以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明における情報処理システム1のシステム構成の一例を示す図である。
情報処理システム1は、複合機100、クライアントPC200、ファイルサーバ300、業務サーバ400、システム連携サーバ500が、LAN10(Local Area Network)等のネットワークにて通信可能に接続されて構成される。
それぞれの情報処理機器の機能については、図4にて後述する。
以上で図1のシステム構成図の説明を終了する。
以下、図2を用いて、図1に示したクライアントPC200、ファイルサーバ300、業務サーバ400、システム連携サーバ500に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成の一例について説明する。
図2は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2において、2001はCPUで、システムバス2004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM2002あるいは外部メモリ2011には、CPU2001の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
2003はRAMで、CPU2001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU2001は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM2002あるいは外部メモリ2011からRAM2003にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、2005は入力コントローラで、キーボード(KB)2009や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。2006はビデオコントローラで、ディスプレイ2010等の表示器への表示を制御する。なお、表示器はCRTや、液晶ディスプレイ等の様々な種類が存在する。
2007はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるCFカードメモリ等の外部メモリ2011へのアクセスを制御する。
2008は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN10)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
なお、CPU2001は、例えばRAM2003内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ2010上での表示を可能としている。また、CPU2001は、ディスプレイ2010上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ2011に記録されており、必要に応じてRAM2003にロードされることによりCPU2001によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ2011に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
以上で図2のハードウェア構成図の説明を終了する。
以下、図3を用いて、図1に示した複合機100に適用可能な情報処理装置のハードウェア構成の一例について説明する。
図3は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3において、3020はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ3060や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ3050と接続する一方、LAN(例えば、図1に示したLAN10)や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
コントローラユニット3020において、3001はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。3002はRAMで、CPU3001が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
3003はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。3004は外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))で、システムを制御するための各種プログラム,画像データ等を格納する。
3007は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(UI)3030とのインタフェース部であり、操作部3030に表示する画像データを操作部3030に対して出力する。また、操作部I/F3007は、操作部3030から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU3001に伝える役割をする。なお、操作部3030はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
3005はネットワークインタフェース(Network I/F)で、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行う。3006はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
