JP5736015B2 - ボディカバー構造 - Google Patents
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Description
この発明は、足載せ部を前方を覆うボディカバーの構造に係り、特に、ボディカバーの表面を流れる水を足載せ部へ侵入しにくくしたものに関する。なお、本願において水とは、雨や前輪の跳ね上げる泥水などを総称するものである。
車体前部の運転者前方となる部分にボディカバーを設け、この背面(運転者側の面)に、シートへ着座した状態で運転者が物品を出入できるポケット部を設けるとともに、このポケット部に走行中の水が侵入することを抑制するため、水切り用の稜線をボディカバーに設けたものがある(特許文献1参照)。また、この特許文献には、上記水切り用の稜線を車幅方向外側へ延ばすことが開示されている。
ところで、ボディカバーの背面下部が運転者の足載せ部に接続する形式の場合には、ボディカバーの表面を流れる水が足載せ部へ侵入することを抑制する必要があり、このためには、足載せ部へ向かって流れる水を効率よく車体の外側へ排出することができるようにすることが望まれている。そこで本発明は、ボディカバーの表面に付着した水を所定の場所に集めて効果的に車体の外側へ排出させることができるようにしたボディカバーの提供を目的とする。
上記課題を解決するため請求項1に記載した発明は、ヘッドパイプ(16)に軸支されるハンドル(13)と、このヘッドパイプ(16)の前側を覆うフロントカバー(21)と、後側を覆うリアカバー(22)と、ハンドル(13)の後方へ配置されるシート(12)と、このシート(12)と前記ヘッドパイプ(16)との間に配置される足載せ部(14)とを、備える自動二輪車において、
前記リアカバー(22)は、車幅方向中央部にて後方へ膨出する第1膨出部(33)と、この第1膨出部(33)の車幅方向両側に設けられ下方へ延びて前記足載せ部(14)と接続する側部(37)と、この側部(37)と前記第1膨出部(33)との間に形成されて車両の前方へ凹入する第1谷部(36)とを設け、
この第1谷部(36)を後面視ハの字状に形成し、この第1谷部(36)の下端を、前記足載せ部(14)の車幅方向両端部(40a)外側まで延ばしたことを特徴とする。
前記リアカバー(22)は、車幅方向中央部にて後方へ膨出する第1膨出部(33)と、この第1膨出部(33)の車幅方向両側に設けられ下方へ延びて前記足載せ部(14)と接続する側部(37)と、この側部(37)と前記第1膨出部(33)との間に形成されて車両の前方へ凹入する第1谷部(36)とを設け、
この第1谷部(36)を後面視ハの字状に形成し、この第1谷部(36)の下端を、前記足載せ部(14)の車幅方向両端部(40a)外側まで延ばしたことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は上記請求項1において、前記リアカバー(22)は、インナカバー(30)と、このインナカバー(30)の後方から取付けられ、収納空間(32)を形成する第2膨出部(35)を備えたポケットカバー(31)とを備え、
前記第2膨出部(35)と前記側部(37)との間に第2谷部(50)を形成し、この第2谷部(50)を前記第1谷部(36)と連なるように形成したことを特徴とする。
前記第2膨出部(35)と前記側部(37)との間に第2谷部(50)を形成し、この第2谷部(50)を前記第1谷部(36)と連なるように形成したことを特徴とする。
請求項3に記載した発明は上記請求項1乃至2のいずれかにおいて、前記側部(37)は、後下方かつ内方に傾斜する傾斜部を有することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は上記請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記フロントカバー(21)の下部は、前端から後方へ進むにつれて、車幅方向外側へ広がって前記足載せ部(14)の車幅方向両端部と接続することを特徴とする。
請求項5に記載した発明は上記請求項1乃至4のいずれかにおいて、
前記足載せ部(14)の前部は、前記リアカバー(22)に向かって延びる立ち上がり部(40)を備え、前記リアカバー(22)の下部と立ち上がり部(40)が連なるとともに、
