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JP5716647B2 - 電子装置 - Google Patents

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JP5716647B2
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Description

本発明は、ケースとカバーとを螺子締結してなり、シール材により内部空間が防水空間とされる防水用筐体を備え、この防水用筺体の内部空間にコネクタの一部や回路基板が収容された電子装置に関するものである
従来、ケースとカバーとを螺子締結してなり、シール材により内部空間が防水空間とされる防水用筐体を備え、この防水用筐体の内部空間に、コネクタの一部や回路基板が収容された電子装置として、例えば特許文献1に記載のものが知られている。
特許文献1に記載のように、シール材(湿気硬化型の接着剤)は、ケース(べース)の周縁部及びカバーの周縁部において、それぞれ全周にわたって接触配置される。また、各周縁部において、シール材が接触配置される環状のシール領域よりも外側に、螺子が締結される孔部(例えば雌ねじ部)が形成されている。
特開2010−258360号公報
ところで、上記構成では、シール材の塗布量が防水性能に対して重要なパラメータであり、塗布量が少ないと防水性を確保することができない。一方、塗布量が多いと、シール領域からシール材がはみ出し、孔部にシール材が入り込む虞がある。孔部にシール材が入ると、所定の締付トルクで締結しても、シール材の抵抗により、所望の軸力(締付力)を得ることができない。このように軸力が不足した状態では、ケースとカバーによるシール材の押しつぶしが十分に行われず、防水用筐体に対するシール材の接着力が低下するため、防水性を確保できないことが考えられる。
このため、防水性を確保し、且つ、シール材をはみ出させないために、塗布量を厳重に管理しなければならない。しかしながら、適正な塗布量の許容範囲が狭いのに加え、塗布機からの塗布量にもばらつきがあるため、調整に非常に時間を要する。なお、シール領域と孔部との位置を離すことで上記問題を解決することも考えられるが、この場合、防水用筐体の体格が大きくなり、小型化の要求に対応することができない。
本発明は上記問題点に鑑み、体格を増大させずに、防水性を確保することができる電子装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の電子装置は、
ケース及びカバーと、ケースの周縁部及びカバーの周縁部の互いに対向する面において、それぞれ全周にわたって接触配置される硬化型のシール材と、ケースとカバーとを締結する螺子と、を備え、ケースの周縁部及びカバーの周縁部は、シール材が配置されるシール領域よりも外側の互いに対向する位置に形成された螺子締結用の孔部を複数組有し、螺子により、ケースとカバーとを締結した状態で構成される内部空間が、シール材により防水空間とされる防水用筺体と、
回路基板と、
回路基板に実装されたコネクタと、を備え、
ケースとカバーとを螺子締結により組み付けた状態で、コネクタの一部が外部に露出され、コネクタの残りの部分と回路基板とが防水用筺体の内部空間に収容され、
シール材が、ケース及びカバーのそれぞれの周縁部に対して全周にわたり接触配置されるとともに、ケースの周縁部とカバーの周縁部との対向部位間、及び、筐体の周縁部とコネクタとの対向部位間にそれぞれ介在されている。
そして、ケースの周縁部及びカバーの周縁部の少なくとも一方において、孔部の少なくとも1つとシール領域との間に、シール領域からはみ出たシール材を貯留するための貯留溝が形成されていることを特徴とする。
本発明では、シール領域からシール材がはみ出ても、孔部とシール領域との間に設けた貯留溝内に貯留させることができる。これにより、シール領域からはみ出たシール材が孔部に入り込むのを抑制することができる。したがって、軸力不足によりケースとカバーによるシール材の押しつぶしが十分に行われず、防水用筐体に対するシール材の接着力が低下する不具合を、生じにくくすることができる。また、シール材がシール領域から孔部まで到達する距離を、貯留溝の深さ分、稼ぐことができる。このように、本発明によれば、防水用筐体の体格を増大させなくとも、防水性を確保することができる。
