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JP5995592B2 - シャープペンシル - Google Patents

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Description

この発明は、筆記圧を利用して筆記芯(替え芯)を回転させることができるシャープペンシルに関する。
シャープペンシルは周知のとおり、筆記の進行と共に筆記芯が偏減りするために、描線の太さが変化するという問題を抱えている。
そこで、本件出願人は筆記芯に加わる筆記圧を利用して、筆記芯を除々に一方向に回転させることができる回転駆動機構を備えたシャープペンシルについて先に提案をしており、これは特許文献1および2などに開示されている。
このシャープペンシルによると、軸筒を筆記面(紙面)に対して例えば40〜80度程度傾けた状態で筆記した場合、一画文字を書くたびごとに筆記芯が僅かに一方向に回転駆動されるので、筆記芯の先端部は常に円錐形状にとがった状態に保たれる。これにより、常にほぼ同一の線幅をもって筆記をすることが可能となる。
ところで、前記した筆記芯を回転させる回転駆動機構は、なるべくは筆記芯が繰り出される口先部に近い軸筒内に配置することが望ましい。この構成によれば、回転駆動機構を構成する各部品の寸法誤差や、回転駆動機構と筆記芯とを中継する中継部材等の芯ズレの影響を少なくすることができる。
これにより、口先部の内径と筆記芯を挿通させるスライダーとの間に遊びを持たせる度合いをより少なくさせることができるので、結果として筆記芯がぐら付くような感覚が生ずるのを抑えることができる。
ところで、筆記芯の回転駆動機構を備えるこの種のシャープペンシルにおいても、多様化が図られ、ボディー全体がスリム(細身)になされたデザインが採用され、また軸筒の前半部側に比較的肉厚のあるゴム部材等によるグリップ部を配置した構成を採用する場合もある。
この場合には、前記した回転駆動機構を軸筒の後半部側に配置して、回転駆動機構と筆記芯を把持するチャック部との間を長尺の中継パイプで接続する構成が採用される。
前記したようにボディー全体がスリムなデザインを採用した場合には、ボディーの外郭を構成する軸筒の剛性が若干低下することはやむをえない。したがって、軸筒を少し強い力で把持した場合には軸筒に僅かな撓みが発生する。
この軸筒の撓みが前記回転駆動機構からチャック部に至る間の回転駆動動作に障害を与えて、筆記芯を回転駆動させる機能を満足に果たすことが困難となる。
本件出願人は回転駆動機構とチャック部との間を接続する中継パイプを可撓性の素材により構成することを先に提案しており、これは特許文献3に開示されている。
しかしながら、特許文献3に開示された発明は、回転駆動機構を構成する各部品の成形上の誤差や、その組み立てに基づくわずかな偏心などを、中継パイプの可撓性を利用して吸収することを想定している。
因みに、特許文献3に開示された構成は、回転駆動機構を構成する回転子に形成された軸孔に、例えばポリプロピレンなどの可撓性の素材により成形された中継パイプが、圧入により嵌合されて取り付けられた構造にされている。
これによると、中継パイプの端部は回転子の軸孔に円筒面で嵌合するために、中継パイプは構造上において曲がりにくくなる。
したがって、軸筒を若干強い力で把持して軸筒が撓む場合には、前記した中継パイプの可撓性のみを利用して、筆記芯の回転駆動の機能を保証することは困難になり、この種のシャープペンシルについては、さらなる対策が望まれる。
国際公開WO2007/142135号公報 特開2009−160736号公報 特開2011−116028号公報
