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JP4840269B2 - 高強度鋼板とその製造方法 - Google Patents

高強度鋼板とその製造方法 Download PDF

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JP4840269B2 JP2007172697A JP2007172697A JP4840269B2 JP 4840269 B2 JP4840269 B2 JP 4840269B2 JP 2007172697 A JP2007172697 A JP 2007172697A JP 2007172697 A JP2007172697 A JP 2007172697A JP 4840269 B2 JP4840269 B2 JP 4840269B2
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Description

本発明は、950MPa以上の高い引張強度を有し、良好な形状凍結性、延性および伸びフランジ性有する高強度鋼板およびその製造方法に関する。さらに、本発明の好適態様においては、さらに良好な表面性状を有する高強度熱間圧延鋼板とその製造方法に関するものである。
自動車産業界における近年の低燃費化傾向に伴い、車両重量軽減の観点から主たる構造材料である鋼板について薄肉化・高強度化が求められてきている。
軽量化を図るためには旧来の部材に対してのゲージダウンが必要である。現在比較的適用の進んでいる590MPa材に対して、900MPa以上の強度を有する鋼板を使用するとゲージダウンが容易となり、車両重量軽減効果が顕著となる。
一方、比較的安価な熱間圧延鋼板は、外板ボディや、樹脂製の被覆材により直接視認されない自動車のホイールやアーム類等の部材へ適用されている。通常このような部材には様々な変形モードを主とする成形が施される。したがって車両重量軽減のためには熱間圧延鋼板にも高強度であるとともに延性や伸びフランジ性(局部延性)等といった様々な特性が求められる。多くの場合、特定の部材に適用した場合に優位特性を有する鋼板がそれぞれ提案され使用されてきたが、鋼種統合による効率向上の観点からは、これら種々の特性をいずれも高いレベルで有する鋼板が望ましい。
ところで、材料の高強度化に伴いプレスによる成形は困難となり、スプリングバック等に起因する形状歪を抑制するために鋼板の低降伏化が望まれ、フェライト組織中にマルテンサイトを分散したいわゆるデュアルフェイズ鋼(以下、「DP鋼」ともいう。)が用いられている。しかしながらDP鋼はフェライト相とマルテンサイト相間の硬度差に起因して、両者の界面が穴広げ加工時にミクロクラック・ボイドの発生起点となるため、伸びフランジ性に劣り、伸びフランジ性と低降伏化の両立には様々な課題があった。
これを解決する手段として、例えば特許文献1では、フェライト・ベイナイト・マルテンサイトの3相組織とした低降伏比・高穴広げ型鋼板が開示されている。しかしながら、開示技術による強度レベルは900MPaには及ばない。
一方、特許文献2ではε−Cuを微細分散させたフェライト/マルテンサイト組織とした低降伏比かつ、高穴広げ型の鋼板が開示されているが、950MPa以上の強度を有する領域での穴広げ率は十分とは言えず、さらにCu添加に伴うコスト上昇が懸念される。
また、特許文献3では980MPa以上の強度を有する低降伏比高穴広げ型鋼板が提案されているが、焼入れ性および強度を確保するためにCr添加を必須としているため化成処理性に問題がある。
両者は複雑に噛み合っており、通常のデスケーリングによっては完全に除去することができず、圧延工程中にFeとなって鋼材の表面に不均一に分布するスケール(島状スケール)が発生する。この島状スケールは、仕上げ圧延後の鋼板冷却過程において鋼板の冷却温度ムラの原因となり、コイル内の機械特性の均一性を阻害する。また、この島状スケールは、酸洗後においては凹んだスケール疵(島状スケール疵)として残るので、疲労破壊の起点となりやすい。また、酸洗を施さない鋼板(スケールまま鋼板)では、島状スケールは除去されずに赤スケールとして鋼板表面に残存し表面性状を損ねる。
特許文献4では鋼板に多量のSiを添加することにより、鋼板全面にスケールを均一発生させて表面性状を改善する方法が開示されているが、過度のSi添加は自動車用構造材に施される化成処理性を損なうため耐食性を劣化させるという問題がある。一方、Si添加量が低い場合にはスケールを全面均一発生させることが困難となり表面性状が劣化し、また強度−加工性バランスが低下するという問題があった。
