JPH04221730A - 内燃機関のノッキング検出装置 - Google Patents
内燃機関のノッキング検出装置Info
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- JPH04221730A JPH04221730A JP2405077A JP40507790A JPH04221730A JP H04221730 A JPH04221730 A JP H04221730A JP 2405077 A JP2405077 A JP 2405077A JP 40507790 A JP40507790 A JP 40507790A JP H04221730 A JPH04221730 A JP H04221730A
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01L—MEASURING FORCE, STRESS, TORQUE, WORK, MECHANICAL POWER, MECHANICAL EFFICIENCY, OR FLUID PRESSURE
- G01L23/00—Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid
- G01L23/22—Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid for detecting or indicating knocks in internal-combustion engines; Units comprising pressure-sensitive members combined with ignitors for firing internal-combustion engines
- G01L23/221—Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid for detecting or indicating knocks in internal-combustion engines; Units comprising pressure-sensitive members combined with ignitors for firing internal-combustion engines for detecting or indicating knocks in internal combustion engines
- G01L23/225—Devices or apparatus for measuring or indicating or recording rapid changes, such as oscillations, in the pressure of steam, gas, or liquid; Indicators for determining work or energy of steam, internal-combustion, or other fluid-pressure engines from the condition of the working fluid for detecting or indicating knocks in internal-combustion engines; Units comprising pressure-sensitive members combined with ignitors for firing internal-combustion engines for detecting or indicating knocks in internal combustion engines circuit arrangements therefor
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のノッキング
検出装置に係り、詳しくは、ノッキングの検出方法を改
良し、筒内の圧力変化波形から1サイクル毎のクランク
角に対する熱発生とノッキングによる熱発生との比を取
り、この値によってノックの強度を判定するノッキング
検出装置に関する。
検出装置に係り、詳しくは、ノッキングの検出方法を改
良し、筒内の圧力変化波形から1サイクル毎のクランク
角に対する熱発生とノッキングによる熱発生との比を取
り、この値によってノックの強度を判定するノッキング
検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両や機関の制御に電子制御技術が大々
的に用いられるようになってからは、ノッキングに対す
る取り組み方も多様になってきており、以前のようなノ
ッキングの発生を燃焼室の形状やガス流動などの改良、
燃料のオクタン価を高くすることなどにより低減する手
法に加えて、走行状態に応じて点火時期を人間の耳には
感じない程度の軽微なノッキングの発生する限界付近ま
で進めるように制御し、燃料性状の違いや機関の要求オ
クタン価の経時変化に拘らず、その条件ごとの改良の燃
費や動力性能を得ようとする、ノッキング制御技術が量
産車にも用いられるようになってきている。
的に用いられるようになってからは、ノッキングに対す
る取り組み方も多様になってきており、以前のようなノ
ッキングの発生を燃焼室の形状やガス流動などの改良、
燃料のオクタン価を高くすることなどにより低減する手
法に加えて、走行状態に応じて点火時期を人間の耳には
感じない程度の軽微なノッキングの発生する限界付近ま
で進めるように制御し、燃料性状の違いや機関の要求オ
クタン価の経時変化に拘らず、その条件ごとの改良の燃
費や動力性能を得ようとする、ノッキング制御技術が量
産車にも用いられるようになってきている。
【0003】近時は、このノッキング制御技術を6気筒
機関の気筒毎に適用したものも出現している。また、最
近の電子制御によるオンボード・ノッキング制御では、
ノッキングの検出と定量化技術が重要となっている。自
動車用として車載可能と考えられるノッキング検出法は
検知する物理量によって分類され、筒内圧力、エンジン
振動、燃焼光、ノッキング音、シリンダ内イオン電流等
の各種の方法がある。
機関の気筒毎に適用したものも出現している。また、最
