JP4174160B2 - 耐突き刺し性に優れた不織布、その製造方法および電池用セパレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異物などが不織布を貫通したり、突き破って破損したりするのを抑制し、包装材、ワイパー、壁紙などの化粧シート、防草シートなどの農業用、土木用資材に好適な不織布であって、特に、電極等のバリや充放電の繰り返しにより発生するデンドライドなど異物による破損を抑制するのに好適な電池用セパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、包装材、ワイパー、壁紙などの化粧シート、防草シートなどの農業用、土木用資材などの用途において様々な不織布が商品化されており、通常不織布の形態として、サーマルボンドタイプ不織布、スパンボンド不織布、あるいはスパンレース不織布が好ましく利用されている。サーマルボンドタイプ不織布やスパンボンド不織布は繊維同士を接着させることにより不織布強力を維持しているが一般に空隙が大きく、容易に異物などが不織布を貫通したり、突き破って破損したりする。また、スパンレース不織布であっても、異物が不織布内部に入り込み易く、異物が尖った形状のものであれば容易に不織布を貫通したり、突き破って破損させたりしてしまう。それを解消するために、不織布の密度を高密度にする、あるいは目付や厚みを大きくする方法が採られているが、使用できる用途が限られていた。
【0003】
また、電解液の保液性向上を目的として、異形断面繊維を用いた電池用セパレータが提案されている。例えば、特開昭59−37648号公報には、繊維断面形状に凹部と凸部を有するガラス繊維を使用した電池用セパレータが開示され、特開昭60−65449号公報には、異形断面を有しかつ多孔性のポリプロピレン繊維を用いた電池用セパレータが開示され、特開昭63−148539号公報には、厚さ方向に密度差を有する2層以上の積層体からなり、構成繊維として異形断面繊維を用いた電池用セパレータが開示され、特開平9−82303号公報には、平均繊維径2μm以下のガラス繊維と繊維長2〜30mmの異形断面繊維を含有する電池用セパレータが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の電池用セパレータは、電解液の保液性向上を目的とし、不織布内部に空間を多くするために、表面積の大きい異形断面繊維を採用しているが、電極等のバリや充放電の繰り返しにより発生するデンドライドなど異物による破損を防止することについて検討されておらず、例えば、特開昭60−65449号公報では、発泡剤を添加して多孔性を付与しているため、繊維強度が部分的に弱く、突き刺し強力に劣る。特開昭59−37648号公報では、繊維径の細いガラス繊維を使用しておりコスト高である。特開昭63−148539号公報では、厚さ方向に密度差を有しているため、低密度層から異物が不織布内部に入り込み易く、短絡を生じやすい。さらに、特開平9−82303号公報でも、ガラス繊維主体であるためコスト高であるとともに、異形断面繊維が繊維間の空間を作り、嵩高性を持たせる目的で用いられるため、異物が不織布内部に入り込み易く、短絡を生じやすいという問題がある。
【0005】
本発明はこれらの実情に鑑み、異物などが不織布を貫通したり、突き破って破損したりするのを抑制し、耐突き刺し強力に優れた不織布を得ることを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、繊維断面が非円形形状からなり、該繊維断面の輪郭が丸みを帯びた十字形またはH字形であり、該繊維断面において断面の差し渡し長さの最も大きい部分を長辺としたとき、該長辺から延びる2以上の突起部を有し、前記長辺と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分を短辺としたとき、扁平比(長辺の長さ/短辺の長さ)が少なくとも1.2である異形断面合成繊維を少なくとも10 mass %含有し、該異形断面合成繊維の他に熱接着性鞘芯型複合繊維を30〜60 mass %含有し、湿式抄紙して鞘成分を溶融し熱接着された湿式不織布であり、かつ後述する単位不織布密度当りの突き刺し強力を少なくとも20N/(g/cm3)とすることにより、異物などが不織布を貫通したり、突き破って破損したりするのを抑制し、耐突き刺し強力に優れた電池用セパレータを得ることを知り本発明に至った。