特開平9−41078号公報 特開平5−331591号公報 特開2000−282175号公報 特開平3−79718号公報
本発明の課題は、950MPa以上の引張強度を有し、良好な形状凍結性、延性および伸びフランジ性を備える高強度鋼板を提供することである。さらには、鋼板表面に実質的に島状スケールを有しない安価な高強度熱間圧延鋼板と、既存設備を使って比較的容易に実施可能な製造方法を提供することである。
本発明らは、まず降伏比(以下、「YR」とも表す。)によって評価される形状凍結性、穴広げ試験で確認される伸びフランジ性などの機械特性については、鋼板組織中のフェライトの体積率を30〜80%とし、残部組織を、マルテンサイトをまったく含まないか、あるいは10%以下にまで低減されたマルテンサイトを含むベイナイトとすることで、低YRを有しつつ伸びフランジ性が大幅に向上し高延性と両立することを見いだした。ここで、ベイナイトにはベイニティックフェライトが含まれる。
ところで、すでに述べたように、今日では高強度鋼板が求められており、具体的には、950MPa以上の高強度鋼板が求められている。しかしながら、そのような高強度材においても上述のようなフェライト+マルテンサイト+ベイナイトの組織割合とすることによりその課題が実現されるとは考えられなかった。
そこで、基本的には、上述のような組織割合を備えながら、本来軟質なポリゴナルフェライト単相組織を高強度化する手段である金属炭化物の微細分散による析出強化に注目し、950MPa以上の強度を安定的に確保しつつ延性ならびに伸びフランジ性との両立を実現する成分系ならびに製造条件についてさらに検討した。
その結果、V、TiならびにNbを含む鋼材について、熱間仕上圧延後の冷却中および/または600〜780℃の温度域で30〜80%のフェライトを形成させ、さらにその後の冷却中および/または巻き取り過程において残部を0%以上10%以下のマルテンサイトを含むベイナイトからなる組織を形成させると、内部にV、TiおよびNbの単独あるいは複合炭化析出物が微細分散して950MPa以上の強度を有しつつ、延性および伸びフランジ性のバランスに優れた鋼板が得られるという知見を得た。
ただし、Vは、Siと同様に鋼板の化成処理性に影響する元素であり、実用的見地からは、SiおよびVの合計量を一定値以下に制限することが必要であることも見出した。
またこの過程において、Vを積極的に含有させることでフェライト形成が促進され、既存設備の熱間圧延ラインにおいても比較的容易に目標の組織が得られ、特性の安定化ならびに製造効率の向上が可能であることが見出された。
さらに鋼板の表面性状については、鋼中のP、Si、Alの含有量に応じて適切な再加熱処理を行うことで、比較的容易にデスケーリング効果を最大限に引き出すことが可能となり、その結果950MPa以上の強度を有しつつ、延性および伸びフランジ性のバランスに優れた、鋼板表面に実質的に島状スケールを有しない低降伏比鋼板を得ることが可能であるという知見を得た。
本発明は次の通りである。
(1)質量%で、C:0.08〜0.30%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜2.0%、P:0.10%以下、S:0.007%以下、Al:0.1%超〜2.0%以下、N:0.01%以下を含有し、さらにTi:0.01〜0.5%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.05〜0.5%を下記式(1)〜(3)を満足するように含有し、残部Feおよび不純物からなる化学組成を備え、面積割合で、30%以上80%以下のフェライトおよび、0%以上10%以下のマルテンサイトを含有し、残部がベイナイトからなる鋼組織を備え、引張強度(TS)が950MPa以上、降伏比(YR)が0.75以下、引張強度(TS)×全伸び(El)が15000MPa%以上かつ引張強度(TS)×穴広げ率(HER)が50000MPa・%以上である機械特性を備えることを特徴とする高強度鋼板。
Figure 0004840269
Figure 0004840269
Figure 0004840269
ここで、各式中の元素記号は鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
(2)前記化学組成が、質量%で、さらにCr:1.0%以下および/またはMo:0.5%以下を含有する上記(1)に記載の高強度鋼板。
