JP3805654B2 - 止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子に係り、詳細にはガスにより流動し、ガス噴射剤と共に、あるいはエアゾール製剤として手術部位、創傷部位等の出血部位に噴霧し、止血・癒着防止をし得るバイオポリマーの微細粒子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、酸化セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒアルロン酸、コラーゲン等の生体適合性を有するバイオポリマーが、種々の目的に応じて使用されてきている。これらのバイオポリマーは、止血作用あるいは癒着防止作用を有するため、外科的手術時の手術部位、あるいは創傷部位に適用され、止血、癒着防止、ケロイド防止、創傷治癒、傷口の接着またはシーリングのために用いられてきている。
【0003】
しかしながら、これらのバイオポリマーの適用形態は、それぞれの使用目的に応じて異なっており、繊維シート状物、フィルム状物、顆粒状物あるいはゲル状物として開発されてきているものである。したがってその適用も、それぞれの使用目的に応じて制限があり、広く一般的に止血・癒着防止には適用し得るものではなかった。
【0004】
特に、これらのバイオポリマーの適用目的部位は、その大きさ、形状、適用位置などが千差万別であり、極めて変化に富んだものとなっている。したがって、バイオポリマーを目的位置に適切に貼り付けたり、留置させたりすることは困難なものであり、特に体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部の止血、癒着防止のためにこれらのバイオポリマーを適用することは、ほとんど不可能なものであるといえる。
【0005】
そこで本発明者は、これらのバイオポリマーを適用部位の大きさ、形状、位置に関係なく、的確に付着、留置し得る技術を開発するべく検討を行い、その結果バイオポリマーをガスの噴射力で流動し得る極めて微細な微粒子とし、この微粒子をガス噴射剤と共に体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧させること、あるいはエアゾール製剤の形態で噴射させ得るものとすれば、極めて簡便に目的とする適用を行い得る点に着目した。しかしながら、これまでバイオポリマーについては、ガスで流動し得る微細粒子としての検討はほとんどなされておらず、また、微細粒子としてどの程度の粒度分布の微細粒子であることが必要かの検討は、一切なされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は上記の現状に鑑み、これらのバイオポリマーを適用部位の大きさ、形状、その位置に関係なく適用することができ、その結果、目的とする止血、癒着防止、ケロイド防止、創傷治癒、接着またはシーリング等を簡便に行い得るバイオポリマーの微細粒子を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するための請求項1に記載の本発明は、粒度分布においてそのほぼ80%が粒子径100μmまでの範囲内にあり、かつ平均粒子径が50μm以下であるガスにより流動可能な噴霧用の止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子である。
【0008】
本発明にいうバイオポリマーとは、いわゆる生体適合性を有するポリマーをいい、特に止血・癒着防止性を有する生体適合性のポリマーである。そのようなバイオポリマーとしてはカルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、酸化セルロース、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、デンプン、グリコーゲン、アルギネート、ペクチン、デキストラン、コンドロイチン硫酸、ゼラチン、コラーゲン等を例示することができ、これらのバイオポリマーは一種または二種以上のものを使用することができる。
【0009】
したがって請求項2に記載の本発明は、バイオポリマーがカルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、酸化セルロース、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、デンプン、グリコーゲン、アルギネート、ペクチン、デキストラン、コンドロイチン硫酸、ゼラチン、コラーゲンから選択される一種または二種以上である請求項1に記載の噴霧用の止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子である。
【0010】
これらのバイオポリマーのなかでも、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、酸化セルロース等のセルロース系バイオポリマーが好ましく、特にカルボキシメチルセルロース、酸化セルロースが好ましい。