近の電子制御によるオンボード・ノッキング制御では、
ノッキングの検出と定量化技術が重要となっている。自
動車用として車載可能と考えられるノッキング検出法は
検知する物理量によって分類され、筒内圧力、エンジン
振動、燃焼光、ノッキング音、シリンダ内イオン電流等
の各種の方法がある。
【0004】このうち代表的な従来の内燃機関のノッキ
ング検出装置としては、例えば「自動車技術」1986
vol.40 NO.11に記載されたものがあ
る。 この装置では、点火プラグに筒内圧センサを取り付け、
筒内圧センサの出力に基づく燃焼室内圧力変化波形のう
ちからノッキング周波数付近の高周波成分を検出して、
その振動強さを数値化し、統計処理によりノッキングレ
ベルを決定している。
ング検出装置としては、例えば「自動車技術」1986
vol.40 NO.11に記載されたものがあ
る。 この装置では、点火プラグに筒内圧センサを取り付け、
筒内圧センサの出力に基づく燃焼室内圧力変化波形のう
ちからノッキング周波数付近の高周波成分を検出して、
その振動強さを数値化し、統計処理によりノッキングレ
ベルを決定している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関のノッキング検出装置にあっては、
筒内圧力センサによる検出振動が取付位置、センサ種類
、センサ形式、検出気筒により影響を受けるため、エン
ジンの機種毎にノック検出のロジックを適合させる必要
があり、工数の増加、コストの増加を招く他、ロジック
の適合が十分でない場合は検出精度が悪化するという問
題点があった。
うな従来の内燃機関のノッキング検出装置にあっては、
筒内圧力センサによる検出振動が取付位置、センサ種類
、センサ形式、検出気筒により影響を受けるため、エン
ジンの機種毎にノック検出のロジックを適合させる必要
があり、工数の増加、コストの増加を招く他、ロジック
の適合が十分でない場合は検出精度が悪化するという問
題点があった。
【0006】また、従来のノッキング検出方法に用いら
れている筒内圧センサは、エンジンに特殊加工を必要と
しない点で、有効性大であるが、燃焼圧力に加え、エン
ジン本体の振動、回転による機械的振動をも含むため、
センサ出力から得られる高周波信号成分を利用する方法
では、ノイズとなる振動分を分離するのに困難があり、
したがって、正規のノック成分を正確に検出できず、検
出精度が十分でないという問題点があった。
れている筒内圧センサは、エンジンに特殊加工を必要と
しない点で、有効性大であるが、燃焼圧力に加え、エン
ジン本体の振動、回転による機械的振動をも含むため、
センサ出力から得られる高周波信号成分を利用する方法
では、ノイズとなる振動分を分離するのに困難があり、
したがって、正規のノック成分を正確に検出できず、検
出精度が十分でないという問題点があった。
【0007】例えば、高回転になると高周波の振動成分
が増加し、特に、正規のノック成分を分離するのが困難
になる。そこで、本発明は以上のような従来の問題点に
鑑み、クランク角に対する熱発生の変化に基づいてノッ
キングを検出することにより、エンジン機種、センサ出
力の個体差に拘らず、しかもロジックを変更することな
しに工数やコストの低減を図り、かつ検出精度を向上さ
せ、しかも、ノック開始点の特定に独特の方策を施すこ
とによって、ノッキング検出精度をより一層向上するこ
とを目的としている。
が増加し、特に、正規のノック成分を分離するのが困難
になる。そこで、本発明は以上のような従来の問題点に
鑑み、クランク角に対する熱発生の変化に基づいてノッ
キングを検出することにより、エンジン機種、センサ出
力の個体差に拘らず、しかもロジックを変更することな
しに工数やコストの低減を図り、かつ検出精度を向上さ
せ、しかも、ノック開始点の特定に独特の方策を施すこ
とによって、ノッキング検出精度をより一層向上するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の内燃
機関のノッキング検出装置は、上記目的発生のため、そ
の基本概念図を図1に示すように、燃焼圧力若しくはこ
れに比例して変化する信号を出力する圧力検出手段aと
、圧力検出手段aの出力から所定の高周波成分を除去す
る手段bと、圧力検出手段aの出力から所定の高周波域
以外を除去する手段cと、エンジンの運転状態を検出す
る運転状態検出手段dと、エンジンのクランク角度を検
出するクランク角度検出手段eと、圧力検出手段aで検
出した燃焼圧力の高周波成分を除去した圧力変化波形お
よびエンジンの運転運転状態に基づいて1サイクル中の
クランク角に対する全熱発生を演算する全熱演算手段f
と、エンジンの運転状態検出手段dの出力からノッキン
グの開始点を特定するための基準値を設定する基準値設
定手段gと、圧力検出手段aで検出した燃焼圧力の所定
高周波成分を透過した圧力変化波形および基準値設定手
段の出力から1サイクル中におけるノッキングによる熱
発生の開始点を特定する開始点特定手段hと、1サイク
ル中におけるノッキングによる熱発生を演算するノック
熱演算手段iと、1サイクル中の正常燃焼による熱発生
または全熱発生のうち1つ以上のものと、ノッキングに
よる熱発生との比を演算し、この比に基づいてノッキン
グ強度を判定するノック強度判定手段jと、を備えた構
成とする。
機関のノッキング検出装置は、上記目的発生のため、そ
の基本概念図を図1に示すように、燃焼圧力若しくはこ
れに比例して変化する信号を出力する圧力検出手段aと
、圧力検出手段aの出力から所定の高周波成分を除去す
る手段bと、圧力検出手段aの出力から所定の高周波域
以外を除去する手段cと、エンジンの運転状態を検出す
る運転状態検出手段dと、エンジンのクランク角度を検
出するクランク角度検出手段eと、圧力検出手段aで検
出した燃焼圧力の高周波成分を除去した圧力変化波形お
よびエンジンの運転運転状態に基づいて1サイクル中の
クランク角に対する全熱発生を演算する全熱演算手段f
と、エンジンの運転状態検出手段dの出力からノッキン
グの開始点を特定するための基準値を設定する基準値設
定手段gと、圧力検出手段aで検出した燃焼圧力の所定
高周波成分を透過した圧力変化波形および基準値設定手
段の出力から1サイクル中におけるノッキングによる熱