(3)前記化学組成が、質量%で、さらにMg:0.02%以下および/またはCa:0.02%以下を含有する上記(1)または(2)に記載の高強度鋼板。
(4)前記鋼板が、幅方向両端部からそれぞれ100mmの領域および長手方向両端部からそれぞれ30mの領域を除く領域における島状スケール疵もしくは赤スケールの被覆率が3%以下である長尺熱間圧延鋼板であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の高強度鋼板。
(5)下記工程(A)〜(D)を備えることを特徴とする高強度鋼板の製造方法:
(A)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化学組成を備える鋼塊または鋼片を1200℃以上の温度としたのちに粗熱間圧延を施して粗バーとする工程;
(B)前記粗バーを下記式(4)を満足する温度TBRT(℃)としたのちにデスケーリングを施す工程;
(C)デスケーリングを施した前記粗バーにAr点温度以上の温度域で仕上熱間圧延を施して熱間圧延鋼板とする工程;および
(D)前記熱間圧延鋼板を仕上熱間圧延後30℃/秒以上の平均冷却速度で600℃以上780℃以下の温度域まで冷却し、ついで該温度域で2秒間以上20秒間以下の滞留させたのち、30℃/秒以上の平均冷却速度で350℃以下の温度域まで冷却して巻取る工程。
Figure 0004840269
ここで、式中の元素記号は鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
本発明によれば950MPa以上の高強度であってもプレス成形時の形状凍結性にすぐれ、延性および伸びフランジ性も良好な高強度鋼板が安価な手段で得られ、例えば自動車用鋼材として車輌重量の大巾な軽減に寄与する。
本発明において化学組成を上述のように限定した理由を述べる。なお、本明細書では化学組成はいずれも「質量%」で示す。また、化学組成を規定する各式における元素記号は各元素の含有量(質量%)を示す。
C:0.08〜0.30%
C含有量が0.08%を下回ると950MPa以上の引張強度が得られない場合があり、また0.30%を上回ると溶接性を阻害すると共にパーライトの発生により伸びフランジ性などの機械特性が損なわれる場合がある。したがって、C含有量を0.08〜0.30%とする。好ましくは0.09〜0.20%である。
V:0.05〜0.5%
Vは本発明において重要な元素の一つである。Vを含有させることにより、フェライト変態が促進されて鋼板の延性が向上するとともに、Cと結合した微細炭化物の析出により鋼板が高強度化される。V含有量が0.05%未満では、鋼組織において30面積%以上のフェライトが得られない場合や、950MPa以上の引張強度が得られない場合がある。一方、0.5%を超えて含有させても上記効果が飽和して製造コストの上昇を招く。したがって、V含有量は0.05〜0.5%とする。好ましくは0.1〜0.3%である。なお、Vは後述するようにSiと同様に化成処理性に影響を与えることから、Siとの合計量が1.5%以下となるように制限される。
Ti:0.01〜0.5%
Tiは本発明において重要な元素の一つである。Tiを含有させることにより、鋼中のNが固定され伸びフランジ性が向上する。したがって、Ti含有量を0.01%以上とする。Tiは、さらにCと結合した微細な炭化物の析出により鋼板を高強度化する作用を有する。このような観点からは、Ti含有量を0.05%以上とすることが好ましい。さらに好ましくは0.08%以上である。一方、Ti含有量が過剰であるとオーステナイト中に粗大な炭窒化物を形成して鋼板の機械特性を劣化させる場合がある。したがって、Ti含有量を0.5%以下とする。好ましくは0.3%以下である。
Nb:0.01〜0.1%
Nbは本発明において重要な元素の一つである。Nbを含有させることにより、鋼中に炭窒化物が形成され、オーステナイト粒を微細化してフェライトの核生成サイトを増やし最終的な鋼組織の粗大化を抑制すると共に、VおよびTiとの複合添加により微細な析出物の形成により鋼板を高強度化する作用を有する。したがって、Nb含有量を0.01%以上とする。一方、Nb含有量が過剰であるとフェライト変態の遅延を招いて鋼組織において30面積%以上のフェライトが得られない場合がある。したがってNb含有量を0.1%以下とする。好ましくは0.05%以下である。
上記、C、V、Ti、Nbは各元素について定める範囲内で次式(1)を満足するように含有させることで本発明が目的とする引張強度950MPa以上を確保したうえで、優れた形状凍結性、伸びフランジ性、そして延性を効果的に発現することができる。
