JP4478315B2 - 化粧シート及び化粧材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物内装材、或いは、建具、浴室内装、家具、キッチン、車両内装の表面化粧等に利用可能な化粧シートとそれを用いた化粧材に関する。特に、浴室内壁表面化粧材、キッチンの表面化粧材などの水周りで使用される製品で、耐水性及び耐熱性を備えた防カビ性能と合わせて安全性が要求される用途での利用に適した化粧シート及び化粧材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化粧シート、或いは該化粧シートを金属基材や木質基材等の被着体に積層した化粧材が、各種用途で使用されている。そして、防カビ性が要求される場合には、化粧シート中に防カビ剤を添加していた。例えば、防カビ剤として練り込みタイプのバイナジン等は、基材シートやその上の透明樹脂層等に塩化ビニル樹脂を使用した塩ビ系の化粧シートなどで広く使用されて来た。特に、バイナジンは、浴室で発生する赤色の酵母Rhodotorulaに対して防カビ性が得られる点等により使用されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、バイナジンは砒素系化合物であり、「毒物及び劇物取締法第2条別表第1」に属する事から、安全性に問題があった。また、バイナジンは水等への溶解性がある為、水周りで使用すると経時で性能が低下し、バイナジンが流出してしまえば防カビ性能が消失してしまうという問題もあった。
【0004】
一方、バイナジン以外で安全性の高い防カビ剤としては、例えば、チアベンダゾール、プリベントールなどがある。しかし、これら防カビ剤は、最近、地球環境問題上の観点から塩化ビニル樹脂を使用しない非塩ビ系、例えばオレフィン系の化粧シート(特開昭54−62255号公報、特開平6−79830号公報等参照)に適用するには問題があった。それは、これら防カビ剤の耐熱性が低くいからである。すなわち、チアベンダゾールは170℃付近で昇華する性質があり、ポリオレフィン系樹脂を成膜して透明オレフィン系樹脂層等とする工程、更に透明オレフィン系樹脂層等にエンボス加工する工程等で加わる熱によって、防カビ性能が低下するからである。また、プリベントールも融点が105〜145℃と低く、同様に防カビ性が低下するからである。
【0005】
すなわち、本発明の課題は、化粧シート製造時の熱に耐え得る様な耐熱性と共に、水周りの使用でも性能低下しない耐水性を備え、なお且つ安全性も備えた防カビ性を、オレフィン系の化粧シート及び化粧材に付与する事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記課題を解決するために、本発明の化粧シートでは、ポリオレフィン系樹脂からなる不透明な基材シート上に、装飾層、ポリオレフィン系樹脂からなる透明オレフィン系樹脂層が順次積層された化粧シートにおいて、透明オレフィン系樹脂層に防カビ剤として、チアゾリン系化合物と該チアゾリン系化合物に対して1〜50質量%の酸化亜鉛とが添加されている構成とした。
【0007】
上記の様に、防カビ剤としてチアゾリン系化合物に酸化亜鉛を併用することで、防カビ剤の防カビ性能はポリオレフィン系樹脂を使用する化粧シート製造時の熱に耐え得る様な耐熱性を備え、且つ水周りの使用でも性能低下しない耐水性も備えたものとなる。しかも、砒素等の危険物質では無いので、安全性も確保される。なぜならば、チアゾリン系化合物が200℃でも安定なので防カビ性(防カビ剤)の耐熱性が得られ、また、該化合物が水に不溶性である為に防カビ性の耐水性も得られるのである。従って、化粧シートが水廻りで使用されても経時で防カビ剤が抽出され流出する事なく、防カビ性能を維持する事ができる様になる。また、防カビ剤の安全性は、チアゾリン系化合物が、カビ細胞の増殖の際の補酵素であるリボヌクレオチドレダクターゼ系を阻害してデオキシリボヌクレオチドの供給不足を導いてDNAの合成を阻害し、カビ細胞を死滅させるという防カビ作用による為である(経口毒性LD50:4350mg/kg(ラッド))。そして、さらに、防カビ剤として酸化亜鉛も添加し併用する事により、チアゾリン系化合物の防カビ性能を相乗効果的に向上させる事ができる。
【0008】
また、本発明の化粧シートは、上記化粧シートに於いて更に、透明オレフィン系樹脂層表面にエンボス加工による凹凸模様が形成された構成とした。
【0009】
この様に、透明オレフィン系樹脂層にエンボス加工による凹凸模様が形成された構成の化粧シートは、透明オレフィン系樹脂層成膜時の熱の他に更にエンボス加工時の熱も(防カビ剤が添加されている)透明オレフィン系樹脂層に加わる点で、更に防カビ剤に耐熱性が要求されるが、この様な構成においても、本発明では上記の如き耐熱性が良い特定の防カビ剤を使用している為に防カビ性能が維持される。
【0010】
また、本発明の化粧シートは、上記化粧シートに於いて更に、透明オレフィン系樹脂層表面の凹凸模様の凹部が露出する様に、透明オレフィン系樹脂層上に表面保護層が部分的に積層されている構成とした。
【0011】
この様な構成では、透明オレフィン系樹脂層上の表面保護層中に防カビ剤が添加されていない場合でも、凹凸模様の凹部から露出した透明オレフィン系樹脂層部分にて防カビ性が発揮される。凹部内は塵埃が溜まり易く、その溜まり易い部分を重点的に防カビ性とする事が可能となる。
【0012】
また、本発明の化粧シートは、上記化粧シートに於いて更に、表面保護層にも防カビ剤として、チアゾリン系化合物と該チアゾリン系化合物に対して1〜50質量%の酸化亜鉛とが添加されている構成とした。
【0013】
この様に、表面保護層中にも特定の防カビ剤を添加しておけば、化粧シートの全面に於いて、耐熱性、耐水性及び安全性を備えた防カビ性を発揮できる。
【0014】
また、本発明の化粧シートは、上記いずれかの構成の化粧シートに於いて更に、透明オレフィン系樹脂層側の表面から基材シートにかけて、基材シートを部分的に露出させる様に基材シート上の全層が欠落した凹状部が形成されており、且つ該基材シートにも、防カビ剤として、チアゾリン系化合物と該チアゾリン系化合物に対して1〜50質量%の酸化亜鉛とが添加されている構成とした。
【0015】
