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JP5892023B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、制動力制御装置に関する。
従来、車両速度を検出する技術が開示されている。例えば、特許文献1には、駆動輪の平均速度がホイールスピンの発生しにくい高速域では、駆動輪の平均速度を車両速度として出力検出し、低速域では、各駆動輪の加速度をチェックして、ホイールスピンが発生しない低加速域では、駆動輪の平均速度を車両速度として出力し、1つでも駆動輪が低加速域にないと、高い方から3番目の車輪の走行速度を出力する車両速度検出装置の技術が開示されている。
特開平11−304830号公報
車両速度を算出することについて、なお改善の余地がある。例えば、車両速度の検出誤差が大きいと、制動力制御の効果を向上できない可能性がある。制動力制御装置において、車両速度の検出誤差を抑制できることが望まれている。
本発明の目的は、車両速度の検出誤差を抑制することができる制動力制御装置を提供することである。
本発明の制動力制御装置は、車輪速度から算出した車両速度に基づいて制動力制御を行う制御装置を備え、車輪速度が最も大きい駆動輪である所定駆動輪の車輪速度が増加傾向で、かつ所定駆動輪以外の3輪の車輪の車輪速度が減少傾向である場合、前記所定駆動輪の車輪速度を除いて前記車両速度を算出することを特徴とする。
本発明の制動力制御装置は、車輪速度から算出した車両速度に基づいて制動力制御を行う制御装置を備え、車輪速度が最も大きい駆動輪である所定駆動輪の車輪速度と、車輪速度が最も小さい車輪の車輪速度との差が、ABS制御の減圧閾値以上である場合、前記所定駆動輪の車輪速度を除いて前記車両速度を算出することを特徴とする。
上記制動力制御装置において、前記所定駆動輪の車輪速度を除いて前記車両速度を算出する場合、転動輪の車輪速度から前記車両速度を算出することが好ましい。
本発明に係る制動力制御装置は、車輪速度から算出した車両速度に基づいて制動力制御を行う制御装置を備え、車輪速度が最も大きい駆動輪である所定駆動輪の車輪速度が増加傾向で、かつ所定駆動輪以外の3輪の車輪の車輪速度が減少傾向である場合、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度を算出する。本発明に係る制動力制御装置によれば、車両速度の検出誤差を抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る制動力制御装置の動作を示すフローチャートである。 図2は、実施形態に係る車両の概略構成図である。 図3は、駆動輪浮き判定の説明図である。
以下に、本発明の実施形態に係る制動力制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1から図3を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、制動力制御装置に関する。図1は、本発明の実施形態に係る制動力制御装置の動作を示すフローチャート、図2は、実施形態に係る車両の概略構成図、図3は、駆動輪浮き判定の説明図である。
図2に示すように、車両100は、駆動源5、制動装置7、車輪速度センサ12およびECU50を含んで構成されている。また、本実施形態に係る制動力制御装置1−1は、ECU50および制動装置7を含んで構成されている。制動力制御装置1−1は、更に車輪速度センサ12を含んで構成されてもよい。
駆動源5は、車両100の動力源であり、例えば、エンジンやモータなどである。車両100は、駆動源5から車輪3に伝達された動力によって駆動力を発生させて走行する。車両100は、4つの車輪3(左前輪3FL、右前輪3FR、左後輪3RL、右後輪3RR)を有する。本実施形態の車両100は後輪駆動の車両であり、左後輪3RLおよび右後輪3RRが駆動輪である。また、左前輪3FLおよび右前輪3FRは転動輪(従動輪)である。