Figure 0004840269
すなわち(2)式の中辺の値が0.9を下回ると第2相の硬度の低下によると思われるYRの上昇が顕著となり、また延性が劣化する。この理由は必ずしも明らかではないが、(2)式の下限を下回ると、変態中にTi、V、NbによりCがトラップされ、未変態オーステナイトへのC濃化が抑制されるため、変態後の第二相の硬度が十分に高くならないことに起因すると考えられる。一方で中辺の値が2.0を上回ると粗大なセメンタイトの形成により穴広げ性が低下する。YRと延性および穴広げ率をより優位にバランスさせるには、(1)式の左辺が1.0、(1)式の右辺が1.5であることが好ましい。
Mn:0.2〜2.0%
Mnは強度確保に有効な元素であり、目的とする強度を得るために含有量を0.2%以上とする。Mnは、さらにオーステナイトからフェライトへの変態温度を低下させるため、仕上げ温度を低下させることを可能とし、フェライト粒径の微細化が期待出来るので、このような観点からも含有させることが望ましい。一方、Mn含有量が過剰であると仕上げ圧延後のフェライト変態を遅延し、製造安定性を損なう。このためMn含有量を2.0%以下とする。強度、YR、延性および穴広げ率のバランスの観点から、好ましくは0.8〜1.5%である。
Si:0.05〜1.5%
Siは強度上昇に伴う延性の劣化が比較的小さい有用な固溶強化元素として知られており、さらにフェライト変態を促進させるとともに、鋼中のセメンタイトの粗大化を抑制する作用を有する。このような作用による効果を得るためにSi含有量を0.05%以上とする。強度・延性バランスの観点からはSi含有量を0.2%以上とすることが望ましい。一方、Si含有量が過剰となると、製品表面に施されるリン酸〜リン酸亜鉛による化成処理性が損なわれる。このため、Si含有量を1.5%以下とする。強度と延性のバランスの観点から、さらに好ましくは0.1〜1.0%である。
また、SiはVと同様に化成処理性に影響を与えることから、化成処理性の観点から、Si+Vの合計含有量は下記(2)式を満足するようにする。
Figure 0004840269
(2)式の左辺の値を1.0以下とすると化成処理性の顕著な向上が見られることから、好ましくは(2)式の右辺を1.0とする。
Al:0.10%超2.0%以下
Alは本発明において重要な元素の一つである。Alを含有させることにより、フェライト変態が促進され、析出物粗大化による伸びフランジ性の劣化がおこりにくい低温でも十分なフェライト相を得ることが容易となる。このためAl含有量を0.10%超とする。好ましくは0.12%以上である。一方、Al含有量が過剰であると、オーステナイトからフェライトへの変態温度が著しく上昇し、仕上げ温度の上昇を招いて製造安定性を損なう。したがって、Al含有量を2.0%以下とする。好ましくは0.5%以下である。
P:0.10%以下
Pは一般に不純物として含有されるが、強度向上にも寄与するため、添加しても良い。しかし、P含有量が過剰であると、粒界にPが偏析して脆化を生じるため、P含有量を0.10%以下とする。
ここで、Siは、熱間圧延に供する鋼塊または鋼片の加熱時においてFeO−FeSiOの生成を助長して島状スケールを誘発する原因となる。一方、AlおよびPは、FeSiOの融点を低下させ、スケール剥離性を向上させてデスケーリングを容易にする作用を有するので、鋼板表面における島状スケールの形成を抑制するのに有効である。そこで、実操業時のデスケーリング温度を考慮して、Si、AlおよびPの含有量については上記記載の範囲内で
Figure 0004840269
の関係式を満たすように含有させる。さらに好ましくは
Figure 0004840269
である。
上記関係式を満足させることにより、実質的に島状スケールを有しない鋼板を得ることが可能となる。ここで、「実質的に島状スケールがない」とは、鋼板の幅方向両端部からそれぞれ100mmおよび長手方向両端部からそれぞれ30mの領域を除いた部分における島状スケールの被覆率が3%以下であることをさす。このように幅方向および長手方向におけるそれぞれの端部を除くのは、そのような領域は最終製品では通常切断・除去されて出荷されるからである。換言すれば、上述のような島状スケール被覆率は、製品としての鋼板の表面での平均値を意味するのであるから、実際には製品の表面領域のすべてにおいて計測する必要はなく、いわゆる平均値としての上述のスケール被覆率が推測できるだけの領域であれば十分である。
Cr:1.0%以下
