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JP2007296908A - アンチロックブレーキ制御方法及びその装置 - Google Patents

アンチロックブレーキ制御方法及びその装置 Download PDF

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JP2007296908A
JP2007296908A JP2006125010A JP2006125010A JP2007296908A JP 2007296908 A JP2007296908 A JP 2007296908A JP 2006125010 A JP2006125010 A JP 2006125010A JP 2006125010 A JP2006125010 A JP 2006125010A JP 2007296908 A JP2007296908 A JP 2007296908A
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Takuya Watanabe
拓也 渡辺
Helge Westerfeld
ヘルゲ ヴェスターフェルド
Takahiro Ogawa
貴洋 小川
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Bosch Corp
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Abstract

【課題】走行状態に影響されることなく適切な推定車体速度を得て、それにより不要なアンチロックブレーキ制御の開始を回避する。
【解決手段】
車両が減速状態にあって、しかも、後輪浮きが生じている場合において、後輪12の回転速度及び回転加速度が増加状態にあると共に、後輪12の回転速度が前輪11の回転速度を所定量上回り、かつ、後輪12が非アンチロックブレーキ制御状態にあって、なおかつ、後輪浮きが検出されてから所定時間経過した際には(図3のステップS402〜S414参照)、後輪12の回転速度に代えて前輪11の回転速度に基づいて推定車体速度が算出されるため、従来と異なり、車輪回転速度と推定車体速度との差が大となって車輪にスリップが発生していると誤った判定がなされて不必要なアンチロックブレーキ制御が開始されることが確実に回避されるものとなっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のアンチロックブレーキ制御方法及びその装置に係り、特に、動作の信頼性の向上等を図ったものに関する。
アンチロックブレーキ制御装置は、車両がブレーキ操作状態にある場合において、車輪がロック傾向にあることを検出し、ブレーキ液圧を減圧することによって車輪がロック状態になることを回避する一方、車輪のロック傾向が解消された状態になった際には、ブレーキ液圧を増圧して車両の安全な走行を確保しつつ、適切な制動距離での停止が可能となるようにしたものである。そして、このような基本構成に対して、信頼性の高い動作の確保等の様々な観点からの工夫が施された構成のものが種々提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
このようなアンチロックブレーキ制御装置は、自動四輪車のみならず、乗員の安全確保等のため自動二輪車においても適用が図られている。
特開平7−137624号公報(第4−17頁、図1−図10)
ところで、車両が走行する路面は様々な状態のものがあり、そのため、実際には、上述したようなアンチロックブレーキ制御装置が動作する必要がないにも関わらず、その時の車輪回転速度や車体速度などの状態から、アンチロックブレーキ制御装置において、アンロックブレーキ制御動作が必要と判断されて、不必要なブレーキ液圧の減圧がなされるような状況に陥る可能性もある。
そのような走行状態の一つに、次述するようなものがある。すなわち、例えば、自動二輪車の走行中にあって、前輪のみにブレーキ操作が施され走行速度が低下しつつある状態において、後輪が何らかの原因、例えば、前輪への急激なブレーキ操作や走行路が低μ路である等の原因により浮き上がった場合に、後輪の回転速度が車両に一般的に設けられるアイドルスピードコントロール機能が働く程度まで低下していると、アイドルスピードコントロール機能によって後輪の回転速度が上昇せしめられる状態となる。
一方、アンチロックブレーキ制御装置においては、車輪回転速度に基づいて推定の車体速度を演算算出し、この車体速度と車輪回転速度とに所定以上の差が検出されるとアンチロックブレーキ制御を開始するように構成されたものがある。
そして、かかる装置における車体速度の演算においては、演算結果の安定性等を考慮して、例えば、車両が加速状態にある場合には、より速い車輪回転速度が車体速度演算に用いられる一方、車両が減速状態にある場合には、より遅い車輪回転速度が車体速度演算に用いられるようになっているものがある。
したがって、先のように、前輪へ対するブレーキ操作がなされて車両が減速状態にある場合において、後輪の回転速度がアイドルスピードコントロールによって上昇せしめられた場合に、後輪の回転速度が車体速度演算に用いられることによって、算出される車体速度は実体と隔離した高い値に変化してゆくこととなる。
一方、車体速度と車輪回転速度との差が所定値を越えるとスリップの発生と判定されてアンチロックブレーキ制御動作が開始されるようになっているため、上述のように計算上の車体速度が上昇し、しかも、前輪がブレーキ操作のため減速状態にある場合には、その差がスリップと判定される所定値を容易に越えてしまい、実際にはスリップが生じていないにも関わらずアンチロックブレーキ制御が開始されてしまい、不必要なブレーキ液圧の減圧が行われてしまうという不都合な事態を招いてしまうことがある。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、走行状態に影響されることなく適切な車体速度を得ることができ、信頼性の高いアンチロックブレーキ制御が実現できるアンチロックブレーキ制御方法及びその装置を提供するものである。
本発明の他の目的は、アイドルスピードコントロール制御の影響を受けることなく適切な車体速度を得ることができ、信頼性の高いアンチロックブレーキ制御が実現できるアンチロックブレーキ制御方法及びその装置を提供することにある。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るアンチロックブレーキ制御方法は、
検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御方法であって、
車両が減速状態にあって、駆動輪の回転加速度が増加状態にある場合に、前記駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度を所定量上回った際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、前記駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されるよう構成されてなるものである。
また、本発明の目的を達成するため、本発明に係るアンチロックブレーキ制御プログラムは、
車両が減速状態にあることを判定する第1のステップと、
前記第1のステップにおいて車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転加速度の増加を判定する第2のステップと、
前記第2のステップにおいて、駆動輪の回転加速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定する第3のステップと、
