JPH0517275B2 - - Google Patents
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- JPH0517275B2 JPH0517275B2 JP57020130A JP2013082A JPH0517275B2 JP H0517275 B2 JPH0517275 B2 JP H0517275B2 JP 57020130 A JP57020130 A JP 57020130A JP 2013082 A JP2013082 A JP 2013082A JP H0517275 B2 JPH0517275 B2 JP H0517275B2
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Description
本発明は、ジスアゾ系又はトリスアゾ系多色性
色素を含む液晶組成物および表示体に関する。 多色性色素は、色素分子の方向により光の吸収
強度が異なる性質を示す色素である。すなわちこ
の色素は、吸収遷移モーメントの方向が光の電気
ペクトルに対して平行になつたときに最も吸収強
度が大となり、垂直になつたときに最も吸収強度
が小となる。 前記の液晶表示素子において、液晶分子が電界
印加によりその配列方向が変わることを利用して
色素分子の配向を変えることができる。これによ
り電圧印加で液晶表示素子の色を変化させること
ができる。液晶化合物をホスト、色素をゲストと
みなして、この色変化をゲスト・ホスト効果と呼
んでいる。 多色性色素の内、特に平行二色性を有する色素
は、可視光の吸収遷移モーメントの方向が分子の
長軸方向と殆ど平行であり、ゲスト分子としてホ
ストである液晶中に溶解したとき色素分子長軸が
液晶分子軸の配列方向と同方向に配列する性質を
有する。 例えば、液晶組成物が平行二色性の多色性色素
と誘電異方性が正のネマチツク液晶化合物とから
成り、ホモジニアス配向処理を施した液晶表示素
子において、色素分子の長軸は液晶分子と同じく
電極面に平行かつ一定方向に配列するホモジニア
ス配向を形成する。このような配列状態にある液
晶層中を、電極面に垂直な方向に進行し液晶分子
の配向方向と同方向に偏光させた白色光が伝播す
ると、その電気ベクトルは色素分子と平行にな
り、特定の波長領域が特に強く吸収され、結果と
して該液晶層は強い着色状態をとる。次に該液晶
層に電界を印加すると、ホスト液晶の誘電異方性
が正であるので色素分子の長軸はホメオトロピツ
ク配向を形成する。すると該色素分子の長軸は入
射白色光の電気ベクトルに垂直となり、よつて該
入射光は該色素分子によつて殆ど吸収されず、結
果として該液晶層は弱い着色状態となる。 ゲスト・ホスト効果は上記の如きネマチツク液
晶化合物を利用したものに限らず、例えばスメク
チツク液晶化合物を利用したものや、コレステリ
ツク−ネマチツクの相転移を利用したものでも当
然得られる。該相転移利用の場合には、ホモジニ
アス配向処理を施した素子においてコレステリツ
ク液晶の各分子はらせん状の分子配列をとる。該
液晶層中を電極面に垂直に白色光が伝播すると色
素分子は様々な方向に向いている為に全ての偏光
成分の特定の波長領域が色素分子によつて特に強
く吸収される。結果として該液晶層は強い着色状
態となる。次に該液晶層に電圧を印加するとコレ
ステリツク液晶の誘電異方性が正の場合にはらせ
ん状の分子配列が解けて色素分子の長軸は液晶分
子と同じホメオトロピツク配向を形成する。その
結果該液晶層は弱い着色状態となる。 上記の如き多色性色素には(1)ホスト液晶中での
高いオーダー・パラメータ(記号sで表わす。)、
(2)ホスト液晶に対する充分な溶解度、(3)光・熱・
電気に対する高い安定性、並びに(4)目的に応じた
任意の色相が要求される。特に素子のコントラス
トを高める為には少なくとも上記(1),(2)が要求さ
れる。 オーダー・パラメータsは式()で定義さ
れ、実験的には式()で求める。式中、COS2
θの項は時間平均されており、θは色素分子の吸
収軸と液晶分子の配向方向とのなす角度であり、
A,A⊥はそれぞれ液晶分子の配向方向に対し
て平行及び垂直に偏光した光に対する色素分子の
吸光度である。 S=(32−1)/2 ⊥……() S=(A−A⊥)/(2A⊥+A)
⊥……() 平行二色性の多色性色素では、S値が理論上の
最大値である1に近づく程、弱い着色状態におけ
る残色度が減少し、明るくコントラストの大きい