Crは焼入れ性を高め、伸びフランジ性を損なうパーライトの形成を抑制する作用を有するので含有させても良い。上記作用による効果を確実に得るにはCr含有量を0.05%以上とすることが好ましい。一方、Cr含有量が1.0%を上回ると、フェライト変態が抑制されて製造安定性が損なわれるので、Cr含有量を1.0%以下とする。またCrはリン酸〜リン酸亜鉛による化成処理性を低下させるので作用も有するので、Cr含有量を0.8%以下とすることが好ましい。
Mo:0.5%以下
Moは焼入れ性を高め、伸びフランジ性を損なうパーライトの形成を抑制する作用および複合添加による金属炭窒化物の粗大化を抑制する作用を有するので含有させてもよい。上記作用による効果を確実に得るにはMo含有量を0.05%以上とすることが好ましい。一方、Mo含有量が0.5%を上回るとリン酸〜リン酸亜鉛による化成処理性を損なうため、Mo含有量を0.5%以下とする。好ましくは0.3%以下である。
Mg:0.02%以下
MgはMgOを形成し、機械特性を損なう原因となる粗大なTiNの形成を抑制して微細分散化するため穴広げ性を向上させる作用を有し、かつ同様の作用を有するCaよりも添加効率が高いことから、含有させてもよい。上記作用による効果を確実に得るには、Mg含有量を0.001%以上とすることが好ましい。一方、Mg含有量が0.02%を超えると効果が飽和するのでMg含有量を0.02%以下とする。さらに好ましいMg含有量はは0.0010〜0.0050%である。
Ca:0.02%以下
CaはCaOを形成し、機械特性を損なう原因となる粗大なTiNの形成を抑制して微細分散化するため穴拡げ性を向上させる作用を有するため含有させても良い。上記作用による効果を確実に得るには、Ca含有量を0.001%以上とすることが好ましい。一方、Ca含有量が0.02%を超えると効果が飽和するのでCa含有量の上限を0.02%以下とする。
尚、鋼中の不純物とはS、N、Sn等が挙げられるが、例えばS、Nについては含有量を以下のように規制するのが好ましい。
S:0.007%以下
Mn等と結合し、粗大な硫化物系の介在物を形成して加工性を著しく損なうため、その含有量は0.007%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.003%以下である。
N:0.01%以下
過剰に含有されると伸びフランジ性などの加工性を損なう不純物元素であり、その含有量は0.01%以下とすることが好ましい。より好ましくは0.006%以下である。
(組織)
本発明に係る鋼板は、フェライトが、面積割合で、組織全体の30%以上80%以下でありかつ残部が0%以上10%以下のマルテンサイトを含むベイナイトからなる。
フェライトが組織全体の30%を下回ると延性が著しく損なわれ、また80%を超えるとYRが上昇して形状凍結性が損なわれる。強度、YR、延性、伸びフランジ性をより高い次元でバランスするためにフェライトを組織全体の50〜70%とすることが好ましい。
フェライトを除いた部分の組織を0%以上10%以下のマルテンサイトを含有するベイナイトとするのは、これら以外組織、例えばパーライト組織が含まれた場合には伸びフランジ性が著しく損なわれるためである。一方でマルテンサイトが10%を上回ると伸びフランジ性の劣化が顕著となるからである。したがってマルテンサイトは含有されなくてもよい。
(製造条件)
まず上記化学組成を備える鋼塊または鋼片を1200℃以上の温度としたのちに粗熱間圧延を施す。これは伸びフランジ性を阻害する粗大な炭窒化物を完全に固溶させ、強度低下や伸びフランジ性の低下といった機械特性の劣化を回避するためである。なお、連続鋳造により得られた鋼塊や分塊圧延後の鋼片が、幅方向もしくは板厚方向に機械的な圧縮加工を受ける際に、少なくとも鋼塊または鋼片の中心部から板厚方向1/4にかけての温度が1200℃以上であるならば、加熱を行わずともよい。
粗熱間圧延に供する際の鋼塊または鋼片の温度の上限は特に限定する必要はないが、炉内耐熱壁の耐久性およびスケールロスによる歩留まりの低下を考慮し、前記温度は1400℃以下とすることが好ましい。
ついで粗熱間圧延により得られた粗バーを、鋼中のSi、Al、Pの含有量に応じて
Figure 0004840269
を満たすTBRT(℃)以上の温度としたのちにデスケーリングを施す。Siを含有する鋼の高温加熱時にはFeO−FeSiO共晶化合物層が形成され、その後の冷却により島状スケールの原因となるが、粗バーを、上記TBRT(℃)を満足する温度とすることにより、FeOとFeSiOが半溶融状態となり、この剥離除去(デスケーリング)が容易となる。
