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JP5211360B2 - 引き戸クローザ - Google Patents

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JP5211360B2 JP2008174949A JP2008174949A JP5211360B2 JP 5211360 B2 JP5211360 B2 JP 5211360B2 JP 2008174949 A JP2008174949 A JP 2008174949A JP 2008174949 A JP2008174949 A JP 2008174949A JP 5211360 B2 JP5211360 B2 JP 5211360B2
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Description

本発明は、建物側の戸枠等に対してスライド可能に設置した引き戸に取付けて、開放後の引き戸をぜんまいの弾性復帰力を利用してワイヤーで牽引して引き戸を自動的に閉鎖させる(以下、自閉させる)引き戸クローザに関する。
従来、この種の引き戸クローザとしては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。即ち、これは、本願図面の図15に示すように、ブラケット101にロータリーダンパー102とぜんまいケース103とが並設されるとともに、回転自在のぜんまいケース103にワイヤーリール104が設けられている。また、ワイヤーリール104には、ワイヤー105が巻回されるとともに、メインギア106が設けられており、かつ、ロータリーダンパー107にもギア108が設けられて、両ギアが噛み合うように配置されている。さらに、ぜんまいケース103のぜんまい内部を固定した調整軸109がブラケット101に回動可能に設けられているとともに、調整軸109が調整板110を介してブラケット101にビス止め111された構成のものである。なお、図15において、符号112はアイドルギアを示す。
また、引き戸クローザには、これ以外に、例えば、本願図面の図16に示すように、ダンパユニット201と、ぜんまいユニット202と、このぜんまいユニット202に当接可能なようにストッパ手段203と、各ワイヤー巻き乱れ防止手段204と、ワイヤー205とを具備したものが知られている。この引き戸クローザは、ダンパユニット201のダンピング機能を適正に選択し、設定することで、引き戸206の過度の閉止慣性力で手を挟んだり、過度のダンピング機能の付与による引き戸206の閉止に過大な外力を要する不具合を解消できるようになっている。なお、図中符号207は引き戸クローザのケーシング、208はベースブラケット、209はぜんまい、210は引き戸枠体、211は支軸、212はオイルダンパを示す。さらに、符号Aは開扉方向、Bは閉扉方向を示す。
特開2000−130004号公報(図2) 実用新案登録第3101743号公報(図3)
しかしながら、例えば、特許文献1に記載の引き戸クローザにあっては、噛み合うギア比が適当となるように各ギアの歯数を選択することで、閉扉速度の調整を可能とするような構成となっているが、ギアを3段に設置するなど構造が複雑であるとともに、引き戸の内部に埋設可能とするような薄型化を図るための工夫がなされてない。
また、特許文献2に記載の引き戸クローザについても、クローザ自体を引き戸の一面に対して垂直方向に起立させた状態で設置させており、引き戸の厚さ方向に大きく突出していたため、薄くできなかった。
そこで、上記事情に鑑みて、簡単な構成で、かつ、引き戸内部に収容可能な薄型化を図ることができる引き戸クローザを先行発明として本出願人は先に出願した(特願2006−331026)。
以下、本願に係る先行発明(以下、「先行発明」という)について、簡単に説明する。
図17及び図18は、先行発明の第1の実施形態に係る引き戸クローザ(以下、「クローザ」と略す)2を取付けた引き戸1を示すものであり、この引き戸1には、上面11に切欠いた埋設空間13にクローザ2のケーシングを構成する筐体3が嵌入されて固設されているとともに、下面12には建物(家屋)側の床面F上を引き戸の開閉方向(において、開扉方向をα、閉扉方向をβで示す。)に沿って転動するローラRを設置している。また、この引き戸1が建物(家屋)側の上部枠体Wに沿って開閉するときの移動動作をガイドして引き戸1の転倒を防止するため、引き戸1の上部に対向する上部枠体Wに、断面略コ字形(図17(B)参照)のガイド部材Gを固定して設けてある。
クローザ2は、筐体3の上面31のみが引き戸1の上面11から外部に臨む状態で埋設空間13に嵌入させてねじ30Bで引き戸1に固定されており、筐体3の上面31と引き戸1の上面11とが略面一状態で設置されている。別な実施形態として、筐体3の上面31を引き戸1の上側に埋め込み、筐体3の上面31と引き戸1の上面11とが面一となるようにしてもよい。面一とすると、引き戸1の上面11と上部枠体Wとの空間を大きく確保することができる。また、クローザ2は、筐体3の上面31に開口させた開口3Aから引き出されたワイヤー4の先端部分が、図18に示すように、建物(家屋)側の上部枠体Wの戸当りT近傍のガイド部材Gの固定ねじで固定されている。
