[go: up one dir, main page]

JP6666078B2 - 食器用浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法 - Google Patents

食器用浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6666078B2
JP6666078B2 JP2015099901A JP2015099901A JP6666078B2 JP 6666078 B2 JP6666078 B2 JP 6666078B2 JP 2015099901 A JP2015099901 A JP 2015099901A JP 2015099901 A JP2015099901 A JP 2015099901A JP 6666078 B2 JP6666078 B2 JP 6666078B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
less
component
tableware
washing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015099901A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016216540A (ja
Inventor
鈴木 信行
信行 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2015099901A priority Critical patent/JP6666078B2/ja
Publication of JP2016216540A publication Critical patent/JP2016216540A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6666078B2 publication Critical patent/JP6666078B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)

Description

本発明は、食器用の浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法に関する。
商業施設、病院、介護施設、学校、事業所などで食器類を洗浄する場合、大量の食器類を短時間で洗浄するのに適した、いわゆる業務用自動食器洗浄機が用いられる。業務用自動食器洗浄機を用いた米飯等の食器の洗浄では、手洗い用食器洗浄剤を希釈した溶液に食器を浸漬した後、スポンジを用いた予備洗いを行う。その後、業務用自動食器洗浄機での洗浄が行われる。
特許文献1は、ジアルキルスルホサクシネート類及びアミンオキシド類を含有する、油やデンプン汚れに対する洗浄力に優れる液体洗剤組成物を開示している。
特許文献2は、ジアルキルスルホサクシネート、脂肪酸、マグネシウム無機化合物、アルキルグリコールアルキルエーテル及び水を含有する手洗い用食器洗浄剤組成物を開示している。
特許文献3は、ジアルキルスルホサクシネート、陰イオン界面活性剤及びアルキルグリセリルエーテルを含有する手洗い用食器洗浄剤組成物を開示している。
特表2008−507611号公報 特開2012−140571号公報 特開2011−231311号公報
食器に乾燥固着した米飯汚れは、その存在状態により洗浄性が異なる。固形の粒状態では洗浄機の物理力により洗浄する事が出来るが、水を含みスラリー状となって乾燥した場合、デンプンの薄膜となり食器表面に残存して落としづらい汚れとなる。又、経年使用による食器の凹部に蓄積する事で更に洗浄しづらい状況となる。これらデンプン汚れは、洗浄後の目視観察では確認しづらく、ヨウ素溶液を噴霧する事でその残存が確認できるが、これを常態的に行うことは煩雑である。衛生面などから、業務用自動食器洗浄機を用いた洗浄により、食器に付着した目に見えにくいデンプン汚れを極力低減できることが望まれる。
乾燥固着したデンプン汚れの洗浄は、水と接触させる事によりデンプンを膨潤させる事で食器との親和力を低減する事が有効である。例えば、洗浄前に長時間の予備浸漬を行えば、乾燥固着したデンプン汚れは落としやすくなる。しかし、多くの施設では、多量の食器を短時間で洗浄したいという要請が強いため、できるだけ浸漬時間を短くする浸漬洗浄剤が望まれる。
一方、ジアルキルスルホサクシネートを高濃度で含有する組成物は、安定性が悪く、粘度や溶解性が悪いため使用性が優れない等の欠点があった。特許文献1から3はいずれも、組成物中のジアルキルスルホサクシネートの濃度が高くない。そのため、使用性や運搬コスト等を考慮すると、ジアルキルスルホサクシネートを高濃度で含有し、低温安定性及び使用時の温水への溶解性が改善された組成物が望まれる。
また、一般的に給食等では、メラミン、ポリカーボネイト、ポリエステル等のプラスチック製容器を用いる。これらの容器は安全性に優れるが、浸漬洗浄剤に含まれる溶剤の影響を受け、表面形状が変化し、劣化する。デンプン汚れの浸漬洗浄のためには、このような容器への悪影響のない組成物が望まれる。
本発明は、乾燥固着した米飯汚れが付着した食器を、自動食器洗浄機での洗浄を行う前に、短時間浸漬させることで、自動食器洗浄機での洗浄による米飯汚れの除去性が向上し、且つ界面活性剤濃度が高くても、低温安定性が良く、使用時に温水への溶解性に優れ、使用することで食器を劣化させることのない食器用浸漬洗浄剤組成物、及びこれを用いた食器の洗浄方法に関する。
本発明は、(A)炭素数8以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を2つ有するジアルキルスルホサクシネート又はその塩(以下、(A)成分という。)55質量%以上、75質量%以下、(B)ジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下、(B)成分という。)0.5質量%以上、50質量%以下、及び水を含有する、食器用浸漬洗浄剤組成物に関する。
