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JP5132279B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は吸収性物品に関し、特に両側に起立部を備えた吸収性物品に関する。
ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品において、液体等の横漏れを抑えるために、両サイドを加工したものがある。例えば、表面層及び吸収シートの両サイド部を折り畳んで、この折り畳んだ厚みだけサイド部に多少の段差を設けたものがある(特許文献1)。また、ナプキンの両サイドに弾性シートを配設し、これを丸めて折り返した筒状の立体壁を設けたものがある(特許文献2)。さらに、ナプキンにおいて被覆シートと吸収層とを着用者側に折り曲げ、この部分に取り付けた弾性部材の収縮力により上記の曲げ形状を維持し、立体壁としたものがある(特許文献3)。
特開平10−33588号公報 特開2001−170111号公報 特開2002−291804号公報
本発明は、液体等の横漏れの防止性を高めた吸収性物品の提供を目的とする。また、本発明は長時間の着用や、排泄液量が多いときにも上記の優れた防漏性を示し、さらに肌にやさしく着用感の良好な吸収性物品の提供を目的とする。さらにまた、本発明は、上記の優れた機能を有し、しかも材料コストが低減され、生産効率の良い吸収性物品の提供を目的とする。
本発明は、肌当接面側に配置される液透過性の表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、該両シート間に配置される吸収体とを有する吸収性物品であって、前記吸収性物品は、この幅方向両側部に、長手方向に延びる一対の起立部を有し、該起立部は、弾性部材を配さずに前記表面シートと吸収体と裏面シートとを一体にして該裏面シートを内包するようにループ状に折り曲げてなるものであり、かつ、該起立部の基部において、前記裏面シートが互いに対向した面を接合してなる接合部を有する吸収性物品により、上記の目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品は、液体等の横漏れ防止性が高く、ナプキンや失禁パッドとして好適に用いることができる。また、本発明の吸収性物品は、長時間の着用や排泄液量が多いときにも上記の優れた防漏性を示し、さらに良好な着用感を示すという優れた効果を奏する。さらにまた、本発明の吸収性物品は、上記の優れた機能の実現のために余計な部材や加工を要さず、材料コストが抑えられ、高い生産効率で製造することができる。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい実施形態である生理用ナプキンについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態(本実施形態1)としての生理用ナプキンを模式的に示す斜視図である。図2は図1におけるII−II線断面を示す拡大断面図である。図3は図1におけるIII−III線断面を示す拡大断面図である。なお、図1〜図3に示した形態は非着用時のナプキンの形状として示しており、着用時には着用者の股間に表面シート1側を当接して、ナプキンを長手方向(Y方向)に緩やかに包むように曲げて使用する。これは後述する本実施形態2〜4についても同様である。
本実施形態1の生理用ナプキン10は、表面シート1と、吸収体4と、裏面シート2とを有する(図1〜図3参照)。表面シート1には通常液透過性の材料が、吸収体4には液吸収保持性の材料が用いられ、排泄された経血等の液体が表面シート1を透過して内部の吸収体4に吸収される。裏面シート2には通常液不透過性の材料が用いられ、これにより吸収した液体を着用者の衣類の方に漏洩させず、清潔に排泄液等を吸収保持して処理することができる。
本実施形態1の生理用ナプキン10においては、幅方向の両側に起立部5が設けられている(図1参照)。本発明において「両側」とは、物品の中心(補助線)cより幅方向側方で、起立部を設けて排泄液等の横漏れ防止性を示す機能的な位置であれば特に限定されない。例えば図中、側部(補助線)nとして示したようにサイドウイング7を除く物品の本体幅又は吸収性物品としたときに吸収体の配される部分の幅を略4等分したときの略1/4もしくは3/4の位置とすることが好ましい。