制動装置7は、各車輪3に制動力を発生させるブレーキ装置である。本実施形態の制動装置7は、作動流体、例えばブレーキオイルの油圧により制動力を発生させる。制動装置7は、ブレーキペダル6、マスタシリンダ8、アクチュエータ9、ホイールシリンダ10および油圧制動部11を有する。
運転者がブレーキペダル6を操作すると、マスタシリンダ8は、ブレーキペダル6に作用するペダル踏力(操作力)に応じたマスタシリンダ圧を発生させる。制動装置7は、マスタシリンダ圧が各車輪3のホイールシリンダ10にてホイールシリンダ圧として作用することで、油圧制動部11を作動させる。油圧制動部11は、キャリパ、ブレーキパッド、ディスクロータなどを含んで構成されている。油圧制動部11は、ホイールシリンダ圧によりブレーキパッドがディスクロータを挟み込んで押圧することで、車輪3に制動力を発生させる。
また、制動装置7は、アクチュエータ9によって、ホイールシリンダ10に作用させるホイールシリンダ圧を調圧することができる。アクチュエータ9は、オイルポンプ、オイルリザーバ、制御弁等を有しており、各車輪3のホイールシリンダ10に供給するホイールシリンダ圧を独立して制御することができる。
ECU50は、コンピュータを有する電子制御ユニットである。ECU50は、本実施形態の制動力制御装置1−1に係る制御装置としての機能を有している。ECU50は、車輪の速度(例えば、4輪の車輪速度)から算出した車両速度に基づいて制動力制御を行う機能を有する。ECU50は、処理部51、記憶部52および入出力部53を有する。処理部51および記憶部52は、入出力部53を介してアクセルペダル4、駆動源5、ブレーキペダル6、アクチュエータ9および車輪速度センサ12と電気的に接続されている。また、処理部51と記憶部52とは相互に情報を授受することができる。
ECU50は、アクセルペダル4に設けられたアクセル開度センサからアクセル開度等のアクセルペダル4に対する操作量を取得する。また、ECU50は、駆動源5の運転状態に関する情報を取得する。また、ECU50は、ブレーキペダル6に設けられたブレーキ操作量センサからブレーキペダル6に対する操作量、例えば、ペダル踏力、ペダルストローク、ペダル操作速度を取得することができる。また、ECU50は、アクチュエータ9の動作状態を取得すること、およびアクチュエータ9に対して各車輪3に付与するホイールシリンダ圧を指令することができる。車輪速度センサ12は、車輪3の車輪速度を検出するものであり、各車輪3にそれぞれ配置されている。ECU50は、車輪速度センサ12から各車輪3の車輪速度を取得する。なお、車輪速度は、車輪3の対地速度であり、1つの車輪3の回転速度から換算される車両100の走行速度である。
ECU50は、アクチュエータ9を増圧モード、保持モード、減圧モードのいずれかで作動させることができる。増圧モードは、ホイールシリンダ圧を増圧するモードである。保持モードは、ホイールシリンダ圧を保持するモードである。減圧モードは、ホイールシリンダ圧を減圧するモードである。アクチュエータ9は、各車輪3に対するモードを独立して制御することができる。
ECU50は、ABS制御を実行することができる。ABS制御は、制動時に車輪3のロックを抑制する制御である。ECU50は、各車輪3の車輪速度に基づいてABS制御を実行する。ECU50は、例えば、各車輪3の車輪速度から車両速度を算出し、車両速度と車輪速度との速度差に基づいてABS制御を行う。ECU50は、車両速度と車輪速度との速度差、すなわち車両速度から車輪速度を減じた速度差が減圧閾値以上である車輪3に対してホイールシリンダ圧を減圧する。
