JP3863413B2 - 高靭性高張力非調質厚鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築構造物や橋梁などの大型構造物に好適に用いられ、引張強さが570MPa以上の高張力厚鋼板(以下、単に「570MPa級鋼板」と称すことがある)およびその製造方法に関するものであり、殊に溶接性(HAZ靭性および耐溶接割れ性)に優れ、しかも非調質でも高い強度を発揮することのできる高靭性高張力非調質厚鋼板、およびこうした鋼板を製造する為の有用な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記大型構造物に用いられている570MPa級鋼板では、母材強度の確保という観点から合金成分を多量に添加しているので、冷却速度の速い小入熱溶接条件ではHAZ(溶接熱影響部)が硬化して溶接割れ(低温割れ)が生じやすく、かかる溶接割れの防止を目的として、溶接施工時に75℃程度の予熱を行う必要がある。従って、この予熱工程を省略できれば施工効率が大幅に向上し、且つコストダウンにもつながるため、予熱工程を省略しても溶接割れが生じない程度の耐溶接割れ性に優れた570MPa級鋼板の提供が切望されている。
【0003】
耐溶接割れ性の指標としては下式で定義されるPcm(%)というパラメーターが一般に用いられている。こうした観点から、例えば特開平10‐68045号公報には、このPcmを0.20以下に制限することによって耐溶接割れ性を改善することが開示されている。
但し、
Pcm(%)=[C]+[Mn]/20+[Si]/30+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+5×[B]+[V]/10
《式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を意味する。》。
【0004】
一方、同じ570MPa級鋼板において、大入熱溶接時にHAZ靭性が劣化するという問題があることが指摘されている。こうした事態は、入熱が大きくなるとHAZ部の冷却速度が遅くなり、それに伴いHAZ部の焼入れ性が低下し、粗大な島状マルテンサイトを生成することに基づくことによって生じるとされている。こうしたこの問題は厚物、薄物いずれにおいても発生し、実際の溶接施工時に入熱制限が行われ、溶接効率が悪かった。
【0005】
大入熱溶接時のHAZ靭性の改善に当たっては、上記特開平10‐68045号公報の他、特開平10‐121191号公報において、下式で表される炭素当量(Ceq)を0.35〜0.40(%)と低く制限することが開示されている。
Ceq=[C]+[Mn]/6+[Si]/24+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/14
《式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を示す》。
【0006】
このように、従来はPcmを低値に制御することにより小入熱溶接時の耐溶接割れ性を改善したり、あるいはCeqを制御することにより大入熱HAZ靭性を改善すると共に、合金成分の含有量制限に伴う母材強度低下を、製造プロセスを改良するなどして補っていた。これにより、570MPa級鋼板において、母材製造時の焼入れにおける冷却速度が比較的速い薄物では溶接時の予熱フリーを達成できたが、冷却速度が遅い厚物では溶接時の予熱フリーと母材強度の両立を達成することが困難であった。また、Cuの析出を利用して母材強度を確保する方法も開示されているが、冷却速度が遅い厚物では充分な母材強度が得られなかった。
【0007】
このように、小入熱溶接においてHAZ部は高温に加熱された後の冷却速度が速いため、硬化して溶接割れ(低温割れ)を起こしやすい。一方、母材は板厚が厚くなるほど冷却速度が遅くなるため、圧延後の焼入れ効果による強度確保が難しくなる。従って、570MPa級鋼板の厚物では、小入熱溶接時の溶接割れを防止するため冷却速度が速くなっても硬くならないようにした上で、鋼板製造時の冷却速度が遅く、焼入れ効果が得難い場合であっても如何に強度を確保するかが重要課題となる。
【0008】
また、厚物、薄物いずれにおいても、大入熱溶接においては、HAZ部の冷却速度が遅くなり、それに伴いHAZ部の焼入れ性が低下し、粗大な島状マルテンサイト組織を生成して靭性が低下するが、このHAZ靭性を改善するには、冷却速度が遅い場合であっても島状マルテンサイト組織の生成を如何なる方法で抑制するかが重要課題となる。
【0009】