鮮明な表示が可能となる。 本発明の目的は、前記の(1),(2)及び(3)の要求を
満たす新規な平行二色性の多色性色素、コントラ
ストの大きい鮮明な表示を行い得る液晶組成物お
よび表示体を提供するにある。 多色性色素の分子構造と諸特性との関係につい
てはまだ充分究明されておらず、希望する色相に
おいて上記の要求性能をすべて満足する多色性色
素を選択することは困難な作業であり、公知の材
料から類推、選択することは容易ではない。 本発明者等は、鋭意検討の結果、エステル結合
を有するジスアゾ系及びトリスアゾ系色素が特に
オーダー・パラメーター、溶解性が秀れているこ
とを見出し、本発明を完成した。 即ち、本発明の要旨は、一般式〔〕 (式中、R1はアルキル基、アルコキシフエニ
ル基を示し、R2,R3は水素原子、アルキル基又
はR2,R3が互いに連結してピペリジン環を形成
してもよい。Z1〜Z9は水素原子、メチル基、ヒド
ロキシ基、メトキシ基、シアノ基、ハロゲン原子
を示し、又Z7,Z8,Z9はR2,R3と連結してZ7〜
Z9の結合するベンゼン環と一緒に
色素を含む液晶組成物および表示体に関する。 多色性色素は、色素分子の方向により光の吸収
強度が異なる性質を示す色素である。すなわちこ
の色素は、吸収遷移モーメントの方向が光の電気
ペクトルに対して平行になつたときに最も吸収強
度が大となり、垂直になつたときに最も吸収強度
が小となる。 前記の液晶表示素子において、液晶分子が電界
印加によりその配列方向が変わることを利用して
色素分子の配向を変えることができる。これによ
り電圧印加で液晶表示素子の色を変化させること
ができる。液晶化合物をホスト、色素をゲストと
みなして、この色変化をゲスト・ホスト効果と呼
んでいる。 多色性色素の内、特に平行二色性を有する色素
は、可視光の吸収遷移モーメントの方向が分子の
長軸方向と殆ど平行であり、ゲスト分子としてホ
ストである液晶中に溶解したとき色素分子長軸が
液晶分子軸の配列方向と同方向に配列する性質を
有する。 例えば、液晶組成物が平行二色性の多色性色素
と誘電異方性が正のネマチツク液晶化合物とから
成り、ホモジニアス配向処理を施した液晶表示素
子において、色素分子の長軸は液晶分子と同じく
電極面に平行かつ一定方向に配列するホモジニア
ス配向を形成する。このような配列状態にある液
晶層中を、電極面に垂直な方向に進行し液晶分子
の配向方向と同方向に偏光させた白色光が伝播す
ると、その電気ベクトルは色素分子と平行にな
り、特定の波長領域が特に強く吸収され、結果と
して該液晶層は強い着色状態をとる。次に該液晶
層に電界を印加すると、ホスト液晶の誘電異方性
が正であるので色素分子の長軸はホメオトロピツ
ク配向を形成する。すると該色素分子の長軸は入
射白色光の電気ベクトルに垂直となり、よつて該
入射光は該色素分子によつて殆ど吸収されず、結
果として該液晶層は弱い着色状態となる。 ゲスト・ホスト効果は上記の如きネマチツク液
晶化合物を利用したものに限らず、例えばスメク
チツク液晶化合物を利用したものや、コレステリ
ツク−ネマチツクの相転移を利用したものでも当
然得られる。該相転移利用の場合には、ホモジニ
アス配向処理を施した素子においてコレステリツ
ク液晶の各分子はらせん状の分子配列をとる。該
液晶層中を電極面に垂直に白色光が伝播すると色
素分子は様々な方向に向いている為に全ての偏光
成分の特定の波長領域が色素分子によつて特に強
く吸収される。結果として該液晶層は強い着色状
態となる。次に該液晶層に電圧を印加するとコレ
ステリツク液晶の誘電異方性が正の場合にはらせ
ん状の分子配列が解けて色素分子の長軸は液晶分
子と同じホメオトロピツク配向を形成する。その
結果該液晶層は弱い着色状態となる。 上記の如き多色性色素には(1)ホスト液晶中での
高いオーダー・パラメータ(記号sで表わす。)、
(2)ホスト液晶に対する充分な溶解度、(3)光・熱・
電気に対する高い安定性、並びに(4)目的に応じた
任意の色相が要求される。特に素子のコントラス
トを高める為には少なくとも上記(1),(2)が要求さ
れる。 オーダー・パラメータsは式()で定義さ
れ、実験的には式()で求める。式中、COS2
θの項は時間平均されており、θは色素分子の吸
収軸と液晶分子の配向方向とのなす角度であり、
A,A⊥はそれぞれ液晶分子の配向方向に対し
て平行及び垂直に偏光した光に対する色素分子の
吸光度である。 S=(32−1)/2 ⊥……() S=(A−A⊥)/(2A⊥+A)