この発明は、前記したように筆記芯の回転駆動機構を備えたシャープペンシルにおいて、前記した回転駆動機構と中継パイプとの連結部に工夫を施すことで、軸筒の若干の撓みに対しても、筆記芯の正常な回転駆動を保証することができるシャープペンシルを提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明にかかるシャープペンシルは、ノック部材のノック操作に基づくチャックの前後動により筆記芯の解除と把持を行い、前記筆記芯を繰り出すことができるように構成されると共に、前記チャックが前記筆記芯を把持した状態で前後動作および軸芯を中心にして回転可能となるように軸筒内に収容されたシャープペンシルであって、軸方向の往復運動を回転運動に変換することができる回転駆動機構が、前記チャックに接続された中継パイプを介して連結され、当該中継パイプにより前記チャックに把持された筆記芯に加わる筆記圧に基づく前後動作を前記回転駆動機構に対して往復運動として伝達すると共に、前記回転駆動機構による回転運動をチャックに伝達するように構成され、前記回転駆動機構と前記中継パイプとの連結部において、前記回転駆動機構側には軸孔が形成されると共に、前記中継パイプ側には当該中継パイプの外周面側に突出する突出係合部が形成されて、前記突出係合部の少なくとも一部が前記回転駆動機構側の軸孔の内周面に接することで両者が連結され、前記突出係合部に続く軸方向の前方側における中継パイプの周側面と前記軸孔との間に、円環状の空隙が形成されていることを特徴とする。
この場合、望ましくは前記回転駆動機構側の軸孔内には、内周面に沿って複数の偏平状の面取り部が形成され、前記中継パイプに形成された前記突出係合部が、前記偏平状の面取り部に接することで、前記回転駆動機構と前記中継パイプとが連結された構成が採用される。
一方、前記回転駆動機構の好ましい一つの形態においては、前記中継パイプが接続される回転子が具備され、当該回転子は円環状に形成されてその軸方向の一端面および他端面に第1と第2のカム面がそれぞれ形成されると共に、前記第1と第2のカム面にそれぞれ対峙するように第1と第2の固定カム面が具備され、前記筆記圧による前記チャックの後退動作によって、前記円環状回転子における第1のカム面が、前記第1の固定カム面に当接して噛み合わされ、前記筆記圧の解除により前記回転子における第2のカム面が、前記第2の固定カム面に当接して噛み合わされるように構成され、前記回転子側の第1カム面が、前記第1の固定カム面に噛み合わされた状態において、前記回転子側の第2カム面と前記第2の固定カム面が、軸方向においてカムの一歯に対して位相がずれた関係に設定され、前記回転子側の第2カム面が、前記第2の固定カム面に噛み合わされた状態において、前記回転子側の第1カム面と前記第1の固定カム面が、軸方向においてカムの一歯に対して位相がずれた関係に設定される。
この場合、前記回転駆動機構には、筆記圧が解除された状態において、前記回転子における第2のカム面を、前記第2の固定カム面に当接させて噛み合わせ状態に付勢するクッションスプリングが具備されていることが望ましい。
さらに前記した構成に加えて、前記回転駆動機構における前記回転子の後端部と前記クッションスプリングとの間には、前記回転子の後端部との間においてすべりを発生させるトルクキャンセラーが介在され、前記回転子の回転運動が前記クッションスプリングに伝達されるのを阻止するように構成されていることが望ましい。
前記したこの発明に係るシャープペンシルによると、筆記圧を受けることによる軸方向の往復運動を回転運動に変換することができる回転駆動機構が具備され、この回転運動はチャックを介して筆記芯に伝達される。したがって、筆記動作に伴って筆記芯は除々に回転駆動を受けるので、書き進むにしたがって筆記芯が偏摩耗するのを防止することができ、常にほぼ同一の線幅をもって筆記をすることが可能となる。
加えて、前記回転駆動機構はチャックに接続された中継パイプを介して連結され、この連結部において、前記中継パイプ側には当該中継パイプの外周面側に突出係合部が形成されると共に、前記突出係合部の少なくとも一部が前記回転駆動機構側の軸孔の内周面に接することで両者が連結された構成が採用される。
したがって、軸方向に薄い前記突出係合部が、回転駆動機構側の軸孔に内接することによって、回転駆動機構に対して中継パイプが連結されるので、この連結部はいわば関節と同様の機能を果たすものとになる。
これにより、例えばスリムな形態の前記軸筒に若干の撓みが加えられた場合においても、中継パイプの外周面側に突出する突出係合部の僅かな変形により、中継パイプと回転駆動機構との連結部は前記した関節の機能と同様に柔軟に屈曲することができる。それ故、前記した回転駆動機構による筆記芯の正常な回転駆動を保証することができるシャープペンシルを提供することができる。
