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JP3993056B2 - ウレタン樹脂分解組成物の調製方法、成形用粉末材料及び成形材の製造方法 - Google Patents

ウレタン樹脂分解組成物の調製方法、成形用粉末材料及び成形材の製造方法 Download PDF

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JP3993056B2 JP2002281160A JP2002281160A JP3993056B2 JP 3993056 B2 JP3993056 B2 JP 3993056B2 JP 2002281160 A JP2002281160 A JP 2002281160A JP 2002281160 A JP2002281160 A JP 2002281160A JP 3993056 B2 JP3993056 B2 JP 3993056B2
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  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウレタン樹脂分解組成物の調製方法、成形用材料及び成形材の製造方法に係り、詳しくは固形のウレタン樹脂分解物を生成し、これを用いて樹脂成形材するためのウレタン樹脂分解組成物の調製方法、樹脂分解組成物を含んだ成形用材料及びこれを用いた成形材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、特に都市近郊において、廃棄物の埋め立て処分のための用地確保が困難になっていることから、一般廃棄物又は産業廃棄物の処理が緊急に対応すべき課題となっている。このような背景から、廃棄物の再利用・再資源化のための技術開発が求められている。
【0003】
特に、冷蔵庫・建材などに用いられる断熱材や自動車・家具などに使用されるクッション材は、ウレタン樹脂製のものが広く使用されており、製造中又は使用後に膨大な量のウレタン樹脂廃材が発生している。しかし、ウレタン樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂などと同じく、3次元の網目構造を有する熱硬化性樹脂でため、通常の方法では再生できず、焼却や埋め立てで処分されるのが実状である。埋め立て処理は、用地確保が困難であるのみならず、ウレタン樹脂の多くが発泡体として使用されているために比重が軽いことから、地盤の弱化に繋がる恐れがあるという問題がある。また、焼却処理は、ダイオキシンが発生するなど、ウレタン樹脂廃棄物の処理には課題が多い。
【0004】
ウレタン樹脂を化学的分解・再生する方法として、特公昭42−10634号、特公昭43−14959、特公昭43−21079、特公昭46−20069、特公昭53−34000に記載するように、ウレタン樹脂をポリオール、アミンなどの化合物により化学的に分解させ、その分解物をウレタン樹脂の原料であるポリオールとして再びウレタン樹脂の原料として使用する方法がある。あるいは、特開平6−184513、特開平7−90056のように、そのウレタン分解物をエポキシ樹脂系の接着剤の原料として使用する方法がある。しかし、これらの方法は、ウレタン発泡材や接着材といった限られた分野への再使用しかできず、多量のウレタン廃棄物を消費できる方法とは言えない。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−90056号公報(第2−7頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の技術では、ウレタン樹脂の分解物をウレタン発泡材や接着材の分野にしか再生できないので、多量のウレタン樹脂破棄物を有効利用できず、ほとんどが埋め立てや焼却方法によって処理されているという問題があった。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、多量のウレタン樹脂廃棄物の有効利用を促進可能なウレタン樹脂分解物の再生を行うための、固形状のウレタン樹脂分解組成物の調製、それを用いた成形用材料及び成形材の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究した結果、ウレタン樹脂分解物を用いで固形状態での成形・樹脂再生が可能であることを見出し、本発明を成すに至った。
【0009】
本発明の一態様によれば、常温において固形で熱可塑性である粒子状のウレタン樹脂分解組成物の調製方法は、ウレタン樹脂100重量部を、30重量部以下のアミン化合物又はポリオール化合物と共に加熱してウレタン樹脂を分解する際に熱可塑性樹脂を混合して得られる混合物を冷却固化し、粒状化することを要旨とする。
【0010】
また、本発明によれば、成形用粉末材料は、上記調製方法に従って得られる常温において固形で熱可塑性であるウレタン樹脂分解組成物の粒子と、常温において固形のエポキシ樹脂の粒子又は常温において固形のイソシアネート化合物の粒子とを含有することを要旨とする。
【0011】