ところで、上記のような570MPa級鋼板では、熱間圧延のままでその後熱処理を施すことなく(即ち、非調質で)高い強度を達成することも要求される。こうした技術として、例えば特開平8−144019号公報のような技術も提案されている。この技術では、極低C化した上で、NbやBを多量添加して組織をベイナイト化することによって、広い冷却速度域でベイナイトを生成させ、耐割れ性を低下させることなく、空冷ままで高い強度を確保するものである。しかしながらこうした技術では、極低Cで母材強度を確保する為にNbやBを比較的多く含有させる必要があり、これによって母材靭性やHAZ靭性が却って劣化するという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に着目してなされたものであり、その目的は、溶接性(HAZ靭性および耐溶接割れ性)に優れ、しかも非調質でも高い強度を発揮することのできる570MPa級以上の高張力厚鋼板、およびこうした鋼板を製造する為の有用な方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し得た本発明の高靭性高張力非調質厚鋼板とは、C:0.010〜0.06%,Mn:0.5〜2.5%,Cr:0.5超〜2.0%,Mo:0.05〜1.5%,Nb:0.005〜0.040%,V:0.04%以下(0%を含む),Ti:0.005〜0.1%,B:0.0006〜0.005%,を満たす鋼からなり、
0.40%≦CeqおよびKV≦0.040%
を満足する点に要旨を有するものである。
但し、
Ceq(%)=[C]+[Mn]/6+[Si]/24+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/4+[Cu]/13
KV(%)=[V]+[Nb]
《式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を意味する。》
本発明の高張力厚鋼板は、Pcm≦0.23%を満足するものであることが好ましく、こうした要件を満足させることによって耐割れ性を更に改善することができる。
但し、
Pcm(%)=[C]+[Mn]/20+[Si]/30+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+5×[B]+[V]/10
《式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を意味する。》。
【0012】
また、本発明の高張力厚鋼板においては、ベイナイト分率が90体積%以上であることが好ましく、こうした要件を満足させることによって、一層の母材強度の確保が可能となる。
【0013】
更に、本発明の高張力厚鋼板においては、必要によって、(a)Ni:5%以下(0%を含まない)、(b)Cu:3%以下(0%を含まない)、(c)Si:1%以下(0%を含まない)および/またはAl:0.2%以下(0%を含まない)、(d)N:0.002〜0.01%、(e)Ca:0.0005〜0.005%、(f)Mg:0.005%以下(0%を含まない)、希土類元素:0.02%以下(0%を含まない)およびZr:0.05%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上、等を含有させることも有効であり、含有される成分の種類に応じて高張力鋼板の特性が更に改善される。
【0014】
一方、上記のような高靭性高張力非調質厚鋼板を製造するに当たっては、Ac3点〜1350℃の温度範囲に加熱後、仕上げ温度を650〜950℃で熱間圧延を終了し、その後0.05〜50℃/秒で冷却するようにすればよい。また本発明は、非調質鋼板を想定したものであるが、必要によって上記冷却後に、300℃以上800℃未満の温度域に再加熱保持することも有用であり、こうした工程を付加することによって、母材靭性が更に改善されると共に、耐力の向上も期待できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上述の如く、一般に大入熱溶接時に上部ベイナイトを生成させると島状マルテンサイトが生成し、鋼のHAZ靭性が劣化するため、490〜590MPa級の鋼板では、HAZにおいてフェライトを積極的に生成させることが大入熱HAZ靭性の改善の為の有効な手段と考えられていた。即ち、前記Ceqを低くして焼入れ性を低下させることが大入熱HAZ靭性の改善に有効であるとされてきたのである。特に、Crを多く含有させるとHAZ靭性が大幅に低下するので、Crの含有量は0.5%以下にするのが一般的である。
【0016】
一方、空冷ままで高い強度を確保する手段として、極低C化した上で、NbやBを多量添加して組織をベイナイト化する方法も技術では、母材靭性やHAZ靭性が却って劣化するという問題があることも上述した通りである。