発生の開始点を特定する開始点特定手段hと、1サイク
ル中におけるノッキングによる熱発生を演算するノック
熱演算手段iと、1サイクル中の正常燃焼による熱発生
または全熱発生のうち1つ以上のものと、ノッキングに
よる熱発生との比を演算し、この比に基づいてノッキン
グ強度を判定するノック強度判定手段jと、を備えた構
成とする。
【0009】前記基準値は、所定エンジン回転数まで略
同一レベルで、以後エンジン回転数に比例して変化する
べく設定するのが好ましい。
同一レベルで、以後エンジン回転数に比例して変化する
べく設定するのが好ましい。
【0010】
【作用】かかる構成では、圧力検出手段により検出した
燃焼室圧力の高周波成分をカットした圧力変化波形およ
びエンジンの運転運転状態に基づいて1サイクルのクラ
ンク角に対する全熱発生が演算されると共に、1サイク
ル中におけるノッキングによる熱発生の開始点を特定し
、これに基づいて1サイクル中におけるノッキングによ
る熱発生が演算される。そして、1サイクル中の正常燃
焼による熱発生または全熱発生のうち1つ以上のものと
、ノッキングによる熱発生との比が演算され、この比に
基づいてノッキング強度が判定される。
燃焼室圧力の高周波成分をカットした圧力変化波形およ
びエンジンの運転運転状態に基づいて1サイクルのクラ
ンク角に対する全熱発生が演算されると共に、1サイク
ル中におけるノッキングによる熱発生の開始点を特定し
、これに基づいて1サイクル中におけるノッキングによ
る熱発生が演算される。そして、1サイクル中の正常燃
焼による熱発生または全熱発生のうち1つ以上のものと
、ノッキングによる熱発生との比が演算され、この比に
基づいてノッキング強度が判定される。
【0011】したがって、従来のように振動強さを数値
化するのと異なり、クランク角に対する熱発生の変化に
基づいているから、エンジン機種、センサ出力の個体差
に拘らず、しかもロジックの変更を要せず精度良くノッ
キングを検出することが可能となる。また、燃焼室内圧
力振動波形から所定の高周波成分を抽出し、その振動波
形から高周波振動が開始するクランク角をノッキング開
始クランク角としてノック開始を特定しているので、よ
り正確にノック部熱発生を演算でき、ノッキング検出の
精度をより一層向上できる。
化するのと異なり、クランク角に対する熱発生の変化に
基づいているから、エンジン機種、センサ出力の個体差
に拘らず、しかもロジックの変更を要せず精度良くノッ
キングを検出することが可能となる。また、燃焼室内圧
力振動波形から所定の高周波成分を抽出し、その振動波
形から高周波振動が開始するクランク角をノッキング開
始クランク角としてノック開始を特定しているので、よ
り正確にノック部熱発生を演算でき、ノッキング検出の
精度をより一層向上できる。
【0012】なお、基準値は、運転状態検出手段の出力
を基に基準値設定手段によって、エンジン回転数に応じ
て変化するメカニカルノイズのレベル変化に合わせて設
定される。所定のエンジン回転数まで略同一レベルに設
定できるのは、検出周波数域のメカニカルノイズレベル
が変化しないためであり、このため、高回転まで検出が
高精度にできる。
を基に基準値設定手段によって、エンジン回転数に応じ
て変化するメカニカルノイズのレベル変化に合わせて設
定される。所定のエンジン回転数まで略同一レベルに設
定できるのは、検出周波数域のメカニカルノイズレベル
が変化しないためであり、このため、高回転まで検出が
高精度にできる。
【0013】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本発明を詳
述する。以下に説明する実施例は、本発明に係る内燃機
関のノッキング検出装置を燃焼制御装置に適用した例で
ある。まず、構成を説明する。図2は燃焼制御装置の全
体構成図であり、この図において、1はエンジンであり
、吸入空気はエアクリーナ2から吸気管3を通して各気
筒に供給され、燃料は噴射信号Siに基づきインジェク
タ4により噴射される。気筒内の混合気は点火信号Sp
に基づく点火プラグ5の放電作用によって爆発、燃焼し
、排気になって排気管6から排出される。
述する。以下に説明する実施例は、本発明に係る内燃機
関のノッキング検出装置を燃焼制御装置に適用した例で
ある。まず、構成を説明する。図2は燃焼制御装置の全
体構成図であり、この図において、1はエンジンであり
、吸入空気はエアクリーナ2から吸気管3を通して各気
筒に供給され、燃料は噴射信号Siに基づきインジェク
タ4により噴射される。気筒内の混合気は点火信号Sp
に基づく点火プラグ5の放電作用によって爆発、燃焼し
、排気になって排気管6から排出される。
【0014】エンジン1に吸入される空気流量Qaはエ
アフローメータ7により検出され、吸気管3内の絞弁8
によって制御される。また、吸気管3内の吸入負圧(ブ
ースト)は吸気圧センサ9により検出され、エンジン1
のクランク角はクランク角センサ(クランク角検出手段
)10より検出される。なお、クランク角センサ10の
出力パルスを計数することにより、エンジン回転数Nが
算出される。
アフローメータ7により検出され、吸気管3内の絞弁8
によって制御される。また、吸気管3内の吸入負圧(ブ
ースト)は吸気圧センサ9により検出され、エンジン1
のクランク角はクランク角センサ(クランク角検出手段
)10より検出される。なお、クランク角センサ10の
出力パルスを計数することにより、エンジン回転数Nが
算出される。
【0015】排気中の酸素濃度は排気管6に設けた酸素
センサ11により検出され、ウォータジャケットを流れ
る冷却水の温度は水温センサ12により検出される。さ
らに、各気筒の燃焼圧力(筒内圧)は筒内圧センサ(圧
力検出手段)13により検出され、筒内圧センサ13は
点火プラグ5の座金として締付・固定されている。なお
、燃焼圧力に比例して変化する信号を発生するものであ
れば、筒内圧センサ13に限らず、例えば点火プラグ5
の本体に感圧素子を内蔵したようなものでもよい。
センサ11により検出され、ウォータジャケットを流れ
る冷却水の温度は水温センサ12により検出される。さ
らに、各気筒の燃焼圧力(筒内圧)は筒内圧センサ(圧
力検出手段)13により検出され、筒内圧センサ13は
点火プラグ5の座金として締付・固定されている。なお