前記第3のステップにおいて、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度を演算する第4のステップと、を有してなるものである。
さらに、本発明の目的を達成するため、本発明に係るアンチロックブレーキ制御装置は、
検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御装置であって、
当該アンチロックブレーキ制御装置は、車両が減速状態にあることを判定し、
車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転加速度の増加を判定し、駆動輪の回転加速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定し、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されるよう構成されてなるものである。
より具体的には、例えば、アンチロックブレーキ制御装置は、車輪回転速度検出手段と、
外部からの制御信号とブレーキ操作子の操作状態に基づいて油圧による車輪に対するブレーキ力を発生する油圧ブレーキ手段と、
前記車輪回転速度検出手段の出力信号を入力し、前記油圧ブレーキ手段に対する制御を行うブレーキ制御用電子ユニットとを有してなり、
前記ブレーキ制御用電子ユニットは、車両が減速状態にあることを判定し、
車両が減速状態にあると判定された際に、後輪浮きが発生していることを判定し、後輪浮きが発生していると判定された際に、後輪の回転加速度の増加を判定し、後輪の回転加速度が増加していると判定された際に、後輪の回転速度が前輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定し、後輪の回転速度が前輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際に、前記後輪浮きの発生から所定時間経過していることを判定し、前記後輪浮きの発生から所定時間経過していると判定された際に、後輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されるよう構成されてなるものが好適である。
本発明によれば、車体が減速状態において、何らかの原因により駆動輪の回転数が上昇するような場合に、その駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを推定車体速度演算に用いるようにしたので、走行状態に影響されることなく適切な車体速度を得ることができ、それにより不要なアンチロックブレーキ制御の開始を回避することができ、信頼性の高いアンチロックブレーキ制御が実現され、従来に比してより安全性の高い車両走行を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図15を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるアンチロックブレーキ制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態におけるアンチロックブレーキ制御装置は、特に、自動二輪車に適するもので、ブレーキ制御用電子制御ユニット(図1においては「ブレーキ制御ECU」と表記)101と、油圧ブレーキ手段としての油圧ユニット(図1においては「H/U」と表記)102と、前輪及び後輪ホイールシリンダ51,52を主たる構成要素としてなるものである。
ブレーキ制御用電子制御ユニット(以下「ブレーキ制御ECU」と称する)101は、通常時におけるブレーキ制御に加えて、詳細は後述するが、アンチロックブレーキ制御を行うためのもので、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータを中心に、RAMやROM等の記憶素子や入出力インターフェイス等(図示せず)を有して構成されたものとなっている。
油圧ユニット102は、前輪(従動輪)11及び後輪(駆動輪)12にそれぞれ設けられたホイールシリンダ51,52のブレーキ液圧を制御するためのもので、その構成自体は、本発明特有のものではなく、油圧式のブレーキ力発生のための公知の構成を有してなるものである。
かかる油圧ユニット102内には、ブレーキ操作子としての図示されないブレーキハンドルやブレーキペダルの操作に応じてブレーキ液圧をホイールシリンダ51,52に伝達するようになっていると共に、ブレーキ液の流通を制御するため、複数の電磁弁(図示せず)が設けられたものとなっている。そして、それら複数の電磁弁は、上述のブレーキ制御ECU101によって、その動作が適宜制御されることで、ホイールシリンダ51,52の増圧、減圧、圧力保持等がなされて、必要とされる通常時のブレーキ制御に加えて、アンチロックブレーキ制御が実現されるものとなっている(詳細は後述)。
なお、ブレーキ制御ECU101には、前輪11及び後輪12の車輪回転速度を検出する車輪回転速度検出手段としての車輪速度センサ1,2の検出信号が入力されて、制御動作に供されるようになっている。
また、ブレーキ制御ECU101には、油圧ユニット102内の適宜な箇所の圧力、例えば、マスタシリンダ圧やホイールシリンダ圧などが油圧ユニット102内に適宜設けられた圧力センサ(図示せず)により検出されて圧力信号として入力されて、通常のブレーキ制御やアンチロックブレーキ制御に供されるようになっている。
また、車両には、上述のブレーキ制御ECU101のみならず、エンジン(図示せず)の動作を制御するため、ブレーキ制御ECU101同様、マイクロコンピュータ等(図示せず)から構成されてなるエンジン制御用電子制御ユニット(図1においては「エンジン制御ECU」と表記)103が設けられている。このエンジン制御用電子制御ユニット(以下「エンジン制御ECU」と称する)103は、通常走行時におけるエンジン(図示せず)の回転制御を行う他、例えば、アイドルスピードコントロール機能を有しており、かかるアイドルスピードコントロールに必要とされる、スロット制御信号、噴射弁制御信号、点火プラグ制御信号などが、それぞれ図示されない必要な箇所へ出力されるよう構成されている。
図2には、ブレーキ制御ECU101によって実行されるアンチロックブレーキ制御の全体的な処理手順を示すメインフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。
処理が開始されると、最初に種々の演算定数や初期条件等の初期設定が行われ(図2のステップS50参照)、次いで、種々のセンサ等の外部入力信号の入力が行われる(図2のステップS100参照)。具体的には、本発明の実施の形態においては、車輪速度センサ1,2の出力信号や圧力信号などの信号が入力されることとなる。
次に、車輪速度センサ1,2の出力信号に基づいて、サブルーチン処理化された車輪回転速度演算処理が実行される(図2のステップS200参照)。通常、車輪速度センサ1,2の出力は、パルス信号となっており、車輪の回転速度に応じてその出力間隔が変化するものとなっている。そのため、車輪回転速度は、入力された車輪速度センサ1,2の出力信号の時間間隔を基に、所定の演算式を用いて演算算出されるものとなっている。
次いで、サブルーチン処理化された車輪加速度演算処理が実行され(図2のステップS300参照)、ステップS200において算出された車輪回転速度に基づいて、車輪加速度が演算算出されることとなる。
そして、ステップS400の処理へ進み、サブルーチン処理化された推定車体速度処理が実行され、所定の演算式によって推定車体速度が演算算出されることとなる(図2のステップS400参照)。
