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JP5482715B2 - ディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの制御方法 - Google Patents

ディーゼルエンジン及びディーゼルエンジンの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、幾何学的圧縮比が比較的低く設定された低圧縮比のディーゼルエンジンに関する。
自動車に搭載されたディーゼルエンジンでは、排ガス中のNOxや煤の低減、騒音乃至振動の低減、燃費やトルクの向上等を図るため、エンジン1サイクル中に、気筒内に複数回の燃料の噴射を行うことがある。例えば特許文献1には、ターボ過給機付ディーゼルエンジンにおいて、トルク発生のための主噴射、気筒を予熱するために主噴射に先立ち行われるパイロット噴射、パイロット噴射と主噴射との間で主噴射による燃料の着火遅れを抑制するためのプレ噴射、主噴射後において排気ガス温度を上昇させるためのアフタ噴射、及び、アフタ噴射後に排気系に燃料を直接導入して触媒の昇温を図るポスト噴射の5つのタイミングで、燃料噴射を実行することが記載されている。
特開2009−293383号公報
ところで、ディーゼルエンジンでは、燃料の噴射後、燃焼が開始するまでにはタイムラグ、つまり着火遅れが存在する。着火遅れが長いと、燃焼による熱発生率(=dQ/dθ、但し、Qは熱量、θはクランク角)の傾きが急峻になってしまい、燃焼音が大きくなってNVH性能が低下してしまう。このため、着火遅れを比較的短くすることが望まれるが、排気エミッション性能の向上及び熱効率の向上を目的として、幾何学的圧縮比を、例えば15以下の低い圧縮比に設定しているエンジンでは、圧縮端温度及び圧縮端圧力が低くなるため、着火遅れは長くなる傾向にある。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低圧縮比のディーゼルエンジンにおいて、着火遅れを短くしてNVH性能を高めることにある。
本願発明者らは、主燃焼よりも前に前段燃焼を行うことで、気筒内の温度及び圧力を高め、そのことにより、主燃焼の着火遅れを短くすることにした。
ここに開示する技術は、軽油を主成分とする燃料が供給される、幾何学的圧縮比が15以下のエンジン本体と、前記エンジン本体の気筒内に臨んで配設され且つ該気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁を通じた、前記気筒内への前記燃料の噴射態様を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、拡散燃焼を主体とした主燃焼を行うために前記燃料を噴射する主噴射と、前記主燃焼よりも前に前段燃焼を行うために、前記主噴射よりも前のタイミングで燃料を噴射する複数回の前段噴射とを実行し、前記複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前記前段燃焼が発生し、前記制御手段は、前記前段燃焼による熱発生率がピークを迎えると共に、その熱発生率が低下をし始めた後に、前記主燃焼による熱発生率が上昇を開始するように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ制御する。尚、ここでいう、「噴射態様」は、燃料噴射のパターン、タイミング及び噴射量を含む。
前記の構成によれば、エンジン本体は幾何学的圧縮比が15以下の、比較的低い圧縮比に設定されており、圧縮端温度及び圧縮端圧力が低くなることに起因して、このエンジン本体の着火遅れは、比較的長くなる。尚、エンジン本体の幾何学的圧縮比は、12以上に設定してもよい。
そこで、主噴射よりも前のタイミングで複数回の前段噴射を実行する。前段噴射の実行により前段燃焼が生じ、気筒内(言い換えると燃焼室内)の温度及び圧力が高まる。着火遅れは気筒内の温度及び圧力に主に依存し、温度が高いほど、また、圧力が高いほど着火遅れは短くなる。すなわち、前段噴射により気筒内の温度及び圧力を高めておくことによって、その後の主燃焼の着火遅れは短くなる。その結果、主燃焼の熱発生率の傾きが急峻にならず緩やかになると共に、その熱発生率の高さも抑制されるため、NVH性能の向上に有利になる。
特に、前記の構成では、前段燃焼による熱発生率がピークを迎えると共に、その熱発生率が低下を始めた後に、主燃焼による熱発生率の上昇が開始するように、前段噴射の噴射態様と主噴射の噴射態様とを設定する。このことは、クランク角の変化に対する熱発生率の変化を示すグラフ上においては、前段燃焼による相対的に低い山と、主燃焼による相対的に高い山との間に、極小値が生じることを意味する。つまり、前段燃焼による熱発生率の山のピークは、主燃焼による熱発生率の上昇開始よりも前にずれるため、主燃焼の燃焼音を増大させることは回避しながら、前段燃焼により得られるエネルギによって、主燃焼の開始時点で、気筒内の温度及び圧力を、着火遅れを短くする上で必要十分な状態にまで高める。このことは、着火遅れを短くすることは勿論のこと、前段噴射の噴射量を必要最小限にし、燃費の向上に有利になる。
ここで、着火遅れは、主燃焼だけでなく、前段燃焼にも存在する。前段燃焼の、長い着火遅れは、前段燃焼の制御性を悪化させる。特に、前段噴射は、圧縮行程中の、気筒内の温度及び圧力がそれほど高くない状況で行われるため、前段燃焼は、着火遅れの観点からは主燃焼よりも不利な状況にある。
そこで、前記の構成では、前段噴射を複数回行うことによって、前段燃焼の着火遅れを短縮している。すなわち、着火遅れは、温度及び圧力だけでなく当量比にも依存し、当量比が高いほど、着火遅れは短くなる。ここで、前段噴射の総噴射量は、主燃焼のための所望の雰囲気(つまり、所望の筒内温度及び圧力)を作り出すために必要な熱量により決まる。必要な前段噴射の総噴射量を1回の燃料噴射で気筒内に供給すると、噴射期間が長くなることで、燃料噴霧は一気に拡散して、気筒内はオーバーリーンな状態となり、前段燃焼の着火遅れは長くなってしまう。それに対して、必要な前段噴射の総噴射量を複数回の燃料噴射で供給すると、前段噴射の1回当たりの噴射量が少なくなるため、燃料が一気に拡散せず、また、複数回の燃料噴射が間欠的に行われることによって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気を作り出すことができる。すなわち、複数回の前段噴射は、局所的に当量比が高い混合気を作って、前段燃焼の着火遅れを短縮する。前段燃焼の着火遅れが短くなると、前段燃焼の発生タイミングの制御性を向上させることができる。このことは、複数回の前段噴射と主噴射との組み合わせによりNVH性能を向上させる前記制御のロバスト性を高める。
ここに開示する技術はまた、エンジン本体と、燃料噴射弁と、制御手段とを備えたディーゼルエンジンにおいて、複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前段燃焼が発生するようにし、前記制御手段は、前記前段燃焼が気筒内の温度及び圧力を高めることによって、前記主噴射の開始から前記主燃焼が開始するまでの着火遅れが0.1〜0.3msecとなるように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ制御する。