、燃焼圧力に比例して変化する信号を発生するものであ
れば、筒内圧センサ13に限らず、例えば点火プラグ5
の本体に感圧素子を内蔵したようなものでもよい。
【0016】上記エアフローメータ7、吸気圧センサ9
、クランク角センサ10、酸素センサ11および水温セ
ンサ12は運転状態検出手段14を構成しており、運転
状態検出手段14および筒内圧センサ13からの出力は
コントロールユニット20に入力される。コントロール
ユニット20はマイクロコンピュータや電子回路によっ
て構成され、ノッキングの検出や該検出効果に基づくノ
ック抑制制御およびその他の燃焼制御に必要な処理値を
演算し、前記噴射信号Siや点火信号Spを出力する。
、クランク角センサ10、酸素センサ11および水温セ
ンサ12は運転状態検出手段14を構成しており、運転
状態検出手段14および筒内圧センサ13からの出力は
コントロールユニット20に入力される。コントロール
ユニット20はマイクロコンピュータや電子回路によっ
て構成され、ノッキングの検出や該検出効果に基づくノ
ック抑制制御およびその他の燃焼制御に必要な処理値を
演算し、前記噴射信号Siや点火信号Spを出力する。
【0017】ここで、コントロールユニット20の機能
のうち、特にノッキング検出に関連する部分の構成は図
3のように示される。図3において、筒内圧センサ13
の出力信号は高周波カットフィルタ21に入力されて所
定の高周波成分が除去された後、A/D変換器22によ
ってA/D変換され、ノック強度演算回路23に入力さ
れる。高周波成分をカットするのはノッキングの検出に
際してノイズ成分を有効に除去するためであり、高周波
成分をカットするためのカットオフ周波数は図4に示す
ようにエンジン回転数Nに係わらず一定値である。
のうち、特にノッキング検出に関連する部分の構成は図
3のように示される。図3において、筒内圧センサ13
の出力信号は高周波カットフィルタ21に入力されて所
定の高周波成分が除去された後、A/D変換器22によ
ってA/D変換され、ノック強度演算回路23に入力さ
れる。高周波成分をカットするのはノッキングの検出に
際してノイズ成分を有効に除去するためであり、高周波
成分をカットするためのカットオフ周波数は図4に示す
ようにエンジン回転数Nに係わらず一定値である。
【0018】なお、高周波カットフィルタ21としては
、例えばアナログフィルタが用いられる。このフィルタ
は抵抗成分が周波数依存を持つ素子の組み合わせで、入
力信号の減衰比に周波数依存を持たせることにより、任
意の周波数域を透過または遮断するものであり、フィル
タの種類としては、ベッセルフィルタやバタワースフィ
ルタがある。上記高周波カットフィルタ21は除去手段
25を構成する。
、例えばアナログフィルタが用いられる。このフィルタ
は抵抗成分が周波数依存を持つ素子の組み合わせで、入
力信号の減衰比に周波数依存を持たせることにより、任
意の周波数域を透過または遮断するものであり、フィル
タの種類としては、ベッセルフィルタやバタワースフィ
ルタがある。上記高周波カットフィルタ21は除去手段
25を構成する。
【0019】ノック強度演算回路23には運転状態検出
手段14からの信号も入力されており、ノック強度演算
回路23は熱発生演算部(全熱演算手段に相当)26、
ノッキング熱発生開始点検出部(開始点特定手段に相当
)27、ノック部熱発生演算部(ノック熱演算手段に相
当)28およびノック強度演算部(ノック強度判定手段
に相当)29により構成される。熱発生演算部26は筒
内圧センサ13で検出した燃焼圧力の高周波成分を除去
した圧力変化波形からエンジン1の運転状態に基づいて
1サイクル中のクランク角に対する全熱発生を演算し、
ノッキング熱発生開始点検出部27は1サイクル中にお
けるノッキングによる熱発生の開始点を特定する。 また、ノック部熱発生演算部28は1サイクル中におけ
るノッキングによる熱発生を演算し、ノック強度演算部
29は1サイクル中の全熱発生とノッキングによる熱発
生との比を演算し、この比に基づいてノッキングの強度
を判定し、判定結果をノッキング強度信号出力回路30
に出力する。ノッキング強度信号出力回路30は該判定
結果に対応するノック強度信号を発生してコントロール
ユニット20内の点火時期制御回路(図示略)に出力し
、ノック抑制制御の情報に用いられる。また、ノッキン
グ制御のみならず、例えばノックを検出するためのデー
タとしてノック強度入力計への入力データとして用いら
れることもある。
手段14からの信号も入力されており、ノック強度演算
回路23は熱発生演算部(全熱演算手段に相当)26、
ノッキング熱発生開始点検出部(開始点特定手段に相当
)27、ノック部熱発生演算部(ノック熱演算手段に相
当)28およびノック強度演算部(ノック強度判定手段
に相当)29により構成される。熱発生演算部26は筒
内圧センサ13で検出した燃焼圧力の高周波成分を除去
した圧力変化波形からエンジン1の運転状態に基づいて
1サイクル中のクランク角に対する全熱発生を演算し、
ノッキング熱発生開始点検出部27は1サイクル中にお
けるノッキングによる熱発生の開始点を特定する。 また、ノック部熱発生演算部28は1サイクル中におけ
るノッキングによる熱発生を演算し、ノック強度演算部
29は1サイクル中の全熱発生とノッキングによる熱発
生との比を演算し、この比に基づいてノッキングの強度
を判定し、判定結果をノッキング強度信号出力回路30
に出力する。ノッキング強度信号出力回路30は該判定
結果に対応するノック強度信号を発生してコントロール
ユニット20内の点火時期制御回路(図示略)に出力し
、ノック抑制制御の情報に用いられる。また、ノッキン
グ制御のみならず、例えばノックを検出するためのデー
タとしてノック強度入力計への入力データとして用いら
れることもある。
【0020】次に、作用を説明する。エンジン1が運転
を開始すると、各気筒の燃焼室内の燃焼圧力が変化し、
1サイクル毎に燃焼圧力のピークが現れる。この場合の
熱発生の演算は図5に示すように高周波成分が除去され
た燃焼圧力信号の値がノック検出状態における燃料基本
噴射量Tp若しくは吸入負圧(ブースト)や吸入空気量
の関数として計算される値Po Po=func(Tp or Boost)を超え
た点から開始される。