【0007】
前記異形断面合成繊維における長辺の長さは、5〜60μmであることが望ましい。また、前記異形断面合成繊維の繊維強度が7.0cN/dtex以上であることが望ましい。
【0008】
前記異形断面合成繊維は、2以上の突起部を有していること望ましい。また、異形断面合成繊維は、繊維断面において2成分が交互に隣接して配置され、2成分のうち少なくとも1成分が2個以上に分割されてなる異形断面発生型複合繊維を各々の成分に分割した単繊維であることが望ましい。
【0009】
前記不織布は、親水化処理を施されることが望ましい。
【0010】
前記電池用セパレータは、繊維断面が非円形形状からなり、該繊維断面の輪郭が丸みを帯びた十字形またはH字形であり、繊維断面において断面の差し渡し長さの最も大きい部分を長辺としたとき、該長辺から延びる2以上の突起部を有し、長辺と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分を短辺としたとき、扁平比(長辺の長さ/短辺の長さ)が少なくとも1.2である異形断面合成繊維を全繊維に対して少なくとも10mass%となるように、該異形断面合成繊維の他に熱接着性鞘芯型複合繊維を30〜60 mass %となるように水に分散させ、スラリーを調製し、抄紙機を用いて湿式抄紙して鞘成分を溶融し熱接着することにより製造できる。さらに、湿式抄紙後、最高水圧3MPa 以下で高圧水流を噴射し、繊維の分散を向上させることができる。
【0011】
また、前記不織布は、異形断面発生型複合繊維を水に分散させるとともに全繊維に対して少なくとも10mass%の異形断面合成繊維となるように各々の成分に分割してスラリーを調製し、抄紙機を用いて湿式抄紙することにより製造できる。さらに、湿式抄紙後、最高水圧3MPa 以下で高圧水流を噴射すると、繊維の分散を向上させることができる。
【0012】
前記不織布を用いた電池用セパレータは、電極等のバリや充放電の繰り返しにより発生するデンドライドなど異物による破損を抑制する点で望ましい。
以下、本発明の内容を具体的に説明する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる異形断面合成繊維は、繊維断面が非円形形状からなり、例えば、十字形、I字形、H字形、L字形、T字形、X字形、Y字形、三角形以上の多角形、扇形、楕円形などの断面が用いられ、その一例を図1に示す。なかでも、図1(a)あるいは(b)に示すような繊維断面の輪郭が丸みを帯びた十字形やH字形など断面の差し渡し長さの最も大きい部分を長辺としたとき、長辺から延びる2以上の突起部4を有する異形断面合成繊維、あるいは図2に示すような繊維断面において2成分が交互に隣接して配置され、2成分のうち少なくとも1成分が2個以上に分割されてなる異形断面発生型複合繊維を各々の成分に分割した単繊維を用いることが好ましい。
【0014】
そして、繊維断面において断面の差し渡し長さの最も大きい部分を長辺とし、長辺と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分を短辺としたとき、扁平比(長辺の長さ/短辺の長さ)を少なくとも1.2となる異形断面合成繊維が用いられる。より好ましくは、少なくとも2である。例えば、図1(a)〜(c)に示す異形断面合成繊維であれば、断面の差し渡し長さの最も大きい部分が長辺2、長辺2と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分が短辺3となり、図2に示す異形断面発生型複合繊維を各々の成分に分割した扇形断面繊維であれば、断面の差し渡し長さの最も大きい部分が長辺2、長辺2と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分が短辺3となる。扁平比が少なくとも1.2であると、異物が不織布を突き刺したときに繊維が異物の押圧に対して逃げにくく、貫通するのを抑制することができ、例えば、電池用セパレータであれば、異物が対極に到達するのを防止することができるからである。
【0015】
このとき、異形断面合成繊維における長辺の長さは、5〜60μmであることが好ましい。より好ましくは8〜40μmである。長辺の長さが5μm未満であると、繊維が異物の押圧に対して逃げてしまい、耐突き刺し性の効果が十分に得られず、長辺の長さが60μmを超えると、繊維間の空隙が大きくなりすぎるため、逆に突き刺し性に劣る。
【0016】
本発明に用いる異形断面合成繊維の素材としては、特に限定されるものではないが、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが用いられ、特に、電池用セパレータに用いるのであれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ(4−メチルペンテン−1)、エチレン−ビニルアルコール共重合体などのポリオレフィン系樹脂が好ましい。繊維形態も単一繊維のみならず、異形断面であれば複合繊維であってもよい。
【0017】
また、本発明においては、各々の成分に分割した単繊維が異形断面繊維であれば、繊維断面において2成分が交互に隣接して配置され、2成分のうち少なくとも1成分が2個以上に分割されてなり、その構成単位は長さ方向に連続し、全構成単位の一部は必ず繊維表面に露出している断面形状を有する異形断面発生型複合繊維も包含される。異形断面発生型複合繊維としては、例えば、ポリエステル系樹脂/ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂/ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂/ポリアミド系樹脂などの異族系樹脂の組み合わせ、あるいはポリ(4−メチルペンテン−1)/ポリプロピレン、エチレン−ビニルアルコール共重合体/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリエチレンなどの同族系樹脂の組み合わせからなるものが用いられる。その繊維形態は、分割後異形断面を有していれば特に限定はされず、分割前は円形であってもよい。そして、異形断面発生型複合繊維の分割数は、4〜20であることが好ましい。
【0018】
そして、前記異形断面合成繊維は全繊維に対して少なくとも10mass%含有される。より好ましくは、10〜60mass%である。異形断面合成繊維の含有量が10mass%未満であると、耐突き刺し性の効果が十分に得られないからである。他に用いられる繊維としては、特に限定はされず、例えば、コットン、シルク、ウールなどの天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、アクリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維などの単一繊維、複合繊維が用途に応じて適宜用いられる。特に、電池用セパレータに用いる場合、ポリオレフィン系単一繊維、あるいは鞘成分をポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ビニルアルコール共重合体とし、芯成分をポリプロピレン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリエチレンテレフタレートなどの鞘成分の融点より10℃以上高い樹脂とした熱接着性鞘芯型複合繊維を用いるとよい。このとき、熱接着性鞘芯型複合繊維は30〜60mass%含有すると、各繊維間の自由度を抑制することができ、不織布の突き刺し性がさらに向上するので好ましい。
【0019】
次に、本発明の耐突き刺し性に優れた不織布を製造方法に沿って説明する。前記異形断面合成繊維を含有してなる繊維ウェブの形態は、カード法、エアレイ法などにより得た乾式ウェブ、湿式抄紙法により得た湿式抄紙ウェブ、あるいはメルトブロー法やスパンボンド法などの直接法により得た長繊維ウェブが用いられるが、なかでも構成繊維の繊維長が3〜25mmからなる湿式抄紙ウェブが均質なウェブを得て、異形断面合成繊維が繊維ウェブの長手方向(厚み方向と直交する方向)に整列し易い点で好ましい。より好ましい繊維長は5〜15mmである。繊維長が3mm未満では、耐突き刺し性の効果が十分に得られず、後述する高圧水流処理時に繊維が飛散し、地合斑となり突き刺し強力が低下し、25mmを超えると特に湿式抄紙法によって不織布を製造する場合、スラリー中における繊維の分散性が悪くなり均一な不織布を得ることができないからである。
【0020】
上記繊維ウェブは、熱カレンダー処理、熱風加工処理、高圧水流処理等、あるいはそれらの組み合わせの方法により処理することができる。このとき、高圧水流処理を用いる場合、できるだけ構成繊維を厚み方向に配向させないような条件で処理することが好ましい。具体的には、高圧水流処理の最高水圧を3MPa 以下で噴射すると、厚み方向への配向を抑制することができる。構成繊維が厚み方向に配向していると、尖った異物が繊維を避けて不織布内部に進入し易く、例えば、電池用セパレータの場合、電極等のバリや充放電の繰り返しにより発生するデンドライドなど異物が対極に到達したり、または破損したりして、短絡する比率が増大するからである。
【0021】
そして、前記不織布は、親水化処理されていることが好ましい。親水化処理としては、界面活性剤処理、ビニルモノマーのグラフト共重合処理、フッ素ガス処理、スルホン化処理、コロナ放電処理、プラズマ処理などが挙げられる。その後必要に応じて厚み等を調整して本発明の不織布となす。
【0022】
例えば、本発明の電池用セパレータの製造方法の1例としては、まず、扁平比(長辺の長さ/短辺の長さ)が少なくとも1.2である異形断面合成繊維を10mass%以上と、熱接着性鞘芯型複合繊維および/またはポリオレフィン系繊維を混合して、0.01〜0.6%の濃度になるように水に分散させ、スラリーを調製する。このとき少量の分散剤を加えてもよい。スラリーは短網式、円網式、あるいは両者を組み合わせた抄紙機等を用いて抄紙される。次いで、熱接着性鞘芯型複合繊維を溶融させて繊維間を接着させる。この後、必要に応じて高圧水流処理を施してもよい。しかるのちに不織布には、前記親水化処理が施され、親水化不織布となす。その後、熱カレンダー処理して、所定の厚みに調整され、本発明の電池用セパレータが得られる。
【0023】
また、本発明の電池用セパレータの製造方法の別の1例としては、まず異形断面発生型複合繊維と、熱接着性鞘芯型複合繊維および/またはポリオレフィン系繊維を混合して、0.01〜0.6%の濃度になるように水に分散させ、スラリーを調製する。このとき、水に分散させる際にパルパーでの解離時間を長くしたり、事前に水または湯に浸漬したりして、全繊維に対して少なくとも10mass%の異形断面合成繊維となるように各々の成分に分割させると、後述する高圧水流処理時の水圧を低く抑制できる点で特に好ましい。そして、抄紙機を用いて湿式抄紙され、不織布の取り扱い性を高めるために、熱接着性鞘芯型複合繊維を溶融させて繊維間を軽く接着させておく。さらに、湿式抄紙後、高圧水流を噴射し、未分割の異形断面発生型複合繊維を分割させる。このとき全ての異形断面発生型複合繊維が分割しなくても少なくとも10mass%の異形断面合成繊維が得られていれば、本発明の目的は達成される。前述したように湿式抄紙前に異形断面発生型複合繊維を分割させた場合、最高水圧3MPa 以下で処理すると、厚み方向への繊維の絡合が抑制され、突き刺し強力が向上する点で好ましい。得られた不織布は、乾燥と同時に熱接着性鞘芯型複合繊維の低融点成分で構成繊維同士を熱融着させ、その後は上記方法と同様にして電池用セパレータが得られる。
【0024】
本発明の不織布の目付は、用途に応じて適宜設定すればよいが、電池用セパレータに用いる場合であれば、30〜100g/m2にすることが好ましい。30g/m2未満であると、突き刺し強力に劣るだけでなく、不織布の引張強力が弱すぎる為、電池の作製に問題が生じ、100g/m2を超えると、突き刺し強力は向上するものの、ガスの通過性が悪化し、寿命面で不利となるからである。
【0025】
さらに、本発明の不織布の密度は、175kPa荷重時(JIS−B−7502に準じたマイクロメーターによる測定)で0.6g/cm3以下あることが好ましい。より好ましくは、0.3〜0.5g/cm3である。不織布密度が0.6g/cm3を超えると、ガスの通過性が悪化し、寿命面で不利となるからである。
【0026】
このようにして、下記に示す単位不織布密度当りの突き刺し強力が少なくとも20N/(g/cm3)である耐突き刺し性に優れた不織布が得られる。
(突き刺し強力)
カトーテック(株)製「KES−G5 ハンディー圧縮試験機」を用いて、縦30mm、横100mmの大きさに裁断した不織布を準備し、試料の上に縦46mm、横86mm、厚み7mmのアルミ板の中央部に直径11mmの孔を有する押さえ板を載置した後、先端部が1mmφの球状部、軸の部分が底面直径2.2mm、高さ18.7mmの円錐状になった針を、2mm/秒の速度で押さえ板の孔の中央に垂直に突き刺した時の最大荷重(N)を測定し、175kPa荷重(JIS−B−7502に準じたマイクロメーターによる測定)での不織布密度で除して突き刺し強力N/(g/cm3)とした。
単位不織布密度当りの突き刺し強力が20N/(g/cm3)未満であると、異物などが不織布を容易に貫通したり、突き破って破損させたりし、特に、電池用セパレータの場合、電極等のバリや充放電の繰り返しにより発生するデンドライドなど異物が対極へ容易に到達したり、破損したりして、短絡の比率が増大してしまうからである。
【0027】
また、得られた不織布は、親水化処理されていることが好ましい。親水化処理としては、ビニルモノマーのグラフト共重合処理、フッ素ガス処理、スルホン化処理、コロナ放電処理、プラズマ処理などが挙げられるが、なかでもスルホン化処理が電池の自己放電性を改良する点で優れており、スルホン化処理としては、濃硫酸処理、発煙硫酸処理、クロロスルホン酸処理、無水硫酸処理などが挙げられる。親水化処理を施すことにより、例えば、ワイパーとして用いる場合、水分のある対象物を払拭したり、ウェットワイパーとして利用することができ、電池用セパレータとして用いる場合、容量保存率やサイクル寿命の向上に寄与するからである。
【0028】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例を挙げて説明する。なお、繊維断面における長辺および短辺の長さ、単繊維強度、不織布の引張強力、およびショート率は、以下の方法により測定した。
【0029】
[長辺、短辺の長さ]
繊維を約1000本に束ねて孔径0.5mmの開孔を有するアルミ板に通し、板表面に沿うようにカットし、電子顕微鏡を用いて40倍に拡大し、1cm×1cm四方中に存在する異形断面合成繊維において断面の差し渡し長さの最も大きい部分を長辺、長辺と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分を短辺として長さを各々測定し、その平均値を長辺および短辺の長さとした。
【0030】
[単繊維強度]
JIS−L−1015に準じ、引張試験機を用いて、試料のつかみ間隔を20mmとしたときの荷重値を測定し、単位繊度あたりの荷重値を単繊維強度とした。
【0031】
[不織布の引張強力]
JIS−L−1096に準じ、不織布のタテ方向に対して、幅5cm、長さ15cmの試料片をつかみ間隔10cmで把持し、定速伸長型引張試験機を用いて引張速度30cm/分で伸長し、切断時の荷重値を引張強力とした。
【0032】
[ショート率]
負極を水素吸蔵合金、カルボニルニッケル、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)に水を加え混練りしスラリーを調整し、このスラリーをニッケルメッキしたパンチングメタルに浸漬塗りした後80℃で乾燥し、加圧成型して水素吸蔵合金負極とし、正極を公知の焼結式ニッケル極として、負極、正極の間に各セパレーターを挟み電槽缶に挿入し、電解液を注液することで、円筒形密閉ニッケル水素電池を作製した。作製した円筒形密閉ニッケル水素電池を、充電0.1C率で12時間、休止0.5時間、放電0.1C率で終止電圧1.0Vとし、10サイクル充放電を繰り返し、電池初期活性を行った。このとき、短絡が起きた割合をショート率とした。
【0033】
[実施例1]
図1(a)に示す繊維断面を有し、融点163℃のポリプロピレン(日本ポリケム(株)製)からなる繊度2.2dtex、繊維長10mmのポリプロピレン繊維を60mass%と、鞘成分を融点132℃の高密度ポリエチレン(日本ポリケム(株)製)とし、芯成分を融点163℃のポリプロピレン(日本ポリケム(株)製)として複合比が50:50、繊度1.7dtex、繊維長10mmの同心円鞘芯型複合繊維を40mass%とを混合して、パルパーでの解離時間を15分とし、0.5%の濃度になるようにスラリーを調製し、湿式抄紙したあと、ヤンキードライヤーを用い135℃で乾燥と同時に鞘芯型複合繊維の鞘成分を溶融し熱融着させて目付50g/m2の湿式不織布を得た。
