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JP6566894B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

本発明は炊飯器に関し、特に炊飯時に生じるおねばの吹きこぼれを抑制する蒸気分離ユニットに関する。
従来の炊飯器として、炊飯器の蓋に「蒸気分離ユニット」を設け、これにより内釜から発生するおねばを含む蒸気を、おねばと蒸気とに分離するものがある。この従来の炊飯器では、蒸気分離ユニットに分離室を設け、「分離室において遠心力により蒸気とおねばとを分離するので、蒸気とおねばの分離性能がよい」という作用がある。
例えば、特許文献1に記載の炊飯器においては、「混合気案内筒から出たおねばを含む蒸気(混合気)は、ほぼ円筒状に形成された分離室の内壁の接線方向から分離室の内部に流入し、分離室の内壁面に沿って旋回しながら流れる。この旋回に伴う遠心力で、比重の異なる蒸気とおねばとが分離される。そして、分離室において分離されたおねばは、分離室の内壁に沿って下方に流れ、おねば流出口を通って分離機構から出て、おねば受け容器内に落下する。おねば受け容器の底板は、下面開口部に向かって下降するよう傾斜しており、おねば受け容器内のおねばは、下面開口部から凹状枠内へと進み、凹状枠内に溜まる。一方、分離室おいて分離された蒸気は、分離室の下流壁に設けられた蒸気流出口から蒸気案内筒内へと進み、蒸気案内筒から出る。ここで、分離しきれなかったおねばが泡として蒸気案内筒から出てきた場合でも、蒸気案内筒の出口側には下障壁と上障壁が設けられているので、泡はこれらの障壁に衝突してつぶれ、おねばは下障壁おねば戻し口を通っておねば受け容器の底板上を流れ、下面開口部を通って凹状枠内に溜まる。そして、蒸気案内筒から出た蒸気は、容器蓋排出口に取り付けられた排出口シール材を通り、蓋体排出口から炊飯器の外部に放出される。」という技術が開示されている。
特開2013−22284号公報
特許文献1に記載の炊飯器においては、遠心力によりおねばと蒸気を分離する場合、炊飯工程において強火を継続させた場合に分離が十分にできず、蓋体排出口から炊飯器外におねばが吹きこぼれてしまう場合がある。これに対し、蒸気案内筒から蒸気口に至る空間の障壁を大きくして蒸気とおねばとを蛇行させ、蒸気とおねばとが分離機構内を流れる距離を長くして、蒸気とおねばの分離性能を上げることができる。しかし、特に、おいしいご飯を炊くために高火力での沸騰時間を長くした炊飯器においては、加熱手段への入力電力を大きくすると単位時間当たりのおねばと蒸気の発生量も増えるため、分離室内に蒸気とおねばとが滞留してしまう。これを解消するには蒸気とおねばとが流れる距離をさらに長くする必要があるが、分離機構はさらに大型化してしまう。このように分離機構が大型化すると、材料の使用量が増えて製造コストの増加につながり、また、使用者による取り扱い性も悪くなってしまう。また、炊飯器全体に対して分離機構が占める体積の割合も大きくなり、炊飯器の設計的、デザイン的な制約も大きいという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、より小型で、蒸気とおねばの分離性能が高い蒸気分離ユニットを備えた炊飯器を提供するものである。
本発明に係る炊飯器は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体内に収容される内釜と、前記内釜を加熱する加熱手段と、前記炊飯器本体の上部開口部を覆い、蒸気を外部に排出するための蓋体排出口を備えた蓋体と、前記蓋体の下面に着脱可能に装着されて前記内釜の上部開口部を覆う内蓋と、前記内蓋の上面側に設けられ、前記内釜内の蒸気を排出するための内蓋排出口を有し、前記内釜内の空間から前記蓋体排出口までを接続する、蒸気分離ユニットと、を備え、前記蒸気分離ユニットは、前記蓋体排出口と連通する容器蓋排出口と、内部空間の上側に、箱状に形成される分離室と、前記内蓋排出口と前記分離室とを連通させる混合気案内筒と、を備え、前記分離室は、前記容器蓋排出口に近い側の一端の側面に設けられた開口である蒸気流出口と、該蒸気流出口の下方の当該分離室の底面に開口されているおねば流出口と、を備え、前記おねば流出口の開口面積は、前記混合気案内筒の前記分離室側の端部における開口面積よりも大きく、前記容器蓋排出口の開口面積は、前記おねば流出口の開口面積よりも小さく、前記蒸気流出口の開口面積よりも大きい
本発明に係る炊飯器は、分離室において遠心力により蒸気とおねばとを分離し、分離室のおねば排出口からおねばをおねば受け容器に流出させる。おねば排出口は、おねばと蒸気との混合気が流入してくる混合気案内筒より大きい面積に構成されていることにより、分離室で分離されたおねばの排出性がよく、分離室から蒸気流出口へは蒸気のみが流出する。これにより、蒸気排出口からは蒸気のみが排出され、炊飯器外におねばを含んだ混合気が吹きこぼれることがなく、より小型で単純な構造の蒸気分離ユニットを有する炊飯器が得られる。
