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JP6761767B2 - 超音波撮像装置 - Google Patents

超音波撮像装置 Download PDF

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JP6761767B2
JP6761767B2 JP2017031323A JP2017031323A JP6761767B2 JP 6761767 B2 JP6761767 B2 JP 6761767B2 JP 2017031323 A JP2017031323 A JP 2017031323A JP 2017031323 A JP2017031323 A JP 2017031323A JP 6761767 B2 JP6761767 B2 JP 6761767B2
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Description

本発明は、超音波撮像装置のおよび受信信号の処理方法に関する。
超音波撮像は、一般に、超音波の送受信を方向を変えて繰り返すことで行われる。1回の送受信に要する時間は、超音波探触子から超音波が撮像範囲を伝搬し、撮像対象からの反射波が、超音波探触子の受信開口に到達するのに要する時間であり、超音波の伝搬距離と音速から決まる。よって超音波の撮像レート(フレームレート、ボリュームレート)は、超音波の送受信回数に依存する。これまで撮像レートを上げるために送受信回数を減らす様々な手法が提案されてきた。一般に、空間的に密に送受信を行う場合には、1回の送受信イベント毎に、超音波送信ビームの中心に沿った1ライン上の各点に、超音波探触子の受信信号を順次結像させる受信ビームフォーミングを行い、それにより各点の結像データの集合である1本のラインデータを得る。これに対して、送受信回数を減らす手法として、1回の送受信イベントにつき送信ビームの範囲内において複数ラインを設定し、各ライン上の点に対して受信ビームフォーミングにより結像データを得るパラレル受信方式や、少ない送受信で得られる結像データの間の欠落したラインを補間により構成するなどの方式が用いられる。
一方、撮像レートの向上と撮像画質とを両立させようとする場合、パラレル受信方式においては、例えば送信ビームが持つ感度分布と、設定された複数のラインとの位置関係によって送受の感度分布のバラつきやそれによる結像の歪みが生じるなどの課題がある。また補間方式では、補間データの信頼性が課題となる。特許文献1には、ボリューム間で送受信ビームの位置のパターンを順に切り替えることで、補間データを実取得したラインデータに置き換え、画質を向上させる手法が提案されている。
パラレル受信方式の課題を解決するために、特許文献2には、送信ビームを中心とする円周上に複数の受信ラインを配置することにより、送信ビームと、複数の受信ラインとの距離の差による送受信感度のばらつきを低減することが提案されている。さらに、特許文献3には、受信ラインを、送信ビームの周囲に巻き付けられた形状のらせん形状にすることが提案されている。
特開2013−414号公報 特開2010−5138号公報 特開2008−132342号公報
特許文献1の技術は、撮像対象の位置移動が充分に少ない場合や、心臓のように周期的に運動し運動周期に対する撮像シーケンスの同期が可能な場合に適用が限られ、超音波プローブの移動や、撮像対象の動きがある場合には、補間データの補間精度が課題として残る。よって撮像レートを向上させるためには、パラレル受信および信頼性の高い補間データ生成技術が求められる。従来のパラレル受信方式のラインデータは、一般に、送信ビームの軸に沿って直線状に形成され、しかも、送信ビーム中心軸の周囲に対して密に配置される。そのため、特許文献1の技術によりラインデータを補間する場合、送信ビーム間隔相当の補間領域に対して補間データを生成して、送信ビームのピッチに対して微小な構造を再構築することは難しかった。また、特許文献2の技術によりパラレル受信ラインを送信ビームから一定の距離離してまばらに配置した場合でも、ラインデータが直線状であるという特性から、直線状のラインデータの間の領域については、結像データは実取得されない。そのため、実取得した結像データは、少なくとも深度方向に長いデータ欠落領域を有し、撮像対象の構造がラインデータに対してなす角が鋭角であるほど補間性能が低下する。このため、特許文献2の技術を用いて、あらゆる構造に対してなめらかな補間を達成することは難しかった。さらに特許文献3の技術は、受信ラインの形状を直線以外に制御することで送受信の感度のばらつきを改善させるなどの効果を持つが、補間精度を向上させる効果を有すものではない。