また、本発明は、下記工程1の終了後、下記工程2を行う、食器の洗浄方法に関する。
工程1:下記(A)成分0.0055質量%以上、3.75質量%以下、下記(B)成分を0.00005質量%以上、2.5質量%以下、及び水を含有する洗浄液に、食器を浸漬する工程。
(A)成分:炭素数8以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を2つ有するジアルキルスルホサクシネート又はその塩
(B)成分:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
工程2:自動食器洗浄機を用いて食器を洗浄する工程。
なお本発明において、食器用とは、食器用及び調理器具用の何れも含むものとする。また食器には食品用の保存容器を含むものとする。
本発明によれば、乾燥固着した米飯汚れが付着した食器を、自動食器洗浄機での洗浄を行う前に、短時間浸漬させることで、自動食器洗浄機での洗浄による米飯汚れの除去性が向上し、且つ界面活性剤濃度が高くても、保存時の低温安定性が良く、使用時に温水への溶解性に優れ、かつ、食器への影響がない食器用浸漬洗浄剤組成物、及びこれを用いた食器の洗浄方法が提供される。
本発明の効果が発現される理由は定かではないが、次のように推察される。デンプン汚れは、水との接触により膨潤し粘性が低下する事で、洗浄しやすさが向上する。通常行われている浸漬では、デンプン汚れの外部から膨潤が起こる為、長い浸漬時間が必要であった。一方、本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、(A)成分と(B)成分とを組み合わせたことで、デンプン汚れと食器の境界部分から内部空隙部への濡れ性が向上し、デンプン汚れの内部、外部の両方からデンプンの膨潤が進行すると考えられる。併せて、(B)成分は、(A)成分が水と混合されることによる増粘を適切に制御し、増粘を抑制しているものと考えられる。これらの結果、短時間の浸漬でデンプン汚れが除去しやすい状態となり、自動食器洗浄機を用いた洗浄でのデンプン汚れの洗浄性を向上できたと考えられる。
〔食器用浸漬洗浄剤組成物〕
<(A)成分>
本発明の(A)成分は、炭素数8以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を2つ有するジアルキルスルホサクシネート又はその塩である。具体的には、下記一般式(I)で表されるジアルキルスルホサクシネートが挙げられる。
Figure 0006666078
〔式中、R、Rは、それぞれ、炭素数8以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。Mは無機又は有機の陽イオンである。〕
一般式(I)中のR、Rは、同一でも異なっていても良い。R、Rの炭素数は、デンプン除去性のさらなる向上の観点から、5以上が好ましく、6以上がより好ましく、7以上が更に好ましく、そして、デンプン除去性のさらなる向上の観点から、18以下が好ましく、14以下がより好ましく、10以下が更に好ましい。
一般式(I)中、R、Rは、それぞれ、具体的には、n−オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、2−エチルヘキシル基、sec−オクチル基、イソペンチル基、イソノニル基、イソデシル基、及びシクロヘキシル基から選ばれるアルキル基が挙げられ、好ましくはn−オクチル基、sec−オクチル基、デシル基、イソデシル基、及び2−エチルヘキシル基から選ばれる基である。
一般式(I)中、Mとしては、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオンから選ばれる無機陽イオン、モノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンから選ばれる有機陽イオンが挙げられ、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、及びアンモニウムイオンから選ばれる陽イオンである。好ましくは、ナトリウムイオン及びカリウムイオンであり、ナトリウムイオンがより好ましい。
一般式(I)中のR、Rが同一の化合物の調製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば米国特許明細書第2,028,091号公報に記載の方法を参考して製造することができ、また、R、Rが異なる非対称の化合物は、例えば特開昭58−24555号公報に記載の方法を参考して製造することができる。市販の化合物を用いる場合には、東邦化学工業(株)エアロールCT−1K(R、Rが共に2−エチルヘキシル基である化合物)、三洋化成工業(株)サンモリンOT−70S(R、Rが共に2−エチルヘキシル基である化合物)、花王(株)製ペレックスOT−P(R、Rが共に2−エチルヘキシル基である化合物)、同ペレックスTR(R、Rが共にトリデシル基である化合物)、BASF社製LuensitA−BO(R、Rが共に2−エチルヘキシル基である化合物)、三井サイテック株式会社から入手可能であったエアロゾルA−196(R、Rが共にシクロヘキシル基である化合物)などを用いることができる。
<(B)成分>
本発明の(B)成分はジエチレングリコールモノブチルエーテルである。(B)成分は、(A)成分を所定濃度で含有する本発明の組成物に対して、低温安定性、使用時の温水への溶解性を向上させる。また、所定量の(B)成分を用いることで、プラスチック製食器に対する損傷を低減できる。
<水>
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は水を含有する。水は、組成物の残部となる量で用いられる。組成物中の各成分の含有量は特に断らない限り、水を含めた成分の全量に対する質量%である。
<その他の成分>