前記第1谷部(36)の下端部は前記立ち上がり部(40)の外側へ開放されることを特徴とする。
前記足載せ部(14)の前部は、前記リアカバー(22)に向かって延びる立ち上がり部(40)を備え、前記リアカバー(22)の下部と立ち上がり部(40)が連なるとともに、
前記第1谷部(36)の下端部は前記立ち上がり部(40)の外側へ開放されることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は上記請求項1乃至5のいずれかにおいて、
前記リアカバー(22)は、前記足載せ部(14)の下方を回り込むようにして延びる延出部(38)を備え、前記足載せ部(14)と前記延出部(38)が車体フレーム(43)に共締めされることを特徴とする。
前記リアカバー(22)は、前記足載せ部(14)の下方を回り込むようにして延びる延出部(38)を備え、前記足載せ部(14)と前記延出部(38)が車体フレーム(43)に共締めされることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、側部と第1膨出部との間に第1谷部を形成し、この第1谷部を後面視ハの字状に形成し、その下端を足載せ部の車幅方向両端部外側まで延ばしたので、リアカバーに付着した水を所定の場所である第1谷部へ効率よく集めさせ、足載せ部の外側へ排出することができる。したがって、ボディカバーの表面に付着した水を所定の場所に集めて車体の外側へ効果的に排出することができる。
請求項2の発明によれば、第2谷部が第1谷部まで連なるので、ポケットカバーに付着した水を第2谷部へ集め、さらに第2谷部から第1谷部を経て車幅方向外側へと排出することができる。したがって、車体の外側へさらに効果的に水を排出することができる。
請求項3の発明によれば、第2谷部を構成する側部が、後下がりに傾斜するとともに、車幅方向内側に傾斜するので、第2谷部へ水をより効率的に集めることができる。したがって、水をさらに効果的に排出することができる。
請求項4の発明によれば、本体カバー下部に付着した水を足載せ部の車幅方向両端部へと案内するので、第1谷部からの水とを合わせて車体の外側へ排出することができる。したがって、より効果的に水を排出することができる。
請求項5の発明によれば、第1谷部の下端部が立ち上がり部の外側へ開放されるので、足載せ部の上面に水が侵入することを抑えることができる。したがって、足載せ部に水が溜まりにくい構造とすることができる。
請求項6の発明によれば、足載せ部の下方をリアカバーの延出部で覆うため、足載せ部の前部の剛性を高めることができる、したがって、車体フレームを肥大化させることなく、足載せ部を大きくすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本願において、前後・上下・左右の各方向は車両を基準とし、図1中に前方をF矢示、上方をUP矢示で示し、図2中に左方をL矢示、右方をR矢示で示す。
図1及び図2において、この自動二輪車はスクータ型であり、前輪10と後輪11との間に、タンデム式のシート12を備える。シート12は前席が運転者席12aであって、両脚を揃えて座る椅子式であり、後席は跨座式の同乗者席12bである。
運転者席12aと、その前方のハンドル13との間に運転者の足載せ部であるステップフロア14が設けられている。
前輪10は、フロントフォーク15の下端に支持され、フロントフォーク15の上端はヘッドパイプ16へ回動自在に支持されたステアリングシャフト13aへ連結されている。ステアリングシャフト13aはハンドル13と連結され、ハンドル13を回動することにより前輪10が操舵される。
運転者席12aと、その前方のハンドル13との間に運転者の足載せ部であるステップフロア14が設けられている。
前輪10は、フロントフォーク15の下端に支持され、フロントフォーク15の上端はヘッドパイプ16へ回動自在に支持されたステアリングシャフト13aへ連結されている。ステアリングシャフト13aはハンドル13と連結され、ハンドル13を回動することにより前輪10が操舵される。
車体フレームは、その前端に設けられているヘッドパイプ16から後方斜め下がりに延出する前部フレーム17、その下端に接続してステップフロア14の下方を略水平に後方へ延出するロアーフレーム18、ロアーフレーム18の後端から上方へ屈曲し、さらに後方斜め上がりに延びる後部フレーム19を備える。