本発明は、受信ビームフォーミングで得た結像データ間の補間を行う際に、撮像対象の構造にかかわらず、なめらかで均質な補間を可能にすることを目的とする。
本発明の超音波撮像装置は、超音波探触子の配列された複数の振動子にそれぞれ送信信号を出力して超音波に変換させ、撮像対象に送信させる送信ビームフォーマと、撮像対象の超音波が送信される範囲に対して、少なくとも深さ方向に所定の配列で設定された複数の受信焦点から、1以上の受信焦点が深さ方向に間引かれた受信焦点パターンを設定するスパースパターン設定部と、超音波を送信された撮像対象から戻った超音波を超音波探触子の複数の振動子がそれぞれ受信して出力する受信信号から、少なくともスパースパターン設定部が設定した受信焦点パターンの受信焦点について、結像データを生成する受信ビームフォーマと、結像データを用いて、間引かれた受信焦点について補間データを生成する補間処理部と、受信ビームフォーマが生成した結像データと、補間処理部が生成した補間データとを用いて、撮像範囲の画像を生成する画像生成部とを有する。
本発明の超音波撮像装置は、受信ビームフォーミングで得た結像データ間の補間を行う際に、撮像対象の構造にかかわらず、なめらかで均質な補間を可能にすることができる。
本発明の実施形態の超音波撮像装置の構成を示すブロック図。 実施形態の送信される超音波と、設定される受信焦点パターンを示す説明図。 実施形態の3次元の受信焦点パターンの例を示す説明図。 実施形態の3次元に受信焦点が配列された受信焦点パターンと、パターンの種類を示す説明図。 実施形態の受信ビームフォーマの構成を示すブロック図。 実施形態の受信ビームフォーマの構成を示すブロック図。 実施形態の複数の遅延加算部を内蔵している受信ビームフォーマのブロック図。 実施形態の受信焦点を深さごとにひとつずつ選択して結んだ受信ラインの例を示す説明図。 実施形態の今回の時相と過去の時相の計4時相分の結像データをそれぞれ格納する領域と、補間データを格納する領域を有するメモリを示す説明図。 実施形態の超音波撮像装置の動作を示すフローチャート。 実施形態のスパースパターン設定部の受信焦点パターンの生成処理を示すフローチャート。 実施形態のスパースパターン設定部の受信焦点パターンの生成処理を示すフローチャート。 実施形態の補間データ生成処理の示すフローチャート。 実施形態の補間データ生成処理を圧縮センシングで行う処理を示す説明図。
本発明の一実施形態の超音波撮像装置について説明する。
図1は、本実施形態の超音波撮像装置の構成を示すブロック図である。図2は、送信される超音波と、設定される受信焦点パターンを示す説明図である。図1に示したように、本実施形態の超音波撮像装置は、送信ビームフォーマ101と、受信ビームフォーマ102と、受信焦点パターン設定部(スパースパターン設定部)103と、補間処理部104及びメモリ106を含む信号処理部114と、画像生成部105と、送受切替部107と、制御部108と、ユーザーインタフェース109と、表示部110と、を備える本体装置150と、ケーブル(不図示)を介して本体装置150と脱着可能な超音波探触子100を有している。送信ビームフォーマ101および受信ビームフォーマ102には、送受切替部107を介して、超音波探触子100が接続されている。超音波探触子100は、電気信号を超音波に変換するとともに、超音波を電気信号に変換する複数の振動子を備え、複数の振動子は、1次元または2次元に配列されている。