を開始すると、各気筒の燃焼室内の燃焼圧力が変化し、
1サイクル毎に燃焼圧力のピークが現れる。この場合の
熱発生の演算は図5に示すように高周波成分が除去され
た燃焼圧力信号の値がノック検出状態における燃料基本
噴射量Tp若しくは吸入負圧(ブースト)や吸入空気量
の関数として計算される値Po Po=func(Tp or Boost)を超え
た点から開始される。
【0021】熱発生量の計算は、具体的には次のように
して行われる。いま、図6に示すようにシリンダ31に
ついてストロークボリウムをVST、燃焼室ボリウムを
VC、コンロッドの長さをCL、半径をrとすると、圧
縮比rcは、 rc=(VC+VST)/VC=ε で表され、これから図7に示すようにあるクランク角θ
における総合のボリウムV(θ)は、
して行われる。いま、図6に示すようにシリンダ31に
ついてストロークボリウムをVST、燃焼室ボリウムを
VC、コンロッドの長さをCL、半径をrとすると、圧
縮比rcは、 rc=(VC+VST)/VC=ε で表され、これから図7に示すようにあるクランク角θ
における総合のボリウムV(θ)は、
【0022】
【数1】
【0023】但し、B=2CL/STL=2CL/2r
=CL/rなる式で表される。また、図7に示すように
圧縮行程中の燃焼圧力波形からTDC前60°と44°
に相当する燃焼圧力P1 ,P2 とその点のボリウム
V1 ,V2 とからポリトロープ指数PNを、
=CL/rなる式で表される。また、図7に示すように
圧縮行程中の燃焼圧力波形からTDC前60°と44°
に相当する燃焼圧力P1 ,P2 とその点のボリウム
V1 ,V2 とからポリトロープ指数PNを、
【00
24】
24】
【数2】
【0025】として計算する。さらに、実際上は単位ク
ランク角毎の燃焼圧力P(I)とボリウムV(I)が順
次演算されて全熱発生量が求められるが、各単位クラン
ク角毎の演算は、例えば図8aに示すようにP(I)、
V(I)に対し、次のクランク角ではP(I+1)、V
(I+1)として計算され、このような圧力変化の内訳
には図8bに示すようにタイミングt1 (Iに相当)
とタイミングt2 (I+1に相当)とでは、燃焼によ
る圧力増加とピストン運動による圧力増加の両方が含ま
れている。そして、熱発生量の演算に必要な1つの係数
Fx を Fx = Cv/R(≒0.33/29.13) 但
し、Cv:定積比熱 R:気体定数 とし、圧縮開始点のストロークボリウムをV(1)=V
ST とすると、全熱発生量QA は
ランク角毎の燃焼圧力P(I)とボリウムV(I)が順
次演算されて全熱発生量が求められるが、各単位クラン
ク角毎の演算は、例えば図8aに示すようにP(I)、
V(I)に対し、次のクランク角ではP(I+1)、V
(I+1)として計算され、このような圧力変化の内訳
には図8bに示すようにタイミングt1 (Iに相当)
とタイミングt2 (I+1に相当)とでは、燃焼によ
る圧力増加とピストン運動による圧力増加の両方が含ま
れている。そして、熱発生量の演算に必要な1つの係数
Fx を Fx = Cv/R(≒0.33/29.13) 但
し、Cv:定積比熱 R:気体定数 とし、圧縮開始点のストロークボリウムをV(1)=V
ST とすると、全熱発生量QA は
【0026】
【数3】
【0027】なる式により求められる。次に、ノッキン
グによる熱発生部分の演算を行うが、ノッキングによる
熱発生部は図9にハッチングで示すような部分となる。 この場合、ノッキングによる熱発生部の開始点として、
筒内圧センサ13の出力から、特定波長域の高周波振動
を検出し、ノッキングが発生したクランク角を検出し、
ノッキング開始点とする方法をとる。
グによる熱発生部分の演算を行うが、ノッキングによる
熱発生部は図9にハッチングで示すような部分となる。 この場合、ノッキングによる熱発生部の開始点として、
筒内圧センサ13の出力から、特定波長域の高周波振動
を検出し、ノッキングが発生したクランク角を検出し、
ノッキング開始点とする方法をとる。
【0028】高周波域(30〜40kHz)でノッキン
グ発生を検出することは、エンジン回転数に応じて変化
しかつノッキングによる特定周波数の振動を分離するの
に障害となるエンジンのメカニカルノイズの影響を受け
難くなるという効果を有する(図15参照)。 このような方法でノック開始点を決めることにより、実
際の燃焼状態にマッチして精度良く開始点の特定が行わ
れる。一方、ノッキングによる熱発生の終点としてはク
ランク角に対する熱発生が0となる点を用いる。そして
、ノッキングによる熱発生量QB は、ノック開始点と
終了点を直線で結び、この直線を超える熱発生部分(ハ
ッチング部分)として求める。
グ発生を検出することは、エンジン回転数に応じて変化
しかつノッキングによる特定周波数の振動を分離するの
に障害となるエンジンのメカニカルノイズの影響を受け
難くなるという効果を有する(図15参照)。 このような方法でノック開始点を決めることにより、実
際の燃焼状態にマッチして精度良く開始点の特定が行わ
れる。一方、ノッキングによる熱発生の終点としてはク
ランク角に対する熱発生が0となる点を用いる。そして
、ノッキングによる熱発生量QB は、ノック開始点と
終了点を直線で結び、この直線を超える熱発生部分(ハ
ッチング部分)として求める。
【0029】このようにして各熱発生量QA ,QB
が演算されると、次いでノック強度演算部29で全熱発
生QA とノッキングによる熱発生QB との比Sを、
S=QB / QA なる式から求め、この比に基づい
てノック強度を判定する。ここで、本発明においては、
ノック開始点の検出構造に独特の構成を有しており、こ
れについて以下に説明する。
が演算されると、次いでノック強度演算部29で全熱発
生QA とノッキングによる熱発生QB との比Sを、
S=QB / QA なる式から求め、この比に基づい
てノック強度を判定する。ここで、本発明においては、
ノック開始点の検出構造に独特の構成を有しており、こ
れについて以下に説明する。
【0030】図10はノック開始点の検出部のブロック
構成図である。筒内圧センサ13の出力は途中で分岐し
て高周波透過フィルタ41にも入力されており、高周波
透過フィルタ41は圧力振動信号のうちから所定の高周
波成分のみを通過させて比較器42に出力する。比較器
