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JP5707176B2 - 装飾透明基板およびその製造方法 - Google Patents

装飾透明基板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、文字や模様等の図柄が立体的に視認される装飾を施した透明基板(以下、装飾透明基板という)とその製造方法に関する。
従来より、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯機器(携帯電話、携帯情報端末 (PDA)、スマートフォン等)、車載コンソールの表示装置等には、ガラスや透明樹脂板等の透明基板からなる表示パネルが利用されている。
そして、これらの表示パネルには、該表示パネルの使用・不使用に拠らずに常に視認されるように、会社名、商標マーク(ロゴ)、製品(商品)名、製品(商品)番号等の文字や模様等(以下、単に、図柄という)が施されることがある。
図5(a)は、スマートフォンの表示パネル101であって、該スマートフォンの表示用窓部の最外層に配設され、搭載された液晶ディスプレイ(LCD)を保護する保護パネルとして機能する透明基板102の一例を示す平面図である。
この透明基板102は前記表示パネルの反視認側となる裏側に、図5(b)に示すような複数のインク層を重ねて「A」で示す図柄を含む所望の意匠の印刷結果を得る印刷層103が形成された透明シート(不図示)が、透明な接着剤層(不図示)を介して貼着されている。前記所望の意匠は、視認されるときに正常に映るように(例えば、文字などが逆さ文字とならないように)、前記透明シートの裏面に裏印刷されており、図5において「A」で示す図柄は、該表示パネル101の表示領域外に位置し、該表示パネル101の使用・不使用に拠らずに常に視認されるように形成されている。なお、図5(b)においては、(i)で示す第1のカラーインク層、(ii)で示す第2のカラーインク層、(iii)で示すメタリック等の第3のカラーインク層、(iv)で示す白等の第4のカラーインク層、(v)で示す、非表示画面を覆う高濃度の第1ブラックインク層、そして、(vi)で示す、非表示画面を覆う高濃度の第2ブラックインク層の6種のインク層により、印刷層103が形成されている例を示す。
このように構成された透明基板102を有する表示パネル101においては、たとえ、その図柄を特殊なインク色やオリジナルの書体で印刷したとしても、立体感がないという意味においては、意匠的に物足りないものとなる。特に、前記図柄が会社名や商標マーク(ロゴ)のように、視認されることに価値がある表示内容のものである場合には、その図柄を、意匠中においても目立たせたいという要求がある。
ここで、ガラス板に意匠が施された転写箔を貼着する装飾ガラスにおいて、該転写箔の意匠に立体感を付与したものや、その転写箔の製造技術については公知となっている(例えば、特許文献1参照)。
この転写箔は、基材シートに、微細な凹凸模様が形成された樹脂層、アルミニウム蒸着等膜等の半透明な薄膜層、光輝性物質を含有する樹脂層、図柄層および接着剤層が積層形成されている。
そして、前記装飾ガラスは、前記転写箔を用い、プライマー層を形成したガラス基板の前記プライマー層の表面に、前記接着剤層の表面を接するように転写した後、凹凸模様が形成された樹脂層を剥離し、転写層の表面となった前記薄膜層の上に隠蔽層を設けて形成されている。
特開平8−142597号公報
しかしながら、この従来の装飾ガラスは製造工程が煩雑であり、その製造工程で用いられる装置も点数が多くなることは否めない。
また、この従来の装飾ガラスは、前記樹脂層の微細な凹凸模様に沿って形成されたアルミニウム蒸着等膜等の薄膜層に反射し、光輝性物質を含有する樹脂層を通過する光を利用し、図柄層の図柄とその背景となる微細な凹凸模様を乖離させ、浮き上がらせて視認させるものであるため、奥行き感がある点では意匠的な効果を得られても、前記図柄自体が立体的に視認されるわけではない。