そして、上述のように得られた車輪回転速度及び推定車体速度並びに他の種々の条件等に基づいて、サブルーチン処理化されたアンチロックブレーキ制御処理が実行されるようになっている(図2のステップS500参照)。なお、ステップS500の処理が実行された後は、先のステップS100の処理へ戻り、一連の処理が繰り返されることとなる。
次に、本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な手順について、図3に示されたサブルーチンフローチャート及び図4に示された車両の走行状態を説明する模式図を参照しつつ説明する。
最初に、図4を参照しつつ本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理について概括的に説明する。
本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理は、特に、次述するように車両が減速状態にある場合、通常、2つの車輪回転速度の内、回転速度が速い方が選択されて推定車体速度演算が行われるようになっているが、車両の走行状態によっては、その通常通りの推定車体速度演算では不必要なアンチロックブレーキ制御動作の開始を招くことがあることに鑑みて、そのような不都合を回避できるよう構成されてなるものである。
より具体的に説明すれば、まず、車両が正常に走行している状態において、ある時点で前輪11にのみにブレーキ操作が開始されたとする(図4の時刻t1参照)。このブレーキ操作の開始によって、時間の経過と共に前輪ホイールシリンダ51のブレーキ液圧が上昇(図4(B)参照)してゆき、それに伴い前輪11に対してブレーキ力が作用し、前輪11の車輪回転速度はブレーキ液圧の上昇に反比例して低下してゆくこととなる(図4(A)の符号aが付された実線の特性線参照)。この場合、当然に後輪12の車輪回転速度も前輪11同様に低下してゆくこととなる(図4(A)の符号aが付された実線の特性線参照)。
ところが、このような減速状態にある場合において、何らかの原因、例えば、そのブレーキ操作が急激な場合、すなわち、換言すれば、ブレーキ液圧の上昇度が非常に大きいことや後輪が段差を越えたこと等によって後輪12の浮きが発生し(図4の時刻t2参照)、その際、後輪12の回転速度がアイドルスピードコントロールが作用する程度まで低下していると、アイドルスピードコントロールが開始されて後輪12の回転速度は急激に上昇してゆくこととなる(図4(A)の符号bが付された点線の特性線参照)。
一方、従来、自動二輪車における推定車体速度演算は、車両が通常の走行状態にある場合には、2つの車輪回転速度の内、速い方の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が算出される一方、車両が加速状態にある場合には、2つの車輪回転速度の内、遅い方の車輪回転速度に基づいて、また、車両が減速状態にある場合には、2つの車輪回転速度の内、速い方の車輪回転速度に基づいて、それぞれ推定車体速度が算出されるものとなっていた。これは、走行状態に応じてより適切な車輪回転速度を推定車体速度演算に用いるという観点に基づくものである。すなわち、例えば、ブレーキ操作による減速状態にあっては、ブレーキ側の車輪にはスリップが発生している可能性が大であるため、かかる車輪の回転速度は推定車体速度演算には不向きであるため、より車輪回転速度の速い側、換言すれば、よりスリップの発生の可能性が低い側の回転速度を用いて推定車体速度を算出するようにしたものである。一方、加速時においても同様な考え方に基づくものである。
したがって、上述のように車両が減速状態にある場合には、速い方の車輪回転速度、すなわち、後輪12の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が算出されることとなるが、後輪浮きが生じている状態にあって、しかも、アイドルスピードコントロールによって増速状態にあるため、算出される推定車体速度は実際とはかけ離れた速い値となる。なお、従来装置にあっては、後輪浮きの判定の確実性を確保する等の観点から後輪浮きの発生後、直ちに後輪12の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算されるのではなく、所定時間経過後(図4の時刻t3参照)に前輪11の車輪回転速度に基づく推定車体速度が算出されるようになっている(図4の符号cが付された二点鎖線参照)。
なお、図4において、符号fが付された実線の信号は、推定車体速度演算の開始するタイミングを定める信号であり、後輪浮きと判定されてから所定時間経過後に符号fで示されたように例えば、論理値Lowから論理値Highとなるもので、アンチロックブレーキ制御のためのソフトウェア処理によってソフト的に生成されるものである。
そして、推定車体速度が急激に増加すると、車輪回転速度との差が急激に大きくなり、ついには、アンチロックブレーキ制御が必要とされるスリップの発生と判定される値に至り、その結果、実際にはスリップが発生していないにも関わらず、アンチロックブレーキ制御によりブレーキ液圧の減圧がなされて、不必要なブレーキ力の低下が行われてしまうという事態を招く虞があった。
なお、図4において符号dが付された点線の特性線は、上述のような状態において、後輪12の浮きがあってもアイドルスピードコントロールがなされないと仮定した場合における後輪12の回転速度を示しており、同図において符号eが付された一点鎖線の特性線は、後輪回転速度が符号dが付された状態にある場合に算出される推定車体速度の変化例を示すものである。この場合には、推定車体速度と車輪回転速度の差は、アンチロックブレーキ制御の開始が必要とされるスリップの発生と判定される程に大きくなるようなことはない。
上述したような現象、すなわち、実際にはスリップが発生していないにも関わらず、アンチロックブレーキ制御によりブレーキ液圧の減圧がなされて、不必要なブレーキ力の低下が行われてしまうという現象は、上述したような走行状態の場合に限られず、例えば、砂利路面走行時や、滑り易い路面走行時に、アクセルを開いた状態とした場合にも生じ得るものである。
本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理は、上述したような車両減速時における不必要なアンチロックブレーキ制御が実行されないようにするため、所定条件の下では、後輪回転速度に基づく推定車体速度演算を行わないようにするものである。
次に、図3を参照しつつ本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理の具体的な手順について説明する。
処理が開始されると、最初に、車両が減速状態にあるか否かが判定される(図3のステップS402参照)。車両が減速状態であるか否かは、例えば、推定車体速度の低下の有無を判定することにより可能である。また、図示されないブレーキハンドルやブレーキペダルの操作の有無をセンサにより検出し、その検出信号の有無を判定することによって車両が減速状態であるか否かを判定するようにしても好適である。
ステップS402において、減速状態ではないと判定された場合(NOの場合)には、後述するステップS422の処理へ進む一方、減速状態であると判定された場合(YESの場合)には、ステップS404の処理へ進むこととなる。
そして、ステップS404においては、後輪12の浮きが発生しているか否かが判定される。ここで、後輪浮きの発生の有無は、通常、アンチロックブレーキ制御処理(図2のステップS500参照)において判定されるようになっており、このステップS404においては、その判定結果を流用するのが好適である。また、後輪浮きが発生しているか否かの判定は、従来から行われている処理手順に基づくものでよく、本発明独自のものである必要はないのでここでの詳細な説明は省略する。