【0011】
これらのバイオポリマーは、その特異的な粒度分布ならびに粒子径により、ガスにより流動することができ、ガス噴射力により適用部位に噴霧することができ、またエアゾール製剤として噴霧することができる。
【0012】
したがって請求項3に記載の本発明は、ガスにより流動し、ガス噴射剤と共に噴霧されることを特徴とする請求項1または2に記載の止血・癒着防止性のバイオポリマー微細粒子であり、また請求項4に記載の本発明は、エアゾール製剤の形態にある請求項1または2に記載の止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子である。
【0013】
本発明により提供される、ガスにより流動し、ガス噴射剤と共に噴霧される止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子は、細いチューブの中をガスの流れによって運ぶことが可能であることより、狭くて深い目的部位まで、確実にバイオポリマーの微細粒子を付着し得る利点を有するものであり、目的部位の大きさ、形状に影響されることなく、所望量のバイオポリマーを適切に適用し得る特徴を有するものである。
【0014】
特に外科手術における可燃性ガスを使用することができない手術室では、例えば炭酸ガス、窒素ガス等の不燃性ガスと共に、バイオポリマーを定量混合チャンバー等により流動化させた後、細いチューブを用いて目的部位まで運び、噴霧することにより、的確にその適用部位に付着させ、滞留させることができるものであり、近年の経内視鏡手術処置による低侵襲手術においては特に有用である特徴を有するものである。
【0015】
また一方、切り傷、擦り傷、火傷、採皮傷、褥瘡等の外傷に対する適用にあっては、本発明のバイオポリマーの微細粒子は、エアゾール製剤として一定の距離より噴霧し、適用部位に付着させ、留置させることができる。このような適用は病院内においても手術によることなく、また病院の外来もしくは病院外でも、簡便な止血・癒着防止を確保し得る特徴を有する。
【0016】
ところで多糖類系のバイオポリマーは、生体由来成分と共に水溶液中で混合することにより、両者はお互いに結合して新たな物性や効果を有するマトリックスを形成することが知られている。したがって、本発明のバイオポリマーの微細粒子を生体由来成分の微細粒子と共に個別もしくは混合して目的部位に噴霧すれば、両成分はその部位の水分に溶解して、その部位でマトリックスを形成することとなる。形成されたマトリックスは、単独で噴霧した場合の各成分に比較して、より粘度の高い安定した性状のゲルとなり、目的部位の体組織に対し、体外で結合させ形成させたゲルより、強固に密着させることができ、より有効な治療効果を挙げることができる。
【0017】
したがって、請求項5に記載の本発明は、生体由来成分の微細粒子と混合もしくは個別に噴霧し、目的部位で結合してマトリックスを形成し得る、請求項1または2に記載の噴霧用の止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子でもあり、さらに、請求項6に記載の本発明は、別の態様として、請求項1または2に記載の噴霧用の止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子と混合もしくは個別に噴霧し、目的部位で結合してマトリックスを形成し得る生体由来成分の微細粒子でもある。そのような生体由来成分としては、アミノ酸、ペプチド、蛋白、ゼラチン、コラーゲンから選択されるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明が提供するバイオポリマーの微細粒子の実際を説明することにより、本発明をより詳細に説明する。
【0019】
本発明の基本的な態様は、ガスにより流動することができ、ガス噴射剤と共に体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧させること、あるいはエアゾール製剤の形態で噴射させることができ得るバイオポリマーの微粒子である。このようなバイオポリマーとしては、いわゆる生体適合性を有する、止血、癒着防止、ケロイド防止、創傷治癒、傷口の接着、シーリング等の作用を有するポリマーである限り特に限定されるものではない。具体的にはカルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、酸化セルロース、アガロース、キチン、キトサン、ヒアルロン酸、デンプン、グリコーゲン、アルギネート、ペクチン、デキストラン、コンドロイチン硫酸、ゼラチン、コラーゲン等を挙げることができ、これらのバイオポリマーは一種または二種以上のものを使用することができる。
【0020】