そこで、本発明の装飾透明基板とその製造方法は、文字や模様等の図柄が立体的に視認されるように装飾され、意匠的に優れた装飾透明基板と、製造工程が煩雑でなく、不良品の発生頻度を抑え、かつ、良好に前記図柄の立体視を得ることができる構成を透明基板に付与することのできる装飾透明基板の製造方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、本発明に記載の装飾透明基板は、透明基板の反視認側に、透明な接着剤層を介して、透明シートが貼着されており、前記透明シートの反視認側に、立体表示対象の図柄を含む所望の意匠を表現するための複数のインク層からなる印刷層が印刷により形成されてなる装飾透明基板であって、前記印刷層の前記図柄に対応する領域が前記透明シート側へ押出形成されており、前記透明基板の視認側から、前記透明基板、前記接着剤層および前記透明シートを通して立体的に目視可能に形成されていることを特徴とする。
本発明の装飾透明基板によれば、前記透明シート側へ押出形成された立体表示対象の図柄を、前記透明基板本体、透明の接着剤層及び透明シートを通して、確実に、立体的に視認することができる。
また、本発明に記載の装飾透明基板の製造方法は、透明シートの裏面に、立体表示対象の図柄を含む所望の意匠を表現するための複数のインク層を重ねて印刷層を形成する印刷工程、前記印刷工程に続き、透明基板本体の裏面に、透明な接着剤層を介して、前記透明シートの表面を貼着して、貼り合わせ基板を得る貼り合わせ工程、および、前記貼り合わせ工程に続き、前記貼り合わせ基板の前記図柄に対応する前記印刷層の領域に、押し型の前記図柄に対応する形状とされた押圧面を押し当て、前記図柄に対応する印刷層領域を前記透明シート側へ凸状に押し出す押出工程、を有することを特徴とする。
本発明の装飾透明基板の製造方法によれば、少ない加工工程で、立体表示対象の図柄のみが、他の印刷層領域から隆起した状態で視認される装飾透明基板を製造することができる。
そして、本発明に記載の装飾透明基板の製造方法は、前記押出工程において前記押し型を前記透明基板本体側へ押圧する際に、前記図柄に対応して凸状に押し出された印刷層領域により、さらに前記図柄に対応する透明シートの領域を前記接着剤層内へ凸状に押し出す(隆起させた)ことを特徴とする。
本発明の装飾透明基板の製造方法によれば、同一の加工工程数で、立体表示対象の図柄のみが他の印刷層部分から隆起した状態が鮮明に視認される装飾透明基板を製造することができる。
さらに、本発明に記載の装飾透明基板の製造方法は、前記押出工程に続き、前記印刷層が形成された透明シートが透明な接着剤層を介して貼着された前記透明基板本体に加熱・加圧処理を施すオートクレーブ工程を有することを特徴とする。
本発明の装飾透明基板の製造方法によれば、前記押し型が押し当てられる部分近傍に発生しがちな気泡状の空隙を、加熱・加圧処理を施すことによって消去することができる。
このように、本発明の装飾透明基板によれば、前記印刷層の形成面から透明基板本体側へ向かって凸状に押出形成された立体表示対象の図柄を、前記透明基板本体、透明の接着剤層及び透明シートを通して立体的、かつ、確実に視認することができ、意匠性に優れたものとなる。
そして、本発明の装飾透明基板の製造方法によれば、少ない製造工程数で、不良品の発生頻度を抑え、かつ、良好に前記図柄の立体視を得ることができる構成を透明基板に付与することができるといった効果を奏する。
本発明の装飾透明基板の要部拡大断面図 本発明の装飾透明基板の製造方法の工程図 本発明の装飾透明基板の製造方法における押出工程の工程を(a)乃至(c)で示す説明図 本発明の装飾透明基板の製造方法における、(a)立体表示対象の図柄の形状例、(b)それに対応する押し型の押圧面の形状例、および(c)押出形成される際の図柄と押圧面との位置関係を示す説明図 (a)表示パネルの透明基板における印刷層の視認状態の一例を示す平面図、(b)(a)の印刷層を形成するインク層の積層状態の一例を示す平面図
以下、本発明の装飾透明基板の実施形態及び本発明の装飾透明基板の製造方法について、前述の従来例の説明で用いた図5に示すように、スマートフォン等に搭載される表示パネルに利用される装飾透明基板の表示領域外となる面内に、立体表示対象の「A」の図柄が施される場合を例にとり、説明する。
まず、本実施形態の装飾透明基板の構成について説明する。
本実施形態の装飾透明基板1は、図1に示すように、ガラス基板あるいは透明樹脂基板からなる透明基板2を備えている。この透明基板2の反視認側となる面には、透明な接着剤層3を介して、PET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂フィルムからなる透明シート4が貼着されている。なお、接着剤層3の層厚は25〜100μm程度とした。また、透明シート4の厚さ寸法は50μm程度とした。なお、前記接着剤層3は、例えば、粘着層の両面にそれぞれ剥離紙を剥離可能に貼着させて形成された両面テープ状の接着剤シートの前記粘着層を用いて構成されていてもよいし、ペースト状とされた、光学部材用の透明な接着剤(以下、「化学糊」という。)を塗布して構成されていてもよい。また、透明シート4は、PET樹脂フィルムに限らず、その他のプラスチィックフィルムを適宜使用することができる。