送信ビームフォーマ101は、制御部108からの制御に従って、超音波探触子100の複数の振動子にそれぞれ送信信号を出力する。これにより、複数の振動子は、送信信号を超音波2に変換し、撮像対象1に向かって送信する。超音波2を送信された撮像対象1からは、反射波等の超音波3が超音波探触子100に戻る。超音波探触子100の複数の振動子は、超音波をそれぞれ受信して受信信号を出力する。
スパースパターン設定部103は、制御部108からの制御に従って、図2に示したように、撮像対象1の超音波2が送信される範囲に対して、少なくとも深さ方向に所定の配列で設定された複数の受信焦点4から、1以上の受信焦点5が深さ方向に間引かれたスパース(疎)な受信焦点パターンを生成し、受信ビームフォーマ102に設定する。
受信ビームフォーマ102は、制御部108からの制御に従って、複数の振動子がそれぞれ出力する受信信号を受信焦点に結像させる受信ビームフォーミングを行い、少なくともスパースパターン設定部103が設定した受信焦点パターンの受信焦点4について、結像データを生成する。
信号処理部114は、制御部108からの制御に従って、受信ビームフォーマ102からの結像データをメモリ106に格納し、補間処理部104にて信号処理して画像生成部105に渡す。補間処理部104は、受信ビームフォーマ102が生成し、メモリ106に格納された結像データを用いて、スパースパターン設定部103が受信焦点パターンから間引いた受信焦点5の位置の点について、補間データを生成する。画像生成部105は、信号処理部114からの受信ビームフォーマ102が生成した結像データと、補間処理部104が生成した補間データとを用いて、撮像対象1の画像を生成する。
このように、本実施形態の超音波撮像装置は、少なくとも深さ方向に所定の配列で設定された複数の受信焦点4から、1以上の受信焦点5が深さ方向に間引かれた受信焦点パターンを設定し、深さ方向に間引かれた点(受信焦点5)についての補間データを、受信焦点4の結像データから生成する。これにより、図2に示したように、深度方向を含む2次元または3次元の各方向について一様にスパースな受信焦点4を設定できるため、補間の信頼性を向上させることができ、微小な構造や深さ方向に対して鋭角な構造等を含むいかなる構造の撮像対象1であっても、滑らかで均質な補間が可能となる。
例えば、スパースパターン設定部103は、超音波2が送信される範囲の深さ方向と、深さ方向に対して交差する方向とに、それぞれ配列された複数の受信焦点から、1以上の受信焦点を深さ方向と深さ方向に交差する方向のそれぞれについて間引くことにより、受信焦点パターンを設定する。
図3は、3次元の受信焦点パターンの例である。図3においては、超音波2が送信される範囲の深さ方向とそれに直交する2方向に、3次元にそれぞれ受信焦点を配列し、3方向のそれぞれに受信焦点を間引くことにより、受信焦点パターンが設定されている。
例えば、スパースパターン設定部103は、受信焦点パターンの深さごとに設定される受信焦点の数が同一となるように、超音波2が送信される範囲の深さ方向と深さ方向に交差する方向に配列された複数の受信焦点から深さごとに一定数の受信焦点を間引く構成にしてもよい。図4は、3次元に受信焦点が配列された受信焦点パターンを示している。図4の例では、受信焦点パターンは、各深さA、B、C、Dのそれぞれにおいて、4つの受信焦点4が設定され、他の点(受信焦点5)は間引かれている。このとき、スパースパターン設定部103は、受信焦点パターンにおいて設定される受信焦点4の位置が、各深さA、B、C、Dにおいてランダムになるように受信焦点5を間引いてもよいし、一定のパターンで間引いてもよい。
受信ビームフォーマ102は、スパースパターン設定部103が設定した受信焦点パターンの受信焦点4についてのみ、結像データを生成する構成(図5)としてもよいし、受信焦点パターンの受信焦点4のみならず、間引いた点(受信焦点5)についても結像データを生成し、その後、受信焦点4の結像データのみを選択する構成(図6)としてもよい。