また、はみ出たシール材を貯留溝に貯留させることができるので、塗布量の許容範囲を従来に較べて広くすることができる。これにより、シール材塗布の作業性を向上(調整時間を短縮)することができる。
請求項2に記載のように、
貯留溝は、螺子の座面とオーバーラップしない位置に形成されると良い。
貯留溝が座面の直下にあると、螺子が緩みやすい。これに対し、本発明によれば、螺子の緩みを抑制することができる。
請求項3に記載のように、貯留溝は、長手方向が座面の外形輪郭に沿って形成されると良い。また、請求項4に記載のように、貯留溝は、長手方向がシール領域に沿って形成されても良い。
これらによれば、防水用筐体の体格をより小型化することもできる。
請求項5に記載のように、
ケースの周縁部とカバーの周縁部に、貯留溝がそれぞれ形成されると良い。
これによれば、ケース及びカバーの一方のみに貯留溝が形成される構成に較べて、より多くのシール材を貯留させることができる。このように貯留効果を高め、孔部内へのシール材への侵入を、効果的に抑制することができる。
請求項6に記載のように、
貯留溝が、周縁部の外周端面に開口する構成としても良い。
これによれば、シール領域からはみ出るシール材の量が多くても、貯留溝を通じて防水用筐体の外部に逃がすことができる。これにより、孔部内へのシール材への侵入を、効果的に抑制することができる。
請求項7に記載のように、
螺子締結した状態で、ケースとカバーとにより構成されるコネクタ用開口部を介して、コネクタの一部が外部に露出され、
シール部材は、ケースの周縁部とコネクタとの対向部位間、及び、カバーの周縁部とコネクタとの対向部位間に、それぞれ介在されており、
複数の孔部のうち、ケースの周縁部とコネクタとの対向部位間に介在されたシール材、カバーの周縁部とコネクタとの対向部位間に介在されたシール材、及びケースの周縁部とカバーの周縁部との対向部位間に介在されたシール材が合流する三叉合流部に近い孔部に対して、貯留溝が形成されることが好ましい。
三叉合流部は、シール材の合流部であるため、シール領域からシール材がはみ出やすい。これに対し、本発明では、複数の孔部のうち、少なくとも三叉合流部に近い孔部に対して、貯留溝を設けるため、シール材がはみ出ても、防水性を確保することができる。
第1実施形態に係る防水用筐体及び電子制御装置の概略構成を示すカバー側から見た平面図である。 電子制御装置において、ケースとカバーとを分解した斜視図である。 電子制御装置において、コネクタが実装された回路基板とケースとを分解した斜視図である。 電子制御装置において、コネクタ、回路基板、ケースを分解した斜視図である。 ケースの平面図である 図1のVI-VI線に沿う断面図である。 貯留溝部の変形例を示す断面図であり、図6に対応している。 貯留溝部の変形例を示す断面図であり、図6に対応している。 貯留溝部の変形例を示す平面図であり、図5に対応している。 貯留溝部の変形例を示す平面図であり、図5に対応している。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下に示す各図において、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。
本実施形態では、電子装置として、車両のエンジンECU(Electric Control Unit)として用いられる防水構造の電子制御装置の例を示す。また、本実施形態では、回路基板の厚さ方向を単に厚さ方向と示し、この厚さ方向に垂直な方向を単に垂直方向とする。
図1〜図4に示すように、電子制御装置10は、絶縁基材20に電子部品21が実装された回路基板11と、該回路基板11に実装されたコネクタ12と、該コネクタ12の一部と回路基板11を収容する筐体13と、該筐体13の内部空間を気密に封止するためのシール材14と、ケース40とカバー41とを組み付けて筐体13とするための螺子15と、を備えている。なお、筐体13を構成する後述のケース40及びカバー41、シール材14、及び螺子15が、特許請求の範囲に記載の防水用筐体に相当する。すなわち、螺子15が、特許請求の範囲に記載の螺子に相当する。
先ず、筐体13及び電子制御装置10の概略構成を、図1〜図6を用いて説明する。