また、本発明によれば、成形材の製造方法は、ウレタン樹脂100重量部を、30重量部以下のアミン化合物又はポリオール化合物と共に加熱してウレタン樹脂を分解する際に熱可塑性樹脂を混合して得られる混合物を冷却することによって、常温において固形で熱可塑性であるウレタン樹脂分解組成物を調製する工程と、前記ウレタン樹脂分解組成物の粒子と常温において固形のエポキシ樹脂の粒子又は常温において固形のイソシアネート化合物の粒子とを含有する成形用粉末材料を調製する工程と、前記成形用粉末材料を成形する工程と、該成形体を加熱する工程とを有することを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
ウレタン樹脂の分解では、条件設定により、常温で固形の分解組成物を得ることができ、この粒状物を用いて成形材を製造できることが明らかになった。
【0013】
本発明では、固形のウレタン樹脂分解組成物の粒状物に固形エポキシ樹脂又は固形イソシアネート化合物を配合し、これを用いて成形・加熱することに成形材を製造する。
【0014】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0015】
ウレタン樹脂は、アミン化合物又はポリオール化合物と作用させると、ウレタン結合が切断されて分解組成物が得られる。通常は、液状のウレタン樹脂分解物を生成して、これに硬化剤を作用させて硬化することにより樹脂に再生するが、本発明では固形のウレタン樹脂分解組成物を調製してこれを粒状化し、これを成形材の製造に用いる。
【0016】
固形のウレタン樹脂分解組成物の調製方法は、3種に大別することができ、第1は、ウレタン樹脂分解物が常温で固化するように分解条件を規定する方法、第2は、液状のウレタン樹脂分解物に固体充填材を添加して固化する方法、第3は、液状のウレタン樹脂分解物に架橋性の化合物を少量作用させて部分硬化させることにより固化する方法である。
【0017】
常温で固体のウレタン樹脂分解物を得るには、1)常温で固形の分解剤を用いてウレタン樹脂を分解する、及び、2)ウレタン樹脂の分解に用いる分解剤の量を少量に制限する、の2つの方法があり、特に2)はコスト面及び特殊な処理を必要としないなどの点で非常に有用である。
【0018】
固体充填材を添加する方法は、ウレタン樹脂の分解後に固体充填材を加える場合以外に、無機物質粉末又は固形プラスチックを含んだウレタン樹脂を分解することによってウレタン樹脂分解物にこれらが含まれ、結果として固形の組成物が得られる場合がある。廃棄物処理においては、分別できずに混入するものを予め調べてこの方法に有効に利用することができる。
【0019】
ウレタン樹脂分解物を部分硬化する方法で用いる樹脂分解物に架橋性のある化合物としては、例えば、エポキシ樹脂、酸無水物、イソシアネート化合物等が挙げられ、このような化合物をウレタン樹脂分解物に少量添加して部分硬化させる。
【0020】
上述のようなウレタン樹脂分解組成物を調製するためのウレタン樹脂の分解について以下に説明する。
【0021】
ウレタン樹脂は、ウレタン結合、尿素結合などを持ついかなるウレタン樹脂でも良く、例えば、軟質ウレタン、硬質ウレタン、半硬質ウレタン、ウレタンエラストマーなどの種類がある。これらのウレタン樹脂は、製造過程において発生したものでも、使用後の各種の製品、例えば冷蔵庫、車のシート、建物、家具などから回収したものでも構わない。
【0022】
ウレタン樹脂の分解物は、上記のウレタン樹脂に分解剤を添加して、特開2000−281831号公報に記載される方法などに従って化学的に分解させて得られる。その際の分解剤は、ウレタン樹脂を化学的に分解できるものであれば、如何なるものでも使用できるが、エポキシ樹脂の成形材に再生する場合にはアミン化合物、ウレタン成形材に再生する場合にはポリオール化合物の使用が望ましい。分解剤によるウレタン樹脂の分解は常温においても反応は可能であるが、加熱により促進され、例えば押出機を用いた場合、120〜300℃程度に加熱した時に分解に要する時間は、概して1〜20分程度である。
【0023】
分解剤として使用するアミン化合物には、直鎖状脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン等があり、直鎖状脂肪族アミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、2−エチルヘキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、n−アミルアミン、イソブチルアミン、メチルジエチルアミン等が挙げられ、環状脂肪族アミンとしては、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、ピペリジン等が挙げられる。芳香族アミンとしては、アニリン、o−,m−又はp−トルイジン、ベンジルアミン、o−,m−又はp−クロロアニリン等が挙げられる。複素環式アミンとしては、ピリジン、ピコリン、N−メチルモルフォリン、N−エチルモルフォリン、ピラゾール、イミダゾール等が挙げられる。
【0024】
分解剤として使用するポリオール化合物には、イソシアネート反応性水素原子を少なくとも2個有する化合物が好適に使用される。例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール等の二価アルコール、グリセリン等の三価アルコール、及び、ポリエチレングリコール等の重合体が挙げられる。
【0025】