図5は、受信焦点4についてのみ結像データを生成する構成を実現するための受信ビームフォーマ102の構成を示す。図5の受信ビームフォーマ102は、遅延加算部111と、遅延量設定部112とを有する。遅延量設定部112は、スパースパターン設定部103から受信焦点パターンの受信焦点4の位置を受け取り、超音波探触子100の各振動子の出力する受信信号(受信RF(高周波)信号)をこの受信焦点4に合焦させるための各受信信号の遅延量を生成し、遅延加算部111に設定する。具体的には、例えば、予め演算等により求め、内蔵するメモリに格納しておいた受信焦点4を配置可能なすべての位置の点と、その遅延量との関係を示す遅延テーブルから、スパースパターン設定部103から受け取った受信焦点4の位置に対応する遅延量を読み出し、遅延加算部111に設定してもよい。もしくは、遅延量設定部112は、スパースパターン設定部103から受信焦点4の位置を受け取って、予め定めた演算方法により、遅延量を演算により求め、遅延加算部111に設定してもよい。受信焦点4の遅延加算部111は、設定された遅延量だけ各受信信号を遅延させて加算することにより、結像データを生成する。
遅延加算部111が一つである場合は、受信焦点パターンの各受信焦点4について遅延加算の演算をシリアルに行って結像データを得る。図7には、受信ビームフォーマ102が、複数の遅延加算部111a,111b,111cを内蔵している構成を示す。このように複数の遅延加算部が受信ビームフォーマ102に備えられている場合、各遅延加算部111a〜111cにおいて、パラレルに遅延加算演算を行って結像データを得る。いずれの場合も、遅延量設定部112は、受信焦点パターンの受信焦点を、深さごとに一つずつ選択して結んだ受信ラインを設定し、受信ライン上の複数の受信焦点4に複数の振動子の受信信号の焦点を結ばせるための受信信号遅延量を、順次、遅延加算部111に設定する。図8は、受信焦点を深さごとにひとつずつ選択して結んだ受信ラインが3本設定されている例を示す。このとき、遅延量設定部112は、受信ラインを、受信焦点パターンの深さごとの受信焦点4の数と同じ数だけ設定することにより、パラレル方式で同時に複数の受信ラインの結像データを生成できる。ただし、受信ビームフォーマ102の遅延加算部111a〜111cは、受信ラインの数と同数以上備えられているものとする。
つぎに、受信ビームフォーマ102が、受信焦点パターンの受信焦点4のみならず、間引いた点(受信焦点5)についても結像データを生成し、その後、受信焦点4の結像データのみを選択する構成(図6)とする場合を具体的に説明する。本構成の場合、受信ビームフォーマ102の出力する結像データを格納するメモリ106を受信ビームフォーマ102と画像生成部105との間に配置することが望ましい。メモリ106と補間処理部104は、信号処理部114を構成する。図6は、本構成を実現するための受信ビームフォーマ102の構成例である。図6の受信ビームフォーマ102は、遅延加算部111と、結像データ間引き部113とを有する。結像データ間引き部113は、スパースパターン設定部103から受信焦点パターンの受信焦点4の位置を受け取り、受信焦点4のみならず間引かれている受信焦点5について遅延量を生成し、遅延加算部111に設定する。例えば、予め求めて内蔵するメモリに格納しておいた受信焦点4の位置と遅延量との関係を示す遅延テーブルから遅延量を読み出し、遅延加算部111に設定する。遅延加算部111は、設定された遅延量だけ各受信信号を遅延させて加算することにより、受信焦点4および間引かれている受信焦点5の結像データを生成する。結像データ間引き部113は、遅延加算部111から結像データを受け取って、受信焦点パターンの各受信焦点4の結像データのみを選択し、メモリ106に格納する。この方法では、従来と同様に、間引き処理をしていないすべての受信焦点について遅延加算部111が遅延加算処理をするのと同様の処理であるため、遅延加算部111の動作を従来と同様にすることができ、遅延加算部111の構成を従来と同様にしながら、間引き処理後の受信焦点4の結像データを得ることができる。
補間処理部104は、受信焦点パターンの受信焦点4の結像データを用いて、間引いた点(受信焦点5)のデータ(補間データ)を補間演算により算出する。例えば、空間補間により補間データを算出する場合、間引いた点の周囲に位置する1以上の受信焦点4の結像データのいずれか、または、2以上の受信焦点4の結像データの平均値等を補間データとする。補間に用いる結像データは、メモリ106から読み出す。