42の他方の入力端子には所定の基準値が入力されてお
り、比較器42は圧力振動信号の高周波成分、すなわち
所定の高周波振動が基準値を超えると「H」レベルの信
号をゲート43に出力する。ゲート43は比較器42の
出力が「H」レベルであるとき、クランク角センサ10
により検出されるクランク角を読み込んでノック検出フ
ラグFKNを立てるための判断となる同期信号をノック
強度演算回路44に出力し、ノック強度演算回路44は
、該同期信号に応答してノック検出フラグFKNに関連
する処理を行う。
構成図である。筒内圧センサ13の出力は途中で分岐し
て高周波透過フィルタ41にも入力されており、高周波
透過フィルタ41は圧力振動信号のうちから所定の高周
波成分のみを通過させて比較器42に出力する。比較器
42の他方の入力端子には所定の基準値が入力されてお
り、比較器42は圧力振動信号の高周波成分、すなわち
所定の高周波振動が基準値を超えると「H」レベルの信
号をゲート43に出力する。ゲート43は比較器42の
出力が「H」レベルであるとき、クランク角センサ10
により検出されるクランク角を読み込んでノック検出フ
ラグFKNを立てるための判断となる同期信号をノック
強度演算回路44に出力し、ノック強度演算回路44は
、該同期信号に応答してノック検出フラグFKNに関連
する処理を行う。
【0031】比較器42に入力される基準値は、運転状
態検出手段14の出力を基に基準値設定手段15で設定
される。具体的には、エンジン回転数に比例して図11
に示すように変化させている。これは、エンジン回転数
に応じて変化するメカニカルノイズのレベル変化に合わ
せて設定される。4000rpmまで略同一レベルに設
定できるのは、図15に示すように、検出周波数域のメ
カニカルノイズレベルが変化しないためであり、このた
め、高回転まで検出が高精度にできる。
態検出手段14の出力を基に基準値設定手段15で設定
される。具体的には、エンジン回転数に比例して図11
に示すように変化させている。これは、エンジン回転数
に応じて変化するメカニカルノイズのレベル変化に合わ
せて設定される。4000rpmまで略同一レベルに設
定できるのは、図15に示すように、検出周波数域のメ
カニカルノイズレベルが変化しないためであり、このた
め、高回転まで検出が高精度にできる。
【0032】上記比較器42およびゲート43は開始タ
イミング設定手段45を構成している。本実施例では高
周波透過フィルタ41、開始タイミング設定手段45お
よびノック強度演算回路23の中のノッキング熱発生開
始点検出部27が協動して開始点特定手段46を構成し
ている。次に、作用を説明する。
イミング設定手段45を構成している。本実施例では高
周波透過フィルタ41、開始タイミング設定手段45お
よびノック強度演算回路23の中のノッキング熱発生開
始点検出部27が協動して開始点特定手段46を構成し
ている。次に、作用を説明する。
【0033】図12はゲート43の出力が「H」レベル
となるタイミングに同期して実行されるフローチャート
であり、ノック検出フラグFKNの処理プログラムであ
る。まず、ステップS1 で今回のクランク角θを読み
込み、ステップS2 でクランク角θを所定値θ3 と
比較する。θ3 は、例えばTDC付近に設定される。 θ≧θ3 のときは、次いでステップS3 でクランク
角θの所定値θ4 と比較する。θ4 は、例えば50
°ATDCに設定される。このようにθ3 とθ4 を
設定するのは、図13に示すように筒内圧センサ13の
振動成分のうち特に高周波振動波形はノッキングの開始
クランク角度に略一致して、そのレベルが急変すること
が本発明者の実験等によって確認されており、かかる事
実によれば大旨TDCからATDC50°の間でノッキ
ングが起き易くなっている。したがって、ゲート43の
出力信号に同期し、かつクランク角θがθ3 〜θ4
の間にあればノック発生と判断し、ステップS5 でノ
ック検出フラグFKNを「1」にセットし、θ3 〜θ
4 の区間から外れるとステップS4 でノック検出フ
ラグFKNを「0」にリセットしてルーチンを終了する
。
となるタイミングに同期して実行されるフローチャート
であり、ノック検出フラグFKNの処理プログラムであ
る。まず、ステップS1 で今回のクランク角θを読み
込み、ステップS2 でクランク角θを所定値θ3 と
比較する。θ3 は、例えばTDC付近に設定される。 θ≧θ3 のときは、次いでステップS3 でクランク
角θの所定値θ4 と比較する。θ4 は、例えば50
°ATDCに設定される。このようにθ3 とθ4 を
設定するのは、図13に示すように筒内圧センサ13の
振動成分のうち特に高周波振動波形はノッキングの開始
クランク角度に略一致して、そのレベルが急変すること
が本発明者の実験等によって確認されており、かかる事
実によれば大旨TDCからATDC50°の間でノッキ
ングが起き易くなっている。したがって、ゲート43の
出力信号に同期し、かつクランク角θがθ3 〜θ4
の間にあればノック発生と判断し、ステップS5 でノ
ック検出フラグFKNを「1」にセットし、θ3 〜θ
4 の区間から外れるとステップS4 でノック検出フ
ラグFKNを「0」にリセットしてルーチンを終了する
。
【0034】図14はノック強度判定のプログラムを示
すフローチャートであり、本プログラムは単位クランク
角(例えば1°C A) に同期して実行される。まず
、ステップS11でクランク角θを読み込み、ステップ
S12で今回のクランク角θを所定値θ1 と比較する
。θ1 は、例えば図13に示すように点火タイミング
のクランク角に設定される。θ≧θ1 のときは、次い
でステップS13でクランク角θを所定値θ2 と比較
する。θ2 は、例えば図13に示すように膨張下死点
BDCに設定される。 これは、高周波透過フィルタ41を通過させてノック開
始点を特定するためのクランク角は、点火クランク角か
らBDCまでの間に限られるという状況にマッチさせる
ためである。したがって、今回のクランク角θがθ1
〜θ2 の間にあればステップS14でノック検出フラ
グFKNが立っているか否かを判別し、θ1 〜θ2
の間になければ、今回のルーチンを終了する。ステップ
S14でFKN=1のときはノッキングが発生してそれ