ステップ404において、後輪浮きが発生していると判定された場合(YESの場合)は、次述するステップS406の処理へ進む一方、後輪浮きは発生していないと判定された場合(NOの場合)には、前輪11及び後輪12の2つの車輪回転速度の内、より速い車輪回転速度が推定車体速度演算に用いられる車輪回転速度として選択され(図3のステップS418参照)、次いで、その車輪回転速度を用いて推定車体速度演算が行われることとなる(図3のステップS420参照)。
なお、推定車体速度演算は、従来から行われている処理手順に基づくものでよく、本発明特有のものである必要はないので、ここでの詳細な説明は省略する。
そして、推定車体速度演算が行われた後は、一旦、先に説明したメインルーチン(図2参照)へ戻ることとなる。
一方、ステップS406においては、後輪12の回転速度が直近に得られた回転速度よりも増加しているか否かが判定され、回転速度は増加していないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS418の処理へ進むこととなる。一方、ステップS406において、後輪12の回転速度が直近に得られた回転速度よりも増加していると判定された場合(YESの場合)には、後輪12の回転加速度が直近の回転加速度よりも増加しているか否かが判定される(図3のステップS408参照)。
ここで、回転加速度は、ある時刻における車輪回転速度をV1とし、その時点から所定単位時間Δt(例えば1秒等)経過後の車輪回転速度をV2とすると、
回転加速度=(V2−V1)/Δtとして求められる。
そして、ステップS408において、後輪12の回転加速度は増加していないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS418の処理へ進む一方、後輪12の回転加速度は増加していると判定された場合(YESの場合)には、ステップS410の処理へ進むこととなる。
ステップS410においては、後輪12の車輪回転速度VRが、前輪11の車輪回転速度VFに定数Kを乗じた値よりも大であるか否かが判定されることとなる。ここで、定数Kは、1を越える任意の数であり、かかる定数を前輪11の回転速度に乗じて判断するのは、後輪12の回転速度が前輪11よりも速い状態であることを確実に判定するためであり、定数Kは安全係数としての意義を有している。
そして、ステップS410において、VF×K<VRではないと判定された場合(NOの場合)、すなわち、後輪12の車輪回転速度VRは、前輪11の車輪回転速度VFに定数Kを乗じた値よりも大ではないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS418の処理へ進むこととなる。
一方、後輪12の車輪回転速度VRは、前輪11の車輪回転速度VFに定数Kを乗じた値よりも大であると判定された場合(YESの場合)には、ステップS412の処理へ進み、後輪12がアンチロックブレーキ制御されていない状態(非ABS状態)にあるか否かが判定されることとなる。
そして、ステップS412において、後輪12はアンチロックブレーキ制御されていない状態ではない、すなわち、アンチロックブレーキ制御されている状態であると判定された場合(NOの場合)には、ステップS418の処理へ進むこととなる。一方、ステップS412において、後輪12はアンチロックブレーキ制御されていない状態であると判定された場合(YESの場合)には、ステップS414の処理へ進み、後輪浮きの発生が検出されてから所定時間経過しているか否かが判定されることとなる。
ここで、先のステップS402の処理以降このステップS414の処理までは、結局、先に図4を参照しつつ説明したように、車両が減速状態にあって、後輪浮きが発生し、しかも、アイドルスピードコントロールが機能して後輪12の回転速度が上昇しており、後輪12に対して先に説明したような不要なアンチロックブレーキ制御が開始される状態にあるか否かの判定が行われていることとなる。
そして、ステップ414において、後輪浮きの発生が検出されてから未だ所定時間経過していないと判定された場合(NOの場合)には、ステップS418の処理へ進むこととなる。一方、ステップ414において、後輪浮きの発生が検出されてから所定時間経過したと判定された場合(YESの場合)には、前輪11の回転速度が推定車体速度演算に用いられる車輪回転速度として選択され(図3のステップS416参照)、次いで、前輪11の回転速度に基づいて推定車体速度が所定の演算式に基づいて算出されることとなる(図3のステップS420参照)。なお、既に述べたように推定車体速度演算が行われた後は、一旦、先に説明したメインルーチン(図2参照)へ戻ることとなる。
一方、最初のステップS402において、車両が減速状態ではないと判定された場合(NOの場合)には、車両が加速状態にあるか否かが判定されることとなる(図3のステップS422参照)。車両が加速状態であるか否かは、例えば、推定車体速度の増加の有無を判定することにより可能である。また、図示されないアクセルペダルの操作の有無をセンサにより検出し、その検出信号の有無を判定することによって車両が加速状態であるか否かを判定するようにしても好適である。
そして、ステップS422において、車両は加速状態であると判定された場合(YESの場合)には、前輪11及び後輪12の2つの車輪回転速度の内、より遅い車輪回転速度が推定車体速度演算に用いられ車輪回転速度として選択され(図3のステップS424参照)、次いで、その車輪回転速度を用いて推定車体速度演算が行われることとなる(図3のステップS420参照)。
一方、ステップS422において、車両は加速状態ではないと判定された場合(NOの場合)には、前輪11及び後輪12の2つの車輪回転速度の内、より速い車輪回転速度が推定車体速度演算に用いられ車輪回転速度として選択され(図3のステップS426参照)、先に説明したステップS420の処理へ進むこととなる。
上述のように推定車体速度演算処理がなされることにより、車両が減速状態にある場合、本来であれば、前輪11及び後輪12の2つの車輪回転速度の内、より速い車輪回転速度である後輪12の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が算出されるところ、所定条件の下で、後輪12の車輪回転速度に代えて前輪11の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算されるため、従来と異なり、実際の走行状態とはかけ離れた高い推定車体速度が算出されることが回避されることとなる。その結果、従来と異なり、車輪回転速度と推定車体速度との差が大となって車輪にスリップが発生していると誤った判定がなされて不必要なアンチロックブレーキ制御によるブレーキ液圧の減圧がなされ、ブレーキの制動力が低下せしめられて、制動距離が不要に延びてしまうという事態を確実に回避することができ、適切なブレーキ制動が実現でき、安全な走行が確保されることとなる。
上述の実施の形態においては、車両が減速状態にあって、しかも、後輪浮きが生じている場合に、後輪12の車輪回転速度が推定車体速度演算に用いられないようにするため、ステップS402〜S414の全ての条件が満たされることを必要とした、これは、制御動作の安全性も考慮したもので、信頼性の高い制御を行うという観点で望ましいものではあるが、必ずしも上述の条件に限定されるものではなく、以下に述べるような条件設定としてもよい。
図5には、推定車体速度演算処理の第2の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。また、図5は、図を見易くし、理解を容易とするため、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一部分についてその一部の図示を省略したものとなっている。