3009は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ3040が外部I/F3009に接続されている。そして、CPU3001は、この外部I/F3009を介してカードリーダ3040によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。尚、ICカードに限らず、ユーザを特定することが可能な記憶媒体であればよい。この場合、記憶媒体にはユーザを識別するための識別情報が記憶される。この識別情報は、記憶媒体の製造番号でも、ユーザが企業内で与えられるユーザコードであってもよい。
以上のデバイスがシステムバス3010上に配置される。
3008はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス3010と画像データを高速で転送する画像バス3015とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
画像バス3015は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス3015上には以下のデバイスが配置される。
3011はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。3012はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンタ3050とコントローラユニット3020を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、3013はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ3060とコントローラユニット3020を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
3014は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集や、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部3014は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
スキャナ3060は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部3030から読み取り起動指示することにより、CPU3001がスキャナ3060に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
プリンタ3050は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU3001からの指示によって開始する。なお、プリンタ3050には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
操作部3030は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F3007を介してCPU3001に伝える。また、操作部3030は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
ここで、操作部3030のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部3030のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部3030のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
カードリーダ3040は、CPU3001からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のFeliCa(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F3009を介してCPU3001へ通知する。
以上で図3のハードウェア構成図の説明を終了する。
次に、図4を用いて、本発明の実施形態である情報処理システム1の各装置の機能について説明する。
まず、クライアントPC200の処理を実行するための機能について説明する。
クライアントPC200は、ブラウザ部201等から構成される。
ブラウザ部201は、任意のサーバ上で実行されているWebアプリケーションにHTTPないしはHTTPSプロトコルでリクエストを送信し、サーバから返されるHTMLメッセージのレスポンスを、クライアントPC200上の画面にUIとして表示する。
図8に示すように、クライアントPC200のディスプレイ2010には、ユーザの利用状況に合わせて、ユーザの利用目的に適った画面を提供する。これらの画面は、ブラウザ部101に表示される。実際の画面のデータについては、業務サーバ400からHTMLデータとして取得し、それをブラウザ部101がクライアントPC200のディスプレイ2010に合わせてレンダリングし、UIとして表示する。
ログイン画面4000は、ユーザID、パスワードを入力するフィールドで構成され、ログインボタンを押下されることで、ログイン処理を実施する。ログインが成功すると、顧客リスト画面4100に遷移する。
顧客リスト画面4100は、顧客リスト4101で構成される。顧客リスト4101には、業務サーバ400に登録されている顧客データ900が表示される。ユーザは任意の顧客を選択することができ、選択されると顧客詳細画面4200に遷移する。