粗バーを上記のTBRT(℃)とする手段については特に限定をしないが、工業的には例えば粗熱間圧延用ロールスタンド群と仕上熱間圧延用ロールスタンド群の間に設置された誘導加熱装置等の使用が適する。なお、鋼塊または鋼片の温度を高温とすることにより粗熱間圧延後の粗バーの温度をTBRT(℃)とすることができる場合には加熱を施さずともよい。デスケーリングを行う手段・設備についても特に限定しないが、実用的にはスプレーによる高圧水の噴射が適当である。
仕上熱間圧延は、オーステナイト温度域で行い、仕上熱間圧延の終了温度はAr点温度以上であればよい。尚、仕上熱間圧延の終了温度はAr点温度にできるだけ近い方がより好ましい。これは圧延中に導入された加工歪みによるフェライト変態の促進効果が高まるためである。本発明で規定される鋼のAr点は概ね750℃から980℃である。
仕上熱間圧延を終了後、30℃/秒以上の平均冷却速度で600〜780℃まで冷却し、次いでその温度で5秒間以上20秒間以下の時間滞留させたのち、30℃/秒以上の平均冷却速度で350℃以下まで冷却し巻き取る。以下の説明においては、このときの冷却および冷却速度を便宜的にそれぞれ第一、第二冷却および第一、第二冷却速度ともいう。
第一冷却速度が30℃/秒よりも低いと、フェライト相の過剰形成により強度不足となったり、あるいは高YRとなり形状凍結性がそこなわれたり、さらには冷却中のパーライト析出により伸びフランジ性が低下したりする。このため、第一冷却速度を30℃/秒以上とする。
第一冷却の冷却停止温度が780℃より高いと、フェライト中に析出する金属炭化物が急激に粗大化し、強度と伸びフランジ性のバランスが劣化する。一方、第一冷却の冷却停止温度が600℃未満では、フェライトの形成不足により強度と延性および伸びフランジ性のバランスが劣化する。このため、第一冷却の冷却停止温度を600〜780℃とする。強度、YR、延性および伸びフランジ性のバランスの観点から630〜730℃とすることがさらに好ましい。
上記第一冷却の冷却停止温度における滞留時間が2秒間未満では、十分な量のフェライトが得られず、延性および伸びフランジ性が低下する。一方、上記第一冷却の冷却停止温度における滞留時間が20秒間超では、過剰なフェライト相の成長と、析出物の粗大成長によると思われる強度低下を招く。このため、第一冷却の冷却停止温度における滞留時間は2秒間以上20秒間以下とする。好ましくは5秒間以上15秒間以下である。
第二冷却速度が30℃/秒よりも低いと、冷却中のフェライト変態により第2相の割合が低下してYRが上昇し形状凍結性が損なわれること、あるいはパーライトの形成により伸びフランジ性が損なわれる。このため、第二速度を30℃/秒以上とする。好ましくは50℃/秒以上である。
引き続いて行なわれる巻き取り過程において、巻き取りを行う温度が350℃超ではYRが上昇し形状凍結性を損なう。したがって、巻取温度は350℃以下とする。巻取温度をさらに低下させると、マルテンサイトの形成が容易となり一層YRを低下させることが可能となるので、好ましくは巻取温度を300℃以下とすることが好ましい。
かくして本発明によれば、引張強度(TS)が950MPa以上、降伏比(YR)が0.75以下、引張強度(TS)×全伸び(El)が15000MPa%以上かつ引張強度(TS)×穴広げ率(HER)が50000MPa・%以上である機械特性を備える高強度鋼板が得られる。
表1に示す化学組成を有する鋼の内、発明の範囲内の成分を含有する鋼種および本発明範囲外のN、Q鋼をそれぞれ連続鋳造によりスラブとした後、スラブ中心付近より鋼片を採取し、熱間鍛造を行い厚さ30mmとした。得られた鋼片を再加熱し、鋼片に試験用小型タンデムミルにて熱間圧延を施して板厚2.6mmの熱間圧延鋼板を得た。熱間圧延に際して、鋼片の加熱温度、仕上温度、第一冷却速度、第一冷却停止温度およびその温度での滞留時間、第二冷却速度、巻取温度について様々な検討を行った。
冷却については水スプレー装置を用い、巻取過程については、実際の製造ラインにおいて見られる熱延コイル巻取後の熱履歴を模擬した徐冷炉を用いて巻取シミュレーションを実施し、熱間圧延鋼板を得た。
得られた鋼板の機械的性質について、引張強度と伸びフランジ性について以下の方法で調査した。
引張強度はJIS5号試験片にて行い、伸びフランジ性は、100mm四方の試験片を採取し、その中央にクリアランス15%で直径10mmの打ち抜き穴をあけ、先端角60°の円錐ポンチにてこの穴を押し広げ、穴の縁部に発生するクラックが板厚方向に貫通したときの穴直径より算出される限界穴広げ率で評価した。また、圧延方向断面をレペラー腐食処理し、顕微鏡により組織観察を行った。