後部フレーム19上にはシート12が支持される。また、後輪11を後端に支持するスイング式パワーユニット20の前端部がシート12下方にてロアーフレーム18の後端部へ連結されている。
後部フレーム19上にはシート12が支持される。また、後輪11を後端に支持するスイング式パワーユニット20の前端部がシート12下方にてロアーフレーム18の後端部へ連結されている。
ボディカバーは、ヘッドパイプ16の前方を覆うフロントカバー21、ヘッドパイプ16の後方を覆うリアカバー22、ロアーフレーム18の側方を覆うアンダーサイドカバー23、シート12の下方を覆うリアサイドカバー24を備える。ステップフロア14もボディカバーの一部を構成する。また、ハンドル13はハンドルカバー25で覆われ、その前面にヘッドライト26が臨んでいる。これらのボディカバーは樹脂製である。
27はグラブレール、28はテールライトユニットである。
27はグラブレール、28はテールライトユニットである。
以下、ボディカバー、特に車体前部の、フロントカバー21、リアカバー22並びにステップフロア14、アンダーサイドカバー23について詳細に説明する。
図3は、リアカバー22を車体の斜め左後方から示す図である。リアカバー22は、上部側のインナーカバー30と、下部側のポケットカバー31とからなり、インナーカバー30はヘッドパイプ16の後方を覆うとともに、ポケット部32が形成されている。
図3は、リアカバー22を車体の斜め左後方から示す図である。リアカバー22は、上部側のインナーカバー30と、下部側のポケットカバー31とからなり、インナーカバー30はヘッドパイプ16の後方を覆うとともに、ポケット部32が形成されている。
ポケットカバー31は、図10にその斜視図を示すように、上部にポケット部32の外壁をなす第2膨出部35を備える。第2膨出部35より下方部分は、車幅方向中央部に後方へ突出するように形成された第1膨出部33、その左右に形成される第1谷部36、さらに第1谷部36の外側方をなす側部37を有する。左右の側部37の下端には略水平に屈曲して後方へ突出する延出部38が設けられている。延出部38の先端部には通し穴38aが設けられている。31a、31b、31c、31dはフロントカバー21に対する係合突起である。41aはボスである。
再び、図3において、第2膨出部35は上方へ向かって外開き状をなすように傾斜して形成され、ポケット部32を上方へ開放するとともに、その間口を大きくしている。ポケット部32には、適宜の物品34が収納される。
第2膨出部35より下方の部分は、車幅方向中央部に形成され前部フレーム17を覆う第1膨出部33、その左右に形成される第1谷部36、さらに第1谷部36の外側方をなす側部37を有する。
第1谷部36は、第1膨出部33と側部37の間で前方へ凹入する凹部となっている。第1谷部36と第1膨出部33の間は、山折れ状に変化し、この変化部が第1稜線M1になっている。
側部37は第1谷部36を挟んで第1膨出部33の側面に対向し、谷底から後方へ外開き状に延出する傾斜面をなす。第1谷部36は、第1膨出部33と側部37によって形成される凹部である。
側部37の外縁部37aは、フロントカバー21の後縁部21aと重なり、適宜な係合手段で一体化されている。
側部37の外縁部37aは、フロントカバー21の後縁部21aと重なり、適宜な係合手段で一体化されている。
ポケットカバー31の下端は、ステップフロア14の前端から立ち上がる立ち上がり部40に面一で接続している。ポケットカバー31の下端部左右は、ボス41a(図10参照)にて後方側からボルト41によりフロントカバー21の下部へ締結される。
図4に示すように、第1膨出部33は車体中心線CTに沿って上下方向に形成されている。
第1稜線M1は、図示の後面視で略ハの字状をなし、下方が外側方へ開き、その下端は、立ち上がり部40の外側端部40aへ接続している。第1稜線の下端部は立ち上がり部40の外側端部40aに接続している。このため、第1谷部36の下端は、立ち上がり部40の外側端部40aよりも外側方にて開放されることになり、第1谷部36を流下した水はステップフロア14の前端外側へ排出されるようになっている。
第1稜線M1は、図示の後面視で略ハの字状をなし、下方が外側方へ開き、その下端は、立ち上がり部40の外側端部40aへ接続している。第1稜線の下端部は立ち上がり部40の外側端部40aに接続している。このため、第1谷部36の下端は、立ち上がり部40の外側端部40aよりも外側方にて開放されることになり、第1谷部36を流下した水はステップフロア14の前端外側へ排出されるようになっている。