そのなかでも、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、酸化セルロース等のセルロース系バイオポリマーが好ましく、特にカルボキシメチルセルロース、酸化セルロースが好ましい。これらのセルロースは、いわゆる止血性セルロースとして繊維状、シート状、ガーゼ状、フィルム状等のものは存在してはいるが、かかる形状のものでは、体腔内や経内視鏡手術により深部での手術部位には、ほとんど適用することができないものであった。
【0021】
しかしながら驚くべきことに、粒度分布においてそのほぼ80%が粒子径100μmまでの範囲内にあり、かつ平均粒子径が50μm以下である微細粒子とした場合には、ガスで流動し得る微細粒子となり、かかる微細粒子は、ガス噴射剤と共に体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧させ得ること、あるいはエアゾール製剤の形態で噴射させ得ることが可能となったのである。
【0022】
本発明者の検討の結果、粒度分布として100μmを越えるものを多く含む場合には、ガスによるある程度の流動性はあるものの、ガス噴射あるいはエアゾール噴射を行うにはノズルからの噴射に支障をきたし、適用部位への均一な噴霧が行うことが困難なものであった。したがって、本発明が提供するバイオポリマーの微細粒子としては、その粒度分布においてそのほぼ80%が粒子径100μmまでの範囲内にあり、かつ平均粒子径が50μm以下である場合に、目的とする適用ができ得ることが判明した。
【0023】
このような微細粒子は、例えば、繊維状の止血性セルロース、例えばカルボキシメチルセルロースを、適当な粉砕機を用いて粉砕し、適宜分級化を行い、所望の粒度分布および粒子径を有する微細粒子としての止血性セルロースを得ることが可能である。しかしながら、バイオポリマーは熱に弱く、また結晶構造自体が柔らかいため、単純な機械的粉砕では発熱を伴い、所望の微細粒子化は困難であることより、特別な冷却機構を持つ特殊な高速粉砕機を使用するのがよい。例えば商品名としてクリーンミル、アトマイザー、ジェットミル、ブレードミル等の名前で販売、使用されている粉砕機等に、特別な冷却機構を有する粉砕機を挙げることができる。
【0024】
かくして粉砕、分級化された本発明のバイオポリマーの微細粒子は、粒度分布においてそのほぼ80%が粒子径100μmまでの範囲内にあり、かつ平均粒子径が50μm以下であることより、微細粒子としてガスにより良好に流動でき、ガス噴射剤と共に体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧適用、あるいはエアゾール製剤の形態で噴射適用することが可能となったのである。
【0025】
ガス噴射による体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧適用にあっては、本発明のバイオポリマーの微細粒子としては、その平均粒子径が50μm以下の程度のものであればよい。実際のへ噴霧適用にあっては、例えば炭酸ガス、窒素ガス等の不燃性ガスとバイオポリマーの微細粒子を定量混合チャンバーで流動化させた後、プローブチューブ等の細いチューブを用いて、目的の術部に噴霧させることができる。この場合において、本発明のバイオポリマーの微細粒子は、二種以上を混合し、体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧適用することもできる。
【0026】
一方エアゾール製剤として噴射適用する場合にあっては、本発明のバイオポリマーの微細粒子は、平均粒子径として20μm程度のものが好適に使用される。そのような微細粒子としては、例えば、その粒度分布が約3μm〜約100μmの範囲内にあり、そのほぼ80%が10μm〜30μmの粒子径を有するものがあげられる。
【0027】
当該エアゾール製剤として噴射適用するには、いわゆる粉末エアゾール製剤として、適宜噴射剤と共に切り傷、擦り傷、火傷、採皮傷、褥瘡等の外傷に適用することができる。このような噴射剤としては、粉末エアゾール製剤の噴射剤として使用されているものであれば、特に限定されず、例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、炭酸ガス、窒素ガス等を挙げることができる。
【0028】
本発明のバイオポリマーの微細粒子を粉末エアゾール製剤として適用するにあたっては、例えば、70〜99%のエタノールに懸濁させた状態で噴射させることができる。懸濁にあたっては、バイオポリマーの微細粒子単独でも、また適宜界面活性剤を併用して懸濁させることもできる。そのような界面活性剤としては、従来から粉末エアゾール製剤に使用されているものであれば特に限定されるものでなく、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチル、パルミチン酸イソプロピル等を挙げることができる。
【0029】
この場合の粉末エアゾール製剤の形態において、本発明のバイオポリマーの微細粒子をエタノール、好ましくは70〜99%のエタノールに懸濁させ、噴射剤と共に切り傷、擦り傷に適用することは、適用部位のエタノールによる消毒をも兼ねるものであり、特に好ましいものといえる。