に対応する熱発生があると判断し、ステップS15でノ
ック部の熱発生(図13のハッチング部分)QB を演
算し、一方、FKN=0のときはステップS16で非ノ
ック部の熱発生QC を演算する。なお、QC は全熱
発生QA からノック部全熱発生QB を減じたもので
ある。次いで、ステップS17でノック強度算出のため
に上記両者の比Sを、S=QB /QC として求め、
ステップS18で比Sからノックレベルを判定し、これ
に相当するノック強度信号を出力してルーチンを終了す
る。
すフローチャートであり、本プログラムは単位クランク
角(例えば1°C A) に同期して実行される。まず
、ステップS11でクランク角θを読み込み、ステップ
S12で今回のクランク角θを所定値θ1 と比較する
。θ1 は、例えば図13に示すように点火タイミング
のクランク角に設定される。θ≧θ1 のときは、次い
でステップS13でクランク角θを所定値θ2 と比較
する。θ2 は、例えば図13に示すように膨張下死点
BDCに設定される。 これは、高周波透過フィルタ41を通過させてノック開
始点を特定するためのクランク角は、点火クランク角か
らBDCまでの間に限られるという状況にマッチさせる
ためである。したがって、今回のクランク角θがθ1
〜θ2 の間にあればステップS14でノック検出フラ
グFKNが立っているか否かを判別し、θ1 〜θ2
の間になければ、今回のルーチンを終了する。ステップ
S14でFKN=1のときはノッキングが発生してそれ
に対応する熱発生があると判断し、ステップS15でノ
ック部の熱発生(図13のハッチング部分)QB を演
算し、一方、FKN=0のときはステップS16で非ノ
ック部の熱発生QC を演算する。なお、QC は全熱
発生QA からノック部全熱発生QB を減じたもので
ある。次いで、ステップS17でノック強度算出のため
に上記両者の比Sを、S=QB /QC として求め、
ステップS18で比Sからノックレベルを判定し、これ
に相当するノック強度信号を出力してルーチンを終了す
る。
【0035】かかる構成によると、従来のように振動強
さを数値化するのと異なり、あくまでもクランク角に対
する熱発生の変化に基づいているから、エンジン機種、
筒内圧センサ13の取付位置、センサ出力の個体差等に
拘らず、しかも検出ロジックの変更を要せずに精度良く
ノッキングを検出することが可能となる。また、振動成
分を基にノッキング強度を算出していないことから、振
動に基づくノイズ成分の影響を受けず、従来に比して格
段とノッキングの検出精度を向上させることができる。 特に、高回転域で高周波の振動成分が増加しても正規の
ノック成分を熱発生の分析によって分離でき、検出精度
が向上する。その結果、ノッキング検出のロジック開発
の工数の低下、コストの低下を図ることができる。
さを数値化するのと異なり、あくまでもクランク角に対
する熱発生の変化に基づいているから、エンジン機種、
筒内圧センサ13の取付位置、センサ出力の個体差等に
拘らず、しかも検出ロジックの変更を要せずに精度良く
ノッキングを検出することが可能となる。また、振動成
分を基にノッキング強度を算出していないことから、振
動に基づくノイズ成分の影響を受けず、従来に比して格
段とノッキングの検出精度を向上させることができる。 特に、高回転域で高周波の振動成分が増加しても正規の
ノック成分を熱発生の分析によって分離でき、検出精度
が向上する。その結果、ノッキング検出のロジック開発
の工数の低下、コストの低下を図ることができる。
【0036】さらに、燃焼室内圧力振動波形から所定の
高周波成分を抽出し、その振動波形から高周波振動が開
始するクランク角をノッキング開始クランク角としてノ
ック開始を特定しているので、より正確にノック部熱発
生を演算でき、ノッキング検出の精度をより一層向上で
きる。尚、以上のように、特定の実施例を参照して本発
明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、当該技術分野における熟練者等により、本発明に添
付された特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の
変更及び修正が可能であるとの点に留意すべきである。
高周波成分を抽出し、その振動波形から高周波振動が開
始するクランク角をノッキング開始クランク角としてノ
ック開始を特定しているので、より正確にノック部熱発
生を演算でき、ノッキング検出の精度をより一層向上で
きる。尚、以上のように、特定の実施例を参照して本発
明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、当該技術分野における熟練者等により、本発明に添
付された特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の
変更及び修正が可能であるとの点に留意すべきである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、クランク
角に対する熱発生の変化に基づいてノッキングを検出す
るようにしたから、エンジン機種、センサ出力の個体差
等に拘らず、しかもロジックを変更することなしに工数
やコストの低減を図れ、かつ検出精度を向上でき、しか
も、ノック開始点の特定に独特の方策を施すことによっ
て、すなわち、圧力検出手段で検出した燃焼圧力の所定
高周波成分を透過した圧力変化波形および基準値設定手
段の出力から1サイクル中におけるノッキングによる熱
発生の開始点を特定する構成としたから、ノッキング検
出精度をより一層向上することができ、ノッキング検出
のロジック開発の工数の低下、コストの低下等も図るこ
とができる有用性大なるものである。
角に対する熱発生の変化に基づいてノッキングを検出す
るようにしたから、エンジン機種、センサ出力の個体差
等に拘らず、しかもロジックを変更することなしに工数
やコストの低減を図れ、かつ検出精度を向上でき、しか
も、ノック開始点の特定に独特の方策を施すことによっ
て、すなわち、圧力検出手段で検出した燃焼圧力の所定
高周波成分を透過した圧力変化波形および基準値設定手
段の出力から1サイクル中におけるノッキングによる熱
発生の開始点を特定する構成としたから、ノッキング検