第1膨出部33の頂部(最後部)33aは、後方へ凸に湾曲し、その左右両側部分は前方へ凸に緩く湾曲しているため、変曲部が稜線M2をなす。この稜線M2は下方が車体中心CT側へ向かうように傾斜し、頂部33aの下部における左右幅を幅狭にしている。第1膨出部33の下部で頂部33aの左右両側部分は前方へ凸に湾曲している。これによりステップフロア14上における足置きスペースを拡大している。
ステップフロア14の下方には、ロアーフレーム18とその左右に設けられるステー42が配置されている。
ステップフロア14の下方には、ロアーフレーム18とその左右に設けられるステー42が配置されている。
インナーカバー30は、車体中心線CTに沿う部分がヘッドパイプ16を後方へ逃げる膨出部30aをなし、その左右が前方へ凹入される凹部30b、30cをなし、これらの凹部によりポケット部32を形成する。
第2膨出部35の車幅方向中間部には、荷掛用のフック39が設けられている。
第2膨出部35の車幅方向中間部には、荷掛用のフック39が設けられている。
図5に示すように、ステップフロア14の下方には、車体中心線CTに沿うロアーフレーム18と、その左右に配置されるステー42を備え、ステー42は前後方向へ長く配置され、ロアーフレーム18から側方へ延出するサブフレーム43に支持されている。サブフレーム43ステーの下方を前後方向へ延び、その後端部はロアーフレーム18の後端から左右へ延出するクロスメンバ44に支持される。クロスメンバ44の左右には、左右一対をなす後部フレーム19の各前端部が溶接されている。
ステップフロア14は、ステー42もしくはステー42及びサブフレーム43に対して、その前後にてボルト45、46で締結される。なお、前側のボルト45は、ステップフロア14の下側に重ねられたポケットカバー31の延出部38をステップフロア14と共締めしている。
延出部38は図10に示すように、側部37の下端を後方へ略水平に折り曲げたものである。先端には、ボルト45の通し穴38aが設けられている。
延出部38は図10に示すように、側部37の下端を後方へ略水平に折り曲げたものである。先端には、ボルト45の通し穴38aが設けられている。
このように、ステップフロア14と延出部38を重ねると、ステップフロア14の前部における剛性を高めることができる。特に、ステップフロア14の前部は、ブレーキ時等に足の前部から大きな力が加わる部分であるから、この部分を効果的に高剛性にできる。
図6は、ステップフロア14の左前方部分に関する正面視であり、ステップフロア14の前方かつ前端角部14aより上方部分は、ステップフロア14よりも幅狭になり、フロントカバー21の後縁部21aは、その下部における湾曲部21bにてステップフロア14の前端角部14aよりも内側へ入りこみ、ステップフロア14の前端角部14aが露出している。
湾曲部21bはアンダーサイドカバー23の前部に形成された湾曲部23aへ接続する。湾曲部23aは前部側が前端角部14aの前方内側へ回り込んでおり、湾曲部21bと23aは前端角部14aの前方にて接続する。23bは、フロントカバー21とアンダーサイドカバー23の接続ラインである。
フロントカバー21の後縁部21aは、側部37の外縁部37aと一致する。また立ち上がり部40はフロントカバー21の後縁部21aよりも車幅方向内側に位置し、図でフロントカバー21の後方に重なって見えていない。
アンダーサイドカバー23は、後縁部21aよりも側方へ広がり、ステップフロア14の側縁部14bは、このアンダーサイドカバー23の上縁部23cと重なっている。フロントカバー21の下部は前方よりアンダーサイドカバー23と結合部材47にて結合されている。また、底面も結合部材48にて下方より結合されている。
図7は、立ち上がり部40近傍を斜め前方から示す図であり、立ち上がり部40は、後縁部21aの下端部すなわち側部37の下端部内側へ重なっている。第1稜線M1は立ち上がり部40の外側端部40aへ接続し、ステップフロア14の前端角部14aは、フロントカバー21へ連なるように形成されている。
したがって、フロントカバー21に付着した水Wは矢示aのように、第1谷部36へ集まって流下して、フロントカバー21の後縁部21aへ向かって流れ、立ち上がり部40の外側端部40a上方から、前端角部14aの前方を落下して車外へ排出される。
