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JP3934938B2 - 平面表示装置の製造装置 - Google Patents

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JP3934938B2
JP3934938B2 JP2001395239A JP2001395239A JP3934938B2 JP 3934938 B2 JP3934938 B2 JP 3934938B2 JP 2001395239 A JP2001395239 A JP 2001395239A JP 2001395239 A JP2001395239 A JP 2001395239A JP 3934938 B2 JP3934938 B2 JP 3934938B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面伝導型電子放出装置(以下、SEDと称する)などの平面表示装置の製造装置に係り、特に、SEDの真空外囲器を構成する2枚のプレート(リアプレートおよびフェースプレート)のうちいずれか一方とグリッドとを位置合わせして組み立てるためのSEDの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、平面表示装置として、フィールドエミッションディスプレイ(FED)や、プラズマディスプレイ(PDP)等が知られている。また、FEDの一種として、SEDの開発が進められている。
【0003】
このSEDは、所定のギャップを介して対向配置されたフェースプレートおよびリアプレートを有し、これらのプレートは、矩形枠状の側壁を介して周縁部を互いに接合するとともに内部を真空にすることにより真空外囲器を構成している。フェースプレートの内面には3色の蛍光体層が形成され、リアプレートの内面には、蛍光体を励起する電子放出源として、画素毎に対応する多数のエミッタが配列されている。各エミッタは、電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の電極等で構成されている。
【0004】
また、両プレート間には板状のグリッドが配設されている。このグリッドには、エミッタに対して整列した位置関係で多数のビーム通過孔が形成されているとともに、フェースプレートの内面およびリアプレートの内面に当接することでプレート間のギャップを維持するための複数の柱状のスペーサが設けられている。
【0005】
しかして、各エミッタから放出された電子ビームが、スペーサグリッドの対応するビーム通過孔を通り所望の蛍光体層上に収束され、蛍光体が励起発光されて画像が表示されるようになっている。
【0006】
上記SEDにおいて、フェースプレート、リアプレート、および枠状の側壁によって形成された真空外囲器には、高い真空度が要求されている。このため、グリッドに設けられた複数の柱状のスペーサは、大気圧によりフェースプレートやリアプレートが破壊されることを防止するよう機能する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記SEDにおいて良質な画像を表示させるためには、リアプレートの内面に設けられたエミッタと、スペーサグリッドに形成されたビーム通過孔と、フェースプレートの内面に形成された蛍光体層と、が画素毎に正確に一致するように、フェースプレート、スペーサグリッド、およびリアプレートを位置合わせすることが重要となる。
【0008】
位置合わせが不十分だと種々の問題を生じる。例えば、任意の画素の組合せにおいてエミッタとビーム通過孔との位置合わせが不十分だと、エミッタから放出されるビームの一部、もしくは全部のけられが発生する。また、ビーム通過孔と蛍光体との位置合わせが不十分だと、蛍光体にビームが全く収束しなかったり、蛍光体を必要輝度に発光させるに十分な量のビームが収束しなかったりする。結果として、画像を表示をした際に、画面全体の輝度不足、輝度ムラや、フォーカス不足をまねいてしまう。
【0009】
また、リアプレート、スペーサグリッド、およびフェースプレートを組み合わせる際、リアプレート、スペーサグリッド、フェースプレートの少なくとも1つに歪みを生じていると、グリッドに設けられたスペーサの先端(当接面)がリアプレートの内面やフェースプレートの内面に接触してしまう。スペーサとプレート内面が接触すると、スペーサに不所望なせん断力が作用して折れてしまったり、リアプレート内面のエミッタ、或いはフェースプレート内面の蛍光体層が傷ついたりする。
