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JP4744903B2 - ウレタン樹脂の分解方法 - Google Patents

ウレタン樹脂の分解方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウレタン樹脂の分解方法に関する。
ウレタン樹脂は一般に自動車のシート、家具、マットレスなどのクッション材、断熱材、構造材、舗装材として広く用いられているが、3次元の網目構造を有する熱硬化性樹脂であるためにリサイクルが困難であり、現状では埋め立てや焼却などの処分がされている。
一方、ウレタン樹脂を化学的手法で液化する方法が古くから研究されている。例えば、アルカノールアミンなどのアミン化合物でポリウレタンフォームを分解し、その後分解生成物を分離回収し、ウレタンフォームとして再生する方法や、分解剤としてポリオール及びアミノエタノールを用いてポリウレタンフォームを分解し、接着剤として再生する方法、他にもケトン/アルデヒド分解法、イソシアネート分解方法、熱分解方法、加水分解方法、後段昇温加熱法等が知られている。
また、このようにして分解して得られた分解生成物中のポリオールと、イソシアネートとを反応させてウレタン樹脂を再生する方法がある(特許文献1参照)。
特開平7−126344号公報(第3頁)
しかしながら、前述したような従来の分解方法で軟質ウレタン樹脂を分解した場合には、分解物が2層(ポリオール成分とアミン成分)に分離してしまう。このため、再生の際にはポリオール成分とアミン成分とを分離する手間を要していた。加えて、ポリオール成分とアミン成分とは完全に分離していないので、この分離には多大な手間を要していた。また、前述したような従来の分解方法で発泡ウレタン樹脂を分解した場合には、熱が発泡ウレタン樹脂に伝わりにくいため、分解に多大な時間を要していた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。即ち、分解物の分離を抑制することができ、かつ短時間でウレタン樹脂を分解することができるウレタン樹脂分解方法を提供することを目的とする。
本発明のウレタン樹脂分解方法は、充填材が存在した状態で軟質ウレタン樹脂を化学的
に分解することを特徴とするウレタン樹脂の分解方法であって、前記充填材が、炭酸カル
シウム又はFe のいずれか1種以上であり、平均粒径0.01μm以上50μm以
下の粒状の充填材又は繊維径5μm以下繊維長10μm以下の繊維状の充填材であること
特徴としている。
本発明によれば、分解物の分離を抑制することができ、かつ短時間でウレタン樹脂を短時間で分解することができる。
以下、実施の形態について説明する。本実施の形態では、充填材が存在する状態でウレタン樹脂を例えば分解剤を用いて化学的に分解する。
(ウレタン樹脂)
分解されるウレタン樹脂は、軟質、半硬質、ゴム、エラストマー、RIM、塗料、接着剤など各種のウレタン樹脂であり、原料ポリオールの分子量が500以上、好ましくは2000以上であるものが望ましい。製品としては例えば、車のシートのウレタン、椅子のクッション材、ベッドマット、工業用鉄工ロール、ソリッドタイヤ、床材、自動車のバンパー、シーリング剤、接着剤などが挙げられる。
(分解剤)
ウレタン剤の化学的な分解は、ウレタン樹脂の化学的な分解は、一般的に知られているいかなるものでもよく、例えば、ポリオール分解、アミン分解、加水分解、酸分解などが挙げられる。採用される上述の分解方法によって、例えば、アルコール基、アミノ基、水、カルボキシル基及びその誘導体、エポキシ基、イソシアネート基含有化合物などの分解剤を用いてウレタン樹脂を化学的に分解する。
以下に、分解剤の具体例を挙げる。
1.アルコール基含有分解剤
アルコール基を含有する分解剤としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノールアミン、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミンテトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド等が挙げられる。
2.アミノ基含有分解剤
アミノ基を有する分解剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、プロパンジアミン、2−エチルヘキシルアミン、イソプロパノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、エチルアミノエタノール、アミノブタノール、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、n−アミルアミン、イソブチルアミン、メチルジエチルアミン、シクロヘキシルアミン、ピペラジン、ピペリジン、アニリン、トルイジン、ベンジルアミン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、クロロアニリン、ピリジン、ピコリン、N−メチルモルフォリン、エチルモルフォリン、ピラゾールが挙げられる。これらの化合物を混合して使用しても問題はない。
3.カルボキシル基及びその誘導体含有分解剤
カルボキシル基の誘導体とは、カルボキシル基の塩やエステル、又は酸無水物などを挙げることができる。
