JP5316348B2 - 光硬化性コーティング剤組成物及びその硬化皮膜を有する物品 - Google Patents
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Description
〔請求項1〕
[A](a−1)下記一般式(1)
R1R2 aSi(OR3)3-a (1)
[式中、R1は下記式(2)
で表される基であり、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。aは0,1又は2である。]
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物:100〜50モル%、
(a−2)下記一般式(5)
R’R 2 b Si(OR 3 ) 3-b (5)
(式中、R’はアクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基、アクリロキシメチル基、メタクリロキシメチル基、炭素数1〜6のアルキル基、CF 3 C 2 H 4 −、C 4 F 9 C 2 H 4 −、C 8 F 17 C 2 H 4 −、C 8 F 17 C 3 H 6 −、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FCH 2 OC 3 H 6 −、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FC(=O)NHC 3 H 6 −、F(C(CF 3 )FCF 2 O) 6 C(CF 3 )FC(=O)NHC 3 H 6 −、C 3 F 7 O(C 3 F 6 O) m C 2 F 4 CH 2 CH 2 (m=2〜100)、(CH 3 ) 3 SiOSi(CH 3 ) 2 C 3 H 6 OCH 2 CF 2 (OC 2 F 4 ) p (OCF 2 ) q OCF 2 CH 2 OC 3 H 6 −(p、q=2〜100)から選ばれる基、R 2 は炭素数1〜6のアルキル基であり、R 3 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、bは0,1又は2である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物:0〜50モル%
(但し、(a−1)と(a−2)の合計は100モル%)
を加水分解縮合反応することにより得られるオルガノポリシロキサン化合物:
[A]成分と[B]成分の合計中20〜100質量%、
[B]1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−(メタ)アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、エステルアクリレートから選ばれる多官能(メタ)アクリル基含有化合物: [A]成分と[B]成分の合計中0〜80質量%、
[C]ラジカル系光重合開始剤
[A]成分と[B]成分の合計100質量部に対して0.1〜20質量部
を含有してなる無溶剤かつ室温にて液状であることを特徴とする光硬化性コーティング剤組成物。
〔請求項2〕
(a−2)成分が、下記一般式(6)
CH2=C(R11)COOC3H6(R2)bSi(OR3)3-b (6)
(式中、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R11は水素原子又はメチル基である。bは0,1又は2である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物であることを特徴とする請求項1記載のコーティング剤組成物。
〔請求項3〕
(a−1)成分が、下記一般式(1a)
R1Si(OR3)3 (1a)
(式中、R1、R3は上記と同じである。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物であることを特徴とする請求項1又は2記載のコーティング剤組成物。
〔請求項4〕
(a−1)成分中のR1が、下記式(7)
〔請求項5〕
[A]オルガノポリシロキサン化合物の重量平均分子量が1,000〜8,000である請求項1〜4のいずれか1項記載のコーティング剤組成物。
〔請求項6〕
[A]オルガノポリシロキサン化合物のシラノール基含有量が2質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項記載のコーティング剤組成物。
〔請求項7〕
請求項1〜6のいずれか1項に記載のコーティング剤組成物の硬化皮膜が形成されてなる物品。
[A]光反応性基含有オルガノポリシロキサン化合物、
[C]ラジカル系光重合開始剤、
及び必要に応じて
[B][A]成分以外の(メタ)アクリル基含有化合物
を含有してなり、無溶剤かつ室温にて液状であることを特徴とするものである。