車両速度は、例えば、4輪の車輪速度の最大値とされる。ここで、駆動輪である左後輪3RLや右後輪3RRが浮くなどによりスリップし、車両速度が実際の速度に対して持ち上がることがある。例えば、クリープ状態での駆動力が大きい車両において、車両速度の持ち上がりが発生しやすい。車両速度の持ち上がりが発生すると、他の車輪3に対してロックあるいはロック傾向を誤判定し、ホイールシリンダ圧を減圧してしまう可能性がある。
本実施形態の制動力制御装置1−1は、駆動輪にスリップが生じている場合、駆動輪3RL,3RRのうち最も車輪速度が大きい駆動輪(以下、「所定駆動輪」と称する。)の車輪速度を除いて車両速度を算出する。これにより、簡易にかつ精度よく車両速度を算出することや、短時間で精度よく車両速度を算出することができる。すなわち、本実施形態に係る制動力制御装置1−1は、車両速度の実速度に対する誤差を抑制することができる。
本実施形態の制動力制御装置1−1は、駆動輪の浮き等によるスリップの判定方法として、駆動輪浮き判定1および駆動輪浮き判定2の2つの判定方法を有する。これにより、短時間でかつ簡易に浮き判定を行うことができる。
(駆動輪浮き判定1)
駆動輪浮き判定1は、制動中に駆動輪のMax車輪速度が前回値より持ち上がり、かつ残りの3輪の車輪速度が前回値より落ち込み方向のときに車両速度持ち上がりありと判定するものである。すなわち、制動力制御装置1−1は、車輪速度が最も大きい駆動輪である所定駆動輪の車輪速度が増加傾向で、かつ所定駆動輪以外の3輪の車輪3の車輪速度が減少傾向である場合、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度を算出する。
例えば、4輪の車輪速度のうち左後輪3RLの車輪速度が最大である場合に、左後輪3RLの車輪速度が増加傾向で、かつ左後輪3RL以外の3輪(左前輪3FL、右前輪3FR、右後輪3RR)の車輪速度がいずれも減少傾向である場合、左後輪3RLの車輪速度を除いて車両速度を算出する。本実施形態では、残りの3輪のうち、転動輪である前輪3FL,3FRの車輪速度の最大値が車両速度とされる。
(駆動輪浮き判定2)
駆動輪浮き判定2は、駆動輪の車輪速度の最大値から残りの3輪の車輪速度の最小値を減じた速度差がABS制御の減圧閾値以上である場合に車両速度持ち上がりありと判定する。すなわち、制動力制御装置1−1は、車輪速度が最も大きい駆動輪である所定駆動輪の車輪速度と、車輪速度が最も小さい車輪の車輪速度との差が、ABS制御の減圧閾値以上である場合、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度を算出する。
例えば、4輪の車輪速度のうち左後輪3RLの車輪速度VW(RL)が最大である場合に、左後輪3RLの車輪速度VW(RL)から、左後輪3RL以外の3輪(左前輪3FL、右前輪3FR、右後輪3RR)の車輪速度の最小値VWMinを減じた速度差が減圧閾値以上である場合、左後輪3RLの車輪速度VW(RL)を除いて車両速度が算出される。本実施形態では、残りの3輪のうち、転動輪である前輪3FL,3FRの車輪速度の最大値が車両速度とされる。
図3を参照して、駆動輪浮き判定1および駆動輪浮き判定2について詳細を説明する。条件(1)は、駆動輪浮き判定1および駆動輪浮き判定2に共通の条件である。
[条件(1)]
0<VWF0≦15kph
条件(1)は、転動輪最大速度VWF0が0よりも大きく、かつ所定の上限速度以下である。転動輪最大速度VWF0は、転動輪である前輪3FL,3FRの車輪速度の最大値である。なお、転動輪のいずれかにおいてスリップ等の異常が生じている場合には、スリップ等が生じていない正常輪の車輪速度が転動輪最大速度VWF0とされる。所定の上限速度は、例えば、駆動源5としてのエンジンの回転数がアイドル回転数において駆動輪3RL,3RRが浮いたときに駆動輪3RL,3RRの回転数が持ち上がる条件として設定される。
駆動輪浮き判定1は、上記条件(1)が成立し、かつ下記条件(2)、(3)、(4)が成立し、かつ下記条件(5)乃至条件(8)が所定時間継続して成立するときに肯定判定がなされる。
[条件(2)]