⊥……() 平行二色性の多色性色素では、S値が理論上の
最大値である1に近づく程、弱い着色状態におけ
る残色度が減少し、明るくコントラストの大きい
鮮明な表示が可能となる。 本発明の目的は、前記の(1),(2)及び(3)の要求を
満たす新規な平行二色性の多色性色素、コントラ
ストの大きい鮮明な表示を行い得る液晶組成物お
よび表示体を提供するにある。 多色性色素の分子構造と諸特性との関係につい
てはまだ充分究明されておらず、希望する色相に
おいて上記の要求性能をすべて満足する多色性色
素を選択することは困難な作業であり、公知の材
料から類推、選択することは容易ではない。 本発明者等は、鋭意検討の結果、エステル結合
を有するジスアゾ系及びトリスアゾ系色素が特に
オーダー・パラメーター、溶解性が秀れているこ
とを見出し、本発明を完成した。 即ち、本発明の要旨は、一般式〔〕 (式中、R1はアルキル基、アルコキシフエニ
ル基を示し、R2,R3は水素原子、アルキル基又
はR2,R3が互いに連結してピペリジン環を形成
してもよい。Z1〜Z9は水素原子、メチル基、ヒド
ロキシ基、メトキシ基、シアノ基、ハロゲン原子
を示し、又Z7,Z8,Z9はR2,R3と連結してZ7〜
Z9の結合するベンゼン環と一緒に
【式】環を形成してもよく、Z1,Z2
またはZ4,Z5またはZ7,Z8は互いにそれらの結合
するベンゼン環と一緒にナフタレン環を形成して
もよい。nは1,2を示す。)で表わされるジス
アゾ系、トリスアゾ系多色性色素を含む液晶組成
物および少なくとも一方が透明な対向する一対の
基板間に該液晶組成物を挟持してなり、かつ該液
晶組成物に電場を印加する手段を有する表示体に
関する。 本発明を詳細に説明すると、前記一般式〔〕
におけるR1の具体例としては、メチル基、エチ
ル基、直鎖状又は分岐鎖状のプロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、オクタ
デシル基たどのアルキル基;メトキシエチル基、
ブトキシエチル基、オクチルオキシエチル基など
のアルコキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ
基、プロポキン基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ
基、ノニルオキシ基などのアルコキシ基で置換さ
れたフエニル基が挙げられ、R2,R3の具体例と
しては水素原子;メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、オクチル基、などのアルキル基;
また、R2,R3が互いに連結してピペリジン環を
形成してもよい。 Z1〜Z9の具体例としては水素原子、メチル基、
ヒドロキシ基、メトキシ基、シアノ基、フツ素原
子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、又
は、Z7,Z8、Z9のいずれかがR2,R3と連結して、
Z7〜Z9の結合するベンゼン環と一緒に
するベンゼン環と一緒にナフタレン環を形成して
もよい。nは1,2を示す。)で表わされるジス
アゾ系、トリスアゾ系多色性色素を含む液晶組成
物および少なくとも一方が透明な対向する一対の
基板間に該液晶組成物を挟持してなり、かつ該液
晶組成物に電場を印加する手段を有する表示体に
関する。 本発明を詳細に説明すると、前記一般式〔〕
におけるR1の具体例としては、メチル基、エチ
ル基、直鎖状又は分岐鎖状のプロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、ノニル基、ドデシル基、オクタ
デシル基たどのアルキル基;メトキシエチル基、
ブトキシエチル基、オクチルオキシエチル基など
のアルコキシアルキル基;メトキシ基、エトキシ
基、プロポキン基、ブトキシ基、ヘキシルオキシ
基、ノニルオキシ基などのアルコキシ基で置換さ
れたフエニル基が挙げられ、R2,R3の具体例と
しては水素原子;メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、オクチル基、などのアルキル基;
また、R2,R3が互いに連結してピペリジン環を
形成してもよい。 Z1〜Z9の具体例としては水素原子、メチル基、
ヒドロキシ基、メトキシ基、シアノ基、フツ素原
子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、又