本発明の実施の形態1に係る炊飯器の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る炊飯器の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る炊飯器の蓋体と内蓋の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る内蓋と蒸気分離ユニットの斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る内蓋と蒸気分離ユニットの斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニット内を蒸気が流れる経路に沿った断面を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニットの分離室の混合気案内筒を含む断面を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニットの分離室のおねば流出口を含む断面を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニットの水平な断面を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る炊飯器の蒸気分離ユニットを蒸気が流れる経路に沿った断面を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る炊飯器の蒸気分離ユニットの混合気案内筒の内部形状を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
以下、本発明の炊飯器の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
[炊飯器の全体構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る炊飯器100の斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係る炊飯器100の断面図である。なお、以降の説明において、便宜上、図2における紙面上方向を炊飯器100の「上」、紙面下方向を炊飯器100の「下」と称する。
図1及び図2において、炊飯器100は、上部に開口部を有する炊飯器本体1と、炊飯器本体1の上部開口部を開閉自在に覆う蓋体10とを備える。
炊飯器本体1には、水、米などが入れられる有底筒状で上面が開口した内釜2が着脱自在に収容される。この内釜2は、電磁誘導コイルや電気ヒータ等の加熱手段3により加熱され、これによって内釜2内の米が炊飯されるようになっている。蓋体10の下面側、つまり図2における蓋体10の紙面下側には、内蓋20が着脱可能に取り付けられている。内蓋20の周縁部には、蓋体10を閉じたときに内釜2の上端部外周に設けられたフランジ2aに密接する環状の内蓋パッキン28が設けられている。
炊飯器本体1の底部中央の内部には、図示されていない、例えばサーミスタからなる鍋底温度センサーが設けられている。鍋底温度センサーは、バネ等の弾性手段によって上方に付勢されており、炊飯器本体1内に収容された内釜2の底面に接するように構成されている。鍋底温度センサーが検知した内釜2の温度に関する情報は、図示されていない制御手段に出力される。
蓋体10の上面側には、操作ボタン5と表示パネル6とが設けられている。操作ボタン5は、炊飯や保温の開始を指示する入力ボタン、炊き上がりの硬さや米の種類など炊飯動作に関する設定を行うための入力ボタン、炊飯予約に関する設定を行うための入力ボタンなどを含んでいる。表示パネル6は、例えば液晶表示パネルからなり、時刻、操作ボタン5による設定内容、炊飯動作に関する情報などを表示する。
蓋体10は、ヒンジ部17により炊飯器本体1に軸支されており、炊飯器本体1の上部開口部を開閉自在に覆っている。
蓋体10の上面には、炊飯中に発生した蒸気を炊飯器100の外部に放出するための蓋体排出口16が開口している。
蓋体10の骨格は、大まかには、最上面を構成する意匠天板11と、意匠天板11の下側に設けられた蓋上面部材12と、蓋上面部材12の下側に設けられ蓋体10の下面を構成する蓋下面部材13とによって構成されている。意匠天板11と蓋上面部材12との間に設けられた空間には、操作ボタン5、表示パネル6の動作を制御する回路が実装された制御基板7が収容されている。蓋上面部材12と蓋下面部材13との間に設けられた空間には、例えば電気ヒータからなる蓋体加熱手段4が設けられている。
[蓋体に対する内蓋の取り付け構造]
図3は、本発明の実施の形態1に係る炊飯器100の蓋体10と内蓋20の斜視図である。図3は、蓋体10から内蓋20を取り外した状態を示している。
内蓋20には、内蓋20の上面から上方に突出するようにして蒸気分離ユニット30が一体に設けられている。蒸気分離ユニット30は、おねば受け容器40と、おねば受け容器40の上部を覆う容器蓋50と、容器蓋50に設けられた排出口シール材60とを備える。
蓋体10の蓋下面部材13の下面には、内蓋20の外形に沿って蓋上面部材12側に向かって凹ませて構成された内蓋取付凹部18が設けられている。この内蓋取付凹部18には、内蓋20が取り付けられる。内蓋取付凹部18の一部には、さらに蓋上面部材12側に向かって凹ませて構成された蒸気分離ユニット収容部14が設けられている。この蒸気分離ユニット収容部14には、内蓋20に一体に設けられた蒸気分離ユニット30が着脱自在に収容される。
蒸気分離ユニット収容部14は、蒸気分離ユニット30の外形にほぼ沿う平面形状を有している。実施の形態1では、ほぼ角丸矩形の平面形状を有する蒸気分離ユニット30と、同じくほぼ角丸矩形の平面形状(内周の平面形状)を有する蒸気分離ユニット収容部14を例示しているが、これらの外形を限定するものではない。