カルボキシル基及びその誘導体を含有する分解剤としては、具体的には、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、イタコン酸、プロピオール酸、オレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イタコン酸、マロン酸、琥珀酸、アジピン酸、安息香酸、シトラコン酸、クロトン酸、グルタル酸、ヘキサン酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、糖酸、グリセリン酸、グルコン酸、サリチル酸、トリメリット酸、シクロペンタンテトラカルボンメチルヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、およびこれらの酸無水物やラクトンなどの分子内脱水をしている有機酸などである。また、無水トリメリット酸のように、分子内にカルボキシル基と酸無水物を併せ持つ化合物であっても差し支えない。更にナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩などに代表されるこれら有機酸の塩、及び酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルなどに代表されるこれら有機酸と水酸基を有する物質とのエステルが挙げられる。さらには、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、セリン、フェニルアラニン、グルタミン酸などのアミノ酸も利用できる。これらが複数結合しているものや、プロリンなどの分子内結合をしているイミノ酸などでも構わない。これらの化合物の光学異性体においても同様に使用することができる。
4.エポキシ基含有分解剤
エポキシ基を有する分解剤としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、アリル2,3−エポキシプロピルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ブチル2,3−エポキシプロピルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、1,2−エポキシエチルベンゼン、2,3−エポキシ−1−プロパノール、2,3−エポキシプロピルメチルエーテルなどのものから、一般にエポキシ樹脂として知られているビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール系のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAのノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリまたはテトラ(ヒドロキシフェニル)アルカンから誘導されるエポキシ樹脂、ビスヒドロキシビフェニル系エポキシ樹脂、フェノールアラルキル樹脂のエポキシ化物などが挙げられる。
5.イソシアネート基含有分解剤
イソシアネート基含有分解剤としては、フェニルイソシアネートなどのモノイソシアネート化合物や、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネート基を複数持つ化合物、またポリメリックMDIなどの高分子化した化合物を用いることができる。
なお、前述した各種の分解剤は単独、あるいは2種類以上混合して使用してもよい。
(分解触媒)
上記分解剤を使用する分解反応において、必要に応じて、上記ウレタン樹脂及び分解剤に分解触媒を添加し、分解速度を上げることができる。
添加する分解触媒としては、ウレタン樹脂の生成時に使われるものが好ましく、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロパン1,3−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサン1,6−ジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,−メチル,N’−(2−ジメチルアミノ)エチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−(N’,N’−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2−ジメチルイミダゾール、ヘキサメチレンテトラミン、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノールアミン、N−メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテル、スタナスオクトエート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマーカプチド、ジブチルチンチオカルボキシレート、ジブチルインジマレエート、ジオクチルチンマーカプチド、ジオクチルチンチオカルボキシレート、オクテン酸鉛、オクテン酸カリウムなどが挙げられる。
分解触媒の添加量は分解剤100重量部に対し0.01重量部以上10重量部以下が好ましく、0.1重量部以上5重量部以下がさらに好ましい。分解触媒の添加量が10重量部を超えると、再生時に反応の制御が難しいので好ましくなく、また分解触媒の添加量が0.01重量部未満であると十分に触媒の効果が得られないことがある。