は、Z7,Z8、Z9のいずれかがR2,R3と連結して、
Z7〜Z9の結合するベンゼン環と一緒に
【式】環を形成してもよく、Z1,Z2
またはZ4,Z5またはZ7,Z8は互いに連結して、そ
れらの結合するベンゼン環と一緒にナフタレン環
を形成してもよい。 前記一般式〔〕で示されるアゾ系多色性色素
は、例えば下記の式〔〕 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R2,R3,
Z1〜Z9およびnは前記一般式〔〕におけると同
一の意義を有する。)で表わされる化合物と下記
の式〔〕 R1OH ……〔〕 (式中、R1は前記一般式〔〕におけると同
一の意義を有する。)で表わされる化合物を公知
の方法により反応させることにより製造すること
ができる。 本発明で用いるネマチツク液晶としては、動作
温度範囲でネマチツク状態を示すものであれば、
かなり広い範囲で選択することができる。またこ
のようなネマチツク液晶に施光性物質を加えるこ
とにより、コレステリツク状態をとらせることが
できる。ネマチツク液晶の例としては第1表に示
される物質、あるいはこれらの誘導体があげられ
る。
れらの結合するベンゼン環と一緒にナフタレン環
を形成してもよい。 前記一般式〔〕で示されるアゾ系多色性色素
は、例えば下記の式〔〕 (式中、Xはハロゲン原子を示し、R2,R3,
Z1〜Z9およびnは前記一般式〔〕におけると同
一の意義を有する。)で表わされる化合物と下記
の式〔〕 R1OH ……〔〕 (式中、R1は前記一般式〔〕におけると同
一の意義を有する。)で表わされる化合物を公知
の方法により反応させることにより製造すること
ができる。 本発明で用いるネマチツク液晶としては、動作
温度範囲でネマチツク状態を示すものであれば、
かなり広い範囲で選択することができる。またこ
のようなネマチツク液晶に施光性物質を加えるこ
とにより、コレステリツク状態をとらせることが
できる。ネマチツク液晶の例としては第1表に示
される物質、あるいはこれらの誘導体があげられ
る。
【表】
【表】
【表】
上記式中、R′はアルキル基またはアルコキシ
基を、Xはニトロ基、シアノ基、またはハロゲン
原子を表わす。 第1表の液晶はいずれも誘電異方性が正である
が、誘電異方性が負の公知のエステル系、アゾキ
シ系、アゾ系、シツフ系、ピリミジン系、ジエス
テル系あるいはビフエニルエステル系の液晶も、
誘電異方性が正の液晶と混合して、全体として正
の液晶にして用いることができる。また、誘電異
方性が負の液晶でも、適当な素子構成および駆動
法を用いればそのまま使用できることは勿論であ
る。 本発明で用いるホスト液晶物質は第1表に示し
た液晶化合物またはそれらの混合物のいずれでも
よいが、次の4種類の液晶化合物 の混合物といて、メルク社からZLI−1132という
商品名で販売されている液晶物質および、次の4
種類の液晶化合物 の混合物として、British Drug House社からE
−7という商品名で販売されている液晶物質が本
発明においては特に有用であることがわかつた。 本発明の液晶組成物に添加する旋光性物質とし
てはカイラルネマチツク化合物、例えば、2−メ
チルブチル基、3−メチルブトキシ基、3−メチ
ルペンチル基、3−メチルペントキシ基、4−メ
チルヘキシル基、4−メチルヘキトキシ基などの
光学活性基をネマチツク液晶化合物に導入した化
合物がある。また特開昭51−45546号公報に示す
l−メントール、d−ボルネオール等のアルコー
ル誘導体、d−シヨウノウ、3−メチルシクロヘ
キサン等のケトン誘導体、d−シトロネラ酸、l
−ショウノウ酸等のカルボン酸誘導体、d−シト
ロネラール等のアルデヒド誘導体、d−リノネン
等のアルケン誘導体、その他のアミン、アミド、
ニトリル誘導体等の光学活性物質は勿論使用でき
る。 本発明は使用する素子としては公知の液晶表示
用素子を使用できる。すなわち、一般に少なくと
も一方が透明な2枚のガラス基板上に任意のパタ
ーンの透明電極を設け、電極面が対向するように
適当なスペーサーを介して、2枚のガラス基板が
平行になるように素子を構成したものが用いられ
る。この場合、スペーサーにより素子のギヤツプ
が決められる。素子ギヤツプとしては3〜
100μm,特に5〜50μmが実用的見地から好まし
い。 以下に、本発明の液晶組成物に使用される平行
二色性の多色性色素の例およびこれらの色素を用
いた液晶組成物について実施例により具体的に説