制動状態であることを条件(2)とする。例えば、運転者により制動操作がなされて制動装置7が作動している場合や、走行制御における制動要求によって制動装置7が作動している場合などに条件(2)が成立する。
[条件(3)]
ABS制御外であることを条件(3)とする。ABS制御がなされていない場合、条件(3)が成立する。
[条件(4)]
4輪の車輪速度センサ12が全て有効なことを条件(4)とする。全ての車輪速度センサ12において異常が検出されていない場合、条件(4)が成立する。
[条件(5)]
所定駆動輪の車輪速度が増加傾向であることを条件(5)とする。ECU50は、所定の間隔で各車輪3の車輪速度を取得し、後輪最大速度VWRearMax、前輪最大速度VWFrontMax、前輪最小速度VWFrontMin、および後輪最小速度VWRearMinを決定する。
後輪最大速度VWRearMaxは、駆動輪である左後輪3RLおよび右後輪3RRの車輪速度の最大値である。例えば、右後輪3RRの車輪速度よりも左後輪3RLの車輪速度が大きい場合、左後輪3RLの車輪速度が後輪最大速度VWRearMaxとなり、左後輪3RLが所定駆動輪となる。この場合、右後輪3RRの車輪速度が後輪最小速度VWRearMinとなる。
前輪最大速度VWFrontMaxは、転動輪である左前輪3FLおよび右前輪3FRの車輪速度の最大値である。例えば、右前輪3FRの車輪速度よりも左前輪3FLの車輪速度が大きい場合、左前輪3FLの車輪速度が前輪最大速度VWFrontMaxとなり、右前輪3FRの車輪速度が前輪最小速度VWFrontMinとなる。
所定駆動輪について前回検出された車輪速度に対して今回検出された車輪速度が大きい場合、条件(5)が成立する。ECU50は、前回の後輪最大速度VWRearMaxに対して現在の後輪最大速度VWRearMaxが大きい場合、条件(5)が成立すると判定する。なお、前回の所定駆動輪と今回の所定駆動輪とが異なる車輪3である場合、条件(5)は不成立となる。例えば、前回4輪の車輪速度を検出したときには、左後輪3RLの車輪速度が右後輪3RRの車輪速度よりも大きかった場合において、今回4輪の車輪速度を検出したときには右後輪3RRの車輪速度が左後輪3RLの車輪速度よりも大きい場合、条件(5)は成立しないと判定される。
[条件(6)乃至条件(8)]
所定駆動輪以外の3輪の車輪3の車輪速度が減少傾向であることを示す条件が、条件(6)乃至条件(8)である。条件(6)は、前輪最大速度VWFrontMaxの前回値が今回値以上であるという条件である。なお、前回の車輪速度検出時と今回の車輪速度検出時とで前輪最大速度VWFrontMaxが検出された車輪3が異なる場合、条件(6)は成立しない。
条件(7)は、前輪最小速度VWFrontMinの前回値が今回値以上であるという条件である。なお、前回の車輪速度検出時と今回の車輪速度検出時とで前輪最小速度VWFrontMinが検出された車輪3が異なる場合、条件(7)は成立しない。
条件(8)は、後輪最小速度VWRearMinの前回値が今回値以上であるという条件である。なお、前回の車輪速度検出時と今回の車輪速度検出時とで後輪最小速度VWRearMinが検出された車輪3が異なる場合、条件(8)は成立しない。
上記の条件(6)、(7)、(8)が全て成立する場合、所定駆動輪以外の3輪の車輪3の車輪速度が少なくとも増加傾向になく、減少傾向にあると判定することができる。なお、条件(6)、(7)、(8)において、前回値が今回値よりも大であることを成立条件としてもよい。
本実施形態では、条件(5)乃至条件(8)が全て成立する状態が予め定められた所定時間継続し、かつ他の条件(1)乃至条件(4)が成立していると、駆動輪浮き判定1において肯定判定がなされる。所定時間は、例えば、車輪3の振動周期の半分以上の時間とされる。例えば、車輪3の振動周波数が10〜12Hzである場合、最大振動周期の半分は50msである。本実施形態の所定時間は、これよりも大きい60msである。これにより、駆動輪浮き判定1において駆動系の振動による影響が抑制される。