透明シート4の反視認側面(裏面)には、立体表示対象の図柄を含む所望の意匠を表現するための複数のインク層からなる印刷層5が印刷により形成されている。この透明シート4の反視認側面に印刷された立体表示対象の図柄を含む所望の意匠は、視認されるときに正常に映るように、裏印刷されている。
そして、本実施形態の装飾透明基板1においては、印刷層の5の前記「A」の図柄に対応する領域5a(以下、単に、印刷層領域5aという。)が、前記透明シート4の厚み内へ、頂面が平面状とされた凸状に押出形成されており、さらに、透明シート4の前記「A」の図柄に対応して凸状に押し出された領域4a(以下、単に、透明シート領域4aという。)が、接着剤層3内へ、同様に、頂面が平面状とされた凸状に押出形成されている。このように、頂面を平面状とされた凸状に押出形成することにより、前記図柄が文字である場合には、文字全体を立体的かつクリアに視認させることが可能になる。
本実施形態の装飾透明基板1においては、前記印刷層領域5aの透明シート4内への突出量は5〜20μm程度、その透明シート4の前記図柄に対応して凸状に押し出された領域の接着剤層3内への突出量も5〜20μm程度とされている。
このように形成された本実施形態の装飾透明基板1によれば、透明シート4の厚み内に凸状に押出形成された頂面において、立体表示対象の図柄を、透明基板2、透明の接着剤層3及び透明シート4を通して立体的、かつ、確実に視認することができ、意匠性に優れたものとなる。
なお、本実施形態においては、前記印刷層領域5aが、透明シート4の厚み内へ、頂面が平面状とされた凸状に押出形成されており、さらに、透明シート領域5aが、接着剤層3内へ同様に、頂面が平面状とされた凸状に押出形成されている場合を以て説明したが、例えば、印刷層領域5aが透明シート4内へ凸状に突出しているが、前記接着剤層3内には、透明シート領域4aが突出していない構成であっても、透明基板2、透明の接着剤層3及び透明シート4を通して、その印刷層領域5aを立体的、かつ、確実に視認することができ、通常の印刷では得られない視覚効果を得ることができる。
また、押出形成された印刷層領域5a、透明シート領域4aの頂面に連接する側面は、本実施形態のように、透明基板2の面に対して略垂直でなくてもよい。つまり、印刷層領域4a、透明シート領域5aは、裾野が拡がる台形状に押出形成されていても、本発明の作用効果を得ることができる。
次に、前述の装飾透明基板1の製造方法について説明する。
本実施形態の装飾透明基板1の製造方法は、図2に示すように、透明シート4の裏面に印刷層5を形成する印刷工程(S1)と、前記印刷工程に続き、透明基板2の裏面に前記透明シート4の表面を貼着して貼り合わせ基板6を得る貼り合わせ工程(S2)と、前記貼り合わせ工程に続き、貼り合わせ基板6の立体表示対象の図柄に対応する印刷層5を透明基板2側へ凸状に押出形成する押出工程(S3)と、さらに、貼り合わせ基板6に、加熱・加圧処理を施すオートクレーブ工程(S4)とからなる。
印刷工程S1は、透明シート4の裏面に、立体表示対象の図柄を含む所望の意匠を表現するための複数のインク層を重ね、該表示パネルの利用時に正常に視認されるように裏印刷して印刷層5を形成する工程である。透明シート4としては、厚さ寸法50μm程度のものを使用する。透明シート4は、例えば、PET樹脂フィルムを例示することができるが、これに限らず、その他のプラスチィックフィルムを適宜使用することができる。なお、本実施形態において、図5において「A」で示す図柄は、該表示パネルの表示領域外に位置させ、該表示パネルの使用・不使用に拠らずに常に視認されるように形成するものとする。
また、印刷工程S1に続く、貼り合わせ工程S2は、ガラス基板あるいは透明樹脂基板からなる透明基板2の裏面に、透明な接着剤層3を介して、裏面側に印刷層5が形成された透明シート4の表面を貼着して貼り合わせ基板6を得る工程である。