また、別の時相で送信した超音波により、同じ位置について得た結像データを、間引いた点(受信焦点5)の補間データとすることも可能である。この場合、メモリ106は、過去の所定数の時相でそれぞれ得た結像データと、補間データとを格納する領域をそれぞれ有する構造とする。図9は、今回の時相と過去の時相の計4時相分の結像データV1, V2,V3, V4をそれぞれ格納する領域901と、時相間補間データVcを格納する領域902を有するメモリ106を示す。これにより、過去の3時相の結像データのいずれか、または、複数の結像データを用いて補間データを求めることができる。このとき、本実施形態では、各時相の結像データは、間引き後のスパースな受信焦点4についての結像データであるため、従来の間引かれていない4時相分の結像データを格納する場合に必要なメモリ容量と比べて、メモリ容量を低減できるというメリットがある。
具体的には、例えば、メモリ106は、図9のように、連続する4つのスパース結像データと、空間補間および時相間補間が施された補間データV'c(i)とを格納するためのメモリ容量を持ち,補間処理部104は、下記式(1)を用いて、i番目の補間データV'c(i)を空間補間と時相間補間を同時に行って算出する構成とする。V'1(i),V'2(i),V'3(i),V'4(i)はそれぞれ、例えば上述の空間補間方法により算出されたi番目の空間補間データであり、式(1)は、例えば連続する4時相の空間補間データの平均値を求めるによって時相間補間を行って補間データV'c(i)を算出する計算式である。4時相全ての空間補間を施した後に時相間補間を行う場合にはV'1,V'2,V'3,V'4の全ボリュームデータを格納するためのメモリ容量が必要であるが、本実施形態ではメモリ106は時相ごとの空間補間データのすべてを保持する必要がなく,メモリ106の容量は、スパースに間引かれていない結像データを記憶させる場合と比べて小さくても、複数時相データ間の補間が可能になる。
V'c(i)=mean( V'1(i) + V'2(i) + V'3(i) + V'4(i) ) ・・・(1)
画像生成部105は、結像データおよび補間データからなる受信焦点4,5の配列を、ディスプレイに表示するための画像データに変換する。例えば、送信時の超音波2の走査が、セクタ走査である場合、受信焦点4,5の配列は、実空間上の扇形形状に変換される。また、その変換過程で画素データのさらなる補間などがなされる。また、画像をなめらかに見せるためのフィルター処理などが施される。例えば、結像データは、受信パターン特有の輝度分布をもつため、受信パターンに応じて異なるフィルターまたは異なるパラメータのフィルターで処理する。
以下、超音波画像を撮像する際の各部の動作をフローチャートを参照して説明する。ここでは、図1のように、超音波撮像装置に制御部108とユーザーインタフェース(以下、UI)109がさらに備えられ、制御部108は、UI109から受け付けた指示や値等に基づいて、超音波撮像装置の各部の制御を行う構成であるとする。図10は、制御部108の動作を示すフローチャートである。
制御部108は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、予めプログラムが格納されたメモリとを備えて構成され、プロセッサがメモリ内のプログラムを読み込んで実行することにより、図10のフローのように各部を制御して動作させる。スパースパターン設定部103、補間処理部104、および、画像生成部105は、制御部108と同様にソフトウエアでその機能が実行される構成であってもよいし、その一部または全部が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)のようなカスタムICや、FPGA(Field-Programmable Gate Array)のようなプログラマブルIC等のハードウエアにより構成され、それぞれの機能が実現されるようにIC回路が設計された構成であってもよい。