顧客詳細画面4200は、スキャンチケット一覧4204とスキャン予約4205から構成される。スキャンチケット一覧4204には、スキャンチケット910がリストとして表示される。すでにスキャン済みのチケットに対しては、ダウンロードが実行できる。スキャン予約4205は、種別の選択フィールド4201と、スキャンコード入力フィールド4202、スキャン予約ボタン4203から構成される。
次に、複合機100の処理を実行するための機能について説明する。
複合機100は、ブラウザ部101、スキャン部102、ファイル送信部103、スキャンサービス部104等から構成される。
ブラウザ部201は、任意のサーバ上で実行されているWebアプリケーションにHTTPないしはHTTPSプロトコルでリクエストを送信し、サーバから返されるHTMLメッセージのレスポンスを、複合機100上の画面にUIとして表示する。
スキャン部102は、複合機100のスキャナ3060を制御して、原稿となる紙上の画像をデジタル化し、任意の画像形式に変換して、任意のサーバの任意のフォルダに送信する機能を提供する。ファイル形式について、例えば、JPEG(Joint Photographic Expert Group)、TIFF(Taged Image File Format)、PDF(Portable Document Format)、XPS(XML Paper Specification)、OOXML(Office Open XML)などがある。
ファイル送信部103は、FTP、SMB、WebDAVなどのプロトコルを使って、任意のサーバに対してファイルを送信する。
スキャンサービス部104は、システム連携サーバ500のスキャン指示部502などからのスキャンリクエストを受け付け、スキャン部102を制御してスキャンを実行する。
図9、図10、図11に示すように、複合機100の操作部3030には、ユーザの利用状況に合わせて、ユーザの利用目的に適った画面を提供する。これらの画面は、ブラウザ部201に表示される。実際の画面のデータについては、システム連携サーバ500からHTMLデータとして取得し、それをブラウザ部201が複合機100の操作部3030に合わせてレンダリングし、UIとして表示する。
メニュー画面6800には、複合機100にて実行できる機能をショートカット(ボタン)として表示する。ユーザからショートカットの押下を受け付けることにより、対応する機能を実行する。本実施例では、顧客登録帳票のショートカット6801が押下されるとスキャンチケットリスト画面6000に遷移する。
スキャンチケットリスト画面6000には、スキャンチケットリスト6001を表示する。表示されるスキャンチケットは、システム連携サーバ500が業務サーバ400から取得してきたものが使われる。任意のチケットを選択し、選択ボタン6002が押下されると、スキャンコード入力画面6100に遷移する。
スキャンコード入力画面6100には、スキャンコード6101を入力するフィールドが表示される。ユーザはスキャンチケット作成時に設定したスキャンコードを入力する。OKボタン6102が押下されると、スキャン開始画面6200に遷移する。
スキャン開始画面6200には、スキャンする上での注意事項が表示され、ユーザはその内容を読んで、原稿を複合機100にセットし、スキャンボタン6201を押下する。その後スキャンが実行され、処理完了画面6300が表示される。
処理完了画面6300には、スキャンが完了したメッセージが表示される。ユーザが続けてスキャンをしたいのであれば、続けてスキャンボタン6302を押下する。それにより再びスキャンチケットリスト画面6000に戻ることができる。また、終了ボタン6301が押下されると、複合機100上のブラウザが閉じられる。
エラー画面6900には、エラーメッセージを表示する。確認6901ボタンが押下されると、エラー発生前の画面に戻る。
次に、ファイルサーバ300の処理を実行するための機能について説明する。
ファイルサーバ300は、ファイル管理部301、ファイル送受信部302、ファイル記憶部310等から構成される。
ファイル管理部301は、ファイル記憶部310に保管されているファイルの読み書きや検索などを実行する。
ファイル送受信部302は、FTP、SMB、WebDAVなどのプロトコルを使って、任意のサーバに対してファイルを送信したり、任意のサーバからファイルを受信したりする。また、任意のサーバからの検索やファイル取得リクエストに応じて、特定のファイルを返信したり、更新や削除リクエストに応じて、特定のファイルを更新したり、削除したりする。
ファイル記憶部310は、ファイルサーバ300の外部メモリ2011に格納される情報で、1又は複数のファイル920を格納している。
図12に示すように、ファイル920には、ファイルを一意に識別するファイルID921と、ファイルの実体またはパスとしてファイル922が格納される。
次に、業務サーバ400の処理を実行するための機能について説明する。
業務サーバ400は、スキャンチケット生成部401、スキャンチケット管理部402、スキャンチケット送受信部403、画面表示制御部405、スキャンチケットサービス部406、スキャンチケット記憶部410、業務データ記憶部420等から構成される。
スキャンチケット生成部401は、スキャンチケット910の生成を行う。
スキャンチケット管理部402は、スキャンチケット910をスキャンチケット記憶部410に書き込んだり、スキャンチケット910のステータス914を書き換えたりする。
スキャンチケット送受信部403は、外部装置からの指示に基づいてスキャンチケット910を送信したり、受信したりする。