具体的には、高温保存性が良好で、透明であり、芯に基材を有しておらず、粘着層の両面にそれぞれ剥離紙を剥離可能に貼着させて形成された両面テープ状の接着剤シート(例えば、商品名:スミロンRAシリーズ(スミロン(株)社製))であって、その層厚が10〜100μm程度となる製品を用い、一方の剥離紙を剥がした、その面と透明基板2の裏面とを貼着すると共に、他方の剥離紙を剥がした、その面と透明シート4の表面とを貼着することにより、簡便に、貼り合わせ基板6を得ることができる。なお、貼り合わせ工程は、このように接着剤シートを用いなくても、例えば、前記化学糊を適切な層厚となるように塗布して前記接着剤層を形成しつつ、透明基板2と透明シート4とを貼り合わせるようにしてもよい。
次に、貼り合わせ工程2に続く、押出工程3においては、載置台となる上面フラットな治具7と、前記図柄に対応する形状とされた押圧面8aが形成された押し型8とを用い、まず、図3(a)に示すように、貼り合わせ基板6を、印刷層5が形成された面を上方へ向けて治具7上に載置する。
そして、図3(b)に示すように、印刷層5における前記図柄に対応する領域(印刷層領域)5aに押し型8の押圧面8aを押し当て、押圧する。この押圧により、印刷層領域5aを透明シート4側へ凸状に押し出して隆起させる。このとき、さらに押圧を継続し、凸状に押し出された印刷層領域5aにより、透明シート4における前記図柄に対応する領域(透明シート領域)4aを接着剤層3内へ凸状に押し出して隆起させるようにすることが、前記図柄を他の意匠部分から立体的に視認させる効果が高まる点において望ましい。
具体的には、5〜30秒をかけて前記印刷層5を50〜150μm程、透明基板2側へ押し出すように押圧する。この時の押圧力は 0.3〜1MPa程度とする。このように押圧しても、図3(c)に示すように、その押圧を解除することにより透明シート4や接着剤層3は弾性復元するため、実際に完成品としての装飾透明基板1に残存する突出量(塑性変形量)は押圧時の約10%程度に仕上げることができる。
また、前記押圧の作業時には、印刷層領域5aと、押し型8の押圧面8aとの位置合わせを簡便に行なうための公知のマーキング手段を活用するとよい。さらには、作業対象となる各貼り合わせ基板6が同じ押出量となるように、各透明基板2に所望の圧を均等に掛けてその押出量を制御するべく、プレス用治具を用いるとよい。またさらに、この押出工程3においては、押し出しの対象となる貼り合わせ基板6をプレヒートして、印刷層5、透明シート4及び接着剤層3の基材を軟化させることにより、押出加工が容易になる。例えば、治具7に、載置される貼り合わせ基板6を加熱するための手段を配設してもよい。また、押し型8(押圧面8a)をプレヒートしても、同様に、押出加工を容易に行なうことができる。押し型8の押圧面8aが樹脂製である場合には前記押し型8をプレヒートする方法は不適であるが、押し型8の押圧面8aが鋳物製である場合には有効である。
ここで、押し型8は、本実施形態においては、押圧面8aが平面状とされた凸状に形成されており、図4(a)に示すような、立体表示対象の図柄の輪郭形状よりも、図4(b)に示すように、「一回り大きい」形状とされた前記押圧面8aとして形成されている。「一回り大きい」とは、例えば、図4(c)に示すように、立体表示対象の図柄に押し型8の押圧面8aを重ねた時に、その立体表示対象の図柄の周縁に押し型8の押圧面8aが縁取り状に位置する程度でよい。このように、押し型8の押圧面8aを立体表示対象の図柄の輪郭形状よりも「一回り大きい」形状とすることにより、押し出し加工時の位置合わせ精度にゆとりができる。
さらに具体的には、立体表示対象の図柄(文字)を高精細の記録装置を用いて印刷する場合には、押し型8の幅方向の寸法と図柄の幅方向寸法との関係は、押し型8の幅方向の寸法を「X(単位:mm)」とした場合に、図柄の幅方向寸法が「X−0.08(単位:mm)」となるようにするとよい。つまり、印刷された立体表示対象の図柄(文字)のラインは、幅方向において両側に0.04mmずつ、押し型8の押圧面8aの形状よりも小さくなることとなる。
なお、押し型8の押圧面8aについては、本実施形態においては平面状に形成したが、その立体表示対象の図柄に合わせて断面三角形状や円弧形状に形成してもよいし、断面形状を凹凸が連続する波状面等としてもよい。このように押圧面8aの形状を異ならせることにより、立体的に視認される立体表示対象の図柄にさらに異なる発色や質感を示す装飾が施されることがある。例えば、木の葉の図柄の印刷を立体表示対象とする場合、その木の葉の外形状に沿って一回り大きく形成された押圧面8aに、木の葉の葉脈のような脈状の凹凸を形成すれば、該木の葉の図柄は他の印刷面から隆起し、かつ、その隆起している面には葉脈状の凹凸が付されて視認されることとなる。
