JP6125564B2 - 有機電子デバイス及び有機電子デバイス用基板 - Google Patents
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Description
本発明は、有機電子デバイス及び有機電子デバイス用基板に関する。
有機半導体を利用した有機電子デバイスは、柔軟で薄型化でき、さらに省電力であるため有機EL(エレクトロルミネッセンス)照明や太陽電池等への応用が期待されている。有機EL照明は、少なくとも有機半導体を含む発光層が必要であり、さらに発光効率を高めるため電荷注入層や電化輸送層等を備える。また、太陽電池は、電位供与体、電子受容体等を備える。
ところで、有機半導体は電荷移動度が低いため、極薄い膜状で利用されることが多く、数十nmから数μmの厚さの層に形成されることが一般的である。そのため、有機半導体を積層する基板(下地材料)に凹凸があると素子短絡の原因になり、製造歩留まりを低下させる。
そこで、基板の異常突起を平坦化するため、ポリッシングを行ったガラス基板上に膜厚0.1μm〜数十μmの樹脂塗膜を塗装する有機EL素子が提案されている(特開2000−21563号公報参照)。しかしながら、この技術では、ポリッシング処理を施した後の表面形状に関する規定はなく、十分に平坦性が得られない場合がある。
また、金属板又は金属箔を基材とし、有機系樹脂からなる膜厚1〜40μm、表面粗さRa≦0.5μm、Rmax≦1.5μmの絶縁層を基材表面に形成する有機EL素子用絶縁基板が提案されている(特開2002−25763号公報参照)。しかしながら、発明者らの検証によれば、表面粗さを一定値以下にしても素子が短絡する場合があり、表面粗さの規定では基板の平坦性の担保が不十分であることがわかった。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、素子短絡の発生が抑制されることで製造歩留りに優れる有機電子デバイス及び有機電子デバイス用基板の提供を目的とする。
本発明者らが鋭意検討したところ、特定の条件に基づいて基板表面の凹凸形状を規定することで、基板の平坦性を担保できることを見出した。
すなわち、上記課題を解決するためになされた発明は、基板及びこの基板の一方の面に積層される有機電子素子を備える有機電子デバイスであって、上記基板が、金属層と、この金属層の少なくとも一方の面側に積層される絶縁層とを有し、上記基板の一方の面に下記式(1)で算出されるK値が−0.07以下となる凹凸のピークがないことを特徴とする。
K=[f(x+dx)−2f(x)+f(x−dx)]/dx2 ・・・(1)
上記式(1)中、xは基板の一方の面の10μm四方の範囲に対し2.45nm間隔で線粗さ分析を行った時の凹凸のピーク位置であり、f(x)はxにおける表面凹凸高さ[nm]である。また、dxはxの微小変化量である。
K=[f(x+dx)−2f(x)+f(x−dx)]/dx2 ・・・(1)
上記式(1)中、xは基板の一方の面の10μm四方の範囲に対し2.45nm間隔で線粗さ分析を行った時の凹凸のピーク位置であり、f(x)はxにおける表面凹凸高さ[nm]である。また、dxはxの微小変化量である。
当該有機電子デバイスは、基板の有機電子素子が積層される面(以下、有機電子素子積層面ともいう)において上記K値が一定以下のピークがないことで、基材の有機電子素子積層面に急峻な突起が存在しない。そのため、この面における平坦性が確保され、素子短絡の発生が抑制される。その結果、当該有機電子デバイスは製造歩留りに優れる。
上記絶縁層が合成樹脂を主成分とするとよい。このように絶縁層の主成分を合成樹脂とすることで、絶縁性の高い層を容易に形成できる。なお、「主成分」とは、最も多く含有される成分であり、例えば50質量%以上含まれる成分をいう。
上記絶縁層が顔料を含有するとよい。このように絶縁層に顔料を添加することで、樹脂の収縮の抑制等により表面形状の平坦化を促進できる。
上記顔料が無機顔料であるとよく、顔料の平均粒径としては300nm以下が好ましく、絶縁層における顔料の含有量としては50質量%以下が好ましい。このように平均粒径が300nm以下の無機顔料を50質量%以下含有させることで、絶縁層表面への突起の発生を抑制して、表面形状の平坦化をより促進できる。なお、「平均粒径」とは、一般的
な粒度分布計によって粒子の粒度分布を測定し、その測定結果に基づいて算出される小粒径側からの体積積算値50%の粒度(D50)を意味する。かかる粒度分布は、粒子に光を当てることにより生じる回折や散乱の強度パターンによって測定することができ、この様な粒度分布計としては、例えば日機装社製の「マイクロトラック9220FRA」や「マイクロトラックHRA」等が例示される。
