JPH04123339A - 高レベルのマージンが拡大したオーバーライト可能な光磁気記録媒体 - Google Patents
高レベルのマージンが拡大したオーバーライト可能な光磁気記録媒体Info
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- JPH04123339A JPH04123339A JP2243339A JP24333990A JPH04123339A JP H04123339 A JPH04123339 A JP H04123339A JP 2243339 A JP2243339 A JP 2243339A JP 24333990 A JP24333990 A JP 24333990A JP H04123339 A JPH04123339 A JP H04123339A
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- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B11/00—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor
- G11B11/10—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field
- G11B11/105—Recording on or reproducing from the same record carrier wherein for these two operations the methods are covered by different main groups of groups G11B3/00 - G11B7/00 or by different subgroups of group G11B9/00; Record carriers therefor using recording by magnetic means or other means for magnetisation or demagnetisation of a record carrier, e.g. light induced spin magnetisation; Demagnetisation by thermal or stress means in the presence or not of an orienting magnetic field using a beam of light or a magnetic field for recording by change of magnetisation and a beam of light for reproducing, i.e. magneto-optical, e.g. light-induced thermomagnetic recording, spin magnetisation recording, Kerr or Faraday effect reproducing
- G11B11/10582—Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form
- G11B11/10586—Record carriers characterised by the selection of the material or by the structure or form characterised by the selection of the material
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、記録磁界Hbの向き及び強度を変調せずに、
光ビームの強度を記録すべき2値化情報に従い変調する
だけでオーバーライト(overwrite)が可能な
光磁気記録媒体に関する。
光ビームの強度を記録すべき2値化情報に従い変調する
だけでオーバーライト(overwrite)が可能な
光磁気記録媒体に関する。
最近、高密度、大容量、高いアクセス速度、並びに高い
記録及び再生速度を含めた種々の要求を満足する光学的
記録再生方法、それに使用される記録装置、再生装置及
び記録媒体を開発しようとする努力が成されている。
記録及び再生速度を含めた種々の要求を満足する光学的
記録再生方法、それに使用される記録装置、再生装置及
び記録媒体を開発しようとする努力が成されている。
広範囲な光学的記録再生方法の中で、光磁気記録再生方
法は、情報を記録した後、消去することができ、再び新
たな情報を記録することが繰り返し何度も可能であると
いうユニークな利点のために、最も大きな魅力に満ちて
いる。
法は、情報を記録した後、消去することができ、再び新
たな情報を記録することが繰り返し何度も可能であると
いうユニークな利点のために、最も大きな魅力に満ちて
いる。
この光磁気記録再生方法で使用される記録媒体は、記録
層として1層又は多層の垂直磁化膜(perpendi
cular magnetic 1ayer or 1
ayers)を有する。この磁化膜は、例えばアモルフ
ァスのGdFeやGdCo、 GdFeCo5TbFe
、 TbCo、 TbFeCoなどからなる。記録層は
一般に同心円状又はらせん状のトラックを成しており、
このトラックの上に情報が記録される。ここで、本明細
書では、膜面に対し「上向き(upward) J又は
「下向き(downward )Jの何れか一方を、「
A向き」、他方を「逆A向き」と定義する。記録すべき
情報は、予め2値化されており、この情報が「A向き」
の磁化を有するビット(B1)と、「逆A向き」の磁化
を有するビット(Bo)の2つの信号で記録される。こ
れらのビットB+、B・は、デジタル信号の1. O
の何れか一方と他方にそれぞれ相当する。しかし、一般
には記録されるトラックの磁化は、記録前に強力な外部
磁場を印加することによって「逆A向き」に揃えられる
。その上でトラックに「A向き」の磁化を有するビット
(B1)を形成する。情報は、このビット(B1)の有
無及び/又はビット長によって表現される。尚、ビット
は最近マークと呼ばれることがある。
層として1層又は多層の垂直磁化膜(perpendi
cular magnetic 1ayer or 1
ayers)を有する。この磁化膜は、例えばアモルフ
ァスのGdFeやGdCo、 GdFeCo5TbFe
、 TbCo、 TbFeCoなどからなる。記録層は
一般に同心円状又はらせん状のトラックを成しており、
このトラックの上に情報が記録される。ここで、本明細
書では、膜面に対し「上向き(upward) J又は
「下向き(downward )Jの何れか一方を、「
A向き」、他方を「逆A向き」と定義する。記録すべき
情報は、予め2値化されており、この情報が「A向き」
の磁化を有するビット(B1)と、「逆A向き」の磁化
を有するビット(Bo)の2つの信号で記録される。こ
れらのビットB+、B・は、デジタル信号の1. O
の何れか一方と他方にそれぞれ相当する。しかし、一般
には記録されるトラックの磁化は、記録前に強力な外部
磁場を印加することによって「逆A向き」に揃えられる
。その上でトラックに「A向き」の磁化を有するビット
(B1)を形成する。情報は、このビット(B1)の有
無及び/又はビット長によって表現される。尚、ビット
は最近マークと呼ばれることがある。
ビット形成の原理:
ビットの形成に於いては、レーザーの特徴即ち空間的時
間的に素晴らしい凝集性(coherence)が有利
に使用され、レーザー光の波長によって決定される回折
限界とほとんど同じ位に小さいスポットにビームが絞り
込まれる。絞り込まれた光はトラック表面に照射され、
記録層に直径が1μm以下のビットを形成することによ
り情報が記録される。光学的記録においては、理論的に
約10# ビット/aIfまでの記録密度を達成するこ
とができる。何故ならば、レーザビームはその波長とほ
とんど同じ位に小さい直径を有するスポットにまで凝縮
(concentrate)することが出来るからであ
る。
間的に素晴らしい凝集性(coherence)が有利
に使用され、レーザー光の波長によって決定される回折
限界とほとんど同じ位に小さいスポットにビームが絞り
込まれる。絞り込まれた光はトラック表面に照射され、
記録層に直径が1μm以下のビットを形成することによ
り情報が記録される。光学的記録においては、理論的に
約10# ビット/aIfまでの記録密度を達成するこ
とができる。何故ならば、レーザビームはその波長とほ
とんど同じ位に小さい直径を有するスポットにまで凝縮
(concentrate)することが出来るからであ
る。
第2図に示すように、光磁気記録においては、レーザー
ビーム(L)を記録層(1)の上に絞りこみ、それを加
熱する。その間、初期化された向きとは反対の向きの記
録磁界(Hb)を加熱された部分に外部から印加する。
ビーム(L)を記録層(1)の上に絞りこみ、それを加
熱する。その間、初期化された向きとは反対の向きの記
録磁界(Hb)を加熱された部分に外部から印加する。
そうすると局部的に加熱された部分の保磁力Hc(co
ersivity)は減少し記録磁界(Hb)より小さ
くなる。その結果、その部分の磁化は、記録磁界(Hb
)の向きに並ぶ。こうして逆に磁化されたビットが形成
される。
ersivity)は減少し記録磁界(Hb)より小さ
くなる。その結果、その部分の磁化は、記録磁界(Hb
)の向きに並ぶ。こうして逆に磁化されたビットが形成
される。
フェロ磁性材料とフェリ磁性材料では、磁化及びHeの
温度依存性が異なる。フェロ磁性材料はキュリー点付近
で減少するHeを有し、この現象に基づいて記録が実行
される。従って、Tc書込み(キュリー点書込み)と引
用される。
温度依存性が異なる。フェロ磁性材料はキュリー点付近
で減少するHeを有し、この現象に基づいて記録が実行
される。従って、Tc書込み(キュリー点書込み)と引
用される。
他方、フェリ磁性材料はキュリー点より低い補償温度(
compensation temperature)