本発明における光反応性基含有オルガノポリシロキサン化合物は、無溶剤の光硬化性コーティング剤組成物の主成分として用いられるものであり、後述する(a−1)成分、又は(a−1)成分と(a−2)成分とを(共)加水分解縮合することにより得られる。
R1R2 aSi(OR3)3-a (1)
R7又はR8の非置換又は置換の炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等の非置換アルキル基、これらアルキル基の水素原子の一部又は全部が塩素原子、フッ素原子、臭素原子等のハロゲン原子などで置換された、クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基等のハロゲン置換アルキル基などが挙げられる。式(3)又は式(4)以外のR7又はR8としては、水素原子、メチル基、エチル基が好ましい。
R1Si(OR3)3 (1a)
(式中、R1、R3は上記と同じである。)
R’R2 bSi(OR3)3-b (5)
(式中、R’はアクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基、アクリロキシメチル基、メタクリロキシメチル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を含有する有機基又はポリ(ヘキサフルオロプロペンオキサイド)を含有する有機基であり、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、bは0,1又は2である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物が好ましい。
CH2=C(R11)COOC3H6(R2)bSi(OR3)3-b (6)
本発明のコーティング剤組成物は、[A]成分のオルガノポリシロキサン化合物以外に、必要に応じて、反応性がある希釈剤として多官能(メタ)アクリレートを含むことができる。多官能(メタ)アクリレートを含まず、無溶媒の場合、該オルガノポリシロキサン化合物が固体(結晶)化したり、高粘度化したりするため、安定した製造が困難になる他、基板への塗工が非常に困難になるおそれがある。
本発明に使用される硬化触媒としては、ラジカル系光重合開始剤を用いることができる。
ラジカル系光重合開始剤としては、アセトフェノン系、ベンゾイン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系等の通常のものから選択することができる。例えば、ダロキュアー1173、イルガキュア651、イルガキュア184、イルガキュア907(いずれもチバスペシャルティケミカルズ社製)等が挙げられる。
なお、金属酸化物微粒子の配合量は、[A]成分と[B]成分の合計100質量部に対して0.1〜50質量部であることが好ましい。
具体的には、
(CF3SO2)2NLi、
(C2H5)4N+BF4 -、
(CH3)(C2H5)3N+BF4 -、
(CH3)(C2H5)2(C2H4OCH3)N+BF4 -、
(CH3)3(C6H13)N+BF4 -、
(CH3)(C8H17)3N+BF4 -、
(C2H5)4N+PF6 -、
(CH3)(C2H5)3N+PF6 -、
(CH3)(C2H5)2(C2H4OCH3)N+PF6 -、
(CH3)3(C6H13)N+PF6 -、
(CH3)(C8H17)3N+PF6 -、
(C2H5)4N+(CF3SO2)2N-、
(CH3)(C2H5)3N+(CF3SO2)2N-、
(CH3)(C2H5)2(C2H4OCH3)N+(CF3SO2)2N-、
(CH3)3(C6H13)N+(CF3SO2)2N-、
(CH3)(C8H17)3N+(CF3SO2)2N-
等が挙げられる。硬化物の表面抵抗値が初期及び高温高湿時ともに表面抵抗値が1013Ω以下となり、十分な埃付着防止効果が得られる。
形成された皮膜の膜厚は、0.1〜50μm、特に0.5〜30μmの範囲にあることが好ましい。膜厚が薄すぎると耐磨耗性が低下する場合があり、また厚すぎると耐クラック性が低下する場合がある。
防汚性は、水接触角とオレイン酸接触角を接触角計(CA−X150型、協和界面科学製)を用いて測定した(接触角が大きいものほど防汚性に優れる)。
耐擦傷性、耐磨耗性は、ASTM D 1044に準拠し、テーバー磨耗試験機(磨耗輪CS−10F使用)を用いて硬化皮膜の磨耗試験を行い、磨耗試験前後の硬化皮膜の濁度を濁度計(NHD2000、日本電色工業製)を用いて測定し、〔磨耗試験後の濁度−磨耗試験前の濁度〕の値をΔHazeとした(ΔHazeは15以下の場合に耐擦傷性、耐磨耗性は良好である)。
表面抵抗率は、高抵抗 抵抗率計(ハイレスタUP MCP−HT450型、ダイアインスツルメント社製)、半減期は、帯電電荷減衰度測定器(スタチックオネストメーター、シシド静電気社製)を用い、いずれも25℃、50%RHの雰囲気下で測定した。
