JP5499241B2 - 塗料用グロス向上剤及びこれを含有してなる塗料 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、塗料の基本性能(耐水性、耐久性等)に影響を与えず、グロス(光沢)に優れ、簡便に塗装することができる塗料及びこれに使用する塗料用グロス向上剤を提供することを目的とする。
S1−G(−P−G−S2−G)q−P−G−S1 (1)
炭素数2〜15のグリコール(a3)1モル部と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)4〜40モル部との化学反応から化合物(a32)を得る工程(2);
化合物(a12)1モル部と、化合物(a32)0.5〜0.75モル部と、炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1.0〜1.50モル部との化学反応からポリオキシアルキレン化合物(Y)を得る工程(3)を含む点を要旨とする。
このようなジグリシジルエーテルの反応残基としては、2,11−ジヒドロキシ−4,9−ジオキサドデシレン{−CH2CH(OH)CH2OCH2CH2CH2CH2OCH2CH(OH)CH2−}、2,6,10−トリヒドロキシ−4,8−ジオキサウンデシレン{−CH2CH(OH)CH2OCH2CH(OH)CH2OCH2CH(OH)CH2−}、2,10−ジヒドロキシ−4,8−ジオキサ−6,6−ジメチルウンデシレン{−CH2CH(OH)CH2OCH2C(CH3)2CH2OCH2CH(OH)CH2−}、2,13−ジヒドロキシ−4,11−ジオキサテトラデシレン{−CH2CH(OH)CH2OCH2CH2CH2CH2CH2CH2OCH2CH(OH)CH2−}、2,10−ジヒドロキシ−4,8−ジオキサ−6−ヒドロキシメチル−6−エチルウンデシレン{−CH2CH(OH)CH2OCH2C(C2H5)(CH2OH)CH2OCH2CH(OH)CH2−}、2,10−ジヒドロキシ−4,8−ジオキサ−6,6−ビスヒドロキシメチルウンデシレン{−CH2CH(OH)CH2OCH2C(CH2OH)2CH2OCH2CH(OH)CH2−}、及びポリオキシアルキレン(グリコール/アルキレンオキシド付加物等、炭素数4〜44、アルキレンの炭素数は2〜4)ジグリシジルエーテルの反応残基等が挙げられる。
炭素数2〜15のグリコール(a3)1モル部と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)4〜40モル部との化学反応から化合物(a32)を得る工程(2);
化合物(a12)1モル部と、化合物(a32)0.5〜0.75モル部と、炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1.0〜1.50モル部との化学反応からポリオキシアルキレン化合物(Y)を得る工程(3)を含む方法が含まれる。すなわち、これらの化学反応により製造されるポリオキシアルキレン化合物(Y)は、オキシアルキレン基やn、m、qの数等に分布を生じる場合があり、この場合、厳密には複数種類のポリオキシアルキレン化合物の混合物となり、この混合物の中に、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物が含まれるものである。
反応触媒としては、通常使用されるアルキレンオキシド付加反応用触媒等が使用でき、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物(水酸化カリウム、水酸化ルビジウム及び水酸化セシウム等)、アルカリ金属のアルコラート(カリウムメチラート及びセシウムエチラート等)、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の炭酸塩(炭酸カリウム、炭酸セシウム及び炭酸バリウム等)、炭素数3〜24の第3級アミン(トリメチルアミン、トリオクチルアミン、トリエチレンジアミン及びテトラメチルエチレンジアミン等)、及びルイス酸(塩化第二錫及びトリフッ化ホウ素等)等が用いられる。これらのうち、アルカリ金属の水酸化物及び第3級アミンが好ましく、さらに好ましくは水酸化カリウム、水酸化セシウム及びトリメチルアミンである。
アルキルアミドとしては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−プロピルアセトアミド及び2−ジメチルアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール等が挙げられる。
減圧留去する条件としては、0.6〜27kPaの減圧下にて100〜150℃にて留去する条件等が適用できる。
吸着除去としては、合成アルミノシリケート等のアルカリ吸着剤{例えば、商品名:キョーワード700、協和化学工業(株)製}を用いて処理する方法等が適用できる。例えば、キョーワード700を用いる場合、アルカリ吸着剤の添加量(重量%)は、化合物(a12)の重量に基づいて、0.1〜10程度、処理温度は60〜120℃程度、処理時間は0.5〜5時間程度である。続いてろ紙又はろ布等を用いてろ別してアルカリ吸着剤を取り除くことにより、反応溶媒の残存量を減少させることができる。