本実施形態1の生理用ナプキン10において、中央部tの起立部5tは、表面シート1と吸収体4と裏面シート2とを一体にして、裏面シートを内側に包み込むようにして、ループ状に折り曲げて形成されている(図2)。適度な厚みがあり形状維持性を有する吸収体を、表面シート及び裏面シートとともに折り曲げることにより、図示したもののように緩やかに湾曲した断面を有する良好なループ形状が得られ好ましい。起立部のループ形状は図示したもののように起立部の高さ方向に長手方向を有する楕円形のループ形状であることが好ましい。このような楕円形ループ形状とすることにより高さのある起立部とすることができ防漏壁作用が高まる。また、図示しもののように、物品の側方に起立部を傾けて配設することにより、両側の起立部と物品中央部(側部n−n間の部分)とによる受け皿形状が形成され(図1参照)、良好な着用感を維持しつつ排泄液を確実に受け止める作用が高まり好ましい。さらに起立部5tの内部には空間15が保持されているため、着用者が起立部5tを股間に当てたときに適度なクッション性が得られ、大腿部の付け根のあたりにおける肌当たりの良いフィット感が得られる。
本実施形態1の生理用ナプキン10において、起立部5tは、さらにこの基部11(図2)において、裏面シート2が折り曲げられ互いに対抗した面が接合されている接合部2aを有する。この接合方法は特に限定されないが、通常この種のシートの接合に使用される粘着剤により接合すればよく、あるいは熱圧着等により接合してもよい。このように裏面シート2の裏面を起立部の基部(付け根部)11において接合固定したため、起立部5tの立上げ形状が効果的に起立安定し、その起立形状が維持される。
このような裏面シートの形態とせず、例えば裏面シートを起立部内で全面的に接合してしまうと、曲げくせのついた当初は吸収体4がもつ賦形性及び形状維持性により起立部が立ち上がるものの、次第に折り曲げた部分は方向dに倒れこんでしまう。とくに着用者の股間に一度当ててしまうと、起立部は押し付けられて方向dに倒伏し、もはや起立状態に戻らない。すなわち起立状態は維持されず、上述のようなループ形状及びその内部に保持した空間15による良好なクッション性による適度の反発作用も得られず、横漏れ防止作用を示さないこととなる。
本発明において起立部5は、上述したように少なくとも表面シートと、吸収体と、裏面シートとをループ状に折り曲げ、裏面シートを起立部基部で接合することにより形成される。すなわち、従来のように弾性部材により締め付けるなどして立上げ状態を維持するものではない。そのため弾性部材を用いる必要がなく、従来のものにくらべ材料コストを低減することができる。また、工程上の取り扱いに困難を要する弾性部材を用いないことから製造しやすく、製造効率を大幅に向上させることができ、大量生産にも好適に対応しうる。
さらに弾性部材により防漏壁の形状を維持するような従来のものについていうと、結局弾性部材の締め付け力で壁部を着用者側に突出させるものであり、特に柔らかな肌部分に適用したときや、長時間着用したときなどには、場合により着用部に幾分違和感があったり、多少鬱血したりすることもある。このようなときにも、本発明の吸収性物品においては、先に述べたとおり防漏壁となる起立部に弾性部材を用いる必要がなく、着用される態様や場所に応じて締め付けすぎない形態とすることができる。さらに起立部の内部に保持した空間15はエアクッション性を示し、着用者に適度な弾力性を付与し、長時間の使用にも好適に対応しうる。
本実施形態1における起立部5tは上述のように良好な立ち上げ形状が維持されており、このとき立上げ角度θは特に限定されないが、非着用時において15〜80°であることが好ましい。本発明において起立部の立上げ角度とは特に断らない限り、物品の横断面(図2参照)において接合部2a及び起立部5の頂点5aを結ぶ線mと、物品平面がなす線(X方向の直線)とが交わる角度をいう。また、物品中央部tの、起立部5tの立上げ角度θを後述する端部(前部s、後部u)における起立部5uの立上げ角度θ及びθより大きくすることが好ましい。これにより、物品中央部は通常排泄液の集中するところであり、ここでの液体等の横漏れを効果的に抑制し防止することができる。なお、上述のように、本実施形態1のナプキンは非着用時の形態として図示しており、着用時には通常起立部が肌と接して倒された状態にされる。そして、起立部5tが倒されれば、その分立ち上がろうとする弾力的な反発力が生じ、着用者の肌と物品本体との間に隙間を与えない。また、この反発力により、着用者の肌の起状や動きにも対応しうる高い横漏れ防止性が発揮される。したがって、起立部の立ち上げ角度は、当接される体部の形状や動きに応じて上記の範囲で機能的に調節することが好ましい。肌の起状や動きが大きく起立部5tがあまり倒されないようなときには起立角度を高めて防漏壁として機能させることができ、また体圧を受ける部分においては低角度にして適度な肌との密着による防漏効果を維持しながら違和感を与えない設定にしてもよい。
起立部5の高さは(本発明において、起立部の高さは特に断らない限り、裏面シートの接合部2aから起立部の頂点5aまでの距離と定義する。)、特に限定されないが、良好な横漏れ防止性と着用感とを考慮し例えば5〜50mmとすることが好ましい。
本実施形態1の生理用ナプキンにおいては、起立部の基部11より中心c(図1)側であって基部11の近傍にエンボス8が設けられている。このエンボスは表面シート1と吸収体4とを接合し固定する作用があるが、本実施形態においては特に起立部5tの立上げ促進作用を示すため、このエンボス8を設けることが好ましい(図2)。詳しくいうと、ナプキン長手方向の中央部tでは上述のように排泄液が集中し多量の排泄があったときにも横漏れしないことが好ましい。このようなときに、エンボス8を設けることにより立上げ角度θを一層大きくし、防漏性を高めることができる。また、起立部5tは通常着用されたときに押し付けられ方向dに倒されるが、その状態が長時間に亙り持続されると立ち上がり状態に戻りにくくなることがある。このようなときにも、上記のエンボス8を設けることで、長時間の着用においても良好な立上げ作用を長期間維持することができる。エンボス8を設ける位置は、上述のように基部11より中心c側であれば特に限定されないが、十分な立上げ促進作用を得る観点から、基部11から5〜50mmの範囲内であることが好ましい。
本実施形態1の生理用ナプキン10においては、図2に示したように、起立部5の側方において延出した、延出部12が設けられている。ここで、延出部12は表面シート1と裏面シート2とから構成されているが、そのいずれかであってもよく、又は、さらに吸収体4やその他の機能性部材が含まれていてもよい。起立部5tの立上げ角度θを大きくし、立上げ維持作用を維持することを考慮したときには、少なくとも裏面シート2が延出していることが好ましく、図示した形態のように表面シート1と裏面シート2とが延出していることがより好ましい。
次に、本実施形態1の生理用ナプキンの後部uにおける起立部5uについて説明する(図3)。この起立部5uは立上げ形状を維持したループ状の起立状態とされている。具体的には、起立部5uは、表面シート1と吸収体4と裏面シート2とを一体として裏面シート2を内包するように折り曲げられ、かつ、裏面シート2の互いに対向した面が基部11において接合されている接合部2aを有する。ただし、先に述べた中央部tの起立部5tとは異なり、エンボス8は設けられていない。ナプキンの後部uは通常直接排泄液が集中する部分ではなく、横漏れ防止性と同時に、ないしは、それ以上に着用者に与える着用感の良化が求められる。この後部uは通常着用者の臀部に沿わされるが、股下から臀部に移行するにつれ、臀裂は浅くなる。このため、あまり突き立った起立部がナプキンの後部端にまで続くと着用者に違和感をあたえることともなる。このような観点から、本実施形態1のようにこの後部uにおける起立部5uの立上げ角度θを、中央部uにおける起立部5tの立上げ角度θより小さくすることが好ましい。後部の起立部5uの立上げ角度θは特に限定されないが、非着用時において例えば5°〜50°とすることが好ましい。この立ち上げ角度θについても当接する体部の形状や動きに応じて、機能的に調節しうる。特に、本実施形態1のナプキン10においては、中央部tから後部uにかけて、起立部の立上げ角度が徐々に小さくなるようにされている点で好ましい。このような起立部の立上げ角度をナプキン後部いくにつれ漸減する形態とすることにより、先に述べた着用者の臀裂の深さの変化に相応して密着するため、フィット性が高まり、かつ着用感が良化する。
本実施形態1の生理用ナプキン10においては(図1)、前部sにおいても起立部5s(断面図として示していない。)が設けられている。この起立部5sは、前記の後部uにおける起立部5uと同様に立上げ角度の小さいものであることが好ましい。これは、後部uにおけるのと同様に、ナプキンの前部端においても着用者の下腹部の輪郭にそってフィットするため好ましい。この前部sの起立部5Sにおける立上げ角度θ(図示せず)の好ましい範囲は、概ね前記θと同様である。本実施形態1のナプキン10においては、後部uにおけるのと同様に、前部sにおいても起立部の立上げ角度が端部に向けて漸減する形態とされており、好ましい。
本実施形態1の生理用ナプキン10は、通常長尺のものとされ、前部sを着用者の下腹部、中央部tを股間部、後部uを臀部に沿わせて着用される。そして本実施形態1においては、上述したようにそれぞれの部分の起立部5(前部起立部5s、中央部起立部5t、後部起立部5u)の立上げ角度がそれぞれ異なるものとされている。このように起立部5を所定の部分で所望の立上げ角度とするために、本実施形態1においては吸収体4に幅方向において狭幅とされたくびれ部4aが設けられている(図1参照)。詳しくいうと、ナプキンの中央部tと前部sとの境界(補助線)13及び中央部tと後部uとの境界(補助線)14の周辺にくびれ部4aが設けられており、各境界を隔て起立部5の立上げ角度が変化するようにされている。
くびれ部4aのくびれ深さは特に限定されないが、生理用ナプキンにしたときに、図1に示したもののように起立部5の高さとほぼ同じくびれ深さとなるようにすることが好ましい。換言すると、くびれ部4aの底部(吸収体4において最も幅を狭くした部分)が前記起立部11の略基部の位置と一致するようにすることが好ましい。このようにすることで、両側の起立部5の起立角度を維持しながら、中央領域(側部線n−n間の領域)に吸収体が隙間なく配され、排泄液を漏らすことなく捕集することができる。上記の境界13及び14の位置は特に限定されるものではないが、排泄液等の集中する領域が中央部tとして機能的に区分される位置とすることが好ましい。
本実施形態1の生理用ナプキン10においては、起立部5の内部に吸収体4が配設されている。そのため起立部5が、排泄液が横に流れ出すのをせき止める防漏壁作用を示すだけでなく、起立部5自身が排泄液等を吸収し捕集する吸収保持作用を奏する。これにより、特に物品中央部tにおいて防漏壁作用だけでは堰き止めがたい多量の液体が集中して排泄されたようなときにも確実に横漏れを防止しうる。また、着用者の運動に伴って多少起立部と着用者の肌との間に隙間ができるようなときにも、起立部5が隙間の排泄液を取り込み横に逃がさない作用を発揮するため好ましい。
さらに本実施形態1の生理用ナプキン10においては、起立部5が内部に空間6を保持したループ状に形成されており、このループ形状がナプキンの長手方向に亙って連続している(図1〜図3)。このため、内部の空間15が筒状に連続しており、この筒状空間があたかも呼吸するように外気を取り入れる換気作用を示す。これにより、着用者の特に大腿部の付け根のあたりにおいて良好な通気性が得られ、ムレの無いサラッとした着用感が得られる。このような換気性については、後述する本実施形態2〜4においても同様である。
表面シート1として用いられる材料は、通常吸収性物品に用いられるものであれば特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロプレン、ポリエステル及びポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維等の合成繊維からなる不織布やポリエチレン等のフィルムを開孔した開孔フィルムを用いることが好ましい。表面シート1の厚さは特に限定されないが、0.5〜5mm程度であることが好ましく、坪量は10〜100g/mであることが好ましい。本発明において後述する吸収体を含めシートの厚さとは、縦×横約100mmの大きさのシートを尾崎製作所製ダイヤルゲージ、ピーコックNO.207を可動可能なスタンドに取り付けて用い、2.5g/cmの圧力になるよう調整したプレート(厚3mm×縦37mm×横37mm、アクリル製)をサンプル上にのせて測定した値をいう。なお、複数のシートを組み合わせて使用する場合には、上記の厚さはこれらの合計の厚さであり、上記坪量はこれらの平均坪量である。
吸収体4として用いられる材料は、通常吸収性物品に用いられるものであれば特に限定されないが、吸収紙や不織布、繊維をバインダー等でシート化したパルプシート等が挙げられ、上記ポリマーシートとしては、フラッフパルプ、及び繊維に高吸収ポリマーを混合してシート状に形成したシート等が挙げられる。尚、繊維に高吸収性ポリマーを混合してシート状に形成したシートとしては、高吸収性ポリマーが層状に分散されているもののいずれも用いることができる。吸収シートを形成する材料及びポリマーシートに用いられる繊維としては、木材パルプ等のセルロース繊維、レーヨン、キュプラ等の再生セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊維やポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維、若しくは、界面活性剤等で繊維表面を親水化したポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン/ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート複合繊維が好ましく、親水性が良好に維持される点からは、セルロース繊維を用いることがより好ましい。吸収体4の厚さは特に限定されないが、0.3〜20mm程度であることが好ましく、坪量は50〜500g/mであることが好ましい。なお、複数の吸収体を組み合わせて使用する場合には、上記の厚さはこれらの合計の厚さであり、上記坪量はこれらの平均坪量である。
裏面シート2として用いられる材料は、通常吸収性物品に用いられるものであれば特に限定されないが、不織布とポリエチレンをラミネートしたラミネート不織布及びポリエチレン等のポリオレフィン系防水フィルムを用いることが好ましい。裏面シート2の厚さは特に限定されないが、0.1〜1mm程度であることが好ましく、坪量は10〜100g/mであることが好ましい。なお、複数のシートを組み合わせて使用する場合には、上記の厚さはこれらの合計の厚さであり、上記坪量はこれらの平均坪量である。
本実施形態1の生理用ナプキンは、この種の製品の通常の製造方法により製造することができ特に限定されるものではない。起立部5の好ましい加工方法についていうと、表面シート1と吸収体4とを重ね合わせた後、裏面シート2を積層する。このとき、ループ状に山折り加工して起立部5とする部分(物品前駆体両側部)については、あらかじめ表面シート1と吸収体4と裏面シート2とを接合固定することが好ましい。全周シール9を施した後、吸収体4を含む物品前駆体両側部をループ状に山折り加工し、折った付け根部を接着剤等で接合(接合部2a)する態様が挙げられる。なお、予め裏面シート2と固定した吸収体部分(物品前駆体両側部の吸収体部分)は裏面側を凹形状にして折られ、裏面シート2とともに折られるが、固定されていない吸収体部分(物品前駆体両側部以外の吸収体部分)は吸収体自身の剛性により折られない平面形状を維持する。また、表面シート1と吸収体4とを重ね合わせた後、エンボス8を設けることもできる。
図4は、本発明の吸収性物品の別の実施形態(本実施形態2)としての生理用ナプキンを模式的に示す斜視図である。図5は図4におけるV−V線断面を示す拡大断面図である。図6は図4におけるVI−VI線断面を示す拡大断面図である。
本実施形態2の生理用ナプキン20は、上記本実施形態1と同様に表面シート1、吸収体4、及び裏面シート2から構成されている。そして、中央部tにおける起立部5tは、本実施形態1と同じ構造にされている。すなわち表面シート1と、吸収体4と、裏面シート2とを一体として、裏面シート2を内包するようにして折り曲げられている(図5参照)。また、起立部5tの基部において裏面シートの互いに対抗した面を接合しており(接合部2a)、基部の中心側に立上げ作用を促進するためのエンボス8を配設しており、起立部5tの側方に表面シート1と裏面シート2とが張り出していることも本実施形態1と同様である。このように本実施形態2の起立部5tの横断面における寸法及び立上げ角度θなどの各項目は、本実施形態1における起立部5tと同様にされており、これらの好ましい範囲も同様である。
本実施形態2の生理用ナプキンの後部uには、上記起立部が形成されないようにされている。具体的に図6に示したとおり、表面シート1のみが折り曲げられているが、この折曲部51に吸収体4及び裏面シート2は含まれておらず、空間16が形成されうるものの起立しない。このように生理用ナプキンの後部uにおいては、起立部を設けず倒伏した折曲部51とすることにより、着用者に当接する臀裂から臀部にかけてのフィット性が高まり好ましい。また、このようにすることで、薄手の衣服の下に物品を着用するときにも、段差や輪郭等が浮き出ることを防ぎ、目立たず安心して着用するようことができるため好ましい。ただし空間16は中央部tの起立部5t内部の空間15と連続させることができ、上述した換気作用を得られる。なお、折曲部51の基部において表面シート1を接合しても接合しなくてもよいが、本実施形態2においては接合部1aにおいて接合されている。
本実施形態2の生理用ナプキン20においては、後部uにおいて、更に裏面シート側にも折曲部52が設けられている。この折曲部52は起立部5tに対応して設けられたものである。すなわち、中央部tにおいては、起立部5tを形成するために裏面シート2が折り曲げられループ状にされているが(図5)、後部uにおいては伸ばされた吸収体4に対し裏面シート2に余りが生じる。本実施形態2においては、この裏面シート2の余剰分を折曲部52とすることで対応している。
本実施形態2の生理用ナプキン20においては、この前部sについても起立部を形成せず、上述した後部uと同様の、倒伏した折曲部51及び52を設けた形態になるようにされている。このようにすることで、下腹部の着用感を高め、フィット性を向上させることができる。
本実施形態2の生理用ナプキン20においては、上述のように中央部tにのみ良好な起立部5tを設けるために、境界(補助線)13及び14に、吸収体のくびれ部4a及び裏面シート2の切込部(スリット)2bが設けられている(図4参照)。このようにくびれ部4aを設けることで、中央部tにおいてのみ吸収体4を折り曲げた形状とし(図5参照)、それ以外の前部s及び後部uにおいては吸収体4を平坦に伸ばした形状とすることができる(図6参照)。さらに、切込部2bを設けることにより、中央部tにおいてのみ裏面シート2をループ状に折り曲げ(図5参照)、それ以外の前部s及び後部tにおいては吸収体4の伸びた形状に対応するように外側もしくは内側に折り曲げた折曲部51、52とすることができる。
図7は、本発明の吸収性物品のさらに別の実施形態(本実施形態3)としての生理用ナプキンを模式的に示す斜視図である。図8は、図7におけるVIII−VIII線断面を示す拡大断面図である。図9は、図7におけるIX−IX線断面を示す拡大断面図である。
本実施形態3の生理用ナプキン30は、表面シート1と、2つの吸収体(長尺吸収体41及び中央部吸収体42)と、裏面シート2とから構成されている。そして、ナプキンの両側部nにおいて、中央部tに起立部5(5t)が設けられている。この起立部5t、は中央部吸収体42を挟んで表面シート1及び裏面シート2と一体化して、裏面シート2を内包するように、両側部uにおいてループ状に折り曲げて形成されている(図7参照)。そして、起立部5tの基部において裏面シート2の互いに対向する面が接合され(接合部2a)、基部の中心c側には立上げ促進エンボス8が形成されている(図8参照)。すなわち、本実施形態3における起立部5tの横断面形状は本実施形態1におけるものと同様であり、好ましい寸法や角度等の範囲も同様である。
本実施形態3においては、上記の中央部吸収体42の下方に長尺吸収体41が配されている。このように、2つの吸収体を組み合わせることで、中央部tにのみ起立部5を形成するに際し、両吸収体41及び42を略矩形のものとすることができ、製造しやすく製造効率が高まる点で好ましい。また、両吸収体41及び42のそれぞれに、別々の機能を付与することができる。例えば、中央部tに要求される液体吸収性を中央部吸収体41に特に付与し、前部s及び後部uに要求される着用感や液体拡散性を長尺吸収体42に特に付与することができる。
本実施形態3の後部uにおいては、側部nの側方に表面シート1及び裏面シート2を表面シート1側に倒伏するように折り曲げた折曲部53が配されている(図9参照)。この折曲部53は中央部tに形成された起立部5tから連続して形成されている。したがって、起立部5tのループ状の空間15は折曲部内部の空間16に亙り連続しており、上述した換気作用が得られる。また、後部uにおいて起立部を設けず倒伏した折り曲げ形状にしたことによる着用感の良化とフィット性の向上は、先に述べた本実施形態2と同様である。
本実施形態3においては、前部sにおいても、後部uにおける折曲部53と同じ形態とされている。ここで倒伏した折り曲げ形状にしたことによる作用については上述の後部uと同様である。
図10は、本発明の吸収性物品のさらにまた別の実施形態(本実施形態4)の起立部の周辺を模式的に示す拡大断面図である。なお同図は、図1に示した中央部tのII−II線断面と同じ断面で示したものである。
本実施形態4においては、表面シート1が中央部シート1a及び側部シート1bで構成されている。このように表面シート1を2つ以上の部材に分割することにより、それぞれの場所で求められる機能を付与したシートを適用することができ好ましい。中央部シート1aの材料は上述した表面シート1の好ましい材料と同様である。側部シート1bについては上述した表面シート1の好ましい材料に撥水性の性質をもったものが好ましく、また裏面シート2のようなフィルム素材を使用しても構わない。なお本発明において撥水性とはシート表面で水をはじく性質をいう。
本実施形態4の起立部5(5t)においては、吸収体4の端部4bが起立部5の頂点5aを超えた部分に配されるようにされている。吸収体4の端部4bの位置はループ形状の起立部5が得られれば特に限定されず、吸収体4の材質や厚さ、起立部の高さ等によっても異なるが、通常本実施形態4に示したように起立部頂点5aを超えて吸収体端部4bを配することにより良好なループ形状が得られ好ましい。
本発明の吸収性物品は、上述した本実施形態1〜4に限られるものではなく、例えばさらに他の機能性の部材を適用してもよく、そのほか適宜にエンボス等を設けてもよい。本発明において吸収性物品とは特に限定されず液体等の吸収性を有する物品を含むが、生理用ナプキン、失禁パッド、使い捨て紙おむつであることが好ましい、生理用ナプキン又は失禁パッドであることがより好ましい。
本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理用ナプキンを模式的に示す斜視図である。 図1におけるII−II線断面を示す拡大断面図である。 図1におけるIII−III線断面を示す拡大断面図である。 本発明の吸収性物品の別の実施形態としての生理用ナプキンを模式的に示す斜視図である。 図4におけるV−V線断面を示す拡大断面図である。 図4におけるVI−VI線断面を示す拡大断面図である。 本発明の吸収性物品のさらに別の実施形態としての生理用ナプキンを模式的に示す斜視図である。 図7におけるVIII−VIII線断面を示す拡大断面図である。 図7におけるIX−IX線断面を示す拡大断面図である。 本発明におけるさらにまた別の実施形態の起立部を模式的に示す拡大断面図である。
符号の説明
1 表面シート
1a 中央部シート
1b 側部シート
2 裏面シート
2a 裏面シート接合部
2b 切込部(スリット)
4 吸収体
4a くびれ部(狭幅部)
4b 吸収体端部
5、5s、5t、5u 起立部
5a 起立部頂点
7 サイドウイング部
8 エンボス
9 全周シール
10、20、30 生理用ナプキン
11 起立部基部
12 延出部
13、14 境界補助線
15、16、17 空間
41 長尺吸収体
42 中央部吸収体
51、52、53 折曲部

Claims (1)

  1. 肌当接面側に配置される液透過性の表面シートと、非肌当接面側に配置される裏面シートと、該両シート間に配置される吸収体とを有する生理用ナプキンであって、
    前記生理用ナプキンは、この幅方向両側部に、長手方向に延びる一対の起立部を有し、
    該起立部は、弾性部材を配さずに前記表面シートと吸収体と裏面シートとを一体にして該裏面シートを内包するようにループ状に折り曲げてなるものであり、かつ、該起立部の基部において、前記裏面シートが互いに対向した面を接合してなる接合部を有し、前記ループ状に折り曲げてなる起立部の内部に空間を有し、
    前記起立部は、前記生理用ナプキンの幅方向外方へ傾斜した立上げ角度を有し、
    前記起立部の幅方向側方は少なくとも前記表面シート又は裏面シートが外方に延出しており、前記表面シートは中央部シートと側部シートとからなり、該側部シート表面は撥水性であり、
    前記生理用ナプキンの長手方向を中央部と前部及び後部とに区分したときの中央部と前部及び後部との境界周辺には、前記吸収体の両側部を幅狭にしたくびれ部と前記裏面シートの切込部とがあり、前記生理用ナプキン中央の排泄領域周辺にのみ前記起立部が配設されている生理用ナプキン
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