この構成では、前記と同様に、主噴射よりも前のタイミングで複数回の前段噴射を実行し、それによって前段燃焼を生じさせる。その結果、気筒内の温度及び圧力が高まり、主燃焼に係る着火遅れは短くなる。ここでは特に、当該着火遅れが0.1〜0.3msecとなるように、前段噴射の噴射態様を制御する。主燃焼の着火遅れが0.3msecよりも長くなることは、主燃焼の熱発生率の傾きが急峻になってNVH性能が低下する。一方、主燃焼の着火遅れが0.1msecよりも短くなることは、燃料噴霧のペネトレーションが低下して混合気形成が悪くなり、排気性能を低下させる。
前記制御手段は、前記前段燃焼の熱発生率のピークが圧縮上死点よりも前に発生しかつ、前記主燃焼が前記圧縮上死点付近で開始するように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ制御する、としてもよい。
主燃焼を圧縮上死点付近で開始させることは、燃費の向上及び耐失火性の向上の観点から有利である。そのように主燃焼を圧縮上死点付近で正確に開始させる上で、前述した前段燃焼による着火遅れの短縮化は、極めて有効である。つまり、熱発生率のピークが圧縮上死点よりも前に発生するようなタイミングで前段燃焼を生じさせておけば、圧縮上死点付近の適切なタイミングで主噴射を行うことによって、主燃焼を圧縮上死点付近で安定して発生させることが可能になる。
前記前段噴射は、各噴射ごとに噴射される燃料が前記気筒に嵌挿したピストン頂面のキャビティ内に至るようなタイミングで実行されることが好ましい。
前記の構成によれば、噴射された燃料がキャビティ外へ拡散することを抑制し、当量比が高い混合気をキャビティ内に作り出すことができる。このことは、前段燃焼をより安定して発生させる上で有利である。ここで、「燃料が、キャビティ内に至る」とは、圧縮上死点に向かってピストンが移動している最中に、燃料噴射弁から噴射した燃料噴霧が、キャビティ内に直接入る場合、及び、燃料噴射弁から噴射した燃料噴霧が、キャビティのリップ部等に当たって外に漏れたとしても、その後、ピストンが圧縮上死点付近にまで移動することに伴い、漏れた燃料噴霧がキャビティ内に入る場合、の双方を含む。つまり、前段噴射の進角限界は、その分だけ拡大する。
前記のディーゼルエンジンは、前記気筒に取り付けられたグロープラグをさらに備え、前記制御手段はさらに、前記エンジン本体が所定の第1温度以下のときに前記グロープラグを作動させ、前記エンジン本体が前記第1温度よりも高くかつ、第2温度以下のときに前記グロープラグを停止すると共に、前記複数回の前段噴射と主噴射とを実行する、としてもよい。エンジン本体の温度は、エンジン水温によって代表してもよい。
つまり、エンジン本体の温度が所定の第1温度以下のとき、言い換えるとエンジンの極冷間時又は冷間時は、グロープラグを利用することによって着火性を確保し、前述したNVH性能等の問題を回避することができる。一方、エンジン温度が所定の第2温度よりも高いとき、言い換えるとエンジンの温間時は、気筒内温度が比較的高くなることで着火性が確保され、前述したNVH性能等の問題を回避することができる。これに対し、エンジン温度が第1温度よりも高くかつ、第2温度以下のとき、言い換えるとエンジンの未暖機時には、グロープラグを停止する一方で、気筒内温度がそれほど高くないため、着火性が最も悪くなりやすい。特にこのエンジン本体は、幾何学的圧縮比が比較的低いため、悪い温度条件と組み合わさったときには、着火性が大きく低下し易い。このときに、前述した、複数回の前段噴射によって前段燃焼を発生させ、それによって着火遅れを短縮させることは、NVH性能の向上に極めて有効である。
前記制御手段は、前記エンジン本体の運転状態と、当該エンジン本体の運転に係る環境条件とに基づき、前記気筒の圧縮端温度及び圧縮端圧力の予測から着火遅れを算出するモデル式を利用して、前記前段噴射及び前記主噴射の噴射態様をそれぞれ決定する、としてもよい。
また、前記制御手段は、前記エンジン本体の運転状態と、当該エンジン本体の運転に係る環境条件とに基づき、前記気筒の圧縮端温度及び圧縮端圧力と、その状態での着火遅れとの関係を示すマップを利用して、前記前段噴射及び前記主噴射の噴射態様をそれぞれ決定する、としてもよい。
モデル制御やマップ制御は、複数回の前段噴射によって気筒内の温度及び圧力を高めて、主燃焼の着火遅れを短くする前記制御において、前段噴射及び前記主噴射の噴射態様を、それぞれ精度良く決定する上で有効である。
ここに開示する別の技術は、軽油を主成分とする燃料が気筒内に直接噴射されかつ、幾何学的圧縮比が15以下のディーゼルエンジンの制御方法である。ここで、前記エンジンは、所定の運転状態では、拡散燃焼を主体とした主燃焼と、当該主燃焼よりも前の前段燃焼とが行われるように、主噴射と、前段噴射とを行うとする。
そして、この制御方法は、前記前段燃焼による熱発生率がピークを迎えると共に、その熱発生率が低下をし始めた後に、前記主燃焼による熱発生率が上昇を開始するように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ決定し、前記決定した噴射態様に従って、圧縮行程中に複数回の前記前段噴射を実行し、前記複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前記前段燃焼が発生し、そして、前記前段噴射の後に、前記決定した噴射態様に従って前記主噴射を実行する。
また、別の制御方法は、前記前段燃焼が気筒内の温度及び圧力を高めることによって、前記主噴射の開始から前記主燃焼が開始するまでの主燃焼の着火遅れが0.1〜0.3msecとなるように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ決定し、前記決定した噴射態様に従って、圧縮行程中に複数回の前記前段噴射を実行し、前記複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前記前段燃焼が発生し、そして、前記前段噴射の後に、前記決定した噴射態様に従って前記主噴射を実行する。
前記の構成によれば、低圧縮比のディーゼルエンジンであっても、前段燃焼によって主燃焼の着火遅れを短縮して、NVH性能を向上させることができる。
ターボ過給機付ディーゼルエンジンの構成を示す概略図である。 ディーゼルエンジンの制御に係るブロック図である。 エンジンの未暖機時における所定の運転領域での、燃料噴射態様の一例と、それに伴う気筒内の熱発生率の履歴の一例を示す図である。 圧縮端温度と圧縮端圧力とをパラメータとしたときの温度−圧力平面上における着火遅れに係るコンター図の一例である。 噴射態様が相違する場合の気筒内の局所当量比の分布頻度を示し、(a)の噴射態様は8噴孔で噴射1回、(b)の噴射態様は8噴孔で噴射3回、(c)の噴射態様は12噴孔で噴射3回である。 エンジンの未暖機時における燃料噴射マップの一例である。 着火遅れに係るコンター図において、図3に示す燃料噴射態様のプレ噴射の機能を説明する図である。 プレ噴射量を異ならせた場合の、プレ燃焼の音に関連するパラメータと全噴射量との関係を示す図である。 図3とは異なる運転領域での、燃料噴射態様の一例と、それに伴う気筒内の熱発生率の履歴の一例を示す図である。 着火遅れに係るコンター図において、図9に示す燃料噴射態様のプレ噴射の機能を説明する図である。
以下、実施形態に係るディーゼルエンジンを図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。図1,2は、実施形態に係るエンジン(エンジン本体)1の概略構成を示す。このエンジン1は、車両に搭載されると共に、軽油を主成分とした燃料が供給されるディーゼルエンジンであって、複数の気筒11a(1つのみ図示)が設けられたシリンダブロック11と、このシリンダブロック11上に配設されたシリンダヘッド12と、シリンダブロック11の下側に配設され、潤滑油が貯溜されたオイルパン13とを有している。このエンジン1の各気筒11a内には、ピストン14が往復動可能にそれぞれ嵌挿されていて、このピストン14の頂面にはリエントラント形燃焼室14aを区画するキャビティが形成されている。このピストン14は、コンロッド14bを介してクランクシャフト15と連結されている。
前記シリンダヘッド12には、各気筒11a毎に吸気ポート16及び排気ポート17が形成されているとともに、これら吸気ポート16及び排気ポート17の燃焼室14a側の開口を開閉する吸気弁21及び排気弁22がそれぞれ配設されている。
これら吸排気弁21,22をそれぞれ駆動する動弁系において、排気弁側には、当該排気弁22の作動モードを通常モードと特殊モードとに切り替える油圧作動式の可変機構(図2参照。以下、VVM(Variable Valve Motion)と称する)71が設けられている。このVVM71は、その構成の詳細な図示は省略するが、カム山を1つ有する第1カムとカム山を2つ有する第2カムとの、カムプロファイルの異なる2種類のカム、及び、その第1及び第2カムのいずれか一方のカムの作動状態を選択的に排気弁に伝達するロストモーション機構を含んで構成されており、第1カムの作動状態を排気弁22に伝達しているときには、排気弁22は、排気行程中において一度だけ開弁される通常モードで作動するのに対し、第2カムの作動状態を排気弁22に伝達しているときには、排気弁22が、排気行程中において開弁すると共に、吸気行程中においても開弁するような、いわゆる排気の二度開きを行う特殊モードで作動する。
VVM71の通常モードと特殊モードとの切り替えは、エンジン駆動の油圧ポンプ(図示省略)から供給される油圧によって行われ、特殊モードは、内部EGRに係る制御の際に利用される。尚、こうした通常モードと特殊モードとの切り替えを可能にする上で、排気弁22を電磁アクチュエータによって駆動する電磁駆動式の動弁系を採用してもよい。また、内部EGRの実行としては、排気の二度開きに限定されるものではなく、例えば吸気弁21を2回開く、吸気の二度開きによって内部EGR制御を行ってもよいし、排気行程乃至吸気行程において吸気弁21及び排気弁22の双方を閉じるネガティブオーバーラップ期間を設けて既燃ガスを残留させる内部EGR制御を行ってもよい。
前記シリンダヘッド12には、燃料を噴射するインジェクタ18と、エンジン1の冷間時に吸入空気を暖めて燃料の着火性を高めるためのグロープラグ19とが設けられている。前記インジェクタ18は、その燃料噴射口が燃焼室14aの天井面から該燃焼室14aに臨むように配設されていて、基本的には圧縮行程上死点付近で、燃焼室14aに燃料を直接噴射供給するようになっている。
前記エンジン1の一側面には、各気筒11aの吸気ポート16に連通するように吸気通路30が接続されている。一方、前記エンジン1の他側面には、各気筒11aの燃焼室14aからの既燃ガス(つまり、排気ガス)を排出する排気通路40が接続されている。これら吸気通路30及び排気通路40には、詳しくは後述するが、吸入空気の過給を行う大型ターボ過給機61と小型ターボ過給機62とが配設されている。
吸気通路30の上流端部には、吸入空気を濾過するエアクリーナ31が配設されている。一方、吸気通路30における下流端近傍には、サージタンク33が配設されている。このサージタンク33よりも下流側の吸気通路30は、各気筒11a毎に分岐する独立通路とされ、これら各独立通路の下流端が各気筒11aの吸気ポート16にそれぞれ接続されている。
吸気通路30におけるエアクリーナ31とサージタンク33との間には、大型及び小型ターボ過給機61,62のコンプレッサ61a,62aと、該コンプレッサ61a,62aにより圧縮された空気を冷却するインタークーラ35と、前記各気筒11aの燃焼室14aへの吸入空気量を調節するスロットル弁36とが配設されている。このスロットル弁36は、基本的には全開状態とされるが、エンジン1の停止時には、ショックが生じないように全閉状態とされる。
前記排気通路40の上流側の部分は、各気筒11a毎に分岐して排気ポート17の外側端に接続された独立通路と該各独立通路が集合する集合部とを有する排気マニホールドによって構成されている。
この排気通路40における排気マニホールドよりも下流側には、上流側から順に、小型ターボ過給機62のタービン62b、大型ターボ過給機61のタービン61bと、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化装置41と、サイレンサ42とが配設されている。
この排気浄化装置41は、酸化触媒41aと、DPF41bとを有しており、上流側から、この順に並んでいる。酸化触媒41a及びDPF41bは1つのケース内に収容されている。前記酸化触媒41aは、白金又は白金にパラジウムを加えたもの等を担持した酸化触媒を有していて、排気ガス中のCO及びHCが酸化されてCO及びHOが生成する反応を促すものである。この酸化触媒41aが、酸化機能を有する触媒を構成する。また、前記DPF41bは、エンジン1の排気ガス中に含まれる煤等のPMを捕集するものであって、例えば、炭化ケイ素(SiC)やコーディエライト等の耐熱性セラミック材によって形成されたウォールフロー型フィルタ、或いは耐熱性セラミックス繊維によって形成された三次元網目状フィルタである。尚、DPF41bに酸化触媒をコーティングしてもよい。
前記吸気通路30における前記サージタンク33とスロットル弁36との間の部分(つまり小型ターボ過給機62の小型コンプレッサ62aよりも下流側部分)と、前記排気通路40における前記排気マニホールドと小型ターボ過給機62の小型タービン62bとの間の部分(つまり小型ターボ過給機62の小型タービン62bよりも上流側部分)とは、排気ガスの一部を吸気通路30に還流するための排気ガス還流通路51によって接続されている。この排気ガス還流通路51には、排気ガスの吸気通路30への還流量を調整するための排気ガス還流弁51a及び排気ガスをエンジン冷却水によって冷却するためのEGRクーラ52とが配設されている。
大型ターボ過給機61は、吸気通路30に配設された大型コンプレッサ61aと、排気通路40に配設された大型タービン61bとを有している。大型コンプレッサ61aは、吸気通路30におけるエアクリーナ31とインタークーラ35との間に配設されている。一方、大型タービン61bは、排気通路40における排気マニホールドと酸化触媒41aとの間に配設されている。