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、温水溶解性及び低温安定性のさらなる向上の観点から、更に(C)成分として、プロピレングリコールを含有することが好ましい。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、低温安定性のさらなる向上の観点から、更に(D)成分として、エタノールを含有することが好ましい。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、溶剤、ハイドロトロープ剤、分散剤、pH調整剤、増粘剤、粘度調整剤、香料、着色剤、酸化防止剤、防腐剤、抑泡剤、漂白剤、漂白活性化剤などの成分(ただし、(A)〜(D)成分を除く)を配合することができる。
<組成等>
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、(A)成分を、55質量%以上、75質量%以下含有する。本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、(A)成分を、デンプン汚れ除去性及び低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは57質量%以上、より好ましくは60質量%以上、そして、温水溶解性及び低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは73質量%以下、より好ましくは70質量%以下含有する。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、(B)成分を、0.5質量%以上、50質量%以下含有する。本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、(B)成分を、低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは1.0質量%以上、より好ましくは2質量%以上、そして、食器に対する非損傷性の観点から、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは7質量%以下、より更に好ましくは5質量%以下含有する。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物では、(A)成分と(B)成分の質量比(A)/(B)が、低温安定性及び食器に対する非損傷性のさらなる向上の観点から、好ましくは1.1以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは5.5以上、より更に好ましくは10以上である。そして、当該質量比が、温水溶解性のさらなる向上の観点から、好ましくは130以下、より好ましくは100以下、更に好ましくは80以下、より更に好ましくは50以下、より更に好ましくは25以下である。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、(C)成分を、温水溶解性のさらなる向上の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは11質量%以上、更に好ましくは12質量%以上、そして、低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは16質量%以下、より好ましくは15質量%以下、更に好ましくは14質量%以下含有する。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、(D)成分を、温水溶解性及び低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、そして、低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは1質量%以下含有する。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物は、水を、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下含有する。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物の25℃におけるpHは、デンプン汚れ除去性のさらなる向上の観点から、好ましくは4以上、より好ましくは5以上であり、そして、低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは12以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは8以下である。pHは、JIS K 3362:2008 8.3の記載に準じて測定することができる。
本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物の25℃における粘度は、ハンドリング性及び温水溶解性のさらなる向上の観点から、好ましくは10mPa・s以上、より好ましくは30mPa・s以上であり、そして、好ましくは200mPa・s以下、より好ましくは180mPa・s以下である。粘度は、JIS Z 8803:2011の記載に準じて測定することができ、具体的には、TOKIMEC社製B型粘度計を用いて、ローター:No.1、回転数:30rpmの条件で測定することができる。
<食器の洗浄方法>
本発明は、下記工程1の終了後、下記工程2を行う、食器の洗浄方法に関する。
工程1:下記(A)成分0.0055質量%以上、3.75質量%以下、下記(B)成分を0.00005質量%以上、2.5質量%以下、及び水を含有する洗浄液に、食器を浸漬する工程。
(A)成分:炭素数8以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を2つ有するジアルキルスルホサクシネート又はその塩
(B)成分:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
工程2:自動食器洗浄機を用いて食器を洗浄する工程。
