JP6229439B2 - 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 - Google Patents
金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6229439B2 JP6229439B2 JP2013229326A JP2013229326A JP6229439B2 JP 6229439 B2 JP6229439 B2 JP 6229439B2 JP 2013229326 A JP2013229326 A JP 2013229326A JP 2013229326 A JP2013229326 A JP 2013229326A JP 6229439 B2 JP6229439 B2 JP 6229439B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- clad laminate
- epoxy resin
- insulating layer
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
エポキシ樹脂組成物と繊維基材とを含む絶縁層の両面に金属箔を有する金属張積層板であって、
上記エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、ビスマレイミド化合物、および無機充填材を含み、
エッチングにより当該金属張積層板両面の上記金属箔を除去後、
昇温速度5℃/min、周波数1Hzの条件での動的粘弾性測定により測定される、上記絶縁層の損失正接tanδのピークトップが0.010以上0.040以下の範囲内である、金属張積層板が提供される。
金属張積層板100は、エポキシ樹脂組成物(E)と繊維基材とを含む絶縁層101を有し、絶縁層101の両面に金属箔103を備えている。エポキシ樹脂組成物(E)は、エポキシ樹脂(A)、ビスマレイミド化合物(B)、および無機充填材(C)を含む。
そして、金属張積層板100は、エッチングにより両面の金属箔103を除去後、昇温速度5℃/min、周波数1Hzの条件での動的粘弾性測定により測定される、絶縁層101の損失正接tanδのピークトップが0.010以上、好ましくは0.015以上であり、そして、0.040以下、好ましくは0.035以下、さらに好ましくは0.030以下である。
よって、絶縁層101の損失正接tanδのピークトップが上記上限値以下であると、温度変化に対する絶縁層101の弾性率の変化を抑制できる。これにより、大きな温度変化が生じても絶縁層101の変形等が起きにくく、半導体素子のプリント配線基板に対する位置ずれを抑制できる。
また、絶縁層101の損失正接tanδのピークトップが上記下限値以上であると、環境温度に大きな変化が生じても、プリント配線基板と半導体素子との間で生じる線膨張係数差に起因して発生する応力を絶縁層101で緩和することができる。これにより、半導体素子のプリント配線基板に対する位置ずれを抑制できる。
以上から、絶縁層101の損失正接tanδのピークトップを上記範囲内にすることで、環境温度に大きな変化が生じても半導体素子とプリント配線基板との間の接続信頼性を高めることができる。
このような損失正接tanδを達成するためには、後述するように、エポキシ樹脂組成物(E)および繊維基材について適切なものを選択し、金属張積層板の製造条件を適切に設定することが重要となる。
このような損失正接tanδのピークの半値幅を達成するためには、後述するように、エポキシ樹脂組成物(E)および繊維基材について適切なものを選択し、金属張積層板の製造条件を適切に設定することが重要となる。
金属張積層板100は、絶縁層101のガラス転移温度が上記範囲を満たすと、絶縁層101の剛性が高まり、絶縁層101の反りをより一層低減できる。その結果、金属張積層板100により得られる半導体装置について、半導体素子のプリント配線基板に対する位置ずれをより一層抑制でき、半導体素子とプリント配線基板との間の接続信頼性をより一層高めることができる。
このようなガラス転移温度を達成するためには、エポキシ樹脂、硬化剤、ビスマレイミド化合物の化学構造を適宜選択し、樹脂の架橋密度等を適宜調整すればよい。
金属張積層板100は、絶縁層101の250℃での貯蔵弾性率E'が上記下限値以上であると、絶縁層101の剛性が高まり、絶縁層101の反りをより一層低減できる。また、金属張積層板100は、絶縁層101の250℃での貯蔵弾性率E'が上記上限値以下であると、金属張積層板100により得られる半導体装置について、半導体素子とプリント配線基板間との膨張収縮差に起因して発生する応力をより一層緩和することができる。よって、絶縁層101の250℃での貯蔵弾性率E'を上記範囲内とすることにより、半導体素子のプリント配線基板に対する位置ずれをより一層抑制でき、半導体素子とプリント配線基板との間の接続信頼性をより一層高めることができる。
このような貯蔵弾性率E'を達成するためには、エポキシ樹脂、硬化剤、ビスマレイミド化合物の化学構造を適宜選択し、樹脂の架橋密度等を適宜調整したり、無機充填剤の配合量を適宜調整したりすればよい。
金属張積層板100は、絶縁層101の30℃での貯蔵弾性率E'が上記下限値以上であると、絶縁層101の剛性が高まり、絶縁層101の反りをより一層低減できる。また、金属張積層板100は、絶縁層101の30℃での貯蔵弾性率E'が上記上限値以下であると、金属張積層板100により得られる半導体装置について、半導体素子とプリント配線基板間との膨張収縮差に起因して発生する応力をより一層緩和することができる。よって、絶縁層101の30℃での貯蔵弾性率E'を上記範囲内とすることにより、半導体素子のプリント配線基板に対する位置ずれをより一層抑制でき、半導体素子とプリント配線基板との間の接続信頼性をより一層高めることができる。
このような貯蔵弾性率E'を達成するためには、エポキシ樹脂、硬化剤、ビスマレイミド化合物の化学構造を適宜選択し、樹脂の架橋密度等を適宜調整したり、無機充填剤の配合量を適宜調整したりすればよい。
また、本実施形態の金属張積層板100は、絶縁層101の30℃での損失弾性率E''が好ましくは0.2GPa以上1.0GPa以下であり、より好ましくは0.3GPa以上0.9GPa以下である。
このような損失弾性率E''を達成するためには、エポキシ樹脂、硬化剤、ビスマレイミド化合物の化学構造を適宜選択し、樹脂の架橋密度等を適宜調整したり、無機充填剤の配合量を適宜調整したりすればよい。
(1)エポキシ樹脂組成物(E)を構成する各材料の組み合わせ
(2)加熱加圧成形の条件
(1)金属張積層板100を構成する材料としてはエポキシ樹脂(A)、ビスマレイミド化合物(B)、および無機充填材(C)を選択する。