この様な構成とすることで、凹状部の底部分で基材シートが露出しても、該基材シートには特定の防カビ剤が添加してあるので、塵埃が最も溜まり易い底部分に耐熱性、耐水性及び安全性を備えた防カビ性を付与できる。
【0016】
また、本発明の化粧シートは、上記いずれかの化粧シートに於いて更に、チアゾリン系化合物の添加量が樹脂分に対して0.1〜10質量%である構成とした。
【0017】
この様な構成とすることで、確実に上述の防カビ性を発揮できる。
【0018】
また、本発明の化粧材は、上記いずれかの構成の化粧シートが、被着体に積層してなる構成とした。
【0019】
この様な構成の化粧材とすることで、耐熱性、耐水性及び安全性を備えた防カビ性を化粧材に付与できる。従って、化粧材は、浴室等の水周りやキッチン等にも好適に使用できる。
なお、化粧シートの被着体は代表的には金属基材や木質基材等であり、被着体が金属基材の場合には、化粧材は化粧鋼板等の金属系の化粧材となり、被着体が木質基材の場合には、化粧材は木質化粧板等の木質系の化粧材となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明について、実施の形態を説明する。
【0021】
概要:
先ず、図1に示す本発明の化粧シートは、基本的とも言える形態例であり、ポリオレフィン系樹脂からなる不透明な基材シート1の上に、印刷等で形成した装飾層2、ポリオレフィン系樹脂からなる透明オレフィン系樹脂層3がこの順に積層され、且つ透明オレフィン系樹脂層3に防カビ剤として、チアゾリン系化合物と共に酸化亜鉛も添加されている構成である。この様に、本発明では、装飾層を間に挟む基材シート1及び透明オレフィン系樹脂層の樹脂にポリオレフィン系樹脂が使用され、化粧シートの表側に露出する層のうち少なくとも1層に防カビ剤として、チアゾリン系化合物と共に酸化亜鉛を添加した構成とする。特定の防カビ剤が添加される層として、化粧シート表側に露出する層は同図の構成では、透明オレフィン系樹脂層のみであるが、後述する如く、その他の層に防カビ剤が添加される構成もある。
【0022】
なお、本発明の化粧シートは、この他、エンボス加工による凹凸模様、透明オレフィン系樹脂層を保護したりする為の表面保護層、或いは層間の密着性を強化する接着剤層、中間オレフィン系樹脂層等を適宜設けても良い(図2、図6等参照)。
【0023】
例えば、図2の構成の化粧シートSは、着色不透明なポリオレフィン系樹脂からなる基材シート1の上に印刷等により装飾層2を設け、その上から接着剤層4を介して、上記特定の防カビ剤が添加された透明オレフィン樹脂層3を樹脂シートとして積層し、更にこの透明オレフィン樹脂層にエンボス加工を施して凹凸模様5を賦形した後、表面保護層6を凹凸模様5の凹部を除く部分に部分的に設けた例である。表面保護層6には、例えば、壁材や床材用途等ではシリコーン系コーキング剤を良好に密着させる様な樹脂塗液を用いて塗工形成する。
なお、表面保護層6には防カビ剤が添加されることが望ましいが、同図の様に凹凸模様5の凹部には表面保護層が形成されずに表面保護層がパターン的に形成される様な場合は、表面保護層が未形成の部分に於いては、(通常の清掃で埃や塵を取り除き難いのはこの凹部内であるから)透明オレフィン樹脂層3の防カビ効果が十分発現する為、それで使用用途で要求される防カビ性を満足すれば、表面保護層への防カビ剤の添加が必ずしも必須ということはない。但し、もちろんだが、表面保護層表面も防カビ性が要求される用途に対しては、表面保護層にも上記特定の防カビ剤を添加する事が望ましいのは、いうまでもない。
【0024】
また、図3は本発明の化粧材Dの一形態を例示する断面図であり、同図の化粧材Dは、被着体Bに、適宜使用される接着剤Aを介して、本発明の化粧シートSが積層された構成のものである。同図の化粧シートSの構成は、基材シート1、装飾層2、透明オレフィン系樹脂層3からなり、この透明オレフィン系樹脂層に上述特定の防カビ剤が添加されている。
【0025】
化粧シート:
以下、更に本発明の化粧シートの構成要素から順に詳述する。
【0026】
〔基材シート〕
基材シート1は、ポリオレフィン系樹脂からなる不透明な樹脂シートである。なお、基材シートを不透明とするには、公知の着色顔料又は着色顔料と充填剤を含有させれば良い。また、ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(低密度、中密度、又は高密度)、ポリプロピレン( アイソタックチック型、シンジオタックチック型、又はこれらの混合型) 、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等の高結晶質の非エラストマーポリオレフィン系樹脂、或いは下記の如き各種オレフィン系熱可塑性エラストマー等が用いられる。
【0027】
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、(1) 主原料がハードセグメントである高密度ポリエチレン又はポリプロピレンのいずれかからなり、これにソフトセグメントとしてエラストマー、及び無機充填剤を添加してなるもの、(2) 特公平6−23278号公報記載の、ハードセグメントであるアイソタクチックポリプロピレンとソフトセグメントとしてのアタックチックポリプロピレンとの混合物からなるもの、(3) 特開平9−111055号公報、特開平5−77371号公報、特開平7−316358号公報などに記載のエチレン−プロピレン−ブテン共重合体からなるもの等、が代表的なものである。
【0028】
なお、高密度ポリエチレンとしては、好ましくは、比重が0.94〜0.96のポリエチレンであって、低圧法で得られる結晶化度が高く分子に枝分かれ構造の少ない高分子である高密度ポリエチレンが用いられる。またポリプロピレンとしては、好ましくは、アイソタクチックポリプロピレンが用いられる。また、エラストマーとしては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等が用いられる。水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム分子の二重結合の少なくとも一部に水素原子を添加させてなるものでポリオレフィン系樹脂( 例えば高密度ポリエチレンやポリプロピレン) の結晶化を抑え、柔軟性を向上させる。
【0029】