尿素結合を介して結合したアクリロキシ基を含有するオルガノポリシロキサン化合物の合成
出発原料として、下記式(13)で表されるシランを320.5質量部(1.0mol)、イソプロピルアルコールを1,244.4質量部反応器中に配合し、均一になったところで20質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液18.9質量部、水92.9質量部を添加し、25℃で12時間撹拌した。メチルイソブチルケトンを投入して水洗し、中性化した後、アルコール、トルエン等を留去した。
合成例1にて得られた化合物50質量部、二官能アクリレートである1,6−ヘキサンジオールジアクリレート50質量部、ダロキュアー1173(ラジカル系光重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名)5質量部を混合し、得られた溶媒を含まず、25℃で液体の組成物をポリカーボネートに厚さ5μmとなるように塗布し、80W高圧水銀灯で光を2秒間照射し(積算照射量200mJ/cm2)、硬化させた。
得られた皮膜のテーバー磨耗試験(500g荷重、100回転)では、ΔHazeは5と良好な耐磨耗性を示した。
尿素結合を介して結合したアクリロキシ基を含有するオルガノポリシロキサン化合物の合成
出発原料として、下記式(14)で表されるシランを418.3質量部(1.0mol)、イソプロピルアルコールを1,797.1質量部反応器中に配合し、均一になったところで20質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液26.2質量部、水87.0質量部を添加し、25℃で12時間撹拌した。トルエンを投入して水洗し、中性化した後、アルコール、トルエン等を留去した。
合成例2にて得られた化合物50質量部、二官能アクリレートである1,6−ヘキサンジオールジアクリレート50質量部、ダロキュアー1173(ラジカル系光重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名)5質量部を混合し、得られた溶媒を含まず、25℃で液体の組成物をポリカーボネートに厚さ5μmとなるように塗布し、80W高圧水銀灯で光を2秒間照射し(積算照射量200mJ/cm2)、硬化させた。
得られた皮膜のテーバー磨耗試験(500g荷重、100回転)では、ΔHazeは3と良好な耐磨耗性を示した。
尿素結合を介して結合したアクリロキシ基を含有するオルガノポリシロキサン化合物の合成
出発原料として、上記式(14)で表されるシランを209.2質量部(0.5mol)、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを117.0質量部(0.5mol)、イソプロピルアルコールを1,276.3質量部反応器中に配合し、均一になったところで20質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液19.3質量部、水92.6質量部を添加し、25℃で12時間撹拌した。トルエンを投入して水洗し、中性化した後、アルコール、トルエン等を留去した。
得られた反応物は25℃で粘稠液体、揮発分0.5質量%、OH量0.2質量%、重量平均分子量3,100であった。
合成例3にて得られた化合物70質量部、二官能アクリレートである1,6−ヘキサンジオールジアクリレート30質量部、ダロキュアー1173(ラジカル系光重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名)5質量部を混合し、得られた溶媒を含まず、25℃で液体の組成物をポリカーボネートに厚さ5μmとなるように塗布し、80W高圧水銀灯で光を2秒間照射し(積算照射量200mJ/cm2)、硬化させた。
得られた皮膜のテーバー磨耗試験(500g荷重、100回転)では、ΔHazeは5と良好な耐磨耗性を示した。
アクリロキシ基を含有するオルガノポリシロキサン化合物の合成
出発原料として、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを234.0質量部(1.0mol)、イソプロピルアルコールを755.5質量部反応器中に配合し、均一になったところで20質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液12.4質量部、水98.1質量部を添加し、25℃で12時間撹拌した。トルエンを投入して水洗し、中性化した後、アルコール、トルエン等を留去した。
得られた反応物は25℃で粘稠液体、揮発分0.8質量%、OH量0.5質量%、重量平均分子量2,400であった。
比較合成例1にて得られた化合物50質量部、二官能アクリレートである1,6−ヘキサンジオールジアクリレート50質量部、ダロキュアー1173(ラジカル系光重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名)5質量部を混合し、得られた溶媒を含まず、25℃で液体の組成物をポリカーボネートに厚さ5μmとなるように塗布し、80W高圧水銀灯で光を2秒間照射し(積算照射量200mJ/cm2)、硬化させた。