回路基板11は、図2〜図4に示すように、樹脂などの電気絶縁材料からなり、ランドを含む配線が形成された絶縁基材20と、該絶縁基材20に実装された、マイコン、パワートランジスタ、抵抗、コンデンサ等の電子部品21と、により構成されている。そして、上記配線と電子部品21とにより、回路が構成されている。本実施形態では、電子部品21として、パワーMOSFETなどの、特に発熱量の大きい発熱素子を含んでいる。電子部品21は、回路基板11の一面11a及び該一面11aと反対の裏面11bの両方に実装されており、発熱素子は、図示しないが裏面11bに実装されている。また、回路基板11は、コネクタ12の端子31に対応して形成された貫通孔22を有しており、この貫通孔22の壁面には、図示しないランドが形成されている。
また、本実施形態において、回路基板11(絶縁基材20)は、図4に示すように、垂直方向に沿う平面の外形輪郭が略凸形状をなしており、このうち、突出部分がコネクタ12の配置領域となっている。そして、絶縁基材20におけるコネクタ12の配置領域を除く略矩形部分の四隅には、回路基板11をケース40に固定するための貫通孔23がそれぞれ形成されている。また、コネクタ12が配置される突出部分には、コネクタ12の後述する突起部35が挿通される貫通孔24が形成されている。
このような回路基板11には、回路基板11に構成された回路と外部機器とを電気的に中継するコネクタ12が実装されている。コネクタ12は、主として回路基板11の一面11a上に配置されている。
コネクタ12は、図2〜図4に示すように、電気絶縁材料からなるハウジング30と、該ハウジング30に保持され、実質的に、回路と外部機器とを電気的に中継する複数の端子31と、を有している。複数の端子31は、ハウジング30に対し、厚さ方向に多段に配置されるとともに、垂直方向に平行な一方向に沿って配列されている。端子31は、その一端がハウジング30から突出して、回路基板11の対応するランドと電気的に接続され、他端が、ハウジング30のうち、筐体13のコネクタ用開口部44から外部に露出される部分であるポート部32内に露出されている。なお、本実施形態では、端子31が、回路基板11の貫通孔22に挿入され、貫通孔22の壁面に形成されたランドにはんだ付けされている。しかしながら、端子31の実装構造としては、このような挿入実装構造に限定されるものではなく、表面実装構造を採用することもできる。
ハウジング30は、シール材14が接触配置されるシール領域として、ケース40との対向部分に図示しない凸条部を有し、カバー41との対向部分に溝部33を有している。そして、凸条部と溝部33とが連結され、ハウジング30における筐体13との対向部位、すなわちコネクタ用開口部44に沿って環状に設けられている。また、図4に示す符号34は、複数の端子31を整列させるためのタイバー(整列板)である。
さらに、ハウジング30は、図3及び図4に示すように、回路基板11の一面11aとの対向部分に、厚さ方向に沿って延びる突起部35を有している。この突起部35は、コネクタ12、回路基板11、及びケース40を、一括で位置決めするためのものである。本実施形態において、突起部35の垂直方向に沿う断面の輪郭形状は、真円形状となっている。また、突出部35は、コネクタ12における長手方向の両端部、より詳しくは、ハウジング30における端子31の保持領域よりも長手方向外側の部分に、それぞれ設けられている。すなわち、2つの突起部35が、複数の端子31を挟むように設けられている。
筐体13は、アルミニウム、鉄等の金属材料や樹脂材料からなり、その内部にコネクタ12の一部や回路基板11を収容して、これらを保護するものである。この筐体13は、図2に示すように、厚さ方向に分割された2つの部材からなる。具体的には、一面(天面)が開口された底の浅い箱状のケース40と、ケース40の開口部位を閉塞するカバー41との2つの部材からなる。なお、ケース40が、回路基板11の固定される(組み付けられる)部材である。そして、螺子15により、ケース40とカバー41とが組み付けられ、コネクタ12の一部及び回路基板11を収容する筐体13が構成されている。本実施形態では、ケース40がアルミニウム系材料を用いてダイカスト法により形成され、カバー41が鉄系材料を用いてプレス法により形成されている。
ケース40及びカバー41の周縁部42,43は、その一部が互いに対向しており、残りの部分がコネクタ12のハウジング30とそれぞれ対向している。このように、ケース40及びカバー41の周縁部42,43のうち、コネクタ12のハウジング30と対向する部分に、コネクタ12の一部を外部に露出させるためのコネクタ用開口部44が構成されている。