また、前輪によって跳ね上げられた水がフロントカバー21及びアンダーサイドカバー23の側面に沿って矢示bのように後方へ流れ、前端角部14a近傍にて第1谷部36からの水と合わさり、矢示cのようにより大きな水流になる。したがって、この大きな水流が第1谷部36からの水の流出を促進する。なお、この矢示b方向の水流は前端角部14aに遮られて矢示cのように落下し、ステップフロア14上へ入り込みにくくなる。
また、前輪によって跳ね上げられた水がフロントカバー21及びアンダーサイドカバー23の側面に沿って矢示bのように後方へ流れ、前端角部14a近傍にて第1谷部36からの水と合わさり、矢示cのようにより大きな水流になる。したがって、この大きな水流が第1谷部36からの水の流出を促進する。なお、この矢示b方向の水流は前端角部14aに遮られて矢示cのように落下し、ステップフロア14上へ入り込みにくくなる。
図8は図1の8−8線断面図である。この図に示すように、立ち上がり部40の外側端部40aに対して下方へ外開き状をなす第1稜線M1の下端部が接続し、側部37の下端部は外側端部40aよりも外方となり、第1谷部36の下端部は外側端部40aよりも外方へ開放されている。
このため、第1谷部36へ集められて下方へ移動する水Wは、矢示aのように、外側端部40aより外方へ落下し、この落下位置は、ステップフロア14の前端角部14aより前方となるので(図6・7参照)、ステップフロア14内へ入り込みにくくなる。
14cはステップフロア14の外側部下方に設けられた爪であり、アンダーサイドカバー23の上縁部23cへ上方から差し込み係合される。
アンダーサイドカバー23の前部内側面には、内方へ突出する突部23dが左右に設けられ、ここにフロントカバー21の前側下部が結合部材47にて結合されている。
さらに、アンダーサイドカバー23の下部には、フロントカバー21と一体で後方へ延出するアンダー部21cが重ねられ、下方から結合部材48にて結合されている。
アンダーサイドカバー23の前部内側面には、内方へ突出する突部23dが左右に設けられ、ここにフロントカバー21の前側下部が結合部材47にて結合されている。
さらに、アンダーサイドカバー23の下部には、フロントカバー21と一体で後方へ延出するアンダー部21cが重ねられ、下方から結合部材48にて結合されている。
次に、ポケットカバー31上部の構造を説明する。
図3、5及び図10に示すように、第2膨出部35は第1膨出部33と上下方向で連続している。第1膨出部33の外側には、側部37の上部が延出し、側部37の上部と第2膨出部35との間に第2谷部50が形成される。この第2谷部50は、図9に示すように、車体内方へ傾斜し、さらに、図3に示すように、後方へ傾斜するとともに、後部で第1谷部36へ連続している。
図3、5及び図10に示すように、第2膨出部35は第1膨出部33と上下方向で連続している。第1膨出部33の外側には、側部37の上部が延出し、側部37の上部と第2膨出部35との間に第2谷部50が形成される。この第2谷部50は、図9に示すように、車体内方へ傾斜し、さらに、図3に示すように、後方へ傾斜するとともに、後部で第1谷部36へ連続している。
なお、図5に示すように、第2谷部50は後方へ向かって拡大する略三角形状をなし、後部は最も幅広になって、下方へ曲がりながら第1谷部36の上端部へ連続している。
このようにすると、フロントカバー21の上部側面を後方へ流れる水は、図3・4に矢示するように、第2谷部50へ入り、速やかに第1谷部36へ流れて車外へ排出される。また、一部の水がさらに第2谷部50からポケット部32へ侵入しようとしても、逆傾斜の返し形状をなす第2膨出部35によって遮られる。
このようにすると、フロントカバー21の上部側面を後方へ流れる水は、図3・4に矢示するように、第2谷部50へ入り、速やかに第1谷部36へ流れて車外へ排出される。また、一部の水がさらに第2谷部50からポケット部32へ侵入しようとしても、逆傾斜の返し形状をなす第2膨出部35によって遮られる。
次に、車体後部の構造を説明する。図11は、車体後部の平面図において、グラブレール27を仮想線で示した図であり、グラブレール27の取付部(ナット部)60〜62がシート12の後端部左右及び後方へ突出して設けられている。グラブレール27はテールライトユニット28の上を跨いで取付けられている。