また、着色顔料は公知のものから防カビ剤との適性を考慮して適宜選定して用いれば良く、具体的にはチタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー等の有機顔料、或いは、アルミニウム等の金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸亜鉛などの箔粉からなる真珠光沢顔料などが用いられる。
【0030】
なお、本発明に於ける基材シート1は不透明であり、基材シートの着色は不透明(隠蔽性)着色となるが、用途次第では、着色透明の基材シートを用いた化粧シートでも使用可能である。但し、着色は、一般的に被着体の表面を隠蔽することが可能なことから着色不透明が好ましい。
【0031】
なお、基材シートとする樹脂シートには、延伸シート、未延伸シートのいずれも使用可能である。また、基材シートには、必要に応じ適宜、発泡剤、難燃剤、防カビ剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤を添加する。本発明においては、基本的には基材シートに防カビ剤を添加する事は必須ではないが、図5の化粧シートSで例示する様に、基材シート1が化粧シート表側面に露出する形態では、上述特定の防カビ剤を添加するのが好ましい。
なお、基材シートの厚みは、用途等によるが、通常20〜300μm程度である。
【0032】
なお、基材シート1の表面には、好ましくはコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理などの易接着処理が施される。これらの易接着処理は、この種のシートにおいて通常使用される方法を用いることができる。このような易接着処理を行うことによって、基材シートの表面に、水酸基、カルボキシル基の活性水素含有官能基を生成し、装飾層2等との他層との接着強度を向上させることができる。また、上記易接着処理としては、公知のプライマー剤を塗工する等して、プライマー層を形成しても良い。プライマー剤は、例えば2液硬化型ウレタン樹脂、2液硬化型ポリエステル樹脂等が用いられる。
【0033】
〔装飾層〕
装飾層2は、印刷インキによる印刷、或いは塗工、手描き等の公知の形成法で基材シート1と透明オレフィン系樹脂層3との間に形成される意匠効果を付与する為の層である。例えば、装飾層は印刷インキ層として基材シート1上に形成される。装飾層が表現する絵柄は、木目模様、石目模様、布目模様、皮絞模様、幾何学的図形、文字、記号、線図、各種抽象模様等の柄パターン、又は全面ベタ(ベタパターン)等である。絵柄は、柄パターンのみ、ベタパターンのみ、或いは、柄パターンとベタパターンの組み合わせのいずれでも良い。印刷インキ層としての装飾層は、一般的な絵柄印刷用のインキを用いて印刷、塗工することで形成できる。インキは、バインダー樹脂や着色剤等からなるが、バインダー樹脂として例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型樹脂や熱可塑性樹脂等)、アクリル樹脂、或いは、酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル樹脂、或いはセルロース系樹脂等を、一種または二種以上混合したものが用いられる。着色剤としては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、黄鉛、群青、フタロシアニンブルー、キナクリドン、イソインドリン等の顔料乃至は染料、アルミニウム等の金属粉、二酸化チタン被覆雲母の箔粉からなる光輝性顔料を一種又は二種以上混合したものを用いる。
【0034】
なお、装飾層に用いる樹脂選定に当たっては、印刷インキ層として基材シート1上に予め、アクリルポリオールとイソシアネートによる2液硬化型ウレタン樹脂等を用いた透明インキをベタ印刷してプライマー層を形成しておくことで、基材シート1と装飾層2との接着強度を向上させ、装飾層形成の為の印刷インキの選定種を広げることもできる。
【0035】
なお、装飾層は金属薄膜層でも良い。金属薄膜層の形成は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で成膜する。或いはこれらの組み合わせでも良い。該金属薄膜層は、全面に設けても、或いは、部分的にパターン状に設けても良い。
【0036】
〔透明オレフイン系樹脂層〕
透明オレフィン系樹脂層3に用いる樹脂としては、基材シート1で列記したのと同様の各種ポリオレフィン系樹脂を用いることができる。本発明では、この透明オレフィン系樹脂層には、防カヒ性能を付与する為、特定の防カビ剤が必須成分として添加される。
【0037】
また、透明オレフィン系樹脂層3には、必要に応じ、ポリオレフィン系樹脂の光分解を防止する為に紫外線吸収剤、光安定剤を添加する。紫外線吸収剤、光安定剤は、該樹脂に対してより良好な耐候性(耐光性)を付与するためのものであり、その添加量は紫外線吸収剤、光安定剤とも通常0.5〜10質量%程度である。一般的には紫外線吸収剤と光安定剤とを併用するのが好ましい。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール、ベンソフェノン、サリチル酸エステル等の有機物、又は粒径0.2μm以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物を用いることができる。光安定剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル) セバケート等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジン系ラジカル捕捉剤等のラジカル捕捉剤を用いることができる。
【0038】
ところで、本発明は、環境問題、安全性の問題から従来の塩ビ系化粧シートからオレフィン系化粧シートに市場ニーズが変化してきたことに関して、従来の浴室用塩ビ系化粧シートの問題を解決し、安全で、意匠性、加工適性が維持されるオレフィン系化粧シートに適した防カビ処方を研究したところにある。
【0039】
現在、プラスチックに使用されている有機系の防カビ剤には危険性を含んだ要素を持っているものがある。