さらに、クローザ2は、筐体3の内部に、前述したワイヤー4と、以下に後述する、ぜんまいユニット5と、ダンパユニット6と、ワイヤー乱れ防止手段7とを備えている。
このうち、ぜんまいユニット5は、図19に示すように、ぜんまい51を収容したぜんまい室52と、ワイヤー4を収納するワイヤー室53と、引き戸1の閉扉速度を調整する調速手段8とを備えている。ぜんまい51は、ぜんまい軸55を中心にして螺旋状に多数回巻装されているとともにその最外巻き部分はぜんまい室52の内壁に固定されている。ワイヤー4の他端はワイヤープーリ部に固設している。ワイヤー室53は、ぜんまい室52の外側に略円環状に形成してあり、ぜんまい室52との壁(第1の境界壁)57がワイヤープーリを構成しており、引き戸1が閉止したときには多数のワイヤー4が整列巻きされた状態で巻き取られる。なお、ぜんまい軸55は、ぜんまいユニット5及び筐体3に対して回転可能な状態で軸支させてあるが、後述の調速手段8の調速軸81と一体をなしており、調速軸8を所望の位置で固定させることで、ぜんまい軸55も回転不動の状態に固定される。
調速手段8は、引き戸1を最後まで完全に閉じた閉扉状態のときのぜんまい51の巻き数を変更して引き戸1の閉扉速度を調整するものであり、ぜんまい室52の側面と対面(並設)する調速室54に設け、ワイヤープーリの幅の中にぜんまい室52と調速室54を併設して納めることにより薄型化することができた。特に、先行発明では、ぜんまい室52と調速室54との境界を構成する一面の壁(第2の境界壁)56の厚さを、ぜんまい51のぜんまい軸55寄りの方が螺旋状のぜんまい51の外周寄りの方よりも厚くなるように形成してある。これにより、後述する閉扉速度調整のためにロックピン82を回動させるための「にげ空間」を確保しており、ロックピン82が受けボチ83を乗り越えることができる。このようにして、クローザ2の薄型化が図られているので、通常の引き戸1に対しても本実施形態のクローザ2を埋設できる。
先行発明の調速手段8は、ぜんまい51の回転軸(ぜんまい軸)55と一体になってぜんまい室52から第2の境界壁56を貫通して調速室54に突出する調速軸81と、調速軸81の軸方向に直交する方向(つまり、ぜんまい51の半径方向)に伸びる、調速室54内部に設置したロックピン82と、このロックピン82を回動させることで、ばね力調整した後のぜんまい51の巻き状態を固定するために、調速室54内部の複数個所に設置してロックピン82を所望の位置で係止させる受けボチ83とを有する。ロックピン82には、最低限の強度を確保したうえで、筐体3の薄型化のためにできるだけ細径に形成されている。また、調速軸81の頭部には、係止溝82Aを設けているが、例えば図18に示すように、ぜんまいユニット5、筐体3及び引き戸1正面のそれぞれロックピン82と対応する位置に、透孔(図18では筐体3の透孔3Bのみを示す)を穿設しておけば、引き戸1の外部からマイナスのドライバやコインを係止溝82Aに係止させて閉扉速度の調整ができる。
ダンパユニット6は、引き戸1が閉じる際にこの閉じ動作に抗したダンパ力をワイヤー4を介して引き戸1に付与するものであり、先行発明では、ワイヤー4の中間部を複数回にわたって巻装するようになっており、薄型円板状の内部空間を有し内部にダンパ(図略)を収納するダンパ61と、ダンパ61と(同軸状態で)並設し外周面に沿ってワイヤー4が巻装されるダンパプーリ62とを備えている。ダンパ61は、いずれも図示しないが、ダンパ室に充填したダンパオイルと、一方向にのみダンパオイルの油圧抵抗を受けるダンパブレードとを備える。また、ダンパブレードの中心に設けたダンパ軸は、後述するダンパプーリ62のプーリ軸63と一体となって延伸し、ダンパユニット6を貫通して筐体3まで達している。換言すれば、このダンパ軸は、軸孔32にて荷重を受ける片持ち支持構造の状態で、筐体3に回転自在に支持されている。
ダンパプーリ62は、ダンパ側から発生するダンパ力をワイヤー4に伝達させることでゆっくりとした閉扉動作を実現するために設置されており、先行発明では、前述したように、先端と基端との間の中間部分のワイヤー4を複数回にわたって整列状態で巻装している。また、このダンパプーリ62のプーリ軸63は、引き戸1の開扉の際のワイヤー4の引張動作などに伴い、プーリ室64(又は筐体3)内でダンパプーリ62が偏心動作を発生したときに、プーリ室64(又は筐体3)の内壁に衝突せずにダンパプーリ62の回転を保障するために、筐体3の軸孔32との間に所定のわずかな隙間(但し、図19では殆ど確認できない程度の微細な間隔となっている)を設け、ワイヤー4が急激な力を受けた時は、ダンパプーリ62の端面が筐体3の軸孔32で支えられ、両端支持の形で滑りながら回転し、荷重を分散することができる。
ワイヤー乱れ防止手段7は、ワイヤー4が所定の通過経路から脱線するのを防止するものであり、引き戸1が閉鎖される方向に戻る際に、仮にワイヤー4が緩んだ状態となっても脱線するのを防止するようになっている。このため、ワイヤー乱れ防止手段7は、それぞれ、ダンパユニット6と筐体3との間、ダンパユニット6とぜんまいユニット5との間、およびぜんまいユニット5と筐体3との間、のワイヤー4の正常な通過経路から脱線するのを防止するために、ダンパユニット6とぜんまいユニット5を互いに近接状態で、かつ、筐体3の内壁面にダンパユニット6とぜんまいユニット5を近接配置することで形成した隙間7A〜7Eと、ワイヤー4の正常な通過経路の近傍に設置したストッパ71〜73とで構成している。特に、ストッパ71,72は、ワイヤー4の正常な通過経路を挟んだ両側で、その経路に近接したところに設置してある。