また、押し型の押圧面8aとなる頂面に連接する側面8bは、本実施形態のように、押圧対象の表面に対して略垂直でなくてもよく、押圧面の周縁部から外方へ拡がる台形状に形成されていてもよい。
次に、本実施形態の装飾透明基板1の製造方法においては、押出工程S3に続く、オートクレーブ工程S4においては、貼り合わせ基板6に、加熱・加圧処理を施す。つまり、押出工程S3において、押し型8が押し当てられることにより、押し型8が押圧された部分やその周辺の各層の隣接部位には、気泡状の空隙が発生しやすいので、その気泡状の空隙を加熱・加圧処理(オートクレーブ処理)を施すことによって消去する仕上げの処理を施す。
本実施形態においては、30〜150℃に加熱され、0.2〜1MPaの加圧状態とされた炉内に5〜120分ほど停留させることにより、オートクレーブ処理を行なって、前記気泡を消去させる。
具体的には、前記貼り合わせ基板6の中から、気泡の混入が目視された複数枚の貼り合わせ基板6を試料とし、炉内の温度を60℃、気圧を0.5MPaとされた炉内に30分間停留させた結果、全ての試料において前記気泡は目視確認されず、加熱・加圧処理を施すことによって前記気泡が消去されることが確認されている。
このように本実施形態の装飾透明基板の製造方法によれば、少ない加工工程で、立体表示対象の図柄のみが、他の印刷層から隆起した状態で視認される装飾透明基板を製造することができる。そして、押し型が押し当てられる部分近傍に発生しがちな気泡状の空隙を加熱・加圧処理を施すことによって消去しているので、不良品の発生頻度を抑え、意匠的にも美しい装飾透明基板を製造することができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
本発明の装飾透明基板は、表示パネルにおいて視認側に配置される透明基板の用途に最適であるが、その立体的、意匠的な視認効果を利用可能であれば、利用態様をこの表示パネルに限るものではなく、例えば、装飾ガラス、化粧板、ネームプレートなどに利用してもよい。
1 装飾透明基板
2 透明基板
3 接着剤層
4 透明シート
4a 透明シート領域
5 印刷層
5a 印刷層領域
6 貼り合わせ基板
7 治具(載置台)
8 押し型
8a 押圧面
8b 側面
101 表示パネル
102 (視認側)透明基板
103 印刷層

Claims (4)

  1. 透明基板の反視認側に、透明な接着剤層を介して、透明シートが貼着されており、前記透明シートの反視認側に、立体表示対象の図柄を含む所望の意匠を表現するための複数のインク層からなる印刷層が印刷により形成されてなる装飾透明基板であって、
    前記印刷層の前記図柄に対応する領域が前記透明シート側へ押出形成されており、前記透明基板の視認側から、前記透明基板、前記接着剤層および前記透明シートを通して立体的に目視可能に形成されていることを特徴とする装飾透明基板。
  2. 透明シートの裏面に、立体表示対象の図柄を含む所望の意匠を表現するための複数のインク層を重ねて印刷層を形成する印刷工程、
    前記印刷工程に続き、透明基板の裏面に、透明な接着剤層を介して、前記透明シートの表面を貼着して、貼り合わせ基板を得る貼り合わせ工程、
    および、
    前記貼り合わせ工程に続き、前記貼り合わせ基板の前記図柄に対応する前記印刷層の領域に、押し型の前記図柄に対応する形状とされた押圧面を押し当て、前記図柄に対応する印刷層領域を前記透明シート側へ凸状に押し出す押出工程、
    を有することを特徴とする装飾透明基板の製造方法。
  3. 前記押出工程において前記押し型を前記透明基板側へ押圧する際に、前記図柄に対応して凸状に押し出された印刷層領域により、さらに前記図柄に対応する透明シートの領域を前記接着剤層内へ凸状に押し出すことを特徴とする請求項2に記載の装飾透明基板の製造方法。
  4. 前記押出工程に続き、前記貼り合わせ基板に加熱・加圧処理を施すオートクレーブ工程を有することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の装飾透明基板の製造方法。
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