洗浄液中の(A)成分の含有量は、デンプン汚れ洗浄性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.057質量%以上、更に好ましくは0.060質量%以上であり、そして温水溶解性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.75質量%以下、より好ましくは0.38質量%以下、更に好ましくは0.15質量%以下、より更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.08質量%以下、より更に好ましくは0.07質量%以下である。
また、洗浄液中の(B)成分の含有量は、温水溶解性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.00005質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.002質量%以上であり、そして食器に対する損傷性のさらなる向上の観点から好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.25質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、より更に好ましくは0.05質量%以下、より更に好ましくは0.02質量%以下、より更に好ましくは0.01質量%以下、より更に好ましくは0.005質量%以下である。
本発明の食器洗浄の洗浄方法で用いる、(A)成分と(B)成分は、前記の食器用浸漬洗浄剤組成物に記載の(A)成分、(B)成分であり、好ましい態様も同じである。
本発明の食器洗浄の洗浄方法で用いる洗浄液は、(C)成分として、プロピレングリコールを含有することが好ましい。
また、本発明の食器洗浄の洗浄方法で用いる洗浄液は、(D)成分として、エタノールを含有することが好ましい。(C)成分と(D)成分は、前記の食器用浸漬洗浄剤組成物に記載の(C)成分、(D)成分であり、好ましい態様も同じである。
また、(C)成分を含有する場合、洗浄液中の(C)成分の濃度は、温水溶解性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.012質量%以上である。そして低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.8質量%以下、より好ましくは0.08質量%以下である。
また、(D)成分を含有する場合、洗浄液中の(D)成分の濃度は、低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.00003質量%以上、より好ましくは0.0005質量%以上である。そして低温安定性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.4質量%以下、より好ましくは0.04質量%以下である。
工程1で用いる洗浄液は、本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物から調製されたものが好ましい。より具体的には、本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物を、水で希釈した洗浄液である。(A)成分、(B)成分の濃度が前記範囲となるように、本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物を水で希釈することが好ましい。またデンプン汚れ除去性のさらなる向上の観点から、前記本発明の食器用浸漬洗浄剤組成物を水で好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、そして、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、より更に好ましくは0.2質量%以下に希釈して用いる。
工程1では、でんぷん汚れ除去性のさらなる向上の観点から、食器を前記洗浄液に、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上、そして、同様の観点から、好ましくは120分以下、より好ましくは90分以下、更に好ましくは60分以下、より更に好ましくは30分以下、浸漬する。また浸漬の際、食器類をスポンジ等で手洗いしても良い。
前記洗浄液の温度は、デンプン汚れ洗浄性のさらなる向上の観点から、好ましくは20℃以上、より好ましくは30℃以上、更に好ましくは40℃以上であり、そして経済性及び安全性の観点から、好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下、更に好ましくは50℃以下である。洗浄液の温度は、食器を浸漬させる前の温度であってもよい。浸漬の間、前記温度を維持することが好ましい。
また前記洗浄液のpHは、デンプン汚れ洗浄性のさらなる向上の観点から、好ましくは5以上、より好ましくは6以上であり、そして安全性の観点から、好ましくは12以下、より好ましくは11以下、更に好ましくは9以下である。このpHは、浸漬させる際の温度におけるpHであってよい。また、このpHは、洗浄液20℃でのpHであってよい。
食器の浸漬は、洗浄液を収容した浸漬槽を用いて行うことができる。浸漬槽は、一般的にシンクと表現されているものを使用することができる。業務用で使用されるシンクの容積は、厨房に於ける洗浄室の広さにより異なるが、例えば、0.1m以上、3m以下のものが挙げられる。食器は、洗浄液に完全に浸漬することが好ましい。食器を完全に浸漬する容積を有する浸漬槽と洗浄液の量を組み合わせることが好適である。
<工程2>
工程2では、工程1で洗浄液への浸漬を終えた食器を、自動食器洗浄機を用いて食器を洗浄する。
工程1で洗浄液に浸漬した食器は水ですすがなくてもよいし、水ですすいでもよい。
工程2で用いる自動食器洗浄機は、一般に市場で入手可能な自動食器洗浄機であればよく、家庭用自動食器洗浄機を用いることも可能である。また、工程2での洗浄条件は特に限定されず、洗浄剤の種類、洗浄温度、洗浄時間などは、自動食器洗浄機による公知の洗浄条件に準じて行うことができる。工程2で用いる自動食器洗浄機は、好ましくは業務用自動食器洗浄機である。