また、先行発明の筐体3は、埋設空間13に嵌入する状態で埋設した筐体3を引き戸1の上面にねじ30Bで固定するためのねじ孔30Aを設けた固定板30を一体に備えている。また、この筐体3には、引き戸1を取り外したり吊り込ませたりする際に、引き戸1の上面11に対向する建物(家屋)側の上部枠体Wにクローザ2が衝突するのを防止する保護手段33を備えている。この保護手段33は、ゴムなどの弾性部材で略円錐台形状などに形成されており、引き戸1の上面11から突出するクローザ2のダンパユニット6のダンパプーリ62よりも高く突出している。
したがって、先行発明によれば、図19(A)に示すように、ぜんまい室52と調速室54との境界を構成する一面の壁56の厚さを、ぜんまい51のぜんまい軸55寄りの方が螺旋状のぜんまい51の外周寄りの方よりも厚くなるように形成してある。換言すれば、ロックピン82’(図3)が受けボチ83を乗り越えることができる状態下で、調速室54の厚さを最小限に抑えてある。これにより、閉扉速度の調整のために必要なロックピン82を回動させることができるための「にげ空間」を、必要最小限の厚さで確保できるようになっている。
このように、先行発明によれば、クローザ2の薄型化が図られているので、通常の引き戸1に対しても、特に厚さを増大させずに先行発明のクローザ2を収容して埋設できる。しかも、ロックピン82を強度の許す範囲内においてできるだけ細径にしてぜんまい室52内部に設置したので、さらに筐体3の薄型化を図ることができる。
さらに、先行発明によれば、引き戸1の埋設空間13にクローザ2を埋設することでクローザ2が隠れて外部から見えないようにできる。しかも、引き戸1の上部の建物(家屋)側の上部枠体Wとの間の隙間を利用して、上部枠体Wとクローザ2との間にワイヤー4を架設しており、上部枠体Wの下面に固設したガイド部材Gでワイヤー4を隠して見えないようにできるので、見栄えのよいクローザ2を提供できる。
なお、先行発明では、ダンパプーリ62とワイヤー4の関係を、図19に示すように、多数回整列巻きさせるように構成したが、例えば図20に示すように、ダンパプーリ62に対してワイヤー4を1巻き分だけ係止させるようなV溝62Aをダンパプーリ62に形成するような構成のものを用いてもよい。
このようにダンパプーリ62のV字溝62Aによってワイヤー4が溝の両側面に当接し、摩擦抵抗が増大するため、ダンパプーリ62に巻き付ける回数が1回巻(360度)にならない小さな角度でもダンパ力がワイヤーWに確実に伝えられることができる。
したがって、ワイヤー4をダンパユニットの巻胴部の全周に亘って巻きつけていないので、ワイヤー4の寿命を高めることができ、かつワイヤーの長さが短くて済み、更には、複数回巻回する必要がないので、組立てが容易になる。
以上のように、ドライバーでぜんまい軸を回転させることで閉扉速度を調節することができた。ぜんまいの中心を右回転させるとぜんまいを軸に巻き付けるようになり、ぜんまい力を強めて閉扉速度を速めることとなり、逆にぜんまいの中心を左回転させることでぜんまいを軸から解くようになり、ぜんまい力を弱めて閉扉速度を遅くするようになった。
この調整速度を変えるにはドライバーで軸を回転させることが必要であり、そのためドライバーを差し込むための穴を扉の正面にあけておくことが必要となり、見た目が悪かったばかりか、穴が正面にあり目立つので子供たちのイタズラを誘発し易かった。
本発明はこのような欠点を解決するためになされたもので、扉の正面の目立つ位置に穴をあけなくても調整速度を変えることができるようにした引き戸クローザを提供することを目的としている。したがって、引き戸クローザのワイヤー引き力調整を横側から調整できるようにすることにより、穴に異物を押し込むなどのいたずらが防止でき、また見た目も良くなるといった意匠性の効果も得られる。
上記課題を解決するため、請求項1記載の内蔵タイプ引き戸用クローザの発明は、上面にワイヤー出口を透設された筺体と、前記筺体内に設けられて前記ワイヤー出口近傍の側面に取付けられかつダンパプーリをその支軸に回動可能なように軸着するダンパーユニットと、前記筺体内に設けられて前記筺体の両面に貫通した穴に回転可能なように差し込まれたシャフトにぜんまいプーリを回動可能なように軸着するぜんまいユニットと、前記ぜんまいプーリにその一方端部を係止しかつ引き戸を全開するに足る長さを前記ぜんまいプーリの外周面に沿って巻回しながら前記ダンパプーリの外周上に沿って巻回して、その他方端部を前記ワイヤー出口から導出されるワイヤーと、を具備してなり、前記ダンパーユニットと前記ぜんまいユニットが前記ワイヤーを介して互いに独立して回動可能なように軸支され、かつ、ロックピンをぜんまいケースの幅の中に納め、前記筺体側に受けボチを複数箇所設け、常時1ないし複数箇所の受けボチで前記ロックピンを受けるようにした内蔵タイプ引き戸用クローザにおいて、