上記のアミン化合物およびポリオール化合物は、単独で使用してもあるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよい。また、触媒として各種の有機金属化合物類、アルカリ化合物類などを使用しても良い。例えば、ジラウリル酸ジブチル錫、ジアセチル酸ジブチル錫、ジメチル錫メルカプタイド、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
【0026】
これらの分解剤は常温で液状か固形かによって樹脂分解物の状態が変わるので使用方法が異なってくる。ヘキサメチレンジアミンなどのように常温で固形の分解剤の場合には、ウレタン樹脂分解物も常温において固形になるので、分解剤を粉末にしてウレタン樹脂と混ぜて押出機などの分解装置に投入し、加熱・混錬すれば、ウレタン樹脂は分解されて常温で固形の樹脂分解物組成物が得られる。これを成形材の製造原料として使用できる。このような分解剤の使用量は特に限定されないが、経済性の観点からは可能な限り少なくするのが好ましく、概して、ウレタン樹脂100部に対して100重要部以下の使用が望ましい。
【0027】
分解剤がモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、キシリレンジアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのような常温で液状である場合、下記(1)〜(3)のいずれかの方法により常温で固形の樹脂分解組成物が得られる。あるいは、下記の方法を組み合わせて行ってもよい。
【0028】
(1) ウレタン樹脂100重要部に対して分解剤を30重量部以下、好ましくは5重量部〜20重量部の割合で使用する。これにより、ウレタン樹脂分解物は常温で固化する。30部を超える割合で分解剤を用いると、ウレタン樹脂分解物が常温において固化せず成形用の原料として使用できない恐れがある。5重量部未満の割合では、分解速度が遅く経済性に乏しい。
【0029】
(2) ウレタン樹脂を分解する際に、熱可塑性樹脂及び/又は無機物粉末をウレタン樹脂に混合する。使用する熱可塑性樹脂は、その軟化点が280℃以下のものが好ましく、例えば、PP、PE、PS、PVC、ABS等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、ウレタン樹脂と混合できれば如何なる形状でもよく、例えば、ペレット状、フレーク状または細かく粉砕した粉末状などの形状で用いることができる。これらの熱可塑性樹脂は、軟化点以上に加熱されると液状になってウレタン分解物に均一に分散されるが、常温に戻ると固形粒子としてウレタン樹脂分解物を固形化させる役割を果たす。熱可塑性樹脂の代わりに、例えばシリカ、アルミナ、タルク、川砂、海砂などの無機物の粉末を使用しても同じ効果が得られる。このような無機物の粉末はできるだけ細かい方がよく、平均粒径が1mm以下であることが望ましい。それ以上に大きい粒子であると、製造される成形材の外観や機械的特性を低下させる恐れがある。熱可塑性樹脂及び/又は無機物粉末の混合比は、分解剤の量にもよるが、ウレタン樹脂分解物を含む組成物全体に対する熱可塑性樹脂及び/又は無機物粉末の総量が1wt%〜20wt%の割合となるように添加するのが望ましい。1wt%未満の場合では、分解物を固形化する効果が少なく、20wt%を超えた場合は、製造される成形材の特性が低下する可能性がある。熱可塑性樹脂及び/又は無機物粉末は、分解前のウレタン樹脂に混合しても、あるいは、分解した直後の液状のウレタン樹脂分解物に添加して高速攪拌により均一に分散させてもよい。
【0030】
(3) ウレタン樹脂分解物のアミン基又は水酸基と反応するエポキシ基、イソシアネート基、カルボニル基などを分子内に二つ以上有する化合物(以下、反応性化合物と称する)を少量ウレタン樹脂分解物に添加することにより、樹脂分解物の粘度を上昇させて固化する。このような反応性化合物には、例えば、エポキシ樹脂、イソシアネート化合物、酸無水物、ジカルボン酸などがある。反応性化合物は、ウレタン樹脂分解物100重要部に対して20%以内、好ましくは1wt%〜10wt%の範囲内で添加する。添加量が多くなると樹脂の粘度が過剰に上昇し、場合によって完全に硬化(非塑性化)し、成形用原料として使用できない恐れがある。反応性化合物は、あくまでウレタン樹脂分解物の増粘剤として使用するので、樹脂分解物が非塑性化するような多量の使用は避けるべきである。反応性化合物は、分解直後のウレタン樹脂分解物に添加するのが好ましいが、分解前のウレタン樹脂に混合しても、あるいは、予め調製したウレタン樹脂分解物を再加熱して添加してもよい。
【0031】
反応性化合物として好適に使用されるエポキシ樹脂としては、例えば、EP825、EP828、EP1001、EP1004などの商品名(ジャパンエポキシレジン株式会社製)で市販されるビスフェノールAエポキシ樹脂;商品名EP807(ジャパンエポキシレジン株式会社製)で市販されるビスフェノールFエポキシ樹脂;商品名YX4000H(ジャパンエポキシレジン株式会社製)で市販されるビフェニール型エポキシ樹脂;商品名CY175(チバガイキー社製)、セロキサイド−2021(ダイセル社製)で市販される脂環式エポキシ樹脂;クレゾールノボラック式エポキシ樹脂、多環能エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの内、作業性の観点から、商品名EP825、EP828、EP807などの常温で液状の樹脂の使用が望ましい。
【0032】