【0010】
このため、スペーサを破損したりプレート内面を傷付けることなく、リアプレート、或いはフェースプレートとスペーサグリッドとを高精度に位置合わせして組み立てできる平面表示装置の製造装置の開発が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の実施の形態に係る平面表示装置の製造装置は、平面表示装置の真空外囲器を構成すべく対向配置される2枚のプレートのうち一方のプレートの外面に、その略全面を覆う平らな剛体からなる第1吸着面を吸着せしめることで、他方のプレートに対向する一方のプレートの内面の平面度を高めた状態で一方のプレートを保持する第1保持機構と、真空外囲器を構成したとき2枚のプレート間のギャップを保つための複数のスペーサを備えた板状のグリッドを、一方のプレートの内面に対向する側と反対側から吸着することで、複数のスペーサが内面に面接する複数の当接面が同一平面に略揃うようにしてグリッドを保持する第2保持機構と、一方のプレートの内面と複数のスペーサの複数の当接面とが略平行に対面する位置関係に第2保持機構を保持する保持部材と、第1保持機構を一方のプレートの内面と略平行な方向に移動して一方のプレートとグリッドとを所定の位置関係に位置合わせする位置合わせ機構と、一方のプレートの内面と複数のスペーサの複数の当接面とが微小ギャップを介して略平行に対面するように、保持部材を一方のプレートに近付く方向に移動させて第2保持機構を位置決めする位置決め機構と、を備え、第2保持機構は、グリッドの略全面を覆う平らな剛体からなる第2吸着面を有し、磁力を発生させてグリッドを第2吸着面に吸着せしめる
【0012】
また、本発明の実施の形態に係る平面表示装置の製造装置は、平面表示装置の真空外囲器を構成すべく対向配置される2枚のプレートのうち一方のプレートの外面に、その略全面を覆う平らな剛体からなる第1吸着面を吸着せしめることで、他方のプレートに対向する一方のプレートの内面の平面度を高めた状態で一方のプレートを保持する第1保持機構と、真空外囲器を構成したとき2枚のプレート間のギャップを保つための複数のスペーサを備えた板状のグリッドを、一方のプレートの内面に対向する側と反対側から吸着することで、複数のスペーサが内面に面接する複数の当接面が同一平面に略揃うようにしてグリッドを保持する第2保持機構と、一方のプレートの内面と複数のスペーサの複数の当接面とが微小ギャップを介して略平行に対面するように、第2保持機構を位置決めする位置決め機構と、第2保持機構を位置決めした状態で第1保持機構を一方のプレートの内面と略平行な方向に移動して一方のプレートとグリッドとを上記微小ギャップを保ったまま所定の位置関係に位置合わせする位置合わせ機構と、を備え、第2保持機構は、グリッドの略全面を覆う平らな剛体からなる第2吸着面を有し、磁力を発生させてグリッドを第2吸着面に吸着せしめる
【0015】
上述した平面表示装置の製造装置によると、第1保持機構の第1吸着面に一方のプレートの外面を吸着させてその内面の平面度を高め、第2保持機構の第2吸着面にグリッドを吸着させて複数のスペーサの当接面が同一平面に略揃うようにしたため、一方のプレートの内面と複数のスペーサの当接面とを微小ギャップを介して対面させたとき、両者が接触することを防止できる。
【0016】
これにより、一方のプレートおよびグリッドの少なくとも一方に歪みを生じていた場合であっても、一方のプレートとグリッドとを位置合わせする際、プレート内面とスペーサが接触することがなくなり、スペーサの破壊およびプレート内面の損傷を防止できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1には、この発明の実施の形態に係る後述する製造装置によって製造される平面表示装置の一例として表面導電型電子放出装置(SED)1の断面図を示してある。また、図2には、SED1に組み込まれるスペーサグリッド10の外観斜視図を示してある。SED1の製造装置および製造方法について説明する前に、まず、SED1について説明する。
【0019】
SED1は、それぞれ矩形板状のガラスからなるリアプレート2およびフェースプレート4を有する。これら2枚のプレート2、4は、高精度に位置合わせされた状態で所定のギャップを介して対向配置されている。そして、リアプレート2およびフェースプレート4は、ガラスからなる矩形枠状の側壁6を介して周縁部同志が接合され、扁平な真空外囲器を構成している。