Figure 0004840269
表2は、実施における鋼種と熱間圧延条件の詳細を示したもので、さらに表3はそれにより得られた鋼板の特性を示す。本発明で規定する範囲内の鋼種および熱間圧延条件を適用した鋼板は、TS≧950MPa、YR≦0.75を満たすと共に本発明で定める強度×延性および強度×穴広げ率値の範囲を満足し、高強度、低降伏比、高延性、高穴広げ率、つまりすぐれた伸びフランジ性をバランスよく有する鋼板が得られている。
一方、試番10、17に示す本発明範囲外の鋼種を用いた鋼は、粗大な介在物および炭窒化物の形成によると思われる強度×穴広げ率の値の大幅な低下がみられる。また、鋼片の加熱温度を本発明の範囲外で実施した試番11は炭化物が粗大析出すると共にフェライト量が過多となり、本発明に定める強度規定に満たない。さらに冷却停止温度およびその温度における滞留時間について本発明の範囲外の熱間圧延条件を適用した試番12、13では、本発明の規定する組織を得られず、本発明に定める機械的性質を達成しない。
また、冷却速度について本発明の範囲外を実施した試番14、15については、試番14のように、第一冷却速度が本発明の範囲外の場合、析出物の粗大化およびフェライト相過多によると思われる規定強度未達および強度×伸びの値の低下、そして強度×穴広げ率の値の低下が見られ、試番15のように、第二冷却速度が本発明の範囲外の場合、第2相硬度が十分に得られないためと予想されるYRの上昇が見られ、本発明で規定する特性を得られない。また、焼入れ性を向上する元素を含んだ鋼を本発明の範囲外の比較的低温で長時間滞留させ他の後室温まで焼きいれた試番16はマルテンサイトが本発明の規定よりも過剰に形成され、強度×穴広げ率の値が低下する。
Figure 0004840269
Figure 0004840269
表1に示す化学組成を有する鋼の内、本発明の成分範囲内の鋼種A、F、Iおよび本発明の範囲外の鋼種L、M、K、O、Pをそれぞれ連続鋳造によりスラブとした後、実際の製造ラインにて鋼板の製造を実施した。1200℃よりも高い温度でスラブ加熱を行った後、加熱炉より抽出されたスラブをタンデムミルにより粗圧延を実施し粗バーを得た。この粗バーを粗圧延ミル群と仕上げ圧延ミル群との間に設置された加熱装置にて所定の温度(粗バー温度)に再加熱を行った後、仕上熱間圧延を実施して2.6mm厚、1000mm幅を有する熱間圧延鋼板を得た。仕上熱間圧延後の鋼板を本発明の範囲内の冷却速度で水冷し、所定の温度(冷却停止温度)とした後、直ちにこの温度で所定の時間滞留し、その後再び本発明の範囲内の冷却速度で本発明の範囲内の温度でダウンコイラーにて巻き取り、鋼板コイルを得た。
得られた鋼板の機械的性質について、引張強度と伸びフランジ性について以下の方法で調査した。引張強度はJIS5号試験片にて求め、伸びフランジ性は、100mm四方の試験片を採取し、その中央にクリアランス15%で直径10mmの打ち抜き穴をあけ、先端角60°の円錐ポンチにてこの穴を押し広げ、穴の縁部に発生するクラックが板厚方向に貫通したときの穴直径より算出される限界穴広げ率で評価した。また、圧延方向断面をレペラー腐食処理し、顕微鏡により組織観察を行った。
さらに島状スケール疵および赤スケールの被覆率については、赤スケールの被覆率でもって決定した。島状スケール疵は鋼板酸洗後に赤スケールが除去されて出来る凹んだ押し込み疵であるから、酸洗前鋼板の赤スケールと酸洗後の島状スケール疵の位置および面積率はほぼ一致し、従って酸洗前の赤スケール面積率を調査すれば酸洗後の島状スケール疵の面積率が得られることから、実際の熱延ラインにより製造した鋼板の酸洗前表面の赤スケールの被覆率を調査し、島状スケール疵および赤スケールの被覆率を得た。
得られた酸洗前の熱間圧延鋼板において圧延幅方向両端部よりそれぞれ100mmの領域を除く部分と、長手方向圧延開始端および終了端よりそれぞれ30mを除く領域よりなる鋼板表面の赤スケールによる被覆率が3%以下である場合を良好(表4において表面性状○)とし、3%を超える場合は不良(表4において表面性状×)とした。調査は圧延表・裏面で実施し、赤スケールの被覆率が高い方の面で表面性状を判定した。