内蓋20の外周部を構成する内蓋外枠26には係止爪27が設けられ、蓋体10にはこの係止爪27に対応した内蓋係合部15が設けられている。そして、係止爪27を内蓋係合部15に係合させることによって、蓋体10に対して内蓋20が取り付けられる。また、蓋体10に取り付けられた内蓋20を使用者が手前側に向かって引き寄せることで、係止爪27と内蓋係合部15との係合状態が解除され、内蓋20を蓋体10から取り外すことができる。なお、蓋体10に対する内蓋の取り付け構造は、図示のものに限定されず、着脱可能な任意の取り付け構造を採用することができる。
蓋体加熱手段4は、蒸気分離ユニット収容部14の外周側に設けられている。すなわち、上面から見た場合において、蒸気分離ユニット収容部14と重ならない位置に、蓋体加熱手段4が配置されている。
蓋体10は、最大限に開放された状態において、図3に例示する程度に起立した状態が保たれる。このように起立した状態の蓋体10に対し、内蓋20を取り付け、あるいは取り外すことができる。
[蒸気分離ユニット30]
図4は、本発明の実施の形態1に係る内蓋20と蒸気分離ユニット30の斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る内蓋20と蒸気分離ユニット30の斜視図である。図4は容器蓋50を開けた状態、図5は容器蓋50を閉じた状態を示している。
蒸気分離ユニット30は、炊飯中に内釜2内から発生する蒸気とおねばの混合気を、蒸気とおねばとに分離するためのものである。つまり、蒸気分離ユニット30は、下部に炊飯中の内釜内の空間と連通する内蓋排出口22、上部に蓋体排出口16と連通する容器蓋排出口55が設けられており、炊飯中の内釜2内の空間から蓋体排出口16までを接続し、蒸気のみが通過して炊飯器100の外部に排出されるように構成したものである。実施の形態1において、蒸気は、蒸気分離ユニット30の内部を容器の長手方向に沿った経路で流れる。これは、蒸気とおねばとを分離するためには、蒸気が通過する経路が長い方が有利だからであるが、分離するために十分な長さが確保できれば、必ずしも蒸気の通過する経路を蒸気分離ユニット30の長手方向に取る必要はない。
蒸気分離ユニット30は、内蓋20の上面に一体に取り付けられたおねば受け容器40と、おねば受け容器40の上部を覆う容器蓋50と、容器蓋50をおねば受け容器40に対して回動可能に軸支する回動軸80とを備える。容器蓋本体51の内面側には、分離機構70が一体的に設けられている。分離機構70は、内釜2内で発生した蒸気とおねばの混合気を、蒸気とおねばとに分離するための機構である。容器蓋50を閉じると、分離機構70はおねば受け容器40内に収容される。
おねば受け容器40は、底板42と側壁43とによって平面形状がほぼ角丸矩形状に形成されており、その内部に収容空間を有している。底板42には、炊飯器100内の内釜2と内蓋20とで形成される空間と連通する内蓋排出口22が開口されている。内蓋排出口22は、円筒形状の混合気案内筒23と連通している。混合気案内筒23は、容器本体41の底面から容器蓋50の方向、すなわち底面から垂直上方へ向けて延びた円筒であり、上端には混合気吹出口23aが開口されている。容器本体41の底板42にはおねば戻し口24が開口している。
容器蓋50の容器蓋本体51は、天板52と側壁53とによって平面形状がほぼ角丸矩形状に形成されている。容器蓋本体51は、容器本体41よりもやや大きい外形を有し、容器本体41の上面開口部を覆うことができるようになっている。容器蓋本体51の内面側の内周縁には、環状の容器蓋パッキン56が取り付けられている。容器蓋パッキン56は、おねば受け容器40と容器蓋50との間をシールするためのものであり、弾性変形可能な例えばシリコンゴムの如き材料からなる。容器蓋50が閉められた状態において、おねば受け容器40の側壁43の上端部が、容器蓋パッキン56に当接して容器蓋パッキン56を圧縮し、これによっておねば受け容器40と容器蓋50との間が密閉される。
容器蓋本体51には、容器蓋排出口55が開口しており、容器蓋排出口55には排出口シール材60が取り付けられている。容器蓋排出口55は、蒸気分離ユニット30から外部へと蒸気を排出するための開口部であり、角丸矩形状の容器蓋本体51の長手方向の一端側の上面に設けられている。容器蓋排出口55は、蒸気分離ユニット30を蓋体10に取り付けた状態において、蓋体排出口16の直下に設けられ、蓋体排出口16と連通している。また、天板52は、分離機構70が形成されている部分に分離室天板部54が形成されている。分離室天板部54は、容器蓋50の天板52に対し上方に突出しており、分離機構70の内部の空間を上方に大きくとれるように形成されている。
排出口シール材60は、容器蓋排出口55と蓋体排出口16との間をシールするための部材であり、弾性変形可能な例えばシリコンゴムの如き材料からなる。実施の形態1の排出口シール材60は、容器蓋排出口55に挿入される環状の装着部61と、装着部61の上端から斜め上方に向かって延びる面を有する傾斜部62と、傾斜部62の上端から傾斜部62の傾斜面とは反対側に延びて蓋体排出口16に当接する当接部63とを有する。傾斜部62の内部には、蓋体排出口16から容器蓋排出口55に向かって流路断面積が狭まるようすり鉢状に形成された流路が形成されている。蒸気分離ユニット30が蒸気分離ユニット収容部14に取り付けられた状態においては、当接部63が蓋体排出口16の内面側に当接し、排出口シール材60が圧縮されることによって弾性変形し、容器蓋排出口55と蓋体排出口16との間の密閉性が確保される。