例えば、(1) チアベンダゾールは、300℃まで安定な防止カビ性能を有しているが、170℃付近で昇華する性質があり、基材シートを成膜する際、或いは透明オレフィン系樹脂層をシート単体としてや基材シート上に成膜する際(140〜180℃)、成膜機の金属ロールを汚染するとともに、昇華した防カビ剤が人体に有害となる問題がある。また、浴室用化粧鋼板とする金属系の化粧材を製造すべく、化粧シートを鋼板にラミネートする際も通常170〜200℃の温度を必要とする為同様の問題が発生する。また、オレフィン系化粧シートにエンボス加工を行い意匠性を高める(立体感を付与する)場合においても、170℃以上の温度を必要とするため、同様の問題が発生する。
また、(2) 塩ビ系化粧シートに広く使用されてきたバイナジンを代表とする砒素系防カビ剤は、その効果が有効であることは認められているが、砒素は日本の公定書の検査項目に常に入っている物質てあり、毒物に指定され安全性に問題がある。また、水溶性で化粧シートの中から析出することによって防カビ効果を発現するため、安全性の他、長期間にわたって浴室内内装材として使用した場合、防カビ効果が低減してくる問題がある等である。
【0040】
これに対して、本発明では、防カビ剤としてチアゾリン系化合物を使用する。チアゾリン系化合物としては、例えばオクチルチアゾリン(OIT)が挙げられる。また、チアゾリン系化合物としては、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等も挙げられる。オクチルチアゾリン(OIT)等のチアゾリン系化合物が防カビ剤として機能するのは、カビ細胞に対してDNAの合成阻害を起すことを利用したものである。チアゾリン系化合物がカビ細胞の補酵素であるリボヌクレオチドレダクターゼ系を阻害することによりデオキシリボヌクレオチドの供給不足が起こり、DNAの合成が阻害されカビ細胞の死滅がおこり、防カビ作用を発現する。
【0041】
チアゾリン系化合物の添加量は透明オレフィン系樹脂層等、それを添加する層の樹脂分に対して、0.5〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%の添加量が好適である。添加量が0.5質量%未満であると防カビ性が低下し、一方、添加量が5質量%乃至は10質量%を超えると、防カビ剤が高価な為にコストがかかる上、防カビ性の効果が次第に飽和して収束しだす点、及び添加量が増えると次第に本来のシート特性(添加層の透明性等)に影響を及ぼす点で好ましく無い。添加量は0.5質量%で、浴室内にて発生する酵母Rhodotorulaに対しても防カビ性の効果が得られる上、更に1質量%以上ではハロー効果も得られる。
【0042】
また、チアゾリン系化合物に対し、酸化亜鉛を1〜50質量%添加することにより相乗効果を起こし、より優れた防カビ性能を発現する事を発見した。酸化亜鉛の添加量が1質量%未満では相乗効果が得られず、また50質量%を超えると透明性が低下したり、成膜時及びシート特性(力学的特性、折曲時白化等)に悪影響を及ぼしたりする。
そして、チアゾリン系化合物及び酸化亜鉛は安全性の高い材料であり、240℃で安定した耐熱性を示す事からオレフィン系の化粧シートの防カビ剤として適している。また、化粧シートから析出してくることもなく、防カビ性能が半永久的に維持されるという優れた性能を発揮する。
【0043】
なお、透明オレフィン系樹脂層の積層は、(装飾層形成済みの)基材シートに対して、間に接着剤層を介して透明オレフィン系樹脂層を樹脂シートとして積層したり、或いは透明オレフィン系樹脂層とする樹脂を溶融押出塗工で成膜と同時に積層したりする事で行う。なお、透明オレフィン系樹脂層を樹脂シートとして積層する場合には、装飾層はこの樹脂シートに対して形成しておく事も可能である。
なお、透明オレフィン系樹脂層の厚さは、用途等によるが、通常20〜300μm程度である。
【0044】
〔接着剤層〕
接着剤層4は、(通常は装飾層2を形成した)基材シート1と透明オレフィン系樹脂層3とを接着する為のもので、必要に応じて設ける。熱融着等により透明オレフィン系樹脂層3と装飾層2成形後の基材シート1とを積層一体化する場合は、接着剤層4は特に設ける必要はない。
【0045】
接着剤層4に使用することができる接着剤としては、各種のものがあるが、接着剤の樹脂系としては例えば以下のものが挙げられる。(1) フェノール樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、或いはその他の熱硬化性樹脂であり、これらは必要に応じて、イソシアネート、アミン等の架橋剤、メチルエチルケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の重合開始剤、ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン等の重合促進剤等が添加される。(2) ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニル重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル等によるアクリル樹脂、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ポリアミド、アイオノマー、或いはその他の熱可塑性樹脂。(3) ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム、或いはその他のゴム。(4) カゼイン、デキストリン、アラビアゴム、ロジン等の天然樹脂。そして、これら樹脂の1種又は2種以上の混合物を主成分とし、必要に応じ、更に公知の充填剤、安定剤、溶剤、可塑剤、顔料、染料等を添加したものが接着剤として使用される。
【0046】
なお、接着剤層4は公知の塗工方法にて設けることができる。具体的には、ロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、カーテンフローコート、コンマコート、スリットリバースコート、エクストルージョンコート(溶融押出塗工)等の塗工方法が挙げられる。
【0047】
〔表面保護層〕