なお、(a12)欄のQ、t及び(OA−)nは一般式(2)又は(3)に対応する。また、Q1は蔗糖の反応残基を、Q2はトレハロースの反応残基を、Q3はラフィノースの反応残基を表す。また、Pはオキシプロピレンを、Eはオキシエチレンを、Bはオキシブチレンを表し、これらの添え字は、それぞれ、非還元性のニ又は三糖類の残基1モルに対するモル数(S1単位又はS2単位に含まれるOAの総数に相当する)を表す。(OA)n中の/はブロック状を、・はランダム状を意味する。
また、qは一般式(1)に対応する。
粘度調整剤としては、SNシックナー601及び同612(サンノプコ株式会社製)等、消泡剤としてはSNデフォーマー180及び同184(サンノプコ株式会社製)等、湿潤剤としてはSNウエット125、同126及び同984(サンノプコ株式会社製)等、造膜調整剤としてはテキサノール(イーストマンケミカル社製、「テキサノール」は吉村油化学株式会社の登録商標である。)等が挙げられる。
攪拌、加熱、冷却、滴下、窒素による加圧及び真空ポンプによる減圧の可能な耐圧反応容器に、精製グラニュー糖{台糖(株)製蔗糖}342部(1モル部)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF){三菱ガス化学(株)製、以下同じ}1000部を加えた。次いで窒素ガスを用いて、ゲージ圧で0.4MPaになるまで加圧し0.02MPaになるまで排出する操作を3回繰り返した(以下、「窒素置換」と略す)。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にてプロピレンオキシド(PO)580部(10モル部)を4時間かけて滴下し、さらに同温度にて4時間攪拌を続け残存するPOを完全に反応させた(以下、残存するPO等を完全に反応させる操作の記載を「反応させた」と略す)。次いでオイル拡散式真空ポンプ{MODEL SW−150、佐藤真空(株)製}を用い、120℃にて1.3〜13kPaの減圧下にてDMFを除去(以下、「DMFを除去」と略す)し、蔗糖/PO10モル付加物(S1)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、精製グラニュー糖342部(1モル部)及びDMF1500部を加えて窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にてエチレのキシド(EO)88部(2モル部)を滴下、反応させた。次いで同温度にて(PO)1044部(18モル部)を滴下、反応させた。次いでDMFを除去し、蔗糖/EO2モル/PO18モル付加物(S2)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ラフィノース{試薬特級、和光純薬工業(株)製}504部(1モル部)及びDMF1500部を加えて窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、同温度にて(PO)464部(8モル部)を滴下、反応させた。さらに同温度にて(EO)132部(3モル部)を滴下、反応させた。次いでDMFを除去し、ラフィノース/PO8モル/EO3モル付加物(S3’)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/PO10モル付加物(S1)922部(1モル部)及び、水酸化カリウム2.0部を加えて窒素置換し、さらに脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(PO)290部(5モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/PO15モル付加物(S4)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/PO10モル付加物(S1)922部(1モル)及び水酸化カリウム3.0部を加えて窒素置換、脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(PO)580部(10モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/PO20モル付加物(S5)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/PO10モル付加物(S1)922部(1モル)及び水酸化カリウム4.0部を加えて窒素置換、脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(PO)1160部(20モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/PO30モル付加物(S6)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