この発明にかかるシャープペンシルの前半部を示した断面図である。 同じく後半部を示した断面図である。 筆記芯の繰り出しユニットおよび筆記芯の回転駆動機構を示す正面図および中央断面図である。 筆記芯の回転駆動機構を示した拡大断面図である。 回転駆動機構に具備された回転子の回転駆動作用を順を追って説明する模式図である。 図5に続く回転子の回転駆動作用を説明する模式図である。 回転駆動機構と中継パイプとの連結部をさらに拡大して示した断面図である。 図7におけるA−A線より矢印方向に視た状態の拡大断面図である。
この発明にかかるシャープペンシルについて図に示す実施の形態に基づいて説明する。
なお、以下に示す各図においては同一部分を同一符号で示しているが、紙面の都合により、一部の図面においては代表的な部分に符号を付け、その詳細な構成はその他の図面に付けた符号を引用して説明する場合もある。
先ず図1において、軸筒を構成する先軸1の先端部には、口先部材2が螺合されることで、口先部材2が先軸1に対して着脱可能に取り付けられている。そして、前記先軸1および後述する後軸の軸芯に沿って筒状の芯ケース3が収容されており、この芯ケース3の先端部には図3にも示されたとおり、短軸の芯ケース継手4が取り付けられ、前記芯ケース継手4を介して真ちゅう製のチャック5が連結されている。
前記チャック5内には、その軸芯に沿って図示せぬ筆記芯の通孔が形成され、また先端部が軸回りに複数(例えば3つ)に分割されて、分割された先端部が真ちゅうによりリング状に形成された締め具6内に遊嵌されている。またリング状の前記締め具6は前記チャック5の周囲を覆うようにして配置された中継パイプ7の先端部内面に装着されている。 なお、この中継パイプ7の後端部は筆記圧を利用して筆記芯(替え芯)を回転させる後述する回転駆動機構に連結されている。
前記中継パイプ7の前端部には、前記した口先部材2内に収容されてその前端部が口先部材2より突出される円筒状のスライダー8が、中継パイプ7に対して嵌合されることで取り付けられている。さらにスライダー8の前端部には、筆記芯を案内する先端パイプ9がパイプ保持具10を介して取り付けられている。
また、前記スライダー8の内周面におけるパイプ保持具10の直後には、軸芯部分に通孔を形成したゴム製の保持チャック12が収容されている。
前記した構成により、芯ケース3に続くチャック5内に形成された通孔、および前記保持チャック12の軸芯に形成された通孔を介して、先端パイプ9に至る直線状の芯挿通孔が形成されており、この直線状の芯挿通孔内に図示せぬ筆記芯が挿通される。そして、前記した中継パイプ7と芯ケース継手4との間には、コイル状のチャックスプリング13が配置されている。
すなわち、前記チャックスプリング13は、その前端部が中継パイプ7の内周面に形成された環状の段部に当接し、チャックスプリング13の後端部は前記芯ケース継手4の前端面に当接した状態で収容されている。したがって、前記チャックスプリング13の作用により、前記チャック5は中継パイプ7内を後退してその先端部がリング状の締め具6内に収容される方向に付勢され、これにより筆記芯を把持するように作用する。
軸筒を構成する前記した先軸1には例えばゴムなどの弾性素材により形成されたグリップ部材14が先軸1を取り巻くようにして装着されている。このグリップ部材14を先軸1に装着するにあたっては、先に飾りリングとして機能する透明な樹脂素材により形成された透明リング15が先軸2の先端部側から装着される。
この透明リング15は、先軸1に一体に成形された環状の鍔部1aによって位置決めされ、続いて前記グリップ部材14が同方向から先軸1を取り巻くようにして装着される。その後に、前記した口先部材2が先軸1の前端部に螺合されることで、前記透明リング15およびグリップ部材14が軸方向に抜け出ることなく、前記先軸1の外側に取り付けられる。
前記した飾りリングとして機能する透明リング15は、予め先軸1に巻回されるようにして貼り付けられた加飾シール16を覆い、このシール16の周面が視認できるように構成されている。