フェースプレート4がリアプレート2に対向する側の内面4aには蛍光体スクリーン11が形成されている。この蛍光体スクリーン11は、赤、青、緑の蛍光体層、および黒色着色層を並べて構成されている。これらの蛍光体層はストライプ状あるいはドット状に構成されている。また、蛍光体スクリーン11上には、アルミニウム等からなるメタルバックが形成されている。
【0020】
リアプレート2がフェースプレート4に対向する側の内面2aには、蛍光体層を励起する電子放出源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の電子放出素子(エミッタ)12が設けられている。これらの電子放出素子12は、各画素に対応して複数列および複数行に配列されている。
【0021】
接合部材として機能する側壁6は、例えば、低融点ガラスからなるフリットガラス13により、リアプレート2の周縁部とフェースプレート4の周縁部に封着され、リアプレート2とフェースプレート4を接合している。
【0022】
また、リアプレート2とフェースプレート4との間には、スペーサグリッド10が配設されている。スペーサグリッド10は、金属製の矩形板状のグリッド8の表裏に、それぞれ上スペーサ14、下スペーサ15を所定の間隔をおいて接合配置して形成される。スペーサグリッド10は、大気圧によるリアプレート2およびフェースプレート4の破壊を防止するよう機能する。
【0023】
また、グリッド8には、電子放出素子12から放出された電子を蛍光体スクリーン11に到達させるための電子通過孔16が設けられている。すなわち、電子放出素子12、電子通過孔16、および蛍光体スクリーン11の蛍光体層は、各画素毎に対応して一列に並んでいる。
【0024】
上記構成のSED1は以下のようにして画像を表示する。
【0025】
まず、図示しない信号源から入力される画像信号に基づいて、リアプレート2の内面2aに設けられた複数の電子放出素子12から電子ビームが放出される。各電子放出素子12から放出された電子ビームは、グリッド8の対応する電子通過孔16を通過し、所望の蛍光体層11上に収束される。これにより、蛍光体が励起発光されて画像が表示される。
【0026】
次に、図3乃至図5を参照して、この発明の実施の形態に係るSED1の製造装置100について説明する。ここでは、SED1のリアプレート2とスペーサグリッド10とを高精度に位置合わせして組み立てるための製造装置100について説明する。尚、本実施の形態では、製造装置100に投入されるリアプレート2の内面2aには、予め、枠状の側壁6が接合されているとともに、後述するように位置合わせされた状態のスペーサグリッド10を仮留めするための金属製の複数個の突起9が接合されている。
【0027】
製造装置100は、リアプレート2の外面2bを吸着せしめて保持するバキューム吸着板21(第1保持機構)を有する。バキューム吸着板21は、略矩形板状に形成され、リアプレート2の略全面を覆う大きさの平面、すなわちリアプレート2の外面2bに面接する吸着面21a(第1の吸着面)を有する。バキューム吸着板21の内部には、負圧を生じせしめるための複数の負圧チャンバー22が形成されている。吸着面21aは、外力によって変形することのない平らな剛体によって形成されている。また、吸着面21aには、負圧チャンバー22に連通した複数の孔22aが形成されている。
【0028】
また、バキューム吸着板21の周辺部には、後述する位置合わせ用のマークを検出するための照明用の複数の貫通孔21bが形成されている。さらに、バキューム吸着板21には、後述する離間機構24の複数本の押し上げロッド24aを挿通せしめるための複数の貫通孔21cが形成されている。
【0029】
上記構造のバキューム吸着板21は、作業台101上に設置された矩形板状のベース100a上に設けられた複数の滑動部材102を介して、製造装置100に対して脱着自在にセットされる。つまり、バキューム吸着板21は、製造装置100にセットした状態で、略水平面に沿ってあらゆる方向に移動可能となっている。
【0030】
ベース100aには、バキューム吸着板21の貫通孔21bに対応した位置に複数の貫通孔100bが形成されている。各貫通孔100bの下端近くには、照明用の光源103がそれぞれ設けられている。また、ベース100aには、押し上げロッド24aを挿通するための複数の貫通孔100cが、バキューム吸着板21の貫通孔21cにそれぞれ対応して形成されている。尚、押し上げロッド24aを挿通するための複数の貫通孔21c、100cは、少なくとも一方が押し上げロッド24aの径より大きな径を有する。
【0031】
