JP4390880B2 - 打ち抜き加工におけるカス取り方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙、プラスチックシートなどの打ち抜き加工における抜き落とし部分のカス取り方法に関するものであり、さらに詳しくは、小さい面積を打ち抜く場合の打ち抜き加工におけるカス取り方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、紙などの自動打ち抜き機で、小さい面積、例えば直径約5mm以下の円形などの形状を打ち抜いた後の抜き落とし部分のカス取り加工は、機械上では不可能なため、手作業によって行っている。また、他の特殊な打ち抜き方法として、レーザーによる打ち抜き方法などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、小さい面積を抜いた後の抜き落とし部分のカス取り加工を、手作業で行う場合、効率が悪く、大量生産が行えない上、コストが非常に高くなっている。レーザーによる打ち抜き方法は、小さい面積の打ち抜きのカス取りに適しているが、生産能力およびコストが極めて高くなるのが現状である。
【0004】
これに対して本発明は、小さな面積、例えば、直径約5mm以下の円形、最大対角線が約5mm以下の多角形などの形状を打ち抜いた後の抜き落とし部分のカス取り加工が、簡便で、効率的であり、従って、コストが比較的安く行える打ち抜き加工におけるカス取り方法を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決すべく検討した結果、本発明は、抜き落としを必要とする基材の裏面の抜き落とす部分を除いた部分に剥離ニスを印刷した後の印刷面にセパレート紙を貼り合わせて積層体を形成し、該積層体の前記基材の表面からハーフカットの刃を前記基材の層に入れた後、前記セパレート紙を前記基材から剥がすことにより、前記基材の抜き落とし部分である抜きカスを、前記基材から取り除くことを可能にしたことを特徴とする打ち抜き加工におけるカス取り方法である。
【0006】
本発明によれば、基材の打ち抜き加工において、小さな面積、例えば、直径約5mm以下の円形、最大対角線が約5mm以下の多角形などの形状を打ち抜いた後の抜き落とし部分のカス取り加工が、簡便で、効率的であり、従って、コストが比較的安く行える。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しながら、本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法について、詳しく説明する。
【0008】
図1は、本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法において、打ち抜き時の積層体の材料構成を示す図である。積層体10は、基材11、表面印刷層12、剥離ニスパターン印刷層13、接着剤層14、そしてセパレート紙15から構成されている。
【0009】
この打ち抜き加工におけるカス取り方法に適用できる基材としては、板紙、加工紙、合成紙、プラスチックシート、あるいはこれらの複合材料をあげることができる。中でも、板紙における小さな面積の形状の打ち抜き加工のカス取りに好適である。板紙の坪量は、100〜500g/m2 の範囲が、製造上好ましい。
【0010】
抜き落とす形状としては、円形、楕円形、四角形、三角形、他の多角形など、特に限定されることはないが、最大径が10mm以下の形状が、本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法にとって好ましく、さらに、最大径が5mm以下の形状が、好適である。
【0011】
まず、打ち抜きを行う基材11の表面に絵柄、表示などの印刷を行ない、表面印刷層12を設ける。印刷方法としては、公知の印刷方法であるグラビア印刷、グラビアオフセット印刷、平版オフセット印刷、ダイリソ印刷、凸版印刷、凹版印刷、ジェットプリント、シルクスクリーン印刷、静電印刷などがあり、用途などによって、適宜選定することができる。使用するインキも公知のインキを使用し、特に限定されるものではない。
【0012】
つぎに、基材11の裏面の抜き落とす部分11aを除いた部分11bにパターンで剥離ニスを印刷する。この場合、図2に示すように、A、B、Cの文字の部分を抜き落とすためには、A、B、Cの文字以外の部分(斜線の部分)に剥離ニスを印刷する(この部分が剥離ニスパターン印刷層13)。この表裏の印刷は、表裏印刷可能な多色刷り印刷機であれば、絵柄および剥離ニスを連続的に印刷してもよい。
【0013】
印刷する方法としては、公知の印刷方法であるグラビア印刷、グラビアオフセット印刷、平版オフセット印刷、ダイリソ印刷、凸版印刷、凹版印刷、ジェットプリント、シルクスクリーン印刷、静電印刷などがある。
剥離ニスとしては、例えば、シリコーン樹脂、ポリエチレンワックス、硝化綿ポリアミド樹脂などを主成分としたインキ、あるいはそれぞれの印刷方法に対応した公知のインキにシリコン系樹脂あるいはワックス系樹脂を添加したインキを用いることができる。
【0014】
つづいて、基材11の裏面とセパレート紙15とを貼り合わせる。この基材11とセパレート紙15の貼り合わせる方法は、ポリエチレン樹脂などを溶融させて押し出しながらセパレート紙とラミネートする方法、あるいは接着剤を使用して貼り合わせる方法などがある。基材11とセパレート紙15は、図1に示すように、剥離ニスが印刷されていない部分すなわち抜き落とす部分11aで接着されていることになる。
【0015】
セパレート紙15としては、紙、加工紙、合成紙、プラスチックフィルムなどを使用することができる。このセパレート紙は、コストを削減する意味から、必要最小限の厚さとし、50〜150g/m2 の範囲とすることが好ましい。
【0016】
接着剤としては、例えば、セルロ−ス系、ポリ酢酸ビニル系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、エポキシ系、アミノ樹脂系、ゴム系、ジエン系、その他をビヒクルの主成分とする溶剤型、エマルジョン型、ホットメルト型、その他等の接着剤を使用することができる。
【0017】
つづいて、打ち抜き加工を行う。基材11にセパレート紙15を貼り合わせた積層体10を打ち抜き機において、抜き落とし部分11aを打ち抜く。打ち抜く際には、図3に示すように、基材11の表面側からのハーフカット抜きでハーフカットの刃が基材11の部分だけを貫通し、接着層14まで届くようにし、セパレート紙15を打ち抜かないで残すようにする。接着層14の厚みによって、ハーフカットの刃16が到達する位置のばらつきを吸収し、セパレート紙15にハーフカットの刃16が入らないことが理想的である。一部セパレート紙15の表層にハーフカットの刃16が入り込んでも差し支えなく、基材11の部分を貫通することが重要である。
【0018】
最後に、打ち抜き後、図4に示すように、セパレート紙15を基材11から剥がす時に、剥離ニスを印刷した部分は簡単に剥がすことができる一方、剥離ニスを印刷していない抜き落とし部分11aはセパレート紙15と接着しているため、セパレート紙15を剥がすと同時に抜きカスを取り除くことができる。
【0019】
以上のようにしてなる本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法では、抜き落としを必要とする基材11にセパレート紙15を貼り合わせた積層体10を作成し、この積層体10を、打ち抜き加工でハーフカットした後、セパレート紙14を剥がすと同時に、抜き落とし部分を抜きカスとして、簡単、かつ確実に取り除くことができる。
【0020】
【実施例】
次に、本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法について実施例をあげて、さらに具体的に説明する。
【0021】
〔実施例1〕
まず、枚葉状の坪量210g/m2 の板紙(商品名:パールDX<北越製紙株式会社製>)の表面にオフセット印刷で絵柄を多数個(多面付け)印刷した。
【0022】
つぎに、その裏面の抜き落とす部分を除く部分に剥離ニスを同じくオフセット印刷で行った。剥離ニスとしては、剥離OPニス(商品名:UP−2<株式会社T&K TOKA製>)を使用した。
【0023】
つぎに、表面に絵柄の印刷、裏面に剥離ニスの印刷が行われた基材の裏面側にラミネート紙として、坪量150g/m2 のコート紙をアクリル系樹脂のエマルジョン型接着剤を使用して貼り合わせた。
【0024】
つづいて、この基材とラミネート紙を貼り合わせた積層体を、打ち抜き加工で表面からハーフカット抜きで、ハーフカットの刃の先端が、セパレート紙の層を残し、接着剤の層に届く程度になるよう調整して行った。
【0025】
さらに、基材からセパレート紙を剥がし、抜き落とし部分がセパレート紙に接着しているため、抜き落とし部分を抜きカスとして基材から簡単に取り除くことができた。
【0026】
最後に、セパレート紙を剥がした後の基材を再度打ち抜き加工において、仕上げ抜きを行い、図5に示すようなステンシルカードの製品を作成した。
【0027】
【発明の効果】
紙、プラスチックシートなどの基材の打ち抜き加工において、小さな面積の円形、多角形などの形状を打ち抜いた後のカス取り加工を手作業で行うため、生産性が低く、特に、抜き落とし部分の形状の最大径が、5mm以下の形状では、カス取り加工の生産性が著しく低下するため、コストも高いものとなっている。
本発明によれば、このような小さな面積の形状の打ち抜きにおいても、打ち抜き後の抜き落とし部分のカス取り加工が、簡便で、効率的であり、従って、コストが比較的安く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法での積層体の材料構成を示す図である。
【図2】本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法での積層体を形成する剥離ニスパターン印刷層を設けた一部拡大図である。
【図3】本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法での積層体をハーフカットした概略断面図である。
【図4】本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法での積層体をハーフカットした後、セパレート紙を剥がした概略断面図である。
【図5】本発明の打ち抜き加工におけるカス取り方法で作成した製品を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 積層体
11 基材
12 表面印刷層
13 剥離ニスパターン印刷層
14 接着層
15 セパレート紙
16 ハーフカットの刃
Claims (2)
- 抜き落としを必要とする基材の裏面の抜き落とす部分を除いた部分に剥離ニスを印刷した後の印刷面にセパレート紙を貼り合わせて積層体を形成し、該積層体の前記基材の表面からハーフカットの刃を前記基材の層に入れた後、前記セパレート紙を前記基材から剥がすことにより、前記基材の抜き落とし部分である抜きカスを、前記基材から取り除くことを可能にしたことを特徴とする打ち抜き加工におけるカス取り方法。
- 前記抜き落とし部分の形状の最大径が、5mm以下であることを特徴とする請求項1に記載する打ち抜き加工におけるカス取り方法。
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