さらに酸洗後の鋼板より50mm×70mmサイズのサンプルを採取し、日本パーカライジング社製バルボンドWL35化成処理液により化成処理を施した。常温で化成液に120秒浸漬したサンプル鋼板表面の化成結晶の付着量を調査すると共に化成結晶の被覆形態を走査型電子顕微鏡により観察し、付着量が3.0g/m以上でかつサンプル鋼板表面の化成結晶被覆に空けがない場合を良好(表4において化成処理性○)、付着量が3.0g/mを下回るかあるいはサンプル鋼板表面において化成結晶に被覆されない部分がある場合には不良(表4において化成処理性×)とし、化成処理性を評価した。
表4によると本発明の範囲内で製造した試番18〜21はTS≧950MPa、YR≦0.75を満たすと共に本発明で定める強度×延性および強度×穴広げ率値の範囲を満足し、高強度、低降伏、高穴広げ率をバランスする鋼が得られている。
しかし、本発明の範囲外の鋼種で製造した試番22、23は、本発明の範囲内の熱間圧延条件を実施しているにもかかわらず、強度が規定を満足しないか、あるいは規定組織を得られず強度と延性および穴広げ性のバランスが低い。またさらに本発明の範囲外の熱間圧延条件で製造した試番24は同じく本で規定する組織を得られず、強度と延性および穴広げ率のバランスに乏しいばかりか、VとSiの含有量について本発明の範囲を外れる鋼種Kを用いることから、この鋼板の化成処理性は不芳である。
一方で粗バー加熱温度を本発明の範囲に定めるTBRT以下の温度で実施した試番25〜27は鋼板表面に赤スケールが3%を超えて残存し、表面性状に劣る一方で、本発明の範囲内で製造された試番18〜21では鋼板表面に赤スケールが実質的に無く、化成処理性にも問題なく、良好な表面性状を有すると共に、本発明で規定する機械特性を実現する。
Figure 0004840269

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.08〜0.30%、Si:0.05〜1.5%、Mn:0.2〜2.0%、P:0.10%以下、S:0.007%以下、Al:0.10%超2.0%以下、N:0.01%以下を含有し、さらにTi:0.01〜0.5%、Nb:0.01〜0.1%、V:0.05〜0.5%を下記式(1)〜(3)を満足するように含有し、残部Feおよび不純物からなる化学組成を備え、面積割合で、30%以上80%以下のフェライトおよび、0%以上10%以下のマルテンサイトを含有し、残部がベイナイトからなる鋼組織を備え、引張強度(TS)が950MPa以上、降伏比(YR)が0.75以下、引張強度(TS)×全伸び(El)が15000MPa%以上かつ引張強度(TS)×穴広げ率(HER)が50000MPa・%以上である機械特性を備えることを特徴とする高強度鋼板。
    Figure 0004840269

    Figure 0004840269

    Figure 0004840269

    ここで、各式中の元素記号は鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
  2. 前記化学組成が、質量%で、さらにCr:1.0%以下および/またはMo:0.5%以下を含有する請求項1に記載の高強度鋼板。
  3. 前記化学組成が、質量%で、さらにMg:0.02%以下および/またはCa:0.02%以下を含有する請求項1または2に記載の高強度鋼板。
  4. 前記鋼板が、幅方向両端部からそれぞれ100mmの領域および長手方向両端部からそれぞれ30mの領域を除く領域における島状スケール疵もしくは赤スケールの被覆率が3%以下である長尺熱間圧延鋼板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高強度鋼板。
  5. 下記工程(A)〜(D)を備えることを特徴とする高強度鋼板の製造方法:
    (A)請求項1〜3のいずれかに記載の化学組成を備える鋼塊または鋼片を1200℃以上の温度としたのちに粗熱間圧延を施して粗バーとする工程;
    (B)前記粗バーを下記式(4)を満足する温度TBRT(℃)としたのちにデスケーリングを施す工程;
    (C)デスケーリングを施した前記粗バーにAr点温度以上の温度域で仕上熱間圧延を施して熱間圧延鋼板とする工程;および
    (D)前記熱間圧延鋼板を仕上熱間圧延後30℃/秒以上の平均冷却速度で600℃以上780℃以下の温度域まで冷却し、ついで該温度域で2秒間以上20秒間以下の滞留させたのち、30℃/秒以上の平均冷却速度で350℃以下の温度域まで冷却して巻取る工程。
    Figure 0004840269

    ここで、式中の元素記号は鋼中の各元素の含有量(単位:質量%)を示す。
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