小型ターボ過給機62は、吸気通路30に配設された小型コンプレッサ62aと、排気通路40に配設された小型タービン62bとを有している。小型コンプレッサ62aは、吸気通路30における大型コンプレッサ61aの下流側に配設されている。一方、小型タービン62bは、排気通路40における大型タービン61bの上流側に配設されている。
すなわち、吸気通路30においては、上流側から順に大型コンプレッサ61aと小型コンプレッサ62aとが直列に配設され、排気通路40においては、上流側から順に小型タービン62bと大型タービン61bとが直列に配設されている。これら大型及び小型タービン61b,62bが排気ガス流により回転し、これら大型及び小型タービン61b,62bの回転により、該大型及び小型タービン61b,62bとそれぞれ連結された前記大型及び小型コンプレッサ61a,62aがそれぞれ作動する。
小型ターボ過給機62は、相対的に小型のものであり、大型ターボ過給機61は、相対的に大型のものである。すなわち、大型ターボ過給機61の大型タービン61bの方が小型ターボ過給機62の小型タービン62bよりもイナーシャが大きい。
そして、吸気通路30には、小型コンプレッサ62aをバイパスする小型吸気バイパス通路63が接続されている。この小型吸気バイパス通路63には、該小型吸気バイパス通路63へ流れる空気量を調整するための小型吸気バイパス弁63aが配設されている。この小型吸気バイパス弁63aは、無通電時には全閉状態(つまり、ノーマルクローズ)となるように構成されている。
一方、排気通路40には、小型タービン62bをバイパスする小型排気バイパス通路64と、大型タービン61bをバイパスする大型排気バイパス通路65とが接続されている。小型排気バイパス通路64には、該小型排気バイパス通路64へ流れる排気量を調整するためのレギュレートバルブ64aが配設され、大型排気バイパス通路65には、該大型排気バイパス通路65へ流れる排気量を調整するためのウエストゲートバルブ65aが配設されている。レギュレートバルブ64a及びウエストゲートバルブ65aは共に、無通電時には全開状態(つまり、ノーマルオープン)となるように構成されている。
このように構成されたディーゼルエンジン1は、パワートレイン・コントロール・モジュール(以下、PCMという)10によって制御される。PCM10は、CPU、メモリ、カウンタタイマ群、インターフェース及びこれらのユニットを接続するパスを有するマイクロプロセッサで構成されている。PCM10には、図2に示すように、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサSW1、サージタンク33に取り付けられて、燃焼室14aに供給される空気の圧力を検出する過給圧センサSW2、吸入空気の温度を検出する吸気温度センサSW3、クランクシャフト15の回転角を検出するクランク角センサSW4、車両のアクセルペダル(図示省略)の操作量に対応したアクセル開度を検出するアクセル開度センサSW5、DPF41bの上流側の排気圧力を検出する上流側排圧センサSW6,及び、DPF41bの下流側の排気圧力を検出する下流側排圧センサSW7の検出信号が入力され、これらの検出信号に基づいて種々の演算を行うことによってエンジン1や車両の状態を判定し、これに応じてインジェクタ18、グロープラグ19,動弁系のVVM71、各種の弁36、51a、63a、64a、65aのアクチュエータへ制御信号を出力する。
そうして、このエンジン1は、その幾何学的圧縮比を12以上15以下とした、比較的低圧縮比となるように構成されており、これによって排気エミッション性能の向上及び熱効率の向上を図るようにしている。一方で、このエンジン1では、前述した大型及び小型ターボ過給機61,62によってトルクを高めるようにして、幾何学的圧縮比の低圧縮比化を補っている。
(エンジンの燃焼制御の概要)
前記PCM10は、エンジン1の基本的な制御として、主にエンジン回転数及びアクセル開度に基づいて目標トルク(言い換えると目標となる負荷)を決定し、これに対応する燃料の噴射量や噴射時期等をインジェクタ18の作動制御によって実現する。目標トルクは、アクセル開度が大きくなるほど、またエンジン回転数が高くなるほど大きくなるように設定される。目標トルクとエンジン回転数とに基づいて燃料の噴射量が設定される。噴射量は、目標トルクが高くなるほど、またエンジン回転数が高くなるほど大きくなるようにされる。
また、PCM10は、スロットル弁36や排気ガス還流弁51aの開度の制御(つまり、外部EGR制御)や、VVM71の制御(つまり、内部EGR制御)によって、気筒11a内への排気の還流割合を制御する。
図3は、エンジン1の未暖機状態における燃料噴射形態(上図)及びそれに伴う気筒11a内の熱発生率の履歴の一例(下図)を示している。前述したように、このエンジン1は低圧縮比であるため、圧縮端温度及び圧縮端圧力が比較的低くなり、着火遅れが長くなる傾向にある。そのようなエンジン1において、エンジン1の温度が比較的低い、半暖機時には、着火遅れがさらに長くなって燃焼音が大きくなり、NVH性能が低下する虞がある。そこで、このエンジン1では、そうした着火遅れを短くするために、主燃焼よりも前に、特徴的なプレ燃焼を行うようにする。
PCM10は、先ず、水温センサSW1の検出結果に基づいて、エンジン1が温間か、冷間か、及び未暖機状態かを判定する。詳しくは、PCM10は、水温が所定の第1温度(例えば、40℃)未満のときは冷間状態と判定する。また、水温が所定の第2温度(例えば、80℃)以上のときは温間状態と判定する。従って、エンジンの未暖機状態(言い換えると半暖機時)は、水温が第1温度以上でかつ、第2温度未満のとき(例えば40−80℃)である。エンジン1が冷間時においては、グロープラグ19が作動される。一方、エンジン1が温間状態及び未暖機状態のときには、グロープラグ19が停止される、そうして、エンジン1が未暖機状態でかつ、所定の運転状態では、PCM10は、図3に示すように、圧縮行程中における圧縮上死点に比較的近いタイミングで、比較的短い時間間隔を空けて3回のプレ噴射を実行すると共に、その後の圧縮上死点付近において主噴射を1回、実行する。つまり、合計4回の燃料噴射を実行する。このプレ噴射が前段噴射に相当する。3回のプレ噴射の実行は、十分な熱発生率を有するプレ燃焼(前段燃焼に相当する)を、その熱発生率のピークが圧縮上死点前の所定の時期に発生するように生起させる。これにより、主噴射を行う圧縮上死点よりも前に、気筒11a内の温度及び圧力を高めておく。そして、圧縮上死点付近(詳しくは、圧縮上死点の直前)で主噴射を実行すると、短い着火遅れτmainを伴って主燃焼が圧縮上死点付近において開始される。ここで、図3の例では、主燃焼の着火遅れτmainを、主噴射の開始から、主燃焼の熱発生率が上昇を開始するまで、と定義している。詳しくは後述するが、この制御では、プレ燃焼による熱発生率がピークを迎えると共に、その熱発生率が低下を始めた後に、主燃焼による熱発生率の上昇が開始するように、プレ噴射の噴射態様と主噴射の噴射態様とを設定しており、プレ燃焼の熱発生率の山と主燃焼の熱発生率との山との間には、極小値が存在している。主燃焼の着火遅れτmainは、主噴射の開始から前記の極小値までと定義することも可能である。