【0017】
本発明者らはこうした状況の下で、溶接性(HAZ靭性および耐溶接割れ性)に優れ、しかも非調質でも高い強度を発揮することのできる570MPa級以上の高張力厚鋼板の開発を目指して様々な角度から検討した。まず、極低C化した上で、NbやB等の炭化物形成元素を多量添加して組織をベイナイト化する技術で母材靭性やHAZ靭性が低下する原因は、ベイナイトブロックサイズが粗大化することによるものであることを見出した。
【0018】
そして、本発明者らは、こうした知見に基づき、更に鋭意研究したところ、C,Nb,BおよびMoを適量含有させると共にCrを比較的多く含有させ、且つ上記Ceqを変形し炭素当量Ceqを高めに設定すれば、高張力鋼板の強度を確保しつつ、ベイナイトブロックサイズを微細化でき、これによって材質のばらつきも少なく高靭性であり、しかもHAZ靭性および耐割れ性に優れた高張力非調質厚鋼板が実現できること見出し、本発明を完成するに至った。
【0019】
本発明の高張力鋼板において、その化学成分組成も適切に調整する必要があるが、本発明鋼板における基本成分であるC,Mn,Cr,Mo,Nb,V,TiおよびB等の範囲限定理由は次の通りである。
【0020】
C:0.010〜0.06%
Cは、溶接時におけるHAZ部の耐溶接割れ性と母材強度を両立させ、且つHAZ靭性を改善するために重要な元素である。こうした効果を発揮させるためには、少なくとも0.010%以上含有させる必要があるが、0.06%を超えると高冷却速度側で低温変態ベイナイトでなくマルテンサイトが生成するようになり、耐溶接割れ性およびHAZ靭性が改善されない。C含有量の好ましい下限は0.020%であり、より好ましくは0.025%以上とするのが良く、好ましい上限は0.050%であり、より好ましくは0.045%以下とするのが良い。
【0021】
Mn:0.5〜2.5%
Mnは焼入れ性を改善する作用を有すると共に、ベイナイトブロックを微細化して母材靭性を改善する効果を発揮する。Mn含有量が0.5%未満であると、所望の焼入れ性改善作用が発揮されず、母材強度が不足する。しかしながら、Mn含有量が過剰になって2.5%を超えると、HAZ部の耐溶接割れ性が劣化することになる。Mn含有量の好ましい下限は1.0%であり、より好ましくは1.25%以上とするのが良く、好ましい上限は2.0%であり、より好ましくは1.6%以下とするのが良い。
【0022】
Cr:0.5超〜2.0%
Crは本発明における最も重要な元素であり、Crによる焼入れ性を改善だけでなく、Bによる焼入れ性の改善効果を安定的に確保させる作用を有する。また、ベイナイトブロックの微細化を達成し、母材靭性を改善する効果も発揮する。Cr含有量が0.5%以下であると、これらの効果が発揮されず、2.0%を超えると、HAZ部の耐溶接割れ性が劣化することになる。Cr含有量の好ましい下限は0.6%であり、より好ましくは0.7%以上とするのが良く、好ましい上限は1.5%であり、より好ましくは1.25%以下とするのが良い。
【0023】
Mo:0.05〜1.5%
MoはMo,NbおよびBの複合効果によって焼入れ性を改善する作用を有する。こうした効果を発揮させる為には0.05%以上含有させる必要があるが、過剰に含有されるとHAZ部の耐溶接割れ性が劣化するので、1.5%を上限とする。Mo含有量の好ましい下限は0.1%であり、より好ましくは0.15%以上とするのが良く、好ましい上限は1.0%であり、より好ましくは0.5%以下とするのが良い。
【0024】
Nb:0.005〜0.040%
NbはMo,NbおよびBの複合効果によって焼入れ性を改善する作用を有する。こうした効果を発揮させる為には0.005%以上含有させる必要があるが、0.040%を超えて過剰に含有されるとベイナイトブロックが粗大化し、母材靭性およびHAZ靭性が低下する。Nb含有量の好ましい下限は0.008%であり、より好ましくは0.010%以上とするのが良く、好ましい上限は0.030%であり、より好ましくは0.025%以下とするのが良い。
【0025】
V:0.04%以下(0%を含む)
Vは少量の添加により焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高める作用がある。但し、0.04%を超えて含有させるとHAZ靭性が低下する。V含有量の好ましい上限は0.03%であり、より好ましくは0.02%以下とするのが良い。
【0026】
Ti:0.005〜0.1%