(充填材)
充填材は上記した分解剤で分解されないものがよく、ウレタン樹脂より熱伝導率が高い
(0.5W/m・K以上)ものが望ましい。充填材としては、例えば、炭酸カルシウム
Fe が好ましい。
充填材は、ウレタン樹脂を分解して得られた分解物に対して5重量%以上50重量%以下、好ましくは10重量%以上30重量%以下含まれることが望ましい。充填材の量が5重量%未満であると、充填材のウレタン樹脂への分散率が落ちるため分離を防ぐ効果が少なくなり、さらにウレタン樹脂の空隙率を十分に埋めることができないため反応促進効果が現われにくい。また、充填材の量が50重量%を超えると取り扱いが困難になり、再生に支障をきたす。
充填材の大きさは、充填材が粒状の場合には平均粒径が0.01μm以上50μm以下
であることが好ましく、また充填材が繊維状の場合には繊維径5μm以下最大繊維長10
μm以下であることが好ましい。
充填材はウレタン樹脂分解時にウレタン樹脂と混合して投入しても良く、またウレタン樹脂に予め含まれている場合は分解時に追加しなくても良い。
(分解方法)
分解方法は、ウレタン樹脂と分解剤との混合物を加熱・攪拌する方法であれば特に限定されるものではなく、バッチ式、連続式にかかわらず使用できる。
連続式の方法とは、加熱された流路にウレタン樹脂を流す方法である。例えば円筒と同軸の螺旋状の攪拌子が設けられた押出機などの連続装置に分解剤及びウレタン樹脂等を投入し、円筒を加熱するとともに、螺旋状の攪拌子を回転させてウレタン樹脂(及び/又は分解物)を円筒中を一方向に移動させて、ウレタン樹脂を混錬しながら連続的に分解処理する。ここで、ウレタン樹脂に充填材が含まれている場合には、ウレタン樹脂とともに充填材を連続装置に投入してもしなくともよいが、ウレタン樹脂に充填材が含まれていない場合には、ウレタン樹脂とともに充填材を連続装置に投入する。
連続式の分解方法においては、ウレタン樹脂や分解剤の種類によって多少異なるが、通常出口樹脂温度が80℃以上300℃以下になるように、また滞留時間(円筒中の通過に要する時間)は2分以上になるように設定して行えばよい。ここで、出口樹脂温度とは、連続装置における出口での減容化物の温度である。なお、押出機を用いた分解は、樹脂が混錬されるため、微量の分解剤をウレタン樹脂に均一に接触させることができ、また、ウレタン樹脂の加熱も均一に行われるため、短時間で、均一な分解物を得ることが可能になる。
バッチ式の方法とは、反応容器内で分解剤とウレタン樹脂等を所定時間攪拌しながら加熱処理する方法である。ここで、ウレタン樹脂に充填材が含まれている場合には、ウレタン樹脂とともに充填材を反応容器に投入してもしなくともよいが、ウレタン樹脂に充填材が含まれていない場合には、ウレタン樹脂とともに充填材を反応容器に投入する。加熱温度は通常設定温度が80℃以上300℃以下とし、30分〜3時間程加熱処理を行えばよい。
本実施の形態では、充填材が存在した状態でウレタン樹脂を化学的に分解するので、充填材による吸着等の効果により、分解物中のポリオール成分とアミン成分の相溶性が高まり、ポリオール成分とアミン成分が分離しにくくなる。これにより、分解物の分離を抑制することができる。また、ポリオール成分とアミン成分とを分離する必要がなくなるので、分解物の使用が容易となる。さらに、充填材が存在することにより分解反応時に熱がウレタン樹脂に伝わり易くなる。これにより、ウレタン樹脂を短時間で分解することができる。
以下、実施例に基づき詳細に説明する。まず、4種類のウレタン樹脂A〜Dを用意した。
(ウレタン樹脂A)
平均分子量2000のポリオキシプロピレンジオール(三井武田ケミカル社製、製品番号DIOL−2000)430重量部、平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール(三井武田ケミカル社製、MN−5000)400重量部、トルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20;三井武田ケミカル社製、製品番号T−80)123重量部を均一に混合し、80℃で3時間反応させて、末端イソシアネート基含有率2.9%のプレポリマー(主剤)を得た。
また、MOCA(3,3’−ジクロル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン)7.5重量部、平均分子量3000のポリオキシプロピレンジオール20重量部、平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール20重量部、DOP(フタル酸ジオクチル)6重量部、炭酸カルシウム39.5重量部、オクチル酸鉛(Pb含有率25重量%)2重量部、Fe(ベンガラ)5.0重量部を加え、高速攪拌機で均一に混練して硬化剤を得た。
主剤100重量部と硬化剤100重量部、L−5420(日本ユニカー社製整泡剤)4重量部を攪拌発泡装置を用いて攪拌し、室温で硬化させてウレタン樹脂Aを得た。
(ウレタン樹脂B)
平均分子量が3000のポリエーテルポリオールとイソシアネート(トリレンジイソシアネート(TDI)20%とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリックMDI)80%の混合物:TM20)を主材料として反応させ、成形して、シートクッション材に使用される軟質ウレタン樹脂であるウレタン樹脂Bを得た。