(2)金属張積層板100の加熱加圧成形の際に、多段階で加熱加圧をおこなう。
本実施形態のプリプレグ(P)は、繊維基材にエポキシ樹脂組成物(E)からなる樹脂層をラミネートし、その後、半硬化させて得られるシート状の材料である。また、本実施形態では、プリプレグ(P)を硬化してなる層が絶縁層101である。
プリプレグ(P)またはプリプレグ(P)を2枚以上重ね合わせた積層体の外側の上下両面または片面に金属箔103を重ね、ラミネーター装置やベクレル装置を用いて高真空条件下でこれらを接合する、あるいはそのままプリプレグ(P)の外側の上下両面または片面に金属箔103を重ねる。また、プリプレグ(P)を2枚以上積層するときは、積層したプリプレグ(P)の最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔103を重ねる。
次いで、プリプレグ(P)と金属箔103とを重ねた積層体を加熱加圧成形することで金属張積層板100を得ることができる。ここで、加熱加圧成形時に、温度を変えて、多段階で加熱加圧をおこなう。加熱加圧成形の回数により、損失正接tanδのピークの大きさを調整することができる。
また、上記の加熱加圧成形するときの圧力は、0.1MPa以上5MPa以下が好ましく、0.5MPa以上3MPa以下がより好ましい。
また、金属箔103としては、キャリア付金属箔なども使用することができる。
金属箔103の厚みは、好ましくは0.5μm以上20μm以下であり、より好ましくは1.5μm以上18μm以下である。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アラルキル基、ナフタレン基、またはグリシジルエーテル基含有ナフタレン基を表し、oおよびmはそれぞれ0〜2の整数であって、かつoまたはmの何れか一方は1以上である。)
ビスマレイミド化合物(B−1)としては、例えば、4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、p−フェニレンビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、N,N'−エチレンジマレイミド、N,N'−ヘキサメチレンジマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)エーテル、ビス(4−マレイミドフェニル)スルホン、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド等の分子内に2つのマレイミド基を有する化合物、ポリフェニルメタンマレイミド等の分子内に3つ以上のマレイミド基を有する化合物等が挙げられる。
これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用することもできる。これらのビスマレイミド化合物(B)の中でも、低吸水率である点などから、4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ポリフェニルメタンマレイミドが好ましい。
無機充填材(C)としては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカなどの酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。
これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。無機充填材(C)としては、これらの中の1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
無機充填材(C)の平均粒子径は、例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−500)により、粒子の粒度分布を体積基準で測定し、そのメディアン径(D50)を平均粒子径とすることができる。
シリカナノ粒子の平均粒子径は1nm以上100nm以下が好ましく、10nm以上100nm以下がより好ましく、10nm以上70nm以下が特に好ましい。
特に、平均粒子径0.1μm以上5.0μm以下のシリカ粒子と組み合わせて用いるのが好ましい。これにより、シリカをエポキシ樹脂組成物(E)に高濃度で均一に含有させることができる。
なお、上記シリカナノ粒子の平均粒子径は、例えば、動的光散乱法により測定することができる。粒子を水中で超音波により分散させ動的光散乱法式粒度分布測定装置(HORIBA製、LB−550)により、粒子の粒度分布を体積基準で測定し、そのメディアン径(D50)を平均粒子径とする。
また、上記シリカナノ粒子の含有量は、無機充填材(C)100質量%に対し、1.0質量%以上7.0質量%以下が好ましい。
また、例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレリレンジアミン(MXDA)などの脂肪族ポリアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、o−キシレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルプロパン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジアミノジフェニルスルホン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4'−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン、2,2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジエチル−5,5'−ジメチルジフェニルメタン、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族ポリアミンのほか、ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジドなどを含むポリアミン化合物;ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)などの脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)などの芳香族酸無水物などを含む酸無水物;ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテルなどのポリメルカプタン化合物;イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネートなどのイソシアネート化合物;カルボン酸含有ポリエステル樹脂などの有機酸類などの重付加型の硬化剤;2,2'−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)トリオン等のフェノール系化合物も用いることができる。