TiはNと窒化物を形成して大入熱溶接時におけるHAZのγ粒を微細化し、HAZ靭性改善に寄与する点で有用である。こうした効果を発揮させるためには、Tiは0.005%以上含有させる必要があるが、Ti含有量が0.1%を超えるとHAZ靭性および母材靭性が共に低下することになる。Ti含有量の好ましい下限は0.007%であり、好ましい上限は0.02%程度であり、より好ましくは0.0015%以下とするのが良い。
【0027】
B:0.0006〜0.005%
BはMo,NbおよびBの複合効果によって焼入れ性を改善する作用を有する。B含有量が0.0006%未満ではこうした効果が期待できず、0.005%を超えると焼入れ性が却って低下すると共に、母材靭性が劣化する。B含有量の好ましい下限は0.0010%であり、より好ましくは0.0012%以上とするのが良く、好ましい上限は0.0030%程度であり、より好ましくは0.0025%以下とするのが良い。
【0028】
本発明の高張力鋼板においては、上記基本成分の他(残部)は実質的に鉄からなるものであるが、これら以外にも微量成分を含み得るものであり、こうした高張力鋼板も本発明の範囲に含まれるものである。上記微量成分としては不純物、特にP,S等の不可避不純物が挙げられ、これらは本発明の効果を損なわない程度で許容される。こうした観点から、不可避不純物としてのP,SはP:0.020%以下,S:0.010%以下に夫々抑制することが好ましい。
【0029】
また本発明の高度張力鋼板には、必要によってNi,Cu,Si、Al,N,Ca,Mg,希土類元素,Zr等を含有させることも有効であり、含有される成分の種類に応じて高張力鋼板の特性が更に改善される。必要によって含有される元素の範囲限定理由は下記の通りである。
【0030】
Ni:5%以下(0%を含まない)
Niは母材靭性向上に有用な元素であるが、5%を超えて添加するとスケール疵が発生しやすくなるため、その上限を5%とすることが好ましい。より好ましくは3%以下、更に好ましくは2%以下にするのが良い。
【0031】
Cu:3%以下(0%を含まない)
Cuは固溶強化および析出強化により母材強度を向上させると共に、焼入れ性向上作用も有する元素である。但し、3%を超えて含有させると大入熱HAZ靭性が低下するため、その上限を3%とすることが好ましい。より好ましくは2%以下、更に好ましくは1.2%以下にするのが良い。
【0032】
Si:1%以下(0%を含まない)および/またはAl:0.2%以下(0%を含まない)
SiおよびAlは脱酸剤として有用な元素である。またAlはNを固定して、固溶Bを増加させることにより、Bに基づく焼入れ性を向上する作用をも発揮する。これらの効果は、その含有量が増加するにつれて増大するが、Siで1%、Alで0.2%を超えて過剰に含有されると母剤靭性(Siでは母材靭性と溶接性)が低下する。より好ましくは、Siで0.6%以下、Alで0.1%以下、更に好ましくはSiで0.3%以下、Alで0.05%以下とするのが良い。
【0033】
N:0.002〜0.01%
Nは上記の通り、Tiと窒化物を形成して大入熱溶接時におけるHAZ靭性改善に寄与する点で有用である。但し、NはBと結合して固溶Bを減少させ、Bの焼入れ性向上作用を阻害し、母材の靭性および大入熱HAZ靭性を低下させる作用も有しており、Nの含有量が0.01%を超えるとその作用が顕著になる。好ましくは0.008%以下である。また、N含有量が0.002%未満ではTiとの窒化物形成による大入熱HAZ靭性改善の効果が十分でない。より好ましくは0.0030〜0.007%とするのが良い。
【0034】
Ca:0.0005〜0.005%
CaはMnSを球状化して、介在物の異方性を低減する効果を有する元素である。こうした効果を発揮させるためには0.0005%以上添加することが好ましい。より好ましくは0.001%以上である。但し、0.005%を超えて過剰に含有させると母材靭性が低下するので、その上限を0.005%とすることが好ましい。より好ましくは0.003%以下とするのが良い。
【0035】
Mg:0.005%以下(0%を含まない)、希土類元素:0.02%以下( 0%を含まない)およびZr:0.05%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上
Mg、希土類元素(REM)およびZrは、HAZ靭性を向上させるのに有用な元素である。しかしながら、過剰に含有されるとHAZ靭性が却って劣化するので、Mgで0.005%以下、REMで0.02%以下、Zrで0.05%以下とするのが良い。より好ましくは、Mg:0.003%以下、REM:0.01%以下、Zr:0.03%以下とするのが良い。尚、本発明で含有されることのあるREMは、周期律表3族に属するスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)およびランタノイド系列希土類元素(原子番号57〜71)の元素のいずれをも用いることができる。