テールライトユニット28は平面視で略三角形状をなす幅広の部材であり、テールランプ63及びウィンカランプ64が一体に収容されている。また、テールライトユニット28の上面左右のうち、グラブレール27の下方となる位置には、リアサイドカバー24の延長部24aで覆われている。
図12に示すように、グラブレール27と、テールライトユニット28及びリアサイドカバー24の延長部24aの各上面間には、グラブレール27を手65で握れるように十分な間隙をもって配置される。
また、テールライトユニット28は、側面視では、下面が後方斜め上がりのリアサイドカバー24後部と面一に連続するように配置され、係合等でリアサイドカバー24と一体化されている。66はリアフェンダである。
また、テールライトユニット28は、側面視では、下面が後方斜め上がりのリアサイドカバー24後部と面一に連続するように配置され、係合等でリアサイドカバー24と一体化されている。66はリアフェンダである。
このようにすると、図12において、グラブレール27を同乗者が手65で握ったとき、その握り部分はリアサイドカバー24の延長部24a上方に位置する(リアサイドカバー24及び延長部24aをハッチングで示す)。このため、テールランプ63及びウィンカランプ64から遠い位置になり、かつ手65の下方はリアサイドカバー24の延長部24aが位置するため、グラブレール27を握る手65に対するテールランプ63及びウィンカランプ64の熱影響を少なくすることができる。
そのうえ、走行風が矢示dのように、リアサイドカバー24に沿って手65の周囲を流れることによっても、手65の周りに適度な風を供給することができる。
そのうえ、走行風が矢示dのように、リアサイドカバー24に沿って手65の周囲を流れることによっても、手65の周りに適度な風を供給することができる。
次に、本実施形態の作用を説明する。図3及び4に示すように、側部37と第1膨出部33との間に第1谷部36を形成し、この第1谷部36を後面視ハの字状に形成し、その下端を足載せ部であるステップフロア14の前端部に設けられた立ち上がり部40における車幅方向端部40a外側まで延ばして開放させたので、リアカバー22を構成するポケットカバー31に付着した水を、側部37や第1膨出部33から、所定の場所である第1谷部36へ効率よく集めることができる。
第1谷部36へ集められた水は、図3・4及び7に矢示するように、後面視ハの字状の第1谷部36に沿って外側方かつ下方へ流れ、立ち上がり部40の車幅方向両端部40a外方にて速やかに車外へ排出される。したがって、ボディカバーの表面に付着した水を所定の場所である第1谷部36に集めて車体の外側へ効果的に排出することができる。
また、図4に示すように、立ち上がり部40の上端とポケットカバー31の下端とを接続させるとともに、第1谷部36の下端を立ち上がり部40の外側端部40aの上方にて外方へ向けて開放したので、水がステップフロア14へ侵入しにくくなり、ステップフロア14に水が溜まりにくい構造とすることができる。
図3〜5に示すように、ポケットカバー31の上部に、ポケット部32を囲む第2膨出部35とその外側に位置する側部37の上部との間に第2谷部50を形成し、この第2谷部50を第1谷部36へ連続させたので、ポケットカバー31の上部に付着した水を第2谷部50へ集め、さらに第2谷部50から第1谷部36を経て車幅方向外側へと排出することができる。したがって、車体の外側へさらに効果的に水を排出することができる。
このとき、図9に示すように、第2谷部50を構成する側部37を、後下がりに傾斜させるとともに、車幅方向内側に傾斜させることにより、第2谷部50へ水をより効率的に集めることができ、さらに水を効果的に排出することができる。
図6に示すように、フロントカバー21の下部を、前端から後方へ進むにつれて、車幅方向外側へ広がってステップフロア14の外側両端部をなす前端角部14aに接続するようにしたので、フロントカバー21の下部に付着した水が、ステップフロア14の車幅方向両端部となる前端角部14aへと案内され、ここで第1谷部36からの水と合わさり、車外へ排出される水量を増大させる。このため、第1谷部36からの排水を促進させることができる。