【0034】
得られた湿式不織布の両面をそれぞれ4回ずつ、総放電量が、0.462KW・分/m2となるようにコロナ放電処理を施し、熱カレンダー処理して、目付50g/m2、厚み120μmの電池用セパレータを得た。
【0035】
[実施例2]
第1成分をエチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン含有量38モル%)とし、第2成分をポリプロピレンとして、複合比が50:50、図2に示す2つの突起部からなる繊維断面を有する繊度3.3dtex、繊維長6mmの異形断面発生型複合繊維を50mass%と、実施例1の同心円鞘芯型複合繊維を30mass%と、融点163℃のポリプロピレン(日本ポリケム(株)製)からなり、繊維断面が円形形状を有する繊度0.8dtex、繊維長10mmのポリプロピレン繊維を20mass%とを混合して、パルパーでの解離時間を15分とし、0.5%の濃度になるようにスラリーを調製し、湿式抄紙したあと、表裏面より3MPaの圧力で高圧柱状水流を噴射することによって、異形断面発生型複合繊維を分割させて扇形の繊維断面を有する極細繊維を形成させるとともに繊維間を交絡させ、135℃で乾燥と同時に熱融着させて目付50g/m2の湿式不織布を得た。
【0036】
得られた湿式不織布の両面をそれぞれ4回ずつ、総放電量が、0.462KW・分/m2となるようにコロナ放電処理を施し、熱カレンダー処理して、目付50g/m2、厚み120μmの電池用セパレータを得た。
【0037】
[比較例1]
実施例2の円形形状ポリプロピレン繊維を60mass%と、実施例1の同心円鞘芯型複合繊維を40mass%とした以外は、実施例1と同様の方法で目付50g/m2、厚み120μmの電池用セパレータを得た。
【0038】
[比較例2]
第1成分をエチレン−ビニルアルコール共重合体(エチレン含有量38モル%)とし、第2成分をポリプロピレンとして、複合比が50:50、図2に示す繊維断面を有する繊度3.3dtex、繊維長45mmの異形断面発生型複合繊維を50mass%と、実施例1の同心円鞘芯型複合繊維を30mass%と、融点163℃のポリプロピレン(日本ポリケム(株)製)からなり、繊維断面が円形形状を有する繊度0.8dtex、繊維長38mmのポリプロピレン繊維を20mass%とを混合し、セミランダムカード機により繊維ウェブを作製し、表裏面より15MPaの圧力で高圧柱状水流を噴射することによって、異形断面発生型複合繊維を分割させて扇形の繊維断面を有する極細繊維を形成させるとともに繊維間を交絡させ、135℃で乾燥と同時に熱融着させて目付50g/m2の乾式不織布を得た。得られた乾式不織布を実施例1と同様の方法で親水化処理を施し、目付50g/m2、厚み120μmの電池用セパレータを得た。
以下、実施例1〜2、比較例1〜2の物性を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】
実施例1〜2においては、所定の異形断面を有しているので、突き刺し強力が大きく、得られた不織布を電池用セパレータとして用いると、ショート率が格段に低減され、さらに親水化処理を施したことによって、電池特性に優れたニッケル水素電池を得ることができた。一方、比較例1では、全てが円形形状の繊維断面からなる繊維を用いたため、突き刺し強力が小さく、ショート率が大きくなった。比較例2では、所定の異形断面を有しているものの、異形断面発生型複合繊維を分割させるのに、15MPaの高圧水流で処理したため、不織布の厚み方向に構成繊維が配向してしまっただけでなく、水流痕も形成され密度斑が生じたため突き刺し強力が不十分であった。
【0041】
【発明の効果】
本発明の不織布は、繊維断面が非円形形状からなり、所望の扁平比(長辺の長さ/短辺の長さ)を有する異形断面合成繊維を少なくとも10mass%含有することにより、高い突き刺し強力を得ることができる。また、異形断面合成繊維が2以上の突起部を有する繊維、あるいは繊維断面において2成分が交互に隣接して配置され、2成分のうち少なくとも1成分が2個以上に分割されてなる異形断面発生型複合繊維を各々の成分に分割した単繊維であると、高い突き刺し強力とともに高い保液性を得ることができる。
そして、本発明の不織布は、湿式抄紙法を用いて、あるいは湿式抄紙した後、3MPa以下のような低水圧下での水流絡合処理法を用いて製造することにより、所望の突き刺し強力を有する不織布を得ることができる。
本発明の耐突き刺し性に優れた不織布は、包装材、ワイパー、壁紙などの化粧シート、防草シートなどの農業用、土木用資材に好適であり、特に、電極等のバリや充放電の繰り返しにより発生するデンドライドなど異物による破損を抑制する電池用セパレータとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する異形断面合成繊維の繊維断面図の一例を示す。
【図2】本発明に使用する異形断面発生型複合繊維および発生後の異形断面合成繊維の繊維断面図の一例を示す。
【符号の説明】
1.異形断面合成繊維
2.長辺
3.短辺
4.突起部
Claims (6)
- 繊維断面が非円形形状からなり、該繊維断面の輪郭が丸みを帯びた十字形またはH字形であり、該繊維断面において断面の差し渡し長さの最も大きい部分を長辺としたとき、該長辺から延びる2以上の突起部を有し、該長辺と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分を短辺としたとき、扁平比(長辺の長さ/短辺の長さ)が少なくとも1.2である異形断面合成繊維を少なくとも10 mass %含有し、該異形断面合成繊維の他に熱接着性鞘芯型複合繊維を30〜60 mass %含有し、湿式抄紙して鞘成分を溶融し熱接着された湿式不織布であり、かつ下記に示す単位不織布密度当りの突き刺し強力が少なくとも20N/(g/cm3)であることを特徴とする耐突き刺し性に優れた電池用セパレータ。
(突き刺し強力)
カトーテック(株)製「KES−G5 ハンディー圧縮試験機」を用いて、縦30mm、横100mmの大きさに裁断した不織布を準備し、試料の上に縦46mm、横86mm、厚み7mmのアルミ板の中央部に直径11mmの孔を有する押さえ板を載置した後、先端部が1mmφの球状部、軸の部分が底面直径2.2mm、高さ18.7mmの円錐状になった針を、2mm/秒の速度で押さえ板の孔の中央に垂直に突き刺した時の最大荷重(N)を測定し、175kPa荷重(JIS−B−7502に準じたマイクロメーターによる測定)での不織布密度で除して突き刺し強力N/(g/cm3)とした。 - 異形断面合成繊維における長辺の長さが5〜60μmであることを特徴とする請求項1記載の耐突き刺し性に優れた電池用セパレータ。
- 異形断面合成繊維の繊維強度が7.0cN/dtex以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の耐突き刺し性に優れた電池用セパレータ。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の不織布に親水化処理を施すことを特徴とする耐突き刺し性に優れた電池用セパレータ。
- 繊維断面が非円形形状からなり、該繊維断面の輪郭が丸みを帯びた十字形またはH字形であり、繊維断面において断面の差し渡し長さの最も大きい部分を長辺としたとき、該長辺から延びる2以上の突起部を有し、該長辺と直交する断面の差し渡し長さで最も大きくなる部分を短辺としたとき、扁平比(長辺の長さ/短辺の長さ)が少なくとも1.2である異形断面合成繊維を全繊維に対して少なくとも10mass%となるように、該異形断面合成繊維の他に熱接着性鞘芯型複合繊維を30〜60 mass %となるように水に分散させ、スラリーを調製し、抄紙機を用いて湿式抄紙して鞘成分を溶融し熱接着することを特徴とする耐突き刺し性に優れた電池セパレータの製造方法。
- 湿式抄紙後、最高水圧3MPa 以下で高圧水流を噴射することを特徴とする請求項5に記載の耐突き刺し性に優れた電池用セパレータの製造方法。
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