フェノール樹脂系硬化剤は、一分子内にフェノール性水酸基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般であり、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂;トリフェノールメタン型フェノール樹脂等の多官能型フェノール樹脂;テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂等の変性フェノール樹脂;フェニレン骨格および/またはビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂、フェニレンおよび/またはビフェニレン骨格を有するナフトールアラルキル樹脂等のアラルキル型樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。これらのうち、硬化性の点から水酸基当量は90g/eq以上、250g/eq以下のものが好ましい。
フェノール樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが、重量平均分子量4×102〜1.8×103が好ましく、5×102〜1.5×103がより好ましい。重量平均分子量を上記下限値以上とすることでプリプレグにタック性が生じるなどの問題がおこりにくくなり、上記上限値以下とすることで、プリプレグ作製時、繊維基材への含浸性が向上し、より均一な製品が得ることができる。
これにより、繊維基材とエポキシ樹脂組成物(E)の界面との濡れ性を高くすることができ、それによって絶縁層101の耐熱性をより向上させることができる。
カップリング剤の含有量が上記下限値以上であると、エポキシ樹脂組成物(E)を十分に被覆することができ、絶縁層101の耐熱性を向上させることができる。また、カップリング剤の含有量が上記上限値以下であると、反応に影響を与えるのを抑制でき、絶縁層101の曲げ強度などの低下を抑制することができる。
樹脂ワニス(I)の固形分は、とくに限定されないが、40質量%以上80質量%以下が好ましく、とくに50質量%以上70質量%以下が好ましい。これにより、樹脂ワニス(I)の繊維基材への含浸性をさらに向上させることができる。
エポキシ樹脂組成物(E)の全固形分(すなわち、溶媒を除く成分)を100質量%としたとき、好ましくは、エポキシ樹脂(A)の割合が7.0質量%以上20.0質量%以下であり、ビスマレイミド化合物(B)の割合が13.0質量%以上30.0質量%以下であり、無機充填材(C)の割合が30.0質量%以上79.9質量%以下である。
より好ましくは、エポキシ樹脂(A)の割合が8.0質量%以上18.0質量%以下であり、ビスマレイミド化合物(B)の割合が15.0質量%以上25.0質量%以下であり、無機充填材(C)の割合が50.0質量%以上75.0質量%以下である。
繊維基材の厚みが上記上限値以下であると、繊維基材中のエポキシ樹脂組成物(E)の含浸性が向上し、ストランドボイドや絶縁信頼性の低下の発生を抑制することができる。また炭酸ガス、UV、エキシマなどのレーザーによるスルーホールの形成を容易にすることができる。また、繊維基材の厚みが上記下限値以上であると、繊維基材やプリプレグの強度を向上させることができる。その結果、ハンドリング性が向上できたり、プリプレグの作製が容易となったり、金属張積層板100の反りを抑制できたりする。
ここで、本実施形態に係るプリント配線基板300は、絶縁層301が本実施形態に係るプリプレグ(P)を硬化して得られたものであり、金属張積層板100の絶縁層101に相当する。
プリプレグとしては、前述したプリプレグ(P)が特に好ましい。
次いで、エッチング処理により、金属箔103を除去する。
なお、エッチング処理による金属箔103の除去前に、絶縁層301にビアホール307を形成してもよい。
薬液処理としては、特に限定されず、有機物分解作用を有する酸化剤溶液等を使用する方法などが挙げられる。また、プラズマ処理としては、対象物となるものに直接酸化作用の強い活性種(プラズマ、ラジカル等)を照射して有機物残渣を除去する方法などが挙げられる。
また、上記実施形態では、半導体素子407と、プリント配線基板300とを半田バンプ410で接続したが、これに限られるものではない。例えば、半導体素子407とプリント配線基板300とをボンディングワイヤで接続してもよい。
(1)樹脂ワニスの調製
樹脂ワニス(A)
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)17.5質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230、上記式(VII−1)で示されるエポキシ樹脂でn=1.7、Rがグリシジル基)14.1質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬社製カヤハードA−A アミン当量63.5)7.8質量部、4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)(大内新興化学製ノクラックNS−30)0.3質量部、エポキシシランカップリング剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、A187)0.2質量部、シリカ粒子(アドマテックス社製、SO25R、平均粒子径0.5μm)57.0質量部、シリカナノ粒子(トクヤマ社製、NSS−5N、平均粒子径70nm)3.0質量部にN−メチルピロリドンを加え不揮発分65%となるように調整し、高速撹拌装置を用い撹拌して樹脂ワニス(A)を調製した。
(1)で得られた樹脂ワニス(A)を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱化学ポリエステル社製、SFB−38、厚さ38μm、幅480m)の片面に、コンマコーター装置を用いて乾燥後(半硬化後)の樹脂層の厚さが15μmとなるように塗工した。次いで、これを120℃の乾燥装置で10分間乾燥して、樹脂層付フィルム(B)を作製した。
繊維基材としてガラスクロス(クロスタイプ♯1015、幅360mm、厚さ15μm、Tガラス、坪量17g/m2)を用い、真空ラミネート装置および熱風乾燥装置によりプリプレグを製造した。
具体的には、ガラスクロスの両面に樹脂層付フィルム(B)がガラスクロスの幅方向の中心に位置するように、それぞれ重ね合わせ、1330Paの減圧条件下で、80℃のラミネートロールを用いて接合した。