おねば受け容器40にはロック機構を備えたラッチロック47が設けられ、容器蓋50にはラッチロック47を係合するためのラッチ係合部57が設けられている。容器蓋50を閉じてラッチロック47をラッチ係合部57に係合させることで、容器蓋50を閉じた状態がより強固に保持される。
次に、蒸気分離ユニット30と内蓋20との配置関係について説明する。
蒸気分離ユニット30は、平面視ほぼ円形の内蓋20の中心から炊飯器本体1の背面側、すなわちヒンジ部17寄りにずらした位置に配置されている。実施の形態1では、内蓋20を蓋体10に取り付けたときに(図1、図2参照)、蒸気分離ユニット30とヒンジ部17との距離が短くなる方向に、蒸気分離ユニット30を配置している。さらに、容器蓋50をおねば受け容器40に軸支する回動軸80は、蒸気分離ユニット30において内蓋20の中心から遠い側に設けられている。内蓋20の中心からヒンジ部17の方向にずらした位置に蒸気分離ユニット30を配置することにより、内蓋20には蒸気分離ユニット30と対向する位置に広い面積を確保できるので、使用者は、内蓋20を着脱する際にはこの広い面積部分を把持することができ、取り扱い性がよい。さらに、回動軸80を上記のような配置としたことにより、内蓋20を把持する使用者の手とは反対側に容器蓋50が開く。このため、容器蓋50を開いた際に、内蓋20を把持している使用者の手に容器蓋50がぶつかることがなく、容器蓋50を開閉する際の取り扱い性がよい。
[分離機構]
図6は、本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニット30内を蒸気が流れる経路に沿った断面を示す説明図である。図7は、本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニット30の分離室72の混合気案内筒23を含む断面を示す説明図である。図8は、本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニット30の分離室72のおねば流出口74を含む断面を示す説明図である。以下、図6〜図8を参照して、蒸気の分離機構70について説明する。
分離機構70は、内釜2内で発生した蒸気とおねばの混合気を、遠心分離作用によって蒸気とおねばとに分離するための機構である。分離機構70は、容器蓋50の容器内側の面、すなわち容器蓋50の下面に取り付けられている。図8に示されるように、蒸気分離ユニット30を蒸気が流れる経路に直交する断面をとると、分離機構70の下部は断面が円弧形状である円筒形状部75aになっており、上部は断面が方形の方形状部75bになっている。実施の形態1では、容器蓋本体51は、天板52の一部が上方に突出して分離室天板部54が形成されおり、その突出した分だけ容器蓋本体51は上方に向かって凹形状に形成されている。分離室天板部54の容器内側の面に、分離室天板部54の容器内側から垂直方向から見て角を丸くした矩形状に壁59が立てられている。壁59は、分離機構70の方形状部75bと組み合わされて分離室72を形成する。蒸気が流れる経路方向において分離室72の端部に位置する壁面を、それぞれ、上流壁71a、下流壁71bと称する。分離室72は、蒸気とおねばの混合気が流れる流路となる。なお、分離室72は、その内壁面に沿って蒸気とおねばの混合気が旋回しながら流れるよう構成すればよく、実施の形態1においては下部が円筒形状に形成されているが、この形状だけに限定されない。例えば、分離室72の上部も円筒形状に形成し、分離室72の全体の断面が円筒形状になるようにしてもよいし、分離室72の下部を断面が方形状になるように形成して、分離室72の全体の断面が方形となるように構成してもよい。
分離室72の下部には、混合気流入口73が開口している。混合気流入口73は、分離室72の長手方向の一端側、すなわち上流壁71a寄りに開口されており、おねば受け容器40の底面から延びている混合気案内筒23が挿入される。内釜2内で発生した蒸気とおねばの混合気は、分離室72内に挿入された混合気案内筒23の先端部にある混合気吹出口23aから吹出し、分離室72内に導かれる。また、図7に示されるように、混合気流入口73は、分離室72の下部の円筒形状部75aのその円弧形状の中心から水平方向にずれた位置に向かって開口している。つまり、混合気案内筒23は、分離室72を形成する壁に沿って挿入されることになる。
分離室72の下部であって、分離室72の長手方向において混合気流入口73とは反対側の一端には、おねば流出口74が設けられている。おねば流出口74は、分離室72において蒸気とおねばの混合気から分離されたおねばを、分離室72の外部に流出させるための開口部である。実施の形態1では、図6及び図8に示されるように、1つのおねば流出口74を設ける例を示しているが、おねば流出口74の数を限定するものではない。おねばによって一のおねば流出口74が塞がれた場合でも他のおねば流出口74からおねばを排出できるようにするためには、複数のおねば流出口74を設けることが好ましく、また、この場合には互いの設置高さを異ならせるのが好ましい。
下流壁71bには、蒸気流出口77が開口している。蒸気流出口77の開口位置は、分離室72に形成される蒸気の流路の、流路断面ほぼ中央である。分離室72内において混合気から分離された蒸気が経路に沿って進むと、この蒸気が蒸気流出口77から分離室72の外部へと流出する。