駆動輪浮き判定2は、上記条件(1)、(3)、(4)が全て成立し、かつ下記条件(9)が成立するときに肯定判定がなされる。
[条件(9)]
後輪最大速度VWRearMaxから最小車輪速度VWMinを減じた速度差が、所定速度差以上であることを条件(9)とする。最小車輪速度VWMinは、車輪速度が最も小さい車輪3の車輪速度である。所定速度差は、例えば、ロック判定による減圧が発生する前に車両速度の持ち上がりを判定できるように定められる。
所定速度差は、例えば、予め定められた上限速度から下限速度を減じた値に基づいて定められる。ここで、上限速度は、例えば、制動制御において車輪3のロックが許容される速度の上限であり、本実施形態では10kphである。また、下限車速は、例えば、車輪速度センサ12でパルスを検出することができる車輪速度の下限であり、本実施形態ではおよそ3kphである。上限速度10kphから下限速度3kphを減じると、7kphとなる。本実施形態の所定速度差は、この7kphよりも小さい5kphである。本実施形態では、この所定速度差がABS制御の減圧閾値に一致する。
図1を参照して、実施形態に係る制動力制御について説明する。図1に示す制御フローは、車両100の走行中に所定の間隔で繰り返し実行される。図1の制御フローは、例えば、アクセルOFF時に実行される。
まず、ステップS10では、ECU50により、駆動輪浮き判定1がなされる。ECU50は、上記の条件(1)乃至条件(4)が全て成立し、かつ上記の条件(5)乃至条件(8)が所定時間継続して成立した場合、駆動輪浮き判定1で肯定判定を行う。また、ECU50は、駆動輪浮き判定1を肯定判定しない場合、駆動輪浮き判定1で否定判定を行う。ステップS10の判定の結果、駆動輪浮き判定1で肯定判定がなされた場合(ステップS10−Y)にはステップS40に進み、そうでない場合(ステップS10−N)にはステップS20に進む。
ステップS20では、ECU50により、駆動輪浮き判定2がなされる。ECU50は、上記の条件(1)、(3)、(4)、(9)が全て成立する場合、駆動輪浮き判定2で肯定判定を行う。また、ECU50は、上記の条件(1)、(3)、(4)、(9)のいずれか1つでも成立しない場合、駆動輪浮き判定2で否定判定を行う。ステップS20の判定の結果、駆動輪浮き判定2で肯定判定がなされた場合(ステップS20−Y)にはステップS40に進み、そうでない場合(ステップS20−N)にはステップS30に進む。
ステップS30では、ECU50により、推定車両速度の選択輪が決定される。ECU50は、所定駆動輪を含む各車輪3の車輪速度に基づいて車両速度を算出する。本実施形態のECU50は、4輪のうち車輪速度が最大の車輪3を選択輪とし、選択輪の車輪速度を車両速度とする。ステップS30が実行されると、本制御フローは終了する。
ステップS40では、ECU50により、推定車両速度の選択輪が決定される。ECU50は、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度を算出する。本実施形態のECU50は、前輪3FL,3FRのうち車輪速度が最大の車輪3を選択輪とし、選択輪の車輪速度を車両速度とする。ステップS40が実行されると、本制御フローは終了する。
以上説明したように、本実施形態の制動力制御装置1−1は、所定駆動輪の車輪速度が増加傾向で、かつ所定駆動輪以外の3輪の車輪の車輪速度が減少傾向である場合(ステップS10−Y)、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度を算出する(ステップS40)。駆動輪浮き判定1で肯定判定がなされると、車両速度の持ち上がりありと判定し、車両速度の演算において少なくとも所定駆動輪の車輪速度を除外する。本実施形態の制動力制御装置1−1によれば、以下に説明するように、車両速度の持ち上がりをより早く判定することができる。