ここで、ガラスクロスの幅方向寸法の内側領域においては、樹脂層付フィルム(B)の樹脂層をガラスクロスの両面側にそれぞれ接合するとともに、ガラスクロスの幅方向寸法の外側領域においては、樹脂層付フィルム(B)の樹脂層同士を接合した。
次いで、上記接合したものを、120℃に設定した横搬送型の熱風乾燥装置内を2分間通すことによって、圧力を作用させることなく加熱処理して、厚さ35μm(ただし、PETフィルムの厚みを除く)(樹脂層:10μm、繊維基材:15μm、樹脂層:10μm)の両面PETフィルム付きのプリプレグを得た。
(3)で得られた両面PETフィルム付きのプリプレグの両面のPETフィルムを剥離した。次いで、そのプリプレグを2枚重ね、その両面に銅箔(「MT18SD−H」、厚さ3μm(18μmキャリア付き)、三井金属鉱業社製)をそれぞれ重ね合わせた。次いで、その積層体を平滑な金属板に挟み、圧力1MPa、温度150℃で1時間、圧力1MPa、温度200℃で1時間、圧力1MPa、温度240℃で1時間加熱加圧成形し、厚さ112μmの金属張積層板を得た。得られた金属張積層板の絶縁層(銅箔を除く部分)の厚みは、0.07mmであった。
(4)で得られた金属張積層板の両面をセミアディティブ法により回路パターン形成(残銅率70%、L/S=25/25μm)し、プリント配線基板を得た。
次いで、(3)で得られた両面PETフィルム付きのプリプレグの片側のPETフィルムを剥離したものを、プリント配線基板の表裏に、プリプレグのPETフィルムを剥離した側を内側にして両面重ね合わせた。次いで、真空加圧式ラミネーター装置を用いて、温度130℃、圧力0.2MPa、20秒間で真空加熱加圧成形し、多層積層板を得た。
次いで、その積層体を平滑な金属板に挟み、圧力1MPa、温度150℃で1時間、圧力1MPa、温度200℃で1時間、圧力1MPa、温度240℃で1時間加熱加圧成形し、金属張多層積層板を得た。
(5)の金属張多層積層板のキャリア銅箔を剥離し、更に極薄銅箔をエッチング除去した。次いで炭酸レーザーによりスルーホール(貫通孔)を形成した。次にスルーホール内および絶縁層表面を、80℃の膨潤液(アトテックジャパン社製、スウェリングディップ セキュリガント P)に10分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(アトテックジャパン社製、コンセントレート コンパクト CP)に5分浸漬後、中和して粗化処理を行った。
これを脱脂、触媒付与、活性化の工程を経た後、無電解銅めっき皮膜を約1μm、めっきレジスト形成、無電解銅めっき皮膜を給電層としパターン電気めっき銅を12μm形成させL/S=12/12μmの微細回路加工を施した。次に、熱風乾燥装置にて200℃で60分間アニール処理を行った後、フラッシュエッチングで給電層を除去した。
次に、ソルダーレジスト(太陽インキ製造社製、PSR−4000 AUS703)を印刷し、半導体素子搭載パッド等が露出するように、所定のマスクで露光し、現像、キュアを行い、回路上のソルダーレジスト層厚さが12μmとなるように形成した。
最後に、ソルダーレジスト層から露出した回路層上へ、無電解ニッケルめっき層3μmと、さらにその上へ、無電解金めっき層0.1μmとからなるめっき層を形成し、プリント配線基板を得た。
半導体装置は、(6)で得られたプリント配線基板上に半田バンプを有する半導体素子(TEGチップ、サイズ8mm×8mm、厚み0.1mm)を、フリップチップボンダー装置により、加熱圧着により搭載した。次に、IRリフロー炉で半田バンプを溶融接合した後、液状封止樹脂(住友ベークライト社製、CRP−4160G)を充填し、液状封止樹脂を硬化させることで半導体装置を得た。なお、液状封止樹脂は、温度150℃、120分の条件で硬化させた。上記半導体素子の半田バンプは、Sn/Pb組成の共晶で形成されたものを用いた。最後に14mm×14mmのサイズにルーターで個片化し、半導体装置を得た。
(4)で得られた金属張積層板の金属箔をエッチングにより除去し、金属箔を除去した絶縁層から6mm×25mmの試験片を作製した。この試験片について、DMA装置(TAインスツルメント社製動的粘弾性測定装置DMA983)を用いて5℃/分(周波数1Hz)で昇温し、30℃での貯蔵弾性率E'、250℃での貯蔵弾性率E'、30℃での損失弾性率E"、250℃での損失弾性率E"および損失正接tanδを測定した。またtanδのピーク位置をガラス転移温度とした。
(4)で得られた金属張積層板から銅箔をエッチング除去し、60℃の膨潤液(アトテックジャパン社製、スウェリングディップ セキュリガント P)に10分間浸漬し、さらに80℃の過マンガン酸カリウム水溶液(アトテックジャパン社製、コンセントレート コンパクト CP)に5分浸漬後、中和して粗化処理を行った。これを脱脂、触媒付与、活性化の工程を経た後、無電解銅めっき皮膜を約1μm、電気めっき銅を30μm形成させ、熱風乾燥装置にて200℃で60分間アニール処理を行った。JIS−C−6481に基づき100mm×20mmの試験片を作製し、23℃におけるピール強度を測定した。
(6)において、L/S=12/12μmの微細回路パターンを形成した後のプリント配線基板について、レーザー顕微鏡で細線の外観検査および導通チェックにより評価した。評価基準は以下の通りである。
◎:形状、導通ともに問題なし
○:ショート、配線切れはなく、実質上問題ない
×:ショート、配線切れあり
(6)で得られたプリント配線基板のL/S=12/12μmの微細回路パターン上に、ソルダーレジストの代わりにビルドアップ材(住友ベークライト社製、BLA−3700GS)を積層、硬化した試験サンプルを作製した。この試験サンプルを用いて、温度130℃、湿度85%、印加電圧3.3Vの条件で連続湿中絶縁抵抗を評価した。なお、抵抗値106Ω以下を故障とした。評価基準は以下の通りである。
◎:300時間以上故障なし
○:150時間以上300時間未満で故障あり
×:150時間未満で故障あり
(7)で得られた半導体装置の常温(23℃)および260℃での反りを温度可変レーザー三次元測定機(日立テクノロジーアンドサービス社製、形式LS220−MT100MT50)を用いて評価した。上記測定機のサンプルチャンバーに半導体素子面を下にして設置し、高さ方向の変位を測定し、変位差の最も大きい値を反り量とした。評価基準は以下の通りである。
常温(23℃)
◎ :反り量が150μm未満
○ :反り量が150μm以上200μm未満
× :反り量が200μm以上
260℃
◎ :反り量が100μm未満
○ :反り量が100μm以上150μm未満
× :反り量が150μm以上