表面保護層6は、透明オレフィン系樹脂層3の上に、耐傷付き性を付与したり、艶を調整することを目的に必要に応じ適宜設けられる透明又は半透明の層である。例えば、化粧シートを被着体に積層た化粧材を浴室内装用化粧鋼板として使用する場合には、表面保護層6によってコーキング性能を付与する事も目的となる。この表面保護層としては、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの樹脂が1種又は2種以上の混合樹脂として使用される。表面保護層は、これら樹脂からなる塗液を、グラビアコート、ロールコートなどの公知の塗工法で形成することができる。また、表面保護層は通常1〜30μm程度の厚さで形成される。
【0048】
なお、表面保護層を艶消しにする場合は艶消(光拡散)剤を添加する。艶消剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム等の無機物粒子、或いは、ウレタン樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ等の樹脂粒子が用いられる。これら艶消剤には粒径1〜30μm程度の微粒子が用いられる。
【0049】
ところで、本発明の防カビ剤はカビ細胞と接触することにより、有効に防カビ効果を発現する為、表面保護層6で透明オレフィン樹脂層3を全面被覆する場合には、表面保護層にも透明オレフィン系樹脂層3同様に防カビ剤を添加する必要がある。
但し、基材シートに装飾層を印刷形成した後、これに透明オレフィン系樹脂層を積層した積層シートに、エンボス加工を行い凹凸模様を賦形したエンボスシートに対して、グラビア印刷等の接触方式の印刷方法により表面保護層6を形成する場合には、凹凸模様の凹部には表面保護層6が形成されず、透明オレフィン系樹脂層の凸部上にのみ表面保護層を部分的に形成する事ができる。この様に部分的に表面保護層を形成する場合、表面保護層中には防かび剤が添加されていなくても、塵埃が溜まり易い凹凸模様の凹部では下の透明オレフィン系樹脂層が化粧シート表面に露出し、その部分で透明オレフィン系樹脂層3中の防カビ剤がカビ細胞と接触し防カビ性能を発現する為、表面保護層5に防カビ剤を添加する事は必ずしも必要ではない。もちろん、この部分形成された表面保護層上でも防カビ性が要求される場合には、表面保護層中にも上記特定の防カビ剤を添加しておくことが望ましいのは言うまでもない。
【0050】
〔エンボス加工による凹凸模様〕
透明オレフィン系樹脂層3に対するエンボス加工は、公知の熱プレス方式の枚葉又は輪転式エンボス機を用いて、加熱軟化させた樹脂シートの表面にエンボス版を押圧して形成すれば良い。該樹脂シートとしては、装飾層を間に挟んだ基材シートと透明オレフィン系樹脂層との積層シート、或いは透明オレフィン系樹脂層として基材シートに積層する前の樹脂シートである。特に本発明で使用する防カビ剤は耐熱性を備えているので、透明オレフィン系樹脂層成膜時の熱の他に更にエンボス加工時の熱も加わる構成に対しても防カビ性が熱で低下せず、従って、エンボス加工による凹凸模様を有する化粧シートは、本発明の特徴が活きる好適な構成の一つである。
【0051】
なお、凹凸模様5は、例えば、タイル貼模様や煉瓦積模様等の目地溝、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。
【0052】
〔凹状部〕
凹状部7は、図5の断面図で例示する化粧シートSの如く、透明オレフィン系樹脂層3側の化粧シート表面から基材シート1にかけて、基材シートを部分的に露出させる様に基材シート上の全層が欠落した凹状の部分である。図5に於いて基材シート上の全層とは、着色ベタ層2A及び柄パターン層2Bからなる装飾層2、接着剤層4、透明オレフィン系樹脂層3、及び表面保護層6の事である。この様な凹状部は、基材シート上に全層が積層された後、例えば、ルータ加工によって切削する事で形成することができる。その際、図5の様に、基材シート1は、その厚み方向の一部を切削しても良い。また、凹状部の断面形状は、図5では長方形であるが、V字形、U字形、その他形状等でも良い。また、溝状とする場合の凹条部の該溝は直線、曲線、直線及び曲線の組み合わせ等がある。また凹状部は平面視が線状となる溝状以外に、平面視が点状(円、四角形、その他形状)になる孔状でも良い。
凹状部の模様としては、例えば、タイル貼模様や煉瓦積模様等の目地溝、そのた幾何学模様等である。また、この凹状部7は、上記凹凸模様5と併用することもできる。
【0053】
〔中間オレフィン系樹脂層〕
例えば図6の断面図で例示の化粧シートSの如く、透明オレフィン系樹脂層3と装飾層2との間に、防カビ剤が添加されない透明な中間オレフィン系樹脂層8を設けても良い。この中間オレフィン系樹脂層8によって、装飾層上の透明なオレフィン系樹脂層としての化粧シートに必要な厚みを、透明オレフィン系樹脂層3と防カビ剤無添加の中間オレフィン系樹脂層8との両層によって担う事ができるので、化粧シートを低コストに製造できる。中間オレフィン系樹脂層8は、透明オレフィン系樹脂層との2層共押出法等によって成膜し形成することができる。
なお、中間オレフィン系樹脂層に用いるポリオレフィン系樹脂は、透明ポリオレフィン系樹脂で列記した様な樹脂を使用できる。但し、中間オレフィン系樹脂層に用いるポリオレフィン系樹脂は、透明オレフィン系樹脂層に用いるポリオレフィン系樹脂と、防カビ剤の添加の有無の他は全く同一組成の樹脂でも良いが、層間の密着性、加工適性等のその他物性を考慮して、透明オレフィン系樹脂層とは異なるポリオレフィン系樹脂を用いても良い。
なお、中間オレフィン系樹脂層の厚さは、透明オレフィン系樹脂層の厚さ及び用途等によるが、通常20〜300μm程度である。
【0054】
化粧材:
次に、本発明の化粧材について詳述する。本発明の化粧材は、上述した如き本発明の化粧シートを被着体に積層してなる構成の化粧材である。
図3の断面図で例示する化粧材Dはその一形態であり、同図では、被着体B上に、接着剤Aを介して、基材シート1、装飾層2及び透明オレフィン系樹脂層3からなる化粧シートSが積層された構成である。もちろん、化粧シートの基材シート側が被着体側となる様に化粧シートは被着体に積層される。
【0055】
〔被着体〕
被着体Bとしては、形状、材質等は基本的には特に制限は無い。例えば、形状は代表的には板であるが、この他、立体物、シート等でも良く、また、材質は金属、木質、樹脂、無機非金属、紙、或いはこれらの複合物等である。
【0056】