図5に示された例は、制御動作のより高い信頼性の確保等の観点からアイドルアップ状態であるか否かの判定を行うようにしたものである(図5のステップS411参照)。
すなわち、ステップS410において、VF×K<VRであると判定された後、アイドルアップ状態であるか否か、すなわち、アイドルスピードコントロールにより図示されないエンジンが増速されているか否かが判定されるものとなっている(図5のステップS411参照)。ここで、アイドルアップ状態であるか否かの判定は、例えば、エンジン制御ECU103においてアイドルスピードコントロールが開始された際に所定の信号をブレーキ制御ECU101へ出力するようにし、その信号の有無によって判定するようにすると好適である。また、ソフトウェア処理によりアイドルアップ状態を判定するためのフラグを設け、そのフラグの値によってアイドルアップ状態であるか否かを判定するようにしてもよい。
図6には、推定車体速度演算処理の第3の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3又は図5に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。また、図6は、図を見易くし、理解を容易とするため、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一部分についてその一部の図示を省略したものとなっている。
この第3の例は、アイドルアップ状態であると判定(図6のステップS411参照)された後、先の第2の例と異なり、後輪12が非ABS状態にあるか否かの判定(図5のステップS412参照)を行うことなく、後輪浮きの発生が検出されてから所定時間経過しているか否かの判定(図6のステップ414参照)を行うようにしたものである。
このように、図3に示された処理手順の中のステップS412の処理を省略できるのは、次述するような理由によるものである。
まず、本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理は、先に図4を参照しつつ説明したように、実体の走行状況と異なり推定車体速度が増大し、その結果、アンチロックブレーキ制御動作が開始されて本来不要なブレーキ制動が低下せしめられる事態を回避するものである。したがって、本来は、後輪12がアンチロックブレーキ制御状態ではないと判定され(図3のステップS412参照)、さらに、後輪浮きの発生が検出されてから所定時間経過したと判定(図3のステップS414参照)された後に、後輪12の回転速度に代えて前輪11の回転速度の選択(図3のステップS416参照)が行われることが望ましい。
しかしながら、後輪12が非アンチロックブレーキ制御状態か否かの判定を行わないとして、仮に、既に後輪12がアンチロックブレーキ制御されている状態にも関わらずステップS414でYESと判定され、前輪11の回転速度の選択がなされることとなっても、その場合、前輪11の回転速度と後輪12の回転速度は、さほどに大きな差が生じている状態ではないため、前輪11と後輪12のいずれの回転速度を推定車体速度に用いることになっても大きな不都合を生ずるような差はなく、実質的に問題がないためである。
図7には、推定車体速度演算処理の第4の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。また、図7は、図を見易くし、理解を容易とするため、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一部分についてその一部の図示を省略したものとなっている。
この第4の処理手順の例は、図3に示された処理手順の中のステップS412の処理を省略し、より簡易な処理手順としたものである。
すなわち、この第4の例においては、ステップS410においてVF×K<VRであると判定された後、後輪浮きの発生が検出されてから所定時間経過しているか否かの判定(図7のステップS414参照)を行うようにしたものである。なお、ステップS412を省略することによる制御動作への影響等については、先の第3の例で述べた通りであるので、ここでの再度の説明は省略する。
図8には、推定車体速度演算処理の第5の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第5の処理手順の例は、図3に示された処理手順の中のステップS408の処理を省略し、より簡易な処理手順としたものである。
すなわち、この第5の処理手順の例においては、後輪12の回転速度が直近に得られた回転速度よりも増加していると判定(図8のステップS406参照)された後、VF×K<VRであるか否かの判定(図8のステップS410参照)を行うようにしたものである。
まず、先の 図3に示された第1の処理手順の例においては、後輪12の回転速度が直近に得られた回転速度よりも増加しているか否かの判定(図8のステップS406参照)の後、後輪12の回転加速度が直近の回転加速度よりも増加しているか否かを判定(図8のステップS408参照)するようにしているが、2つの処理は、実質的には殆ど同一の意義を有するものであり、第1の処理手順の例においては、より信頼性のある動作の確保等の観点からステップS406の処理の後、敢えてステップS408を実行するようにしたものである。したがって、この第5の処理手順の例のようにステップS408を省略しても、その制御処理の信頼性が極端に低下するものではなく、実質的には、図3に示された第1の制御処理の例とほぼ同一の作用、効果を奏するものである。
図9には、推定車体速度演算処理の第6の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第6の処理手順の例は、図3に示された処理手順の中のステップS408及びステップS412の処理を省略し、より簡易な処理手順としたものである。
すなわち、この第6の例においては、後輪12の回転速度が直近に得られた回転速度よりも増加していると判定(図9のステップS406参照)された後、VF×K<VRであるか否かが判定され(図9のステップS410参照)、VF×K<VRと判定された後、後輪浮きの発生が検出されてから所定時間経過しているか否かが判定されるようになっている(図9のステップS414参照)。
なお、ステップS408、ステップS412を省略することによる制御動作への影響等については、既に述べた通りであるので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
図10には、推定車体速度演算処理の第7の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3又は図5に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第7の処理手順の例は、先の図9に示された第6の例に、アイドルアップ状態であるか否かの判定処理(図10のステップS411参照)を加えたものである。
すなわち、この第7の例においては、VF×K<VRと判定(図10のステップS410参照)された後、アイドルアップ状態であるか否かの判定(図10のステップS411参照)が行われるようにしたものである。なお、ステップS411の処理の内容や、かかる処理を行う意義については、図5に示された第2の例で既に述べた通りであるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
