JP6432155B2 - 柱梁接合構造 - Google Patents
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Description
このような柱梁接合構造によれば、梁端仕口部側の幅を所定幅よりも大きくできるので梁端仕口部での破壊を防止できる。また、0.2≦B/H≦0.5の範囲内で、R/B≧0.5とすることにより、拡幅部(円弧形状の部分)におけるひずみの集中を緩和して亀裂の発生を抑制することができる。よって、梁の変形能力の向上を図ることが可能である。
このような柱梁接合構造によれば、梁端仕口部側の幅を所定幅よりも大きくできるので梁端仕口部での破壊を防止できる。また、0.2≦B/H≦0.5の範囲内で、R/H≧0.2とすることにより、拡幅部(円弧形状の部分)におけるひずみの集中を緩和して亀裂の発生を抑制することができる。よって、梁の変形能力の向上を図ることが可能である。
このような柱梁接合構造によれば、梁端仕口部での破壊を防止することができる。
このような柱梁接合構造によれば、ひずみの集中を抑制でき、均質に降伏するようにできる。
このような柱梁接合構造によれば、梁を柱に接合(溶接)しやすくすることができる。
≪参考例の柱梁接合構造≫
図1A及び図1Bは、参考例の柱梁接合構造の斜視図である。
図2Aは、本実施形態の柱梁接合構造を示す斜視図である。また、図2Bは本実施形態の柱梁接合構造を示す側面図であり、図2Cは、本実施形態の柱梁接合構造を示す上面図である。また、図2Dは、柱梁接合構造の別の一例を示す上面図である。
以下、本実施形態の梁20に関する評価について説明する。なお、以下の説明において、本実施形態のフランジ24の先端P1に相当する位置(拡幅開始位置)のことを、ハンチ先端ともいう。
梁20の性能確認のため加力実験を行った。
図3は、加力実験の試験体(及び加力方法)についての説明図である。この加力実験では、図3に示すように、梁幅Bが200mm、梁せいHが500mm(B/H=0.4)の梁に円弧形状(円弧半径Rが35mm、70mm、100mmの3種類)を設けた試験体を用いた。図3において試験体名のXは、正負漸増繰り返し試験の試験体であることを示しており、試験体名のYは、一定振幅繰り返し試験の試験体であることを示しており、さらに、試験体名のRは円弧半径の大きさを示している。
図4は加力状況の詳細についての説明図である。図4に示すように押し引き油圧ジャッキを用いて、各試験体にそれぞれ図3の加力方法(正負漸増繰り返し、一定振幅繰り返し)で荷重を与えた。
(破損性状について)
円弧半径Rが100mmの試験体(X−R100、Y−R100)については、ハンチ先端からの亀裂は発生しなかった(ただし、Y−R100はウェブ隅肉溶接部からの亀裂で破壊した)。
図5は、加力による荷重−変形関係の結果を示す図である。図において横軸は塑性率δb/δbpであり、縦軸は荷重Q/Qpである。また図6は、一定振幅繰り返し加力における変位ピーク時の荷重―繰り返し数の結果を示す図である。図において、横軸は繰り返し数N、縦軸は最大荷重Qmaxで無次限化した変位ピーク時の荷重Qpeak/Qmaxである。
図5より、X−R100は実験の範囲で破断しておらず、X−R35、X−R70に比べて変形能力が大きいことがわかる。
図6に示すように破断までの繰り返し数Nfは、試験体Y−R35の77に対し、試験体Y−R100では250となった。つまり、Y−R100のNfはY−R35の約3.2(=250/77)倍である。また、Y−R100はハンチ先端で破断しておらず、Y−R35に比べて変形能力が大きいことがわかる。
次に、FEM(有限要素法)解析モデルを用いた評価を行った。
図7は解析に用いた柱梁接合構造のモデル形状を示す図である。
解析を行った柱梁構造の種類(タイプ)は、以下の通りである(単位mm)。
Aタイプ − 梁:H-500x200x12x25 柱:□-400x22
Bタイプ − 梁:H-700x250x12x25 柱:□-600x28
Cタイプ − 梁:H-900x350x19x32 柱:□-800x36
BNタイプ − 梁:H-700x140x12x25 柱:□-600x28
BWタイプ − 梁:H-700x350x12x25 柱:□-600x28
Aタイプ:0.40(=200/500)
Bタイプ:0.36(=250/700)
Cタイプ:0.39(=350/900)
BNタイプ:0.20(=140/700)
BWタイプ:0.50(=350/700)
となっている。B/Hが最も小さいのはBNタイプ(0.2)であり、B/Hが最も大きいのはBWタイプ(0.5)である。
梁のせん断スパン比:すべて6とする。
柱のせん断スパン比:すべて2.5とする。
図8は解析に適用した梁及び柱の材料特性を示す図である。図の横軸はひずみ(μ)縦軸は応力(N/mm2)である。
図に示すように、梁、柱の材料特性は、降伏点をσr=360N/mm2(実勢値相当)とした真応力−真ひずみ関係とする。
図9は、Aタイプのモデル形状の一例を示す図である。図10は、Bタイプのモデル形状の一例を示す図である。図11は、Cタイプのモデル形状の一例を示す図である。それぞれのタイプにつき、円弧半径Rを以下のように設定した。
円弧半径 :Aタイプ : R=10,35,50,75,100,150,200,250
Bタイプ : R=10,35,50,100,125,150,200,250,300
Cタイプ : R=10,35,100,150,175,200,250,300,350,400
