JP4265543B2 - 常時噛合い式スタータ - Google Patents
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Description
そこで、エンジン始動後に、エンジンとモータとを完全に切り離すために、電磁クラッチを内蔵した始動装置が提案されている(特許文献1参照)。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、モータとピニオンとの間でトルクの伝達を断続できる電磁クラッチを有し、その電磁クラッチを小型化できる常時噛合い式スタータを提供することにある。
本発明の常時噛合い式スタータは、回転力を発生するモータと、このモータの回転が減速装置を介して伝達される出力軸と、この出力軸に支持され、エンジンのリングギヤに常時噛み合わされるピニオンと、モータとピニオンとの間でトルクの伝達を断続する電磁クラッチと、この電磁クラッチとピニオンとの間に設けられ、トルクの伝達開始時に生じる衝撃トルクおよびエンジンから伝達される急激なトルク変動を緩和する衝撃緩和装置とを備え、減速装置は、モータの電機子軸に設けられる太陽歯車と、この太陽歯車と同心に配置されて回転可能に設けられた内歯歯車と、両歯車に噛み合う遊星歯車とで構成され、内歯歯車の回転が拘束された状態で、太陽歯車が回転することにより、遊星歯車が自転運動と公転運動を行い、その公転運動が出力軸に伝達される遊星歯車減速装置であり、電磁クラッチは、内歯歯車に直接または間接的に連結されたクラッチ板を有し、このクラッチ板を電磁力により吸引して内歯歯車の回転を拘束することでトルクの伝達を可能にし、電磁力の消滅によりクラッチ板を切り離して内歯歯車の回転を許容することでトルクの伝達を遮断することを特徴とする。
また、電磁クラッチとピニオンとの間に衝撃緩和装置を設けているので、エンジンの始動開始時に発生する衝撃トルクや、急激なエンジンのトルク変動を衝撃緩和装置にて低減できる。その結果、電磁クラッチに過剰なトルクが加わることはなく、電磁クラッチの小型化が可能となり、スタータ全体の小型軽量化を達成できる。
さらに、エンジン始動時に、電磁クラッチにより内歯歯車の回転が拘束されると、モータの回転が太陽歯車から遊星歯車に伝達され、その遊星歯車が自転しながら公転することで、その公転運動が出力軸に伝達されてピニオンが回転する。
エンジンが始動すると、リングギヤに常時噛み合っているピニオンがエンジンによって回されるため、そのピニオンの回転が出力軸に伝達され、出力軸が回転することで遊星歯車が公転運動する。この時、電磁クラッチにより内歯歯車の回転が許容されていると、その内歯歯車が遊星歯車の公転運動を受けて回転するため、遊星歯車の回転が太陽歯車に伝達されることはなく、モータ側へのトルク伝達が遮断される。
請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、衝撃緩和装置は、出力軸の外周に配設され、ピニオンは、出力軸の外周に軸受を介して相対回転可能に嵌合すると共に、衝撃緩和装置を介して出力軸に連結されていることを特徴とする。
これにより、エンジン始動時には、減速後のモータトルクが出力軸より衝撃緩和装置を介してピニオンに伝達され、そのトルク伝達時に発生する衝撃トルクが衝撃緩和装置により低減される。一方、エンジン始動後は、エンジンのトルク変動がピニオンから出力軸に伝達される際に、衝撃緩和装置により低減される。
請求項2に記載した常時噛合い式スタータにおいて、電磁クラッチは、電磁力を発生する励磁コイルを有し、この励磁コイルが衝撃緩和装置の外周側に配置されることを特徴とする。
この構成によれば、出力軸の外周に衝撃緩和装置と電磁クラッチとを同心状に配置できるので、衝撃緩和装置と電磁クラッチの配置スペースを小さくでき、延いては、電磁クラッチと衝撃緩和装置とを設けることによるスタータの大型化を回避できる。
請求項1〜3に記載した何れかの常時噛合い式スタータにおいて、モータからピニオンに至るトルクの伝達経路に過大トルクの伝達を遮断できるトルクリミッタを設けたことを特徴とする。
これにより、衝撃緩和装置の能力を超える過大トルクが加わった時には、トルクリミッタが作動して過大トルクをカットできるので、電磁クラッチに過大トルクが加わることはなく、電磁クラッチの小型軽量化を実現できる。
請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、電磁クラッチのクラッチ板は、請求項4に記載したトルクリミッタを介して内歯歯車に連結されていることを特徴とする。 この場合、クラッチ板と内歯歯車との間にトルクリミッタを設けているので、クラッチ板が電磁力によって吸引されている状態でも、減速装置に過大トルクが加わると、トルクリミッタが作動して、クラッチ板と内歯歯車との連結状態が解除され、内歯歯車が回転することにより、電磁クラッチに過大トルクが加わることを回避できる。
請求項1〜5に記載した何れかの常時噛合い式スタータは、エンジンの停止および再始動を自動制御するエンジン自動停止/再始動システムに用いられることを特徴とする。
本発明のスタータは、エンジン始動後にピニオンがエンジンのリングギヤから離脱することはなく、常時噛み合わされているため、上記のエンジン自動停止/再始動システムに用いた場合、エンジンを再始動する際に、通常のピニオン飛び込み式スタータの様に、ピニオンを移動してリングギヤに噛み合わせる必要がなく、エンジンの再始動を短時間で行うことが可能である。
実施例1に係るスタータ1は、例えば、交差点や渋滞等で車両が一旦停止した時にエンジン2(図3参照)を自動停止させ、発進時にエンジン2を自動的に再始動させるエンジン自動停止/再始動システム(アイドルストップシステムと呼ぶ)に適用される。
界磁12は、磁気回路を形成するヨーク12aの内周に複数の永久磁石12bを周方向等間隔に配置して構成される。なお、永久磁石12bに替えて、界磁コイルを使用することもできる。
電機子14は、電機子軸14aに固定された電機子鉄心14bに電機子コイル14cを巻線して構成され、電機子軸14aの両端が回転自在に支持されている。
なお、スタータリレー18は、最初のエンジン始動を行う時に、運転者が始動スイッチ20をST位置(図3参照)に投入することで、リレーコイル18aに通電されて閉作動するが、エンジン2の再始動時には、エンジン2の自動停止及び再始動を制御するアイドルストップ用のECU21(図3参照)を通じてリレーコイル18aに通電される。
ピニオン8は、出力軸7の外周に軸受23を介して相対回転可能に嵌合すると共に、エンジン2のリングギヤ24に常時噛み合わされている。
この衝撃緩和装置11は、例えば、エンジン始動時に発生する衝撃トルク、あるいはエンジン2から受ける急激なトルク変動に対し、弾性部材11cが変形する(撓む)ことによって、衝撃トルクやトルク変動を吸収することができる。
エンジン2の再始動時には、アイドルストップ用のECU21により、スタータリレー18を介して電磁スイッチ5のソレノイド5aと電磁クラッチ9の励磁コイル9aに同時に通電される。この時、電磁スイッチ5によりモータ3のメイン接点4が閉じるタイミングより、電磁クラッチ9が作動する(クラッチ板9cがハウジング9bの端面に吸着される)タイミングの方が早くなる。これは、電磁クラッチ9のハウジング9bとクラッチ板9cとの間に設定されるギャップがコンマ数ミリ(例えば、0.3mm)であり、メイン接点4の開閉ストロークと比較して極めて小さいためである。仮に、メイン接点4が閉じるタイミングと、クラッチ板9cがハウジング9bの端面に吸着されるタイミングとが同じであっても、モータ3が実際に回転を開始するまでには、モータ3の慣性モーメントによって立ち上がりに時間が掛かるため、結果的に、モータ3の回転開始より電磁クラッチ9の方が早く作動することになる。
更に、エンジン2が自動停止する寸前(エンジン2が自身の慣性で回転している状態)で再始動する必要がある場合でも、モータ3の回転開始より先に電磁クラッチ9が作動し、且つ始動時に発生する衝撃トルクを衝撃緩和装置11にて吸収できるので、エンジン回転中であっても、本スタータ1を作動させて、エンジン2を再始動できる。
2 エンジン
3 モータ
6 減速装置
6a 太陽歯車
6b 内歯歯車
6c 遊星歯車
7 出力軸
8 ピニオン
9 電磁クラッチ
9a 励磁コイル
9c クラッチ板
10 トルクリミッタ
11 衝撃緩和装置
14a 電機子軸
24 リングギヤ
Claims (6)
- 回転力を発生するモータと、
このモータの回転が減速装置を介して伝達される出力軸と、
この出力軸に支持され、エンジンのリングギヤに常時噛み合わされるピニオンと、
前記モータと前記ピニオンとの間でトルクの伝達を断続する電磁クラッチと、
この電磁クラッチと前記ピニオンとの間に設けられ、トルクの伝達開始時に生じる衝撃トルクおよびエンジンから伝達される急激なトルク変動を緩和する衝撃緩和装置とを備えた常時噛合い式スタータにおいて、
前記減速装置は、前記モータの電機子軸に設けられる太陽歯車と、この太陽歯車と同心に配置されて回転可能に設けられた内歯歯車と、両歯車に噛み合う遊星歯車とで構成され、前記内歯歯車の回転が拘束された状態で、前記太陽歯車が回転することにより、前記遊星歯車が自転運動と公転運動を行い、その公転運動が前記出力軸に伝達される遊星歯車減速装置であり、
前記電磁クラッチは、前記内歯歯車に直接または間接的に連結されたクラッチ板を有し、このクラッチ板を電磁力により吸引して前記内歯歯車の回転を拘束することでトルクの伝達を可能にし、前記電磁力の消滅により前記クラッチ板を切り離して前記内歯歯車の回転を許容することでトルクの伝達を遮断することを特徴とする常時噛合い式スタータ。 - 請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、
前記衝撃緩和装置は、前記出力軸の外周に配設され、
前記ピニオンは、前記出力軸の外周に軸受を介して相対回転可能に嵌合すると共に、前記衝撃緩和装置を介して前記出力軸に連結されていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。 - 請求項2に記載した常時噛合い式スタータにおいて、
前記電磁クラッチは、電磁力を発生する励磁コイルを有し、この励磁コイルが前記衝撃緩和装置の外周側に配置されることを特徴とする常時噛合い式スタータ。 - 請求項1〜3に記載した何れかの常時噛合い式スタータにおいて、
前記モータから前記ピニオンに至るトルクの伝達経路に過大トルクの伝達を遮断できるトルクリミッタを設けたことを特徴とする常時噛合い式スタータ。 - 請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、
前記電磁クラッチのクラッチ板は、請求項4に記載したトルクリミッタを介して前記内歯歯車に連結されていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。 - 請求項1〜5に記載した何れかの常時噛合い式スタータは、
エンジンの停止および再始動を自動制御するエンジン自動停止/再始動システムに用いられることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
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