図11には、推定車体速度演算処理の第8の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3又は図5に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第8の処理手順の例は、先の第7の例に示された処理手順に、後輪12が非ABS状態にあるか否かの判定処理(図5のステップS412参照)を加えたものである。
すなわち、この第8の例においては、アイドルアップ状態であると判定(図11のステップS411参照)された後、後輪12が非ABS状態にあるか否かの判定(図11のステップS412参照)が行われるようになっている。
図12には、推定車体速度演算処理の第9の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第9の処理手順の例は、図3に示された処理手順の中のステップS406及びステップS412の処理を省略し、より簡易な処理手順としたものである。
すなわち、この第9の例においては、後輪浮きの発生と判定(図12のステップ404参照)された後、後輪12の回転加速度が直近の回転加速度よりも増加しているか否かが判定され(図12のステップS408参照)、後輪12の回転加速度が直近の回転加速度よりも増加していると判定されると、VF×K<VRであるか否かが判定され(図12のステップS410参照)、VF×K<VRであると判定されると、後輪浮きの発生が検出されてから所定時間経過しているか否かが判定されるようになっている(図12のステップS414参照)。
この第9の例においては、図3に示された処理手順の中のステップS406及びステップS412の処理を省略したものとなっているが、これらの処理を省略しても、既に説明したように図3に示された処理手順と実質的にほぼ同一の作用、効果を奏することとなるものである。
図13には、推定車体速度演算処理の第10の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第10の処理手順の例は、図3に示された処理手順の中のステップS406の処理を省略し、より簡易な処理手順としたものである。
すなわち、この第10の例においては、後輪浮きの発生と判定(図13のステップ404参照)された後、後輪12の回転加速度が直近の回転加速度よりも増加しているか否かが判定され(図13のステップS408参照)、後輪12の回転加速度が直近の回転加速度よりも増加していると判定されると、VF×K<VRであるか否かが判定されるものとなっている(図13のステップS410参照)。
なお、ステップS406の処理(図3参照)を省略することによる制御動作への影響等については、既に述べた通りであるので、ここでの再度の説明は省略する。
図14には、推定車体速度演算処理の第11の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3又は図5に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第11の処理手順の例は、図3に示された処理手順の中のステップS406及びステップS412を省略する一方、アイドルアップ状態であるか否かの判定処理を加えたものである(図14のステップS411参照)。
すなわち、この第11の例においては、後輪浮きが発生していると判定(図14のステップS404参照)された後、後輪12の回転加速度が直近の回転加速度よりも増加しているか否かが判定(図14のステップS408)され、後輪12の転加速度が直近の回転加速度よりも増加していると判定されると、VF×K<VRであるか否かが判定(図14のステップS410参照)されるようになっている。そして、VF×K<VRであると判定されると、アイドルアップ状態であるか否かの判定(図14のステップS411)が行われるようになっている。
なお、ステップS406及びステップS412を省略することの意義や、ステップS441を加えることの意義については、既に述べた通りであるので、ここでの再度の説明は省略することとする。
図15には、推定車体速度演算処理の第12の処理手順の例を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつその内容について説明する。なお、図3に示されたサブルーチンフローチャートにおける各ステップの処理と同一の処理内容については、同一のステップ番号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第12の例は、図3に示された処理手順の中のステップS406の処理を省略する一方、アイドルアップ状態であるか否かの判定処理を加えたものである(図15のステップS411)。
なお、ステップS406の処理を省略する意義や、ステップS411の処理を加える意義については、既に述べた通りであるので、ここでの再度の説明は省略することとする。
上述した実施の形態においては、例えば、図3のステップS402〜S414で示されたような所定条件が満たされた場合に、後輪12の車輪回転速度に代えて前輪11の車輪回転速度に基づいて推定車体速度が演算されるようにしたが、必ずしも前輪11の回転速度(図3のステップS416参照)に限定される必要はない。例えば、定数を用いて推定車体速度を演算するようにしてもよい。すなわち、実験やシュミレーション等に基づいて、かかる場合における時間経過に伴う推定車体速度を算出するための一次式や二次式を定め、車輪回転速度に代えて定数を代入して推定車体速度を得るようにしてもよい。この場合、定数は、一つに限られることはなく、複数の異なる定数を、例えば、前輪11の回転速度に応じて選択するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態においては、実際にはスリップが発生していないにも関わらず、アンチロックブレーキ制御によりブレーキ液圧の減圧がなされて、不必要なブレーキ力の低下が行われてしまう事態が生ずる原因として、車両が減速状態にある場合において、何らかの原因、例えば、急激なブレーキ操作が行われたことで、すなわち、換言すれば、ブレーキ液圧の上昇度が非常に大きいことや後輪が段差を越えたこと等によって後輪12の浮きが発生し、その際、後輪12の回転速度がアイドルスピードコントロールが作用する程度まで低下している場合に、アイドルスピードコントロールが開始されて後輪12の回転速度が急激に上昇する現象の発生が主たるものであるとしたが、先に説明したように、砂利路面走行時や、滑り易い路面走行時に、アクセルを開いた状態とした場合にも生じ得るものである。
したがって、上述した実施の形態における図3乃至図15に示されたような推定車体速度演算処理は、砂利路面走行時や、滑り易い路面走行時に、アクセルを開いた状態とした場合において、不要なブレーキ力の抑制を回避する方策としても適宜適用可能なものである。
この場合、例えば、図3を例に採れば、後輪浮きの発生の有無の判定(図3のステップS404参照)及び後輪浮き発生後所定時間の経過の判定(図3のステップS414参照)は、先に説明したような不必要なブレーキ力の抑圧制御を誘因する原因の違いから当然に不要となる。これは、図4乃至図15に示された処理手順の例においても同様である。この不要なステップを除けば、図3乃至図15で説明した処理を適宜選択して適用すると好適である。
そして、かかる場合に、例えば、図3を例に採れば、ステップS416(図3参照)を実行するに際して、制御の安定性等の観点から、後輪12の回転速度が前輪11の回転速度を所定量上回ったと判定(図3のステップS410参照)されてから所定時間の経過を判定するようにし、所定時間経過したと判定された後、ステップS416を実行するようにしても好適である。