混合気流入口73と蒸気流出口77は、それぞれ、分離室72の、流れ方向の一端側と他端側に配置されている。混合気流入口73が流れ方向の上流側、蒸気流出口77が流れ方向の下流側に配置される。混合気流入口73と蒸気流出口77との間の距離は、混合気流入口73から流入した混合気から蒸気とおねばを分離することができるよう、分離室72の内径等を考慮して設定する。実施の形態1において、混合気流入口73は分離室72の長手方向の一端、蒸気流出口77は分離室72の長手方向の他端に形成されている。このように構成されることにより、混合気流入口73と蒸気流出口77との間の距離を長くとることができ、混合気流入口73から流入した混合気から蒸気とおねばを分離するのに有利である。なお、混合気流入口73及び蒸気流出口77の配置は、蒸気とおねばを分離するのに必要な距離が確保されていれば、分離室72の一方の端部に混合気流入口73を設け、他方の端部に蒸気流出口77とを設けることに限定されない。また、これと同様に、混合気流入口73と蒸気流出口77との間の距離も、分離室72の長手方向に取る形態に限定されない。
蒸気流出口77には、おねば流出方向に向かって延びる蒸気案内筒78が接続されている。蒸気案内筒78は、容器蓋50を閉めた状態において、容器蓋排出口55の下部近傍まで延びている。蒸気案内筒78の下流側先端に開口されている蒸気吹出口78aは、容器蓋排出口55の下部の空間58に直接面して設けられている。また、蒸気吹出口78aと容器蓋排出口55とを直線で結んだ経路には遮蔽物が存在しないように構成されている。このように構成されることにより、蒸気吹出口78aから吹き出した分離された蒸気は、容器蓋排出口55の下部の空間に直接吹き出されるため、蒸気の流れが阻害されることなく容器蓋排出口55から外部に流出させることができる。なお、容器蓋排出口55と連通している蓋体排出口16は、容器蓋排出口55から流出する蒸気の流れを阻害しないように形成されている。例えば、蓋体排出口16の開口面積を容器蓋排出口55の開口面積以上にする、又は、容器蓋排出口55と蓋体排出口16とを連通させる空間を大きめに取る等の構造にしても良い。
[内蓋からの混合気排出機構とおねば戻し機構]
次に、図6〜図8を参照して、内釜2から混合気を排出する機構と、内釜内におねばを戻す機構について説明する。
内蓋20には、取付穴29が開口している。この取付穴29に対し、内蓋20の上面側からおねば受け容器40の底面が組み合わされている。おねば受け容器40の底面に形成された内蓋排出口22とおねば戻し口24とが、取付穴29から露出している状態に構成されている。内蓋20とおねば受け容器40とは、例えば嵌合させることにより結合させて一体に構成されている。なお、内蓋20とおねば受け容器40とを一体化するための構造はこれに限定されない。また、使用者がおねば受け容器40を内蓋20から着脱不能な構成としてもよいし、着脱可能な構成としてもよいが、炊飯中に内釜2内が高圧となった場合でも、内蓋20に対するおねば受け容器40の取り付け状態が保持されるよう構成する。
また、おねば受け容器40は、側壁43と底板42と底板42から起立する下障壁45により形成されるおねば受け部21を有する。おねば受け部21は、分離室72の下部に形成されており、分離室72のおねば流出口74から流出するおねばをおねば受け容器40の内部に一時的に溜められるようになっている。
おねば受け容器40の底面49には、内蓋排出口22が開口している。内蓋排出口22は、内釜2内の混合気を内釜2の外に排出するための開口部である。内蓋排出口22からは、上側に向かって混合気案内筒23が起立している。混合気案内筒23は、内蓋排出口22からの混合気を、分離機構70の分離室72内に導くための中空の円柱である。混合気案内筒23の上端部は、混合気流入口73から分離室72内へと挿入されている。混合気案内筒23を分離室72内へ挿入する長さは、混合気案内筒23の上端部から流出した混合気が、分離室72の内壁に沿って流入するようにして設定する。分離室72の内壁に沿って混合気を流入させることができる構成であれば、必ずしも混合気案内筒23を分離室72内に挿入する必要はなく、混合気流入口73の内周に接続される構成としてもよい。また、分離室72の内壁に沿って混合気を流入させることができる構成であれば、混合気流入口73の開口位置及び開口方向と、混合気案内筒23の接続位置及び接続方向を任意に採用することができる。実施の形態1では、図4に示す容器蓋50を開けた状態では、混合気案内筒23の上端部はおねば受け容器40の容器本体41内に露出しているが、容器蓋50を閉めると、図6〜図8に示されるように混合気案内筒23の上端部が分離室72内に挿入される。
また、おねば受け容器40の底板42には、おねば戻し口24が開口している。おねば戻し口24は、おねば受け容器40内と内釜2内とを連通させる開口部である。おねば戻し口24には、上下動可能に設けられた開閉弁25が取り付けられている。
開閉弁25は、内釜2内の内圧が低いときには下降して、おねば戻し口24を開口状態に保持する。また、炊飯中、すなわち内釜2の内圧が高いときにはこの内圧により開閉弁25が上昇し、おねば戻し口24を塞ぐ。なお、開閉弁25は、耐熱性を有し、経年変化しにくい例えばシリコンゴムの如き材料からなる。
[蒸気分離ユニットの作用]
次に、実施の形態1に係る炊飯器100により炊飯する場合の、蒸気分離ユニット30の作用について、図6及び図7参照して説明する。