この加飾シール16には、例えば金もしくは銀色などの光沢のある印刷が施され、その適宜の位置には印刷が施されない透明部分が形成されている。そして、この透明部分および透明な樹脂素材により成形された前記先軸1を透視して、内部の中継パイプ7の一部が視認できるように構成されている。
これにより、後述する回転駆動機構によって中継パイプ7が回転駆動される様子を、透明リング15を介して確認することができる。
前記した先軸1の後端部には、軸筒を構成する後軸18の前端部内面が嵌合されて取り付けられており、この後軸18の前半部分には図2に示されているように、ユニット化された筆記芯の回転駆動機構25が収容されている。
この回転駆動機構25には前記したとおり中継パイプ7の後端部が接続されており、この中継パイプ7は筆記動作に基づく筆記芯の僅かな後退および前進動作(これを、クッション動作ともいう。)を前記チャック5を介して受けて、回転駆動機構25に伝達させると共に、クッション動作によって生ずる前記回転駆動機構25による回転運動を、前記中継パイプ7を介して前記チャック5に伝達させるように作用する。
これにより、チャック5に把持された図示せぬ筆記芯は、筆記動作に伴い前記回転駆動機構25による回転運動を受けることになる。
図2に示したようにユニット化された前記回転駆動機構25は、その前端部において前記先軸1との間に介在された軸スプリング21によって後方に付勢されている。また回転駆動機構25の後端部は、前記後軸18内の縮径により形成された段部18aに、前記軸スプリング21の付勢力により当接している。
すなわち、この実施の形態においては、前記回転駆動機構25は後軸18内の段部18aに当接することにより、後軸18内において摩擦により支持され、前記したクッション動作によって生ずる前記回転駆動機構25による回転運動を、前記中継パイプ7を介して前記チャック5側に伝達させるように作用する。
図4は、ユニット化された前記回転駆動機構25の構成を拡大して示したものである。この回転駆動機構25には円筒状に形成された回転子26が具備されており、前記した中継パイプ7は、回転駆動機構25の前端部において、前記回転子26の軸芯に形成された軸孔内に接合することで連結されている。
なお、回転駆動機構25に対する中継パイプ7の連結構成については、図7および図8を用いて後で詳しく説明する。
前記回転子26は、その前端部付近が若干径を太くした太径部になされ、その太径部の一端面(後端面)には第1のカム面26aが形成されており、太径部の他端面(前端面)には第2のカム面26bが形成されている。
一方、前記回転子26の後端部側を覆うようにして円筒状の上カム形成部材27が、前記回転子26を軸支するように配置されており、前記上カム形成部材27の前端部外周には、円筒状の下カム形成部材28が嵌合されて取り付けられている。
そして、前記回転子26における第1のカム面26aに対峙する上カム形成部材27の前端面に、固定カム面(第1の固定カム面ともいう。)27aが形成されている。また、前記回転子26における第2のカム面26bに対峙する下カム形成部材28の前端部内面に、固定カム面(第2の固定カム面ともいう。)28aが形成されている。
なお、前記回転子26に形成されている第1と第2のカム面26a,26bと、前記第1の固定カム面27a、第2の固定カム面28aとの関係および相互の作用については、図5および図6に基づいて後で詳しく説明する。
図4に示すように、前記した上カム形成部材27の後端部側には、シリンダー部材29が嵌め込まれており、このシリンダー部材29の後端部には芯ケース3が挿通できる挿通孔29aが形成されている。そして、前記シリンダー部材29内には円筒状に形成され、軸方向に移動可能なトルクキャンセラー30が配置され、当該トルクキャンセラー30の内周面前端と前記シリンダー部材29の内周面後端との間にはコイル状のクッションスプリング31が装着されている。
前記クッションスプリング31は、前記トルクキャンセラー30を前方に付勢するように作用し、この付勢力を受けた前記トルクキャンセラー30に押されて前記回転子26は前方に向かうように作用する。