イソシアネート化合物は、−N=C=O結合を2個以上有する化合物で、具体的には、スミジュール44S、44V−10、44V−20(以上、住友バイエルウレタン社製)、MDI−PH、MDI−R(以上、三井日曹ウレタン社製)、ミリオネートMT(日本ポリウレタン社製)、タケネート300S、300F(以上、武田薬品社製)等の商品名で市販されているMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、スミジュールT−80(住友バイエルウレタン社製)、デスモジュールT−100、T−80、T−65(以上、日本ポリウレタン社製)などの商品名で市販されているTDI(トリレンジイソシアネート)、デュラネート50M(旭化成社製)の商品名で市販されているHDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、タケネート500(武田薬品社製)の商品名で市販されているXDI(キシリレンジイソシアネート)、デスモジュール15(住友バイエルウレタン社製)、NDI(三井日曹ウレタン社製)等の商品名で市販されているNDI(ナフタレン−1,5−ジイソシアネート)、Desmodur TT(Bayer社製)の商品名で市販されている2,4−トルイレンジイソシアネートの2量体、Huls,IPDI−T1890、H2921、H3150、B1065、B989(以上、Huls社製)の商品名で市販されているIPDI(イソホロンジイソシアネート)、TMXDI(テトラメチルキシレンジイソシアネート)、H12MDI(水添MDI)などが挙げられる。
【0033】
ウレタン樹脂の分解物の増粘剤として用いる酸無水物は、−CO−O−CO−の結合を有するものであれば如何なるものでも使用できる。具体的には、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルナジックなどがあるが、常温で液状のものが好ましく、商品名HN2200(日立化成)、QH200(日本ゼオン)、MH700(新日本理化)で市販されるものなどが挙げられる。酸無水物の代わりにCOOH基を二つ以上有する有機酸、例えば、酒石酸、3,3’−チオジプロピオン酸などを使用してもよい。
【0034】
上記の方法(1)〜(3)に従って分解及び処理して調製したウレタン樹脂分解組成物は、各種の粉砕機により粉砕して粒状化し、これに常温で固形のエポキシ樹脂又はイソシアネート化合物の粉末を加え、必要に応じて、さらに充填材、ガラスファイバー、着色材、促進剤、離型剤などの各種の添加剤を配合して成形用材料として使用する。成形用材料に配合する充填材としては、各種無機物充填材の他、大鋸屑、古紙、樹脂屑、貝殻、砂、建材のコンクリート廃材が挙げられ、このような充填材を配合した成形用材料から各種のボード、タイル、レンガなどを製造できる。
【0035】
成形用材料に配合する常温で固形のエポキシ樹脂としては、EP1001、EP1004(ジャパンエポキシレジン株式会社製)などの商品名で市販されるビスフェノールAエポキシ樹脂;商品名YX4000H(ジャパンエポキシレジン株式会社製)で市販されるビフェニール型エポキシ樹脂;クレゾールノボラック式エポキシ樹脂;多環能エポキシ樹脂などが挙げられる。あるいは、常温では液体であるエポキシ樹脂(例えば、商品名EP825、EP828、EP807(以上、ジャパンエポキシレジン株式会社製)などで市販されるもの)に少量のアミン硬化剤又はウレタン樹脂分解物を添加することにより分子量を増大させて固形化したものを使用することも可能である。
【0036】
常温で固形のイソシアネート化合物としては、具体的には、スミジュール44S(住友バイエルウレタン社製)、ミリオネートMT(日本ポリウレタン社製)、タケネート300S、300F(武田薬品)等の商品名で市販されている純MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、デュラネート50M(旭化成社製)の商品名で市販されているHDI(ヘキサメイレンジイソシアネート)、デスモジュール15(住友バイエルウレタン社製)、NDI(三井日曹ウレタン社製)等の商品名で市販されているNDI(ナフタレン−1,5−ジイソシアネート)、Desmodur TT(Bayer社製)の商品名で市販されている2,4−トルイレンジイソシアネートの2量体、B1065、B989(以上、Huls社製)の商品名で市販されているIPDI(イソホロンジイソシアネート)の付加物、ポリメリックMDIの他、液状のイソシアネート化合物の変性又はプレポリマー化などによって固形化したものが挙げられる。
【0037】
上述の固形のエポキシ樹脂又はイソシアネート化合物は、粉末状態でウレタン樹脂分解組成物の粒子と混合して、混合粉末状の成形用材料を調製する。好ましい混合量は、ウレタン樹脂分解物のアミン価、水酸価ならびに製品の要求特性によって変わり、アミン価又は水酸価の測定値から導かれる化学量論比に基づいて決定すればよく、一般的に、ウレタン樹脂分解物(ウレタン樹脂及び分解剤の混合物からの直接生成物)100重量部に対して5〜500重量部の使用が好ましい。
【0038】