BNタイプ : R=10,15,35,50,75,100,150,200,250,300
BWタイプ : R=10,35,50,100,150,175,200,250,300,350
円弧開始:ハンチ先端
基端側の平行部の長さ:100mm
解析プログラム:ABAQUS
変形量:梁端部(反曲点位置)に塑性率(δb/δbp)10まで強制変形(解析増分2mm)
図12A〜図12C、及び図13A、図13Bは、ハンチ先端の最大相当塑性ひずみεeqと塑性率δb/δbpの関係を示す図である。横軸は塑性率δb/δbpであり、縦軸は最大相当塑性ひずみεeqである。なお、図12AはAタイプ、図12BはBタイプ、図12CはCタイプ、図13AはBNタイプ、図13BはBWタイプの解析結果をそれぞれ示している。
(円弧半径Rと梁幅Bとの関係について)
図15A〜図15Cは、円弧半径Rと梁幅Bとの比R/Bと、最大相当塑性ひずみεeqの関係を示す図である。各図において横軸は円弧半径Rと梁幅Bとの比R/Bであり、縦軸は最大相当塑性ひずみεeqである。なお、図15Aは塑性率δb/δbp=6、図15Bは塑性率δb/δbp=8、図15Cは塑性率δb/δbp=10の場合をそれぞれ示している。
(円弧半径Rと梁せいHとの関係について)
図16A〜図16Cは、円弧半径Rと梁せいHとの比R/Hと、最大相当塑性ひずみεeqの関係を示す図である。各図において横軸は円弧半径Rと梁せいHとの比R/Hであり、縦軸は最大相当塑性ひずみεeqである。なお、図16Aは塑性率δb/δbp=6、図16Bは塑性率δb/δbp=8、図16Cは塑性率δb/δbp=10の場合をそれぞれ示している。
図17A〜図17C、及び図18A、図18Bは、各タイプの塑性率δb/δbpと荷重Qとの関係の説明図である。横軸は塑性率δb/δbpであり、縦軸は荷重Qである。なお、図17AはAタイプ、図17BはBタイプ、図17CはCタイプ、図18AはBNタイプ、図18BはBWタイプの結果をそれぞれ示している。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、柱10として角型鋼管を用いていたがこれには限られない。例えば丸型の鋼管やH形鋼、その他の断面形状のものであってもよい。
前述の実施形態では、柱10と梁20とを現場で溶接する現場溶接形式であったが、柱10と梁20を予め工場にて溶接してもよい。
前述の実施形態では、拡幅部24に平行部242を設けていたが、平行部242は無くてもよい。ただし、平行部242を設けた方が、梁20を柱10に接合(溶接)しやすくすることができる。
12 ダイアフラム
14 ガセットプレート
16 ボルト
20 梁
22 ウェブ
24 フランジ
24a 定幅部
24b 拡幅部
26 スカラップ
40 梁
42 ウェブ
44 フランジ
46 スカラップ
100 水平ハンチ
241 円弧部
242 平行部
243 直線部
P1 先端
P2 基端
Claims (5)
- H形鋼で構成された梁のフランジの端面を鋼製の柱に溶接した柱梁接合構造であって、
前記フランジは、所定幅の定幅部と、前記定幅部と梁端仕口部との間に設けられた拡幅部であって、前記所定幅よりも大きい幅の拡幅部と、を備え、
前記拡幅部は、前記定幅部の側から前記梁端仕口部の側に向かうにつれて、曲線的に幅が増加する円弧形状、もしくは前記円弧形状と直線形状の複合形状、を有し、
前記所定幅をB、前記梁の梁せいをH、前記円弧形状の円弧半径をRとした場合に、
0.2≦B/H≦0.5となる前記梁において、R/B≧0.5とすることにより、前記拡幅部の先端におけるひずみの集中を緩和し、亀裂の発生を抑制し、前記梁の変形能力を向上し、
前記円弧半径Rの最小値を100mmとした
ことを特徴とする柱梁接合構造。 - H形鋼で構成された梁のフランジの端面を鋼製の柱に溶接した柱梁接合構造であって、
前記フランジは、所定幅の定幅部と、前記定幅部と梁端仕口部との間に設けられた拡幅部であって、前記所定幅よりも大きい幅の拡幅部と、を備え、
前記拡幅部は、前記定幅部の側から前記梁端仕口部の側に向かうにつれて、曲線的に幅が増加する円弧形状、もしくは前記円弧形状と直線形状の複合形状、を有し、
前記所定幅をB、前記梁の梁せいをH、前記円弧形状の円弧半径をRとした場合に、
0.2≦B/H≦0.5となる前記梁において、R/H≧0.2とすることにより、前記拡幅部の先端におけるひずみの集中を緩和し、亀裂の発生を抑制し、前記梁の変形能力を向上し、
前記円弧半径Rの最小値を100mmとした
ことを特徴とする柱梁接合構造。 - 請求項1または請求項2に記載の柱梁接合構造であって、
外力が入力された場合、前記梁は、前記梁端仕口部の位置にて降伏するよりも前に前記円弧形状の前記定幅部側の端部にて降伏する
ことを特徴とする柱梁接合構造。 - 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の柱梁接合構造であって、
前記フランジの前記定幅部と前記拡幅部は、同一の鋼板によって一体的に形成されている
ことを特徴とする柱梁接合構造。 - 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の柱梁接合構造であって、
前記拡幅部は、前記梁端仕口部側の端部に前記所定幅よりも大きい幅の梁端側定幅部をさらに有し、
前記円弧形状もしくは前記複合形状は、前記定幅部と前記梁端側定幅部との間に形成されている
ことを特徴とする柱梁接合構造。
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