以上のとおり前記した回転駆動機構25は、その中央部が芯ケース3を通す空間部になされて芯ケース3とは隔離されており、回転駆動機構25は前記した符号26〜31で示す各部材により一体に形成されてユニット化されている。
前記した回転駆動機構25の構成によると、チャック5が筆記芯を把持した状態で、前記回転子26は中継パイプ7を介してチャック5と共に軸芯を中心にして回転可能になされている。そして、シャープペンシルが筆記状態以外の場合(筆記芯に筆記圧が加わらない場合)においては、前記クッションスプリング31の作用により前記トルクキャンセラー30を介して回転子26は前方に付勢されている。
一方、筆記をした場合、すなわち先端パイプ9から突出している筆記芯に筆記圧が加わった場合には、前記チャック5は前記クッションスプリング31の付勢力に抗して後退し、これに伴って回転子26も軸方向に後退する。したがって、図4に示す回転子26に形成された第1のカム面26aは前記第1の固定カム面27aに接合して噛み合い状態になされる。
図5(A)〜(C)および図6(D),(E)は、前記した動作により回転子26を回転駆動させる回転駆動機構25の基本動作を順を追って説明するものである。図5および図6において、符号26は前記した回転子を模式的に示したものであり、その一端面(図の上側の面)には、周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第1のカム面26aが円環状に形成されている。また回転子26の他端面(図の下側の面)にも、同様に周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第2のカム面26bが円環状に形成されている。
一方、図5および図6に示すように、上カム形成部材27の円環状の端面にも周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第1の固定カム面27aが形成されており、下カム形成部材28の円環状の端面にも周方向に沿って連続的に鋸歯状になされた第2の固定カム面28aが形成されている。
そして、回転子26に形成された第1のカム面26a、第2のカム面26b、上カム形成部材27に形成された第1の固定カム面27a、下カム形成部材28に形成された第2の固定カム面28aの周方向に沿って鋸歯状に形成された各カム面は、そのピッチが互いにほぼ同一となるように形成されている。なお、図5および図6における回転子26の中央部に描いた○印は、回転子26の回転移動状態を示している。
図5(A)は、シャープペンシルが筆記状態以外の場合における上カム形成部材27、回転子26、下カム形成部材28の関係を示したものである。この状態においては、回転子26に形成された第2のカム面26bは、下カム形成部材28の第2の固定カム面28a側に、図4に示したクッションスプリング31の付勢力により当接されている。この時、前記回転子26側の第1カム面26aと前記第1の固定カム面27aが、軸方向においてカムの一歯に対して半位相(半ピッチ)ずれた関係となるように設定されている。
図5(B)は、シャープペンシルの使用により筆記芯に筆記圧が加わった初期の状態を示している。この場合においては、チャック5および中継パイプ7を介して、回転子26はクッションスプリング31を収縮させて軸方向に後退する。これにより、回転子26は上カム形成部材27側に移動する。
図5(C)は、シャープペンシルの使用により筆記芯に筆記圧が加わり、回転子26が上カム形成部材27側に当接した状態を示しており、この場合においては回転子26に形成された第1カム面26aが、上カム形成部材27側の第1の固定カム面27aに噛み合う。これにより回転子26は第1カム面26aの一歯の半位相(半ピッチ)に相当する回転駆動を受ける。そして図5(C)に示す状態においては、前記回転子26側の第2カム面26bと前記第2の固定カム面28aが、軸方向においてカムの一歯に対して半位相(半ピッチ)ずれた関係となるように設定されている。
次に図6(D)は、シャープペンシルによる一画の筆記が終わり、筆記芯に対する筆記圧が解かれた初期の状態を示しており、この場合においては、前記したクッションスプリング31の作用により回転子26は軸方向に前進する。これにより、回転子26は下カム形成部材28側に移動する。