また、ベース100aの周辺部近くには、バキューム吸着板21を水平面に沿った図中矢印X方向および図中矢印Y方向に移動させるための複数の位置合わせ機構23が、ベース100aから突設された支持部材23aを介して、それぞれ取り付けられている。各位置合わせ機構23は、バキューム吸着板21の対応する端辺に当接して押し込むことでバキューム吸着板21を所定方向に移動させるように機能する。この際、ベース100aとバキューム吸着板21との間に設けられた滑動部材102がバキューム吸着板21の移動を滑らかにする。
【0032】
さらに、バキューム吸着板21の下方であってベース100aより下方には、離間機構24が設けられている。離間機構24は、ベース100aの貫通孔100cおよびバキューム吸着板21の対応する貫通孔21cを貫通可能な複数本の押し上げロッド24aを有する。各押上ロッド24aは、連結板24bから突設され、その先端24cがバキューム吸着板21の吸着面21aに面接したリアプレート2の外面2bに当接可能となっている。
【0033】
つまり、図5に示す状態から、離間機構24を上昇させることにより、各押し上げロッド24aの先端24cがリアプレート2を押し上げる。このとき、バキューム吸着板21による負圧が解除されていれば、バキューム吸着板21の吸着面21aとリアプレート2の外面2bとが離間されることになる。
【0034】
また、製造装置100のベース100a上には、スペーサグリッド10を吸着せしめたマグネット吸着板41を昇降移動させて、スペーサグリッド10をリアプレート2に対して位置決めするための位置決め機構30が設けられている。
【0035】
位置決め機構30は、上述したバキューム吸着板21を矢印X方向に沿って挟む位置関係で、2つのレール支持台31を有する。各レール支持台31は、ベース100aから鉛直方向に一体的に立設され、互いに向かい合う面上に鉛直方向に延びたそれぞれ2本のレール32を備えている。各レール32には、スライダ33を介して断面略L字状の保持部材34が昇降移動可能に取り付けられている。
【0036】
上記4つの保持部材34は、以下に説明するマグネット吸着板41の端辺を支持した状態でレール32に沿って昇降移動する。各保持部材34の下方には、保持部材34の下面に当接することで保持部材34の下方への移動を規制する当接部材35がそれぞれ設けられている。当接部材35は、その上端にある当接面35aを保持部材34の移動方向、すなわち鉛直方向に高さ調整可能に設けられている。つまり、当接面35aの高さを調整することにより、保持部材34の停止高さ、すなわちマグネット吸着板41の吸着面41aの停止高さを調整可能となっている。
【0037】
マグネット吸着板41は、略矩形板状に形成され、剛体からなる平面、すなわち吸着面41a(第2吸着面)を有する。平らな吸着面41aは、スペーサグリッド10の略全面を覆う大きさを有する。
【0038】
また、マグネット吸着板41の背面41b側、すなわち吸着面41aから離間した側には、磁界を発生させるための複数の円筒形のマグネット42を受け入れるための複数の受穴41cが形成されている。マグネット吸着板41は、これら複数の受穴41cにそれぞれマグネット42を受け入れた状態で、第2保持機構として機能する。複数のマグネット42は、それぞれ支持ロッド42aを介して支持板43に取り付けられてマグネットユニットを構成している。
【0039】
さらに、マグネット吸着板41の周辺部近くには、上述した貫通孔21b、100bに対応する複数の貫通孔41dが形成されている。各貫通孔41dの上端のさらに上方には、位置合わせ用のマークを撮像するためのカメラ44が配設されている。
【0040】
上記構造のマグネット吸着板41の周辺部には、上述した4つの保持部材34それぞれに対応して係合する略矩形板状の4つの係合片45が一体的に設けられている。すなわち、マグネット吸着板41の吸着面41aにスペーサグリッド10を磁力により吸着せしめた状態で、スペーサグリッド10が下にくる姿勢にしてマグネット吸着板41の周辺にある4つの係合片45を4つの保持部材34それぞれに係合させることで、マグネット吸着板41を製造装置100にセットできる。
【0041】
次に、上記のように構成された製造装置100を用いたSED1の製造方法について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0042】
まず、バキューム吸着板21の負圧チャンバー22を介して吸着面21aに負圧を生じさせ、リアプレート2の外面2bを吸着面21aに吸着させる(ステップ1)。本実施の形態では、バキューム吸着板21は、予め製造装置100にセットされているが、リアプレート2を吸着せしめた後、バキューム吸着板21を製造装置100にセットするようにしても良い。