出精度をより一層向上することができ、ノッキング検出
のロジック開発の工数の低下、コストの低下等も図るこ
とができる有用性大なるものである。
【図1】 本発明に係る内燃機関のノッキング検出装
置の基本概念図。
置の基本概念図。
【図2】 同上装置の一実施例のシステム図。
【図3】 同上実施例の主要部のブロック構成図。
【図4】 カットオフ周波数の特性を示す図。
【図5】 熱発生演算の開始点を説明する図。
【図6】 圧縮比の算出を説明する模式図。
【図7】 燃焼圧力波形の一部を示す図。
【図8】 燃焼圧力の増加を説明する図。
【図9】 熱発生の演算を説明する図。
【図10】 同上実施例のノック開始点の検出部のブ
ロック構成図。
ロック構成図。
【図11】 基準値の設定方法を示す図。
【図12】 ノック検出フラグの処理プログラムを示
すフローチャート。
すフローチャート。
【図13】 ノック開始点を説明する波形図。
【図14】 ノック強度判定のプログラムを示すフロ
ーチャート。
ーチャート。
【図15】 メカニカルノイズのレベル変化状態を示
す図。
す図。
1 エンジン
10 クランク角センサ
13 筒内圧センサ
14 運転状態検出手段
20 コントロールユニット
21 高周波カットフィルタ
23 ノック強度演算回路
25 除去手段
26 熱発生演算部
27 ノッキング熱発生開始点検出部28 ノック
部熱発生演算部 29 ノック強度演算部 30 ノッキング強度信号出力回路
部熱発生演算部 29 ノック強度演算部 30 ノッキング強度信号出力回路
Claims (2)
- 【請求項1】 a)燃焼圧力若しくはこれに比例して
変化する信号を出力する圧力検出手段と、b)圧力検出
手段の出力から所定の高周波成分を除去する手段と、 c)圧力検出手段の出力から所定の高周波域以外を除去
する手段と、 d)エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と
、 e)エンジンのクランク角度を検出するクランク角度検
出手段と、 f)圧力検出手段で検出した燃焼圧力の高周波成分を除
去した圧力変化波形およびエンジンの運転状態に基づい
て1サイクル中のクランク角に対する全熱発生を演算す
る全熱演算手段と、 g)エンジンの運転状態検出手段の出力からノッキング
の開始点を特定するための基準値を設定する基準値設定
手段と、 h)圧力検出手段で検出した燃焼圧力の所定高周波成分
を透過した圧力変化波形および基準値設定手段の出力か
ら1サイクル中におけるノッキングによる熱発生の開始
点を特定する開始点特定手段と、 i)1サイクル中におけるノッキングによる熱発生を演
算するノック熱演算手段と、 j)1サイクル中の正常燃焼による熱発生または全熱発
生のうち1つ以上のものと、ノッキングによる熱発生と
の比を演算し、この比に基づいてノッキング強度を判定
するノック強度判定手段と、を備えたことを特徴とする
内燃機関のノッキング検出装置。 - 【請求項2】前記基準値は、所定エンジン回転数まで略
同一レベルで、以後エンジン回転数に比例して変化する
べく設定してなる請求項1に記載の内燃機関のノッキン
グ検出装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2405077A JP3038924B2 (ja) | 1990-12-21 | 1990-12-21 | 内燃機関のノッキング検出装置 |
US07/808,851 US5311765A (en) | 1990-12-21 | 1991-12-18 | Device for determining engine knocking intensity from detected variations in engine cylinder internal pressure |
DE4142068A DE4142068C2 (de) | 1990-12-21 | 1991-12-19 | Einrichtung für die Erfassung der Klopfintensität eines Motors |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2405077A JP3038924B2 (ja) | 1990-12-21 | 1990-12-21 | 内燃機関のノッキング検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04221730A true JPH04221730A (ja) | 1992-08-12 |
JP3038924B2 JP3038924B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=18514717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2405077A Expired - Fee Related JP3038924B2 (ja) | 1990-12-21 | 1990-12-21 | 内燃機関のノッキング検出装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5311765A (ja) |
JP (1) | JP3038924B2 (ja) |
DE (1) | DE4142068C2 (ja) |
Families Citing this family (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3346438B2 (ja) * | 1994-05-27 | 2002-11-18 | 株式会社ユニシアジェックス | エンジンの筒内圧検出装置 |
JPH08165977A (ja) * | 1994-12-12 | 1996-06-25 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 点火プラグ用耐熱性評価方法およびその装置 |
JP3477923B2 (ja) * | 1995-06-29 | 2003-12-10 | 三菱電機株式会社 | 内燃機関用燃焼状態検知装置 |
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