まず、図10のフローチャートのように、制御部108は、表示部110に入力用画面を表示させ、操作者からUI109を介して撮像パラメータの設定を受け付ける(ステップ501)。これにより、制御部108は、撮像パラメータとして、送信する超音波2の照射範囲、スパースパターン設定部103において設定する受信焦点パターンの間引き方法および間引き率等の設定を操作者から受け付ける(ステップ501)。
制御部108は、超音波2の照射範囲と、受信焦点パターンの間引き方法および間引き率等をスパースパターン設定部103に指示し、スパースパターン設定部103が受信焦点パターンを生成する(ステップ502)。
スパースパターン設定部103の受信焦点パターンの生成処理を図11、図12(a),(b)を用いて具体的に説明する。スパースパターン設定部103は、超音波2の照射範囲に、始点座標(x0,y0,z0)を設定し、始点座標からx、y、z方向にそれぞれM個、N個、L個の計M×N×L個の受信焦点(この受信焦点は、画像のピクセルに相当するため、以下ピクセルとも呼ぶ)を配置する(ステップ51)。つぎに、スパースパターン設定部103は、受信焦点の間引きを行うための単位領域の大きさを設定する。ここでは、スパースパターン設定部103は、単位領域の大きさは、x、y、z方向にそれぞれO×P×Q個のピクセルであると設定する(ステップ52)。つぎに、スパースパターン設定部103は、間引きを行う単位領域を、単位領域の位置をx,y,z方向のO×P×Q個のピクセルに付与した番号i、j、kにより選択する。すなわち、図3に示すように、単位領域O×P×Q=2×2×2である場合、x方向に2ピクセルずつにi=1、2・・・、y方向に2ピクセルずつにj=1、2・・・、z方向に2ピクセルずつにk=1、2・・・が付与される。スパースパターン設定部103は、最初にi=j=k=1で特定されるO×P×Q個のピクセルの単位領域を選択し(ステップ52〜56)、その単位領域内のピクセルの位置をそれぞれ特定し(ステップ57)、図12(a)または図12(b)の処理により、受信焦点4を配置する(ステップ58)。
ステップ58において、図12(a)の処理を行う場合、スパースパターン設定部103は、制御部108から操作者が設定した間引き率Rを受け取り(ステップ41)、O×P×Q個のピクセルの中からランダムに(O×P×Q)/R個のピクセルを選択し(ステップ42)、選択したピクセルに受信焦点4を配置する処理を行う(ステップ43)。これにより、i=j=k=1で特定されるO×P×Q個のピクセルの単位領域内に、所定の間引き率Rで受信焦点4をランダムに配置することができる。これをi、j、kの値を増加させながら、繰り返し行うことにより、スパースパターン設定部103は、M×N×L個の全てのピクセルにランダムに受信焦点4を配置した受信焦点パターンを生成する(ステップ58〜61)。
一方、ステップ58において、図12(b)の処理を行う場合、スパースパターン設定部103は、O×P×Q個のピクセルの単位領域内に(O×P)/R個の受信焦点が配置された複数種類A,B,C・・・のパターンを、設定可能な間引き率R毎に、内蔵するメモリに記憶している(図4参照)。スパースパターン設定部103は、制御部108から操作者が設定した間引き率Rを受け取り(ステップ71)、受け取ったRに対応するパターンA,B,C・・・をメモリから読み出し(ステップ72)、z方向に単位領域のパターンA,B,C・・・が順番に深さ方向に繰り返し配置されるように、単位領域のz方向の配置番号kにより、その単位領域に設定するパターンA,B,C・・・を選択する(ステップ73,74)。例えば、間引き率Rが4であるとき、k=1の段のO×P個のピクセルにはパターンBの受信焦点が配置され、k=2にはCが配置される。なお、x、y方向については、A,B,C・・・のうちステップ73,74で設定されたパターンを繰り返し配置する。これをi、j、kの値を増加させながら、繰り返し行うことにより、スパースパターン設定部103は、M×N×L個の全てのピクセルに、パターンA,B,C・・で受信焦点4を配置した受信焦点パターンを生成する(ステップ58〜61)。
スパースパターン設定部103は、生成した受信焦点パターンを受信ビームフォーマ102に設定する(ステップ502)。なお、ステップ502において、M×N×Lの値、O×P×Qの値は、予め定めた値であっても、操作者からステップ501で受け付けた値でもよい。