ケース40の周縁部42には、図5に示すように、シール材14が接触配置されるシール領域としての溝部45が、内部空間を取り囲むように、全周にわたって環状に形成されている。この溝部45は、その一部がハウジング30の凸条部と対向し、残りの部分がカバー41の凸条部56と対向している。周縁部42における溝部45よりも外側の部分(外周部分)には、図2〜図5に示すように、カバー41をケース40に組み付ける際に螺子15(雄ねじ)が挿入される螺子孔46(雌ねじ)と、カバー41をケース40に組み付ける際の位置基準となる突起部47が形成されている。なお、螺子孔46が、特許請求の範囲に記載の孔部に相当する。螺子孔46は、図5に示すように、厚さ方向に垂直な平面形状が略矩形状をなすケース40において、ケース40の4隅付近にそれぞれ形成されている。すなわち、ケース40の周縁部42には、4つの螺子孔46が形成されている。そして、その内の2つの螺子孔46が、後述する三叉合流部59の近傍に位置している。さらには、周縁部42として、カバー41と対向しないフランジ部48を有しており、このフランジ部48に、電子制御装置10を車両に取り付けるための孔部49が設けられている。
図5に示すように、ケース40における溝部45よりも内側の部分(内周部分)には、回路基板11を載置するために内面から突出する搭載部50が、溝部45のすぐ内側であって互いに離間しつつ4個所に設けられている。この搭載部50は、回路基板11を面で支持できるように、回路基板11との対向面が平坦となっている。各搭載部50には、回路基板11をケース40に固定するための孔部51がそれぞれ設けられており、回路基板11の貫通孔23を通じて螺子52が孔部51に挿入され、回路基板11がケース40に固定されている。また、回路基板11の裏面11bに実装された電子部品21(発熱素子)との対向部位には、内面から突出する台座部53が設けられ、ゲルなどの放熱部材(図示略)を介して、電子部品21から台座部53(ケース40)へ放熱できるようになっている。また、内面の他の部位にも、内面から突出する台座部54が設けられ、ゲルなどの放熱部材(図示略)を介して、回路基板11から台座部54(ケース40)へ放熱できるようになっている。なお、本実施形態では、この台座部54が、回路基板11の一面11aに実装された電子部品21とオーバーラップする位置に設けられており、この電子部品21の熱が、回路基板11を構成する絶縁基材20を介して、台座部54に伝達されるようになっている。
また、ケース40は、搭載部50に、ハウジング30の突起部35が挿入される孔部55を有している。そして、突起部35が、回路基板11の貫通孔24を通じて、ケース40の孔部55に挿入され、これにより、垂直方向において、回路基板11、コネクタ12、ケース40の相対的な位置が決定されている。なお、貫通孔24及び孔部55も、突起部35に対応して2つずつ設けられている。そして、一方の貫通孔24及び孔部55の開口形状が真円形状、他方の貫通孔24及び孔部55の開口形状がコネクタ12の長手方向に長い長円形状をなしている。これは、真円形状の貫通孔24及び孔部55を基準として、長円形状の貫通孔24及び孔部55にて、許容公差内の位置ずれを吸収するためである。しかしながら、両方の貫通孔24及び孔部55を、ともに同一形状(例えば真円形状)としても良い。
一方、カバー41の周縁部43には、シール材14が接触配置されるシール領域としての図6に示す凸条部56が、内部空間を取り囲むように、全周にわたって環状に形成されている。この凸条部56は、その一部がハウジング30の溝部33と対向し、残りの部分がケース40の溝部45と対向している。また、カバー41の周縁部43における凸条部56よりも外周の部分には、図2に示すように、カバー41をケース40に組み付ける際に螺子15が挿入される貫通孔57と、ケース40の突起部47が挿入される位置決め用の貫通孔58が形成されている。なお、貫通孔57は、上記した螺子孔46とともに、特許請求の範囲に記載の孔部に相当する。この貫通孔57は、カバー41の周縁部43において、螺子孔46に対応する位置にそれぞれ形成されている。すなわち、カバー41の周縁部43には、4つの螺子孔46が形成されている。