被着体は、例えば形状が板の場合では、鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ポリ塩化ビニルゾル塗工鋼板、アルミニウム板、銅板等の金属板、木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質板、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂板、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂からなる熱硬化性樹脂板、石膏板、石膏スラグ板、ケイ酸カルシウム板、石綿スレート板、ALC(軽量気泡コンクリート)板、中空押出セメント板等のセメント板、パルプセメント板、石綿セメント板、木片セメント板、GRC(硝子繊維強化コンクリート)板、或いは陶器、磁器、セッ器、土器、硝子、琺瑯等からなるセラミックス板等の無機非金属板、或いは、フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の樹脂を、硝子繊維不織布、布帛、紙、その他各種繊維質基材に含浸硬化させて複合化した所謂FRP(繊維強化プラスチック)板等の樹脂板等がある。
【0057】
また、形状が立体物の被着体としては、上記板材で列記の各種材質からなる柱状物やその他形状の立体物等である。例えば、柱状の金属や木材、三次元立体物の金属、木材、樹脂成形品等である。
【0058】
また、形状がシートの被着体では、材質が金属では、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼、銅等の金属箔、材質が樹脂の場合では、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオフレィン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、セルロース系樹脂等の樹脂シート(フィルム)、材質が紙では、薄葉紙、クラフト紙、チタン紙、上質紙、コート紙等の紙等である。
【0059】
そして、これら被着体のうち金属基材としては、その形状は代表的には板であるが、その他、立体物、シート等であり、木質基材としては、その形状は代表的には板であるが、その他、立体物等もある。
【0060】
そして、被着体が板の場合は化粧材は化粧板となり、立体物の場合は化粧材は化粧部材や化粧製品となる。また、被着体が金属基材で板の場合には、その化粧板は化粧鋼板となり、被着体が木質基材で板の場合には、その化粧板は木質化粧板となる。
【0061】
〔接着剤〕
本発明の化粧材において、前述本発明の化粧シートを被着体に積層する際に、必要に応じ適宜接着剤を用いても良い(図3、図7〜図9参照)。接着剤Aとしては、化粧シート裏面の材質と、被着体の材質を考慮して、これらに接着の良いものを公知の接着剤の中から適宜選択使用すれば良い。例えば、被着体が金属基材の場合には、金属に接着の良い金属用接着剤を使用し、被着体が木質基材の場合には、木に接着の良い例えば木工用接着剤を使用すれば良い。
【0062】
例えば、接着剤Aとしては、(1) フェノール系樹脂、フラン系樹脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、若しくはその他の熱硬化性樹脂に、必要に応じて、イソシアネート、アミン等の架橋剤、メチルエチルケトンパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の重合開始剤、ナフテン酸コバルト、ジメチルアニリン等の重合促進剤等を添加した物、(2) ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のビニル重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステル等によるアクリル樹脂、硝酸セルロース、酢酸セルロース、ポリアミド、アイオノマー、若しくはその他の熱可塑性樹脂、(3) ブタジエン−アクリロニトリルゴム、ネオプレンゴム、天然ゴム、若しくはその他のゴム、または、(4) カゼイン、デキストリン、アラビアゴム、ロジン等の天然樹脂、等の1種又は2種以上の混合物を主成分とし、必要に応じ、これに公知の充填剤、顔料、染料、安定剤、溶剤、可塑剤を添加したものを使用することができる。
【0063】
なお、化粧シートを被着体に積層するには、被着体の形状等に応じて公知の積層法によれば良い。例えば、(1) 板状の被着体に加圧ローラーで加圧して積層する方法、(2) 特公昭50−19132号公報等に記載の様に所謂射出成形同時ラミネート方法、(3) 特公昭56−45768号公報等に記載の様に所謂真空プレス積層方法、(4) 特公昭61−5895号公報等に記載の様に所謂ラッピング加工方法等である。
【0064】
化粧シート及び化粧材の用途:
本発明の化粧シート及び化粧材の用途は、特に制限は無く各種用途に用い得る。例えば、壁、天井、床等建築物の内装、窓枠、扉、手摺等の建具の表面化粧、箪笥等の家具や家電製品キャビネットの表面化粧、自動車等の乗物内装の化粧等である。なかでも、例えば、キッチンや浴室等の水周り用途等で防カビ性が要求され、なお且つその耐水性及び安全性が要求される用途が好適である。また、用いる化粧シートや化粧材が、その製造時の樹脂層成膜、エンボス加工、或いは化粧シートラミネート加工等において、熱の加わる様な構成となる用途が好適である。
【0065】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に説明する。
【0066】
〔実施例1〕
図4の如き化粧シートSを次の様にして作製し、これを被着体として金属基材に積層して、図7の如き化粧材Dを作製した。
【0067】
下記配合の樹脂組成物を調整し、これを用いてカレンダー法により120μm厚の基材シート1を成膜した。
【0068】
<基材シートの配合>
高密度ポリプロピレン 60質量部
スチレン−ブタジエンゴム 30質量部
酸化チタン 15質量部
ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤 5質量部
滑剤(ステアリン酸カルシウム) 0.5質量部
【0069】
上記基材シートを成膜後24時間を経過した時点で、当該基材シート表裏面にコロナ放電処理を行ない、続いて両面に2液硬化型ポリエステル樹脂インキをグラビア印刷で全面印刷して両面にプライマー層(図示略。以下の実施例及び比較例も同様)を形成した後、その片面に連続して2液硬化型アクリルウレタン樹脂インキによる着色ベタ層2Aと、2液硬化型ポリウレタン樹脂インキによる石目柄の柄パターン層2Bとを装飾層2として、グラビア印刷で形成して、印刷シートとした。
【0070】
一方、透明オレフィン系樹脂層3は、下記配合でカレンダー法で成膜した透明オレフィン系樹脂シートを、その片面にポリエステル系接着剤をグラビアリバース法で塗布(固形分塗布量10g/m2 )し、乾燥させて接着剤層4を形成した後、この接着剤層4で上記印刷シートの印刷面とラミネートして積層シートとした。
【0071】
<透明オレフィン系樹脂層の配合>
高密度ポリプロピレン 60質量部
スチレン−ブタジエンゴム 30質量部
オクチルチアゾリン 5質量部
酸化亜鉛 2質量部
ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤 5質量部
滑剤(ステアリン酸カルシウム) 0.5質量部
【0072】
上記積層シートを160〜170℃に加熱しながらエンボス加工を施して透明オレフィン系樹脂層3の表面に凹凸模様5を形成した。更に、エンボス加工面にコロナ放電処理を行ないながら、表面保護層6として、アクリルウレタン樹脂からなる市販の上塗り層用インキに下記配合で防カビ剤を添加したインキを、グラビア印刷で凹凸模様5の凹部を除く凸部上にのみ印刷して形成して、図4の如き化粧シートSを作製した。
【0073】
<表面保護層の配合>
上塗り層用インキ 100質量部
オクチルチアゾリン 5質量部
酸化亜鉛 2質量部
【0074】
次に、図7の如き化粧材Dを製造すべく、被着体Bとする金属基材として0.45mmの亜鉛メッキ処理した鋼板に、非塩素系変性ポリプロピレン系の接着剤Aを10g/m2 塗布し、220℃に加熱した後、上記化粧シートSをラミネートし、化粧材Dとして、ユニットバス内壁用の化粧鋼板を得た。
【0075】
〔比較例1〕
実施例1での防カビ剤としての「オクチルチアゾリン及び酸化亜鉛」を使用しない以外は同じ製法で、化粧シートと化粧材を得た。
【0076】
〔性能評価〕
防カビ性は、JIS Z 2911(1981)に従い、(1) Aspergillus niger 、(2) Rhizopus stolonifer 、(3) Chaetomium globosum 、(4) Penicillum citrinum 、(5) Cladosporium cladosporioides、のカビについて防カビ性能を評価した。また、(6) Rhodotorula sp. の酵母についても防カビ性能を評価した。
【0077】
その結果、実施例1で作製した本発明の化粧シート及び本発明の化粧材は、上記(1) 〜(5) のカビに対し、試験片及び試験片の周辺でカビの菌糸の発育はなく、ハロー効果の発現する十分な防カビ性能を確認した。また、(6) の酵母に対しても、同様に、ハロー効果の発現する十分な防カビ性能を確認した。
【0078】
また更に、本発明の化粧材と、既存の化粧材としてバイナジン入り塩ビ化粧鋼板とを、それぞれ下記(A) 、(B) 、(C) の実用試験を行なった後、(1) Aspergillus niger 、(4) Penicillum citrinum 、(5) Cladosporium cladosporioides、及び(6) Rhodotorula sp. を用いて、防カビ性能の維持性を評価した。
【0079】
(A) 30日間水道水に浸漬。
(B) 60℃×95%RHの環境下に240時間時間放置。
(C) 沸騰水に3時間浸漬。
【0080】
その結果、上記実用試験を行なう前は、本発明の化粧材、及び、既存のバイナジン入り化粧材ともに良好な防カビ性能を示したが、上記実用試験を行なった後は、既存のバイナジン入り化粧材は防カビ性能が発現しなくなったのに対して、本発明の化粧材は試験前と同等の防カビ性能を示し、性能の劣化は認められなかった。
【0081】
また、実施例1で作製した化粧板について、その表面にJAS摩耗試験5000回を実施し、防カビ剤入りの透明オレフィン系樹脂層まで削った後、前記(1) 〜(5) のカビ及び(6) の酵母に対する防カビ性能試験を実施したが、防カビ性能は維持されていた。防カビ剤入りの表面保護層、防カビ剤入りの透明オレフィン系樹脂層とも防カビ性を有する構成の化粧材であるが、実使用上、表面層が摩耗しても、下の透明オレフィン系樹脂層によって防カビ性が維持される事が確認された。
【0082】
〔実施例2〕
図5の如き化粧シートSを次の様にして作製し、これを被着体として金属基材に積層して、図8の如き化粧材Dを作製した。
【0083】
基材シート1としては、実施例1で基材シートに用いた樹脂組成物に対して下記配合で防カビ剤を添加し、これをカレンダー法により220μm厚に成膜したシートを用いた。
【0084】
<基材シートの配合>
高密度ポリプロピレン 60質量部
スチレン−ブタジエンゴム 30質量部
酸化チタン 15質量部
ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤 5質量部
滑剤(ステアリン酸カルシウム) 0.5質量部
オクチルチアゾリン 5質量部
酸化亜鉛 2質量部
【0085】
その他は、実施例1と同様にして表面保護層まで形成した後、表面保護層側から、ルーターで幅5mm、深さ0.15mmに削り取り(削り取った部分は基材シート1に達する)、白色の目地となる凹状部7を形成して、図5の如き化粧シートSを作製した。
【0086】
そして、この目地付きの化粧シートSを、実施例1と同様にして、金属基材からなる被着体Bにラミネートして、図8の如き化粧材Dとして、ユニットバス内壁用の化粧鋼板を得た。
【0087】
〔性能評価〕
こうして得られた目地付き化粧材を実施例1と同様の防カビ試験を実施した所、目地を彫り基材シートが露出した凹状部の部分も、実施例1と同様に良好な防カビ性能を示した。
【0088】
また、前記実施例1及び上記実施例2の化粧材で作製したユニットバス内壁鋼板パネルは、防カビ剤の添加の有無による成形性、製品外観、品質に於ける違いはなく、防カビ性以外の製品品質も良好であった。
【0089】
〔実施例3〕
図6の如き化粧シートSを次の様にして作製し、これを被着体として木質基材に積層して、図9の如き化粧材Dを作製した。
【0090】