また、本発明の実施の形態において、所定量や所定時間とした部分は、駆動輪の回転速度や回転加速度の大きさ、さらには、推定車体速度の大きさに応じて可変するようにしてもよい。例えば、図3を例に採れば、ステップS410におけるKの大きさや、ステップS414において判定される経過時間を、駆動輪の回転速度や回転加速度の大きさ、さらには、推定車体速度の大きさに応じて変化せしめるようにしてもよい。なお、これは、図5乃至図15に示された処理手順の例においても同様である。
さらに、上述した実施の形態においては、本発明が自動二輪車に適用された場合を例に採り説明したが、本発明は、自動二輪車に適用されることに限定されるものではないことは勿論であり、自動四輪車であっても、適宜適用可能なものである。
本発明の実施の形態におけるアンチロックブレーキ制御装置の構成例を示す構成図である。 ブレーキ制御ECUによって実行されるアンチロックブレーキ制御の全体的な処理手順を示すメインフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第1の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理が適用される車両の走行状態を説明する模式図であって、図4(A)は、前輪及び後輪の回転速度の変化を模式的に示す模式図、図4(B)は、前輪のホイールシリンダの圧力変化を模式的に示す模式図である。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第2の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第3の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第4の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第5の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第6の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第7の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第8の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第9の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第10の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第11の例を示すサブルーチンフローチャートである。 本発明の実施の形態における推定車体速度演算処理のより具体的な処理手順の第12の例を示すサブルーチンフローチャートである。
符号の説明
1,2…車輪速度センサ
11…前輪
12…後輪
51…前輪ホイールシリンダ
52…後輪ホイールシリンダ
101…ブレーキ制御用電子制御ユニット
102…油圧ユニット
103…エンジン制御用電子制御ユニット

Claims (20)

  1. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御方法であって、
    車両が減速状態にあって、駆動輪の回転加速度が増加状態にある場合に、 前記駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度を所定量上回った際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、前記駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されてなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御方法。
  2. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御方法であって、
    車両が減速状態にあって、駆動輪の回転速度が増加状態にある場合に、
    前記駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度を所定量上回った際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、前記駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されてなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御方法。
  3. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御方法であって、
    車両が減速状態にあって、駆動輪の回転速度及び回転加速度が増加状態にある場合に、前記駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度を所定量上回った際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、前記駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されてなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御方法。
  4. 駆動輪が未だアンチロックブレーキ制御状態にないことをさらなる条件として、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて推定車体速度が演算されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか記載のアンチロックブレーキ制御方法。
  5. エンジンがアイドルアップ状態にあることをさらなる条件として、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて推定車体速度が演算されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれか記載のアンチロックブレーキ制御方法。
  6. 所定のパラメータは、従動輪の回転速度又は定数であることを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれか記載のアンチロックブレーキ制御方法。
  7. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御装置において実行されるアンチロックブレーキ制御プログラムであって、
    車両が減速状態にあることを判定する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいて車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転加速度の増加を判定する第2のステップと、
    前記第2のステップにおいて、駆動輪の回転加速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定する第3のステップと、
    前記第3のステップにおいて、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度を演算する第4のステップと、
    を有してなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御プログラム。
  8. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御装置において実行されるアンチロックブレーキ制御プログラムであって、