シール材14は、液状のものを配置後に硬化させる硬化型のシール材であり、筐体13の内部空間を、例えばエンジンルームに対して気密に封止して、内部空間に水が侵入するのを防止する機能を果たすものである。本実施形態では、シール材14として、シリコン系の湿気硬化型接着材を用いている。そして、シール材14は、ケース40の周縁部42とカバー41の周縁部43のうち、互いに対向する部位間に配置される。また、コネクタ12のハウジング30とケース40との対向部位間、ハウジング30とカバー41との対向部位間にも配置される。そして、それぞれの対向部位間に配置されるシール材14は、ハウジング30の長手方向両端において合流し、三叉合流部59を構成する。
次に、上記した電子制御装置10の組み付け手順について説明する。
先ず、ケース40を準備し、ケース40の溝部45内に、液状のシール材14を塗布する。次いで、コネクタ12の実装された回路基板11を、ケース40に位置決め載置する。このとき、ハウジング30の突起部35が、回路基板11の貫通孔24を通じて、ケース40の孔部55に挿入されて、位置が決定される。この時点で、ハウジング30に形成された凸条部が、溝部45内のシール材14に接触する。次いで、コネクタ12を構成するハウジング30の溝部33に、液状のシール材14を塗布する。そして、周縁部42,43同士が向き合うように、カバー41をケース40に位置決め載置する。このとき、ケース40の突起部47が、カバー41の貫通孔58に挿入されて、位置が決定される。この時点で、溝部33に配置されたシール材14及び溝部45に配置されたシール材14に、カバー41の凸条部56が接触する。そして、螺子15を、カバー41の貫通孔57を通じて、ケース40の螺子孔46にねじ込む。すなわち、螺子15により、ケース40とカバー41を締結して、筐体13を形成する。次いで、シール材14を硬化させることで、電子制御装置10を得ることができる。
次に、本実施形態に係る筐体13及び電子制御装置10の特徴部分の構成及び作用効果について説明する。
本実施形態では、図5及び図6に示すように、筐体13を構成するケース40及びカバー41のうち、ケース40の周縁部42における溝部45と螺子孔46との間に、貯留溝部60が形成されている。この貯留溝部60は、シール領域としての例えば溝部45からはみ出た液状のシール材14が、螺子15が締結される孔部としての螺子孔46及び貫通孔57に流れ込むのを抑制するために、はみ出たシール材14を貯留する機能を果たすものである。なお、貯留溝部60が、特許請求の範囲に記載の貯留溝に相当する。貯留溝部60は、ダイカスト法によりケース40を形成する際に、一体的に形成される。
より詳しくは、4つの螺子孔46に対して、貯留溝部60がそれぞれ設けられており、各貯留溝部60は、環状の溝部45から対応する螺子孔46を遮るように設けられている。また、各貯留溝部60は、図6に示すように、螺子15の座面15aとオーバーラップシない位置に形成されている。さらには、図5に示すように、貯留溝部60は、その長手方向が、螺子15の座面15aの外形輪郭に沿って形成されている。すなわち、貯留溝部60が弧状をなして形成されている。また、貯留溝部60は、溝部45よりも狭い幅と浅い深さを有している。なお、図2〜図4においては、便宜上、貯留溝部60を省略している。
このように、本実施形態では、ケース40の周縁部42に貯留溝部60を設けている。したがって、シール領域としての例えば溝部45から液状のシール材14がはみ出ても、螺子孔46と溝部45との間に設けた貯留溝部60内に貯留させることができる。これにより、はみ出たシール材14が螺子孔46や貫通孔57に入り込むのを抑制することができる。したがって、シール材14が抵抗となり、所定の締付けトルクで螺子15を締結しても、所望の軸力(締結力)を得ることができず、軸力不足によりケース40とカバー41それぞれに対するシール材の接着力が低下し、防水性を確保することができない、という不具合が生じるのを抑制することができる。また、貯留溝部60は、厚さ方向に延びて形成されている。したがって、単に溝部45と螺子孔46との距離を垂直方向において離すだけの構成に較べて、シール材14が溝部45から螺子孔46へ到達する距離を、貯留溝部60の深さ分、稼ぐことができる。以上より、本実施形態によれば、筐体13の体格を増大させなくとも、防水性を確保することができる。
また、はみ出たシール材14を、貯留溝部60にて貯留することができるので、塗布量の許容範囲を従来に較べて広くすることができる。これにより、シール材14の塗布の作業性を向上(調整時間を短縮)することもできる。
ところで、貯留溝部60が座面15aの直下にあると、螺子15の緩みが生じやすい。これに対し、本実施形態では、貯留溝部60が、螺子15の座面15aとオーバーラップしない位置に形成されている。したがって、螺子15の緩みを抑制することができる。