使用者が、水と米を入れた内釜2を炊飯器本体1内に収容して蓋体10を閉じ、操作ボタン5を操作すると、加熱手段3の作用によって内釜2が加熱される。内釜2内の水が沸騰すると、おねばを含んだ蒸気(混合気)が発生する。このとき、内釜2の内圧が上昇しているため、おねば戻し口24に設けられた開閉弁25は、押し上げられておねば戻し口24を閉塞する。このため、おねばを含む蒸気は、内蓋排出口22と混合気案内筒23を通り、混合気流入口73に挿入された混合気案内筒23の端部から分離室72内へと導かれる。
混合気案内筒23から出たおねばを含む蒸気(混合気)は、分離室72の内壁に沿って分離室72の内部に流入し、分離室72の内壁面に沿って旋回しながら流れる。この旋回に伴う遠心力で、比重の異なる蒸気とおねばとが分離される。そして、分離室72において分離されたおねばは、分離室72の内壁に沿って下方に流れ、おねば流出口74を通って分離機構70から出て、おねば受け容器40内に落下する。おねば受け容器40の底板42は、おねば戻し口24に向かって下降するよう傾斜しており、おねば受け容器40内のおねばは、おねば受け部21に一時的に溜められる。
図9は、本発明の実施の形態1に係る蒸気分離ユニット30の水平な断面を示す説明図である。混合気案内筒23の分離室72側の端部の開口面積をAとし、分離室72に形成されたおねば流出口74の開口面積をBとすると、AとBの関係は、A<Bとなるように構成されている。このように構成されることにより、混合気案内筒23から吹き出される混合気の流入に対し分離室72からおねば受け部21への分離したおねばの排出が早くなり、分離室72内の圧力損失が減少するため、おねばと蒸気との分離性能が向上する。また、分離室72内におねばと蒸気とが過剰に滞留することがない。そして、混合気又は分離されたおねばが蒸気流出口77に流れ込むことが抑えられ、蒸気のみが蒸気流出口77に流れ込むようにすることができる。蒸気流出口77から蒸気案内筒78を経て吹き出された蒸気は、容器蓋排出口55に取り付けられた排出口シール材60を通り、蓋体排出口16から炊飯器100の外部に放出される。
さらに、蒸気流出口77の面積、蒸気案内筒78の断面における開口面積及び蒸気吹出口78aの開口面積をCとすると、蒸気分離ユニットは、B>Cとなるように構成されている。このように構成されることにより、おねばが炊飯器100の外部に排出されるのを抑えることができる。また、容器蓋排出口55の開口面積をDとすると、C<Dとなるように構成されている。このように構成されることにより、蒸気が容器蓋排出口55から排出しやすくなる。
その後、加熱が停止して内釜2の内圧が低下すると、開閉弁25は、自重及びおねばの重量によって下降し、おねば受け部21の底面に設けられたおねば戻し口24を開口させる。これにより、おねば受け部21内に溜まったおねばは、おねば戻し口24から内釜2内に落下する。おねばが内釜2内のご飯に戻ることにより、おねばに含まれるおいしさの成分がご飯に与えられて、つやや粘りのあるおいしいご飯を炊くことができる。
実施の形態2.
実施の形態2においては、実施の形態1に係る炊飯器100の蒸気分離ユニット30に対し、混合気案内筒23の先端の形状を変更した炊飯器200について説明する。なお、実施の形態2においては、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態1の炊飯器100と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
図10は、本発明の実施の形態2に係る炊飯器200の蒸気分離ユニット30を蒸気が流れる経路に沿った断面を示す斜視図である。実施の形態2においては、分離室72内に挿入された混合気案内筒223の先端面に2箇所の凹部90が形成されている。凹部90は、混合気案内筒223の中心軸について対称な位置に配置されている。また、凹部90は、混合気案内筒223の側面から見ると矩形であり、混合気案内筒23の円筒形状を外周面から内周面まで貫通している。
分離室72内に挿入された混合気案内筒223の先端に図10に示されるような凹部90を設けることにより、混合気案内筒223の先端から吹き出すおねば及び蒸気により形成される泡が破壊されやすくなる。炊飯中の内釜2の内部は、水が沸騰し、水蒸気とおねばが混合して泡状になっている。内釜2と内蓋20とにより形成された空間内で生じた泡が、その空間内から内蓋排出口22からあふれ出て混合気案内筒223を通過し、分離室72内に流れ込む。実施の形態1に示されるように、混合気案内筒23の先端の縁部が円形であると、吹き出したおねばと蒸気とにより形成された泡は、混合気案内筒23の先端で略球形状に吹き出すため、泡は破壊されにくく、泡が破壊されないまま分離室72内に広がりやすい。おねばと蒸気とが泡状のままおねば流出口74からおねば受け容器40内に広がっていくと、蒸気分離ユニット30内に後から流入してくる混合気に押し出され、最終的には容器蓋排出口55から外部へと流出する可能性がある。
実施の形態2においては、混合気案内筒223の先端に設けられた凹部90により、混合気案内筒223の先端から吹き出すおねば及び蒸気により形成される泡は、不均等な形状で吹き出すため、泡が破壊され、蒸気とおねばとに分離されやすくなる。これにより、炊飯器200の外部におねばと蒸気とにより形成された泡が流出することが抑制される。なお、混合気案内筒223の先端の形状は、図10に示される形態に限定されない。例えば、凹部90をさらに増加させて設置してもよいし、凹部90を矩形でなく三角形状にしてもよい。また、混合気案内筒223の先端に対し凹ませるだけでなく、突起を設けてもよい。つまり、混合気案内筒223の先端に凹凸形状を形成して、吹き出される泡が均等に膨らまないようにできる形状にすればよい。
実施の形態3.