<食器用浸漬洗浄剤組成物の調製方法>
下記の表1、表2、及び表3記載の食器用浸漬洗浄剤組成物を、下記のように調製した。
(1)(A)成分を、150℃〜180℃にて20分間加熱し溶解させた。
(2)溶解した(A)成分に(C)成分を徐々に添加、混合した。
(3)混合物が均一に溶解したことを確認した後、70℃以下まで徐々に冷却した。
(4)高温の為、飛散した(C)成分を追加し調製を行った後、イオン交換水を徐々に添加し、混合した。
(5)混合物が均一に溶解したことを確認した後、40℃以下まで徐々に冷却した後、(B)成分を徐々に添加、混合した。
(6)混合物が均一に溶解したことを確認した後、(D)成分を徐々に添加、混合した。
(7)混合物が均一に溶解したことを確認し、食器用浸漬洗浄剤組成物を得た。
ここで、表1の比較例1−1〜1−4の組成物に関しては、(B)成分の代わりに表1記載の化合物を用いて食器用浸漬洗浄剤組成物を調製した。
ここで、用いた成分は以下のものである。
・(A)成分:スルホコハク酸ジ−2−エチルヘキシル ナトリウム塩(東京化成工業製、試薬:100%品)
・(B)成分:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(品名:BDG−NS(日本乳化剤株式会社製))
・(C)成分:プロピレングリコール(旭硝子株式会社製)
・(D)成分:エタノール(試薬1級)
<評価方法>
得られた食器用浸漬洗浄剤組成物を用いて以下の評価を行った。
〔I〕デンプン汚れ除去性
(1)直径12cm、高さ4.5cmで、側面からの形状が半円形状のメラミン製茶碗の内側に、炊飯器で炊いた米飯を、平面から見た茶碗の直径と重なるように幅3cm、長さ16cmの帯状で、米粒が残らない様に擦りつけた。米飯の温度は40±10℃であった。
(2)米飯を擦りつけたメラミン製茶碗を、25℃±5℃に調整された部屋で2時間放置し、擦りつけた米飯が乾燥、固化している事を触手で確認した。
(3)45℃の温水800mLを、縦18.7cm、横12.8cm、高さ6.0cmのポリプロピレン製バットに入れ、表記載の食器用浸漬洗浄剤組成物を0.8g投入し、洗浄液を調製した。洗浄液中の食器用浸漬洗浄剤組成物の濃度は0.1質量%であった。
(4)茶碗を、米飯を擦りつけた面積の半分が浸かるように、洗浄液に5分間浸漬(工程1)後、取り出した。
(5)取り出した茶碗は1分以内に、1ドアタイプの業務用食器洗浄機(三洋電機株式会社製 SANYO DR53)にセットし、洗浄温度50℃、洗浄時間40秒、濯ぎ温度80℃、濯ぎ時間10秒の条件で洗浄した(工程2)。尚、洗浄機の洗浄液槽(38L)を、業務用自動食器洗浄剤(アクシャルニュースターAN:花王株式会社製)にて、濃度が0.15質量%になる様に予め洗浄液を調製している。又、この食器洗浄機では、洗浄中、洗浄液槽に収容された洗浄液の濃度は一定となるように制御されている。
(6)洗浄終了後、取り出した茶碗内側の米飯汚れの洗浄性確認の為、ヨウ素化デンプン反応を用いた着色度合にて確認した。
(7)ヨウ素溶液(試薬:0.01N)を、茶碗内側全体に噴霧した後、40℃±5℃の温水で10秒間すすぎ、浸漬部分の着色度合を目視にて判定した。デンプン汚れ除去性の評価は、下記に示す5段階の評価基準に従って評価した。
5:浸漬部分に、極僅かに着色が認められる(極僅かに、デンプン汚れが残存。)。
4:浸漬部分に、僅かに着色が認められる。
3:浸漬部分に、着色が認められる。
2:浸漬部分に、多く着色が認められる。
1:浸漬部分に、非常に多く着色が認められる(表記載の食器用浸漬洗浄剤組成物を投入していないものと、同等である。)。
〔II〕低温安定性
表記載の食器用浸漬洗浄剤組成物を、100mlのガラス製容器(マルエム社製No8、40mm×120mm)に80ml入れ密閉し、−5℃で14日間の保存を行い、液の外観状態を下記に示す5段階の評価基準に従って評価した。
5:均一透明(濁りは全く認められない。)。
4:極僅かに、濁りが認められる。
3:僅かに、濁りが認められる。
2:濁りが認められる。
1:濁りが認められ且つ、2層分離を起こしている。
〔III〕温水溶解性
1000mLのビーカーに温水(45℃±5℃)を800mL投入した。そこに、表記載の食器用浸漬洗浄剤組成物を0.8g投入し、直径10mm、長さ330mmのポリプロピレン製の棒にて円を描く様に静かに撹拌を10回行った後、5分間静置した。静置後、ビーカー下層部への沈降物を目視確認した。温水溶解性の評価を下記に示す5段階の評価基準に従って評価した。
5:溶け残りなし(5分静置で溶解)。
4:極僅かに、溶け残りが見られる(10分静置で溶解)。
3:僅かに、溶け残りが見られる(20分静置で溶解)。
2:溶け残りが見られる(40分静置で溶解)。
1:溶け残りが多く見られる(60分静置で溶解)。
〔IV〕質量変化率
表記載の食器用浸漬洗浄剤組成物をイオン交換水にて1質量%溶液に希釈し、100mlの硝子製容器(アズワン社製:No11、直径40mm×高さ75mm)に100g投入し、洗浄液を得た。当該洗浄液に、電子天秤CPA224S(sartorius社製)で、予め計量(少数点第四位迄を有効数字)したメラミン樹脂性テストピース(30mm×80mm×3mm)を浸漬し、密閉した。50℃で10日間の保存を行った後、テストピースを取り出し、水洗し、室温下で乾燥して質量を測定した。食器用浸漬洗浄剤組成物での浸漬による質量変化率は以下の式より求め、判定を行った。尚、イオン交換水にて上記浸漬評価を行った場合のテストピースの質量変化率は0%であった。
質量変化率(%)=(初期質量−保存後質量)/初期質量
質量変化率の値から、下記に示す5段階の評価基準に従って評価した。
5:0%以上、0.5%未満
4:0.5%以上、2%未満
3:2%以上、5%未満
2:5%以上、10%未満
1:10%以上
Figure 0006666078
Figure 0006666078
Figure 0006666078