明する。 実施例 1 本発明の液晶組成物に使用される多色性色素の
例を、その色相及びオーダー・パラメーター
(S)と共に第2表に示す。
基を、Xはニトロ基、シアノ基、またはハロゲン
原子を表わす。 第1表の液晶はいずれも誘電異方性が正である
が、誘電異方性が負の公知のエステル系、アゾキ
シ系、アゾ系、シツフ系、ピリミジン系、ジエス
テル系あるいはビフエニルエステル系の液晶も、
誘電異方性が正の液晶と混合して、全体として正
の液晶にして用いることができる。また、誘電異
方性が負の液晶でも、適当な素子構成および駆動
法を用いればそのまま使用できることは勿論であ
る。 本発明で用いるホスト液晶物質は第1表に示し
た液晶化合物またはそれらの混合物のいずれでも
よいが、次の4種類の液晶化合物 の混合物といて、メルク社からZLI−1132という
商品名で販売されている液晶物質および、次の4
種類の液晶化合物 の混合物として、British Drug House社からE
−7という商品名で販売されている液晶物質が本
発明においては特に有用であることがわかつた。 本発明の液晶組成物に添加する旋光性物質とし
てはカイラルネマチツク化合物、例えば、2−メ
チルブチル基、3−メチルブトキシ基、3−メチ
ルペンチル基、3−メチルペントキシ基、4−メ
チルヘキシル基、4−メチルヘキトキシ基などの
光学活性基をネマチツク液晶化合物に導入した化
合物がある。また特開昭51−45546号公報に示す
l−メントール、d−ボルネオール等のアルコー
ル誘導体、d−シヨウノウ、3−メチルシクロヘ
キサン等のケトン誘導体、d−シトロネラ酸、l
−ショウノウ酸等のカルボン酸誘導体、d−シト
ロネラール等のアルデヒド誘導体、d−リノネン
等のアルケン誘導体、その他のアミン、アミド、
ニトリル誘導体等の光学活性物質は勿論使用でき
る。 本発明は使用する素子としては公知の液晶表示
用素子を使用できる。すなわち、一般に少なくと
も一方が透明な2枚のガラス基板上に任意のパタ
ーンの透明電極を設け、電極面が対向するように
適当なスペーサーを介して、2枚のガラス基板が
平行になるように素子を構成したものが用いられ
る。この場合、スペーサーにより素子のギヤツプ
が決められる。素子ギヤツプとしては3〜
100μm,特に5〜50μmが実用的見地から好まし
い。 以下に、本発明の液晶組成物に使用される平行
二色性の多色性色素の例およびこれらの色素を用
いた液晶組成物について実施例により具体的に説
明する。 実施例 1 本発明の液晶組成物に使用される多色性色素の
例を、その色相及びオーダー・パラメーター
(S)と共に第2表に示す。
【表】
【表】
【表】
第2表に記載した各色素の特性は次のようにし
て調べた。すなわち、前述のフエニルシクロヘキ
サン系混合液晶ZLI−1132に、多色性色素とし
て、第2表に示す色素のいずれかを添加し、70℃
以上に加熱し、液晶が等方性液体になつた状態で
よくかきまぜた後、放置冷却する工程を繰返し行
い、色素を溶解した。 このように調製した上記液晶組成物を、透明電
極を有し、液晶と接する面をポリアミド系樹脂を
塗布硬化後ラビングしてホモジニアス配向処理を
施した上下2枚のガラス基板からなる基板間ギヤ
ツプ10〜100μmの素子に封入した。上記配向処理
を施した素子内では電圧印加のとき上記液晶組成
物は、第1図に示すようなホモジニアス配向状態
をとり、色素分子もホスト液晶に従つて同様の配
向をとる。 第1図の液晶表示素子の構造は、本実施例の液
晶組成物を封入した他は一般的なものである。す
なわち該素子は上下の透明ガラス基板1と、該各
基板の内側に形成された各透明電極2と、該各基
板間に挟持された液晶分子3及び多色性色素分子
4で成る本実施例の液晶組成物とから成る。入射
自然光5は偏光板6を通つて入射光偏光方向7に
偏光され、入射白色偏光8となつて該素子に到達
する。尚、9は観察者である。 本実施例の液晶組成物の吸収スペクトルの測定
は、液晶分子の配向方向に対して平行に偏光した
光及び垂直に偏光した光の各々を用いて行い、こ
れら各偏光に対する色素の吸光度A及びA⊥と
最大吸収波長を求めた。色素の吸光度を求めるに
あたつては、ホスト液晶及びガラス基板による吸
収と、素子の反射損失に関して補正を行つた。こ
のようにして求めた上記各偏光に対する色素の吸
光度の値A及びA⊥の値を用いて、前述の式
()からS値を算出した。 実施例 2 実施例1で用いたものと同じ液晶に第2表のNo.