つぎに、制御部108は、送信ビームフォーマ101に指示し、ステップ501で受け付けた照射範囲とその送信位置に超音波2を送信するための送信信号を生成させ、超音波探触子100の各振動子に出力させる(ステップ503)。これにより、超音波探触子100から超音波2が撮像対象1に送信され、反射波等の超音波3が超音波探触子100の各振動子により受信され、受信信号が出力される。
制御部108の制御下で、受信ビームフォーマ102は、少なくともスパースパターン設定部103の受信焦点4について結像データを生成し、メモリ106に格納する(ステップ504)。結像データの生成方法については、図5、図6を用いて説明した通りである。
制御部108の制御下で、補間処理部104は、受信焦点パターンの受信焦点4が配置されていない点(受信焦点5)について補間データを生成する(ステップ505)。
図13は、ステップ505の補間データ生成処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、周囲の結像データから補間データを算出する補間方法である。まず、補間処理部104は、補間データを生成すべき点を中心として、どの範囲の結像データを参照するかを設定する(ステップ81)。例えば、補間するピクセルの位置を(0,0,0)としたときに、範囲Wとして、x,y,z方向に-1から+1以内の周囲8ピクセルを設定し、この8ピクセルに存在する結像データを読み出すことを決定する。この範囲Wは、予め定めたものであってもよいし、ステップ501において操作者から受け付けた範囲であってもよい。
つぎに、補間処理部104は、スパースパターン設定部103から受信焦点パターンを得て、補間データの位置pを読み込み(ステップ82)、補間データの位置pから範囲Wに位置する結像データV(Wp)をメモリ106より読みだす。例えば、補間するピクセルの位置pを(0,0,0)としたときに、x,y,z方向に-1から+1以内の周囲8ピクセルに存在する結像データV(Wp)を読み出す(ステップ83,84)。
補間処理部104は、読み出した結像データV(Wp)を用い、例えばその平均値vを算出し、位置pの補間データとして、メモリ106に格納する(ステップ85,86)。
上記処理をすべての補間データを生成すべき点pについて繰り返す(ステップ87)。これにより、ステップ505の補間データの生成処理が完了する。なお、補間処理部104の処理動作は、図13のフローの限定されるものではなく、他の補間処理で補間データを生成することももちろん可能である。
つぎに、制御部108の制御下で、画像生成部105は、メモリ106の結像データおよび補間データを用いて、撮像領域120aの3次元画像(3次元ボリュームデータ)を生成し、表示部110に表示させる。
そして、ステップ503に戻り、制御部108は、次の送信を行う。UI109を介して操作者から撮像終了の指示があるまでしてステップ503〜506を繰り返し行う。
本実施形態の超音波撮像装置は、スパースパターン設定部103により深度方向を含む2次元または3次元方向にスパースな結像データの形成を可能になることため、補間の信頼性を向上させ、いかなる構造の対象に対してもなめらかで均質な補間が可能となる。
なお、補間処理部104は、補間データを圧縮センシング技術を用いて生成してもよい。圧縮センシング技術により補間データを生成する場合、スパースパターン設定部103は、圧縮センシングの手法で補間データを生成するのに適したスパースな受信焦点のパターンを生成する。一般的な圧縮センシングについて、図14を用いて説明する。元のデータ(間引きされていないすべての受信焦点の結像データ)をxとし,アンダーサンプリングによって取得された観測データ(間引き後の受信焦点4の結像データ)をy,アンダーサンプリング(間引き)の際の観測行列をΦとすると、yは式(2)で記述される。xは、基底Ψによりvに変換することで式(3)であらわされる。このとき、基底Ψはvの分布の多くが0で、信号が極所に集中するような分布となる(vはスパースである)ように基底Ψが選ばれる(vをスパース信号と呼ぶ。)。Ψとしては、例えばフーリエやウェーブレットなどの変換行列が用いられる。式(4)で記述されるように、一般に式(3)の拘束条件のもとでlノルムと呼ばれるvのノルムが最小となるような解としてv’を求めることができる(v’は再構成されたスパース信号)。v’を用いて、式(5)の通り逆変換により再構成されたデータx’が得られる。この一連の処理により、アンダーサンプリング下の観測データyから、欠落データが補間された形のデータx’が復元されることになる。これにより補間された、間引きされていないすべての受信焦点の結像データに相当するx’が得られる。