/PO10モル付加物(S1)922部(1モル)及び水酸化カリウム5.0部を加えて窒素置換、脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(PO)1450部(25モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/PO35モル付加物(S7)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/PO10モル付加物(S1)922部(1モル)及び水酸化カリウム6.0部を加えて窒素置換、脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(PO)1740部(30モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/PO40モル付加物(S8)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/PO10モル付加物(S1)922部(1モル)及び水酸化カリウム7.0部を加えて窒素置換、脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(EO)132部(3モル部)を滴下、反応させた。さらに(PO)2146部(37モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/PO10モル/EO3モル/PO37モル付加物(S9)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/EO2モル/PO18モル付加物(S2)1474部(1モル)及び水酸化カリウム3.0部を加えて窒素置換、脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(PO)290部(5モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/EO2モル/PO23モル付加物(S10)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、蔗糖/EO2モル/PO18モル付加物(S2)1474部(1モル)及び水酸化カリウム5.0部を加えて窒素置換、脱水した。次いで減圧のまま100℃にて、(PO)870部(15モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、蔗糖/EO2モル/PO33モル付加物(S11)を得た。
製造例1と同じ耐圧反応容器に、ジエチレングリコール{試薬特級、和光純薬工業(株)製、以下、「deg」と略す}106部(1モル部)及び水酸化カリウム1.0部を投入した後、窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)116部(2モル部)を、さらにブチレンオキシド(BO)144部(2モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、deg/PO2モル/BO2モル付加物(P1)を得た。
製造例1と同じ耐圧反応容器に、deg106部(1モル部)及び水酸化カリウム3.0部を投入した後、窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)1305部(22.5モル部)を滴下、反応させた。次いで(EO)110部(2.5モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、deg/PO22.5モル/EO2.5モル付加物(P2)を得た。
製造例1と同じ耐圧反応容器に、deg106部(1モル部)及び水酸化カリウム4.0部を投入した後、窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)2088部(36モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、deg/PO36モル付加物(P3)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ジプロピレングリコール{試薬特級、和光純薬工業(株)製、以下、「dpg」と略す}134部(1モル部)及び水酸化カリウム1.5部を投入した後、窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)580部(10モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、dpg/PO10モル付加物(P4)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、dpg/PO10モル付加物(P4)714部(1モル部)及び水酸化カリウム3.5部を投入した後、窒素置換、脱水した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)812部(14モル部)を滴下、反応させた。