上述で得た成形用材料は、必要に応じて成形型やプレス機などの加圧成形装置を用いて、製造する成形材の形状に成形して、ウレタン樹脂分解物が可塑化する温度以上、概して約100℃以上に加熱する。これにより、ウレタン樹脂分解物が液化してエポキシ樹脂又はイソシアネート化合物と反応して硬化(非塑性化)する。得られた成形材は、必要に応じて切断、切削等の加工を施して所望の製品を製造することができる。なお、上述の混合粉末状の成形用材料は、作業性を向上させるために、粉末のままを使用せず、プレスなどにより、予め一定形状のタップレット等に成形してから使用してもよい。また、製品性能の均一性を向上させるために、2本ロール等の加熱・混合手段により、粉末状の成形用材料を溶融させ、更に、冷却して、適度の大きさに粉砕し、そのままを使用するか、プレスなどを用いて予め一定形状のタップレットに成形してから使用してもよい。
【0039】
【実施例】
以下、実施例を参照して本発明を更に詳細に説明する。
【0040】
(実施例1)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、ジエタノールアミンを分解剤として、ウレタン樹脂/分解剤=100/10の割合(重量比)で東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。投入から5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0041】
得られたウレタン樹脂分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0042】
(実施例2)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、ジエタノールアミンを分解剤として、ウレタン樹脂/分解剤=100/10の割合(重量比)で東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。投入から約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0043】
得られたウレタン樹脂分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形イソシアネート化合物(商品名:スミジュール44S)の粉末50g及び大鋸屑1350gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して150℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0044】
(比較例1)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、ジエタノールアミンを分解剤として、ウレタン樹脂/分解剤=100/50の割合(重量比)で東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。投入から約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、高粘度の高い液体のままで固化しなかったため粉砕できず、成形用材料として使用できなかった。
【0045】
(実施例3)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、常温で固形のヘキサメチレンジアミンを分解剤として、ウレタン樹脂/分解剤=100/50の割合(重量比)で東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。投入から約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0046】
得られたウレタン分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して170℃で10分加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0047】
(実施例4)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、ABS樹脂のフレーク(最大厚み1mm、最大長さ20mm)及び分解剤としてジエタノールアミンをウレタン樹脂/分解剤/ABS=100/40/5の割合(重量比)で混合し、東芝機械社製の押出機に投入して200℃に加熱した。投入から約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解組成物を得た。
【0048】
得られたウレタン樹脂分解組成物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0049】
(実施例5)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、砂(平均粒径0.5mm)及び分解剤としてジエタノールアミンをウレタン樹脂/分解剤/砂=100/40/10の割合(重量比)で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解組成物を得た。
【0050】
得られたウレタン樹脂分解組成物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0051】
(実施例6)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、ジエタノールアミンを分解剤として、ウレタン樹脂/分解剤=100/40の割合(重量比)で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、高粘度の液状のウレタン樹脂分解物を得た。
【0052】