(ウレタン樹脂C)
トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、分子量1000のポリエーテルポリオール、分子量3000のポリエーテルポリオールを反応させて得られたNCO基含有量10wt%、粘度約4000cps/25℃の湿気硬化型ポリウレタン弾性バインダーであるウレタン樹脂Cを得た。
(実施例1)
ウレタン樹脂A(ウレタンエラストマー)とジエタノールアミンを重量比で10/1になるように予め混合した。ここで、ウレタン樹脂Aには、平均粒径が0.1μmの炭酸カルシウム(充填材)が19.8重量%含まれており、かつ平均粒径が0.04μmのFe(充填材)が2.5重量%含まれていた。また、この混合物に対する充填材(炭酸カルシウムとFeとの合計)の割合は、20.3重量%であった。
この混合物を押出機を用いて分解した。押出機のシリンダ部を200℃に加熱し、滞留時間が3分になるようにスクリューの回転を制御し、連続投入してウレタン樹脂Aを分解した。排出口からは、ペースト状の分解物が24kg/hで排出された。この分解物のOH価は230mgKOH/gであった。
(実施例2)
ウレタン樹脂Bとジエタノールアミンと平均粒径が50μmのシリカ(充填材)を重量比で8/1/0.5になるように予め混合した。ここで、ウレタン樹脂Bには充填材が含まれていないので、充填材はシリカのみであった。また、この混合物に対する充填材の割合は、5.2重量%であった。
この混合物を押出機を用いて分解した。押出機のシリンダ部を230℃に加熱し、滞留時間が5分になるようにスクリューの回転を制御し、連続投入し分解した。排出口からは、ペースト状の分解物が23kg/hで排出された。この分解物のOH価は180mgKOH/gであった。
(実施例3)
ウレタン樹脂Cでウッドチップと石と砂を接着させ透水性路盤材を施行した。この路盤材を粉砕し、ウレタン樹脂Cが20重量%以上となるように風力選別をし、その後石とウッドチップを取り除いた。この路盤材選別物はウレタン樹脂Cの他に平均粒径が400μmの砂(充填材)が混入しており、これに分解剤を混合するとウレタン樹脂C/分解剤/砂の重量比が10/1/10となっていた。ここで、ウレタン樹脂Cには充填材が含まれていないので、充填材は砂のみであった。また、この混合物に対する充填材の割合は、48重量%であった。
この混合物を攪拌羽の付いたバッチ式の加熱混合釜に入れて200℃で加熱した。1時間後にはウレタン樹脂Cが分解され、分解物は全体的に粘土状になっていた。
(実施例4)
ウレタン樹脂Aとジエタノールアミンとタルク(充填材)を重量比で10/1/1になるように予め混合した。ここで、上述したようにウレタン樹脂Aには、炭酸カルシウム(充填材)が19.8重量%含まれており、かつFe(充填材)が2.5重量%含まれているので、充填材は炭酸カルシウムとFeとタルクから構成されていた。また、この混合物に対する充填材(炭酸カルシウムとFeとタルクの合計)の割合は27重量%であった。
この混合物を押出機を用いて分解した。押出機のシリンダ部を200℃に加熱し、滞留時間が3分になるようにスクリューの回転を制御し、連続投入して分解した。排出口からは、ペースト状の分解物が25kg/hで排出された。この分解物のOH価は200mgKOH/gであった。
(比較例)
ウレタン樹脂Bとジエタノールアミンを重量比で8/1になるように予め混合した。ここで、ウレタン樹脂Bには充填材は含まれておらず、また充填材を追加していないので、この混合物には充填材は含まれていない。
この混合物を押出機を用いて分解した。押出機のシリンダ部を230℃に加熱し、滞留時間が5分になるようにスクリューの回転を制御し、連続投入し分解した。排出口からは、分解物が2層に分離した状態で19kg/hで排出された。この分解物の上層のOH価は170mgKOH/gであった。
以上、実施例1〜4及び比較例の結果をまとめたものを表1に示す。
Figure 0004744903
表1に示されるように、比較例では分解物は分離していたのに対し、実施例1〜4では分解物は分離せずにペースト状或いは粘土状になっていた。この結果から、充填材が存在した状態でウレタン樹脂を分解することにより、分解物の分離を抑制できることが確認された。また、比較例よりも実施例1〜4の方が単位時間当たりの処理量が多かった。この結果から、充填材が存在した状態でウレタン樹脂を分解することにより、ウレタン樹脂を短時間で分解できることが確認された。

Claims (2)

  1. 充填材が存在した状態で軟質ウレタン樹脂を化学的に分解することを特徴とするウレタ
    ン樹脂の分解方法であって、
    前記充填材が、炭酸カルシウム又はFe のいずれか1種以上であり、平均粒径0
    .01μm以上50μm以下の粒状の充填材又は繊維径5μm以下繊維長10μm以下の
    繊維状の充填材であることを特徴とするウレタン樹脂の分解方法。
  2. 前記充填材は、前記ウレタン樹脂を分解して得られる分解物に対して5重量%以上50
    重量%以下含まれることを特徴とする請求項1記載のウレタン樹脂の分解方法。
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