得られた皮膜のテーバー磨耗試験(500g荷重、100回転)では、ΔHazeは9と耐磨耗性は、あまり良くなかった。
合成例2にて得られた化合物10質量部、二官能アクリレートである1,6−ヘキサンジオールジアクリレート90質量部、ダロキュアー1173(ラジカル系光重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名)5質量部を混合し、得られた溶媒を含まず、25℃で液体の組成物をポリカーボネートに厚さ5μmとなるように塗布し、80W高圧水銀灯で光を2秒間照射し(積算照射量200mJ/cm2)、硬化させた。
得られた皮膜のテーバー磨耗試験(500g荷重、100回転)では、ΔHazeは12と耐磨耗性は、あまり良くなかった。
尿素結合を介して結合したアクリロキシ基を含有するオルガノポリシロキサン化合物の合成
出発原料として、上記式(14)で表されるシランを405.3質量部(0.96mol)、HFPO3Si(OMe)3[HFPO3:C3F7OC(CF3)FCF2OC(CF3)FCH2OC3H6−、Me:メチル]を19.5質量部(0.03mol)、両末端がトリメトキシシリル基で封鎖されたジメチルシロキサンを0.9質量部(0.0008mol)、イソプロピルアルコールを1,838.1質量部反応器中に配合し、均一になったところで20質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液26.7質量部、水86.7質量部を添加し、25℃で12時間撹拌した。トルエンを投入して水洗し、中性化した後、アルコール、トルエン等を留去した。
得られた反応物は25℃で粘稠液体、揮発分0.6質量%、OH量0.6質量%、重量平均分子量3,200であった。
合成例4にて得られた化合物50質量部、二官能アクリレートである1,6−ヘキサンジオールジアクリレート50質量部、(CF3SO2)2NLi7.5質量部、ダロキュアー1173(ラジカル系光重合開始剤、チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名)5質量部を混合し、得られた溶媒を含まず、25℃で液体の組成物をポリカーボネートに厚さ5μmとなるように塗布し、80W高圧水銀灯で光を2秒間照射し(積算照射量200mJ/cm2)、硬化させた。
得られた皮膜のテーバー磨耗試験(500g荷重、100回転)では、ΔHazeは4と良好な耐磨耗性を示した。更に耐マジックインキ性は合格であり、水接触角は95°、オレイン酸接触角は60°と優れた防汚性を示した。また、表面抵抗率は2×1012Ω/□と低く、半減期も1minと短かった。
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−903)179.3g(1.00mol)を納め、氷浴を用いて0℃まで冷却した。その中にアクリロキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズAOI)141.2g(1.00mol)を滴下し、その後30℃にて4時間加熱撹拌した。IR測定により原料のイソシアネート基由来の吸収ピークが完全に消失し、代わりに尿素結合由来の吸収ピークが生成したことを確認し、反応終了とした。得られた反応生成物は淡黄色液体であり、粘度307mm2/s、比重1.143、屈折率1.4673であり、NMRスペクトルにより反応生成物は単一の生成物であり、下記化学構造式(13)に示す構造であることを確認した。
撹拌機、還流冷却器、滴下ロート及び温度計を備えた1Lセパラブルフラスコに、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM−903)179.3g(1.00mol)を納め、氷浴を用いて0℃まで冷却した。その中にビス−1,1−(アクリロキシメチル)エチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズBEI)239.0g(1.00mol)を滴下し、その後30℃にて4時間加熱撹拌した。IR測定により原料のイソシアネート基由来の吸収ピークが完全に消失し、代わりに尿素結合由来の吸収ピークが生成したことを確認し、反応終了とした。得られた反応生成物は淡黄色液体であり、粘度3,424mm2/s、比重1.151、屈折率1.4747であり、NMRスペクトルにより反応生成物は単一の生成物であり、下記化学構造式(14)に示す構造であることを確認した。NMRスペクトルデータは以下の通りである。
13C NMR(75MHz,CDCl3,δ(ppm)):6.3,20.3,23.9,42.8,50.3,54.9,66.7,128.3,130.7,158.4,165.5.