プレ燃焼によって、主噴射よりも前に筒内温度及び圧力を確実に高めておくことにより、主燃焼の着火遅れτmainを短縮して、主燃焼を所望のタイミングで発生させることができるようになる。また、着火遅れτmainを短くすることによって、主燃焼の熱発生率の上昇が緩慢になる。このように熱発生率の急上昇を回避することは、燃焼音を下げてNVH性能を高める上で有利になる。
ここで、プレ燃焼と主燃焼の着火遅れとの関係について、図を参照しながら説明する。図4は、化学反応シミュレーションソフトウエアを用いて、気筒内の圧縮着火(より正確には低温度自着火)現象を解析したシミュレーション結果に基づき、縦軸を気筒内温度(より正確には圧縮端温度)、横軸を気筒内圧力(より正確には圧縮端圧力)とした温度−圧力平面上で、着火遅れが一定となる温度・圧力状態をつないだ等時間線を含むコンター図の一例を示している。このコンター図において、着火遅れが短くなるほど、等時間線は右乃至上側に位置する。また、このコンター図における各等時間線は、局所当量比φが変化することに応じて位置を変化させる。具体的には、局所当量比が低いほど右乃至上方に位置して、当該等時間線よりも左乃至下側の領域が大きくなるのに対し、局所当量比が高いほど等時間線は左乃至下方に位置して、当該等時間線よりも左乃至下側の領域が小さくなる。
例えば、図4に示すコンター図において、最も右上に位置する等時間線は0.2msecであると仮定すると、気筒内の温度・圧力状態が、当該0.2msecの等時間線よりも右乃至上側の領域にあるとき(例えば図4における白四角)には、着火遅れは0.2msecよりも短くなり、逆に、気筒内の温度・圧力状態が、当該等時間線よりも左乃至下側の領域にあるとき(例えば図4における白丸)には着火遅れが0.2msecよりも長くなることになる。
図4において白丸で示す状態は、プレ燃焼を行わないときの圧縮端温度及び圧縮端圧力の一例を示している。これは、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力に対応する。この白丸は、エンジン1の幾何学的圧縮比が12〜15の比較的低い値に設定されていることに起因して、図4における比較的左下の位置に位置しており、着火遅れが比較的長い状態となっている。このことは、主燃焼の燃焼音を大きくし、NVH性能を低下させる。
そこで、主噴射により噴射された燃料の着火遅れを短くして、主燃焼の制御性及びNVH性能を高めるためには、主噴射を開始する時点での気筒11a内の温度・圧力状態を、図4に白四角で示すような、例えば0.2msecの等時間線よりも右乃至上側の領域にしなければならない。
プレ燃焼は、気筒11a内の温度及び圧力を高めることに伴い、図4における白丸の状態から白四角の状態へと移行させるための燃焼である。言い換えると、プレ燃焼は、図4において実線の矢印で示すように、気筒内の状態を、所望の等時間線よりも左乃至下側の領域から右乃至上側の領域への移行させるように、等時間線を跨ぐための燃焼であり、図4における矢印の長さは、プレ燃焼によって発生する熱量に対応する。そうしたプレ燃焼によって、主燃焼の着火遅れτmainは0.1〜0.3msec(=τmain_tr)に設定すること好ましい。0.3msecよりも長い着火遅れは、主燃焼の熱発生率の傾きを急峻にして、NVH性能の低下を招く。一方、0.1msecよりも短い着火遅れは、燃料噴霧のペネトレーションが低下して混合気形成が悪くなり、排気性能が低下する。
ここで、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力は、前述した幾何学的圧縮比にのみ依存するのではなく、吸気温、大気圧(又は吸気圧)、エンジン水温、有効圧縮比、及びエンジン負荷等の、エンジン1の運転に係る環境条件によって変化する。具体的には、吸気温が高いほど、大気圧(又は吸気圧)が高いほど、エンジン水温が高いほど、有効圧縮比が高いほど、又は、エンジン負荷が高いほど、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力(図4の白丸)は、右及び/又は上に位置し、逆に、吸気温が低いほど、大気圧(又は吸気圧)が低いほど、エンジン水温が低いほど、有効圧縮比が低いほど、又は、エンジン負荷が低いほど、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力(図4の白丸)は、左及び/又は下に位置する。従って、圧縮端温度及び圧縮端圧力が左下の方に位置すればするほど、等時間線との距離が離れることから着火性が悪化し、その結果、プレ燃焼に要求される熱量が増えることになる。
プレ噴射を3回に分けて行うことは、プレ噴射によって噴射された燃料の着火性を高め、それによってプレ燃焼の制御性を向上する。すなわち、プレ噴射の総噴射量は、プレ燃焼により発生させたい熱量によって決まる。仮に、必要な総噴射量を1回のプレ噴射で気筒11a内に供給すると、燃料が一気に拡散して、混合気の当量比が低くなってしまう。その結果、プレ燃焼の着火遅れτpreが長くなってしまう(図3の下図参照)。それに対して、必要な総噴射量を3回に分けてプレ噴射を行うことによって、プレ噴射の1回当たりの噴射量が少なくなる。このように少量の燃料を間欠的に噴射することによって、燃料の拡散を抑制して、当量比の高い混合気(例えば、当量比が1〜3)が局所的に作られる。こうして、当量比の高い混合気を作ることによって、プレ燃焼の着火遅れτpreを短縮することができる。プレ燃焼の着火遅れτpreが短くなると、プレ燃焼のタイミングを精度良く制御することができるようになる。つまり、プレ燃焼を、上述のように、その熱発生率のピークが圧縮上死点前の所定の時期に精度良く発生させるように制御することができる。このことは、主燃焼を所望のタイミングで安定させて開始することにつながる。プレ燃焼の着火遅れτpreは、1.5msec以下に設定することが好ましい。こうすることで、プレ燃焼の熱発生率のピークを圧縮上死点前に発生させることが、より確実になり、主燃焼の制御性を高める上で有利になる。
図5は、噴射態様が相違する場合の気筒11a内の局所当量比の分布頻度を示している。(a)は、インジェクタ18の噴孔数を8とし、噴射を1回だけ行った場合の局所当量比の分布頻度であり、局所当量比φが1以上となる頻度は4.4%と低い。この場合、着火性が悪いため、着火遅れは長くなる。また、着火性の悪さに起因して、プレ燃焼によって所望の熱量を得るには、燃料噴射量を増量しなければならない。
これに対し、(b)は、8噴孔で噴射回数を3回にした場合の局所当量比の分布頻度である。局所当量比φが1以上となる頻度は48.6%となり、噴射回数を増やすことによって着火性が改善している。つまり、噴射1回当たりの噴射量が少なくなる上に、間欠的に燃料を噴射することによって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、当量比が局所的に高くなると考えられる。
また、(c)は、インジェクタ18の噴孔数を12に増やし、噴射回数を3回にした場合の局所当量比の分布頻度である。この場合は、局所当量比φが1以上となる頻度は60.4%となり、噴孔数を増やすことによっても着火性が改善する。