さらに(EO)220部(5モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、dpg/PO24モル/EO6モル付加物(P5)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、dpg/PO10モル付加物(P4)714部(1モル部)及び水酸化カリウム4部を投入した後、窒素置換、脱水した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)1073部(18.5モル部)を滴下、反応させた。さらに(EO)66部(1.5モル部)の均一混合液を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、dpg/PO28.5モル/EO1.5モル付加物(P6)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、dpg/PO10モル付加物(P4)714部(1モル部)及び水酸化カリウム4部を投入した後、窒素置換、脱水した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)812部(14モル部)を滴下、反応させた。さらに(PO)464部(8モル部)と(EO)352部(8モル部)の均一混合液を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、dpg/PO24モル/PO8モル・EO8モル付加物(P7)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、ヘキサメチレングリコール{試薬特級、和光純薬工業(株)製、以下、「hg」と略す}118部(1モル部)及び水酸化カリウム1.5部を投入した後、窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)493部(8.5モル部)を滴下、反応させた。さらに(EO)66部(1.5モル部)を滴下、反応させた。次いでキョーワード処理して、hg/PO8.5モル/EO1.5モル付加物(P8)を得た。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、dpg134部(1モル部)及び水酸化カリウム1.5部を投入した後、窒素置換した。その後攪拌しつつ100℃まで昇温し、次いで同温度にて(PO)464部(8モル部)を滴下、反応させた。さらに(EO)264部(6モル部)を滴下、反応させ、dpg/PO8モル/EO6モル付加物(P9)(EO3モル−PO10モル−EO3モルのプルロニックグリコール)を得た。次いで水酸化カリウム112.2部(2モル部)を50%水溶液として投入した後、脱水した。さらにエピクロルヒドリン{鹿島ケミカル(株)製}189.6部(2.05モル部)を攪拌下40℃にて3時間で滴下した。さらに同温度にて3時間攪拌した後キョーワード処理して、プルロニックグリコール(EO3モル−PO10モル−EO3モル)ジグリシジルエーテル(g1)を得た。エポキシ当量は480(g/eq)であった。
製造例1と同様な耐圧反応容器に、製造例1で得た蔗糖/PO10モル付加物(S1)2766部(3モル部)、製造例12で得たdeg/PO2モル/BO2モル付加物(P1)732部(2モル部)及び水酸化カリウム7.3部(最終的な合計仕込み量のおよそ0.1%量)を仕込み脱水した。その後製造例20で得たプルロニックグリコール(EO3モル−PO10モル−EO3モル)ジグリシジルエーテル(g1)3840部(4モル部)を加え130℃にて6時間反応させエポキシ基の消失を確認した。次いでキョーワード処理してポリオキシアルキレン化合物(Y1)を得た。そして、このポリオキシアルキレン化合物(Y1)を本発明のグロス向上剤(1)とした。
「蔗糖/PO10モル付加物(S1)2766部(3モル部)」、「deg/PO2モル/BO2モル付加物(P1)732部(2モル部)」及び「プルロニックグリコール(EO3モル−PO10モル−EO3モル)ジグリシジルエーテル(g1)3840部(4モル部)」をそれぞれ表2に示した化合物及び使用モル数に変更したこと以外、実施例1と同様にして、ポリオキシアルキレン化合物(Y2)〜(Y16)及び本発明のグロス向上剤(2)〜(16)を得た。
なお、水酸化カリウムの使用量は、合計仕込み量のおよそ0.1%となるように調整した。
サンニックスジオールPL−2100{三洋化成工業株式会社製、ポリオキシプロピレンの両末端にポリオキシエチレンブロックを付加するプルロニック型ポリエーテル、EO含有量約30%品(分子量約2400)、「サンニックス」は同社の登録商標である}を比較用のグロス向上剤(H1)とした。
PEG#300{日油株式会社製、ポリオキシエチレングリコール(分子量約300)}を比較用のグロス向上剤(H2)とした。
<顔料分散液の調製>JIS K5600−2−5:1999に準拠
インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザー(日本精器株式会社製、モデルED、以下同じ)を用い、表3に示した使用量で、イオン交換水、エチレングリコール、SNウェット及びノプコサイドからなる混合液に、タイペーク(「タイペーク」は石原産業(株)の登録商標である)を撹拌しながら添加し、均一になるまで顔料分散を行って、顔料分散液を得た。
なお、つぶゲージ法(JIS K5600−2−5:1999に準拠)により、顔料分散液に5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
また、顔料分散液を脱泡機{あわとり練太郎(株)製、モデルAR−250、「あわとり練太郎」は株式会社シンキーの登録商標である}にて3分間脱泡した。
得られた顔料分散液に、表3に示した使用量で、プライマル、テキサノール、SNデフォーマー、SNシックナー及びユニラントを加えて、インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーでレッドダウン工程を行い、常乾型水性塗料を得た。なお、常乾型水性塗料はつぶゲージ法にて5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
※2 サンノプコ(株)製消泡剤
※3 サンノプコ(株)製防腐剤
※4 石原産業(株)製二酸化チタン、「タイペーク」は同社の登録商標である。
※5 日本アクリル(株)製アクリル−スチレン樹脂、「プライマル」はローム エンド ハースコムパニーの登録商標である。
※6 イーストマンケミカル社製造膜調整剤、「テキサノール」は吉村油化学株式会社の登録商標である。
※7 サンノプコ(株)製増粘剤
※8 横浜化成(株)製着色顔料(黒)、「unirant」は同社の登録商標である。
常乾型水性塗料100gに対して、実施例及び比較例で得たグロス向上剤2.0gを添加(ブランクとしては、グロス向上剤に代えてイオン交換水2.0gを添加)し、エクセルオートホモジナイザーを用いて攪拌(2000rpm×5分間)の後、脱泡機{あわとり練太郎}にて3分間脱泡して、実施例及び比較例に対応する各評価用塗料(1)を得た。
各評価用塗料(1)を、アセトンにて脱脂したポリエステルフィルム(縦:150mm、横:150mm、厚み:0.10mm、東レルミラーL−100T60、東レ株式会社製)上にアプリケーターを用いてウェット膜厚0.3mmにて塗布し、温度:25℃、湿度:40%RHにて7日間乾燥して、評価用塗膜を得た。
評価用塗膜を、光沢計(日本電色工業株式会社製、VGS−300A)にて入射角60゜でのグロスをそれぞれ6個所測定し、平均値を算出し、これをグロス値とした。
グロスの評価を終えた評価用塗膜を、イオン交換水(25〜30℃)に7日間浸漬する。次いで水から引き上げて中央部分の100mm×100mm面積内のブリスター(水膨れ)痕(直径1.0mm以上)を数えて、耐水性の評価とした。
各評価用塗料(1)をイオン交換水にて85KU値(25℃)に希釈し、アセトンにて脱脂したステンレス板(200mm×120mm、1.2mm厚)の全体に、スプレーガン{ワイダーW−88カップガン(岩田塗装(株)製)}を用いて、スプレー塗装し(ウェット膜厚:約0.3mm)、その直後にそのうち半面(およそ100mm×120mmの範囲)をハケ塗りして(ハケ;大塚刷毛製造株式会社製、水性ペイント用#70)、常乾(約25℃、40%RH)にて、7日間乾燥後、色差計(日本電色工業(株)製、SPECTRO COLOR METERMODEL PF-10)を用いて、スプレー塗装した部分の色差{ΔE(スプレー)}と、ハケ塗りした部分の色差{△E(ハケ)}とを測定し、次式により両者の差を算出して、この値を調色性とした。この値は小さいほど、調色性が良好であることを意味する。なお、|ΔE|は、ΔEの絶対値を意味する。
(調色性)=|△E(スプレー)−△E(ハケ)|
各評価用塗料(1)をイオン交換水にて85KU値(25℃)に希釈し、インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーにて500rpmにて2分間攪拌した直後にアセトンにて脱脂したステンレス板(200mm×120mm、1.2mm厚)にハケ塗り(ウェット膜厚:約0.3mm)して(ハケ;大塚刷毛製造株式会社製、水性ペイント用#70)、25℃、40%RHで1日間乾燥した後、中央部分の100mm×100mm面積内の泡痕(直径1.0mm以上)を数えて、この数を消泡性とした。この数は小さいほど、消泡性が良好であることを意味する。
<塗料>JIS K5600−2−5:1999に準拠
表4に示した原料及び使用量を用いて、インペラー型羽根を備えたエクセルオートホモジナイザーで混合分散して、熱硬化型水性塗料を得た。なお、つぶゲージ法にて、この塗料に5ミクロン以上の粒の無いことを確認した。
※2 三井サイアナミッド(株)製水溶性メラミン樹脂、「サイメル」はサイテツク テクノロジー コーポレーションの登録商標である。
※3 石原産業(株)製二酸化チタン、「タイペーク」は同社の登録商標である。