さらに図6(E)は、前記したクッションスプリング31の作用により、回転子26が下カム形成部材28側に当接した状態を示しており、この場合においては回転子26に形成された第2カム面26bが、下カム形成部材28側の第2の固定カム面28aに噛み合う。これにより回転子26は第2カム面26bの一歯の半位相(半ピッチ)に相当する回転駆動を再び受ける。
したがって、回転子26の中央部に描いた○印で示すように、筆記圧を受けた回転子26の軸方向への往復運動に伴って回転子26は、第1および第2カム面26a,26bの一歯(1ピッチ)に相当する回転駆動を受け、前記した中継パイプ7およびチャック5を介して、これに把持された筆記芯も同様に回転駆動される。
前記した構成のシャープペンシルによると、筆記による回転子26の軸方向への往復動作により、回転子はその都度カムの一歯に対応する回転運動を受け、筆記芯は自身が受ける回転運動と筆記による摩耗とにより、先端部が常に円錐形状になされる。それ故、書き進むにしたがって筆記芯が偏摩耗するのを防止させることができ、安定した線幅による筆記が可能となる。
なお、前記したクッションスプリング31の付勢力を受けて回転子26を前方に押し出す円筒状のトルクキャンセラー30は、このトルクキャンセラー30の前端面と前記回転子26の後端面との間ですべりを発生させて、筆記の繰り返しにより生ずる前記回転子26の回転運動を、クッションスプリング31に伝達させるのを防止させるように作用する。
換言すれば、前記回転子26とクッションスプリング31との間に、トルクキャンセラー30が介在されることにより、前記回転子26の回転運動が前記したすべり作用により前記スプリング31に伝達されるのを阻止するように作用し、スプリング31の捩じれ戻り(バネトルク)が発生することで、回転子26の回転動作に障害を与えるという問題を解消させることができる。
図2に戻り、前記した回転駆動機構25の後部側にはノック棒33が軸方向に摺動可能に装着されている。このノック棒33の前端部は円環状の楔形突出部33aになされており、この楔形突出部33aが後軸18内に形成された環状突起18bを乗り越えて取り付けられている。
そして、環状突起18bとノック棒33との間にはコイル状のノック棒スプリング34が配置され、このスプリング34によって、前記ノック棒33を後軸18の後端部側に向けて付勢するように構成されている。
また、ノック棒33の中央よりも若干後端部寄りには、筆記芯の補給孔33cを備えた当接部33bが形成されており、さらにこのノック棒33の後端部には、消しゴム35が着脱可能に装着されると共に、前記消しゴム35を覆うノック部材としてのノックカバー36が、ノック棒33の後端部の周面に着脱可能に取り付けられている。
なお、前記ノック棒33の当接部33bと、前記した芯ケース3の後端部とは所定の間隔をもって対峙した構成にされている。この構成によると、筆記による前記したクッション動作によりチャック5および芯ケース3が若干後退しても、芯ケース3の後端部が前記ノック棒33の当接部33bに衝突することはなく、前記回転駆動機構25による回転動作に障害を与えるのを防止することができる。
前記ノック棒33に対して着脱可能に取り付けられた前記ノックカバー36には、このノックカバー36の側壁面に円盤状の突起部36aが一体に形成されている。そして、円盤状突起部36aの円盤面には、円形状にして中央部が若干凸面状になされ前記ノックカバー36とは異色の樹脂盛りシール37が装着されている。
また、前記後軸18の後端部における周方向の一部には、軸方向に切欠き溝18cが形成されており、前記円盤状突起部36aが前記切欠き溝18cに沿って配置されることで、前記ノックカバー36のノック操作が可能となるように構成されている。
なお、前記ノックカバー36に形成された円盤状突起部36aは、前記樹脂盛りシール37により飾りの機能を果たすと共に、シャープペンシルの転がり止めとしての機能も果たすものとなる。