例えば、車両速度の持ち上がり判定方法として、駆動輪速度と転動輪速度との差に基づいて判定を行うことが考えられる。しかしながら、この判定方法では、転動輪の車輪速度が制動によって大きく落ち込んだ場合に早期判定してしまう場合がある。また、駆動輪の浮きが生じた場合に駆動輪速度がある程度持ち上がらないと判定ができない。このため、判定が遅れ、車両速度の持ち上がりを抑制するには十分でないことがある。
本実施形態に係る制動力制御装置1−1は、車輪速度の増加傾向および減少傾向に基づいて駆動輪浮き判定1を行う。従って、早期に車両速度の持ち上がり判定を行うことができ、不要な車両速度の持ち上がりを抑制することができる。その結果、車両速度の検出誤差が抑制される。
本実施形態に係る制動力制御装置1−1は、所定駆動輪の車輪速度と、車輪速度が最も小さい車輪3の車輪速度との差が、ABS制御の減圧閾値以上である場合(ステップS20−Y)、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度を算出する(ステップS40)。駆動輪浮き判定2で肯定判定がなされると、車両速度の持ち上がりありと判定し、車両速度の演算において少なくとも所定駆動輪の車輪速度を除外する。本実施形態の制動力制御装置1−1によれば、以下に説明するように、より適切な範囲で車両速度の持ち上がりを抑制することができる。
駆動輪浮き判定2の車輪速度差の閾値が、ABS制御の減圧閾値よりも大きな値であると、最小速度車輪のロックを誤判定してホイールシリンダ圧を減圧してしまう可能性がある。車輪3の浮き等によりスリップした所定駆動輪の車輪速度に基づいて車両速度が算出されると、持ち上がりが生じた車両速度に対して相対的に他の車輪3の車輪速度が低下し、実際にはロックやロック傾向が生じていないにもかかわらず他の車輪3がロックしていると誤判定してしまう。
本実施形態に係る制動力制御装置1−1では、駆動輪浮き判定2の車輪速度差の閾値がABS制御の減圧閾値に基づいている。従って、車両速度の検出誤差が抑制され、誤判定によるホイールシリンダ圧の減圧を未然に抑制することができる。また、駆動輪浮き判定2は、判定条件として制動状態(条件(2))を含んでいない。このため、制動開始前に車両速度の持ち上がりを判定することができ、車輪3のロックが誤判定されてしまうことを未然に抑制することができる。
また、本実施形態に係る制動力制御装置1−1は、駆動輪浮き判定1あるいは駆動輪浮き判定2で肯定判定がなされた場合、駆動輪3RL,3RRの車輪速度を除いて車両速度を算出する。駆動輪3RL,3RRの一方の車輪速度について浮き判定が肯定的である場合、他方の車輪速度についても真の車両速度からのずれが生じている可能性がある。本実施形態では駆動輪浮き判定1あるいは駆動輪浮き判定2で肯定判定がなされ、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度を算出する場合、転動輪3FL,3FRの車輪速度から車両速度が算出される。よって、車両速度の検出誤差が抑制される。
[解除条件]
駆動輪浮き判定1、駆動輪浮き判定2に共通の解除条件は、条件(1)が成立しないことである。すなわち、転動輪最大速度VWF0が15kphよりも大であるか、あるいは転動輪最大速度VWF0が0kphである場合、駆動輪浮き判定1および駆動輪浮き判定2が解除される。これにより、車両速度は、所定駆動輪の車輪速度を含む車輪速度に基づいて算出される。
駆動輪浮き判定2の解除条件として、条件(10)が定められている。
[条件(10)]
後輪最大速度VWRearMaxから最小車輪速度VWMinを減じた速度差が、5kph未満である状態が所定時間継続することを条件(10)とする。なお、条件(10)の所定時間は、低速の車輪振動や路面外乱で誤解除しないように定められており、本実施形態では100msである。