また、本実施形態では、貯留溝部60の長手方向が、座面15aの外形輪郭に沿って形成されている。このため、ケース40、ひいては筐体13の体格をより小型化することもできる。
また、三叉合流部59は、上記したようにシール材14の合流部であるため、シール領域としての例えば溝部45からシール材14がはみ出やすい。これに対し、本実施形態では、全ての螺子孔46に対して貯留溝部60が形成されている。すなわち、三叉合流部59に近い螺子孔46に対して、貯留溝部60が形成されている。したがって、防水性を確保することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、筐体13が電子制御装置10に適用される例を示した。しかしながら、電子制御装置10以外に適用することもできる。筐体13の内部空間に収容される部材としては、コネクタ12の実装された回路基板11に限定されるものではない。また、内部空間に収容される部材の一部が、筐体13の外部に露出される構成に限定されるものではない。例えば、筐体13を、ケース40の周縁部42とカバー41の周縁部43が、全周で対向する構成としても良い。すなわち、コネクタ用開口部44を有さない構成としても良い。また、コネクタ12の実装された回路基板11を収容するものであっても、例えば箱状のカバー41の底面部にコネクタ用開口部を設け、コネクタ用開口部の周縁部にてハウジング30との間にシール材14を介在させ、周縁部42,43が、全周で対向する構成としても良い。
また、貯留溝部60としては、ケース40の周縁部42及びカバー41の周縁部43の少なくとも一方において、孔部としての螺子孔46及び貫通孔57の少なくとも1つと、シール領域としての溝部45及び凸条部56との間に形成されれば良い。本実施形態では、ケース40に貯留溝部60を設ける例を示した。しかしながら、図7に示すように、ケース40だけでなく、カバー41に貯留溝部61を設けても良い。貯留溝部61は、カバー41の周縁部43において、シール領域としての凸条部56と、孔部としての貫通孔57との間に形成される。図7では、ケース40の貯留溝部60とカバー41の貯留溝部61とが向かい合い、1つの貯留空間を構成している。このように、ケース40及びカバー41にそれぞれ貯留溝部60,61を設けると、ケース40及びカバー41の一方のみに貯留溝部60,61が形成される構成に較べて、より多くのシール材14を貯留させることができる。このように貯留効果を高め、螺子孔46及び貫通孔57へのシール材14への侵入を、効果的に抑制することができる。さらには、ケース40に貯留溝部60を設けず、カバー41に貯留溝部61を設けた構成としても良い。
本実施形態では、全ての螺子孔46に対して貯留溝部60が形成される例を示した。しかしながら、上記したように、シール材14は三叉合流部59付近ではみ出やすい。したがって、少なくとも三叉合流部59に近い螺子孔46に対して、貯留溝部60を設けると良い。
本実施形態では、貯留溝部60が、螺子15の座面15aとオーバーラップしない位置に形成される例を示した。しかしながら、図8に示すように、貯留溝部60が、螺子15の座面15aの一部とオーバーラップするように形成されても良い。
本実施形態では、長手方向が座面15aの外径輪郭に沿うように、貯留溝部60が形成される例を示した。しかしながら、貯留溝部60の形状は上記例に限定されるものではない。例えば図9に示すように、長手方向が、シール領域としての溝部45に沿うように、貯留溝部60を設けても良い。このような構成としても、ケース40、ひいては筐体13の体格をより小型化することができる。
さらには、図10に示すように、貯留溝部60が、ケース40の周縁部42の外周端面に開口する構成としても良い。これによれば、例えば溝部45からはみ出るシール材14の量が多くても、貯留溝部60を通じて筐体13の外部に逃がすことができる。これにより、螺子孔46及び貫通孔57内へのシール材14への侵入を、効果的に抑制することができる。
貯留溝部60,61としては、それ以外にも、例えば直線状のものを採用することもできる。また、溝部45を取り囲むように環状としても良い。さらには、例えば溝部45と螺子孔46との間に、多重の貯留溝部60を設けても良い。