T@ase を有しており、そこでは磁化(M)はゼ
ロになる。逆にこの温度付近でHaが非常に大きくなり
、その温度から外れるとHeが急激に低下する。この低
下したHcは、比較的弱い記録磁界(Hb)によって打
ち負かされる。つまり、記録が可能になる。
compensation temperature)
T@ase を有しており、そこでは磁化(M)はゼ
ロになる。逆にこの温度付近でHaが非常に大きくなり
、その温度から外れるとHeが急激に低下する。この低
下したHcは、比較的弱い記録磁界(Hb)によって打
ち負かされる。つまり、記録が可能になる。
この記録プロセスはT6゜、、書込み(補償点書込み)
と呼ばれる。
と呼ばれる。
もっとも、キュリー点又はその近辺、及び補償温度の近
辺にこだわる必要はない。要するに、室温より高い所定
の温度に於いて、低下したHeを有する磁性材料に対し
、その低下したHeを打ち負かせる記録磁界(Hb )
を印加すれば、記録は可能である。
辺にこだわる必要はない。要するに、室温より高い所定
の温度に於いて、低下したHeを有する磁性材料に対し
、その低下したHeを打ち負かせる記録磁界(Hb )
を印加すれば、記録は可能である。
再生の原理:
第3図は、光磁気効果に基づく情報再生の原理を示す。
光は、光路に垂直な平面上で全ての方向に通常は発散し
ている電磁場ベクトルを有する電磁波である。光が直線
偏光(L、)に変換され、そして記録層(1)に照射さ
れたとき、光はその表面で反射されるか又は記録層(1
)を透過する。
ている電磁場ベクトルを有する電磁波である。光が直線
偏光(L、)に変換され、そして記録層(1)に照射さ
れたとき、光はその表面で反射されるか又は記録層(1
)を透過する。
このとき、偏光面は磁化(M)の向きに従って回転する
。この回転する現象は、磁気カー(Kerr)効果又は
磁気ファラデー(Faraday)効果と呼ばれる。
。この回転する現象は、磁気カー(Kerr)効果又は
磁気ファラデー(Faraday)効果と呼ばれる。
例えば、もし反射光の偏光面が「A向き」磁化に対して
θに度回転するとすると、「逆A向き」磁化に対しては
一θに度回転する。従って、光アナライザー(偏光子)
の軸を一θに度傾けた面に垂直にセットしておくと、「
逆A向き」に磁化されたビット(B、)から反射された
光はアナライザーを透過することができない。それに対
して「A向き」に磁化されたビット(Bl>から反射さ
れた光は、(sin2θk)!を乗じた分がアナライザ
ーを透過し、ディテクター(光電変換手段)に捕獲され
る。その結果、「A向き」に磁化されたビット(B1)
は「逆A向き」に磁化されたビット(Bo)よりも明る
く見え、ディテクターに於いて強い電気信号を発生させ
る。このディテクターからの電気信号は、記録された情
報に従って変調されるので、情報が再生されるのである
。
θに度回転するとすると、「逆A向き」磁化に対しては
一θに度回転する。従って、光アナライザー(偏光子)
の軸を一θに度傾けた面に垂直にセットしておくと、「
逆A向き」に磁化されたビット(B、)から反射された
光はアナライザーを透過することができない。それに対
して「A向き」に磁化されたビット(Bl>から反射さ
れた光は、(sin2θk)!を乗じた分がアナライザ
ーを透過し、ディテクター(光電変換手段)に捕獲され
る。その結果、「A向き」に磁化されたビット(B1)
は「逆A向き」に磁化されたビット(Bo)よりも明る
く見え、ディテクターに於いて強い電気信号を発生させ
る。このディテクターからの電気信号は、記録された情
報に従って変調されるので、情報が再生されるのである
。
ところで、記録ずみの媒体を再使用するには、(i)媒
体を再び初期化装置で初期化するか、又は(ii)記録
装置に記録ヘッドと同様な消去ヘッドを併設するか、又
は(ii)予め、前段処理として記録装置又は消去装置
を用いて記録ずみ情報を消去する必要がある。
体を再び初期化装置で初期化するか、又は(ii)記録
装置に記録ヘッドと同様な消去ヘッドを併設するか、又
は(ii)予め、前段処理として記録装置又は消去装置
を用いて記録ずみ情報を消去する必要がある。
従って、光磁気記録方式では、これまで、記録ずみ情報
の有無にかかわらず新たな情報をその場で記録できるオ
ーバーライトは、不可能とされていた。
の有無にかかわらず新たな情報をその場で記録できるオ
ーバーライトは、不可能とされていた。
もっとも、もし記録磁界Hbの向きを必要に応じて「A
向き」と「逆A向き」との間で自由に変調することがで
きれば、オーバーライトが可能になる。しかしながら、
記録磁界Hbの向きを高速度で変調することは不可能で
ある。例えば、記録磁界Hbが永久磁石である場合、磁
石の向きを機械的に反転させる必要がある。しかし、磁
石の向きを高速で反転させることは、無理である。記録
磁界Hbが電磁石である場合にも、大容量の電流の向き
をそのように高速で変調することは不可能である。
向き」と「逆A向き」との間で自由に変調することがで
きれば、オーバーライトが可能になる。しかしながら、
記録磁界Hbの向きを高速度で変調することは不可能で
ある。例えば、記録磁界Hbが永久磁石である場合、磁
石の向きを機械的に反転させる必要がある。しかし、磁
石の向きを高速で反転させることは、無理である。記録
磁界Hbが電磁石である場合にも、大容量の電流の向き
をそのように高速で変調することは不可能である。
しかしながら、技術の進歩は著しく、記録磁界Hbの強
度(ON、 OFFを含む)又は記録磁界HbO向きを
変調せずに、照射する光ビームの強度を記録すべき2値
化情報に従い変調するだけで、オーバーライトが可能な
光磁気記録方法と、それに使用されるオーバーライト可
能な光磁気記録媒体と、同じくそれに使用されるオーバ
ーライト可能な記録装置が発明され、特許出願された(
特開昭62−175948号)。以下、この発明を「基
本発明」と引用する。
度(ON、 OFFを含む)又は記録磁界HbO向きを
変調せずに、照射する光ビームの強度を記録すべき2値
化情報に従い変調するだけで、オーバーライトが可能な
光磁気記録方法と、それに使用されるオーバーライト可
能な光磁気記録媒体と、同じくそれに使用されるオーバ
ーライト可能な記録装置が発明され、特許出願された(
特開昭62−175948号)。以下、この発明を「基
本発明」と引用する。
基本発明では、「基本的に垂直磁化可能な磁性薄膜から
なる記録再生層(本明細書では、以下、メモリー層又は
M層と言う)と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなる記録
補助層(本明細書では、以下、 r記録層1又はW層と
言う)とを含み、両層は交換結合しており、かつ、室温
でM層の磁化の向きは変えないでW層の磁化のみを所定
の向きに向けておくことができるオーバーライト可能な
多層光磁気記録媒体」を使用する。
なる記録再生層(本明細書では、以下、メモリー層又は
M層と言う)と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなる記録
補助層(本明細書では、以下、 r記録層1又はW層と
言う)とを含み、両層は交換結合しており、かつ、室温
でM層の磁化の向きは変えないでW層の磁化のみを所定
の向きに向けておくことができるオーバーライト可能な
多層光磁気記録媒体」を使用する。
そして、情報をM層(場合によりW層にも)における「
A向き」磁化を有するビットと「逆A向き」磁化を有す
るビットで表現し、記録するのである。
A向き」磁化を有するビットと「逆A向き」磁化を有す
るビットで表現し、記録するのである。
この媒体は、W層が外部手段(例えば初期補助磁界旧n
i、 )によって、その磁化の向きを「A向き」に揃え
ることができ、しかも、そのとき、M層は、磁化の向き
は反転せず、更に、−旦「A向き」に揃えられたW層の
磁化の向きは、M層からの交換結合力を受けても反転せ
ず、逆にM層の磁化の向きは、rA向き」に揃えられた
W層からの交換結合力を受けても反転しない。
i、 )によって、その磁化の向きを「A向き」に揃え
ることができ、しかも、そのとき、M層は、磁化の向き
は反転せず、更に、−旦「A向き」に揃えられたW層の
磁化の向きは、M層からの交換結合力を受けても反転せ
ず、逆にM層の磁化の向きは、rA向き」に揃えられた
W層からの交換結合力を受けても反転しない。
そして、W層は、M層に比べて低い保磁力Heと高いキ
ュリー点T、を持つ。
ュリー点T、を持つ。
基本発明の記録方法によれば、記録媒体は、記録前まで
に、外部手段によりW層の磁化の向きが「A向き」に揃
えられる。この行為を本明細書では特別に[初期化(i
nitialize)」と呼ぶ。この初期化はオーバー
ライト可能な媒体に特有なことである。
に、外部手段によりW層の磁化の向きが「A向き」に揃
えられる。この行為を本明細書では特別に[初期化(i
nitialize)」と呼ぶ。この初期化はオーバー
ライト可能な媒体に特有なことである。
その上で、2値化情報に従いパルス変調されたレーザー
ビームが媒体に照射される。レーザービームの強度は、
高レベルP、と低レベルPLがあり、これはパルスの高
レベルと低レベルに相当スる。尚、この低レベルは、再
生時に媒体を照射する非常な低レベル°P、よりも高い
。
ビームが媒体に照射される。レーザービームの強度は、
高レベルP、と低レベルPLがあり、これはパルスの高
レベルと低レベルに相当スる。尚、この低レベルは、再
生時に媒体を照射する非常な低レベル°P、よりも高い
。
ビームが照射された部分の媒体に、向きも強度も変調さ
れない記録磁界Hbが作用する。Hbは、ビームの照射
された部分(スポット領域)と同じ位の寸法に絞ること
はできず、Hbが作用する領域は、スポット領域に比べ
れば、ずっと大きい。
れない記録磁界Hbが作用する。Hbは、ビームの照射
された部分(スポット領域)と同じ位の寸法に絞ること
はできず、Hbが作用する領域は、スポット領域に比べ
れば、ずっと大きい。
低レベルのビームが照射されると、前のビットの磁化の
向きに無関係に、M層に「A向き」のビット(B1)又
は「逆A向き」のビット(B、)の−方が形成される。