な粒度分布計によって粒子の粒度分布を測定し、その測定結果に基づいて算出される小粒径側からの体積積算値50%の粒度(D50)を意味する。かかる粒度分布は、粒子に光を当てることにより生じる回折や散乱の強度パターンによって測定することができ、この様な粒度分布計としては、例えば日機装社製の「マイクロトラック9220FRA」や「マイクロトラックHRA」等が例示される。
上記合成樹脂が熱硬化性樹脂であるとよい。このように絶縁層の主成分を熱硬化性樹脂とすることで、絶縁層をより容易に形成できる。
上記合成樹脂がポリエステルであり、上記絶縁層が熱硬化剤を含有するとよい。このように絶縁層の主成分をポリエステルとし、熱硬化剤を併用することで、絶縁層をより低コストで形成できる。
上記金属層が鉄、チタン、又はこれらの合金を主成分とするとよい。このように金属層の主成分をこれらの金属とすることで、強度や耐性に優れる基材を容易かつ確実に形成できる。
当該有機電子デバイスは、上述のように製造歩留りに優れるため、有機EL照明又は有機太陽電池に好適に用いることができる。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、基板及びこの基板の一方の面に積層される有機電子素子を備える有機電子デバイス用の基板であって、金属層と、この金属層の少なくとも一方の面側に積層される絶縁層とを有し、一方の面に上記式(1)で算出されるK値が−0.07以下となる凹凸のピークがないことを特徴とする。
当該有機電子デバイス用基板は、上述のように製造歩留りに優れる。
以上説明したように、本発明の有機電子デバイス及び有機電子デバイス用基板は、素子短絡の発生が抑制されることで製造歩留りに優れる。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の有機電子デバイス及び有機電子デバイス用基板の実施形態を詳説する。
図1(a)〜(c)に示す当該有機電子デバイスは、基板1及びこの基板1の一方の面に積層される有機電子素子2を備える。
<基板>
基板1は、本発明の一実施形態である有機電子デバイス用基板であって、金属層1aと、この金属層1aの少なくとも一方の面(有機電子素子積層面)側に積層される絶縁層1bとを有する。
基板1は、本発明の一実施形態である有機電子デバイス用基板であって、金属層1aと、この金属層1aの少なくとも一方の面(有機電子素子積層面)側に積層される絶縁層1bとを有する。
(金属層)
金属層1aは、金属を主成分とする層であり、この金属としては、鉄、チタン、又はこれらの合金が用いられる。具体的には、金属層1aとしては、冷延鋼板、溶融純亜鉛めっき鋼板(GI)、合金化溶融Zn−Feめっき鋼板(GA)、合金化溶融Zn−5%Alめっき鋼板(GF)、電気純亜鉛めっき鋼板(EG)、電気Zn−Niめっき鋼板、チタン板、ガルバリウム鋼板等の金属板を使用できる。
金属層1aは、金属を主成分とする層であり、この金属としては、鉄、チタン、又はこれらの合金が用いられる。具体的には、金属層1aとしては、冷延鋼板、溶融純亜鉛めっき鋼板(GI)、合金化溶融Zn−Feめっき鋼板(GA)、合金化溶融Zn−5%Alめっき鋼板(GF)、電気純亜鉛めっき鋼板(EG)、電気Zn−Niめっき鋼板、チタン板、ガルバリウム鋼板等の金属板を使用できる。
上記金属板としては、ノンクロメート処理をしたものが好ましいが、クロメート処理をしたもの又は無処理のものも使用可能である。また、金属板には、リン酸系化成処理を施してもよく、特に亜鉛めっき系の金属板の場合、コロイダルシリカとリン酸アルミニウム塩化合物とを含む酸性水溶液によって化成処理を施したものが好ましい。コロイダルシリカとリン酸アルミニウム塩化合物とを含む酸性水性液を化成処理液として使用すると、酸性水性液によって亜鉛系めっき層の表面がエッチングされる。これと同時に、亜鉛系めっき層の表面にリン酸アルミニウムの中でも難溶性の(水又はアルカリ性水溶液に溶け難い)AlPO4やAl2(HPO4)3主体の反応層1cが図1(b)に示すように形成される。つまり、金属層1aの有機電子素子積層面側に反応層1cが積層される。この反応層1cにシリカ微粒子が沈着して取り込まれることでリン酸アルミニウムとシリカ微粒子とが複合一体化する。また、エッチングにより粗面化された亜鉛系めっき層との間で緻密な反応層1cが形成され、この反応層1cの上に形成される絶縁層1bとの結合も緻密で強固なものとなる。また、上記酸性水溶液にポリアクリル酸等の水溶性樹脂を含有させておくと、得られる反応層1c中のシリカ微粒子の沈着状態を一層強固なものとすることができる。
また、図1(c)に示すように金属層1aの両面に防錆層1dを設けてもよい。このように防錆層1dを設けることで、基板1の耐久性が向上し、長期間の利用が可能になる。防錆層1dを金属層1aの有機電子素子積層面に設ける場合、反応層1cはこの防錆層1dの有機電子素子積層面に積層される。なお、防錆層1dは金属層1aの片面、特に有機電子素子積層面のみに積層してもよい。
金属層1aの平均厚さは特に限定されないが、0.3mm以上2.0mm以下とすることができる。
(絶縁層)
絶縁層1bは、絶縁性を有する層であり、合成樹脂を主成分とすることが好ましい。この合成樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等を用いることができるが、これらの中でも熱硬化性樹脂、又はその他の樹脂(例えば熱可塑性樹脂)と熱硬化剤とを組み合わせて用いることが好ましい。また、絶縁層1bは、合成樹脂の他に、顔料等を含有してもよい。
絶縁層1bは、絶縁性を有する層であり、合成樹脂を主成分とすることが好ましい。この合成樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂等を用いることができるが、これらの中でも熱硬化性樹脂、又はその他の樹脂(例えば熱可塑性樹脂)と熱硬化剤とを組み合わせて用いることが好ましい。また、絶縁層1bは、合成樹脂の他に、顔料等を含有してもよい。
上記熱硬化性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を挙げることができるが、絶縁層1bの主成分としてはポリエステルが好ましい。ポリエステルを用いる場合、後述の熱硬化剤を絶縁層1bに添加することで、絶縁層1bを熱硬化性の樹脂組成物から形成できる。
ポリエステルは、二塩基酸等の多塩基酸と多価アルコール類との縮合反応によって得られるものである。ポリエステルの原料として用いられる多塩基酸としては、例えばマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和二塩基酸;フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、シクロペンタジエン−無水マレイン酸付加物、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、又はジアルキルエステル等のこれらの飽和二塩基酸などが挙げられるが、特に限定されるものではない。これらの多塩基酸は、一種類のみを用いてもよいし、適宜、二種類以上を混合して用いてもよい。
ポリエステルの原料として用いられる多価アルコール類としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のプロピレングリコール類、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ビスフェノールAとプロピレンオキシド又はエチレンオキシドとの付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−プロパンジオール、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4′−ジオール、2,6−デカリングリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられるが、特に限定されるものではない。また、エタノールアミン等のアミノアルコール類を用いてもよい。これらの多価アルコール類は、一種類のみを用いてもよいし、適宜、二種類以上を混合してもよい。
また、ポリエステルは、必要によりエポキシ樹脂、ジイソシアナート、ジシクロペンタジエン等による変性を行ってもよい。
絶縁層1bに用いる樹脂としては、種々の市販品を好適に用いることができ、特にポリエステルの市販品としては、例えばバイロン(登録商標)23CS、バイロン(登録商標)29CS、バイロン(登録商標)29XS、バイロン(登録商標)20SS、バイロン(登録商標)29SS(以上、東洋紡社製)等を挙げることができる。
絶縁層1bは有機溶媒には溶解しないものとするが、成形時に用いる溶媒が層内に浸入して膨潤等の変質が生じるおそれがある。これを抑制するため、合成樹脂として熱硬化性樹脂を使用する場合も所定量の熱硬化剤を含有させることによって、絶縁層1bの硬化度(架橋密度)を高めることが有効となる。
熱硬化剤としては、特に限定されるものではないが、ポリエステルや熱硬化性樹脂との相溶性がよく、ポリエステルや熱硬化性樹脂を架橋させることができ、更に液安定性のよいものが好ましい。このような熱硬化剤としては、例えばイソシアネート系では、ミリオネート(登録商標)N、コロネート(登録商標)T、コロネート(登録商標)HL、コロネート(登録商標)2030、スプラセック3340、ダルトセック1350、ダルトセック2170、ダルトセック2280(以上、日本ポリウレタン工業社製)等、メラミン樹脂系では、ニカラック(登録商標)MS−11、ニカラック(登録商標)MS21(以上、三和ケミカル社製)、スーパーベッカミン(登録商標)L−105−60、スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60(以上、DIC社製)、エポキシ系では、ハードナーHY951、ハードナーHY957(以上、BASF社製)、スミキュアーDTA、スミキュアーTTA(以上、住友化学社製)等を挙げることができる。
絶縁層1bにおける合成樹脂の含有量の下限としては、26.5質量%が好ましく、36.0質量%がより好ましい。一方、合成樹脂の含有量の上限としては80.0質量%が好ましく、56.3質量%がより好ましい。このような合成樹脂の含有量とすることで、基板1に好適な絶縁層を形成できる。なお、合成樹脂の含有量は、絶縁層1b中の固形分(合成樹脂、熱硬化剤、顔料等)の合計質量に対する合成樹脂の含有量の比率を指す。後述の熱硬化剤等の含有量も同様である。
絶縁層1bにおける熱硬化剤の含有量の下限としては、10.0質量%が好ましく、20.0質量%がより好ましい。一方、熱硬化剤の含有量の上限としては、50.0質量%が好ましい。このような熱硬化剤の含有量とすることで、絶縁層1bを容易かつ確実に形成できる。
絶縁層1bにおける合成樹脂に対する熱硬化剤の質量比の下限としては、0.3が好ましく、0.4がより好ましく、0.65がさらに好ましい。一方、上記質量比の上限としては、1.0が好ましい。
絶縁層1bがポリエステルや熱硬化性樹脂からなる場合、硬化時に体積収縮が生じたり溶剤揮発ガス成分の影響で表面形状が大きくうねったり、凹凸ができたりする。そこで、顔料を絶縁層1bに混合する事で、合成樹脂の収縮の抑制や溶剤ガス脱離を促進することができるため表面形状を平坦化する事ができる。一方で、顔料の添加により、表面粗さが大きくなって表面に突起が多く形成され得る。そのため、混合する顔料の粒径や添加量を調整する必要がある。
具体的には、顔料の平均粒径としては100nm以上300nm以下が好ましい。また、絶縁層1bにおける顔料の含有量としては30質量%以上50質量%以下が好ましい。
顔料としては、白色顔料として、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、リトポン、鉛白等の無機顔料、黒色顔料として、アニリンブラック、ニグロシン等の有機顔料、カーボンブラック、鉄黒等の無機顔料等がある。このほかにも有機顔料があるが、本発明における顔料添加の目的は表面形状の制御であるため、無機顔料を用いることが好ましい。
顔料としては、上述した好ましい平均粒径を満足すれば、市販品を使用しても良く、例えばテイカ社製のJR−806(平均粒径0.25μm)、石原産業社製のタイペーク(登録商標)CR−50(平均粒径0.25μm)、R930(平均粒径0.25μm)等が挙げられる。
なお、顔料の偏析を抑制するために、絶縁層1bには顔料分散剤を添加してもよい。好適な顔料分散剤は、水溶性アクリル樹脂、水溶性スチレンアクリル樹脂、ノニオン系界面活性剤、又はこれらの組合せである。
絶縁層1bの平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方、絶縁層1bの平均厚さの上限としては、30μmが好ましく、20μmがより好ましい。絶縁層1bの平均厚さが上記下限未満の場合、基板1の絶縁性が不十分となるおそれがある。逆に、絶縁層1bの平均厚さが上記上限を超えると、基板1の可撓性が不十分となるおそれがある。
絶縁層1bの抵抗率としては、1010Ωcm以上が好ましい。なお、「抵抗率」とは、JIS−K−7194(1994年)に準拠して測定される値である。
(K値)
当該有機電子デバイスは、上記基板の一方の面に下記式(1)で算出されるK値が−0.07以下となる凹凸のピークを有しない。
K=[f(x+dx)−2f(x)+f(x−dx)]/dx2 ・・・(1)
当該有機電子デバイスは、上記基板の一方の面に下記式(1)で算出されるK値が−0.07以下となる凹凸のピークを有しない。
K=[f(x+dx)−2f(x)+f(x−dx)]/dx2 ・・・(1)
上記式(1)中、xは基板の一方の面の10μm四方の範囲に対し2.45nm間隔で線粗さ分析を行った時の凹凸のピーク位置であり、f(x)はxにおける表面凹凸高さ[nm]である。また、dxはxの微小変化量である。
このK値は、いわゆる基板1の表面の突起(凹凸のピーク)の「曲率」を表し、このK値が大きいほど、つまり曲率が大きいほど、突起の鋭敏さが小さいことを示す。本発明者らは、基材表面の急峻な突起が電解集中を生じさせて素子を短絡させる原因である事を見出し、上記K値が−0.07以下の凹凸のピークを無くす、つまり、基材表面におけるK値を−0.07超とすることで、素子の短絡を発生させる突起を無くせることを見出した。このK値は、例えば後述する有機電子デバイスの製造方法で説明する研磨により調整することができる。なお、dxはxの計算間隔とすることができ、具体的には2nm以上10nm以下程度とできる。
さらに、基板の一方の面の上記K値が−0.05以下となる凹凸のピークの上限としては、5個が好ましく、3個がより好ましく、1個がさらに好ましいが、このようなピークを有しないことが特に好ましい。
<有機電子素子>
有機電子素子2としては、例えば有機EL素子、太陽電池素子、液晶表示素子、薄膜トランジスタ、タッチパネル素子、電子ペーパー素子等が挙げられる。
有機電子素子2としては、例えば有機EL素子、太陽電池素子、液晶表示素子、薄膜トランジスタ、タッチパネル素子、電子ペーパー素子等が挙げられる。
有機EL素子としては、例えば陽極と有機発光層と陰極とがこの順で積層されたものが挙げられる。有機EL素子は、これ以外の電子注入層、電子輸送層、ホール輸送層等が適時積層されてもよい。有機EL素子を構成する要素は、公知のものを用いることができる。陽極としては、例えば酸化インジウムスズ(ITO)を用いた透明電極を用いることができる。陰極としては、例えば金属や、酸化インジウム亜鉛(IZO)を用いた電極を用いることができる。有機発光層の主成分としては、α−NPDを用いることができる。
有機電子素子2として有機EL素子を用いることで、当該有機電子デバイスは有機EL照明に好適に用いることができる。
また、有機電子素子2として、例えば陽極、電位供与体、電子受容体、陰極がこの順に積層された太陽電池素子を用いることで、当該有機電子デバイスは有機太陽電池に好適に用いることができる。
<製造方法>
当該有機電子デバイスは、例えば基板1を用意する工程、及び基板1の一方の面に有機電子素子2を積層する工程を備える製造方法により得ることができる。
当該有機電子デバイスは、例えば基板1を用意する工程、及び基板1の一方の面に有機電子素子2を積層する工程を備える製造方法により得ることができる。
(基板用意工程)
本工程では、金属層1aの有機電子素子積層面側への絶縁層形成用組成物の塗布及び加熱により、絶縁層1bを積層し、基板1を形成する。この絶縁層形成用組成物は液状であることが好ましい。つまり、絶縁層形成用組成物は溶媒を含むことが好ましい。
本工程では、金属層1aの有機電子素子積層面側への絶縁層形成用組成物の塗布及び加熱により、絶縁層1bを積層し、基板1を形成する。この絶縁層形成用組成物は液状であることが好ましい。つまり、絶縁層形成用組成物は溶媒を含むことが好ましい。
絶縁層形成用組成物に用いる溶媒は、絶縁層形成用組成物が含有すべき各成分を溶解又は分散させ得るものであれば、特に制限はない。上記溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、ベンゼン、キシレン、ソルベッソ(登録商標)100(エクソンモービル社製)、ソルベッソ(登録商標)150(エクソンモービル社製)等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類などが挙げられる。絶縁層形成用組成物は、こういった溶媒を用いて固形分を調整することができる。
絶縁層形成用組成物の固形分濃度の下限としては、20質量%が好ましく、40質量%がより好ましい。一方、絶縁層形成用組成物の固形分濃度の上限としては、80質量%が好ましく、70質量%がより好ましい。固形分濃度が上記下限より小さい場合、すなわち溶媒が多すぎる場合、加熱時に溶媒が大量に蒸発し、その結果、金属層1aの表面近傍において気化した溶媒による対流が発生しやすくなり、絶縁層1bの表面の平滑性が損なわれるおそれがある。逆に、固形分濃度が上記上限を超える場合、絶縁層形成用組成物の塗布が困難になるおそれがある。
絶縁層形成用組成物の塗布及び加熱(乾燥並びに焼付)方法は、特に制限されず、既知の方法を適宜採用することができる。上記塗布方法としては、例えばバーコーター法、ロールコーター法、カーテンフローコーター法、スプレー法、スプレーリンガー法等を挙げることができ、これらの中でも、コスト等の観点からバーコーター法、ロールコーター法、及びスプレーリンガー法が好ましい。