実施の形態3においては、実施の形態1に係る炊飯器100の蒸気分離ユニット30に対し、混合気案内筒23の内部の形状を変更した炊飯器300について説明する。なお、実施の形態3においては、実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。実施の形態1の炊飯器100と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
図11は、本発明の実施の形態3に係る炊飯器300の蒸気分離ユニット30の混合気案内筒323の内部形状を示す断面図である。図11(a)は、混合気案内筒323の内部に三角形状の突起91aを1箇所設けた場合、図11(b)は、混合気案内筒323の内部に凹部91bを1箇所設けた場合、図11(c)は、図11(a)に対し突起の形状を変更し、先端の角度が大きい突起91cを設置した場合、図11(d)は、図11(a)の突起91aの設置数を増やした場合の図である。
図11(a)〜(d)に示されている混合気案内筒323a〜323dにおいて、突起91a、91c及び凹部91bは、混合気案内筒323a〜323dの軸方向に沿って内蓋排出口22から分離室72側の先端までの間に連続して設けられている。このように構成されることにより、混合気案内筒323a〜323dの内部に流入したおねば及び蒸気により形成された泡が異形状で混合気案内筒323a〜323dの先端から吹き出す。そのため、吹き出した泡は、混合気案内筒323a〜323dの先端で破壊されやすく、おねばと蒸気との分離が促進される。
なお、混合気案内筒323a〜323dの内部の形状は、図11に示される形態に限定されない。例えば、突起91a、91c及び凹部91bをさらに増加させて設置してもよいし、突起91a、91c及び凹部91bを三角形状でなく矩形にしてもよい。また、突起91a、91c及び凹部91bの大きさを大きくしても良い。つまり、混合気案内筒323a〜323dの内部に凹凸形状を形成して、吹き出される泡が均等に膨らまないようにできる形状にすればよい。
また、実施の形態2及び実施の形態3に示された形態は、組み合わせて採用してもよい。実施の形態2の混合気案内筒223の先端の凹凸形状と実施の形態3の混合気案内筒323a〜323dの内部の凹凸形状とを組み合わせることにより、さらにおねばと蒸気とにより形成された泡の破壊が促進され、おねばと蒸気との分離性能が向上する。
[実施の形態の効果]
(1)以上のように、実施の形態1〜3によれば、炊飯器100、200、300において、炊飯器本体1と、炊飯器本体1内に収容される内釜2と、内釜2を加熱する加熱手段3と、炊飯器本体1の上部開口部を覆い、蒸気を外部に排出するための蓋体排出口16を備えた蓋体10と、蓋体10の下面に着脱可能に装着されて内釜2の上部開口部を覆う内蓋20と、内蓋20の上面側に設けられ、内釜2内の蒸気を排出するための内蓋排出口を有し、内釜2内の空間から蓋体排出口16までを接続する、蒸気分離ユニット30と、を備える。蒸気分離ユニット30は、蓋体排出口16と連通する容器蓋排出口55と、内部空間の上側に、箱状に形成される分離室72と、内蓋排出口22と分離室72とを連通させる混合気案内筒23、223、323a〜323dと、を備える。分離室72は、容器蓋排出口55に近い側の一端の側面に設けられた開口である蒸気流出口77と、蒸気流出口77の下方の当該分離室72の底面に開口されているおねば流出口74と、を備える。おねば流出口74の開口面積Bは、混合気案内筒23、223、323a〜323dの分離室72側の端部における開口面積Aよりも大きい。
このように構成されることにより、蒸気とおねばの混合気が分離室72の内壁面に沿って流れ、この過程において遠心分離の作用により蒸気とおねばとを分離するようなるとともに、混合気案内筒23から吹き出される混合気の流入に対し分離室72からおねば受け部21への分離したおねばの排出が早くなり、分離室72内の圧力損失が減少するため、おねばと蒸気との分離性能が向上する。よって、分離室72内におねばと蒸気とが過剰に滞留することがなく、混合気又は分離されたおねばが蒸気流出口77に流れこむことが抑えられ、蒸気のみが蒸気流出口77に流れ込むようにすることができる。また、蒸気分離ユニット30内がおねばと蒸気による泡で満たされることもなく、泡が混合気に押し出され容器蓋排出口55から外へ排出されることがない。すなわち、実施の形態1〜3の炊飯器100、200、300の蒸気分離ユニット30の蒸気とおねばの分離性能を高くすることができる。このため、高火力で加熱した場合や、沸騰を長く設定した場合でも、おねばの吹き溢れを抑制でき、おいしいご飯を炊くことができる。
(2)実施の形態1〜3によれば、炊飯器100、200、300において、容器蓋排出口55の開口面積Dは、おねば流出口74の開口面積Bよりも小さく、蒸気流出口77の開口面積Cよりも大きい。
このように構成されることにより、上記(1)に示された効果に加えて、おねばが蒸気とともに炊飯器100の外部に排出されるのを抑えることができる。また、蒸気が容器蓋排出口55から排出しやすくなる。
(3)実施の形態1〜3によれば、炊飯器100、200、300において、蒸気分離ユニット30は、分離室72の容器蓋排出口55に近い側の一端の側面から容器蓋排出口55の下部の空間に向けて筒状に延びる蒸気案内筒78を、を備える。蒸気案内筒78は、一端が蒸気流出口77に連通し、他端は開口されて蒸気吹出口78aが形成され、蒸気吹出口78aは、容器蓋排出口55の下部の空間に面して配置される。