実施例1と同様の方法で基材シート1上に木目柄を表現した装飾層2を印刷形成して印刷シートを得た。次に、この印刷シートの印刷面に、多層押出機により溶融状態のポリプロピレン系の透明オレフィン系熱可塑性エラストマーを2層で押出して、中間オレフィン系樹脂層9と透明オレフィン系樹脂層3とを積層すると同時にエンボス加工を施して凹凸模様5を賦形して、図6の如き化粧シートSを得た。
なお、この実施例3では、印刷面側の層となる中間オレフィン系樹脂層は防カビ剤が添加されず、最表面側の層となる透明オレフィン系樹脂層側に防カビ剤として、オクチルチアゾリン(OIT)と酸化亜鉛を質量比で10:2の割合で混合したものを樹脂分に対して2質量%含有させた樹脂組成物を使用した。中間オレフィン系樹脂層の厚さは80μm、防カビ剤を添加した透明オレフィン系樹脂層の厚さは20μmである。
【0091】
上記化粧シートSをポリアミド系の接着剤Aを用いて、木質基材としてMDFからなる被着体Bにラミネートし、図9の如き化粧材Dとして、キッチン用扉を得た。
【0092】
〔比較例2〕
実施例3に於いて、透明オレフィン系樹脂層中にオクチルチアゾリンと酸化亜鉛を添加せずに製造して化粧シートを得た。また、この化粧シートを用いて実施例3と同様にして、化粧材を得た。
【0093】
〔性能評価〕
実施例3と比較例2の化粧材について、前記実施例1の化粧材に対して行ったものと同様の防カビ試験を行なった。その結果、実施例3の化粧材のみに防カビ効果が確認された。
また、実施例3の化粧材を用いて作製したキッチン用化粧扉は、防カビ剤の添加の有無による加工性、製品外観、品質に於ける違いはなく、防カビ性以外の製品品質も良好であった。
【0094】
【発明の効果】
(1) 本発明の化粧シートによれば、耐熱性、耐水性及び安全性を備えた防カビ性が得られる。また、経時的にも性能が低下しない。また、酸化亜鉛を併用すれば、防カビ性はより向上する。また、化粧シートを廃棄時に燃焼しても、塩化ビニル樹脂シート由来のダイオキシン等の有害な物質は発生せず、環境対応の化粧シートととなる。従って、浴室等の水周りやキッチン等の用途に好適に使用できる。
(2) 更に、表面に加工時に熱の加わるエンボス加工による凹凸模様が形成された構成としても、防カビ性には耐熱性があるので性能は低下せず維持される。
(3) 更に、凹凸模様の凹部が露出する様に、表面保護層を部分的に積層した構成としても、凹部の部分で防カビ性が発揮される。特に凹部内は塵埃が溜まり易く、その溜まり易い部分で重点的に防カビ性を発揮できる。
【0095】
(4) 更に、上記表面保護層にも特定の防カビ剤を添加しておけば、化粧シートの全面に於いて、前記耐熱性、耐水性及び安全性を備えた防カビ性を発揮できる。
(5) また、化粧シート表面から基材シートにかけて、基材シートを部分的に露出させる様に基材シート上の全層が欠落した凹状部を形成した構成にて、基材シートにも、特定の防カビ剤を添加しておけば、塵埃が最も溜まり易い凹状部の底部分で耐熱性、耐水性及び安全性を備えた防カビ性を発揮できる。
(6) なお、防カビ剤としてのチアゾリン系化合物の添加量は樹脂分に対して0.1〜10質量%とすれば、確実に上述の防カビ性を発揮できる。
【0096】
(7) 本発明の化粧材によれば、耐熱性、耐水性及び安全性を備えた防カビ性が得られる。また使用する化粧シートに応じて、上述化粧シートの各効果が得られる。従って、化粧材は、浴室等の水周りやキッチン等に好適である。
なお、化粧シートの着体が金属基材の場合には、化粧材は化粧鋼板等の金属化粧材となり、被着体が木質基材の場合には、化粧材は木質化粧板等の木質化粧材となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの一形態を例示する断面図。
【図2】本発明の化粧シートの別の形態例を示す断面図。
【図3】本発明の化粧材の一形態を例示する断面図。
【図4】本発明の化粧シートの別の形態例を示す断面図。
【図5】本発明の化粧シートの別の形態例を示す断面図。
【図6】本発明の化粧シートの別の形態例を示す断面図。
【図7】本発明の化粧材の別の形態例を示す断面図。
【図8】本発明の化粧材の別の形態例を示す断面図。
【図9】本発明の化粧材の別の形態例を示す断面図。
【符号の説明】
1 基材シート
2 装飾層
2A 着色ベタ層
2B 柄パターン層
3 透明オレフィン系樹脂層
4 接着剤層
5 凹凸模様
6 表面樹脂層
7 凹状部
8 中間オレフィン系樹脂層
A 接着剤
B 被着体
D 化粧材
S 化粧シート
Claims (9)
- ポリオレフィン系樹脂からなる不透明な基材シート上に、装飾層、ポリオレフィン系樹脂からなる透明オレフィン系樹脂層が順次積層された化粧シートにおいて、透明オレフィン系樹脂層に防カビ剤として、チアゾリン系化合物と該チアゾリン系化合物に対して1〜50質量%の酸化亜鉛とが添加されている化粧シート。
- 透明オレフィン系樹脂層表面に、エンボス加工による凹凸模様が形成された請求項1記載の化粧シート。
- 透明オレフィン系樹脂層表面の凹凸模様の凹部が露出する様に、透明オレフィン系樹脂層上に表面保護層が部分的に積層されている請求項2記載の化粧シート。
- 表面保護層にも防カビ剤として、チアゾリン系化合物と該チアゾリン系化合物に対して1〜50質量%の酸化亜鉛とが添加されている請求項3記載の化粧シート。
- 透明オレフィン系樹脂層側の表面から基材シートにかけて、基材シートを部分的に露出させる様に基材シート上の全層が欠落した凹状部が形成されており、且つ該基材シートにも、防カビ剤として、チアゾリン系化合物と該チアゾリン系化合物に対して1〜50質量%の酸化亜鉛とが添加されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧シート。
- チアゾリン系化合物の添加量が樹脂分に対して0.1〜10質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧シート。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧シートが、被着体に積層してなる化粧材。
- 被着体が金属基材である金属系の請求項7の化粧材。
- 被着体が木質基材である木質系の請求項7の化粧材。
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