29Si NMR(60MHz,CDCl3,δ(ppm)):−42.2.
Claims (7)
- [A](a−1)下記一般式(1)
R1R2 aSi(OR3)3-a (1)
[式中、R1は下記式(2)
で表される基であり、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。aは0,1又は2である。]
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物:100〜50モル%、
(a−2)下記一般式(5)
R’R 2 b Si(OR 3 ) 3-b (5)
(式中、R’はアクリロキシプロピル基、メタクリロキシプロピル基、アクリロキシメチル基、メタクリロキシメチル基、炭素数1〜6のアルキル基、CF 3 C 2 H 4 −、C 4 F 9 C 2 H 4 −、C 8 F 17 C 2 H 4 −、C 8 F 17 C 3 H 6 −、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FCH 2 OC 3 H 6 −、C 3 F 7 OC(CF 3 )FCF 2 OC(CF 3 )FC(=O)NHC 3 H 6 −、F(C(CF 3 )FCF 2 O) 6 C(CF 3 )FC(=O)NHC 3 H 6 −、C 3 F 7 O(C 3 F 6 O) m C 2 F 4 CH 2 CH 2 (m=2〜100)、(CH 3 ) 3 SiOSi(CH 3 ) 2 C 3 H 6 OCH 2 CF 2 (OC 2 F 4 ) p (OCF 2 ) q OCF 2 CH 2 OC 3 H 6 −(p、q=2〜100)から選ばれる基、R 2 は炭素数1〜6のアルキル基であり、R 3 は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、bは0,1又は2である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物:0〜50モル%
(但し、(a−1)と(a−2)の合計は100モル%)
を加水分解縮合反応することにより得られるオルガノポリシロキサン化合物:
[A]成分と[B]成分の合計中20〜100質量%、
[B]1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、3−(メタ)アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、エステルアクリレートから選ばれる多官能(メタ)アクリル基含有化合物: [A]成分と[B]成分の合計中0〜80質量%、
[C]ラジカル系光重合開始剤
[A]成分と[B]成分の合計100質量部に対して0.1〜20質量部
を含有してなる無溶剤かつ室温にて液状であることを特徴とする光硬化性コーティング剤組成物。 - (a−2)成分が、下記一般式(6)
CH2=C(R11)COOC3H6(R2)bSi(OR3)3-b (6)
(式中、R2は炭素数1〜6のアルキル基であり、R3は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であり、R11は水素原子又はメチル基である。bは0,1又は2である。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物であることを特徴とする請求項1記載のコーティング剤組成物。 - (a−1)成分が、下記一般式(1a)
R1Si(OR3)3 (1a)
(式中、R1、R3は上記と同じである。)
で表されるシラン化合物及び/又はその部分加水分解物であることを特徴とする請求項1又は2記載のコーティング剤組成物。 - [A]オルガノポリシロキサン化合物の重量平均分子量が1,000〜8,000である請求項1〜4のいずれか1項記載のコーティング剤組成物。
- [A]オルガノポリシロキサン化合物のシラノール基含有量が2質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項記載のコーティング剤組成物。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のコーティング剤組成物の硬化皮膜が形成されてなる物品。
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