絶縁層形成用組成物の加熱温度の下限としては、190℃が好ましく、200℃がより好ましい。一方、加熱温度の上限としては、250℃が好ましく、240℃がより好ましい。加熱温度が上記下限未満の場合、絶縁層1bの強度が不十分となるおそれがある。逆に、加熱温度が上記上限を超える場合、溶媒を激しく蒸発させないようにすることによって、金属板表面近傍において気化した有機溶媒による対流が蒸発し、その結果、金属層1aの表面近傍において気化した溶媒による対流が発生しやすくなり、絶縁層1bの表面の平滑性が損なわれるおそれがある。なお、加熱温度とは、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)を指す。
なお、上述のように、金属層1aに絶縁層形成用組成物を塗付する前に、反応層1cを形成してもよい。また、金属層1aの表面に防錆層1dを設けてもよい。
また、平坦性を高めるため、基板1の有機電子素子積層面(絶縁層1bの表面)に研磨処理を施しても良い。研磨法としては、化学研磨(CMP)、電解研磨、機械研磨等が挙げられる。これらの中でも、微細な凹凸を除去する観点から、研磨剤に例えばシリカ、アルミナ、セリア、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア等を用いた化学電解研磨法が好ましい。
(有機電子素子積層工程)
本工程では、基板1の有機電子素子積層面に有機電子素子2を積層する。この積層方法としては、従来公知の方法を使用することができる。
本工程では、基板1の有機電子素子積層面に有機電子素子2を積層する。この積層方法としては、従来公知の方法を使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜4)
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル(東洋紡社の「バイロン(登録商標)200」(ガラス転移点Tg:53℃、数平均分子量Mn:3000))を固形分換算で75質量部、メラミン樹脂(DIC社の「スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60」)を固形分換算で25質量部加えて、塗料Aを得た。なお、ポリエステルとメラミン樹脂との合計固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル(東洋紡社の「バイロン(登録商標)200」(ガラス転移点Tg:53℃、数平均分子量Mn:3000))を固形分換算で75質量部、メラミン樹脂(DIC社の「スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60」)を固形分換算で25質量部加えて、塗料Aを得た。なお、ポリエステルとメラミン樹脂との合計固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
金属層として、板厚0.8mm、金属板両面における各面当たりの亜鉛めっき付着量が20g/m2の電気亜鉛めっき金属板(EG)を用意した。この金属板の一方の面に、上記塗料Aをバーコーターで塗布し、到達板温(PMT)が220℃となるように2分間加熱し、平均厚さが15μmの絶縁層を形成し、基板を得た。
次に、実施例2〜4について、上記基板に対し化学機械研磨行うことによって、絶縁層の表面を平滑にした。具体的には、研磨装置の基板取り付け用吸着パッドを貼り付けたホルダーに基板をセットし、絶縁層を下側にして研磨装置の定盤に取り付けた研磨パッドの上にセットした。研磨剤として粒状のアルミナ(平均粒径は約100nm)を用い、圧力65g/cm2、1周当たりの回転距離を1m、基板と定盤との各回転速度を50rpmとし、10分間化学機械研磨を行った。
研磨深さは、研磨量換算で実施例2では3μm、実施例3では6μm、実施例4では9μmとした。
研磨後(実施例1は絶縁層形成後)の基板に対し、SIIナノテクノロジー社の原子間力顕微鏡(型式:SPI4000)を用い、10μm四方範囲の表面形状を評価し、算術平均粗さRaを算出した。
また、上記表面形状を複数の10μm四方範囲で評価し2.45nm間隔で線粗さ分析を行い、凹凸の各ピークに対して上記式(1)のK値を求めた。このK値が−0.07以下のピーク数と−0.05以下のピーク数をそれぞれ表1に示す。
さらに、絶縁層の抵抗率をJIS−K−7194(1994年)に準拠して測定した。結果を表1に示す。