前記ぜんまいプーリの側面に対向させてぜんまいシャフトに一体的に取り付けられた第1平歯車と、前記第1平歯車と噛み合う第2平歯車と、前記第2平歯車に一体的に取り付けられたウォームホイルと、前記ウォームホイルと噛み合うウォーム歯車と、前記ウォーム歯車に一端で嵌合して他端が引き戸の端部まで延び当該他端を回動させることで前記ウォーム歯車を回動可能とする長尺部材と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1の引き戸用クローザにおいて、前記引き戸にショックアブソーバを取り付け、前記引き戸の閉まり際の数〜数十センチ内で前記ショックアブソーバのピストンロッド先端が引き戸枠側に接触して前記引き戸にダンピング抵抗が発生するようしたことを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、請求項1の引き戸用クローザにおいて、前記引き戸用クローザに内蔵される前記ダンパーユニットのプーリに歯車を配設し、引き戸枠側にラックを配設し、前記引き戸の閉まり際の数〜数十センチ内で前記プーリの歯車が前記ラックと噛み合うことで閉まり際がゆっくりと閉まるようにするとともに、前記ラックの少なくとも噛み合い端部を弾性部材で構成したことを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、請求項3の引き戸用クローザにおいて、前記引き戸用クローザに内蔵される前記ダンパーユニットのプーリに歯車を配設すると共に前記引き戸用クローザにプーリを新設し、引き戸枠側にラックを配設し、前記引き戸の移動幅の長さに亘って前記プーリの歯車が前記ラックと噛み合うようにし、ワイヤーが前記新設されたプーリを介して引き戸側に固定されていることを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、引き戸に内蔵するために薄くした引き戸クローザのわずかな空間に回転伝達機能(例えば歯車)を配置し、方向転換して引き戸の横(引き戸の進行方向正面側)から引き戸クローザのワイヤー引き力を調整できるようにしたので、扉の正面に穴をあけていた先行発明と比べて、見た目が良くなるといった意匠性の効果と共に、穴に異物を押し込むなどのいたずらを誘発するおそれがなくなる。
また、ダンパー機能(例えばショックアブソーバ)を内蔵するという工夫を追加したことにより、急閉めした場合の閉まり速度を遅くすることが可能となる。
〈第1の実施形態〉
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る引き戸クローザ(以下、「クローザ」と略す)2の側面図(A)と正面図(B)を示すものである。
図2は図1(B)のクローザの平面図(A)と背面図(B)を示すものである。
図3は図2(A)のクローザの上部の固定板を除去した平面拡大図(一部切り欠き図)を示すものである。
図4は図1(B)のクローザを図の左上方から見た斜視図、図5は図1(B)のクローザを図の右上方から見た斜視図で、図4および図5の両図において2個の平歯車は外している。図6は図1(B)のクローザを図の正面下方から見た斜視図、図7は図1(B)のクローザを図の背面側から見た斜視図である。図1〜図7において、同じ部品には同じ符号を付している。
図1において、先行発明に属する技術については既述したので、ここでは説明を割愛する。
〈第1の実施形態の構成〉
まず、先行発明に付加した本発明の第1の実施形態の構成について箇条書きで説明する。
1)図1において、第1平歯車91をぜんまいプーリ58の側面(図1A参照)に対向させてぜんまいシャフト55(図3)に一体的に取り付けている。
2)第2平歯車92を第1平歯車91と噛み合わせている(図1B、図2B、図3、図6)。
3)第2平歯車92の中心にあけられた長孔92aをウォームホイル93の軸93aに嵌合させる(図4、図5、図6)。
4)第2平歯車92の中心にあけられた長孔92aをウォームホイル93の軸93aに嵌合させる(図6)。なお、ウォームホイル93は両端部が筐体3(図3)の両面3A、3B間に回転可能に取り付けられている。
5)ウォームホイル93をウォーム歯車94に噛み合わせている(図2B)。なお、ウォーム歯車94はその軸がそれぞれ軸受94A、94B(図5、図6)に支持されている。また、ウォーム歯車94の軸の一端部94Eは軸受94A(図6)を貫通しており、端部94Eは外形が断面多角形(六角形)に形成されている。
6)長尺部材(ウォームガイド)95はその軸方向中心に、断面多角形(図では六角形)の貫通穴95H(図4)があけられており、その貫通穴95Hの大きさは、ウォーム歯車94の端部94Eが隙間なく挿入されうる大きさになっている。そこで、長尺部材95の一端部95F(図2)がウォーム歯車94の端部94E(図2)に嵌合され、他端部95E(図2)が軸受96A(図2)に支持されている。ウォーム歯車94とウォームガイド95は断面多角形の穴が貫通した一体の形でもよい。
7)以上の部材、すなわち、第1平歯車91、第2平歯車92、ウォームホイル93、ウォーム歯車94、長尺部材95が本発明で追加された主たる構成要素であり、これらがすべて先行発明の筐体3(図2B)の中に収納されている。
8)本発明ではさらに筐体3の外部にジョイント96が用いられる(図2B)。