以上の構成において、前記ノックカバー36をノック操作することで、ノック棒33の当接部33bが芯ケース3を前方に押し出し、中継パイプ7に取り付けられたスライダー8の一部が口先部材2内に当接して、その前進が阻まれる。このために、チャック5の先端部が締め具6から相対的に突出してチャック5による筆記芯の把持状態が解除される。
そして、前記ノック操作の解除により、チャックスプリング13の作用により芯ケース3およびチャック5は軸筒内において後退する。
この時、筆記芯は保持チャック12に形成された通孔内において摩擦により一時的に保持され、この状態でチャック5が後退してその先端部が前記締め具6内に収容されることで、筆記芯を再び把持状態にする。すなわち、ノックカバー36のノック操作の繰り返しによりチャック5が前後に移動し、これにより筆記芯の解除と把持が行われ、筆記芯はチャック5から順次前方に繰り出されるように作用する。
図7および図8は、前記した回転駆動機構25に対する中継パイプ7の連結構成について、その連結部分を拡大して示したものである。
前記したとおり中継パイプ7の後端部は、回転駆動機構25の前端部において、前記回転子26の軸芯に形成された軸孔内に接合することで連結されている。
図7および図8に示す実施の形態においては、中継パイプ7の後端部に、中継パイプ7の外周面側に突出する軸方向に薄く成形された環状の突出係合部7aが形成されており、この突出係合部7aの周縁部が回転子26に形成された軸孔40の内周面に接することで両者が連結されている。
すなわち、前記中継パイプ7は、前記突出係合部7aに続く軸方向の前方側が薄肉部7bになされており、この薄肉部7bの周側面と回転子26に形成された軸孔40との間に、円環状の空隙(軸孔40と同一の符号で示している。)が形成されている。
前記した回転駆動機構25に対する中継パイプ7の接続構成によると、軸方向に薄い前記突出係合部7aが、回転子26側の軸孔40に内接することで連結されるので、この連結部はいわば関節と同様の機能を果たし、突出係合部7aが柔軟に変形しつつ両者を連結することができる。
したがって、前記した接続構成を採用することで、例えばスリムなボディーを構成する軸筒に若干の撓みが加えられた場合においても、筆記芯の正常な回転駆動を保証することができるなど、発明の効果の欄に記載したとおりの作用効果を得ることができる。
さらに、この実施の形態においては図8に示されているように、前記した回転子26の軸孔内には、軸孔の内周面に沿った等間隔の位置に、複数の偏平状の面取り部26dが形成されている。
すなわち、図8に示す例においては、回転子26の軸孔内において内周方向に120度間隔で、3つの偏平状の面取り部26dが形成されており、前記した中継パイプ7に形成された環状の突出係合部7aの周縁部が、前記偏平状の面取り部26dに接することで、前記回転駆動機構25に対して前記中継パイプ7が連結されている。
前記した構成によると、回転子26の軸孔40の加工精度および中継パイプ7に形成された突出係合部7aの加工精度に互いにバラツキが生じていても、両者が接する3点部分のたわみを利用することができる。これにより組み立てに際して、回転子26の軸孔内に対する中継パイプ7の圧入力が過大に必要になるなどの問題が発生するのを効果的に防ぐことができる。
また、前記した構成によると、前記回転駆動機構25に対して前記中継パイプ7が、3点においていわば点接触により連結されるので、前記連結部分においてより円滑な屈曲動作を期待することができる。
なお、図8に示したように、前記面取り部26dは軸孔の内周面に沿った等間隔の3点に配置された構成を好適に採用することができるが、必ずしも前記3点に限られるものではない。
また、前記した実施の形態においては、中継パイプ7に形成された突出係合部7aは、その周縁部が環状に連続した構成にされているが、この突出係合部7aは、周方向に間欠的に形成されていても同様の作用効果を果たすことができる。
さらに、前記した実施の形態においては、前記突出係合部7aは、図7および図8に示されているように中継パイプ7の端部において外側にほぼ直角に折り曲げられて、断面がL字状に形成されているが、この突出係合部7aはこのような構成に限られることなく、中継パイプ7の端部付近において中継パイプ7の外側に向かって肉厚状に突出した構成であっても同様の作用効果を果たすことができる。