7の色素を0.2重量%添加した液晶組成物を実施
例1で用いた素子に封入し、同じく実施例1と同
様にして吸収スペクトルを測定した。但し基板間
のギヤツプは約50μmとした。本実施例の液晶組
成物の吸収スペクトルを第2図に示す。図中、曲
線iはA〓を、曲線〓はA〓を示す。可視領域に
おける最大吸収波長は509nmであり、最大吸収波
長における本実施例色素のS値は0.76であつた。
て調べた。すなわち、前述のフエニルシクロヘキ
サン系混合液晶ZLI−1132に、多色性色素とし
て、第2表に示す色素のいずれかを添加し、70℃
以上に加熱し、液晶が等方性液体になつた状態で
よくかきまぜた後、放置冷却する工程を繰返し行
い、色素を溶解した。 このように調製した上記液晶組成物を、透明電
極を有し、液晶と接する面をポリアミド系樹脂を
塗布硬化後ラビングしてホモジニアス配向処理を
施した上下2枚のガラス基板からなる基板間ギヤ
ツプ10〜100μmの素子に封入した。上記配向処理
を施した素子内では電圧印加のとき上記液晶組成
物は、第1図に示すようなホモジニアス配向状態
をとり、色素分子もホスト液晶に従つて同様の配
向をとる。 第1図の液晶表示素子の構造は、本実施例の液
晶組成物を封入した他は一般的なものである。す
なわち該素子は上下の透明ガラス基板1と、該各
基板の内側に形成された各透明電極2と、該各基
板間に挟持された液晶分子3及び多色性色素分子
4で成る本実施例の液晶組成物とから成る。入射
自然光5は偏光板6を通つて入射光偏光方向7に
偏光され、入射白色偏光8となつて該素子に到達
する。尚、9は観察者である。 本実施例の液晶組成物の吸収スペクトルの測定
は、液晶分子の配向方向に対して平行に偏光した
光及び垂直に偏光した光の各々を用いて行い、こ
れら各偏光に対する色素の吸光度A及びA⊥と
最大吸収波長を求めた。色素の吸光度を求めるに
あたつては、ホスト液晶及びガラス基板による吸
収と、素子の反射損失に関して補正を行つた。こ
のようにして求めた上記各偏光に対する色素の吸
光度の値A及びA⊥の値を用いて、前述の式
()からS値を算出した。 実施例 2 実施例1で用いたものと同じ液晶に第2表のNo.