【0036】
本発明の高張力鋼板においては、上記の様に化学成分組成を制御するだけではその目的を達成することができず、前記CeqやKVを適切な範囲に制御する必要がある。これらの範囲限定理由は、次の通りである。
【0037】
0.40%≦Ceq
Ceqは、本発明で最も重要な指標であり、低ベイナイト組織においては、Ceqを上げることによってベイナイトブロックが微細化し、母材靭性およびHAZ靭性が向上するのである。こした観点から、本発明ではCeqは0.40%以上とする必要があり、より好ましくは0.46%以上、更に好ましくは0.50%以上とするのが良い。尚、上記Ceqを規定する式中には、必須成分でないSi,NiおよびCuの項もあるが、これらは必要によって含有されたときに考慮すれば良い。
【0038】
KV≦0.040%
本発明の高張力鋼板においては、KV値(=[V]+[Nb])を0.040%以下に制御することも必要である。即ち、VおよびNbはベイナイトブロックを粗大化するので、これらの合計が含有量を上記の範囲とすることによってこうした不都合を回避するものである。即ち、上記KV値が0.040%を超えると、母材靭性およびHAZ靭性が大幅に低下することになる。尚、このKV値は、好ましくは0.035%以下、より好ましくは0.030%以下とするのが良い。
【0039】
本発明の高張力鋼板においては、上記の化学成分組成の範囲内であれば耐割れ性に優れたものとなるが、必要によって、前記Pcmを0.23%以下に制御すれば、耐割れ性が更に改善されることになるので好ましい。尚、このPcm値はより好ましくは0.21%以下であり、更に好ましくは0.20%以下にすることが推奨される。
【0040】
本発明の高張力鋼板は、上記化学成分系においてその組織は主にフェライト、ベイナイト、マルテンサイトの混合組織、或はその焼戻し組織からなるものであるが、ベイナイト分率を90体積%以上とすることによって、母材強度の一層の確保が可能となるので好ましい。このベイナイト分率のより好ましい範囲は95%以上である。
【0041】
本発明の高張力鋼板を製造するに当たっては、上記のような化学成分組成を有する鋼を用い、通常採用されている高張力鋼板の製造工程、および条件(温度、時間など)に従って操業することによって材質ばらつきの少ない鋼板が得られるのであるが、Ac3点〜1350℃の温度範囲に加熱後、仕上げ温度を650〜950℃で熱間圧延を終了し、その後0.05〜50℃/秒で冷却する工程を含んで操業することが好ましい。この製造方法においては、Ac3点〜1350℃の温度範囲に加熱後、仕上げ温度を650〜950℃で熱間圧延を終了することによって、母材靭性がより改善できることになる。また、その後の冷却速度が0.05℃/秒未満になると、強度確保が困難となり、50℃/秒を超えると材質ばらつきが大きくなる傾向がある。
【0042】
本発明の高張力鋼板は、非調質であることを想定したものであるが、必要によって上記冷却後に、300℃以上800℃未満の温度域に再加熱保持することも有用である。こうした熱処理を必要によって施せば、母材靭性が更に改善されると共に耐力の向上も図れることになる。また、本発明の高張力鋼板では、比較的厚い鋼板を想定したものであり、例えば肉厚が50mm以上のものでも良好な溶接性と母材強度を有するものとなる。
【0043】
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のものではなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0044】
【実施例】
実施例1
下記表1に示す化学成分組成の鋼を通常の溶製法により溶製し、スラブとした後、下記表2に示す条件で熱間圧延および熱処理を行って、所定の板厚からなる高張力鋼板を製造した。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
このようにして得られた各鋼板について、下記の要領で母材特性[0.2%耐力、引張強さおよび靭性(vE-60)]を評価すると共に、ベイナイト分率を測定した。また本発明で基準とする母材レベル(570MPa≦引張強さ、vE-60≧100J)をクリアしたものについては、さらに溶接性(耐溶接割れ性およびHAZ靭性)を評価した。
【0048】
[母材特性試験]
▲1▼引張試験:各鋼板の板厚1/4部位からJIS4号試験片を採取し、引張試験を行うことにより0.2%耐力および引張強さを測定した。570MPa≦引張強さを合格とした。
▲2▼衝撃試験:各鋼板の板厚1/4部位からJIS4号試験片を採取し、シャルピー衝撃試験をおこなうことにより吸収エネルギー(vE-60)を得た。vE-60≧100Jを合格とした。