得られたウレタン樹脂分解物を100℃に加熱し、エポキシ樹脂(商品名:EP828)をウレタン樹脂分解物100gに対して5gの割合で添加し、1時間反応させた。得られた液状の反応物を室温に戻したところ、固化したウレタン樹脂分解組成物を得た。
【0053】
得られたウレタン樹脂分解組成物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0054】
(実施例7)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、ジエタノールアミンを分解剤としてウレタン樹脂/分解剤=100/40の割合(重量比)で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、高粘度の液状のウレタン樹脂分解物を得た。
【0055】
得られたウレタン樹脂分解物を100℃に加熱し、3又は4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸(商品名:HN−2200、日立化成工業社製)をウレタン樹脂分解物100gに対して10gの割合で添加し、1時間反応させた。得られた液状の反応物を室温に戻したところ、固化したウレタン樹脂分解組成物を得た。
【0056】
得られたウレタン樹脂分解組成物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0057】
(実施例8)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、それにジエタノールアミンを分解剤として、ウレタン樹脂/分解剤=100/40の割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、高粘度の液状のウレタン樹脂分解物を得た。
【0058】
得られたウレタン樹脂分解物を100℃に加熱し、分子内に二つのCOOH基を持つ化合物として酒石酸をウレタン樹脂分解物100gに対して5gの割合で添加し1時間反応させた。得られた液状の反応物を室温に戻したところ、固化したウレタン樹脂分解組成物を得た。
【0059】
得られたウレタン樹脂分解組成物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形して170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0060】
(実施例9)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、このウレタン樹脂粉末100gに対してジエタノールアミン10g、ジエチレングリコール5gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0061】
得られたウレタン樹脂分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形し170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0062】
(実施例10)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、そのウレタン樹脂100gに対してジエタノールアミン10g、ジエチレングリコール5gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0063】
得られたウレタン樹脂分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形イソシアネート(商品名:スミジュール44S)の粉末50g及び大鋸屑1350gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形し150℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0064】
(実施例11)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、そのウレタン樹脂100gに対してジエタノールアミン10g及び分子量が2000の固形ポリエチレングリコール30gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0065】
得られたウレタン樹脂分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形イソシアネート(純MDI)の粉末50g及び大鋸屑1350gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形し150℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0066】
(比較例2)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、そのウレタン樹脂100gに対してジエタノールアミン10g及びジエチレングリコール30gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、ウレタン樹脂分解物は固化せず、成形用材料の調製に使用できなかった。
【0067】