【0043】
リアプレート2を吸着させる際、リアプレート2をその外面2bを下にしてバキューム吸着板21の吸着面21a上の所定位置にセットした後、負圧チャンバー22を介して負圧を生じさせる。これにより、平らな剛体からなる吸着面21aにリアプレート2の外面2bが押し付けられて面接され、リアプレート2に歪みを生じていた場合であっても、外面2bの平面度が高められ、結果としてリアプレート2の内面2aの平面度も高められる。
【0044】
次に、保持部材34から取り外した状態のマグネット吸着板41の背面側に形成された複数の受穴41にマグネットユニットの複数のマグネット42をセットし、マグネット吸着板41をその吸着面41aが上を向くように設置する。そして、マグネット吸着板41の吸着面41a上の所定位置にスペーサグリッド10を載置してスペーサグリッド10を磁力によって吸着面41aに吸着させる(ステップ2)。マグネット42は永久磁石で形成されても良いが、電磁石によって構成して吸着面41a上にスペーサグリッド10を載置した後に通電するようにしても良い。
【0045】
尚、この際、スペーサグリッド10がリアプレート2の内面2aに対向する側と反対側に設けられた複数の上スペーサ14の先端、すなわち当接面14a(図2)がマグネット吸着板41の吸着面41aに面接するように、スペーサグリッド10がマグネット吸着板41の吸着面41aに吸着される。或いは、マグネット吸着板41の吸着面41aに上スペーサ14を逃がすための複数の逃げ穴(図示せず)を形成しておき、吸着面41aにグリッド8の上面8aを吸着させるようにしても良い。
【0046】
いずれにしても、平らな剛体からなる吸着面41aにスペーサグリッド10を吸着させることにより、スペーサグリッド10に歪みを生じていた場合であっても、スペーサグリッド10の平面度が高められ、結果として吸着面41aから離間した側の複数の下スペーサ15の先端、すなわち複数の当接面15aが同一平面内に略揃うようにスペーサグリッド10の歪みが補正される。
【0047】
そして、上記のようにスペーサグリッド10を吸着した状態のマグネット吸着板41が製造装置100にセットされる(ステップ3)。このとき、スペーサグリッド10が下側に来るようにマグネット吸着板41が図4に示す姿勢に反転され、この状態で、マグネット吸着板41の周辺部に設けられた4つの係合片45が位置決め機構30の4つの保持部材34上に係合される。尚、4つの係合片45は4つの保持部材34それぞれに固定されても良い。また、マグネット吸着板41を製造装置100にセットする際、位置決め機構30の各保持部材34は図4に示す上方位置に待機しており、スペーサグリッド10とリアプレート2との間のギャップは十分に確保されている。
【0048】
この状態で、複数組みの貫通孔100b、21b、41dを介して、リアプレート2の図示しない位置合わせ用のマークおよびグリッド8の図示しない位置合わせ用のマークが光源103によって照明され、貫通孔41dの上方に設けられたカメラ44を介して、重ねられた2つのマークが撮影される。このとき、例えば、リアプレート2に形成されるマークは例えば印刷により形成され、グリッド8に設けられるマークは貫通孔として形成される。そして、カメラ44を介して撮影された画像が図示しない表示部を介して表示され、オペレータによってマークのズレが監視される。
【0049】
そして、複数の位置合わせ機構23によってバキューム吸着板21が平行移動され、マークのズレが無くなるように、リアプレート2とスペーサグリッド10とが所定の位置関係に位置合わせされる(ステップ4)。この際、スペーサグリッド10とリアプレート2との間に従分なギャップが保たれているため、下スペーサ15とリアプレート2の内面2aとが接触することはない。
【0050】
さらに、図5に示すように、位置決め機構30が動作されて4つの保持部材34がレール32に沿って下降され、スペーサグリッド10を吸着保持した状態のマグネット吸着板41がリアプレート2に向けて下降される(ステップ5)。このとき、リアプレート2に対してスペーサグリッド10を位置合わせした状態のまま、スペーサグリッド10が下降される。
【0051】
そして、4つの保持部材34の下端面34aが4つの当接部材35の当接面35aにそれぞれ当接され、各保持部材34が予定の高さ位置で停止されてマグネット吸着板41が停止され、スペーサグリッド10がリアプレート2に対して位置決めされる(ステップ6)。このとき、スペーサグリッド10の複数の下スペーサ15の当接面15aとリアプレート2の内面2aとの間に、両者が接触することのない微小ギャップが形成される程度に、スペーサグリッド10がリアプレート2の内面2aに接近される。或いは、各下スペーサ15の当接面15aが僅かな荷重でリアプレート2の内面2aに接触する程度にスペーサグリッド10の高さ位置が設定される。いずれにしても、このとき、下スペーサ15が破壊されたりリアプレート2の内面2が損傷されたりすることを防止可能な高さに設定される。