業務データ管理部404は、顧客データ900などの業務関連データを業務データ記憶部420に書き込んだり、業務関連データを書き換えたりする。
画面表示制御部405は、クライアントPC200のブラウザ部201等からのHTTP・HTTPSプロトコルを使ったリクエストを受け付け、レスポンスとして画面情報をHTMLデータにして返却する。
スキャンチケットサービス部406は、システム連携サーバ500からのリクエストに応じて、スキャンチケット管理部402と協調して、スキャンチケット910のリストを返却したり、スキャンチケット910のアップデートをしたりする。
スキャンチケット記憶部410は、業務サーバ400の外部メモリ2011に格納される情報で、1又は複数のスキャンチケット910を格納している。
図12に示すように、スキャンチケット910には、スキャンチケットを一意に識別するチケットID911、スキャンチケットが最後に更新された日付を表す更新日付912、スキャンチケットが紐づいている顧客を表す顧客ID913、スキャンチケットの状態(例えば、スキャン予約済み、スキャン済み、など)を表すステータス914、どのユーザでチケットが作成されたかを表すユーザID915、ユーザによって設定されたスキャンコード916、スキャン予約した文書の種別(例えば、顧客証明書、請求書、など)を表す種別917、スキャンされたファイルとの紐づけを表すファイルID918等が格納されている。
業務データ記憶部420は、業務サーバ400の外部メモリ2011に格納される情報で、業務サーバ400が各種業務関連処理で使用する業務関連データや、1又は複数の顧客データ900等を格納している。
図12に示すように、顧客データ900には、顧客を一意に識別する顧客ID901と、顧客名902が格納されている。
次に、システム連携サーバ500の処理を実行するための機能について説明する。
システム連携サーバ500は、画面表示制御部501、スキャン指示部502、ファイル送受信部503、スキャンチケットサービス呼び出し部504等から構成される。
画面表示制御部501は、複合機100のブラウザ部101等からのHTTPやHTTPSなどのプロトコルを使ったリクエストを受け付け、レスポンスとして画面情報をHTMLデータにして返却する。
スキャン指示部502は、複合機100のスキャンサービス部104を呼び出し、スキャン実行を指示する。
ファイル送受信部503は、複合機100から、スキャン実行後に送られてくるファイルを受信する。また、ファイルサーバ300にファイルを送信する。
スキャンチケットサービス呼び出し部504は、業務サーバ400のスキャンチケットサービス部406を呼び出して、スキャンチケット910のリストを取得したり、スキャンチケット910を更新したりする。
図12に示すように、システム連携サーバ500のRAM2003には、一時スキャン履歴930が格納される。一時スキャン履歴930には、ユーザID931が格納される。ユーザID931には、最後に使ったスキャンチケット910のユーザID915の情報が格納される。履歴は常に最後の一つしか格納せず、それより古い情報については破棄する。
なお、本実施例では履歴を最後の一つしか格納していないが、複数のユーザIDの情報を格納するようにしてもよい。また、履歴を所定の期限が経過すれば削除するようにしてもよい。
以上で図4の機能構成図の説明を終了する。
以下、図を参照して本発明に係る情報処理システム1の処理の一例について説明する。
図5は、情報処理システム1のスキャンチケット生成処理の一例を示すフローチャートである。
図5のスキャンチケット生成処理では、クライアントPC200から業務サーバ400にアクセスし、スキャンチケット910を生成する。
まず、クライアントPC200は、ブラウザを起動し(ステップS100)、業務サーバ400にログイン画面表示をリクエストする(ステップS101)。
業務サーバ400は、ログイン画面リクエストを受け付け、ログイン画面4000を生成しクライアントPC200に返却する(ステップS102)。
クライアントPC200は、業務サーバ400からログイン画面4000を受け取ってブラウザ部201に表示し(ステップS103)、ユーザからのログイン情報入力を受け付けて、ログイン情報を業務サーバ400に送信する(ステップS104)。
業務サーバ400は、クライアントPC200からログイン情報を受け付けて、認証を行う(ステップS105)。認証に成功すると、業務サーバ400の業務データ記憶部420に格納されている顧客データ900を読み込んで、顧客リスト画面4100を生成し、クライアントPC200に返却する(ステップS106)。
クライアントPC200は、業務サーバ400から顧客リスト画面4100を受け取ってブラウザ部201に表示し(ステップS107)、ユーザからの顧客選択を受け付け、選択された顧客を業務サーバ400に送信する(ステップS108)。
業務サーバ400は、クライアントPC200から選択された顧客を受け付けて、顧客詳細画面4200を生成し、クライアントPC200に返却する(ステップS109)。顧客詳細画面4200生成時には、スキャンチケット記憶部410に格納されているスキャンチケット910のリストを読み込んで、その中でスキャンチケット910の顧客ID913が、選択された顧客に一致するものだけを抽出し、画面として生成する。
クライアントPC200は、業務サーバ400から顧客詳細画面4200を受け取ってブラウザ部201に表示し(ステップS110)、ユーザからのスキャンチケット入力を受け付け、スキャンチケット情報を業務サーバ400に送信する(ステップS111)。このとき、スキャンチケット入力情報として、ユーザから種別とスキャンコードを受け付ける。