以上から、プレ噴射によって局所当量比を高めて、プレ燃焼の制御性を高める観点からは、噴射回数は多い方が有利であるが、噴射回数が多すぎると、噴射と噴射との間に十分な間隔を空けられずに、当量比がそれほど高まらないことも予想される。従って、プレ噴射の噴射回数は、最大でも3回程度が好ましい。また、インジェクタ18の噴孔数は多い方が、プレ噴射による局所当量比を高めて、プレ燃焼の制御性を高める上で有利になるが、噴孔数が増えれば増えるほど、孔径の縮小により噴霧の到達距離が短くなることから、インジェクタの噴孔数は8〜12程度が適している。
このような複数回のプレ噴射は、各プレ噴射による燃料噴霧が全てキャビティ内、即ち、燃焼室14a内に至るタイミングで実行される。これは、圧縮行程中において、圧縮上死点に向かってピストン14が上昇している最中に、インジェクタ18から噴射した燃料噴霧が、キャビティ内に直接入る場合、及び、インジェクタ18から噴射した燃料噴霧が、キャビティのリップ部等に当たって外に漏れたとしても、その後、ピストン14が圧縮上死点付近にまで上昇したときには、その漏れた燃料噴霧がキャビティ内に入る場合の双方を含んでいる。これによって、局所的に作られる、当量比の高い混合気は全てキャビティ内に収まり、プレ燃焼の着火遅れτpreがより一層、短縮され、プレ燃焼の制御性がさらに高まる。
図6は、エンジン1の未暖機状態における定常時の、エンジン1の運転状態に応じた燃焼モードを示すマップである。このマップにおける中負荷付近に相当する運転領域C(拡散燃焼(プレ噴射3回))が、図3に示す燃料噴射態様に相当する。この運転領域Cでは、前述の通り、3回のプレ噴射を行い、そのことによって、図3の下図に示すように、圧縮上死点前にプレ燃焼の熱発生率のピークを発生させる。そうして、気筒11a内の温度及び圧力をそれぞれ上昇させて着火遅れτmainを短くした筒内環境下で、主噴射のタイミングを、圧縮上死点付近の適切なタイミングに設定することにより、主燃焼を、圧縮上死点付近で、精度良く開始することが可能になる。このことにより、燃費の向上及び耐失火性の向上が図られる。また、着火遅れが短いことにより、主燃焼の熱発生率の傾きが緩やかになってNVH性能が高まる。このときの気筒11a内の状態の一例が、図7に示すコンター図に示され、ここでは、制御のロバスト性を考慮し、図7に白丸で示される、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力の状態から、プレ燃焼によって圧縮端温度及び圧縮端圧力を十分に高め、それによって、着火遅れτmainが、目標の着火遅れτmain_trよりもさらに短くなるようにしている(図7の白四角参照)。
ここで、プレ噴射の噴射量についての好ましい設定について、図8を参照しながら説明する。図8は、横軸をプレ燃焼の音に関するパラメータ(例えばdP/dθ)とし、縦軸をプレ噴射及び主噴射を含む全噴射量(言い換えるとエンジン負荷)としたときの関係を示し、図8における3本の線はそれぞれ、プレ噴射量が異なる。同図においては右に行けば行くほど、プレ燃焼の燃焼音(騒音)が大きくなり、左に行けば行くほどプレ燃焼の燃焼音(騒音)が小さくなる。同図において縦に延びる太実線は、燃焼音についての許容値であり、これよりも左側であれば、燃焼音を許容することができる。同図によると、各線は右上がりの特性を有しており、全噴射量が増えれば増えるほど、プレ燃焼の燃焼音が大きくなることを示している。また、同じ全噴射量で比較した場合は、プレ噴射量が多いときほど、プレ燃焼の燃焼音は大きくなる。従って、プレ噴射量の最小値は、図7等に示すコンター図において、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力から、目標の着火遅れτmain_trを超える状態となるまでに必要な熱量に基づいて設定される一方、ロバスト性を考慮したプレ噴射量の最大値は、プレ燃焼の燃焼音が許容値を超えない範囲で決定すればよい。
図6に示すマップに戻り、運転領域Cよりもさらにエンジン負荷が高い領域Dでは、プレ噴射の回数を減らして2回にする。従って、プレ噴射と主噴射との合計の噴射回数は3回になる。エンジン負荷が高くなることに伴い、前述したように気筒内の温度及び圧力が高まり、プレ噴射により噴射された燃料の着火遅れは短くなる傾向にある(図4において右上に向かう方向の一点鎖線の矢印参照)。従って、プレ噴射の回数を減らしても、プレ燃焼を制御性良く発生させることが可能であり、それによって、主燃焼の着火遅れも短くすることが可能になる。
全負荷領域を含む高負荷の運転領域Eでは、プレ噴射の回数をさらに減らして1回にし、プレ噴射と主噴射との合計の噴射回数を2回にする。こうすることで、燃費とNVH性能との両立が図られる。また、全負荷領域において回転数が相対的に高い領域Fでは、プレ噴射を無くして主噴射のみを行う。
一方、エンジンの負荷の低い領域Aでは、拡散燃焼が主体となる主燃焼、つまり、主噴射を行わずに予混合燃焼を行う。予混合燃焼は、その噴射態様の図示は省略するが、圧縮行程中の、比較的早いタイミングで気筒11a内に燃料を噴射し、燃料が着火する前に燃料の噴射を終える。燃料噴射は、例えば複数回に分割して実行される。この分割噴射においては、相対的に早いタイミングで噴射する燃料噴射量を相対的に多く、相対的に遅いタイミングで噴射する燃料噴射量を相対的に少なくしてもよい。可及的に多くの燃料を早期に噴射することは、燃料の予混合性を高める。こうして噴射した燃料は、空気と十分に混合された状態で圧縮上死点付近において自着火により燃焼する。この予混合燃焼では、燃料の着火前に燃料が均一な雰囲気を作り出すことができ、燃料と空気との当量比を比較的低くして、燃料の不完全燃焼及び煤の発生が抑制される。
予混合燃焼の領域Aよりも負荷が高く、運転領域Cよりも負荷の低い運転領域Bでは、複数回のプレ噴射を行って燃料の着火性を高めたとしても、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力が低いことによって、プレ噴射の着火遅れτpreを十分に短くすることができず、例えば図9の下図に示すように、プレ燃焼の熱発生率のピークが圧縮上死点よりも後に現れるようになる。このため、図3に示す運転領域Cでの噴射態様と同様に、主噴射の噴射タイミングを圧縮上死点付近に設定したのでは、主燃焼の着火遅れτmainを短くすることができなくなる。そこで、プレ燃料の着火遅れτpreが長くなってしまう運転領域Bでは、図9の上図に示すように、主噴射のタイミングを圧縮上死点以降に遅らせる。このときの主噴射の遅角量は、予め設定した所定量だけ遅角させるようにしてもよい。
こうすることによって、主燃焼の着火遅れτmainは、目標の着火遅れτmain_trである0.1〜0.3msecになって、プレ燃焼による熱発生率がピークを迎えると共に、その熱発生率が低下をし始めた後に、主燃焼による熱発生率が上昇を開始するようになる。つまり、運転領域Bと運転領域Cとの間で、プレ燃焼及び主燃焼を含む熱発生率の波形の形状は実質的に同じになり、主燃焼のNVH性能の向上に有利になる。この運転領域Bにおけるプレ噴射の噴射量は、例えば図10に示すコンター図に基づいて設定してもよい。つまり、運転領域Bでは、前述の通り、圧縮上死点以降の所定のタイミングにおいて主燃焼を開始させるため、その圧縮上死点以降の所定のタイミングにおける着火遅れτmainを、目標の着火遅れτmain_trに設定する必要がある。一方で、圧縮上死点以降の膨張行程においては、ピストン14が下降しているときであり、気筒内の温度及び圧力は次第に低下する。従って、図10に破線の矢印で示すように気筒11a内の温度及び圧力の低下分を見越して、プレ燃焼の熱量を設定する(図10の実線の白四角参照)。こうすることで、圧縮上死点以降の所定のタイミングにおける気筒11a内の温度及び圧力状態(図10の一点鎖線の白四角参照)を、目標の着火遅れτmain_trの状態にすることが可能になる。