スパースパターン設定部103におけるスパースな間引き処理は,観測行列Φを選ぶことに相当する。一般にΦにはランダム性が求められる。またΦの最適化は、既知のデータxを用いて再構成により復元されたx’のエラーの大きさを評価することで行うことができる。例えば、いくつかの観測行列Φのうち,エラーの小さい最適な観測行列Φを選ぶことができる。
Figure 0006761767
4…受信焦点、5…間引かれた受信焦点、100…超音波探触子、101…送信ビームフォーマ、102…受信ビームフォーマ、103…スパースパターン設定部、104…補間処理部、105…画像生成部、106…メモリ、108…制御部、109…ユーザーインターフェイス、110…表示部

Claims (4)

  1. 超音波探触子の配列された複数の振動子にそれぞれ送信信号を出力して超音波に変換させ、撮像対象に前記超音波を送信させる送信ビームフォーマと、
    前記送信ビームフォーマによる1回の送信で前記超音波を送信された撮像対象から戻った超音波を前記複数の振動子がそれぞれ受信して出力する受信信号から、パラレル受信方式により、前記撮像対象の前記超音波の照射範囲における複数の受信ライン上の複数の受信焦点について結像データを生成する受信ビームフォーマと、
    複数の前記受信ラインの前記結像データの生成される複数の受信焦点の配置のパターンを定めるスパースパターン設定部と、
    補間処理部と、
    画像生成部とを有し、
    前記スパースパターン設定部は、前記撮像対象の前記超音波の照射範囲に前記超音波の送信方向を深度方向とする3次元に配列されたピクセルを設定し、そのうち前記深度ごとの2次元配列のピクセルから予め定めた数のピクセルを、ランダムに選択するか、または、予め定めた複数種類の選択パターンを前記深度方向に順番に繰り返すことにより選択し、選択したピクセルの位置を前記結像データを生成すべき前記受信焦点の位置として前記受信ビームフォーマに設定し、
    前記補間処理部は、前記スパースパターン設定部が選択しなかった前記ピクセルの位置の補間データを補間演算により生成し、
    前記画像生成部は、前記受信ビームフォーマが生成した前記結像データと、前記補間処理部が生成した前記補間データとを用いて、前記3次元に配列されたピクセルの3次元画像を生成する
    ことを特徴とする超音波撮像装置。
  2. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記受信ビームフォーマは、前記スパースパターン設定部が前記深度ごとに前記予め定めた数のピクセルを選択することにより設定した前記受信焦点を、前記深度ごとに一つずつ選択して結ぶことにより、前記予め定めた数と同数の前記受信ラインを設定し、前記パラレルビーム受信方式により、前記結像データを生成することを特徴とする超音波撮像装置。
  3. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記受信ビームフォーマは、前記スパースパターン設定部が選択したピクセルと選択しなかったピクセルの両方を受信焦点として結像データを生成した後、前記スパースパターン設定部が選択したピクセルの前記受信焦点の前記結像データを選択して出力することを特徴とする超音波撮像装置。
  4. 請求項1に記載の超音波撮像装置であって、前記受信ビームフォーマは、前記受信ラインと同数以上の遅延加算部を備えることを特徴とする超音波撮像装置。
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