業務サーバ400は、クライアントPC200からスキャンチケット情報を受け付け、スキャンチケットを生成し、スキャンチケット記憶部410に格納する(ステップS112)。このとき、チケットID911には一意なIDを割り振り、更新日付912は現在の業務サーバ400のシステム時刻を設定し、顧客ID913には選択された顧客の顧客IDを設定し、ステータス914には「予約済」と設定し、ユーザID915にはログイン画面4000でログインしたユーザIDを設定し、スキャンコード916には顧客詳細画面4200でユーザが入力したスキャンコードを設定し、種別917には顧客詳細画面4200でユーザが選択した種別を設定する。この時点では文書はスキャンされておらずスキャンチケットに紐づけるファイルがないのでファイルID918は設定しない。
業務サーバ400は、生成したスキャンチケットを含む顧客詳細画面4200を再生成し(ステップS113)、クライアントPC200に送信する。
クライアントPC200は、業務サーバ400から顧客詳細画面4200を受け取ってブラウザ部201に再表示する(ステップS114)。
以上で図5のスキャンチケット生成処理の説明を終了する。
図6、図7は情報処理システム1のスキャン処理の一例を示すフローチャートである。
図6、図7のスキャン処理では、複合機100上で、スキャンチケットが選択され、文書がスキャンされる。スキャンされた文書は電子ファイルとなって、ファイルサーバ300に格納され、スキャンチケット情報が業務サーバ400上で更新される。
まず、複合機100は、メニュー画面6800上に表示されたブラウザのショートカット(ボタン)6801の選択を受け付ける(ステップS200)。ブラウザのショートカット6801が選択されると、ショートカットにあらかじめ登録されているシステム連携サーバ500のURLへアクセスし、スキャンチケットリスト画面6000を要求する(ステップS201)。
システム連携サーバ500は、複合機100からスキャンチケットリスト画面6000の要求を受け付けると、業務サーバ400に対して、チケットリスト取得を要求する(ステップS202)。
業務サーバ400は、システム連携サーバ500からチケットリスト要求を受け付け(ステップS203)、スキャンチケット記憶部410に格納されているスキャンチケット910を検索し(ステップS204)、取得したチケットリストをシステム連携サーバ500へ返却する(ステップS205)。
システム連携サーバ500は、業務サーバ400から受け取ったスキャンチケットリストを解析して顧客ID913から顧客名902、種別917、ユーザID915を抽出し、スキャンチケットリスト画面6000を作成して、複合機100に返却する(ステップS206)。
複合機100は、システム連携サーバ500から、スキャンチケットリスト画面6000を受け取り、ブラウザ部101に表示する(ステップS207)。
複合機100は、ユーザからのスキャンチケット選択を受け付け(ステップS208)、選択されたスキャンチケットの情報をシステム連携サーバ500へ送信する(ステップS208)。
システム連携サーバ500は、受け取ったスキャンチケットに含まれるユーザID915と、システム連携サーバ500に格納されている一時スキャン履歴930に含まれるユーザID931とが同じかどうかを比較する(ステップS209)。
ステップS209の判定結果が異なると判定される、もしくは一時スキャン履歴930が空であった場合、システム連携サーバ500は、スキャンコード入力画面6100を生成し、複合機100へ送信する(ステップS210)。
複合機100は、システム連携サーバ500からスキャンコード入力画面6100を受け取り、ブラウザ部101に表示する(ステップS211)。
複合機100は、ユーザからのスキャンコード入力を受け付け、システム連携サーバ500へ送信する(ステップS212)。
システム連携サーバ500は、複合機100から送信されてきたスキャンコードと、S208の時点で選択されたスキャンチケット910に紐づくスキャンコード916が一致しているかどうか判断する(ステップS213)。
ステップS213の判定結果、スキャンコードが一致していないと判定された場合、エラー画面6900を生成し、複合機100へ送信する(ステップS214)。
複合機100は、システム連携サーバ500からエラー画面6900を受け取り、ブラウザ部101に表示する(ステップS215)。
複合機100は、ユーザからの確認ボタン押下を受け付け、システム連携サーバ500に送信する(ステップS216)。
ステップS209の判定結果が同じと判定された場合、もしくは、ステップS213の判定結果が一致していると判定された場合、システム連携サーバ500は、スキャン開始画面6200を生成し、複合機100へ返す(ステップS210)。これにより、ユーザは前回スキャンしたときと同じユーザIDを持つスキャンチケットを選択していた場合には、スキャンコード入力を省略することができるため、自身のユーザIDを持つスキャンチケットを連続して使うときに毎回スキャンコードを入力するという手間を省くことができ、利便性を高めることができる。一方で、一度同じユーザのスキャンチケットでスキャンコードを入力していないと(一時スキャン履歴にユーザIDが格納されていないと)、スキャンコードを省略することができないため、ログインがないシステムにおいても、ユーザのセキュリティを確保する、ということも同時に実現することができる。
複合機100は、システム連携サーバ500からスキャン開始画面6200を受け取り、ブラウザ部101に表示する(ステップS218)。
複合機100は、ユーザからのスキャン開始を受け付け、システム連携サーバ500へ送信する(ステップS219)。より具体的には、このとき、ユーザはスキャンする紙文書を複合機100のスキャナ3060にセットした状態で、スキャン開始画面6200のスキャンボタン6201を押下する。