    車両が減速状態にあることを判定する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいて車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転速度の増加を判定する第2のステップと、
    前記第2のステップにおいて駆動輪の回転速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定する第3のステップと、
    前記第3のステップにおいて駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度を演算する第4のステップと、
    を有してなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御プログラム。
  9. 第3のステップにおいて、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際に、当該所定量の上回りが生じてから所定時間経過したか否かを判定する第4のステップと、
    前記第4のステップにおいて、前記所定時間が経過したと判定された際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度を演算する第5のステップと、
    を有してなることを特徴とする請求項7又は請求項8記載のアンチロックブレーキ制御プログラム。
  10. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御装置において実行されるアンチロックブレーキ制御プログラムであって、
    車両が減速状態にあることを判定する第1のステップと、
    前記第1のステップにおいて車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転速度の増加を判定する第2のステップと、
    前記第2のステップにおいて駆動輪の回転速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転加速度の増加を判定する第3のステップと、
    前記第3のステップにおいて、駆動輪の回転加速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定する第4のステップと、
    前記第4のステップにおいて、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度を演算する第5のステップと、
    を有してなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御プログラム。
  11. 第4のステップにおいて、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際に、当該所定量の上回りが生じてから所定時間経過したか否かを判定する第5のステップと、
    前記第5のステップにおいて、前記所定時間が経過したと判定された際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度を演算する第6のステップと、
    を有してなることを特徴とする請求項10記載のアンチロックブレーキ制御プログラム。
  12. 駆動輪が未だアンチロックブレーキ制御状態にないか否かを判定するステップを、推定車体速度演算を行うステップより以前に実行し、駆動輪が未だアンチロックブレーキ制御状態にないと判定された場合、以後のステップを継続することを特徴とする請求項7乃至請求項1いずれか記載のアンチロックブレーキ制御プログラム。
  13. エンジンがアイドルアップ状態にあるか否かを判定するステップを、推定車体速度演算を行うステップより以前に実行し、エンジンがアイドルアップ状態にあると判定された場合に、以後のステップを実行することを特徴とする請求項12記載のアンチロックブレーキ制御プログラム。
  14. 所定のパラメータは、従動輪の回転速度又は定数であることを特徴とする請求項7乃至請求項13いずれか記載のアンチロックブレーキ制御プログラム。
  15. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御装置であって、
    当該アンチロックブレーキ制御装置は、車両が減速状態にあることを判定し、
    車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転加速度の増加を判定し、駆動輪の回転加速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定し、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されるよう構成されてなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御装置。
  16. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御装置であって、
    当該アンチロックブレーキ制御装置は、車両が減速状態にあることを判定し、
    車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転速度の増加を判定し、駆動輪の回転速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定し、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されるよう構成されてなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御装置。
  17. 検出された車輪回転速度に基づいて演算算出された推定車体速度をブレーキ圧の制御に用いるよう構成されてなるアンチロックブレーキ制御装置であって、
    当該アンチロックブレーキ制御装置は、車両が減速状態にあることを判定し、
    車両が減速状態にあると判定された際に、駆動輪の回転速度の増加を判定し、駆動輪の回転速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転加速度の増加を判定し、駆動輪の回転加速度が増加していると判定された際に、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていることを判定し、駆動輪の回転速度が従動輪の回転速度に対して所定量上回っていると判定された際、又は、該所定量上回ってから所定時間経過した際に、駆動輪の回転速度以外の所定のパラメータを用いて前記推定車体速度が演算されるよう構成されてなることを特徴とするアンチロックブレーキ制御装置。
  18. 駆動輪が未だアンチロックブレーキ制御状態にないか否かを判定し、駆動輪が未だアンチロックブレーキ制御状態にないと判定されることを、推定車体速度演算開始のための条件の一つとすることを特徴とする請求項15乃至請求項17いずれか記載のアンチロックブレーキ制御装置。
  19. エンジンがアイドルアップ状態にあるか否かを判定し、エンジンがアイドルアップ状態にあると判定されることを、推定車体速度演算開始のための条件の一つとすることを特徴とする請求項15乃至請求項18いずれか記載のアンチロックブレーキ制御装置。
  20. 所定のパラメータは、従動輪の回転速度又は定数であることを特徴とする請求項15乃至請求項18いずれか記載のアンチロックブレーキ制御装置。
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