(7)で得られた半導体装置4個を60℃、湿度60%の条件下で40時間処理後、IRリフロー炉(ピーク温度:260℃)で3回処理し、大気中で、−55℃(15分)、125℃(15分)で500サイクル処理した。つぎに、超音波映像装置(日立建機ファインテック社製、FS300)を用いて、半導体素子、半田バンプに異常がないか観察した。
◎:半導体素子、半田バンプともに異常なし。
○:半導体素子および/または半田バンプの一部にクラックが見られるが実用上問題なし。
△:半導体素子および/または半田バンプの一部にクラックが見られ実用上問題あり。
×:半導体素子、半田バンプともにクラックが見られ使用できない。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を23.7質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を8.2質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を7.6質量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を14.3質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を17.3質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を8.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を16.1質量部、ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−3000H、エポキシ当量285)を16.1質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を7.2質量部とし、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を17.2質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を13.8質量部、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジエチル−5,5'−ジメチルジフェニルメタン(イハラケミカル社製キュアハードMED アミン当量70.5)を8.5質量部とし、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を18.3質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を14.8質量部、4,4'−ジアミノジフェニルメタン(東京化成社製、アミン当量49.5)を6.4質量部とし、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を17.6質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を14.2質量部、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン(三井化学ファイン社製4,4'−DAS アミン当量62)を7.7質量部とし、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を16.4質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を13.2質量部、4,4'−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ジアニリン(三井化学ファイン社製BISANILINE−P アミン当量86)を9.9質量部とし、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を15.6質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を12.6質量部、2,2−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(和歌山精化製BAPP アミン当量103)を11.3質量部とし、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン(ケイアイ化成製BMI−70、二重結合当量221)を15.1質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を15.7質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を8.7質量部とし、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミド(ケイアイ化成製BMI−H、二重結合当量179)を13.2質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を16.9質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を9.3質量部とし、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
ポリフェニルメタンマレイミド(大和化成製BMI−2300、二重結合当量179)を13.2質量部、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を16.9質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)を9.3質量部とし、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
4,4'−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)の代わりに2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(大内新興製ノクラック200)を0.3質量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
シリカナノ粒子を用いずにシリカ粒子(アドマテックス社製、SO25R、平均粒子径0.5μm)60.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
シリカナノ粒子を用いずにシリカ粒子(アドマテックス社製、SO25R、平均粒子径0.5μm)55.0質量部、タルク(富士タルク社製、LMS−300、平均粒子径4.8μm)5.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
(1)プリプレグの作製
ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)31.0質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)8.5質量部とし、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)を用いない以外は、実施例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグを得た。
(1)で得られた両面PETフィルム付きのプリプレグの両面のPETフィルムを剥離した。次いで、そのプリプレグを2枚重ね、その両面に銅箔(「MT18SD−H」、厚さ3μm(18μmキャリア付き)、三井金属鉱業社製)をそれぞれ重ね合わせた。次いで、その積層体を平滑な金属板に挟み、圧力1MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形し、厚さ112μmの金属張積層板を作製した。得られた金属張積層板の絶縁層(銅箔を除く部分)の厚みは、0.07mmであった。
(2)で得られた金属張積層板の両面をセミアディティブ法により回路パターン形成(残銅率70%、L/S=25/25μm)し、プリント配線基板を得た。
次いで、(1)で得られた両面PETフィルム付きのプリプレグの片側のPETフィルムを剥離したものを、プリント配線基板の表裏に、プリプレグのPETフィルムを剥離した側を内側にして両面重ね合わせた。次いで、真空加圧式ラミネーター装置を用いて、温度130℃、圧力0.2MPa、20秒間で真空加熱加圧成形し、多層積層板を得た。
次いで、その積層体を平滑な金属板に挟み、圧力1MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形し、金属張多層積層板を得た。
(3)の金属張多層積層板を用いた以外は実施例1と同様にしてプリント配線基板、半導体装置を得た。
ビフェニルアラルキルエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−3000H、エポキシ当量285)32.3質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬製カヤハードA−A アミン当量63.5)7.2質量部とし、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を用いない以外は、比較例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン(ケイアイ化成社製BMI−80、二重結合当量285)17.5質量部、フェノールノボラックエポキシ樹脂(DIC社製N−770、エポキシ当量190)14.1質量部、3,3'−ジエチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン(日本化薬社製カヤハードA−A アミン当量63.5)7.8質量部とし、ナフトール変性ノボラックエポキシ樹脂(日本化薬社製NC−7000L、エポキシ当量230)を用いず、金属張積層板および金属張多層積層板の作製の際の加熱加圧成形時の温度を240℃にした以外は、比較例1と同様にして樹脂ワニスを調製し、プリプレグ、金属張積層板、金属張多層積層板、プリント配線基板、および半導体装置を得た。
5b キャリア材料
100 金属張積層板
101 絶縁層
103 金属箔
11 繊維基材
60 真空ラミネート装置
61 ラミネートロール
62 熱風乾燥装置
300 プリント配線基板
301 絶縁層
302 金属箔
303 金属層
305 絶縁層
307 ビアホール
308 無電解金属めっき膜
309 電解金属めっき層
311 コア層
317 ビルドアップ層
400 半導体装置
401 ソルダーレジスト層
407 半導体素子
410 半田バンプ
413 封止材
Claims (15)
- エポキシ樹脂組成物と繊維基材とを含む絶縁層の両面に金属箔を有する金属張積層板であって、
前記エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、ビスマレイミド化合物、および無機充填材を含み、
エッチングにより当該金属張積層板両面の前記金属箔を除去後、
昇温速度5℃/min、周波数1Hzの条件での動的粘弾性測定により測定される、前記絶縁層の損失正接tanδのピークトップが0.010以上0.040以下の範囲内である、金属張積層板。 - 請求項1に記載の金属張積層板において、
前記損失正接tanδのピークの半値幅が50℃以上250℃以下の範囲内である、金属張積層板。 - 請求項1または2に記載の金属張積層板において、
昇温速度5℃/min、周波数1Hzの条件での動的粘弾性測定により測定される、前記絶縁層のガラス転移温度が180℃以上270℃以下である、金属張積層板。 - 請求項1乃至3いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記絶縁層の250℃での貯蔵弾性率E'が1GPa以上20GPa以下である、金属張積層板。 - 請求項1乃至4いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記絶縁層の30℃での貯蔵弾性率E'が10GPa以上30GPa以下である、金属張積層板。 - 請求項1乃至5いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記絶縁層の250℃での損失弾性率E''が0.1GPa以上1.5GPa以下である、金属張積層板。 - 請求項1乃至6いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記ビスマレイミド化合物が4,4'−ジフェニルメタンビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス−(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、およびポリフェニルメタンマレイミドからなる群から選ばれる少なくとも一種である、金属張積層板。 - 請求項1乃至7いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、およびジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種である、金属張積層板。 - 請求項1乃至8いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記無機充填材がタルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムからなる群から選ばれる少なくとも一種である、金属張積層板。 - 請求項1乃至9いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記繊維基材が、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Tガラス、NEガラス、UTガラス、Lガラス、HPガラスおよび石英ガラスからなる群から選ばれる少なくとも一種からなるガラス繊維基材である、金属張積層板。 - 請求項1乃至10いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記無機充填材の含有量が、前記エポキシ樹脂組成物の全固形分100質量%に対し、30質量%以上79.9質量%以下である、金属張積層板。 - 請求項1乃至11いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記繊維基材の含有量が、前記絶縁層100質量%に対し、20質量%以上70質量%以下である、金属張積層板。 - 請求項1乃至12いずれか一項に記載の金属張積層板において、
前記絶縁層の厚みが、0.1mm以下である、金属張積層板。 - 請求項1乃至13いずれか一項に記載の金属張積層板を回路加工してなる、プリント配線基板。
- 請求項14に記載のプリント配線基板に半導体素子を搭載してなる半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013229326A JP6229439B2 (ja) | 2013-11-05 | 2013-11-05 | 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013229326A JP6229439B2 (ja) | 2013-11-05 | 2013-11-05 | 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015089622A JP2015089622A (ja) | 2015-05-11 |
JP6229439B2 true JP6229439B2 (ja) | 2017-11-15 |
Family
ID=53193382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013229326A Active JP6229439B2 (ja) | 2013-11-05 | 2013-11-05 | 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6229439B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6125564B2 (ja) * | 2015-05-28 | 2017-05-10 | 株式会社神戸製鋼所 | 有機電子デバイス及び有機電子デバイス用基板 |
JP7028165B2 (ja) * | 2016-06-28 | 2022-03-02 | 住友ベークライト株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリント配線基板および半導体装置 |
JP2018029146A (ja) * | 2016-08-19 | 2018-02-22 | 住友ベークライト株式会社 | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリント配線基板および半導体装置 |
CN110050018B (zh) | 2016-12-09 | 2022-08-26 | 松下知识产权经营株式会社 | 预浸料、覆金属层压板和印刷线路板 |
KR102026591B1 (ko) * | 2016-12-28 | 2019-09-27 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 프리프레그, 적층판, 금속박 피복 적층판, 프린트 배선판, 및 다층 프린트 배선판 |
JP7593314B2 (ja) | 2019-06-26 | 2024-12-03 | 三菱瓦斯化学株式会社 | レジンシート、金属箔張積層板、及びプリント配線板 |
JP7615892B2 (ja) | 2021-06-01 | 2025-01-17 | 味の素株式会社 | 樹脂シート |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1072752A (ja) * | 1996-05-15 | 1998-03-17 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プリント配線板用不織布基材とこれを用いたプリプレグ |
JP3938500B2 (ja) * | 2002-01-21 | 2007-06-27 | 株式会社日立製作所 | 低誘電正接化方法及びそれを用いた低誘電正接樹脂組成物及び電気部品 |
US20110149532A1 (en) * | 2008-09-26 | 2011-06-23 | Sumitomo Bakelite Co, Ltd. | Laminate, circuit board and semiconductor device |
KR102002178B1 (ko) * | 2010-03-02 | 2019-10-21 | 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 | 수지 조성물, 프리프레그 및 적층판 |
JP2012041386A (ja) * | 2010-08-12 | 2012-03-01 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 回路基板用熱硬化性樹脂組成物 |
JP5569270B2 (ja) * | 2010-09-06 | 2014-08-13 | 住友ベークライト株式会社 | プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板及び半導体装置 |
JP5849390B2 (ja) * | 2010-11-10 | 2016-01-27 | 住友ベークライト株式会社 | エポキシ樹脂前駆体組成物、プリプレグ、積層板、樹脂シート、プリント配線板および半導体装置 |
JP5740941B2 (ja) * | 2010-11-30 | 2015-07-01 | 住友ベークライト株式会社 | プリプレグ、金属張積層板、プリント配線板及び半導体装置 |