向きに無関係に、M層に「A向き」のビット(B1)又
は「逆A向き」のビット(B、)の−方が形成される。
そして、高レベルのビームが照射されると、前のビット
の磁化の向きに無関係に、M層に他方のビットが形成さ
れる。
の磁化の向きに無関係に、M層に他方のビットが形成さ
れる。
これでオーバーライトが完了する。
基本発明では、レーザービームは、記録すべき情報に従
いパルス状に変調される。しかし、このこと自身は、従
来の光磁気記録でも行われており、記録すべき2値化情
報に従いビーム強度をパルス状に変調する手段は既知の
手段である。例えば、THE BELL SYST
EM TECHNICAL JOURNAL。
いパルス状に変調される。しかし、このこと自身は、従
来の光磁気記録でも行われており、記録すべき2値化情
報に従いビーム強度をパルス状に変調する手段は既知の
手段である。例えば、THE BELL SYST
EM TECHNICAL JOURNAL。
Vol、 62(1983)、 1923−1936に
詳しく説明されている。従って、ビーム強度の必要な高
レベルと低レベルが与えられれば、従来の変調手段を一
部修正するだけで容易に入手できる。当業者にとって、
そのような修正は、ビーム強度の高レベルと低レベルが
与えられれば、容易であろう。
詳しく説明されている。従って、ビーム強度の必要な高
レベルと低レベルが与えられれば、従来の変調手段を一
部修正するだけで容易に入手できる。当業者にとって、
そのような修正は、ビーム強度の高レベルと低レベルが
与えられれば、容易であろう。
基本発明に於いて特徴的なことの1つは、ビーム強度の
高レベルと低レベルである。即ち、ビーム強度が高レベ
ルの時に、記録磁界Hbその他の外部手段によりW層の
「A向き」磁化を「逆A向き」に反転(reverse
)させ、このW層の「逆A向き」磁化によってM層に「
逆A向き」磁化〔又は「A向き」磁化〕を有するビット
を形成する。ビーム強度が低レベルの時は、W層の磁化
の向きは初期化状態と変わらず、そして、W層の作用(
この作用は交換結合力を通じてM層に伝わる)によって
M層に「A向きJ磁化〔又は「逆A向き」磁化〕を有す
るビットを形成する。
高レベルと低レベルである。即ち、ビーム強度が高レベ
ルの時に、記録磁界Hbその他の外部手段によりW層の
「A向き」磁化を「逆A向き」に反転(reverse
)させ、このW層の「逆A向き」磁化によってM層に「
逆A向き」磁化〔又は「A向き」磁化〕を有するビット
を形成する。ビーム強度が低レベルの時は、W層の磁化
の向きは初期化状態と変わらず、そして、W層の作用(
この作用は交換結合力を通じてM層に伝わる)によって
M層に「A向きJ磁化〔又は「逆A向き」磁化〕を有す
るビットを形成する。
なお、本明細書で、
OOO〔又は△△△〕という表現は、先に〔〕の外のO
OOを読んだときには、以下のqΩQ〔又は△△△〕の
ときにも、 〔〕の外のOOOを読むことにする。それ
に対して先にOOOを読まずに〔〕内の△△△の方を選
択して読んだと○○○を読まずに〔〕内の△△△を読む
ものとする。
OOを読んだときには、以下のqΩQ〔又は△△△〕の
ときにも、 〔〕の外のOOOを読むことにする。それ
に対して先にOOOを読まずに〔〕内の△△△の方を選
択して読んだと○○○を読まずに〔〕内の△△△を読む
ものとする。
基本発明で使用される媒体は、第1実施態様と第2実施
態様とに大別される。いずれの実施態様においても、記
録媒体は、M層とW層を含む多層構造を有する。
態様とに大別される。いずれの実施態様においても、記
録媒体は、M層とW層を含む多層構造を有する。
M層は、室温で保磁力が高く磁化反転温度が低い磁性層
である。W層はM層に比べ相対的に室温で保磁力が低く
磁化反転温度が高い磁性層である。
である。W層はM層に比べ相対的に室温で保磁力が低く
磁化反転温度が高い磁性層である。
なお、M層とW層ともに、それ自体多層膜から構成され
ていてもよい。場合によりM層とW層との間に第3の層
(例えば、交換結合力σWの調整層)が存在していても
よい。更にM層とW層との間に明確な境界がなく、一方
から徐々に他方に変わってもよい。
ていてもよい。場合によりM層とW層との間に第3の層
(例えば、交換結合力σWの調整層)が存在していても
よい。更にM層とW層との間に明確な境界がなく、一方
から徐々に他方に変わってもよい。
第1実施態様では、M層の保磁力をHc+、W層のそれ
をHc!、M層のキュリー点をTc+、W層のそれをT
cx、室温をT罠、低レベルPLのレーザービームを照
射した時の記録媒体の温度をTL、高レベルP8のレー
ザービームを照射した時のそれをT、、M層が受ける結
合磁界をHDISW層が受ける結合磁界をHasとした
場合、記録媒体は、下記の式1を満足し、そして室温で
式2〜5を満足するものである。
をHc!、M層のキュリー点をTc+、W層のそれをT
cx、室温をT罠、低レベルPLのレーザービームを照
射した時の記録媒体の温度をTL、高レベルP8のレー
ザービームを照射した時のそれをT、、M層が受ける結
合磁界をHDISW層が受ける結合磁界をHasとした
場合、記録媒体は、下記の式1を満足し、そして室温で
式2〜5を満足するものである。
Tc <Tc+4Tt くTct郊1 ・−−−−−・
・−式IHc+ > Hca+ l 8+11 + H
o5l−−−−−−−式2Hc + > HDl−−一
−・・・・−・・・−・−・・・・−−−−−−−−−
一−・・・−式3Hc * > Ho 5−−−一・・
・−・−−−−一−・−−−一−−−・−・−・・−・
・・・−・−・−一−−−−−−−式4Het+Ho*
< 1Hini、 l <Hc+±HEI +−−・
式5上記式中、符号r4Jは、等しいか又はほぼ等シイ
(±20°C位)ことを表す。また上記式中、複合上1
竿については、上段が後述する A (antiparallel)タイプの媒体の場合
であり、下段は後述するP (parallel)タイ
プの媒体の場合である。なお、フェロ磁性体媒体はPタ
イプに属する。
・−式IHc+ > Hca+ l 8+11 + H
o5l−−−−−−−式2Hc + > HDl−−一
−・・・・−・・・−・−・・・・−−−−−−−−−
一−・・・−式3Hc * > Ho 5−−−一・・
・−・−−−−一−・−−−一−−−・−・−・・−・
・・・−・−・−一−−−−−−−式4Het+Ho*
< 1Hini、 l <Hc+±HEI +−−・
式5上記式中、符号r4Jは、等しいか又はほぼ等シイ
(±20°C位)ことを表す。また上記式中、複合上1
竿については、上段が後述する A (antiparallel)タイプの媒体の場合
であり、下段は後述するP (parallel)タイ
プの媒体の場合である。なお、フェロ磁性体媒体はPタ
イプに属する。
つまり、保磁力と温度との関係をグラフで表すと、第6
図の如くなる。細線はM層のそれを、太線はW層のそれ
を表す。
図の如くなる。細線はM層のそれを、太線はW層のそれ
を表す。
従って、この記録媒体に室温で外部手段例えば初期補助
磁界(Hini、)を印加すると、式5によれば、M層
の磁化の向きは反転せずにW層の磁化のみが反転する。
磁界(Hini、)を印加すると、式5によれば、M層
の磁化の向きは反転せずにW層の磁化のみが反転する。
そこで、記録前に媒体に外部手段から作用(例えば、初
期補助磁界旧ni、)を及ぼすと、W層のみを「A向き
」 ここでは「A向き」を便宜的に本明細書紙
面において上向きの矢9で示し、「逆A向き」を下向き
の矢aで示す に磁化させることができる。そ
して、Hini、がゼロになっても、式4により、WJ
Iの磁化?は再反転せずにそのまま保持される。
期補助磁界旧ni、)を及ぼすと、W層のみを「A向き
」 ここでは「A向き」を便宜的に本明細書紙
面において上向きの矢9で示し、「逆A向き」を下向き
の矢aで示す に磁化させることができる。そ
して、Hini、がゼロになっても、式4により、WJ
Iの磁化?は再反転せずにそのまま保持される。
外部手段によりW層のみが、記録前までに「A向き」?
に磁化されている状態を概念的に表すと、第7図になる
。
に磁化されている状態を概念的に表すと、第7図になる
。
第7図でM層における磁化の向き8は、それまでに記録
されていた情報を表わす。以下の説明においては、向き
に関係がないので、これをXで示し簡略化すると、第7
図は、第8図の状態1で示せる。
されていた情報を表わす。以下の説明においては、向き
に関係がないので、これをXで示し簡略化すると、第7
図は、第8図の状態1で示せる。
ここにおいて、高レベルのレーザービームを照射して媒
体温度をTIIに上昇させる。すると、T、はキュリー
点T c +より高温度なのでM層の磁化は消失してし
まう。更にT、はキュリー点T、。
体温度をTIIに上昇させる。すると、T、はキュリー
点T c +より高温度なのでM層の磁化は消失してし
まう。更にT、はキュリー点T、。
付近なのでW層の磁化も全く又はほぼ消失する。
ここで、媒体の種類に応じて「A向き」又は「逆A向き
Jの記録磁界Hbを印加する。Hbは、媒体自身からの
浮遊磁界でもよい。説明を簡単にす、るために「逆A向
き」の記録磁界Hbを印加したとする。媒体は移動して
いるので、照射された部分は、レーザービームから直ぐ
に遠ざかり、冷却される。Hbの存在下で、媒体の温度
が低下すると、W層の磁化は、Hbに従い、反転されて
「逆A向き」8の磁化となる(第8図状態2)。
Jの記録磁界Hbを印加する。Hbは、媒体自身からの
浮遊磁界でもよい。説明を簡単にす、るために「逆A向
き」の記録磁界Hbを印加したとする。媒体は移動して
いるので、照射された部分は、レーザービームから直ぐ
に遠ざかり、冷却される。Hbの存在下で、媒体の温度
が低下すると、W層の磁化は、Hbに従い、反転されて
「逆A向き」8の磁化となる(第8図状態2)。
そして、さらに放冷が進み、媒体温度がT c +より
少し下がると、再びM層の磁化が現れる。その場合、磁
気的結合(交換結合)力のために、M層の磁化の向きは
、W層の影響を受は所定の向きとなる。その結果、媒体
の種類に応じて「逆A向き」8のビット(Pタイプの媒