1 先軸(軸筒)
2 口先部材
3 芯ケース
5 チャック
6 締め具
7 中継パイプ
7a 突出係合部
7b 薄肉部
8 スライダー
12 保持チャック
13 チャックスプリング
14 グリップ部材
18 後軸(軸筒)
21 軸スプリング
25 回転駆動機構
26 回転子
26a 第1カム面
26b 第2カム面
26d 面取り部
27 上カム形成部材
27a 第1固定カム面
28 下カム形成部材
28a 第2固定カム面
30 トルクキャンセラー
31 クッションスプリング
33 ノック棒
34 ノック棒スプリング
36 ノックカバー(ノック部材)
40 軸孔(空隙)

Claims (5)

  1. ノック部材のノック操作に基づくチャックの前後動により筆記芯の解除と把持を行い、前記筆記芯を繰り出すことができるように構成されると共に、前記チャックが前記筆記芯を把持した状態で前後動作および軸芯を中心にして回転可能となるように軸筒内に収容されたシャープペンシルであって、
    軸方向の往復運動を回転運動に変換することができる回転駆動機構が、前記チャックに接続された中継パイプを介して連結され、当該中継パイプにより前記チャックに把持された筆記芯に加わる筆記圧に基づく前後動作を前記回転駆動機構に対して往復運動として伝達すると共に、前記回転駆動機構による回転運動をチャックに伝達するように構成され、 前記回転駆動機構と前記中継パイプとの連結部において、前記回転駆動機構側には軸孔が形成されると共に、前記中継パイプ側には当該中継パイプの外周面側に突出する突出係合部が形成されて、前記突出係合部の少なくとも一部が前記回転駆動機構側の軸孔の内周面に接することで両者が連結され、前記突出係合部に続く軸方向の前方側における中継パイプの周側面と前記軸孔との間に、円環状の空隙が形成されていることを特徴とするシャープペンシル。
  2. 前記回転駆動機構側の軸孔内には、内周面に沿って複数の偏平状の面取り部が形成され、前記中継パイプに形成された前記突出係合部が、前記偏平状の面取り部に接することで、前記回転駆動機構と前記中継パイプとが連結されていることを特徴とする請求項1に記載されたシャープペンシル。
  3. 前記回転駆動機構には、前記中継パイプが接続される回転子が具備され、当該回転子は円環状に形成されてその軸方向の一端面および他端面に第1と第2のカム面がそれぞれ形成されると共に、前記第1と第2のカム面にそれぞれ対峙するように第1と第2の固定カム面が具備され、
    前記筆記圧による前記チャックの後退動作によって、前記円環状回転子における第1のカム面が、前記第1の固定カム面に当接して噛み合わされ、前記筆記圧の解除により前記回転子における第2のカム面が、前記第2の固定カム面に当接して噛み合わされるように構成され、
    前記回転子側の第1カム面が、前記第1の固定カム面に噛み合わされた状態において、前記回転子側の第2カム面と前記第2の固定カム面が、軸方向においてカムの一歯に対して位相がずれた関係に設定され、前記回転子側の第2カム面が、前記第2の固定カム面に噛み合わされた状態において、前記回転子側の第1カム面と前記第1の固定カム面が、軸方向においてカムの一歯に対して位相がずれた関係に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載されたシャープペンシル。
  4. 前記回転駆動機構には、筆記圧が解除された状態において、前記回転子における第2のカム面を、前記第2の固定カム面に当接させて噛み合わせ状態に付勢するクッションスプリングが具備されていることを特徴とする請求項3に記載されたシャープペンシル。
  5. 前記回転駆動機構における前記回転子の後端部と前記クッションスプリングとの間に、前記回転子の後端部との間においてすべりを発生させるトルクキャンセラーが介在され、前記回転子の回転運動が前記クッションスプリングに伝達されるのを阻止するように構成したことを特徴とする請求項4に記載されたシャープペンシル。
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