(実施例12)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、そのウレタン樹脂100gに対してジエタノールアミン20g及びジエチレングリコール20gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出されたウレタン樹脂分解物を回収して100℃以下に冷却し、エポキシ樹脂(商品名:EP828)を分解物100gに対して5gの割合で添加し、反応させた。得られた液状の反応物を室温に戻したところ、固化したウレタン樹脂分解組成物を得た。
【0068】
得られたウレタン樹脂分解組成物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g及び大鋸屑1800gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形し170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0069】
(実施例13)
廃冷蔵庫から回収したウレタン断熱材を最大5mmの大きさに粉砕し、このウレタン樹脂100gに対してジエタノールアミン20g及びジエチレングリコール20gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された分解物を回収して100℃以下に冷却し、イソシアネート化合物としてTDIを分解物100gに対して5gの割合で添加し反応させた。得られた液状の反応物を室温に戻したところ、固化したウレタン樹脂分解組成物を得た。
【0070】
得られたウレタン樹脂分解組成物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形イソシアネート(商品名:スミジュール44S)の粉末50g及び大鋸屑1350gを加えて均一に混合し、粉末状の成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形し150℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物を用いたパーティクルボードを得た。
【0071】
(実施例14)
建材の断熱材であるウレタン樹脂を回収し、最大5mmの大きさに粉砕した。このウレタン樹脂100gに対してジエタノールアミン25gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0072】
得られたウレタン樹脂分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g、コンクリート廃材の粉末3000g及び弁柄(着色材)10gを加えて混合し、成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形し170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物及び廃コンクリートを用いた赤レンガを得た。
【0073】
(実施例15)
建材の断熱材であるウレタン樹脂を回収し、最大5mmの大きさに粉砕し、このウレタン樹脂100gに対してジエタノールアミン40g及び粒径1mm以下のコンクリート粉末20gの割合で混合し、東芝機械社製の押出機に投入し、200℃に加熱した。約5分後に押出機の出口から排出された液体を回収して室温に冷却したところ、固化したウレタン樹脂分解物を得た。
【0074】
得られたウレタン樹脂分解物を細かく粉砕し、この粉末100gに対して固形エポキシ樹脂(商品名:EP1001)の粉末100g、コンクリート廃材の粉末3000g及び弁柄(着色材)10gを加えて混合し、成形用材料を得た。得られた成形用材料を型に入れてプレス成形し170℃で10分間加熱することにより成形体は硬化し、ウレタン樹脂分解物及び廃コンクリートを使用した赤レンガを得た。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、ウレタン樹脂から常温で固形のウレタン樹脂分解物を調製し、これを用いて樹脂及び他の成形製品に再生することが可能となる。従って、ウレタン樹脂のリサイクル技術として工業的に極めて有用である。

Claims (3)

  1. ウレタン樹脂100重量部を、30重量部以下のアミン化合物又はポリオール化合物と共に加熱してウレタン樹脂を分解する際に熱可塑性樹脂を混合して得られる混合物を冷却固化し、粒状化することを特徴とする常温において固形で熱可塑性である粒子状のウレタン樹脂分解組成物の調製方法。
  2. 請求項1の調製方法に従って得られる常温において固形で熱可塑性であるウレタン樹脂分解組成物の粒子と、常温において固形のエポキシ樹脂の粒子又は常温において固形のイソシアネート化合物の粒子とを含有することを特徴とする成形用粉末材料。
  3. ウレタン樹脂100重量部を、30重量部以下のアミン化合物又はポリオール化合物と共に加熱してウレタン樹脂を分解する際に熱可塑性樹脂を混合して得られる混合物を冷却することによって、常温において固形で熱可塑性であるウレタン樹脂分解組成物を調製する工程と、前記ウレタン樹脂分解組成物の粒子と常温において固形のエポキシ樹脂の粒子又は常温において固形のイソシアネート化合物の粒子とを含有する成形用粉末材料を調製する工程と、前記成形用粉末材料を成形する工程と、該成形体を加熱する工程とを有することを特徴とする成形材の製造方法。
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