【0030】
本発明が提供するバイオポリマーの微細粒子は、上記したガス噴射剤と共に体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧適用、あるいはエアゾール製剤の形態で噴射適用するにより、出血部位の形状、大きさに応じ、柔軟にその損傷部位をバイオポリマーの層で覆うことができ、そのバイオポリマーの有する止血、癒着防止、ケロイド防止、創傷治癒、接着またはシーリング作用により、目的とする効果を挙げることができる。
【0031】
また、本発明のバイオポリマーの微細粒子、特に多糖類系のバイオポリマーの微細粒子は、個別もしくは混合して体腔内の目的部位に噴霧することにより、両成分をその部位の水分に溶解させ、その部位でマトリックスを形成させることができる。体腔内の目的部位で形成されたマトリックスは、単独で噴霧した場合の各成分に比較して、より粘度の高い安定した性状のゲルであり、体組織に対して強固に密着することから、より有効な治療効果が期待できるのである。
【0032】
そのような生体由来成分としては、アミノ酸、ペプチド、蛋白、ゼラチン、コラーゲン等を挙げることができ、この微細粒子は、好ましくは、バイオポリマーの微細粒子と同様にガスで流動し得る微細粒子であり、より好ましくは、粒度分布においてそのほぼ80%が粒子径100μmまでの範囲内にあり、かつ平均粒子径が50μm以下であるガスにより流動可能微細粒子である。なお、かかる生体由来成分の微細粒子は、バイオポリマーと微細粒子と同様の処理により得ることができる。
【0033】
【実施例】
以下に本発明を実施例により、より詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではないことに留意すべきである。
【0034】
実施例1:
バイオポリマーとしてカルボキシメチルセルロース(CMC)を選び、その微細粒子化を検討した。市販のCMCの粉末をブレードミルBM−15(鉄製)型粉砕機により粉砕を行い、バグフィルターにて分級回収を行い、本発明のCMCの微細粒子を得た。得られた微細粒子の粒度分布を図1として示す。
【0035】
図中の結果から判明するように、本発明のCMCの微細粒子は、その粒度分布が約3μm〜約100μmの範囲にあり、その約80%が10μm〜30μmの粒子径を有し、20μm付近を中心とする正規分布的に構成された微細粒子であることが理解される。
【0036】
実施例2:
バイオポリマーとしてセルロース系の止血繊維:S−100を選び、その微細粒子化を検討した。止血繊維S−100を実施例1と同様にブレードミルBM−15(鉄製)型粉砕機により粉砕を行い、バグフィルターにて分級回収を行い、本発明のS−100の微細粒子を得た。得られた微細粒子の粒度分布を図2として示す。図中の結果から判明するように、得られた本発明のセルロース系止血剤であるS−100の微細粒子は、その粒度分布が約3μm〜約100μmの範囲にあり、その約80%が10μm〜30μmの粒子径を有し、18μm付近を中心とするほぼ正規分布的に構成された微細粒子であることが理解される。
【0037】
実施例3
バイオポリマーとしてデキストランを選び、その微細粒子化を検討した。市販のデキストランの粉末を実施例1と同様にしてブレードミルBM−15(鉄製)型粉砕機により粉砕を行い、バグフィルターにて分級回収を行い、本発明のデキストランの微細粒子を得た。得られた微細粒子の粒度分布は約5μm〜約100μmの範囲にあり、その約80%が10μm〜30μmの粒子径を有し、20μm付近を中心とする正規分布的に構成された微細粒子であった。なお、コラーゲンも同様に微細粒子化がされた。
【0038】
実施例4:ガスジェットによる本発明の微細粒子の噴霧適用
実施例1で得られたCMCの微細粒子を用いて、ガスジェットによる噴霧適用を検討した。図3に模式的に示すガスジェット噴霧装置により、実施例1で得られたCMCの微細粒子を定量混合器で窒素ガスと共に混合し、プローブチューブよりガスジェットによりCMCの微細粒子を噴霧させた。
その結果、極めて良好にプローブチューブの先端よりCMCの微細粒子が噴霧され、目的とする箇所に、CMCを付着、滞留させることができた。
【0039】
実施例5:粉末エアゾール製剤
実施例1で得られたCMCの微細粒子を用いて、粉末エアゾール製剤を調製した。粉末相として実施例1で得られたCMCの微細粒子4.5g、アルコール相として99%エタノール0.5gおよび噴射剤としてLPG(0.15MPa)45gを用い、Φ35mm×120mmのスプレー容器内に充填し、粉末エアゾール製剤を調製した。
【0040】
実施例6:粉末エアゾール製剤
実施例1で得られたCMCの微細粒子を用いて、粉末エアゾール製剤を調製した。粉末相として実施例1で得られたCMCの微細粒子4.5g、アルコール相として70%エタノール20.5gおよび噴射剤としてDME25gを用い、Φ35mm×120mmのスプレー容器内に充填し、粉末エアゾール製剤を調製した。
【0041】