Claims (5)

  1. (A)炭素数8以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を2つ有するジアルキルスルホサクシネート又はその塩(以下、(A)成分という。)55質量%以上、75質量%以下、(B)ジエチレングリコールモノブチルエーテル(以下、(B)成分という。)0.5質量%以上、50質量%以下、及び水を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比(A)/(B)が10以上、25以下である、食器用浸漬洗浄剤組成物。
  2. 更に、(C)プロピレングリコールを含有する、請求項1記載の食器用浸漬洗浄剤組成物。
  3. 更に、(D)エタノールを含有する、請求項1又は2記載の食器用浸漬洗浄剤組成物。
  4. 下記工程1の終了後、下記工程2を行う、食器の洗浄方法。
    工程1:下記(A)成分を0.0055質量%以上、3.75質量%以下、下記(B)成分を0.00005質量%以上、2.5質量%以下、及び水を含有し、(A)成分と(B)成分の質量比(A)/(B)が10以上、25以下である、洗浄液に、食器を5分以上、30分以下浸漬する工程。
    (A)成分:炭素数8以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を2つ有するジアルキルスルホサクシネート又はその塩
    (B)成分:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
    工程2:自動食器洗浄機を用いて食器を洗浄する工程。
  5. 工程1の洗浄液が、請求項1〜何れか1項記載の食器用浸漬洗浄剤組成物を水で希釈した洗浄液である、請求項記載の食器の洗浄方法。
JP2015099901A 2015-05-15 2015-05-15 食器用浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法 Active JP6666078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015099901A JP6666078B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 食器用浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015099901A JP6666078B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 食器用浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016216540A JP2016216540A (ja) 2016-12-22
JP6666078B2 true JP6666078B2 (ja) 2020-03-13