尚、このような燃焼制御は、エンジン1の未暖機状態における定常時の他にも、例えば外気温度が0℃以下のとき又は標高1000m以上のときにも行えばよい。外気温度は外気温センサにより、標高は標高センサにより検出することができる。つまり、図6に示すエンジン1の回転数及び負荷に基づくマップに従って制御を行う他にも、エンジン1の運転に係る環境条件に基づいて、前記の燃焼制御を行ってもよい。また、エンジン1の定常時に限らず、例えばフューエルカットからの復帰における過渡時等の、気筒11aの壁温が低く、燃料の着火性が低下しがちな条件下においても、前記の燃焼制御を行ってもよい。
PCM10によるエンジン1の制御としては、図6に示すエンジン1の運転状態に係るマップを利用した制御の他にも、図7に示す着火遅れに関するコンター図(マップ)を利用することも可能である。つまり、図7のコンター図をPCM10に記憶しておき、各種のセンサ等から取得した、少なくとも吸気温、吸気圧(大気圧)、エンジン水温、エンジン回転数及び燃料の噴射圧の各パラメータから気筒11a内の圧縮端温度及び圧縮端圧力を推定すると共に、図7のコンター図に基づいて、目標の着火遅れ(つまり、τmain_tr)を実現する上で必要なプレ噴射の噴射態様及び主噴射の噴射態様をそれぞれ設定する。そうして、設定した噴射態様に従って、プレ噴射及び主噴射を行ってもよい。
また、図7のコンター図を利用した制御の代わりに、予め設定したモデル式をPCM10に記憶しておき、各種のセンサ等から取得した、少なくとも吸気温、吸気圧(大気圧)、エンジン水温、エンジン回転数及び燃料の噴射圧の各パラメータから、モデル式に基づいて、目標の着火遅れを実現する上で必要なプレ噴射の噴射態様及び主噴射の噴射態様を設定してもよい。そうして、設定した噴射態様に従って、プレ噴射及び主噴射を行ってもよい。
このようなコンター図を利用した制御やモデル制御では、前述した運転領域Bのように主噴射のタイミングを遅らせるときに、予め設定した遅角量だけ一律に遅らせるのではなく、前段燃焼の着火遅れに応じた量だけ、主噴射を遅らせることが可能になる。これは、燃費の向上に有利である。
したがって、本実施形態によれば、プレ燃焼を複数回に分けて行うことによって、当量比の高い混合気を作ることができる。その結果、プレ燃焼の着火遅れτpreを短縮して(例えば、τpre≦1.5msec)、プレ燃焼の制御性を向上させることができる。具体的には、プレ燃焼を、その熱発生率のピークが圧縮上死点前の所定のタイミングで発生するように、高い精度で生起させることができる。
こうして、プレ燃焼の制御性を向上させることによって、主燃焼のロバスト性を向上させることができる。つまり、プレ燃焼を、前記タイミングで精度良く発生させることによって、主噴射を行う圧縮上死点付近において、予め筒内温度及び圧力を上昇させておくことができる。特に、プレ燃焼の熱発生率のピークが圧縮上死点前に生じ、圧縮上死点付近においては熱発生率が降下している状態にすることによって、圧縮上死点付近における筒内温度及び圧力を、主燃焼を発生させるのに適切な状態に、遅滞なく、しておくことができる。こうして、主噴射を行う際に筒内温度及び圧力を上昇させておくことによって、主燃焼の着火遅れτmainを、0.1≦τmain≦0.3msecに設定することができると共に、主燃焼を安定して発生させることができる。
その結果、主燃焼の制御性を向上させることができる。具体的には、主燃焼を所望のタイミングで安定して発生させることができる。ここで、所望のタイミングとは、圧縮上死点付近とすることが好ましい。圧縮上死点付近から主燃焼を開始させることによって、主燃焼の燃焼エネルギをクランクシャフト15に効率良く伝達することができ、燃費を向上させることができる。また、着火遅れを短くすることによって主燃焼による熱発生率の傾きや高さを制御することができる。例えば燃焼噴射の速度を遅くして噴射期間を長期化させることによって、熱発生率の傾きを緩やかにしたり、熱発生率の高さを低くしたりすることができ、その結果、NVH性能を向上させることができる。
本実施形態のエンジン1は、幾何学的圧縮比が12以上15以下の相対的に低圧縮比のエンジンであるので、モータリング時の圧縮端温度及び圧縮端圧力が低くなる。つまり、主燃焼の着火遅れが長くなる傾向にある。プレ燃焼については、圧縮上死点前に行われるので、筒内温度及び圧力はさらに低く、着火遅れの観点ではさらに不利である。したがって、このような低圧縮比のエンジンにとっては、上述のようなタイミングでプレ噴射を複数回行うことは、特に有効である。
尚、プレ噴射の回数及びタイミングは、前記実施形態に限られるものではない。エンジン1の運転状態等に応じて、適宜変更してもよい。
また、前記の構成では、エンジン1の未暖機時、言い換えるとグロープラグ19を停止しているときに、複数回の燃料噴射と主噴射との組み合わせによる特定の燃焼制御を行っているが、グロープラグ19を作動させているエンジンの冷間時や極冷間時にも、この燃焼制御を行ってもよい。この場合は、グロープラグ19と燃焼制御との組み合わせによって燃料の着火性がさらに高まり、グロープラグ19の作動を、その分だけ抑制することも可能になる。これはグロープラグ19の長寿命化に有利になる。
以上説明したように、本発明は、低圧縮比のディーゼルエンジンについて有用である。
1 ディーゼルエンジン(エンジン本体)
10 PCM(制御手段)
11a 気筒
14 ピストン
14a 燃焼室(キャビティ)
18 インジェクタ(燃料噴射弁)
40 排気通路

Claims (14)

  1. 軽油を主成分とする燃料が供給される、幾何学的圧縮比が15以下のエンジン本体と、
    前記エンジン本体の気筒内に臨んで配設され且つ該気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁を通じた、前記気筒内への前記燃料の噴射態様を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、拡散燃焼を主体とした主燃焼を行うために前記燃料を噴射する主噴射と、前記主燃焼よりも前に前段燃焼を行うために、前記主噴射よりも前のタイミングで燃料を噴射する複数回の前段噴射とを実行し、
    前記複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前記前段燃焼が発生し、
    前記制御手段は、前記前段燃焼による熱発生率がピークを迎えると共に、その熱発生率が低下をし始めた後に、前記主燃焼による熱発生率が上昇を開始するように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ制御するディーゼルエンジン。
  2. 軽油を主成分とする燃料が供給される、幾何学的圧縮比が15以下のエンジン本体と、
    前記エンジン本体の気筒内に臨んで配設され且つ該気筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁を通じた、前記気筒内への前記燃料の噴射態様を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、拡散燃焼を主体とした主燃焼を行うために前記燃料を噴射する主噴射と、前記主燃焼よりも前に前段燃焼を行うために、前記主噴射よりも前のタイミングで燃料を噴射する複数回の前段噴射とを実行し、
    前記複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前記前段燃焼が発生し、
    前記制御手段は、前記前段燃焼が気筒内の温度及び圧力を高めることによって、前記主噴射の開始から前記主燃焼が開始するまでの着火遅れが0.1〜0.3msecとなるように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ制御するディーゼルエンジン。
  3. 請求項1又は2に記載のディーゼルエンジンにおいて、
    前記制御手段は、前記前段燃焼の熱発生率のピークが圧縮上死点よりも前に発生しかつ、前記主燃焼が前記圧縮上死点付近で開始するように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ制御するディーゼルエンジン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンにおいて、
    前記前段噴射は、各噴射ごとに噴射される燃料が前記気筒に嵌挿したピストン頂面のキャビティ内に至るようなタイミングで実行されるディーゼルエンジン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンにおいて、
    前記気筒に取り付けられたグロープラグをさらに備え、
    前記制御手段はさらに、前記エンジン本体が所定の第1温度以下のときに前記グロープラグを作動させ、前記エンジン本体が前記第1温度よりも高くかつ、第2温度以下のときに前記グロープラグを停止すると共に、前記複数回の前段噴射と主噴射とを実行するディーゼルエンジン。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンにおいて、
    前記制御手段は、前記エンジン本体の運転状態と、当該エンジン本体の運転に係る環境条件とに基づき、前記気筒の圧縮端温度及び圧縮端圧力の予測から着火遅れを算出するモデル式を利用して、前記前段噴射及び前記主噴射の噴射態様をそれぞれ決定するディーゼルエンジン。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンにおいて、
    前記制御手段は、前記エンジン本体の運転状態と、当該エンジン本体の運転に係る環境条件とに基づき、前記気筒の圧縮端温度及び圧縮端圧力と、その状態での着火遅れとの関係を示すマップを利用して、前記前段噴射及び前記主噴射の噴射態様をそれぞれ決定するディーゼルエンジン。
  8. 軽油を主成分とする燃料が気筒内に直接噴射されかつ、幾何学的圧縮比が15以下のディーゼルエンジンの制御方法であって、
    前記エンジンは、所定の運転状態では、拡散燃焼を主体とした主燃焼と、当該主燃焼よりも前の前段燃焼とが行われるように、主噴射と、前段噴射とを行い、
    前記前段燃焼による熱発生率がピークを迎えると共に、その熱発生率が低下をし始めた後に、前記主燃焼による熱発生率が上昇を開始するように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ決定し、
    前記決定した噴射態様に従って、圧縮行程中に複数回の前記前段噴射を実行し、
    前記複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前記前段燃焼が発生し、そして、
    前記前段噴射の後に、前記決定した噴射態様に従って前記主噴射を実行するディーゼルエンジンの制御方法。
  9. 軽油を主成分とする燃料が気筒内に直接噴射されかつ、幾何学的圧縮比が15以下のディーゼルエンジンの制御方法であって、
    前記エンジンは、所定の運転状態では、拡散燃焼を主体とした主燃焼と、当該主燃焼よりも前の前段燃焼とが行われるように、主噴射と、前段噴射とを行い、
    前記前段燃焼が気筒内の温度及び圧力を高めることによって、前記主噴射の開始から前記主燃焼が開始するまでの主燃焼の着火遅れが0.1〜0.3msecとなるように、前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とをそれぞれ決定し、
    前記決定した噴射態様に従って、圧縮行程中に複数回の前記前段噴射を実行し、
    前記複数回の前段噴射によって、先に噴射した燃料噴霧に、後から噴射した燃料噴霧が衝突するようになって、局所的に当量比が高い混合気が生成して前記前段燃焼が発生し、そして、
    前記前段噴射の後に、前記決定した噴射態様に従って前記主噴射を実行するディーゼルエンジンの制御方法。
  10. 請求項8又は9に記載のディーゼルエンジンの制御方法において、
    前記前段噴射の噴射態様と前記主噴射の噴射態様とを、前記前段燃焼の熱発生率のピークが圧縮上死点前に発生しかつ、前記主燃焼が前記圧縮上死点付近で開始するように決定するディーゼルエンジンの制御方法。
  11. 請求項8〜10のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御方法において、
    前記前段噴射は、各噴射ごとに噴射される燃料が前記気筒に嵌挿したピストン頂面のキャビティ内に至るようなタイミングで実行するディーゼルエンジンの制御方法。
  12. 請求項8〜11のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御方法において、
    エンジンが所定の第1温度以下のときにグロープラグを作動し、
    前記エンジンが前記第1温度よりも高くかつ、第2温度以下のときに前記グロープラグの作動を停止すると共に、前記複数回の前段噴射と前記主噴射とを実行するディーゼルエンジンの制御方法。
  13. 請求項8〜12のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御方法において、
    前記前段噴射及び前記主噴射の噴射態様を、前記エンジンの運転状態と、当該エンジンの運転に係る環境条件とに基づき、前記気筒の圧縮端温度及び圧縮端圧力の予測から着火遅れを算出するモデル式を利用して決定するディーゼルエンジンの制御方法。
  14. 請求項8〜12のいずれか1項に記載のディーゼルエンジンの制御方法において、
    前記前段噴射及び前記主噴射の噴射態様を、前記エンジンの運転状態と、当該エンジンの運転に係る環境条件とに基づき、前記気筒の圧縮端温度及び圧縮端圧力と、その状態での着火遅れとの関係を示すマップを利用して決定するディーゼルエンジンの制御方法。
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