7の色素を0.2重量%添加した液晶組成物を実施
例1で用いた素子に封入し、同じく実施例1と同
様にして吸収スペクトルを測定した。但し基板間
のギヤツプは約50μmとした。本実施例の液晶組
成物の吸収スペクトルを第2図に示す。図中、曲
線iはA〓を、曲線〓はA〓を示す。可視領域に
おける最大吸収波長は509nmであり、最大吸収波
長における本実施例色素のS値は0.76であつた。
第1図及び第3図は本発明の実施例素子の電圧
無印加状態の略示的断面図、第2図は本発明の実
施例素子の分光特性図、第4図は本発明の実施例
素子の電圧印加状態の略示的断面図を示す。
無印加状態の略示的断面図、第2図は本発明の実
施例素子の分光特性図、第4図は本発明の実施例
素子の電圧印加状態の略示的断面図を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式〔〕 (式中、R1はアルキル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシフエニル基を示し、R2,R3は
水素原子、アルキル基又はR2,R3が互いに連結
してピペリジン環を形成してもよい。Z1〜Z9は水
素原子、メチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、
シアノ基、ハロゲン原子を示し、又Z7,Z8,Z9は
R2,R3と連結してZ7〜Z9の結合するベンゼン環
と一緒に【式】環を形成してもよ く、Z1,Z2またはZ4,Z5またはZ7,Z8は互いに連
結して、それらの基の結合するベンゼン環と一緒
に、ナフタレン環を形成してもよい。nは1,2
を示す。)で表わされるジスアゾ系又はトリスア
ゾ系多色性色素を含むことを特徴とする液晶組成
物。 2 少なくとも一方が透明な対向する一対の基板
間に液晶組成物を挟持してなり、かつ該液晶組成
物に対して電場を印加する手段を有する液晶表示
体において、該液晶組成物が液晶化合物および下
記一般式〔〕で示されるジスアゾ系はトリスア
ゾ系多色性色素を含有することを特徴とする液晶
表示体。 (式中、R1はアルキル基、アルコキシアルキ
ル基、アルコキシフエニル基を示し、R2,R3は
水素原子、アルキル基又はR2,R3が互いに連結
してピペリジン環を形成してもよい。Z1〜Z9は水
素原子、メチル基、ヒドロキシ基、メトキシ基、
シアノ基、ハロゲン原子を示し、又Z7,Z8,Z9は
R2,R3と連結して、Z7〜Z9の結合するベンゼン
環と一緒に、【式】環を形成しても よく、Z1,Z2またはZ4,Z5またはZ7,Z8は互いに
連結して、それらの基の結合するベンゼン環と一
緒にナフタレン環を形成してもよい。nは1,2
を示す。)
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013082A JPS58138768A (ja) | 1982-02-10 | 1982-02-10 | 液晶組成物及び表示体 |
EP82110578A EP0080153B1 (en) | 1981-11-16 | 1982-11-16 | Pleochroic azo dyes, a liquid crystal composition containing the azo dyes and a display device using the liquid crystal composition |
US06/442,057 US4493532A (en) | 1981-11-16 | 1982-11-16 | Pleochroic azo dyes, a liquid crystal composition containing the azo dyes and a display device using the liquid crystal composition |
DE8282110578T DE3276002D1 (en) | 1981-11-16 | 1982-11-16 | Pleochroic azo dyes, a liquid crystal composition containing the azo dyes and a display device using the liquid crystal composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013082A JPS58138768A (ja) | 1982-02-10 | 1982-02-10 | 液晶組成物及び表示体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58138768A JPS58138768A (ja) | 1983-08-17 |
JPH0517275B2 true JPH0517275B2 (ja) | 1993-03-08 |
Family
ID=12018544
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013082A Granted JPS58138768A (ja) | 1981-11-16 | 1982-02-10 | 液晶組成物及び表示体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58138768A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011024891A1 (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-03 | 富士フイルム株式会社 | 二色性色素組成物、偏光膜、液晶セル、及び表示装置 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5993776A (ja) * | 1982-11-18 | 1984-05-30 | Nippon Kanko Shikiso Kenkyusho:Kk | アゾ色素の液晶に対する溶解性の改良方法および液晶用二色性アゾ色素 |
JPH0619038B2 (ja) * | 1985-02-16 | 1994-03-16 | 株式会社日本感光色素研究所 | 非イオン性アゾ化合物からなる液晶用二色性色素 |
JP2008056898A (ja) * | 2006-06-15 | 2008-03-13 | Mitsubishi Chemicals Corp | 異方性色素膜用アゾ色素 |
TWI561588B (en) * | 2011-10-22 | 2016-12-11 | Archroma Ip Gmbh | Trisazo acid dyes |
Citations (2)
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JPS5884858A (ja) * | 1981-11-16 | 1983-05-21 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 液晶組成物及び表示体 |
JPS6344797A (ja) * | 1986-08-11 | 1988-02-25 | 日立エーアイシー株式会社 | 印刷配線板の製造方法 |
-
1982
- 1982-02-10 JP JP2013082A patent/JPS58138768A/ja active Granted
Patent Citations (2)
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JP2011046904A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Fujifilm Corp | 二色性色素組成物、偏光膜、液晶セル、及び表示装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58138768A (ja) | 1983-08-17 |
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