解した上記液晶組成物を、上記素
子に封入したものをサンシヤインウエザーメータ
中に約100時間放置し、吸光度の減少率を追跡し
た。また比較のために、従来色素で代表的なもの
を同様に素子化し、促進劣化試験を行つた。本実
施例で用いたサンシヤインウエザーメータの光源
はカーボンアーク灯であり、試料室内の条件は温
度が約50℃、湿度が約90%であつた。また、劣化
試験はすべて紫外線カツトフイルターで素子を保
護して行つた。 上記ウエザーメータによる促進劣化試験の結果
を第3図に示す。第3図のグラフにおいて、縦軸
は初期吸光度A1に対する各時点での吸光度Aの
割合A/A1を、横軸は促進劣化時間を示す。 図中、曲線は実施例2および実施例3の色
素を、曲線はアゾ色素(以下、色素Aと称す
る) を曲線はアゾ色素(以下、色素Bと称する) を、それぞれ含む素子の吸光度の変化を示す。第
3図より、本発明の色素は、色素AおよびBによ
つて代表される従来技術の色素よりもさらに安定
であることが明らかである。 以上、本発明のゲスト−ホスト型液晶組成物に
よれば、表示コントラストに優れたカラー液晶表
示素子が得られるという効果がある。
第1図、第2図は本発明の実施例に係るゲスト
−ホスト型液晶組成物の分光特性図、第3図は本
発明の実施例に係るゲスト−ホスト型液晶組成物
を用いた液晶表示素子と従来の代表的なゲスト−
ホスト型液晶表示素子との吸光度の経時変化を比
較した特性図である。
−ホスト型液晶組成物の分光特性図、第3図は本
発明の実施例に係るゲスト−ホスト型液晶組成物
を用いた液晶表示素子と従来の代表的なゲスト−
ホスト型液晶表示素子との吸光度の経時変化を比
較した特性図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 母体となるホスト液晶中にゲスト物質である
多色性色素を溶解させたゲスト−ホスト型液晶組
成物において、前記多色性色素として一般式 〔式中、Xは水素原子またはハロゲン原子、
R1はアルキル基またはアルキルフエノキシメチ
レン基を表し、Yは【式】または 【式】(R2は、Xがハロゲン原子のとき 【式】を表し、Xが水素原子で R1がアルキル基のとき【式】ま たは【式】を表し、Xが 水素原子でR1がアルキルフエノキシメチレン基
のとき【式】を表す。R3はアル キル基を表す。)を表す。〕で示されるキノフタロ
ン系色素を含むことを特徴とするゲスト−ホスト
型液晶組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2283782A JPS58141278A (ja) | 1982-02-17 | 1982-02-17 | ゲスト−ホスト型液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2283782A JPS58141278A (ja) | 1982-02-17 | 1982-02-17 | ゲスト−ホスト型液晶組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58141278A JPS58141278A (ja) | 1983-08-22 |
JPH0517276B2 true JPH0517276B2 (ja) | 1993-03-08 |
Family
ID=12093816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2283782A Granted JPS58141278A (ja) | 1982-02-17 | 1982-02-17 | ゲスト−ホスト型液晶組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58141278A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6031826B2 (ja) * | 2011-08-10 | 2016-11-24 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | カラーフィルタ用着色組成物、およびカラーフィルタ |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55108460A (en) * | 1979-02-13 | 1980-08-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | Production of quinophthalone dye |
JPS5641288A (en) * | 1979-09-11 | 1981-04-17 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | Electro-optical element |
JPS5893778A (ja) * | 1981-11-30 | 1983-06-03 | Sumitomo Chem Co Ltd | 液晶表示素子 |
-
1982
- 1982-02-17 JP JP2283782A patent/JPS58141278A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55108460A (en) * | 1979-02-13 | 1980-08-20 | Mitsui Toatsu Chem Inc | Production of quinophthalone dye |
JPS5641288A (en) * | 1979-09-11 | 1981-04-17 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | Electro-optical element |
JPS5893778A (ja) * | 1981-11-30 | 1983-06-03 | Sumitomo Chem Co Ltd | 液晶表示素子 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58141278A (ja) | 1983-08-22 |
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