本実施形態では、コネクタ12に設けた突起部35、回路基板11の貫通孔24、ケース40の孔部55により、コネクタ12、回路基板11、及びケース40(筐体13)を、一括で位置決めする例を示した。しかしながら、コネクタ12、回路基板11、及びケース40の位置決めは上記例に限定されるものではない。例えば、コネクタ12が回路基板11に実装された状態で、回路基板11の位置決め孔にケース40の位置決めピンを挿入させることで、ケース40に対するコネクタ12の位置が決定される構成としても良い。また、コネクタ12に位置決め孔を設け、ケース40の位置決めピンを該位置決め孔に挿入させる構成としても良い。
10・・・電子制御装置(電子装置)
11・・・回路基板(回路基板)
12・・・コネクタ(コネクタ)
13・・・筐体(防水用筐体)
14・・・シール材
15・・・螺子(螺子)
15a・・・座面
40・・・ケース
41・・・カバー
42,43・・・周縁部
45・・・溝部(シール領域)
46・・・螺子孔(孔部)
56・・・凸条部(シール領域)
57・・・貫通孔(孔部)
59・・・三叉合流部
60・・・貯留溝部(貯留溝)
61・・・貯留溝部(貯留溝)

Claims (7)

  1. ケース及びカバーと、前記ケースの周縁部及び前記カバーの周縁部の互いに対向する面において、それぞれ全周にわたって接触配置される硬化型のシール材と、前記ケースと前記カバーとを締結する螺子と、を備え、前記ケースの周縁部及び前記カバーの周縁部は、前記シール材が配置されるシール領域よりも外側の互いに対向する位置に形成された螺子締結用の孔部を複数組有し、前記螺子により、前記ケースと前記カバーとを締結した状態で構成される内部空間が、前記シール材により防水空間とされる防水用筐体と、
    回路基板と、
    前記回路基板に実装されたコネクタと、を備え、
    前記ケースと前記カバーとを螺子締結により組み付けた状態で、前記コネクタの一部が外部に露出され、前記コネクタの残りの部分と前記回路基板とが前記防水用筺体の内部空間に収容され、
    前記シール材は、前記ケース及び前記カバーのそれぞれの周縁部に対して全周にわたり接触配置されるとともに、前記ケースの周縁部と前記カバーの周縁部との対向部位間、及び、前記筐体の周縁部と前記コネクタとの対向部位間にそれぞれ介在されており、
    前記ケースの周縁部及び前記カバーの周縁部の少なくとも一方において、前記孔部の少なくとも1つと前記シール領域との間に、前記シール領域からはみ出たシール材を貯留するための貯留溝が形成されていることを特徴とする電子装置
  2. 前記貯留溝は、前記螺子の座面とオーバーラップしない位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置
  3. 前記貯留溝は、長手方向が前記螺子の座面の外形輪郭に沿って形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置
  4. 前記貯留溝は、長手方向が前記シール領域に沿って形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子装置
  5. 前記ケースの周縁部と前記カバーの周縁部に、前記貯留溝がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の電子装置
  6. 前記貯留溝は、前記周縁部の外周端面に開口していることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の電子装置
  7. 螺子締結した状態で、前記ケースと前記カバーとにより構成されるコネクタ用開口部を介して、前記コネクタの一部が外部に露出され、
    前記シール部材は、前記ケースの周縁部と前記コネクタとの対向部位間、及び、前記カバーの周縁部と前記コネクタとの対向部位間に、それぞれ介在されており、
    複数の前記孔部のうち、前記ケースの周縁部と前記コネクタとの対向部位間に介在されたシール材、記カバーの周縁部と前記コネクタとの対向部位間に介在されたシール材、及び前記ケースの周縁部と前記カバーの周縁部との対向部位間に介在されたシール材が合流する三叉合流部に近い孔部に対して、前記貯留溝が形成されていることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の電子装置。
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