【0052】
この状態で、スペーサグリッド10の周辺近くの数箇所が、リアプレート2の内面2aに予め接合されている突起9に仮留めされる(ステップ7)。つまり、微小ギャップを介して位置合わせしたリアプレート2とスペーサグリッド10が位置ずれを生じないように、スペーサグリッド10がリアプレート2に対して固定される。このとき、リアプレート2の内面2の各突起9とスペーサグリッド10の下面8bとが、複数箇所で、レーザ90(図5)等によって溶接される。
【0053】
ただし、スペーサグリッド10が動いて位置ずれを起こさないようであれば、ステップ7の仮留め処理を省略して、スペーサグリッド10を固定せずにリアプレート2上に載せておくだけでも良い。
【0054】
この後、マグネット吸着板41の背面側に設けられた複数の受穴41cからマグネットユニットの複数のマグネット42が抜き出され、マグネット吸着板41による磁力が消磁される。そして、磁力による吸着力が無くなったマグネット吸着板41がリアプレート2に仮留めされた状態のスペーサグリッド10から離間され、すなわち4つの保持部材34から取り外され、マグネット吸着板41が製造装置100から離脱される(ステップ8)。
【0055】
さらに、バキューム吸着板21による負圧が解除され(ステップ9)、離間機構24の複数本の押し上げロッド24aがそれぞれベース100aの貫通孔100cおよびバキューム吸着板21の貫通孔21cを介して突き上げられ、押し上げロッド24aの先端24cによってリアプレート2の外面2bが押し上げられ、バキューム吸着板21の吸着面21aとリアプレート2の外面2bとが離間される(ステップ10)。
【0056】
最後に、マグネット吸着板41およびバキューム吸着板21による吸着が解除された状態のアッセンブリ(リアプレート2とスペーサグリッド10との組立体)が製造装置100から取り出される(ステップ11)。
【0057】
以上のように、本実施の形態によると、バキューム吸着板21の平らな剛体からなる吸着面21aにリアプレート2の外面2bを吸着させてその内面2aの平面度を高め、マグネット吸着板41の平らな剛体からなる吸着面41aにスペーサグリッド10を吸着させて複数の下スペーサ15の当接面15aが同一平面に略揃うようにしたため、リアプレート2の内面2aと複数の下スペーサ15の当接面15aとを微小ギャップを介して対面させたとき、両者が接触することを防止できる。
【0058】
これにより、リアプレート2およびスペーサグリッド10の少なくとも一方に歪みを生じていた場合であっても、リアプレート2とスペーサグリッド10とを位置合わせする際、リアプレート2の内面2aと下スペーサ15の当接面15aが接触することがなくなり、下スペーサ15を破壊することおよびリアプレート2の内面2aに設けられた電子放出素子12を損傷することを防止でき、両者を高精度に位置合わせできる。
【0059】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
【0060】
例えば、上述した実施の形態ではリアプレート2とスペーサグリッド10とを位置合わせして組み立てる場合について説明したが、フェースプレート4とスペーサグリッド10とを位置合わせして組み立てる場合に本発明を適用しても良い。
【0061】
また、上述した実施の形態では、SED1の製造装置について説明したが、FEDや、PDP等の他の平面表示装置を製造するための製造装置として本発明を適用しても良い。
【0062】
また、上述した実施の形態では位置合わせ機構23を動作させてスペーサグリッド10に対してリアプレート2を位置合わせした後に両者を接近させて微小ギャップを介して位置決めするようにしたが、先に両者を接近させて微小ギャップを形成した状態で位置合わせ機構23を動作させて両者を位置合わせするようにしても良い。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の実施の形態に係る平面表示装置の製造装置は、上記のような構成および作用を有しているので、スペーサを破損したりプレート内面を傷付けることなく、リアプレート、或いはフェースプレートとスペーサグリッドとを高精度に位置合わせして組み立てできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る製造装置および製造方法により製造されるSEDの概略構成を示す断面図。