EP2666826A4 (en) * | 2011-01-18 | 2014-07-02 | Hitachi Chemical Co Ltd | RESIN COMPOSITION AND FITTED PCB, COMPOSITE FILM AND PREPREG WITH THIS |
EP2666825A1 (en) * | 2011-01-18 | 2013-11-27 | Hitachi Chemical Co., Ltd. | Resin composition, and printed wiring board, laminated sheet, and prepreg using same |
JP5879757B2 (ja) * | 2011-06-07 | 2016-03-08 | 住友ベークライト株式会社 | 樹脂組成物、プリプレグおよびプリプレグの製造方法 |
JP5344022B2 (ja) * | 2011-11-16 | 2013-11-20 | 住友ベークライト株式会社 | エポキシ樹脂組成物、プリプレグ、積層板、樹脂シート、プリント配線板及び半導体装置 |
-
2013
- 2013-11-05 JP JP2013229326A patent/JP6229439B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015089622A (ja) | 2015-05-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6206035B2 (ja) | 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 | |
JP7388482B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、プリント配線基板および半導体装置 | |
JP6229439B2 (ja) | 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 | |
JP6217165B2 (ja) | プライマー層付きプリプレグ、プライマー層付き金属箔、金属張積層板、プリント配線基板、半導体パッケージおよび半導体装置 | |
WO2017170643A1 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、金属張積層板、樹脂基板、プリント配線基板および半導体装置 | |
JP7028165B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリント配線基板および半導体装置 | |
JP6592962B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリント配線基板、および半導体装置 | |
JP6221620B2 (ja) | 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 | |
JP6410405B2 (ja) | 樹脂基板、プリプレグ、プリント配線基板、半導体装置 | |
JP2014218600A (ja) | プリプレグ、金属張積層板、プリント配線基板および半導体パッケージ | |
JP2014205755A (ja) | プライマー層形成用樹脂組成物 | |
JP2014240456A (ja) | プライマー層付きプリプレグ、金属張積層板、プリント配線基板および半導体パッケージ | |
JP2017206578A (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、金属張積層板、樹脂基板、プリント配線基板、及び半導体装置 | |
JP6724296B2 (ja) | プリプレグ、樹脂基板、金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 | |
WO2013046631A1 (ja) | 金属張積層板、プリント配線基板、半導体パッケージ、半導体装置および金属張積層板の製造方法 | |
JP2016069401A (ja) | プリプレグ、樹脂基板、金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 | |
JP6349686B2 (ja) | 金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 | |
JP2020132646A (ja) | 樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、プリプレグ、積層板、プリント配線基板および半導体装置 | |
WO2013136722A1 (ja) | 金属張積層板、プリント配線基板、半導体パッケージ、および半導体装置 | |
WO2014192421A1 (ja) | プリント配線板および半導体装置 | |
JP7040174B2 (ja) | 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、プリプレグ、金属張積層板、プリント配線基板および半導体装置 | |
JP2015159177A (ja) | 樹脂基板、金属張積層板、プリント配線基板、および半導体装置 | |
JP6808985B2 (ja) | 樹脂膜、キャリア付樹脂膜、プリント配線基板および半導体装置 | |
JP6540452B2 (ja) | 回路基板用樹脂組成物、プリプレグ、金属張積層板、回路基板、および半導体パッケージ | |
JP7342358B2 (ja) | 樹脂組成物、それを用いたキャリア付樹脂膜、プリプレグ、積層板、プリント配線基板および半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20161012 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170714 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170801 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170906 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170919 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171002 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6229439 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |