JP4873208B2 - 新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂 - Google Patents
新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4873208B2 JP4873208B2 JP2001092917A JP2001092917A JP4873208B2 JP 4873208 B2 JP4873208 B2 JP 4873208B2 JP 2001092917 A JP2001092917 A JP 2001092917A JP 2001092917 A JP2001092917 A JP 2001092917A JP 4873208 B2 JP4873208 B2 JP 4873208B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- general formula
- resin
- compound
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 0 CC(*)(CO)NC(*C(NC(*)(*)CO)=O)=O Chemical compound CC(*)(CO)NC(*C(NC(*)(*)CO)=O)=O 0.000 description 4
Landscapes
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂に関する。より詳細には、本発明は、吸水性樹脂を製造するにあたり、優れた吸水性を提供しかつ皮膚刺激性に対する問題を回避し得る、新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、紙オムツおよび生理用ナプキンに代表される、いわゆる失禁パットのような衛生用品には、体液を吸収させることを目的として吸水性樹脂が汎用されている。吸水性樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸部分、澱粉−アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、アクリルアミド共重合体のような親水性樹脂の架橋物、ケン化物または加水分解物が挙げられる。
【0003】
衛生用品において、これら吸水性樹脂は、体液中の水性の液体に接した際に、優れた吸水量、吸収速度、通液性、膨潤ゲルのゲル強度、液体を含んだ基材から水を吸い上げるときの吸引力などの点で優れた特性を有することが必要である。
【0004】
しかし、上記吸水性樹脂においては、これらの特性間の関係は必ずしも正の相関関係を示さない。例えば、従来の吸水性樹脂においては無加圧下の吸収倍率が高いものほど加圧下の吸収特性が低下するという問題があった。
【0005】
吸水性樹脂の特性をバランス良く改良する方法として吸水性樹脂の表面近傍を架橋する技術が知られている。このような技術の例としては、架橋剤として、多価アルコールを用いる方法(特開昭58−180233号公報および特開昭61−16903号公報);多価グリシジル化合物、多価アジリジン化合物、多価アミン化合物および/または多価イソシアネート化合物を用いる方法(特開昭59−189103号公報);グリオキシサールを用いる方法(特開昭52−117393号公報);多価金属を用いる方法(特開昭51−136588号公報、特開昭61−257235号公報、特開昭62−7745号公報);シランカップリング剤を用いる方法(特開昭61−211305号公報、特開昭61−252212号公報および特開昭61−264006号公報);ならびにアルキレンカーボネートを用いる方法(独国特許第4020780号公報)が挙げられる。
【0006】
また、架橋剤の混合または架橋反応時に架橋剤の分散性を向上させる目的で、第三物質として不活性無機粉末を存在させる方法(特開昭60−163956号公報および特開昭60−255814号公報);二価アルコールを存在させる方法(特開平1−292004号公報);水とエーテル化合物とを存在させる方法(特開平2−153903号公報);一価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、有機酸塩、ラクタム等を存在させる方法(欧州特許第555692号公報);リン酸を存在させる方法(特表平8−508517号公報)も知られている。
【0007】
しかし、従来の吸水性樹脂の表面近傍を架橋する技術では、最近の高度化された吸水性樹脂の要求性能に十分対応できないという問題があった。例えば、近年、衛生用品においては薄型化が図られる傾向にある。そのため、1つ当たりの衛生用品に対しては、吸収体中の吸水性樹脂濃度が高くなる。そこで、吸水性樹脂を多量(つまり高濃度)に含有する吸収体において、該吸水性樹脂に所望される特性としては、無加圧下での吸収倍率と高加圧下での吸収倍率とのバランスが優れていることが必要とされる。
【0008】
さらに、使用する架橋剤自体にも安全性の問題がある。
【0009】
従来、吸水性樹脂の製造においては、エポキシ基の反応性の高い基を有する架橋剤の使用が知られている。しかし、このタイプの架橋剤は皮膚刺激性を有し、作業環境の問題に加え、衛生用品への応用を考えるとその樹脂中の残存量等のコントロールを厳密に行う必要があった。また、このタイプの架橋剤の使用においては、残存量低減のためにもプロセス上煩雑な操作が必要であった。
【0010】
他方、吸水性樹脂の製造においては、皮膚刺激等の問題に対して、比較的安全性の高い多価アルコールを架橋剤として使用することも知られている。しかし、このタイプの架橋剤は、一般に反応性が低いため、吸水性樹脂を高温下にて製造する必要がある。その結果、架橋反応時に吸水性樹脂の劣化または物性の低下を引き起こす場合もある。
【0011】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、エポキシ基を有する架橋剤とほぼ同等の優れた吸水性を提供し、かつ皮膚刺激性の問題を回避し得る、吸水性樹脂用架橋剤およびそれを用いた吸水性樹脂を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の一般式(I)で表される、化合物:
【0013】
【化16】
【0014】
(ここで、R1は、
【0015】
【化17】
【0016】
であり、そしてR2からR5は、それぞれ独立して、−H、−CH3または−CH2OHである)である。
【0017】
好ましい実施形態においては、R1は−CH2−であり、そしてR2からR5は−CH2OHである。
【0018】
好ましい実施形態においては、R1は
【化18】
【0019】
であり、そしてR2からR5は−Hである。
【0020】
好ましい実施形態においては、R1は−CH2CH2−S−S−CH2CH2−であり、そしてR2からR5は−Hである。
【0021】
本発明はまた、上記一般式(I)で表される化合物の製造方法であって、以下の一般式(II)で表される化合物:
【0022】
【化19】
【0023】
(ここで、R2およびR3は、それぞれ独立して−H、−CH3または−CH2OHである)と、以下の一般式(III)で表される化合物:
【0024】
【化20】
【0025】
(ここで、R1’は、
【0026】
【化21】
【0027】
であり、そしてR11は、−CH3または−C2H5である)とを反応させる工程;を包含する。
【0028】
本発明はまた、以下の一般式(IV)で表される化合物:
【0029】
【化22】
【0030】
(ここで、R6は−CH2−または−CH2CH(OH)−であり、そしてR7からR10は、それぞれ独立して、−H、−CH3、または−CH2OHである)である。
【0031】
好ましい実施形態においては、R6は−CH2−であり、そしてR9からR10はすべて−CH2OHである。
【0032】
好ましい実施形態においては、R6は−CH2CH(OH)−であり、そしてR7からR10のすべては−CH3である。
【0033】
本発明はまた、上記一般式(IV)で表される化合物の製造方法であって、以下の一般式(II)で表される化合物:
【0034】
【化23】
【0035】
(ここで、R2およびR3は、それぞれ独立して−H、−CH3または−CH2OHである)と、以下の一般式(III)で表される化合物:
【0036】
【化24】
【0037】
(ここで、R1’は、
【0038】
【化25】
【0039】
であり、そしてR11は、−CH3または−C2H5である)とを反応させて、上記一般式(I)で表される化合物を得る工程;ならびに該一般式(I)で表される化合物を、ルイス酸触媒および非プロトン性溶媒の存在下で脱水濃縮することにより環化させる工程;を包含する。
【0040】
本発明はまた、一般式(IV)で表される化合物の製造方法であって、以下の一般式(II)で表される化合物:
【0041】
【化26】
【0042】
(ここで、R2およびR3は、それぞれ独立して−H、−CH3または−CH2OHである)と、以下の一般式(V)で表される化合物:
【0043】
【化27】
【0044】
(ここで、R1’は、
【0045】
【化28】
【0046】
であり、そしてR12は、−H、−CH3および−C2H5からなる群より選択される少なくとも1つの基である)と、ルイス酸触媒と、非プロトン性溶媒とを混合する工程;ならびに該混合物を濃縮する工程;を包含する。
【0047】
本発明はまた、上記一般式(I)で表される化合物を含有する吸水性樹脂用架橋剤である。
【0048】
本発明はまた、一般式(IV)で表される化合物を含有する吸水性樹脂用架橋剤である。
【0049】
本発明はまた、親水性樹脂を架橋して得られる吸水性樹脂であって、該架橋が以下の一般式(VI)で表される構造:
【0050】
【化29】
【0051】
(ここで、R13は、
【0052】
【化30】
【0053】
または−CH2CH2−S−S−CH2CH2−であり、R2’からR5’は、それぞれ独立して、−H、−CH3、−CH2OHまたは−CH2O−(R’)であり、そして(R’)は該親水性樹脂の主鎖または側鎖の一部である)を有する、吸水性樹脂である。
【0054】
好ましい実施形態においては、上記親水性樹脂は、変性ポリアクリル酸およびその誘導体、変性ポリ乳酸およびその誘導体、変性ポリグルタミン酸およびその誘導体、ならびに変性ポリアスパラギン酸およびその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂である。
【0055】
本発明はまた、吸水性樹脂を製造するための方法であって、親水性樹脂と上記一般式(I)で表される化合物とを混合する工程;および該混合物を加熱する工程;を包含する。
【0056】
好ましい実施形態においては、上記親水性樹脂は、変性ポリアクリル酸およびその誘導体、変性ポリ乳酸およびその誘導体、変性ポリグルタミン酸およびその誘導体、ならびに変性ポリアスパラギン酸およびその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂である。
【0057】
本発明はまた、吸水性樹脂を製造するための方法であって、親水性樹脂と上記一般式(IV)で表される化合物とを混合する工程;および該混合物を加熱する工程;を包含する。
【0058】
好ましい実施形態においては、上記親水性樹脂は、変性ポリアクリル酸およびその誘導体、変性ポリ乳酸およびその誘導体、変性ポリグルタミン酸およびその誘導体、ならびに変性ポリアスパラギン酸およびその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂である。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
【0060】
本発明の第一の化合物は、以下の一般式(I)で表される:
【0061】
【化31】
【0062】
(ここで、R1は、
【0063】
【化32】
【0064】
であり、そしてR2からR5は、それぞれ独立して、−H、−CH3または−CH2OHである)。
【0065】
上記一般式(I)で表される化合物のうち、後述する吸水性樹脂用の架橋剤としては、特に出発物質の入手し易さおよび比較的製造が容易であるなどの点から、以下の式(VII):
【0066】
【化33】
【0067】
で表される化合物、以下の式(VIII):
【0068】
【化34】
【0069】
で表される化合物、および以下の式(IX):
【0070】
【化35】
【0071】
で表される化合物が好ましい。
【0072】
上記一般式(I)で表される化合物は、例えば、以下の一般式(II)で表される化合物:
【0073】
【化36】
【0074】
(ここで、R2およびR3は、それぞれ独立して−H、−CH3または−CH2OHである)と、以下の一般式(III)で表される化合物:
【0075】
【化37】
【0076】
(ここで、R1’は、
【0077】
【化38】
【0078】
であり、そしてR11は、−CH3または−C2H5である)とを反応させることにより製造される。
【0079】
一般式(II)で表される化合物の代表的な例としては、アミノエタノール、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールおよび2−アミノプロパノールが挙げられる。入手が容易である点から、アミノエタノールおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタンが特に好ましい。
【0080】
一般式(III)で表される化合物の代表的な例としては、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、ジチオジプロピオン酸ジメチル、ジチオジプロピオン酸ジエチルが挙げられる。入手が容易である点から、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、ジチオジプロピオン酸ジメチルおよびジチオジプロピオン酸ジエチルが特に好ましい。
【0081】
上記反応のより具体的な例としては、まず、上記一般式(II)で表される化合物が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、水、トルエン、キシレン、メシチレン或いはこれらの混合溶媒などの有機溶媒中に添加される。その後、この溶液中に、上記一般式(III)で表される化合物が徐々に添加され、所定時間の経過後、溶媒を除去することにより得ることができる。
【0082】
この反応において付与される温度は、特に限定されない。通常は、室温にて行われ得る。
【0083】
本発明の一般式(I)で表される化合物を製造するために、上記一般式(II)で表される化合物と、上記一般式(III)で表される化合物とは、好ましくは2:1〜10:1、より好ましくは2:1〜3:1のモル比で反応される。
【0084】
溶媒の除去後、得られた粗結晶は、通常、当業者に周知の手法により精製され得る。本発明の方法においては、この得られた粗結晶をイソプロピルアルコールなどの溶媒に溶解した後、再結晶を行うことが好ましい。
【0085】
このようにして、本発明の一般式(I)で表される化合物が製造される。
【0086】
本発明の第二の化合物は一般式(IV)で表される:
【0087】
【化39】
【0088】
(ここで、R6は−CH2−または−CH2CH(OH)−であり、そしてR7からR10は、それぞれ独立して、−H、−CH3、または−CH2OHである)。
【0089】
上記一般式(IV)で表される化合物のうち、後述する吸水性樹脂用の架橋剤としては、特に出発物質の入手し易さおよび比較的製造が容易であるなどの点から、以下の式(X):
【0090】
【化40】
【0091】
で表される化合物、および以下の式(XI):
【0092】
【化41】
【0093】
で表される化合物が好ましい。
【0094】
上記一般式(IV)で表される化合物は、例えば、以下に示される方法(第一の方法)によって製造され得る。
【0095】
第一の方法においては、まず、上記と同様にして、以下の一般式(II)で表される化合物:
【0096】
【化42】
【0097】
(ここで、R2およびR3は、それぞれ独立して−H、−CH3または−CH2OHである)と、以下の一般式(III)で表される化合物:
【0098】
【化43】
【0099】
(ここで、R1’は、
【0100】
【化44】
【0101】
であり、そしてR11は、−CH3または−C2H5である)とを反応させることにより、上記一般式(I)で表される化合物が生成される。
【0102】
一般式(II)で表される化合物の代表的な例は、上記と同様である。入手が容易である点から、アミノエタノールおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタンが特に好ましい。
【0103】
一般式(III)で表される化合物の代表的な例は、上記と同様である。入手が容易である点から、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、ジチオジプロピオン酸ジメチルおよびジチオジプロピオン酸ジエチルが特に好ましい。
【0104】
生成された上記一般式(I)で表される化合物でなる粗結晶は、適切な手段によって溶媒が除去された後、当業者に周知の手法により精製されるか、または粗結晶のまま、以下の工程に用いられる。この第一の方法においては、続く脱水濃縮反応の副生成物を低減させる目的から、生成後、粗結晶をイソプロピルアルコールなどの溶媒に溶解した後、再結晶を行うことが好ましい。
【0105】
次いで、得られた上記一般式(I)で表される化合物は、非プロトン性溶媒中にルイス酸触媒とともに添加され、脱水濃縮される。
【0106】
本発明に用いられる非プロトン性溶媒の種類は特に限定されない。通常の当該分野における当業者が使用し得る任意のものを使用することができる。このような非プロトン性溶媒の例としては、トルエン、キシレン、メシチレン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドおよびヘキサメチルリン酸トリアミドが挙げられる。の点から、キシレンあるいはメシチレン或いはこれらの混合物が好ましい。
【0107】
この脱水濃縮工程において、上記一般式(I)で表される化合物の添加量は、非プロトン性溶媒100重量部に対し、好ましくは0.1重量部〜50重量部、より好ましくは1重量部〜10重量部である。一般式(I)で表される化合物の添加量が0.1重量部未満であると、目的の化合物(上記一般式(IV)で表される化合物)を充分な量で得ることができない恐れがある。他方、一般式(I)で表される化合物の添加量が50重量部を超えると、未反応物が多く残存し、目的の化合物(上記一般式(IV)で表される化合物)を充分な収率で得ることができない恐れがある。
【0108】
本発明に用いられるルイス酸触媒の種類も特に限定されない。当該分野において一般に使用され得るものを使用することができる。このようなルイス酸触媒の例としては、パラトルエンスルホン酸一水和物、無水塩化亜鉛およびメタンスルホン酸、硫酸および塩酸が挙げられる。反応効率を高める点から、パラトルエンスルホン酸一水和物および無水塩化亜鉛が好ましい。
【0109】
この脱水濃縮工程において、上記ルイス酸触媒の添加量は、非プロトン性溶媒100重量部に対し、好ましくは0.01重量部〜10重量部、より好ましくは0.5重量部〜5重量部である。ルイス酸触媒の添加量が0.01重量部未満であると、目的の化合物(上記一般式(IV)で表される化合物)を充分な量で得ることができない恐れがある。他方、ルイス酸触媒の添加量が10重量部を超えると、経済性が劣る恐れがある。
【0110】
脱水濃縮するために、上記非プロトン性溶媒中に含まれる一般式(I)で表される化合物およびルイス酸触媒は、好ましくは110℃〜200℃の温度で、好ましくは5時間〜20時間の間、加熱される。これにより、一般式(I)で表される化合物の環化が起こり、上記一般式(IV)で表される化合物が生成する。
【0111】
次いで、非プロトン性溶媒が当業者に公知の手法で除去される。溶媒を除去した後、得られる(一般式(IV)で表される化合物でなる)粗結晶は、通常、当業者に周知の手法により精製され得る。本発明の方法においては、この得られた粗結晶をイソプロピルアルコールなどの溶媒に溶解した後、再結晶を行うことが好ましい。
【0112】
このようにして、本発明の一般式(IV)で表される化合物が製造される。
【0113】
あるいは、本発明の一般式(IV)で表される化合物は、以下のような第二の方法を用いて製造することもできる。
【0114】
本発明の第二の方法においては、まず、上記一般式(II)で表される化合物:
【0115】
【化45】
【0116】
と、以下の一般式(V)で表される化合物:
【0117】
【化46】
【0118】
(ここで、R1’は、
【0119】
【化47】
【0120】
であり、そしてR12は、−H、−CH3および−C2H5からなる群より選択される少なくとも1つの基である)と、ルイス酸触媒と、非プロトン性溶媒とが混合される。この混合により、非プロトン溶媒中の、一般式(II)の化合物と一般式(V)の化合物とはルイス酸触媒の下で直ちに反応することなく、単なる混合物として存在する。
【0121】
一般式(II)で表される化合物の代表的な例は、上記と同様である。入手が容易である点から、アミノエタノールおよびトリスヒドロキシメチルアミノメタンが特に好ましい。
【0122】
一般式(V)で表される化合物の代表的な例としては、マロン酸、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、クエン酸、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、ジチオジプロピオン酸ジメチル、ジチオプロピオン酸ジエチル、リンゴ酸、リンゴ酸ジメチルおよびリンゴ酸ジエチルが挙げられる。入手が容易である点から、マロン酸、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、ジチオジプロピオン酸ジメチルおよびジチオジプロピオン酸ジエチルが特に好ましい。
【0123】
次いで、この混合物は所定の温度に加熱され濃縮される。この濃縮工程において付される温度は、好ましくは110℃〜200℃、より好ましくは140℃〜180℃である。濃縮に要する時間は、使用される各成分の量によって変化するため特に限定されないが、好ましくは5時間〜20時間である。
【0124】
上記濃縮を行うことにより、一般式(II)の化合物と一般式(V)の化合物とが反応する。この反応により、環化された一般式(IV)で表される化合物が生成される。
【0125】
次いで、非プロトン性溶媒が当業者に公知の手法で充分に除去される。溶媒を除去した後、得られる(一般式(IV)で表される化合物でなる)粗結晶は、通常、当業者に周知の手法により精製され得る。本発明の方法においては、この得られた粗結晶をイソプロピルアルコールなどの溶媒に溶解した後、再結晶を行うことが好ましい。
【0126】
このようにして、本発明の一般式(IV)で表される化合物が製造される。
【0127】
本発明の、一般式(I)で表される化合物および一般式(IV)で表される化合物は、いずれも吸水性樹脂用の架橋剤として用いることができる。
【0128】
吸水性樹脂用の架橋剤として好適に使用され、かつ一般式(I)で表される化合物に包含される化合物の例としては、N,N’−ビス[2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミド、N,N’,N”−トリス(2−ヒドロキシエチル)クエン酸トリアミド、およびN,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,3−ジチオヘキサンジアミドが挙げられる。また、吸水性樹脂用の架橋剤として好適に使用され、かつ一般式(IV)で表される化合物に包含される化合物の例としては、2,2’−メタンジルビス[4,5−ジヒドロ−4,4−ビス(ヒドロキシメチル)オキサゾール]および2,2’−(ヒドロキシ−1,2−エタンジル)ビス[4,5−ジヒドロ−4,4−ジメチルオキサゾール]が挙げられる。これら化合物を架橋剤として使用する際、通常、これら化合物はそれぞれ単独で用いられるが、組合わせて使用してもよい。
【0129】
上記のように、一般式(I)で表される化合物および一般式(IV)で表される化合物はいずれも、その構造内に少なくとも2つのヒドロキシエステルアミドユニットを有する。このユニットにより、本発明の吸水性樹脂用架橋剤は、後述する親水性樹脂内の少なくとも2つのカルボキシル基と反応し、該樹脂を架橋することができる。
【0130】
以下に本発明の吸水性樹脂について説明する。
【0131】
本発明の吸水性樹脂は、親水性樹脂を架橋して得られる樹脂であって、その架橋が以下の一般式(VI)で表される構造:
【0132】
【化48】
【0133】
(ここで、R13は、
【0134】
【化49】
【0135】
または−CH2CH2−S−S−CH2CH2−であり、R2’からR5’は、それぞれ独立して、−H、−CH3、−CH2OHまたは−CH2O−(R’)であり、そして(R’)は該親水性樹脂の主鎖または側鎖の一部である)を有する、樹脂である。
【0136】
上記一般式(VI)で表される架橋構造のより具体的な例としては、R2’からR5’のすべてが−HでありかつR13が
【0137】
【化50】
【0138】
または−CH2CH2−S−S−CH2CH2−である場合;およびR2’からR5’のうちの1つ以上3つ以下の基が−CH2O−(R’)であってかつその残りが−Hであり、そしてR13が
【0139】
【化51】
【0140】
または−CH2CH2−S−S−CH2CH2−である場合;が挙げられる。上記一般式(VI)で表される架橋構造において、R2’からR5’のうちのいずれか1つの基が−CH2O−(R’)である場合、および/またはR13が
【0141】
【化52】
【0142】
である場合は、親水性樹脂の架橋がより増加するため、本発明の吸水性樹脂は、より高い架橋密度を有する。
【0143】
本発明に用いられる親水性樹脂は、イオン交換水中において、重量換算で好ましくは50倍から1000倍の水を吸収しかつヒドロゲルを形成し得る、ポリマー鎖上にカルボキシル基を有する公知の樹脂である。このような親水性樹脂の例としては、ポリアクリル酸およびその誘導体、ポリ乳酸およびその誘導体、ポリグルタミン酸およびその誘導体、ポリアスパラギン酸およびその誘導体、ならびにそれらの組合せが挙げられる。
【0144】
本発明に用いられる親水性樹脂はまた変性または未変性のいずれの樹脂であってもよい。ここで、本明細書中に用いられる用語「変性」とは、後述する他の架橋剤(内部架橋剤)により、すでに内部架橋された状態を指していう。本発明においては変性の親水性樹脂がより好ましい。このような変性の親水性樹脂の例としては、変性ポリアクリル酸およびその誘導体;変性ポリ乳酸およびその誘導体;変性ポリグルタミン酸およびその誘導体;変性ポリアスパラギン酸およびその誘導体;ならびにそれらの組合せが挙げられる。特に、吸水性樹脂への汎用性が高い点から変性ポリアクリル酸およびその誘導体が好ましい。
【0145】
ポリアクリル酸およびその誘導体は、代表的にはアクリル酸および/またはその塩(中和物)を主成分とする親水性単量体を重合することにより得ることができる。
【0146】
上記アクリル酸塩としては、アクリル酸のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩などが挙げられる。上記ポリアクリル酸およびその誘導体は、その構成単位として10モル%〜40モル%のアクリル酸および90モル%〜60モル%のアクリル酸塩(ただし、両者の合計量は100モル%とする)の範囲にあるものが好ましい。アクリル酸および/またはその誘導体を主成分とする親水性単量体を重合して親水性樹脂を得る際には、必要に応じて、これらアクリル酸またはその塩と併用して、アクリル酸以外の単量体を含有していてもよい。
【0147】
アクリル酸以外の単量体の種類は、特に限定されないが、具体的には、例えば、メタクリル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸などのアニオン性不飽和単量体およびその塩;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジンなどのノニオン性の親水基含有不飽和単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、およびこれらの四級塩のようなカチオン性不飽和単量体が挙げられる。これら単量体は、単独で用いてもよく、必要に応じて2種類以上を混合して用いてもよい。
【0148】
上記親水性樹脂において、アクリル酸以外の単量体を用いる場合には、このアクリル酸以外の単量体は、主成分として用いるアクリル酸および/またはその誘導体との合計量に対して、好ましくは30モル%以下、より好ましくは10モル%以下の割合で含有されている。上記アクリル酸以外の単量体をこのような範囲で用いることにより、得られる本発明の吸水性樹脂の吸水特性がより一層向上するとともに、吸水性樹脂をより一層安価に得ることができる。
【0149】
本発明に用いられる親水性樹脂として、例えば、上記アクリル酸および/またはその誘導体を主成分とする親水性単量体を重合するに際しては、バルク重合または沈殿重合を行うことが可能である。他方で、性能面で優れかつ重合の制御が容易である点から、上記親水性単量体の水溶液を用いる水溶液重合または逆相懸濁重合を行うことが好ましい。なお、上記親水性単量体の水溶液を用いる場合の該水溶液(以下、単量体水溶液と称する)中の単量体の濃度は、特に限定されないが、好ましくは10重量%〜70重量%の範囲内であり、より好ましくは20重量%〜40重量%の範囲内である。また、上記水溶液重合または逆相懸濁重合を行う際には、水以外の溶媒を必要に応じて併用してもよく、併用して用いられる溶媒の種類は、特に限定されない。
【0150】
上記の重合を開始させる際には、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素、2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)二塩酸塩などのラジカル重合開始剤を使用することができる。さらに、これら重合開始剤の分解を促進する還元剤を併用することにより、両者を組み合わせたレドックス系開始剤として使用することもできる。上記の還元剤の例としては、亜硫酸ナトリウムおよび亜硫酸水素ナトリウムのような(重)亜硫酸(塩)、L−アスコルビン酸(塩)、第一鉄塩などの還元性金属(塩)、アミン類などが挙げられるが、特にこれらに限定されない。
【0151】
これら重合開始剤の使用量は、好ましくは0.001モル%〜2モル%、より好ましくは0.01モル%〜0.1モル%である。これら重合開始剤の使用量が0.001モル%未満の場合には、未反応の単量体が多くなるため、得られる吸水性樹脂中の残存単量体量が増加する恐れがある。一方、これら重合開始剤の使用量が2モル%を超えると、得られる吸水性樹脂中の水可溶成分量が増加する恐れがある。
【0152】
また、反応系に放射線、電子線、紫外線などの活性エネルギー線を照射することにより重合反応の開始を行ってもよい。なお、上記重合反応における反応温度は、特に限定されないが、好ましくは20℃〜90℃である。また、反応時間も特に限定されず、親水性単量体および重合開始剤の種類、反応温度などに応じて適宜設定され得る。
【0153】
本発明に用いられる親水性樹脂として変性の樹脂を用いる場合、一分子中に、2個以上の重合性不飽和基および/または2個以上の反応性基を有する内部架橋剤を共重合または反応させたものがさらに好ましい。これら内部架橋剤の具体例としては、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアクリレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)アリロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ポリエチレンイミン、およびグリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0154】
これら内部架橋剤は、単独で用いてもよく、必要に応じて2種類以上を混合して用いてもよい。また、これら内部架橋剤は、反応系に一括添加してもよく、分割添加してもよい。2種類以上の内部架橋剤を使用する場合には、得られる親水性樹脂の吸水特性などを考慮して、2個以上の重合性不飽和基を有する化合物を必須に用いることが好ましい。
【0155】
これら内部架橋剤の使用量は、上記親水性単量体に対して、0.005モル%〜2モル%の範囲内であることが好ましく、0.01モル%〜1モル%の範囲内とすることがさらに好ましい。内部架橋剤の使用量が0.005モル%〜2モル%の範囲外である場合、親水性樹脂自体が満足し得る吸水特性を備えない恐れがある。
【0156】
上記内部架橋剤を用いて架橋構造を親水性樹脂内部に導入する場合には、上記内部架橋剤を、上記親水性単量体の重合時または重合後、あるいは重合または中和後に反応系に添加すればよい。なお、上記重合に際しては、反応系に、炭酸(水素)塩、二酸化炭素、アゾ化合物、不活性有機溶媒などの各種発泡剤;澱粉・セルロース、澱粉・セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体などの親水性高分子;各種界面活性剤;次亜燐酸(塩)などの連鎖移動剤を添加してもよい。
【0157】
本発明の吸水性樹脂は、上記一般式(VI)で表される架橋構造を有することにより、その製造において、特に高温下での反応を必要とすることもない。また、その構造内にエポキシ基を有していないため、皮膚刺激性の問題も回避することができる。
【0158】
本発明の吸水性樹脂は以下のようにして製造される。
【0159】
まず、上記変性または未変性の親水性樹脂と、上記一般式(I)で表される化合物および/または上記一般式(IV)で表される化合物(本発明の架橋剤)とが混合される。
【0160】
親水性樹脂と架橋剤との混合比は、特に限定されず、当業者によって任意に設定され得る。
【0161】
具体的な例としては、内部架橋された(変性の)親水性樹脂を使用する場合(すなわち、本発明の架橋剤を表面架橋剤として使用する場合)、該親水性樹脂100重量部に対して本発明の架橋剤は、好ましくは 0.001重量部〜20重量部である。混合される本発明の架橋剤の量が0.001重量部を下回ると、得られる吸水性樹脂は充分な吸水性および吸水速度を有さない恐れがある。混合される本発明の架橋剤の量が20重量部を上回ると、吸水性樹脂中に未反応の架橋剤が多く残存する可能性があり経済性に劣る、および/または架橋密度が高くなりすぎて得られる樹脂が充分な吸水性および吸水速度を有さないなどの問題が発生する恐れがある。
【0162】
他方、本発明の架橋剤を内部架橋剤として使用する場合、未変性の親水性樹脂100重量部に対して本発明の架橋剤は、好ましくは0.005重量部〜10重量部であり、より好ましくは0.01重量部〜5重量部である。混合される本発明の架橋剤の量が0.005重量部を下回ると、得られる吸水性樹脂は充分な吸水性を有さない恐れがある。混合される本発明の架橋剤の量が10重量部を上回ると、吸水性樹脂中に未反応の架橋剤が多く残存する可能性があり経済性に劣る、および/または架橋密度が高くなりすぎて得られる樹脂が充分な吸水性および吸水速度を有さないなどの問題が発生する恐れがある。
【0163】
通常、親水性樹脂と本発明の架橋剤との混合には、例えば、円筒型混合機、V字型混合機、リボン型混合機、スクリュー型混合機、双腕型混合機、粉砕型ニーダー等を用いて充分な攪拌が行われることが好ましい。充分な攪拌を行うことにより、親水性樹脂の各分子の間に、本発明の架橋剤が均一に分散するからである。
【0164】
さらに、本発明の架橋剤を用いて親水性樹脂を表面架橋する場合、上記混合は、水、親水性有機溶媒またはこれらの組合せでなる溶媒中で行われることが好ましい。具体的には、本発明の架橋剤を予めこの溶媒に溶解させ、次いで得られた溶液と親水性樹脂とを混合させる。このような混合において用いられる親水性有機溶媒の例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコールおよびイソプロピルアルコールのような低級脂肪族アルコール類;アセトンのようなケトン類;ジオキサン、テトラヒドロフランおよびメトキシ(ポリ)エチレングリコールのようなエーテル類;ならびにε−カプロラクタムおよびN,N−ジメチルホルムアミドのようなアミド類が挙げられる。
【0165】
上記親水性有機溶媒の量は、使用する親水性樹脂の種類、粒径、含水率などによって一概に限定されないが、親水性樹脂の固形分100重量部に対して好ましくは0.1重量部〜20重量部、より好ましくは0.5重量部〜10重量部の範囲である。
【0166】
混合後、親水性樹脂と本発明の架橋剤とを含有する混合物は加熱される。加熱温度は、特に限定されないが、好ましくは40℃〜250℃であり、より好ましくは70℃〜200℃である。加熱に要する時間もまた特に限定されないが、好ましくは0.2時間〜3時間である。
【0167】
上記加熱を行うことにより、本発明の架橋剤は、その構造内に含まれる少なくとも2つのヒドロキシエステルアミドユニットが親水性樹脂内のカルボキシル基と反応し、その結果、一般式(VI)で表される架橋構造を形成する。
【0168】
このようにして、一般式(VI)で表される架橋構造を有する本発明の吸水性樹脂が製造される。なお、本発明の吸水性樹脂においては、種々の機能を付与する目的で、消毒剤、消臭剤、抗菌剤、香料、各種の無機粉末、発泡剤、顔料、染料、親水性短繊維、肥料、酸化剤、還元剤、水、および塩類などの他の添加剤を含有していてもよい。これら他の添加剤の添加量および添加の時期は当業者により適切に選択される。
【0169】
本発明の吸水性樹脂は、優れた吸水性を有する。さらに皮膚刺激性もないため、使用者は安心して使用することもできる。本発明の吸水性樹脂は、紙おむつおよび生理用ナプキンのような衛生用品の吸収剤として有用である。
【0170】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はそれら実施例に限定されるものではない。
【0171】
<実施例1:N,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミド(1)の合成>
【0172】
【化53】
【0173】
100mLのガラス製反応器に、18.4g(0.152モル)のトリスヒドロキシメチルアミノメタンおよび30gのメタノールを仕込み、この溶液を室温で攪拌した。次いで、この溶液に6.6g(0.050モル)のマロン酸ジメチルを徐々に滴下した。滴下後、溶液を室温で20時間攪拌した。さらに、この溶液に、30gのトルエンを添加し、メタノールを減圧下にて除去した。得られた結晶を濾取し、減圧乾燥させて、14.0gの白色結晶を得た。
【0174】
この白色結晶について1H−NMRによる分析を行った。1H−NMR分析の結果を表1に示す。
【0175】
【表1】
【0176】
この結果より、得られた白色結晶が標題化合物(1)であることを確認した。
【0177】
<実施例2:N,N’,N”−トリス(2−ヒドロキシエチル)クエン酸トリアミド(2)の合成>
【0178】
【化54】
【0179】
300mLのガラス製反応器に、133g(2.177モル、3.01当量)のアミノエタノールを仕込み、これを攪拌しながら室温下にて200g(0.724モル)のクエン酸トリエチルを徐々に添加した。滴下後、溶液を減圧下で濃縮して、生成したアルコールおよび未反応のアミノエタノールを除去し、217gの淡橙色の粘稠な液体を得た。
【0180】
この粘稠な液体について1H−NMRによる分析を行った。1H−NMR分析の結果を表2に示す。
【0181】
【表2】
【0182】
この結果より、得られた粘稠な液体が標題化合物(2)であることを確認した。
【0183】
<実施例3:N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,3−ジチオヘキサンジアミド(3)の合成>
【0184】
【化55】
【0185】
100mLのガラス製反応器に、6.0g(0.098モル)のアミノエタノールおよび50gのメタノールを仕込み、この溶液を室温で攪拌した。次いで、この溶液に7.8g(0.033モル)のジチオプロピオン酸ジメチルを徐々に滴下した。滴下後、溶液を室温で20時間攪拌した。この溶液中のメタノールを減圧下にて除去し、そして得られた淡黄色の固体をイソプロパノール中に添加して、加熱溶解させた。この溶液を濃縮し、析出した結晶を濾取し、減圧乾燥させて、6.83gの白色鱗片状の結晶を得た。
【0186】
この鱗片状の結晶について1H−NMRによる分析を行った。1H−NMR分析の結果を表3に示す。
【0187】
【表3】
【0188】
この結果より、得られた鱗片状の結晶が標題化合物(3)であることを確認した。
【0189】
<実施例4:2,2’−メタンジルビス[4,5−ジヒドロ−4,4−ビス(ヒドロキシメチル)オキサゾール](4)の合成>
【0190】
【化56】
【0191】
ディーンスターク脱水管を取り付けた100mLのガラス製反応器に、実施例1で得られた、4.0g(0.013モル)のN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミド、40gのキシレン、および0.18gのパラトルエンスルホン酸一水和物を仕込み、この溶液を窒素雰囲気下にて室温で攪拌した。次いで、この懸濁液を6時間加熱還流し、新たに生成された水を分離した。得られた反応物を室温まで冷却し、析出した結晶を濾取し、減圧乾燥させて、0.30gの白色針状の結晶を得た。
【0192】
この白色針状の結晶について1H−NMRによる分析を行った。1H−NMR分析の結果を表4に示す。
【0193】
【表4】
【0194】
この結果より、得られた白色針状の結晶が標題化合物(4)であることを確認した。
【0195】
<実施例5:2,2’−(ヒドロキシ−1,2−エタンジル)ビス[4,5−ジヒドロ−4,4−ジメチルオキサゾール](5)の合成>
【0196】
【化57】
【0197】
ディーンスターク脱水管を取り付けた100mLのガラス製反応器に、10.0g(0.11モル)の2−アミノ−2−メチルプロパノール、7.0g(0.05モル)のリンゴ酸、100gのキシレンおよび0.9gの無水塩化亜鉛を仕込み、この溶液を窒素雰囲気下にて室温で攪拌した。次いで、この懸濁液を18時間加熱還流し、新たに生成された水を分離した。得られた反応物を室温まで冷却し、その後、50gの蒸留水を添加して分液した。水層を酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を減圧下にて濃縮することにより、1.0gの固体を得た。
【0198】
この固体について1H−NMRによる分析を行った。1H−NMR分析の結果を表5に示す。
【0199】
【表5】
【0200】
この結果より、得られた固体が標題化合物(5)であることを確認した。
【0201】
<製造例1:内部架橋された親水性樹脂の製造>
500mLのセパラブルフラスコに、147.1gのアクリル酸(東亜合成社製AA−98)、123.2gの48.7%水酸化ナトリウム水溶液、145.1gの蒸留水および0.3gのビスコート#295(トリメチロールプロパントリアクリレート;大阪有機化学工業社製)を仕込み、フラスコ内に窒素ガスを充填した。次いで、このフラスコに、レドックス系開始剤として0.062gの過硫酸アンモニウム(和光純薬社製)および0.021gの亜硫酸水素ナトリウム(ナカライテスク社製)を仕込み、フラスコ内の温度を40℃〜80℃)の間に保持して放置した。
【0202】
6時間後、フラスコ内に生成したゲル状ポリマーを分離し、これを150℃の熱風乾燥機中にて一晩乾燥させた。次いで、乾燥させたポリマーを小型粉砕機で粉砕した後、50メッシュのふるいにかけることにより、内部架橋された親水性樹脂を得た。
【0203】
<実施例6>
0.5gの蒸留水に、実施例1で得られた0.087gのN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドを添加し、溶液を得た。
【0204】
この溶液を、製造例1で得られた10.0gの親水性樹脂(官能基モル数は0.11モルであった)に、N,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドが該親水性樹脂に対して0.5モル/%(官能基あたりの%)となるように滴下し、次いで、この混合物を小型粉砕機に入れて1分間攪拌した後、シャーレに配置した。これを乾燥機中で175℃にて30分間加熱することにより、表面架橋された吸水性樹脂を製造した。
【0205】
この表面架橋された吸水性樹脂を以下の加圧下吸水性テストの手法を用いて試験した。
【0206】
(加圧下吸水性テスト)
内径40mmのるつぼ型グラスフィルターと40mmよりもわずかに小さい内径を有するポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルムとでなる加圧下装置の総重量(Wa)を精秤した。次いで、該装置から一旦フィルムを外し、およそ0.5gの表面架橋された吸水性樹脂をこのグラスフィルターの底面に均一となるように入れ、そして吸水性樹脂の上に再びフィルムを静かに配置して、総重量(WG1)を精秤した。総重量の差(WG1−Wa)を該装置に入れた表面架橋された吸水性樹脂の重量(WP)とした。
【0207】
表面架橋された吸水性樹脂上に、配置されたフィルムを介して、20g/cm2の荷重に調整された、40mmよりも僅かに小さい外径を有するおもり(総重量251g;このおもりは装置内のガラスフィルターの内壁との間に隙間を形成せずかつ装置の上下方向の移動は妨げられないものである)を配置した。次いで、この装置自体を、グラスフィルター底面が充分浸漬するように、0.9%のNaCl水溶液中に浸漬した。
【0208】
30分後、装置をNaCl水溶液から取り出し、装置外周部の水分をふき取り、そして装置からおもりを取り外した。このときの装置の重量(WG2;吸水後の重量)を精秤した。
【0209】
他方、ガラスフィルター中に上記吸水性樹脂を配置することなく装置のみの重量(WGB1)を精秤し、次いで、上記と同様にしてNaCl水溶液に浸漬した後の装置の重量(WGB2)をブランクとして精秤した。
【0210】
以上より表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を次式により算出した:
【0211】
【数1】
【0212】
本実施例で得られた、表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を表6に示す。
【0213】
<実施例7>
架橋剤としてN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドの代わりに、実施例2で得られた0.091gのN,N’,N”−トリス(2−ヒドロキシエチル)クエン酸トリアミドを用いたこと以外は、実施例6と同様にして表面架橋された吸水性樹脂を製造した。
【0214】
本実施例で得られた、表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を表6に示す。
【0215】
<実施例8>
架橋剤としてN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドの代わりに、実施例3で得られた0.083gのN,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2,3−ジチオヘキサンジアミドを用いたこと以外は、実施例6と同様にして表面架橋された吸水性樹脂を製造した。
【0216】
本実施例で得られた、表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を表6に示す。
【0217】
<実施例9>
架橋剤としてN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドの代わりに、実施例4で得られた0.088gの2,2’−メタンジルビス[4,5−ジヒドロ−4,4−ビス(ヒドロキシメチル)オキサゾール]を用いたこと以外は、実施例6と同様にして表面架橋された吸水性樹脂を製造した。
【0218】
本実施例で得られた、表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を表6に示す。
【0219】
<実施例10>
架橋剤としてN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドの代わりに、実施例5で得られた0.067gの2,2’−(ヒドロキシ−1,2−エタンジル)ビス[4,5−ジヒドロ−4,4−ジメチルオキサゾール]を用いたこと以外は、実施例6と同様にして表面架橋された吸水性樹脂を製造した。
【0220】
本実施例で得られた、表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を表6に示す。
【0221】
<比較例1>
架橋剤としてN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドの代わりに、0.030gのジエチレングリコールを用いたこと以外は、実施例6と同様にして表面架橋された吸水性樹脂を製造した。
【0222】
本比較例で得られた、表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を表6に示す。
【0223】
<比較例2>
架橋剤としてN,N’−ビス[2−ヒドロキシエチル−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロパンジアミドの代わりに、0.064gのエチレングリコールジグリシジルエーテルを用いたこと以外は、実施例6と同様にして表面架橋された吸水性樹脂を製造した。
【0224】
本比較例で得られた、表面架橋された吸水性樹脂の吸水倍率を表6に示す。
【0225】
【表6】
【0226】
表6に示されるように、本発明の架橋剤を使用して表面架橋された吸水性樹脂(実施例6〜10)は、いずれも高い吸水倍率を有することがわかる。また、これら吸水性樹脂は、従来のアルコール系架橋剤を使用して表面架橋されたもの(比較例1)と比較して、優れた吸水性を有する。さらに、実施例6〜10で製造された吸水性樹脂は、皮膚刺激性の問題が懸念される従来のエポキシ基を有する架橋剤を使用して表面架橋されたものと比較しても、さほど優位な差のない吸水性を有することがわかる。
【0227】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のアルコール系架橋剤よりも優れ、かつ従来のエポキシ基を有する架橋剤とほぼ同等の吸水性を提供し得る吸水性樹脂用架橋剤を得ることができる。本発明の吸水性樹脂用架橋剤は、その構造内にエポキシ基を含有していないため、吸水性樹脂の製造時および該樹脂を吸水剤として使用した失禁パットのような衛生用品の装着時において皮膚刺激等の問題を回避し得る。
Claims (16)
- R1が−CH2CH2−S−S−CH2CH2−であり、そしてR2からR5が−Hである、請求項1に記載の化合物。
- R6が−CH2−であり、そしてR9からR10がすべて−CH2OHである、請求項5に記載の化合物。
- R6が−CH2CH(OH)−であり、そしてR7からR10のすべてが−CH3である、請求項5に記載の化合物。
- 請求項5の化合物を含有する、吸水性樹脂用架橋剤。
- 前記親水性樹脂が、変性ポリアクリル酸およびその誘導体、変性ポリ乳酸およびその誘導体、変性ポリグルタミン酸およびその誘導体、ならびに変性ポリアスパラギン酸およびその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂である、請求項11に記載の吸水性樹脂。
- 吸水性樹脂を製造するための方法であって、
親水性樹脂と請求項1に記載の化合物とを混合する工程;および該混合物を加熱する工程;を包含する、方法。 - 前記親水性樹脂が、変性ポリアクリル酸およびその誘導体、変性ポリ乳酸およびその誘導体、変性ポリグルタミン酸およびその誘導体、ならびに変性ポリアスパラギン酸およびその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂である、請求項13に記載の方法。
- 吸水性樹脂を製造するための方法であって、
親水性樹脂と請求項5に記載の化合物とを混合する工程;および該混合物を加熱する工程;
を包含する、方法。 - 前記親水性樹脂が、変性ポリアクリル酸およびその誘導体、変性ポリ乳酸およびその誘導体、変性ポリグルタミン酸およびその誘導体、ならびに変性ポリアスパラギン酸およびその誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂である、請求項15に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001092917A JP4873208B2 (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | 新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001092917A JP4873208B2 (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | 新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002284751A JP2002284751A (ja) | 2002-10-03 |
JP2002284751A5 JP2002284751A5 (ja) | 2011-06-30 |
JP4873208B2 true JP4873208B2 (ja) | 2012-02-08 |
Family
ID=18947312
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001092917A Expired - Fee Related JP4873208B2 (ja) | 2001-03-28 | 2001-03-28 | 新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4873208B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011208148A (ja) * | 2011-05-16 | 2011-10-20 | Nagase Chemtex Corp | 架橋剤およびそれを用いた吸水性樹脂 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2006296133A1 (en) * | 2005-09-28 | 2007-04-05 | Toyo Seikan Kaisha, Ltd. | Gas-barrier material, process for producing the same, and gas-barrier packaging material |
JP2012197268A (ja) * | 2011-03-04 | 2012-10-18 | Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd | β−ヒドロキシアルキルアミドおよび架橋性組成物 |
US8460447B2 (en) * | 2011-04-27 | 2013-06-11 | Xerox Corporation | Substituted oxazoline compounds or substituted oxazoline derivatives |
US8500260B2 (en) * | 2011-04-27 | 2013-08-06 | Xerox Corporation | Ink compositions incorporating substituted oxazoline compounds or substituted oxazoline derivatives |
WO2020096003A1 (ja) * | 2018-11-07 | 2020-05-14 | 株式会社日本触媒 | 粒子状吸水剤の製造方法および粒子状吸水剤 |
Family Cites Families (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4920165B1 (ja) * | 1970-10-24 | 1974-05-23 | ||
US3845019A (en) * | 1972-01-28 | 1974-10-29 | Baychem Corp | Improved polyurethane elastomers |
US4056502A (en) * | 1974-08-05 | 1977-11-01 | The Dow Chemical Company | Absorbent articles made from carboxylic polyelectrolyte solutions containing bis-oxazoline crosslinker and methods for their preparation |
DE2604554A1 (de) * | 1976-02-06 | 1977-08-11 | Henkel & Cie Gmbh | Verwendung von amiden mehrbasiger aliphatischer carbonsaeuren als haut- feuchthaltemittel |
US4174455A (en) * | 1977-12-09 | 1979-11-13 | Ciba-Geigy Corporation | Anthranilates of oxyalkylated carboxamides |
JPS5832673A (ja) * | 1981-08-21 | 1983-02-25 | Fuji Photo Film Co Ltd | 水性インキ組成物 |
JPS58180233A (ja) * | 1982-04-19 | 1983-10-21 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd | 吸収剤 |
JPH01254738A (ja) * | 1988-04-04 | 1989-10-11 | Takeo Saegusa | 2‐オキサゾリン類から得られる架橋高分子化合物、その製造方法および該高分子化合物を用いた吸液膨潤性材料 |
CA2034130C (en) * | 1990-01-25 | 2004-11-16 | Oscar Hsien-Hsiang Hsu | Prepress sealer for use in hardboard manufacture |
JPH03247652A (ja) * | 1990-02-23 | 1991-11-05 | Toyobo Co Ltd | ポリエステル組成物 |