体の場合)又は「A向き」合のビット(Aタイプの媒体
の場合)がM層に形成される。この状態が第8図状態2
3 (Pタイプ)又は状態4 (Aタイプ)である。
少し下がると、再びM層の磁化が現れる。その場合、磁
気的結合(交換結合)力のために、M層の磁化の向きは
、W層の影響を受は所定の向きとなる。その結果、媒体
の種類に応じて「逆A向き」8のビット(Pタイプの媒
体の場合)又は「A向き」合のビット(Aタイプの媒体
の場合)がM層に形成される。この状態が第8図状態2
3 (Pタイプ)又は状態4 (Aタイプ)である。
この高レベルのレーザービームによる状態の変化をここ
では高温サイクルと呼ぶことにする。
では高温サイクルと呼ぶことにする。
次に、低レベルPLのレーザービームを照射して媒体温
度をTLに上昇させる。TLはキュリー点TcI付近な
のでM層の磁化は全く又はほぼ消失してしまうが、キュ
リー点Tc2よりは低温であるのでW層の磁化は消失し
ない。この状態は第8図状態5で示される。ここでは、
記録磁界Hbは、不要であるが、高速度(短時間)でH
bをON。
度をTLに上昇させる。TLはキュリー点TcI付近な
のでM層の磁化は全く又はほぼ消失してしまうが、キュ
リー点Tc2よりは低温であるのでW層の磁化は消失し
ない。この状態は第8図状態5で示される。ここでは、
記録磁界Hbは、不要であるが、高速度(短時間)でH
bをON。
OFFすることは不可能である。従って、止むを得ず高
温サイクルのときのままになっている。
温サイクルのときのままになっている。
しかし、Hewはまだ大きいままなので、Hbによって
W層の磁化膜が反転することはない。媒体は移動してい
るので、照射された部分は、レーザービームから直ぐに
遠ざかり、冷却される。冷却が進むと、再びM層に磁化
が現れる。現れる磁化の向きは、磁気的結合力のために
W層の影響を受は所定の向きとなる。その結果、媒体の
種類に応じて「A向き」合のビット(Pタイプの媒体の
場合)又は「逆A向き」8のビット(Aタイプの媒体の
場合)がM層に形成される。この磁化は室温でも変わら
ない。この状態が第8図状態6 (Pタイプ)又は状f
i?(Aタイプ)である。
W層の磁化膜が反転することはない。媒体は移動してい
るので、照射された部分は、レーザービームから直ぐに
遠ざかり、冷却される。冷却が進むと、再びM層に磁化
が現れる。現れる磁化の向きは、磁気的結合力のために
W層の影響を受は所定の向きとなる。その結果、媒体の
種類に応じて「A向き」合のビット(Pタイプの媒体の
場合)又は「逆A向き」8のビット(Aタイプの媒体の
場合)がM層に形成される。この磁化は室温でも変わら
ない。この状態が第8図状態6 (Pタイプ)又は状f
i?(Aタイプ)である。
この低レベルのレーザービームによる状態の変化をここ
では低温サイクルと呼ぶことにする。
では低温サイクルと呼ぶことにする。
以上、説明したように、記録前のM層の磁化の向きがど
うであれ、高温サイクルと低温サイクルを選択すること
によって、「逆A向き」8のビットと「A向き」合のビ
ットを自由に形成できる。
うであれ、高温サイクルと低温サイクルを選択すること
によって、「逆A向き」8のビットと「A向き」合のビ
ットを自由に形成できる。
つまり、レーザービームを情報に従い高レベル(高温サ
イクル)と低レベル(低温サイクル)との間でパルス状
に変調することによりオーバーライトが可能となる。第
9図を参照されたい。第9図の磁化の状態は、いずれも
室温又は室温に戻ったときの結果として描いである。
イクル)と低レベル(低温サイクル)との間でパルス状
に変調することによりオーバーライトが可能となる。第
9図を参照されたい。第9図の磁化の状態は、いずれも
室温又は室温に戻ったときの結果として描いである。
これまでの説明は、M層、W層ともに室温とキュリー点
との間に補償温度T0゜、、がない磁性体組成について
説明した。しかし、補償温度T、。、。
との間に補償温度T0゜、、がない磁性体組成について
説明した。しかし、補償温度T、。、。
が存在する場合には、それを越えると■磁化の向きが反
転すること□実際にはRE、TMの各副格子磁化の向き
は変わらないが、その大小関係が逆転するので、全体(
合金)としての磁化の向きが反転する と、■
A、Pタイプが逆になるので、説明はそれだけ複雑にな
る。この場合、記録磁界Hbの向きも、室温で考えた場
合、前頁の説明の向き↓と逆になる。つまり、初期化さ
れたW層の磁化の向き↑と同じ向きのHbを印加する。
転すること□実際にはRE、TMの各副格子磁化の向き
は変わらないが、その大小関係が逆転するので、全体(
合金)としての磁化の向きが反転する と、■
A、Pタイプが逆になるので、説明はそれだけ複雑にな
る。この場合、記録磁界Hbの向きも、室温で考えた場
合、前頁の説明の向き↓と逆になる。つまり、初期化さ
れたW層の磁化の向き↑と同じ向きのHbを印加する。
記録媒体は一般にディスク状であり、記録時、媒体は回
転される。そのため、記録された部分(ビット)は、記
録後に再び外部手段例えば旧di。
転される。そのため、記録された部分(ビット)は、記
録後に再び外部手段例えば旧di。
の作用を受け、その結果、W層の磁化は元の「A向き」
合に揃えられる。しかし、室温では、W層の磁化の影響
がM層に及ぶことはなく、そのため記録された情報は保
持される。
合に揃えられる。しかし、室温では、W層の磁化の影響
がM層に及ぶことはなく、そのため記録された情報は保
持される。
そこで、M層に直線偏光を照射すれば、その反射光には
情報が含まれているので、従来の光磁気記録媒体と同様
に情報が再生される。
情報が含まれているので、従来の光磁気記録媒体と同様
に情報が再生される。
このようなM層及びW層を構成する垂直磁化膜は、■補
償温度を有せずキュリー点を有するフェロ磁性体及びフ
ェリ磁性体、並びに■補償温度、キュリー点の双方を有
するフェリ磁性体の非晶質或いは結晶質からなる群から
選択される。
償温度を有せずキュリー点を有するフェロ磁性体及びフ
ェリ磁性体、並びに■補償温度、キュリー点の双方を有
するフェリ磁性体の非晶質或いは結晶質からなる群から
選択される。
以上の説明は、磁化反転温度としてキュリー点を利用し
た第1実施態様の説明である。それに対して第2実施態
様はキュリー点より低い温度に於いて低下したHcを利
用するものである。第2実施態様は、第1実施態様に於
けるT c +の代わりにM層がW層に磁気結合される
温度TIIを使用し、Tc鵞の代わりにW層がHbで反
転する温度TIを使用すれば、第1実施態様と同様に説
明される。
た第1実施態様の説明である。それに対して第2実施態
様はキュリー点より低い温度に於いて低下したHcを利
用するものである。第2実施態様は、第1実施態様に於
けるT c +の代わりにM層がW層に磁気結合される
温度TIIを使用し、Tc鵞の代わりにW層がHbで反
転する温度TIを使用すれば、第1実施態様と同様に説
明される。
第2実施態様では、M層の保磁力をHc +、W層のそ
れをHc!、M層がW層に磁気的に結合される温度をT
、、とじ、W層の磁化がHbで反転する温度をTax、
室温をT真、低レベルPLのレーザービームを照射した
時の媒体の温度をTL、高レベルPsのレーザービーム
を照射した時のそれをT、、M層が受ける結合磁界をH
,、SW層が受ける結合磁界をHowとした場合、記録
媒体は、下記式6を満足し、かつ室温で式7〜10を満
足するものである。
れをHc!、M層がW層に磁気的に結合される温度をT
、、とじ、W層の磁化がHbで反転する温度をTax、
室温をT真、低レベルPLのレーザービームを照射した
時の媒体の温度をTL、高レベルPsのレーザービーム
を照射した時のそれをT、、M層が受ける結合磁界をH
,、SW層が受ける結合磁界をHowとした場合、記録
媒体は、下記式6を満足し、かつ室温で式7〜10を満
足するものである。
T買くT、1郊TL<TJ!夕T、−・・・・・・・・
・−・−−−−一式6Hc+ > He!+ HDI
”i:Howl −−−−−−−−m−式7Hc +
> Ho + −−−−−−−−−−一−−””’
−’−”’−”−”式8Hct> Ht+1”−−・・
・−一−−−−−・・−−−−−・−・・・−・・−−
−−−−−−・−・−・・・−−−−−・−式9HC2
+HD!< 1Hini、 l <Hct±MD
I−−・−式lO上記式中、複合上、;については、上
段がA(antiparallel)タイプの媒体の場
合であり、下段はP (parallel)タイプの媒
体の場合である。
・−・−−−−一式6Hc+ > He!+ HDI
”i:Howl −−−−−−−−m−式7Hc +
> Ho + −−−−−−−−−−一−−””’
−’−”’−”−”式8Hct> Ht+1”−−・・
・−一−−−−−・・−−−−−・−・・・−・・−−
−−−−−−・−・−・・・−−−−−・−式9HC2
+HD!< 1Hini、 l <Hct±MD
I−−・−式lO上記式中、複合上、;については、上
段がA(antiparallel)タイプの媒体の場
合であり、下段はP (parallel)タイプの媒
体の場合である。
第2実施態様では、高温THのとき、W層の磁化は消失
していないが、十分に弱く、M層の磁化は消失している
か、又は十分に弱い。M層、W層ともに十分に弱い磁化
を残留していても、記録磁界Hb↓が十分に大きいので
、Hb↓がW層及び場合によりM層の磁化の向きをHb
↓に従わせることができる。この状態が第1O図状態2
である。
していないが、十分に弱く、M層の磁化は消失している
か、又は十分に弱い。M層、W層ともに十分に弱い磁化
を残留していても、記録磁界Hb↓が十分に大きいので
、Hb↓がW層及び場合によりM層の磁化の向きをHb
↓に従わせることができる。この状態が第1O図状態2
である。
この後、■直ちに又は■レーザービームの照射が無くな
って放冷が進み、媒体温度がTHより下がった時又は■
Hbから遠ざかった時、W層がσ。
って放冷が進み、媒体温度がTHより下がった時又は■
Hbから遠ざかった時、W層がσ。
を介してM層に影響を及ぼしてM層の磁化の向きを安定
な向きに従わせる。その結果、第1O図状態3 (Pタ