Family

ID=57579858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015099901A Active JP6666078B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 食器用浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6666078B2 (ja)

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9408940D0 (en) * 1994-05-05 1994-06-22 Procter & Gamble Manual dishwashing compositions
JPH08311487A (ja) * 1995-05-18 1996-11-26 Niitaka Kagaku Kogyo Kk 洗浄剤組成物
JP4026790B2 (ja) * 1998-05-21 2007-12-26 ライオン株式会社 ピッチ洗浄用液体洗浄剤組成物
JP3532817B2 (ja) * 2000-01-24 2004-05-31 エア・ウォーター株式会社 海洋生物由来コラーゲンの製造方法
US6372702B1 (en) * 2000-02-22 2002-04-16 Diversey Lever, Inc. Dishwashing composition for coating dishware with a silicon surfactant
DE10127919A1 (de) * 2001-06-08 2002-12-19 Ecolab Gmbh & Co Ohg Reinigungsverfahren zur Stärkeentfernung
DE102004021208A1 (de) * 2004-04-29 2005-11-24 Basf Ag Synergistische Tensidmischungen mit hoher Dynamik, gleichzeitig niedriger cmc und hohem Wasch- und Reinigungsvermögen
MX2007000884A (es) * 2004-07-23 2007-03-12 Procter & Gamble Composicion detergente liquida para una limpieza mejorada de la grasa y de la suciedad del almidon a baja temperatura.
JP4855022B2 (ja) * 2005-09-02 2012-01-18 花王株式会社 機械洗浄前洗い用食器洗浄剤組成物
JP5207162B2 (ja) * 2006-11-22 2013-06-12 ディバーシー株式会社 自動食器洗浄機用中性液体洗浄剤組成物
JP5234568B2 (ja) * 2007-03-29 2013-07-10 株式会社Adeka 食器洗浄用洗浄剤組成物及び予備洗浄用洗浄剤組成物
HUP0800717A2 (en) * 2008-11-25 2010-09-28 Nanocolltech Kft Synergic liquid product and for using refuse disposal
EP2391699B1 (en) * 2009-02-02 2014-06-25 The Procter & Gamble Company Liquid hand dishwashing detergent composition
JP5774315B2 (ja) * 2011-01-06 2015-09-09 花王株式会社 手洗い用食器洗浄剤組成物
JP5722692B2 (ja) * 2011-04-28 2015-05-27 花王株式会社 手洗い用食器洗浄剤組成物
JP5775788B2 (ja) * 2011-10-12 2015-09-09 花王株式会社 手洗い用食器洗浄剤組成物
JP2014009355A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Lion Hygiene Kk 前浸漬用洗浄剤組成物
JP2015199941A (ja) * 2014-04-02 2015-11-12 花王株式会社 液体洗浄剤組成物
JP6644639B2 (ja) * 2016-05-27 2020-02-12 花王株式会社 食器用液体洗浄剤組成物
JP6903405B2 (ja) * 2016-05-30 2021-07-14 花王株式会社 食器の洗浄方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016216540A (ja) 2016-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6754569B2 (ja) 食器洗い機用洗浄剤
JP4565321B2 (ja) 調理台・調理機器並びにその周辺床用洗浄剤組成物
KR20150103370A (ko) 균질한 세제 조성물
CN101313059B (zh) 组合物和方法
JP2937635B2 (ja) 自動食器洗浄機用洗浄剤
US20100234270A1 (en) Organic Cleaning Composition
JP5719077B1 (ja) 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP6666078B2 (ja) 食器用浸漬洗浄剤組成物及び洗浄方法
JP2011219527A (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP6862035B2 (ja) 中性洗浄剤組成物
CN105273857B (zh) 一种多功能绿色水基清洗剂及其制备方法
JP7478532B2 (ja) 卵汚れ用固体洗浄剤組成物及び洗浄方法
JP6445505B2 (ja) 機械洗浄前洗い用食器洗浄剤組成物
JP6646487B2 (ja) 硬質表面用洗浄剤組成物
JP2018184493A (ja) 食器洗い機用洗浄剤組成物
JP3012453B2 (ja) 硬表面洗浄用組成物
JP5539657B2 (ja) 食品食器用透明洗剤
JP6614956B2 (ja) 自動食器洗浄機用固体洗浄剤組成物
JP4784060B2 (ja) 低泡性洗浄剤
KR101811404B1 (ko) 자동 식기 세척기용 액상 세제 조성물
JP6840432B2 (ja) 機械洗浄前洗い用食器洗浄剤組成物
JP2023158259A (ja) 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP7421351B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2017119763A (ja) 食器洗い機用液体洗浄剤組成物
JP5676500B2 (ja) 液体洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190319

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190906

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200220

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6666078

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250