また、本実施形態では、駆動輪浮き判定1や駆動輪浮き判定2において否定判定から肯定判定に切り替わるときに、車両速度の更新に関するガード処理が禁止あるいは緩和される。制動制御において、車両速度を更新する場合に、車両速度に対してガード処理がなされることがある。本実施形態に係る車両100では、上記の駆動輪浮き判定1および駆動輪浮き判定2に加えて、加速スリップ判定がなされる。加速スリップ判定は、アクセルON中に車輪3のスリップ判定を行うものである。加速スリップ判定では、検出された車輪速度に基づく車両速度の更新において、車両速度の減速度に上限値が定められており、上限値を超える車両速度の変化(減少)が規制される。
駆動輪浮き判定1や駆動輪浮き判定2が肯定判定となることにより、所定駆動輪の車輪速度を除いて車両速度が算出されるようになると、算出される車両速度が大きく低下する可能性がある。このときに、車両速度の低下に対するガード処理がなされると、車両速度の持ち上がりを速やかに補正できなくなる可能性がある。
本実施形態では、駆動輪浮き判定1や駆動輪浮き判定2において否定判定から肯定判定に切り替わるときに、車両速度の減速度の上限値がより大きな減速度に変更され(ガード処理の緩和)、あるいは上限値によるガード処理が禁止される。これにより、算出される車両速度を速やかに低下させ、車両速度の持ち上がりを抑制することができる。
なお、本実施形態では、駆動輪が後輪3RL,3RRであったが、これには限定されない。例えば、駆動輪が前輪3FL,3FRであってもよい。
本実施形態では、車輪速度の現在の検出値と前回値との比較により車輪速度の増加傾向や減少傾向が判定されたが、判定方法はこれには限定されない。車輪速度の増加傾向や減少傾向は、ある時点の車輪速度の検出・推定結果と、それよりも前の車輪速度の検出・推定結果とに基づいて判定されればよい。
また、本実施形態では、駆動輪浮き判定1が駆動輪浮き判定2よりも先に実行されているが、判定順序はこれには限定されない。
本実施形態では、車両速度の算出・推定において、選択輪として選択可能な車輪3の車輪速度の最大値が車両速度とされたが、これには限定されない。例えば、選択輪として選択可能な車輪3の車輪速度の平均値が車両速度とされてもよい。また、本実施形態では、駆動輪浮き判定1や駆動輪浮き判定2で肯定判定がなされた場合に、両方の駆動輪3RL,3RRが選択輪から除外されたが、駆動輪3RL,3RRのうち所定駆動輪のみが選択輪から除外されてもよい。
上記の実施形態に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
1−1 制動力制御装置
3 車輪
3FL 左前輪(転動輪)
3FR 右前輪(転動輪)
3RL 左後輪(駆動輪)
3RR 右後輪(駆動輪)
7 制動装置
8 マスタシリンダ
9 アクチュエータ
10 ホイールシリンダ
12 車輪速度センサ
50 ECU(制御装置)
100 車両
VWF0 転動輪最大速度
VWRearMax 後輪最大速度
VWFrontMax 前輪最大速度
VWFrontMin 前輪最小速度
VWRearMin 後輪最小速度

Claims (2)

  1. 車輪速度から算出した車両速度に基づいて制動力制御を行う制御装置を備え、
    車輪速度が最も大きい駆動輪である所定駆動輪の車輪速度が増加傾向で、かつ所定駆動輪以外の3輪の車輪の車輪速度が減少傾向である場合、かつ、車輪速度が最も大きい駆動輪である所定駆動輪の車輪速度と、車輪速度が最も小さい車輪の車輪速度との差が、ABS制御の減圧閾値以上である場合、前記所定駆動輪の車輪速度を除いて前記車両速度を算出する
    ことを特徴とする制動力制御装置。
  2. 前記所定駆動輪の車輪速度を除いて前記車両速度を算出する場合、転動輪の車輪速度から前記車両速度を算出する
    請求項1に記載の制動力制御装置。
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