US5101073A (en) * | 1990-08-27 | 1992-03-31 | Rohm And Haas Company | Production of β-hydroxyalkylamides |
IT1252866B (it) * | 1991-12-31 | 1995-06-28 | Lifegroup Spa | N-acilderivati di aminoalcooli con acidi policarbossilici atti alla modulazione dei mastociti nei processi infiammatori su base neuroimmunogenica |
AU3611293A (en) * | 1992-06-16 | 1994-01-04 | Ensign-Bickford Coatings Company | Thermally resistant glass article |
JP3137874B2 (ja) * | 1995-06-29 | 2001-02-26 | 帝人株式会社 | 積層フイルム |
JP3814857B2 (ja) * | 1996-01-31 | 2006-08-30 | 住友化学株式会社 | 光学活性なシクロプロパンカルボン酸エステル類の製造方法 |
US5709737A (en) * | 1996-02-20 | 1998-01-20 | Xerox Corporation | Ink jet inks and printing processes |
JP2931794B2 (ja) * | 1996-11-14 | 1999-08-09 | 科学技術振興事業団 | 立体規則性メタクリル酸エステル重合体の製造方法 |
JP4010073B2 (ja) * | 1998-03-13 | 2007-11-21 | 住友化学株式会社 | 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合触媒、及びオレフィン系重合体の製造方法 |
JP2000072732A (ja) * | 1998-08-26 | 2000-03-07 | Nippon Polyurethane Ind Co Ltd | アミド基含有ポリオールの製造方法 |
US6391451B1 (en) * | 1999-09-07 | 2002-05-21 | Basf Aktiengesellschaft | Surface-treated superabsorbent polymer particles |
JP2001100365A (ja) * | 1999-09-28 | 2001-04-13 | Konica Corp | ハロゲン化銀写真感光材料用支持体及びハロゲン化銀写真感光材料 |
-
2001
- 2001-03-28 JP JP2001092917A patent/JP4873208B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011208148A (ja) * | 2011-05-16 | 2011-10-20 | Nagase Chemtex Corp | 架橋剤およびそれを用いた吸水性樹脂 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002284751A (ja) | 2002-10-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5349723B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
EP0632068B1 (en) | Process for preparing absorbent resin | |
JP5091477B2 (ja) | ポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂を主成分とする粒子状吸水剤、その製造方法、この粒子状吸水剤を用いた吸収体及び吸収性物品 | |
US5281683A (en) | Process for producing water-absorbent resin | |
JP3155294B2 (ja) | 高吸水性ポリマーの製造法 | |
JP2877255B2 (ja) | 耐久性の優れた吸水性樹脂の製造方法 | |
JP2009173942A (ja) | 親水性樹脂、吸収物品および重合用アクリル酸 | |
JP4476768B2 (ja) | 吸水性樹脂体及びその製造方法 | |
JP3259143B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
JP3357093B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
JP3913867B2 (ja) | 吸水剤およびその製造方法 | |
JP4873208B2 (ja) | 新規化合物ならびにそれを用いた吸水性樹脂用架橋剤および吸水性樹脂 | |
JPH04227705A (ja) | 耐塩性吸水性樹脂の製造方法 | |
JP4694140B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法 | |
JP4844783B2 (ja) | 架橋剤およびそれを用いた吸水性樹脂 | |
WO2001094459A1 (fr) | Agent de reticulation destine a une resine absorbant l'eau et materiau absorbant l'eau obtenu au moyen de cette resine | |
JP4817089B2 (ja) | 吸水性樹脂架橋剤とこれを用いて得られる吸水剤 | |
JP5557195B2 (ja) | 架橋剤およびそれを用いた吸水性樹脂 | |
JP4408691B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造法 | |
JP4565636B2 (ja) | 高加圧下高吸収倍率吸水性樹脂の製造法 | |
TWI736927B (zh) | 吸水性樹脂組成物、吸水性樹脂與其製作方法 | |
CN110358117B (zh) | 吸水性树脂组成物、吸水性树脂与其制作方法 | |
JP2008239697A (ja) | 高い吸水倍率と吸水速度を持つ吸水性樹脂及びその製造方法 | |
JP3683565B2 (ja) | 吸水性樹脂の製造方法および架橋剤 | |
JP3187370B2 (ja) | 耐久性の優れた吸水性樹脂の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080326 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20080807 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110427 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110516 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20110516 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110524 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110721 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110809 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111003 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111025 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111109 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141202 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4873208 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |