JP4023176B2 - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却水を循環させ、その冷却水と内燃機関との間で熱交換を行わせることにより内燃機関を冷却するようにした冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載される水冷式エンジンの冷却装置として、エンジンの冷却水循環経路に設けられて冷却水を冷却するラジエータと、ラジエータを通過する冷却水の流量を調整する流量制御弁とを備えたものが知られている。この冷却装置では、流量制御弁の開度制御を通じて調整される冷却水の流量に応じて、エンジンの冷却水温度が変化する。
【0003】
こうした流量制御弁の開度制御としては、例えば特開平5−179948号公報に記載されたものが知られている。この開度制御では、エンジン負荷やエンジン回転速度に基づいて目標冷却水温度が設定される。実際のエンジンの冷却水温度が、この設定された目標冷却水温度となるように、流量制御弁の開度がフィードバック制御される。この制御により、ラジエータを通過する冷却水の流量が調整され、エンジンの冷却水温度が目標冷却水温度に収束する。
【0004】
上記技術によると、エンジンの負荷状態に応じて冷却水の温度が調整される。そのため、エンジンに高出力が要求される状況では、冷却水温度を低くしてシリンダの冷却効率を高める。また、低燃費が要求される状況では、冷却水温度を高くしてシリンダ内での燃焼効率を高める。このようにして、高出力(出力性能)及び低燃費という相反する性能の両立を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記公報記載の冷却装置では、流量制御弁の開度制御を、冷却水温度と目標冷却水温度との偏差のみに基づいて行っている。このため、冷却水温度を目標冷却水温度に近づけるうえで、その応答性が悪い。特に、エンジンの運転状態が変化して冷却損失熱量が変化した場合には、冷却水温度を目標冷却水温度に応答性よく制御することができない。ここで、冷却損失熱量は、冷却水がエンジンに流入して流出するまでの期間、すなわち、冷却水がエンジン内を通過する過程において、エンジンから冷却水に奪われる熱量である。そして、前記のように冷却損失熱量が変化すると、燃費及び出力性能を向上させるうえでロスが発生するという問題がある。この問題は、流量制御弁に代えて、電動ウォータポンプによって、ラジエータを通過する冷却水の流量を調整するようにした冷却装置においても同様に起こり得る。
【0006】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、内燃機関の運転状態が変化して冷却損失熱量が変化しても、内燃機関の冷却水温度を目標冷却水温度に応答性よく制御することのできる内燃機関の冷却装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、内燃機関の冷却水循環経路に設けられたラジエータと、前記ラジエータを通過する冷却水の流量を調整するアクチュエータとを備え、内燃機関の出口における実際の冷却水温度である実機関出口水温を内燃機関の出口における冷却水温度の目標値である目標機関出口水温とすべく前記アクチュエータを制御する内燃機関の冷却装置において、前記内燃機関から冷却水に奪われる熱量である冷却損失熱量を前記内燃機関の運転状態に基づき算出するとともに、実機関出口水温を目標機関出口水温にするための前記ラジエータでの冷却水要求通過量を要求ラジエータ流量とし、ラジエータの出口における実際の冷却水温度に相当するものを実ラジエータ出口水温として、目標機関出口水温と実ラジエータ出口水温との差及び前記算出した冷却損失熱量に基づいて前記要求ラジエータ流量を算出する算出手段と、前記算出手段による前記要求ラジエータ流量に基づき前記アクチュエータを制御する制御手段とを備えることを要旨としている。
【0008】
上記発明によれば、算出手段では、内燃機関の冷却損失熱量、すなわち冷却水が内燃機関を通過する過程でその冷却水に奪われる内燃機関の熱量が、機関運転状態に基づいて算出される。また、冷却損失熱量及び目標機関出口水温と実ラジエータ出口水温との差に基づき、目標機関出口水温を実現するうえで要求されるラジエータでの冷却水要求通過量(要求ラジエータ流量)が算出される。そして、制御手段では、算出手段で算出された要求ラジエータ流量に基づきアクチュエータが制御される。この制御により、ラジエータを通過する冷却水の流量が調整され、実機関出口水温が目標機関出口水温に収束するようになる。従って、内燃機関の運転状態が変化して冷却損失熱量が変化した場合であっても、その冷却損失熱量の変化に応じてアクチュエータが制御される。このため、実機関出口水温を目標機関出口水温に応答性よく制御することができるようになる。
【0009】
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の冷却装置において、前記算出手段は、前記冷却水循環経路に設けられて前記ラジエータをバイパスする受放熱回路においての受放熱熱量を算出し、この算出した受放熱熱量をさらに加味して前記要求ラジエータ流量を算出することを要旨としている。
【0010】
上記発明によれば、ラジエータをバイパスする受放熱回路が設けられている場合、冷却水がこの受放熱回路を通過する過程で受放熱が行われる。受放熱後の冷却水は冷却水循環経路に合流し、再び内燃機関内を通過する。この点に関し上記発明では、前述した冷却損失熱量及び目標機関出口水温と実ラジエータ出口水温との差に加え、受放熱回路での受放熱熱量に基づき要求ラジエータ流量が算出される。そして、制御手段では、算出手段で算出された要求ラジエータ流量に基づきアクチュエータが制御される。従って、受放熱回路の受放熱熱量が変化したとしても、実機関出口水温の目標機関出口水温への収束性が向上する。すなわち、冷却水温度制御のオーバシュート(冷却水温度が目標冷却水温度に達した後にさらに上昇する現象)量やアンダシュート(冷却水温度が目標冷却水温度に達した後にさらに下降する現象)量を少なくすることができ、内燃機関の構成部品の耐熱性を考慮して目標機関出口水温を下げなくてもすむ。その結果、目標機関出口水温の低下にともなうフリクションの増大、ひいては燃費の悪化を抑制することができる。
【0011】
(3)請求項3に記載の発明は、内燃機関の冷却水循環経路に設けられたラジエータと、前記ラジエータを通過する冷却水の流量を調整するアクチュエータとを備え、内燃機関の出口における実際の冷却水温度である実機関出口水温を内燃機関の出口における冷却水温度の目標値である目標機関出口水温とすべく前記アクチュエータを制御する内燃機関の冷却装置において、前記内燃機関から冷却水に奪われる熱量である冷却損失熱量を前記内燃機関の運転状態に基づき算出し、前記冷却水循環経路に設けられて前記ラジエータをバイパスする複数の受放熱回路においての受放熱熱量を同複数の受放熱回路が合流する合流部での冷却水の流量及び温度と内燃機関の冷却水温度とに基づいて算出するとともに、実機関出口水温を目標機関出口水温にするための前記ラジエータでの冷却水要求通過量を要求ラジエータ流量とし、ラジエータの出口における実際の冷却水温度に相当するものを実ラジエータ出口水温として、目標機関出口水温と実ラジエータ出口水温との差、前記算出した冷却損失熱量及び前記算出した受放熱熱量に基づいて前記要求ラジエータ流量を算出する算出手段と、前記算出手段による前記要求ラジエータ流量に基づき前記アクチュエータを制御する制御手段とを備えることを要旨としている。
【0012】
上記発明によれば、請求項1に記載の発明による作用効果に準じた作用効果、及び請求項2に記載の発明による作用効果に準じた作用効果を奏することができるようになる。
【0013】
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の内燃機関の冷却装置において、前記算出手段は、冷却水の流量調整にかかる前記アクチュエータの開度及び前記内燃機関の運転状態に基づいて前記合流部での冷却水の流量を算出することを要旨としている。
【0014】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却装置において、前記算出手段は、内燃機関本体においての放熱熱量である機関本体放熱熱量を算出し、この算出した機関本体放熱熱量をさらに加味して前記要求ラジエータ流量を算出することを要旨としている。
【0015】
ここで、冷却損失熱量は、内燃機関の運転状態以外にも、内燃機関の本体から放出される熱量(機関本体放熱熱量)の変化によっても変動するものと考えられる。この点に関し、上記発明では、機関本体放熱熱量を求めて要求ラジエータ流量の算出に反映させるようにしている。従って、機関本体放熱熱量が変化したとしても、実機関出口水温の目標機関出口水温への収束性が向上する。すなわち、冷却水温度制御のオーバシュート量やアンダシュート量を少なくすることができるため、内燃機関の本体等の構成部品の耐熱性を考慮して目標機関出口水温を下げなくてすむ。その結果、目標機関出口水温の低下にともなうフリクションの増大、ひいては燃費の悪化を抑制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図4に従って説明する。
【0017】
図1に示すように、車両に搭載された多気筒エンジン11の主要部は、シリンダブロック、シリンダヘッド等からなるエンジン本体12によって構成されている。エンジン本体12には、シリンダ毎の燃焼室に空気を取込むための吸気通路13が接続されている。吸気通路13には、エアクリーナ14及びスロットルボディ15が設けられている。エアクリーナ14は、吸気通路13を通じてエンジン本体12に吸入される空気中の塵埃を捕捉するフィルタである。スロットルボディ15にはスロットル弁16が回動可能に支持され、さらにこのスロットル弁16にスロットルモータ17が駆動連結されている。
【0018】
スロットルモータ17は、運転者によるアクセルペダル18の踏込み操作等に基づき、後述する電子制御装置(Electronic Control Unit :ECU)35によって制御され、スロットル弁16を回動させる。吸気通路13を流れる空気の量である吸入空気量は、スロットル弁16の回動角度であるスロットル開度に応じて変化する。燃焼室では、吸気通路13を通じて取込まれた空気と燃料の混合気が燃焼される。この燃焼にともない発生する熱エネルギーによって、出力軸であるクランク軸19が回転される。このようにして熱エネルギーが動力に変換される。エンジン本体12には、燃焼室で生じた燃焼ガスをエンジン11の外部に排出するための排気通路21が接続されている。動力に変換されない熱エネルギーの一部は排気ガスとともに、あるいは摩擦損失として失われ、残りはエンジン本体12の各部に吸収される。この吸収された熱によりエンジン本体12が過熱するのを防止するために、以下に示す水冷式の冷却装置20が設けられている。
【0019】
エンジン本体12の内部には冷却水の通路であるウォータジャケット(図示略)が設けられている。ウォータジャケットの入口10a及び出口10bは、ラジエータ通路23によってラジエータ22に接続されている。
【0020】
ウォータジャケットの入口10a又はその近傍にはウォータポンプ(W/P)24が取付けられている。ウォータポンプ24は、プーリ、ベルト等によりクランク軸19に駆動連結されており、エンジン11の作動にともなうクランク軸19の回転により作動する。ウォータポンプ24は、ラジエータ通路23内の冷却水を吸引してウォータジャケットへ吐出する。これらの吸引及び吐出により、冷却水はウォータポンプ24を起点としてラジエータ通路23内を図1の時計周り方向に循環する(図1の矢印参照)。この循環中、冷却水はウォータジャケット通過する過程でエンジン本体12の熱を吸収し昇温する。昇温した冷却水がラジエータ22を通過する際に、その冷却水の熱が放射される。
【0021】
ラジエータ通路23には、ラジエータ22を迂回するバイパス通路25が接続されている。バイパス通路25の一端(図1の右端)は、ラジエータ通路23において、ラジエータ22とウォータジャケットの出口10bとの間に接続されている。また、バイパス通路25の他端(図1の左端)は、ラジエータ通路23において、ラジエータ22とウォータポンプ24との間に接続されている。そして、前述したウォータジャケット、ラジエータ通路23、バイパス通路25等によって冷却水循環経路が構成されている。
【0022】
バイパス通路25の前記他端とラジエータ通路23との接続部分には、流量調整用アクチュエータとして流量制御弁26が設けられている。流量制御弁26は、弁開度を調整することにより、ラジエータ通路23及びバイパス通路25を流れる冷却水の流量を調整するための弁である。ここで、流量制御弁26は、弁開度が大となるほどラジエータ通路23での冷却水の流量が多くなるよう構成されている。
【0023】
そして、流量制御弁26により、ラジエータ通路23の冷却水流量を調整することで、エンジン本体12を冷却する冷却水温度が制御される。すなわち、ラジエータ通路23の冷却水流量を多くすれば、冷却水循環経路内をエンジン本体12側に流れる冷却水のうち、ラジエータ22にて冷却された冷却水の割合が大となることから、エンジン本体12を冷却する冷却水温度が低くなる。また、ラジエータ通路23の冷却水流量を少なくすれば、冷却水循環経路内をエンジン本体12側に流れる冷却水のうち、ラジエータ22にて冷却された冷却水の割合が小となることから、エンジン本体12を冷却する冷却水温度が高くなる。
【0024】
車両には、その運転状態を検出するために各種センサが取付けられている。例えば、ラジエータ22には、そのラジエータ22を通過した直後の冷却水の温度(ラジエータ出口水温T2)を検出するラジエータ出口水温センサ27が取付けられている。エンジン本体12には、ウォータジャケットの出口10bを通過した直後の冷却水の温度(エンジン出口水温To)を、エンジン本体12の冷却水温度として検出するエンジン出口水温センサ28が取付けられている。アクセルペダル18又はその近傍には、運転者によるアクセルペダル18の踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ29が取付けられている。スロットルボディ15には、スロットル開度を検出するスロットルセンサ30が取付けられている。吸気通路13内のスロットル弁16よりも下流には、吸入空気の圧力(吸気圧)を検出する吸気圧センサ31が取付けられている。クランク軸19の近傍には、そのクランク軸19が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生するクランク角センサ32が設けられている。この信号は、クランク軸19の回転角度(クランク角)及び回転速度(エンジン回転速度NE)の算出に用いられる。
【0025】
前記各種センサ27〜32の検出値に基づきエンジン11の各部を制御するために、車両にはECU35が用いられている。ECU35はマイクロコンピュータを中心として構成されており、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラム、初期データ、マップ等に従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
【0026】
次に、前記のように構成された第1実施形態の作用について説明する。図2のフローチャートは、ECU35が実行する各処理のうち、流量制御弁26の開度制御を通じてエンジン本体12の冷却水温度(エンジン出口水温To)を制御するルーチンを示しており、所定のタイミング、例えば一定時間毎に行われる。
【0027】
ECU35は、まずステップ100で冷却損失熱量Qwを算出する。この算出に際しては、例えば、図3に示すように、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷(又はエンジン負荷率)と冷却損失熱量Qwとの関係を予め規定したマップを参照する。負荷率は、エンジン11の最大負荷に対する現在の負荷割合を示す値である。このマップはエンジン出口水温To毎に用意されている。このマップでは、冷却損失熱量Qwは、エンジン回転速度NEが低いときには少なく、エンジン回転速度NEが高くなるに従って多くなる。これは、エンジン回転速度NEが高いほど単位時間当りに燃焼室に供給される燃料が多くなることにともない、エンジン本体12で発生する熱量が多くなり、それにともない冷却水に奪われるエンジン本体12の熱量が多くなるためである。なお、エンジン負荷に代えてエンジン負荷率を用いた場合にも、上記と同様の傾向のマップが用いられる。
【0028】
また、冷却損失熱量Qwは、エンジン負荷が小さいときには少なく、エンジン負荷が大きくなるに従って多くなる。ただし、エンジン回転速度NEが高い領域では、エンジン負荷が大きくなるに従い冷却損失熱量Qwの増加度合が緩やかになる。これは、前述したようにエンジン回転速度NEの上昇により単位時間当りに供給される燃料が増え、その燃料増量にともなう冷却効果により燃焼室の温度が下がり、冷却水に奪われるエンジン本体12の熱量が減少するためである。
【0029】
ここで、冷却損失熱量Qwは基本的にはエンジン本体12での発熱量に左右される。このことから、エンジン負荷としては、発熱量に関係する要素、例えば1燃焼サイクル当りの燃料噴射量、吸入空気量等を用いることができる。後者(吸入空気量)については、燃料噴射制御において、吸入空気量に応じた量の燃料が噴射されることから、発熱量に間接的に関係する要素であるといえる。そのほかにも、エンジン負荷として、吸気圧センサ31による吸気圧、スロットルセンサ30によるスロットル開度等を用いることも可能であるが、この場合には適宜補正を行うことが望ましい。
【0030】
そして、ステップ100では、ECU35は、クランク角センサ32によるエンジン回転速度NE及びエンジン負荷に対応する冷却損失熱量Qwを、図3のマップから求める。
【0031】
次にステップ200において、前記ステップ100での冷却損失熱量Qw、目標エンジン出口水温Tt、及びラジエータ出口水温センサ27によるラジエータ出口水温T2から次式(1)に従って要求ラジエータ流量V2を算出する。要求ラジエータ流量V2は、エンジン出口水温Toを目標エンジン出口水温Ttに収束させるうえで要求されるラジエータ22での冷却水の流量である。
【0032】
V2=Qw/{ C・(Tt−T2)} ……(1)
上記式(1)中、Cは温度を流量に変換するための係数であり、例えば冷却水の比熱と密度との積によって決定されている。また、目標エンジン出口水温Ttはエンジン11の運転状態に応じて決定される。例えば、運転状態がアイドル域にある場合、目標エンジン出口水温Ttは、発進時のノッキング対策等のために若干低めの温度(例えば90℃)に設定される。運転状態が部分負荷域(パーシャル域)にある場合、目標エンジン出口水温Ttは、フリクションロス低減等のために高めの温度(例えば100℃)に設定される。運転状態が全負荷域(WOT)にある場合、目標エンジン出口水温Ttは、充てん効率を高めるために低めの温度(例えば80℃)に設定される。なお、これらの目標エンジン出口水温Ttの値は一例にすぎず、適宜変更可能である。
【0033】
続いて、ステップ300において、前記ステップ200での要求ラジエータ流量V2及びエンジン回転速度NEに基づき流量制御弁26への指令開度を算出する。この算出に際しては、例えば、図4に示すように、要求ラジエータ流量V2及びエンジン回転速度NEと、指令開度との関係を予め規定したマップを参照する。このマップでは、指令開度は、要求ラジエータ流量V2が少ないときには小さく、要求ラジエータ流量V2が多くなるに従って大きくなる。また、指令開度は、エンジン回転速度NEが低いときには要求ラジエータ流量V2がわずかに変化しても大きく変化する。これに対し、指令開度は、エンジン回転速度NEが高くなるに従い、要求ラジエータ流量V2が多く変化しなければあまり変化しなくなる。
【0034】
そして、ステップ300では、ECU35は要求ラジエータ流量V2及びエンジン回転速度NEに対応する指令開度を図4のマップから求める。
次に、ステップ400において、前記ステップ300での指令開度に基づき流量制御弁26を駆動制御して、弁開度を変化させる。そして、ステップ400の処理を経た後に冷却水温度制御ルーチンを一旦終了する。この流量制御弁26の開度調整によりラジエータ22を通過する冷却水の流量が調整され、エンジン出口水温Toが目標エンジン出口水温Ttに収束する。
【0035】
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(a)エンジン負荷を流量制御弁26の開度制御に反映させている。このため、冷却水温度のみに基づいて制御する場合とは異なり、そのときのエンジン負荷に適した目標エンジン出口水温Ttにエンジン出口水温Toを制御することが可能となる。例えば、高出力で走行する場合には、エンジン出口水温Toを低くして各シリンダの冷却効率を高める。また、低燃費で走行する場合には、エンジン出口水温Toを高くしてシリンダ内での燃焼効率を向上させる。これらの高出力及び低燃費という相反する性能を両立させて、エンジン性能を向上させることができる。
【0036】
(b)冷却損失熱量Qwの算出(ステップ100)に際し、エンジン運転状態として、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷を用いている。このように、冷却損失熱量Qwを左右するエンジン回転速度NE及びエンジン負荷に基づくことにより、冷却損失熱量Qwを精度よく求めることが可能となる。また、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷の両者に基づいて冷却損失熱量Qwを算出することから、単独に基づく場合に比べて算出精度の向上を図ることができる。
【0037】
(c)冷却損失熱量Qwをエンジン11の運転状態に基づいて算出し(ステップ100)、これを要求ラジエータ流量V2の算出に反映させている(ステップ200)。このため、エンジン11の運転状態が変化して冷却損失熱量Qwが変化した場合であっても、その冷却損失熱量Qwの変化に応じて流量制御弁26の開度を制御し、エンジン出口水温Toを目標エンジン出口水温Ttに応答性よく制御することができる。なお、冷却水温度と目標冷却水温度との偏差のみに基づいて流量制御弁の開度をフィードバック制御する従来技術では、冷却損失熱量Qwの変化に対応できないため、このような良好な応答性を得ることは困難である。従って、第1実施形態では、前述した高出力走行時にはエンジン出口水温Toを早期に低くし、また、低燃費走行時にはエンジン出口水温Toを早期に高めることができ、高出力及び低燃費の実現のうえで発生するロスを少なくすることができる。
【0038】
(d)仮に、エンジン11の運転状態等から流量制御弁26の指令開度を直接求め、この指令開度に従って流量制御弁26の開度を制御しようとすると、流量特性の異なる流量制御弁を用いる場合には、指令開度を再度求める必要が生じ、汎用性に欠ける。これに対し、第1実施形態では、ラジエータ出口水温T2に対する要求ラジエータ流量V2を一旦求め、流量制御弁26の指令開度を要求ラジエータ流量V2から求めるようにしている。このため、流量特性の異なる流量制御弁26を用いる場合であっても、流量制御弁26毎に流量特性に応じた指令開度を求めなくてもすむ。
【0039】
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図5〜図7に従って説明する。第2実施形態では、前記バイパス通路25とは別に、前記ラジエータ22をバイパスする複数の受放熱回路が冷却水循環経路に設けられている。これにともない、受放熱回路での受放熱熱量を算出し、この受放熱熱量を要求ラジエータ流量V2の算出に反映させるようにしている。これらが第2実施形態の第1実施形態との主な相違点である。次に、この相違点を中心に説明する。
【0040】
第2実施形態では、受放熱回路として、図5に示すようにヒータ回路36、スロットルボディ温水回路37、EGRクーラ回路38、自動変速機の作動油ウォーマ(トランスミッションオイルクーラ)回路39、温水加熱式のホットエアインテーク回路40が設けられている。ヒータ回路36は温水式ヒータ(暖房装置)のヒータコア(暖房用熱交換器)41に接続されており、ヒータ回路36を流れる冷却水が熱源としてヒータコア41に導かれる。スロットルボディ温水回路37はスロットルボディ15に接続されており、冷却水(温水)が同温水回路37を流れる過程でスロットルボディ15が暖められる。このように暖められることにより、極寒時等におけるスロットル弁16等の作動が安定する。
【0041】
EGRクーラ回路38の一部はEGR装置42に沿って設けられている。ここで、EGR装置42は、排気ガス中の窒素酸化物を低減する手段として、排気ガスの一部を吸気通路13に戻し、混合気が燃焼するときの最高温度を低くして窒素酸化物の生成量を少なくするための装置である。EGR装置42は、排気通路21及び吸気通路13をつなぐEGR通路43を備えている。EGR通路43の下流側は、EGRガスを各気筒に均等に導くためのEGRチャンバ44によって構成されている。EGR通路43の途中には、同通路43を流れるEGRガスの流量を調整するためのEGR弁45が取付けられている。そして、EGRチャンバ44、EGR弁45及び吸気通路13(特に吸気マニホルド46)が、EGRクーラ回路38を流れる冷却水によって冷却される。
【0042】
なお、本実施形態では、EGRクーラ回路38がスロットルボディ温水回路37の下流に接続されている。別の表現をすると、両回路38,37が直列に設けられている。これに代えて、EGRクーラ回路38はスロットルボディ温水回路37に対し並列に設けられてもよい。
【0043】
作動油ウォーマ回路39は、自動変速機の作動油ウォーマ47に接続されている。そして、冷却水(温水)が作動油ウォーマ47を流れることにより、冷間時には自動変速機の作動油が早期に暖められるとともに、自動変速機のフリクションが低減される。この作動油ウォーマ47は、作動油温が高いときにはオイルクーラとして機能する。ホットエアインテーク回路40はエアクリーナ14に接続されている。そのため、冷却水がエアクリーナ14の近傍に設けられたヒータコアを通過する過程で、吸入空気が暖められる。
【0044】
上述した各受放熱回路の上流部は、ウォータジャケットの出口10bとラジエータ22との間のラジエータ通路23に接続されている。また、これらの受放熱回路の下流部は合流してウォータポンプ24に接続されている。各受放熱回路の合流部48又はその近傍には、合流部48での冷却水の温度を、合流部水温T3として検出する合流部水温センサ49が設けられている。この合流部水温センサ49は、前述した他のセンサ27〜32と同様、ECU35に接続されている。
【0045】
このような冷却装置20の構成の相違にともない、ECU35による処理も第1実施形態と異なっている。次に、ECU35によって実行される冷却水温度制御ルーチンについて、図6のフローチャートに従って説明する。この冷却水温度制御ルーチンに関しては、要求ラジエータ流量V2を算出する処理が第1実施形態と異なっている。それ以外の処理については第1実施形態と同様であるため、同一のステップ数を付して説明を省略する。
【0046】
ECU35は、ステップ100で冷却損失熱量Qwを算出した後、ステップ210〜220において、全受放熱回路での受放熱熱量Qetc を算出する。まず、ステップ210において、合流部48での冷却水の流量を合流部流量V3として算出する。この算出に際しては、例えば、図7に示すように、流量制御弁26の弁開度及びエンジン回転速度NEと、合流部流量V3との関係を予め規定したマップを参照する。このマップでは、弁開度の小さな領域では、弁開度が大きくなるに従い合流部流量V3がわずかずつ少なくなる。弁開度が中から大の領域では、弁開度にかかわらず合流部流量V3は略一定となる。また、合流部流量V3はエンジン回転速度NEが低いときには少なく、エンジン回転速度NEが高くなるに従って多くなる。なお、弁開度としては、例えば前回の制御周期で用いた指令開度を用いることができる。
【0047】
そして、ステップ210では、ECU35は、弁開度及びエンジン回転速度NEに対応する合流部流量V3を図7のマップから求める。
続いて、ステップ220において、前記ステップ210での合流部流量V3、合流部水温センサ49による合流部水温T3、及びエンジン出口水温センサ28によるエンジン出口水温Toから次式(2)に従って全受放熱回路での受放熱熱量Qetc を算出する。
【0048】
Qetc =C・V3・(To−T3) ……(2)
上記式(2)中のCは、前述した式(1)におけるCと同様の係数である。
続いて、ステップ230において、係数C、目標エンジン出口水温Tt、ラジエータ出口水温センサ27によるラジエータ出口水温T2、冷却損失熱量Qw及び受放熱熱量Qetc から次式(1a)に従って要求ラジエータ流量V2を算出する。
【0049】
V2=(Qw−Qetc )/{ C・(Tt−T2)} ……(1a)
上記式(1a)中、C、Tt、T2、Qwは、前述した式(1)中のものと同義である。
【0050】
ステップ230の処理を経た後、前記図2と同様にステップ300,400の処理を行い、冷却水温度制御ルーチンを一旦終了する。
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した(a)〜(d)に加えて以下の効果が得られる。
【0051】
(e)ラジエータ22をバイパスする各種受放熱回路が設けられていることから、冷却水がこれらの受放熱回路を通過する過程で熱の授受(受放熱)が行われる。この受放熱後の冷却水は、ウォータポンプ24を通じてラジエータ通路23に流入し、再びエンジン本体12内のウォータジャケットを通過する。これらの受放熱回路での受放熱熱量が多い場合には、この受放熱熱量を考慮しないと、エンジン出口水温Toの狙った値(目標エンジン出口水温Tt)への収束性が低下し、冷却水温度制御のオーバシュート量やアンダシュート量が多くなるおそれがある。
【0052】
ここで、オーバシュートは、エンジン出口水温Toが目標エンジン出口水温Ttに達した後に、エンジン出口水温Toを目標エンジン出口水温Ttに維持することができず、エンジン出口水温Toがさらに上昇する現象である。また、アンダシュートは、エンジン出口水温Toが目標エンジン出口水温Ttに達した後に、エンジン出口水温Toを目標エンジン出口水温Ttに維持することができず、エンジン出口水温Toがさらに下降する現象である。
【0053】
このようにオーバシュート量やアンダシュート量が多くなる場合、エンジン本体12等の各構成部品の耐熱性を考慮し、それらの構成部品の正常作動を保証しようとすると、目標エンジン出口水温Ttを下げることとなる。反面、こうするとエンジン出口水温Toが低くなることから、エンジン11や自動変速機でのフリクションが増大し、燃費の悪化を招くおそれがある。
【0054】
これに対し第2実施形態では、受放熱回路の受放熱熱量Qetc を算出し、要求ラジエータ流量V2の算出に際し、この受放熱熱量Qetc を反映させるようにしている。具体的には、式(1)の分子を変形した式(1a)に従って要求ラジエータ流量V2を算出するようにしている。
【0055】
従って、受放熱回路の受放熱熱量が変化したとしても、エンジン出口水温Toの目標エンジン出口水温Ttへの収束性が向上する。すなわち、冷却水温度制御のオーバシュート量やアンダシュート量を少なくすることができることから、エンジン本体12等の構成部品の耐熱性を考慮して目標エンジン出口水温Ttを下げなくてすむ。その結果、目標エンジン出口水温Ttの低下にともなうフリクションの増大、ひいては燃費の悪化を抑制することができる。
【0056】
(f)上記(e)に関連するが、合流部水温T3とエンジン出口水温Toとの偏差(温度差)が小さいと受放熱回路での受放熱熱量Qetc が少なく、逆にこの温度差が大きいと受放熱熱量Qetc が多い。また、合流部流量V3が少ないときには受放熱熱量Qetc が少なく、この合流部流量V3が多くなると受放熱熱量Qetc も多くなる。
【0057】
この点、第2実施形態では、合流部流量V3、合流部水温T3及びエンジン出口水温Toから上記式(2)に従って全受放熱回路での受放熱熱量Qetc を算出するようにしている。従って、上記のように受放熱回路での受放熱熱量Qetc を左右する要素である合流部流量V3、合流部水温T3及びエンジン出口水温Toを用いることで、受放熱熱量を精度よく求めることが可能となる。
【0058】
(第3実施形態)
次に、本発明を具体化した第3実施形態について、図1、及び図8〜図10に従って説明する。第3実施形態では、車両の運転状態を検出するために、図1において二点鎖線で示すように、車両の走行速度である車速SPDを検出する車速センサ51と、外気温度THAを検出する外気センサ52とが付加されている。また、これらのセンサ51,52の付加にともないECU35による処理も第1実施形態と異なっている。
【0059】
次に、ECU35によって実行される冷却水温度制御ルーチンについて、図10のフローチャートに従って説明する。この冷却水温度制御ルーチンに関しては、要求ラジエータ流量V2を算出する処理が第1実施形態と異なっている。それ以外の処理については第1実施形態と同様であるため、同一のステップ数を付して説明を省略する。
【0060】
ECU35は、ステップ100で冷却損失熱量Qwを算出した後、ステップ240〜260でエンジン本体放熱熱量Qoengを算出する。まず、ステップ240において基本エンジン本体放熱熱量Qoを算出する。この算出に際しては、例えば、図8に示すように、車速SPDと基本エンジン本体放熱熱量Qoとの関係を予め規定したマップを参照する。
【0061】
ここで、エンジン本体12からの放熱熱量は、そのエンジン本体12の温度と周囲の温度との偏差(温度差)が大きくなるほど多くなる。また、前記放熱熱量は、エンジン本体12のうち高温部位の表面積が大きくなるほど多くなる。
【0062】
一方、車両の走行速度(車速SPD)が高くなると、エンジン本体12の周囲に、そのエンジン本体12との温度差の大きな空気が常に存在することとなる。このため、エンジン本体12の放熱熱量は車速が小さいとき少なく、車速の増加にともない増大する。
【0063】
このことを考慮して、図8のマップでは、基本エンジン本体放熱熱量Qoは車速SPDが低いときには少なく、車速SPDの増加に従って増大するように設定されている。そして、ECU35は、そのときの車速センサ51によって検出された車速SPDに対応する基本エンジン本体放熱熱量Qoを図8のマップから求める。
【0064】
続いて、ステップ250において外気温度補正係数Ktha を算出する。この算出に際しては、例えば図9に示すように、外気温度THAと外気温度補正係数Ktha との関係を予め規定したマップを参照する。
【0065】
ここで、前述したように、エンジン本体12からの放熱熱量は、そのエンジン本体12の温度と周囲の温度との偏差(温度差)が大きいほど多くなる。このため、外気温度THAが低いと、エンジン本体12の温度と周囲の温度との温度差が大きくなって放熱熱量も多くなる。逆に外気温度THAが高いと、前記温度差が小さくなって放熱熱量が少なくなる。
【0066】
このことを考慮して、図9のマップでは、外気温度補正係数Ktha は、外気温度THAが低いときには大きく、外気温度THAが高くなるに従い小さくなるように設定されている。そして、ECU35は、そのときの外気センサ52による外気温度THAに対応する外気温度補正係数Ktha を図9のマップから求める。
【0067】
次に、ステップ260において、前記ステップ240で求めた基本エンジン本体放熱熱量Qoと、前記ステップ250で求めた外気温度補正係数Ktha とから次式(3)に従ってエンジン本体放熱熱量Qoengを算出する。
【0068】
Qoeng=Qo・Ktha ……(3)
次に、ステップ270において、係数C、目標エンジン出口水温Tt、ラジエータ出口水温T2、冷却損失熱量Qw及びエンジン本体放熱熱量Qoengから次式(1b)に従って要求ラジエータ流量V2を算出する。
【0069】
V2=(Qw−Qoeng)/{ C・(Tt−T2)} ……(1b)
上記式(1b)中、C、Tt、T2、Qwは、前述した式(1)中のものと同義である。
【0070】
ステップ270の処理を経た後、前記図2と同様にステップ300,400の処理を行い、冷却水温度制御ルーチンを一旦終了する。
以上詳述した第3実施形態によれば、前述した(a)〜(d)に加えて以下の効果が得られる。
【0071】
(g)エンジン本体12の冷却損失熱量Qwは、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷以外にも、エンジン本体12から放出される熱量(エンジン本体放熱熱量Qoeng)によっても変動するものと考えられる。ここで、エンジン本体放熱熱量Qoengは、車速SPDから大きく影響を受ける。また、エンジン本体放熱熱量Qoengは、車速SPDほどではないにしろ外気温度THAからも影響を受ける。これらの影響が大きい場合には、エンジン本体放熱熱量Qoengを考慮しないと、エンジン出口水温Toの狙った値(目標エンジン出口水温Tt)への収束性が低下するおそれがあり、冷却水温度制御のオーバシュート量やアンダシュート量が多くなるおそれがある。そこで、エンジン本体12等の各構成部品の耐熱性を考慮し、それらの構成部品の正常作動を保証しようとすると、目標エンジン出口水温Ttを下げることとなる。反面、こうするとエンジン出口水温Toが低くなることからエンジン11や自動変速機でのフリクションが増大し、燃費の悪化を招くおそれがある。
【0072】