さらに、図10に示すように、ポケットカバー31の側部37下端に延出部38を設け、この延出部38を図5及び図8示すように、ステップフロア14の下方に重ね、図5に示すように、延出部38とステップフロア14の前部を、ボルト45により、車体フレームを構成するステー42へ締結したので、取付工数を削減できるとともに、ステップフロア14の前部の剛性を高めることができる。したがって、同じ剛性であればステップフロア14をより大型化でき、足載せスペースを拡大して快適性を向上させることができる。しかも、ステップフロア14の剛性を上げるために車体フレームを肥大化させて高剛性にする必要もない。
なお、本願は、上記実施形態に限定されず、種々に変形や部材の変更等が可能である。例えば、ポケットカバー31はポケット部32を覆うだけの小型のものとし、インナーカバー30をほぼリアカバー22全体となるような大型のものにするとともに、この大型化したインナーカバー30に、第1膨出部33、第1谷部36及び側部37を設けてもよい。また、足載せ部はステップフロア形式のものでなくてもよい。さらに、スクータ型車両に限らず、跨座式等の種々な形式の車両に適用できる。
12:シート、13:ハンドル、14:ステップフロア(足載せ部)、16:ヘッドパイプ、21:フロントカバー、22:リアカバー、23:アンダーサイドカバー、24:リアサイドカバー、30:インナーカバー、31:ポケットカバー、32:ポケット部、33:第1膨出部、35:第2膨出部、36:第1谷部、37:側部、38:延出部、40:立ち上がり部、42:ステー(車体フレーム)、43:サブフレーム(車体フレーム)、50:第2谷部
Claims (6)
- ヘッドパイプ(16)に軸支されるハンドル(13)と、このヘッドパイプ(16)の前側を覆うフロントカバー(21)と、後側を覆うリアカバー(22)と、ハンドル(13)の後方へ配置されるシート(12)と、このシート(12)と前記ヘッドパイプ(16)との間に配置される足載せ部(14)とを、
備える自動二輪車において、
前記リアカバー(22)は、車幅方向中央部にて後方へ膨出する第1膨出部(33)と、この第1膨出部(33)の車幅方向両側に設けられ下方へ延びて前記足載せ部(14)と接続する側部(37)と、この側部(37)と前記第1膨出部(33)との間に形成されて車両の前方へ凹入する第1谷部(36)とを設け、
この第1谷部(36)を後面視ハの字状に形成し、この第1谷部(36)の下端を、前記足載せ部(14)の車幅方向両端部(40a)外側まで延ばしたことを特徴とする自動二輪車のボディカバー構造。 - 前記リアカバー(22)は、インナカバー(30)と、
このインナカバー(30)の後方から取付けられ、収納空間(32)を形成する第2膨出部(35)を備えたポケットカバー(31)とを備え、
前記第2膨出部(35)と前記側部(37)との間に第2谷部(50)を形成し、この第2谷部(50)を前記第1谷部(36)と連なるように形成したことを特徴とする請求項1記載の自動二輪車のボディカバー構造。 - 前記側部(37)は、後下方かつ内方に傾斜する傾斜部を有することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の自動二輪車のボディカバー構造。
- 前記フロントカバー(21)の下部は、前端から後方へ進むにつれて、車幅方向外側へ広がって前記足載せ部(14)の車幅方向両端部と接続することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車のボディカバー構造。
- 前記足載せ部(14)の前部は、前記リアカバー(22)に向かって延びる立ち上がり部(40)を備え、前記リアカバー(22)の下部と立ち上がり部(40)が連なるとともに、
前記第1谷部(36)の下端部は前記立ち上がり部(40)の外側へ開放されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車のボディカバー構造。 - 前記リアカバー(22)は、前記足載せ部(14)の下方を回り込むようにして延びる延出部(38)を備え、
前記足載せ部(14)と前記延出部(38)が車体フレーム(42)へ共締めされることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の自動二輪車のボディカバー構造。
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