次に、有機EL素子を上記基板の表面に積層した。この有機LE素子は、ITO層(平均厚さ:50nm)、PEDOT・PSS層(平均厚さ:60nm)、NPD層(平均厚さ:80nm)、Alq層(平均厚さ:50nm)、LiF層(0.8nm)、AgMg層(10nm)、IZO層(100nm)をこの順に積層したものである。なお、有機EL素子の平面形状は図2に示す2mm四方の形状であり、これを30mm四方の基板上に4つ積層した。また、有機EL素子の表面には透明の封止ガラスを積層した。
有機EL素子の具体的な積層条件は以下の通りである。まず、基板及び封止ガラスをクリーンルーム(クラス1,000)内のクリーンブース(クラス100)で洗浄した。洗浄薬剤としては、有機溶剤(EL規格品)、有機アルカリ溶液(EL規格品)、超純水(18MΩ、TOC:10ppb以下)を用い、洗浄機器としては、超音波洗浄機(40kHz及び950kHz)、UVオゾン洗浄機、及び真空デシケータを用いた。洗浄の手順としては、ウェット洗浄(超純水、有機アルカリ溶液、及び有機溶剤と超音波との組み合わせ)、乾燥(真空脱気)、ドライ洗浄(UVオゾン)の順に行った。
基板の洗浄後、真空度1〜2×104Pa、蒸着速度1〜2Å/s(ドーパントは0.01Å/s、LiFは0.1Å/s)で各層を蒸着し、有機EL素子を積層した。
有機EL素子の積層後、グローブボックス内(H2O及びO2濃度10ppm未満)で封止ガラスと張り合わせ後、グローボックスの外に取り出してUV照射し、その後、熱処理として恒温槽に80℃で3時間保管することで、封止ガラスを積層した。なお、ゲッターとして、ダイニック社製の10mm角のものを用い、シール材として、スリーボンド社のUV硬化型エポキシ樹脂を用いた。
得られた有機電子デバイスにおいて、有機EL素子を発光させ、発光した素子数を数え、発光素子が2箇所以上のものを合格とした。この結果を表1に示す。
(比較例1、2及び実施例5、6)
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル(東洋紡社の「バイロン(登録商標)200」(Tg:53℃、Mn:3000))を固形分換算で21.75質量部、メラミン樹脂(DIC社の「スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60」)を固形分換算で7.25質量部、酸化チタン粒子(石原産業社の「タイペーク(登録商標)CR−50」(平均粒子径0.25μm))を固形分換算で29.00質量部加えて、塗料Bを得た。ポリエステル、メラミン樹脂、及び酸化チタン粒子の合計の固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル(東洋紡社の「バイロン(登録商標)200」(Tg:53℃、Mn:3000))を固形分換算で21.75質量部、メラミン樹脂(DIC社の「スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60」)を固形分換算で7.25質量部、酸化チタン粒子(石原産業社の「タイペーク(登録商標)CR−50」(平均粒子径0.25μm))を固形分換算で29.00質量部加えて、塗料Bを得た。ポリエステル、メラミン樹脂、及び酸化チタン粒子の合計の固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
塗料Aの代わりに塗料Bを用い、到達板温(PMT)が220℃となるように2分間加熱し、平均厚さ25μmの絶縁層を形成した以外は、実施例1〜4と同様にして、有機電子デバイスの作成並びに各パラメータの計測及び評価を行った。この結果を表1に示す。
(比較例3及び実施例7、8、9)
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル(東洋紡社の「バイロン(登録商標)200」(Tg:53℃、Mn:3000))を固形分換算で26.1質量部、メラミン樹脂(DIC社の「スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60」)を固形分換算で8.7質量部、酸化チタン粒子(石原産業社の「タイペーク(登録商標)CR−50」(平均粒子径0.25μm))を固形分換算で23.2質量部加えて、塗料Cを得た。ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、及び酸化チタン粒子の合計の固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル(東洋紡社の「バイロン(登録商標)200」(Tg:53℃、Mn:3000))を固形分換算で26.1質量部、メラミン樹脂(DIC社の「スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60」)を固形分換算で8.7質量部、酸化チタン粒子(石原産業社の「タイペーク(登録商標)CR−50」(平均粒子径0.25μm))を固形分換算で23.2質量部加えて、塗料Cを得た。ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、及び酸化チタン粒子の合計の固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