イプ)又は状態4 (Aタイプ)となる。
な向きに従わせる。その結果、第1O図状態3 (Pタ
イプ)又は状態4 (Aタイプ)となる。
他方、低温T、のとき、W層はもちろんM層も磁化を消
失していない。しかし、M層のそれは比較的小さい。こ
の場合、ビットの状態には、Pタイプの場合、第1O図
状態5と状態6の2種類あり、Aタイプの場合、第1θ
図状態7と状態8の2種類アル。状態6及び状1’!8
では、M層とW層との間に界面磁壁(−で示す)が生じ
ており、やや不安定(準安定)な状態である。この状態
の媒体部分が、レーザービームの照射位置に来る直前に
、Hb↓の印加を受ける。それでも、この状態6又は状
態8は保持される。何故ならば、W層は、室温で、十分
な磁化を有するので、磁化がHb↓によって反転するこ
とはない。また、Hb↓と向きが反対の状態8のメモリ
ー層は、Hb↓の影響より大きなW層からの交換結合力
σWの影響を受け、Pタイプ故にW層と同じ向きに、磁
化の向きが保持される。
失していない。しかし、M層のそれは比較的小さい。こ
の場合、ビットの状態には、Pタイプの場合、第1O図
状態5と状態6の2種類あり、Aタイプの場合、第1θ
図状態7と状態8の2種類アル。状態6及び状1’!8
では、M層とW層との間に界面磁壁(−で示す)が生じ
ており、やや不安定(準安定)な状態である。この状態
の媒体部分が、レーザービームの照射位置に来る直前に
、Hb↓の印加を受ける。それでも、この状態6又は状
態8は保持される。何故ならば、W層は、室温で、十分
な磁化を有するので、磁化がHb↓によって反転するこ
とはない。また、Hb↓と向きが反対の状態8のメモリ
ー層は、Hb↓の影響より大きなW層からの交換結合力
σWの影響を受け、Pタイプ故にW層と同じ向きに、磁
化の向きが保持される。
その後、まもなく状!!16又は状態8は低レベルのレ
ーザービームの照射を受ける。そのため、媒体温度は上
昇する。それに伴い両層の保磁力は低下する。しかし、
W層は高いキュリー点を有するので、保磁力Hctの低
下は僅かであり、Hb↓に負けることがなく、初期化さ
れたときの磁化の向き「A向き」合が維持される。他方
、M層は低いキュリー点を有するものの、媒体温度は未
だM層のキュリー点T、1より低いので、保磁力Hc
+は残存する。しかし、それは小さいので、W層は、■
Hb↓の影響と■W層からの交換結合力σ1を介した影
響(Pタイプの場合、同じ向きを向かせようとする力)
を受ける。この場合、後者の方が強く、Pタイプの場合
、 式: %式% が同時に満足される。Aタイプの場合には、式: %式% が同時に満足される。これらの式が同時に満足される最
も低い温度をTL、と呼ぶ。換言すれば、状態6又は状
態8の磁壁が消滅する最低温度がT Llである。
ーザービームの照射を受ける。そのため、媒体温度は上
昇する。それに伴い両層の保磁力は低下する。しかし、
W層は高いキュリー点を有するので、保磁力Hctの低
下は僅かであり、Hb↓に負けることがなく、初期化さ
れたときの磁化の向き「A向き」合が維持される。他方
、M層は低いキュリー点を有するものの、媒体温度は未
だM層のキュリー点T、1より低いので、保磁力Hc
+は残存する。しかし、それは小さいので、W層は、■
Hb↓の影響と■W層からの交換結合力σ1を介した影
響(Pタイプの場合、同じ向きを向かせようとする力)
を受ける。この場合、後者の方が強く、Pタイプの場合
、 式: %式% が同時に満足される。Aタイプの場合には、式: %式% が同時に満足される。これらの式が同時に満足される最
も低い温度をTL、と呼ぶ。換言すれば、状態6又は状
態8の磁壁が消滅する最低温度がT Llである。
その結果、状t!i6は状t!19に移行し、状!!i
8は状tIi10に移行する。他方、磁壁がもともとな
い状態5は状態9と同じであり、状fi7は状態10と
同じであるから、結局、前の状態(Pタイプの場合、状
態5か6か、Aタイプの場合、状態7か8か)に関係な
く、低レベルのビームの照射により状態9 (Pタイプ
)又は状態10(Aタイプ)のビットが形成される。
8は状tIi10に移行する。他方、磁壁がもともとな
い状態5は状態9と同じであり、状fi7は状態10と
同じであるから、結局、前の状態(Pタイプの場合、状
態5か6か、Aタイプの場合、状態7か8か)に関係な
く、低レベルのビームの照射により状態9 (Pタイプ
)又は状態10(Aタイプ)のビットが形成される。
この状態は、その後ビットがレーザービームの照射が止
んだり又は照射位置から外れたりすることにより、媒体
温度が低下し、室温に戻った時(Sも、変わらない。こ
のIJIO図状t’t9 (Pタイプ)又は状!!10
(Aタイプ)は、第8図状!’!6(Pタイプ)又は状
t’17(Aタイプ)と同一である。
んだり又は照射位置から外れたりすることにより、媒体
温度が低下し、室温に戻った時(Sも、変わらない。こ
のIJIO図状t’t9 (Pタイプ)又は状!!10
(Aタイプ)は、第8図状!’!6(Pタイプ)又は状
t’17(Aタイプ)と同一である。
これにより、M層のキュリー点TCIまで媒体温度を高
めることなく、低温サイクルが実施されることが理解さ
れよう。
めることなく、低温サイクルが実施されることが理解さ
れよう。
実は低温サイクルをT c +以上で実施する場合にも
、媒体温度が室温からTclに上昇する途中でTLIを
通るので、そのとき、Pタイプの場合、状態6から状態
9への移行が、Aタイプの場合、状t!I8から状態1
0への移行がそれぞれ起こるのである。その後、T c
rに至り、第8図状!’!5となるのである。
、媒体温度が室温からTclに上昇する途中でTLIを
通るので、そのとき、Pタイプの場合、状態6から状態
9への移行が、Aタイプの場合、状t!I8から状態1
0への移行がそれぞれ起こるのである。その後、T c
rに至り、第8図状!’!5となるのである。
以上の説明は、M層、W層ともに室温とキュリー点との
間に補償温度T。。、、かない磁性体組成について説明
した。しかし、補償温度T e6111 が存在する場
合には、それを越えると■磁化の向きが反転することと
■A、Pタイプが逆になるので説明はそれだけ複雑にな
る。また、記録磁界Hbの向きも、室温で考えた場合の
向きと逆になる。
間に補償温度T。。、、かない磁性体組成について説明
した。しかし、補償温度T e6111 が存在する場
合には、それを越えると■磁化の向きが反転することと
■A、Pタイプが逆になるので説明はそれだけ複雑にな
る。また、記録磁界Hbの向きも、室温で考えた場合の
向きと逆になる。
第1、第2実施態様ともに、M層及びW層が遷移金属(
例えばFe、 Co)−重希土類金属(例えばGd、
Tb、 DYその他)合金組成から選択された非晶質フ
ェリ磁性体である記録媒体が好ましい。
例えばFe、 Co)−重希土類金属(例えばGd、
Tb、 DYその他)合金組成から選択された非晶質フ
ェリ磁性体である記録媒体が好ましい。
M層、W層の双方とも、遷移金属(transitio
no+etal)−重希土類金属(heavy rar
e earth metal)合金組成から選択され
た場合には、各合金としての外部に現れる磁化の向き及
び大きさは、合金内部の遷移金属原子(TM)の副格子
磁化の向き及び大きさと重希土類金属原子(RE)の副
格子磁化の向き及び大きさとの関係で決まる。例えばT
Mの副格子磁化の向き及び大きさを点線の矢印′;゛で
示すベクトルで表わし、REの副格子磁化のそれを実線
の矢↑で示すベクトルで表し、合金全体の磁化の向き及
び大きさを白抜きの矢?で示すベクトルで表す。このと
き、白抜きの矢倉(ベクトル)は点線の矢(ベクトル)
と実線の矢(ベクトル)との和として表わされる。ただ
し、合金の中ではTMの副格子磁化とRE[格子磁化と
の相互作用のために点線の矢(ベクトル)と実線の矢(
ベクトル)とは、向きが必ず逆になっている。従って、
点線の矢(ベクトル)と実線の矢(ベクトル)との和は
、両者の強度が等しいとき、合金のベクトルはゼロ(つ
まり、外部に現れる磁化の大きさはゼロ)になる。この
ゼロになるときの合金組成は補償組成(compens
ation composition )と呼ばれる。
no+etal)−重希土類金属(heavy rar
e earth metal)合金組成から選択され
た場合には、各合金としての外部に現れる磁化の向き及
び大きさは、合金内部の遷移金属原子(TM)の副格子
磁化の向き及び大きさと重希土類金属原子(RE)の副
格子磁化の向き及び大きさとの関係で決まる。例えばT
Mの副格子磁化の向き及び大きさを点線の矢印′;゛で
示すベクトルで表わし、REの副格子磁化のそれを実線
の矢↑で示すベクトルで表し、合金全体の磁化の向き及
び大きさを白抜きの矢?で示すベクトルで表す。このと
き、白抜きの矢倉(ベクトル)は点線の矢(ベクトル)
と実線の矢(ベクトル)との和として表わされる。ただ
し、合金の中ではTMの副格子磁化とRE[格子磁化と
の相互作用のために点線の矢(ベクトル)と実線の矢(
ベクトル)とは、向きが必ず逆になっている。従って、
点線の矢(ベクトル)と実線の矢(ベクトル)との和は
、両者の強度が等しいとき、合金のベクトルはゼロ(つ
まり、外部に現れる磁化の大きさはゼロ)になる。この
ゼロになるときの合金組成は補償組成(compens
ation composition )と呼ばれる。
それ以外の組成のときには、合金は両方の副格子磁化の
強度差に等しい強度を有し、いずれか大きい方のベクト
ルの向きに等しい向きを有する白抜きの矢(ベクトル?
又は8)を持つ。そこで、合金の磁化ベクトルを点線の
ベクトルと実線のベクトルを隣接して書き、例えば第1
1図に示すように書き表す。RE、TMの副格子磁化の
状態は大別すると4通りあり、これらを第12図(IA
)〜(4A)に示す。そして、各状態における合金の磁
化ベクトル(白抜きの矢脅又はいを第12図(IB)〜
(4B)に対応して示す。例えば、副格子磁化の状態が
(IA)で示される合金の磁化ベクトルは、(IB)に
示される。
強度差に等しい強度を有し、いずれか大きい方のベクト
ルの向きに等しい向きを有する白抜きの矢(ベクトル?