システム連携サーバ500は、複合機100からのスキャン開始リクエストを受け付け、複合機100にスキャン指示を送信する(ステップS220)。本実施形態では、複合機100上で動作しているアプリケーションは、ブラウザ部101であり、ブラウザは一般的にはサーバとHTTPのやりとりしか行わないため、ここでスキャンボタンが押されたとしても、直接複合機100のスキャン機能を実行することができない。そこで、一旦サーバにスキャン開始が押されたというHTTPのリクエストを送信し、サーバからは画面系のHTTPとは別のセッションで、複合機100で動作するWebServiceを呼び出すことで複合機100のスキャン機能を実行することを実現している。本実施例によらず、複合機搭載のアプリケーションもしくはブラウザから直接スキャンが実行できるような複合機の場合には、上記のようにサーバを経由せずに、複合機上でボタン押下時にそのままスキャンを実行する形態であってもよい。
複合機100は、システム連携サーバ500からのスキャン指示を受け取り、スキャナ3060を稼働させて、スキャンを実行し(ステップS221)、スキャン文書をPDFなどの電子ファイルへ変換して、システム連携サーバ500へ送信する(ステップS222)。
システム連携サーバ500は、複合機100からのファイルを受信し(ステップS223)、そのファイルをファイルサーバ300へ送信する(ステップS224)。
ファイルサーバ300は、システム連携サーバ500からファイルを受信し(ステップS225)、受信したファイルをファイル記憶部310に格納する。このとき一意となるIDを発行し、そのファイルに割り当て、ファイルID921とファイル922を紐づけて格納し(ステップS226)、ファイルID921をシステム連携サーバに送信する(ステップS227)。
システム連携サーバ500は、ファイルサーバ300からファイルIDを受信し(ステップS228)、業務サーバ400に対してスキャンチケット更新要求を発行する(ステップS229)。このときスキャンチケット更新要求には、前段のステップS208で受け付けたスキャンチケットのIDと、前段のステップS228で受け付けたファイルIDを含める。
業務サーバ400は、システム連携サーバ500からスキャンチケット更新要求を受け付け(ステップS230)、該当のスキャンチケットを更新する(ステップS231)。このとき、スキャンチケット910のファイルID918を更新し、同時に、ステータス914を「スキャン済」に変更する。これにより、ユーザは、業務サーバ400の顧客詳細画面4200にて、各スキャンチケットがスキャン済みかどうかを判断することができる。また、スキャン済みであればファイルIDが格納されているので、業務サーバ400はファイルIDをもとにファイルサーバ300からファイルを取得し、ユーザにファイルをダウンロードさせることが可能になる。
システム連携サーバ500は、業務サーバ400がスキャンチケット910を更新すると、処理完了画面6300を生成し、複合機100に送信する(ステップS232)。
複合機100は、システム連携サーバ500から処理完了画面6300を受け取り、ブラウザ部101に表示する(ステップS233)。
複合機100は、ユーザからのボタン入力を受け付け、システム連携サーバ500に送信する(ステップS234)。
システム連携サーバ500は、複合機100から送られてきたボタン入力を判定する(ステップS235)。
ステップS235の判別結果、受け付けたボタンが終了ボタン6301であった場合には、一時スキャン履歴を削除する(ステップS236)。これにより、他のユーザが間違って前回実行ユーザのスキャンチケットを選択した場合でもスキャンコード入力が必要となるので、ログインがないシステムにおいてもセキュリティを高めることができる。
ステップS235の判別結果、受け付けたボタンが続けてスキャンボタン6302であった場合には、一時スキャン履歴930を登録・更新する(ステップS237)。より具体的には、すでに一時スキャン履歴930が空の場合には、ステップS208で受け付けたスキャンチケット910に紐づくユーザID915を一時スキャン履歴930のユーザID931に登録する。また、一時スキャン履歴930にユーザIDがすでに登録されていた場合には、ステップS208で受け付けたスキャンチケット910に紐づくユーザID915で一時スキャン履歴930のユーザID931を上書きする。これにより、同じユーザが続けてスキャンする場合に、続けて選択されたスキャンチケットが同じユーザのものであった場合、スキャンコード入力を省略することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
ステップS235を実行後、ステップS203に戻って処理を繰り返す。
以上で図6、図7のスキャン処理の説明を終了する。
上記により、認証用コード(実施例ではスキャンコード)が設定されたジョブを同一ユーザが連続して実行する際に、認証用コードの入力を省略して効率的に実行できるようになる。また、初回のスキャン実行時には認証用コードの入力が必要なため、最低限のセキュリティは確保できる。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明におけるプログラムは、図4に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図4の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図4の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。