※4 サンノプコ(株)製消泡剤、「ノプコ」は、コグニス・ドイッチュランド・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシヤフトの登録商標である。
※5 サンノプコ(株)製増粘剤
熱硬化型水性塗料100gに対して実施例及び比較例で得たグロス向上剤2.0gを添加(ブランクとしては、グロス向上剤に代えてイオン交換水2.0gを添加)し、エクセルオートホモジナイザーを用いて攪拌(2000rpm×5分間)の後、脱泡機{あわとり練太郎}にて3分間脱泡して、実施例及び比較例に対応する各評価用塗料(2)を得た。
各評価用塗料(2)をイオン交換水で、フォードカップNo.4(JIS K−5600−2−2に準拠)で20秒(25℃)になるように希釈した。次いでアセトンにて脱脂したポリエステルフィルム(縦:150mm、横:150mm、厚み:0.10mm)上にアプリケーターを用いてウェット膜厚0.2mmにて塗布した。1分後、100℃の乾燥機内で20分加熱乾燥させて評価用塗膜を得た。
評価用塗膜を、光沢計(日本電色工業株式会社製、VGS−300A)にて入射角60度でのグロスをそれぞれ6個所測定し、平均値を算出し、これをグロス値とした。
グロスの評価を終えた評価用塗膜を、イオン交換水(25〜30℃)に7日間浸漬する。次いで水から引き上げて中央部分の100mm×100mm面積内のブリスター(水膨れ)痕(直径1.0mm以上)を数えて、耐水性の評価とした。
各評価塗料(2)をイオン交換水で、フォードカップNo.4(JIS K−5600−2−2に準拠)で20秒(25℃)になるように希釈し、アセトンにて脱脂したステンレス板(200mm×120mm、1.2mm厚)に、スプレーガン{ワイダーW−88カップガン、岩田塗装(株)製}を用いて、膜厚傾斜塗装した後、10分間セッテイング(25℃、40%相対湿度)した後、140℃、10分間焼き付けし、膜厚差のある塗膜を形成して、ワキ限界膜厚値を評価し、この値をワキ防止性とした。この値が高いほどワキ防止性が良好であることを意味する。
なお、ワキ限界膜厚値は、傾斜塗装して膜厚差のある塗膜を形成し、焼き付け乾燥を行うと、膜厚の薄い部分から厚い部分にかけてワキを発生するが、このワキが発生し始める部分の膜厚を意味し、電磁微膜厚計{オーウエル(株)製、SEM−100型}にて測定した(単位:μm)。
各評価塗料(2)をイオン交換水で、フォードカップNo.4で20秒(25℃)になるように希釈し、アセトンにて脱脂したステンレス板(200mm×120mm、1.2mm厚)に、スプレーガン(ワイダーW−88カップガン)を用いて、ウェット膜厚0.2mmに塗装し、10分間セッテイング(25℃、40%相対湿度)した後、140℃、10分間焼き付けした。塗膜表面全体において、肉眼でハジキ、クレーター(それぞれ直径1.0mm以上)の数を数え、この数を平滑性とした。
Claims (5)
- 一般式(1)で表されるポリオキシアルキレン化合物(Y)を含有してなることを特徴とする塗料用グロス向上剤。
S1−G(−P−G−S2−G)q−P−G−S1 (1)
ただし、S1は一般式(2)で表される基、S2は一般式(3)で表される基、Gは炭素数10〜50のジグリシジルエーテルの反応残基、Pは一般式(4)で表される基、qは0、1又は2を表す。
Qは非還元性の二又は三糖類のt個の1級水酸基から水素原子を除いた残基、OAは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Xは炭素数2〜15のアルキレン又はアリーレン、Oは酸素原子、Hは水素原子、nは3〜20の整数、tは2〜4の整数、mは2〜20の整数を表し、S1単位又はS2単位に含まれるOAの総数はそれぞれ10〜50の整数であり、S1、S2、G、P、(OA)n、(OA)m、Q、n、mは、それぞれ同じでも異なってもよい。 - 非還元性の二又は三糖類の反応残基(Q)が蔗糖の反応残基である請求項1に記載のグロス向上剤。
- 水性塗料用である請求項1又は2に記載のグロス向上剤。
- 非還元性の二又は三糖類(a1)1モル部と、炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)10〜50モル部との化学反応から化合物(a12)を得る工程(1);
炭素数2〜15のグリコール(a3)1モル部と炭素数2〜4のアルキレンオキシド(a2)4〜40モル部との化学反応から化合物(a32)を得る工程(2);
化合物(a12)1モル部と、化合物(a32)0.5〜0.75モル部と、炭素数10〜50のジグリシジルエーテル(a4)1.0〜1.50モル部との化学反応からポリオキシアルキレン化合物(Y)を得る工程(3)を含むことを特徴とする塗料用グロス向上剤の製造方法。 - 水性塗料及び請求項1〜3のいずれかに記載のグロス向上剤とからなり、このグロス向上剤を水性塗料の重量に基づいて0.1〜5重量%含有してなることを特徴とする塗料。
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