実施例5で得られた粉末エアゾール製剤を、実際の損傷部位(擦り傷による出血部位)に適用した結果、損傷部位を覆う血液をLPGの噴射ガス圧により除去し、直接出血点をCMCの層でカバーすることができ、合わせて、99%エタノールにより消毒効果も認められた。損傷部位を覆ったCMC層は、血液により膨潤し、ゲル状となって傷口を覆い、その結果、血餅が形成され、良好な止血効果が認められた。なお、治癒過程で傷口の癒着は認められなかった。
【0042】
実施例6:ガスジェットによるバイオポリマーの微細粒子と、生体由来成分の微細粒子との同時噴霧によるマトリックスゲルの生成
実施例1と同様の手段により、酸化セルロースおよびゼラチンの微細粒子を調製した。両者を同重量部用い、図3に模式的に示すガスジェット噴霧装置により、定量混合器中で窒素ガスと共に両者を混合し、プローブチューブよりガスジェットにより、水分を含んだ黒い布上に噴霧し、マトリックスの形成を観測した。その結果、両成分を混合して噴霧した場合には、各成分を単独で噴霧したときより、粘度の高い安定した、強い性状のマトリックスゲルの膜が布の表面に生成することが確認された。
【0043】
【発明の効果】
以上記載のように、本発明は生体適合性のある、止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子を提供するものであり、特にガスにより流動可能な極めて微細なバイオポリマーの微細粒子である。かかるバイオポリマーの微細粒子は、特に粒度分布において、そのほぼ80%が粒子径100μmまでの範囲内にあり、かつ平均粒子径が50μm以下のものである。
【0044】
したがって、このような特異的形態を有する止血・癒着防止性のバイオポリマーの微細粒子であることより、ガス噴射剤と共に体腔内や経内視鏡手術を行った後の術部へ噴霧させること、あるいはエアゾール製剤の形態で噴射させることができるものであり、その結果、(1)出血部位の形状、大きさに柔軟に対応でき、損傷部位を自在にカバーし得ること、(2)創傷表面を覆う血液をガス圧で吹き飛ばし、出血点に直接止血作用を有するバイオポリマーを適用させることができること、(3)ガス圧で表面を圧迫できるので、圧迫作用による止血効果も期待できること、(4)噴霧する箇所をガスの膨張により冷却するので、冷却による止血作用の増強が図れること、(5)噴霧用チューブにより体腔内(鼻腔、膣腔等)への適用もY方位に行い得ること、(6)経内視鏡手術装置を組み合わせることにより、体腔内深部での術部の止血、癒着防止が的確に行い得ること、等の利点を有するものである。
【0045】
特に、これまで止血・癒着防止性のバイオポリマーとして、繊維シート状物、フィルム状物、顆粒状物あるいはゲル状物は存在したが、その適用も、それぞれの使用目的に応じて制限があり、広く一般的に止血・癒着防止には適用し得るものではなかった。これに対して本発明のバイオポリマーの微細粒子は、特にガスによる流動性を確保したことより、適用目的部位の大きさ、形状、適用位置などに関係なく、適用し得るものであり、その医療上の効果ならびに価値は、多大なものといえる。
【0046】
さらに、体腔内深部まで適用し得ることより、本発明のバイオポリマーの微細粒子と親和性を有する生理活性ペプチド、タンパク、アミノ酸等を、同様に微細粉砕し、ノズルから混合噴射すると、目的部位でバイオポリマーの微細粒子が水分で溶解し、イオン結合あるいはアフィニティー結合等により新たにマトリックスを形成し、単独では得られない、優れた治療効果が可能となる利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明の、CMCの微細粒子の粒度分布ならびに粒度累積分布を示す図である。
【図2】実施例2で得られた本発明の、セルロース系の止血繊維:S−100の微細粒子の粒度分布ならびに粒度累積分布を示す図である。
【図3】実施例4における、ガスジェットによる本発明の微細粒子の噴霧適用について使用するガスジェット噴霧装置を模式的に示す図である。
Claims (4)
- 粒度分布が3μm〜100μmまでの範囲内にあり、その約80%が10μm〜30μmの粒子径を有し、20μm付近を中心とする正規分布的に構成された、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、酸化セルロース、ヒアルロン酸、デキストランから選択される、止血・癒着防止に用いるためのガス流動・噴霧用のバイオポリマー微細粒子。
- 不燃性ガスにより流動・噴霧される請求項1に記載のガス流動・噴霧用のバイオポリマー微細粒子。
- ゼラチンの微細粒子と混合もしくは個別に流動・噴霧し、目的部位で結合してマトリックスを形成するのに用いるための、請求項1に記載のガス流動・噴霧用のバイオポリマー微細粒子。
- 請求項1に記載のガス流動・噴霧用のバイオポリマー微細粒子と混合もしくは個別に流動・噴霧され、目的部位で結合してマトリックスを形成するのに用いるためのゼラチンの微細粒子。
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