これに対し第3実施形態では、車速SPDに基づき基本エンジン本体放熱熱量Qoを求める(ステップ240)とともに、外気温度THAに基づき外気温度補正係数Ktha を求めている(ステップ250)。そして、これら基本エンジン本体放熱熱量Qo及び外気温度補正係数Ktha から式(3)に従ってエンジン本体放熱熱量Qoengを求め(ステップ260)、要求ラジエータ流量V2の算出にエンジン本体放熱熱量Qoengを反映させている(ステップ270)。具体的には、式(1)の分子を変形した式(1b)に従って要求ラジエータ流量V2を算出するようにしている。
【0073】
従って、エンジン本体放熱熱量Qoengが変化したとしても、エンジン出口水温Toの目標エンジン出口水温Ttへの収束性が向上する。すなわち、冷却水温度制御のオーバシュート量やアンダシュート量を少なくすることができることから、エンジン本体12等の構成部品の耐熱性を考慮して目標エンジン出口水温Ttを下げなくてすむ。その結果、目標エンジン出口水温Ttの低下にともなうフリクションの増大、ひいては燃費の悪化を抑制することができる。
【0074】
(h)車速SPD及び外気温度THAに基づきエンジン本体放熱熱量Qoengを算出するようにしている(ステップ240〜260)。このようにエンジン本体12の放熱熱量に影響を及ぼすと考えられる車速SPD及び外気温度THAを用いることで、エンジン本体放熱熱量Qoengを精度よく求めることが可能となる。また、車速SPD及び外気温度THAの両者に基づいてエンジン本体放熱熱量Qoengを求めることから、単独(例えば車速SPDのみ)に基づく場合に比べて算出精度の向上を図ることができる。
【0075】
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・目標冷却水温度を、前記実施形態とは異なる態様で算出してもよい。例えば、特開平5−179948号公報に記載されているように、(a)基本噴射量とエンジン回転速度との組合わせ、(b)スロットル開度と冷却水温度との組合わせ、(c)吸気圧と冷却水温度との組合わせに基づいて目標冷却水温度を算出することができる。
【0076】
・本発明は、エンジン11により駆動されるウォータポンプ24及び流量制御弁26に代えて、電動ウォータポンプによってラジエータを通過する冷却水の流量を調整するようにした冷却装置にも適用可能である。この場合、前記各実施形態で説明した効果に加え、次の効果が得られる。
【0077】
電動ウォータポンプの開度制御の一方法として、エンジン11の運転状態等に基づき電動ウォータポンプの指令開度を直接求め、この指令開度に従って同ポンプの開度を制御することが考えられる。しかし、この場合、電動ウォータポンプの流量特性を特定したうえでないと、指令開度を求めることができない不具合がある。
【0078】
これに対し、前記各実施形態と同様にして、ラジエータ出口水温T2に対する要求ラジエータ流量V2を一旦求め、電動ウォータポンプの指令開度を要求ラジエータ流量V2から求めるようにする。このようにすると、電動ウォータポンプの流量特性を特定しなくても、要求ラジエータ流量V2を通じて指令開度を求めることができる。
【0079】
・第1実施形態において、エンジン回転速度NE及びエンジン負荷(又はエンジン負荷率)のいずれか一方に基づいて冷却損失熱量Qwを求めてもよい。
・第3実施形態において、車速SPD及び外気温度THAのいずれか一方に基づいてエンジン本体放熱熱量Qoengを求めてもよい。例えば、基本エンジン本体放熱熱量Qoに外気温度補正係数Ktha を乗算することなく、その基本エンジン本体放熱熱量Qoをそのままエンジン本体放熱熱量Qoengとして扱ってもよい。
【0080】
・第2実施形態と第3実施形態とを組合わせてもよい。すなわち、要求ラジエータ流量V2の算出に際し、受放熱熱量Qetc 及びエンジン本体放熱熱量Qoengを反映させる。具体的には、次式(1c)に従って要求ラジエータ流量V2を算出する。
【0081】
V2=(Qw−Qetc −Qoeng)/{ C・(Tt−T2)} ……(1c)
このようにすると、受放熱回路の受放熱熱量Qetc やエンジン本体放熱熱量Qoengが変化したとしても、エンジン出口水温Toの目標エンジン出口水温Ttへの収束性がさらに向上する。これにともない、冷却水温度制御のオーバシュート量やアンダシュート量を少なくし、燃費の悪化をさらに抑制することができる。
【0082】
・第2実施形態の全受放熱回路において特に受放熱熱量の多いもの、例えばヒータ回路36、作動油ウォーマ回路39、ホットエアインテーク回路40については、合流部水温センサ49を用いることなく、次の方法に従って受放熱熱量を計測したり補正したりすることが可能である。
【0083】
例えば、ヒータ回路36に関しては、車両の走行にともなうヒータコア41の近傍での風速を検出するとともに、ヒータコア41の前後の気温を検出する。そして、ヒータコア41の前後での温度差と風速とから放熱熱量を算出する。
【0084】
また、作動油ウォーマ回路39に関しては、同回路39を流れる冷却水の温度と作動油の温度との偏差から基本放熱熱量を求める。そして、作動油ウォーマ47を通過する冷却水の流量に応じた補正係数を前記基本放熱熱量に乗算することにより、受放熱熱量を算出する。
【0085】
さらに、ホットエアインテーク回路40については、エアクリーナ14近傍のヒータコア前後の温度と、吸気通路13を流れる吸入空気の量とに基づき放熱熱量を算出する。
【0086】
そして、上記のようにしてそれぞれ求めた受放熱熱量を加算して受放熱熱量Qetc とし、前述した要求ラジエータ流量V2の算出式(1a)に反映する。
・第3実施形態において、外気センサ52による外気温度THAの代用値として、吸入空気の温度を用いてもよい。
【0087】
その他、前記各実施形態から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに記載する。
(A)請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置において、前記冷却損失熱量の算出に用いられる前記運転状態は、前記内燃機関の回転速度及び負荷の少なくとも一方を含む。このように、冷却損失熱量を左右する要素である機関回転速度及び機関負荷の少なくとも一方を用いることにより、冷却損失熱量を精度よく求めることが可能となる。
【0088】
(B)請求項1〜5、及び上記(A)のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却装置において、前記制御手段は、前記算出手段による前記要求ラジエータ流量と、前記内燃機関の運転状態とに基づき指令開度を算出し、この指令開度に従って前記アクチュエータの開度を制御する。
【0089】
上記の構成によれば、算出手段によって算出された要求ラジエータ流量と内燃機関の運転状態とに基づきアクチュエータの指令開度が求められる。そして、この指令開度に従ってアクチュエータの開度が制御されると、ラジエータを通過する冷却水の流量が調整され、内燃機関の冷却水温度が目標冷却水温度に収束する。
【0090】
(C)請求項2に記載の内燃機関の冷却装置において、前記算出手段は、前記受放熱回路が前記冷却水循環経路に合流する箇所での冷却水の流量と、同合流箇所での冷却水の温度と、前記内燃機関の前記冷却水温度とに基づき前記受放熱熱量を算出する。このように受放熱回路での受放熱熱量を左右する要素である合流箇所での冷却水の流量及び温度を用いることにより、受放熱熱量を精度よく求めることが可能となる。
【0091】
(D)請求項5に記載の内燃機関の冷却装置において、前記内燃機関は車両に搭載されており、前記算出手段は、前記車両の走行速度及び外気温度の少なくとも一方に基づき前記機関本体放熱熱量を算出する。このように機関本体の放熱熱量を左右する要素である走行速度及び外気温度の少なくとも一方を用いることにより、機関本体放熱熱量を精度よく求めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるエンジンの冷却装置の構成を示す略図。
【図2】冷却水の温度を制御する手順を示すフローチャート。
【図3】冷却損失熱量の決定に用いられるマップのマップ構造を示す略図。
【図4】指令開度の決定に用いられるマップのマップ構造を示す略図。
【図5】第2実施形態におけるエンジンの冷却装置の構成を示す略図。
【図6】冷却水の温度を制御する手順を示すフローチャート。
【図7】合流部流量の決定に用いられるマップのマップ構造を示す略図。
【図8】基本エンジン本体放熱熱量の決定に用いられるマップのマップ構造を示す略図。
【図9】外気温度補正係数の決定に用いられるマップのマップ構造を示す略図。
【図10】第3実施形態において冷却水の温度を制御する手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、20…冷却装置、22…ラジエータ、26…流量制御弁(アクチュエータ)、35…ECU(電子制御装置)、36…ヒータ回路、37…スロットルボディ温水回路、38…EGRクーラ回路、39…作動油ウォーマ回路、40…ホットエアインテーク回路、To…エンジン出口水温(冷却水温度)、Tt…目標エンジン出口水温(目標冷却水温度)、T2…ラジエータ出口水温、V2…要求ラジエータ流量、Qw…冷却損失熱量、Qetc …受放熱熱量、Qoeng…エンジン本体放熱熱量(機関本体放熱熱量)。
Claims (5)
- 内燃機関の冷却水循環経路に設けられたラジエータと、前記ラジエータを通過する冷却水の流量を調整するアクチュエータとを備え、内燃機関の出口における実際の冷却水温度である実機関出口水温を内燃機関の出口における冷却水温度の目標値である目標機関出口水温とすべく前記アクチュエータを制御する内燃機関の冷却装置において、
前記内燃機関から冷却水に奪われる熱量である冷却損失熱量を前記内燃機関の運転状態に基づき算出するとともに、実機関出口水温を目標機関出口水温にするための前記ラジエータでの冷却水要求通過量を要求ラジエータ流量とし、ラジエータの出口における実際の冷却水温度に相当するものを実ラジエータ出口水温として、目標機関出口水温と実ラジエータ出口水温との差及び前記算出した冷却損失熱量に基づいて前記要求ラジエータ流量を算出する算出手段と、
前記算出手段による前記要求ラジエータ流量に基づき前記アクチュエータを制御する制御手段とを備える
ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の冷却装置において、
前記算出手段は、前記冷却水循環経路に設けられて前記ラジエータをバイパスする受放熱回路においての受放熱熱量を算出し、この算出した受放熱熱量をさらに加味して前記要求ラジエータ流量を算出する
ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。 - 内燃機関の冷却水循環経路に設けられたラジエータと、前記ラジエータを通過する冷却水の流量を調整するアクチュエータとを備え、内燃機関の出口における実際の冷却水温度である実機関出口水温を内燃機関の出口における冷却水温度の目標値である目標機関出口水温とすべく前記アクチュエータを制御する内燃機関の冷却装置において、
前記内燃機関から冷却水に奪われる熱量である冷却損失熱量を前記内燃機関の運転状態に基づき算出し、前記冷却水循環経路に設けられて前記ラジエータをバイパスする複数の受放熱回路においての受放熱熱量を同複数の受放熱回路が合流する合流部での冷却水の流量及び温度と内燃機関の冷却水温度とに基づいて算出するとともに、実機関出口水温を目標機関出口水温にするための前記ラジエータでの冷却水要求通過量を要求ラジエータ流量とし、ラジエータの出口における実際の冷却水温度に相当するものを実ラジエータ出口水温として、目標機関出口水温と実ラジエータ出口水温との差、前記算出した冷却損失熱量及び前記算出した受放熱熱量に基づいて前記要求ラジエータ流量を算出する算出手段と、
前記算出手段による前記要求ラジエータ流量に基づき前記アクチュエータを制御する制御手段とを備える
ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。 - 請求項3に記載の内燃機関の冷却装置において、
前記算出手段は、冷却水の流量調整にかかる前記アクチュエータの開度及び前記内燃機関の運転状態に基づいて前記合流部での冷却水の流量を算出する
ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却装置において、
前記算出手段は、内燃機関本体においての放熱熱量である機関本体放熱熱量を算出し、この算出した機関本体放熱熱量をさらに加味して前記要求ラジエータ流量を算出する
ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
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