又は8)を持つ。そこで、合金の磁化ベクトルを点線の
ベクトルと実線のベクトルを隣接して書き、例えば第1
1図に示すように書き表す。RE、TMの副格子磁化の
状態は大別すると4通りあり、これらを第12図(IA
)〜(4A)に示す。そして、各状態における合金の磁
化ベクトル(白抜きの矢脅又はいを第12図(IB)〜
(4B)に対応して示す。例えば、副格子磁化の状態が
(IA)で示される合金の磁化ベクトルは、(IB)に
示される。
ある合金組成の7MベクトルとREベクトルの強度が、
どちらか一方が大きいとき、その合金組成は、強度の大
きい方の名をとってOoリッチ例えばREリッチである
と呼ばれる。
どちらか一方が大きいとき、その合金組成は、強度の大
きい方の名をとってOoリッチ例えばREリッチである
と呼ばれる。
M層とW層の両方について、7Mリッチな組成とREリ
ッチな組成とに分けられる。従って、縦軸座標にM層の
組成を横軸座標にW層の組成をとると、基本発明の媒体
全体としては、種類を下記に示す4象限に分類すること
ができる。
ッチな組成とに分けられる。従って、縦軸座標にM層の
組成を横軸座標にW層の組成をとると、基本発明の媒体
全体としては、種類を下記に示す4象限に分類すること
ができる。
REリッチ
(M層)
↑
7Mリッチ
(M層)
〔座標の交点は、両層の補償組成を表す。〕先に述べた
Pタイプは工象限と■象限に属するものであり、Aタイ
プは■象限と■象限に属するものである。
Pタイプは工象限と■象限に属するものであり、Aタイ
プは■象限と■象限に属するものである。
一方、温度変化に対する保磁力の変化を見ると、キュリ
ー点(保磁力ゼロの温度)に達する前に保磁力が一旦無
限大に増加してまた降下すると言う特性を持つ合金組成
がある。この無限大のときに相当する温度は補償温度(
Tc、、、、 )と呼ばれる。
ー点(保磁力ゼロの温度)に達する前に保磁力が一旦無
限大に増加してまた降下すると言う特性を持つ合金組成
がある。この無限大のときに相当する温度は補償温度(
Tc、、、、 )と呼ばれる。
補償温度より低い温度ではREベクトル(実線矢)の方
が7Mベクトル(点線矢)より大きく、そのため7Mリ
ッチと言うことができ、補償温度より高い温度ではその
逆になる。従って、補償組成の合金の補償温度は、室温
にあると言うことができる。
が7Mベクトル(点線矢)より大きく、そのため7Mリ
ッチと言うことができ、補償温度より高い温度ではその
逆になる。従って、補償組成の合金の補償温度は、室温
にあると言うことができる。
逆に補償温度は7Mリッチの合金組成においては、室温
からキュリー点の間には存在しない。室温より下にある
補償温度は、光磁気記録においては無意味であるので、
この明細書で補償温度とは室温からキュリー点の間に存
在するものを言うことにする。
からキュリー点の間には存在しない。室温より下にある
補償温度は、光磁気記録においては無意味であるので、
この明細書で補償温度とは室温からキュリー点の間に存
在するものを言うことにする。
M層とW層の補償温度の有無について分類すると、媒体
は4つのタイプに分類される。第I象限の媒体は、4つ
全部のタイプが含まれる。そこで、M層とW層の両方に
ついてREリッチか7Mリッチかで分け、かつ補償温度
を持つか持たないかで分けると、記録媒体は次の9クラ
スに分類される。
は4つのタイプに分類される。第I象限の媒体は、4つ
全部のタイプが含まれる。そこで、M層とW層の両方に
ついてREリッチか7Mリッチかで分け、かつ補償温度
を持つか持たないかで分けると、記録媒体は次の9クラ
スに分類される。
第
表
第
表
(続き)
以上の説明は、M層、W層の2層膜で説明したが、この
ような2層膜を持っておれば、3層膜以上の多層膜を含
む媒体でもオーバーライトは可能となる。特に以上の説
明では、外部手段として初期補助磁界Hini、を用い
て説明したが、基本発明は、このような外部手段の具体
例は何でもよい。
ような2層膜を持っておれば、3層膜以上の多層膜を含
む媒体でもオーバーライトは可能となる。特に以上の説
明では、外部手段として初期補助磁界Hini、を用い
て説明したが、基本発明は、このような外部手段の具体
例は何でもよい。
つまり、記録の前までにW層の磁化が所定の向きを向い
ていればよいのである。
ていればよいのである。
そのため、外部手段としてHini、に代えて初期化層
からの交換結合力を用いたものが発明された(和文雑誌
“OPTROMIC3” 1990年Nα4第227頁
〜231頁参照)。以下、この発明を選択発明という。
からの交換結合力を用いたものが発明された(和文雑誌
“OPTROMIC3” 1990年Nα4第227頁
〜231頁参照)。以下、この発明を選択発明という。
次にこの選択発明について説明する。
第13図にこの選択発明の媒体の構成を示す。この媒体
は基板とその上に成膜された磁性膜からなり、この磁性
膜は、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるM層(第1層)
と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるW層(第2層)と
、場合により設けられる「垂直磁化可能な磁性薄膜から
なるスイッチング層−一一先に示した雑誌“0PTRO
NICS”では制御層と呼ばれている (第3層
)」と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなる初期化層(第
4層)とを順に積層してなる3層又は4層膜構造を有し
、第1層と第2層とは交換結合しており、室温で第1層
の磁化の向きは変えないで第2層の磁化のみを所定の向
きに向けておくことができ、しかも第2層と第4層とは
第3層のキュリー点以下の温度で第3層を介して交換結
合している。
は基板とその上に成膜された磁性膜からなり、この磁性
膜は、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるM層(第1層)
と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるW層(第2層)と
、場合により設けられる「垂直磁化可能な磁性薄膜から
なるスイッチング層−一一先に示した雑誌“0PTRO
NICS”では制御層と呼ばれている (第3層
)」と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなる初期化層(第
4層)とを順に積層してなる3層又は4層膜構造を有し
、第1層と第2層とは交換結合しており、室温で第1層
の磁化の向きは変えないで第2層の磁化のみを所定の向
きに向けておくことができ、しかも第2層と第4層とは
第3層のキュリー点以下の温度で第3層を介して交換結
合している。
第4層は最も高いキュリー点を有し、高レベルのレーザ
ービームの照射を受けても磁化を失わない。第4層は常
に所定の向きの磁化を保持しており、これが記録の都度
、次の記録に備えて第2層(W層)の初期化を繰り返し
行なう手段となる。
ービームの照射を受けても磁化を失わない。第4層は常
に所定の向きの磁化を保持しており、これが記録の都度
、次の記録に備えて第2層(W層)の初期化を繰り返し
行なう手段となる。
そのため、第4層は初期化層と呼ばれる。
しかしながら、高温サイクルの過程(例えば、T、付近
)では、第2層の磁化反転が必ず起こらねばならず、そ
の場合には、第4層からの影響が無視できるように小さ
くなければならない。温度が高くなると、第2層と第4
層との間の交換結合力σw14は小さくなるので、好都
合である。
)では、第2層の磁化反転が必ず起こらねばならず、そ
の場合には、第4層からの影響が無視できるように小さ
くなければならない。温度が高くなると、第2層と第4
層との間の交換結合力σw14は小さくなるので、好都
合である。
しかし、T、においても、十分なσ、14が残っている
場合には、第2層と第4層との間に第3層が必要になる
。第3層が非磁性体であれば、σw14はゼロ又は非常
に小さくなる。しかし、T、より低く室温までのどこか
の温度では、第2層の初期化のためにσ、24は大きく
なければならない。そのとき、第3層は第2層と第4層
との間に見掛は上十分に大きな交換結合力を与えなけれ
ばならない。それには第3層は磁性体である必要がある
。
場合には、第2層と第4層との間に第3層が必要になる
。第3層が非磁性体であれば、σw14はゼロ又は非常
に小さくなる。しかし、T、より低く室温までのどこか
の温度では、第2層の初期化のためにσ、24は大きく
なければならない。そのとき、第3層は第2層と第4層
との間に見掛は上十分に大きな交換結合力を与えなけれ
ばならない。それには第3層は磁性体である必要がある
。
従って、第3層は、相対的に低い温度では、磁性体とな
って第2層と第4層との間に見掛は上十分に大きな交換
結合力σ山を与え、相対的に高い温度では、非磁性体と
なって第2層と第4層との間に見掛は上ゼロ又は非常に
小さな交換結合力σ、!4を与えるものである。それ故
、第3層はスイッチング層 (S層)と呼ばれる。
って第2層と第4層との間に見掛は上十分に大きな交換
結合力σ山を与え、相対的に高い温度では、非磁性体と
なって第2層と第4層との間に見掛は上ゼロ又は非常に
小さな交換結合力σ、!4を与えるものである。それ故
、第3層はスイッチング層 (S層)と呼ばれる。
次に第13図を用いて、4層膜オーバーライトの原理を
説明する。この説明は典型的な例であり、これ以外にも
例はある。白抜きの矢印は、各層の磁化の向きを示す。
説明する。この説明は典型的な例であり、これ以外にも
例はある。白抜きの矢印は、各層の磁化の向きを示す。
記録前の状態は、状fil又は状!’!2のいずれがで
ある。M層1に着目すると、状態1は「A向き」のビッ
ト(B I)であり、状態2は「逆A向き」のビット(
Bo)であり、M層とW層との間に界面磁壁(太線で示
す)があり、やや不安定な状態(準安定)にある。
ある。M層1に着目すると、状態1は「A向き」のビッ
ト(B I)であり、状態2は「逆A向き」のビット(
Bo)であり、M層とW層との間に界面磁壁(太線で示
す)があり、やや不安定な状態(準安定)にある。
状t!it及び状態2のビットにレーザービームを照射
して温度を上昇させると、最初にS層の磁化が消失する
。そのため、状態1は状態3に移行し、状態2は状態4
に移行する。
して温度を上昇させると、最初にS層の磁化が消失する
。そのため、状態1は状態3に移行し、状態2は状態4
に移行する。
更に温度が上昇してT Llに達すると、M層の磁化は
弱くなり、W層からの交換結合力を介した作用が強くな
る。その結果、状態4のM層の磁化は反転すると同時に
層間の磁壁は消失する。これが状t’15である。状態
3のビットはもともと層間の磁壁はないので、そのまま
状態5に移行する。
弱くなり、W層からの交換結合力を介した作用が強くな
る。その結果、状態4のM層の磁化は反転すると同時に
層間の磁壁は消失する。これが状t’15である。状態
3のビットはもともと層間の磁壁はないので、そのまま
状態5に移行する。
ここで、レーザービームの照射が止むか又は照射位置か
ら遠ざかると、状態5のビットは温度が低下を始め、や
がて状態3を経て状態lになる。
ら遠ざかると、状態5のビットは温度が低下を始め、や
がて状態3を経て状態lになる。
これが低温サイクルである。
なお、状態5から更に温度が上昇しM層のキュリー点を
越えると、磁化が消失し状態6になる。
越えると、磁化が消失し状態6になる。
ここで、レーザービームの照射が止むか又は照射位置か
ら遠ざかると、状態6のビットは温度が低下を始め、や
がてM層のキュリー点を少し低い温度に至る。そうする
と、M層に磁化が現れる。この磁化の向きは、W層から
の交換結合力を介した作用を受け、W層の磁化の向きに
対して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き)となる
。ここではPタイプであるので、状態5が再現する。温
度は更に低下し、それに従い、状t’t3が生じ、次い
で状!!11のビットが形成される。このプロセスは低
温サイクルの別の例である。
ら遠ざかると、状態6のビットは温度が低下を始め、や
がてM層のキュリー点を少し低い温度に至る。そうする
と、M層に磁化が現れる。この磁化の向きは、W層から
の交換結合力を介した作用を受け、W層の磁化の向きに
対して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き)となる
。ここではPタイプであるので、状態5が再現する。温
度は更に低下し、それに従い、状t’t3が生じ、次い
で状!!11のビットが形成される。このプロセスは低
温サイクルの別の例である。
状態l及び状態2のビットにレーザービームを照射して
温度を上昇させると、既述のように状態5を経て状態6
に至る。
温度を上昇させると、既述のように状態5を経て状態6
に至る。
更に温度が上昇すると、W層の保磁力は非常に低下する
。そのため、記録磁界Hb↓によって磁化が反転する。
。そのため、記録磁界Hb↓によって磁化が反転する。
これが状態8である。
ここで、レーザービームの照射が止むか又は照射位置か
ら遠ざかると、媒体温度は低下を始める。
ら遠ざかると、媒体温度は低下を始める。
やがて媒体温度はM層のキュリー点より少し下になる。
そうすると、M層に磁化が現れる。この磁化の向きは、
W層からの交換結合力を介した作用を受け、W層の磁化
の向きに対して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き
)となる。ここではPタイプであるので、状態9が出現
する。
W層からの交換結合力を介した作用を受け、W層の磁化
の向きに対して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き
)となる。ここではPタイプであるので、状態9が出現
する。
温度が更に低下すると、8層に磁化が現れ、その結果、
W層と1層とは磁気的に(交換結合力で)結合される。
W層と1層とは磁気的に(交換結合力で)結合される。
その結果、W層の磁化の向きは、1層の磁化の向きに対
して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き)となる。
して安定な向き(層間に磁壁が生じない向き)となる。
ここではPタイプであるので、W層の磁化は「A向き」
に反転し、その結果、M層とW層との間には界面磁壁が
生じる。
に反転し、その結果、M層とW層との間には界面磁壁が
生じる。
この状態が室温でも維持され、状態2のビットが生成す
る。
る。
これが高温サイクルである。
なお、記録磁界Hb↓によって状態8が出現した後、更
に温度が上昇すると、やがて温度はW層のキュリー点を
越える。そうすると、状態7が8現する。
に温度が上昇すると、やがて温度はW層のキュリー点を
越える。そうすると、状態7が8現する。
ここで、レーザービームの照射が止むか又は照射位置か
ら遠ざかると、媒体温度は低下を始める。
ら遠ざかると、媒体温度は低下を始める。
やがて媒体温度はW層のキュリー点より少し下になる。
そうすると、W層に磁化が現れる。この磁化の向きは、
記録磁界Hb↓の向きに従う。その結果、状態8が出現
する。
記録磁界Hb↓の向きに従う。その結果、状態8が出現
する。
更に温度が低下すると、状態9を経て状態2のビットが
形成される。このプロセスは高温サイクルの別の例であ
る。
形成される。このプロセスは高温サイクルの別の例であ
る。
以上の通り、前の記録状態に無関係に、低温サイクルで
状t!IIのビットが形成され、高温サイクルで状t!
12のビットが形成される。従って、オーバーライトが
可能となる。
状t!IIのビットが形成され、高温サイクルで状t!
12のビットが形成される。従って、オーバーライトが
可能となる。
本発明者は、この選択発明にかかる「初期化層を有する
3又は4層膜構造のオーバーライト可能な光磁気記録媒
体」を試作し、特性特に高レベルP、lの許容範囲(マ
ージン)を調査した。
3又は4層膜構造のオーバーライト可能な光磁気記録媒
体」を試作し、特性特に高レベルP、lの許容範囲(マ
ージン)を調査した。
P、のマージンを徐々に変えてオーバーライトを行い、
その都度再生してC/N比を測定すると、第1図(2)
に示すように、所定のP、以外ではC/N比が低下する
。C/N比はできるだけ高いことが望ましく、従って、
低下しないC/N比を示す範囲が、P、lのマージンと
なる。
その都度再生してC/N比を測定すると、第1図(2)
に示すように、所定のP、以外ではC/N比が低下する
。C/N比はできるだけ高いことが望ましく、従って、
低下しないC/N比を示す範囲が、P、lのマージンと
なる。
ところが、追試した媒体は、P、マージンが狭く、実用
上は不満足であることが判明した。本発明が解決しよう
とする課題は、この狭いP、マージンにある。
上は不満足であることが判明した。本発明が解決しよう
とする課題は、この狭いP、マージンにある。
狭いP、マージンは、次のような2次的問題を引き起こ
す。■現在のところ、光源に使用する半導体レーザーの
設定精度は±10%程度であり、また、製造時にレーザ
ー個体間に±10%程度のバラツキがあり、また、時間
の経過と共に±lO%程度変動する。■経時変化や周囲
の環境の変化で設定精度が±lO%程度変動する。■ゴ
ミやほこりの影響で光学系を通って媒体に到達するレー
ザービームの強度が、時間の経過と共に±10%程度変
動する。■光学系の製造時に個体間に±10%程度のバ
ラツキがあり、媒体に到達するレーザービームの強度が
、±lO%程度バラついている。■これらのバラツキ又
は変動により、P、マージンが狭いと、記録装置の良品
率が低下したり、P、マージンを越えた強度で記録され
る結果、C/N比が低下する。
す。■現在のところ、光源に使用する半導体レーザーの
設定精度は±10%程度であり、また、製造時にレーザ
ー個体間に±10%程度のバラツキがあり、また、時間
の経過と共に±lO%程度変動する。■経時変化や周囲
の環境の変化で設定精度が±lO%程度変動する。■ゴ
ミやほこりの影響で光学系を通って媒体に到達するレー
ザービームの強度が、時間の経過と共に±10%程度変
動する。■光学系の製造時に個体間に±10%程度のバ
ラツキがあり、媒体に到達するレーザービームの強度が
、±lO%程度バラついている。■これらのバラツキ又
は変動により、P、マージンが狭いと、記録装置の良品
率が低下したり、P、マージンを越えた強度で記録され
る結果、C/N比が低下する。
本発明の目的は、Psママ−ンを拡大することにある。
そこで、本発明者は鋭意研究した結果、偶然にも第4層
(1層)に隣接して直接に又は保護層を介して熱拡散層
例えばCu層を設けることにより、P、マージンを拡大
することができることを見出し、本発明をなすに至った
。
(1層)に隣接して直接に又は保護層を介して熱拡散層
例えばCu層を設けることにより、P、マージンを拡大
することができることを見出し、本発明をなすに至った
。
よって、本発明は、
垂直磁化可能な磁性薄膜からなるメモリー層(第1層)
と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるr記録層1 (第
2層)と、場合により設けられる垂直磁化可能な磁性薄
膜からなるスイッチング層(第3層)と、垂直磁化可能
な磁性薄膜からなる初期化層(第4層)とを順に積層し
てなり、第1層と第2層とは交換結合しており、室温で
第1層の磁化の向きは変えないで第2層の磁化のみを所
定の向きに向けておくことができ、しかも第2層と第4
層とは第3層のキュリー点以下の温度で第3層を介して
交換結合力しているオーバーライト可能な多層光磁気記
録媒体において、第4層に隣接して直接に又は保護層を
介して熱拡散層を設けたことを特徴とする、オーバーラ
イト可能な光磁気記録媒体 を提供する。
と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなるr記録層1 (第
2層)と、場合により設けられる垂直磁化可能な磁性薄
膜からなるスイッチング層(第3層)と、垂直磁化可能
な磁性薄膜からなる初期化層(第4層)とを順に積層し
てなり、第1層と第2層とは交換結合しており、室温で
第1層の磁化の向きは変えないで第2層の磁化のみを所
定の向きに向けておくことができ、しかも第2層と第4
層とは第3層のキュリー点以下の温度で第3層を介して
交換結合力しているオーバーライト可能な多層光磁気記
録媒体において、第4層に隣接して直接に又は保護層を
介して熱拡散層を設けたことを特徴とする、オーバーラ
イト可能な光磁気記録媒体 を提供する。
熱拡散層としては、熱伝導率の高い材料例えばCu、A
f、AuSAg等の非磁性金属が使用される。
f、AuSAg等の非磁性金属が使用される。
熱拡散層の厚さは1000Å以下が好ましい。
第4層の腐食防止のため、熱拡散層と第4層との間に厚
さ1000Å以下の誘電体からなる保護層を設けてもよ
い。このような誘電体としては、できるだけ熱伝導率の
高い材料例えば窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チ
タン、窒化クロムなどを使用することが好ましい。
さ1000Å以下の誘電体からなる保護層を設けてもよ
い。このような誘電体としては、できるだけ熱伝導率の
高い材料例えば窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チ
タン、窒化クロムなどを使用することが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
明はこれに限定されるものではない。
RFマグネトロン・スパッタリング装置を用いて、直径
200mmのガラス基板上に、順に第1層(M層) :