このように構成されることにより、上記(1)及び(2)に示された効果に加えて、蒸気吹出口78aから容器蓋排出口55に至る経路に蒸気の流れを阻害するものがないため、分離室72でおねばと分離された蒸気のみが蒸気案内筒78を経て容器蓋排出口55から外部に流出しやすくなる。これにより、おねば受け部21に溜まっているおねばや、まだ泡状になって蒸気分離ユニット30内に残っているおねばが、蒸気とともに容器蓋排出口55から流出するのを抑えることができる。
(4)実施の形態1〜3によれば、炊飯器100、200、300において、蒸気分離ユニット30は、分離室72の容器蓋排出口55に近い側の一端の側面から容器蓋排出口55の下部の空間58に向けて筒状に延びる蒸気案内筒78を、を備える。蒸気案内筒78は、一端が蒸気流出口77に連通し、他端は開口されて蒸気吹出口78aが形成され、蒸気吹出口78aと容器蓋排出口55とを直線で結んだ経路に遮蔽物がないように構成されている。
このように構成されることにより、上記(3)と同様な効果を得ることができる。
(5)実施の形態2によれば、炊飯器200において、混合気案内筒223は、分離室72側の端面に凹凸が形成されている。また、実施の形態3によれば、炊飯器300において、混合気案内筒323a〜323dは、内面に凹凸が形成されている。
このように構成されることにより、上記(1)〜(4)に示された効果に加えて、分離室72内に流入したおねばと蒸気とにより形成された泡が混合気案内筒223、323a〜323dの先端において、不均等に広がることにより、泡の破壊が促進される。これにより、分離室72内でのおねばと蒸気の分離性能が向上する。
1 炊飯器本体、2 内釜、2a フランジ、3 加熱手段、4 蓋体加熱手段、5 操作ボタン、6 表示パネル、7 制御基板、10 蓋体、11 意匠天板、12 蓋上面部材、13 蓋下面部材、14 蒸気分離ユニット収容部、15 内蓋係合部、16 蓋体排出口、17 ヒンジ部、18 内蓋取付凹部、20 内蓋、21 おねば受け部、22 内蓋排出口、23 混合気案内筒、23a 混合気吹出口、24 おねば戻し口、25 開閉弁、26 内蓋外枠、27 係止爪、28 内蓋パッキン、29 取付穴、30 蒸気分離ユニット、40 おねば受け容器、41 容器本体、42 底板、43 側壁、45 下障壁、47 ラッチロック、50 容器蓋、51 容器蓋本体、52 天板、53 側壁、54 分離室天板部、55 容器蓋排出口、56 容器蓋パッキン、57 ラッチ係合部、58 空間、59 壁、60 排出口シール材、61 装着部、62 傾斜部、63 当接部、70 分離機構、71 周壁、71a 上流壁、71b 下流壁、72 分離室、73 混合気流入口、74 おねば流出口、75a 円筒形状部、75b 方形状部、77 蒸気流出口、78 蒸気案内筒、78a 蒸気吹出口、80 回動軸、90 凹部、91a 突起、91b 凹部、91c 突起、100 炊飯器、200 炊飯器、223 混合気案内筒、323a〜d 混合気案内筒、A (混合気案内筒の)開口面積、B (おねば流出口の)開口面積、C (蒸気案内筒の)開口面積、D (容器蓋排出口の)開口面積。

Claims (5)

  1. 炊飯器本体と、
    前記炊飯器本体内に収容される内釜と、
    前記内釜を加熱する加熱手段と、
    前記炊飯器本体の上部開口部を覆い、蒸気を外部に排出するための蓋体排出口を備えた蓋体と、
    前記蓋体の下面に着脱可能に装着されて前記内釜の上部開口部を覆う内蓋と、
    前記内蓋の上面側に設けられ、前記内釜内の蒸気を排出するための内蓋排出口を有し、前記内釜内の空間から前記蓋体排出口までを接続する、蒸気分離ユニットと、を備え、
    前記蒸気分離ユニットは、
    前記蓋体排出口と連通する容器蓋排出口と、
    内部空間の上側に、箱状に形成される分離室と、
    前記内蓋排出口と前記分離室とを連通させる混合気案内筒と、を備え、
    前記分離室は、
    前記容器蓋排出口に近い側の一端の側面に設けられた開口である蒸気流出口と、
    該蒸気流出口の下方の当該分離室の底面に開口されているおねば流出口と、
    を備え、
    前記おねば流出口の開口面積は、
    前記混合気案内筒の前記分離室側の端部における開口面積よりも大き
    前記容器蓋排出口の開口面積は、
    前記おねば流出口の開口面積よりも小さく、前記蒸気流出口の開口面積よりも大きい、炊飯器。
  2. 前記蒸気分離ユニットは、
    前記分離室の前記容器蓋排出口に近い側の一端の側面から前記容器蓋排出口の下部の空間に向けて筒状に延びる蒸気案内筒を備え、
    前記蒸気案内筒は、
    一端が前記蒸気流出口に連通し、他端は開口されて蒸気吹出口が形成され、
    該蒸気吹出口は、
    前記容器蓋排出口の下部の空間に面して配置される、請求項1記載の炊飯器。
  3. 前記蒸気分離ユニットは、
    前記分離室の前記容器蓋排出口に近い側の一端の側面から前記容器蓋排出口の下部の空間に向けて筒状に延びる蒸気案内筒を備え、
    前記蒸気案内筒は、
    一端が前記蒸気流出口に連通し、他端は開口されて蒸気吹出口が形成され、
    該蒸気吹出口と前記容器蓋排出口とを直線で結んだ経路に遮蔽物がないように構成された、請求項1又は2に記載の炊飯器。
  4. 前記混合気案内筒は、
    前記分離室側の端面に凹凸が形成されている、請求項1〜の何れか1項に記載の炊飯器。
  5. 前記混合気案内筒は、
    内面に凹凸が形成されている、請求項1〜の何れか1項に記載の炊飯器。
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