塗料Aの代わりに塗料Cを用い、到達板温(PMT)が220℃となるように2分間加熱し、平均厚さ17μmの絶縁層を形成した以外は、実施例1〜4と同様にして、有機電子デバイスの作成並びに各パラメータの計測及び評価を行った。この結果を表1に示す。
表1に示すように、実施例1〜9及び比較例1〜3の基板表面の算術平均粗さは全て25nm以下である。しかしながら、比較例1〜3では発光を確認できる素子の数が2個未満であり、短絡が発生し易い。特に、比較例2は算術平均粗さが2.9nmと小さいのにもかかわらず、発光素子の数が1である。つまり、基板表面の算術平均粗さだけの規定では短絡防止としては不十分であることがわかる。一方で、K値が−0.07以下のピーク数が0である実施例1〜9は、発光した素子の数が2以上であり、K値が−0.07以下のピークを無くすことで、短絡を防止できることがわかる。
さらに、実施例1〜9の中でもK値が−0.05以下のピーク数が0である実施例2、5、9は、発光した素子の数が4であり短絡が生じていない。つまり、K値が−0.05以下のピークを減らすことで、短絡をより確実に防止できることがわかる。
以上説明したように、当該有機電子デバイス及び有機電子デバイス用基板は、素子短絡の発生が抑制されることで製造歩留りに優れるため、種々の用途に好適に用いることができる。
1 基板
1a 金属層
1b 絶縁層
1c 反応層
1d 防錆層
2 有機電子素子
2a ITO層
2b PEDOT・PSS層/NPD層/Alq層
2c LiF層/AgMg層
1a 金属層
1b 絶縁層
1c 反応層
1d 防錆層
2 有機電子素子
2a ITO層
2b PEDOT・PSS層/NPD層/Alq層
2c LiF層/AgMg層
Claims (9)
- 基板及びこの基板の一方の面に積層される有機電子素子を備える有機電子デバイスであって、
上記基板が、金属層と、この金属層の少なくとも一方の面側に積層される絶縁層とを有し、
上記基板の一方の面に下記式(1)で算出されるK値が−0.07以下となる凹凸のピークがないことを特徴とする有機電子デバイス。
K=[f(x+dx)−2f(x)+f(x−dx)]/dx2 ・・・(1)
上記式(1)中、xは基板の一方の面の10μm四方の範囲に対し2.45nm間隔で線粗さ分析を行った時の凹凸のピーク位置であり、f(x)はxにおける表面凹凸高さ[nm]である。また、dxはxの微小変化量である。 - 上記絶縁層が合成樹脂を主成分とする請求項1に記載の有機電子デバイス。
- 上記絶縁層が顔料を含有する請求項2に記載の有機電子デバイス。
- 上記顔料が無機顔料であり、顔料の平均粒径が300nm以下、絶縁層における顔料の含有量が50質量%以下である請求項3に記載の有機電子デバイス。
- 上記合成樹脂が熱硬化性樹脂である請求項2、請求項3又は請求項4に記載の有機電子デバイス。
- 上記合成樹脂がポリエステルであり、上記絶縁層が熱硬化剤を含有する請求項2、請求項3又は請求項4に記載の有機電子デバイス。
- 上記金属層が鉄、チタン、又はこれらの合金を主成分とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
- 有機EL照明又は有機太陽電池に用いられる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の有機電子デバイス。
- 基板及びこの基板の一方の面に積層される有機電子素子を備える有機電子デバイス用の基板であって、
金属層と、この金属層の少なくとも一方の面側に積層される絶縁層とを有し、
一方の面に下記式(1)で算出されるK値が−0.07以下となる凹凸のピークがないことを特徴とする有機電子デバイス用基板。
K=[f(x+dx)−2f(x)+f(x−dx)]/dx2 ・・・(1)
上記式(1)中、xは基板の一方の面の10μm四方の範囲に対し2.45nm間隔で線粗さ分析を行った時の凹凸のピーク位置であり、f(x)はxにおける表面凹凸高さ[nm]である。また、dxはxの微小変化量である。
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