TbgtFeフ5COi ’膜厚400人第2層(W
層) : Dy*5FeaoCOst ・膜厚800人
第3層(8層) : Tbu Fe7s Cot H
膜厚200人第4層(1層):TblCo7.・膜厚4
00人を積層した後、続いて真空を破らずに熱拡散層5
として膜厚500人のアルミニウム層を積層し、本実施
例のオーバーライト可能な光磁気記録媒体を製造した。
200mmのガラス基板上に、順に第1層(M層) :
TbgtFeフ5COi ’膜厚400人第2層(W
層) : Dy*5FeaoCOst ・膜厚800人
第3層(8層) : Tbu Fe7s Cot H
膜厚200人第4層(1層):TblCo7.・膜厚4
00人を積層した後、続いて真空を破らずに熱拡散層5
として膜厚500人のアルミニウム層を積層し、本実施
例のオーバーライト可能な光磁気記録媒体を製造した。
〔比較例〕
熱拡散層を形成しない外は実施例と全く同様にしてオー
バーライト可能な光磁気記録媒体を製造した。
バーライト可能な光磁気記録媒体を製造した。
実施例と比較例の媒体について、まず10kOeの外部
磁界を印加することにより、第4層(1層)の磁化の向
きを「A向き」に揃えた。
磁界を印加することにより、第4層(1層)の磁化の向
きを「A向き」に揃えた。
次いで、各媒体を10m /秒の線速度で回転させ、こ
れに「A向き」の記録磁界Hb = 3000eを印加
しながら、その個所にレーザービームを照射して基準情
報をオーバーライト記録した。このとき、レーザービー
ムの強度は、高レベル時・P、=第1図(2)の横軸に
記載の値(単位mW=on disk)とし、低レベル
時・PL =5.0 mWとし、両者の間でLMHzの
周波数(基準情報)でパルス変調した。念のため、この
オーバーライト記録は3回繰り返した。
れに「A向き」の記録磁界Hb = 3000eを印加
しながら、その個所にレーザービームを照射して基準情
報をオーバーライト記録した。このとき、レーザービー
ムの強度は、高レベル時・P、=第1図(2)の横軸に
記載の値(単位mW=on disk)とし、低レベル
時・PL =5.0 mWとし、両者の間でLMHzの
周波数(基準情報)でパルス変調した。念のため、この
オーバーライト記録は3回繰り返した。
その後、再生強度Pm =1.OmW (on d
isk)のレーザービームで再生を行ない、C/N比を
測定した。
isk)のレーザービームで再生を行ない、C/N比を
測定した。
以上の実験を、P工を8〜2001Wの間で1mW間隔
で変えて繰り返すことにより、C/N比の変化を求めた
。この結果を第1図(2)に示す。実線のグラフは実施
例の媒体で、点線のグラフは比較例の媒体である。
で変えて繰り返すことにより、C/N比の変化を求めた
。この結果を第1図(2)に示す。実線のグラフは実施
例の媒体で、点線のグラフは比較例の媒体である。
これにより、比較例の媒体では、P、が15mWを越え
ると、オーバーライトが良好に行われずにノイズが上昇
することが判る。この原因は、何回かオーバーライトを
するうちに第4層の磁化の向きが乱れてしまったことに
あるものと推定される。
ると、オーバーライトが良好に行われずにノイズが上昇
することが判る。この原因は、何回かオーバーライトを
するうちに第4層の磁化の向きが乱れてしまったことに
あるものと推定される。
それに対して、実施例では少なくとも20mWまで高め
てもC/N比が低下しなかった。
てもC/N比が低下しなかった。
この結果、実施例では、P、マージンが少なくとも8〜
20mW−12mWと広いのに対して、比較例のそれは
、8〜15mW= 7 mWと狭いことが判る。
20mW−12mWと広いのに対して、比較例のそれは
、8〜15mW= 7 mWと狭いことが判る。
以上の通り、本発明は、初期化層を設けたオーバーライ
ト可能な光磁気記録媒体に対し、初めて熱拡散層を設け
たもので、それにより高温サイクルを実施する高レベル
P□のレーザービームの強度のマージンを拡大すること
ができる。
ト可能な光磁気記録媒体に対し、初めて熱拡散層を設け
たもので、それにより高温サイクルを実施する高レベル
P□のレーザービームの強度のマージンを拡大すること
ができる。
そのため、〔発明が解決しようとする課題〕の項に説明
した2次的問題も発生しなくなる。
した2次的問題も発生しなくなる。
第1図(1)は、本発明にかかるオーバーライト可能な
光磁気記録媒体の縦断面を示す概念図である。 第1図(2)は、実施例の媒体と熱拡散層を有しない比
較例の媒体について、P、を変えてオーバーライドした
情報を再生したときのC/N比のグラフである。実線(
ま実施例の媒体のグラフで、点線は比較例のそれである
。 これにより、P、マージンが知れる。 第2図は、光磁気記録方式の記録原理を説明する概念図
である。 第3図は、光磁気記録方式の再生原理を説明する概念図
である。 第4図は、基本発明に従いオーバーライトする場合のレ
ーザービームの波形図である。 第5図は、基本発明に従い2本のビームでオーバーライ
トする場合のレーザービームの波形図である。 第6図は、オーバーライト可能な光磁気記録媒体の第1
層、第2層について保磁力と温度との関係を示すグラフ
である。 第7図は、第1層と第2層の磁化の向きを示す概念図で
ある。 第8図は、第1層と第2層の磁化の向きの変化を示す説
明図である。 第9図は、Pタイプ媒体、Aタイプ媒体について、低温
サイクル、高温サイクルの結果、第1層と第2層の磁化
の向きがどう変化するかを示す説明図である。いずれも
室温での状態を示す。 第1O図は、第1層と第2層の磁化の向きの変化を示す
説明図である。 第11図は、希土類(RE)原子の副格子磁化を示すベ
クトル(実線の矢)と遷移金属(TM)原子の副格子磁
化を示すベクトル(点線の矢)とを比較するための説明
図である。 第12図は、副格子磁化のベクトルと合金の磁化の向き
を示す矢?との関係を示す説明図である。 第13図は、本発明の典型的な媒体について、各層の磁
化の向きの温度変化を説明する説明図である。 〔主要部分の符号の説明〕 L −−−−−−−・・−レーザービームtp−・・・
・・−・直線偏光 B1−・−・・・・「A向き」磁化を有するビットB0
・−・・−・・「逆A向きJ磁化を有するビットS・・
・−・・・・・・基板 1−・・・・・・・・−メモリー層(M層・第1層)2
−・・・・・−「記録層J (W層・第2層)3・−
−−−−−−一・・スイッチング層(8層・第3層)4
・・−・−・−−−−−一初期化層(1層・第4層)5
−・・・・・・−熱拡散層 第1 図 第 図 ビーム強度 値化情報の例 ■ 第4図 先行ビーム 後行ビーム ビーム強度 値化情轄の例 ■ 第5図 T。 第7図 Pタイプ Aタイプ 第8 図 Pタイプ媒体の場合 (室温での状態) (室温での状態) (2ン Aタイプ媒体の場合 第9図 Pタイプ Aタイプ Pタイプ Pタイプ Aタイプ Aタイプ 第10図 (IA) (IB) (2A) (2B) (3A) (3B) (4A) (4B) 第12図
光磁気記録媒体の縦断面を示す概念図である。 第1図(2)は、実施例の媒体と熱拡散層を有しない比
較例の媒体について、P、を変えてオーバーライドした
情報を再生したときのC/N比のグラフである。実線(
ま実施例の媒体のグラフで、点線は比較例のそれである
。 これにより、P、マージンが知れる。 第2図は、光磁気記録方式の記録原理を説明する概念図
である。 第3図は、光磁気記録方式の再生原理を説明する概念図
である。 第4図は、基本発明に従いオーバーライトする場合のレ
ーザービームの波形図である。 第5図は、基本発明に従い2本のビームでオーバーライ
トする場合のレーザービームの波形図である。 第6図は、オーバーライト可能な光磁気記録媒体の第1
層、第2層について保磁力と温度との関係を示すグラフ
である。 第7図は、第1層と第2層の磁化の向きを示す概念図で
ある。 第8図は、第1層と第2層の磁化の向きの変化を示す説
明図である。 第9図は、Pタイプ媒体、Aタイプ媒体について、低温
サイクル、高温サイクルの結果、第1層と第2層の磁化
の向きがどう変化するかを示す説明図である。いずれも
室温での状態を示す。 第1O図は、第1層と第2層の磁化の向きの変化を示す
説明図である。 第11図は、希土類(RE)原子の副格子磁化を示すベ
クトル(実線の矢)と遷移金属(TM)原子の副格子磁
化を示すベクトル(点線の矢)とを比較するための説明
図である。 第12図は、副格子磁化のベクトルと合金の磁化の向き
を示す矢?との関係を示す説明図である。 第13図は、本発明の典型的な媒体について、各層の磁
化の向きの温度変化を説明する説明図である。 〔主要部分の符号の説明〕 L −−−−−−−・・−レーザービームtp−・・・
・・−・直線偏光 B1−・−・・・・「A向き」磁化を有するビットB0
・−・・−・・「逆A向きJ磁化を有するビットS・・
・−・・・・・・基板 1−・・・・・・・・−メモリー層(M層・第1層)2
−・・・・・−「記録層J (W層・第2層)3・−
−−−−−−一・・スイッチング層(8層・第3層)4
・・−・−・−−−−−一初期化層(1層・第4層)5
−・・・・・・−熱拡散層 第1 図 第 図 ビーム強度 値化情報の例 ■ 第4図 先行ビーム 後行ビーム ビーム強度 値化情轄の例 ■ 第5図 T。 第7図 Pタイプ Aタイプ 第8 図 Pタイプ媒体の場合 (室温での状態) (室温での状態) (2ン Aタイプ媒体の場合 第9図 Pタイプ Aタイプ Pタイプ Pタイプ Aタイプ Aタイプ 第10図 (IA) (IB) (2A) (2B) (3A) (3B) (4A) (4B) 第12図
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 垂直磁化可能な磁性薄膜からなるメモリー層(第1
層)と、垂直磁化可能な磁性薄膜からなる『記録層』(
第2層)と、場合により設けられる「垂直磁化可能な磁
性薄膜からなるスイッチング層(第3層)と、垂直磁化
可能な磁性薄膜からなる初期化層(第4層)とを順に積
層してなり、 第1層と第2層とは交換結合しており、室温で第1層の
磁化の向きは変えないで第2層の磁化のみを所定の向き
に向けておくことができ、しかも第2層と第4層とは第
3層のキュリー点以下の温度で第3層を介して交換結合
力しているオーバーライト可能な多層光磁気記録媒体に
おいて、 第4層に隣接して直接に又は保護層を介して熱拡散層を
設けたことを特徴とする、オーバーライト可能な光磁気
記録媒体。 2 前記熱拡散層が厚さ1000Å以下の非磁性金属か
らなることを特徴とする請求項第1項記載の記録媒体。 3 前記非磁性金属が、Cu、Au、Ag又はAlから
なることを特徴とする請求項第2項記載の記録媒体。 4 前記保護層が厚さ1000Å以下の誘電体からなる
ことを特徴とする請求項第1項記載の記録媒体。
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