このジョイント96は、一端部96Eの外形が断面多角形(図では六角形)に形成され、その大きさはウォームガイド95の貫通穴95H(図4)に隙間なく挿入されうる大きさで、その長さはウォームガイド95の貫通穴95Hの全長以上となっている。そこで、ジョイント96の端部96Eがウォームガイド95の貫通穴95Hに挿入され、かつ、ジョイント96の他端96Fが支持装置96Gに回転可能に支持されている。ジョイント96の他端96Fを軸方向外側から見ると、マイナスドライバや六角ソケットレンチで回転できるようにマイナス溝を形成した六角頭が、他端96Fの軸方向直角面に形成されている。
9)支持装置96Gは引き戸1の端部に埋設されている。支持装置96Gにはジョイント96の他端96Fを回転可能に支持するための穴があけられており、他端96Fがこの穴に回転可能に支持される。その際、ジョイント96の他端96Fの軸方向直角面が支持装置96Gの穴から顔を覗かせるようになり、そこで、ジョイント96の他端96Fのマイナス溝を形成した六角頭をマイナスドライバや六角ソケットレンチで回転させると、ジョイント96が回転する。ジョイント96はスライド可能であり、筐体3(図2B)が引き戸1の端部から見て浅い位置にあっても深くても取り付け自由となる。
〈第1の実施形態の動作〉
つぎに、第1実施の形態に係る構成の動作について箇条書きで説明する。
1)引き戸1の他端に顔を覗かせているジョイント他端96Fのマイナス溝を形成した六角頭をマイナスドライバや六角ソケットレンチで回転させると、ジョイント96が回転する。
2)ジョイント96が回転すると、これと嵌合しているウォームガイド95が同じく回転する。
3)ウォームガイド95が回転するとウォーム歯車94が同じく回転する。
4)ウォーム歯車94が回転するとウォームホイル93が微回転する。
5)ウォームホイル93が微回転すると第2平歯車92が同じく微回転する。
6)第2平歯車92が微回転すると第1平歯車91が同じく微回転する。
7)第1平歯車91が微回転するとぜんまい軸55(図19A)も同じく微回転する。したがって、ぜんまい軸55と一体の調速軸81(図19A)も同じく微回転する。
8)調速軸81が微回転すると調速軸81を貫通しているロックピン82(図19B)も微回転する。
9)ロックピン82が微回転するとロックピン82は先行発明に従って受けボチ83を乗り越えて、ぜんまい51(図1)が締め付けられていく(ジョイント96を逆回転させれば、ぜんまい51は弛む。)。
10)ロックピン82の回転が止まると、ロックピン82は直近の受けボチ83(図7、図19)で係止される。これによって引き戸1の戻りのばね力が調整される。
〈第1の実施形態の効果〉
以上のように、第1実施の形態によれば、引き戸クローザ1のワイヤー引き力調整を引き戸1の横側から調整できるようになるので、引き戸1の正面に穴をあけずに済むためその穴に異物を押し込むなどのいたずらが防止できる。
また、引き戸1の正面に穴がないので見た目も良くなるといった意匠性の効果も得られる。
〈第2の実施形態〉
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
〈第1の実施形態と比べた第2の実施形態の長所〉
第1の実施形態の引き戸クローザによれば、(a)引き戸クローザ1のワイヤー引き力調整を引き戸1の横側から調整できるようにするので、引き戸1の正面に穴をあけずに済むためその穴に異物を押し込むなどのいたずらが防止できる。
(b)また、引き戸1の正面に穴がないので見た目も良くなるといった意匠性の効果も得られる。(c)その他、先行発明の持つ効果(引き戸1が閉じる際にダンパユニット6により閉扉速度が制限される。)も当然ながら備えている。
第1の実施形態に係る引き戸クローザの場合、引き戸から手を離したら引き戸はゆっくりした速度で自動的に閉まるのだが、逆に手で引き戸を強く引いて強制閉めようとすると、ダンパユニット6からワイヤー4が弛んでしまうのでダンパーが効かなくなり、したがって引き戸は減速せずに引き戸枠T側に衝突することとなり、衝突時の高音が騒音となったり、引き戸と引き戸枠との衝突で両者の耐久性が劣化する恐れがあった。
そこでこれを回避するには、閉扉時のスピードの減速機能を持った製品を別途引き戸に直接取り付けることが考えられるが、クローザの他にさらに別製品を引き戸に取り付けることは面倒なことである。
第2の実施形態はこれらの課題を克服するためになされたもので、閉扉時のスピードの減速機能を持った製品を別途引き戸に取り付ける必要のない引き戸クローザを提供することを目的としている。
〈第2の実施形態の構成〉
図8は本発明の第2の実施形態に係る引き戸クローザを示す図で、平面図(A)と正面図(B)で、引き戸が閉扉途中の状態を示し、図9は図8(B)の状態から引き戸が閉扉した状態を示している正面図である。
図8の引き戸クローザが第1の実施形態(図1〜図7)の引き戸クローザと異なる点は、ショックアブソーバ98を備えている点である。ショックアブソーバー98はオイルを満たした筒にピストンロッドを入れ、ピストンロッドの端部にピストンを付け、ストロークする際にこのピストンがオイル中を通過するとき粘性抵抗を受けて減衰力を発生させるものである。
〈ショックアブソーバの取り付け位置〉
引き戸クローザ2の閉扉方向の前方側面にショックアブソーバ98を取り付けている。そして、引き戸1が閉まり際の数〜数十センチt1にまで接近したときショックアブソーバ98のピストンロッド98Pが引き戸枠Tに接触する位置に引き戸クローザ2を引き戸1の中に取り付けている。
〈第2の実施形態の動作〉
つぎに、第2の実施形態に係る構成の動作について説明する。
〈ピストンロッド98Pが引き戸枠Tに接触する迄〉
引き戸1があけられた後、手で強制的に閉められると、ダンパプーリ62からワイヤー4が弛んでしまうのでダンパーが効かなくなり、手の勢いにより引き戸1は引き戸枠Tに向かって加速し始める。図8では、ショックアブソーバ98のピストンロッド98Pが引き戸枠Tからまだ距離t1だけ離れているので、ショックアブソーバ98は働いていない。したがって、手の勢いにより引き戸1は引き戸枠Tに向かって加速し続ける。
〈ピストンロッド98Pが引き戸枠Tに接触した後〉
図9で示すように、ピストンロッド98Pが引き戸枠Tに接触すると、ピストンロッド98Pが引き戸枠Tに押されてショックアブソーバ98の筒内に押し込まれそうになるが、ピストンロッド98Pの反対端部にあるピストンが粘性抵抗を受けるのでショックアブソーバ98が働らき、速い閉扉速度で閉められてきた引き戸1はこの瞬間から減速する。したがって引き戸1は最終的に十分に減速された速度で引き戸枠T側と静かに接触することとなる。
図9はこのようにして引き戸1が減速されて引き戸枠T側と静かに接触した状態を示している。
〈第2の実施形態の効果〉
以上のように、第2実施の形態によれば、強制閉めに対する減衰機能(ショックアブソーバ)を引き戸クローザ自体につけているので、別の機能を持った製品を使用しないで引き戸クローザだけで強制閉めに対応できるようになる。
〈第2の実施形態の変形例〉
次に、本発明の第2の実施形態の変形例について説明する。
〈変形例の長所〉
第2の実施形態の引き戸クローザによれば、強制閉めに対する減衰機能(ショックアブソーバ98)を引き戸クローザ自体につけているので、別の機能を持った製品を使用しないで引き戸クローザだけで強制閉めに対応できるのであるが、ショックアブソーバ98の取り付け位置が引き戸クローザ2の閉扉方向の前方側面であったので、引き戸1をあけたときに、ショックアブソーバ98のピストンロッド98Pが人目につき意匠的に良くないこと、目立つ位置にあるのでいたずらされ易い懸念があったこと、引き戸クローザの引き戸での内蔵位置がショックアブソーバ98のピストンロッド98Pのストロークで決められてしまうので、引き戸クローザの内蔵位置の設計自由度がなかったこと。などである。
第2の実施形態の変形例はこれらの欠点を解決するためになされたもので、変形例によれば、ピストンロッド98Pを人目のつかない位置に配設することで意匠的効果が得られ、かついたずらされ難くなり、しかも設計の自由度がきくようになる。
〈変形例の構成〉
図10は本発明の第2の実施形態の変形例に係る引き戸クローザを示す図で、平面図(A)と正面図(B)で、引き戸が閉しつつある途中の状態を示している。図11は図10(B)の状態から引き戸が閉した状態を示している正面図である。図8の引き戸クローザが図10の引き戸クローザと異なる点は、図8の引き戸クローザはショックアブソーバ98を側面に取り付けているのに対して、図10の引き戸クローザ2はショックアブソーバ98を上面に取り付けている点である。そしてこの場合、ショックアブソーバ98のピストンロッド98Pが当接するのは引き戸枠Tではなくて、建物側の上部枠体W(図17)の任意の位置に取り付けられるストッパStである。引き戸1を減速させたい位置に引き戸1が来たとき、引き戸1に取り付けられたショックアブソーバ98のピストンロッド98PがストッパStに当接するようにストッパStの設置位置が決められている。
〈変形例の動作〉
つぎに、第2の実施形態に係る構成の変形例の動作について説明する。
1.〈ピストンロッド98PがストッパStに接触する迄〉
引き戸1があけられた後、手で強制的に閉められると、ダンパプーリ62からワイヤー4が弛んでしまうのでダンパーが効かなくなり、手で勢いよく引き戸1を閉めると引き戸枠Tに向かって高速で閉扉し始める。図10では、ショックアブソーバ98のピストンロッド98PがストッパStからまだ距離t1だけ離れているので、ショックアブソーバ98は働いていない。したがって、手の勢いにより引き戸1は引き戸枠Tに向かって高速で閉扉し続ける。
2.〈ピストンロッド98PがストッパStに接触した後〉
図11で示すように、ピストンロッド98PがストッパStに接触すると、ピストンロッド98PがストッパStに押されてショックアブソーバ98の筒内に押し込まれそうになるのでピストンロッド98Pの反対端部のピストンが粘性抵抗を受けてショックアブソーバ98が働らき始める。手の勢いで速い速度で閉められてきた引き戸1はこの瞬間から減速し、引き戸1は最終的に十分に減速された速度で引き戸枠T側と静かに接触することとなる。
図11はこのようにして引き戸1が減速されて引き戸枠T側と静かに接触した状態を示している。
〈変形例の効果〉
以上のように、第2実施の形態の変形例によれば、強制閉めに対する減衰機能(ショックアブソーバ)を引き戸クローザ自体につけているので、別の機能を持った製品を使用しないで引き戸クローザだけで強制閉めに対応できるようになるという第2の実施形態の効果の他に、ピストンロッド98Pを人目のつかない位置に配設しているので意匠的効果があり、かつ、いたずらされ難くなる。しかも引き戸クローザの取り付け位置の設計の自由度がきくようになる。
〈第3の実施形態〉
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
〈第2の実施形態と比べた第3の実施形態の長所〉
第2の実施形態の引き戸クローザによれば、引き戸クローザに強制閉めに対する減衰機能(ショックアブソーバ)を取り付ける作業が必要となり、既存の作業工程に新たな工程が加わることになった。
第3の実施形態によれば、既存の作業工程に新たな工程を加えることなく引き戸クローザに強制閉めに対する減衰機能を持たせることのできる引き戸クローザを提供することを目的としている。
〈第3の実施形態の構成〉
図12は本発明の第3の実施形態に係る引き戸クローザを示す図で、平面図(A)と正面図(B)である。
図12において、ダンパ61と同軸状態で並設されてその外周に形成された溝に沿ってワイヤー4が巻装されているダンパプーリ62’は、第3の実施形態によれば、円周方向に歯車を配設されている。そして、このダンパプーリ62’の歯車と噛み合うラック99を引き戸枠側に配設している。このようにすることで、引き戸1の閉まり際の数〜数十センチ内でダンパプーリ62’の歯車がラック99と噛み合うようにしたのが特徴である。
〈第3の実施形態の動作〉
引き戸1が手で強制的に閉められているため引き戸1の速度が速くなっていても、閉まり際まで接近すると、ダンパプーリ62’の歯車がラック99と噛み合うようになる。それまで高速で閉まっていてもダンパプーリ62’の歯車がラック99と噛み合うことでダンパ61の機能によりダンパプーリ62’の回転がゆっくりと回転するようになり、したがって引き戸1はゆっくり閉まるようになる。
〈第3の実施形態の効果〉
以上のように、第3実施の形態によれば、これまでの引き戸クローザの組み立て工程において、これまでのダンパプーリ62に代えて周囲に歯車を配設したダンパプーリ62’を組み込むだけであるので、強制閉めに対する減衰機能を引き戸クローザに持たせるために新しい工程が加わることはなくなる。
〈第3の実施形態の変形例〉
次に、本発明の第3の実施形態の変形例について説明する。
図13は第3の実施形態の変形例を示すラック99の一部断面の正面図である。図12のラック99は全体を硬質材料(例えば、プラスチック、金属)で作っていたが、それだとダンパプーリ62’の歯車の位置がワイヤー4によって規制されているため、ラック99と噛み合うときのかみ合い端部で両者の山と谷が正確に噛み合うことが必要で、そのようになるためにダンパプーリ62’とラック99の正確な位置決めが要求されていた。
しかしながら引き戸の単純な設置作業にあたって、ダンパプーリ62’とラック99との正確な位置決めを要求することは設置業者にとって過酷な要求でもあり、しかも開閉時のダンパプーリとワイヤーの滑りにより位置は変わるので確実な位置決めはできなかった。
第3の実施形態の変形例は、このような図12のラック99の欠点を解決するためになされたもので、ダンパプーリ62’とラック99との正確な位置決めを必要としないラックを提供することを目的としている考え出されたもので、ダンパプーリ62’がラック99と噛み合うときの少なくともかみ合い端部99Aを弾性部材(例えば、ゴム)で構成したのが特徴である。
噛み合い端部99Aを弾性部材としたので、ダンパプーリ62’の山がラック99の谷に噛み合うときに若干の位置決め誤差があっても、噛み合い端部99Aの弾性部材が誤差を吸収してダンパプーリ62’の山を受け入れることとなるため、スムーズな噛み合いが行われることとなる。
なお、反対方向はダンパがフリー(一方向性)のため噛み合わないことはない。
図13では、ラック99’は、かみ合い端部99Aを弾性部材で構成するようにしているが、もちろんラック99’の全体を弾性部材で構成するようにしてしもよい。
〈第4の実施形態〉
次に、本発明の第4の実施形態について図14に基づいて説明する。
〈第4の実施形態の構成〉
第4の実施形態のクローザ2’が第3の実施形態のクローザ2と異なる部分は、(a)ワイヤー4がダンパプーリ62’を介さず、アイドラープーリ(負荷のない中間プーリ)66を介して引き戸側に固定されていること、(b)ダンパプーリ62’の歯車は単独で存在し、常時枠側のラック99にかみ合ってること、(c)ラック99はほぼ引き戸の移動幅の長さに亘っていること、である。
ダンパーはもちろん一方向性(開くときは負荷がなく、閉まる時のみ負荷を与えゆっくり閉まる)のものを使用している。
〈第4の実施形態の動作および効果〉
引き戸1が手で強制的に閉められているため引き戸1の速度が速くなっていても常にダンパプーリ62’の歯車がラック99と噛み合っているため、常にダンパ61の機能が働きダンパプーリ62’の回転がゆっくりと回転するようになり、したがって引き戸1はゆっくり閉まる。
第4の実施形態の効果は、(a)ワイヤー4はダンパプーリ62’を介していないので引き戸1を急に強制的に戻してもたるまない。
(b)ダンパーユニットは開ける場合は一方向性で閉まる時はゆっくりと閉まるため、強制閉めした場合でも始めからダンパーが利いているので、引き戸が早く閉まることがない。といったことである。
本発明の第1の実施形態に係る引き戸クローザの側面図(A)と正面図(B)を示すものである。 図1(B)のクローザの平面図(A)と背面図(B)を示すものである。 図2(A)のクローザの上部の固定板30を除去した平面拡大図(一部切り欠き図)を示すものである。 図1(B)のクローザを図の左上方から見た斜視図である。 図1(B)のクローザを図の右上方から見た斜視図である。 図1(B)のクローザを図の正面下方から見た斜視図である。 図1(B)のクローザを図の背面側から見た斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る引き戸クローザを示す図で、平面図(A)と正面図(B)で、引き戸が閉しつつある途中の状態を示している。 図8(B)の状態から引き戸が閉した状態を示している正面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る引き戸クローザを示す図で、平面図(A)と正面図(B)で、引き戸が閉しつつある途中の状態を示している。 図10(B)の状態から引き戸が閉した状態を示している正面図である。 本発明の第3の実施形態に係る引き戸クローザを示す図で、平面図(A)と正面図(B)である。 は第3の実施形態の変形例を示すラック99の一部断面の正面図である。 は本発明の第4の実施形態に係る引き戸クローザを示す図で、平面図(A)と正面図(B)を示している。 従来の引き戸クローザの構成を示す説明図である。 (A)は従来の他の引き戸クローザの構成を示す斜視図、(B)はその断面図である。 (A)は先行発明の第1の実施形態に係る引き戸クローザを取付けた引き戸を示す正面図、(B)は側面図、(C)は引き戸を開いた状態を示す正面図である。 図17に示す第1の実施形態のクローザとワイヤーの設置状態を示す説明図である。 (A)は先行発明の第1の実施形態に係る引き戸クローザを示す平面図、(B)は正面図である。 先行発明の第1の実施形態に係る引き戸クローザの変形例を示す平面図である。
符号の説明
1 引き戸
11 上面
12 下面
13 埋設空間
15 ロック空間
2、2’ 引き戸クローザ
3 筐体
30 固定板
31 筐体の上面
32 軸孔
33 保護手段
34 ロック手段
4 ワイヤー
5 ぜんまいユニット
51 ぜんまい
52 ぜんまい室
53 ワイヤー室
54 調速室
55 ぜんまい軸
56 第2の境界壁
57 第1の境界壁
58 ぜんまいプーリ
6 ダンパユニット
61 ダンパ
62、62’ ダンパプーリ
62A V溝
63 プーリ軸
64 プーリ室
66 アイドラープーリ(負荷のない中間プーリ)
7 ワイヤー乱れ防止手段
7A〜7E 隙間
71〜73 ストッパ
8 調速手段
81 調速軸
82 ロックピン
83 係止部材
9 調整手段
91 第1平歯車
92 第2平歯車
93 ウォームホイル
94 ウォーム歯車
95 長尺部材(ウォームガイド)
96 軸受
98 ショックアブソーバ
99、99’ ラック
R ローラ
T (建物側の)戸当り
W (建物側の)上部枠体
α 開扉方向
β 閉扉方向

Claims (4)

  1. 上面にワイヤー出口を透設された筺体と、前記筺体内に設けられて前記ワイヤー出口近傍の側面に取付けられかつダンパプーリをその支軸に回動可能なように軸着するダンパーユニットと、前記筺体内に設けられて前記筺体の両面に貫通した穴に回転可能なように差し込まれたシャフトにぜんまいプーリを回動可能なように軸着するぜんまいユニットと、前記ぜんまいプーリにその一方端部を係止しかつ引き戸を全開するに足る長さを前記ぜんまいプーリの外周面に沿って巻回しながら前記ダンパプーリの外周上に沿って巻回して、その他方端部を前記ワイヤー出口から導出されるワイヤーと、を具備してなり、前記ダンパーユニットと前記ぜんまいユニットが前記ワイヤーを介して互いに独立して回動可能なように軸支され、かつ、ロックピンをぜんまいケースの幅の中に納め、前記筺体側に受けボチを複数箇所設け、常時1ないし複数箇所の受けボチで前記ロックピンを受けるようにした内蔵タイプ引き戸用クローザにおいて、
    前記ぜんまいプーリの側面に対向させてぜんまいシャフトに一体的に取り付けられた第1平歯車と、前記第1平歯車と噛み合う第2平歯車と、前記第2平歯車に一体的に取り付けられたウォームホイルと、前記ウォームホイルと噛み合うウォーム歯車と、前記ウォーム歯車に一端で嵌合して他端が引き戸の端部まで延び当該他端を回動させることで前記ウォーム歯車を回動可能とする長尺部材と、を備えたことを特徴とする内蔵タイプ引き戸用クローザ。
  2. 前記引き戸にショックアブソーバを取り付け、前記引き戸の閉まり際の数〜数十センチ内で前記ショックアブソーバのピストンロッド先端が引き戸枠側に接触して前記引き戸にダンピング抵抗が発生するようしたことを特徴とする請求項1の引き戸用クローザ。
  3. 前記引き戸用クローザに内蔵される前記ダンパーユニットのプーリに歯車を配設し、引き戸枠側にラックを配設し、前記引き戸の閉まり際の数〜数十センチ内で前記プーリの歯車が前記ラックと噛み合うことで閉まり際がゆっくりと閉まるようにするとともに、前記ラックの少なくとも噛み合い端部を弾性部材で構成したことを特徴とする請求項1の引き戸用クローザ。
  4. 前記引き戸用クローザに内蔵される前記ダンパーユニットのプーリに歯車を配設すると共に前記引き戸用クローザにプーリを新設し、引き戸枠側にラックを配設し、前記引き戸の移動幅の長さに亘って前記プーリの歯車が前記ラックと噛み合うようにし、ワイヤーが前記新設されたプーリを介して引き戸側に固定されていることを特徴とする請求項3の引き戸用クローザ。
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