【図2】図1のSEDに組み込まれるスペーサグリッドの外観を示す概略斜視図。
【図3】図1のSEDを製造する本発明の実施の形態に係る製造装置の外観を示す概略斜視図。
【図4】図3の製造装置の構造を示す断面図。
【図5】図3の製造装置の構造を示す断面図。
【図6】図3の製造装置によるSEDの製造方法を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
1…SED、
2…リアプレート、
2a…内面、
2b…外面、
4…フェースプレート、
6…側壁、
8…グリッド、
9…突起、
10…スペーサグリッド、
11…蛍光体スクリーン、
12…電子放出素子、
14…上スペーサ、
15…下スペーサ、
16…電子通過孔、
21…バキューム吸着板、
21a…吸着面、
22…負圧チャンバー、
23…位置合わせ機構、
24…離間機構、
30…位置決め機構、
34…保持部材、
35…当接部材、
41…マグネット吸着板、
41a…吸着面、
41c…受穴、
42…マグネット、
44…カメラ、
100…製造装置。

Claims (6)

  1. 平面表示装置の真空外囲器を構成すべく対向配置される2枚のプレートのうち一方のプレートの外面に、その略全面を覆う平らな剛体からなる第1吸着面を吸着せしめることで、他方のプレートに対向する一方のプレートの内面の平面度を高めた状態で一方のプレートを保持する第1保持機構と、
    真空外囲器を構成したとき2枚のプレート間のギャップを保つための複数のスペーサを備えた板状のグリッドを、一方のプレートの内面に対向する側と反対側から吸着することで、複数のスペーサが内面に面接する複数の当接面が同一平面に略揃うようにしてグリッドを保持する第2保持機構と、
    一方のプレートの内面と複数のスペーサの複数の当接面とが略平行に対面する位置関係に第2保持機構を保持する保持部材と、
    第1保持機構を一方のプレートの内面と略平行な方向に移動して一方のプレートとグリッドとを所定の位置関係に位置合わせする位置合わせ機構と、
    一方のプレートの内面と複数のスペーサの複数の当接面とが微小ギャップを介して略平行に対面するように、保持部材を一方のプレートに近付く方向に移動させて第2保持機構を位置決めする位置決め機構と、を備え
    第2保持機構は、グリッドの略全面を覆う平らな剛体からなる第2吸着面を有し、磁力を発生させてグリッドを第2吸着面に吸着せしめる平面表示装置の製造装置。
  2. 第1保持機構は、一方のプレートの外面に負圧を生じて第1吸着面に吸着せしめ請求項1に記載の製造装置。
  3. 第2保持機構は、一方のプレートとグリッドを所定の位置関係に位置合わせした後、磁力による吸着を解除してグリッドの保持を解除する請求項1に記載の製造装置。
  4. 平面表示装置の真空外囲器を構成すべく対向配置される2枚のプレートのうち一方のプレートの外面に、その略全面を覆う平らな剛体からなる第1吸着面を吸着せしめることで、他方のプレートに対向する一方のプレートの内面の平面度を高めた状態で一方のプレートを保持する第1保持機構と、
    真空外囲器を構成したとき2枚のプレート間のギャップを保つための複数のスペーサを備えた板状のグリッドを、一方のプレートの内面に対向する側と反対側から吸着することで、複数のスペーサが内面に面接する複数の当接面が同一平面に略揃うようにしてグリッドを保持する第2保持機構と、
    一方のプレートの内面と複数のスペーサの複数の当接面とが微小ギャップを介して略平行に対面するように、第2保持機構を位置決めする位置決め機構と、
    第2保持機構を位置決めした状態で第1保持機構を一方のプレートの内面と略平行な方向に移動して一方のプレートとグリッドとを上記微小ギャップを保ったまま所定の位置関係に位置合わせする位置合わせ機構と、を備え
    第2保持機構は、グリッドの略全面を覆う平らな剛体からなる第2吸着面を有し、磁力を発生させてグリッドを第2吸着面に吸着せしめる平面表示装置の製造装置。
  5. 第1保持機構は、一方のプレートの外面に負圧を生じて第1吸着面に吸着せしめ請求項4に記載の製造装置。
  6. 第2保持機構は、一方のプレートとグリッドを所定の位置関係に位置合わせした後、磁力による吸着を解除してグリッドの保持を解除する請求項4に記載の製造装置。
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