【0049】
[ベイナイト組織評価]
各鋼板の板厚1/4部位で、圧延方向に平行な断面において、ナイタール2%液によりエッチングを行い、200μm×150μmの範囲を400倍で10箇所撮影し、画像解析装置によってベイナイト分率(体積率)を測定した。
【0050】
[溶接性試験]
▲1▼HAZ靭性:1350℃で加熱、5秒保持した後、800℃から500℃まで120秒で冷却する熱サイクル(15kJ/mmの入熱でサブマージアーク溶接したときのHAZの熱履歴に相当)を施してから、シャルピー衝撃試験片を採取し、吸収エネルギー(vE-20)を求めた。vE-20≧47Jを合格とした。
▲2▼耐溶接割れ性:JIS Z 3158に記載のy形溶接割れ試験法に基づいて、入熱1.7kJ/mmで被覆アーク溶接を行い、ルート割れ防止予熱温度を測定した。25℃以下を合格とした。
【0051】
これらの試験結果を、下記表3に示すが、本発明で規定する要件を満足するもの(No.1〜15)では、母材特性および溶接性に優れ、しかも非調質でも高い強度が発揮されていることが分かる。これに対して、本発明で規定する要件のいずれかを欠くもの(No.16〜32)では、耐溶接割れ性、大入熱HAZ靭性、母材特性(強度,靭性)、強度の少なくともいずれかが低下していることが分かる。
【0052】
【表3】
【0053】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、溶接性(HAZ靭性および耐溶接割れ性)に優れ、しかも非調質でも高い強度を発揮することのできる570MPa級以上の高張力厚鋼板が実現できた。
Claims (9)
- C :0.010〜0.06%(質量%の意味、以下同じ),Mn:0.5〜2.5%,Cr:0.5超〜2.0%,Mo:0.05〜1.5%,Nb:0.005〜0.040%,V :0.04%以下(0%を含む),Ti:0.005〜0.1%,B :0.0006〜0.005%,Si:1%以下(0%を含まない),Al:0.2%以下(0%を含まない),N:0.002〜0.01%を満たし、残部Feおよび不可避的不純物からなる鋼よりなり、0.40%≦CeqおよびKV≦0.040%を満足することを特徴とする溶接性に優れた高靭性高張力非調質厚鋼板。
但し、Ceq(%)=[C]+[Mn]/6+[Si]/24+[Ni]/40+[Cr]/5+[Mo]/4+[V]/4+[Cu]/13
KV(%)=[V]+[Nb]
《式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を意味する。》 - Pcm≦0.23%を満足するものである請求項1に記載の高靭性高張力非調質厚鋼板。但し、Pcm(%)=[C]+[Mn]/20+[Si]/30+[Ni]/60+[Cr]/20+[Mo]/15+5×[B]+[V]/10
《式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を意味する。》 - ベイナイト分率が90体積%以上である請求項1または2に記載の高靭性高張力非調質厚鋼板。
- 更にNi:5%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の高靭性高張力非調質厚鋼板。
- 更にCa:0.0005〜0.005%を含有するものである請求項1〜4のいずれかに記載の高靭性高張力非調質厚鋼板。
- 更にMg:0.005%以下(0%を含まない)、希土類元素:0.02%以下(0%を含まない)およびZr:0.05%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上を含有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の高靭性高張力非調質厚鋼板。
- 更にCu:3%以下(0%を含まない)を含有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の高靭性高張力非調質厚鋼板。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の高靭性高張力非調質厚鋼板を製造するに当たり、Ac3点〜1350℃の温度範囲に加熱後、仕上げ温度を650〜950℃で熱間圧延を終了し、その後0.05〜50℃/秒で冷却することを特徴とする高靭性高張力非調質厚鋼板の製造方法。
- 冷却後に、300℃以上800℃未満の温度域に再加熱保持する請求項8に記載の製造方法。
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